説明

通信装置及び通信装置の制御方法

【課題】メールサーバを経由して電子メールを送信する場合と経由しない場合とで、一度に送信するデータのサイズを変更可能とする。
【解決手段】本発明によれば、メールサーバを経由して電子メールを送信する場合と経由しない場合とで、一度に送信するデータのサイズを変更できるので、メールサーバを経由させる場合はメールサーバの制限によりメール送信できなくなるような不都合が除去される一方、メールサーバを経由させない場合には、例えば、メールサーバを経由させる場合に比べて大きなデータサイズの電子メールデータを送信可能とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置及び通信装置の制御方法に関し、より詳細には、電子メール送信機能を有する通信装置及び通信装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータの普及および情報のネットワーク化に伴い、文字情報をネットワークで送受信する電子メールが広く普及している。電子メールには文字情報であるメール本文の他にさまざまな形式のファイルを添付することができ、添付ファイルとして定められた形式(TIFF:Tagged Image File Format)の画像ファイルを添付することで画像の送受信を行うインターネットFAX(以下、IFAXとも称する)が提案されている。
【0003】
また、インターネット技術の標準化作業を行う、インターネット技術開発組織IET(Internet Engineering Task Force)が発行するRFC2532(Expanded Facsimile Using Internet Mail)では、送信機が送信したTIFFファイルが添付されたメールを受信機が正常に受信した際に、正常に受信したことを受信機から送信機に電子メールで送らせるインターネットFAXのFull Modeが提案されている。
【0004】
電子メールサーバは、データサイズが大きな電子メールを扱うと処理速度が極端に低下し、他の電子メールの配信に支障をきたし、最悪のケースではメールサーバがダウンし電子メールシステムが停止することも起こり得る。
【0005】
このため、特開2002−324035号公報(特許文献1)に記載されたように、通信時に電子メールのデータを複数に分割する技術が提案されている。
【0006】
また、特開2003−233558号公報(特許文献2)には、アドレス帳に設定さている送信宛先毎に電子メールをSMTPサーバ経由にて送信するか、直接宛先に送信するかを切り替えるスイッチを設けることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−324035号公報
【特許文献2】特開2003−233558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、メールサーバは、データサイズが大きなファイルが添付された電子メールを送受信すると処理が重くなる(処理速度が低下する)ため、電子メールのデータサイズに制限を設けている場合がある。
【0009】
この場合には、データサイズの大きな画像データが送信できないという問題が生じる。
【0010】
そして、データサイズの制限はメールサーバ毎に異なっていることが多々ある。
【0011】
また、送信する宛先が途中にファイアウォールなどが存在するインターネット環境である場合にはメールサーバを経由する必要があるが、送信する宛先が同じネットワーク上に存在するようなローカル環境である場合にはメールサーバを経由して送信する必要はない。従って、上記のようなメールサーバで受け付け可能なデータサイズに従う必要がない。
【0012】
また、電子メールデータの送信結果を確認する場合に、電子メールデータの分割送信を実行すると、分割した電子メールデータごとに複数の送達確認を要求することになってしまう。
【0013】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、電子メールを送信する通信装置において、電子メールデータの送信結果を確認する場合と確認しない場合とで、分割送信を実行するか否かを変更可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成する本発明の態様としての通信装置は、電子メールデータを送信する送信装置であって、
前記電子メールデータの送信結果の確認を行うことを設定する設定手段と、
前記設定手段により前記送信結果の確認を行うことが設定されていないときは、前記電子メールデータのサイズが所定値を超える場合に、当該電子メールデータを複数に分割して送信し、前記設定手段により前記送信結果の確認を行うことが設定されているときは、前記電子メールデータのサイズが前記所定値を超える場合に、当該電子メールデータの送信を行わないように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0015】
また、上記目的を達成する本発明の態様としての通信装置は、電子メールデータを送信する送信装置であって、
前記電子メールデータの送信結果の確認を行う第1の送信モードまたは前記電子メールデータの送信結果の確認を行わない第2の送信モードを選択する選択手段と、
前記選択手段により前記第2の送信モードが選択されているときは、前記電子メールデータのサイズが所定値を超える場合に、当該電子メールデータを複数に分割して送信し、前記選択手段により前記第1の送信モードが選択されているときは、前記電子メールデータのサイズが前記所定値を超える場合に、当該電子メールデータの送信を行わないように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
