通信装置及び通信方法
【課題】標準化された規格に従っていない装置より送られてきた符号化画像データの画像を正常に印刷することができるようにすることを目的とする。
【解決手段】通信装置100は、符号化画像データを受信する公衆電話回線I/F部111と、符号化画像データを復号するデコーダ130と、を備え、公衆電話回線I/F部111は、符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信し、また、この第1信号を受信した後に、符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号を受信し、デコーダ130は、第1信号に含まれているパラメータと、第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、第2信号に含まれているパラメータを用いて、符号化画像データを復号する。
【解決手段】通信装置100は、符号化画像データを受信する公衆電話回線I/F部111と、符号化画像データを復号するデコーダ130と、を備え、公衆電話回線I/F部111は、符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信し、また、この第1信号を受信した後に、符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号を受信し、デコーダ130は、第1信号に含まれているパラメータと、第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、第2信号に含まれているパラメータを用いて、符号化画像データを復号する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、公衆電話網(Public Switched Telephone Networks:PSTN)を介して画像データを送受信するファクシミリ通信が行われている。ファクシミリ通信においては、その通信方式に関する種々の規格がある。例えば、ファックス通信で使用することのできるファクシミリ符号化方式であるJBIG(Joint Bi−level Image experts Group)方式は、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication standardization sectior) T.82及びITU−T T.85で規格が定められている。また、ファクシミリ通信における伝送手順については、ITU−T T.30で規格が定められている。
このような標準化された規格に従ってファクシミリ通信を行うことで、複数の装置で画像データを正確に送受信することができる。例えば、特許文献1には、公衆電話網に接続し、JBIG方式で符号化された符号化画像データをファクシミリ送信し、また、JBIG方式で符号化された符号化画像データを復号し、復号された画像データに基づいて画像を印刷するファクシミリ装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−69834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、ファクシミリ通信においては、標準化された規格に従ったファクシミリ通信が行われるが、実際の公衆電話網には、多様なファクシミリ装置が接続されているため、標準化された規格に従ったファクシミリ装置が、標準化された規格に従っていないファクシミリ装置と通信を行う場合もある。
例えば、特許文献1に記載されたファクシミリ装置が、ITU−T勧告に従わないファクシミリ装置から、JBIG方式で符号化された符号化画像データを受信する場合があり、このような場合には、通常、符号化画像データを正常に復号することができず、正確な画像を印刷することができない。
そこで、本発明は、標準化された規格に従っていない装置より送られてきた符号化画像データの画像を正常に印刷することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る通信装置は、符号化画像データを受信するインターフェース部と、前記符号化画像データを復号する復号部と、を備え、前記インターフェース部は、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信し、また、当該第1信号を受信した後に、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号を受信し、前記復号部は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、前記第2信号に含まれているパラメータを用いて、前記符号化画像データを復号することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、標準化された規格に従っていない装置より送られてきた符号化画像データの画像を正常に印刷することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1に係るファクシミリ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係るファクシミリ装置での受信動作を示すフローチャートである。
【図3】実施の形態1に係るファクシミリ装置が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1において、ITU−T T.30及びT.85に従う、DCS bit 79及びストライプサイズL0の値の一例を示す概略図である。
【図5】実施の形態1において、ITU−T T.30及びT.85に従わない、DCS bit 79及びストライプサイズL0の値の一例を示す概略図である。
【図6】実施の形態2に係るファクシミリ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図7】実施の形態2に係るファクシミリ装置での受信動作を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態2に係るファクシミリ装置が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態2に係るファクシミリ装置が行うエラーメッセージの送信処理を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態2において、エラーメッセージ生成部が生成するエラーメッセージERMの一例を示す概略図である。
【図11】実施の形態3に係るファクシミリ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図12】実施の形態3に係るファクシミリ装置での受信動作を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態3に係るファクシミリ装置が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る通信装置としてのファクシミリ装置100の構成を概略的に示すブロック図である。ファクシミリ装置100は、公衆電話回線制御処理部110と、受信画記憶部120と、デコーダ130と、印刷エンジン140とを備える。
【0009】
公衆電話回線制御処理部110は、公衆電話回線を介したファクシミリ通信を行う。ここで、公衆電話回線制御処理部110は、公衆電話回線インターフェース部(以下、公衆電話回線I/F部という)111と、通信制御部112と、通信記憶部113とを備える。
公衆電話回線I/F部111は、公衆電話回線との間で、データを送受信するインターフェース部である。例えば、公衆電話回線I/F部111は、ファクシミリ通信を行うために必要な各種信号及び符号化画像データを送受信する。ここでの符号化画像データは、ファクシミリ符号化方式であるJBIG方式で符号化されているものとする。
通信制御部112は、ファクシミリ装置100におけるファクシミリ通信を制御する。本実施の形態においては、通信制御部112は、ITU−T T.30の規格に従った伝送手順で、ファクシミリ通信を制御する。また、通信制御部112は、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置が選択した符号化方式に関連するパラメータを通信記憶部113に記憶させる。
