説明

連結用電気コネクタ

【課題】コネクタ嵌合方向での小型化が可能な連結用電気コネクタを提供する。
【解決手段】連結用電気コネクタ1は、ハウジング10と、基板用コネクタ同士2,3を連結する連結方向に延びハウジング10に配列支持される複数の連結端子40とを備え、該連結端子40は、上記連結方向に延び該連結方向での両端寄り位置に接触部41Aが形成された本体部41と、上記連結方向で上記接触部41Aと異なる位置に設けられ上記ハウジング10によってコネクタ嵌合方向で支持される被支持部42Aとを有し、上記本体部41および上記被支持部42Aは、上記両基板用コネクタ2,3同士の相対位置が端子配列方向で正規位置からずれているとき、このずれに追従して該端子配列方向で移動可能となっていて、上記被支持部42Aは、コネクタ嵌合方向での範囲の少なくとも一部が本体部41の同方向での範囲と重複して設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
二つの回路基板上にそれぞれ配置される基板用電気コネクタに対して該回路基板の面と直角な方向をコネクタ嵌合方向として該基板用電気コネクタ同士を接続する連結用電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
かかる連結用電気コネクタとして、例えば、特許文献1の電気コネクタが知られている。特許文献1の連結用電気コネクタは、第一支持部材および第二支持部材から成るハウジングと、該ハウジングに配列支持され上記第一支持部材および第二支持部材を連結する複数の連結端子とを有している。該連結端子は、コネクタ嵌合方向(上下方向)に延びて、それぞれの基板用電気コネクタの端子と接続される二つの脚部と該二つの脚部同士を連結する連結部とを有している。該二つの脚部は、連結部の下部から下方へ向く軸線の方向に延び、第一支持部材および第二支持部材の孔部を上方から貫通していて、上端側部分が該孔部の内周面によって上記軸線まわりで回動可能に支持されている。該脚部は、上記孔部から下方へ突出する部分に環状溝が形成されており、該環状溝が基板用電気コネクタの端子と接触する接触部となっている。
【0003】
このような構成の連結用電気コネクタでは、二つの回路基板上のそれぞれの基板用電気コネクタが端子配列方向で正規位置からずれて配置されているとき、ハウジングの第一支持部材および第二支持部材がこのずれに追従して端子配列方向でずれて位置できるようにすることにより、各基板用電気コネクタとの嵌合が可能となっている。また、この連結用電気コネクタでは、端子配列方向で第一支持部材および第二支持部材がずれるとき、連結端子は両脚部がその接触部たる環状溝で基板用電気コネクタの端子と周方向に摺接して上記軸線まわりに回動することにより、上方から見て連結部が傾斜するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−033953
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の連結用電気コネクタでは、既述したように、連結用端子において二つの脚部は連結部の下部から下方へ向けて延びている。したがって、連結端子の上下方向での寸法(高さ寸法)は、脚部および連結部の高さを合計した寸法以上となるので、該連結端子ひいてはこれを有する連結用電気コネクタの低背化という観点からすると改善の余地がある。
【0006】
このような事情に鑑みて、本発明は、コネクタ嵌合方向での小型化が可能な連結用電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る連結用電気コネクタは、二つの回路基板上にそれぞれ配置される基板用電気コネクタに対して上記回路基板の面と直角な方向をコネクタ嵌合方向として該基板用電気コネクタ同士を接続する。
【0008】
かかる連結用電気コネクタにおいて、本発明では、該連結用電気コネクタは、ハウジングと、両基板用電気コネクタ同士を連結する連結方向に延び該連結方向および上記コネクタ嵌合方向の両方に対して直角な方向を端子配列方向として該ハウジングに配列支持される複数の連結端子とを備え、該連結端子は、上記連結方向に延び該連結方向での両端寄り位置に上記二つの基板用電気コネクタのそれぞれの端子と接続される接触部が形成された本体部と、上記連結方向で上記接触部と異なる位置に設けられ上記ハウジングによってコネクタ嵌合方向で支持される被支持部とを有し、上記本体部および上記被支持部は、上記両基板用電気コネクタ同士の相対位置が端子配列方向で正規位置からずれているとき、このずれに追従して該端子配列方向で移動可能となっていて、上記被支持部は、コネクタ嵌合方向での範囲の少なくとも一部が本体部の同方向での範囲と重複して設けられていることを特徴としている。
【0009】
本発明では、被支持部は、コネクタ嵌合方向での範囲の少なくとも一部が本体部の同方向での範囲と重複して設けられているので、重複している分、コネクタ嵌合方向において連結端子を小さくすることができ、連結用電気コネクタが低背化される。
【0010】
