連包袋体の折畳み供給装置
【課題】連包袋体を高速で折畳むことができる折畳み供給装置を提供する。
【解決手段】支持ピン13及び支持ピン16は、載置台2の供給位置Dから移換位置Bに到達する際に支持ピン13の間隔と支持ピン16の間隔とを夫々縮めながら支持ピン13が支持ピン16を搬送方向の上流側から下流側へ追い越して先行し、その移換位置Bにおいて連包袋体33を両小袋33a間の繋ぎ部分33cで折畳んだ後に、その移換位置Bの連包袋体33から離れて載置台2の供給位置Dに戻る。支持ピン13,16よりも下流側に配設された支持ピン20は、載置台2の移換位置Bで、支持ピン13,16が離れた連包袋体33を支持して、載置台2の送出位置に到達する際に支持ピン20の間隔を縮めながらその送出位置で連包袋体33を両小袋33a間の繋ぎ部分33cで更に折畳んだ後に、その送出位置の連包袋体33から離れて載置台2の移換位置Bに戻る。
【解決手段】支持ピン13及び支持ピン16は、載置台2の供給位置Dから移換位置Bに到達する際に支持ピン13の間隔と支持ピン16の間隔とを夫々縮めながら支持ピン13が支持ピン16を搬送方向の上流側から下流側へ追い越して先行し、その移換位置Bにおいて連包袋体33を両小袋33a間の繋ぎ部分33cで折畳んだ後に、その移換位置Bの連包袋体33から離れて載置台2の供給位置Dに戻る。支持ピン13,16よりも下流側に配設された支持ピン20は、載置台2の移換位置Bで、支持ピン13,16が離れた連包袋体33を支持して、載置台2の送出位置に到達する際に支持ピン20の間隔を縮めながらその送出位置で連包袋体33を両小袋33a間の繋ぎ部分33cで更に折畳んだ後に、その送出位置の連包袋体33から離れて載置台2の移換位置Bに戻る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数の小袋が繋がった連包袋体を折畳んで供給する折畳み供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小袋が複数繋がった状態の連包袋体を所定の小袋数毎に折畳んで集積して大袋等に収容する技術が知られている。このような連包袋体を折畳む装置として、例えば特許文献1には、一対の送りベルトによって連包袋体を連包袋体の長手方向へ序々に搬送しながら送りベルトを揺動させることによって連包袋体における小袋の繋ぎ部分で折畳むことが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−230914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1においては、送りベルトから下方に垂れ下がった連包袋体を揺動させながら序々に折畳むことから、折畳む速度には限界がある。
本発明は、連包袋体を高速で折畳むことができる折畳み供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明に係る連包袋体の折畳み供給装置は、下記の載置台(2)と第1の支持部材(13)及び第2の支持部材(16)と移送手段(3)と送出手段(44)とを備えている。前記載置台(2)においては、複数の小袋(33a,33b)を繋ぎ部分(33c)で繋げた連包袋体(33)が、供給位置(D)で該連包袋体(33)の長手方向を該連包袋体(33)の搬送方向に交差する方向に向けた状態で載置される。前記第1の支持部材(13)は、該連包袋体(33)が載置されている供給位置(D)より搬送方向における上流に位置し、該連包袋体(33)に面して所定の間隔で配設されている。前記第2の支持部材(16)は、前記供給位置(D)より搬送方向における下流に位置し、該連包袋体(33)に面して、第1の支持部材(13)の間に位置するよう配設されている。前記移送手段(3)は、第1の支持部材(13)の間隔及び第2の支持部材(16)の間隔を夫々狭くしながら第1の支持部材(13)が第2の支持部材(16)より先行するように、前記供給位置(D)より下流に位置する前記載置台(2)の送出位置(C)に向けて、第1の支持部材(13)及び第2の支持部材(16)を連包袋体(33)における小袋(33a,33b)間の繋ぎ部分(33c)に当接しながら移動し得る。前記送出手段(44)は、該移送手段(3)による第1の支持部材(13)及び第2の支持部材(16)の下流への移動により、前記載置台(2)で下流へ搬送されながら折畳まれた連包袋体(33)を送出位置(C)から送り出す。
【0006】
請求項1の発明では、第1の支持部材(13)が連包袋体(33)における小袋(33a,33b)間の繋ぎ部分(33c)に当接すると共に、第1の支持部材(13)の間隔と第2の支持部材(16)の間隔とを夫々狭くしながら、第1の支持部材(13)が第2の支持部材(16)より搬送方向の下流へ先行するように移動して、載置台(2)の供給位置(D)に載置された連包袋体(33)を折畳むため、各支持部材(13,16)が連包袋体(33)における小袋(33a,33b)間の繋ぎ部分(33c)で連包袋体(33)を高速且つ体裁良く折畳むことが可能になる。
【0007】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明においては、前記載置台(2)の供給位置(D)より下流の移換位置(B)と、該移換位置(B)より下流の前記送出位置(C)の間を移動し得る第3の支持部材(20)を有し、前記移送手段(3)は、前記供給位置(D)と前記送出位置(C)の間の移換位置(B)で、前記第1の支持部材(13)と第2の支持部材(16)を蛇腹状の連包袋体(33)から離して、連包袋体(33)における前記第1の支持部材(13)の支持部分を第3の支持部材(20)による支持に換えて該第3の支持部材(20)を前記送出位置(C)へ移動すると共に相互間隔を狭めて連包袋体(33)を折畳むようにしている。
【0008】
請求項2の発明では、載置台(2)の供給位置(D)に載置された連包袋体(33)を、第1の支持部材(13)と第2の支持部材(16)により蛇腹状に折畳んで載置台(2)の移換位置(B)まで搬送した後に、第1の支持部材(13)の夫々が当接していた連包袋体(33)の繋ぎ部分(33c)を第3の支持部材(20)が支持して、第3の支持部材(20)により該蛇腹状に折畳まれた連包袋体(33)を幅寄せするように折畳んで載置台(2)の送出位置(C)まで搬送するので、支持部材(13,16,20)の往復移動時間を短縮して更に高速で折畳むことができる。
【0009】
請求項1または請求項2の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項3の発明は、該所定の小袋数毎に折畳まれた連包袋体(33)の長手方向終端における余剰の小袋(33b)に隣接する小袋(33a)を吸着する吸着手段(37)と、余剰の小袋(33b)に隣接する小袋(33a)を該吸着手段(37)が吸着した状態で、折畳まれた小袋(33a)間に前記余剰の小袋(33b)を折畳む折畳み手段(39)を備えている。
【0010】
請求項3の発明では、連包袋体(33)の長手方向終端の余剰の小袋(33b)を折畳まれた小袋(33a)の間に折畳むことができるため、余剰の小袋(33b)の位置が安定し、自動包装が可能になる。
【0011】
請求項1〜3の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項4の発明は、前記各支持部材(13,16,20)が載置台(2)上で前記連包袋体(33)の繋ぎ部分(33c)を支持する状態とその支持を解除する状態とを取るように、各支持部材(13,16,20)を載置台(2)に対し進退させる進退手段(8)を備えている。
【0012】
請求項4の発明では、各支持部材(13,16,20)を載置台(2)に対し進退させて連包袋体(33)に対する支持とその支持解除を可能としたので、折畳んだ連包袋体(33)を移動させることなく載置台(2)の送出位置(C)から容易に送り出すことができる。
【0013】
請求項1〜4の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項5の発明において、前記第1の支持部材(13)は、第1の支持部材(13)及び第2の支持部材(16)の夫々の間隔を狭くしながら両支持部材(13,16)が下流に移動すると共に、前記第2の支持部材(16)より先行するよう、前記第2の支持部材(16)とリンク(14,15)で連結されている。
【0014】
請求項5の発明では、第1の支持部材(13)と第2の支持部材(16)とをリンク(14,15)で連結するだけの簡単な構成により、第1の支持部材(13)の動きをリンク(14,15)により第2の支持部材(16)の動きとして伝えることができる。
【0015】
請求項1〜5の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項6の発明において、前記供給位置(D)と前記送出位置(C)の間には、何れかの前記支持部材(13,16,20)を下流に向けて案内しつつ該支持部材(13,16,20)の間隔を狭くするよう構成された案内カム機構(17,18)が配設されている。
