通信装置及び方法、並びにプログラム及び記憶媒体
【課題】音声通話をしながらIP−FAXなどの他のデータ通信状況を知ることができる通信装置を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信手段により通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知手段とを備える。
【解決手段】ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信手段により通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して外部機器と音声通信並びに画像通信を並行して行うことが可能な通信装置及び方法、並びにプログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信セッションを管理するSession Initiation Protocol(以下、SIPと呼ぶ(IETF RFC3261参照))を用いて、IP電話による音声通信やITU−T勧告T.38に従ったIP−FAX通信による画像通信を行う通信装置が注目されている。
【0003】
注目される理由の一つとして、SIP+T.38を用いた音声/画像通信では、従来の公衆回線では実現できなかった、同一宛先に対する音声通話と画像通信の並行動作が可能となる点が挙げられる。
【0004】
例えば、特許文献1は、IP電話による音声通話時に、FAX原稿をセットした状態でスタートキーを押下するだけで読み取った画像データを、IP電話の通話先に送信する方法を提案したものである。特許文献1の技術を用いると、通話先にIP−FAX送信する場合、宛先を指定する手間を省くことが可能となる利点がある。
【0005】
また、注目される理由の別の一つとして、MESSAGEリクエストによりメッセージ送信が可能である点が挙げられる。MESSAGEリクエストは、IETF RFC3428 Session Initiation Protocol (SIP) Extension for Instant Messaging(インスタントメッセージのためのセッション開始プロトコル(SIP)拡張)にて定義されており、SIPを使った通信に適用可能である。
【0006】
例えば、特許文献2は、IP−FAX通信の状態をMESSAGEリクエストにて通信相手に通知する技術を提案したものである。特許文献2の技術を用いると、受信装置がエラーメッセージを送信端末に表示したい場合は、エラーメッセージをMESSAGEリクエストで送信し、受け取ったエラーメッセージを送信端末画面に表示することが可能となる。
【特許文献1】特開2005−33523号公報
【特許文献2】特開2006−74308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来の技術では、音声通話と画像通信とを並行して行った場合に、IP−FAX通信などによる画像通信状況をユーザに通知することが考慮されていない。そのため、ユーザは、通話中の相手への画像通信状況を簡単に知ることができなかった。即ち、例えば複合機に備えられたIP電話機にコードレスで接続された子機を使用して通話していたとしても、画像の送受信の状況を確認するためには本体のそばに居なければならず、使い勝手が悪かった。
【0008】
本発明の目的は、音声通話をしながらIP−FAX通信などの他の画像通信状況を簡単に知ることができる通信装置及び方法、並びにプログラム及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1記載の通信装置は、ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信手段により通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の通信装置は、ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項11記載の通信方法は、ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始ステップと、前記音声通信開始ステップで開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始ステップと、前記画像通信開始ステップで開始された画像通信が終了したことを検知する検知ステップと、前記検知ステップで前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信において通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知ステップとを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項12記載の通信方法は、ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始ステップと、前記音声通信開始ステップで開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始ステップと、前記画像通信開始ステップで開始された画像通信が終了したことを検知する検知ステップと、前記検知ステップで前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知ステップとを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項13記載の通信プログラムは、ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始モジュールと、前記音声通信開始モジュールにより開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始モジュールと、前記画像通信開始モジュールにより開始された画像通信が終了したことを検知する検知モジュールと、前記検知モジュールにより前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信において通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知モジュールとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0014】
請求項14記載の通信プログラムは、ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始モジュールと、前記音声通信開始モジュールにより開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始モジュールと、前記画像通信開始モジュールにより開始された画像通信が終了したことを検知する検知モジュールと、前記検知モジュールにより前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知モジュールと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0015】
請求項15記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、請求項13に記載の通信プログラムを格納する。
【0016】
請求項16記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、請求項14に記載の通信プログラムを格納する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、音声通話をしながらIP−FAX通信などの他の画像通信状況を簡単に知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
但し、この実施の形態に記載されている事項はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらにのみ限定する主旨のものではない。
【0020】
図1は、本発明の通信装置がネットワーク接続されるネットワークシステムを示す図である。
【0021】
図1において、ネットワークシステムは、イントラネット、又はインターネットなどのネットワーク101に、複数の通信装置102、103、104が接続されることで構成される。
【0022】
通信装置102、103、104は、コピー機能やプリント機能、ファクシミリ機能、スキャン機能などの複数の機能を有している。更に、通信装置は、SIP通話機能とITU−T標準T.38通信機能とを備えている。
【0023】
また、通信装置102、103、104は、ネットワーク101を介してSIPに準拠した呼接続やITU−T標準T.38通信を行う。尚、SIP準拠の呼制御に関しては、IETF RFC3261 Session Initiation Protocolにて定義されているSIPサーバを利用する形態を使ってもよい。
【0024】
図2は、図1の通信装置のブロック構成を概略的に示す図である。
【0025】
図2において、CPU201は、ROM209に格納された制御プログラムに基づいてCPUデバイスに接続された各デバイスを制御する。表示装置202は、その表示画面に、例えばウインドウ、アイコン、メッセージ、メニューその他のユーザインターフェース情報が表示される。
【0026】
VRAM203は、表示装置202に表示するための画像が描画される。このVRAM203に生成された画像データは、所定の規定に従って表示装置202に転送され、これにより表示装置202に画像が表示される。
【0027】
操作部(入力デバイス)204は、SIP-URLなどのIP電話やIP−FAX送信先などを入力する各種キーや、表示装置202に表示されたアイコン、メニューその他のオブジェクトを指示する画面ポインティングデバイスを示す。
【0028】
スキャン部205は、送信原稿の読み取りを行う。記録部206は、RAM210に保存したデータの印刷を行う。ハンドセット207は、通話中の相手との送話と受話を行うために用いる。
【0029】
音源208は、ビープ音や音声メッセージを生成する。音源208が生成したビープ音や音声メッセージは、ハンドセット207や音声通話を通じてユーザに聞かせることができる。ROM209は、各種の制御プログラムやデータを保持する。RAM210は、CPU201のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域などを有する。
【0030】
コーデック211は、ファクシミリ送受信などの画像データの送受信に際して、画像データをJPEG,MH,MR,MMR方式などに符号化並びに復号化する場合に用いられる。また、IP電話を行う場合は、G.711方式などに符号化並びに復号化する場合に用いられる。
【0031】
モデム212は、PSTN(公衆交換電話網)を通じてファクシミリ送受信を行う場合、ITU−T勧告V.34規格又はこれと同様のものに従った送受信データの変調並びに復調を行う。NCU(ネットワークコントロールユニット)213は、PSTNを使った通信を行う場合に、回線の閉経及び開放の処理を行う。
