説明

通信装置及びプログラム、並びに、通信システム

【課題】 インターネット等を中継して接続する複数のネットワークが配置された通信システムにおいて、いずれかのネットワークに所属する通信装置(例えば、IP−PBXやIP−KTS(IP−Key Telephone System))と他のネットワークに所属する通信装置(例えば、IP−KTS)との接続を容易に行う。
【解決手段】 本発明は、上位ネットワークに接続する第1の下位ネットワークに所属する第1の通信装置と、上記上位ネットワークに接続する第2の下位ネットワークに所属する第2の通信装置とを有する通信システムに関する。第1の通信装置は、第2の通信装置が第1の通信装置に接続するための識別情報を取得して、電子メールで第2の通信装置宛に送信する。第2の通信装置は、第1の通信装置から発信された電子メールを取得して第1の通信装置に係る識別情報を保持し、保持した識別情報を用いて第1の通信装置に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信制御装置及びプログラム、並びに、通信装置及び通信システムに関し、例えば、IP電話システム等に適用し得る。
【背景技術】
【0002】
従来、IP−PBX(Internet Protocol−Private Branch eXchange)を用いたIP電話システムを導入する企業では、支社、支店、営業所などの遠隔地とは、データ通信用に既に、IP常時接続回線を用いたイントラネットで接続されており、そのイントラネットを音声通信にも使用し、専用線接続や企業内セントレックス化することで、コストの削減やネットワークを介してアプリケーション機能を使用する運用が主であった。上述のような、IP常時接続回線を用いたイントラネットにおいて動作するIP電話システムとしては、特許文献1に記載のシステムがある。
【0003】
しかし、インターネットの普及により、特許文献1に記載のシステムのような、IP常時接続回線により接続されたイントラネットを持たない小規模な企業においても、支店や営業所(実際は社員の自宅もその範囲に含まれる)などの遠隔地間にIP内線電話機のみを設置した遠隔内線収容や、複数の装置によるIP専用線接続を行うような運用を可能とする機能を持ったIP−PBXやIP−KTS(IP−Key Telephone System)が販売され始めてきた。
【0004】
一方、世界的なインターネットの利用拡大から、IPv4のIPアドレスが枯渇してしまう恐れがあり、利用するIPアドレスを節約するために、インターネットに接続するユーザのローカルネットワークごとに、インターネット上で用いるIPアドレス(グローバルIPアドレス)を少数割当て、ローカルネットワーク内では、そのローカルネットワークでのみ用いるIPアドレス(プライベートIPアドレス)を利用し、ローカルネットワークとインターネットとの間のゲートウェイ(ルータ等)において送受信するパケットのアドレス変換等を行い、端末からは透過的にインターネットへ接続できるようにすることが一般的である。
【0005】
このような、アドレス等を変換するゲートウェイによりインターネットに接続されたローカルネットワーク内にIP−PBXやIP−KTS等の交換装置を配置し、この交換装置の配下に、インターネットを介して接続する他のローカルネットワーク内のIP電話機を収容する場合には、交換装置とIP電話機との間で、相互に接続するためのIPアドレスやポート番号等を交換する必要がある。
【0006】
上述のような、ローカルネットワーク間で、端末を相互に接続させる技術として、特許文献2の記載技術がある。
【0007】
特許文献2に記載の通信方法では、端末間で、SIPメッセージを用いて相互に接続するためのIPアドレスやポート番号等を交換している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−324524号公報
【特許文献2】特開2008−236297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献2に記載の通信方法では、端末間で、既にSIPメッセージを用いて接続している状態にあることが前提となっているため、そのような前提が適用できないシステムに対して用いることができないという問題がある。
【0010】
特に、インターネットを介した遠隔地にIP内線を設置する場合やIP回線により拠点間を接続する場合に、接続事業者(インターネットプロバイダ)との契約費用を少しでも安価にするため、固定IPアドレスではなく、可変IPアドレスの契約することが考えられるが、可変IPアドレスの契約の場合には、遠隔拠点やセンター拠点の通信装置でIPアドレス等が変更になると、通信相手のIPアドレス等が不明となり、アクセス不可となってしまうという問題点があった。
【0011】
そのため、インターネット等を中継して接続する複数のネットワークが配置された通信システムにおいて、いずれかのネットワークに所属する通信装置と他のネットワークに所属する通信装置との接続を容易に行うことができる通信装置及びプログラム、並びに、通信システムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の本発明は、上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置された通信システムを構成する、いずれかの上記下位ネットワークに所属する通信装置において、(1)当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークから当該通信装置に接続するための識別情報を、保持する自装置識別情報保持手段と、(2)当該通信装置の通信相手であって、当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークに所属する、通信相手の通信装置宛に、上記自装置識別情報保持手段が保持した当該通信装置に係る識別情報を有する電子メールを送信する識別情報送信手段とを有することを特徴とする。
