連結部材及び該連結部材を用いた電池モジュール
【課題】電池パックの体積エネルギー密度を高めることが可能な電池モジュールを提供する。
【解決手段】電池モジュールは、行列状に配列された複数の電池ブロック1を備えている。電池ブロック1は、複数の電池と、電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部11を有するホルダとを備えている。行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの電池ブロック1は、軸方向に延びる第1の連結部材2によって連結されている。ホルダの各角部は、軸方向に延びる湾曲状の第1の面S1を有している。第1の連結部材2は、軸方向に延びる湾曲状の第2の面S2を有している。第2の面S2は、第1の面S1に接合されている。第1の連結部材2には、行方向に貫通する第1の貫通孔が設けられている。
【解決手段】電池モジュールは、行列状に配列された複数の電池ブロック1を備えている。電池ブロック1は、複数の電池と、電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部11を有するホルダとを備えている。行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの電池ブロック1は、軸方向に延びる第1の連結部材2によって連結されている。ホルダの各角部は、軸方向に延びる湾曲状の第1の面S1を有している。第1の連結部材2は、軸方向に延びる湾曲状の第2の面S2を有している。第2の面S2は、第1の面S1に接合されている。第1の連結部材2には、行方向に貫通する第1の貫通孔が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣り合う電池ブロック同士を互いに連結する連結部材、及び該連結部材を用いた電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電池を並列及び/又は直列接続して、所定の電圧及び容量を出力する電池群をモジュール化し、この電池モジュールを種々組み合わせることによって、多種多様な用途に対応可能とする技術が採用され始めている。
【0003】
ケースに所定数の電池が収容された電池モジュールの組み立てとして、次のような技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、各ケースの周縁部に貫通孔を設け、各貫通孔にボルトを挿入する。これにより、ケース同士を互いに締結して、電池モジュールの組み立てを行う。複数の電池モジュールを組み立てることで構成された電池パックは、複数(=所定数×ケース数)の電池と、各々に所定数の電池が収容された複数のケースとを備えている。
【0004】
なお、スペーサを利用して、電池パックを製造する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の技術では、電池パックは、図15に示すように、複数の円筒型電池100と、複数の円筒型電池100がマウントされるスペーサ101とを備えている。スペーサ101の各電池受取部101aに、各円筒型電池100をマウントすることにより、外周面が円周状の円筒型電池100(言い換えれば、配列構造を維持し難い形状の電池)の配列構造を維持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−147531号公報
【特許文献2】特開2009−527075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、以下に示す問題がある。
【0007】
特許文献1に記載の技術では、上述の通り、電池パックは、複数の電池の他に、各々に所定数の電池が収容された複数のケースを備えている。このため、電池パックの全体積は、複数のケースの体積分を含み、複数のケースが占める部分に、電池を存在させることができない。特に、特許文献1に記載された技術では、ケースの周縁部に、ボルトが挿入される貫通孔を設ける必要があり、ボルトが挿入される貫通孔が占める部分に、電池を存在させることができない。従って、電池パックの体積エネルギー密度が低下するという問題がある。
【0008】
なお、特許文献2に記載のスペーサ101は、円筒型電池100の配列構造を維持するための部材であって、各電池受取部101aに各円筒型電池100がマウントされるマウント部材である。このため、当然のことながら、スペーサ101にマウントされた複数の円筒型電池100からなる電池群同士を、スペーサ101により互いに連結することはできない。
【0009】
前記に鑑み、本発明の目的は、電池パックの体積エネルギー密度を高めることが可能な電池モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、本発明に係る電池モジュールは、行列状に配列された複数の電池ブロックを備え、電池ブロックは、複数の電池と、電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部を有するホルダとを備え、複数の電池ブロックのうちの行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの電池ブロックは、軸方向に延びる第1の連結部材によって連結され、ホルダの各角部は、軸方向に延びる湾曲状の第1の面を有し、第1の連結部材は、軸方向に延びる湾曲状の第2の面を有し、第2の面は、第1の面に接合され、第1の連結部材には、行方向又は列方向に貫通する第1の貫通孔が設けられている。