なお、本発明の目的は、上記の通信装置に対応する通信装置の制御方法、該通信装置の制御方法をコンピュータ装置によって実現するコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読記憶媒体によっても達成される。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、電子メールを送信する通信装置において、電子メールデータの送信結果を確認する場合と確認しない場合とで、分割送信を実行するか否かを変更可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る通信装置の実施形態を含む、ネットワーク接続環境を示す図である。
【図2】MFP100の概略構成を示すブロック図である。
【図3】MFP100に格納されるプログラム構成を説明する図である。
【図4】MFP100からSimpleモードで送信する際の動作を示すシーケンス図である。
【図5】MFP100からFullモードで送信する際の動作を示すシーケンス図である。
【図6】MFP100からMFP101へSimpleモードで送信する際の動作を示すシーケンス図である。
【図7】MFP100からMFP101へFullモードで送信する際の動作を示すシーケンス図である。
【図8】画像を送信する時の操作部の送信設定画面の例を示す図である。
【図9】アドレス帳を表示させたときの画面の例を示す図である。
【図10】アドレス帳の詳細項目を登録する画面の例を示す図である。
【図11】1つの宛先に電子メールの送信を行う際の動作を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施形態のアドレス帳の詳細項目を登録する画面の例を示す図である。
【図13】第2の実施形態で1つの宛先に電子メールの送信を行う際の動作を示すローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0020】
<第1の実施形態>
(ネットワーク構成)
図1は、本発明に係る通信装置の第1の実施形態を含む、ネットワーク接続環境を示す図である。
【0021】
MFP(Multi Function Peripheral)100及び101は、スキャナ、プリンタを搭載してコピー機能、FAX送受信機能、コンピュータ上で作成されたデータを印刷するプリンタ機能などを備えたマルチファンクション複写機(複合機とも呼ばれる)である。
【0022】
MFP100及び101は、ドメイン名xyz.co.jpで識別されるネットワークに接続されており、Mailサーバ/POPサーバ103、PC104などの複数のコンピュータ装置やネットワーク機器と接続されている。
【0023】
このネットワークは、更に全世界に広がるインターネット110と接続されており、インターネット110を介してMailサーバ/POPサーバ120、PC121、インターネットFAX122などが接続されているabc.co.jpというドメイン名で識別されるネットワークにも接続されている。
【0024】
MFP100には、copy1.xyz.co.jpというホスト名と、ifax@copy1.xyz.co.jpという機器の電子メールメールアドレスが付与され、MFP101には、copy2.xyz.co.jpというホスト名と、ifax@copy2.xyz.co.jpという機器の電子メールアドレスが付与されている。
【0025】
PC104には、汎用電子メールソフトがインストールされており、syain1@xyz.co.jpというメールアドレスが付与されている。
【0026】
Mailサーバ/POPサーバ103は、MailサーバとPOPサーバの双方の機能を備えたサーバであり、Mailサーバ/POPサーバ120も同様の機能を有する。
【0027】
PC104のアドレスsyain1@xyz.co.jpから電子メールをPC121のアドレスpcmail@abc.co.jp宛に送信する場合、PC104で作成された電子メールデータは、Mailサーバ103にSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)プロトコルにて送られ、Mailサーバ103からMailサーバ120へインターネット110を経由してSMTPプロトコルで送られる。
【0028】
PC121にも汎用電子メールソフトがインストールされており、PC121からMailサーバ120に対して、POP3(Post Office Protocol-Version 3)プロトコルを用いてメールが届いているかを一定間隔で照会し、メールが届いている場合にはメールデータを受信する。
【0029】
PC121のアドレスpcmail@abc.co.jpからPC104のアドレスsyain1@xyz.co.jp宛に電子メールを送る場合は、上記と逆のルートをたどり、PC121で作成されたデータはMailサーバ120からインターネットを経由して、Mailサーバ103に送られる。
【0030】
PC104は、POP3プロトコルを用いてMailサーバ103に届けられたメールデータを取得するように動作する。
【0031】
MFP100及び101は送信モードとして、FAX又はIFAX受信機能にて受信した画像、及びスキャナで読み取った白黒/カラー画像を、一般の電子メールアドレスに送ることを前提として送信するE−mail送信モードと、IFAX規格に従った装置に送信することを前提としたIFAX送信モードとを有している。
【0032】
送信及び受信のプロトコルとしてはSMTPプロトコル及びPOP3プロトコルがそれぞれ使われ、上記で説明した送信/受信と同様の動作を行う。
【0033】
E−mail送信モードでは、JPEG形式の画像を送信する。例えば、MFP100又は101は、クライアントPCであるPC104のアドレスsyain1@xyz.co.jpに電子メールでJPEG形式のカラー画像を送信すると、PC104は電子メールを受信して、インストールされた汎用画像ビューアで添付されたJPEG画像を表示することができる。 一方、IFAX送信モードではRFC2301に従ったTIFF形式の画像を送信する。例えば、MFP100、MFP101やインターネットFAX122によって、IFAX規格に従ってTIFF形式の画像が送受信される。
【0034】
(MFPの機能構成)
図2は、MFP100の概略構成を示すブロック図である。
【0035】
