説明

通信装置、通信方法及びプログラム

【課題】第1の装置を操作して第2の装置を遠隔操作中にインターネット上から取得した通信データが、どのような通信経路で取得されたものかを、ユーザが容易に把握できるようにする。
【解決手段】第1の通信網で通信する外部装置2を遠隔操作する遠隔操作部10と、外部装置2の通信手段を遠隔操作し、外部装置2を経由して通信する第1の通信部20と、遠隔操作部10が外部装置2を遠隔操作中、外部装置2を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信部30と、第1の通信部20または第2の通信部30が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信部を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示する出力部40と、を有する通信装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ(PC)を操作して、携帯端末(携帯電話等)を遠隔操作する技術がある。かかる場合、PCがインターネット上から通信データを取得する通信経路は、遠隔操作している携帯端末を経由して取得する経路と、PCが直接インターネット上から取得する経路とが存在する。
【0003】
なお、携帯端末を操作して、PCを遠隔操作する技術もある。そして、かかる場合も同様に、携帯端末がインターネット上から通信データを取得する通信経路は、遠隔操作しているPCを経由して取得する経路と、携帯端末が直接インターネット上から取得する経路とが存在する。
【0004】
ここで、特許文献1には、データレートに応じた通信状況を利用者に対して適切に報知することを課題とし、無線通信で用いるデータレートごとに、受信電波の受信電界強度とその通信状態を表示する表示パターンとの対応関係を示す表示パターン情報を予め記憶部に記憶しておき、ベースバンド回路の受信電界強度検出部で検出した受信電界強度と、ベースバンド回路の通信方式検出部で検出したデータレートに対応する表示パターンを表示パターン情報から取得して、この表示パターンに基づき通信状況に応じたアンテナピクトを表示する無線通信端末が開示されている。
【0005】
特許文献2には、任意のネットワークに接続されたPC、PDA、携帯電話機あるいは専用端末を含む状態通知用端末と状態表示用端末の間で、個人や物に関する状態、状況、気持ちあるいは通信可能手段の状態情報を、サーバあるいは当該状態通知用端末に予め設定された通知先情報に従って、当該状態通知用端末から当該状態表示用端末に対して当該サーバを介して、あるいは介すことなく直接送受信する状態表示方法であって、当該状態通知用端末あるいは当該状態表示用端末の表示画面に、当該両端末の利用者もしくは当該状態通知用端末に関連付けられた物や動物に対応する任意の画像情報から構成されるプレゼンティティアイコンと、当該アイコンに対応する状態情報を、両者の対応関係が把握できるように隣接あるいは重畳させて配置し、表示することを特徴とする状態表示方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−246862号公報
【特許文献2】特開2004−192297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者は、上記遠隔操作に関する技術において、以下の課題を発見した。
【0008】
上述のように、第1の装置を操作して第2の装置を遠隔操作中、第1の装置がインターネット上から通信データを取得する通信経路は2つ存在するが、第1の装置を操作しているユーザが、いずれの通信経路で通信しているのか容易に把握する手段がなかった。また、第1の装置を操作中に、好ましい通信経路に切り替えることは困難であった。
【0009】
そこで、本発明では、上記問題を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段と、を有する通信装置が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、前記通信データを取得する指示入力を受付ける受付手段と、前記受付手段が受付けた前記通信データの属性を判断するデータ属性判断手段と、前記データ属性判断手段の判断結果に応じて、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段のいずれかを選択し、選択した通信手段を制御して前記通信データを取得させる通信制御手段と、前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段と、を有する通信装置が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、コンピュータを、第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段、前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段として機能させるためのプログラムが提供される。
【0013】
また、本発明によれば、コンピュータを、第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段、前記通信データを取得する指示入力を受付ける受付手段、前記受付手段が受付けた前記通信データの属性を判断するデータ属性判断手段、前記データ属性判断手段の判断結果に応じて、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段のいずれかを選択し、選択した通信手段を制御して前記通信データを取得させる通信制御手段、前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段、として機能させるためのプログラムが提供される。
【0014】
また、本発明によれば、第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、を備えておき、前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示するステップをコンピュータが実行する通信方法が提供される。
【0015】