【0032】
ネットワークインタフェース部214は、ネットワーク101を通じて他の通信装置とのデータ送受信を行う場合に用いられる。ネットワーク101は、IP網を想定しているため、データの送受信は、TCPやUDPなどのプロトコルを用いて行われる。CPUバス215は、アドレスバス、データバス及びコントロールバスを含む。CPU201に対する制御プログラムの提供はROM209から行う。
【0033】
図3は、図1の通信装置におけるIP電話やIP−FAX通信時の各ブロックの機能的な関係を示す図である。
【0034】
図3は、スキャン部205、記録部206、ハンドセット207、音源208、ネットワークインタフェース部214の関係を示しており、それぞれ音源処理部304並びにIP通信処理部305を介して接続されている。
【0035】
図3において、音源処理部304、音源制御部307と音源208とで構成される。音源処理部304は、ビープ音の出力指示や音声メッセージの出力指示を受けると、ハンドセット207の送話側や受話側にビープ音や音声メッセージを送出する機能を担当する。
【0036】
具体的には、音源制御部307が、IP通信処理部305からのビープ音、又は音声メッセージ出力指示を受けると、音源208を操作してビープ音、又は音声メッセージを送出する。
【0037】
IP通信処理部305は、受信データ判定部309、送話データ処理部310、受話データ処理部311、送信データ処理部312、受信データ処理部313、メッセージ送信処理部314、メッセージ受信処理部315により構成される。IP通信処理部305は、ネットワークインタフェース部214を通じてネットワーク101を介したIP電話やIP−FAX通信を行う機能を担当する。
【0038】
具体的には、IP電話での通話を行う場合、送話データ処理部310は、ハンドセット207からの送話をコーデック211により音声コーデックに符号化し、ネットワークインタフェース部214へ音声データを送信する。
【0039】
また、受話データ処理部311は、受信データ判定部309がネットワークインタフェース部214へ到着した受信データの中から音声データとして判定したデータの処理を行う。受話データ処理部311は、受け取った音声データをコーデック211により音声コーデックから復号化して、ハンドセット207の受話側へ流す。
【0040】
次に、IP−FAX送信する場合、送信データ処理部312は、スキャン部205が読み込んだ画像データをコーデック211により画像フォーマットに符号化し、ネットワークインタフェース部214へデータを送信する。
【0041】
また、IP−FAX受信する場合は、受信データ処理部313は、受信データ判定部309がネットワークインタフェース部214へ到着した受信データの中から画像データとして判定したデータの処理を行う。受信データ処理部313は、受け取った画像データをコーデック211により記録部206にて記録できる画像フォーマットに復号化して、記録部206へ渡す。
【0042】
次に、メッセージの送信をする場合、メッセージ送信処理部314は、メッセージデータを作成し、ネットワークインタフェース部214へメッセージデータを送信する。また、メッセージの受信をする場合、メッセージ受信処理部315は、受信データ判定部309がネットワークインタフェース部214へ到着した受信データの中からメッセージデータとして判定したデータの処理を行う。
【0043】
メッセージ受信処理部315は、受け取ったメッセージデータを解析して、音源処理部304に対してビープ音、又は音声メッセージの出力指示処理を行い、また、表示部202に対してテキストメッセージの表示指示処理を行う。
【0044】
受信データ判定部309は、ネットワークインタフェース部214へ到着した受信データの中から、受話データ処理部311、受信データ処理部313、メッセージ受信処理部315のいずれに割り当てる受信データかを判定する。
【0045】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、通信装置102と通信装置103がIP通話状態であるときに、通信装置102が通信装置103もしくは通信装置104(図7に示す)からIP−FAX通信の開始を要求された場合に、IP−FAX通信の通信状態を音声通知する例を示す。
【0046】
図4は、第1の実施の形態において、図1の2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、一方の通信装置が他方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりを示す図である。
【0047】
図4において、まず、通信装置103は、ステップS401にて、通信装置102とIP電話接続するために、音声呼による接続要求(INVITE)を送信する。次に、通信装置102は、ステップS402にて、呼び出し中(180 Ringing)の暫定応答を返す。
【0048】
続いて、通信装置102は、ステップS403にて、接続要求に対する成功応答(200 OK)を返す。次に、通信装置103が、ステップS404にて、確認メッセージ(ACK)を通信装置102に送信することで、呼セッションが成立するとともに、音声通話用の音声メディアセッションが確立する。
【0049】
続いて、通信装置103は、通信装置102へIP−FAX送信するために、ステップS405にて、通信装置102へT.38通信用メディアセッション追加要求(INVITE)を送信する。これは、一般的にre−INVITEと呼ばれ、成立済の呼セッションへT.38通信用メディアセッションを追加することを目的としている。
【0050】
上記要求を受けた通信装置102は、ステップS406にて、成功応答(200 OK)を返す。次に、通信装置103は、ステップS407にて、確認メッセージ(ACK)を送信し、T.38通信用メディアセッションの追加が完了する。
【0051】
以上により、通信装置102と通信装置103の間には、IP電話用の音声メディアセッションとIP−FAX通信用のT.38通信用メディアセッションが成立するので、IP電話とIP−FAXの並行通信が可能となる。
【0052】
T.38通信用メディアセッションが成立すると、通信装置103はIP−FAX送信を行うために、ステップS408にて、T.38通信用メディアセッション内でT.38によるFAX送信を行う。
【0053】
図5は、図4におけるステップS408の詳細な信号のやりとりを示す図である。
【0054】
図5において、ステップS501〜S508の処理が図4におけるステップS408の処理を表しており、それぞれ、T.38通信での処理を表す。
【0055】
まず、通信装置103は、ステップS501にて、通信装置102からのDIS信号(全機能通知)を受信すると、ステップS502にて、DCS信号(送信機能指示)を送信する。続いて、通信装置103は、ステップS503にて、トレーニング信号を送信した後、ステップS504にて、通信装置102からのCFR信号(調整完了通知)を受信すると、通信装置102の受信準備が完了したとみなす。
【0056】
次に、通信装置103は、ステップS505にて、FAXデータの送信を行い、最終ページまで送信完了すると、ステップS506にて、最終ページが送信完了したことを示すEOP信号を通信装置102へ送信する。
【0057】
通信装置103は、ステップS507にて、通信装置102からのMCF(メッセージ確認通知)を受信すると、通信装置103から通信装置102へのFAX送信が完了したとみなし、ステップS508にて、DCN(切断命令)を送信することで、T.38でのFAX送信を終了する。
【0058】
その後、IP電話とIP−FAX通信が完了した段階で、通信装置103は、図4のステップS409にて、呼セッションの終了要求(BYE)を送信する。通信装置102は、ステップS410にて、確認メッセージ(ACK)を返すことで、呼セッション並びに音声メディアセッションとT.38通信用メディアセッションが終了する。
【0059】
図6は、図4におけるSIPヘッダ情報の一例を示す図である。
【0060】
図6のSIPヘッダ情報は、通信装置103から通信装置102へ接続要求を行った時に送信される。図4のタイミングチャートでは、ステップS401に相当する。
【0061】
図6において、4行目のSIP:m102@localdomainが、送信先SIPアドレスを表しており、本実施の形態では、通信装置102のSIPアドレスに相当する。また、5行目のSIP:m103@localdomainが、送信元SIPアドレスを表しており、本実施の形態では、通信装置103のSIPアドレスに相当する。
【0062】
また、RFC3261SIPには、通信装置102と通信装置103のピア・ツー・ピアのSIPリレーションシップを定義するダイアログが定められている。ダイアログは、4行目のTo Tag(不図示。ステップS402以降で5行目のFrom Tagと同様のフォーマットで定義される)並びに、5行目のFrom Tag並びに、6行目のCall−IDにより構成される。
【0063】
特に、Call−IDは、乱数文字列とホスト名を組み合わせて生成された一意な識別子である。そのため、ダイアログ情報を管理することで、通信装置は複数の呼セッションを管理することが可能となる。
【0064】
図7は、第1の実施の形態において、2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、別の通信装置が通話中の一方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりを示す図である。
【0065】
図7において、SIP処理としては、図4とほぼ同様であるため、図4との違いを中心に説明する。
【0066】
図7において、まず、ステップS705乃至S708にて、通信装置104は、通信装置102へT.38通信用メディアセッションを開くために、最初に音声メディアセッションを開始する。これは、初回のINVITEにてT.38通信用メディアセッションでの開始を拒否する通信装置が存在するための予防措置である。
【0067】
また、以下のように、呼セッションのダイアログ情報が異なる。即ち、ステップS701乃至S704、ステップS715、S716で構成される通信装置102と通信装置103と、ステップS705乃至S714で構成される通信装置102と通信装置104とで呼セッションのダイアログ情報が異なる。
【0068】
そのため、通信装置102は、IP−FAXを受信した場合、現在通話中の相手からのIP−FAX通信(図4)であるか、現在通話していない相手からのIP−FAX通信(図7)であるかを判定できる。
【0069】
図8は、第1の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである。
【0070】
図8において、通信装置102は、他の通信装置からのIP−FAX受信時に、図5のステップS504にてCFRを送信すると、ステップS801にて、IP−FAX受信処理を開始する。
