説明

通報システム及び警備サーバ

【課題】警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが警備先に設置された場合に、いずれかの非常ボタンの押下を契機として、状況に応じて、警察への通報を自動的に行うと共に、警察への誤報を防止することが可能な通報技術を提供する。
【解決手段】警察通報判断部62は、信号受信部61が受信した非常信号に基づいて、警備会社通報用の非常ボタン51が押下され且つ警戒モードが設定されている場合、警察に通報すると判断し、この場合、通報/発報処理部65は、警察への通報を行う。アラート判断部63は、警備会社通報用の非常ボタン51が押下され且つ警戒モードが設定されていない場合、警備先情報記憶部66及び発報履歴情報記憶部67を参照して、アラート表示を行うか否かを判断し、当該判断結果が肯定的である場合、アラート表示制御部64は、アラートメッセージを表示部に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通報システム及び警備サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンビニエンスストアを狙った強盗事件や、セルフ式のガソリンスタンドを狙った精算機荒らしなどの重大事件が増加傾向にある。コンビニエンスストアなどの店舗では、トラブルなどの異常の発生時に非常ボタンの押下により警備会社の監視センタへ通報する通報システムが導入されていることが多いが、重大事件の増加に伴い、より迅速な対応が行えるよう、警察へ直接通報する警察通報システムを導入する必要性が高まってきている。また、コンビニエンスストアで発生するトラブルは、重大事件に限らず、店舗前でたむろする者や迷惑な利用客などの存在がある。これらの存在に対する対処は警備会社による対応で十分であることが多い。このため、監視センタへ通報するための従来の非常ボタンに加えて、警察へ直接通報するための非常ボタンを店舗に設置して、店舗で発生したトラブルの状況に応じて、非常ボタンを使い分けて、それぞれの通報先に通報できるようにすることが考えられる。尚、通報先を切り替える通報システムについては、例えば、時間帯に応じて通報先を切り替えるものが特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−091801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、警察通報用の非常ボタンと警備会社通報用の非常ボタンとの2種類の非常ボタンを店舗に設置した場合、次のような問題が考えられる。例えば、強盗事件などの重大事件が発生した場合、店員が一時的に冷静な判断力を失い、どちらが警察通報用の非常ボタンであるかを判断できないという問題である。また、強盗犯と対峙している店員は、隙を見て非常ボタンを押そうとしても、近くにある非常ボタンしか押せない、あるいは、非常ボタンが警察通報用のものであることを確認する余裕がないという問題である。即ち、店員が、警察通報用の非常ボタンを押すべき状況において、警備会社通報用の非常ボタンの方を誤って押したり、警備会社通報用の非常ボタンを押すしかなかったりして、警察通報用の非常ボタンがあったとしても、警察への速やかな通報を実現できない恐れがある。また、コンビニエンスストアの店員の多くはアルバイトであり、非常ボタンによる通報の要領について一定の教育がなされたとしても徹底されない恐れがある。その結果、一部の店舗においては、重大事件が発生した訳でもないのに警察通報用の非常ボタンが多用されて、警察への無用な通報が増加し、警察業務の運用に支障をきたす恐れがある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが警備先に設置された場合に、いずれかの非常ボタンの押下を契機として、状況に応じて、警察への通報を自動的に行うと共に、警察への誤報を防止することが可能な通報システム及び警備サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが接続される警備端末と警備サーバとが通信を行う通報システムであって、前記警備端末は、前記第1非常ボタンが押下された場合、前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信し、前記第2非常ボタンが押下された場合、前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信する信号送信手段と、前記警備サーバは、前記信号送信手段が送信した前記非常信号を受信する信号受信手段と、前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記第1非常ボタンが押下されたか又は前記第2非常ボタンが押下されたかを判断する第1判断手段と、前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、警察への通報を承認する操作入力が所定時間内にあったか否かを判断する第2判断手段と、前記第2判断手段の判断結果が肯定的である場合、警察への通報を行う通報手段とを有する
ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが接続される警備端末と警備サーバとが通信を行う通報システムであって、前記第2非常ボタンが押下された場合であっても警察への通報を行うことを示す警戒モードの設定又は解除を切り替えるモード切替手段と、前記警備端末は、前記第1非常ボタンが押下された場合、前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信し、前記第2非常ボタンが押下された場合、前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信する信号送信手段と、前記警備サーバは、前記信号送信手段が送信した前記非常信号を受信する信号受信手段と、前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記第1非常ボタンが押下されたか又は前記第2非常ボタンが押下されたかを判断する第1判断手段と、前