説明

通信装置およびインターネットFAXシステム

【課題】様々な形態の電子ファイルの配信制御を安価に実現できる通信装置およびインターネットFAXシステムを提供する。
【解決手段】ホストサーバ11は、メール本文、添付ファイルおよび制御コードを含むメールをFAX複合機14へ送信し、FAX複合機14は、制御コードが電子帳票の作成を示し、かつ添付ファイルが画像データの場合、メール本文および画像ファイルから電子帳票を作成して出力し、制御コードが公衆FAXへの伝送を示し、かつ添付ファイルが画像データの場合、メール本文および画像データを公衆FAX宛てへ転送し、制御コードが電子帳票の作成を示し、かつ添付ファイルが画像ファイルでない場合、メール本文から電子帳票を作成して出力し、制御コードが公衆FAXへの伝送を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルでない場合、メール本文を前記公衆FAX宛てへ転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等のネットワークを介してFAXの送受信を制御する通信装置およびインターネットFAXシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より基幹システムの紙帳票は、FAX通信による書面やり取りが古くから運用として残っており、近年の電子帳票化技術の推進における通信費用、紙類での書面管理、紙の消耗におけるコスト削減を促進する事が困難である状況であった。また、通信相手先のインフラ設備が電子帳票に対応できている確率は低く、一部の限られた通信相手先でしか電子化効果を発揮できていない状況であった。
【0003】
一方で、ネットワークの普及に伴い、ネットワークを通信媒体として、ネットワークに接続されたコンピュータ間でメールを送受信することが一般的に行われている。また、ネットワークを介してFAXを送受信するインターネットFAXも提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−295582号公報
【特許文献2】特許第4125356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子帳票の生成、保管、削除といった制御機能はホストコンピュータに実装されるケースが多く、生成された電子帳票を電子メールを利用して配信管理する機能も同様にホストコンピュータで実装されている。一方で近年のFAX複合機は、メールを利用してFAX受信を行う機能が普及し、通信費のコストダウン効果を生み出しているが、受信および出力可能な電子ファイルの形態を特定しているものが多く、ホストコンピュータでは、各FAX複合機ごとに配信制御のためのプログラムを作り込まなくてはならないという制約を伴い、開発にかかる費用が多大となるという課題が発生する。しかしながら、上記特許文献1、2には、このような本発明の課題及びこれを解決する技術について何ら言及していない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、様々な形態の電子ファイルの配信制御を安価に実現できる通信装置およびインターネットFAXシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための一手段を説明する。本発明に係るインターネットFAXシステムは、ネットワークに接続されたホストサーバ、メールサーバ、FAX複合機を含んで構成される。
【0008】
前記ホストサーバは、メール本文、添付ファイルおよび制御コードを含むメールを前記ネットワークを介して前記メールサーバへ送信する手段を有し、前記メールサーバは、前記ホストサーバからの前記メールを前記ネットワークを介して前記FAX複合機へ送信する手段を有する。
【0009】
前記FAX複合機は、前記メールサーバからのメールに含まれる前記添付ファイルの形式および前記制御コードに基づいて、前記メール本文と前記添付ファイルの出力を制御する手段を有する。
【0010】
より詳細には、前記FAX複合機は、ネットワークインタフェース部、制御部および出力部を具備し、前記制御部により、前記ネットワーク、前記ネットワークインタフェース部を介して、メール本文、添付ファイルおよび制御コードを含むメールを受信し、該メールから前記制御コードを抽出し、該制御コードが電子帳票の作成を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルの場合、前記メール本文および前記画像ファイルから電子帳票を作成し、該電子帳票を前記出力部から出力することを特徴とする。
【0011】
また、前記FAX複合機の前記制御部により、前記制御コードが公衆FAXへの伝送を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルの場合、前記メール本文および前記画像ファイルを前記公衆FAX宛てへ転送することを特徴とする。
