説明

通信装置

【課題】発信者情報の取得に関する設定を、装置の仕様の違いに応じて自動設定できる通信装置を提供すること。
【解決手段】MFC1は、ナンバーディスプレイサービスを有する電話回線70に接続されるとともに、外付電話50が接続される。CPU30は、電話回線70から到来する情報受信端末起動信号と同様の波形を有する擬似起動信号を生成し、外付電話50に対して送出する。CPU30は、擬似起動信号に応答して外付電話50が閉結するか否か、または擬似起動信号に応答して外付電話50が何れのタイミングで閉結するかを調査し、調査結果に基づいて応答実行トリガ回数を設定し記憶する。CPU30は、情報受信端末起動信号の受信回数をカウントする。CPU30は、受信回数が応答実行トリガ回数に到達することに応じて、情報受信端末起動信号に対して応答を行い、発信者情報を取得する。CPU30は、取得した発信者情報を表示部41へ表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、交換機から発呼側の特定情報が送信されてくるナンバーディスプレイサービスに対応した通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電話回線を介して通信を行うファクシミリ装置等の通信装置であって、交換機から発呼側の特定情報が送信されてくるナンバーディスプレイサービスに対応した通信装置が開示されている。当該通信装置に更に外部通信装置(音声通話用の電話機など)が接続される場合には、発呼側電話番号の検出シーケンスを外部通信装置と本体通信装置側との何れで実行するかについての設定が、ユーザ等によって行われる。本体通信装置で検出シーケンスを行う場合は、交換機から送信されてくる情報受信端末起動信号(発呼側電話番号を通知する用意があることを示す信号)に対して、本体通信装置が一次応答を行う。一方、外部通信装置で検出シーケンスを行う場合は、交換機から送信されてくる情報受信端末起動信号に対して、外部通信装置が一次応答を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−16360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外部通信装置には、ナンバーディスプレイ対応の有無や、交換機から極性反転信号より6秒間到来する情報受信端末起動信号に対して何れのタイミングで一次応答するかという応答タイミングの違いなど、装置種類ごとに仕様の違いが存在する。そのため、発呼側電話番号の検出シーケンスの設定をユーザが行う場合には、外部通信装置の仕様に違いに応じて設定を行う必要があることから、誤った設定を行うおそれが生じる。誤った設定の一例としては、外部通信装置がナンバーディスプレイ非対応や非設定の場合に、外部通信装置で発呼側電話番号の検出シーケンスを行う設定をする場合が挙げられる。
【0005】
また、情報受信端末起動信号に対して外部通信装置が一次応答を行わない際には、本体通信装置が一次応答するように制御を行う場合には、ユーザが検出シーケンスの設定を行う必要を無くすことができる。しかしこの場合、外部通信装置の応答タイミングが装置種類ごとに異なるため、外部通信装置が情報受信端末起動信号の最後まで一次応答をしないことを確認した上で、本体通信装置が一次応答する必要が生じる。すると、ナンバーディスプレイ情報を表示させるまでの時間が長くなり、発呼側のユーザの待ち時間が増加することになる。本明細書では、このような不便性を解消することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の通信装置は、発呼側の特定情報を通知するナンバーディスプレイサービスを有する通信回線に接続されるとともに、外部通信装置を接続する接続手段を有する。通信装置は、通信回線から到来する情報受信端末起動信号と同様の波形を有する擬似起動信号を生成し、外部通信装置に対して所定回数送出する擬似起動信号送出手段を備える。また、外部通信装置が閉結したか否かを検出する閉結検出手段を備える。また、擬似起動信号に応答して外部通信装置が閉結するか否か、または擬似起動信号に応答して外部通信装置が何れのタイミングで閉結するかの調査結果に基づいて、応答実行トリガ回数を設定し記憶する応答実行トリガ回数記憶手段を備える。また、通信回線から到来する情報受信端末起動信号の受信回数をカウントする第1カウント手段を備える。また、第1カウント手段の受信回数が応答実行トリガ回数記憶手段に記憶された応答実行トリガ回数に到達することに応じて、情報受信端末起動信号に対して応答を行い発信者情報を取得する取得手段を備える。また、取得した発信者情報を通信装置が備える表示部へ表示する表示手段を備える。
【発明の効果】
【0007】
発呼側の発信者情報の一例としては、電話番号や発信者の氏名などが挙げられる。また、外部通信装置の一例としては、外付電話が挙げられる。情報受信端末起動信号は、交換機が発信者情報を送信する用意があることを通知する信号である。また、情報受信端末起動信号の波形は、例えば0.5秒のオン時間と0.5秒のオフ時間を有する波形とされる。また所定回数は、例えば6回とされる。また、閉結検出手段の一例としては、直流ループを検出する電流検出回路が挙げられる。情報受信端末起動信号に対する応答は、通信回線を閉結して直流ループを形成することで行われる。応答が交換機で受信されると、交換機からは発信者情報を含んだモデム信号が送信されてくる。そして、当該モデム信号を受信することで、発信者情報を取得することができる。また交換機は、情報受信端末起動信号の波形を所定回数送信する間に通信装置から応答がない場合には、タイムアウトと判断する。