【0011】
本発明に係る電池モジュールにおいて、第1の連結部材により、複数の電池ブロックのうちの列方向又は行方向に隣り合う2つの電池ブロック同士の間には、間隙が形成され、行方向又は列方向に隣り合う間隙同士は、行方向又は列方向に貫通する第1の貫通孔により、互いに連通され、間隙及び第1の貫通孔により、冷却媒体が流通する冷却通路が形成されていることが好ましい。
【0012】
本発明に係る電池モジュールにおいて、第1の連結部材には、軸方向に貫通する第2の貫通孔が設けられていることが好ましい。
【0013】
本発明に係る電池モジュールにおいて、第2の貫通孔は、第1の貫通孔と連通していることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る連結部材を用いた電池モジュールによると、電池パックの体積エネルギー密度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの構造を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの構造を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの構造を示す分解平面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの構造を示す分解斜視図である。
【図5】図5は、電池ブロックの構造を示す分解斜視図である。
【図6】図6は、電池ブロックの構造を示す斜視図である。
【図7】図7は、連結部材の構造を示す斜視図である。
【図8】図8(a) 及び(b) は、連結部材の構造を示す斜視図である。
【図9】図9は、ホルダの構造を示す斜視図である。
【図10】図10は、一実施例の電池モジュールの構造を示す斜視図である。
【図11】図11は、一実施例の電池モジュールの構造を示す分解斜視図である。
【図12】図12(a) 〜(c) は、連結部材の構造を示す斜視図である。
【図13】図13(a) 及び(b) は、連結部材の構造を示す図であり、図13(a) は斜視図であり、図13(b) は平面図である。
【図14】図14(a) 及び(b) は、連結部材の構造を示す図であり、図14(a) は斜視図であり、図14(b) は平面図である。
【図15】図15は、スペーサの構造を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の単なる例示形態に過ぎず、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形又は変更が可能であり、該変形例及び該変更例も本発明の範囲内に含まれる。図面において、各構成要素は、図示に適した寸法比率で図示されており、図示した寸法比率は、実際の寸法比率とは異なる場合がある。
【0017】
(一実施形態)
以下に、本発明の一実施形態に係る電池モジュールについて、図1、図2、図3及び図4を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る電池モジュールの構造を示す平面図である。図2は、本実施形態に係る電池モジュールの構造を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る電池モジュールの構造を示す分解平面図である。図4は、本実施形態に係る電池モジュールの構造を示す分解斜視図である。なお、図1、図2、図3及び図4において、理解を容易にする為に、正極板、負極板及び絶縁板等の図示を省略している。
【0018】
本実施形態に係る電池モジュールは、図1、図2、図3及び図4に示すように、行列状に配列された複数(例えば4つ)の電池ブロック1を備えている。なお、本実施形態では、理解を容易にするために、電池モジュールに含まれる電池ブロック1の個数が、4つの場合を具体例に挙げて説明したが、実際には、電池モジュールは、より多数の電池ブロックを含む場合がある。
【0019】
図1、図2、図3及び図4において、詳細な図示を省略したが、各電池ブロック1は、少なくとも、複数の電池と、収容部11を有するホルダ(図5及び図6:11A参照)とを備えている。なお、後述の図5及び図6において、電池ブロック1の詳細な構造を図示している。
【0020】
ホルダ11Aは、筒状の収容部11を有し、各収容部11には、後述の図5及び図6に示すように、各電池が収容される。筒状の収容部11は、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に伸びている。
【0021】
ホルダ11Aは、複数の収容部11を有し、複数の収容部11のうちの隣り合う収容部11同士が互いに固着されている。これにより、複数の収容部11が一体化されている。このように、ホルダ11Aは、複数の収容部11が一体化されることで、構成されている。
【0022】