【0012】
また、前記FAX複合機の前記制御部により、前記制御コードが電子帳票の作成を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルでない場合、前記メール本文から電子帳票を作成し、該電子帳票を前記出力部から出力することを特徴とする。
【0013】
また、前記FAX複合機の前記制御部により、前記制御コードが公衆FAXへの伝送を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルでない場合、前記メール本文を前記公衆FAX宛てへ転送することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、様々な形態の電子ファイルの配信制御を安価に実現できる通信装置およびインターネットFAXシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係るインターネットFAXシステム1の全体構成例を示す図である。
【図2】本実施形態に係るホストサーバ11のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本実施形態に係るユーザ端末12のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】本実施形態に係るメールサーバ13のハードウェア構成例を示す図である。
【図5】本実施形態に係るFAX複合機14のハードウェア構成例を示す図である。
【図6】ホストサーバ11が具備する配信制御データベース213の構成例を示す図である。
【図7】ホストサーバ11が具備する配信履歴データベース214の構成例を示す図である。
【図8】FAX複合機14が具備するアドレスデータベース516の構成例を示す図である。
【図9】FAX複合機14が具備する受信履歴データベース517の構成例を示す図である。
【図10】本実施形態に係るインターネットFAXシステムにおける処理を示すシーケンス図である。
【図11】本実施形態に係る配信処理を示すフローチャートである。
【図12】同じく、本実施形態に係る配信処理を示すフローチャートである。
【図13】同じく、本実施形態に係る配信処理を示すフローチャートである。
【図14】本実施形態に係る配信履歴削除処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施形態に係るFAX複合機14における処理を示すフローチャートである。
【図16】同じく、本実施形態に係るFAX複合機14における処理を示すフローチャートである。
【図17】同じく、本実施形態に係るFAX複合機14における処理を示すフローチャートである。
【図18】同じく、本実施形態に係るFAX複合機14における処理を示すフローチャートである。
【図19】同じく、本実施形態に係るFAX複合機14における処理を示すフローチャートである。
【図20】ユーザ端末12にて配信制御マスタメンテプログラム311の実行を指示する操作画面例を示す図である。
【図21】ユーザ端末12にて配信履歴照会プログラム312の実行を指示する操作画面例を示す図である。
【図22】FAX複合機14にてアドレス登録機能515の実行を指示する操作画面例を示す図である。
【図23】FAX複合機14にて受信履歴照会プログラム514の実行を指示する操作画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(システム全体構成)
図1は、本実施形態に係るインターネットFAXシステム1の全体構成例を示す図である。
【0017】
図1に示すように、インターネットFAXシステム1は、ホストサーバ11と、複数のユーザ端末12と、メールサーバ13と、FAX複合機(通信装置)14がネットワーク15に接続されて構成されるコンピュータシステムである。このインターネットFAXシステム1において、ホストサーバ11はメールでTIFF形式の帳票データをFAX複合機14に送信し、FAX複合機14は受け取った帳票データを出力する。
【0018】
図2は、ホストサーバ11のハードウェア構成例を示す図である。
【0019】
ホストサーバ11は、記憶部201にFAX配信を行う既存プログラム210、及び配信するメールファイルを編集し作成する配信ファイル編集機能211とメールに添付するファイルをTIFF形式に変換する添付ファイル変換機能212からなるプログラム、また、メール配信を行う際の制御を行う為の配信制御データベース213、配信履歴を保存する配信履歴データベース214を有する。またハードウェアとして、表示部(ディスプレイ)203、入力部(キーボード、マウス)202、制御部200、ネットワークインタフェース204を具備する。
【0020】
図3は、ユーザ端末12のハードウェア構成例を示す図である。