通信記憶部113は、ファクシミリ通信を行う際に必要となるデータを記憶する。例えば、通信記憶部113は、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置が選択した符号化方式に関連するパラメータを記憶する。
【0010】
受信画記憶部120は、公衆電話回線I/F部111が受信した符号化画像データを記憶する。
【0011】
デコーダ130は、受信画記憶部120が記憶した符号化画像データを読み出して、この符号化画像データを復号して、画像データを生成する復号部である。デコーダ130は、生成された画像データを印刷エンジン140に与える。ここでは、デコーダ130は、JBIG方式により、符号化画像データを復号する。
【0012】
印刷エンジン140は、デコーダ130より与えられた画像データに基づいて、画像を記録紙に印刷する印刷部である。
【0013】
図2は、実施の形態1に係るファクシミリ装置100での受信動作を示すフローチャートである。
【0014】
通信制御部112は、公衆電話回線I/F部111を介して、公衆電話回線からの着呼を検知すると(ステップS10でYes)、発呼してきたファクシミリ装置(以下、送信元のファクシミリ装置という)にDIS(Digital Identification Signal:デジタル識別信号)を送出し(S11)、ファクシミリ通信を開始する。ここで、DISは、ファクシミリ装置100が備えている全機能を示す信号であり、ITU−T T.30で規定されている。
【0015】
次に、通信制御部112は、公衆電話回線I/F部111が、送信元のファクシミリ装置からDCS(Digigal Command Signal:デジタル命令信号)を受信したら(ステップS12でYes)、DCS bit 79の値を取得して、この値を通信記憶部113に記憶させる(S13)。ここで、DCSは、DISで示されている機能の中から、送信元のファクシミリ装置で使用することが選択された機能を示す信号である。なお、DCS bit 79の値は、オプションストライプサイズフラグであり、「0」のときに符号化する単位であるストライプサイズをデフォルト値にすることを示し、「1」のときにストライプサイズをデフォルト値以外の値にすることを示す。言い換えると、DCS bit 79の値は、符号化の単位に関連するパラメータである。
【0016】
次に、通信制御部112は、公衆電話回線I/F部111において1ページ分の符号化画像データが受信されたら、この符号化画像データを受信画記憶部120に記憶させる(S14)。なお、通信制御部112は、符号化画像データのヘッダ情報についても受信画記憶部120に記憶させる。
【0017】
次に、通信制御部112は、次のページの符号化画像データがあるか否かを判断して(S15)、次のページがある場合(ステップS15でYes)には、ステップS14の処理に戻り、次のページがない場合(ステップS15でNo)には、ステップS16の処理に進む。
【0018】
ステップS16では、通信制御部112は、通信を終了する手順を実行する。
そして、通信制御部112は、受信された符号化画像データの復号をデコーダ130に指示し、その印刷を印刷エンジン140に指示する。このような指示を受けたデコーダ130及び印刷エンジン140は、復号及び印刷処理を行う(S17)。
【0019】
図3は、実施の形態1に係るファクシミリ装置100が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。図3で示されているフローチャートは、図2のステップS17での処理である。
【0020】
まず、デコーダ130は、受信画記憶部120に記憶されている符号化画像データのヘッダ情報を解析する(S20)。
【0021】
次に、デコーダ130は、通信記憶部113に記憶されているDCS bit 79の値が「0」であるか否かを判定する(S21)。そして、デコーダ130は、この値が「0」である場合(ステップS21でYes)には、ステップS22の処理に進み、この値が「0」ではない場合(ステップS21でNo)には、ステップS24の処理に進む。
【0022】
ステップS22では、デコーダ130は、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値が「128」であるか否かを判定する。そして、デコーダ130は、この値が「128」である場合(ステップS22でYes)には、ステップS23の処理に進み、この値が「128」ではない場合(ステップS22でNo)には、ステップS24の処理に進む。ここで、JBIG方式では、副走査方向において、画像データを一定の副走査線毎に分割したストライプ毎に符号化が行われる。そして、ストライプサイズL0の値は、画像データを分割する、この一定の副走査線数を示すパラメータである。言い換えると、ストライプサイズL0の値は、符号化の単位に関連するパラメータである。
【0023】
ステップS23では、デコーダ130は、ストライプサイズの値として「128」の値を用いて符号化画像データを復号する。そして、デコーダ130は、復号済みの画像データを印刷エンジン140に与える。
【0024】
一方、ステップS24では、デコーダ130は、ストライプサイズの値として、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値を用いて符号化画像データを復号する。そして、デコーダ130は、復号済みの画像データを印刷エンジン140に与える。
【0025】
そして、印刷エンジン140は、ステップS23又はS24で、デコーダ130より与えられた画像データに基づいて、画像の印刷を行う(S25)。
【0026】
図4は、ITU−T T.30及びT.85に従う、DCS bit 79及びストライプサイズL0の値の一例を示す概略図である。ITU−T T.30及びT.85では、DCS bit 79の値が「0」である場合には、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値は「128」である。このような場合には、図3のステップS23でデコードが行われて、ステップS25で画像の印刷が行われる。
【0027】
図5は、ITU−T T.30及びT.85に従わない、DCS bit 79及びストライプサイズL0の値の一例を示す概略図である。この例では、DCS bit 79の値が「0」であるにもかかわらず、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値は「4294967295」である。このような場合、従来のファクシミリ装置では、通常、デコードエラーとして符号化画像データを破棄するか、又は、ストライプサイズの値を「128」としてデコードして、デコードエラーが生じた画像の印刷若しくは白紙の排出を行う。しかしながら、本実施の形態に係るファクシミリ装置100では、このような場合でも、図3のステップS23で正常にデコードが行われて、ステップS25で画像の印刷が正常に行われる。
【0028】
以上のように、本実施の形態に係るファクシミリ装置100によれば、DCSに含まれているDCS bit 79の値と、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値とが矛盾する、言い換えると、整合していない場合であっても、正常に符号化画像データを復号して印刷することができる。
【0029】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る通信装置としてのファクシミリ装置200の構成を概略的に示すブロック図である。ファクシミリ装置200は、公衆電話回線制御処理部210と、受信画記憶部120と、デコーダ230と、印刷エンジン140と、操作処理部250と、エラーメッセージ生成部260とを備える。実施の形態2に係るファクシミリ装置200は、公衆電話回線制御処理部210及びデコーダ230での処理の点、操作処理部250及びエラーメッセージ生成部260が備えられている点において、実施の形態1に係るファクシミリ装置100と異なっている。
【0030】
公衆電話回線制御処理部210は、公衆電話回線を介したファクシミリ通信を行う。ここで、公衆電話回線制御処理部210は、公衆電話回線I/F部111と、通信制御部212と、通信記憶部213とを備える。実施の形態2に係る公衆電話回線制御処理部210は、通信制御部212での処理の点、通信記憶部213に記憶されている情報の点において、実施の形態1に係る公衆電話回線制御処理部110と異なっている。
【0031】