収容部11の内側面は、電池の外側面と接触可能な形状を有している。電池が、例えば、円筒型電池の場合、収容部11の内周面は、円周状である。収容部11に収容された電池の外側面は、収容部11の内側面と当接している。収容部11は、例えば、アルミニウム(Al)等の高い熱伝導性を持つ材料からなることが好ましい。これにより、電池からの発熱を、収容部11に効率良く伝導させて放熱することができる。
【0023】
4つの電池ブロック1は、軸方向に延びる連結部材2によって連結されている。図3に示すように、連結部材2の4つの第2の面S2の各々は、電池ブロック1の第1の面S1に接合されている。電池モジュールの最外部に位置し且つ列方向に隣り合う2つの電池ブロック1は、軸方向に延びる連結部材3によって連結されている。連結部材3の2つの第3の面S3の各々は、電池ブロック1の第1の面S1に接合されている。電池モジュールの最外部に位置し且つ行方向に隣り合う2つの電池ブロック1は、軸方向に延びる連結部材4によって連結されている。連結部材4の2つの第4の面S4の各々は、電池ブロック1の第1の面S1に接合されている。
【0024】
図3に示すように、ホルダ11Aの4つの角部の各々は、湾曲状(例えば、円弧状)の第1の面S1を有し、第1の面S1は、軸方向に伸びている。図1、図2、図3及び図4から判るように、第1の面S1は、収容部11の外側面の一部である。
【0025】
図3及び図4に示すように、連結部材2は、第1の面S1と接合する湾曲状(例えば、円弧状)の第2の面S2を有し、第2の面S2は、軸方向に伸びている。
【0026】
図3及び図4に示すように、連結部材3は、列方向に隣り合う第1の面S1の各々と接合する湾曲状(例えば、円弧状)の第3の面S3を有し、第3の面S3は、軸方向に伸びている。
【0027】
図3及び図4に示すように、連結部材4は、行方向に隣り合う第1の面S1の各々と接合する湾曲状(例えば、円弧状)の第4の面S4を有し、第4の面S4は、軸方向に伸びている。
【0028】
連結部材2には、図4に示すように、行方向に貫通する貫通孔H2xが設けられている。連結部材3には、図4に示すように、行方向に貫通する貫通孔H3が設けられている。
【0029】
図1及び図2に示すように、連結部材2は、隣り合う4つの収容部11同士の間に形成される間隙に挿入されている。連結部材3は、電池モジュールの最外部に位置し且つ列方向に隣り合う2つの収容部11同士の間に形成される間隙に挿入されている。連結部材4は、電池モジュールの最外部に位置し且つ行方向に隣り合う2つの収容部11同士の間に形成される間隙に挿入されている。
【0030】
図1に示すように、連結部材2及び連結部材3により、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間には、間隙Xが形成されている。行方向に隣り合う間隙X同士は、行方向に貫通する貫通孔H2xにより、互いに連通されている。間隙Xは、行方向に貫通する貫通孔H3により、電池モジュールの外部と連通されている。このように、間隙X、貫通孔H2x及び貫通孔H3により、冷却媒体(例えば空気,以下、「冷媒」という)を流通させることが可能な冷却通路が形成されている。
【0031】
連結部材2及び連結部材4により、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間には、間隙Yが形成されている。
【0032】
収容部11は、例えば、円筒状である。言い換えれば、収容部11の外周面は、円周状である。この場合、第1の面S1(即ち、収容部11の外周面の一部)に接合された第2の面S2は、円周状の収容部11の外周面の4分の1と接合する4分円状であることが好ましい。これにより、連結部材2により、4つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0033】
同様に、第1の面S1に接合された第3の面S3は、円周状の収容部11の外周面の4分の1と接合する4分円状であることが好ましい。これにより、連結部材3により、2つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0034】
同様に、第1の面S1に接合された第4の面S4は、円周状の収容部11の外周面の4分の1と接合する4分円状であることが好ましい。これにより、連結部材4により、2つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0035】
第1の面S1(即ち、収容部11の外側面の一部)に接合された第2の面S2は、収容部11の開口一端から開口他端まで伸びていることが好ましい。これにより、連結部材2により、4つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0036】
同様に、第1の面S1に接合された第3の面S3は、収容部11の開口一端から開口他端まで伸びていることが好ましい。これにより、連結部材3により、2つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0037】
