説明

通信装置

【課題】ケーブルの接続に応答して待機状態から作動状態への起動操作を行う。
【解決手段】充電システム1は、充電スタンド機2から車載機3へ電力線6を通して充電用の電力を供給する。さらに、充電スタンド機2と車載機3とは、電力線6を通して通信する電力線通信装置としての通信回路22、32を備える。車載機3は、電力線6のインピーダンスを検出する検出回路38を備える。さらに、車載機3は、検出回路38により検出されたインピーダンスに基づいて、通信回路32の待機状態と作動状態との間の切替えを行う制御装置39を備える。例えば、制御装置39は、電力線6のインピーダンスの変化によってケーブル7が接続されたことを検出する。制御装置39は、ケーブル7の接続に応答して、通信回路32を待機状態から作動状態へ切替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源機器と負荷機器との間を接続するケーブルを通して通信を提供する通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、電力線通信装置を開示している。この電力線通信装置は、電源機器と負荷機器との組合せが正規であることを認証するために、電源機器と負荷機器との間で認証情報を通信する。さらに、プラグ差込口と電源プラグとに、プラグ差込口に電源プラグが差し込まれたときに信号を出力するスイッチなどを設け、この信号に応答して電力線通信を実行する技術を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−42822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の構成では、プラグ差込口と電源プラグとに専用のスイッチを設ける必要がある。これでは汎用プラグ、または複数の種類のプラグを利用することができない。また、専用のスイッチはシステムのコストを上昇させる。さらに、スイッチのような機械的な部品は、異物などによる誤作動を生じるおそれがある。このため、高い信頼性を実現することが困難であった。
【0005】
また、電力線通信装置の通信機能を利用して電力線の接続を検出する技術が考えられるが、電力線が非接続のときにも電力線通信装置に電力を供給し続ける必要がある。このため、消費電力が増加するという問題点があった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電力を抑制した通信装置を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、待機状態から作動状態への起動操作を行う高い信頼性をもつ構成を備える通信装置を提供することである。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、ケーブルが接続されたことを機械的なスイッチを設けることなく検出することができ、ケーブルの接続に応答して待機状態から作動状態への起動操作を行うことができる通信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
【0010】
請求項1に記載の発明は、電源機器(2)から負荷機器(3)へ電力を供給する電力線(6)を含む電線(6、655、755)を接続するための接続部材(7、607、707)であって、電源機器と負荷機器との間に設けられた脱着可能な接続部材(7、607、707)を通して電源機器と負荷機器との間の通信を提供する通信装置において、電線に対して通信信号を送受信する通信回路(32、232)と、電線のインピーダンスを検出する検出回路(38、238、338、438)と、検出回路により検出されたインピーダンスに基づいて、通信回路の待機状態と作動状態との間の切替えを行う制御装置(39、439)とを備えることを特徴とする。
【0011】
この構成によると、通信装置に設けられた検出回路によって電線のインピーダンスが検出される。そして、検出されたインピーダンスに基づいて、通信回路の待機状態と作動状態との切替えが行われる。これにより、待機状態においては、通信回路の消費電力を抑制することができる。また、ケーブルの接続を検出するスイッチを要することなく通信回路の待機状態と作動状態との間の切替えを実行することができる。例えば、通信回路を通信機能が制限された状態から、通信機能の制限を解除された状態に切替えることができる。すなわち、電線のインピーダンスに応じて、通信回路の起動操作が可能となる。また、逆に、通信回路を通信機能の制限を解除された状態から、通信機能が制限された状態に切替えてもよい。
【0012】
請求項2に記載の発明は、負荷機器は電源機器から電線を介して充電される二次電池(51)を備え、通信回路と検出回路と制御装置とは、負荷機器に設けられていることを特徴とする。この構成によると、負荷機器において、電線のインピーダンスが検出され、そのインピーダンスに基づいて通信回路の状態が切替えられる。このため、負荷機器における通信のための消費電力を抑制することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、二次電池は車両に搭載されており、電源機器は、二次電池を充電する充電装置であることを特徴とする。この構成によると、車両において、電線のインピーダンスが検出され、そのインピーダンスに基づいて通信回路の状態が切替えられる。このため、車両における通信のための消費電力を抑制することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、制御装置(39、439)は、検出回路により検出されたインピーダンスがケーブルの接続操作を示すとき通信回路を待機状態から作動状態に切替えることを特徴とする。この構成によると、ケーブルの接続操作に応答して、通信回路を起動することができる。すなわち、ケーブルが非接続の間に通信回路を通信機能が制限された状態においた後に、ケーブルが接続操作されると、通信回路を機能制限が解除された状態に切替えることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、制御装置(39、439)は、検出回路により検出されたインピーダンスの変化がケーブルの非接続から接続への変化を示すことを判定する第1の判定手段(173)と、第1の判定手段に応答して通信回路を待機状態から作動状態に切替える起動手段(174)と、検出回路により検出されたインピーダンスの変化がケーブルの接続から非接続への変化を示すことを判定する第2の判定手段(179)と、第2の判定手段に応答して再び第1の判定手段による判定へ戻る復帰手段(179−171)とを備えることを特徴とする。
【0016】
この構成によると、ケーブルの非接続から接続への変化、すなわち接続操作をインピーダンスの変化によって検出できる。そして、接続操作の後に、通信回路を起動することができる。また、ケーブルの接続から非接続への変化、すなわち分離操作をインピーダンスの変化によって検出できる。そして、分離操作の後に、再び、ケーブルの接続操作を待つ状態へ復帰することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、制御装置(439)は、検出回路により検出されたインピーダンスが通信の相手方(2)からの要求を示すとき通信回路を待機状態から作動状態に切替えることを特徴とする。この構成によると、通信の相手方から制御装置を操作することによって、通信の相手方から、通信回路の起動操作が可能となる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、通信の相手方(2)は、要求を示すために電線のインピーダンスを調節するインピーダンス調節回路(428)を備えることを特徴とする。この構成によると、通信の相手方に設けられたインピーダンス調節回路によって電線のインピーダンスを調節することができる。このため、通信の相手方から、制御装置を操作することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、通信回路(32、232)は、電線に通信信号を送信する送信回路(35、235)と、電線から通信信号を受信する受信回路(36)と、送信回路と受信回路とを制御する通信制御回路(37)とを備え、検出回路(38、238、338、438)は、電線に検査信号を供給する出力回路(38a、238a)を備え、検査信号に基づいて電線のインピーダンスを検出することを特徴とする。この構成によると、電線に検査信号を供給し、電線のインピーダンスを検出することができる。