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、前記モード切替手段により前記警戒モードが設定されているか否かを判断する第2判断手段と、前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合又は前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合且つ前記警戒モードが設定されていると前記第2判断手段が判断した場合、警察への通報を行う通報手段とを有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが接続される警備端末と通信を行う警備サーバであって、前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号及び前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号のうち少なくとも一つを前記警備端末から受信する信号受信手段と、前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記第1非常ボタンが押下されたか又は前記第2非常ボタンが押下されたかを判断する第1判断手段と、前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、警察への通報を承認する操作入力が所定時間内にあったか否かを判断する第2判断手段と、前記第2判断手段の判断結果が肯定的である場合、警察への通報を行う通報手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが接続される警備端末と通信を行う警備サーバであって、前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号及び前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号のうち少なくとも一つを前記警備端末から受信する信号受信手段と、前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記第1非常ボタンが押下されたか又は前記第2非常ボタンが押下されたかを判断する第1判断手段と、前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、前記第2非常ボタンが押下された場合であっても警察への通報を行うことを示す警戒モードが設定されているか否かを判断する第2判断手段と、前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合又は前記警戒モードが設定されていると前記第2判断手段が判断した場合、警察への通報を行う通報手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが警備先に設置された場合に、いずれかの非常ボタンの押下を契機として、状況に応じて、警察への通報を自動的に行うと共に、警察への誤報を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、一実施の形態に係る通報システムの概要を例示する図である。
【図2】図2は、通報端末53及び警備サーバ60の機能的構成を例示する図である。
【図3】図3は、警備先情報を例示する図である。
【図4】図4は、発報履歴情報を例示する図である。
【図5】図5は、警備サーバ60で行う通報処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、アラート表示判断処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は、アラートメッセージの表示例を示す図である。
【図8】図8は、一変形例に係る警備サーバ60で行う通報処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、一変形例に係る警備サーバ60で行う通報処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる通報システム及び警備サーバの一実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
まず、本実施の形態に係る通報システムの概要について図1を用いて説明する。コンビニエンスストアなどの警備先には、警察通報用の非常ボタン50及び警備会社通報用の非常ボタン51と警戒モードスイッチ(SW)52と、これらが接続される通報端末53とが設置される。警察通報用の非常ボタン50及び警備会社通報用の非常ボタン51は共に、異常の発生を通報するためのものであるが、警察通報用の非常ボタン50は特に警察への通報を要請するためのものである。通報端末53は警備会社の監視センタに設置される警備サーバ60とネットワークを介して接続され、通信を行う。ネットワークとは、例えば、LAN(Local Area Network)、イーサネット(登録商標)又はインターネットなどである。警戒モードスイッチ52は、後述する警戒モードの設定又は解除を切り替えるものである。非常ボタン50,51のいずれかが押下されると、通報端末53は、警戒モードスイッチ52による警戒モードの設定に応じて、警備サーバ60へ通報を行う。警備サーバ60への通報は、ネットワークを介した通信により行う。警備サーバ60は、通報端末53からの通報が非常ボタン50,51のいずれの押下によるものであるのか及び警戒モードの設定に応じて、警察への通報を行う。警備サーバ60と警察の有する電話端末とは電話回線を介して接続され、警備サーバ60から警察への通報は、電話回線を介して行う。監視センタでは、警備サーバ60への通報に応じて、警備員に警備先への出動を要請するなどして対応を適宜行う。尚、同図においては、警備先は1つしか図示していないが、複数の警備先が存在して、各警備先に設置された複数の通報端末53が警備サーバ60に接続され得る。この場合、複数の警備先には、各々を識別するための警備先識別情報が付与される。
【0014】