【0008】
擬似起動信号送出手段、閉結検出手段や応答実行トリガ回数記憶手段は、例えば、通信装置の起動時や、通信装置の各種設定時などに実行される。これらの手段により、擬似起動信号に応答して外部通信装置が閉結するか否か、または擬似起動信号に応答して外部通信装置が何れのタイミングで閉結するかなどについて、調査を行うことができる。そして、調査結果に基づいて、外部通信装置が発信者情報を通知するサービスの対応機であるか否かや、発信者情報を通知するサービスに対応する設定とされているか否かなどについて判断し、判断結果に基づいて応答実行トリガ回数を設定することができる。
【0009】
第1カウント手段、取得手段、表示手段は、通信装置の被呼時に実行される。通信装置の被呼時には、交換機から通信装置へ情報受信端末起動信号が送信されてくる。そして第1カウント手段によって、情報受信端末起動信号の受信回数がカウントされる。受信回数が応答実行トリガ回数記憶手段に記憶された応答実行トリガ回数に到達したことが検出されると、取得手段によって情報受信端末起動信号に対する応答が行われ、発信者情報が取得される。そして表示手段によって、通信装置の表示部に発信者情報が表示される。
【0010】
以上より、外部通信装置が発信者情報を通知するサービスの対応機であるか否かや、発信者情報を通知するサービスに対応する設定とされているか否かについての調査結果に基づいて、情報受信端末起動信号に対して通信装置が応答するタイミングを自動で設定することができる。よって、外部通信装置の装置種類ごとの仕様の違いに応じて、ユーザが発信者情報を通知するサービスの受信設定を行う必要を無くすことができるため、ユーザの利便性を高めることが可能となる。
【0011】
また、外部通信装置が発信者情報を通知するサービスに対応している場合には、取得した発信者情報を外部通信装置に表示することができると共に、取得した発信者情報を通信装置にも表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】MFC1の構成を表すブロック図である。
【図2】本実施形態に係るメインフローを示す図である。
【図3】本実施形態に係る割り込み処理の具体例を示すフロー図(その1)である。
【図4】本実施形態に係る着信時動作の具体例を示すフロー図(その2)である。
【図5】擬似起動信号の波形図(その1)である。
【図6】擬似起動信号の波形図(その2)である。
【図7】本実施形態に係る着信時動作の具体例を示すフロー図(その1)である。
【図8】本実施形態に係る着信時動作の具体例を示すフロー図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本実施形態に係るMFC(多機能機)1の構成を表すブロック図を、図1(に示す。図1は、回線接続端子12に電話回線70が接続され、電話接続端子11に外付電話50が接続された状態を示す図である。MFC1は、電話回線70を介して交換機71に接続される。交換機71は、発呼側の発信者情報を通知するサービスを実行する交換機である。発呼側の発信者情報の一例としては、電話番号や発信者の氏名などが挙げられる。
【0014】
MFC1は、外部通信装置の一例としての外付電話50を接続可能な電話接続端子11と、電話回線70を接続可能な回線接続端子12とを備えている。電話接続端子11、回線接続端子12は、いずれもMFC1の外部に露出した同一形状のモジュラージャックとして構成されており、2つの接点11Aおよび11Bと、接点12Aおよび12Bをそれぞれ備えている。また、接点12Aとトランス17の一端とを接続する通電経路13Aと、接点12Bとトランス17の他端とを接続する通電経路13Bとが備えられる。
【0015】
リレー15は、電話接続端子11側に設けられる。リレー15は、リレー切替信号RSSに基づいて、接点Xと接点Yとを選択可能に切り替えるリレーである。リレー15の接点Xは、接点11Aを通電経路13Aに第1ノードN1で接続し、接点11Bを通電経路13Bに第2ノードN2で接続する。よって接点Xが選択されると、電話接続端子11の接続先が、モデム部39および回線接続端子12とされる。また、リレー15の接点Yは、鳴動回路18に接続される。よって接点Yが選択されると、電話接続端子11の接続先が鳴動回路18とされる。リレー15は、電話回線70からの情報受信端末起動信号の待ち受け状況では、接点Xを選択して外付電話50を電話回線70に接続した状態に維持するとしてもよい。
【0016】
極性反転回路33は、擬似極性反転信号を生成して外付電話50へ送出する回路である。擬似極性反転信号は、交換機71から電話回線70を介して到来する極性反転信号と同様の信号である。極性反転検知部35は、電話回線70の極性反転を検出する回路である。信号検知部38は、交換機71から到来した情報受信端末起動信号(CAR信号)や呼出信号を検出する回路である。
【0017】