同様に、第1の面S1に接合された第4の面S4は、収容部11の開口一端から開口他端まで伸びていることが好ましい。これにより、連結部材4により、2つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、理解を容易にする為に、図1、図2、図3及び図4において、間隙X内に露出し、且つ、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面(図3:s2x,s3参照)の列方向の幅が、ある程度の幅を持つように図示したが、実際には、電池ブロック1の最密充填を考慮して、介在面s2x,s3の列方向の幅は、後述の図11並びに図12(a) 及び(b) に示すように、小さいことが好ましく、例えば、4mm以上で且つ8mm以下であることが好ましい。但し、介在面s2x及び介在面s3の列方向の幅は、貫通孔H2x及び貫通孔H3の配設が可能なように、少なくとも、貫通孔H2x及び貫通孔H3の列方向の幅と同等であることが好ましい。介在面s2x,s3の列方向の幅が、4mmよりも小さい場合には、冷却通路を流通する冷媒の量が少ないため、電池ブロック1の冷却効果を充分に得ることが困難である。一方、介在面s2x,s3の列方向の幅が、8mmよりも大きい場合には、冷却通路を流通する冷媒の量は多くなるものの、冷媒の量の増加によって、電池ブロック1の冷却効果を充分に向上させることはできない。なぜなら、電池ブロック1の冷却に貢献する冷媒は、主に、電池ブロック1の近傍領域を流通する冷媒である。電池ブロック1の近傍領域とは、例えば、電池ブロック1から4mmだけ離れた領域を指す。このため、介在面s2x,s3の列方向の幅を、8mmよりも大きくしても、電池ブロック1の近傍領域以外の領域を流通する冷媒の量を実質的に増加させるに過ぎず、電池ブロック1の冷却に貢献する冷媒の量を実質的に増加させることはできない。このため、電池ブロック1の冷却効果を充分に向上させることはできない。よって、介在面s2x,s3の列方向の幅を、8mmよりも大きくしても、電池ブロック1の冷却効果を充分に向上させることはできず、電池モジュールの体積が無駄に増加するだけである。
【0039】
同様に、本実施形態では、理解を容易にする為に、図1、図2、図3及び図4において、間隙Y内に露出し、且つ、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面(図3:s2y,s4参照)の行方向の幅が、ある程度の幅を持つように図示したが、実際には、電池ブロック1の最密充填を考慮して、介在面s2y,s4の行方向の幅は、後述の図11並びに図12(a) 及び(c) に示すように、小さいことが好ましく、例えば、0.4mm程度であることが好ましい。但し、介在面s2y及び介在面s4の行方向の幅の大きさは、少なくとも、連結部材2及び連結部材4の最小肉厚の大きさと同等であることが好ましい。
【0040】
連結部材2の第2の面S2、連結部材3の第3の面S3及び連結部材4の第4の面S4の各々は、電池ブロック1の第1の面S1に接合され、この接合は、例えば、接着剤(図示省略)等による化学的接合であることが好ましい。接着剤は、例えば、樹脂からなる。樹脂の具体例としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂又はシリコーン系樹脂等が挙げられ、その構成としては、1液性又は2液性があり、その硬化方法としては、常温型、加熱型、嫌気型又は湿気型等がある。
【0041】
連結部材2、連結部材3及び連結部材4は、第1に例えば、樹脂からなる。樹脂の具体例としては、例えば、PBT(Polybutylene Terephthalate:ポリブチレンテレフタレート)、PPE(poly phenylene ether:ポリフェニレンエーテル)、PS(Poly Styrene:ポリスチレン)、PC(Poly Carbonate:ポリカーボネート)、PP(polypropylene:ポリプロピレン)、PPS(Poly Phenylene Sulfide:ポリフェニレンサルファイド)又はPI(Poly Imide:ポリイミド)等が挙げられる。特に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4は、高い電気的絶縁性を持つ樹脂からなることが好ましい。これにより、連結部材2、連結部材3及び連結部材4が、これらと隣り合う電池ブロック1と電気的に接続することを防止することができる。
【0042】
連結部材2、連結部材3及び連結部材4は、第2に例えば、金属からなる。金属の具体例としては、例えば、アルミニウム等が挙げられる。特に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4は、高い熱伝導性を持つ金属からなることが好ましい。これにより、収容部11に伝導した電池からの熱を、連結部材2、連結部材3及び連結部材4に効率良く伝導させて放熱することができる。但し、連結部材2、連結部材3及び連結部材4が金属からなる場合、第1に例えば、接着剤は、高い電気的絶縁性を持つ接着剤であることが好ましい。第2に例えば、高い電気的絶縁性を持つ樹脂からなる皮膜により、金属からなる連結部材2、連結部材3及び連結部材4の表面を覆うことが好ましい。これにより、接着剤又は皮膜により、連結部材2と4つの電池ブロック1の各々との間、連結部材3と2つの電池ブロック1の各々との間、及び連結部材4と2つの電池ブロック1の各々との間を電気的に絶縁することができる。
【0043】
第1に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4が樹脂からなる場合、例えば、射出成形によって、連結部材2、連結部材3及び連結部材4は形成される。第2に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4が金属からなる場合、例えば、鋳造によって、連結部材2、連結部材3及び連結部材4は形成される。