CPU130は、ROM131に格納されているプログラムに従ってRAM132のメモリ領域を利用してシステム全体の制御を実行する制御部であり、各部とCPUバスで接続されている。
【0036】
操作部133は、LCD表示パネルとスタートキー、テンキーなどのハードキーを備え、LCD上にソフトキーボードを表示してユーザの指がソフトキーに接触するのを検出してユーザオペレーションを円滑に実行する部分である。
【0037】
スキャナ134は、所定位置に設置された原稿の画像データを光電変換により電気データに変換する部分である。
【0038】
スキャナ134の動作をより詳細に説明すると、原稿給送装置によって原稿がプラテンガラス上に搬送されると、ランプを点灯してスキャナユニットの移動を開始させて、原稿を露光走査する。原稿からの反射光は、ミラー、及びレンズによってCCDイメージセンサへ導かれて電気信号に変換され、A/D変換回路によってデジタルデータに変換される。原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス上の原稿は排紙される。
【0039】
プリンタ部135は、電気的画像データを記録紙に印刷する部分である。
【0040】
プリンタ部135の動作をより詳細に説明すると、電気的画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部から発光させて感光ドラムに照射することにより、感光ドラム上にはレーザ光に応じた潜像が形成される。
【0041】
感光ドラムの上に形成された潜像の部分には現像器によって現像剤が付着され、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、給紙カセットから記録紙を給紙して転写部に搬送し、感光ドラムに付着された現像剤を記録紙に転写する。
【0042】
現像剤の乗った記録紙は定着部に搬送され、定着部の熱と圧力により現像剤は記像紙に定者される。定着部を通過した記録紙は排出ローラによって排出され、ソータは排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して記録紙の仕分けを行う。
【0043】
画像処理回路136は、大容量の画像メモリ、画像回転回路、解像度変倍回路、MH、MR、MMR、JBIG、JPEGなどの符号/複合化回路などで構成され、シェーディング、トリミング、マスキングなどの各種画像処理も実行することができる。
【0044】
ハードディスク137は、SCSI、USBなどのI/Fで接続されている大容量記録媒体であり、ハードディスクだけでなくMOなどの記録媒体であってもよい。
【0045】
ネットワークI/F138は、10BASE−T、100BASE−Tを代表とするイーサネット(登録商標)あるいはトークンリングなどのネットワーク回線と接続するためのネットワークデータリンクを実行する部分である。
【0046】
フォーマッタ部139は、IEEE1284準拠のパラレルインタフェース、USBなどのPC I/F回路を備え、PC I/F回路あるいはネットワークI/F回路で受信した、パソコンから送信されたPDL(Page Description Language)で記述されたデータに基づいて画像データを作成するレンダリング処理を実行する。作成された画像は画像処理回路136で画像処理され、プリンタ135で印刷が実行される。
【0047】
ファクス部140は、電話回線と接続されNCU(Network Control Unit)、MODEM(MOdulator/DEModulator)などの回路で構成されるファクスI/Fとして働く。
【0048】
ファクス部140の動作をより詳細に説明すると、スキャナ134で読み取った画像データを画像処理回路136で画像処理を行い電話回線経由にて他のFAXに送信する。あるいは他のFAXから送信されたデータを受信して、画像処理回路136で画像処理を行ってプリンタ135で印刷する。
【0049】
スキャナ134、プリンタ135、画像処理回路136、フォーマッタ部139、ファクス部140は、CPU130とデータの送受信を行うためのCPUバスとは別に高速ビデオバスで互いに接続されており、画像データを高速に転送できるように構成されている。
【0050】
また、スキャナ134で読み取った画像データを画像処理回路136で画像処理を行いプリンタ135で印刷を実行することでコピー機能が実現される。
【0051】
MFP100により、スキャナ134で読み取った画像データを電子メールに添付してネットワークI/Fからネットワーク上に送信するE−mail送信機能、あるいは画像処理回路136でRFC2301に従った画像を作成し、電子メールプロトコルでデータを送受信するIFAX機能が実現される。
【0052】
(MFPのプログラム構成)
図3は、MFP100に格納されるプログラム構成を説明する図である。
【0053】
プログラム構成はIP(Internet Protocol)200、TCP(Transmission Control Protocol)/UDP(User Datagram Protocol)201、アプリケーション階層のプログラム202の3つの階層に大別して構成されている。
【0054】
IP200は、発信ホストから宛先ホストヘルータなどの中継ノードと連携しながらメッセージを送り届けるサービスを提供するインターネットのプロトコル階層である。IP200ではメッセージを送信する発信元のアドレス、メッセージを受信する宛先のアドレスを管理し、メッセージをアドレス情報に従ってネットワーク内をどのような経路で宛先ホストまで届けるかを管理するルーティング機能を実行する。
【0055】
TCP/UDP201は、発信アプリケーションプロセスから受信アプリケーションプロセスにメッセージを送達するサービスを提供するトランスポート階層である。TCPはコネクション型サービスであって、通信の高度な信頼性を保証するが、UDPはコネクションレス型のサービスであり信頼性の保証を行わない。
【0056】