【0016】
請求項6の発明では、案内カム機構(17,18)を利用した簡単な構成により、支持部材(13,16,20)の下流への移動に伴い、支持部材(13,16,20)の間隔を縮めることができる。
【0017】
請求項1〜6の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項7の発明においては、前記供給位置(D)に連包袋体(33)が載置される際に、供給位置(D)と第2の支持部材(16)の間となる位置に回動していて連包袋体(33)を供給位置(D)に案内すると共に、供給位置(D)から連包袋体(33)を下流に搬送する際に第2の支持部材(16)を跨いで回動していて連包袋体(33)の下流への搬送進路を開放し得るよう、第2の支持部材(16)が連包袋体(33)を支持する箇所に対応して切欠き(31a)が形成されたシャッター(28)を備えている。
【0018】
請求項7の発明では、閉塞状態のシャッター(28)によって連包袋体(33)が載置台(2)の供給位置(D)に案内されるため、支持部材(13,16)との当接による小袋(33a,33b)の損傷を防ぐことができる。シャッター(28)の開放状態では、載置台(2)上において取出口(30)への支持部材(13,16)の移動を許容することができる。
【0019】
請求項1〜7の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項8の発明は、前記送出手段(44)により載置台(2)の送出位置(C)から送り出された連包袋体(33)の向きを変換する向き変換手段(41)と、前記向き変換手段(41)により向きが変換された連包袋体(33)を横形製袋充填機に供給する供給手段(46)とを備えている。
【0020】
請求項8の発明では、載置台(2)の供給位置(D)に載置された連包袋体(33)の向きを向き変換手段(41)により変換した後に供給手段(46)により横形製袋充填機に自動で供給して包装することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、連包袋体(33)を高速で折畳み得る折畳み供給装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】折畳み供給装置において連包袋体を支持する支持部材が載置台の供給位置及び移換位置にある後退状態を示す概略部分平面図。
【図2】(a)は載置台の供給位置にある後側の可動体を示す概略部分正面図、(b)は載置台の移換位置にある前側の可動体を示す概略部分正面図。
【図3】折畳み供給装置において連包袋体を支持する支持部材が載置台の移換位置及び送出位置にある前進状態を示す概略部分平面図。
【図4】(a)は載置台の移換位置にある後側の可動体を示す概略部分正面図、(b)は載置台の送出位置にある前側の可動体を示す概略部分正面図。
【図5】(a)は載置台の供給位置にある取出口の閉塞状態を示す概略部分側面図、(b)は同じく開放状態を示す概略部分側面図。
【図6】送出位置にある連包袋体で余剰の小袋を示す図3の概略部分拡大平面図。
【図7】余剰の小袋を折畳む途中状態を示す概略部分拡大平面図。
【図8】余剰の小袋を折畳んだ状態を示す概略部分拡大平面図。
【図9】送出手段を示す概略部分拡大側面図。
【図10】向き変換手段を示す概略部分拡大正面図。
【図11】横形製袋充填機への供給手段を示す概略部分拡大正面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1〜図4に示すように、機枠1上には平坦な載置面2aを有する載置台2が取着されている。載置台2の下方で機枠1には、例えば粒状物などの内容物を前処理工程で包装した複数の小袋33a,33b同士が繋ぎ部分33cで繋がって帯状となった連包袋体33を折畳むための移送手段3が組み込まれている。まず、移送手段3を詳述する。
【0024】
載置台2の下側には、機枠1の四箇所から枠体4が上方に延出されており、連包袋体33の搬送方向となる前後の枠体4間には、レール5が夫々架設されていると共に、サーボモータ(不図示)により回転する無端状のベルト6がレール5に並んで掛け渡されている。前後二箇所の位置で左右のレール5には左右で対をなすようベルト6に取着された支持体7がレール5に沿って前後方向へ往復移動可能に支持されている。各支持体7にはエアシリンダ8(進退手段としての昇降手段)が取着されており、左右のエアシリンダ8のピストンロッド8a間には夫々下側案内体9が架設されている。また、左右の支持体7間には下側案内体9の上方で上側案内体10が夫々架設されている。
【0025】
後側の可動体19において、図2(a)に示す上側案内体10には中間位置でスライダ11が配設され、そのスライダ11から左右両側に同じ距離だけ離れた位置に別のスライダ11が配設されており、夫々のスライダ11が上側案内体10によって左右方向へ移動可能となっている。各スライダ11には支持ピン13(第1の支持部材)が上下方向へ移動可能に挿通され、夫々の支持ピン13の下端部が下側案内体9に対し左右方向へ移動可能に支持されている。左右両側の支持ピン13も中間位置の支持ピン13から同じ距離だけ離れている。支持ピン13は、隣の支持ピン13とリンク14,15によって回動連結されており、それらのリンク14,15の先端部は支持ピン16(第2の支持部材)によって回動連結されている。左右のスライダ11にはカムホロア17が配設されている。このように後側の可動体19は、前記支持体7とエアシリンダ8と下側案内体9と上側案内体10とスライダ11と支持ピン13とリンク14,15と支持ピン16とカムホロア17とを有する。
【0026】
図2(b)に示す前側の可動体24は、カムホロア23が配設された左右のスライダ12と中間のスライダ12を左右方向へ移動可能に支持し、各スライダ12に挿通された支持ピン20(第3の支持部材)を上下方向へ移動可能とされた前述の後側の可動体19と類似した構成であり、相違する点としては、スライダ12間に回動連結されるリンク21,22が所要の長さに設定されており、リンク21とリンク22の先端部が回動連結されているものの、上方に突出する支持ピンが存在しないことである。よって、前側の可動体24は、前記支持体7とエアシリンダ8と下側案内体9と上側案内体10とスライダ12と支持ピン20とリンク21,22とカムホロア23とを有する。
【0027】
載置台2の下面2bの左右両側にはカムホロア17が係入されたカム溝18が載置台2の後端部側から前端部側に渡り設けられている。左右両カム溝18の左右方向間隔は載置台2の後端部側から前端部側に向かうに従い次第に狭まる。載置台2の中間部に貫通孔26が載置台2の後端部側から前端部側に渡り直線的に設けられており、その貫通孔26には中間の支持ピン13と支持ピン20が挿通され、また、貫通孔26の左右両側には貫通孔25が載置台2の後端部側から前端部側に渡り設けられており、それらの貫通孔25には左右の支持ピン13と支持ピン20が挿通される。左右の貫通孔25の左右方向の間隔は載置台2の前端部側に向かうに従い次第に狭くなっており、案内カム機構(カムホロア17,カムホロア23,カム溝18)によって支持ピン13,20が滑らかに移動し得る軌道に対応させたものである。更に、載置台2には貫通孔26の左右両側で貫通孔27が対称に形成されており、各貫通孔27には支持ピン16が挿通される。左右の貫通孔27の左右方向の間隔は、前端部側に向かうに従い次第に狭くなっており、案内カム機構(17,23,18)とリンク14,15により支持ピン16が滑らかに移動し得る軌道に対応させたものである。
【0028】
前記後側の可動体19において、エアシリンダ8のピストンロッド8aが昇降すると、下側案内体9と支持ピン13とリンク14,15と支持ピン16とが一体となって昇降し、支持ピン13及び支持ピン16がスライダ11に対し移動して載置台2の貫通孔25,26,27を通して載置面2aへの進退が同時になされる。また、前記前側の可動体24において、エアシリンダ8のピストンロッド8aが昇降すると、下側案内体9と支持ピン20とが一体となって昇降し、支持ピン20がスライダ12に対し移動して載置台2の貫通孔25,26を通して載置面2aへの進退が同時になされる。これらの支持ピン13,16,20は、可動体19,24が前端部側へ前進する際に、載置面2aから上方に出現し、後端部側へ後退する際に載置面2aから下方へ没入する。
【0029】
後側の可動体19と前側の可動体24とは、ベルト6を介して駆動を受けると、互いに同じ間隔を保ちながらレール5に沿って前後方向へ往復移動して図1,2に示す後退状態と図3,4に示す前進状態とを取る。後退状態において、後側の可動体19は載置台2の後端部側の供給位置Dに連包袋体33を載置すべく後端位置Aで停止すると共に、前側の可動体24はその後端位置Aと載置台2の前端部側の送出位置Cとの間の移換位置Bに停止する。前進状態において、後側の可動体19はその移換位置Bに停止すると共に、前側の可動体24はその送出位置Cに停止する。