【0044】
以下に、電池ブロック1の詳細な構造について、図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、電池ブロックの構造を示す分解斜視図である。図6は、電池ブロックの構造を示す斜視図である。
【0045】
図5及び図6に示すように、複数の電池10の各々は、例えば、円筒型電池である。電池10の外周面は、絶縁性のフィルム(図示省略)で覆われている。なお、本実施形態では、使用される電池10の種類は、特に制限されず、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池等が使用可能である。
【0046】
ホルダ11Aは、前述の通り、例えば、中空筒状の複数の収容部(パイプ)11を有し、各収容部11には、各電池10が収容される。
【0047】
電池10の一方の端部(正極端子10a側)には、絶縁板12を介して、正極板13が配置されている。正極板13により、各電池10の正極端子10aが電気的に並列接続されている。
【0048】
一方、電池10の他方の端部(負極端子側)には、絶縁板14を介して、負極板15が配置されている。負極板15により、各電池10の負極端子(電池ケース)が電気的に並列接続されている。
【0049】
本実施形態によると、隣り合う収容部11同士の間に形成される間隙に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4を挿入し、挿入された連結部材2、連結部材3及び連結部材4を、収容部11に接合させる。これにより、隣り合う電池ブロック1同士を互いに連結することができ、隣り合う電池ブロック1同士が互いに連結された電池モジュールを構成することができる。従って、電池モジュールを有する電池パックの体積エネルギー密度を高めることができる。
【0050】
さらに、従来のような複数の電池が収容されたケース同士を互いに締結するボルトを不要にすることができる。
【0051】
さらに、連結部材2及び連結部材3により、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に、間隙Xを形成することができる。さらに、行方向に隣り合う間隙X同士を、行方向に貫通する貫通孔H2xにより、互いに連通することができる。さらに、間隙Xを、行方向に貫通する貫通孔H3により、電池モジュールの外部と連通することができる。これにより、間隙X、貫通孔H2x及び貫通孔H3により、冷媒(例えば空気)を流通させることが可能な冷却通路を形成することができる。このため、電池ブロック1を冷却することができる。
【0052】
さらに、連結部材2及び連結部材4により、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に、間隙Yを形成することができる。このため、電池ブロック1を冷却することができる。
【0053】
このように、連結部材2、連結部材3及び連結部材4により、隣り合う電池ブロック1同士を互いに連結しつつ、電池ブロック1の冷却を確保することができる。
【0054】
なお、本実施形態では、図4に示すように、連結部材2に、行方向に貫通する貫通孔H2xのみを設ける場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0055】
例えば、図7に示すように、連結部材2に、軸方向に貫通する貫通孔H2zを設けてもよい。貫通孔H2zは、貫通孔H2xと連通していることが好ましい。
【0056】
このように、連結部材2に、軸方向に貫通する貫通孔H2zを設ける。これにより、ホルダ11Aにおける連結部材2と接合する部分(言い換えれば、冷却通路を流通する第1の冷媒(例えば、空気)に接触しない部分)の熱が、連結部材2に伝導することがあっても、貫通孔H2zを流通する第2の冷媒(例えば、空気)により、連結部材2を冷却することができる。
【0057】
さらに、貫通孔H2zを、貫通孔H2xと連通させる。これにより、冷却通路を流通する第1の冷媒と貫通孔H2zを流通する第2の冷媒とを交換することができる。具体的には例えば、間隙Xを通過中に第1の冷媒が温められることがあっても、間隙Xを通過して貫通孔H2xに進入した第1の冷媒を、貫通孔H2zを通して電池モジュールの外部に流出する一方、第2の冷媒を、貫通孔H2zを通して貫通孔H2xに流入することができる。
【0058】
なお、本実施形態では、図4に示すように、連結部材2に、行方向に貫通する貫通孔H2xのみを設け、連結部材4に、貫通孔を全く設けない場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図8(a) に示すように、連結部材2に、列方向に貫通する貫通孔H2yを設け、図8(b) に示すように、連結部材4に、列方向に貫通する貫通孔H4を設けてもよい。貫通孔H2yは、貫通孔H2xと連通していることが好ましい。
【0059】
このようにすると、列方向に隣り合う間隙(図1:Y参照)同士を、列方向に貫通する貫通孔H2yにより、互いに連通することができる。さらに、間隙Yを、列方向に貫通する貫通孔H4により、電池モジュールの外部と連通することができる。これにより、間隙Y、貫通孔H2y及び貫通孔H4により、冷媒(例えば空気)を流通させることが可能な冷却通路を形成することができる。このため、電池ブロック1を冷却することができる。