【0013】
第2の本発明は、上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置された通信システムを構成する、いずれかの上記下位ネットワークに所属する通信装置において、(1)当該通信装置の通信相手であって、当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークに所属する通信相手の通信装置に、当該通信装置から接続することができる識別情報を有する電子メールが、上記通信相手の通信装置から送信されると、その電子メールを取得して、上記通信相手の通信装置に係る識別情報を保持する通信相手識別情報保持手段と、(2)上記通信相手識別情報保持手段が保持した上記通信相手の通信装置に係る識別情報を用いて、上記通信相手の通信装置に接続する通信手段とを有することを特徴とする。
【0014】
第3の本発明の通信プログラムは、(1)上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置された通信システムを構成する、いずれかの上記下位ネットワークに所属する通信装置に搭載されたコンピュータを、(2)当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークから当該通信装置に接続するための識別情報を、保持する自装置識別情報保持手段と、(3)当該通信装置の通信相手であって、当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークに所属する、通信相手の通信装置宛に、上記自装置識別情報保持手段が保持した当該通信装置に係る識別情報を有する電子メールを送信する識別情報送信手段として機能させることを特徴とする。
【0015】
第4の本発明の通信プログラムは、(1)上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置された通信システムを構成する、いずれかの上記下位ネットワークに所属する通信装置に搭載されたコンピュータを、(2)当該通信装置の通信相手であって、当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークに所属する通信相手の通信装置に、当該通信装置から接続することができる識別情報を有する電子メールが、上記通信相手の通信装置から送信されると、その電子メールを取得して、上記通信相手の通信装置に係る識別情報を保持する通信相手識別情報保持手段と、(3)上記通信相手識別情報保持手段が保持した上記通信相手の通信装置に係る識別情報を用いて、上記通信相手の通信装置に接続する通信手段として機能させることを特徴とする。
【0016】
第5の本発明は、上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置され、第1の下位ネットワークに所属する第1の通信装置と、第2の下位ネットワークに所属する第2の通信装置とを有する通信システムにおいて、(1)上記第1の通信装置として、第1の本発明の通信装置を適用し、(2)上記第2の通信装置として第2の本発明の通信装置を適用したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、インターネット等を中継して接続する複数のネットワークが配置された通信システムにおいて、いずれかのネットワークに所属する通信装置と他のネットワークに所属する通信装置との接続を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施形態に係る通信システムの全体構成について示したブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係るIP−PBX内部の機能的構成について示したブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係るIP電話機内部の機能的構成について示したブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る通信システムの動作について示したシーケンス図である。
【図5】第2の実施形態に係る通信システムの全体構成について示したブロック図である。
【図6】第2の実施形態に係る保守用端末内部の機能的構成について示したブロック図である。
【図7】第2の実施形態に係る通信システムの動作について示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(A)第1の実施形態
以下、本発明による通信装置及びプログラム、並びに、通信システムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、第1の実施形態では、本発明の通信装置をIP−PBX及びIP電話機に適用した例について説明する。
【0020】
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、この実施形態の通信システム1の全体構成を示すブロック図である。なお、図1における括弧内の符号は、後述する第2の実施形態において用いる符号である。
【0021】
図1に示すように、通信システム1には、ネットワークN2及びネットワークN3が、インターネットN1に接続する下位ネットワークとして配置されおり、ネットワークN2とネットワークN3との間は、インターネットN1を中継して接続される。