通信制御部212は、実施の形態1と同様の処理を行う他、送信元のファクシミリ装置の電話番号及び当該送信元のファクシミリ装置から信号を受信した受信日時を通信記憶部213に記憶させる。また、通信制御部212は、エラーメッセージ生成部260で生成されたエラーメッセージを、送信元のファクシミリ装置に送信する処理を行う。ここで、通信制御部212は、ITU−T T.30の規格に従った伝送手順によるファクシミリ通信で、エラーメッセージを送信する処理を行う。
【0032】
通信記憶部213は、ファクシミリ通信を行う際に必要となるデータを記憶する。例えば、通信記憶部213は、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置が選択した符号化方式に関連するパラメータ、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置の電話番号、及び、当該送信元のファクシミリ装置から信号を受信した受信日時を記憶する。
【0033】
デコーダ230は、実施の形態1と同様の処理を行う他、DCS bit 79の値と、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値とが整合していない場合に、操作処理部250に設定されているエラー通知設定を確認する。そして、デコーダ230は、このエラー通知設定が「On」である場合には、エラーメッセージ生成部260にエラーメッセージを通知するよう指示を出す。
【0034】
操作処理部250は、ファクシリミ装置200のユーザより設定の入力を受け付けて、入力された設定を保持する。例えば、操作処理部250は、ファクシミリ装置200でエラーが生じたことを通知するエラーメッセージを、送信元のファクシミリ装置に送信するか否かを示すエラー通知設定の入力を受け付け、入力されたエラー通知設定を保持する。ここで、操作処理部250は、入力受付部251と、操作制御部252と、操作記憶部253とを備える。
入力受付部251は、ユーザからの操作の入力を受け付ける。入力受付部251は、例えば、各種入力ボタン又はタッチパネル等により実現することができる。
操作制御部252は、入力受付部251が入力を受け付けた操作に対応する処理を行う。例えば、操作制御部252は、入力受付部251が入力を受け付けたエラー通知設定を操作記憶部253に記憶させる。
操作記憶部253は、入力受付部251が入力を受け付けて設定された設定情報を記憶する。例えば、操作記憶部253は、入力受付部251が入力を受け付けたエラー通知設定を記憶する。ここで、エラー通知設定は、「On」となっている場合にエラーメッセージを送信することを示し、「Off」となっている場合にエラーメッセージを送信しないことを示す。
【0035】
エラーメッセージ生成部260は、デコーダ230からの指示に応じて、エラーメッセージを生成する。そして、エラーメッセージ生成部260は、生成されたエラーメッセージを公衆電話回線制御処理部210に与える。
【0036】
図7は、実施の形態2に係るファクシミリ装置200での受信動作を示すフローチャートである。なお、図7に示されているフローチャートにおいて、図2に示されているフローチャートと同じ符号が付されているステップS10〜S16の処理は、図2と同様の処理である。
【0037】
通信制御部212は、ステップS11においてDISを送出すると、ステップS30の処理を行う。
ステップS30では、通信制御部212は、公衆電話回線I/F部111が、送信元のファクシミリ装置からTSI(Transmitting Subscriber Identification:送信加入者識別番号)を受信したら(ステップS30でYes)、TSIに含まれている電話番号を、送信元のファクシミリ装置の電話番号として通信記憶部213に記憶させるとともに、TSIを受信した受信日時をその電話番号に対応付けて通信記憶部213に記憶させる(S31)。そして、通信制御部212は、ステップS31の処理の後、ステップS12の処理に進む。ここで、TSIは、送信元の電話番号を示す信号である。
【0038】
また、通信制御部212は、ステップS16の処理の後、ステップS32の処理に進む。
ステップS32では、通信制御部212は、受信された符号化画像データの復号をデコーダ230に指示し、その印刷を印刷エンジン140に指示する。このような指示を受けたデコーダ230及び印刷エンジン140は、復号及び印刷処理を行う。
【0039】
図8は、実施の形態2に係るファクシミリ装置200が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。図8で示されているフローチャートは、図7のステップS32での処理である。なお、図8に示されているフローチャートにおいて、図3に示されているフローチャートと同じ符号が付されているステップS20〜S25の処理は、図3と同様の処理である。
【0040】
デコーダ230は、ステップS22において、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値が「128」ではない場合(ステップS22でNo)には、ステップS40の処理に進む。
【0041】
ステップS40では、デコーダ230は、操作記憶部253に記憶されているエラー設定が「On」になっているか否かを確認する。そして、デコーダ230は、エラー設定が「On」になっている場合(ステップS40でYes)には、ステップS41の処理に進み、エラー設定が「Off」になっている場合(ステップS40でNo)には、ステップS24の処理に進む。
【0042】
ステップS41では、デコーダ230は、エラーメッセージ生成部260にエラーメッセージの送信を指示する。このような指示を受けたエラーメッセージ生成部260は、エラーメッセージを生成して、このエラーメッセージを公衆電話回線制御処理部210に与えて、送信させる。そして、デコーダ230は、ステップS41の処理の後、ステップS24の処理に進む。
【0043】
図9は、実施の形態2に係るファクシミリ装置200が行うエラーメッセージの送信処理を示すフローチャートである。図9で示されているフローチャートは、図8のステップS41での処理である。
【0044】
エラーメッセージ生成部260は、通信記憶部213に記憶されている送信元のファクシミリ装置の電話番号を取得する(S50)。
【0045】
次に、エラーメッセージ生成部260は、ステップS50で取得した電話番号が空か否かを判定する(S51)。ここで、ITU−T T.30では、規格上、TSIとして全桁スペースが認められている。このため、ステップS51は、「全桁スペース」の電話番号(電話番号としては無効)に対して発呼してしまうことを防止する処理である。そして、エラーメッセージ生成部260は、電話番号が空である場合(ステップS51でYes)には、本フローでの処理を終了し、電話番号が空ではない場合(ステップS51でNo)には、ステップS52の処理に進む。
【0046】
ステップS52では、エラーメッセージ生成部260は、通信記憶部213に記憶されている受信日時を取得する。
【0047】
次に、エラーメッセージ生成部260は、自装置であるファクシミリ装置200の電話番号と、ステップS52で取得された受信日時と、エラーの内容を示すメッセージとをラスタライズし、エラーメッセージを生成する(S53)。
図10は、エラーメッセージ生成部260が生成するエラーメッセージERMの一例を示す概略図である。
エラーメッセージERMは、受信日時ERM1と、自装置であるファクシミリ装置200の電話番号ERM2と、エラーの内容を示すメッセージERM3と、その他の関連メッセージERM4とを有する。図10の例では、その他の関連メッセージERM4として、ITU−T勧告に違反していることを示すメッセージが含まれている。
【0048】
図9の説明に戻り、エラーメッセージ生成部260は、ステップS53でエラーメッセージを生成した後、ステップS53で生成したエラーメッセージを、ステップS50で取得した電話番号を宛先として送信するように通信制御部212に指示を出し、通信制御部212は、指示に応じて、エラーメッセージを送信する処理を行う(S54)。
【0049】
以上のように、実施の形態2に係るファクシミリ装置200によれば、送信元のファクシミリ装置にエラーメッセージを送信することができるため、送信者にこの送信元のファクシミリ装置の点検及び改善等を促すことができ、受信者のみならず送信者の利便性も向上させることができる。
【0050】
実施の形態3.