【0020】
請求項9に記載の発明は、通信回路(232)は、電線に通信信号を送信する送信回路(235)と、電線から通信信号を受信する受信回路(36)と、送信回路と受信回路とを制御する通信制御回路(37)とを備え、検出回路(238)は、送信回路を通して電線に検査信号を供給する出力回路(238a)を備え、検査信号に基づいて電線のインピーダンスを検出することを特徴とする。この構成によると、送信回路の少なくとも一部を利用して、電線に検査信号を供給し、電線のインピーダンスを検出することができる。
【0021】
請求項10に記載の発明は、検出回路(38、238、338、438)は、検査信号が出力されたときに検出される出力回路の出力電流に基づいて電線のインピーダンスを検出することを特徴とする。この構成によると、電線上における電流を検出することなく、検査信号を供給する出力回路における電流によって、電線のインピーダンスを検出することができる。
【0022】
請求項11に記載の発明は、検出回路(238)は、出力回路の出力電流をフィルタ回路の電圧降下によって検出することを特徴とする。この構成によると、送信回路が備えるフィルタ回路を利用して、出力電流を検出することができる。
【0023】
請求項12に記載の発明は、検出回路(338)は、出力回路の出力電流をトランスの電圧降下によって検出することを特徴とする。この構成によると、トランスを利用して、出力電流を検出することができる。
【0024】
請求項13に記載の発明は、検出回路(38、238、338、438)は、間欠的に、電線のインピーダンスを検出することを特徴とする。この構成によると、間欠的にインピーダンスが検出される。このため、インピーダンス検出に要する消費電力を抑制することができる。
【0025】
請求項14に記載の発明は、制御装置(39、439)は、検出回路により検出されたインピーダンスが故障を示す値であることを判定する故障検出手段(591、592)を備えることを特徴とする。この構成によると、電線のインピーダンスが故障を示す値であることが判定される。すなわち、通信線である電線が短絡などの故障状態にあることを判定することができる。
【0026】
請求項15に記載の発明は、通信回路は、電力線に対して通信信号を送受信するよう構成され、検出回路は、電力線のインピーダンスを検出するよう構成されていることを特徴とする。この構成によると、電力線によって通信できるとともに、電力線が接続されたことをインピーダンスによって検出し、通信回路の待機状態と作動状態との切換えを行うことができる。
【0027】
請求項16に記載の発明は、ケーブル(607、707)は、電線として、電力線と、信号を伝送するための信号線(655、755)とを備え、通信回路は、信号線に対して通信信号を送受信するよう構成され、検出回路は、信号線のインピーダンスを検出するよう構成されていることを特徴とする。この構成によると、ケーブルに電力線とともに設けられた信号線によって通信できるとともに、信号線が接続されたことをインピーダンスによって検出し、通信回路の待機状態と作動状態との切換えを行うことができる。
【0028】
請求項17に記載の発明は、信号線は、電源機器(2)に設けられた制御機器(658)と負荷機器(3)に設けられた制御機器(659)との間で信号を伝送するよう構成されていることを特徴とする。この構成によると、電源機器に設けられた制御機器と負荷機器に設けられた制御機器とが信号伝送ために利用する信号線を利用して、通信回路による通信を提供することができる。
【0029】
請求項18に記載の発明は、電源機器(2)に設けられた制御機器(658)と負荷機器(3)に設けられた制御機器(659)とは、信号線の直流電圧のレベルにより情報を送受信するよう構成されていることを特徴とする。この構成によると、電圧レベルにより情報が送受信される信号線を利用して、通信回路による通信を提供することができる。
【0030】
請求項19に記載の発明は、電源機器(2)に設けられた制御機器(658)と負荷機器(3)に設けられた制御機器(659)とは、信号線のパルス幅変調信号のデューティ比によって情報を送受信するよう構成されていることを特徴とする。この構成によると、パルス幅変調信号のデューティ比により情報が送受信される信号線を利用して、通信回路による通信を提供することができる。
【0031】
なお、特許請求の範囲および上記手段の項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明を適用した第1実施形態に係る充電システムを示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の車載機を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態の車載機の作動を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態の充電スタンド機の作動を示すフローチャートである。
【図5】第1実施形態の使用例におけるケーブル(CBL)の接続(ON)と非接続(OFF)とを示すタイムチャートである。
【図6】第1実施形態の使用例における検査信号(SPR)を示すタイムチャートである。
【図7】第1実施形態の使用例における検出信号(VDT)を示すタイムチャートである。
【図8】第1実施形態の使用例における制御装置(CTL)による電源制御モードを示すタイムチャートである。
【図9】第1実施形態の使用例における通信制御回路(COM)の作動モードを示すタイムチャートである。
【図10】第1実施形態の使用例における送信回路(TRN)の作動モードを示すタイムチャートである。
【図11】第1実施形態の使用例における受信回路(RCV)の作動モードを示すタイムチャートである。
【図12】第1実施形態の使用例における消費電力(PCM)を示すタイムチャートである。
【図13】本発明を適用した第2実施形態に係る車載機を示すブロック図である。
【図14】本発明を適用した第3実施形態に係る車載機を示すブロック図である。
【図15】本発明を適用した第4実施形態に係る車載機を示すブロック図である。
【図16】本発明を適用した第5実施形態に係る車載機の作動を示すフローチャートである。
【図17】本発明を適用した第6実施形態に係る充電システムを示すブロック図である。
【図18】本発明を適用した第7実施形態に係る充電システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。また、後続の実施形態においては、先行する実施形態で説明した事項に対応する部分に百以上の位だけが異なる参照符号を付することにより対応関係を示し、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
【0034】
(第1実施形態)
図1は、本発明を適用した第1実施形態に係る充電システム装置1を示すブロック図である。充電システム1は、電源機器としての充電スタンド機2と、負荷機器としての車載機3とを含む。充電システム1は、充電スタンド機2から車載機3へ電力を供給する電力供給システムでもある。充電システム1は、充電スタンド機2から車載機3の電池を充電する。充電スタンド機2は、個人の住宅、または商業的な充電スタンドに設置されている。充電スタンド機2は、直流電源(DCS)4を備える。車載機3は、電動車両、またはハイブリッド車両に搭載されている。車載機3は、直流負荷(DCL)5を備える。