【0071】
続いて、IP−FAX受信が終了(ステップS506のEOP受信時)した場合、IP−FAX受信が通信タイムアウトやメモリフル状態でエラー終了(ステップS505のFAX受信処理中)した場合に、ステップS802にて、ビープ送出トリガを生成する。
【0072】
続いて、ステップS803にて、IP通話中か否かを判定し、IP通話中でなければステップS807のIP−FAX終了処理を実行し、本フローを終了する。また、IP通話中であれば、ステップS804にて、ハンドセット受話側にビープ音を流す。
【0073】
具体的には、ビープ音出力トリガに従って、受信データ処理部313が音源制御部307に受話側にビープ音を流すように指示を出す。そのため、ユーザは、通信装置102のハンドセット207で他の通信装置と通話している場合、常に、IP−FAX通信の状態をハンドセット207の受話器から流れるビープ音で知ることができる。
【0074】
続いて、ステップS805にて、IP−FAX受信がIP通話相手からのIP−FAX送信か否かをダイアログ情報にて判定する。ここで、IP−FAX受信がIP通話している相手でなければ、ステップS807のIP−FAX終了処理を実行し、本フローを終了する。
【0075】
IP−FAX受信がIP通話している相手であれば、ステップS806にて、IP通話にビープ音を流す。具体的には、受信データ処理部313が、音源制御部307に送話側にビープ音を流すように指示を出す。そのため、IP電話で通話中の相手にもIP−FAX通信の状況をビープ音で知らせることができる。
【0076】
最後に、ステップS807のIP−FAX終了処理では、他通信装置からのBYE(ステップS409、又はステップS713)を受信後、200 OK(ステップS410、又はステップS714)を送信して、通信装置102の処理を終了する。
【0077】
本実施の形態では、ビープ音を流す例について記述したが、ビープ音を流す代わりに定型の音声メッセージを流してもよい。
【0078】
また、本実施の形態では、通信装置102がIP−FAX受信した場合の例を示したが、通信装置102がIP−FAX送信した場合でも適用可能である。その場合は、前述の説明において、IP−FAXの送受信が反転するだけであり、自明であるため説明は省略する。
【0079】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、通信装置102と通信装置103がIP通話状態であるときに、通信装置102が通信装置103もしくは通信装置104からIP−FAX通信の開始を要求された場合に、メッセージリクエストを用いてIP−FAXの通信状態を通知する例を示す。
【0080】
図9は、第2の実施の形態において、図1の2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、一方の通信装置が他方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりの要部を示す図である。
【0081】
図9は、第1の実施の形態に当てはめると図5に相当する。メッセージリクエストは、IP通話中の相手からIP−FAX受信をした場合にのみ送信されるので、図9の信号のやりとりは、通信装置102と通信装置103との通信に適用される。また、通信装置102と通信装置104との通信では、メッセージリクエストを用いないので、図5の信号のやりとりが適用される。
【0082】
図9において、通信装置103は、ステップS901にて、通信装置102からのDIS信号(全機能通知)を受信すると、ステップS902にて、DCS信号(送信機能指示)を送信する。
【0083】
続いて、通信装置103は、ステップS903にて、トレーニング信号を送信した後、ステップS904にて、通信装置102からのCFR信号(調整完了通知)を受信すると通信装置102の受信準備が完了したとみなす。
【0084】
次に、通信装置103は、ステップS905にて、FAXデータの送信を行い、最終ページまで送信完了すると、ステップS906にて、最終ページを送信完了したことを示すEOP信号を通信装置102へ送信する。
【0085】
通信装置102は、EOP信号を受信すると、通信を完了した旨を示すために、ステップS907にて、SIPのメッセージリクエストを送信する(メッセージフォーマットの例については、図10、11にて記述)。そしてそれと同時に、ステップS908にて、T.38のMCF(メッセージ確認通知)を送信する。
【0086】
続いて、通信装置103は、ステップS909にて、メッセージリクエストに対する成功応答(200 OK)を返すと同時に、ステップS910にて、DCN(切断命令)を送信することで、T.38でのFAX送信を終了する。
【0087】
図10は、図9におけるSIPヘッダ情報の一例を示す図である。
【0088】
具体的には、図9のステップS907にて送信するメッセージリクエストのSIPヘッダ情報の例を示したものである。
【0089】
RFC3428にて定義されているメッセージリクエストのページャモデルでは、メッセージリクエスト自体でダイアログを形成しないが、ダイアログに関連付けることは許されている。従って、ダイアログ情報(From Tag,To Tag,Call-ID)は、既存のダイアログ(通信装置102と通信装置103の通信)をそのまま利用しているものとする。
【0090】
また、11行目以降(「改行」以降)は、通信装置102から通信装置103へ送信されたメッセージリクエストの内容である。通信装置103は、メッセージリクエストの内容を解析して処理を行う。
【0091】
図11は、図10のメッセージリクエストのテーブルを示す図である。
【0092】
図11において、Beep、VoiceMSGの欄は、Beep、VoiceMSGに設定された数値ごとの処理を表しており、また、意味の欄は各数値の意味を表している。例えば、IP−FAXの完了であれば数値は1となり、エラー警告であれば数値は2となる。
【0093】
図10の例を用いて具体的に説明すると、図10のメッセージリクエストを受信した通信装置103は、Beep=1なのでビープ音「ピッ」を鳴らす。更に、VoiceMSG1なので「通信が完了しました」と言う音声メッセージをハンドセットに流すことを示している。尚、MSGは、通信装置103の表示部202に表示する文言である。従って、図11に関しては説明していない。図11のテーブルは、ROM209に格納されており、通信装置により必要に応じて参照される。
【0094】
図12は、第2の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである(その1)。
【0095】
図12は、通信装置102の通信処理を示したものである。
【0096】
図12において、通信装置102は、IP−FAX受信時に、ステップS1201にて、IP−FAX受信処理を開始する。続いて、ステップS1202にて、IP−FAX受信が終了(図9のステップS906のEOP受信時)すると、ビープ送出トリガを生成する。
【0097】
続いて、ステップS1203にて、IP通話中か否かを判定し、IP通話中でなければステップS1207のIP−FAX終了処理を実行し。本フローを終了する。また、IP通話中であれば、ステップS1204にて、ハンドセット受話側に、図11のテーブルに従ったビープ音を流す(ビープ音を流す代わりに、会話の邪魔にならない音量の音声メッセージを流してもよい)。具体的には、受信データ処理部313が音源制御部307に受話側にビープ音を流すように指示を出す。
【0098】
続いて、ステップS1205にて、IP−FAX受信がIP通話相手からのIP−FAX送信か否かをダイアログ情報にて判定する。ここで、IP−FAX受信がIP通話している相手でなければ、ステップS1207のIP−FAX終了処理を実行し、本フローを終了する。
【0099】
IP−FAX受信がIP通話している相手であれば、ステップS1206にて、メッセージリクエスト(図10参照)を送信し、ステップS1207のIP−FAX終了処理を実行する。ステップS1207のIP−FAX終了処理では、第1の実施の形態と同様に、他の通信装置からのBYE(ステップS409、又はS713)を受信後、200 OK(ステップS410、又はS714)を送信して、通信装置102の処理を終了する。
【0100】
図13は、第2の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである(その2)。
【0101】
図13は、通信装置103の通信処理を示したものである。
【0102】
図13において、通信装置103は、ステップS1301にて、メッセージリクエストを受信すると、ステップS1302にて、ダイアログ情報を元に、通話相手(本実施の形態では、通信装置102)からのメッセージリクエストか否かを判定する。
【0103】
通話相手からのメッセージリクエストでなければ処理を終了する。また、通話相手からのメッセージリクエストであれば、ステップS1303、S1305、S1307のMSG、VoiceMSG、Beepパラメータ解析処理を実施する。
【0104】
通信装置103は、ステップS1303にて、メッセージリクエストの内容を解析してMSGの項目が存在しなければステップS1305に遷移し、MSGの項目が存在すれば、ステップS1304に遷移する。ステップS1304では、MSGパラメータの右辺文字列(図10では、Complete)を取得し、表示部202に“Complete”を表示し、ステップS1305へ遷移する。
【0105】
続いて、ステップS1305にて、メッセージリクエストの内容を解析してVoiceMSGの項目が存在しなければステップS1307に遷移し、VoiceMSGの項目が存在すれば、ステップS1306に遷移する。
【0106】
ステップS1306では、VoiceMSGパラメータの右辺数値(図10では、1)を取得し、図11のテーブルに従った音声メッセージをハンドセットの受話側に流すように、メッセージ受信処理部315が音源制御部307に指示する。そして、ステップS1307へ遷移する。
【0107】
続いて、ステップS1307にて、メッセージリクエストの内容を解析してBeepの項目が存在しなければメッセージ受信の処理を終了し、Beepの項目が存在すれば、ステップS1308に遷移する。
【0108】
ステップS1308では、ビープパラメータの右辺数値(図10では、1)を取得し、図11のテーブルに従ったビープ音をハンドセットの受話側に流すように、メッセージ受信処理部315が音源制御部307に指示し、メッセージ受信の処理を終了する。
【0109】
以上の処理を行うことで、メッセージリクエストを用いて、IP通話中に直接音声を流すことなく、IP−FAXの通信状況を通話相手に伝えることができる。
【0110】
また、本実施の形態では、IP−FAX受信完了時にメッセージを送信する例を示したが、IP−FAX受信エラー発生時(通信タイムアウトやメモリフル状態でエラー終了)にメッセージリクエストを送信してもよい。その場合は、通信装置102は、図9のステップS905にて、メッセージリクエストを送信する。自明であるので、説明は省略する。