鳴動回路18は、CPU30からの指令に基づいて、擬似呼出信号および擬似起動信号を生成して外付電話50へ送出する周知の回路である。擬似呼出信号は、交換機71から電話回線70を介して送信されてくる呼出信号の代わりとなる信号である。すなわち、リレー15の接続先を接点Yとしておけば、鳴動回路18から外付電話50に擬似呼出信号を出力することができ、着信の有無に関わらず外付電話50を鳴動させることができる。
【0018】
また、擬似起動信号は、交換機71から送信されてくる情報受信端末起動信号(CAR信号)の代わりとなる信号である。図5に示すように、擬似起動信号は、0.5秒のオン時間Ponと0.5秒のオフ時間Poffとを有するパルス波形が、約6秒間繰り返される信号である。また図6に、擬似起動信号の1つのパルス波形の詳細波形図を示す。オン時間Ponでは、微小パルスが15(Hz)の周波数で繰り返された波形となる。またオフ時間Poffでは、微小パルスが存在しない波形となる。
【0019】
なお、FAX機能を有する一般的な通信装置では、擬似呼出信号を生成するための鳴動回路18が備えられている場合が多い。この場合には、擬似起動信号の生成回路に鳴動回路18を流用することで、擬似起動信号生成用の新たな回路を用意する必要がなくなるため、コスト増加を防止することが可能となる。
【0020】
また、電話接続端子11とリレー15と間の通電経路上には、電流検出回路19が備えられる。電流検出回路19は、通電経路に流れる電流の有無を検出し、検出結果を電流検出信号IDSとしてCPU30へ出力する。
【0021】
リレー16は、回線接続端子12側の、第1ノードN1とトランス17との接続経路上に設けられる。リレー16は、通電経路13Aをオン・オフし、回線接続端子12をトランス17に接続するか否かを制御することで、電話回線を閉結するか否かを制御することができる。トランス17は、電話回線70から入力された通信データを、絶縁状態を保持しつつモデム部39に伝達する回路である。また、モデム部39は、デジタル信号とアナログ信号とを相互に変換する周知の回路である。
【0022】
リレー16をオンにすることで、経路RL1の直流ループが形成され、モデム部39が電話回線70と閉結される。また、リレー16をバイパスするように備えられる抵抗34によって、バイパス経路RL2(接点12A、第1ノードN1、抵抗34、トランス17、第2ノードN2、接点12Bを通る経路)の直流ループが形成されており、モデム部39が電話回線70と常に閉結された状態とされている。また、外付電話50のデータ経路(接点12A、第1ノードN1、電流検出回路19、接点11A、外付電話50、接点11B、電流検出回路19、第2ノードN2、接点12B)によって、外付電話50が電話回線70と閉結される。
【0023】
データ経路によって外付電話50が信号を受信している際には、リレー16は非接続状態とされ、経路RL1は遮断される。しかし、バイパス経路RL2を用いることによって、外付電話50が受信した信号をモデム部39でもモニタすることができる。また、バイパス経路RL2は、抵抗34を経由しているため、ハイインピーダンスとなっている。よって、電流量が少ないため、交換機71側からはバイパス経路RL2の直流ループの存在を検知することができない。よって、バイパス経路RL2を用いる際に、外付電話50の応答動作に影響を与えることはない。
【0024】
主制御部29には、CPU30、ROM31、RAM32が備えられる。CPU30は、ROM31に記憶されたプログラムに基づき、MFC1を制御する回路である。CPU30には、モデム部39、極性反転回路33、極性反転検知部35、信号検知部38、鳴動回路18、表示部41、内蔵電話43、操作部44などが接続される。RAM32には、後述する各種のパラメータ(応答実行トリガ回数、カウンタA、送出回数M、状態フラグ、オン時間セットエリア、オフ時間セットエリア、入力数n、等)が記憶される。
【0025】
表示部41は、MFC1の筐体表面(不図示)に設けられた、液晶パネルなどの装置である。内蔵電話43は、MFC1に予め備えられる、音声通話用の受話器である。操作部44は、MFC1の筐体表面に設けられた、テンキーなどの入力装置である。操作部44は、例えば、外付電話50のナンバーディスプレイサービスに関する設定の入力を受け付ける。また、CPU30からはリレー切替信号RSSおよびリレー制御信号SCSが出力され、CPU30には電流検出信号IDSが入力される。
【0026】
本実施形態に係るMFC1で実行される、外付電話50のナンバーディスプレイ対応調査の動作を説明する。メインフローを図2に、割込み処理を図3および図4に示す。また、擬似起動信号の波形図を図5および図6に示す。図2のメインフローは、例えば、MFC1の電源立ち上げ時において、回線自動判別と共に行われる。回線自動判別は、回線の種類(パルス回線、トーン回線など)を判別する動作である。また、図2のメインフローは、ユーザにより任意のタイミングで行なわれるとしてもよい。
【0027】
なお、MFC1の初期状態において、リレー15の接続先が接点Yとされ、外付電話50が電話回線70に接続されている場合を説明する。また、リレー16が非接続状態とされ、電話回線70にモデム部39が閉結されていない場合を説明する。また、MFC1の初期状態において、状態フラグがオフ状態とされ、オン状態カウンタおよびオフ状態カウンタが0とされ、オン時間セットエリアおよびオフ時間セットエリアが0とされ、入力数nが0とされる場合を説明する。