【0035】
電力は、充電スタンド機2から車載機3へ電力線6を通して供給される。電力線6は、充電スタンド機2と車載機3とを接続する電線である。電力線6は、主として車載機3へ電力を供給するための電線であるが、信号を双方向に伝送する信号線としても機能できる。電力線6の一部は、充電スタンド機2と車載機3との間に設けられた脱着可能なケーブル(CBL)7の中に内蔵され、ケーブル7の中を経由している。
【0036】
ケーブル7は充電スタンド機2から延びる手動操作可能な電線である。ケーブル7は、充電ケーブル7とも呼ばれる。ケーブル7は、充電スタンド機2と車載機3との間において、ひとつまたは複数の電線を接続するための接続部材である。ケーブル7は、充電スタンド機2と車載機3との間を接続する状態と、それらの間を接続しない状態とを選択的に提供するために脱着可能に構成されている。ケーブル7は、電力線6を含む複数の電線を内蔵することができる。
【0037】
ケーブル7の先端には、スタンド側に属するカプラ8が設けられている。車載機3には、車載機側に属するカプラ9が設けられている。カプラ8とカプラ9とは、手動操作によって断続可能である。操作者は、車載機3に充電するときに、カプラ8を操作することによって、ケーブル7を接続状態にする。これにより、電力線6が接続状態におかれる。操作者は、充電を終了するとき、カプラ8を操作することによって、ケーブル7を分離させる。これにより、電力線6が非接続状態におかれる。電力線6は、充電スタンド機2に属する第1部分21と、車載機3に属する第2部分31とを有する。ケーブル7とカプラ8とカプラ9とは、第1部分21と第2部分31とを電気的に接続する接続部材を提供している。
【0038】
充電スタンド機2は、直流電源4と第1部分21との電気的な接続を断続するためのブレーカスイッチ(BR)10を備える。車載機3は、直流負荷5と第2部分31との電気的な接続を断続するためのブレーカスイッチ(BR)11を備える。
【0039】
充電システム1は、充電スタンド機2と車載機3との間の通信を提供する通信装置を備える。通信装置は、電力線6を通して充電スタンド機2と車載機3との間の通信を提供する電力線通信装置である。電力線通信装置は、充電スタンド機2に搭載され、電力線6に対して通信信号を送受信する通信回路(CMD)22と、車載機3に搭載され、電力線6に対して通信信号を送受信する通信回路(CMD)32とを備える。通信回路22と電力線6の第1部分21との間には、絶縁トランス23と、カップリングコンデンサ24とが設けられている。通信回路32と電力線6の第2部分31との間には、絶縁トランス33と、カップリングコンデンサ34とが設けられている。これにより高周波数の通信信号が、通信回路22、32から電力線6へ、または電力線6から通信回路22、32へ通過する。
【0040】
通信回路22は、電力線6に通信信号を送信する送信回路(TRN)25と、電力線6から通信信号を受信する受信回路(RCV)26と、送信回路25と受信回路26とを制御する通信制御回路(COM)27とを備える。通信制御回路27は、充電を許可するか否かを判定する認証用の制御装置を含んでいる。認証処理は、電力線6を経由する通信によって得られる識別信号に基づいて実行される。通信制御回路27は、充電を許可すると、ブレーカスイッチ10を閉じ(ON状態)、直流電源4を作動させて充電電流を電力線6に供給する。また、通信制御回路27は、充電を禁止すると、ブレーカスイッチ10を開き(OFF状態)、直流電源4を停止させて充電電流の供給を停止する。さらに、通信制御回路27は、車載機3から求められる充電量、充電速度などに応じて直流電源4を制御することができる。
【0041】
通信回路32は、電力線6に通信信号を送信する送信回路(TRN)35と、電力線6から通信信号を受信する受信回路(RCV)36と、送信回路35と受信回路36とを制御する通信制御回路(COM)37とを備える。通信制御回路37は、認証処理の一部を実行する。例えば、通信制御回路37は、認証処理に必要な識別情報を送信回路35から電力線6を通じて充電スタンド機2へ送信する。さらに、通信制御回路37は、直流負荷5から求められる充電量、充電速度などの充電情報を送信回路35から電力線6を通じて充電スタンド機2へ送信する。
【0042】
車載機3は、車載機3に搭載された電気機器による電力消費を制御する電源制御装置を備える。電源制御装置による電力消費の制御は、電気機器の機能を制限することによって行われる。電気機器の機能の制限は、電気機器への電源供給を調節することにより、または電気機器の内部機能の一部を休止状態とすることによって可能である。電源制御装置は、電気機器を、その機能が制限された制限状態と、制限状態における機能制限が少なくとも部分的に解除された解除状態との間の切替えを行う。電源制御装置は、少なくとも制限状態から解除状態への切替操作を行う。このような切替操作は起動操作と呼ぶことができる。
【0043】
電気機器の機能が制限された制限状態は、待機状態(スタンバイ状態)または休止状態(スリープ状態)と呼ばれる。制限状態は、消費電力が低く抑制された低消費電力状態とも呼ぶことができる。また、電気機器の機能制限が少ない解除状態は、作動状態または通常状態と呼ばれる。解除状態は、電気機器のすべての機能を使用可能とした状態でもよい。解除状態は、消費電力が高い高消費電力状態とも呼ぶことができる。
【0044】
この実施形態では、電源制御装置は、少なくとも通信回路32による電力消費を制御する。ひとつの態様においては、電源制御装置は、通信回路32への電源供給を遮断することによって通信回路32の機能を完全に制限する。また、電源制御装置は、通信回路32への電源供給を許容することによって通信回路32の機能制限を完全に解除する。また、別の態様においては、電源制御装置は、通信回路32の一部回路への電源供給を遮断することによって通信回路32の一部機能だけを制限する。また、電源制御装置は、通信回路32のすべての回路への電源供給を許容することによって通信回路32の機能制限を完全に解除する。
【0045】
電源制御装置は、検出回路(ZDT)38と、制御装置(CTL)39とを備える。検出回路38は、電力線6のインピーダンスを検出する。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスに基づいて、通信回路32の待機状態と作動状態との間の切替えを行う。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスがケーブル7の接続操作を示すとき通信回路32を待機状態から作動状態に切替える。
【0046】
さらに、制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスに基づいて、直流負荷5の待機状態と作動状態との間の切替えを行う。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスがケーブル7の接続操作を示すとき、直流負荷5を待機状態から作動状態に切替える。この構成によると、ケーブル7が接続されると、直流負荷5および通信回路32を含む電気機器を、待機状態から作動状態へ切替えることができる。
【0047】
図2は、第1実施形態の車載機3を示すブロック図である。直流負荷5は、車両の電源として車両に搭載された電池(BTT)51を備える。電池51は、車両の走行用電動機に給電することができる比較的大型の二次電池である。直流負荷5は、電力線6から供給される電力によって電池51を充電する充電回路(CHG)52と、電池51の充電量を含む電池51の状態を監視する電池監視装置(BMT)53とを備える。よって、車載機3は、充電スタンド機2から電力線6を介して充電される二次電池を備える。この場合、充電スタンド機2は、電池51を充電する充電装置である。
【0048】