【0111】
更に、本実施の形態では、通信装置102がIP−FAX受信した場合の例を示したが、通信装置102がIP−FAX送信した場合でも適用可能である。その場合は、前述の説明において、IP−FAXの送受信が反転するだけであり、これも自明であるため説明は省略する。
【0112】
また、本発明の目的は、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPUなど)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0113】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0114】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。又は、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0115】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0116】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の通信装置がネットワーク接続されるネットワークシステムを示す図である。
【図2】図1の通信装置のブロック構成を概略的に示す図である。
【図3】図1の通信装置におけるIP電話やIP−FAX通信時の各ブロックの機能的な関係を示す図である。
【図4】第1の実施の形態において、図1の2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、一方の通信装置が他方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりを示す図である。
【図5】図4におけるステップS408の詳細な信号のやりとりを示す図である。
【図6】図4におけるSIPヘッダ情報の一例を示す図である。
【図7】第1の実施の形態において、2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、別の通信装置が通話中の一方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりを示す図である。
【図8】第1の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである。
【図9】第2の実施の形態において、図1の2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、一方の通信装置が他方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりの要部を示す図である。
【図10】図9におけるSIPヘッダ情報の一例を示す図である。
【図11】図10のメッセージリクエストのテーブルを示す図である。
【図12】第2の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである(その1)。
【図13】第2の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである(その2)。
【符号の説明】
【0118】
101 ネットワーク
102 通信装置
103 通信装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して外部機器と音声通信並びに画像通信を並行して行うことが可能な通信装置及び方法、並びにプログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信セッションを管理するSession Initiation Protocol(以下、SIPと呼ぶ(IETF RFC3261参照))を用いて、IP電話による音声通信やITU−T勧告T.38に従ったIP−FAX通信による画像通信を行う通信装置が注目されている。
【0003】
注目される理由の一つとして、SIP+T.38を用いた音声/画像通信では、従来の公衆回線では実現できなかった、同一宛先に対する音声通話と画像通信の並行動作が可能となる点が挙げられる。
【0004】
例えば、特許文献1は、IP電話による音声通話時に、FAX原稿をセットした状態でスタートキーを押下するだけで読み取った画像データを、IP電話の通話先に送信する方法を提案したものである。特許文献1の技術を用いると、通話先にIP−FAX送信する場合、宛先を指定する手間を省くことが可能となる利点がある。
【0005】
また、注目される理由の別の一つとして、MESSAGEリクエストによりメッセージ送信が可能である点が挙げられる。MESSAGEリクエストは、IETF RFC3428 Session Initiation Protocol (SIP) Extension for Instant Messaging(インスタントメッセージのためのセッション開始プロトコル(SIP)拡張)にて定義されており、SIPを使った通信に適用可能である。
【0006】
例えば、特許文献2は、IP−FAX通信の状態をMESSAGEリクエストにて通信相手に通知する技術を提案したものである。特許文献2の技術を用いると、受信装置がエラーメッセージを送信端末に表示したい場合は、エラーメッセージをMESSAGEリクエストで送信し、受け取ったエラーメッセージを送信端末画面に表示することが可能となる。
【特許文献1】特開2005−33523号公報
【特許文献2】特開2006−74308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した従来の技術では、音声通話と画像通信とを並行して行った場合に、IP−FAX通信などによる画像通信状況をユーザに通知することが考慮されていない。そのため、ユーザは、通話中の相手への画像通信状況を簡単に知ることができなかった。即ち、例えば複合機に備えられたIP電話機にコードレスで接続された子機を使用して通話していたとしても、画像の送受信の状況を確認するためには本体のそばに居なければならず、使い勝手が悪かった。
【0008】
本発明の目的は、音声通話をしながらIP−FAX通信などの他の画像通信状況を簡単に知ることができる通信装置及び方法、並びにプログラム及び記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1記載の通信装置は、ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信手段により通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の通信装置は、ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項11記載の通信方法は、ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始ステップと、前記音声通信開始ステップで開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始ステップと、前記画像通信開始ステップで開始された画像通信が終了したことを検知する検知ステップと、前記検知ステップで前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信において通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知ステップとを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項12記載の通信方法は、ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始ステップと、前記音声通信開始ステップで開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始ステップと、前記画像通信開始ステップで開始された画像通信が終了したことを検知する検知ステップと、前記検知ステップで前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知ステップとを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項13記載の通信プログラムは、ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始モジュールと、前記音声通信開始モジュールにより開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始モジュールと、前記画像通信開始モジュールにより開始された画像通信が終了したことを検知する検知モジュールと、前記検知モジュールにより前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信において通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知モジュールとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0014】
請求項14記載の通信プログラムは、ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始モジュールと、前記音声通信開始モジュールにより開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始モジュールと、前記画像通信開始モジュールにより開始された画像通信が終了したことを検知する検知モジュールと、前記検知モジュールにより前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知モジュールと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0015】
請求項15記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、請求項13に記載の通信プログラムを格納する。
【0016】
請求項16記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、請求項14に記載の通信プログラムを格納する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、音声通話をしながらIP−FAX通信などの他の画像通信状況を簡単に知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
但し、この実施の形態に記載されている事項はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらにのみ限定する主旨のものではない。
【0020】
図1は、本発明の通信装置がネットワーク接続されるネットワークシステムを示す図である。