ここで、通報端末53及び警備サーバ60のハードウェア構成について説明する。本実施の形態の通報端末53及び警備サーバ60は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)等の制御部と、各種データや各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の主記憶部と、各種データや各種プログラムを記憶するHDD(Hard Disk Drive)やCD(Compact Disk)ドライブ装置等の補助記憶部と、これらを接続するバスとを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。尚、CPUは、現在時刻を計る計時機能を有する。また、通報端末53及び警備サーバ60には、情報を表示する表示部と、ユーザの指示入力を受け付けるキーボードやマウス等の操作入力部と、外部装置の通信を制御する通信I/F(interface)とが有線又は無線により各々接続される。また、警備サーバ60には、電話回線が接続されており、通話や音声メッセージの発信や着信が可能である。
【0015】
次に、このようなハードウェア構成において、通報端末53及び警備サーバ60の機能的構成について図2を用いて説明する。まず、通報端末53の機能的構成について説明する。通報端末53は、警戒モード切替設定部54と、信号送信部55とを有する。これらは、通報端末53のCPUのプログラム実行時にRAMなどの主記憶部上に生成されるものである。また、通報端末53のHDDなどの補助記憶部には、通報端末53が設置されている警備先を識別するための警備先識別情報が記憶されている。警備先識別情報は、例えば警備先に付与されている管理番号や警備先の名称(例えばコンビニエンスストアやガソリンスタンドの店舗名)などである。
【0016】
警戒モード切替設定部54は、警戒モードスイッチ52によって警戒モードが設定されると、警戒モードフラグをオンに設定し、警戒モードスイッチ52によって警戒モードが解除されると、警戒モードフラグをオフに設定する。警戒モードフラグは例えばRAMに記憶され、「1」又は「0」の値に設定されることにより、オン又はオフに設定される。尚、警戒モードスイッチ52は、例えば、コンビニエンスストアにおいて、店舗に不審な人物が来店した場合や、深夜において店内にいる店員が一人だけとなり強盗などに狙われる危険性が高まる状況となる場合に店員により操作されて、警戒モードに切り替えられる。信号送信部55は、警戒モードフラグがオフに設定されている場合に、警察通報用の非常ボタン50が押下されたとき、警察通報用の非常ボタン50が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信し、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたとき、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信する。一方、信号送信部55は、警戒モードフラグがオンに設定されている場合に、警察通報用の非常ボタン50が押下されたとき、警察通報用の非常ボタン50が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信し、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたとき、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された旨及び警戒モードが設定されている旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信する。この警戒モードが設定されている旨が示される非常信号が警備サーバ60に受信されると、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された場合であっても、警察への通報が自動的に行われることになる。
【0017】
次に、警備サーバ60の機能的構成について説明する。警備サーバ60は、信号受信部61と、警察通報判断部62と、アラート判断部63と、アラート表示制御部64と、通報/発報処理部65と、警備先情報記憶部66と、発報履歴情報記憶部67と、警察通報情報記憶部68とを有する。信号受信部61と、警察通報判断部62と、アラート判断部63と、アラート表示制御部64と、通報/発報処理部65とは、警備サーバ60のCPUのプログラム実行時にRAMなどの主記憶部上に生成されるものである。警備先情報記憶部66と、発報履歴情報記憶部67と、警察通報情報記憶部68とは、警備サーバ60のHDDなどの補助記憶部に記憶されるものである。
【0018】
警備先情報記憶部66は、警備サーバ60に接続される通報端末53が設置された警備先に関する警備先情報を記憶する。警備先情報は、図3に例示されるように、上述した警備先識別情報(ここでは警備先の名称である)と、警備先の住所や業種と、関連する他の警備先(関連警備先という)を特定するための関連警備先条件とを示す。関連警備先条件としては、例えば、対象の警備先と同一の市(区)且つ同一の業種というAND条件である。発報履歴情報記憶部67は、警備サーバ60が警備先から受信した非常信号に基づいて警察へ通報を行った履歴を示す発報履歴情報を記憶するものである。発報履歴情報は、図4に示されるように、警察への通報を行った事案が発生した時刻(警備サーバ60が通報を受信した時刻)と、警備先識別情報として例えば警備先の名称と、警備先の住所とを示す。警察通報情報記憶部68は、通報先となる警察の電話番号や、通報の際の音声を示す音声メッセージを記憶する。
【0019】
尚、発報履歴情報は、警備サーバ60が通報を受信した場合に加えて、警察からの連絡、警備員が巡回中や移動中に覚知した事件の情報を下に、事件が発生した場所や時刻の情報を登録して生成しても良い。
【0020】
信号受信部61は、通報端末53から非常信号を受信する。警察通報判断部62は、信号受信部61が受信した非常信号に基づいて、警察通報用の非常ボタン50又は警備会社通報用の非常ボタン51のいずれが押下されたかを判断し、警察通報用の非常ボタン50が押下されたと判断した場合、警察に通報すると判断する。また、警察通報判断部62は、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたと判断した場合、信号受信部61が受信した非常信号に基づいて、警戒モードが設定されているか否かを判断し、警戒モードが設定されていると判断した場合、警察に通報すると判断する。