また、本発明によれば、第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、を備えておき、前記通信データを取得する指示入力を受付ける第1のステップと、前記第1のステップで受付けた前記通信データの属性を判断する第2のステップと、前記第2のステップでの判断結果に応じて、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段のいずれかを選択し、選択した通信手段を制御して前記通信データを取得させる第3のステップと、前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示する第4のステップと、をコンピュータが実行する通信方法が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、第1の装置を操作して第2の装置を遠隔操作中にインターネット上から取得した通信データが、どのような通信経路で取得されたものかを、ユーザが容易に把握可能となる。また、本発明によれば、インターネット上から取得する通信データに応じて好ましい通信経路を選択し、当該通信経路で通信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態の通信装置の機能ブロック図の一例である。
【図2】本実施形態の通信装置のディスプレイに表示される画像の一例である。
【図3】本実施形態の通信装置のディスプレイに表示される画像の一例である。
【図4】本実施形態の通信装置の機能ブロック図の一例である。
【図5】本実施形態の通信装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の通信装置の機能ブロック図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0019】
なお、本実施形態の各部は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム(あらかじめ機器を出荷する段階からメモリ内に格納されているプログラムのほか、CD等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムも含む)、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、機器にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0020】
また、本実施形態の説明において利用する機能ブロック図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。これらの図においては、本実施形態の各装置は1つの機器により実現されるよう記載されているが、その実現手段はこれに限定されない。すなわち、物理的に分かれた構成であっても、論理的に分かれた構成であっても構わない。
【0021】
<第1の実施形態>
図1に本実施形態の通信装置1の機能ブロック図の一例を示す。なお、図1には、通信装置1を介して遠隔操作する対象の外部装置2と、通信装置1及び外部装置2が接続するインターネット100とが記載されている。
【0022】
通信装置1は、例えばPCや、携帯電話等の携帯端末(以下、単に「携帯端末」という)などが該当する。外部装置2は、通信装置1とは異なる通信網でインターネット100に接続する通信手段を備えた装置であり、例えば、通信装置1がPCの場合は携帯端末であってもよく、また、通信装置1が携帯端末の場合はPCであってもよい。以下では、通信装置1はPCであり、外部装置2は携帯端末として説明する。
【0023】
図1に示すように、通信装置1は、遠隔操作部10と、第1の通信部20と、第2の通信部30と、出力部40と、識別情報記憶部50と、を有する。以下、各部について説明する。
【0024】
遠隔操作部10は、外部装置2を遠隔操作できるように構成されている。例えば、遠隔操作部10はLANを介して外部装置2と接続し、ユーザの指示入力に従い、外部装置2を遠隔操作する。なお、遠隔操作を実現する手段は従来技術に準じて実現できるので、ここでの説明は省略する。
【0025】
第1の通信部20は、外部装置2の通信手段を遠隔操作し、外部装置2を経由して通信する。すなわち、第1の通信部20は、外部装置2に所定の通信データをインターネット100上から取得させ、外部装置2が取得した当該通信データを、当該外部装置2から取得する。なお、本実施形態の場合、外部装置2は、携帯端末専用の通信網を含む第1の通信網を介して通信する。すなわち、第1の通信部20が取得する通信データは、第1の通信網を介して取得されたものとなる。
【0026】
第2の通信部30は、遠隔操作部10が外部装置2を遠隔操作中、外部装置2を経由せずに、第2の通信網で通信する。「遠隔操作部10が外部装置2を遠隔操作中」とは、外部装置2と遠隔操作部10とが例えばLAN等を介して接続するとともに、遠隔操作のためのプログラムを起動等することで、遠隔操作可能な状態になっていることを意味する。すなわち、実際に何らかの遠隔操作が行われているか否かは関係ない。当該前提は、以下も同様である。第2の通信網は、第1の通信網とは異なる通信網であり、本実施形態においては、携帯端末専用の通信網を含まない通信網とすることができる。
【0027】
出力部40は、第1の通信部20または第2の通信部30が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置1が備えるディスプレイ(以下、「通信装置側ディスプレイ」という)に表示する。通信データの内容は、インターネット上で取得可能なものであれば特段制限されないが、例えば、ホームページ等のHTML文書を含んでもよい。以下、出力部40が実現する通信装置側ディスプレイ上での表示内容の一例を説明する。
【0028】
例えば、出力部40は、遠隔操作部10が外部装置2を遠隔操作中、外部装置2が有するディスプレイ(以下、「外部装置側ディスプレイ」という)に表示されるべき画面を、通信装置側ディスプレイに表示する。具体的には、出力部40は、図2に示すような画像を通信装置側ディスプレイに表示してもよい。図2に示す例では、外部装置側ディスプレイを含む外部装置2の平面画像が表示され、当該画像に含まれる外部装置側ディスプレイ内に、外部装置側ディスプレイに表示されるべき画面が表示されている。外部装置側ディスプレイに表示されるべき画面には、第1の通信網での通信状況を示すアイコン201が表示されている。なお、出力部40は、外部装置側ディスプレイに表示されるべき画面のみを表示してもよい。