検出回路38は、電力線6に検査信号(SPR)を供給するパルス出力回路(PGC)38aを備える。検出回路38は、検査信号を増幅するアンプ38bを備える。アンプ38bの出力は、絶縁トランス33の一次コイルに接続されている。よって、アンプ38bによって増幅された検査信号は、絶縁トランス33の一次コイルに印加される。アンプ38bと絶縁トランス33の一次コイルとの間の回路には、電流を検出するためのシャント抵抗38cが設けられている。シャント抵抗38cは、検査信号によって流れる電流に応じた電圧降下を生じる。検出回路38は、シャント抵抗38cの両端電位差を増幅する差動増幅器38dを備える。差動増幅器38dの出力は、検査信号によって流れる電流に応じた電圧(VDT)である。この電圧は、絶縁トランス33の一次側から見た電力線6(第2部分31)のインピーダンスを反映している。
【0049】
ケーブル7が非接続のとき、電力線6(第2部分31)のインピーダンスが高い。このため、検査信号を印加したときに流れる電流は小さい。一方、ケーブル7が接続状態のとき、電力線6のインピーダンスは低下する。このとき検査信号を印加すると、ケーブル7が非接続状態のときの電流より大きい電流が流れる。よって、ケーブル7が接続状態にあるか、非接続状態にあるかに応じて異なる電流が流れる。従って、ケーブル7が接続状態にあるか、非接続状態にあるかに応じて異なる電圧が差動増幅器38dの出力に現れる。
【0050】
このように、検出回路38は、検査信号が出力されたときに検出されるアンプ38bの出力電流に基づいて電力線6のインピーダンスを検出する。言い換えると、検出回路38は、電力線6上における電流を直接に検出することなく、電力線6に検査信号を供給する出力回路における電流によって、電力線6のインピーダンスを検出する。
【0051】
このように、検出回路38は、検査信号に基づいて電力線6のインピーダンスを検出する。この構成では、電力線6に所定の検査信号を供給することによって、電力線6のインピーダンスを検出することができる。検査信号は、所定の周期で出力される間欠的なパルス信号である。よって、検出回路38は、間欠的に、電力線6のインピーダンスを検出する。このため、インピーダンス検出に要する消費電力を抑制することができる。
【0052】
制御装置39は、検出回路38から供給される検出電圧と、所定の閾値Vthとを比較する比較器39aを備える。比較器39aは、検出回路38により検出されたインピーダンスが所定の閾値を超えるか、または所定の閾値を下回るかを判定する判定手段を提供する。言い換えると、比較器39aは、検出回路38によって検出されたインピーダンスがケーブル7の非接続を示すか、またはケーブル7の接続を示すかを判定する判定手段を提供する。閾値Vthは、一定の値、または、判定にヒステリシス特性を付与する可変の値とすることができる。制御装置39は、比較器39aの出力に基づいて制御信号を出力するラッチ回路(LTC)39bを備える。ラッチ回路39bは、パルス出力回路38aからの検査信号の供給に同期して比較器39aの出力状態を保持し、保持された出力状態を制御信号として出力する。ラッチ回路39bから供給される制御信号は、直流負荷5および通信回路32を待機状態から作動状態に切替えるウェークアップ処理を開始するトリガ信号を与える。
【0053】
検出回路38および制御装置39は、通信回路32より明らかに消費電力が低い回路によって構成されている。検出回路38および制御装置39の消費電力は、通信回路32が作動状態にあるときの消費電力より明らかに低い。
【0054】
図3は、第1実施形態の車載機3の作動を示すフローチャートである。車載機3では、通信回路32の機能、および電池監視装置53の機能を制限することによって電力消費を抑制する電源制御170が実行される。ステップ171−174、およびステップ177−179は、検出回路38および制御装置39が提供する機能を示し、ステップ175−176は、通信回路32によって提供される機能を示す。
【0055】
車両の電源スイッチがON位置からOFF位置に操作されると、車載機3は、電力消費を抑制するために電源制御モードを通常モードからスタンバイモードに切替える。ステップ171では、通信回路32が待機状態(STB)とされ、電池監視装置53が停止状態(OFF)とされる。この状態において、検出回路38および制御装置39によって、ケーブル7の接続操作が検出される。車両が充電されることなく使用状態におかれているとき、検出回路38および制御装置39が電力線6のインピーダンスを監視する。ステップ172では、検出回路38によって電力線6のインピーダンスZPLが計測される。ここでは、検出回路38および制御装置39だけが作動状態(ON)にある。ステップ173では、制御装置39によって、検出されたインピーダンスZPLがケーブル7の非接続から接続への変化を示す閾値Zth1を下回ったか否かが判定される。ケーブル7が接続されるまでステップ172および173の処理が繰り返される。よって、制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスZPLの変化がケーブル7の非接続から接続への変化を示すことを判定する第1の判定手段を提供する。ステップ173によって提供される待ち期間の間、車載機3における電源制御モードは、第1のスタンバイモードにある。第1のスタンバイモードでは、インピーダンスの減少が検出される。やがて、ケーブル7が接続されると、ステップ174へ進む。
【0056】
ステップ174では、制御装置39によって、通信回路32が作動状態(ON)とされ、電池監視装置53が作動状態(ON)とされる。すなわち、車載機3は、電池51の充電に関連する機器の電源制御モードを、スタンバイモードから通常モードに戻す。よって、制御装置39は、上記第1の判定手段に応答して通信回路32を待機状態から作動状態に切替える起動手段を提供する。
【0057】
ステップ175では、通信回路32によって所定の通信処理が実行される。ステップ176では、通信処理を含む充電プロセスが完了したか否かが判定される。充電プロセスが終了するまでステップ175および176の処理が繰り返される。やがて、充電プロセスが終了するとステップ177へ進む。
【0058】
ステップ177では、制御装置39によることなく通信制御回路37によって、通信回路32が待機状態とされ、電池監視装置53が停止状態(OFF)とされる。ステップ178および179では、検出回路38および制御装置39によって、ケーブル7の分離操作(切断操作)が検出される。ステップ178では、検出回路38によって電力線6のインピーダンスZPLが計測される。ここでは、検出回路38および制御装置39だけが作動状態(ON)にある。ステップ179では、制御装置39によって、検出されたインピーダンスZPLがケーブル7の接続から非接続への変化を示す閾値Zth2を上回ったか否かが判定される。ケーブル7が分離されるまでステップ178および179の処理が繰り返される。よって、制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスZPLの変化がケーブル7の接続から非接続への変化を示すことを判定する第2の判定手段を提供する。ステップ179によって提供される待ち期間の間、車載機3における電源制御モードは、第2のスタンバイモードにある。第2のスタンバイモードでは、インピーダンスの増加が検出される。やがて、ケーブル7が分離されると、ステップ171へ戻る。よって、制御装置39は、上記第2の判定手段に応答して再び前記第1の判定手段による判定へ戻る復帰手段を提供する。
【0059】
ステップ179の後、車載機3は再びステップ171へ戻る。よって、ステップ179の後に、再びステップ173に戻る。言い換えると、ケーブル7の分離操作が検出された後に、再び、ケーブル7の接続操作を待つ状態に戻る。このように、この実施形態では、第1の判定手段によって接続操作が判定された後に、第2の判定手段による判定を開始する。また、第2の判定手段によって分離操作を検出した後に、第1の判定手段による判定を開始する。
【0060】
