説明

通信装置及び通信装置の制御方法

【課題】ペアリング関係の設定ミスを防ぎ、ペアリング関係を簡単に設定できる通信装置及び通信装置の制御方法を提供する。
【解決手段】ドングル50を他のドングル51と接続すると、ドングル50のCPU11が、電源の供給元に応じて自動的にドングル50を親機又は子機に設定する。さらに、ドングル50のCPU11はドングル50のPAN ID及びアドレスをドングル51に送信し、ドングル51のPAN ID及びアドレスをドングル51から受信し、ドングル50が親機の場合には、ドングル51とネットワークを形成し、ドングル50が子機の場合には、ドングル50のPAN IDをドングル51のPAN IDで更新する。ドングル50の無線通信部15は、ドングル50のPAN ID及びアドレス、並びにドングル51のアドレスを用いて、ドングル51と無線通信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置及び通信装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンピュータと短距離無線通信を行う無線マウスは知られている(例えば、特許文献1参照)。また、ワイヤレス・ホームネットワークへゲスト機器を接続する際に使用されるドングルが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
また、従来より、親機が子機と無線通信を行うシステムが知られている。このシステムでは、通常、親機に子機の識別番号を予め設定しておき、子機には親機の識別番号を予め設定しておく。これにより、親機は設定されている識別番号の子機のみと無線通信を行い、子機は設定されている識別番号の親機のみと無線通信を行う。その結果、親機も子機も設定されていない識別番号の機器と混信することがなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−81805号公報
【0005】
【特許文献2】特表2007−528057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
親機が子機と無線通信を行う上記システムでは、作業者が親機及び子機に識別番号を設定する。この場合、作業者が、手作業で識別番号を設定すると、設定ミスが発生したり、スイッチの選択や入力作業に長時間かかってしまうという課題がある。また、設定作業に専門の知識が必要となり、作業者によっては親機と子機との関係を簡単に設定できないという課題がある。
【0007】
本発明の目的は、ペアリング関係の設定ミスを防ぎ、ペアリング関係を簡単に設定できる通信装置及び通信装置の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、明細書に開示された通信装置は、通信装置を識別するための第1識別情報及び当該通信装置が属するネットワークを識別するための第2識別情報を格納する格納手段と、他の通信装置と有線で接続する接続手段と、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され、且つ第1の外部電源からの電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定し、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され、且つ前記他の通信装置から電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定する第1設定手段と、前記第1識別情報及び前記第2識別情報を前記他の通信装置に送信し、前記他の通信装置を識別するための第3識別情報及び当該他の通信装置が属するネットワークを識別するための第4識別情報を前記他の通信装置から受信し、前記通信装置が前記親機として設定されている場合には、前記第2識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記通信装置が前記子機として設定されている場合には、前記第2識別情報を受信した第4識別情報で更新する更新手段と、前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記第1識別情報及び前記第3識別情報と、前記更新された第2識別情報又は前記更新された第4識別情報とを用いて、前記他の通信装置と無線通信する無線通信手段とを備えている。かかる構成によれば、作業者が通信装置を他の通信装置と接続すると、通信装置は電源の供給元に応じて自動的に親機又は子機に設定され、無線通信に必要な第2識別情報又は第4識別情報が更新されるので、親機及び子機のペアリング関係の設定ミスを防ぎ、親機及び子機のペアリング関係を簡単に設定できる。尚、第1識別情報は、後述する親機識別情報又は子機識別情報に対応する。第2識別情報は、後述する親機又は子機のネットワーク識別情報に対応する。第3識別情報は、後述する親機識別情報又は子機識別情報に対応する。第4識別情報は、後述する親機又は子機のネットワーク識別情報に対応する。
【0009】
好ましくは、前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記通信装置は前記第1の外部電源又は第2の外部電源のいずれか一方からの電力を受信し、前記通信装置と前記第1の外部電源との間を接続する第1ケーブル及び前記通信装置と前記第2の外部電源との間を接続する第2ケーブルは異なる種類のケーブルであり、前記通信装置が前記第1の外部電源から電力を受信する場合には、前記通信装置を前記親機に設定し、前記通信装置が前記第2の外部電源から電力を受信する場合には、前記通信装置を前記子機に設定する第2設定手段をさらに備える。かかる構成によれば、作業者は通信装置に接続されているケーブルを見ることで、通信装置が親機であるか又は子機であるかを判断することができる。
【0010】
好ましくは、前記第1設定手段が前記親機及び前記子機を設定した場合に、前記格納手段は、前記第1識別情報、前記第2識別情報、前記第3識別情報及び前記第4識別情報を履歴情報として格納し、前記親機及び前記子機の設定が変更された後、前記通信装置が前記第1の外部電源から電力を受信する場合には、前記第2設定手段が前記通信装置を前記親機に設定し、前記更新手段は、前記格納手段から前記履歴情報を読み出し、前記第2識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記親機及び前記子機の設定が変更された後、前記通信装置が前記第2の外部電源から電力を受信する場合には、前記第2設定手段が前記通信装置を前記子機に設定し、前記更新手段は、前記格納手段から前記履歴情報を読み出す。かかる構成によれば、一度親機及び子機の関係が構築されると、その親機及び子機の関係が変更されても、適切なケーブルを通信装置に接続するだけで、元の親機及び子機の関係を復元することができる。
【0011】
好ましくは、前記無線通信手段は、前記他の通信装置から受信する電波の電波感度値を算出し、前記算出された電波感度値に応じて、異なる色又は異なる点滅間隔で発光する発光手段を備える。かかる構成によれば、発光手段の発光色又は点滅間隔を見ることで、通信装置の電波感度を判断することができる。
【0012】
好ましくは、前記第1設定手段による前記親機又は前記子機の設定が、前記第2設定手段による前記親機又は前記子機の設定と異なる場合に、前記第1設定手段による前記親機又は前記子機の設定が前記第2設定手段による前記親機又は前記子機の設定と同一の場合の発光色及び/又は点滅間隔と異なる発光色及び/又は点滅間隔で発光する発光手段を備える。かかる構成によれば、作業者は、接続すべきケーブルの種類の間違い、又は親機又は子機の設定の間違いを認識できる。
【0013】
好ましくは、前記通信装置の設定が前記親機であるか又は前記子機であるかに応じて、異なる色及び/又は異なる点滅間隔で発光する発光手段を備えている。かかる構成によれば、作業者は発光手段の発光色及び/又は点滅間隔を見ることで、通信装置が親機であるか又は子機であるかを判断することができる。
【0014】
好ましくは、前記通信装置が前記第1の外部電源又は第2の外部電源のいずれか一方からの電力を受信し、且つ前記他の通信装置と無線通信ができない場合に、前記発光手段は、前記通信装置が前記他の通信装置と無線通信をしている場合の発光色及び/又は点滅間隔と異なる発光色及び/又は点滅間隔で発光する。かかる構成によれば、作業者は、発光手段の発光色及び/又は点滅間隔を見ることで、通信装置の通信状態を判断することができる。
【0015】