【0030】
可動体19,24が前進する際には、カムホロア17,23が載置台2のカム溝18により規制されるため、左右両側のスライダ11,12及び左右両側の支持ピン13,20は、左右の夫々の間隔を狭めながら上側案内体10に沿って前方に移動し、中間の支持ピン13,20は、リンク14,15,21,22により規制されて、中間位置を維持しながら直線的に前方に移動する。この移動の間、両支持ピン16は、リンク14,15によって間隔を狭めながら前方に移動するが、徐々に支持ピン13により前方へ追い越されて先行される。逆に、可動体19,24が後退する際には、左右両側のスライダ11,12及び左右両側の支持ピン13,20は左右の夫々の間隔を広げながら上側案内体10に沿って後方に移動し、中間の支持ピン13,20は中間位置を維持しながら直線的に後方に移動する。この移動の間、両支持ピン16は、リンク14,15によって間隔を広げながら後方に移動するが、徐々に支持ピン13により後方へ追い越される。
【0031】
図5に示すように、前記載置台2の供給位置Dにはシャッター28が配設されている。シャッター28は、後側の仕切壁29に対向する前側の仕切壁31がエアシリンダ32により後方へ回動されて取出口30が閉塞される状態と、仕切壁31が前方へ回動されて取出口30を開放する状態とを取る。複数(例えば13個)の小袋33a,33bが繋ぎ部分33cを介して互いに繋がった連包袋体33がその連包袋体33の長手方向に延びた一端縁を下端として上下方向に起立して真直ぐ広がった状態で、前処理工程から、後側の仕切壁29の上壁29bで受入体34に供給された後、受入体34が供給位置Dの上方側に移動することで、連包袋体33が仕切壁29と前側の仕切壁31との間に落下し、連包袋体33の長手方向に延びた一端縁を下端として供給位置Dに載置して起立した状態で載置台2に載置される。支持ピン13は後側の仕切壁29の若干後方に位置すると共に、支持ピン16は閉塞状態のシャッター28における前側の仕切壁31の若干前方に位置し、支持ピン13と支持ピン16との間に仕切壁29,31が位置している。仕切壁29,31には支持ピン13,16との干渉を防ぐために支持ピン13,16に対応した切欠き29a,31aが形成され、前側の仕切壁31は支持ピン16を跨いで回動する。
【0032】
後側の可動体19が後端位置Aから移換位置Bに前進する際に、連包袋体33の後方に隣接する夫々の支持ピン13が両小袋33a間の各繋ぎ部分33cを支持して前方へ押してV状に折畳むと共に、連包袋体33の前方に隣接する夫々の支持ピン16が各支持ピン13に追い越されながら両小袋33a間の繋ぎ部分33cを支持して後方へ押してV状に折畳み、一段階目の折畳みが行なわれる。一段階目の折畳みが行なわれた連包袋体33は、2個の小袋33a置きに(所定の小袋数毎に)両小袋33a間の繋ぎ部分33cで蛇腹状に折畳まれ、その蛇腹状に折畳まれた連包袋体33の長手方向終端には、2個に満たない余剰の小袋33bが繋がっている。
【0033】
支持ピン13,16が移換位置Bで連包袋体33から抜けて載置台2の下側に没入し、後端位置Aに戻ると、各支持ピン20は後退状態の移換位置Bにおいて各支持ピン13が没入した位置と同じ位置で移換位置Bにおける載置面2aから上方へ突出して、両小袋33a間の繋ぎ部分33cの後側を支持する。従って、各支持ピン20により支えられた連包袋体33には、後退状態の移換位置Bから前進状態の送出位置Cに至る際に、二段階目の折畳みが行なわれる。図6に示すように、二段階目の折畳みが行なわれた連包袋体33は、両小袋33a間の繋ぎ部分33cで折畳まれた小袋33a同士が幅寄せされて密着するように折畳まれる。なお、連包袋体33の長手方向終端に余剰の小袋33bが生じる場合には、図6〜8に示すように後記の追加折畳み処理を行なう。
【0034】
このようにして、移送手段3により、載置台2上で搬送方向の上流側から下流側へ搬送されながら支持ピン13と支持ピン16と支持ピン20とにより長手方向に二段階で折畳まれた連包袋体33は、図6に示すように、載置台2の送出位置Cに至る。
【0035】
図6〜8に示すように、載置台2の送出位置Cの左右両側には挟持体35がエアシリンダ36により開閉するよう回動可能に支持され、一方の挟持体35には吸着体37(吸着手段)が取着されている。左右両挟持体35の左右方向間隔はその回動支点を左右方向へ変更することにより調節することができる。左右両挟持体35は、二段階目の折畳みが行なわれた連包袋体33が載置台2の送出位置Cに至る前に、互いに開いた待機状態から回動して閉じ始める。図6に示すように、左右両挟持体35が待機状態から互いに閉じて閉状態になると、左右両挟持体35間に至った連包袋体33の蛇腹状部分が左右両挟持体35間で挟持される。その際、2個の小袋33aが互いに接触して左右方向へ並ぶと共に、その蛇腹状部分の左右方向両側部のうち一側部で連包袋体33の長手方向終端に生じる余剰の1個の小袋33bが繋がって後方へ突出しており、その余剰の1個の小袋33bに隣接する1個の小袋33aの外側が吸着体37により吸着される。
【0036】
その後、図7に示すように、左右両挟持体35が閉状態から互いに開くと、吸着されている一側部の2個の小袋33aの内側と、その内側に面した2個の小袋33aとの間に開口38が形成され、余剰の小袋33bがその開口38へ折畳み手段としての回動腕39により押されて折畳まれる。そして、図8に示すように、左右両挟持体35が再び閉状態になると、連包袋体33の蛇腹状部分が左右両挟持体35により挟持される。従って、連包袋体33の蛇腹状部分は、6個の小袋33aが左右方向へ並ぶ前部分と、余剰の1個の小袋33bを含む7個の小袋33a,33bが左右方向へ並ぶ後部分とからなる。
【0037】
図1及び図3に示すように、前記載置台2の送出位置Cで左右両挟持体35の前方には左右両案内体40が左右方向の間隔を調節し得るように取着されている。左右両案内体40の前方には図10に示すように回転ドラム42を有する向き変換手段41が設置されている。回転ドラム42の外周には複数の凹部43が周方向へ並設されている。図9に示すように、挟持体35と回転ドラム42との間には送出体45を有する送出手段44が設置されている。送出体45は、それらの間で往復移動し、左右の挟持体35の間に下降して連包袋体33を蛇腹状に折畳んだ状態で左右両案内体40に沿って図10の(イ)に位置する回転ドラム42の凹部43に押送した後、上昇して挟持体35側に戻る。各小袋33a,33bが起立した状態の連包袋体33を受け入れた回転ドラム42は、矢印向きへ回転して図10の(イ)の位置で各凹部43へ順次受け入れ、図10の(イ)の位置から270°回転した図10の(ロ)の位置で倒伏状態になった連包袋体33を次の工程へ図11に示すように受渡す。
【0038】
図11に示すように、回転ドラム42の側方にはブラケット46aに夫々、一体的に連結された第1押送体47と第2押送体48とを有する供給手段46が設置されている。第1押送体47と第2押送体48とは、回転ドラム42から横形製袋充填機の供給コンベヤ49に倒伏状態の連包袋体33を受渡すために、互いに同じ間隔を維持しながらブラケット46aの移動に伴い往復移動すると共に、供給コンベヤ49側に移動する間は下降位置に移動し、回転ドラム42側に移動する間は上昇位置を移動する。第2押送体48は、図10の(ロ)の位置で下降し、回転ドラム42の搬出側凹部43から連包袋体33を取出して回転ドラム42と供給コンベヤ49との中間位置まで押送した後、上昇する。第1押送体47は、該中間位置で下降し、連包袋体33を供給コンベヤ49に押送した後、上昇する。
【0039】
本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 後側の可動体19においては、支持ピン13及び支持ピン16が連包袋体33における小袋33a,33b間の繋ぎ部分33cに当接すると共に、支持ピン13の間隔と支持ピン16の間隔とを夫々狭くしながら、支持ピン13が支持ピン16を搬送方向の下流側へ追い越して先行するように移動して、載置台2の供給位置Dに起立状態で載置された連包袋体33を載置台2の移換位置Bまで搬送して折畳むため、各支持ピン13,16が連包袋体33における小袋33a,33b間の繋ぎ部分33cで連包袋体33を高速且つ体裁良く折畳むことが可能になる。
【0040】
(2) 載置台2の供給位置Dに起立状態で載置された連包袋体33を、支持ピン13及び支持ピン16により蛇腹状に折畳んで載置台2の移換位置Bまで搬送した後に、移換位置Bで支持ピン13の夫々が当接していた連包袋体33の繋ぎ部分33cを支持ピン20の夫々が支持して、支持ピン20により該蛇腹状に折畳まれた連包袋体33を幅寄せするように折畳んで載置台2の送出位置Cまで搬送するので、支持ピン13,16,20の往復移動時間を短縮して更に高速で折畳むことができる。
【0041】
(3) 送出位置Cで連包袋体33の長手方向終端に生じる余剰となる小袋33bを、繋ぎ部分33cを基点に、その小袋33bに隣接する小袋33aの内側に回動させて小袋33aの間に折畳むことができるため、余剰の小袋33bの位置が安定し、自動包装が可能になる。