この構成によると、ケーブル7の非接続から接続への変化、すなわち接続操作をインピーダンスの変化によって検出できる。そして、接続操作の後に、通信回路32を起動することができる。また、ケーブル7の接続から非接続への変化、すなわち分離操作をインピーダンスの変化によって検出できる。そして、分離操作の後に、再び、ケーブルの接続操作を待つ状態へ復帰することができる。
【0061】
図4は、第1実施形態の充電スタンド機2の作動を示すフローチャートである。ステップ181では、操作者によって直流電源4が作動状態(ON)とされ、ケーブル7の接続操作が実施される。ステップ182では、電力線6を介した通信が成立したか否かが判定される。通信が成立しない場合、処理を終了する。通信が成立すると、ステップ183へ進む。ステップ183では、車載機3との間で所定の通信処理を実行する。ステップ184では、車載機3への充電が許可されたか否かを判定する。ステップ184の処理は、充電スタンド機2からの充電を認められた正規の車載機3を認証する処理によって提供することができる。充電が許可されない場合、処理を終了する。充電が許可されるとステップ185へ進む。
【0062】
ステップ185では、充電処理を実行する。このとき、ブレーカスイッチ10が閉じられ、充電スタンド機2から車載機3へ充電のための電力が供給される。また、車載機3の電池51を適切に充電するための充電制御が実行される。ステップ186では、充電が終了したか否かが判定される。充電が終了するまでステップ185および186の処理を繰り返す。充電が終了するとステップ187へ進む。ステップ187では、充電を停止する。ここでは、ブレーカスイッチ10が開かれる。ステップ188では、操作者によって直流電源4が停止状態(OFF)とされ、ケーブル7の分離操作が実施される。
【0063】
図5ないし図12は、第1実施形態のひとつの使用例における各部信号を示すタイムチャートである。図5は、ケーブル(CBL)7の接続(ON)と非接続(OFF)とを示すタイムチャートである。図6は、検査信号SPRを示すタイムチャートである。図7は、検出信号VDTを示すタイムチャートである。図8は、制御装置(CTL)39による電源制御モードを示すタイムチャートである。図9は、通信制御回路(COM)の作動モードを示すタイムチャートである。図10は、送信回路(TRN)の作動モードを示すタイムチャートである。図11は、受信回路(RCV)の作動モードを示すタイムチャートである。図12は、消費電力PCMを示すタイムチャートである。
【0064】
この使用例では、ケーブル7は、時刻t1において接続され、時刻t5において分離される。パルス出力回路38aは、ケーブル7の接続が検出されるまで、検査信号SPRを間欠的に出力する。ケーブル7の接続が検出されるまで、送信回路35と、受信回路36と、通信制御回路37とは待機状態(OFF)におかれている。このとき、制御装置39は、電力線6のインピーダンスの低下を判定する第1のスタンバイモード(STB1)にある。
【0065】
時刻t1においてケーブル7が接続されると、検査信号SPRに応答して、検出信号VDTが増加する。時刻t2において検出信号VDTが閾値Vth1を超えると、制御装置39は、通信回路32と電池監視装置53に対して起動信号を出力する。起動信号はウェークアップ信号(W−up)とも呼ぶことができる。起動に要する遅れ時間の後に、通信回路32が作動状態(ON)となる。ここでは、時刻t3において送信回路35と、受信回路36と、通信制御回路37とが作動状態(ON)となる。通信回路32は、時刻t3から時刻t4の間において、電力線6を介して通信処理を実行する。この期間、検出信号VDTには、通信信号に対応する電圧VCMが現れる。時刻t3から時刻t4の間において、制御装置39は、通信回路32と電池監視装置53とを作動状態に維持する。時刻t4において通信処理が終了すると、送信回路35と、受信回路36と、通信制御回路37とが停止状態(OFF)となる。時刻t2から時刻t4まで、検査信号SPRは停止している。
【0066】
時刻t4の後、パルス出力回路38aは、再び検査信号SPRを出力する。このとき、制御装置39は、電力線6のインピーダンスの増加を判定する第2のスタンバイモード(STB2)にある。時刻t5においてケーブル7が分離されると、検出信号VDTが減少する。時刻t5において検出信号VDTが閾値Vth2を下回ると、制御装置39は、再び第1のスタンバイモードに復帰する。閾値Vth2は、閾値Vth1より小さい値とすることができる。閾値Vth1と閾値Vth2とは同じ値としてもよい。この実施形態によると、車載機3の消費電力は、時刻t3と時刻t4との間の通信処理に要する期間だけ高い値となる。
【0067】
この実施形態によると、電力線通信装置に設けられた検出回路38によって電力線6のインピーダンスが検出される。そして、検出されたインピーダンスに基づいて通信回路32を待機状態から作動状態に切替えることにより、通信回路32を通信不能な状態から通信可能な状態に切替えることができる。これにより、通信回路の消費電力を抑制することができる。また、カプラの接続を検出するスイッチを要することなく通信回路32の消費電力を切替えることができる。また、専用の信号線を要することなく通信回路の消費電力を切替えることができる。この実施形態によると、負荷機器である車載機における電力線通信のための消費電力を抑制することができる。
【0068】
(第2実施形態)
図13は、本発明を適用した第2実施形態に係る車載機3を示すブロック図である。上記実施形態では、通信回路32の全体を待機状態としている期間に検出回路38によって電力線6のインピーダンスを検出した。これに代えて、この実施形態では、通信回路の一部の回路だけを待機状態とし、残る回路を利用して、電力線6のインピーダンスを検出する。
【0069】
通信回路232は、電力線6に通信信号を送信する送信回路235と、電力線6から通信信号を受信する受信回路36と、送信回路235と受信回路36とを制御する通信制御回路37とを備える。送信回路235は、送信用のアンプ235aと、フィルタ回路235bとを備える。フィルタ回路235bは、抵抗素子235cを含むRCフィルタ回路である。抵抗素子235cは、送信回路235から絶縁トランス33への通電回路に直列に配置されている。このため、抵抗素子235cには、送信回路235から出力される電流に応じた電圧降下が現れる。送信回路235は、受信回路36および通信制御回路37とは独立した電源から給電されている。このため、受信回路36および通信制御回路37が電源供給を遮断されているときにも、送信回路235は機能することができる。
【0070】
検出回路238は、送信回路235を通して電力線6に検査信号を供給するパルス出力回路(PGC)238aを備える。さらに、検出回路238は、通信回路232の構成部品である抵抗素子235cの電圧降下を増幅する差動増幅器238dを備える。
【0071】
通信回路232は、パルス出力回路238aから供給される検査信号を送信回路235に入力する入力切替回路232aを備える。入力切替回路232aは、通信制御回路37が通常の作動状態にあるときに、通信制御回路37から供給される通信信号を送信回路235に入力する。入力切替回路232aは、通信制御回路37が待機状態にあるときに、パルス出力回路238aから供給される検査信号を送信回路235に入力する。
【0072】
この構成によると、検査信号は送信回路235のアンプ235aによって増幅され、送信回路235を通して電力線6に印加される。従って、この実施形態では、検査信号は、送信回路235を通して電力線6に供給される。よって、送信回路235の少なくとも一部を利用して、電力線6に検査信号を供給し、電力線6のインピーダンスを検出することができる。
【0073】
さらに、検出回路238は、パルス出力回路238aから供給された検査信号に応じて流れる出力電流をフィルタ回路235bの電圧降下によって検出する。よって、送信回路が備えるフィルタ回路を利用して、出力電流を検出することができる。
【0074】
(第3実施形態)