【0021】
ユーザ端末12は、記憶部301に、ホストサーバ11の配信制御データベース213のメンテナンスを行う配信制御マスタメンテ機能311と、ホストサーバ11の配信履歴データベースの内容を照会する配信履歴照会機能312からなるプログラムを有する。またハードウェアとして、表示部(ディスクプレイ)303、入力部(キーボード、マウス)302、制御部300、ネットワークインタフェース304を具備する。
【0022】
図4は、メールサーバ13のハードウェア構成例を示す図である。
【0023】
メールサーバ13は、記憶部にOS標準サービスとしてSMTPサーバ411、POPサーバ412からなるプログラムを有する。またハードウェアとして、表示部(ディスプレイ)403、入力部(キーボードマウス)402、制御部400、ネットワークインタフェース404を具備する。
【0024】
図5は、FAX複合機14のハードウェア構成例を示す図である。
【0025】
FAX複合機14は、記憶部にホストサーバ11からのメールFAXを受信するFAX受信機能511、帳票を出力する際に、プリンターに出力するか、電子データで保存するかを制御する制御コード別出力機能512、メールFAXの受信結果を指定されたメールアドレスにメール送信する受信結果配信機能513、メールFAXの受信履歴を表示部503に表示させる受信履歴照会機能514、受信結果の通知先メールアドレスを登録するアドレス登録機能515からなるプログラム、また、アドレスデータベース516、受信履歴データベース517を有する。またハードウェアとして、表示部(タッチパネル)503、入力部(タッチパネル)502、制御部500、ネットワークインタフェース504を具備する。
【0026】
(データベース構成)
図6は、ホストサーバ11が具備する配信制御データベース213の構成例を示す図である。
【0027】
配信制御データベース213は、ホストサーバ11からメールFAXを送信する際のメールデータの情報を格納している。管理番号601と枝番602が主キーとなりレコードを識別する。レコード名称603は送信先の名称を格納する。端末区分604は、送信先がFAX複合機14か、端末(PC)かを識別する区分を格納する。制御コード605は、送信先がFAX複合機14の場合に出力する帳票データをTIFF形式に変換するか、また、FAXを公衆FAXに転送するかどうかを識別するコードを格納する(制御コードを指定しない場合はスペース)。送信先606は、送信先メールアドレスを格納する。添付有無607は、送信するメールFAXの添付ファイル有無を識別する区分を格納する。リトライ間隔609は、メールFAX配信が失敗した際にリトライを行う時間間隔を格納する。リトライ回数610は、メールFAX配信が失敗した際にリトライを行う回数を格納する。通知先611、通知先612、通知先613は、メールFAX配信の結果をメール通知する際のメールアドレスを格納する。履歴保管期間614は、配信履歴データベース214の配信履歴を保管する期間を格納する。
【0028】
図7は、ホストサーバ11が具備する配信履歴データベース214の構成例を示す図である。
【0029】
配信履歴データベース214は、ホストサーバ11がメールFAXを配信した結果を格納している。管理番号701と枝番702が主キーとなりレコードを識別する。管理番号701と枝番702は、メールデータを生成する際に参照される配信制御データベース213の管理番号と枝番を格納する。シーケンス703は、メールFAXの配信履歴の連番を格納する。配信日704は、メールFAXを配信した日付を格納する。配信時刻705は、メールFAXを配信した時刻を格納する。送信先706は、メールFAXの送信先を格納する。送信先706は、メールデータを生成する際に参照される配信制御データベース213の送信先を格納する。完了ステータス707は、メールFAXの配信状態を格納する。エラー内容708は、メールFAXの配信エラー内容を格納する。
【0030】
図8は、FAX複合機14が具備するアドレスデータベース516の構成例を示す図である。
【0031】
アドレスデータベース516は、メールFAXを受信した際に受信結果をメール通知するメールアドレス、及び公衆FAXへ転送する際の電話番号を格納している。送信元アドレス801は、メールFAXの送信元メールアドレスを格納する。案内元アドレス802は、メールFAXの受信結果を通知するメールアドレスを格納する。公衆FAX中継先803は、転送先の公衆FAXの電話番号を格納する。
【0032】
図9は、FAX複合機14が具備する受信履歴データベース517の構成例を示す図である。
【0033】
受信履歴データベース517は、FAX複合機14がメールFAXを受信した履歴を格納している。受信日901は、メールFAXを受信した日付を格納する。受信時刻902は、メールFAXを受信した時刻を格納する。シーケンス903は、メールFAXの受信履歴の連番を格納する。電子帳票904は、メールFAXの添付ファイル有無の区分を格納する。電子帳票ファイル名905は、メールFAXの添付ファイル名を格納する。完了ステータス906は、メールFAXの受信状態を格納する。