【0022】
ネットワークN2には、ルータ21、IP−PBX10、及びIP電話機22が配置されており、ネットワークN3には、ルータ31及びIP電話機32が配置されている。また、インターネットN1上には、メールサーバMS及びSTUN(Simple Traversal of User Datagram Protocol[UDP] through Network Address Translators[NATs])サーバSSが配置されているものとする。
【0023】
なお、図1においては、通信システム10には、2つのネットワークN2、N3に、それぞれ通信装置(IP−PBX10、IP電話機22、32等)が配置されているが、配置するネットワークの数や、ネットワーク内の通信装置の数は限定されないものである。
【0024】
ルータ21は、少なくとも、ネットワークN2とインターネットN1との間を接続するゲートウェイの機能を担っている。また、ルータ31も同様に、少なくとも、ネットワークN3とインターネットN1との間のゲートウェイの機能を担っている。
【0025】
ネットワークN2の内部は、インターネットN1において採用されるアドレス体系(いわゆる「グローバルIPアドレス」)とは異なるアドレス体系(いわゆる「プライベートアドレス」)を採用しており、ルータ21が、NAPT(Network Address Port Translation)により、アドレス及びポート変換を行い、アドレス体系の異なるネットワーク間を通信可能としている。
【0026】
ルータ21は、UPnP(Universal Plug and Play)に対応したルータであり、例えば、配下の通信装置(例えば、IP−PBX10)の問い合わせに応じて、インターネットN1(ネットワークN3等も含む)から、ルータ21の配下の通信装置(例えば、IP−PBX10等)にアクセスするための識別情報(以下、「アクセス情報」という)を提供することができる。
【0027】
また、ルータ21に適用されるグローバルIPアドレスは、この実施形態においては、可変IPアドレスであり、定期又は不定期に変更されるものとして説明する。なお、ルータ21に適用されるグローバルIPアドレスは、固定IPアドレスであっても良い。
【0028】
図1においては、図示を省略しているが、ルータ21は、例えば、インターネットN1にアクセスするために契約しているインターネット接続事業者の設備として設置されているDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバにより付与されるIPアドレスを適用するようにしても良い。ルータ21に適用されるグローバルIPアドレスが、DHCPサーバによって付与されている場合、例えば、そのグローバルIPアドレスのリース期間ごとに異なるアドレスが付与される場合がある。
【0029】
なお、ルータ21としては、既存のUPnP及びNAPTに対応したルータ(例えば、特許文献2に記載のルータ)を用いることができる。
【0030】
メールサーバMSは、インターネットN1上で、電子メールデータの中継や蓄積を行うものであり既存のメールサーバを適用することができる。図1においては、説明を簡易にするため、インターネットN1上におけるメールサーバは、1台のメールサーバMSであるものとして図示しているが、実際のインターネット上と同様に、複数のメールサーバを用いて、メールデータの中継や蓄積を行うメールシステムとして構築されていても良いことは当然である。また、それぞれの、ネットワークN2や、ネットワークN3内にもメールサーバを配置するようにしても良い。
【0031】
また、メールサーバMSには、IP−PBX10の配下のIP電話機(ネットワークN2以外に配置されているもの)向けのメールアドレスと、そのメールアドレスに対応するメールボックスが設定されているものとする。
【0032】
STUNサーバSSは、STUNプロトコル(IETF RFC3489)をサポートしたサーバであり、既存のSTUNサーバ(例えば、特許文献2に記載のSTUNサーバ)を適用することができる。
【0033】
STUNサーバSSは、例えば、定期的にルータ21に配下の通信装置(IP−PBX10等)に割り当てられたアクセス情報を問い合わせて、その通信装置のアクセス情報を保持し、外部からの問い合わせに応じて保持したアクセス情報を返答する。
【0034】
IP−PBX10は、通信システム1上のIP電話機(IP電話機22、32等)の間で、呼制御や回線交換等を行うものである。したがって、通信システム1では、IP−PBX10が配置されたネットワークN2がセンター拠点で、ネットワークN3は、センター拠点の配下の遠隔拠点の関係となっている。
【0035】
図2は、IP−PBX10内部の機能的構成について示したブロック図である。
【0036】
IP−PBX10は、制御部101、通信部102、呼制御部103、端末情報記憶部104、識別情報保持部105及び識別情報送信部106を有している。図2においては、図示を省略しているが、IP−PBX10には、交換処理部等のIP−PBXとして必要な他の構成も備えているものとする。
【0037】
ここで、IP−PBX10は、例えば、ハードウェア的な通信部の他は、通信処理やデータ処理(呼制御や交換処理等を含む)等を実行するためのCPU、ROM、RAM等を有しており、CPUが実行するプログラム(実施形態の通信プログラムを含む)がインストールされている。上述したプログラムを含め、IP−PBX10の機能的構成を示すと図2に示すようになる。
【0038】
制御部101は、IP−PBX10全体の動作を制御する機能を担っている。
【0039】