図14は、本発明を適用した第3実施形態に係る車載機を示すブロック図である。この実施形態では、検出回路338は、絶縁トランス33の一次コイルの両端電圧を差動増幅する差動増幅器338dを備える。この構成では、パルス出力回路38aから供給される検査信号に応じて流れる出力電流を絶縁トランス33の電圧降下によって検出する。この構成によると、絶縁トランス33を利用して、出力電流を検出することができる。
【0075】
(第4実施形態)
図15は、本発明を適用した第4実施形態に係る車載機を示すブロック図である。上記実施形態では、ケーブル7の接続操作に相当する電力線6のインピーダンス変化を検出した。これに代えて、または加えて、この実施形態では、電力線6のインピーダンス変化によって、充電スタンド機2からの要求信号を車載機3に送信する。
【0076】
充電スタンド機2は、絶縁トランス23の一次コイルに並列接続されたインピーダンス調節回路(ZVC)428を備える。インピーダンス調節回路428は、インピーダンス素子RLと、スイッチSWとを備える。インピーダンス素子RLは、スイッチSWが閉じられると、絶縁トランス23の一次側のインピーダンスを変化させる。このインピーダンスの変化は、車載機3からは電力線6のインピーダンス変化として検出される。スイッチSWが開いているときの電力線6のインピーダンスと、スイッチSWが閉じているときの電力線6のインピーダンスとの差は、検出回路438の出力に現れる。制御装置439は、検出回路438により検出されたインピーダンスが充電スタンド機2からの要求を示すとき、通信回路32を待機状態から作動状態に切替える。制御装置439は、検出回路438により検出されたインピーダンスが充電スタンド機2からの要求を示すとき、通信回路32を作動状態から待機状態に切替えてもよい。この構成によると、通信の相手方である充電スタンド機2から制御装置439を操作し、通信回路32を待機状態から作動状態に切替えることができる。
【0077】
(第5実施形態)
図16は、本発明を適用した第5実施形態に係る車載機3の作動を示すフローチャートである。この実施形態では、フェールセーフ処理590が実行される。この処理は、上述の実施形態に加えて実行される。ステップ591とステップ592とにより、検出回路38により検出されたインピーダンスが故障を示す値であるか否かを判定する故障検出手段が提供される。ここでは、電力線6のインピーダンスに基づいて電力線6に関連する故障を検出する。ステップ591では、インピーダンスZPLが、上限値Zuを越えているか否かが判定される。ステップ592では、インピーダンスZPLが、下限値Zbを下回っているか否かが判定される。すなわち、インピーダンスZPLが正常範囲外にあるか否かが判定される。インピーダンスZPLが正常範囲外にある場合、ステップ593に進む。ステップ593では、故障に応じた保護処理が実行される。例えば、車載機3は、ブレーカスイッチ11を開く。さらに、車載機3は、ブレーカスイッチ10を開かせるための信号を充電スタンド機2に送信してもよい。この構成によると、通信線である電力線6が短絡などの故障状態にあることを判定することができる。さらに、故障に応じたフェールセーフを実現することができる。
【0078】
(第6実施形態)
図17は、本発明を適用した第6実施形態に係る充電システムを示すブロック図である。上記実施形態では、ケーブル7の接続操作を、ケーブル7内に設けられた電力線6のインピーダンス変化によって検出した。これに代えて、または加えて、この実施形態では、ケーブル607内に設けられた複数の電線のうち、電力線6以外の信号線655のインピーダンス変化によって、ケーブル607の接続操作を検出する。この実施形態では、ケーブル607内に設けられた信号伝送用の信号線655のインピーダンス変化によって、ケーブル607の接続操作を検出する。
【0079】
この実施形態では、充電スタンド機2は、直流電源4の代わりに交流電源604を備える。交流電源604は、広域電力網から、または小規模発電施設から供給される。電力線6には、交流電力が供給される。車載機3は、車載負荷(VLD)605を備える。車載負荷605は、交流負荷、または整流回路を備えた直流負荷である。
【0080】
充電スタンド2と車載機3とを接続するケーブル607は、電力線6を含む複数の電線を備える。ケーブル607には、電力線6を提供する一対の電線に加えて、信号線655を提供する他の一対の電線が設けられている。信号線655は、電力線6と平行に設けられている。信号線655は、充電スタンド機2に属する定置部分としての第1部分656を備える。信号線655は、車載機3に属する移動部分としての第2部分657を備える。
【0081】
信号線655は、直流電圧のレベルといったアナログ信号を伝送することによって情報を送受信することができる。さらに、信号線655は、パルス幅変調信号を伝送することによって、パルス幅変調信号のデューティ比によって情報を送受信することができる。信号線655は、パルス幅変調信号を伝送することによって、パルス幅変調信号のハイレベルの電圧値と、パルス幅変調信号のデューティ比とによって情報を送受信することを可能とする。このような信号形式として、コントロールパイロット信号CPLTと呼ばれる信号形式が知られている。信号線655は、比較的低周波の信号を伝送するために適した信号線として構成されている。
【0082】
充電スタンド機2は、充電スタンド機2に設けられた制御機器(DVC)658を備える。また、車載機3は、車載機3に設けられた制御機器(DVC)659を備える。制御機器658と制御機器659とは、信号線655によって信号を送受信する。例えば、制御機器658は、コントロールパイロット信号CPLTのデューティ比によって、電力線6の定格電流を制御機器659へ送信する。制御機器659は、電力線6の定格電流に応じて、車載負荷605への給電を制御する。一方、制御機器659は、コントロールパイロット信号CPLTの電圧レベルを操作することによって、制御機器658を遠隔操作する。例えば、車載機3の制御機器659によって、充電スタンド機2の制御機器658のリレーなどが遠隔操作される。例えば、車載機3の制御機器659は、コントロールパイロット信号CPLTの電圧レベルを操作することによって、ブレーカスイッチ10を操作する。このように、信号線655は、制御機器658と制御機器659との間の信号伝送のためにケーブル607内に設けられている。制御機器658と制御機器659とは、信号線655を用いて信号を送受信することにより、充電スタンド機2または車載機3を制御する。より具体的には、制御機器658と制御機器659とは、信号線655を用いて信号を送受信することにより、充電スタンド機2から車載機3への充電を制御する。
【0083】
この実施形態では、コントロールパイロット信号CPLTを伝えるための信号線655に、通信回路22と通信回路32とが接続されている。この実施形態でも、通信回路22と信号線655との間には、フィルタ回路としての絶縁トランス23とカップリングコンデンサ24とが設けられている。通信回路32と信号線655との間には、フィルタ回路としての絶縁トランス33とカップリングコンデンサ34とが設けられている。通信回路22と通信回路32との間で送受信される信号は、コントロールパイロット信号CPLTから明確に弁別することができる信号である。ここでは、通信回路22と通信回路32との間で送受信される信号は、コントロールパイロット信号CPLTの周波数より明らかに高い周波数を有している。
【0084】
この実施形態でも、電源制御装置は、検出回路38と、制御装置39とを備える。検出回路38は、信号線655のインピーダンスを検出する。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスに基づいて、通信回路32の待機状態と作動状態との間の切替えを行う。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスがケーブル607の接続操作を示すとき通信回路32を待機状態から作動状態に切替える。