好ましくは、前記第1識別情報〜前記第4識別情報の少なくとも1つが変更された場合には、前記格納手段はその変更された日時を特定する情報を格納する。かかる構成によれば、親機と子機の設定変更が行われた時点を特定できる。
【0016】
好ましくは、前記第1の外部電源は、USB電源であり、前記第2の外部電源は、AC−DCアダプタから供給される電源であることを特徴とする。
【0017】
明細書に開示された通信装置は、通信装置を識別するための第1識別情報及び当該通信装置が属するネットワークを識別するための第2識別情報を格納する格納手段と、他の通信装置と有線で接続する接続手段と、前記通信装置が外部電源からの電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定し、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され且つ前記他の通信装置から電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定する設定手段と、前記第1識別情報及び前記第2識別情報を前記他の通信装置に送信し、前記他の通信装置を識別するための第3識別情報及び当該他の通信装置が属するネットワークを識別するための第4識別情報を前記他の通信装置から受信し、前記通信装置が前記子機として設定されている場合には、前記第4識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記通信装置が前記親機として設定されている場合には、第2識別情報で受信した第4識別情報を更新する更新手段と、前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記第1識別情報及び前記第3識別情報と、前記更新された第2識別情報又は前記更新された第4識別情報とを用いて、前記他の通信装置と無線通信する無線通信手段とを備えていることを特徴とする。かかる構成によれば、通信装置は電源の供給元に応じて自動的に親機又は子機に設定され、無線通信に必要な第2識別情報又は第4識別情報が更新されるので、親機及び子機のペアリング関係の設定ミスを防ぎ、親機及び子機のペアリング関係を簡単に設定できる。
【0018】
好ましくは、前記設定手段は、前記通信装置がUSB機器又はHDMI機器から電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定し、前記通信装置が前記USB機器又はHDMI機器以外のデバイスから電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定することを特徴とする。かかる構成によれば、通信装置がUSB又はHDMIホスト環境下にあるか否かに応じて通信装置を親機又は子機のいずれかに設定することができる。
【0019】
好ましくは、前記設定手段は、前記通信装置が前記USB機器又はHDMI機器から電力を受信し且つ前記USB機器又はHDMI機器から正常に認証されない場合には、前記通信装置をサスペンド状態に設定することを特徴とする。かかる構成によれば、USB又はHDMIホスト環境下の通信装置が正常に認証されない場合には、通信装置をサスペンド状態に設定することができる。
【0020】
明細書に開示された通信装置の制御方法は、通信装置を識別するための第1識別情報及び当該通信装置が属するネットワークを識別するための第2識別情報を格納し、他の通信装置と有線で接続される通信装置の制御方法であって、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され、且つ第1の外部電源からの電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定し、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され、且つ前記他の通信装置から電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定し、前記第1識別情報及び前記第2識別情報を前記他の通信装置に送信し、前記他の通信装置を識別するための第3識別情報及び当該他の通信装置が属するネットワークを識別するための第4識別情報を前記他の通信装置から受信し、前記通信装置が前記親機として設定されている場合には、前記第2識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記通信装置が前記子機として設定されている場合には、前記第2識別情報を受信した第4識別情報で更新し、前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記第1識別情報及び前記第3識別情報と、前記更新された第2識別情報又は前記更新された第4識別情報とを用いて、前記他の通信装置と無線通信する。かかる構成によれば、作業者が通信装置を他の通信装置と接続すると、通信装置は電源の供給元に応じて自動的に親機又は子機に設定され、無線通信に必要な第2識別情報又は第4識別情報が更新されるので、親機及び子機のペアリング関係の設定ミスを防ぎ、親機及び子機のペアリング関係を簡単に設定できる。
【0021】
明細書に開示された通信装置の制御方法は、通信装置を識別するための第1識別情報及び当該通信装置が属するネットワークを識別するための第2識別情報を格納し、他の通信装置と有線で接続される通信装置の制御方法であって、前記通信装置が外部電源からの電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定し、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され且つ前記他の通信装置から電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定し、前記第1識別情報及び前記第2識別情報を前記他の通信装置に送信し、前記他の通信装置を識別するための第3識別情報及び当該他の通信装置が属するネットワークを識別するための第4識別情報を前記他の通信装置から受信し、前記通信装置が前記子機として設定されている場合には、前記第4識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記通信装置が前記親機として設定されている場合には、第2識別情報で受信した第4識別情報を更新し、前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記第1識別情報及び前記第3識別情報と、前記更新された第2識別情報又は前記更新された第4識別情報とを用いて、前記他の通信装置と無線通信することを特徴とする。かかる構成によれば、通信装置は電源の供給元に応じて自動的に親機又は子機に設定され、無線通信に必要な第2識別情報又は第4識別情報が更新されるので、親機及び子機のペアリング関係の設定ミスを防ぎ、親機及び子機のペアリング関係を簡単に設定できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ペアリング関係の設定ミスを防ぎ、ペアリング関係を簡単に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1の実施の形態にかかる通信装置を含むシステムの構成図である。
【図2】親機4の構成を示すブロック図である。
【図3】(A)は、ドングル(親機4又は子機5)の外観構成を示す斜視図であり、(B)は、ドングル(親機4又は子機5)の背面の構成を示す図である。
【図4】電源回路&検出回路12の概略構成を示す図である。
【図5】CPU11とLED13の概略構成を示す図である。
【図6】電源の種類と、ドングルの状態と、LED13A及びLED13Bの制御状態と、発光色との関係を示す図である。
【図7】電源の種類と、ドングルの状態と、LED13A及びLED13Bの制御状態と、発光色との関係の変形例を示す図である。
【図8】単体のドングルの動作を示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS46の詳細な処理を示すフローチャートである。
【図10】親機モードに対応する処理を示すフローチャートである。
【図11】子機モードに対応する処理を示すフローチャートである。
【図12】図10のステップS65又は図11のステップS75の処理を示すフローチャートである。
【図13】ドングルの親機・子機の関係の設定方法を示すシーケンス図である。
【図14】ドングルの親機・子機の関係の設定方法を示す模式図である。
【図15】ドングル及び他のドングルで実行される処理を示すシーケンス図である。
【図16】第2の実施の形態にかかるドングルの親機・子機の関係の設定方法を示すシーケンス図である。