【0021】
図1において、ネットワークシステムは、イントラネット、又はインターネットなどのネットワーク101に、複数の通信装置102、103、104が接続されることで構成される。
【0022】
通信装置102、103、104は、コピー機能やプリント機能、ファクシミリ機能、スキャン機能などの複数の機能を有している。更に、通信装置は、SIP通話機能とITU−T標準T.38通信機能とを備えている。
【0023】
また、通信装置102、103、104は、ネットワーク101を介してSIPに準拠した呼接続やITU−T標準T.38通信を行う。尚、SIP準拠の呼制御に関しては、IETF RFC3261 Session Initiation Protocolにて定義されているSIPサーバを利用する形態を使ってもよい。
【0024】
図2は、図1の通信装置のブロック構成を概略的に示す図である。
【0025】
図2において、CPU201は、ROM209に格納された制御プログラムに基づいてCPUデバイスに接続された各デバイスを制御する。表示装置202は、その表示画面に、例えばウインドウ、アイコン、メッセージ、メニューその他のユーザインターフェース情報が表示される。
【0026】
VRAM203は、表示装置202に表示するための画像が描画される。このVRAM203に生成された画像データは、所定の規定に従って表示装置202に転送され、これにより表示装置202に画像が表示される。
【0027】
操作部(入力デバイス)204は、SIP-URLなどのIP電話やIP−FAX送信先などを入力する各種キーや、表示装置202に表示されたアイコン、メニューその他のオブジェクトを指示する画面ポインティングデバイスを示す。
【0028】
スキャン部205は、送信原稿の読み取りを行う。記録部206は、RAM210に保存したデータの印刷を行う。ハンドセット207は、通話中の相手との送話と受話を行うために用いる。
【0029】
音源208は、ビープ音や音声メッセージを生成する。音源208が生成したビープ音や音声メッセージは、ハンドセット207や音声通話を通じてユーザに聞かせることができる。ROM209は、各種の制御プログラムやデータを保持する。RAM210は、CPU201のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域などを有する。
【0030】
コーデック211は、ファクシミリ送受信などの画像データの送受信に際して、画像データをJPEG,MH,MR,MMR方式などに符号化並びに復号化する場合に用いられる。また、IP電話を行う場合は、G.711方式などに符号化並びに復号化する場合に用いられる。
【0031】
モデム212は、PSTN(公衆交換電話網)を通じてファクシミリ送受信を行う場合、ITU−T勧告V.34規格又はこれと同様のものに従った送受信データの変調並びに復調を行う。NCU(ネットワークコントロールユニット)213は、PSTNを使った通信を行う場合に、回線の閉経及び開放の処理を行う。
【0032】
ネットワークインタフェース部214は、ネットワーク101を通じて他の通信装置とのデータ送受信を行う場合に用いられる。ネットワーク101は、IP網を想定しているため、データの送受信は、TCPやUDPなどのプロトコルを用いて行われる。CPUバス215は、アドレスバス、データバス及びコントロールバスを含む。CPU201に対する制御プログラムの提供はROM209から行う。
【0033】
図3は、図1の通信装置におけるIP電話やIP−FAX通信時の各ブロックの機能的な関係を示す図である。
【0034】
図3は、スキャン部205、記録部206、ハンドセット207、音源208、ネットワークインタフェース部214の関係を示しており、それぞれ音源処理部304並びにIP通信処理部305を介して接続されている。
【0035】
図3において、音源処理部304、音源制御部307と音源208とで構成される。音源処理部304は、ビープ音の出力指示や音声メッセージの出力指示を受けると、ハンドセット207の送話側や受話側にビープ音や音声メッセージを送出する機能を担当する。
【0036】
具体的には、音源制御部307が、IP通信処理部305からのビープ音、又は音声メッセージ出力指示を受けると、音源208を操作してビープ音、又は音声メッセージを送出する。
【0037】
IP通信処理部305は、受信データ判定部309、送話データ処理部310、受話データ処理部311、送信データ処理部312、受信データ処理部313、メッセージ送信処理部314、メッセージ受信処理部315により構成される。IP通信処理部305は、ネットワークインタフェース部214を通じてネットワーク101を介したIP電話やIP−FAX通信を行う機能を担当する。
【0038】
具体的には、IP電話での通話を行う場合、送話データ処理部310は、ハンドセット207からの送話をコーデック211により音声コーデックに符号化し、ネットワークインタフェース部214へ音声データを送信する。
【0039】
また、受話データ処理部311は、受信データ判定部309がネットワークインタフェース部214へ到着した受信データの中から音声データとして判定したデータの処理を行う。受話データ処理部311は、受け取った音声データをコーデック211により音声コーデックから復号化して、ハンドセット207の受話側へ流す。
【0040】
次に、IP−FAX送信する場合、送信データ処理部312は、スキャン部205が読み込んだ画像データをコーデック211により画像フォーマットに符号化し、ネットワークインタフェース部214へデータを送信する。
【0041】
また、IP−FAX受信する場合は、受信データ処理部313は、受信データ判定部309がネットワークインタフェース部214へ到着した受信データの中から画像データとして判定したデータの処理を行う。受信データ処理部313は、受け取った画像データをコーデック211により記録部206にて記録できる画像フォーマットに復号化して、記録部206へ渡す。
【0042】
次に、メッセージの送信をする場合、メッセージ送信処理部314は、メッセージデータを作成し、ネットワークインタフェース部214へメッセージデータを送信する。また、メッセージの受信をする場合、メッセージ受信処理部315は、受信データ判定部309がネットワークインタフェース部214へ到着した受信データの中からメッセージデータとして判定したデータの処理を行う。
【0043】
メッセージ受信処理部315は、受け取ったメッセージデータを解析して、音源処理部304に対してビープ音、又は音声メッセージの出力指示処理を行い、また、表示部202に対してテキストメッセージの表示指示処理を行う。
【0044】
受信データ判定部309は、ネットワークインタフェース部214へ到着した受信データの中から、受話データ処理部311、受信データ処理部313、メッセージ受信処理部315のいずれに割り当てる受信データかを判定する。
【0045】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、通信装置102と通信装置103がIP通話状態であるときに、通信装置102が通信装置103もしくは通信装置104(図7に示す)からIP−FAX通信の開始を要求された場合に、IP−FAX通信の通信状態を音声通知する例を示す。
【0046】
図4は、第1の実施の形態において、図1の2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、一方の通信装置が他方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりを示す図である。
【0047】
図4において、まず、通信装置103は、ステップS401にて、通信装置102とIP電話接続するために、音声呼による接続要求(INVITE)を送信する。次に、通信装置102は、ステップS402にて、呼び出し中(180 Ringing)の暫定応答を返す。
【0048】
続いて、通信装置102は、ステップS403にて、接続要求に対する成功応答(200 OK)を返す。次に、通信装置103が、ステップS404にて、確認メッセージ(ACK)を通信装置102に送信することで、呼セッションが成立するとともに、音声通話用の音声メディアセッションが確立する。
【0049】
続いて、通信装置103は、通信装置102へIP−FAX送信するために、ステップS405にて、通信装置102へT.38通信用メディアセッション追加要求(INVITE)を送信する。これは、一般的にre−INVITEと呼ばれ、成立済の呼セッションへT.38通信用メディアセッションを追加することを目的としている。
【0050】
上記要求を受けた通信装置102は、ステップS406にて、成功応答(200 OK)を返す。次に、通信装置103は、ステップS407にて、確認メッセージ(ACK)を送信し、T.38通信用メディアセッションの追加が完了する。
【0051】
以上により、通信装置102と通信装置103の間には、IP電話用の音声メディアセッションとIP−FAX通信用のT.38通信用メディアセッションが成立するので、IP電話とIP−FAXの並行通信が可能となる。
【0052】
T.38通信用メディアセッションが成立すると、通信装置103はIP−FAX送信を行うために、ステップS408にて、T.38通信用メディアセッション内でT.38によるFAX送信を行う。
【0053】
図5は、図4におけるステップS408の詳細な信号のやりとりを示す図である。
【0054】
図5において、ステップS501〜S508の処理が図4におけるステップS408の処理を表しており、それぞれ、T.38通信での処理を表す。
【0055】
まず、通信装置103は、ステップS501にて、通信装置102からのDIS信号(全機能通知)を受信すると、ステップS502にて、DCS信号(送信機能指示)を送信する。続いて、通信装置103は、ステップS503にて、トレーニング信号を送信した後、ステップS504にて、通信装置102からのCFR信号(調整完了通知)を受信すると、通信装置102の受信準備が完了したとみなす。
【0056】
次に、通信装置103は、ステップS505にて、FAXデータの送信を行い、最終ページまで送信完了すると、ステップS506にて、最終ページが送信完了したことを示すEOP信号を通信装置102へ送信する。
【0057】
通信装置103は、ステップS507にて、通信装置102からのMCF(メッセージ確認通知)を受信すると、通信装置103から通信装置102へのFAX送信が完了したとみなし、ステップS508にて、DCN(切断命令)を送信することで、T.38でのFAX送信を終了する。
【0058】
その後、IP電話とIP−FAX通信が完了した段階で、通信装置103は、図4のステップS409にて、呼セッションの終了要求(BYE)を送信する。通信装置102は、ステップS410にて、確認メッセージ(ACK)を返すことで、呼セッション並びに音声メディアセッションとT.38通信用メディアセッションが終了する。
【0059】
図6は、図4におけるSIPヘッダ情報の一例を示す図である。
【0060】