【0042】
(4) 各支持ピン13,16を載置台2の供給位置Dで上昇させると共に載置台2の移換位置Bで下降させ、また、各支持ピン20を載置台2の移換位置Bで上昇させると共に載置台2の送出位置Cで下降させて、連包袋体33に対する支持とその支持解除を可能としたので、連包袋体33を上下方向に移動させることなく載置台2上で供給位置Dから移換位置Bを経て送出位置Cへ容易に搬送させると共に送出位置Cから容易に送り出すことができる。
【0043】
(5) 後側の可動体19においては、支持ピン13と支持ピン16とをリンク14,15で連結するだけの簡単な構成により、案内カム機構(カムホロア17、カム溝18)による左右両側の支持ピン13の動きをリンク14,15により中間の支持ピン13や左右両側の支持ピン16の動きとして伝え、各支持ピン13,16の間隔を縮めたり広げたりすることができる。また、前側の可動体24においては、支持ピン20をリンク21,22で互いに連結するだけの簡単な構成により、案内カム機構(カムホロア23、カム溝18)による左右両側の支持ピン20の動きをリンク21,22により中間の支持ピン20の動きとして伝え、各支持ピン20の間隔を縮めたり広げたりすることができる。
【0044】
(6) 閉塞状態のシャッター28の両仕切壁29,31によって連包袋体33が載置台2の供給位置Dに案内されるため、供給位置Dで上昇する支持ピン13,16との当接による小袋33a,33bの損傷を防ぐことができる。また、取出口30が開放されたシャッター28の開放状態では、載置台2の供給位置Dから移換位置Bへの支持ピン13,16の移動を許容することができる。
【0045】
(7) 載置台2の供給位置Dで起立状態にある連包袋体33を折畳んで送出手段44の送出体45により起立状態のまま向き変換手段41の回転ドラム42に送り出し、起立状態の連包袋体33の向きを回転ドラム42により変換して倒伏状態にした後に、倒伏状態の連包袋体33を供給手段46の押送体47,48により横形製袋充填機の供給コンベヤ49に自動で供給して包装することができる。
【0046】
本発明の趣旨に反しない範囲で前記実施形態以外にも適宜変更可能であり、例えば下記のような構成を採用することができる。
・ 支持部材としては、前記実施形態の前側の可動体24を省略し、前記実施形態の後側の可動体19だけで載置台2の後端位置Aと送出位置Cの間を往復移動させて、後側の支持ピン13,16で連包袋体33を折畳むようにしてもよい。
【0047】
・ 支持部材としては、前記実施形態の支持ピン13,16,20に代えて、ローラやプレート、或いは、連包袋体33を折畳み得る硬さの棒状の弾性体等が採用可能であり、また、一つの支持部材を三本の支持ピンで構成する等、様々な変形が可能である。
【0048】
・ 支持部材としては、支持ピンを載置台2の上方から載置台2上の連包袋体33に対して下降するよう進退させ、該支持ピンによって連包袋体33を搬送しながら折畳むようにしてもよい。
【0049】
・ 前記実施形態では曲線状のカム溝18によって支持ピン13,20を曲線状に往復移動させる際に支持ピン13の間隔や支持ピン20の間隔を縮めたり広げたりしたが、モータ等の駆動手段を駆動制御してそれらの間隔を縮めたり広げたりしてもよい。
【0050】
・ 前記実施形態では折畳んだ連包袋体33を向き変換手段41により起立状態から倒伏状態にした後に横形製袋充填機に供給してピロー包装したが、折畳んだ連包袋体33を箱詰めしてもよい。
【0051】
・ 前記実施形態では支持ピン13,16,20を昇降手段としてのエアシリンダ8により載置台2に対し昇降させて連包袋体33に対し支持可能としたが、支持ピンを載置台に対し昇降させるようにしてもよい。
【0052】
・ 送出手段としてはロボットハンドを採用してもよい。ロボットハンドを採用する場合は、折畳んだ連包袋体をロボットハンドにより保持して起立状態から倒伏状態にした後に横形製袋充填機に供給する。
【0053】
・ 前記実施形態では連包袋体33を載置台2の供給位置に上方から供給したが、連包袋体を載置台の供給位置に側方から供給してもよい。
・ 前記実施形態では棒状の支持ピン13,16,20を採用したが、スライドし得る支持部材であれば、プレート等でもよく、棒状に限定されるものではない。
【0054】
・ 本実施形態においては、3つの支持ピン20のうち、中間の支持ピン20を左右方向にスライド不能となるよう配設すれば、リンク21,22を排除してもよい。
・ 支持ピン13,16の数は奇数本に限定されることはない。各リンクの長さやカム溝の形状などを変更すれば、偶数本にすることも可能である。
【0055】
・ 粒状物などの内容物を前処理工程で包装した複数の小袋33a,33b同士が繋ぎ部分33cで繋がって帯状となった連包袋体33を例示したが、その他の形態の連包袋体、例えばウインナーソーセージのように断面の丸いものを収容した連包袋体の折畳みにも応用することができる。
【符号の説明】
【0056】
2…載置台、3…移送手段、8…エアシリンダ(進退手段)、13…支持ピン(第1の支持部材)、14,15…リンク、16…支持ピン(第2の支持部材)、17…カムホロア(案内カム機構)、18…カム溝(案内カム機構)、20…支持ピン(第3の支持部材)、28…シャッター、31…仕切壁、31a…切欠き、33…連包袋体、33a,33b…小袋、33c…繋ぎ部分、35…挟持体、37…吸着体(吸着手段)、39…回動腕(折畳み手段)、41…向き変換手段、44…送出手段、46…供給手段、A…後退位置、B…移換位置、C…送出位置、D…供給位置。
【技術分野】
【0001】
本発明は複数の小袋が繋がった連包袋体を折畳んで供給する折畳み供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小袋が複数繋がった状態の連包袋体を所定の小袋数毎に折畳んで集積して大袋等に収容する技術が知られている。このような連包袋体を折畳む装置として、例えば特許文献1には、一対の送りベルトによって連包袋体を連包袋体の長手方向へ序々に搬送しながら送りベルトを揺動させることによって連包袋体における小袋の繋ぎ部分で折畳むことが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−230914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1においては、送りベルトから下方に垂れ下がった連包袋体を揺動させながら序々に折畳むことから、折畳む速度には限界がある。
本発明は、連包袋体を高速で折畳むことができる折畳み供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明に係る連包袋体の折畳み供給装置は、下記の載置台(2)と第1の支持部材(13)及び第2の支持部材(16)と移送手段(3)と送出手段(44)とを備えている。前記載置台(2)においては、複数の小袋(33a,33b)を繋ぎ部分(33c)で繋げた連包袋体(33)が、供給位置(D)で該連包袋体(33)の長手方向を該連包袋体(33)の搬送方向に交差する方向に向けた状態で載置される。前記第1の支持部材(13)は、該連包袋体(33)が載置されている供給位置(D)より搬送方向における上流に位置し、該連包袋体(33)に面して所定の間隔で配設されている。前記第2の支持部材(16)は、前記供給位置(D)より搬送方向における下流に位置し、該連包袋体(33)に面して、第1の支持部材(13)の間に位置するよう配設されている。前記移送手段(3)は、第1の支持部材(13)の間隔及び第2の支持部材(16)の間隔を夫々狭くしながら第1の支持部材(13)が第2の支持部材(16)より先行するように、前記供給位置(D)より下流に位置する前記載置台(2)の送出位置(C)に向けて、第1の支持部材(13)及び第2の支持部材(16)を連包袋体(33)における小袋(33a,33b)間の繋ぎ部分(33c)に当接しながら移動し得る。前記送出手段(44)は、該移送手段(3)による第1の支持部材(13)及び第2の支持部材(16)の下流への移動により、前記載置台(2)で下流へ搬送されながら折畳まれた連包袋体(33)を送出位置(C)から送り出す。
【0006】
請求項1の発明では、第1の支持部材(13)が連包袋体(33)における小袋(33a,33b)間の繋ぎ部分(33c)に当接すると共に、第1の支持部材(13)の間隔と第2の支持部材(16)の間隔とを夫々狭くしながら、第1の支持部材(13)が第2の支持部材(16)より搬送方向の下流へ先行するように移動して、載置台(2)の供給位置(D)に載置された連包袋体(33)を折畳むため、各支持部材(13,16)が連包袋体(33)における小袋(33a,33b)間の繋ぎ部分(33c)で連包袋体(33)を高速且つ体裁良く折畳むことが可能になる。