連結端子の被支持部は、コネクタ嵌合方向に突出して形成されていて、該コネクタ嵌合方向でハウジングに当接して支持されていることが好ましい。該被支持部はハウジングによって点接触に近い状態で支持されるので支持面積が小さい。したがって、両基板用電気コネクタ同士の相対位置のずれに追従して連結端子が端子配列方向で移動するとき、該被支持部とハウジングとの摩擦が小さいので、該連結端子の本体部および被支持部が円滑に移動でき、上記基板用電気コネクタ同士のずれに対して円滑に対応できる。
【0011】
連結端子の被支持部は、本体部の両端部から連結方向に延出する延出部に設けられており、ハウジングは、上記延出部を収容する孔部が形成され該孔部の内壁面によって上記被支持部を支持する支持部を有していることが好ましい。
【0012】
ハウジングは、連結方向での連結端子の一端側に位置する被支持部を支持する第一支持部材と、他端側に位置する被支持部を支持する第二支持部材とを備え、該第一支持部材および第二支持部材のいずれか一方は、突起としての係止突部を有し、他方は、該係止突部と連結方向で係止する孔部としての被係止孔部を有していて、該第一支持部材および第二支持部材は、連結方向では、上記係止突部と上記被係止孔部との係止により連結されており、端子配列方向では、被係止孔部の両端縁と該係止突部との間には隙間が形成されていて、該隙間の範囲内で上記第一支持部材および第二支持部材の上記端子配列方向での相対移動が可能となっていることが好ましい。
【0013】
このように、上記隙間の範囲内で第一支持部材および第二支持部材の端子配列方向での相対移動を可能とすることにより、連結端子の本体部および被支持部が基板用電気コネクタ同士のずれに追従して移動することができる。また、本発明では、上記第一支持部材および第二支持部材の相対移動を可能とすることにより、第一支持部材と第二支持部材との間で弾性変形が生じることがないので、この弾性変形に起因する反力もなく、連結端子の本体部および被支持部は低抵抗で移動することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明では、連結端子の被支持部をコネクタ嵌合方向での範囲の少なくとも一部を本体部の同方向での範囲と重複して設けることとしたので、該被支持部と本体部とが重複している分、コネクタ嵌合方向において連結端子ひいては連結用電気コネクタを低背化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第一実施形態に係る連結用電気コネクタおよび基板用電気コネクタを示す斜視図である。
【図2】図1の連結用電気コネクタを下方から見た斜視図である。
【図3】図2に示す連結用電気コネクタのハウジングを分解して示した斜視図である。
【図4】図1の連結用電気コネクタを示す側面図である。
【図5】図1のV−V断面図であり、コネクタ嵌合前における連結用電気コネクタおよび基板用電気コネクタを示す縦断面図を示している。
【図6】コネクタ嵌合状態における連結用電気コネクタおよび基板用電気コネクタを示す縦断面図である。
【図7】コネクタ嵌合状態における連結用電気コネクタの連結端子と基板用電気コネクタの端子を示す斜視図である。
【図8】コネクタ嵌合状態における連結用電気コネクタおよび基板用電気コネクタの横断面図であり、第一支持部材と第二支持部材が正規位置にある状態を示している。
【図9】コネクタ嵌合状態における連結用電気コネクタおよび基板用電気コネクタの横断面図であり、第一支持部材と第二支持部材が正規位置からずれた位置にある状態を示している。
【図10】図9の一部拡大図であり、連結端子の左端側部分の近傍を示している。
【図11】第一実施形態における基板用電気コネクタの端子の変形例を示す斜視図である。
【図12】第二実施形態に係る連結用電気コネクタの連結端子の一部を示す斜視図である。
【図13】第三実施形態に係る連結用電気コネクタの連結端子の一部を示す斜視図である。
【図14】第四実施形態に係る連結用電気コネクタを示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施形態を説明する。
【0017】
<第一実施形態>
図1は、本実施形態に係る連結用電気コネクタおよび基板用電気コネクタを示す斜視図で、両コネクタを分離して上方から見た状態を示している。また、図2は、図1の連結用電気コネクタを下方から見た斜視図である。本実施形態に係る連結用電気コネクタ1(以下、単に「連結用コネクタ1」という)は、同一平面上にて互いの縁部が対向するように設けられた二つの回路基板P1,P2上にそれぞれ配置された相手コネクタたる基板用電気コネクタ2,3(以下、それぞれ単に「基板用コネクタ2」、「基板用コネクタ3」という)に対して上方から嵌合接続されて、該基板用コネクタ2,3同士を接続するためのコネクタである。
【0018】
連結用コネクタ1は、略直方体外形をなす合成樹脂製のハウジング10と、基板用コネクタ2,3同士を連結する連結方向(図1における左右方向)に延び該ハウジング10に配列支持される金属板製の複数の連結端子40(図2参照)とを有している。該ハウジング10は、上記連結方向での連結端子40の一端側(図1における左方側)を支持する第一支持部材20と、他端側(図1における右方側)を支持する第二支持部材30とを有している。後述するように、第一支持部材20および第二支持部材30は、連結方向で係止し合うことにより連結してハウジング10を構成している。以下、説明の便宜上、第一支持部材20および第二支持部材30を総称して「支持部材20,30」ともいう。