【0034】
(処理フロー)
図10は、インターネットFAXシステムにおける処理を示すシーケンス図である。
【0035】
ユーザが、ユーザ端末12にてマスタ情報入力S1001を行い、ホストサーバ11が、マスタ情報を受信して、配信制御データベース213のマスタ更新S1002を行う。次に、ホストサーバ11は、配信処理起動S1003を行い、配信制御データベース213の情報を元に、メール生成S1004を行う。その後、ホストサーバ11は、生成したメールファイルをメール配信S1005する。ホストサーバ11が配信したメールは、メールサーバ13のSMTP配信S1006にてFAX複合機14に配信される。メールを受信したFAX複合機14は、FAX出力S1007し、メール本文または添付ファイルを帳票として出力する。FAX複合機14は、アドレスデータベース516の情報を元に、メールサーバ13に対して、受信結果通知S1008を行う。メールサーバ13は、FAX複合機14からの受信結果をPOP受信S1009し、ホストサーバ11に転送する。ホストサーバ11が、FAX複合機14の受信結果を受信すると、配信履歴データベース214に対して、配信結果更新S1010を行う。ホストサーバ11は、配信制御データベース213の履歴保管期間614を元に、対象となる配信履歴情報に対して、配信履歴削除S1013を行う。また、ユーザが、ユーザ端末12にて配信履歴検索S1011を行うと、配信履歴画面にてホストサーバ11の配信履歴データベース214の情報が表示される。
【0036】
図11、図12及び図13は、ホストサーバ11からメールFAXを配信する処理を示すフローチャートである。
【0037】
先ず制御部200は、起動引数(管理番号+枝番、送信元メールアドレス、メール件名、メール本文記述ファイル(絶対パス)、メール添付ファイル(絶対パス))の設定を行い、FAX配信機能プログラム210を起動する。
【0038】
配信処理を開始すると先ず制御部200は、設定した起動引数から配信情報(管理番号、枝番、送信元メールアドレス、メール件名、メール本文ファイル、メール添付ファイル)を抽出する(ステップS1101)。
【0039】
次に制御部200は、検索KEY(管理番号、枝番)にて、配信制御データベース213を検索し、端末区分604、制御コード605、送信先606、添付有無607、変換有無608、リトライ間隔609、リトライ間隔610、リトライ回数610、通知先611、通知先612、通知先613の抽出処理を行う(ステップS1102)。ステップS1102にて該当するレコードが存在しない場合、制御部200は、配信履歴データベース214に対して、履歴書込み処理(異常)を実行(ステップS1124)し、配信処理を終了し、レコードが存在する場合は、以下のステップS1103を実施する。
【0040】
制御部200は、起動時に設定した引数の、管理字番号+枝番(管理情報)の有無を判定する(ステップS1103)。管理情報が存在しない場合、制御部200は、配信履歴データベース214に対して、履歴書込み処理(異常)を実行(ステップS1124)し、配信処理を終了し、存在する場合は、以下のステップS1104を実施する。
【0041】
制御部200は、起動時に設定した引数の、送信元メールアドレス有無を判定する(ステップS1104)。送信元メールアドレスが存在しない場合、制御部200は、配信履歴データベース214に対して、履歴書込み処理(異常)を実行(ステップS1124)し、配信処理を終了し、存在する場合は、以下のステップS1105を実施する。
【0042】
制御部200は、起動時に設定した引数の、メール件名有無を判定する(ステップ1105)。メール件名が存在しない場合、制御部200は、配信履歴データベースS214に対して、履歴書込み処理(異常)を実行(ステップS1124)し、配信処理を終了し、存在する場合は、以下のステップS1106を実施する。
【0043】
制御部200は、起動時に設定した引数のメール本文ファイルの存在有無を判定する(ステップS1106)。メール本文ファイル(絶対パス)が存在しない場合、制御部200は、配信履歴データベースS214に対して、履歴書込み処理(異常)を実行(ステップS1124)し、配信処理を終了し、存在する場合は、以下のステップS1107を実施する。
【0044】
制御部200は、S1102にて抽出したレコードの送信先606と、起動時に設定した引数の送信元メールアドレス及びメール件名から、メールファイルヘッダ編集処理を実施する(ステップS1107)。
【0045】
次に制御部200は、起動時に設定した引数のメール本文ファイルの内容を読込み、メールファイル本文を編集する(ステップS1108)。
【0046】