【0021】
アラート判断部63は、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された且つ警戒モードが設定されていないと警察通報判断部62が判断した場合、警備先情報記憶部66及び発報履歴情報記憶部67を参照して、関連警備先条件及び所定のアラート条件に基づいて、アラート表示を行うか否かを判断する。具体的には、アラート判断部63は、信号受信部61が受信した非常信号によって示される警備先識別情報を示す警備先情報を警備先情報記憶部66から読み出して、当該警備先情報によって示される関連警備先条件によって関連警備先を特定する。図3の例では、アラート判断部63は、当該警備先情報によって示される住所における市(区)が同一且つ当該警備先情報によって示される業種と同一の業種を関連警備先として特定する。市(区)とは、例えば、中野区や会津若松市などである。業種とは、例えば、コンビニエンスストアやガソリンスタンドなどである。そして、アラート判断部63は、発報履歴情報記憶部67を参照して、関連警備先の発報履歴情報として、住所において当該市(区)を示し当該業種を示すと共に発報時刻が現在時刻から第1所定時間内である発報履歴情報を検索し、該当の発報履歴情報が所定件数以上ある場合、アラート表示を行うと判断し、該当の発報履歴情報が所定件数より少ない場合、アラート表示を行わないと判断する。即ち、アラート判断部63は、発報時刻が現在時刻から第1所定時間内である関連警備先の発報履歴情報が所定件数以上であることを所定の条件として、アラート表示を行うと判断する。尚、第1所定時間は、例えば、秒、分、時間、日のいずれの単位であっても良い。
【0022】
アラート表示制御部64は、アラート表示を行うとアラート判断部63が判断した場合、アラート判断部63が検索の結果該当のものとして得た関連警備先の発報履歴情報に基づいて、監視センタのセンタ員に対する注意喚起のためのアラートメッセージであり、警察に通報するか否かをセンタ員に判断させるアラートメッセージを表示部に表示させる。通報/発報処理部65は、アラート表示を行わないとアラート判断部63が判断した場合、通常の発報処理として、非常信号を送信した通報端末53の設置された警備先への警備員の出動を促す出動要請メッセージを表示部に表示させる。
【0023】
通報/発報処理部65は、警察に通報すると警察通報判断部62が判断した場合、信号受信部61が受信した非常信号によって示される警備先識別情報によって特定される警備先情報の示す警備先の名称及び住所を音声として、警察通報情報記憶部68に記憶された音声メッセージに合成し、警察通報情報記憶部68に記憶された電話番号を用いて電話回線を介して警察の電話端末を発呼して、当該電話端末が着呼したときに当該音声メッセージを出力することで、警察への通報を行う。また、通報/発報処理部65は、アラート表示制御部64がアラートメッセージを表示部に表示させた後、警察に通報することを指示する操作入力が第2所定時間内に操作入力部を介してあった場合又は警察に通報するか否かに関する操作入力がない状態が第2所定時間以上経過した場合も同様にして、警察への通報を行う。
【0024】
次に、本実施の形態にかかる警備サーバ60で行う通報処理の手順について図5を用いて説明する。警備先では、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたとき、通報端末53は、警戒モードフラグがオフに設定されている場合、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信し、警戒モードフラグがオンに設定されている場合、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された旨及び警戒モードが設定されている旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信する。また、通報端末53は、警察通報用の非常ボタン50が押下されたとき、警戒モードフラグのオン又はオフの設定に関らず、警察通報用の非常ボタン50が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信する。
【0025】
警備サーバ60は、通報端末53から非常信号を受信すると(ステップS1:YES)、当該非常信号を用いて、警察通報用の非常ボタン50が押下されたか又は警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたかを判断する(ステップS2)。警備サーバ60は、警察通報用の非常ボタン50が押下されたと判断した場合(ステップS2:NO)、警察へ通報すると判断して、警察への通報を行う(ステップS10)。通報の具体的な方法は上述の通りである。また、警備サーバ60は、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたと判断した場合(ステップS2:YES)、ステップS1で受信した非常信号を用いて、警戒モードが設定されているか否かを判断する(ステップS3)。警備サーバ60は、警戒モードが設定されていると判断した場合(ステップS3:YES)、警察へ通報すると判断して、ステップS10に進む。
【0026】
一方、警備サーバ60は、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された且つ警戒モードが設定されていないと判断した場合(ステップS3:NO)、警備先情報記憶部66及び発報履歴情報記憶部67を参照して、アラート表示を行うか否かを判断するアラート表示判断処理を行う(ステップS4)。図6は、アラート表示判断処理の手順を示すフローチャートである。警備サーバ60は、図5のステップS1で受信した非常信号によって示される警備先識別情報を示す警備先情報を警備先情報記憶部66から読み出して、当該警備先情報によって示される関連警備先条件によって関連警備先を特定する(ステップS20)。そして、警備サーバ60は、発報履歴情報記憶部67を参照して、関連警備先の発報履歴情報のうち発報時刻が現在時刻から第1所定時間内である発報履歴情報を検索し、該当の発報履歴情報が所定件数以上あるか否かを判断する(ステップS21)。当該判断結果が肯定的である場合(ステップS21:YES)、警備サーバ60は、アラート表示を行うと判断し(ステップS22)、ステップS21の判断結果が否定的である場合(ステップS21:NO)、警備サーバ60は、アラート表示を行わないと判断する(ステップS23)。