通信部102は、IP−PBX10におけるネットワークインタフェースの機能を担っており、ネットワークN2に接続に接続している。なお、IP−PBX10が、ネットワークN2に参加接続する方式は、例えば、有線LANや無線LAN等であっても良く、限定されないものである。また、IP−PBX10は、ルータ21に直接接続するようにしても良いし、その他のハブ等を経由してルータ21に接続するようにしても良く、ネットワークN2内の接続構成も限定されないものである。
【0040】
呼制御部103は、IP−PBX10において、呼制御する機能を担っている。
【0041】
端末情報記憶部104は、IP−PBX10の配下のIP電話機に係る情報を記憶する記憶手段である。端末情報記憶部104には、配下のIP電話機ごとの電子メールのメールアドレスが登録されている。
【0042】
識別情報保持部105は、IP−PBX10に係るアクセス情報を保持する機能を担っている。この実施形態においては、アクセス情報には、少なくとも、インターネットN1等からIP−PBX10にアクセスするためのグローバルIPアドレス及びポート番号が含まれているものとする。
【0043】
また、アクセス情報には、ルータ21において採用されるアドレス等変換の種別(例えば、フルコーン、制限コーン、ポート制限コーン等の種別)を含むようにしても良い。
【0044】
識別情報保持部105は、例えば、ルータ21にUPnPを用いて問い合わせ、最新のアクセス情報を取得するようにしても良いし、STUNサーバSSに、STUNプロトコルを用いて問い合わせてアクセス情報を取得するようにしても良い。
【0045】
識別情報保持部105が、ルータ21からアクセス情報を取得するタイミングは、限定されないものであるが、例えば、定期的に取得するようにしても良い。
【0046】
識別情報送信部106は、識別情報保持部105が保持したアクセス情報を、端末情報記憶部104の内容に基づいて、配下のIP電話機(IP電話機32)に向けて送信するものである。
【0047】
識別情報送信部106は、端末情報記憶部104の内容に基づいて、他のネットワークに所属するIP−PBX10の配下のIP電話機(IP電話機32等)を宛先として、アクセス情報を、電子メールにより送信する。識別情報送信部106は、例えば、アクセス情報を本文等に挿入し、宛先を他のネットワークに所属する配下のIP電話機(IP電話機32等)とする電子メールを作成し、メール送信プロトコル(例えば、SMTP等)を用いて、作成した電子メールをメールサーバMSへ送信する。
【0048】
また、識別情報送信部106が、配下のIP電話機を宛先として、アクセス情報を有する電子メールを送信するタイミングも限定されないものであるが、例えば、定期的に送信するようにしても良いし、最新にルータ21から取得したアクセス情報の内容が、前回取得したものと異なっている場合にだけ送信するようにしても良い。
【0049】
IP電話機32は、制御部321、通信部322、識別情報取得部323を有している。図3においては、図示を省略しているが、IP電話機32は、音声信号を入出力するマイクやスピーカ等、IP電話機として必要な他の構成も備えているものとする。
【0050】
ここで、IP電話機32は、例えば、ハードウェア的な通信部の他は、通信処理やデータ処理(発着信制御や音声信号の送受信等を含む)等を実行するためのCPU、ROM、RAM等を有しており、CPUが実行するプログラム(実施形態の通信プログラムを含む)がインストールされている。上述したプログラムを含め、IP電話機32の機能的構成を示すと図3に示すようになる。また、IP電話機32は、例えば、パソコンなどの情報処理装置(1台に限定されず、複数台を分散処理し得るようにしたものであっても良い。)上に、実施形態の通信プログラム等をインストールすることにより、いわゆるソフトフォンとして構築するようにしても良い。
【0051】
制御部321は、IP電話機32全体の動作を制御する機能を担っている。
【0052】
通信部322は、IP電話機32におけるネットワークインタフェースの機能を担っており、ネットワークN3に接続に接続している。なお、IP電話機32が、ネットワークN3に参加接続する方式や形態は、上述のIP−PBX10(通信部102)と同様に限定されないものである。
【0053】
識別情報取得部323は、上述のIP−PBX10(識別情報送信部106)が送信した電子メールを受信して、その電子メールに含まれるアクセス情報を取得する機能を担っている。
【0054】
識別情報取得部323は、メールサーバMSにアクセスして、自装置宛の電子メールが届くメールボックスから、メール受信プロトコル(例えば、POP3等)を用いて、その電子メールを取得し、その電子メールに挿入されているアクセス情報を取得する。なお、IP電話機32が、ソフトフォンとして構築されている場合には、IP電話機32を構成するパソコン等の情報処理装置に、電子メールを受信してその内容を解析するプログラムをインストールすることは容易である。
【0055】
識別情報取得部323が、電子メールを取得するタイミングは限定されないものであるが、例えば、定期的に取得を試みたり、IP電話機32の起動直後等に取得を試みたりするようにしても良い。
【0056】
IP電話機32では、識別情報取得部323により取得されたアクセス情報を用いて、IP−PBX10へのアクセスが行われる。
【0057】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態の通信システム1の動作を説明する。
【0058】
図4は、通信システム1における、IP−PBX10、IP電話機22、32に係る動作について示したシーケンス図である。
【0059】