【0060】
なお、本実施形態では、連結部材2,3,4により電池ブロック1をより強固に連結することを目的に、第2,第3,第4の面S2,S3,S4が収容部11の外周面と接合する部分が、外周面の4分の1である場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2,第3,第4の面S2,S3,S4が収容部11の外周面と接合する部分を、外周面の4分の1よりも小さくしてもよい。これにより、貫通孔H2x及び貫通孔H3の幅を、間隙Xの幅よりも大きくすることができ、連結部材2,3により、冷媒の流通が阻害されることを防止して、冷却通路に冷媒を円滑に流通させることができる。
【0061】
なお、本実施形態では、連結部材2,3,4により電池ブロック1をより強固に連結することを目的に、第2,第3,第4の面S2,S3,S4が、収容部11の開口一端から開口他端まで伸びている場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0062】
なお、本実施形態では、ホルダとして、図5に示すように、中空筒状の複数の収容部11が一体化されたホルダ11Aを用いる場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、金属(例えばAl)からなるブロック21に複数の貫通孔H21が設けられたホルダ21Aを用いてもよい。この場合、各貫通孔H21に、各電池が収容され、各貫通孔H21の部分は、各電池が収容される収容部である。ホルダ21Aは、例えば、鋳造又は切削加工により形成される。
【0063】
なお、本実施形態では、隣り合う収容部11同士の間に形成される間隙に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4を挿入し、挿入した連結部材2、連結部材3及び連結部材4を、接着剤等の化学的接合剤により、収容部11に接合させる場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、隣り合う収容部11同士の間に形成される隙間に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4を圧入し、圧入した連結部材2、連結部材3及び連結部材4を、収容部11に接合させてもよい。
【0064】
なお、本実施形態では、ホルダ11Aの各角部が、湾曲状の第1の面S1を有する場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ホルダ11Aの各角部は、直角状の第1の面を有してもよい。但し、この場合、第1の面に接合される第2,第3,第4の面は、第1の面に接合可能なように、湾曲状ではなく、直角状である。
【0065】
なお、本実施形態では、連結部材2に、行方向に貫通する貫通孔H2xを設け、連結部材3に、行方向に貫通する貫通孔H3を設ける場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、連結部材2,3に、貫通孔H2x,H3を設けなくてもよい。この場合であっても、連結部材2,3により、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に、間隙Xを形成することができるため、電池ブロック1を冷却することができる。
【0066】
<一実施例>
以下に、本発明に係る電池モジュールの具体的な一実施例について、図10、図11及び図12(a) 〜(c) を参照しながら説明する。図10は、一実施例の電池モジュールの構造を示す斜視図である。図11は、一実施例の電池モジュールの構造を示す分解斜視図である。図12(a) 〜(c) は、連結部材の構造を示す斜視図である。なお、本実施例では、一実施形態と同様の構成要素には、一実施形態と同一の符号を付す。従って、本実施例では、一実施形態と同様の説明を適宜省略する。
【0067】
図10及び図11に示すように、本実施例の電池モジュールは、複数(例えば4つ)の電池ブロック1を備えている。図11に示すように、連結部材2、連結部材3及び連結部材4により、隣り合う電池ブロック1同士が互いに連結されている。
【0068】
図12(a) に示すように、連結部材2は、第2の面S2を有している。連結部材2には、行方向に貫通する複数(例えば2つ)の貫通孔H2x、及び軸方向に貫通する貫通孔H2zが設けられている。貫通孔H2zは、複数の貫通孔H2xの各々と連通している。
【0069】
図12(a) に示すように、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s2xの列方向の幅W2xは、小さく、例えば、4mmである。行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s2yの行方向の幅W2yは、小さく、例えば、0.4mmである。
【0070】
図12(b) に示すように、連結部材3は、第3の面S3を有している。連結部材3には、行方向に貫通する複数(例えば2つ)の貫通孔H3が設けられている。列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s3の列方向の幅W3は、介在面s2xの列方向の幅W2xと同一である。