【0007】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明においては、前記載置台(2)の供給位置(D)より下流の移換位置(B)と、該移換位置(B)より下流の前記送出位置(C)の間を移動し得る第3の支持部材(20)を有し、前記移送手段(3)は、前記供給位置(D)と前記送出位置(C)の間の移換位置(B)で、前記第1の支持部材(13)と第2の支持部材(16)を蛇腹状の連包袋体(33)から離して、連包袋体(33)における前記第1の支持部材(13)の支持部分を第3の支持部材(20)による支持に換えて該第3の支持部材(20)を前記送出位置(C)へ移動すると共に相互間隔を狭めて連包袋体(33)を折畳むようにしている。
【0008】
請求項2の発明では、載置台(2)の供給位置(D)に載置された連包袋体(33)を、第1の支持部材(13)と第2の支持部材(16)により蛇腹状に折畳んで載置台(2)の移換位置(B)まで搬送した後に、第1の支持部材(13)の夫々が当接していた連包袋体(33)の繋ぎ部分(33c)を第3の支持部材(20)が支持して、第3の支持部材(20)により該蛇腹状に折畳まれた連包袋体(33)を幅寄せするように折畳んで載置台(2)の送出位置(C)まで搬送するので、支持部材(13,16,20)の往復移動時間を短縮して更に高速で折畳むことができる。
【0009】
請求項1または請求項2の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項3の発明は、該所定の小袋数毎に折畳まれた連包袋体(33)の長手方向終端における余剰の小袋(33b)に隣接する小袋(33a)を吸着する吸着手段(37)と、余剰の小袋(33b)に隣接する小袋(33a)を該吸着手段(37)が吸着した状態で、折畳まれた小袋(33a)間に前記余剰の小袋(33b)を折畳む折畳み手段(39)を備えている。
【0010】
請求項3の発明では、連包袋体(33)の長手方向終端の余剰の小袋(33b)を折畳まれた小袋(33a)の間に折畳むことができるため、余剰の小袋(33b)の位置が安定し、自動包装が可能になる。
【0011】
請求項1〜3の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項4の発明は、前記各支持部材(13,16,20)が載置台(2)上で前記連包袋体(33)の繋ぎ部分(33c)を支持する状態とその支持を解除する状態とを取るように、各支持部材(13,16,20)を載置台(2)に対し進退させる進退手段(8)を備えている。
【0012】
請求項4の発明では、各支持部材(13,16,20)を載置台(2)に対し進退させて連包袋体(33)に対する支持とその支持解除を可能としたので、折畳んだ連包袋体(33)を移動させることなく載置台(2)の送出位置(C)から容易に送り出すことができる。
【0013】
請求項1〜4の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項5の発明において、前記第1の支持部材(13)は、第1の支持部材(13)及び第2の支持部材(16)の夫々の間隔を狭くしながら両支持部材(13,16)が下流に移動すると共に、前記第2の支持部材(16)より先行するよう、前記第2の支持部材(16)とリンク(14,15)で連結されている。
【0014】
請求項5の発明では、第1の支持部材(13)と第2の支持部材(16)とをリンク(14,15)で連結するだけの簡単な構成により、第1の支持部材(13)の動きをリンク(14,15)により第2の支持部材(16)の動きとして伝えることができる。
【0015】
請求項1〜5の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項6の発明において、前記供給位置(D)と前記送出位置(C)の間には、何れかの前記支持部材(13,16,20)を下流に向けて案内しつつ該支持部材(13,16,20)の間隔を狭くするよう構成された案内カム機構(17,18)が配設されている。
【0016】
請求項6の発明では、案内カム機構(17,18)を利用した簡単な構成により、支持部材(13,16,20)の下流への移動に伴い、支持部材(13,16,20)の間隔を縮めることができる。
【0017】
請求項1〜6の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項7の発明においては、前記供給位置(D)に連包袋体(33)が載置される際に、供給位置(D)と第2の支持部材(16)の間となる位置に回動していて連包袋体(33)を供給位置(D)に案内すると共に、供給位置(D)から連包袋体(33)を下流に搬送する際に第2の支持部材(16)を跨いで回動していて連包袋体(33)の下流への搬送進路を開放し得るよう、第2の支持部材(16)が連包袋体(33)を支持する箇所に対応して切欠き(31a)が形成されたシャッター(28)を備えている。
【0018】
請求項7の発明では、閉塞状態のシャッター(28)によって連包袋体(33)が載置台(2)の供給位置(D)に案内されるため、支持部材(13,16)との当接による小袋(33a,33b)の損傷を防ぐことができる。シャッター(28)の開放状態では、載置台(2)上において取出口(30)への支持部材(13,16)の移動を許容することができる。
【0019】
請求項1〜7の発明のうちいずれか一つの発明を前提とする請求項8の発明は、前記送出手段(44)により載置台(2)の送出位置(C)から送り出された連包袋体(33)の向きを変換する向き変換手段(41)と、前記向き変換手段(41)により向きが変換された連包袋体(33)を横形製袋充填機に供給する供給手段(46)とを備えている。
【0020】
請求項8の発明では、載置台(2)の供給位置(D)に載置された連包袋体(33)の向きを向き変換手段(41)により変換した後に供給手段(46)により横形製袋充填機に自動で供給して包装することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、連包袋体(33)を高速で折畳み得る折畳み供給装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】折畳み供給装置において連包袋体を支持する支持部材が載置台の供給位置及び移換位置にある後退状態を示す概略部分平面図。
【図2】(a)は載置台の供給位置にある後側の可動体を示す概略部分正面図、(b)は載置台の移換位置にある前側の可動体を示す概略部分正面図。
【図3】折畳み供給装置において連包袋体を支持する支持部材が載置台の移換位置及び送出位置にある前進状態を示す概略部分平面図。
【図4】(a)は載置台の移換位置にある後側の可動体を示す概略部分正面図、(b)は載置台の送出位置にある前側の可動体を示す概略部分正面図。
【図5】(a)は載置台の供給位置にある取出口の閉塞状態を示す概略部分側面図、(b)は同じく開放状態を示す概略部分側面図。
【図6】送出位置にある連包袋体で余剰の小袋を示す図3の概略部分拡大平面図。
【図7】余剰の小袋を折畳む途中状態を示す概略部分拡大平面図。
【図8】余剰の小袋を折畳んだ状態を示す概略部分拡大平面図。
【図9】送出手段を示す概略部分拡大側面図。
【図10】向き変換手段を示す概略部分拡大正面図。
【図11】横形製袋充填機への供給手段を示す概略部分拡大正面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1〜図4に示すように、機枠1上には平坦な載置面2aを有する載置台2が取着されている。載置台2の下方で機枠1には、例えば粒状物などの内容物を前処理工程で包装した複数の小袋33a,33b同士が繋ぎ部分33cで繋がって帯状となった連包袋体33を折畳むための移送手段3が組み込まれている。まず、移送手段3を詳述する。
【0024】
載置台2の下側には、機枠1の四箇所から枠体4が上方に延出されており、連包袋体33の搬送方向となる前後の枠体4間には、レール5が夫々架設されていると共に、サーボモータ(不図示)により回転する無端状のベルト6がレール5に並んで掛け渡されている。前後二箇所の位置で左右のレール5には左右で対をなすようベルト6に取着された支持体7がレール5に沿って前後方向へ往復移動可能に支持されている。各支持体7にはエアシリンダ8(進退手段としての昇降手段)が取着されており、左右のエアシリンダ8のピストンロッド8a間には夫々下側案内体9が架設されている。また、左右の支持体7間には下側案内体9の上方で上側案内体10が夫々架設されている。
【0025】
後側の可動体19において、図2(a)に示す上側案内体10には中間位置でスライダ11が配設され、そのスライダ11から左右両側に同じ距離だけ離れた位置に別のスライダ11が配設されており、夫々のスライダ11が上側案内体10によって左右方向へ移動可能となっている。各スライダ11には支持ピン13(第1の支持部材)が上下方向へ移動可能に挿通され、夫々の支持ピン13の下端部が下側案内体9に対し左右方向へ移動可能に支持されている。左右両側の支持ピン13も中間位置の支持ピン13から同じ距離だけ離れている。支持ピン13は、隣の支持ピン13とリンク14,15によって回動連結されており、それらのリンク14,15の先端部は支持ピン16(第2の支持部材)によって回動連結されている。左右のスライダ11にはカムホロア17が配設されている。このように後側の可動体19は、前記支持体7とエアシリンダ8と下側案内体9と上側案内体10とスライダ11と支持ピン13とリンク14,15と支持ピン16とカムホロア17とを有する。