【0027】
図5の説明に戻る。警備サーバ60は、アラート表示を行わないと判断した場合(ステップS5:NO)、通常の発報処理として、非常信号を送信した通報端末53の設置された警備先への警備員の出動を促すメッセージを表示部に表示させる(ステップS11)。この出動要請メッセージを見たセンタ員が、当該警備先への出動を警備員に適宜要請し、警備員が当該警備先に急行して対応を適宜行ったり、センタ員自身が警察に通報を行ったりすることができる。
【0028】
一方、警備サーバ60は、アラート表示を行うと判断した場合(ステップS5:YES)、図6のステップS21の検索の結果該当のものとして得た関連警備先の発報履歴情報に基づいて、アラートメッセージを表示部に表示させる(ステップS6)。この結果、図7に例示されるメッセージが表示される。そして、当該アラートメッセージを見たセンタ員により、警察に通報することを指示する操作入力が第2所定時間内に操作入力部を介してあった場合(ステップS7:YES)、ステップS10に進み、警備サーバ60は、警察への通報を行う。また、警察に通報しないことを指示する操作入力が第2所定時間内に操作入力部を介してあった場合(ステップS8:YES)、ステップS11に進み、警備サーバ60は、通常の発報処理を行う。また、当該アラートメッセージの表示後、警察に通報するか否かに関する操作入力がない状態が第2所定時間以上経過した場合(ステップS9:YES)、ステップS10に進み、警備サーバ60は、警察への通報を行う。
【0029】
以上のようにして、警備会社通報用の非常ボタンと、警察通報用の非常ボタンとの2種類の非常ボタンを設置した場合において、警備会社通報用の非常ボタンが押下された場合でも、状況によっては、警察への通報を行う。これにより、警備先で利用者が警察通報用の非常ボタンを押すべき状況において、警備会社通報用の非常ボタンの方を誤って押したり、警備会社通報用の非常ボタンを押すしかなかったりした場合であっても、警察への速やかな通報を実現することができる。
【0030】
また、図7に例示されるアラート表示を行うことにより、非常信号を受信した地区において、他にも通報を受けていることを監視員に知らせ、連続強盗発生の可能性があるなど、より注意して対応すべき通報であることを監視員に認識させることができる。さらに、監視センタの通報受信時の運用ルールによっては、即時に警察への通報を行うべき事案であることを判断するのに利用できる情報を提供することができる。
【0031】
[変形例]
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
【0032】
上述した実施の形態において、警備サーバ60で実行される各種プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また当該各種プログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
【0033】
上述した警備先情報や発報履歴情報や所定のアラート条件は、上述した例に限らない。また、警備先情報や発報履歴情報のデータ構成は、上述した例に限らない。
【0034】
上述した実施の形態においては、警備サーバ60は、アラート表示を行なうと判断した場合、アラートメッセージを表示部に表示させ、センタ員からの操作入力に応じて、警察への通報を行ったが、センタ員からの操作入力に応じるのではなく、アラートメッセージの表示と共に、警察への通報を自動で行うようにしても良い。
【0035】
上述した実施の形態においては、警備サーバ60は、電話回線を介して音声メッセージにより警察に通報を行うようにしたがこれに限らず、例えば、警察に設置されたサーバに専用回線やネットワークを介してアクセスして、メールの送信やデータ通信により、警察への通報を行うようにしても良い。
【0036】
上述した実施の形態においては、通報端末53は、警戒モードスイッチ52により警戒モードが設定されて警戒モードフラグをオンにした場合に、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されると、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された旨を示すと共に警戒モードが設定されている旨を示す非常信号を送信したが、これに限らず、警戒モードスイッチ52により警戒モードが設定されてから第3所定時間(例えば不審者が来店した場合を想定して10分とする)内に警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたときに、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された旨を示すと共に警戒モードが設定されている旨を示す非常信号を送信するようにしても良い。そして、警戒モードスイッチ52により警戒モードが設定されてから第3所定時間が経過すると、通報端末53は、警戒モードを自動的に解除するようにする、即ち、警戒モードフラグを自動的にオフにするようにしても良い。又は、警戒モードを自動的に解除するのではなく、警戒モードの解除のし忘れを防止するために、通報端末53は、警戒モードが設定されてから第4所定時間(例えば8時間)が経過した時点で、警戒モードが設定されたままである旨を音や光で報知するようにしても良い。この場合、通報端末53は、音を出力する音出力部や光を点灯させる発光部を有する。
【0037】