次に制御部200は、S1102にて抽出したレコードの制御コード605から、制御コード指定有りか、制御コード指定無(スペース)かを判定する(S1109)。制御コードが指定されている場合、制御部200は、以下のステップS1110を実施し、制御コードが指定されていない場合は、S1110の次に実施するS1111を実施する。
【0047】
制御部200は、S1108にて編集したメールファイル本文に指定された制御コードを付加する処理を行う(ステップS1110)。
【0048】
制御部200は、S1102にて抽出したレコードの添付有無607から、添付有り(フラグ「1」)か、添付無し(フラグ「0」)かを判定する(ステップS1111)。添付有りの場合、制御部200は、以下のステップS1112を実施し、添付無しの場合は、後述のステップS1117を実施する。
【0049】
制御部200は、起動時に設定した引数のメール添付ファイルの存在有無を判定する(ステップS1112)。有った場合、制御部200は、以下のステップS1113を実施し、ファイルがない場合は、後述のステップS1117を実施する。
【0050】
制御部200は、S1102にて抽出したレコードの変換有無608から、変換有り(フラグ「1」)か、変換なし(フラグ「0」)かを判定する(ステップS1113)。変換有りの場合、制御部200は、以下のステップS1114を実施し、変換無しの場合は、後述のS1117を実施する。
【0051】
制御部200は、起動時に設定した引数のメール添付ファイルをPDF形式からTIFF形式に変換する(ステップS1114)。
【0052】
次に、制御部200は、ステップS1114の処理が正常終了したか異常終了したかを判定する(ステップS1115)。正常終了した場合、制御部200は、以下のステップS1116を実施し、異常終了した場合は、配信履歴データベース214に対して、履歴書込み処理(異常)を実行(ステップS1124)し配信処理を終了する。
【0053】
制御部200は、起動時に設定した引数のメール添付ファイルをメール添付ファイル形式にコード変換する(ステップS1116)。
【0054】
次に、制御部200は、編集したメールファイルをメールサーバに配信する処理を実施する(ステップS1117)。
【0055】
次に制御部200は、S1102にて抽出したレコードの制御コード605から、制御コード指定有りか、制御コード指定無(スペース)かを判定する(ステップS1118)。制御コードが指定されている場合、制御部200は、以下のステップS1119を実施し、制御コードが指定されていない場合は、配信履歴データベース214に対して、履歴書込み処理(正常)を実行(ステップS1123)し配信処理を終了する。
【0056】
制御部200は、S1102にて抽出したレコードのリトライ間隔609の時間(分)待ち処理を実施する(ステップS1119)。
【0057】
次に制御部200は、配信結果の受信メール取得処理を実施する(ステップS1120)。
【0058】
次に制御部200は、配信結果の受信メールの有無を判定する(ステップS1121)。配信結果の受信メールが無い場合、制御部200は、以下のステップS1122を実施し、配信結果の受信メールがある場合、配信履歴データベース214に対して、履歴書込み処理(正常)を実行(ステップS1123)し配信処理を終了する。
【0059】
制御部200は、S1102にて抽出したレコードのリトライ回数610を超過しているか否かを判定する(S1122)。超過している場合、制御部200は、配信履歴データベース214に対して、履歴書込み処理(異常)を実行(ステップS1124)し配信処理を終了し、超過していない場合は、S1119に戻り、受信メールが存在するまで、S1119からS1122を繰り返しループする。
【0060】
図14は、ホストサーバ11にて配信履歴データベース214を削除する処理を示すフローチャートである。
【0061】
先ず制御部200は、配信履歴データベース214の管理番号701、枝番702、シーケンス703、配信日704の項目を全件抽出する(ステップS1201)。
【0062】
次に制御部200は、S1201で抽出したレコードの1件を取得する(ステップS1202)。
【0063】
次に制御部200は、S1202で取得したレコードが、EOFであるか否かを判定する。EOFであった場合、制御部200は、配信履歴削除処理を終了し、EOFでない場合は以下のステップS1204を実施する。
【0064】
制御部200は、配信制御データベース213を、検索KEY(S1202で取得したレコードの管理番号701、枝番702)で検索し履歴保管期間614を抽出する(ステップS1204)。
【0065】
次に制御部200は、S1202で取得したレコードの配信日704とS1204で抽出した履歴保管期間614を加算して削除対象日を計算する(ステップS1205)。
【0066】