アプリケーション階層のプロトコル202は複数のプロトコルを規定し、このプロトコルとしては、ファイル転送サービスであるFTP(File Transfer Protocol)、ネットワーク管理プロトコルであるSNMP(Simple Network Management Protocol)、プリンタ印刷用のサーバプロトコルであるLPD、WWW(World Wide Web)サーバのプロトコルであるHTTP、電子メールの送受信プロトコルSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、メールダウンロードプロトコルPOP3(Post Office Protocol-Version 3)などが含まれる。また、RFC1510で規定されているKerberos認証プログラムも搭載されている。
【0057】
上述のように、IFAX送信にはSimpleモード送信とFullモードの2種類が存在するが、後述するように、アドレス帳の宛先毎にSimpleモードで送信するか、Fullモードで送信するかを設定可能である。
【0058】
(送信時の動作:MFP100→インターネットFAX122)
図4は、MFP100からインターネットFAX122へIFAX Simpleモードで送信する際の動作を示すシーケンス図である。
【0059】
このケースでは、宛先(最終宛先)へはインターネット110を経由して送信する必要があり、MFP100とインターネットFAX122の間に図示していないファイアウォール等が存在する場合には、宛先へは直接送信できないので、MFP100で作成された電子メールはMailサーバ103及びメールサーバ120を経由して送られる。
【0060】
最初に、MFP100で作成された画像データが添付された電子メールは、MFP100からMailサーバ103に送られる(250)。
【0061】
MFP100は、Mailサーバ103との通信が正常に終了した場合、送信ログ及び送信結果レポートの結果に、宛先には正常に届いたか否かが不明であることを示す情報として“−−”を登録して、送信者に注意を促して終了する。
【0062】
一方、電子メール送信250に失敗した場合は、送信ログ及び送信結果レポートにエラーが発生したことを示す情報を登録して送信を終了する。
【0063】
次に、Mailサーバ103からMailサーバ120にはインターネット110を経由してメールで送られ(251)、Mailサーバ120からインターネットFAX122までは、同じネットワーク内の電子メール通信によってメールデータが転送される(252)。
【0064】
図5は、MFP100からインターネットFAX122へIFAX Fullモードで送信する際の動作を示すシーケンス図である。
【0065】
MFP100で作成された画像データが添付された電子メールには、送達確認(MDN:Message Disposition Notifications)を要求するデータが付与され、MFP100からMailサーバ103に電子メールで送られ(260)、Mailサーバ103からMailサーバ120にインターネット110を経由してメールで送られ(261)、Mailサーバ120からインターネットFAX122に電子メールによってメールデータが転送される(262)。
【0066】
送達確認が要求されているメールを受信したインターネットFAX122は、受信した画像データから正常に画像が形成できた場合、通信成功を示すMDN電子メールデータを作成し、正常に処理できなかった場合はエラーが発生したことを示すMDN電子メールデータを作成する。
【0067】
インターネットFAX122で作成されたMDN電子メールデータは、インターネットFAX122からMailサーバ120にメールで通信され(263)、Mailサーバ120からMailサーバ103にインターネット110を経由して送信され(264)、Mailサーバ103からMFP100にメールによって送信され(265)、送達確認の結果が送信者のMFP100に知らされる。
【0068】
送達確認を受信したMFP100は、送信ログの結果として正常を登録し、送信結果レポートを印刷する。
【0069】
一方、Mailサーバ103が、260でMFP100からメールを受信後、Mailサーバ120へのメール送信261が何らかの障害により正常に実行できない場合、Mailサーバ103はMFP100にDSN(Delivery Status Notifications)エラーメールをMFP100に送信する(266)。
【0070】
MFP100は、Mailサーバ103からDSNエラーメールを受信すると、送信動作を終了し、送信ログの結果としてエラーを登録し、送信結果エラーを示す送信結果レポートを印刷する。
【0071】
(送信時の動作:MFP100→MFP101)
図6は、MFP100からMFP101へIFAX Simpleモードで送信する際の動作を示すシーケンス図である。
【0072】
この場合には、両者は同じネットワーク内にあり途中にファイアウォールが存在しないため、MFP100で作成された電子メールはMailサーバ103を経由することなくMFP101へ直接送信される(270)。
【0073】
270の電子メール送信に失敗した場合は、送信エラーを示す“NG”を送信ログに登録し、送信結果レポートを印刷して送信動作を終了する。
【0074】
図7は、MFP100からMFP101へIFAX Fullモードで送信する際の動作を示すシーケンス図である。
【0075】
MFP100で作成された画像データが添付された電子メールには、送達確認(MDN:Message Disposition Notifications)を要求するデータが付与され、MFP100からMailサーバ103を介さずMFP101へ直接電子メールが送信される(280)。
【0076】
送達確認が要求されているメールを受信したMFP101は、受信した画像データより正常に画像が形成できた場合には通信成功を示すMDN電子メールデータを作成し、正常に処理できなかった場合にはエラーが発生したことを示すMDN電子メールデータを作成する。
【0077】
作成されたMDN電子メールデータはMFP101からMailサーバ103にメールで通信され(281)、Mailサーバ103からMFP100にメールで通信が行われて送達確認の結果が送信者のMFP100に知らされる(282)。