上述した実施の形態においては、例えば、警備を強化する特定の警備先で警備会社通報用の非常ボタン51が押下された場合、警戒モードが設定されていない場合であっても、警察への通報を行うようにしても良い。具体的には、警備サーバ60では、このような特定の警備先の警備先識別情報を示す警備強化リストをHDDなどの補助記憶部に予め記憶させておく。警備サーバ60の警察通報判断部62は、信号受信部61が受信した非常信号に基づいて、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたと判断した場合、警戒モードが設定されてないと判断した場合であっても、補助記憶部に記憶された警備強化リストに示される警備先識別情報の中に、当該非常信号によって示される警備先識別情報と一致するものが有ると判断した場合、警察に通報すると判断する。アラート判断部63は、警察通報用の非常ボタン50が押下された且つ警戒モードが設定されていないと警察通報判断部62が判断した場合だけでなく、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された且つ信号受信部61が受信した非常信号によって示される警備先識別情報が警備強化リストにないと警察通報判断部62が判断した場合、警備先情報記憶部66及び発報履歴情報記憶部67を参照して、関連警備先条件及び所定のアラート条件に基づいて、アラート表示を行うか否かを判断する。
【0038】
図8は、本変形例に係る警備サーバ60で行う通報処理の手順を示すフローチャートである。ステップS1〜S3は上述の第1の実施の形態と同様である。ステップS3で、警備サーバ60は、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された且つ警戒モードが設定されていないと判断した場合(ステップS3:NO)、補助記憶部に記憶された警備強化リストに示される警備先識別情報の中に、ステップS1で受信した非常信号によって示される警備先識別情報と一致するものが有るか否かを判断し(ステップS30)、当該判断結果が肯定的である場合(ステップS30:YES)、警察に通報すると判断して、ステップS10に進み、ステップS30の判断結果が否定的である場合(ステップS30:NO)、ステップS4に進む。ステップS4〜S11は上述の第1の実施の形態と同様である。
【0039】
以上のような構成によれば、警備を強化する特定の警備先については、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された場合であっても、警察への通報を自動で行うことで、警備先の安全性をより確保することが可能になる。
【0040】
上述した実施の形態においては、例えば、警察通報用の非常ボタン50の押下を無用に多発させる特定の警備先で警察通報用の非常ボタン50が押下されたとしても、警察への通報を行わないようにしても良い。具体的には、警備サーバ60では、このような特定の警備先の警備先識別情報を示す例外リストをHDDなどの補助記憶部に予め記憶させておく。警備サーバ60の警察通報判断部62は、信号受信部61が受信した非常信号に基づいて、警察通報用の非常ボタン50が押下されたと判断した場合、補助記憶部に記憶された例外リストに示される警備先識別情報の中に、当該非常信号によって示される警備先識別情報と一致するものがないと判断した場合、警察に通報すると判断する。通報/発報処理部65は、アラート表示を行わないとアラート判断部63が判断した場合だけではなく、警察通報用の非常ボタン50が押下された且つ信号受信部61が受信した非常信号によって示される警備先識別情報が例外リストにあると警察通報判断部62が判断した場合、上述と同様の通常の発報処理を行う。
【0041】
図9は、本変形例に係る警備サーバ60で行う通報処理の手順を示すフローチャートである。ステップS1〜S2は上述の第1の実施の形態と同様である。ステップS2で、警備サーバ60は、警察通報用の非常ボタン50が押下されたと判断した場合(ステップS2:NO)、補助記憶部に記憶された例外リストに示される警備先識別情報の中に、ステップS1で受信した非常信号によって示される警備先識別情報と一致するものが有るか否かを判断し(ステップS40)、当該判断結果が肯定的である場合(ステップS40:YES)、ステップS11に進み、ステップS40の判断結果が否定的である場合(ステップS40:NO)、警察に通報すると判断して、ステップS10に進む。ステップS3〜S11は上述の第1の実施の形態と同様である。
【0042】
以上のようにして、警察通報用の非常ボタン50の押下を無用に多発させる警備先については、警察通報用の非常ボタン50が押下されたとしても通常の発報処理を行って、監視センタで状況を確認した上で、警察への通報を行えるようにする。これにより、警察への無用な通報を減らすことができる。
【0043】
上述した実施の形態においては、警戒モードスイッチ52によって警戒モードが設定された場合に警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたときの処理の手順や、特定の警備先で警察通報用の非常ボタン50が押下されたときの処理の手順や、所定のアラート条件は、警備サーバ60において、センタ員の操作入力に応じて設定できたり、設定を変更したりできるようにしても良い。
【0044】
上述した実施の形態においては、警備先に警戒モードスイッチ52が設置されるようにしたが、これに限らず、警備先がチェーン店などである場合、そのチェーン店を統括する本部において設定を行えるよう、警戒モードスイッチ52(コンピュータ上にソフトウエアで実現してもよい)を本部に設置して警備サーバ60と接続し、各チェーン店を一括または個別に警戒モードの設定又は解除を行えるようにしても良い。あるいは、監視センタにおいて各警備先を警戒モードに設定又は解除できるよう、警戒モードスイッチ52を監視センタに設置しても良い。この場合、警備サーバ60は、警戒モードスイッチ52による警戒モードの設定又はその解除に応じてオン又はオフに設定される警戒モードフラグを取得する。通報端末53は、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたとき、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信し、警察通報用の非常ボタン50が押下されたとき、警察通報用の非常ボタン50が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信する。警備サーバ60は、非常信号を受信すると、警察通報用の非常ボタン50又は警備会社通報用の非常ボタン51のいずれが押下されたかを判断し、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたと判断した場合、取得した警戒モードフラグがオンに設定されていれば、警戒モードが設定されていると判断して、警察へ通報すると判断し、取得した警戒モードフラグがオフに設定されていれば、警戒モードが解除されているとして、アラート表示判断処理を行うようにしても良い。