【図17】ドングルの親機・子機の設定方法を示す模式図である。
【図18】ドングルの動作モードの決定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる通信装置を含むシステムの構成図である。
【0026】
図1において、システム10は、サーバ1、複数のゲートウエイ2、複数の親機4、複数の子機5、及び複数のスマートコンセント6を備えている。複数の親機4及び複数の子機5は、ドングルと呼ばれる通信装置である。このドングルは、電源が投入されていない状態では、親機と子機のペアリング関係を構築していない。つまり、本実施の形態にかかる通信装置は、電源が投入される前は、親機にも子機にもなることが可能なドングルである。親機と子機の設定方法は、後述する。尚、サーバ1、ゲートウエイ2、親機4、子機5及びスマートコンセント6の個数は図1に限定されない。
【0027】
サーバ1は、ローカルエリアネットワーク(LAN)3を介して複数のゲートウエイ2に接続されており、複数のゲートウエイ2の動作を管理する。ゲートウエイ2は、各スマートコンセント6の消費電力のデータを保存する。各親機4は、ゲートウエイ2に接続されており、ペアリング関係にある子機5と無線通信する。
【0028】
子機5は、複数のスマートコンセント6に接続されており、ペアリング関係にある親機4と無線通信する。これにより、各スマートコンセント6の消費電力のデータが親機4及び子機5を介してゲートウエイ2に送信される。スマートコンセント6は、電力センサを備え、接続機器の消費電力を計測できるコンセントである。
【0029】
図2は、親機4の構成を示すブロック図である。尚、子機5の構成は親機4の構成と同一なので、その説明は省略する。
【0030】
親機4は、CPU(Central Processing Unit)11(第1設定手段、更新手段、第2設定手段)、電源回路&検出回路12、LED(Light Emitting Diode)13(発光手段)、設定スイッチ14、無線通信部15(無線通信手段)、USB(Universal Serial Bus)ファンクション部16、USBホスト部17(接続手段)、不揮発性ROM18(格納手段)、及びRAM19を備えている。
【0031】
CPU11は、親機4の全体動作を制御する。電源回路&検出回路12は、CPU11に電力を供給するための回路であり且つCPU11が電力供給先を検出するための回路である。LED13は、親機4の筐体に設けられる。LED13は、ドングルが親機であるか又は子機であるかを点灯色又は点滅パターンなどによって作業者に通知する。設定スイッチ14は、各種の設定に使用されるスイッチである。設定スイッチ14は、親機モード又は子機モードとしてドングルの動作モードを設定する第1スイッチ14Aと、動作電源の種類に応じてドングルの動作モードを設定する電源優先モード、又は第1スイッチ14Aの設定によりドングルの動作モードを設定するスイッチ優先モードのいずれかを設定する第2スイッチ14Bとを備えている。無線通信部15は、子機5と無線通信を行う。例えば、無線通信部15が、IEEE802.15.4で規定された近距離無線通信を行う場合には、無線通信部15は、2.4GHz無線部と、IEEE802.15.4PHY層に準拠した処理を実行するPHY部と、IEEE802.15.4の全てのMACコマンドをハンドリングするMAC部とを備えている。また、無線通信部15は、他のドングルから受信する電波の強さを電波の強さの最大値で除算することで、電波感度値(x)を算出し、電波感度値(x)をCPU11に送信する。
【0032】
USBファンクション部16は、USB機器から電源供給を受ける場合や親機と子機のペアリング関係を構築する場合に使用される。USBファンクション部16は、例えばタイプBのUSB端子である。USBホスト部17は、親機と子機のペアリング関係を構築する場合やスマートコンセント6を接続する場合に使用される。USBホスト部17は、例えばタイプAのUSB端子である。
【0033】
不揮発性ROM18は、親機4の動作を制御するプログラム、親機4を識別するための親機識別情報及び親機4が属するネットワークを識別するためのネットワーク識別情報を含む親機情報、及び親機4と接続される子機5を識別するための子機識別情報及び子機5が属するネットワークを識別するためのネットワーク識別情報を含む子機情報を格納する。親機識別情報及び子機識別情報はそれぞれユニークな値である。例えば、親機4及び子機5が、IEEE802.15.4で規定された近距離無線通信を行う場合には、親機情報は、親機4のアドレス(親機識別情報)及びPAN(Personal Area Network) ID(ネットワーク識別情報)であり、子機情報は子機5のアドレス(子機識別情報)及びPAN ID(ネットワーク識別情報)である。また、親機情報又は子機情報が変更された場合には、CPU11は、その変更された日時を特定するタイムスタンプを不揮発性ROM18に格納する。RAM19は、ワーキングエリアとして機能する。
【0034】
図3(A)は、ドングル(親機4又は子機5)の外観構成を示す斜視図であり、図3(B)は、ドングル(親機4又は子機5)の背面の構成を示す図である。
【0035】
ドングルは、図3(A)に示すように、筐体20の側面に複数のUSBホスト部17を備え、筐体20の側面上部にLED13を備えている。また、ドングルの背面には、図3(B)に示すように、USBファンクション部16及びDC入力端子23を備えている。尚、USBホスト部17やUSBファンクション部16の個数は、図3(A)及び図3(B)の構成に限定されない。
【0036】
また、図3(A)に示すように、ドングルは、USBケーブル21及び/又はAC−DCアダプタケーブル22を接続することができる。USBケーブル21が図3(B)のUSBファンクション部16に接続される場合、ドングルは、不図示のUSB機器から電力供給を受ける。USB機器は、USB端子を備える機器であればよく、図1のゲートウエイ2でもよいし、コンピュータでもよい。AC−DCアダプタケーブル22が図3(B)のDC入力端子23に接続される場合、ドングルはAC電源からAC−DCアダプタを介して電力供給を受ける。
【0037】
ドングルは電源投入前は親機4でも子機5でもないが、USBケーブル21が図3(B)のUSBファンクション部16に接続され、ドングルが不図示のUSB機器から電力供給を受けると、CPU11は動作モードを親機モードとして認識する、つまり、ドングルを親機4として認識する。一方、AC−DCアダプタケーブル22が図3(B)のDC入力端子23に接続され、ドングルがAC−DCアダプタから電力供給を受けると、CPU11は動作モードを子機モードとして認識する、つまり、ドングルを子機5として認識する。このように、CPU11は、ドングルの動作電源の種類に応じて、ドングルの動作モードを親機モード又は子機モードのいずれかに決定する。これにより、作業者は、ドングルに接続されているケーブルを見れば、そのドングルが親機4であるか又は子機5であるかを判断することができる。
【0038】
図4は、電源回路&検出回路12の概略構成を示す図である。
【0039】
図4に示すように、電源回路&検出回路12は、電圧変換素子12A及び電流の逆流を防止するためのダイオード12Bを有している。AC−DCアダプタからの電力及びUSB電源からの電力(即ち、USB機器からの電力)は電圧変換素子12Aを介してCPU11の電源端子11Aに供給される。一方、AC−DCアダプタからの電力及びUSB電源からの電力はそれぞれCPU11のI/O端子11B及びI/O端子11Cに供給される。
【0040】
これにより、CPU11は、I/O端子11B及びI/O端子11Cの入力に応じて、ドングルの動作電源の種類を判断できる。その結果、上述したように、CPU11は、ドングルの動作電源の種類に応じて、ドングルの動作モードを親機モード又は子機モードのいずれかに決定することができる。尚、AC−DCアダプタ及びUSB電源の両方から電力供給を受けている場合には、CPU11は、予め優先される動作モードを決定しておき、動作モードをその決定したモードとして認識する。例えば、ドングルがAC−DCアダプタ及びUSB電源の両方から電力供給を受けており、子機モードを親機モードよりも優先する場合には、CPU11は、動作モードを子機モードとして認識する。
【0041】
図5(A)は、CPU11とLED13の概略構成を示す図であり、図5(B)は、CPU11とLED13の概略構成の変形例を示す図である。
【0042】