IP−PBX10からルータ21に、アクセス情報について問い合わせが、UPnPプロトコルを用いて行われ、その問い合わせの返答としてアクセス情報が、ルータ21から返される(S101)。
【0060】
なお、図4においては、ステップS101で、IP−PBX10は、ルータ21から自装置のアクセス情報を取得しているが、STUNサーバSSに問い合わせて取得するようにしても良い。
【0061】
そして、IP−PBX10は、最新に取得したアクセス情報を本文等に挿入し、宛先を配下のIP電話機(IP電話機32等)とする電子メールを作成し、作成した電子メールをメールサーバMSへ送信する(S102)。
【0062】
次に、上述のステップS103で送信された電子メールが、メールサーバMSからIP電話機32により取得され、IP電話機32において、その電子メールから、IP−PBX10にアクセスするためのアクセス情報が把握される(S103)。なお、ステップS103において、IP−PBX10からIP電話機32を宛先とする電子メールが複数届いている場合には、最新に送信された電子メールの内容を適用するようにしても良い。
【0063】
次に、IP電話機32は、最新に取得したアクセス情報を用いて、IP−PBX10へアクセスし、IP−PBX10に対して自装置が運用状態である旨の登録を要求する(S104)。
【0064】
次に、IP−PBX10は、IP電話機32からの運用状態の登録要求を受付けて、登録OK(登録確認応答)を、IP電話機32に対して返信する(S105)。
【0065】
IP−PBX10では、上述のステップS103、104におけるIP電話機32からの運用状態の登録要求により、遠隔地のIP電話機32が運用状態ある旨を認識し、以降IP電話機32への発着信制御を行うことが可能となる。
【0066】
ステップS106以降は、IP−PBX10が、IP電話機22から発信された呼をIP電話機32に着信させて、IP電話機22とIP電話機32との間での通話を確立させる動作の例について説明している。
【0067】
IP−PBX10がIP電話機22から発信を受付けると(S106)、IP−PBX10は、IP電話機32に「着信」を通知し(S107)、IP電話機22に「発信受付」を通知する(S108)。そして、IP−PBX10は、IP電話機32から「着信受付」が通知され(S109)、さらに「呼出」の信号が与えられると(S110)、その「呼出」の信号をIP電話機22に与える(S111)。その後、IP−PBX10では、IP電話機32から「応答」が通知されると(S112)、その「応答」がIP電話機22に通知される(S113)。そして、IP−PBX10は、IP電話機32から「応答受付」が通知されると(S114)、その「応答受付」がIP電話機32に通知され(S115)、IP電話機22とIP電話機32との間の通話を確立させる(S116)。
【0068】
図4においては、IP電話機22からIP電話機32へ通話発信した例について説明しているが、IP電話機32から発信するようにしても良いことは当然である。
【0069】
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0070】
IP−PBX10が、ルータ21又はSTUNサーバSSから、アクセス情報(グローバルIPアドレス、ポート番号)を取得し、取得したアクセス情報を、電子メールにより、ネットワークN3に所属するIP電話機32に送信し、IP電話機32は電子メールから取得したアクセス情報を使用して、IP−PBX10にアクセスすることができる。
【0071】
これにより、通信システム10においては、センター拠点となるネットワークN2についても、インターネット接続事業者との契約において、インターネットN1へ接続するためのIPアドレスを固定ではなく可変IPアドレスとする契約していても、IP−PBX10とIP電話機32が相互に接続することが可能となる。よって、インターネットプロバイダとの契約費用を削減することが可能になり、IP専用線を用いてイントラネットによる拠点間を接続していないような企業においても拠点間を内線接続可能となり、拠点間のコミュニケーション向上が期待できる。
【0072】
また、特許文献2に記載の通信方法では、通信装置間で予めSIPメッセージを交換できる環境を用意する必要があるが、本発明の第1の実施形態においては、電子メールを送受信できる環境、すなわち、インターネットN1上のいずれかのメールサーバとアクセスできる環境さえあれば、容易に通信装置間(IP−PBX10とIP電話機32の間)を接続させることができる。
【0073】
(B)第2の実施形態
以下、本発明による通信装置及びプログラム、並びに、通信システムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、第2の実施形態では、本発明の通信装置をIP−PBX及び保守用端末に適用した例について説明する。
【0074】
(B−1)第2の実施形態の構成
図5は、第2の実施形態の通信システム1Aの全体構成を示すブロック図であり、上述した図1との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
【0075】
図5において、通信システム1Aには、ネットワークN2、N4、N5が配置されおり、ネットワークN2、N4、N5は、それぞれインターネットN1に接続されている。
【0076】
ネットワークN2には、ルータ21、IP電話機22及びIP−PBX10A−1が配置されており、ネットワークN4には、ルータ41、IP電話機42及びIP−PBX10A−2が配置されている。
【0077】
ルータ21及びIP電話機22については第1の実施形態と同様のものであるので詳しい説明を省略する。ルータ41は、ルータ21と同様のものであり、少なくとも、ネットワークN4とインターネットN1との間を接続するゲートウェイの機能を担っている。また、IP電話機42もIP電話機22と同様のものである。