【0045】
上述した実施の形態の通報システムにおいては、警戒モードスイッチ52を備えないようにしても良い。この場合、通報端末53は、警備会社通報用の非常ボタン51が押下されたとき、警備会社通報用の非常ボタン51が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信し、警察通報用の非常ボタン50が押下されたとき、警察通報用の非常ボタン50が押下された旨を示すと共に警備先識別情報を示す非常信号を警備サーバ60に送信する。警備サーバ60は、非常信号を受信すると、警察通報用の非常ボタン50又は警備会社通報用の非常ボタン51のいずれが押下されたかを判断し、警察通報用の非常ボタン50が押下されたと判断した場合、警察への通報を行うことの適否を問い合わせるメッセージを表示部に表示させ、センタ員により、警察への通報を承認する操作入力が第3所定時間内に警備サーバ60の操作入力部を介してあった場合に、警察への通報を行うようにしても良い。
【符号の説明】
【0046】
50 警察通報用の非常ボタン
51 警備会社通報用の非常ボタン
52 警戒モードスイッチ
53 通報端末
54 警戒モード切替設定部
55 信号送信部
60 警備サーバ
61 信号受信部
62 警察通報判断部
63 アラート判断部
64 アラート表示制御部
65 通報/発報処理部
66 警備先情報記憶部
67 発報履歴情報記憶部
68 警察通報情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが接続される警備端末と警備サーバとが通信を行う通報システムであって、
前記警備端末は、
前記第1非常ボタンが押下された場合、前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信し、前記第2非常ボタンが押下された場合、前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信する信号送信手段と、
前記警備サーバは、
前記信号送信手段が送信した前記非常信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記第1非常ボタンが押下されたか又は前記第2非常ボタンが押下されたかを判断する第1判断手段と、
前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、警察への通報を承認する操作入力が所定時間内にあったか否かを判断する第2判断手段と、
前記第2判断手段の判断結果が肯定的である場合、警察への通報を行う通報手段とを有する
ことを特徴とする通報システム。
【請求項2】
警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが接続される警備端末と警備サーバとが通信を行う通報システムであって、
前記第2非常ボタンが押下された場合であっても警察への通報を行うことを示す警戒モードの設定又は解除を切り替えるモード切替手段と、
前記警備端末は、
前記第1非常ボタンが押下された場合、前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信し、前記第2非常ボタンが押下された場合、前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信する信号送信手段と、
前記警備サーバは、
前記信号送信手段が送信した前記非常信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記第1非常ボタンが押下されたか又は前記第2非常ボタンが押下されたかを判断する第1判断手段と、
前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、前記モード切替手段により前記警戒モードが設定されているか否かを判断する第2判断手段と、
前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合又は前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合且つ前記警戒モードが設定されていると前記第2判断手段が判断した場合、警察への通報を行う通報手段とを有する
ことを特徴とする通報システム。
【請求項3】
前記警備端末は、前記モード切替手段を有し、
前記信号送信手段は、前記第1非常ボタンが押下された場合、前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信し、前記第2非常ボタンが押下された場合且つ前記警戒モードが解除されている場合、前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号を送信し、前記第2非常ボタンが押下された場合且つ前記警戒モードが設定されている場合、前記第2非常ボタンが押下された旨及び前記警戒モードが設定されている旨を示す非常信号を送信し、
前記第2判断手段は、前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記警戒モードが設定されているか否かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載の通報システム。
【請求項4】
警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが接続される警備端末と通信を行う警備サーバであって、