次に制御部200は、当日日付からステップS1205で算出した削除対象日を減算して判定値を計算する(ステップS1206)。
【0067】
次に、制御部200は、S1206で算出した判定値を判定する(ステップS1207)。判定値がマイナスの場合、制御部200は、以下のステップS1208を実施し、判定値がプラスの場合はS1202を実施する。
【0068】
制御部200は、配信履歴データベースのレコードを、検索KEY(S1202で取得したレコードの管理番号701、枝番702、シーケンス703)で削除を実施(ステップS1208)し、ステップS1202に戻る。
【0069】
図15、図16、図17、図18及び図19は、FAX複合機14における処理を示すフローチャートである。
【0070】
先ずユーザが、FAX複合機14の電源を起動すると処理が開始する。
【0071】
次に制御部500は、メール受信の確認を行う(ステップS1301)。
【0072】
次に制御部500は、受信メールの有無を判定する(ステップS1302)。受信メールが無い場合、制御部500は、電源オフ指示有りか否かを判定(ステップS1303)し、指示が有った場合FAX複合機14の処理は終了、また、指示がなかった場合は、ステップS1301を実施する。受信メールが有る場合、制御部500は、以下のステップS1304を実施する。
【0073】
制御部500は、ステップS1301にて受信したメールの情報(送信元メールアドレス、制御コード、本文、添付ファイル)を取得する(ステップS1304)。
【0074】
次に制御部500は、S1304にて取得した制御コードの判定を行う(ステップS1306)。制御コードがA000030(電子帳票作成)の場合、制御部500は、後述のステップS1308を実施し、制御コードがA000030でない場合は、以下のステップS1307を実施する。
【0075】
制御部500は、S1304にて取得した制御コードの判定を行う(ステップS1307)。制御コードがA000020(公衆FAX伝送)の場合、制御部500は、後述のステップS1315を実施し、制御コードがA000020でない場合は、以下のステップS1322(図18)を実施する。
制御部500は、S1304にて取得した情報に、添付ファイルが有るか否かを判定する。添付ファイルが無い場合、制御部500は、メール本文のFAX出力処理(ステップS1325)を実施し、後述のステップS1326を実施し、添付ファイルが有る場合、以下のステップS1323を実施する。
【0076】
制御部500は、S1304にて取得した添付ファイルがTIFF形式か否かを判定する。添付ファイルがTIFF形式でない場合、制御部500は、メール本文のFAX出力処理(ステップS1325)を実施し、後述のステップS1326を実施し、添付ファイルがTIFF形式の場合は、メール本文及び、添付画像のFAX出力処理を実施し、以下のステップS1326を実施する。
【0077】
制御部500は、FAX出力処理が正常終了したか否かを判定する。正常終了した場合、制御部500は、受信履歴データベース517に書込(正常終了)し、以下野のステップS1329を実施し、異常終了した場合は、受信履歴データベース517に書込(異常終了)し、以下のステップS1329を実施する。
【0078】
制御部500は、S1304にて取得した制御コードの判定を行う(ステップS1329)。制御コードがA000010(案内先メールアドレスへの受信確認メールファイルの転送)の場合、制御部500は、後述のステップS1330を実施し、制御コードがA000010でない場合は、ステップS1301に戻る。
【0079】
図16において、制御部500は、S1304にて取得した情報に、添付ファイルが有るか否かを判定する(図16、ステップS1308)。添付ファイルが無い場合、制御部500は、本文のみの電子帳票を作成(ステップS1311)し、後述のステップS1312を実施する。添付ファイルがある場合、制御部500は、添付ファイルがTIFF形式化否かを判定し、TIFF形式でない場合、本文のみの電子帳票を作成(ステップS1311)し、後述のステップS1312を実施し、TIFF形式の場合は、本文と添付画像の電子帳票を作成(ステップS1310)し、後述のステップS1312を実施する。
制御部500は、電子帳票の作成が正常か否かを判定する(ステップS1312)。正常終了した場合、制御部500は、受信履歴データベース512の書込(正常終了)を行い(ステップS1313)、後述のステップS1330を実施し、異常終了した場合は、受信履歴データベース512の書込(異常終了)を行い(ステップS1314)、後述のステップS1330を実施する。
【0080】