LED13は、例えば、異なる色で発光するLED13A及びLED13Bで構成されている。例えば、LED13Aは赤色に発光し、LED13Bは緑色に発光する。LED13A及びLED13Bが同時に発光する場合は、作業者は、LED13A及びLED13Bが赤色と緑色の混色であるオレンジ色に発光しているように見える。図5(A)に示すように、CPU11のI/O端子11DはLED13Aに接続され、CPU11のI/O端子11EはLED13Bに接続されている。図5(A)の場合、CPU11は、例えばPWM(Pulse Width Modulation)の自動発振機能を備え、自動発振機能を使ってI/O端子11D及びI/O端子11Eの出力レベルを適切なタイミングで切り替えることで、LED13A及びLED13Bを点滅させることができる。
【0043】
図5(B)の場合、CPU11は、LED13A及びLED13Bの点灯を制御するI/O端子11D及びI/O端子11Eに加えて、LED13A及びLED13Bの点滅を制御するI/O端子11F及びI/O端子11Gを備えている。I/O端子11Fにはキャパシタ25Aが接続され、I/O端子11Gには、キャパシタ25Bが接続されている。この場合、I/O端子11Fに接続されるキャパシタ25Aの充放電によりLED13Aの点滅を制御することができる。同様に、I/O端子11Gに接続されるキャパシタ25Bの充放電によりLED13Bの点滅を制御することができる。
【0044】
図6は、電源の種類と、ドングルの状態と、LED13A及びLED13Bの制御状態と、発光色との関係を示す図である。
【0045】
図6に示すように、ドングルに電力が供給されていない場合は、CPU11は、LED13A及びLED13Bを消灯する。USB電源からの電力がドングルに供給されている場合には、CPU11は、LED13A及びLED13Bを点灯する。つまり、ドングルが親機4である場合には、LED13A及びLED13Bが全体として赤色と緑色の混色であるオレンジ色に発光する。AC−DCアダプタからの電力がドングルに供給されている場合には、CPU11は、LED13Bを点灯する。つまり、ドングルが子機5である場合には、LED13Bが緑色に発光する。これにより、作業者は、ドングルのLED13を見れば、そのドングルが親機4であるか又は子機5であるかを判断することができると共にドングルが動作しているか否を判断できる。上述したように、作業者は、ドングルに接続されているケーブルを見ても、そのドングルが親機4であるか又は子機5であるかを判断することができるので、親機4又は子機5の判断方法は2つ存在する。
【0046】
また、CPU11は、通信相手と通信できない場合には、LED13Aを点灯する。つまり、親機4が子機5と通信できない場合、親機4のLED13Aが赤色に発光する、又は子機5が親機4と通信できない場合、子機5のLED13Aが赤色に発光する。CPU11は、通信相手と通信できる場合には、上述したように、LED13Bを点灯する又はLED13A及びLED13Bを点灯する。つまり、LED13は緑又はオレンジに発光する。従って、作業者は、ドングルのLED13を見れば、そのドングルの通信状態を判断することができる。
【0047】
ここでは、LEDの発光色によって、親機4又は子機5の判断やドングルの通信状態の判断が行われているが、LEDの点滅間隔によって、親機4又は子機5の判断やドングルの通信状態の判断が行われてもよい。この場合、図7に示すように、ドングルが親機4である場合のLED13Aの点滅間隔(1秒間隔)は、ドングルが子機5である場合のLED13Aの点滅間隔(3秒間隔)と異なる。さらに、ドングルが通信相手と通信できる場合のLED13Aの点滅間隔(1秒間隔又は3秒間隔)は、ドングルが通信相手と通信できない場合のLED13Aの点滅間隔(0.1秒間隔)と異なる。
【0048】
さらに、LEDの発光色及び点滅間隔の組み合わせによって、親機4又は子機5の判断やドングルの通信状態の判断が行われてもよい。また、LED13A及びLED13Bの発光色は赤や緑に限定されるものではないし、ドングルが備えるLEDの個数は2個に限定されない。
【0049】
図8は、単体のドングルの動作を示すフローチャートである。
【0050】
まず、AC−DCアダプタ又はUSB電源から電力が供給されることによりドングルの電源がオンになると(ステップS41)、ドングルのCPU11は、初期化する(ステップS42)。次いで、CPU11は、不揮発性ROM18を確認し(ステップS43)、動作電源の種類を確認し(ステップS44)、スイッチ14A及びスイッチ14Bの設定を確認する(ステップS45)。CPU11は、スイッチ14A及びスイッチ14Bの設定及び動作電源の種類に基づいて、ドングルの動作モードが親機モードか、子機モードか、不良状態(無線通信の不良状態)かを判定する(ステップS46)。CPU11は、動作モードが親機モードである場合には、後述する親機モードに対応する処理を実行する(ステップS47)。CPU11は、動作モードが子機モードである場合には、後述する子機モードに対応する処理を実行する(ステップS48)。CPU11は、動作モードが不良状態である場合には、特になにもしない(ステップS49)。
【0051】
図9は、図8のステップS46の詳細な処理を示すフローチャートである。
【0052】
まず、CPU11は、スイッチ14Bの設定が電源優先モードか又はスイッチ優先モードかを判定する(ステップS51)。スイッチ14Bの設定が電源優先モードである場合には、CPU11は、動作電源がUSB電源であるか否かを判定する(ステップS52)。ステップS52でNOの場合、CPU11は、動作電源がAC−DCアダプタであるか否かを判定する(ステップS53)。ステップS53でNOの場合には、CPU11は、動作モードが不良状態であるので、上述したように、特になにもしない(ステップS54)。ステップS53でYESの場合には、CPU11は、動作モードを子機モードに設定する(ステップS55)。
【0053】
上記ステップS52でYESの場合には、CPU11は、動作電源がAC−DCアダプタであるか否かを判定する(ステップS56)。ステップS56でYESの場合は、動作電源がAC−DCアダプタ及びUSB電源である。動作電源がAC−DCアダプタ及びUSB電源である場合には、予めCPU11に優先する電源を決定しておく。ステップS56でYESの場合には、CPU11は、優先する動作電源がUSB電源であるか否かを判定する(ステップS57)。ステップS57でYESの場合は、CPU11は、動作モードを親機モードに設定する(ステップS58)。一方、ステップS57でNO場合には、CPU11は、動作モードを子機モードに設定する(ステップS55)。ステップS56でNOの場合には、CPU11は、動作モードを親機モードに設定する(ステップS58)。
【0054】
また、ステップS51で、スイッチ14Bの設定がスイッチ優先モードである場合には、CPU11は、スイッチ14Aにより動作モードが親機モードに設定されているか否かを判定する(ステップS59)。ステップS59でYESの場合には、CPU11は、動作モードを親機モードに設定する(ステップS58)。一方、ステップS59でNO場合には、CPU11は、動作モードを子機モードに設定する(ステップS55)。
【0055】
図10は、親機モードに対応する処理を示すフローチャートである。
【0056】
まず、CPU11は、子機情報が既に不揮発性ROM18に登録されているか否かを判別する(ステップS61)。ステップS61でNOの場合には、CPU11はLED13A(赤)を点滅する(ステップS62)。手順はステップS61に戻る。ステップS61でYESの場合には、CPU11は、子機にアクセスできるか否かを判別する(ステップS63)。ステップS63でNOの場合には、CPU11はLED13A(赤)を点灯する(ステップS64)。手順はステップS63に戻る。ステップS63でNOの場合には、CPU11は、無線通信部15の電波感度(x)に従ってLED13A及びLED13Bの動作を制御する(ステップS65)。ここで、CPU11は、電波感度(x)の情報を無線通信部15から受信する。次に、CPU11は、その他の処理を実行し(ステップS66)、手順はステップS61に戻る。
【0057】
図11は、子機モードに対応する処理を示すフローチャートである。
【0058】
まず、CPU11は、親機情報が既に不揮発性ROM18に登録されているか否かを判別する(ステップS71)。ステップS71でNOの場合には、CPU11はLED13A(赤)を点滅する(ステップS72)。手順はステップS71に戻る。ステップS71でYESの場合には、CPU11は、親機にアクセスできるか否かを判別する(ステップS73)。ステップS73でNOの場合には、CPU11はLED13A(赤)を点灯する(ステップS74)。手順はステップS73に戻る。ステップS73でNOの場合には、CPU11は、無線通信部15の電波感度値(x)に従ってLED13A及びLED13Bの動作を制御する(ステップS75)。ここで、CPU11は、電波感度値(x)を無線通信部15から受信する。次に、CPU11は、その他の処理を実行し(ステップS76)、手順はステップS71に戻る。