【0019】
図3は、図2に示す連結用コネクタ1のハウジング10を、第一支持部材20および第二支持部材30が分離した状態で下方から見た斜視図である。第一支持部材20は、コネクタ嵌合方向に対して直角に板面をもつ板状部21と、該板状部21の連結方向(図3にて左右方向)に延びる両縁部の左端寄り位置に設けられた一対のロック部22と、該板状部21の上記両縁部における略中央位置に設けられた側壁23と、板状部21の板面から図3における上方に突出し連結方向で略中央部から右端側へ延びる複数の突条部24と、該板状部21の板面の左端寄り位置にて図3における上方に突出し、後述する連結端子40の被支持突部42Aを支持するための複数の支持部25とを有している。複数の支持部25は、上記端子配列方向では、それぞれ対応する連結端子40の位置にある。
【0020】
上記一対のロック部22は、図3に示されるように、該板状部21の上記両縁部から上方へ向けて直角に屈曲しており、その上端にて互いに近づく方向へ突出する爪部が形成されている。該ロック部22が後述の基板用コネクタ2の被ロック部とコネクタ嵌合方向で係止することによって、コネクタ同士の抜けが防止されるようになっている。
【0021】
一対の側壁23は、図3における右方へ向けて延び上記板状部21の面に対して平行な板面をもつ突板部23Aを有している。上記突条部24は、板状部21の板面において第二支持部材30寄りの領域、すなわち図3における右半領域にて、端子配列方向、すなわちコネクタ嵌合方向および連結方向の両方に対して直角な方向で等間隔に配置されて、隣接する連結端子40同士間に位置しており、該突条部24の左端寄り位置には、後述の第二支持部材30の被係止孔部32B−1と連結方向で係止するための係止突部24Aが図3における上方へ向けて突出して形成されている。図2に見られるように、端子配列方向にて突条部24同士の間そして該突条部24と側壁23との間には連結端子40が該突条部24と平行に配される。
【0022】
支持部25は、略直方体外形をなし、連結方向に貫通する孔部が形成されている。この孔部内には後述する連結端子40の延出部42が収容されるとともに該孔部の内壁面で該延出部42の被支持突部42Aを支持するようになっている(図5参照)。図2に示されているように、該支持部25は、端子配列方向において連結端子40と同位置に設けられている。すなわち、支持部25は、図3によく見られるように、端子配列方向において、互いに隣接する突条部24同士の間あるいは突条部24と側壁23との間に位置している。
【0023】
第二支持部材30は、コネクタ嵌合方向に対して直角な板面をもつ板状部31と、第一支持部材20の右半部を収容するための枠状の収容部32と、該第二支持部材30の右端側に設けられ後述の基板用コネクタ3の被ロック部73Aと係止するための一対のロック部33と、右端側に設けられ連結端子40の被支持突部42Aを支持するための複数の支持部34とを有している。該ロック部33および支持部34は、上述した第一支持部材20におけるロック部22および支持部25と形状が同じであり、上記連結方向で該ロック部22および支持部25と対称に配されているので説明を省略する。
【0024】
収容部32は、コネクタ嵌合方向に対して直角な方向で互いに平行して延びる上壁32Aおよび下壁32Bと、端子配列方向での両縁部に位置する一対の側壁32Cによって囲まれて枠状に形成されている。図3において、第二支持部材30は下方から見た状態で示されているので、図1とは上下が逆に向いており、図3では、下壁32Bは上方に位置し、上壁32Aは下方に位置している。
【0025】
上壁32Aは、上記板状部31の一部をなし該板状部31の略左半部として形成されている。下壁32Bの左端寄り位置には、上記第一支持部材20の突条部24の係止突部24Aを収容し連結方向で係止する窓状の被係止孔部32B−1が形成されている。該被係止孔部32B−1は、端子配列方向にて上記係止突部24Aと同位置に配列形成されていて、端子配列方向で上記係止突部24Aよりも大きい幅で延びコネクタ嵌合方向に貫通した窓状の長方形孔をなしている。
【0026】
図2に示されているように、第一支持部材20の係止突部24Aが第二支持部材30の被係止孔部32B−1内に収容されて、該係止突部24Aと被係止孔部32B−1の縁部とが連結方向で係止し合うことにより、第一支持部材20と第二支持部材30は同方向で連結される。また、上記係止突部24Aが上記被係止孔部32B−1と係止した状態において、端子配列方向での被係止孔部32B−1の両端縁と該係止突部24Aとの間には隙間が形成されている。後述するように、該隙間の範囲内で上記第一支持部材20および第二支持部材30は端子配列方向で相対移動が可能となっている。
【0027】