【0028】
S211において、CPU30は、0.5秒オンタイマーをセットする。0.5秒オンタイマーは、擬似起動信号のオン時間Ponを測定するためのタイマーである。
【0029】
S213において、CPU30は、極性反転回路33で擬似極性反転信号を生成し、外付電話50へ送出する。これにより、交換機71の仕様(極性反転信号を送出してから情報受信端末起動信号を送出する仕様)を、MFC1で忠実に再現することができる。よって、外付電話50のナンバーディスプレイ対応調査を、より確実に行うことが可能となる。
【0030】
S215において、CPU30は、0.1秒の間待機する。なお、待機時間は交換機71の仕様等によって定めればよく、0.1秒に限られない。また、待機時間は、予めユーザ等によって入力されてもよい。
【0031】
S217において、CPU30は、状態フラグをオン状態にセットする。状態フラグは、擬似起動信号および情報受信端末起動信号(CAR信号)の状態を記憶するためのフラグである。
【0032】
S218において、CPU30は、RAM32に記憶されているカウンタAおよび送出回数Mを0にリセットする。カウンタAは、15(Hz)の微小パルス信号(図6)を生成するためのカウンタである。送出回数Mは、擬似起動信号において、0.5秒のオン時間と0.5秒のオフ時間とを有するパルス波形(図5)が鳴動回路18から送出された回数である。また、応答フラグが「応答なし」にリセットされる。応答フラグは、擬似起動信号に対して外付電話50が一次応答したことを示すフラグである。
【0033】
S219において、CPU30は、セットアップフラグをオンにセットする。セットアップフラグは、割込み処理(図3、図4)を行うか否かを決定するためのフラグである。割込み処理の詳細内容については後述する。
【0034】
S221において、CPU30は、擬似起動信号のパルス波形の送出回数Mが、5回に到達したか否かを判断する。5回に到達していない場合(S221:NO)には、S223へ進む。S223において、CPU30は、応答フラグが「応答あり」にセットされたか否かを判断する。応答フラグが「応答あり」にセットされていない場合(S223:NO)には、S221へ戻る。一方、応答フラグが「応答あり」にセットされている場合(S223:YES)には、外付電話50がナンバーディスプレイ対応機であると判断され、S225へ進む。
【0035】
S225においてCPU30は、応答実行トリガ回数の値を、外付電話50の閉結が検出された時点の送出回数Mに1を加えた値に設定し、RAM32に記憶する。
【0036】
以上より、外付電話50がナンバーディスプレイ対応機であると判断された場合には、応答実行トリガ回数の値が、応答フラグがセットされた時点の送出回数Mに1を加えた値に設定される。これにより、MFC1側の応答タイミングを、外付電話50の応答タイミングの直後のタイミングになるように自動で設定することができる。すなわち、情報受信端末起動信号に対する応答を、外付電話50が優先的に行うように、自動で設定が行われる。
【0037】
またS221において、送出回数Mが5回に達している場合(S221:YES)には、外付電話50がナンバーディスプレイサービス対応機であるが、ナンバーディスプレイサービスに対応する設定とされていない可能性がある場合と判断される。よってS227へ進み、”ナンバーディスプレイ機能確認して下さい”の旨を表示部41に表示する。これにより、外付電話50の設定をナンバーディスプレイサービスに対応するように変更する旨をユーザへ報知する。
【0038】
S229において、CPU30は、外付電話50のナンバーディスプレイ機能がオンにされたか否かを判断する。例えば、操作部44で外付電話50の設定変更の入力を受け付けた場合には、外付電話50のナンバーディスプレイ機能がオンにされたと判断してもよい。オンにされたと判断された場合(S229:YES)にはS211へ戻り、再度メインフローが開始される。
【0039】
一方、オンにされていないと判断された場合(S229:NO)には、外付電話50がナンバーディスプレイサービス対応機ではない場合や、ナンバーディスプレイサービスに対応する設定とされない場合などであると判断され、S231へ進む。S231において、CPU30は、応答実行トリガ回数の値を、初期値である「1」に設定し、RAM32に記憶する。
【0040】
以上より、外付電話50がナンバーディスプレイサービス対応機ではない場合や、ナンバーディスプレイサービスに対応する設定とされない場合などであると判断された場合には、応答実行トリガ回数の値が「1」に設定される。これにより、情報受信端末起動信号が着信してからの最短時間でMFC1が一次応答するように、自動で設定を行うことができる。すなわち、情報受信端末起動信号に対する応答を、MFC1が優先的に行うように、自動で設定が行われる。
【0041】
なお、応答実行トリガ回数の値の初期値は「1」に限られず、1よりも大きい値でもよい。初期値を大きくすることにより、情報受信端末起動信号の着信をより確実に検出することが可能となる。
【0042】
擬似起動信号を生成するための割込み処理について、図3および図4のフローを用いて説明する。割込み処理は、1/30秒ごとに行われる処理である。
【0043】