図11は、実施の形態3に係る通信装置としてのファクシミリ装置300の構成を概略的に示すブロック図である。ファクシミリ装置300は、公衆電話回線制御処理部310と、受信画記憶部120と、デコーダ330と、印刷エンジン140とを備える。実施の形態3に係るファクシミリ装置300は、公衆電話回線制御処理部310及びデコーダ330での処理において、実施の形態1に係るファクシミリ装置100と異なっている。
【0051】
公衆電話回線制御処理部310は、公衆電話回線を介したファクシミリ通信を行う。ここで、公衆電話回線制御処理部310は、公衆電話回線I/F部111と、通信制御部212とを備える。実施の形態3に係る公衆電話回線制御処理部310は、通信制御部312での処理の点、及び、通信記憶部113が備えられていない点において、実施の形態1に係る公衆電話回線制御処理部110と異なっている。
【0052】
通信制御部312は、ファクシミリ装置300におけるファクシミリ通信を制御する。本実施の形態においても、通信制御部312は、実施の形態1と同様に、ITU−T T.30の規格に従った伝送手順で、ファクシミリ通信を制御する。しかしながら、本実施の形態における通信制御部312は、実施の形態1とは異なり、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置が選択した符号化方式に関連するパラメータの記憶処理は行わない。
【0053】
デコーダ330は、実施の形態1と同様に、受信画記憶部120が記憶した符号化画像データを読み出して、この符号化画像データを復号して、画像データを生成する。しかしながら、本実施の形態におけるデコーダ330は、実施の形態1とは異なり、DCS bit 79の値と、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値とが整合しているか否かを判定せずに、このストライプサイズL0の値に基づいて、この符号化画像データの復号を行う。言い換えると、デコーダ330は、DCS bit 79の値と、ストライプサイズL0の値とが整合しているか否かを問わずに、このストライプサイズL0の値に基づいて、符号化画像データの復号を行う。
【0054】
図12は、実施の形態3に係るファクシミリ装置300での受信動作を示すフローチャートである。なお、図12に示されているフローチャートにおいて、図2に示されているフローチャートと同じ符号が付されているステップS10〜S12及びステップS14〜S16の処理は、図2と同様の処理である。
ここで、図12に示されているフローチャートでは、通信制御部312は、ステップS12においてDCSを受信したら(ステップS12でYes)、DCS bit 79の値を記憶する処理を行わずに、ステップS14の処理に進む。
【0055】
また、通信制御部312は、ステップS16の処理の後、ステップS60の処理に進む。
ステップS60では、通信制御部212は、受信された符号化画像データの復号をデコーダ330に指示し、その印刷を印刷エンジン140に指示する。このような指示を受けたデコーダ330及び印刷エンジン140は、復号及び印刷処理を行う。
【0056】
図13は、実施の形態3に係るファクシミリ装置300が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。図13で示されているフローチャートは、図12のステップS60での処理である。なお、図13に示されているフローチャートにおいて、図3に示されているフローチャートと同じ符号が付されているステップS20、S24及びS25の処理は、図3と同様の処理である。
ここで、デコーダ330は、ステップS20において、受信画記憶部120に記憶されている符号化画像データのヘッダ情報を解析した後、DCS bit 79の値、及び、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値の整合性を判定することなく、ステップS24の処理に進み、ストライプサイズの値として、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値を用いて符号化画像データを復号する。
【0057】
以上のように、本実施の形態に係るファクシミリ装置300によれば、DCS bit 79の値と、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値とが整合しているか否かによらずに、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズに基づいて、符号化画像データを復号して印刷することができる。
【0058】
以上に記載した実施の形態1〜3では、本発明をファクシミリ装置100〜300に適用した例を示したが、このような例に限定されるものではなく、例えば、本発明を、ファックス通信機能を備えた複合機に適用することもできる。
【0059】
また、以上に記載した実施の形態1〜3では、ITU−T T.30の規格に従った伝送手順を採用しているが、この代わりに、ITU−T T.38の規定に従ったリアルタイムインターネットファックス方式の伝送手段を採用してもよく、また、電子メール通信の伝送手順を採用してもよい。
【符号の説明】
【0060】
100,200,300:ファクシミリ装置、 110,210,310:公衆電話回線制御処理部、 111:公衆電話回線I/F部、 112,212,312:通信制御部、 113,213:通信記憶部、 120:受信画記憶部、 130,230,330:デコーダ、 140:印刷エンジン、 250:操作処理部、 251:入力受付部、 252:操作制御部、 253:操作記憶部、 260:エラーメッセージ生成部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、公衆電話網(Public Switched Telephone Networks:PSTN)を介して画像データを送受信するファクシミリ通信が行われている。ファクシミリ通信においては、その通信方式に関する種々の規格がある。例えば、ファックス通信で使用することのできるファクシミリ符号化方式であるJBIG(Joint Bi−level Image experts Group)方式は、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication standardization sectior) T.82及びITU−T T.85で規格が定められている。また、ファクシミリ通信における伝送手順については、ITU−T T.30で規格が定められている。
このような標準化された規格に従ってファクシミリ通信を行うことで、複数の装置で画像データを正確に送受信することができる。例えば、特許文献1には、公衆電話網に接続し、JBIG方式で符号化された符号化画像データをファクシミリ送信し、また、JBIG方式で符号化された符号化画像データを復号し、復号された画像データに基づいて画像を印刷するファクシミリ装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−69834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、ファクシミリ通信においては、標準化された規格に従ったファクシミリ通信が行われるが、実際の公衆電話網には、多様なファクシミリ装置が接続されているため、標準化された規格に従ったファクシミリ装置が、標準化された規格に従っていないファクシミリ装置と通信を行う場合もある。
例えば、特許文献1に記載されたファクシミリ装置が、ITU−T勧告に従わないファクシミリ装置から、JBIG方式で符号化された符号化画像データを受信する場合があり、このような場合には、通常、符号化画像データを正常に復号することができず、正確な画像を印刷することができない。
そこで、本発明は、標準化された規格に従っていない装置より送られてきた符号化画像データの画像を正常に印刷することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る通信装置は、符号化画像データを受信するインターフェース部と、前記符号化画像データを復号する復号部と、を備え、前記インターフェース部は、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信し、また、当該第1信号を受信した後に、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号を受信し、前記復号部は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、前記第2信号に含まれているパラメータを用いて、前記符号化画像データを復号することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、標準化された規格に従っていない装置より送られてきた符号化画像データの画像を正常に印刷することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施の形態1に係るファクシミリ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係るファクシミリ装置での受信動作を示すフローチャートである。
【図3】実施の形態1に係るファクシミリ装置が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1において、ITU−T T.30及びT.85に従う、DCS bit 79及びストライプサイズL0の値の一例を示す概略図である。
【図5】実施の形態1において、ITU−T T.30及びT.85に従わない、DCS bit 79及びストライプサイズL0の値の一例を示す概略図である。