【0078】
そして、ネットワークN5は、保守者が遠隔で他のネットワーク上のIP−PBX等の保守作業等を行う拠点のネットワークであり、ルータ51及び、保守者が保守作業等を行うための保守用端末52が配置されている。ルータ51も、ルータ21と同様のものを適用するようにしても良い。また、ネットワークN5において、保守用端末52が、ルータ51の機能も兼ねる構成(例えば、保守用端末52がダイアルアップ等することにより接続する構成)としても良い。また、メールサーバMS上には、保守用端末52向けのメールアドレスと、そのメールアドレスに対応するメールボックスが設定されているものとする。
【0079】
図5において、通信システム1Aには、保守センターであるネットワークN5以外に、2つのネットワークN2、N4が配置されているが、配置される保守センター以外のネットワークの数は限定されないものである。
【0080】
ネットワークN2に配置されているIP−PBX10A−1と、ネットワークN4に配置されているIP−PBX10A−2とは同様のものであり、その内部構成は、上述の図2により示すことができる。なお、図2において、括弧内の符号は、第2の実施形態においてのみ用いられる符号である。
【0081】
次に、IP−PBX10A−1、10A−2の詳細構成について説明する。
【0082】
IP−PBX10A−1、10A−2は、第1の実施形態のIP−PBX10における識別情報送信部106、端末情報記憶部104を、それぞれ、識別情報送信部106A、端末情報記憶部104Aに置き換えただけであるので、その他の構成に関する詳しい説明は省略する。
【0083】
第1の実施形態における識別情報送信部106及び端末情報記憶部104は、IP−PBX10の配下のIP電話機宛のメールアドレスだけを登録して電子メール送信を行っていたが、第2の実施形態の識別情報送信部106A及び端末情報記憶部104Aは、保守用端末52を宛先に含めて電子メールを送信する点で異なっている。
【0084】
保守用端末52では、電子メールを受信してIP−PBX10A−1、10A−2のアクセス情報を保持し、そのアクセス情報を用いて、IP−PBX10A−1、10A−2にアクセスする。そして、操作者の操作に応じて、IP−PBX10A−1、10A−2に対して保守等の作業が行われる。
【0085】
次に、保守用端末52の詳細構成について説明する。
【0086】
図6は、保守用端末52の内部構成について示した説明図である。
【0087】
保守用端末52は、制御部521、通信部522及び識別情報取得部523を有している。
【0088】
保守用端末52は、例えば、パソコンなどの情報処理装置(1台に限定されず、複数台を分散処理し得るようにしたものであっても良い。)上に、実施形態の通信プログラムや、保守作業用プログラム(IP−PBXにアクセスした後に用いるアプリケーション)等をインストールすることにより構築されるものであるが、機能的には図6のように表すことができる。なお、保守用端末52にインストールされる保守作業用プログラムについては、既存のIP−PBXの保守用端末と同様のものを適用することができるので詳しい説明は省略する。
【0089】
制御部521は、保守用端末52全体の動作を制御する機能を担っている。
【0090】
通信部522は、保守用端末52におけるネットワークインタフェースの機能を担っており、インターネットN1に接続に接続している。なお、保守用端末52が、インターネットN1に参加接続する方式や形態は、上述の第1の実施形態のIP−PBX10(通信部102)と同様に限定されないものである。
【0091】
識別情報取得部523は、第1の実施形態の識別情報取得部323と同様の機能を果たすものであり、上述のIP−PBX10A−1、10A−2が、保守用端末52用のメールアドレスに送信した電子メールを受信して、その電子メールに含まれるアクセス情報を取得する。
【0092】
識別情報取得部523が、電子メールを取得するタイミングは限定されないものであるが、例えば、定期的なタイミングや、操作者の操作に応じたタイミングとしても良い。
【0093】
IP電話機32では、識別情報取得部523により取得されたアクセス情報を用いて、IP−PBX10へのアクセスが行われる。
【0094】
なお、保守用端末52では、2つのIP−PBX10A−1、10A−2から、それぞれアクセス情報を有する電子メールが取得されるが、IP−PBX10A−1、10A−2のそれぞれで、送信元のメールアドレスをユニークなものに設定しておき、識別情報取得部523において、保守先のIP−PBX10A−1、10A−2のメールアドレスを予め把握しておくことにより区別しても良い。また、IP−PBX10A−1、10A−2が電子メールを作成する際に、送信元の識別情報も挿入して送信し、識別情報取得部523側でアクセス情報と共に、その識別情報を読込むことにより区別するようにしても良い。
【0095】
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態の通信システム1Aの動作を説明する。
【0096】
図7は、通信システム1における、IP−PBX10A−1、10A−2、保守用端末52に係る動作について示したシーケンス図である。
【0097】
なお、以下においては、IP−PBX10A−1に係る動作のみについて説明するが、IP−PBX10A−2についても同様の動作となるので詳しい説明を省略する。
【0098】
まず、IP−PBX10A−1からルータ21に、アクセス情報について問い合わせが、UPnPプロトコルを用いて行われ(S201)、その問い合わせの返答としてアクセス情報が、ルータ21からIP−PBX10A−1に返されたものとする(S202)。