S241において、CPU30は、RAM32に記憶されているセットアップフラグがオンであるか否かを判断する。オンでない場合(S241:NO)には、割り込み処理を行わない場合であると判断され、S243へ進み、CPU30は、割り込み処理とは異なる別の処理を行う。一方、オンである場合(S241:YES)には、割り込み処理を実行するためにS245へ進む。
【0044】
S245において、CPU30は、RAM32に記憶されている状態フラグがオン状態であるか否かを判断する。状態フラグがオン状態である場合には、擬似起動信号のオン時間Pon中である(S245:YES)と判断され、S247へ進む。
【0045】
S247において、CPU30は、カウンタAの値が「1」であるか否かを判断する。カウンタAの値が「1」ではないと判断される場合(S247:NO)には、S249へ進む。S249において、CPU30は、鳴動回路18から送出される擬似起動信号を、オン状態にする。そしてS251において、CPU30は、カウンタAの値を「1」にセットする。
【0046】
また、S247において、カウンタAの値が「1」であると判断される場合(S247:YES)には、S253へ進む。S253において、CPU30は、鳴動回路18から送出される擬似起動信号を、オフ状態にする。そしてS255において、CPU30は、カウンタAの値を「0」にリセットする。
【0047】
S257において、CPU30は、外付電話50が一次閉結されたか否かを判断する。外付電話50が一次閉結されると、情報受信端末起動信号に対して一次応答が行われたことになる。一次閉結の検出は、電流検出回路19で直流ループが検出されるか否かによって行われる。一次閉結されたと判断される場合(S257:YES)には、外付電話50がナンバーディスプレイ対応であると判断される。よってS259に進み、CPU30は、応答フラグを「応答あり」にセットする。そしてフローが終了される。
【0048】
一方、S257において一次閉結されていないと判断される場合(S257:NO)にはS261へ進む。S261において、CPU30は、0.5秒オンタイマーがタイムアップしたか否かを判断する。タイムアップしていない場合(S261:NO)には、擬似起動信号のオン時間Pon中であると判断され、フローが終了される。タイムアップしている場合(S261:YES)には、擬似起動信号のオン時間Ponが終了したと判断され、S263へ進む。
【0049】
S263において、CPU30は、擬似起動信号の0.5秒オフタイマーをセットする。0.5秒オフタイマーは、擬似起動信号のオフ時間Poffを測定するためのタイマーである。S265において、CPU30は、状態フラグをオフ状態にセットする。S267において、CPU30は、鳴動回路18から外付電話50に対して送出される擬似起動信号を、オフ状態に維持する。そしてフローが終了される。
【0050】
また、S245において状態フラグがオン状態であると判断される場合には、擬似起動信号のオフ時間Poff中である(S245:NO)と判断され、S271(図4)へ進む。S271において、CPU30は、0.5秒オフタイマーがタイムアップしたか否かを判断する。タイムアップしていない場合(S271:NO)には、擬似起動信号のオフ時間Poff中であると判断され、S273へ進む。
【0051】
S273において、CPU30は、外付電話50が一次閉結されたか否かを判断する。一次閉結されたと判断される場合(S273:YES)には、外付電話50がナンバーディスプレイ対応であると判断される。よってS259に進み、CPU30は、応答フラグを「応答あり」にセットする。そしてフローが終了される。一方、一次閉結されていないと判断される場合(S273:NO)には、フローが終了される。
【0052】
またS271において、0.5秒オフタイマーがタイムアップしている場合(S271:YES)には、擬似起動信号のオフ時間Poffが終了したと判断され、S275へ進む。S275において、CPU30は、外付電話50へ送出した擬似起動信号の送出回数Mを1カウントアップする。
【0053】
S277において、CPU30は、擬似起動信号の0.5秒オンタイマーをセットする。S279において、CPU30は、状態フラグをオン状態にセットすると共に、カウンタAの値を「0」にリセットする。そしてフローを終了する。
【0054】
これにより、割込み処理が1/30秒ごとに繰り返されることで、図6に示すような15(Hz)の繰り返し周波数を有する微小パルスの信号が生成される。なお、割込み処理の実行タイミングは、1/30秒ごとに限られず、交換機71の仕様等によって定めればよい。情報受信端末起動信号の微小パルスにおける繰り返し周波数の仕様が16(Hz)の場合には、擬似起動信号の微小パルスにおける繰り返し周波数が16(Hz)近傍となるように、割込み処理の実行タイミングを決定すればよい。
【0055】
そして、メインフロー(図2)において割込み処理が繰り返されることで、交換機71から到来する情報受信端末起動信号と同様の波形を有する擬似起動信号(図5)が鳴動回路18で生成され、外付電話50に対して送出される。
【0056】
本実施形態に係るMFC1の着信時動作を説明する。着信時動作について、図7および図8のフロー図と、図5の情報受信端末起動信号の波形図を用いて説明する。
【0057】