【図6】実施の形態2に係るファクシミリ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図7】実施の形態2に係るファクシミリ装置での受信動作を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態2に係るファクシミリ装置が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態2に係るファクシミリ装置が行うエラーメッセージの送信処理を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態2において、エラーメッセージ生成部が生成するエラーメッセージERMの一例を示す概略図である。
【図11】実施の形態3に係るファクシミリ装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図12】実施の形態3に係るファクシミリ装置での受信動作を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態3に係るファクシミリ装置が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る通信装置としてのファクシミリ装置100の構成を概略的に示すブロック図である。ファクシミリ装置100は、公衆電話回線制御処理部110と、受信画記憶部120と、デコーダ130と、印刷エンジン140とを備える。
【0009】
公衆電話回線制御処理部110は、公衆電話回線を介したファクシミリ通信を行う。ここで、公衆電話回線制御処理部110は、公衆電話回線インターフェース部(以下、公衆電話回線I/F部という)111と、通信制御部112と、通信記憶部113とを備える。
公衆電話回線I/F部111は、公衆電話回線との間で、データを送受信するインターフェース部である。例えば、公衆電話回線I/F部111は、ファクシミリ通信を行うために必要な各種信号及び符号化画像データを送受信する。ここでの符号化画像データは、ファクシミリ符号化方式であるJBIG方式で符号化されているものとする。
通信制御部112は、ファクシミリ装置100におけるファクシミリ通信を制御する。本実施の形態においては、通信制御部112は、ITU−T T.30の規格に従った伝送手順で、ファクシミリ通信を制御する。また、通信制御部112は、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置が選択した符号化方式に関連するパラメータを通信記憶部113に記憶させる。
通信記憶部113は、ファクシミリ通信を行う際に必要となるデータを記憶する。例えば、通信記憶部113は、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置が選択した符号化方式に関連するパラメータを記憶する。
【0010】
受信画記憶部120は、公衆電話回線I/F部111が受信した符号化画像データを記憶する。
【0011】
デコーダ130は、受信画記憶部120が記憶した符号化画像データを読み出して、この符号化画像データを復号して、画像データを生成する復号部である。デコーダ130は、生成された画像データを印刷エンジン140に与える。ここでは、デコーダ130は、JBIG方式により、符号化画像データを復号する。
【0012】
印刷エンジン140は、デコーダ130より与えられた画像データに基づいて、画像を記録紙に印刷する印刷部である。
【0013】
図2は、実施の形態1に係るファクシミリ装置100での受信動作を示すフローチャートである。
【0014】
通信制御部112は、公衆電話回線I/F部111を介して、公衆電話回線からの着呼を検知すると(ステップS10でYes)、発呼してきたファクシミリ装置(以下、送信元のファクシミリ装置という)にDIS(Digital Identification Signal:デジタル識別信号)を送出し(S11)、ファクシミリ通信を開始する。ここで、DISは、ファクシミリ装置100が備えている全機能を示す信号であり、ITU−T T.30で規定されている。
【0015】
次に、通信制御部112は、公衆電話回線I/F部111が、送信元のファクシミリ装置からDCS(Digigal Command Signal:デジタル命令信号)を受信したら(ステップS12でYes)、DCS bit 79の値を取得して、この値を通信記憶部113に記憶させる(S13)。ここで、DCSは、DISで示されている機能の中から、送信元のファクシミリ装置で使用することが選択された機能を示す信号である。なお、DCS bit 79の値は、オプションストライプサイズフラグであり、「0」のときに符号化する単位であるストライプサイズをデフォルト値にすることを示し、「1」のときにストライプサイズをデフォルト値以外の値にすることを示す。言い換えると、DCS bit 79の値は、符号化の単位に関連するパラメータである。
【0016】
次に、通信制御部112は、公衆電話回線I/F部111において1ページ分の符号化画像データが受信されたら、この符号化画像データを受信画記憶部120に記憶させる(S14)。なお、通信制御部112は、符号化画像データのヘッダ情報についても受信画記憶部120に記憶させる。
【0017】
次に、通信制御部112は、次のページの符号化画像データがあるか否かを判断して(S15)、次のページがある場合(ステップS15でYes)には、ステップS14の処理に戻り、次のページがない場合(ステップS15でNo)には、ステップS16の処理に進む。
【0018】
ステップS16では、通信制御部112は、通信を終了する手順を実行する。
そして、通信制御部112は、受信された符号化画像データの復号をデコーダ130に指示し、その印刷を印刷エンジン140に指示する。このような指示を受けたデコーダ130及び印刷エンジン140は、復号及び印刷処理を行う(S17)。
【0019】
図3は、実施の形態1に係るファクシミリ装置100が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。図3で示されているフローチャートは、図2のステップS17での処理である。
【0020】
まず、デコーダ130は、受信画記憶部120に記憶されている符号化画像データのヘッダ情報を解析する(S20)。
【0021】
次に、デコーダ130は、通信記憶部113に記憶されているDCS bit 79の値が「0」であるか否かを判定する(S21)。そして、デコーダ130は、この値が「0」である場合(ステップS21でYes)には、ステップS22の処理に進み、この値が「0」ではない場合(ステップS21でNo)には、ステップS24の処理に進む。
【0022】
ステップS22では、デコーダ130は、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値が「128」であるか否かを判定する。そして、デコーダ130は、この値が「128」である場合(ステップS22でYes)には、ステップS23の処理に進み、この値が「128」ではない場合(ステップS22でNo)には、ステップS24の処理に進む。ここで、JBIG方式では、副走査方向において、画像データを一定の副走査線毎に分割したストライプ毎に符号化が行われる。そして、ストライプサイズL0の値は、画像データを分割する、この一定の副走査線数を示すパラメータである。言い換えると、ストライプサイズL0の値は、符号化の単位に関連するパラメータである。
【0023】
ステップS23では、デコーダ130は、ストライプサイズの値として「128」の値を用いて符号化画像データを復号する。そして、デコーダ130は、復号済みの画像データを印刷エンジン140に与える。
【0024】
一方、ステップS24では、デコーダ130は、ストライプサイズの値として、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値を用いて符号化画像データを復号する。そして、デコーダ130は、復号済みの画像データを印刷エンジン140に与える。
【0025】
そして、印刷エンジン140は、ステップS23又はS24で、デコーダ130より与えられた画像データに基づいて、画像の印刷を行う(S25)。
【0026】
図4は、ITU−T T.30及びT.85に従う、DCS bit 79及びストライプサイズL0の値の一例を示す概略図である。ITU−T T.30及びT.85では、DCS bit 79の値が「0」である場合には、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値は「128」である。このような場合には、図3のステップS23でデコードが行われて、ステップS25で画像の印刷が行われる。
【0027】
図5は、ITU−T T.30及びT.85に従わない、DCS bit 79及びストライプサイズL0の値の一例を示す概略図である。この例では、DCS bit 79の値が「0」であるにもかかわらず、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値は「4294967295」である。このような場合、従来のファクシミリ装置では、通常、デコードエラーとして符号化画像データを破棄するか、又は、ストライプサイズの値を「128」としてデコードして、デコードエラーが生じた画像の印刷若しくは白紙の排出を行う。しかしながら、本実施の形態に係るファクシミリ装置100では、このような場合でも、図3のステップS23で正常にデコードが行われて、ステップS25で画像の印刷が正常に行われる。
【0028】
以上のように、本実施の形態に係るファクシミリ装置100によれば、DCSに含まれているDCS bit 79の値と、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値とが矛盾する、言い換えると、整合していない場合であっても、正常に符号化画像データを復号して印刷することができる。