図17において、制御部500は、S1304にて取得した情報に、添付ファイルが有るか否かを判定する(ステップS1315)。添付ファイルが無い場合、制御部500は、本文のみの公衆FAXへ転送(ステップS1318)し、後述のステップS1319を実施する。添付ファイルがある場合、制御部500は、添付ファイルがTIFF形式か否かを判定し、TIFF形式でない場合は、本文のみの公衆FAXへ転送(ステップS1318)し、後述のステップS1319を実施し、TIFF形式の場合は、本文と添付画像を公衆FAXへ転送(ステップS1317)し、後述のステップS1319を実施する。
制御部500は、電子帳票の作成が正常か否かを判定する(ステップS1319)。正常終了した場合、制御部500は、受信履歴データベース512の書込(正常終了)を行い(ステップS1320)、後述のステップS1330を実施し、異常終了した場合、受信履歴データベース512の書込(異常終了)を行い(ステップS1321)、後述のステップS1330を実施する。
【0081】
図19において、制御部500は、受信確認メールを生成する(ステップS1330)。
【0082】
次に制御部500は、アドレスデータベース516を、検索KEY(S1304にて取得した送信元メールアドレス)で検索し、案内先メールアドレス802を抽出する。
【0083】
次に制御部500は、案内先メールアドレスが存在するか否かを判定する(ステップS1332)。案内先メールが存在しない場合、制御部500は、後述のステップS1335を実施し、案内先メールアドレスが存在する場合は、以下のステップS1333を実施する。
【0084】
制御部500は、受信案内メールを生成する(ステップS1333)。
【0085】
次に制御部500は、ステップS1332にて抽出した案内先メールアドレスに対して、受信案内メールを配信する(ステップS1334)。
【0086】
次に、制御部500は、S1304にて取得した送信元メールアドレスに対して、受信案内メールを配信し(ステップS1335)、ステップS1301に戻る。
【0087】
(画面レイアウト)
図20は、ユーザ端末12で、配信制御マスタメンテ311を行う画面レイアウト図である。
【0088】
ユーザが、画面上段の管理番号・枝番に、配信制御データベース213の管理番号601、枝番602を入力し、検索ボタンを押下すると、配信制御データベース213の管理番号601、枝番602に紐付く、管理名称(レコード名称603)、送信区分(端末区分604)、制御コード(制御コード605)、送信先アドレス(送信先606)、添付有無(添付有無607)、添付変換有無(変換有無608)、リトライ間隔(リトライ間隔609)、リトライ回数(リトライ回数610)、エラー時アドレス(1)(通知先1 611)、エラー時アドレス(2)(通知先2 612)、エラー時アドレス(3)(通知先3 613)、履歴保管期間(履歴保管期間614)が表示される。そして、ユーザが、各々の項目を変更し、更新ボタンを押下することで、配信制御データベース213の内容が更新される。
【0089】
図21は、ユーザ端末12で、配信履歴照会312を行う画面レイアウト図である。
【0090】
ユーザが、画面上段の日付に、検索したい日付を入力し、検索ボタンを押下することで、入力した日付と、配信履歴データベース214の配信日704に紐付く、管理(管理番号701)、名称(シーケンス703)、送信先(送信先706)、日付(配信日704)、時刻(配信時刻705)、ステータス(完了ステータス707)、エラー内容(エラー内容708)を表示する。
【0091】
図22は、FAX複合機14の表示部503(タッチパネル)にて、アドレス登録515を行う画面レイアウト図である。
【0092】
ユーザが、画面上段のアドレスにメールアドレスを入力し、検索ボタンを押下すると、入力したメールアドレスと、アドレスデータベース516の送信元アドレス801に紐付く、案内先アドレス(案内先アドレス802)、公衆FAX中継先(公衆FAX中継先803)を表示する。
【0093】
ユーザが、表示したリストをタッチまたは登録ボタンを押下することで、子画面が表示され、送信元アドレス、案内先アドレス、公衆FAX中継先をメンテナンス(リストタッチによる子画面を表示させて内容を入力する)することで、アドレスデータベースの516の送信元アドレスをアドレスデータベース516の内容が更新される。
【0094】
図23は、FAX複合機14の表示部503(タッチパネル)にて、受信履歴照会514を行う画面レイアウト図である。
【0095】
ユーザが、画面上段の受信日に、検索したい日付を入力し、検索ボタンを押下することで、入力した日付と、受信履歴データベース517の受信日901に紐付く、受信日(受信日901)、時刻(受信時刻902)、帳簿(電子帳票904)、ファイル名(電子帳票ファイル名905)、状態(完了ステータス906)を表示する。電子帳票が有る場合、リストを選択して、印刷ボタンを押下すると、対象となる電子帳票を印刷する。
【0096】
(他実施形態)
上述したホストサーバ11、ユーザ端末12、メールサーバ13、FAX複合機14の各プログラムの機能は、ハードウェアにより実現しても良い。