図4は、図1の連結用コネクタ1を端子配列方向から見た側面図である。図4によく見られるように、上記第二支持部材30の側壁32Cは、コネクタ嵌合方向(図4にて上下方向)で上端寄り位置および略中央位置において、左方に開口し端子配列方向(紙面に対して直角な方向)に貫通するスリット状の上側溝部32C−1および下側溝部32C−2が形成されている。該上側溝部32C−1は、下側溝部32C−2よりも右方まで延びており、第一支持部材20の板状部21の板厚よりも若干広い溝幅で形成されていて該板状部21の受入れが可能となっている。また、下側溝部32C−2は、第一支持部材20の突板部23Aより若干大きい溝幅で形成されていて該突板部23Aの受入れが可能となっている。
【0028】
図5は、図1におけるV−V断面図であり、端子配列方向での連結端子40の位置におけるコネクタ嵌合前の連結用コネクタ1および基板用コネクタ2,3の縦断面を示している。連結端子40は、金属板の平坦面を維持して打抜加工により作られており、その板面が紙面に対して平行をなした姿勢で該紙面に対して直角な方向を端子配列方向として配列されている。該連結端子40は、連結方向(図5にて左右方向)に延びる帯板状の本体部41と、連結方向での本体部41の両端部の上端寄り位置から連結方向に延びる延出部42とを有している。該連結端子40は、支持部材20,30によって連結方向での両端部が支持されることにより、該支持部材20,30を連結方向で連結している。
【0029】
上記連結端子40の本体部41は、連結方向での両端寄り位置に基板用コネクタ2,3の端子(後述の相手端子60)とそれぞれ接続される接触部41Aが形成されており、両接触部41A同士は、連結方向に延びる連結部41Bによって連結されている。該接触部41Aは、連結部41Bよりもコネクタ嵌合方向(上下方向)での寸法が大きく形成されている。また、該接触部41Aが連結部41Bよりも上下方向で大きく形成されることは必須ではなく、例えば、該接触部41と連結部41Bとを上下方向で同寸法として形成してもよい。
【0030】
延出部42は、図5に見られるように、コネクタ嵌合方向にて一部が本体部41の範囲と重複して設けられている。また、該延出部42は、支持部材20,30のそれぞれの支持部25,34の孔部内に収容されている。端子配列方向において、該延出部42の板面と該孔部の内壁面との間には若干の隙間が形成されており、該隙間の範囲内で上記延出部42の端子配列方向での移動が許容されている。該延出部42は、連結方向での端部における下縁から下方へ向けて突出する半円状の突起としての被支持突部42Aが形成されており、該被支持突部42Aが上記支持部25,34の下壁によって支持されている。
【0031】
図5に示されているように、上記被支持突部42Aは、コネクタ嵌合方向にて上記本体部41の該コネクタ嵌合方向での範囲と重複して設けられているので、重複している分、該コネクタ嵌合方向において連結端子40を小さくすることができ、連結用コネクタ1を低背化することができる。
【0032】
また、該延出部42は、連結方向で上記被支持突部42Aと同位置にて上縁から上方へ向けて突出する半円状の突起としての規制突部42Bが形成されている。図5に見られるように、上記被支持突部42Aが上記支持部25,34に支持された状態において、規制突部42Bと板状部21,31との間にはコネクタ嵌合方向で若干の隙間が形成されている。後述するように、コネクタ嵌合時に生じる連結端子40と相手端子60との接触による摩擦に起因して該連結端子40がもち上がったとき、上記規制突部42Bが上記板状部21、31に当接することにより、該連結端子40の上方への所定量以上の移動を規制する。なお、コネクタ嵌合前において上記規制突部42Bと上記板状部21,31との間に隙間が形成されていることは必須ではなく、例えば、コネクタ嵌合前において上記規制突部が上記板状部21,31に接していても何ら問題はない。
【0033】
本実施形態に係る連結用コネクタ1は、以下のようにして組み立てられる。まず、連結端子40の延出部42を、第一支持部材20および第二支持部材30のうちいずれか一方の支持部材の支持部の孔部に収容する。次に、第一支持部材20の板状部21および突板部23Aが第二支持部材30の上側溝部32C−1および下側溝部32C−2にそれぞれ進入するようにして、図3における第一支持部材20の右半部を第二支持部材30の収容部32内へ収容する。そして、第一支持部材20の係止突部24Aを第二支持部材30の被係止孔部32B−1内に収容させて、該係止突部24Aと被係止孔部32B−1とを連結方向で係止させる。この結果、第一支持部材20と第二支持部材30が連結端子40を支持した状態で連結され、連結用コネクタ1の組立てが完了する。
【0034】
図5によく見られるように、第一支持部材20の板状部21は、第二支持部材30の上側溝部32C−1に収容される部分が他部と比較して、第二支持部材30の上壁32Aの厚さ分だけ下方に位置しているので、連結用コネクタ1が組み立てられた状態において、第一支持部材20の上面と第二支持部材30の上面はコネクタ嵌合方向(上下方向)にて同位置にある。
【0035】
基板用コネクタ2および基板用コネクタ3は、全く同じ構成であり、図1,5に見られるように連結方向にて対称に配置されている。以下、基板用コネクタ2の構成について説明し、基板用コネクタ3の構成については、基板用コネクタ2における符号に「20」を加えた符号を付して説明を省略する。