【0029】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る通信装置としてのファクシミリ装置200の構成を概略的に示すブロック図である。ファクシミリ装置200は、公衆電話回線制御処理部210と、受信画記憶部120と、デコーダ230と、印刷エンジン140と、操作処理部250と、エラーメッセージ生成部260とを備える。実施の形態2に係るファクシミリ装置200は、公衆電話回線制御処理部210及びデコーダ230での処理の点、操作処理部250及びエラーメッセージ生成部260が備えられている点において、実施の形態1に係るファクシミリ装置100と異なっている。
【0030】
公衆電話回線制御処理部210は、公衆電話回線を介したファクシミリ通信を行う。ここで、公衆電話回線制御処理部210は、公衆電話回線I/F部111と、通信制御部212と、通信記憶部213とを備える。実施の形態2に係る公衆電話回線制御処理部210は、通信制御部212での処理の点、通信記憶部213に記憶されている情報の点において、実施の形態1に係る公衆電話回線制御処理部110と異なっている。
【0031】
通信制御部212は、実施の形態1と同様の処理を行う他、送信元のファクシミリ装置の電話番号及び当該送信元のファクシミリ装置から信号を受信した受信日時を通信記憶部213に記憶させる。また、通信制御部212は、エラーメッセージ生成部260で生成されたエラーメッセージを、送信元のファクシミリ装置に送信する処理を行う。ここで、通信制御部212は、ITU−T T.30の規格に従った伝送手順によるファクシミリ通信で、エラーメッセージを送信する処理を行う。
【0032】
通信記憶部213は、ファクシミリ通信を行う際に必要となるデータを記憶する。例えば、通信記憶部213は、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置が選択した符号化方式に関連するパラメータ、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置の電話番号、及び、当該送信元のファクシミリ装置から信号を受信した受信日時を記憶する。
【0033】
デコーダ230は、実施の形態1と同様の処理を行う他、DCS bit 79の値と、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値とが整合していない場合に、操作処理部250に設定されているエラー通知設定を確認する。そして、デコーダ230は、このエラー通知設定が「On」である場合には、エラーメッセージ生成部260にエラーメッセージを通知するよう指示を出す。
【0034】
操作処理部250は、ファクシリミ装置200のユーザより設定の入力を受け付けて、入力された設定を保持する。例えば、操作処理部250は、ファクシミリ装置200でエラーが生じたことを通知するエラーメッセージを、送信元のファクシミリ装置に送信するか否かを示すエラー通知設定の入力を受け付け、入力されたエラー通知設定を保持する。ここで、操作処理部250は、入力受付部251と、操作制御部252と、操作記憶部253とを備える。
入力受付部251は、ユーザからの操作の入力を受け付ける。入力受付部251は、例えば、各種入力ボタン又はタッチパネル等により実現することができる。
操作制御部252は、入力受付部251が入力を受け付けた操作に対応する処理を行う。例えば、操作制御部252は、入力受付部251が入力を受け付けたエラー通知設定を操作記憶部253に記憶させる。
操作記憶部253は、入力受付部251が入力を受け付けて設定された設定情報を記憶する。例えば、操作記憶部253は、入力受付部251が入力を受け付けたエラー通知設定を記憶する。ここで、エラー通知設定は、「On」となっている場合にエラーメッセージを送信することを示し、「Off」となっている場合にエラーメッセージを送信しないことを示す。
【0035】
エラーメッセージ生成部260は、デコーダ230からの指示に応じて、エラーメッセージを生成する。そして、エラーメッセージ生成部260は、生成されたエラーメッセージを公衆電話回線制御処理部210に与える。
【0036】
図7は、実施の形態2に係るファクシミリ装置200での受信動作を示すフローチャートである。なお、図7に示されているフローチャートにおいて、図2に示されているフローチャートと同じ符号が付されているステップS10〜S16の処理は、図2と同様の処理である。
【0037】
通信制御部212は、ステップS11においてDISを送出すると、ステップS30の処理を行う。
ステップS30では、通信制御部212は、公衆電話回線I/F部111が、送信元のファクシミリ装置からTSI(Transmitting Subscriber Identification:送信加入者識別番号)を受信したら(ステップS30でYes)、TSIに含まれている電話番号を、送信元のファクシミリ装置の電話番号として通信記憶部213に記憶させるとともに、TSIを受信した受信日時をその電話番号に対応付けて通信記憶部213に記憶させる(S31)。そして、通信制御部212は、ステップS31の処理の後、ステップS12の処理に進む。ここで、TSIは、送信元の電話番号を示す信号である。
【0038】
また、通信制御部212は、ステップS16の処理の後、ステップS32の処理に進む。
ステップS32では、通信制御部212は、受信された符号化画像データの復号をデコーダ230に指示し、その印刷を印刷エンジン140に指示する。このような指示を受けたデコーダ230及び印刷エンジン140は、復号及び印刷処理を行う。
【0039】
図8は、実施の形態2に係るファクシミリ装置200が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。図8で示されているフローチャートは、図7のステップS32での処理である。なお、図8に示されているフローチャートにおいて、図3に示されているフローチャートと同じ符号が付されているステップS20〜S25の処理は、図3と同様の処理である。
【0040】
デコーダ230は、ステップS22において、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値が「128」ではない場合(ステップS22でNo)には、ステップS40の処理に進む。
【0041】
ステップS40では、デコーダ230は、操作記憶部253に記憶されているエラー設定が「On」になっているか否かを確認する。そして、デコーダ230は、エラー設定が「On」になっている場合(ステップS40でYes)には、ステップS41の処理に進み、エラー設定が「Off」になっている場合(ステップS40でNo)には、ステップS24の処理に進む。
【0042】
ステップS41では、デコーダ230は、エラーメッセージ生成部260にエラーメッセージの送信を指示する。このような指示を受けたエラーメッセージ生成部260は、エラーメッセージを生成して、このエラーメッセージを公衆電話回線制御処理部210に与えて、送信させる。そして、デコーダ230は、ステップS41の処理の後、ステップS24の処理に進む。
【0043】
図9は、実施の形態2に係るファクシミリ装置200が行うエラーメッセージの送信処理を示すフローチャートである。図9で示されているフローチャートは、図8のステップS41での処理である。
【0044】
エラーメッセージ生成部260は、通信記憶部213に記憶されている送信元のファクシミリ装置の電話番号を取得する(S50)。
【0045】
次に、エラーメッセージ生成部260は、ステップS50で取得した電話番号が空か否かを判定する(S51)。ここで、ITU−T T.30では、規格上、TSIとして全桁スペースが認められている。このため、ステップS51は、「全桁スペース」の電話番号(電話番号としては無効)に対して発呼してしまうことを防止する処理である。そして、エラーメッセージ生成部260は、電話番号が空である場合(ステップS51でYes)には、本フローでの処理を終了し、電話番号が空ではない場合(ステップS51でNo)には、ステップS52の処理に進む。
【0046】
ステップS52では、エラーメッセージ生成部260は、通信記憶部213に記憶されている受信日時を取得する。
【0047】
次に、エラーメッセージ生成部260は、自装置であるファクシミリ装置200の電話番号と、ステップS52で取得された受信日時と、エラーの内容を示すメッセージとをラスタライズし、エラーメッセージを生成する(S53)。
図10は、エラーメッセージ生成部260が生成するエラーメッセージERMの一例を示す概略図である。
エラーメッセージERMは、受信日時ERM1と、自装置であるファクシミリ装置200の電話番号ERM2と、エラーの内容を示すメッセージERM3と、その他の関連メッセージERM4とを有する。図10の例では、その他の関連メッセージERM4として、ITU−T勧告に違反していることを示すメッセージが含まれている。
【0048】
図9の説明に戻り、エラーメッセージ生成部260は、ステップS53でエラーメッセージを生成した後、ステップS53で生成したエラーメッセージを、ステップS50で取得した電話番号を宛先として送信するように通信制御部212に指示を出し、通信制御部212は、指示に応じて、エラーメッセージを送信する処理を行う(S54)。
【0049】
以上のように、実施の形態2に係るファクシミリ装置200によれば、送信元のファクシミリ装置にエラーメッセージを送信することができるため、送信者にこの送信元のファクシミリ装置の点検及び改善等を促すことができ、受信者のみならず送信者の利便性も向上させることができる。
【0050】
実施の形態3.