【0059】
図12は、図10のステップS65又は図11のステップS75の処理を示すフローチャートである。
【0060】
CPU11は、電波感度値(x)を無線通信部15から受信する(ステップS81)。CPU11は、電波感度値(x)が、例えば、0%≦x<25%、25%≦x<50%、50%≦x<75%、又は75%≦x≦100%のいずれに該当するかを判断する(ステップS82)。尚、電波感度の範囲は、これらに限定されるものではない。例えば、電波感度の範囲は、2つ以上に分けられていればよい。
【0061】
電波感度値(x)が0≦x<25%に該当する場合には、CPU11は、LED13Bを例えば0.5秒間隔で点滅する(ドングルが子機の場合)、又はLED13A及びLED13Bを例えば0.5秒間隔で点滅する(ドングルが親機の場合)(ステップS83)。
【0062】
電波感度値(x)が25%≦x<50%に該当する場合には、CPU11は、LED13Bを例えば1秒間隔で点滅する(ドングルが子機の場合)、又はLED13A及びLED13Bを例えば1秒間隔で点滅する(ドングルが親機の場合)(ステップS84)。
【0063】
電波感度値(x)が50%≦x<75%に該当する場合には、CPU11は、LED13Bを例えば3秒間隔で点滅する(ドングルが子機の場合)、又はLED13A及びLED13Bを例えば3秒間隔で点滅する(ドングルが親機の場合)(ステップS85)。
【0064】
電波感度値(x)が75%≦x≦100%に該当する場合には、CPU11は、LED13Bを点灯する(ドングルが子機の場合)、又はLED13A及びLED13Bを点灯する(ドングルが親機の場合)(ステップS86)。
【0065】
このように、電波感度値(x)に応じて、CPU11は、LED13B又はLED13A及びLED13Bの点灯及び点滅のパターンを変更するので、作業者はドングルの電波感度を把握できる。尚、点滅間隔は上述した値に限定されるものではない。ここでは、電波感度値(x)に応じて、点滅間隔が変更されているが、電波感度値(x)に応じて、点滅色を変更してもよい。例えば、ドングルが4色以上の複数のLEDを備えている場合には、0%≦x<25%では、緑色のLEDが発光し、50%≦x<75%では青色のLEDが発光し、50%≦x<75%では白色のLEDが発光し、75%≦x≦100%では黄色のLEDが発光する。
【0066】
図13は、ドングルの親機・子機の関係の設定方法を示すシーケンス図である。図14は、ドングルの親機・子機の設定方法を示す模式図である。
【0067】
まず、ドングル50のUSBホスト部17にドングル51のUSBファンクション部16を接続する(ステップS1)。このとき、ドングル50,51は、USBケーブル21を使ってカスケード接続されている。その後、ドングル50のUSBファンクション部16をUSBケーブル21を介してゲートウエイ2のUSB端子又は不図示のコンピュータのUSB端子に接続し、ドングル50にUSB電源を供給する(ステップS2)。このとき、ドングル50のCPU11は、自身を親機4として設定し、ドングル51を制御可能なUSBホストとして動作を開始する(ステップS3)。また、このとき、ドングル50のUSBホスト部16は、ドングル51への電源供給源として機能するだけでよく、USB機能の有無は問わない。
【0068】
次に、ドングル50がUSBホストとして動作を開始すると、ドングル50のCPU11は、USBホスト部17に接続されているドングルを検索し、ドングル51を見つけて、ドングル51をUSBデバイス、即ち子機5として設定する(ステップS4)。その後、ドングル50のCPU11は、ドングル50の不揮発性ROM18に格納された親機情報をUSBコマンドとしてドングル51に送信すると共にドングル51の不揮発性ROM18に格納された子機情報をUSBコマンドとしてドングル51から取得し、ドングル50の不揮発性ROM18に格納する(ステップS5)。一方、ドングル51のCPU11は、ドングル51の不揮発性ROM18に格納された子機情報をUSBコマンドとしてドングル50に送信すると共にドングル50の不揮発性ROM18に格納された親機情報をUSBコマンドとしてドングル50から取得し、ドングル51の不揮発性ROM18に格納する(ステップS6)。このステップS5,S6の親機情報及び子機情報の送受信により、無線通信の親機・子機の関係が構築される。
【0069】
例えば、ドングル50とドングル51との間の無線通信は、IEEE802.15.4の方式を採用する。この場合、親機情報は、ドングル50のPAN(Personal Area Network) ID及びアドレスであり、子機情報はドングル51のPAN ID及びアドレスである。IEEE802.15.4の方式では、親機と子機が発信するパケットのPAN IDが一致していないと互いに無線通信することができない。
【0070】
そこで、上記ステップS5で、ドングル50のCPU11は、子機情報としてドングル51のPAN ID及びアドレスをドングル51から取得した際に、ドングル51のPAN IDをドングル50のPAN IDで上書きして、即ち、更新して、不揮発性ROM18に保存する。さらに、ドングル50のCPU11は、ドングル50のPAN IDを使って、ドングル50及びドングル51が属するネットワークを形成する(ステップS5A)。一方、上記ステップS6で、ドングル51のCPU11は、親機情報としてドングル50のPAN ID及びアドレスをドングル50から取得した際に、ドングル51のPAN IDをドングル50のPAN IDで上書きして、即ち、更新して、不揮発性ROM18に保存する(ステップS6A)。これにより、ドングル50とドングル51との間で送受信されるパケットに含まれる送信元のPAN IDと送信先のPAN IDは一致し、ドングル50とドングル51は無線通信することができる。
【0071】
ステップS5Aの後、ドングル51がドングル50から取り外されると、ドングル50の無線通信部15は、ドングル50,51のアドレスとドングル50のPAN IDを使って、ドングル51と無線通信を行う(ステップS7)。ステップS6Aの後、ドングル51がドングル50から取り外されると、ドングル51の無線通信部15は、ドングル50,51のアドレスとドングル50のPAN IDとを使って、ドングル50と無線通信を行う(ステップS8)。送信元のPAN IDも送信先のPAN IDもステップS5A及びS6Aの更新によりドングル50のPAN IDになる。
【0072】
ここでは、2台のドングルがカスケード接続される例を説明したが、例えば、3台のドングルがカスケード接続されてもよい。この場合、3台のドングルは親機、子機、孫機となる。つまり、子機は孫機の親機としても機能する。また、ドングル50とドングル51との間の無線通信は、IEEE802.15.4の方式に限定されず、IEEE802.11の方式でもよい。
【0073】
図1に示すように、ドングル50を親機4として使用し、ドングル51を子機5として使用する場合について説明する。
【0074】
ドングル51(子機5)はスマートコンセント6をUSBデバイスとして接続し、スマートコンセント6の消費電力のデータを取得し、無線通信でマートコンセント6の消費電力のデータをドングル50(親機4)に送信する。ドングル50は、スマートコンセント6の消費電力のデータをドングル51から取得し、ゲートウエイ2に送る。ゲートウエイ2からスマートコンセント6にデータが送信される場合には、ドングル50は、ゲートウエイ2からそのデータを取得し、無線通信でそのデータをドングル51に送信する。ドングル51は、そのデータをドングル50から取得し、スマートコンセント6に送る。
【0075】
ところで、上述したように、CPU11はドングルの動作電源の種類に応じて、ドングルの動作モードを親機モード又は子機モードのいずれかに決定する。また、CPU11は、複数のドングルをカスケード接続し、電源供給を受けることで、ドングルの親機・子機の関係を設定している。
【0076】
したがって、動作電源の種類に応じて決定されるドングルの動作モードが、カスケード接続時に設定された親機・子機の関係と異なる場合がある。例えば、カスケード接続時に親機として設定されたドングルに、動作モードが子機モードになるAC−DCアダプタケーブル22が接続される場合、又はカスケード接続時に子機として設定されたドングルに、動作モードが親機モードになるUSBケーブル21が接続される場合である。
【0077】
