説明

通信帯域を向上させるインターネットデータ配信システム

【課題】従来、一ヶ所に設置されたFTPサーバ配信方式は、通信速度を維持するため超広帯域の専用線設備や高速なFTPサーバを必要とする問題点があった。
【解決手段】メインホームページサーバーをプロバイダー内に設置し、中継局内にサブホームページサーバーを設置し、データを変更したときに複数のサブホームページサーバーに制御信号で更新通知とデータ配信を行う機能を持ったメインホームページサーバーと、データ受信を行い受信したデータを保存してメインホームページサーバーと常に同じデータを保存しておく機能と加入者がデータ要求を行ったときに保存されているデータからデータ送信を行う機能を持ったサブホームページサーバーを利用し、加入者がデータ要求を行ったときにサブホームページサーバーからデータ配信を行うことでインターネットにおけるデータ通信速度を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットに於ける、同一データを保有するFTPサーバを有する中継局を網状に複数配置し、制御信号によるサーバコントロール技術により、インターネットの効率的な接続を可能にしたインターネットデータ配信システムである。
【背景技術】
【0002】
従来のFTPサーバからの配信方法は、必ず一ヶ所に有るサーバからの情報を、専用線を利用して接続され、配信されているため、混雑時は専用線の通信帯域によって制限され、通信速度が低下することがあった。
ピラミッド状の階層化された中継局内にデータバッファ機能を設けてFTPサーバ側の負担を軽くすることを目的とした中継局を設ける方法がある。(例えば特許文献1)しかしながら、データバッファの中身が最新であるかどうか判らないため、端末からデータ要求があったときはFTPサーバにデータの確認を行い追加や更新されているデータを取得したり、データバッファに無いデータであればその都度データ配信しなければならないので、FTPサーバにデータ要求が集中した時には専用線の通信帯域によって制限されて通信速度が低下したり、FTPサーバに負荷が集中して応答速度が低下することがあった。
【特許文献1】特許公開公報2002-305519号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、一ヶ所に設置されたFTPサーバ配信方式は、通信速度を維持するため超広帯域の専用線設備や高速なFTPサーバを必要とする問題点があった。
本発明は、ホームページ情報を配信する際、通信の無駄を最小限にする事と大容量通信を可能にする事を目的としており、より低コストで導入しやすい方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するために、本発明のメインホームページサーバーと複数のサブホームページサーバーに同一データを格納し、メインホームページサーバーは、加入者からの制御信号により中継所に置かれたサブホームページサーバーから情報を配信し、上記の課題を解決する事を目的とした接続方法である。制御信号には、53バイトの制御信号で配信でき、通信ロスを可能な限り減らすようにした接続方法である。
そして、従来サーバに繋がる通信回線の容量が低速でアクセスが集中した場合、接続不能な状態になったが、複製サーバを加入者回線に直接接続することによりFTPサーバに格納された情報を高速に通信できる帯域を確保でき、サーバのハードティスクを増設する事により専用線の性能に影響を受けず安定した配信を可能にした技術である。
また、専用線はホームページ情報を取り出す制御信号並びに更新情報の送受信のみに利用するため、専用線上の通信効率を大幅に向上させる方法である。
【発明の効果】
【0005】
上記に示したように、中継局内にメインホームページサーバーと同じデータを複数の中継局内に設置されたサブホームページサーバーに格納し、インターネット上の通信を制御信号と更新情報のみにすることによって、通信ロスを最小限にすることができ、超広帯域の専用線を用いなくても高速で安定したデータ配信を可能にし、専用線上の通信効率を大幅に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1に示すように加入者回線と地域基地局(一般的にはNTT基地局)との接続の間に設置された中継局内にサブホームページサーバーを設置する。サブホームページサーバーには一般的なOS(windowsやunixなど)を搭載したコンピューターを用いる。通信回線とサブホームページサーバーの接続はスイッチを経由して行う。メインホームページサーバーはプロバイダー内に設置する。通常メインホームページサーバーのデータが更新されたときは、更新データを全ての基地局に送信し、地域基地局以下に配置されている中継局内のサブホームページサーバーのデータ更新を行う。