【0026】
図2(b)に示す前側の可動体24は、カムホロア23が配設された左右のスライダ12と中間のスライダ12を左右方向へ移動可能に支持し、各スライダ12に挿通された支持ピン20(第3の支持部材)を上下方向へ移動可能とされた前述の後側の可動体19と類似した構成であり、相違する点としては、スライダ12間に回動連結されるリンク21,22が所要の長さに設定されており、リンク21とリンク22の先端部が回動連結されているものの、上方に突出する支持ピンが存在しないことである。よって、前側の可動体24は、前記支持体7とエアシリンダ8と下側案内体9と上側案内体10とスライダ12と支持ピン20とリンク21,22とカムホロア23とを有する。
【0027】
載置台2の下面2bの左右両側にはカムホロア17が係入されたカム溝18が載置台2の後端部側から前端部側に渡り設けられている。左右両カム溝18の左右方向間隔は載置台2の後端部側から前端部側に向かうに従い次第に狭まる。載置台2の中間部に貫通孔26が載置台2の後端部側から前端部側に渡り直線的に設けられており、その貫通孔26には中間の支持ピン13と支持ピン20が挿通され、また、貫通孔26の左右両側には貫通孔25が載置台2の後端部側から前端部側に渡り設けられており、それらの貫通孔25には左右の支持ピン13と支持ピン20が挿通される。左右の貫通孔25の左右方向の間隔は載置台2の前端部側に向かうに従い次第に狭くなっており、案内カム機構(カムホロア17,カムホロア23,カム溝18)によって支持ピン13,20が滑らかに移動し得る軌道に対応させたものである。更に、載置台2には貫通孔26の左右両側で貫通孔27が対称に形成されており、各貫通孔27には支持ピン16が挿通される。左右の貫通孔27の左右方向の間隔は、前端部側に向かうに従い次第に狭くなっており、案内カム機構(17,23,18)とリンク14,15により支持ピン16が滑らかに移動し得る軌道に対応させたものである。
【0028】
前記後側の可動体19において、エアシリンダ8のピストンロッド8aが昇降すると、下側案内体9と支持ピン13とリンク14,15と支持ピン16とが一体となって昇降し、支持ピン13及び支持ピン16がスライダ11に対し移動して載置台2の貫通孔25,26,27を通して載置面2aへの進退が同時になされる。また、前記前側の可動体24において、エアシリンダ8のピストンロッド8aが昇降すると、下側案内体9と支持ピン20とが一体となって昇降し、支持ピン20がスライダ12に対し移動して載置台2の貫通孔25,26を通して載置面2aへの進退が同時になされる。これらの支持ピン13,16,20は、可動体19,24が前端部側へ前進する際に、載置面2aから上方に出現し、後端部側へ後退する際に載置面2aから下方へ没入する。
【0029】
後側の可動体19と前側の可動体24とは、ベルト6を介して駆動を受けると、互いに同じ間隔を保ちながらレール5に沿って前後方向へ往復移動して図1,2に示す後退状態と図3,4に示す前進状態とを取る。後退状態において、後側の可動体19は載置台2の後端部側の供給位置Dに連包袋体33を載置すべく後端位置Aで停止すると共に、前側の可動体24はその後端位置Aと載置台2の前端部側の送出位置Cとの間の移換位置Bに停止する。前進状態において、後側の可動体19はその移換位置Bに停止すると共に、前側の可動体24はその送出位置Cに停止する。
【0030】
可動体19,24が前進する際には、カムホロア17,23が載置台2のカム溝18により規制されるため、左右両側のスライダ11,12及び左右両側の支持ピン13,20は、左右の夫々の間隔を狭めながら上側案内体10に沿って前方に移動し、中間の支持ピン13,20は、リンク14,15,21,22により規制されて、中間位置を維持しながら直線的に前方に移動する。この移動の間、両支持ピン16は、リンク14,15によって間隔を狭めながら前方に移動するが、徐々に支持ピン13により前方へ追い越されて先行される。逆に、可動体19,24が後退する際には、左右両側のスライダ11,12及び左右両側の支持ピン13,20は左右の夫々の間隔を広げながら上側案内体10に沿って後方に移動し、中間の支持ピン13,20は中間位置を維持しながら直線的に後方に移動する。この移動の間、両支持ピン16は、リンク14,15によって間隔を広げながら後方に移動するが、徐々に支持ピン13により後方へ追い越される。
【0031】
図5に示すように、前記載置台2の供給位置Dにはシャッター28が配設されている。シャッター28は、後側の仕切壁29に対向する前側の仕切壁31がエアシリンダ32により後方へ回動されて取出口30が閉塞される状態と、仕切壁31が前方へ回動されて取出口30を開放する状態とを取る。複数(例えば13個)の小袋33a,33bが繋ぎ部分33cを介して互いに繋がった連包袋体33がその連包袋体33の長手方向に延びた一端縁を下端として上下方向に起立して真直ぐ広がった状態で、前処理工程から、後側の仕切壁29の上壁29bで受入体34に供給された後、受入体34が供給位置Dの上方側に移動することで、連包袋体33が仕切壁29と前側の仕切壁31との間に落下し、連包袋体33の長手方向に延びた一端縁を下端として供給位置Dに載置して起立した状態で載置台2に載置される。支持ピン13は後側の仕切壁29の若干後方に位置すると共に、支持ピン16は閉塞状態のシャッター28における前側の仕切壁31の若干前方に位置し、支持ピン13と支持ピン16との間に仕切壁29,31が位置している。仕切壁29,31には支持ピン13,16との干渉を防ぐために支持ピン13,16に対応した切欠き29a,31aが形成され、前側の仕切壁31は支持ピン16を跨いで回動する。
【0032】
後側の可動体19が後端位置Aから移換位置Bに前進する際に、連包袋体33の後方に隣接する夫々の支持ピン13が両小袋33a間の各繋ぎ部分33cを支持して前方へ押してV状に折畳むと共に、連包袋体33の前方に隣接する夫々の支持ピン16が各支持ピン13に追い越されながら両小袋33a間の繋ぎ部分33cを支持して後方へ押してV状に折畳み、一段階目の折畳みが行なわれる。一段階目の折畳みが行なわれた連包袋体33は、2個の小袋33a置きに(所定の小袋数毎に)両小袋33a間の繋ぎ部分33cで蛇腹状に折畳まれ、その蛇腹状に折畳まれた連包袋体33の長手方向終端には、2個に満たない余剰の小袋33bが繋がっている。
【0033】
支持ピン13,16が移換位置Bで連包袋体33から抜けて載置台2の下側に没入し、後端位置Aに戻ると、各支持ピン20は後退状態の移換位置Bにおいて各支持ピン13が没入した位置と同じ位置で移換位置Bにおける載置面2aから上方へ突出して、両小袋33a間の繋ぎ部分33cの後側を支持する。従って、各支持ピン20により支えられた連包袋体33には、後退状態の移換位置Bから前進状態の送出位置Cに至る際に、二段階目の折畳みが行なわれる。図6に示すように、二段階目の折畳みが行なわれた連包袋体33は、両小袋33a間の繋ぎ部分33cで折畳まれた小袋33a同士が幅寄せされて密着するように折畳まれる。なお、連包袋体33の長手方向終端に余剰の小袋33bが生じる場合には、図6〜8に示すように後記の追加折畳み処理を行なう。
【0034】
このようにして、移送手段3により、載置台2上で搬送方向の上流側から下流側へ搬送されながら支持ピン13と支持ピン16と支持ピン20とにより長手方向に二段階で折畳まれた連包袋体33は、図6に示すように、載置台2の送出位置Cに至る。
【0035】
図6〜8に示すように、載置台2の送出位置Cの左右両側には挟持体35がエアシリンダ36により開閉するよう回動可能に支持され、一方の挟持体35には吸着体37(吸着手段)が取着されている。左右両挟持体35の左右方向間隔はその回動支点を左右方向へ変更することにより調節することができる。左右両挟持体35は、二段階目の折畳みが行なわれた連包袋体33が載置台2の送出位置Cに至る前に、互いに開いた待機状態から回動して閉じ始める。図6に示すように、左右両挟持体35が待機状態から互いに閉じて閉状態になると、左右両挟持体35間に至った連包袋体33の蛇腹状部分が左右両挟持体35間で挟持される。その際、2個の小袋33aが互いに接触して左右方向へ並ぶと共に、その蛇腹状部分の左右方向両側部のうち一側部で連包袋体33の長手方向終端に生じる余剰の1個の小袋33bが繋がって後方へ突出しており、その余剰の1個の小袋33bに隣接する1個の小袋33aの外側が吸着体37により吸着される。
【0036】