【0085】
さらに、制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスに基づいて、車載負荷605の待機状態と作動状態との間の切替えを行う。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスがケーブル607の接続操作を示すとき、車載負荷605を待機状態から作動状態に切替える。この構成によると、ケーブル607が接続されると、車載負荷605および通信回路32を含む電気機器を、待機状態から作動状態へ切替えることができる。
【0086】
この実施形態によると、検出回路38によってアナログ信号を送受信する信号線655のインピーダンスが検出される。そして、検出されたインピーダンスに基づいて通信回路32を待機状態から作動状態に切替えることにより、通信回路32を通信不能な状態から通信可能な状態に切替えることができる。これにより、通信回路32の消費電力を抑制することができる。また、カプラの接続を検出するスイッチを要することなく通信回路32の消費電力を切替えることができる。また、専用の信号線を要することなく通信回路32の消費電力を切替えることができる。この実施形態によると、負荷機器である車載機3における通信のための消費電力を抑制することができる。
【0087】
(第7実施形態)
図18は、本発明を適用した第7実施形態に係る充電システムを示すブロック図である。上記実施形態では、ケーブル607の接続操作を、制御機器658、659間の信号伝送用の信号線655のインピーダンス変化によって検出した。これに代えて、または加えて、この実施形態では、通信回路22、32間の専用の信号線755のインピーダンス変化によって、ケーブル707の接続操作を検出する。
【0088】
充電スタンド2と車載機3とを接続するケーブル707には、信号線755が設けられている。信号線755は、電力線6と平行に設けられている。信号線755は、充電スタンド機2に属する定置部分としての第1部分756を備える。信号線755は、車載機3に属する移動部分としての第2部分757を備える。信号線755は、通信回路22と通信回路32との間の信号を送受信することができる通信専用の信号線である。
【0089】
この実施形態では、信号線755に、通信回路22と通信回路32とが接続されている。この実施形態でも、通信回路22と信号線755との間には、フィルタ回路としての絶縁トランス23とカップリングコンデンサ24とが設けられている。通信回路32と信号線755との間には、フィルタ回路としての絶縁トランス33とカップリングコンデンサ34とが設けられている。
【0090】
この実施形態でも、電源制御装置は、検出回路38と、制御装置39とを備える。検出回路38は、信号線755のインピーダンスを検出する。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスに基づいて、通信回路32の待機状態と作動状態との間の切替えを行う。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスがケーブル707の接続操作を示すとき通信回路32を待機状態から作動状態に切替える。
【0091】
さらに、制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスに基づいて、車載負荷605の待機状態と作動状態との間の切替えを行う。制御装置39は、検出回路38により検出されたインピーダンスがケーブル707の接続操作を示すとき、車載負荷605を待機状態から作動状態に切替える。この構成によると、ケーブル707が接続されると、車載負荷605および通信回路32を含む電気機器を、待機状態から作動状態へ切替えることができる。
【0092】
この実施形態によると、検出回路38によって信号線755のインピーダンスが検出される。そして、検出されたインピーダンスに基づいて通信回路32を待機状態から作動状態に切替えることにより、通信回路32を通信不能な状態から通信可能な状態に切替えることができる。これにより、通信回路32の消費電力を抑制することができる。また、カプラの接続を検出するスイッチを要することなく通信回路32の消費電力を切替えることができる。この実施形態によると、負荷機器である車載機3における通信のための消費電力を抑制することができる。
【0093】
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
【0094】
例えば、上記実施形態では、手動操作可能なケーブル7とカプラ8、9によって電力線6の接続部材を提供した。これに代えて、車両を所定位置に停車させることによって第1部分21と第2部分31とを電気的に接続する接点機構を採用してもよい。
【0095】
また、上記実施形態では、電力線6のインピーダンスに基づいて、通信回路32を待機状態から作動状態へ切替えた。これに加えて、電力線6のインピーダンスに基づいて、通信回路32を作動状態から待機状態へ切替えてもよい。これにより、電力線6のインピーダンスの変化に応答して、自動的に、通信回路32を作動状態から待機状態へ切替えることができる。また、通信回路32の待機状態から作動状態への切替を電力線6の接続操作に応答して実行し、通信回路32の作動状態から待機状態への切替を充電スタンド機2からの要求に応答して実行してもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、車載機3において電力線6のインピーダンスを検出したが、充電スタンド機2において電力線6のインピーダンスを検出し、通信回路32を含む機器の電源制御モードを切替えてもよい。また、上述のフェールセーフ処理を充電スタンド機2において実行してもよい。
【0097】
また、上記実施形態における制御回路および制御装置が提供する手段と機能は、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置をアナログ回路によって構成してもよい。
【0098】
また、上記実施形態では、検出回路38がインピーダンスを検出する電線と、通信回路22、32が通信する電線とは、同じ電線であった。これに代えて、検出回路38がインピーダンスを検出する電線と、通信回路22、32が通信する電線とを異なる電線としてもよい。例えば、検出回路38が電力線6のインピーダンス変化を検出するように構成し、通信回路22、32は、通信専用の電線755により通信するように構成してもよい。
【0099】
また、上記第2実施形態から第5実施形態で採用した構成を、第6実施形態または第7実施形態に利用してもよい。
【0100】
また、上記第1実施形態から第5実施形態では、電力線6は直流電力を送電した。これに代えて、第6実施形態および第7実施形態に記載のように、充電スタンド機2に交流電源を設けて、電力線6が交流電力を送電する構成を採用してもよい。さらに、車載機3に交流負荷を設けて、電力線6が交流電力を送電する構成を採用してもよい。
【0101】
また、上記実施形態では、通信制御回路37に認証機能を設けた。これに代えて、通信制御回路37とは別に認証処理を提供する認証制御装置を設けてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1 充電システム、
2 充電スタンド機(電源機器)、
3 車載機(負荷機器)、
4 直流電源、
5 直流負荷、
6 電力線(電線)、
7 ケーブル、
8 カプラ、
9 カプラ、
10 ブレーカスイッチ、
11 ブレーカスイッチ、
21 第1部分(電力線)、
22 通信回路、
23 絶縁トランス、
24 カップリングコンデンサ、
25 送信回路、
26 受信回路、
27 通信制御回路、
31 第2部分(電力線)、
32 通信回路、
33 絶縁トランス、
34 カップリングコンデンサ、
35 送信回路、
36 受信回路、
37 通信制御回路、
38 検出回路、