【0036】
基板用コネクタ2は、合成樹脂製のハウジング50と、該ハウジング50に配列保持された複数の端子60とを有している。以下、「端子60」を連結用コネクタ1の連結端子40と明確に区別するために「相手端子60」という。図1に見られるように、ハウジング50は、端子配列方向に延びる端子保持壁51と、該端子保持壁51の下部から連結方向にて基板用コネクタ3側へそして端子配列方向に延びる板状の底壁52と、該端子保持壁51の端子配列方向での両端部から連結方向にて基板用コネクタ3側へ向けて延びる一対の側壁53とを有している。
【0037】
上記端子保持壁51は、図5によく見られるように、略左半部における略上半部が切り欠かれていて、コネクタ嵌合方向(上下方向)に延びる部分と、端子配列方向に対して直角な断面形状が、L字形状を連結方向(図5にて左右方向)で反転させた逆L字形状をなしている。図1に見られるように、該端子保持壁51は、相手端子60を保持するための端子保持溝51Aが端子配列方向で等間隔で、連結端子40に対応した位置に形成されている。該端子保持溝51Aは、図5に見られるように、上記端子保持壁51に沿って、断面形状が逆L字形状をなして延びるとともに、左右方向に延びる部分の左端寄り位置に島状に形成された島状部51Bによって端子配列方向で対向する溝内壁面が同方向で連結されている。また、該左右方向に延びる部分の上方に形成された空間は、コネクタ嵌合状態において連結用コネクタ1の支持部25を受け入れるようになっている(図6参照)。
【0038】
図1,5に見られるように、一対の側壁53は、底壁52よりも基板用コネクタ3側に近い位置(図5にて右方位置)にまで延びて形成されている。該一対の側壁53は、連結方向での端子保持壁51寄り部分(図5にて左半部)の上端から端子配列方向で互いに離れるように突出する爪状の被ロック部53Aが形成されている。該被ロック部53Aはコネクタ嵌合状態において、連結用コネクタ1のロック部22の爪部とコネクタ嵌合方向で係止する。
【0039】
図1に見られるように、基板用コネクタ2,3の端子保持壁51,71、底壁52,72および側壁53,73によって囲まれた空間は、連結用コネクタ1を上方から受け入れるための受入空間90を形成している。
【0040】
相手端子60は、金属板を打抜加工してから板厚方向に屈曲して形成され、図5に見られるように断面形状が略逆L字形状をなしており、端子保持溝51A内で保持されている。該相手端子60の一端側部分、すなわち図5において上下方向に延びる部分は上下方向に延びるスリット状の溝部が形成されていて、該溝部を挟んで位置する一対の腕状部分は連結用コネクタ1の連結端子40を上記溝部で上方から受け入れて該連結端子40と接触するための相手接触腕部61として機能する(図7をも参照)。一対の該相手接触腕部61は上端にて互いに近づく方向に突出する相手接触突部61Aを有している(図7参照)。すなわち、相手端子60は連結端子40の接触部41Aの板面に対して相手接触突部61Aで点接触するようになっている。
【0041】
上記相手端子60の他端側部分、すなわち図5において左右方向に延びる部分の左端側部分は、回路基板P1上に設けられた対応回路部(図示せず)と接続される接続部62として形成されている。該接続部62は、端子保持壁51から突出しており、上記対応回路部と半田接続される。また、図5によく見られるように、相手端子60は左端寄り位置にて逆U字状に隆起するように屈曲されて形成された被保持部63を有しており、該被保持部63の両側縁部には突起としての被保持突部63Aが形成されている(図7参照)。相手端子60は、端子保持溝51Aに上方から圧入され、上記被保持突部63Aが該端子保持溝51Aの内壁面に喰い込むことによって該端子保持溝51A内で保持される。
【0042】
次に、基板用コネクタ2,3が後述の正規位置にあるときの連結用コネクタ1と該基板用コネクタ2,3との嵌合動作について説明する。本実施形態では、基板用コネクタ2,3が同一平面上にて端子配列方向でずれることなく同位置に配されている状態を正規位置とする(図8参照)。
【0043】
まず、同一平面上に位置し互いの縁部が連結方向で対向して配された二つの回路基板P1,P2に基板用コネクタ2,3を半田接続によってそれぞれ取り付ける。次に、図5に示されるように、連結用コネクタ1の連結端子40の接触部41Aが基板用コネクタ2,3の相手端子60の接触腕部61の上方に位置するように該連結用コネクタ1を配置し、図5にて矢印で示されているように、該連結用コネクタ1を上方から基板用コネクタ2,3のそれぞれに嵌合させる。
【0044】
図6は、コネクタ嵌合状態における連結用コネクタ1および基板用コネクタ2,3を示す縦断面図である。また、図7は、コネクタ嵌合状態における連結用コネクタ1の連結端子40と基板用コネクタ2,3の相手端子60,80を示す斜視図であり、該連結端子40と該相手端子60,80のみを取り出して示している。また、図8は、基板用コネクタ2,3が正規位置にあるときのコネクタ嵌合状態における連結用コネクタ1および基板用コネクタ2,3の横断面図であり、コネクタ嵌合方向において連結用コネクタ1の突条部24の位置での横断面を上方から見た状態で示している。