この場合、CPU11は、設定スイッチ14の設定又は不図示のPCからの入力に応じて、動作電源の種類に応じて決定されたドングルの動作モードと、カスケード接続時の親機又は子機の設定とのいずれを優先するかを決めてもよい。例えば、CPU11が、決定されたドングルの動作モードをカスケード接続時の親機又は子機の設定よりも優先する場合、カスケード接続時に親機として設定されたドングルにAC−DCアダプタケーブル22が接続されると、CPU11は、カスケード接続時の親機の設定を無視し、そのドングルを子機として動作させる。
【0078】
また、決定されたドングルの動作モードがカスケード接続時の親機又は子機の設定と異なる場合には、CPU11は、決定されたドングルの動作モードがカスケード接続時の親機又は子機の設定と同一である場合の発光色及び/又は点滅間隔と異なる発光色及び/又は点滅間隔でLED13A又はLED13Bを点灯し、決定されたドングルの動作モードがカスケード接続時の親機又は子機の設定と異なることを作業者に通知してもよい。これにより、作業者は、接続すべきケーブルの種類の間違い、又はカスケード接続時の親機又は子機の設定の間違いを認識できる。
【0079】
さらに、決定されたドングルの動作モードがカスケード接続時の親機又は子機の設定と異なる場合には、作業者は、ケーブルの種類を変更してもよいし、ドングルの親機・子機の関係を再設定してもよい。
【0080】
上述した、ドングル50及びドングル51のCPU11は、設定された親機情報及び子機情報を履歴情報として不揮発性ROM18に保存してもよい。
【0081】
図15は、ドングル50及びドングル51で実行される処理を示すシーケンス図である。例えば、ドングル50が親機に設定され、ドングル51が子機に設定された場合には(ステップS11、ステップS12)、ドングル50のCPU11は親機情報及び子機情報を第1の履歴情報としてドングル50の不揮発性ROM18に保存し(ステップS13)、ドングル51のCPU11は親機情報及び子機情報を第1の履歴情報としてドングル51の不揮発性ROM18に保存する(ステップS14)。
【0082】
その後、ドングル50が子機に設定され、ドングル51が親機に設定された場合には(ステップS15、ステップS16)、ドングル50のCPU11は親機情報及び子機情報を第2の履歴情報としてドングル50の不揮発性ROM18に保存し(ステップS17)、ドングル51のCPU11は親機情報及び子機情報を第2の履歴情報としてドングル51の不揮発性ROM18に保存する(ステップS18)。
【0083】
その後、ドングル50(子機)がドングル51(親機)から取り外され、動作モードが親機モードになるUSBケーブル21がドングル50に接続されると(ステップS19)、ドングル50のCPU11は、ドングル50の動作モードを親機モードに設定し、ドングル50の不揮発性ROM18から第1の履歴情報を読み出し、第1の履歴情報の親機情報及び子機情報を現在の親機情報及び子機情報として再設定し、第1の履歴情報の子機情報に対応する子機(ここではドングル51)とネットワークを形成する(ステップS20)。一方、動作モードが子機モードになるAC−DCアダプタケーブル22がドングル51に接続されると(ステップS21)、ドングル51のCPU11は、ドングル51の動作モードを子機モードに設定し、ドングル51の不揮発性ROM18から第1の履歴情報を読み出し、第1の履歴情報の親機情報及び子機情報を現在の親機情報及び子機情報として再設定する(ステップS22)。これにより、ドングル50は親機としてドングル51と無線通信でき、ドングル51は子機としてドングル50と無線通信できる。
【0084】
従って、一度ドングル50,51の親機・子機の関係が構築されると、その親機・子機の関係が変更されても、適切なケーブルをドングル50,51に接続するだけで、元の親機・子機の関係を復元することができる。
【0085】
上記実施の形態では、親機情報や子機情報を含む各種のデータを送受信すると共に電源供給を行うインターフェースはUSB端子であるが、当該インターフェースはこれに限定するものではない。親機4及び子機5に搭載されるインターフェースは、データの送受信機能及び電源供給機能を有するインターフェースであればよく、例えば、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子でもよい。
【0086】
以上説明したように、本実施の形態によれば、作業者がドングルを他のドングルと接続すると、ドングルは電源の供給元に応じて自動的に親機又は子機に設定され、無線通信に必要なPAN IDが更新されるので、親機及び子機のペアリング関係の設定ミスを防ぎ、親機及び子機のペアリング関係を簡単に設定できる。
【0087】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、図13及び図14に示すように、ドングル50及びドングル51をカスケード接続し、ゲートウエイ又は不図示のコンピュータからUSB電源を供給されるドングル50が親機に設定され、ドングル50にUSB端子を介して接続されるドングル51が子機に設定されている。第2の実施の形態では、子機として動作中のドングル50にドングル51が接続される場合に、ドングル51がドングル50の親機に設定され、ドングル50がドングル51の子機に設定される場合を説明する。
【0088】
本実施の形態のドングルの構成は、第1の実施の形態のドングルの構成と同一であるので、その説明は省略する。尚、CPU11は設定手段及び更新手段として機能する。無線通信部15は、無線通信手段として機能し、USBファンクション部16及びUSBホスト部17は接続手段として機能する。不揮発性ROM18は格納手段として機能する。
【0089】
図16は、第2の実施の形態にかかるドングルの親機・子機の関係の設定方法を示すシーケンス図である。図17は、ドングルの親機・子機の設定方法を示す模式図である。
【0090】
まず、AC−DCアダプタケーブル22がドングル50のDC入力端子23に接続され、ドングル50がAC−DCアダプタ22から電力供給を受ける(ステップS101)。このとき、ドングル50のCPU11は、自身を子機5として設定し、子機モードとして動作を開始する(ステップS102)。
【0091】
次に、ドングル50のUSBホスト部17にドングル51のUSBファンクション部16を接続する(ステップS103)。このとき、ドングル50,51は、USBケーブル21を使ってカスケード接続されている。次に、ドングル50がドングル51とカスケード接続すると、ドングル50のCPU11は、USBホスト部17に接続されているドングルを検索し、ドングル51を見つけて、ドングル51をUSBホスト、即ち親機4として設定する(ステップS104)。
【0092】
その後、ドングル50のCPU11は、ドングル50の不揮発性ROM18に格納された子機情報をUSBコマンドとしてドングル51に送信すると共にドングル51の不揮発性ROM18に格納された親機情報をUSBコマンドとしてドングル51から取得し、ドングル50の不揮発性ROM18に格納する(ステップS105)。一方、ドングル51のCPU11は、ドングル51の不揮発性ROM18に格納された親機情報をUSBコマンドとしてドングル50に送信すると共にドングル50の不揮発性ROM18に格納された子機情報をUSBコマンドとしてドングル50から取得し、ドングル51の不揮発性ROM18に格納する(ステップS106)。このステップS105,S106の親機情報及び子機情報の送受信により、無線通信の親機・子機の関係が構築される。
【0093】
上記ステップS105で、ドングル50のCPU11は、親機情報としてドングル51のPAN ID及びアドレスをドングル51から取得した際に、ドングル50のPAN IDをドングル51のPAN IDで上書きして、即ち、更新して、不揮発性ROM18に保存する(ステップS105A)。一方、上記ステップS106で、ドングル51のCPU11は、子機情報としてドングル50のPAN ID及びアドレスをドングル50から取得した際に、ドングル50のPAN IDをドングル51のPAN IDで上書きして、即ち、更新して、不揮発性ROM18に保存する。さらに、ドングル51のCPU11は、ドングル51のPAN IDを使って、ドングル50及びドングル51が属するネットワークを形成する(ステップS106A)。これにより、ドングル50とドングル51との間で送受信されるパケットに含まれる送信元のPAN IDと送信先のPAN IDは一致し、ドングル50とドングル51は無線通信することができる。
【0094】