【0078】
送達確認を受信したMFP100は、MDNを受信すると送信ログの結果として正常/エラーを登録し、送信結果レポートを印刷する。
【0079】
(操作部の表示画面)
図8は、画像を送信する時の操作部115の送信設定画面の例を示す図である。
【0080】
読み取りサイズ300は、スキャナユニット104で読み取られる画像の用紙サイズを指定するためのエリアである。A5、A4、A3、B5、B4、自動の中から指定することができ、デフォルトでは自動が設定されている。
【0081】
解像度301は、スキャナユニット104で読み取られる画像の解像度を指定するためのエリアである。解像度としては、200×100、200×200、200×400、300×300、400×400、600×600dpiのいずれかの解像度を選択することができ、デフォルトでは200×200dpiが設定されている。
【0082】
詳細設定302のボタンを押すとスキャン時の濃度設定、原稿タイプ指定、両面読み込み、ページ連写指定、画質調整などの設定を行うことができるウィンドウ(図示せず)が表示され、それぞれの値を設定することができる。
【0083】
宛先303は、電子メールの送信先を入力するためのボタンである。このボタンを押すと図9のアドレス帳が表示される。詳細な説明は図9を用いて後述するが、ここでは送信宛先としてインターネットFAX122のifax@abc.co.jpが選択されている。
【0084】
Subject304は、電子メールの件名を入力することができるエリアであり、図示した例では「TEST」が入力されている。本文305は、電子メールの本文を入力することができるエリアであり、図示した例では「HELLO」が入力されている。
【0085】
返信先306は、インターネットFAX機からメールを送信したとき、受信側のユーザが返信動作を行う際に、返信先の電子メールアドレスをインターネットFAX機でなく自分が普段使用している電子メールアドレス(例えば、client@xyz.co.jp)に設定する場合にアドレスを入力するエリアである。この返信先電子メールアドレスも、アドレス帳を用いて入力できる。
【0086】
また返信先電子メールアドレスが設定されている場合、送達確認はこの機械の電子メールアドレス(ifax@abc.co.jp)と返信先電子メール(client@xyz.co.jp)の双方に送るように指示できる。よって返信先アドレスを普段利用しているメールアドレスに設定すると、送達確認がclient@xyz.co.jpにも送られ、送達確認を容易に行うことができるようになる。
【0087】
(アドレス帳の表示画面)
図9は、アドレス帳を表示させたときの画面の例を示す図である。アドレス帳は多数のインターネットFAX等の通信機器のメールアドレスを格納することができるデータベースである。
【0088】
アドレス帳は、アドレス帳ID350、選択マーク351と送信電子メールアドレス352から構成されるテーブル形式で表示され、353及び354のキーを用いて上方向及び下方向にそれぞれスクロールすることができる。
【0089】
送信時にはこのアドレス帳から宛先を複数選択することができ、選択されたアドレスに対して選択マーク351に丸印が表示される。図示した例では、アドレス帳のID番号6のifax@abc.co.jpが宛先として選択されている。
【0090】
詳細キー355は、選択されたアドレスについて登録されている詳細な情報を表示させるためのキーである。詳細情報については、図10を用いて説明する。
【0091】
図10は、詳細キーを押下することで表示されるアドレス帳の詳細項目を登録する画面の例を示す図である。
【0092】
宛先400は、電子メールアドレスを入力する部分であり、このエリアをタッチするとアルファベットキーボードが表示されて文字列や数字、記号等を入力することができる。 401は、送信モードとしてSimple Mode/Full Modeのいずれかを設定するためのスイッチであり、送信時に送達確認を行わないSimple Modeで送信するか、送達確認を要求するFull Modeで送信するかのいずれかを選択することができる。このスイッチを押すたびにSimple Mode/Full Modeが交互に切り替わる。
【0093】
402は、送信時にMailサーバ103のような電子メールサーバを経由してデータを送信するか、電子メールサーバを経由せず直接データを送るのかを設定するためのスイッチであり、上記のスイッチ401と同様に、スイッチを押すたびに交互に設定が切り替わる。
【0094】
403は、受信機で使用できる用紙サイズを設定するためのスイッチであり、受信機がB4サイズの画像を受信できる場合は404のB4をONに設定し、A3サイズが受信できる場合は405のA3をONに設定する。A4サイズはどんな機械でも受信することができるので、常にON状態となっている。
【0095】
406は画像の圧縮方式を設定するためのスイッチであり、受信機でMR形式の圧縮方式で圧縮された画像を受信できる場合は、407のMRをONに設定し、MMR形式の圧縮方式で圧縮された画像を受信できる場合は、408のMMRをONに設定する。MH方式の圧縮方式で圧縮された画像はどの受信機でも受信できるので、常にON状態となっている。
【0096】
409解像度は受信機が受信することができる画像の能力を設定するスイッチであり、受信機で200×400dpiの解像度の画像を受信できる場合は、410の200×400をONに設定し、300×300dpiの解像度の画像を受信できる場合は、411の300×300をONに設定し、400×400dpiの解像度の画像を受信できる場合は、412の400×400をONに設定し、600×600dpiの解像度の画像を受信できる場合は、413の600×600をONに設定する。200×100dpi、200×200dpiの解像度の画像はどの受信機でも受信できるので常にON状態となっている。
【0097】
なお、403,405,407,408,410,411,412,413の各スイッチはON状態になると背景が黒くなり、スイッチを押すたびにON/OFFが切り替わる。また、411のOKキーを押すと設定された内容がアドレス帳に登録される。