【0045】
図6に見られるように、連結用コネクタ1における連結端子40の連結部41Bが収容されている部分は、二つの基板用コネクタ2,3のよって形成される受入空間90(図1参照)内に上方から収容される。また、連結用コネクタ1の支持部25,34は、端子保持壁51,71における連結方向(図6にて左右方向)に延びる部分の直上にもたらされる。
【0046】
図7に見られるように、連結端子40の二つの接触部41Aは、相手端子60の相手接触腕部61同士間そして相手端子80の相手接触腕部81同士間の溝部に進入し、各接触部41Aは、一対の相手接触突部61Aそして一対の相手接触突部81Aによって板面で挟圧され、該相手接触突部61A,81Aと接圧をもって点接触する。
【0047】
接触部41Aが上記相手接触腕部61同士間の溝部、81同士間の溝部へ進入するときに、該接触部41Aの板面と上記相手接触突部61A,81Aとの間にコネクタ嵌合方向(上下方向)で摩擦が生じる。したがって、上記連結端子40は、コネクタ嵌合前においては、図5に示されるように連結端子40の被支持部42Aがハウジング10の支持部25,34に当接して支持されているところ、コネクタ嵌合状態においては、図6に示されるように、上記摩擦に起因してもち上がり、該連結端子40の規制突部42Bがハウジング10の板状部21、31と当接することにより該連結端子40の上方への所定量以上の移動が規制される。
【0048】
コネクタ嵌合動作は、連結用コネクタ1のロック部22,33と基板用コネクタ2,3の被ロック部53A,73Aとが上下方向で係止し合うことにより完了する。このように、基板用コネクタ2,3が正規位置に配置されている場合には、図8に示されるように、連結端子40は、連結方向(図8にて左右方向)に対して端子配列方向(図8にて上下方向)に傾斜することなく同方向に延びており、連結用コネクタ1の第一支持部材20と第二支持部材30は端子配列方向でずれることなく正規位置に配置される。
【0049】
次に、基板用コネクタ2,3が端子配列方向で正規位置からずれているときの、連結用コネクタ1と該基板用コネクタ2,3との嵌合動作について説明する。図9は、基板用コネクタ2,3が正規位置からずれているときのコネクタ嵌合状態における連結用コネクタ1および基板用コネクタ2,3の横断面図であり、コネクタ嵌合方向において連結用コネクタ1の突条部24の位置での横断面を上方から見た状態で示している。また、図10は、図9の一部拡大図であり、連結端子40の左端側部分の近傍を示している。
【0050】
基板用コネクタ2,3が端子配列方向で正規位置から互いにずれて配置されているとき、まず、コネクタ嵌合前において、連結用コネクタ1の第一支持部材20および第二支持部材30を上記基板用コネクタ2,3の位置に追従した端子配列方向での位置へ相対移動させる。この相対移動の結果、連結端子40は、図9に見られるような、連結方向(図9にて左右方向)に対して端子配列方向(図9にて上下方向)傾斜するような姿勢となる。
【0051】
上述のように連結端子40が移動した状態において、該連結端子40の延出部42は、図9に示されているように、端子配列方向で該延出部42の板面と支持部25の孔部の内壁面との間に形成された隙間の範囲内で移動して傾斜した姿勢となる。これと同様に、第二支持部材30の支持部34の孔部内においても延出部42は傾斜した姿勢となる。該延出部42の移動は連結端子40に何ら弾性変形をもたらすことがない。
【0052】
本実施形態では、連結端子40の被支持突部42Aは突起として形成され、上記支持部25,34によって点接触に近い状態で支持されているので支持面積が小さい。したがって、連結端子40の移動時において、上記被支持突部42Aと上記支持部25,34との摩擦が小さいので、連結端子40は円滑に移動でき、基板用コネクタ2,3同士のずれに対して円滑に対応できる。
【0053】
また、支持部材20,30を端子配列方向で相対移動させたとき、第一支持部材20の係止突部24Aは第二支持部材30の被係止孔部32B−1の縁部との間に形成された隙間の範囲内において端子配列方向で移動可能となっている。また、該係止突部24Aは、上記被係止孔部32B−1の縁部に端子配列方向で当接することにより同方向での所定量以上の移動が規制されるようになっている。
【0054】
また、図4によく見られるように、第二支持部材30の側壁32Cに形成された上側溝部32C−1および下側溝部32C−2は、端子配列方向(図4にて紙面に対して直角な方向)で貫通して形成されている。したがって、支持部材20,30が相対移動したとき、上側溝部32C−1および下側溝部32C−2にそれぞれ収容されている第一支持部材20の板状部21および突板部23Aは、上側溝部32C−1および下側溝部32C−2に収容されたまま端子配列方向でスライドして移動可能となっている。
【0055】
このように、本実施形態では、上記支持部25,34における上記隙間、上記係止突部24Aと被係止孔部32B−1との間の隙間、そして端子配列方向に貫通した上記上側溝部32C−1および上記下側溝部32C−2によって、支持部材20,30の相対移動そして該相対移動に伴う連結端子40の移動が許容されている。