39 制御装置、
51 電池、
52 充電回路、
53 電池監視装置、
232 通信回路、
235 送信回路、
238 検出回路、
338 検出回路、
428 インピーダンス調節回路、
438 検出回路、
439 制御装置、
604 交流電源、
605 車載負荷、
607 ケーブル、
655 信号線(電線)、
656 第1部分(信号線)、
657 第2部分(信号線)、
658 制御機器、
659 制御機器、
707 ケーブル、
755 信号線(電線)、
756 第1部分(信号線)、
757 第2部分(信号線)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源機器(2)から負荷機器(3)へ電力を供給する電力線(6)を含む電線(6、655、755)を接続するための接続部材(7、607、707)であって、前記電源機器と前記負荷機器との間に設けられた脱着可能な接続部材(7、607、707)を通して前記電源機器と前記負荷機器との間の通信を提供する通信装置において、
前記電線に対して通信信号を送受信する通信回路(32、232)と、
前記電線のインピーダンスを検出する検出回路(38、238、338、438)と、
前記検出回路により検出されたインピーダンスに基づいて、前記通信回路の待機状態と作動状態との間の切替えを行う制御装置(39、439)とを備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記負荷機器は前記電源機器から前記電線を介して充電される二次電池(51)を備え、
前記通信回路と前記検出回路と前記制御装置とは、前記負荷機器に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記二次電池は車両に搭載されており、
前記電源機器は、前記二次電池を充電する充電装置であることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記制御装置(39、439)は、前記検出回路により検出されたインピーダンスが前記ケーブルの接続操作を示すとき前記通信回路を前記待機状態から前記作動状態に切替えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の通信装置。
【請求項5】
前記制御装置(39、439)は、
前記検出回路により検出されたインピーダンスの変化が前記ケーブルの非接続から接続への変化を示すことを判定する第1の判定手段(173)と、
前記第1の判定手段に応答して前記通信回路を前記待機状態から前記作動状態に切替える起動手段(174)と、
前記検出回路により検出されたインピーダンスの変化が前記ケーブルの接続から非接続への変化を示すことを判定する第2の判定手段(179)と、
前記第2の判定手段に応答して再び前記第1の判定手段による判定へ戻る復帰手段(179−171)とを備えることを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記制御装置(439)は、前記検出回路により検出されたインピーダンスが通信の相手方(2)からの要求を示すとき前記通信回路を前記待機状態から前記作動状態に切替えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信の相手方(2)は、前記要求を示すために前記電線のインピーダンスを調節するインピーダンス調節回路(428)を備えることを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記通信回路(32、232)は、前記電線に前記通信信号を送信する送信回路(35、235)と、前記電線から前記通信信号を受信する受信回路(36)と、前記送信回路と前記受信回路とを制御する通信制御回路(37)とを備え、
前記検出回路(38、238、338、438)は、前記電線に検査信号を供給する出力回路(38a、238a)を備え、前記検査信号に基づいて前記電線のインピーダンスを検出することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信回路(232)は、前記電線に前記通信信号を送信する送信回路(235)と、前記電線から前記通信信号を受信する受信回路(36)と、前記送信回路と前記受信回路とを制御する通信制御回路(37)とを備え、
前記検出回路(238)は、前記送信回路を通して前記電線に検査信号を供給する出力回路(238a)を備え、前記検査信号に基づいて前記電線のインピーダンスを検出することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の通信装置。
【請求項10】
前記検出回路(38、238、338、438)は、前記検査信号が出力されたときに検出される前記出力回路の出力電流に基づいて前記電線のインピーダンスを検出することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の通信装置。
【請求項11】
前記検出回路(238)は、前記出力回路の出力電流をフィルタ回路の電圧降下によって検出することを特徴とする請求項10に記載の通信装置。
【請求項12】
前記検出回路(338)は、前記出力回路の出力電流をトランスの電圧降下によって検出することを特徴とする請求項10に記載の通信装置。
【請求項13】
前記検出回路(38、238、338、438)は、間欠的に、前記電線のインピーダンスを検出することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の通信装置。
【請求項14】
前記制御装置(39、439)は、前記検出回路により検出されたインピーダンスが故障を示す値であることを判定する故障検出手段(591、592)を備えることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれかに記載の通信装置。
【請求項15】
前記通信回路は、前記電力線に対して通信信号を送受信するよう構成され、
前記検出回路は、前記電力線のインピーダンスを検出するよう構成されていることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれかに記載の通信装置。
【請求項16】
前記ケーブル(607、707)は、前記電線として、前記電力線と、信号を伝送するための信号線(655、755)とを備え、
前記通信回路は、前記信号線に対して通信信号を送受信するよう構成され、
前記検出回路は、前記信号線のインピーダンスを検出するよう構成されていることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれかに記載の通信装置。
【請求項17】
前記信号線は、前記電源機器(2)に設けられた制御機器(658)と前記負荷機器(3)に設けられた制御機器(659)との間で信号を伝送するよう構成されていることを特徴とする請求項16に記載の通信装置。
【請求項18】
前記電源機器(2)に設けられた制御機器(658)と前記負荷機器(3)に設けられた制御機器(659)とは、前記信号線の直流電圧のレベルにより情報を送受信するよう構成されていることを特徴とする請求項17に記載の通信装置。
【請求項19】
前記電源機器(2)に設けられた制御機器(658)と前記負荷機器(3)に設けられた制御機器(659)とは、前記信号線のパルス幅変調信号のデューティ比によって情報を送受信するよう構成されていることを特徴とする請求項17または請求項18に記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−168922(P2012−168922A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169502(P2011−169502)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】