前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号及び前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号のうち少なくとも一つを前記警備端末から受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記第1非常ボタンが押下されたか又は前記第2非常ボタンが押下されたかを判断する第1判断手段と、
前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、警察への通報を承認する操作入力が所定時間内にあったか否かを判断する第2判断手段と、
前記第2判断手段の判断結果が肯定的である場合、警察への通報を行う通報手段とを備える
ことを特徴とする警備サーバ。
【請求項5】
警察への通報を要請するための第1非常ボタン及び異常の発生を通報するための第2非常ボタンが接続される警備端末と通信を行う警備サーバであって、
前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号及び前記第2非常ボタンが押下された旨を示す非常信号のうち少なくとも一つを前記警備端末から受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記第1非常ボタンが押下されたか又は前記第2非常ボタンが押下されたかを判断する第1判断手段と、
前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、前記第2非常ボタンが押下された場合であっても警察への通報を行うことを示す警戒モードが設定されているか否かを判断する第2判断手段と、
前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合又は前記警戒モードが設定されていると前記第2判断手段が判断した場合、警察への通報を行う通報手段とを備える
ことを特徴とする警備サーバ。
【請求項6】
前記警備端末が、警戒モードの設定又は解除を切り替えるモード切替手段を有しており、
前記信号受信手段は、前記第1非常ボタンが押下された旨を示す非常信号、前記第2非常ボタンが押下され且つ前記警戒モードが解除されている旨を示す非常信号及び前記第2非常ボタンが押下され且つ前記警戒モードが設定されている旨を示す非常信号のうち少なくとも一つを前記警備端末から受信し、
前記第2判断手段は、前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、前記信号受信手段が受信した前記非常信号を用いて、前記警戒モードが設定されているか否かを判断する
ことを特徴とする請求項5に記載の警備サーバ。
【請求項7】
前記警戒モードが設定されていないと前記第2判断手段が判断した場合、表示手段にメッセージを表示させる表示制御手段を更に備える
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の警備サーバ。
【請求項8】
前記非常信号は、前記警備端末が設置された警備先を識別する警備先識別情報を更に示し、
前記警備先識別情報と、前記警備先に関連する他の警備先に関する関連警備先条件とを少なくとも示す警備先情報を記憶する第1記憶手段と、
警察への通報が行われた警備先の前記警備先識別情報を少なくとも示す発報履歴情報を記憶する第2記憶手段と、
前記警戒モードが設定されていないと前記第2判断手段が判断した場合、前記信号受信手段が受信した前記非常信号によって示される前記警備先識別情報を示す前記警備先情報の前記関連警備先条件及び所定のアラート条件を用いて、前記発報履歴情報を検索する検索手段とを更に備え、
前記表示制御手段は、前記検索手段の検索の結果に基づいて、前記表示手段に注意喚起のためのアラートメッセージを表示させる
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の警備サーバ。
【請求項9】
前記非常信号は、前記警備端末が設置された警備先を識別する警備先識別情報を更に示し、
第1の特定の前記警備先識別情報を記憶する第3記憶手段と、
前記第2非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、前記第3記憶手段に記憶された第1の特定の前記警備先識別情報の中に、前記信号受信手段が受信した前記非常信号によって示される前記警備先識別情報と一致するものがあるか否かを判断する第3判断手段とを更に備え、
前記通報手段は、第1の特定の前記警備先識別情報の中に、前記非常信号によって示される前記警備先識別情報と一致するものがあると前記第3判断手段が判断した場合、警察への通報を行う
ことを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の警備サーバ。
【請求項10】
前記非常信号は、前記警備端末が設置された警備先を識別する警備先識別情報を更に示し、
第2の特定の前記警備先識別情報を記憶する第4記憶手段と、
前記第1非常ボタンが押下されたと前記第1判断手段が判断した場合、前記第4記憶手段に記憶された第2の特定の前記警備先識別情報の中に、前記信号受信手段が受信した前記非常信号によって示される前記警備先識別情報と一致するものがあるか否かを判断する第4判断手段とを更に備え、
前記通報手段は、第2の特定の前記警備先識別情報の中に、前記非常信号によって示される前記警備先識別情報と一致するものがあると判断した場合、警察への通報を行わない
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の警備サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−70173(P2012−70173A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212508(P2010−212508)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000202361)綜合警備保障株式会社 (266)
【出願人】(509273112)綜警情報システム株式会社 (4)
【Fターム(参考)】