S11では、極性反転が極性反転検知部35で検出されたか否かが判断される。極性反転は、各種の信号が交換機71から送出開始される旨を、MFC1へ知らせるための信号である。各種の信号の一例としては、情報受信端末起動信号や呼出信号が挙げられる。極性反転が検出されると、S13へ進み、信号検出動作へ移行する。なお、CI信号ポートを常に監視する場合には、S11を省略することも可能である。
【0058】
S13では、CI信号ポートのオン状態が検出されたか否かが、CI信号ポートを直接監視することで判断される。S13の動作は、所定のサイクルタイム(例えば60Hz)で繰り返し実行される。S13において、入力信号がオン状態(ハイレベル)であればS15へ進む。S15において、オン状態カウンタを+1し、S19へ進む。一方、入力信号がオフ状態(ローレベル)であればS17へ進む。S17において、オフ状態カウンタを+1し、S19へ進む。
【0059】
S19では、RAM32に記憶されている状態フラグがオン状態であるか否かが判断される。状態フラグがオフ状態である場合(S19:NO)には、S21(図8)に進む。S21では、今回のサイクルでCI信号ポートがオンからオフへ遷移したか否かが判断される。今回のサイクルでオフ状態へ遷移していない場合(S21:NO)にはS13へ戻り、今回のサイクルでオフ状態へ遷移した場合(S21:YES)にはS23に進む。
【0060】
S23において、オン状態カウンタのカウント数が、RAM32のオン時間セットエリアに記憶される。また、オン状態カウンタおよびオフ状態カウンタが0にリセットされる。S13の動作は、所定のサイクルタイム(例えば60Hz)で繰り返し実行されるため、オン状態カウンタのカウント数によって入力信号のオン時間を計測することができる。そして、S24において、RAM32内の状態フラグがオン状態にセットされる。
【0061】
S25において、外付電話50が一次閉結されたか否かが判断される。外付電話50が一次閉結されると、情報受信端末起動信号に対して一次応答が行われたことになる。一次閉結されていないと判断される場合(S25:NO)にはS13へ戻り、一次閉結されたと判断される場合(S25:YES)にはS26へ進む。
【0062】
外付電話50での一次応答が交換機71で受信されると、交換機71から外付電話50へは、発信者情報を含んだモデム信号が送信されてくる。S26において、CPU30は、外付電話50のデータ経路をバイパス経路RL2を用いてモニタすることで、外付電話50が受信している発信者情報を取得する。S27において、CPU30は、取得した発信者情報(電話番号)を表示部41に表示する。
【0063】
また、S19において、状態フラグがオン状態の場合(S19:YES)には、S28に進む。S28では、今回のサイクルでCI信号ポートがオフからオンへ遷移したかが判断される。今回のサイクルでオン状態へ遷移していない場合(S28:NO)にはS13へ戻り、今回のサイクルでオン状態へ遷移した場合(S28:YES)にはS29に進む。
【0064】
S29において、オフ状態カウンタのカウント数が、RAM32のオフ時間セットエリアに記憶される。また、オン状態カウンタおよびオフ状態カウンタが0にリセットされる。これにより、オフ状態カウンタのカウント数によって入力信号のオフ時間を計測することができる。そして、S30において、RAM32内の状態フラグがオフ状態にセットされる。
【0065】
S31において、情報受信端末起動信号(CAR信号)が検出されたか否かが判断される。当該判断は、オン時間セットエリアに記憶されているオン時間と、オフ時間セットエリアに記憶されているオフ時間を用いて行われる。
【0066】
オン時間とオフ時間が共に0.5秒でない場合には、呼出信号を受信していると判断され(S31:NO)、S33へ進む。S33では、次回の呼出信号から鳴動動作が行われる。
【0067】
一方、オン時間とオフ時間が共に0.5秒である場合には、情報受信端末起動信号を受信していると判断され(S31:YES)、S34へ進む。S34において、情報受信端末起動信号の入力数nが1カウントアップされる。
【0068】
S35において、外付電話50が一次閉結されたか否かが判断される。外付電話50が一次閉結されたと判断される場合(S35:YES)には、外付電話50が情報受信端末起動信号に対して一次応答した場合であると判断され、S26(図8)へ進む。一方、外付電話50が一次閉結されていないと判断される場合(S35:NO)には、S41へ進む。S41において、入力数nが、前述したメインフロー(図2)で決定された応答実行トリガ回数に到達したか否かが判断される。
【0069】
入力数nが応答実行トリガ回数に未到達である場合(S41:NO)には、まだMFC1が一次応答するタイミングではないと判断され、S13へ戻る。一方、入力数nが応答実行トリガ回数に到達した場合(S41:YES)には、MFC1が一次応答するタイミングであると判断される。よってS43へ進み、MFC1によって一次応答が行われ、経路RL1によって発信者情報が取得される。そしてS45において、CPU30は、取得した発信者情報を表示部41に表示する。
【0070】
図2から図6を用いて、メインフローおよび割込み処理の具体例を説明する。なお、説明の簡略化のため、応答実行トリガ回数の値が設定されるまでの動作を説明する。例として、外付電話50がナンバーディスプレイ対応機でなく、擬似起動信号に対する一次応答が行われない場合を説明する。