図6のSIPヘッダ情報は、通信装置103から通信装置102へ接続要求を行った時に送信される。図4のタイミングチャートでは、ステップS401に相当する。
【0061】
図6において、4行目のSIP:m102@localdomainが、送信先SIPアドレスを表しており、本実施の形態では、通信装置102のSIPアドレスに相当する。また、5行目のSIP:m103@localdomainが、送信元SIPアドレスを表しており、本実施の形態では、通信装置103のSIPアドレスに相当する。
【0062】
また、RFC3261SIPには、通信装置102と通信装置103のピア・ツー・ピアのSIPリレーションシップを定義するダイアログが定められている。ダイアログは、4行目のTo Tag(不図示。ステップS402以降で5行目のFrom Tagと同様のフォーマットで定義される)並びに、5行目のFrom Tag並びに、6行目のCall−IDにより構成される。
【0063】
特に、Call−IDは、乱数文字列とホスト名を組み合わせて生成された一意な識別子である。そのため、ダイアログ情報を管理することで、通信装置は複数の呼セッションを管理することが可能となる。
【0064】
図7は、第1の実施の形態において、2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、別の通信装置が通話中の一方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりを示す図である。
【0065】
図7において、SIP処理としては、図4とほぼ同様であるため、図4との違いを中心に説明する。
【0066】
図7において、まず、ステップS705乃至S708にて、通信装置104は、通信装置102へT.38通信用メディアセッションを開くために、最初に音声メディアセッションを開始する。これは、初回のINVITEにてT.38通信用メディアセッションでの開始を拒否する通信装置が存在するための予防措置である。
【0067】
また、以下のように、呼セッションのダイアログ情報が異なる。即ち、ステップS701乃至S704、ステップS715、S716で構成される通信装置102と通信装置103と、ステップS705乃至S714で構成される通信装置102と通信装置104とで呼セッションのダイアログ情報が異なる。
【0068】
そのため、通信装置102は、IP−FAXを受信した場合、現在通話中の相手からのIP−FAX通信(図4)であるか、現在通話していない相手からのIP−FAX通信(図7)であるかを判定できる。
【0069】
図8は、第1の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである。
【0070】
図8において、通信装置102は、他の通信装置からのIP−FAX受信時に、図5のステップS504にてCFRを送信すると、ステップS801にて、IP−FAX受信処理を開始する。
【0071】
続いて、IP−FAX受信が終了(ステップS506のEOP受信時)した場合、IP−FAX受信が通信タイムアウトやメモリフル状態でエラー終了(ステップS505のFAX受信処理中)した場合に、ステップS802にて、ビープ送出トリガを生成する。
【0072】
続いて、ステップS803にて、IP通話中か否かを判定し、IP通話中でなければステップS807のIP−FAX終了処理を実行し、本フローを終了する。また、IP通話中であれば、ステップS804にて、ハンドセット受話側にビープ音を流す。
【0073】
具体的には、ビープ音出力トリガに従って、受信データ処理部313が音源制御部307に受話側にビープ音を流すように指示を出す。そのため、ユーザは、通信装置102のハンドセット207で他の通信装置と通話している場合、常に、IP−FAX通信の状態をハンドセット207の受話器から流れるビープ音で知ることができる。
【0074】
続いて、ステップS805にて、IP−FAX受信がIP通話相手からのIP−FAX送信か否かをダイアログ情報にて判定する。ここで、IP−FAX受信がIP通話している相手でなければ、ステップS807のIP−FAX終了処理を実行し、本フローを終了する。
【0075】
IP−FAX受信がIP通話している相手であれば、ステップS806にて、IP通話にビープ音を流す。具体的には、受信データ処理部313が、音源制御部307に送話側にビープ音を流すように指示を出す。そのため、IP電話で通話中の相手にもIP−FAX通信の状況をビープ音で知らせることができる。
【0076】
最後に、ステップS807のIP−FAX終了処理では、他通信装置からのBYE(ステップS409、又はステップS713)を受信後、200 OK(ステップS410、又はステップS714)を送信して、通信装置102の処理を終了する。
【0077】
本実施の形態では、ビープ音を流す例について記述したが、ビープ音を流す代わりに定型の音声メッセージを流してもよい。
【0078】
また、本実施の形態では、通信装置102がIP−FAX受信した場合の例を示したが、通信装置102がIP−FAX送信した場合でも適用可能である。その場合は、前述の説明において、IP−FAXの送受信が反転するだけであり、自明であるため説明は省略する。
【0079】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、通信装置102と通信装置103がIP通話状態であるときに、通信装置102が通信装置103もしくは通信装置104からIP−FAX通信の開始を要求された場合に、メッセージリクエストを用いてIP−FAXの通信状態を通知する例を示す。
【0080】
図9は、第2の実施の形態において、図1の2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、一方の通信装置が他方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりの要部を示す図である。
【0081】
図9は、第1の実施の形態に当てはめると図5に相当する。メッセージリクエストは、IP通話中の相手からIP−FAX受信をした場合にのみ送信されるので、図9の信号のやりとりは、通信装置102と通信装置103との通信に適用される。また、通信装置102と通信装置104との通信では、メッセージリクエストを用いないので、図5の信号のやりとりが適用される。
【0082】
図9において、通信装置103は、ステップS901にて、通信装置102からのDIS信号(全機能通知)を受信すると、ステップS902にて、DCS信号(送信機能指示)を送信する。
【0083】
続いて、通信装置103は、ステップS903にて、トレーニング信号を送信した後、ステップS904にて、通信装置102からのCFR信号(調整完了通知)を受信すると通信装置102の受信準備が完了したとみなす。
【0084】
次に、通信装置103は、ステップS905にて、FAXデータの送信を行い、最終ページまで送信完了すると、ステップS906にて、最終ページを送信完了したことを示すEOP信号を通信装置102へ送信する。
【0085】
通信装置102は、EOP信号を受信すると、通信を完了した旨を示すために、ステップS907にて、SIPのメッセージリクエストを送信する(メッセージフォーマットの例については、図10、11にて記述)。そしてそれと同時に、ステップS908にて、T.38のMCF(メッセージ確認通知)を送信する。
【0086】
続いて、通信装置103は、ステップS909にて、メッセージリクエストに対する成功応答(200 OK)を返すと同時に、ステップS910にて、DCN(切断命令)を送信することで、T.38でのFAX送信を終了する。
【0087】
図10は、図9におけるSIPヘッダ情報の一例を示す図である。
【0088】
具体的には、図9のステップS907にて送信するメッセージリクエストのSIPヘッダ情報の例を示したものである。
【0089】
RFC3428にて定義されているメッセージリクエストのページャモデルでは、メッセージリクエスト自体でダイアログを形成しないが、ダイアログに関連付けることは許されている。従って、ダイアログ情報(From Tag,To Tag,Call-ID)は、既存のダイアログ(通信装置102と通信装置103の通信)をそのまま利用しているものとする。
【0090】
また、11行目以降(「改行」以降)は、通信装置102から通信装置103へ送信されたメッセージリクエストの内容である。通信装置103は、メッセージリクエストの内容を解析して処理を行う。
【0091】
図11は、図10のメッセージリクエストのテーブルを示す図である。
【0092】
図11において、Beep、VoiceMSGの欄は、Beep、VoiceMSGに設定された数値ごとの処理を表しており、また、意味の欄は各数値の意味を表している。例えば、IP−FAXの完了であれば数値は1となり、エラー警告であれば数値は2となる。
【0093】
図10の例を用いて具体的に説明すると、図10のメッセージリクエストを受信した通信装置103は、Beep=1なのでビープ音「ピッ」を鳴らす。更に、VoiceMSG1なので「通信が完了しました」と言う音声メッセージをハンドセットに流すことを示している。尚、MSGは、通信装置103の表示部202に表示する文言である。従って、図11に関しては説明していない。図11のテーブルは、ROM209に格納されており、通信装置により必要に応じて参照される。
【0094】
図12は、第2の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである(その1)。
【0095】
図12は、通信装置102の通信処理を示したものである。
【0096】
図12において、通信装置102は、IP−FAX受信時に、ステップS1201にて、IP−FAX受信処理を開始する。続いて、ステップS1202にて、IP−FAX受信が終了(図9のステップS906のEOP受信時)すると、ビープ送出トリガを生成する。
【0097】
続いて、ステップS1203にて、IP通話中か否かを判定し、IP通話中でなければステップS1207のIP−FAX終了処理を実行し。本フローを終了する。また、IP通話中であれば、ステップS1204にて、ハンドセット受話側に、図11のテーブルに従ったビープ音を流す(ビープ音を流す代わりに、会話の邪魔にならない音量の音声メッセージを流してもよい)。具体的には、受信データ処理部313が音源制御部307に受話側にビープ音を流すように指示を出す。
【0098】
続いて、ステップS1205にて、IP−FAX受信がIP通話相手からのIP−FAX送信か否かをダイアログ情報にて判定する。ここで、IP−FAX受信がIP通話している相手でなければ、ステップS1207のIP−FAX終了処理を実行し、本フローを終了する。
【0099】
IP−FAX受信がIP通話している相手であれば、ステップS1206にて、メッセージリクエスト(図10参照)を送信し、ステップS1207のIP−FAX終了処理を実行する。ステップS1207のIP−FAX終了処理では、第1の実施の形態と同様に、他の通信装置からのBYE(ステップS409、又はS713)を受信後、200 OK(ステップS410、又はS714)を送信して、通信装置102の処理を終了する。