これらの作業により常にサブホームページサーバーのハードディスク内にはメインホームページサーバーのデータと同一のデータが保管されているようにする。しかしながらリアルタイムに更新して表示するようなデータにも対応させるため、加入者からホームページなどの情報を要求した場合、データ要求に対する制御信号が加入者から送信される。加入者からの制御信号に基づいてサブホームページサーバー内のデータと照合し、データ一覧とそのタイムスタンプの一覧を作成し、メインホームページサーバーに送信する。メインホームページサーバーにて一覧データを確認後、メインホームページサーバーは照合結果と変更データをサブホームページサーバーに送信する。この時、メインホームページサーバーは送信記録をとり、次回のサブホームページサーバーのデータ更新から削除する。メインホームページサーバーとサブホームページサーバーの通信は、高デジタル圧縮されたデータ通信で行うので、専用線内のデータ通信量は最小限にとどめることができる。サブホームページサーバーはデータを全て整えて加入者にはデジタル圧縮を行わないでデータ送信を行うので加入者側の端末には高デジタル圧縮に対応した機能を必要としない。
【0007】
中継局を数百メートル間隔で設置することにより、加入者回線がADSLなどであった場合も加入者回線の通信速度低下が抑えられるため、加入者が通信を行っても高速にサブホームページサーバーと通信することができ、メインホームページサーバーとサブホームページサーバーの通信が仮想的に超高速通信できる利点を加入者が十分に得ることができる。
【0008】
中継局と地域基地局との間の通信回線は、光ファイバーケーブルや無線通信など様々な通信方法を使用しても、加入者にとっての通信速度低下は最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】中継局接続図
【図2】地域ネットワーク接続図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットのデータ配信において、プロバイダー内にメインホームページサーバーを設置し、地域基地局からの通信回線と加入者回線の接続部に設置される中継局内にサブホームページサーバーを設置し、メインホームページサーバーのデータを変更したときに複数のサブホームページサーバーに制御信号で更新通知とデータ配信を行う機能を持ったメインホームページサーバーと、メインホームページサーバーからの上記制御信号によってデータ受信を行い受信したデータを保存してメインホームページサーバーと常に同じデータを保存しておく機能と加入者がデータ要求を行ったときに保存されているデータからデータ送信を行う機能を持ったサブホームページサーバーを利用して、加入者がデータ要求を行ったときにサブホームページサーバーからデータ配信を行うことでインターネットにおけるデータ通信速度を向上させるインターネットデータ配信システム。
【請求項2】
請求項1のインターネットデータ配信システムにおいて、加入者がデータ要求を行う際に、中継局内に設置されたサブホームページサーバーは加入者より送信された制御信号をメインホームページサーバーに送信し、メインホームページサーバーは更新情報に基づいた制御信号と更新データをサブホームページサーバーに送信し、サブホームページサーバーから加入者に送信するデータを最新のデータにするインターネットデータ配信システム。
【請求項3】
請求項1及び2において、情報を受け取る加入者端末は、メインホームページサーバーからの通信データが高デジタル圧縮通信であっても、解凍する必要が無く受信する事を可能にするため、サブホームページサーバーが高デジタル圧縮を行っていないデータを加入者に送信するインターネットデータ配信システム。
【請求項4】
請求項1から3におけるサブホームページサーバーを有する中継局を一定間隔に配置することにより、加入者回線が距離によって通信速度が低下する場合においてもサブホームページサーバーとメインホームページサーバーの通信速度が仮想的に高速であることを利用して、加入者が高速に要求データを受信できる中継局及びサブホームページサーバー設置方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−293847(P2006−293847A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−116053(P2005−116053)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
2.UNIX
【出願人】(505136804)有限会社ホームプランナー (1)
【Fターム(参考)】