【0071】
MFC1の電源投入に伴い、図2のメインフローが開始される。時刻t1(図6)において極性反転が送出され(S213)、状態フラグがオン状態にセットされ(S217)、カウンタA、送出回数M、応答フラグがリセットされる(S218)。セットアップフラグがオンにされると(S219)、図3および図4の割込み処理が開始される。
【0072】
1回目の割込み処理では、セットアップフラグがオンであり(S241:YES)、状態フラグがオン状態であり(S245:YES)、カウンタAの値が「0」である(S247:NO)。よって、時刻t2(図6)において擬似起動信号がオン状態に遷移し(S249)、カウンタAの値が「1」にセット(S251)される。また、外付電話50は一次閉結されず(S257:NO)、0.5秒オンタイマーがタイムアップしないため(S261:NO)、割込み処理が終了する。
【0073】
2回目の割込み処理が開始されると、セットアップフラグがオンであり(S241:YES)、状態フラグがオン状態であり(S245:YES)、カウンタAの値が「1」である(S247:YES)。よって、時刻t3(図6)において擬似起動信号がオフ状態に遷移し(S253)、カウンタAの値が「0」にリセット(S255)される。また、外付電話50は一次閉結されず(S257:NO)、0.5秒オンタイマーがタイムアップしないため(S261:NO)、割込み処理が終了する。
【0074】
そして0.5秒のオン時間Ponの間、上記の割り込み処理が繰り返される。よって、図6のオン時間Ponの波形が形成される。
【0075】
オン時間Pon(0.5秒)が経過すると、0.5秒オンタイマーがタイムアップする(S261:YES)。よって、0.5秒オフタイマーがセットされ(S263)、状態フラグがオフ状態にセットされ(S265)、擬似起動信号がオフ状態に維持される(S267)。よって、時刻t5(図6)においてオン時間Ponが終了し、オフ時間Poffが開始される。
【0076】
次の割込み処理が開始されると、セットアップフラグがオンであり(S241:YES)、状態フラグがオフ状態である(S245:NO)。また、0.5秒オフタイマーがタイムアップせず(S271:NO)、外付電話50は一次閉結されない(S273:NO)ため、割込み処理が終了する。そして0.5秒のオフ時間Poffの間、上記の割り込み処理が繰り返される。よって、図6のオフ時間Poffの波形が形成される。
【0077】
オフ時間Poff(0.5秒)が経過すると、0.5秒オフタイマーがタイムアップする(S271:YES)。よって送出回数Mが1カウントアップされ(S275)、0.5秒オンタイマーがセットされ(S277)、状態フラグがオン状態にセットされると共にカウンタAがリセットされる(S279)。よって、時刻t6(図6)においてオフ時間Poffが終了し、オン時間Ponが開始される。
【0078】
以上説明したとおり、上述の割込み処理が繰り返され、0.5秒のオン時間Ponと0.5秒のオフ時間Poffとを有するパルス波形が繰り返し生成され、外付電話50へ送出される。そして外付電話50が一次閉結されない場合を説明しているため、メインフロー(図2)において、送出回数Mが5回に到達する(S221:YES)。また外付電話50がナンバーディスプレイ対応機でない場合を説明しているため(S229:NO)、応答実行トリガ回数の値が、初期値である「1」に設定される。
【0079】
本実施形態の説明例に係るMFC1の効果を説明する。本実施形態のMFC1では、擬似起動信号を生成して外付電話50に送出し、外付電話50の反応状態を検知することで、外付電話50がナンバーディスプレイサービスの対応機であるか否かについて調査することができる。そして、外部通信装置がナンバーディスプレイサービス対応機ではない場合や、ナンバーディスプレイサービスに対応する設定とされていない場合であると判断されると、応答実行トリガ回数の値が、初期値(1回)に自動で設定される。これにより、情報受信端末起動信号に対して外付電話50が一次応答しない場合には、情報受信端末起動信号が着信してからの最短時間でMFC1が一次応答することになる。すなわち、外付電話50よりもMFC1が優先して情報受信端末起動信号に一次応答するように、外付電話50の仕様の調査結果に基づいて自動で設定を行うことができる。よって、ユーザがナンバーディスプレイの受信設定を行う必要がなくなるため、ユーザの利便性を高めることが可能となる。
【0080】
また、外付電話50がナンバーディスプレイサービスに対応している場合には、取得した発信者情報を外付電話50に表示することができると共に、取得した発信者情報をMFC1の表示部41にも表示することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態のMFC1では、擬似起動信号を生成して外付電話50に送出し、外付電話50の反応状態を検知することで、外付電話50の情報受信端末起動信号に対する応答タイミング(何回目で応答するかなど)を調査することができる。そして、MFC1側の応答タイミングを、外付電話50の応答タイミングの直後のタイミングになるように自動で設定することができる。これにより、故障等によって外付電話50が情報受信端末起動信号に応答しない場合には、その直後の最も早いタイミングで、MFC1が代わって応答することができる。よって、ナンバーディスプレイ情報を表示させるための時間が長くなることを防止することができ、発呼側のユーザの待ち時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0082】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0083】