【0029】
出力部40は、例えば図2に示すような画像を通信装置側ディスプレイに表示中、第1の通信部20が通信データを取得すると、取得した通信データを通信装置側ディスプレイに表示するとともに、アイコン201の表示内容を、表示中の通信データは第1の通信部20が取得したものであることを識別するものに変更してもよい。また、出力部40は、第2の通信部30が通信データを取得すると、取得した通信データを通信装置側ディスプレイに表示するとともに、アイコン201の表示内容を、表示中の通信データは第2の通信部30が取得したものであることを識別するものに変更してもよい。さらに、出力部40は、通信データを通信装置側ディスプレイに表示していない間は、アイコン201の表示内容を、第1の通信部20を識別するもの、および、第2の通信部30を識別するものとは異なるものに変更してもよい。
【0030】
上述のようなアイコン201の表示内容は特段制限されないが、図3に一例を示す。アイコン401は第1の通信部20を識別するものであり、アイコン402は第2の通信部30を識別するものであり、アイコン403は通信データを表示していない間に表示されるものである。表示の手法としては、例えば、このようなアイコン401乃至403のいずれか1つのみを選択的に、アイコン201が表示されている位置に表示する手法や、3つすべてを並列的に表示しておき、1つのアイコンのみを強調表示(設計的事項)する手法などが考えられる。
【0031】
現在、携帯端末の通信状況は図2のアイコン201のような画像で示すのが一般的であり、ユーザもこのようなアイコン201は通信状況を示すものであるという強いイメージをもっていると考えられる。そこで、通信装置側ディスプレイに、外部装置側ディスプレイに表示されるべき画面を表示するとともに、アイコン201の表示位置に、通信経路を識別する例えば図3のアイコン401乃至403を表示すれば、ユーザは容易に通信状況を示す情報に辿りつくことができる。なお、通信装置側ディスプレイに、図2に示すような、外部装置側ディスプレイを含む外部装置2全体の平面画像を表示することで、ユーザは、より直感的に、通信経路を識別する情報の表示位置に辿りつくことができる。そして、アイコンの表示内容により、ユーザは、表示中の通信データの取得経路を把握することができる。
【0032】
通信装置1は、上述のような表示画面を実現するためのデータを識別情報記憶部50に記憶させておく。すなわち、識別情報記憶部50は、図2に示す外部装置2の平面画像のデータや、図3に示すアイコンのデータを保持しておいてもよい。
【0033】
なお、出力部40による上記表示例はあくまで一例であり、その他、以下のような表示例も考えられる。
【0034】
例えば、出力部40は、遠隔操作部10が外部装置2を遠隔操作中、外部装置側ディスプレイに表示されるべき画面を、通信装置側ディスプレイに表示しておく(例:図2)。そして、第1の通信部20が通信データを取得した場合には、出力部40は、当該通信データを、通信装置側ディスプレイに表示されている外部装置側ディスプレイの画面内に表示してもよい。これに対し、第2の通信部30が通信データを取得した場合には、当該通信データを、通信装置側ディスプレイに表示されている外部装置側ディスプレイの画面内と異なる位置に表示してもよい。かかる場合、ユーザは、通信データの表示位置により、表示中の通信データの取得経路を把握することができる。また、外部装置2を経由して取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示された外部装置2の画像にはめ込んで表示することで(例:外部装置側ディスプレイにはめ込んで表示)、ユーザはより直感的に、表示されている通信データが外部装置2を経由して取得されたものであることを把握することができる。
【0035】
なお、通信データが第1の通信部20及び第2の通信部30いずれによって取得されたものか判断する手段は特段制限されず、例えば、通信データに含まれる送信元を示す情報に基づいて判断してもよい。
【0036】
本実施形態によれば、通信装置1を操作しているユーザは、通信装置側ディスプレイに表示されている通信データがどのような通信経路で取得されたものかを、直感的に容易に把握することが可能となる。なお、通信装置1が携帯端末であり、外部装置2がPCである場合も、上記に準じて出力部40による表示内容を適当に変更することで、同様の作用効果を実現することができる。
【0037】
本実施形態の通信装置1は、以下のプログラムをコンピュータにインストールすることで、実現することができる。
【0038】
コンピュータを、
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段、
前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段、
前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段として機能させるためのプログラム。
【0039】
なお、上記説明によれば、以下の通信方法の説明もなされている。
【0040】
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、を備えておき、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示するステップをコンピュータが実行する通信方法。
【0041】
<第2の実施形態>
図4に本実施形態の通信装置1の機能ブロック図の一例を示す。なお、図4には、通信装置1を介して遠隔操作する対象の外部装置2と、通信装置1及び外部装置2が接続するインターネット100とが記載されている。以下では、通信装置1はPCであり、外部装置2は携帯端末とする。
【0042】