その後、図7に示すように、左右両挟持体35が閉状態から互いに開くと、吸着されている一側部の2個の小袋33aの内側と、その内側に面した2個の小袋33aとの間に開口38が形成され、余剰の小袋33bがその開口38へ折畳み手段としての回動腕39により押されて折畳まれる。そして、図8に示すように、左右両挟持体35が再び閉状態になると、連包袋体33の蛇腹状部分が左右両挟持体35により挟持される。従って、連包袋体33の蛇腹状部分は、6個の小袋33aが左右方向へ並ぶ前部分と、余剰の1個の小袋33bを含む7個の小袋33a,33bが左右方向へ並ぶ後部分とからなる。
【0037】
図1及び図3に示すように、前記載置台2の送出位置Cで左右両挟持体35の前方には左右両案内体40が左右方向の間隔を調節し得るように取着されている。左右両案内体40の前方には図10に示すように回転ドラム42を有する向き変換手段41が設置されている。回転ドラム42の外周には複数の凹部43が周方向へ並設されている。図9に示すように、挟持体35と回転ドラム42との間には送出体45を有する送出手段44が設置されている。送出体45は、それらの間で往復移動し、左右の挟持体35の間に下降して連包袋体33を蛇腹状に折畳んだ状態で左右両案内体40に沿って図10の(イ)に位置する回転ドラム42の凹部43に押送した後、上昇して挟持体35側に戻る。各小袋33a,33bが起立した状態の連包袋体33を受け入れた回転ドラム42は、矢印向きへ回転して図10の(イ)の位置で各凹部43へ順次受け入れ、図10の(イ)の位置から270°回転した図10の(ロ)の位置で倒伏状態になった連包袋体33を次の工程へ図11に示すように受渡す。
【0038】
図11に示すように、回転ドラム42の側方にはブラケット46aに夫々、一体的に連結された第1押送体47と第2押送体48とを有する供給手段46が設置されている。第1押送体47と第2押送体48とは、回転ドラム42から横形製袋充填機の供給コンベヤ49に倒伏状態の連包袋体33を受渡すために、互いに同じ間隔を維持しながらブラケット46aの移動に伴い往復移動すると共に、供給コンベヤ49側に移動する間は下降位置に移動し、回転ドラム42側に移動する間は上昇位置を移動する。第2押送体48は、図10の(ロ)の位置で下降し、回転ドラム42の搬出側凹部43から連包袋体33を取出して回転ドラム42と供給コンベヤ49との中間位置まで押送した後、上昇する。第1押送体47は、該中間位置で下降し、連包袋体33を供給コンベヤ49に押送した後、上昇する。
【0039】
本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 後側の可動体19においては、支持ピン13及び支持ピン16が連包袋体33における小袋33a,33b間の繋ぎ部分33cに当接すると共に、支持ピン13の間隔と支持ピン16の間隔とを夫々狭くしながら、支持ピン13が支持ピン16を搬送方向の下流側へ追い越して先行するように移動して、載置台2の供給位置Dに起立状態で載置された連包袋体33を載置台2の移換位置Bまで搬送して折畳むため、各支持ピン13,16が連包袋体33における小袋33a,33b間の繋ぎ部分33cで連包袋体33を高速且つ体裁良く折畳むことが可能になる。
【0040】
(2) 載置台2の供給位置Dに起立状態で載置された連包袋体33を、支持ピン13及び支持ピン16により蛇腹状に折畳んで載置台2の移換位置Bまで搬送した後に、移換位置Bで支持ピン13の夫々が当接していた連包袋体33の繋ぎ部分33cを支持ピン20の夫々が支持して、支持ピン20により該蛇腹状に折畳まれた連包袋体33を幅寄せするように折畳んで載置台2の送出位置Cまで搬送するので、支持ピン13,16,20の往復移動時間を短縮して更に高速で折畳むことができる。
【0041】
(3) 送出位置Cで連包袋体33の長手方向終端に生じる余剰となる小袋33bを、繋ぎ部分33cを基点に、その小袋33bに隣接する小袋33aの内側に回動させて小袋33aの間に折畳むことができるため、余剰の小袋33bの位置が安定し、自動包装が可能になる。
【0042】
(4) 各支持ピン13,16を載置台2の供給位置Dで上昇させると共に載置台2の移換位置Bで下降させ、また、各支持ピン20を載置台2の移換位置Bで上昇させると共に載置台2の送出位置Cで下降させて、連包袋体33に対する支持とその支持解除を可能としたので、連包袋体33を上下方向に移動させることなく載置台2上で供給位置Dから移換位置Bを経て送出位置Cへ容易に搬送させると共に送出位置Cから容易に送り出すことができる。
【0043】
(5) 後側の可動体19においては、支持ピン13と支持ピン16とをリンク14,15で連結するだけの簡単な構成により、案内カム機構(カムホロア17、カム溝18)による左右両側の支持ピン13の動きをリンク14,15により中間の支持ピン13や左右両側の支持ピン16の動きとして伝え、各支持ピン13,16の間隔を縮めたり広げたりすることができる。また、前側の可動体24においては、支持ピン20をリンク21,22で互いに連結するだけの簡単な構成により、案内カム機構(カムホロア23、カム溝18)による左右両側の支持ピン20の動きをリンク21,22により中間の支持ピン20の動きとして伝え、各支持ピン20の間隔を縮めたり広げたりすることができる。
【0044】
(6) 閉塞状態のシャッター28の両仕切壁29,31によって連包袋体33が載置台2の供給位置Dに案内されるため、供給位置Dで上昇する支持ピン13,16との当接による小袋33a,33bの損傷を防ぐことができる。また、取出口30が開放されたシャッター28の開放状態では、載置台2の供給位置Dから移換位置Bへの支持ピン13,16の移動を許容することができる。
【0045】
(7) 載置台2の供給位置Dで起立状態にある連包袋体33を折畳んで送出手段44の送出体45により起立状態のまま向き変換手段41の回転ドラム42に送り出し、起立状態の連包袋体33の向きを回転ドラム42により変換して倒伏状態にした後に、倒伏状態の連包袋体33を供給手段46の押送体47,48により横形製袋充填機の供給コンベヤ49に自動で供給して包装することができる。
【0046】
本発明の趣旨に反しない範囲で前記実施形態以外にも適宜変更可能であり、例えば下記のような構成を採用することができる。
・ 支持部材としては、前記実施形態の前側の可動体24を省略し、前記実施形態の後側の可動体19だけで載置台2の後端位置Aと送出位置Cの間を往復移動させて、後側の支持ピン13,16で連包袋体33を折畳むようにしてもよい。
【0047】
・ 支持部材としては、前記実施形態の支持ピン13,16,20に代えて、ローラやプレート、或いは、連包袋体33を折畳み得る硬さの棒状の弾性体等が採用可能であり、また、一つの支持部材を三本の支持ピンで構成する等、様々な変形が可能である。
【0048】
・ 支持部材としては、支持ピンを載置台2の上方から載置台2上の連包袋体33に対して下降するよう進退させ、該支持ピンによって連包袋体33を搬送しながら折畳むようにしてもよい。
【0049】
・ 前記実施形態では曲線状のカム溝18によって支持ピン13,20を曲線状に往復移動させる際に支持ピン13の間隔や支持ピン20の間隔を縮めたり広げたりしたが、モータ等の駆動手段を駆動制御してそれらの間隔を縮めたり広げたりしてもよい。
【0050】
・ 前記実施形態では折畳んだ連包袋体33を向き変換手段41により起立状態から倒伏状態にした後に横形製袋充填機に供給してピロー包装したが、折畳んだ連包袋体33を箱詰めしてもよい。
【0051】
・ 前記実施形態では支持ピン13,16,20を昇降手段としてのエアシリンダ8により載置台2に対し昇降させて連包袋体33に対し支持可能としたが、支持ピンを載置台に対し昇降させるようにしてもよい。
【0052】
・ 送出手段としてはロボットハンドを採用してもよい。ロボットハンドを採用する場合は、折畳んだ連包袋体をロボットハンドにより保持して起立状態から倒伏状態にした後に横形製袋充填機に供給する。
【0053】
・ 前記実施形態では連包袋体33を載置台2の供給位置に上方から供給したが、連包袋体を載置台の供給位置に側方から供給してもよい。
・ 前記実施形態では棒状の支持ピン13,16,20を採用したが、スライドし得る支持部材であれば、プレート等でもよく、棒状に限定されるものではない。
【0054】
・ 本実施形態においては、3つの支持ピン20のうち、中間の支持ピン20を左右方向にスライド不能となるよう配設すれば、リンク21,22を排除してもよい。
・ 支持ピン13,16の数は奇数本に限定されることはない。各リンクの長さやカム溝の形状などを変更すれば、偶数本にすることも可能である。
【0055】
・ 粒状物などの内容物を前処理工程で包装した複数の小袋33a,33b同士が繋ぎ部分33cで繋がって帯状となった連包袋体33を例示したが、その他の形態の連包袋体、例えばウインナーソーセージのように断面の丸いものを収容した連包袋体の折畳みにも応用することができる。
【符号の説明】
【0056】