なお、MFC1は通信装置の一例である。外付電話50は外部通信装置の一例である。電話回線70は通信回線の一例である。電話接続端子11は接続手段の一例である。電流検出回路19は閉結検出手段の一例である。極性反転回路33は擬似極性反転信号送出手段の一例である。操作部44は受付手段の一例である。
【0084】
また、S249、S253を実行する制御部は擬似起動信号送出手段の一例である。S257、S273を実行する制御部は閉結検出手段の一例である。S231、S225を実行する制御部は応答実行トリガ回数記憶手段の一例である。S34を実行する制御部は第1カウント手段の一例である。S26、S43を実行する制御部は取得手段の一例である。S45、S27を実行する制御部は表示手段の一例である。S275を実行する制御部は第2カウント手段の一例である。S213を実行する制御部は擬似極性反転信号送出手段の一例である。S227を実行する制御部は警告手段の一例である。
【符号の説明】
【0085】
1 MFC
11 電話接続端子
12 回線接続端子
15、16 リレー
19 電流検出回路
30 CPU
39 モデム部
41 表示部
50 外付電話
70 電話回線
RL1 経路
RL2 バイパス経路
M 送出回数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発呼側の発信者情報を通知するサービスを有する通信回線に接続されるとともに、外部通信装置を接続する接続手段を有する通信装置において、
前記通信回線から到来する情報受信端末起動信号と同様の波形を有する擬似起動信号を生成し、前記外部通信装置に対して所定回数送出する擬似起動信号送出手段と、
前記外部通信装置が閉結したか否かを検出する閉結検出手段と、
前記擬似起動信号に応答して前記外部通信装置が閉結するか否か、または前記擬似起動信号に応答して前記外部通信装置が何れのタイミングで閉結するかの調査結果に基づいて、応答実行トリガ回数を設定し記憶する応答実行トリガ回数記憶手段と、
前記通信回線から到来する前記情報受信端末起動信号の受信回数をカウントする第1カウント手段と、
前記第1カウント手段の前記受信回数が前記応答実行トリガ回数記憶手段に記憶された前記応答実行トリガ回数に到達することに応じて、前記情報受信端末起動信号に対して応答を行い前記発信者情報を取得する取得手段と、
取得した前記発信者情報を前記通信装置が備える表示部へ表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記応答実行トリガ回数記憶手段は、
前記所定回数分の前記擬似起動信号が送出される期間中に、前記外部通信装置の閉結が前記閉結検出手段で検出されない場合には、応答実行トリガ回数の値を初期値に設定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記外部通信装置へ送出した前記擬似起動信号の送出回数をカウントする第2カウント手段をさらに備え、
前記応答実行トリガ回数記憶手段は、前記所定回数分の前記擬似起動信号が送出される期間中に、前記外部通信装置の閉結が前記閉結検出手段で検出された場合には、応答実行トリガ回数の値を前記外部通信装置の閉結が検出された時点の前記送出回数に1を加えた値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記通信回線から到来する極性反転信号と同様の擬似極性反転信号を生成し、前記外部通信装置に対して送出する擬似極性反転信号送出手段をさらに備え、
前記擬似極性反転信号送出手段は、前記擬似極性反転信号が送出されてから所定時間の経過後に前記擬似起動信号を前記外部通信装置に対して送出することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記応答実行トリガ回数記憶手段は、
前記所定回数分の前記擬似起動信号が送出される期間中に、前記外部通信装置の閉結が前記閉結検出手段で検出されない場合には、前記外部通信装置の設定を前記発信者情報を通知するサービスに対応するように変更する旨を前記表示部へ表示する警告手段と、
各種の設定の入力を受け付ける受付手段とをさらに備え、
前記受付手段で前記外部通信装置の設定変更の入力を受け付けた場合には、前記擬似起動信号送出手段および前記閉結検出手段を再度実行し、
前記受付手段で前記外部通信装置の設定変更の入力を受け付けなかった場合には、前記応答実行トリガ回数の値を初期値に設定することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−160025(P2011−160025A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17699(P2010−17699)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】