【0099】
なお、図7において、ステップS201、ステップS202で、IP−PBX10A−1は、ルータ21から自装置のアクセス情報を取得しているが、STUNサーバSSに問い合わせて取得するようにしても良い。
【0100】
そして、IP−PBX10A−1は、最新に取得した情報を本文等に挿入し、宛先に少なくとも保守用端末52を含む電子メールを作成し、作成した電子メールをメールサーバMSへ送信する(S203)。
【0101】
次に、上述のステップS203に送信された電子メールが、メールサーバMSから保守用端末52により取得され、保守用端末52においてIP−PBX10A−1にアクセスするための情報としてアクセス情報が把握される(S204)。なお、ステップS203において、保守用端末52を宛先とする電子メールが複数届いている場合には、最新に送信された電子メールの内容を適用するようにしても良い。
【0102】
保守用端末52では、IP−PBX10A−1、10A−2から送られてくる電子メールのアクセス情報を記憶し、以降それらの装置に保守等を行う際のアクセスに用いられる(S205)。
【0103】
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0104】
IP−PBX10A−1、10A−2が、自拠点のルータのグローバルIPアドレスとポート番号をUPnPプロトコルやSTUNプロトコルにより取得し、取得した自拠点のルータのグローバルIPアドレスとポート番号を電子メールにより、保守用端末52宛のメールアドレスへ送信する。そして、保守用端末52では、受信したグローバルIPアドレスとポート番号を使用して、IP−PBX10A−1、10A−2へアクセスし、遠隔保守等を行うことが可能となる。
【0105】
このように、第2の実施形態においては、全てのネットワーク(拠点)について、インターネットN1へ接続するためのIPアドレスを固定とする契約ではなく、可変IPアドレスとする契約していても(保守用端末52についても同様)、保守用端末52から、ネットワーク(拠点)にアクセスして遠隔保守等を行う事ができる。これにより、インターネット接続事業者との契約費用を削減することが可能になり、イントラネットによる拠点間を接続していないような企業においても遠隔地からの保守が可能となり、保守用のコストを削減が期待できる。
【0106】
(C)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
【0107】
(C−1)上記の各実施形態においては、IP電話機やIP−PBX等が所属するネットワークは、インターネットを用いて中継して接続しているが、上位ネットワークとして用いるものはインターネットに限定されず、IP専用回線や、プライベートネットワークや、通信キャリアが提供するインターネットから隔離されたアクセス網等その他のIPネットワークに置き換えても良い。
【0108】
(C−2)上記の各実施形態においては、各ネットワーク内のルータは、アドレス及びポート番号を変換する(NAPT)ものとして説明したが、アドレスのみの変換(NAT)を行うルータであっても良い。その場合、IP−PBXが取得及び送信するアクセス情報には、ポート番号は含まれない。
【0109】
(C−3)上記の各実施形態においては、IP−PBXは、自装置に係るアクセス情報を、ルータ又はSTUNサーバから取得しているが、いずれか一方のみから取得するようにしても良い。その場合、すべてのIP−PBXが、ルータからアクセス情報を取得する場合には、通信システムにおいてSTUNサーバは配置されている必要はない。また、あるネットワークにおいて、IP−PBXが、STUNサーバからのみアクセス情報を取得する場合には、そのネットワーク内のルータは、IP−PBXにアクセス情報を提供する必要がないので、UPnPに非対応のルータであっても良い。
【0110】
(C−4)上記の各実施形態においては、IP−PBXからIP電話機や保守用端末宛にアクセス情報が挿入された電子メールを送信する構成について説明したが、逆にIP電話機や保守用端末からIP−PBX宛にアクセス情報が挿入された電子メールを送信するようにしても良い。そして、IP−PBX側で受信した電子メールからアクセス情報を取得し、取得したアクセス情報を用いてIP電話機や保守用端末へアクセスするようにしても良い。
【0111】
また、IP−PBX側で、IP−PBXからIP電話機や保守用端末宛にアクセス情報が挿入された電子メールを送信する構成と、他の通信装置(IP電話機や保守用端末)から送信された電子メール(アクセス情報を含む)を受信して、その通信装置にアクセスする構成の両方を備えるようにしても良い。例えば、第1の実施形態でいえば、IP−PBX10側で、アクセス情報を取得してメール送信する構成(端末情報記憶部104、識別情報保持部105、識別情報送信部106)と、電子メールを受信してアクセスする構成(識別情報取得部323)の両方を備える構成となる。
【0112】
(C−5)上記の各実施形態においては、本発明の通信装置及びプログラムを、IP−PBX、IP電話機、保守用端末に適用する構成について説明したが、本発明の通信装置及びプログラムを適用する通信装置は、これらに限定されないものである。
【0113】
例えば、IP−PBXをIP−KTSに置き換えて適用したり、ピアツーピアでデータ通信(通信内容は限定されない)を行う通信端末に適用すること等が挙げられる。ピアツーピアで接続する通信端末に適用する場合には、例えば、片方向又は双方向に自装置のアクセス情報を電子メールで送信するようにしても良い。
【符号の説明】
【0114】