【0100】
図13は、第2の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである(その2)。
【0101】
図13は、通信装置103の通信処理を示したものである。
【0102】
図13において、通信装置103は、ステップS1301にて、メッセージリクエストを受信すると、ステップS1302にて、ダイアログ情報を元に、通話相手(本実施の形態では、通信装置102)からのメッセージリクエストか否かを判定する。
【0103】
通話相手からのメッセージリクエストでなければ処理を終了する。また、通話相手からのメッセージリクエストであれば、ステップS1303、S1305、S1307のMSG、VoiceMSG、Beepパラメータ解析処理を実施する。
【0104】
通信装置103は、ステップS1303にて、メッセージリクエストの内容を解析してMSGの項目が存在しなければステップS1305に遷移し、MSGの項目が存在すれば、ステップS1304に遷移する。ステップS1304では、MSGパラメータの右辺文字列(図10では、Complete)を取得し、表示部202に“Complete”を表示し、ステップS1305へ遷移する。
【0105】
続いて、ステップS1305にて、メッセージリクエストの内容を解析してVoiceMSGの項目が存在しなければステップS1307に遷移し、VoiceMSGの項目が存在すれば、ステップS1306に遷移する。
【0106】
ステップS1306では、VoiceMSGパラメータの右辺数値(図10では、1)を取得し、図11のテーブルに従った音声メッセージをハンドセットの受話側に流すように、メッセージ受信処理部315が音源制御部307に指示する。そして、ステップS1307へ遷移する。
【0107】
続いて、ステップS1307にて、メッセージリクエストの内容を解析してBeepの項目が存在しなければメッセージ受信の処理を終了し、Beepの項目が存在すれば、ステップS1308に遷移する。
【0108】
ステップS1308では、ビープパラメータの右辺数値(図10では、1)を取得し、図11のテーブルに従ったビープ音をハンドセットの受話側に流すように、メッセージ受信処理部315が音源制御部307に指示し、メッセージ受信の処理を終了する。
【0109】
以上の処理を行うことで、メッセージリクエストを用いて、IP通話中に直接音声を流すことなく、IP−FAXの通信状況を通話相手に伝えることができる。
【0110】
また、本実施の形態では、IP−FAX受信完了時にメッセージを送信する例を示したが、IP−FAX受信エラー発生時(通信タイムアウトやメモリフル状態でエラー終了)にメッセージリクエストを送信してもよい。その場合は、通信装置102は、図9のステップS905にて、メッセージリクエストを送信する。自明であるので、説明は省略する。
【0111】
更に、本実施の形態では、通信装置102がIP−FAX受信した場合の例を示したが、通信装置102がIP−FAX送信した場合でも適用可能である。その場合は、前述の説明において、IP−FAXの送受信が反転するだけであり、これも自明であるため説明は省略する。
【0112】
また、本発明の目的は、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPUなど)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0113】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0114】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。又は、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0115】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0116】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の通信装置がネットワーク接続されるネットワークシステムを示す図である。
【図2】図1の通信装置のブロック構成を概略的に示す図である。
【図3】図1の通信装置におけるIP電話やIP−FAX通信時の各ブロックの機能的な関係を示す図である。
【図4】第1の実施の形態において、図1の2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、一方の通信装置が他方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりを示す図である。
【図5】図4におけるステップS408の詳細な信号のやりとりを示す図である。
【図6】図4におけるSIPヘッダ情報の一例を示す図である。
【図7】第1の実施の形態において、2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、別の通信装置が通話中の一方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりを示す図である。
【図8】第1の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである。
【図9】第2の実施の形態において、図1の2つの通信装置がIP電話で通話状態の場合に、一方の通信装置が他方の通信装置へIP−FAX送信したときの信号のやりとりの要部を示す図である。
【図10】図9におけるSIPヘッダ情報の一例を示す図である。
【図11】図10のメッセージリクエストのテーブルを示す図である。
【図12】第2の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである(その1)。
【図13】第2の実施の形態において、図2の通信装置によって実行される通信処理の手順を示すチャートである(その2)。
【符号の説明】
【0118】
101 ネットワーク
102 通信装置
103 通信装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、
前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、
前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、
前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信手段により通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通知手段は、前記通信装置のユーザに対して前記画像通信の終了を通知することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通知手段は、前記音声通信の相手装置のユーザに対して前記画像通信の終了を通知することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が、同一であるか否かを判定する第1の判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記第1の判定手段による判定の結果に基づいて、前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が同一である場合には、前記音声通信の相手装置に前記画像通信の終了を通知し、前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が同一でない場合には、前記音声通信の相手装置に前記画像通信の終了を通知しないことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記画像通信が終了したことを前記検知手段が検知した場合に、前記音声通信が実行中であるか否かを判定する第2の判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記第2の判定手段による判定の結果に基づいて、前記音声通信が実行中であれば前記画像通信の終了を通知し、前記音声通信が実行中でなければ前記画像通信の終了を通知しないことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、
前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、
前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、
前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項7】
前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が、同一であるか否かを判定する第1の判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記第1の判定手段による判定の結果に基づいて、前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が同一である場合には、前記音声通信の相手装置に前記画像通信の終了を通知し、前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が同一でない場合には、前記音声通信の相手装置に前記画像通信の終了を通知しないことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記画像通信が終了したことを前記検知手段が検知した場合に、前記音声通信が実行中であるか否かを判定する第2の判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記第2の判定手段による判定の結果に基づいて、前記音声通信が実行中であれば前記画像通信の終了を通知し、前記音声通信が実行中でなければ前記画像通信の終了を通知しないことを特徴とする請求項6または7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記通知手段は、前記音声通信手段により通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項10】
前記通知手段は、前記画像通信の終了を示す情報をSIPメッセージとして出力することにより、前記画像通信の終了を通知することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項11】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始ステップと、
前記音声通信開始ステップで開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始ステップと、