【0097】
また、ホストサーバ11は特定のサーバではなく、インターネット上の任意のPCでも良い。
【0098】
また、ユーザ端末12の機能を、ホストサーバ11に持たせても良い。
【0099】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0100】
11・・・ホストサーバ、12・・・ユーザ端末、13・・・メールサーバ、14・・・FAX複合機、15・・・ネットワーク、200・・・制御部、201・・・記憶部、202、302、402、502・・・入力部、203、303、403、503・・・表示部、204、304、404、504・・・ネットワークインタフェース部、300、400、500・・・制御部、301、401、501・・・記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された通信装置であって、
ネットワークインタフェース部、制御部および出力部を具備し、
前記制御部により、
前記ネットワーク、前記ネットワークインタフェース部を介して、メール本文、添付ファイルおよび制御コードを含むメールを受信し、
該メールから前記制御コードを抽出し、
該制御コードが電子帳票の作成を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルの場合、前記メール本文および前記画像ファイルから電子帳票を作成し、
該電子帳票を前記出力部から出力する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記制御部により、
前記制御コードが公衆FAXへの伝送を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルの場合、前記メール本文および前記画像ファイルを前記公衆FAX宛てへ転送する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記制御部により、
前記制御コードが電子帳票の作成を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルでない場合、前記メール本文から電子帳票を作成し、
該電子帳票を前記出力部から出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記制御部により、
前記制御コードが公衆FAXへの伝送を示し、かつ前記添付ファイルが画像ファイルでない場合、前記メール本文を前記公衆FAX宛てへ転送する、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項5】
前記受信メールは送信元メールアドレスを含み、
前記制御部により、
前記受信メールから前記送信元メールアドレスを抽出し、
前記送信元メールアドレスと前記メール受信結果の通知先メールアドレスとを対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記抽出した送信元メールアドレスに対応する前記メール受信結果の通知先メールアドレスを取得し、
メール受信結果の通知先メールアドレスに前記メール受信結果を通知する、
ことを特徴とする請求項1乃至4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記制御部により、
前記電子帳票の前記出力部からの出力結果、前記公衆FAX宛てへの前記メール本文および前記画像ファイルの転送結果、前記公衆FAX宛てへの前記メール本文の転送結果を、履歴情報として前記記憶部に記録し、
該記憶部の前記履歴情報を表示部に表示する、
ことを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
【請求項7】
ネットワークに接続されたホストサーバ、メールサーバ、FAX複合機を含むインターネットFAXシステムであって、
前記ホストサーバは、
メール本文、添付ファイルおよび制御コードを含むメールを前記ネットワークを介して前記メールサーバへ送信する手段を有し、
前記メールサーバは、
前記ホストサーバからの前記メールを前記ネットワークを介して前記FAX複合機へ送信する手段を有し、
前記FAX複合機は、
前記メールサーバからのメールに含まれる前記添付ファイルの形式および前記制御コードに基づいて、前記メール本文と前記添付ファイルの出力を制御する手段を有する、
ことを特徴とするインターネットFAXシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−119884(P2011−119884A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274055(P2009−274055)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】