【0098】
(メール送信のフロー)
図11は、1つの宛先に電子メールの送信を行う際の動作を示すフローチャートである。
【0099】
なお、複数の宛先に同時に送信動作を行う同報送信が指示された場合には、宛先毎に以下の処理シーケンスが実行される。
【0100】
送信動作が開始されると、1宛先送信に処理が遷移する(ステップS500)。
【0101】
上述のように、電子メールサーバはデータサイズ(データ容量)の大きなデータを扱うと処理速度が低下し、最悪の場合にはサーバ機能が停止する可能性がある。本実施形態では、これを防止するため、所定のデータサイズ(データ容量)を超えるデータを送信しないように、送信データサイズを制限する数値を操作部133からユーザモードで1MByte単位で設定できる。このユーザモードに設定されているデータサイズ制限値を読み込む(ステップS501)。
【0102】
なお、この制限値として"0"が設定されている場合には、無制限と解釈する。また、この制限値として電子メールサーバに登録されている値をSMTP通信中に電子メールサーバから取得することによって設定するようにしても同様の効果が得られる。
【0103】
スキャナで読み取った画像又はFAX、IFAX受信機能によって受信された画像はTIFF画像データに変換され、このデータにBASE64エンコード処理、電子メールヘッダの付与等が実行されて電子メールデータが作成される(ステップS502)。
【0104】
アドレス帳に設定されている送信宛先に対応するスイッチ402の状態が、サーバを経由する/しないのいずれになっているのかを調べる(ステップS503)。
【0105】
サーバを経由しないに設定されている場合、ステップS501で読み込んだ制限値に拘わらず、その値を0(無制限)にして(ステップS504)、送信宛先にステップS502で作成したメールデータを直接送信し(ステップS505)、処理を終了する(ステップS511)。
【0106】
一方、ステップS503で、サーバを経由するに設定されている場合、ステップS502で作成されたデータのサイズが、ステップS501で読み込んだ制限値を超えているか否かを判定し(ステップS506)、制限値を超えていない場合は、ステップS502で作成したデータをメールサーバへ送信し(ステップS509)、処理を終了する(ステップS511)。
【0107】
ステップS506でデータのサイズが制限値を超えている場合、アドレス帳に設定されている宛先毎の送信モードを示すスイッチ401が、Simpleモードとなっているか否かを判定し(ステップS507)、Simpleモードではない場合(Fullモードの場合)、分割送信を実行すると複数の送達確認を要求することになるため送信エラーとし(ステップS510)、処理を終了する(ステップS511)。
【0108】
ステップS507でSimpleモードとなっている場合、ステップS501で読み込んだ制限値を超えないようにメールデータを複数に分割し(ステップS508)、メールサーバへデータを送信し(ステップS509)、処理を終了する(ステップS511)。
【0109】
なお、ステップS508でのメールデータの分割処理は、RFC2046に記載された方式でも良く、ページ単位での分割送信でも良い。
【0110】
また、本実施形態ではサーバを経由しない場合の制限値を0(無制限)固定として説明したが、ユーザモードで操作部133からユーザがサーバを経由しない場合の制限値を入力し、その値を設定することをで、この制限値に従ってメールデータを分割送信したり、送信エラーとするようにしても、同様の効果が得られる。
【0111】
この場合、図11のフローチャートのステップS504において、メールサーバを経由しないときの制限値に従って、ステップS506、507、508、510等と同様の処理を行う。
【0112】
また、ここで設定される制限値はメールサーバを経由する場合より大きい値とするのが好ましい。
【0113】
以上説明したように本実施形態によれば、電子メールプロトコルを用いて画像を送受信する通信装置において、送信宛先を管理するアドレス帳にメールサーバを経由して送信するか否かを設定するスイッチを備えたことにより、メールサーバを経由する宛先には送信データサイズの上限値を設定してメールサーバの負荷を抑えることができ、メールサーバを経由しないで送信できる宛先にはデータサイズに関わらず直接送信することができる。 従って、アドレス帳に登録する際にメールサーバを経由するか経由しないかを設定しておくだけで、一度に送信するデータのサイズを異なった値に設定でき、画像データを送信する度にオペレータが複雑な操作をせずに、メールサーバの負荷を軽減することができる。
【0114】
<第2の実施形態>
以下、本発明に係る通信装置の第2の実施形態について説明する。以下では上記第1の実施形態と同様な部分については説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。第2の実施形態も第1の実施形態と同様な通信装置であり、宛先ごとに送信データの最大サイズを設定できる点が第1の実施形態と異なっている。
【0115】
(アドレス帳の表示画面)
図12は、本発明に係る第2の実施形態のアドレス帳の詳細項目を登録する画面の例を図10と同様に示す図であり、インターネットFAX、電子メールの宛先の情報が格納されている。
【0116】
図12の画面を第1の実施形態に関して説明した図10の画面と比較すると、415の送信最大データサイズを入力するためのエリアが追加されている点が異なっている。
【0117】
エリア415に入力する数字で送信最大データサイズが設定されるが、設定の単位は1MByteであり、宛先毎に送信最大サイズを変えることが可能である。
【0118】
例えば、Mailサーバ103の容量制限が5MByte、Mailサーバ120の容量制限が3MByteである場合、MFP100(メールアドレスifax@copy1.xyz.co.jp)からPC104(メールアドレスsyain1@xyz.co.jp)に電子メールを送信する場合、メールはMailサーバ103を経由するため、容量制限はMailサーバ103に合わせて5MByteに設定する。