【0071】
図12(c) に示すように、連結部材4は、第4の面S4を有している。行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s4の行方向の幅W4は、介在面s2yの行方向の幅W2yと同一である。
【0072】
本実施例によると、一実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0073】
さらに、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s2x,s3の列方向の幅W2x,W3を、小さくする(例えば、4mm程度)にする。さらに、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s2y,s4の行方向の幅W2y,W4を、小さくする(例えば、0.4mm程度)にする。これにより、連結部材2、連結部材3及び連結部材4の体積を最小限にすることができる。このため、電池ブロック1の最密充填を図ることができ、電池パックの体積エネルギー密度を高めることができる。
【0074】
このように、冷媒が行方向に流通する冷却通路を確保したい場合、言い換えれば、行方向に貫通する貫通孔H2x,H3を設けたい場合、介在面s2x,s3の列方向の幅W2x,W3を、第1の幅(例えば、4mm程度)にすればよい。
【0075】
一方、冷媒が列方向に流通する冷却通路を確保しなくてもよい場合、言い換えれば、列方向に貫通する貫通孔を設けなくてもよい場合、介在面s2y,s4の行方向の幅W2y,W4を、第1の幅よりも小さい第2の幅(例えば、0.4mm程度)にすればよい。なお、本実施例の場合、図10に示すように、列方向に隣り合う連結部材2と連結部材4との間には、バスバー16が介在している。言い換えれば、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に形成される間隙(図1:Y参照)には、バスバー16が挿入されている。このため、仮に、連結部材2及び連結部材4に、列方向に貫通する貫通孔を設けても、冷媒が列方向に流通する冷却通路を形成することは困難である。よって、電池ブロック1の最密充填を重視して、介在面s2y,s4の行方向の幅W2y,W4を、最小限の幅(例えば、0.4mm程度)にすればよい。
【0076】
なお、本実施例では、図12(a) に示すような連結部材2、及び図12(c) に示すような連結部材4を用いる場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0077】
例えば、図13(a) 及び(b) に示すような凸部P2を有する連結部材2、及び図14(a) 及び(b) に示すような凸部P4を有する連結部材4を用いてもよい。
【0078】
具体的には、連結部材2は、図13(a) 及び(b) に示すように、介在面(図12(a):s2y参照)と接続し、列方向に突出する凸部P2を有している。図13(b) に示すように、凸部P2は、行方向に隣り合う収容部11同士の間に介在し、凸部P2の行方向の側面は、行方向に隣り合う収容部11から離間している。
【0079】
連結部材4は、図14(a) 及び(b) に示すように、介在面(図12(c):s4参照)と接続し、列方向に突出する凸部P4を有している。図14(b) に示すように、凸部P4は、行方向に隣り合う収容部11同士の間に介在し、凸部P4の行方向の側面は、行方向に隣り合う収容部11から離間している。
【0080】
このように、介在面s2y,s4の行方向の幅W2y,W4が小さい場合、凸部P2及び凸部P4を設けることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、電池パックの体積エネルギー密度を高めることができ、連結部材を用いた電池モジュールに有用である。
【符号の説明】
【0082】
1 電池ブロック
2 連結部材(第1の連結部材)
3 連結部材(第2の連結部材)
4 連結部材(第2の連結部材)
S1 第1の面
S2 第2の面
S3 第3の面
S4 第4の面(第3の面)
H2x 貫通孔(第1の貫通孔)
H2y 貫通孔(第1の貫通孔)
H2z 貫通孔(第2の貫通孔)
H3 貫通孔(第2の貫通孔)
H4 貫通孔(第2の貫通孔)
s2x,s2y,s3,s4 介在面
W2x,W2y,W3,W4 幅
P2,P4 凸部
X,Y 間隙
10 電池
11 収容部
11A ホルダ
12 絶縁板
13 正極板
14 絶縁板
15 負極板
16 バスバー
21 ブロック
21A ホルダ
H21 貫通孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣り合う電池ブロック同士を互いに連結する連結部材、及び該連結部材を用いた電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電池を並列及び/又は直列接続して、所定の電圧及び容量を出力する電池群をモジュール化し、この電池モジュールを種々組み合わせることによって、多種多様な用途に対応可能とする技術が採用され始めている。
【0003】