2…載置台、3…移送手段、8…エアシリンダ(進退手段)、13…支持ピン(第1の支持部材)、14,15…リンク、16…支持ピン(第2の支持部材)、17…カムホロア(案内カム機構)、18…カム溝(案内カム機構)、20…支持ピン(第3の支持部材)、28…シャッター、31…仕切壁、31a…切欠き、33…連包袋体、33a,33b…小袋、33c…繋ぎ部分、35…挟持体、37…吸着体(吸着手段)、39…回動腕(折畳み手段)、41…向き変換手段、44…送出手段、46…供給手段、A…後退位置、B…移換位置、C…送出位置、D…供給位置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の小袋を繋ぎ部分で繋げた連包袋体が、供給位置で該連包袋体の長手方向を該連包袋体の搬送方向に交差する方向に向けた状態で載置される載置台と、
該連包袋体が載置されている供給位置より搬送方向における上流に位置し、該連包袋体に面して所定の間隔で配設された第1の支持部材と、
前記供給位置より搬送方向における下流に位置し、該連包袋体に面して第1の支持部材の間に位置するよう配設された第2の支持部材と、
第1の支持部材の間隔及び第2の支持部材の間隔を夫々狭くしながら第1の支持部材が第2の支持部材より先行するように、前記供給位置より下流に位置する前記載置台の送出位置に向けて、第1の支持部材及び第2の支持部材を連包袋体における小袋間の繋ぎ部分に当接しながら移動し得る移送手段と、
該移送手段による第1の支持部材及び第2の支持部材の下流への移動により、前記載置台で下流へ搬送されながら折畳まれた連包袋体を送出位置から送り出す送出手段と
を備えたことを特徴とする連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項2】
前記載置台の供給位置より下流の移換位置と、該移換位置より下流の前記送出位置の間を移動し得る第3の支持部材を有し、
前記移送手段は、
前記供給位置と前記送出位置の間の移換位置で、前記第1の支持部材と第2の支持部材を蛇腹状の連包袋体から離して、連包袋体における前記第1の支持部材の支持部分を第3の支持部材による支持に換えて該第3の支持部材を前記送出位置へ移動すると共に相互間隔を狭めて連包袋体を折畳むようにした
ことを特徴とする請求項1に記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項3】
該所定の小袋数毎に折畳まれた連包袋体の長手方向終端における余剰の小袋に隣接する小袋を吸着する吸着手段と、余剰の小袋に隣接する小袋を該吸着手段が吸着した状態で、折畳まれた小袋間に前記余剰の小袋を折畳む折畳み手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項4】
前記各支持部材が載置台上で前記連包袋体の繋ぎ部分を支持する状態とその支持を解除する状態とを取るように、各支持部材を載置台に対し進退させる進退手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項5】
前記第1の支持部材は、第1の支持部材及び第2の支持部材の夫々の間隔を狭くしながら両支持部材が下流に移動すると共に、前記第2の支持部材より先行するよう、前記第2の支持部材とリンクで連結されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項6】
前記供給位置と前記送出位置の間には、何れかの前記支持部材を下流に向けて案内しつつ該支持部材の間隔を狭くするよう構成された案内カム機構が配設されていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項7】
前記供給位置に連包袋体が載置される際に、供給位置と第2の支持部材の間となる位置に回動していて連包袋体を供給位置に案内すると共に、供給位置から連包袋体を下流に搬送する際に第2の支持部材を跨いで回動していて連包袋体の下流への搬送進路を開放し得るよう、第2の支持部材が連包袋体を支持する箇所に対応して切欠きが形成されたシャッターを備えたことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項8】
前記送出手段により載置台の送出位置から送り出された連包袋体の向きを変換する向き変換手段と、前記向き変換手段により向きが変換された連包袋体を横形製袋充填機に供給する供給手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項1】
複数の小袋を繋ぎ部分で繋げた連包袋体が、供給位置で該連包袋体の長手方向を該連包袋体の搬送方向に交差する方向に向けた状態で載置される載置台と、
該連包袋体が載置されている供給位置より搬送方向における上流に位置し、該連包袋体に面して所定の間隔で配設された第1の支持部材と、
前記供給位置より搬送方向における下流に位置し、該連包袋体に面して第1の支持部材の間に位置するよう配設された第2の支持部材と、
第1の支持部材の間隔及び第2の支持部材の間隔を夫々狭くしながら第1の支持部材が第2の支持部材より先行するように、前記供給位置より下流に位置する前記載置台の送出位置に向けて、第1の支持部材及び第2の支持部材を連包袋体における小袋間の繋ぎ部分に当接しながら移動し得る移送手段と、
該移送手段による第1の支持部材及び第2の支持部材の下流への移動により、前記載置台で下流へ搬送されながら折畳まれた連包袋体を送出位置から送り出す送出手段と
を備えたことを特徴とする連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項2】
前記載置台の供給位置より下流の移換位置と、該移換位置より下流の前記送出位置の間を移動し得る第3の支持部材を有し、
前記移送手段は、
前記供給位置と前記送出位置の間の移換位置で、前記第1の支持部材と第2の支持部材を蛇腹状の連包袋体から離して、連包袋体における前記第1の支持部材の支持部分を第3の支持部材による支持に換えて該第3の支持部材を前記送出位置へ移動すると共に相互間隔を狭めて連包袋体を折畳むようにした
ことを特徴とする請求項1に記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項3】
該所定の小袋数毎に折畳まれた連包袋体の長手方向終端における余剰の小袋に隣接する小袋を吸着する吸着手段と、余剰の小袋に隣接する小袋を該吸着手段が吸着した状態で、折畳まれた小袋間に前記余剰の小袋を折畳む折畳み手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項4】
前記各支持部材が載置台上で前記連包袋体の繋ぎ部分を支持する状態とその支持を解除する状態とを取るように、各支持部材を載置台に対し進退させる進退手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項5】
前記第1の支持部材は、第1の支持部材及び第2の支持部材の夫々の間隔を狭くしながら両支持部材が下流に移動すると共に、前記第2の支持部材より先行するよう、前記第2の支持部材とリンクで連結されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項6】
前記供給位置と前記送出位置の間には、何れかの前記支持部材を下流に向けて案内しつつ該支持部材の間隔を狭くするよう構成された案内カム機構が配設されていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項7】
前記供給位置に連包袋体が載置される際に、供給位置と第2の支持部材の間となる位置に回動していて連包袋体を供給位置に案内すると共に、供給位置から連包袋体を下流に搬送する際に第2の支持部材を跨いで回動していて連包袋体の下流への搬送進路を開放し得るよう、第2の支持部材が連包袋体を支持する箇所に対応して切欠きが形成されたシャッターを備えたことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【請求項8】
前記送出手段により載置台の送出位置から送り出された連包袋体の向きを変換する向き変換手段と、前記向き変換手段により向きが変換された連包袋体を横形製袋充填機に供給する供給手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか一つに記載の連包袋体の折畳み供給装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−232755(P2012−232755A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100959(P2011−100959)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000136387)株式会社フジキカイ (129)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000136387)株式会社フジキカイ (129)
【Fターム(参考)】
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