【0119】
また、インターネットFAX122(メールアドレスifax@abc.co.jp)に電子メールを送信する場合、メールはMailサーバ103及びMailサーバ120を経由するため、容量制限はMailサーバ120に合わせて3MByteに設定する。
【0120】
従って、アドレス帳の宛先400がsyain1@xyz.co.jp(PC104)である場合には、送信最大データサイズ415として5MByteを設定し、宛先400がifax@abc.co.jp(インターネットFAX122)である場合には、送信最大データサイズ415として3MByteを設定することにより、各宛先に対して制限容量を超えるメールデータを送信しないようにすることができる。
【0121】
(メール送信のフロー)
図13は、第2の実施形態で1つの宛先に電子メールの送信を行う際の動作を示すフローチャートである。
【0122】
なお、複数の宛先に同時に送信動作を行う同報送信が指示された場合には、宛先毎に以下の処理シーケンスが実行される。
【0123】
送信動作が開始されると、1宛先送信に処理が遷移する(ステップS600)。
【0124】
次に、図12を参照して説明したアドレス帳に設定されている送信最大サイズ415の値を読み取る(ステップS601)。
【0125】
スキャナで読み取った画像又はFAX、IFAX受信機能によって受信された画像はTIFF画像データに変換され、このデータにBASE64エンコード処理、電子メールヘッダの付与等が実行されて電子メールデータが作成される(ステップS602)。
【0126】
作成したメールデータとステップS601で読み込んだデータサイズを比較して、作成したメールデータが送信最大サイズを超えているか否か判定し(ステップS603)、作成したメールデータが送信最大サイズを超えていない場合にはステップS607に進む。 一方、ステップS603で作成したメールデータが送信最大サイズを超えている場合には、アドレス帳に設定されている宛先毎の送信モードを示すスイッチ401が、Simpleモードとなっているか否かを判定し(ステップS604)、Simpleモードではない場合(Fullモードの場合)、分割送信を実行すると複数の送達確認を要求することになるため送信エラーとし(ステップS605)、処理を終了する(ステップS610)。
【0127】
ステップS604でSimpleモードとなっている場合、ステップS601で読み込んだ送信最大サイズを超えないようにメールデータを複数に分割する(ステップS606)。
【0128】
そして、アドレス帳に設定されている送信宛先に対応するスイッチ402の状態が、サーバを経由する/しないのいずれになっているのかを調べる(ステップS607)。
【0129】
サーバを経由しないに設定されている場合、送信宛先にステップS602で作成したメールデータを直接送信し(ステップS609)、処理を終了する(ステップS610)。 ステップS607でサーバを経由するに設定されている場合は、メールサーバへ送信し(ステップS608)、処理を終了する(ステップS610)。
【0130】
以上説明したように本実施形態によれば、アドレス帳の宛先毎に送信最大データサイズを設定することができ、宛先毎に使用するメールサーバに応じた適切なサイズの画像情報を送信するようにすることができる。
【0131】
なお、本実施形態ではメールサーバを経由するか否かに拘わらず制限値に従ってメールデータを分割するようにしたが、第1の実施形態と同様にメールサーバを経由しない場合には制限値をなくしたり、メールサーバを経由しない場合の制限値を所定の値とするようにしてもよい。
【0132】
<他の実施形態>
上述の実施形態においては、画像データを添付ファイルとする例について説明したが、これに限ることなく種々の形態の電子メールデータを採用可能である。
【0133】
また、上述の実施形態においては、1つの機器から構成される通信装置についてのみ説明したが、本発明の通信装置と同等の機能を複数の機器から構成されるシステムによって実現しても良い。
【0134】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(本実施形態では図4、図5、図6、図7、図11及び図13に示すシーケンス図やフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0135】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0136】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0137】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0138】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範囲に含まれるものである。
【0139】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0140】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0141】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【符号の説明】
【0142】
100、101 MFP
103、120 Mailサーバ/POPサーバ
104、121 PC
110 インターネット
122 インターネットFAX

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールデータを送信する送信装置であって、
前記電子メールデータの送信結果の確認を行うことを設定する設定手段と、
前記設定手段により前記送信結果の確認を行うことが設定されていないときは、前記電子メールデータのサイズが所定値を超える場合に、当該電子メールデータを複数に分割して送信し、前記設定手段により前記送信結果の確認を行うことが設定されているときは、前記電子メールデータのサイズが前記所定値を超える場合に、当該電子メールデータの送信を行わないように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする送信装置。