図4に示すように、通信装置1は、遠隔操作部10と、第1の通信部20と、第2の通信部30と、出力部40と、受付部60と、データ属性判断部70と、通信制御部80と、を有する。すなわち、本実施形態の通信装置1は、識別情報記憶部50を有さず、受付部60、データ属性判断部70及び通信制御部80を有する点で、第1の実施形態の通信装置1と異なる。以下では相違点のみを説明し、共通点の説明は省略する。
【0043】
受付部60は、通信データを取得する指示入力を受付ける。例えば、受付部60は、通信装置1にインストールされているプログラム(Webブラウザ等)上で、通信データを取得する指示入力を受付けてもよい。その他、受付部60は、遠隔操作部10が遠隔操作している外部装置2にインストールされているプログラム(Webブラウザ等)上で、通信データを取得する指示入力を受付けてもよい。いずれの場合も、ユーザ操作は通信装置1側で行うことができる。なお、受付部60は、指示入力とともに、通信データが記憶されているインターネット上の位置を示す情報(URL等)をも取得する。
【0044】
データ属性判断部70は、受付部60が取得するよう受付けた通信データの属性を判断する。例えば、データ属性判断部70は、受付部60から、通信データが記憶されているインターネット上の位置を示す情報(URL等)を取得し、当該情報を基に、取得する通信データが携帯端末専用に作成された通信データであるか否かを判断してもよい。なお、これはあくまで一例であり、データ属性判断部70は、従来技術を利用して、その他の属性を判断することもできる。
【0045】
通信制御部80は、データ属性判断部70の判断結果に応じて、第1の通信部20及び第2の通信部30のいずれかを選択し、選択した通信部を制御して通信データを取得させる。
【0046】
例えば、データ属性判断部70が、取得する通信データは携帯端末専用に作成された通信データであると判断した場合、通信制御部80は、携帯端末専用の通信網で通信する第1の通信部20を選択する。一方、データ属性判断部70が、取得する通信データは携帯端末専用に作成された通信データでないと判断した場合、通信制御部80は、携帯端末専用の通信網を含まない通信網で通信する第2の通信部30を選択する。
【0047】
本実施形態の通信装置1は、以下のプログラムをコンピュータにインストールすることで、実現することができる。
【0048】
コンピュータを、
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段、
前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段、
前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段、
前記通信データを取得する指示入力を受付ける受付手段、
前記受付手段が受付けた前記通信データの属性を判断するデータ属性判断手段、
前記データ属性判断手段の判断結果に応じて、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段のいずれかを選択し、選択した通信手段を制御して前記通信データを取得させる通信制御手段、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段、
として機能させるためのプログラム。
【0049】
次に、図5のフローチャートを用いて、本実施形態の通信装置1の処理の流れの一例を説明する。
【0050】
まず、受付部60が通信データを取得する指示入力を受付ける(S10:第1のステップ)。この時、受付部60は、当該通信データが記憶されているインターネット上の位置を示す情報(URL等)を併せて取得する。
【0051】
次に、データ属性判断部70が、S10で受付部60が取得する指示を受付けた通信データの属性を判断する(S20:第2のステップ)。
【0052】
次に、通信制御部80が、S20におけるデータ属性判断部70の判断結果に応じて、第1の通信部20および第2の通信部30のいずれかを選択し、選択した通信部を制御して通信データを取得させる(S30:第3のステップ)。
【0053】
その後、出力部40は、S30で第1の通信部20または第2の通信部30が取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示する(S40:第4のステップ)。
【0054】
このような本実施形態の通信装置によれば、取得する通信データに応じて、自動で好ましい通信経路を選択し、選択した通信経路で通信データを取得することが可能となる。かかる場合、ユーザが通信経路を切り替える等の面倒な操作を行わなくても、適切な通信経路で通信データを取得することが可能となる。結果、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、通信装置1が携帯端末であり、外部装置2がPCである場合も同様の作用効果を実現することができる。
【0055】
<第3の実施形態>
図6に本実施形態の通信装置1の機能ブロック図の一例を示す。なお、図6には、通信装置1を介して遠隔操作する対象の外部装置2と、通信装置1及び外部装置2が接続するインターネット100とが記載されている。
【0056】
図6に示すように、通信装置1は、遠隔操作部10と、第1の通信部20と、第2の通信部30と、出力部40と、識別情報記憶部50と、受付部60と、データ属性判断部70と、通信制御部80と、を有する。
【0057】
このような本実施形態の通信装置1によれば、第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせた通信装置1を実現することができる。そして、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の作用効果を実現することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 通信装置
2 外部装置
10 遠隔操作部
20 第1の通信部
30 第2の通信部
40 出力部
50 識別情報記憶部
60 受付部
70 データ属性判断部
80 通信制御部
100 インターネット
201 アイコン
401 アイコン
402 アイコン
403 アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、
前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、