前記画像通信開始ステップで開始された画像通信が終了したことを検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信において通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知ステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
【請求項12】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始ステップと、
前記音声通信開始ステップで開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始ステップと、
前記画像通信開始ステップで開始された画像通信が終了したことを検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知ステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
【請求項13】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始モジュールと、
前記音声通信開始モジュールにより開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始モジュールと、
前記画像通信開始モジュールにより開始された画像通信が終了したことを検知する検知モジュールと、
前記検知モジュールにより前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信において通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知モジュールと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項14】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始モジュールと、
前記音声通信開始モジュールにより開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始モジュールと、
前記画像通信開始モジュールにより開始された画像通信が終了したことを検知する検知モジュールと、
前記検知モジュールにより前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知モジュールと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項15】
請求項13に記載の通信プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項16】
請求項14に記載の通信プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、
前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、
前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、
前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信手段により通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通知手段は、前記通信装置のユーザに対して前記画像通信の終了を通知することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通知手段は、前記音声通信の相手装置のユーザに対して前記画像通信の終了を通知することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が、同一であるか否かを判定する第1の判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記第1の判定手段による判定の結果に基づいて、前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が同一である場合には、前記音声通信の相手装置に前記画像通信の終了を通知し、前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が同一でない場合には、前記音声通信の相手装置に前記画像通信の終了を通知しないことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記画像通信が終了したことを前記検知手段が検知した場合に、前記音声通信が実行中であるか否かを判定する第2の判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記第2の判定手段による判定の結果に基づいて、前記音声通信が実行中であれば前記画像通信の終了を通知し、前記音声通信が実行中でなければ前記画像通信の終了を通知しないことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を実行する音声通信手段と、
前記音声通信手段による音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を実行する画像通信手段と、
前記画像通信手段による画像通信が終了したことを検知する検知手段と、
前記検知手段が前記画像通信の終了を検知した場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項7】
前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が、同一であるか否かを判定する第1の判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記第1の判定手段による判定の結果に基づいて、前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が同一である場合には、前記音声通信の相手装置に前記画像通信の終了を通知し、前記音声通信の相手装置と前記画像通信の相手装置が同一でない場合には、前記音声通信の相手装置に前記画像通信の終了を通知しないことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記画像通信が終了したことを前記検知手段が検知した場合に、前記音声通信が実行中であるか否かを判定する第2の判定手段を更に備え、
前記通知手段は、前記第2の判定手段による判定の結果に基づいて、前記音声通信が実行中であれば前記画像通信の終了を通知し、前記音声通信が実行中でなければ前記画像通信の終了を通知しないことを特徴とする請求項6または7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記通知手段は、前記音声通信手段により通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項10】
前記通知手段は、前記画像通信の終了を示す情報をSIPメッセージとして出力することにより、前記画像通信の終了を通知することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項11】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始ステップと、
前記音声通信開始ステップで開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始ステップと、
前記画像通信開始ステップで開始された画像通信が終了したことを検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信において通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知ステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
【請求項12】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始ステップと、
前記音声通信開始ステップで開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始ステップと、
前記画像通信開始ステップで開始された画像通信が終了したことを検知する検知ステップと、
前記検知ステップで前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知ステップと、
を備えることを特徴とする通信方法。
【請求項13】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始モジュールと、
前記音声通信開始モジュールにより開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始モジュールと、
前記画像通信開始モジュールにより開始された画像通信が終了したことを検知する検知モジュールと、
前記検知モジュールにより前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信において通信される音声信号として、前記画像通信の終了を示す音声信号を出力することにより、前記画像通信の終了を通知する通知モジュールと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項14】
ネットワークを介して相手装置と音声通信を開始する音声通信開始モジュールと、
前記音声通信開始モジュールにより開始された音声通信と並行して、前記ネットワークを介して相手装置と画像通信を開始する画像通信開始モジュールと、
前記画像通信開始モジュールにより開始された画像通信が終了したことを検知する検知モジュールと、
前記検知モジュールにより前記画像通信の終了が検知された場合に、前記音声通信の相手装置に対して前記画像通信の終了を通知する通知モジュールと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信プログラム。
【請求項15】
請求項13に記載の通信プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項16】
請求項14に記載の通信プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−131492(P2008−131492A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−316113(P2006−316113)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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