ステップS105Aの後、ドングル51がドングル50から取り外されると、ドングル50の無線通信部15は、ドングル50,51のアドレスとドングル51のPAN IDを使って、ドングル51と無線通信を行う(ステップS107)。ステップS106Aの後、ドングル51がドングル50から取り外されると、ドングル51の無線通信部15は、ドングル50,51のアドレスとドングル51のPAN IDとを使って、ドングル50と無線通信を行う(ステップS108)。送信元のPAN IDも送信先のPAN IDもステップS105A及びS106Aの更新によりドングル51のPAN IDになる。
【0095】
ここでは、2台のドングルがカスケード接続される例を説明したが、例えば、3台のドングルがカスケード接続されてもよい。この場合、3台のドングルは親機、子機、孫機となる。つまり、子機は孫機の親機としても機能する。また、ドングル50とドングル51との間の無線通信は、IEEE802.15.4の方式に限定されず、IEEE802.11の方式でもよい。
【0096】
図18は、ドングルの動作モードの決定処理を示すフローチャートである。この動作モードの決定処理は、各ドングルの動作モードが親機モードであるか又は子機モードであるかを決定する処理であり、各ドングルのCPU11で実行される。
【0097】
まず、ドングルのCPU11は、そのドングルがUSBホストの環境下にあるか、即ち、ドングルがUSBゲストとしてUSB電源で動作しているのか否かを判断する(ステップS111)。CPU11は、USBファンクション部16がUSB電源を受信していれば、ドングルがUSBゲストとしてUSB電源で動作していると判断できる。
【0098】
ドングルがUSBホストの環境下にない場合、即ちドングルがAC−DCアダプタからの電源で動作している場合(ステップS111でNO)、ドングルのCPU11は、動作モードを子機モードに設定する(ステップS112)。このように、ドングルが独立して子機として動作する場合、その子機のドングルに別のドングルが接続されると、本フローチャートにしたがって、別のドングルは子機のドングルと親機情報及び子機情報を送受信する。また、子機のドングルにスマートコンセント6のような制御対象機器が接続されると、子機のドングルは制御動作を実行する。子機のドングルに制御対象でない機器が接続されると、子機のドングルはその機器を認証しないで放置する。
【0099】
一方、ドングルがUSBホストの環境下にある場合(ステップS111でYES)、CPU11は、USBホストから正常に認証されたか否かを判別する(ステップS113)。ここでのUSBホストは、ドングルの上流にあるUSB機器、即ち、ドングルに電源を供給するUSB機器を示す。CPU11は、USB規格で決まっている認証の応答をUSBホストから受けた場合に、USBホストから正常にUSBゲストとして認証されたと判断する。
【0100】
CPU11はUSBホストから認証されない場合には(ステップS113でNO)、CPU11は、動作モードをサスペンド状態に設定する(ステップS114)。この場合、ドングルは親機としても子機としても使用できない。CPU11はUSBホストから認証された場合には(ステップS113でYES)、USBホストがドングルであるか否かを判別する(ステップS115)。例えば、CPU11はPAN IDをUSBホストから受信するか否かによってUSBホストがドングルであるか否かを判断できる。PAN IDをUSBホストから受信する場合、USBホストはドングルである。
【0101】
USBホストがドングルである場合(ステップS115でYES)、CPU11は、不揮発性ROM18に格納された親機情報(即ち、PAN ID及びアドレス)とUSBホストに送信し、USBホストから子機情報(即ち、PAN ID及びアドレス)を受信し不揮発性ROM18に格納し、動作モードを親機モードに設定する(ステップS116)。USBホストがドングルでない、即ち、ゲートウエイやコンピュータ等である場合(ステップS115でYES)、CPU11は、動作モードを親機モードに設定する(ステップS117)。
【0102】
本実施の形態によれば、ドングルがUSBホストの環境下にあるか、即ち、ドングルがUSBゲストとしてUSB電源で動作しているのか否かに応じて、ドングルの動作モードを決定することができる。
【0103】
また、本実施の形態では、子機として動作中のドングル50のUSBホスト部17にドングル51のUSBファンクション部16が接続される場合に、ドングル51がドングル50の親機に設定され、ドングル50がドングル51の子機に設定される。よって、親機(ドングル51)のUSBホスト部17は、ゲートウエイ又は不図示のコンピュータへの接続に必要ではあるが、親機情報及び子機情報の送受信に必ずしも必要ではない。このため、親機は1つのUSBホスト部17を備えていればよく、複数のUSBホスト部17を備えている必要はない。結果として、本実施の形態の親機は、第1の形態の親機と比べて、USBホスト部17の減少による製造コストの低減を図ることができる。
【0104】
第1及び第2の実施の形態では、子機5はスマートコンセント6をUSBデバイスとして接続し、スマートコンセント6の消費電力のデータを取得し、無線通信でマートコンセント6の消費電力のデータを親機4に送信する。このとき、子機5は、消費電力のデータを所定の条件に従って加工してもよいし、一定時間消費電力のデータを蓄積してもよい。子機5から親機4に消費電力のデータを送信する方法は、親機4がすべての子機5に順番に問い合わせる方法でもよいし、最も早くアクセスした子機5のみが親機4に消費電力のデータを送信する方法でもよい。いずれの方法も、上述したように親機情報及び子機情報をドングル間で送受信し、親機及び子機の関係を構築できる限り、実現できる。
【0105】
本実施の形態では、親機情報や子機情報を含む各種のデータを送受信すると共に電源供給を行うインターフェースはUSB端子であるが、当該インターフェースはこれに限定するものではなく、例えば、HDMI端子でもよい。また、本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、LEDの発光色及び/又は点滅間隔を制御してもよい。例えば、図12に示すように、電波感度値に応じてLEDの発光色及び/又は点滅間隔を制御してもよい。
【0106】
尚、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0107】
1 サーバ
2 ゲートウエイ
4 親機
5 子機
6 スマートコンセント
11 CPU
12 電源回路&検出回路
13 LED
14 設定スイッチ
15 無線通信部
16 USBファンクション部
17 USBホスト部
18 不揮発性ROM
19 RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置を識別するための第1識別情報及び当該通信装置が属するネットワークを識別するための第2識別情報を格納する格納手段と、
他の通信装置と有線で接続する接続手段と、
前記通信装置が前記他の通信装置と接続され、且つ第1の外部電源からの電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定し、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され、且つ前記他の通信装置から電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定する第1設定手段と、
前記第1識別情報及び前記第2識別情報を前記他の通信装置に送信し、前記他の通信装置を識別するための第3識別情報及び当該他の通信装置が属するネットワークを識別するための第4識別情報を前記他の通信装置から受信し、前記通信装置が前記親機として設定されている場合には、前記第2識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記通信装置が前記子機として設定されている場合には、第2識別情報を受信した第4識別情報で更新する更新手段と、
前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記第1識別情報及び前記第3識別情報と、前記更新された第2識別情報又は前記更新された第4識別情報とを用いて、前記他の通信装置と無線通信する無線通信手段と
を備えていることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記通信装置は前記第1の外部電源又は第2の外部電源のいずれか一方からの電力を受信し、前記通信装置と前記第1の外部電源との間を接続する第1ケーブル及び前記通信装置と前記第2の外部電源との間を接続する第2ケーブルは異なる種類のケーブルであり、