前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段と、を有する通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置において、
前記外部装置は、前記第1の通信網での通信状況を示すアイコンを含む画面を外部装置側ディスプレイに表示するよう構成され、
前記出力手段は、
前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置側ディスプレイに表示されるべき前記画面を前記外部装置から取得して、前記通信装置側ディスプレイに表示し、
前記外部装置側ディスプレイに前記通信データを表示している間、前記アイコンの表示内容を、前記通信データを取得した通信手段を識別する内容にする通信装置。
【請求項3】
請求項2に記載の通信装置において、
前記出力手段は、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中であって、前記外部装置側ディスプレイに前記通信データを表示していない間は、前記アイコンの表示内容を、前記第1及び第2の通信手段を識別する内容と異なる内容にする通信装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置において、
前記通信データを取得する指示入力を受付ける受付手段と、
前記受付手段が受付けた前記通信データの属性を判断するデータ属性判断手段と、
前記データ属性判断手段の判断結果に応じて、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段のいずれかを選択し、選択した通信手段を制御して前記通信データを取得させる通信制御手段と、
をさらに有する通信装置。
【請求項5】
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、
前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、
前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、
前記通信データを取得する指示入力を受付ける受付手段と、
前記受付手段が受付けた前記通信データの属性を判断するデータ属性判断手段と、
前記データ属性判断手段の判断結果に応じて、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段のいずれかを選択し、選択した通信手段を制御して前記通信データを取得させる通信制御手段と、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段と、
を有する通信装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の通信装置において、
前記第1の通信網は携帯電話通信網であり、
前記通信制御手段は、前記通信データが前記携帯電話通信網専用に作成されたデータである場合は前記第1の通信手段を選択し、前記通信データがその他のデータである場合は前記第2の通信手段を選択する通信装置。
【請求項7】
コンピュータを、
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段、
前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段、
前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータを、
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段、
前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段、
前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段、
前記通信データを取得する指示入力を受付ける受付手段、
前記受付手段が受付けた前記通信データの属性を判断するデータ属性判断手段、
前記データ属性判断手段の判断結果に応じて、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段のいずれかを選択し、選択した通信手段を制御して前記通信データを取得させる通信制御手段、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示する出力手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、を備えておき、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、当該通信データを取得した通信手段を識別する情報とともに、通信装置側ディスプレイに表示するステップをコンピュータが実行する通信方法。
【請求項10】
第1の通信網で通信する外部装置を遠隔操作する遠隔操作手段と、前記外部装置の通信手段を遠隔操作し、前記外部装置を経由して通信する第1の通信手段と、前記遠隔操作手段が前記外部装置を遠隔操作中、前記外部装置を経由せずに、第2の通信網で通信する第2の通信手段と、を備えておき、
前記通信データを取得する指示入力を受付ける第1のステップと、
前記第1のステップで受付けた前記通信データの属性を判断する第2のステップと、
前記第2のステップでの判断結果に応じて、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段のいずれかを選択し、選択した通信手段を制御して前記通信データを取得させる第3のステップと、
前記第1の通信手段または前記第2の通信手段が取得した通信データを、通信装置側ディスプレイに表示する第4のステップと、
をコンピュータが実行する通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−204850(P2012−204850A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64450(P2011−64450)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】