N1…インターネット、N2、N3…ネットワーク、10…通信システム、21…ルータ、22…IP電話機、10…IP−PBX、31…ルータ、32…IP電話機、10…IP−PBX、101…制御部、102…通信部、103…呼制御部、104…端末情報記憶部、105…識別情報保持部、106…識別情報送信部、32…IP電話機、321…制御部、322…通信部、323…識別情報取得部、MS…メールサーバ、SS…STUNサーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置された通信システムを構成する、いずれかの上記下位ネットワークに所属する通信装置において、
当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークから当該通信装置に接続するための識別情報を、保持する自装置識別情報保持手段と、
当該通信装置の通信相手であって、当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークに所属する、通信相手の通信装置宛に、上記自装置識別情報保持手段が保持した当該通信装置に係る識別情報を有する電子メールを送信する識別情報送信手段と
を有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
当該通信装置から上記通信相手の通信装置に接続することができる識別情報を有する電子メールが、上記通信相手の通信装置から送信されると、その電子メールを取得して、上記通信相手の通信装置に係る識別情報を保持する通信相手識別情報保持手段と、
上記通信相手識別情報保持手段が保持した上記通信相手の通信装置に係る識別情報を用いて、上記通信相手の通信装置に接続する通信手段と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
上記自装置識別情報保持手段は、当該通信装置に係る識別情報を、当該通信装置が所属する下位ネットワークのゲートウェイ装置、又は、外部のSTUNサーバから取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置された通信システムを構成する、いずれかの上記下位ネットワークに所属する通信装置において、
当該通信装置の通信相手であって、当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークに所属する通信相手の通信装置に、当該通信装置から接続することができる識別情報を有する電子メールが、上記通信相手の通信装置から送信されると、その電子メールを取得して、上記通信相手の通信装置に係る識別情報を保持する通信相手識別情報保持手段と、
上記通信相手識別情報保持手段が保持した上記通信相手の通信装置に係る識別情報を用いて、上記通信相手の通信装置に接続する通信手段と
を有することを特徴とする通信装置。
【請求項5】
上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置された通信システムを構成する、いずれかの上記下位ネットワークに所属する通信装置に搭載されたコンピュータを、
当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークから当該通信装置に接続するための識別情報を、保持する自装置識別情報保持手段と、
当該通信装置の通信相手であって、当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークに所属する、通信相手の通信装置宛に、上記自装置識別情報保持手段が保持した当該通信装置に係る識別情報を有する電子メールを送信する識別情報送信手段と
して機能させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項6】
上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置された通信システムを構成する、いずれかの上記下位ネットワークに所属する通信装置に搭載されたコンピュータを、
当該通信装置の通信相手であって、当該通信装置が所属する下位ネットワークとは異なる下位ネットワークに所属する通信相手の通信装置に、当該通信装置から接続することができる識別情報を有する電子メールが、上記通信相手の通信装置から送信されると、その電子メールを取得して、上記通信相手の通信装置に係る識別情報を保持する通信相手識別情報保持手段と、
上記通信相手識別情報保持手段が保持した上記通信相手の通信装置に係る識別情報を用いて、上記通信相手の通信装置に接続する通信手段と
して機能させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項7】
上位ネットワークと、上記上位ネットワークに接続された複数の下位ネットワークが配置され、第1の下位ネットワークに所属する第1の通信装置と、第2の下位ネットワークに所属する第2の通信装置とを有する通信システムにおいて、
上記第1の通信装置として、請求項1に記載の通信装置を適用し、
上記第2の通信装置として、請求項4に記載の通信装置を適用したこと
を特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−41138(P2011−41138A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188558(P2009−188558)
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【出願人】(308033722)株式会社OKIネットワークス (165)
【Fターム(参考)】