【請求項2】
電子メールデータを送信する送信装置であって、
前記電子メールデータの送信結果の確認を行う第1の送信モードまたは前記電子メールデータの送信結果の確認を行わない第2の送信モードを選択する選択手段と、
前記選択手段により前記第2の送信モードが選択されているときは、前記電子メールデータのサイズが所定値を超える場合に、当該電子メールデータを複数に分割して送信し、前記選択手段により前記第1の送信モードが選択されているときは、前記電子メールデータのサイズが前記所定値を超える場合に、当該電子メールデータの送信を行わないように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする送信装置。
【請求項3】
前記送信結果の確認を行う場合に、受信装置に対して送達確認(Message Disposition Notifications)の応答を要求するための情報を、前記電子メールデータに付与する付与手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の送信装置。
【請求項4】
前記受信装置からの送達確認の応答に基づいて、送信結果レポートを作成する作成手段を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の送信装置。
【請求項5】
画像データを入力する入力手段を更に備え、
前記制御手段は、前記入力手段により入力された画像データに対してBASE64エンコード処理を行った後、当該処理後の画像データに電子メールヘッダを付与することにより生成される前記電子メールデータのサイズが、前記所定値を超えるか否かを判断することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の送信装置。
【請求項6】
メールサーバを経由させて前記電子メールデータを送信するか、メールサーバを経由させずに前記電子メールデータを送信するかを指定する指定手段を更に備え、
前記制御手段は、前記指定手段によりメールサーバを経由させずに前記電子メールデータを送信することが指定されている場合は、前記設定手段により前記送信結果の確認を行うことが設定され、且つ、前記電子メールデータのサイズが前記所定値を超えるときに、当該電子メールデータを分割せずに送信するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
【請求項7】
メールサーバを経由させて前記電子メールデータを送信するか、メールサーバを経由させずに前記電子メールデータを送信するかを指定する指定手段を更に備え、
前記制御手段は、前記指定手段によりメールサーバを経由させずに前記電子メールデータを送信することが指定されている場合は、前記選択手段により前記第1の送信モードが選択され、且つ、前記電子メールデータのサイズが前記所定値を超えるときに、当該電子メールデータを分割せずに送信するよう制御することを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項8】
前記送信結果の確認を行うか否かを宛先毎に対応付けて登録する登録手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
【請求項9】
前記選択手段による選択の結果を宛先毎に対応付けて登録する登録手段を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項10】
前記第1の送信モードは、インターネットFAX通信におけるFullモードであり、前記第2の送信モードは、インターネットFAX通信におけるSimpleモードであることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項11】
電子メールデータを送信する送信装置の制御方法であって、
前記電子メールデータの送信結果の確認を行うことを設定する設定工程と、
前記設定工程で前記送信結果の確認を行うことが設定されていないときは、前記電子メールデータのサイズが所定値を超える場合に、当該電子メールデータを複数に分割して送信し、前記設定工程で前記送信結果の確認を行うことが設定されているときは、前記電子メールデータのサイズが前記所定値を超える場合に、当該電子メールデータの送信を行わないように制御する制御工程と、
を備えることを特徴とする送信装置の制御方法。
【請求項12】
電子メールデータを送信する送信装置の制御方法であって、
前記電子メールデータの送信結果の確認を行う第1の送信モードまたは前記電子メールデータの送信結果の確認を行わない第2の送信モードを選択する選択工程と、
前記選択工程で前記第2の送信モードが選択されているときは、前記電子メールデータのサイズが所定値を超える場合に、当該電子メールデータを複数に分割して送信し、前記選択工程で前記第1の送信モードが選択されているときは、前記電子メールデータのサイズが前記所定値を超える場合に、当該電子メールデータの送信を行わないように制御する制御工程と、
を備えることを特徴とする送信装置の制御方法。
【請求項13】
請求項11または12に記載の送信装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−225173(P2010−225173A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134445(P2010−134445)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【分割の表示】特願2007−104217(P2007−104217)の分割
【原出願日】平成15年9月25日(2003.9.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】