前記通信装置が前記第1の外部電源から電力を受信する場合には、前記通信装置を前記親機に設定し、前記通信装置が前記第2の外部電源から電力を受信する場合には、前記通信装置を前記子機に設定する第2設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記第1設定手段が前記親機及び前記子機を設定した場合に、前記格納手段は、前記第1識別情報、前記第2識別情報、前記第3識別情報及び前記第4識別情報を履歴情報として格納し、
前記親機及び前記子機の設定が変更された後、前記通信装置が前記第1の外部電源から電力を受信する場合には、前記第2設定手段が前記通信装置を前記親機に設定し、前記更新手段は、前記格納手段から前記履歴情報を読み出し、前記第2識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、
前記親機及び前記子機の設定が変更された後、前記通信装置が前記第2の外部電源から電力を受信する場合には、前記第2設定手段が前記通信装置を前記子機に設定し、前記更新手段は、前記格納手段から前記履歴情報を読み出すことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記無線通信手段は、前記他の通信装置から受信する電波の電波感度値を算出し、前記算出された電波感度値に応じて、異なる色又は異なる点滅間隔で発光する発光手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第1設定手段による前記親機又は前記子機の設定が、前記第2設定手段による前記親機又は前記子機の設定と異なる場合に、前記第1設定手段による前記親機又は前記子機の設定が前記第2設定手段による前記親機又は前記子機の設定と同一の場合の発光色及び/又は点滅間隔と異なる発光色及び/又は点滅間隔で発光する発光手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項6】
前記通信装置の設定が前記親機であるか又は前記子機であるかに応じて、異なる色及び/又は異なる点滅間隔で発光する発光手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信装置が前記第1の外部電源又は第2の外部電源のいずれか一方からの電力を受信し、且つ前記他の通信装置と無線通信ができない場合に、前記発光手段は、前記通信装置が前記他の通信装置と無線通信をしている場合の発光色及び/又は点滅間隔と異なる発光色及び/又は点滅間隔で発光することを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記第1識別情報〜前記第4識別情報の少なくとも1つが変更された場合には、前記格納手段はその変更された日時を特定する情報を格納することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項9】
前記第1の外部電源は、USB電源であり、前記第2の外部電源は、AC−DCアダプタから供給される電源であることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項10】
通信装置を識別するための第1識別情報及び当該通信装置が属するネットワークを識別するための第2識別情報を格納する格納手段と、
他の通信装置と有線で接続する接続手段と、
前記通信装置が外部電源からの電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定し、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され且つ前記他の通信装置から電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定する設定手段と、
前記第1識別情報及び前記第2識別情報を前記他の通信装置に送信し、前記他の通信装置を識別するための第3識別情報及び当該他の通信装置が属するネットワークを識別するための第4識別情報を前記他の通信装置から受信し、前記通信装置が前記子機として設定されている場合には、前記第4識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記通信装置が前記親機として設定されている場合には、第2識別情報で受信した第4識別情報を更新する更新手段と、
前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記第1識別情報及び前記第3識別情報と、前記更新された第2識別情報又は前記更新された第4識別情報とを用いて、前記他の通信装置と無線通信する無線通信手段と
を備えていることを特徴とする通信装置。
【請求項11】
前記設定手段は、前記通信装置がUSB機器又はHDMI機器から電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定し、前記通信装置が前記USB機器又はHDMI機器以外のデバイスから電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定することを特徴とする請求項10に記載の通信装置。
【請求項12】
前記設定手段は、前記通信装置が前記USB機器又はHDMI機器から電力を受信し且つ前記USB機器又はHDMI機器から正常に認証されない場合には、前記通信装置をサスペンド状態に設定することを特徴とする請求項10又は11に記載の通信装置。
【請求項13】
通信装置を識別するための第1識別情報及び当該通信装置が属するネットワークを識別するための第2識別情報を格納し、他の通信装置と有線で接続される通信装置の制御方法であって、
前記通信装置が前記他の通信装置と接続され、且つ第1の外部電源からの電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定し、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され、且つ前記他の通信装置から電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定し、
前記第1識別情報及び前記第2識別情報を前記他の通信装置に送信し、前記他の通信装置を識別するための第3識別情報及び当該他の通信装置が属するネットワークを識別するための第4識別情報を前記他の通信装置から受信し、前記通信装置が前記親機として設定されている場合には、前記第2識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記通信装置が前記子機として設定されている場合には、前記第2識別情報を受信した第4識別情報で更新し、
前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記第1識別情報及び前記第3識別情報と、前記更新された第2識別情報又は前記更新された第4識別情報とを用いて、前記他の通信装置と無線通信することを特徴とする通信装置の制御方法。
【請求項14】
通信装置を識別するための第1識別情報及び当該通信装置が属するネットワークを識別するための第2識別情報を格納し、他の通信装置と有線で接続される通信装置の制御方法であって、
前記通信装置が外部電源からの電力を受信する場合には、前記通信装置を子機として設定し、前記通信装置が前記他の通信装置と接続され且つ前記他の通信装置から電力を受信する場合には、前記通信装置を親機として設定し、
前記第1識別情報及び前記第2識別情報を前記他の通信装置に送信し、前記他の通信装置を識別するための第3識別情報及び当該他の通信装置が属するネットワークを識別するための第4識別情報を前記他の通信装置から受信し、前記通信装置が前記子機として設定されている場合には、前記第4識別情報を使って前記通信装置及び前記他の通信装置が属するネットワークを形成し、前記通信装置が前記親機として設定されている場合には、第2識別情報で受信した第4識別情報を更新し、
前記他の通信装置が前記通信装置から取り外されている場合に、前記第1識別情報及び前記第3識別情報と、前記更新された第2識別情報又は前記更新された第4識別情報とを用いて、前記他の通信装置と無線通信することを特徴とする通信装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−70354(P2013−70354A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−278460(P2011−278460)
【出願日】平成23年12月20日(2011.12.20)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】