図11は、実施の形態3に係る通信装置としてのファクシミリ装置300の構成を概略的に示すブロック図である。ファクシミリ装置300は、公衆電話回線制御処理部310と、受信画記憶部120と、デコーダ330と、印刷エンジン140とを備える。実施の形態3に係るファクシミリ装置300は、公衆電話回線制御処理部310及びデコーダ330での処理において、実施の形態1に係るファクシミリ装置100と異なっている。
【0051】
公衆電話回線制御処理部310は、公衆電話回線を介したファクシミリ通信を行う。ここで、公衆電話回線制御処理部310は、公衆電話回線I/F部111と、通信制御部212とを備える。実施の形態3に係る公衆電話回線制御処理部310は、通信制御部312での処理の点、及び、通信記憶部113が備えられていない点において、実施の形態1に係る公衆電話回線制御処理部110と異なっている。
【0052】
通信制御部312は、ファクシミリ装置300におけるファクシミリ通信を制御する。本実施の形態においても、通信制御部312は、実施の形態1と同様に、ITU−T T.30の規格に従った伝送手順で、ファクシミリ通信を制御する。しかしながら、本実施の形態における通信制御部312は、実施の形態1とは異なり、公衆電話回線に接続された送信元のファクシミリ装置が選択した符号化方式に関連するパラメータの記憶処理は行わない。
【0053】
デコーダ330は、実施の形態1と同様に、受信画記憶部120が記憶した符号化画像データを読み出して、この符号化画像データを復号して、画像データを生成する。しかしながら、本実施の形態におけるデコーダ330は、実施の形態1とは異なり、DCS bit 79の値と、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値とが整合しているか否かを判定せずに、このストライプサイズL0の値に基づいて、この符号化画像データの復号を行う。言い換えると、デコーダ330は、DCS bit 79の値と、ストライプサイズL0の値とが整合しているか否かを問わずに、このストライプサイズL0の値に基づいて、符号化画像データの復号を行う。
【0054】
図12は、実施の形態3に係るファクシミリ装置300での受信動作を示すフローチャートである。なお、図12に示されているフローチャートにおいて、図2に示されているフローチャートと同じ符号が付されているステップS10〜S12及びステップS14〜S16の処理は、図2と同様の処理である。
ここで、図12に示されているフローチャートでは、通信制御部312は、ステップS12においてDCSを受信したら(ステップS12でYes)、DCS bit 79の値を記憶する処理を行わずに、ステップS14の処理に進む。
【0055】
また、通信制御部312は、ステップS16の処理の後、ステップS60の処理に進む。
ステップS60では、通信制御部212は、受信された符号化画像データの復号をデコーダ330に指示し、その印刷を印刷エンジン140に指示する。このような指示を受けたデコーダ330及び印刷エンジン140は、復号及び印刷処理を行う。
【0056】
図13は、実施の形態3に係るファクシミリ装置300が行う復号及び印刷処理を示すフローチャートである。図13で示されているフローチャートは、図12のステップS60での処理である。なお、図13に示されているフローチャートにおいて、図3に示されているフローチャートと同じ符号が付されているステップS20、S24及びS25の処理は、図3と同様の処理である。
ここで、デコーダ330は、ステップS20において、受信画記憶部120に記憶されている符号化画像データのヘッダ情報を解析した後、DCS bit 79の値、及び、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値の整合性を判定することなく、ステップS24の処理に進み、ストライプサイズの値として、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値を用いて符号化画像データを復号する。
【0057】
以上のように、本実施の形態に係るファクシミリ装置300によれば、DCS bit 79の値と、符号化画像データのヘッダ情報に含まれているストライプサイズL0の値とが整合しているか否かによらずに、ヘッダ情報に含まれているストライプサイズに基づいて、符号化画像データを復号して印刷することができる。
【0058】
以上に記載した実施の形態1〜3では、本発明をファクシミリ装置100〜300に適用した例を示したが、このような例に限定されるものではなく、例えば、本発明を、ファックス通信機能を備えた複合機に適用することもできる。
【0059】
また、以上に記載した実施の形態1〜3では、ITU−T T.30の規格に従った伝送手順を採用しているが、この代わりに、ITU−T T.38の規定に従ったリアルタイムインターネットファックス方式の伝送手段を採用してもよく、また、電子メール通信の伝送手順を採用してもよい。
【符号の説明】
【0060】
100,200,300:ファクシミリ装置、 110,210,310:公衆電話回線制御処理部、 111:公衆電話回線I/F部、 112,212,312:通信制御部、 113,213:通信記憶部、 120:受信画記憶部、 130,230,330:デコーダ、 140:印刷エンジン、 250:操作処理部、 251:入力受付部、 252:操作制御部、 253:操作記憶部、 260:エラーメッセージ生成部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
符号化画像データを受信するインターフェース部と、
前記符号化画像データを復号する復号部と、を備え、
前記インターフェース部は、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信し、また、当該第1信号を受信した後に、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号を受信し、
前記復号部は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、前記第2信号に含まれているパラメータを用いて、前記符号化画像データを復号すること
を特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記復号部は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合するか否かを判定し、当該判定の結果が整合しない場合でも、前記第2信号に含まれているパラメータを用いること
を特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記符号化方式は、ファクシミリ通信用に標準化されたものであること
を特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記符号化方式は、ITU−T T.82及びITU−T T.85に示されたJBIG方式であること
を特徴とする請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第1信号に含まれているパラメータは、ITU−T.30に示されたDCSコマンドのbit 79の値であること
を特徴とする請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記第2信号に含まれているパラメータは、ストライプサイズの値であることを特徴とする請求項4又は5に記載の通信装置。
【請求項7】
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しない場合に、エラーメッセージを生成するエラーメッセージ生成部と、
前記エラーメッセージを、前記インターフェース部を介して、前記符号化画像データの送信元に送信する処理を行う通信制御部と、をさらに備えること
を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記通信制御部は、ITU−T T.30に示されているTSIコマンドで示された電話番号に前記エラーメッセージを送信する処理を行うこと
を特徴とする請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信制御部は、ITU−T T.30に示されているファクシミリの伝送手順に従って、前記エラーメッセージを送信する処理を行うこと
を特徴とする請求項7又は8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記復号部により復号済みの画像データに基づいて、画像を印刷する印刷部をさらに備えること
を特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の通信装置。
【請求項11】
符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信し、また、当該第1信号を受信した後に、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号を受信する通信装置であって、
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、前記第2信号に含まれているパラメータを用いて、前記符号化画像データを復号すること
を特徴とする通信装置。