【0056】
したがって、上記基板用コネクタ2,3同士のずれに追従して支持部材20,30そして連結端子40が移動する際、端子配列方向で該支持部材20,30そして連結端子40に弾性変形を生じさせるような外力が作用することがない。したがって、該連結端子40には弾性変形が生じないので、該支持部材20,30および連結端子40の損傷を防止でき、また、上記外力に対する反力が生じることもないので、支持部材20,30および連結端子40を低抵抗で移動させることができる。
【0057】
また、本実施形態では、基板用コネクタ2,3の相手端子60,80は連結端子40の接触部41Aの板面に対して相手接触突部61A,81Aで点接触するので、接触面積が小さい分、接触部分で生じる摩擦も小さい。したがって、連結端子40そして支持部材20,30を円滑に移動させることができる。
【0058】
次に、第一支持部材20と第二支持部材30とが相対移動した状態を維持したまま、連結用コネクタ1を基板用コネクタ2,3へ上方から嵌合させる。嵌合時における端子同士の接触そしてハウジング同士の係止は、支持部材20,30が正規位置にある場合と同様であるので説明を省略する。
【0059】
以上、基板用コネクタ2,3ずれが端子配列方向で生じている場合について説明したが、本実施形態に係る連結用コネクタ1は、以下に述べるように、基板用コネクタ2,3が連結方向そしてコネクタ嵌合方向で正規位置からずれている場合でも対処可能である。
【0060】
本実施形態では、相手端子60の相手接触突部61Aは、連結方向およびコネクタ嵌合方向に拡がる連結端子40の接触部41Aの板面に対して接触している。したがって、基板用コネクタ2,3が連結方向およびコネクタ嵌合方向でずれていたとしても、そのずれが、上記接触部41Aの板面の範囲内に該相手接触突部61Aが位置する程度のものである限り、該接触部41Aと該相手接触突部とを接触させることが可能であり、連結用コネクタ1と基板用コネクタ2,3との電気的な接続状態を確保することができる。
【0061】
図11は、本実施形態における基板用コネクタの相手端子の変形例を示す斜視図である。この変形例において、相手端子の一対の相手接触腕部が、互いに板面同士が対向するような形状で形成されている点で、一対の相手接触腕部の板厚面同士が対向している既述の実施形態の相手端子と異なっている。なお、連結端子の形状は既述の実施形態の連結端子と同じである。
【0062】
図11に示されているように、相手端子60’の相手接触腕部61’の対向面には、互いに近づくように突出した相手接触突部61A’が、例えばエンボス加工により形成されている。一対の相手接触突部61A’同士の距離は連結端子40の板厚寸法よりも若干小さくなっている。コネクタ嵌合状態では、一対の上記相手接触突部61A’によって上記連結端子40の接触部41Aがその板面で挟圧され、該相手接触突部61A’と弾性接触する。本変形例において、上記接触部41Aと相手接触突部61A’は点接触しており、接触面積が小さい分、端子配列方向での連結端子40の移動時に生じる接触部分の摩擦が小さく、該連結端子40の移動が円滑に行われる。
【0063】
本実施形態における被支持部および規制部の位置は種々の変更が可能である。例えば、被支持部を延出部の下縁に設けるとともに規制部を連結部の上縁に設けてもよい。また、被支持部を連結部の下縁に設けるとともに規制部を延出部の上縁に設けてもよい。このように該被支持部を連結部の下縁に設ける場合には、第二支持部材30の下壁32Bが該被支持部を下方から支持する支持部として機能する。
【0064】
第一実施形態に係る連結用コネクタ1の連結端子40の形態は種々の変更が可能である。以下、第二実施形態ないし第四実施形態において、第一実施形態とは異なる形態の連結端子について説明する。
【0065】
<第二実施形態>
図12は、本実施形態における連結端子の一部を示す斜視図である。同図において、第一実施形態と対応する部分には、該第一実施形態における符号に「100」を加えた符号を付している。本実施形態における連結端子140は、接触部141Aと連結部141Bとの間にコネクタ嵌合方向(上下方向)に延びるスリット状の溝部141Cが形成されている点で、このような溝部が形成されておらず連結部41Bがコネクタ嵌合方向における全域で接触部41Aと連続している第一実施形態の連結端子40と異なっている。
【0066】
<第三実施形態>
図13は、本実施形態における連結端子の一部を示す斜視図である。同図において、第一実施形態と対応する部分には、該第一実施形態における符号に「200」を加えた符号を付している。本実施形態における連結端子240は、延出部242が板厚方向で丸められるように湾曲して形成されている点で、延出部42が平坦な板状に形成されている第一実施形態の連結端子40と異なっている。また、上記連結端子240は、延出部242の下端面が平坦である点においても、延出部42の下端から突出する突起状の被支持突部42Aが形成される第一実施形態の連結端子40と異なっている。上記連結端子240では、延出部242の平坦な下端面でハウジングの支持部(図示せず)に支持される。
【0067】
<第四実施形態>
図14は、第四実施形態に係る連結用コネクタの縦断面図である。同図において、第一実施形態と対応する部分には、該第一実施形態における符号に「300」を加えた符号を付している。本実施形態における連結端子340は、延出部を有しておらず連結部341Bに被支持突部341B−1および規制突部341B−2が形成されている点で、延出部42を有し該延出部42に被支持突部42Aおよび規制突部42Bが形成されている第一実施形態の連結端子40と異なっている。
【0068】
上記被支持突部341B−1は、連結部341Bにおいて、接触部341A寄り位置での下端から下方へ突出して形成されていて、ハウジング310の下壁332Bによって支持されている。また、上記規制突部341B−2は、連結方向(図14にて左右方向)で上記被支持突部341B−1と同位置で連結部341Bの上端から上方へ突出している。支持部材20,30の板状部21,31とコネクタ嵌合方向で当接可能となっている。
【0069】
本実施形態では、連結端子は延出部を有しておらず、連結部に被支持突部および規制突部を設けることとしたが、これに代えて、本実施形態と第一実施形態とを組み合わせた形態とすることも可能である。すなわち、第一実施形態の連結端子40の連結部41Bに本実施形態と同じ形状の被支持突部および規制突部を形成することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 連結用コネクタ 60 相手端子
2 基板用コネクタ 60’ 相手端子
3 基板用コネクタ 81 相手端子
10 ハウジング 140 連結端子
20 第一支持部材 141A 接触部
24A 係止突部 142 延出部
25 支持部 240 連結端子
34 支持部 242 延出部
30 第二支持部材 310 ハウジング
32B−1 被係止孔部 340 連結端子
40 連結端子 341A 接触部
41 本体部 341B−1 被支持突部
41A 接触部 P1 回路基板
42 延出部 P2 回路基板
42A 被支持突部(被支持部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの回路基板上にそれぞれ配置される基板用電気コネクタに対して上記回路基板の面と直角な方向をコネクタ嵌合方向として該基板用電気コネクタ同士を接続する連結用電気コネクタにおいて、
該連結用電気コネクタは、ハウジングと、両基板用電気コネクタ同士を連結する連結方向に延び該連結方向および上記コネクタ嵌合方向の両方に対して直角な方向を端子配列方向として該ハウジングに配列支持される複数の連結端子とを備え、該連結端子は、上記連結方向に延び該連結方向での両端寄り位置に上記二つの基板用電気コネクタのそれぞれの端子と接続される接触部が形成された本体部と、上記連結方向で上記接触部と異なる位置に設けられ上記ハウジングによってコネクタ嵌合方向で支持される被支持部とを有し、上記本体部および上記被支持部は、上記両基板用電気コネクタ同士の相対位置が端子配列方向で正規位置からずれているとき、このずれに追従して該端子配列方向で移動可能となっていて、上記被支持部は、コネクタ嵌合方向での範囲の少なくとも一部が本体部の同方向での範囲と重複して設けられていることを特徴とする連結用電気コネクタ。
【請求項2】
連結端子の被支持部は、コネクタ嵌合方向に突出して形成されていて、該コネクタ嵌合方向でハウジングに当接して支持されていることとする請求項1に記載の連結用電気コネクタ。
【請求項3】
連結端子の被支持部は、本体部の両端部から連結方向に延出する延出部に設けられており、ハウジングは、上記延出部を収容する孔部が形成され該孔部の内壁面によって上記被支持部を支持する支持部を有していることとする請求項1または請求項2に記載の連結用電気コネクタ。
【請求項4】
ハウジングは、連結方向での連結端子の一端側に位置する被支持部を支持する第一支持部材と、他端側に位置する被支持部を支持する第二支持部材とを備え、該第一支持部材および第二支持部材のいずれか一方は、突起としての係止突部を有し、他方は、該係止突部と連結方向で係止する孔部としての被係止孔部を有していて、該第一支持部材および第二支持部材は、連結方向では、上記係止突部と上記被係止孔部との係止により連結されており、端子配列方向では、被係止孔部の両端縁と該係止突部との間には隙間が形成されていて、該隙間の範囲内で上記第一支持部材および第二支持部材の上記端子配列方向での相対移動が可能となっていることとする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の連結用電気コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−233331(P2011−233331A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−101915(P2010−101915)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(390005049)ヒロセ電機株式会社 (383)
【Fターム(参考)】