【請求項12】
前記通信装置は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合するか否かを判定し、当該判定の結果が整合しない場合でも、前記第2信号に含まれているパラメータを用いること
を特徴とする請求項11に記載の通信装置。
【請求項13】
前記通信装置は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しない場合に、エラーメッセージを生成し、当該エラーメッセージを、前記符号化画像データの送信元に送信すること
を特徴とする請求項12に記載の通信装置。
【請求項14】
前記通信装置は、復号済みの画像データに基づいて、画像を印刷すること
を特徴とする請求項11から13の何れか一項に記載の通信装置。
【請求項15】
符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信する第1受信過程と、
前記第1受信過程の後に、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号及び前記符号化画像データを受信する第2受信過程と、
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、前記第2信号に含まれているパラメータを用いて、前記符号化画像データを復号する復号過程と、を有すること
を特徴とする通信方法。
【請求項16】
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合するか否かを判定する判定過程をさらに有し、
前記復号過程は、前記判定過程において、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しない場合でも、前記第2信号に含まれているパラメータを用いること
を特徴とする請求項15に記載の通信方法。
【請求項17】
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しない場合に、エラーメッセージを生成するエラーメッセージ生成過程と、
前記エラーメッセージを、前記符号化画像データの送信元に送信する処理を行う通信制御過程と、をさらに有すること、
を特徴とする請求項15又は16に記載の通信方法。
【請求項18】
前記復号過程で復号済みの画像データに基づいて、画像を印刷する印刷過程をさらに有すること
を特徴とする請求項15から17の何れか一項に記載の通信方法。
【請求項1】
符号化画像データを受信するインターフェース部と、
前記符号化画像データを復号する復号部と、を備え、
前記インターフェース部は、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信し、また、当該第1信号を受信した後に、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号を受信し、
前記復号部は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、前記第2信号に含まれているパラメータを用いて、前記符号化画像データを復号すること
を特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記復号部は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合するか否かを判定し、当該判定の結果が整合しない場合でも、前記第2信号に含まれているパラメータを用いること
を特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記符号化方式は、ファクシミリ通信用に標準化されたものであること
を特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記符号化方式は、ITU−T T.82及びITU−T T.85に示されたJBIG方式であること
を特徴とする請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第1信号に含まれているパラメータは、ITU−T.30に示されたDCSコマンドのbit 79の値であること
を特徴とする請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記第2信号に含まれているパラメータは、ストライプサイズの値であることを特徴とする請求項4又は5に記載の通信装置。
【請求項7】
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しない場合に、エラーメッセージを生成するエラーメッセージ生成部と、
前記エラーメッセージを、前記インターフェース部を介して、前記符号化画像データの送信元に送信する処理を行う通信制御部と、をさらに備えること
を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記通信制御部は、ITU−T T.30に示されているTSIコマンドで示された電話番号に前記エラーメッセージを送信する処理を行うこと
を特徴とする請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信制御部は、ITU−T T.30に示されているファクシミリの伝送手順に従って、前記エラーメッセージを送信する処理を行うこと
を特徴とする請求項7又は8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記復号部により復号済みの画像データに基づいて、画像を印刷する印刷部をさらに備えること
を特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の通信装置。
【請求項11】
符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信し、また、当該第1信号を受信した後に、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号を受信する通信装置であって、
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、前記第2信号に含まれているパラメータを用いて、前記符号化画像データを復号すること
を特徴とする通信装置。
【請求項12】
前記通信装置は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合するか否かを判定し、当該判定の結果が整合しない場合でも、前記第2信号に含まれているパラメータを用いること
を特徴とする請求項11に記載の通信装置。
【請求項13】
前記通信装置は、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しない場合に、エラーメッセージを生成し、当該エラーメッセージを、前記符号化画像データの送信元に送信すること
を特徴とする請求項12に記載の通信装置。
【請求項14】
前記通信装置は、復号済みの画像データに基づいて、画像を印刷すること
を特徴とする請求項11から13の何れか一項に記載の通信装置。
【請求項15】
符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第1信号を受信する第1受信過程と、
前記第1受信過程の後に、前記符号化画像データの符号化方式のパラメータを含む第2信号及び前記符号化画像データを受信する第2受信過程と、
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しているか否かを問わずに、前記第2信号に含まれているパラメータを用いて、前記符号化画像データを復号する復号過程と、を有すること
を特徴とする通信方法。
【請求項16】
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合するか否かを判定する判定過程をさらに有し、
前記復号過程は、前記判定過程において、前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しない場合でも、前記第2信号に含まれているパラメータを用いること
を特徴とする請求項15に記載の通信方法。
【請求項17】
前記第1信号に含まれているパラメータと、前記第2信号に含まれているパラメータとが整合しない場合に、エラーメッセージを生成するエラーメッセージ生成過程と、
前記エラーメッセージを、前記符号化画像データの送信元に送信する処理を行う通信制御過程と、をさらに有すること、
を特徴とする請求項15又は16に記載の通信方法。
【請求項18】
前記復号過程で復号済みの画像データに基づいて、画像を印刷する印刷過程をさらに有すること
を特徴とする請求項15から17の何れか一項に記載の通信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−21639(P2013−21639A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155764(P2011−155764)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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