ケースに所定数の電池が収容された電池モジュールの組み立てとして、次のような技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、各ケースの周縁部に貫通孔を設け、各貫通孔にボルトを挿入する。これにより、ケース同士を互いに締結して、電池モジュールの組み立てを行う。複数の電池モジュールを組み立てることで構成された電池パックは、複数(=所定数×ケース数)の電池と、各々に所定数の電池が収容された複数のケースとを備えている。
【0004】
なお、スペーサを利用して、電池パックを製造する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の技術では、電池パックは、図15に示すように、複数の円筒型電池100と、複数の円筒型電池100がマウントされるスペーサ101とを備えている。スペーサ101の各電池受取部101aに、各円筒型電池100をマウントすることにより、外周面が円周状の円筒型電池100(言い換えれば、配列構造を維持し難い形状の電池)の配列構造を維持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−147531号公報
【特許文献2】特開2009−527075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、以下に示す問題がある。
【0007】
特許文献1に記載の技術では、上述の通り、電池パックは、複数の電池の他に、各々に所定数の電池が収容された複数のケースを備えている。このため、電池パックの全体積は、複数のケースの体積分を含み、複数のケースが占める部分に、電池を存在させることができない。特に、特許文献1に記載された技術では、ケースの周縁部に、ボルトが挿入される貫通孔を設ける必要があり、ボルトが挿入される貫通孔が占める部分に、電池を存在させることができない。従って、電池パックの体積エネルギー密度が低下するという問題がある。
【0008】
なお、特許文献2に記載のスペーサ101は、円筒型電池100の配列構造を維持するための部材であって、各電池受取部101aに各円筒型電池100がマウントされるマウント部材である。このため、当然のことながら、スペーサ101にマウントされた複数の円筒型電池100からなる電池群同士を、スペーサ101により互いに連結することはできない。
【0009】
前記に鑑み、本発明の目的は、電池パックの体積エネルギー密度を高めることが可能な電池モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、本発明に係る電池モジュールは、行列状に配列された複数の電池ブロックを備え、電池ブロックは、複数の電池と、電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部を有するホルダとを備え、複数の電池ブロックのうちの行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの電池ブロックは、軸方向に延びる第1の連結部材によって連結され、ホルダの各角部は、軸方向に延びる湾曲状の第1の面を有し、第1の連結部材は、軸方向に延びる湾曲状の第2の面を有し、第2の面は、第1の面に接合され、第1の連結部材には、行方向又は列方向に貫通する第1の貫通孔が設けられている。
【0011】
本発明に係る電池モジュールにおいて、第1の連結部材により、複数の電池ブロックのうちの列方向又は行方向に隣り合う2つの電池ブロック同士の間には、間隙が形成され、行方向又は列方向に隣り合う間隙同士は、行方向又は列方向に貫通する第1の貫通孔により、互いに連通され、間隙及び第1の貫通孔により、冷却媒体が流通する冷却通路が形成されていることが好ましい。
【0012】
本発明に係る電池モジュールにおいて、第1の連結部材には、軸方向に貫通する第2の貫通孔が設けられていることが好ましい。
【0013】
本発明に係る電池モジュールにおいて、第2の貫通孔は、第1の貫通孔と連通していることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る連結部材を用いた電池モジュールによると、電池パックの体積エネルギー密度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの構造を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの構造を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの構造を示す分解平面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールの構造を示す分解斜視図である。
【図5】図5は、電池ブロックの構造を示す分解斜視図である。
【図6】図6は、電池ブロックの構造を示す斜視図である。
【図7】図7は、連結部材の構造を示す斜視図である。
【図8】図8(a) 及び(b) は、連結部材の構造を示す斜視図である。
【図9】図9は、ホルダの構造を示す斜視図である。
【図10】図10は、一実施例の電池モジュールの構造を示す斜視図である。
【図11】図11は、一実施例の電池モジュールの構造を示す分解斜視図である。
【図12】図12(a) 〜(c) は、連結部材の構造を示す斜視図である。
【図13】図13(a) 及び(b) は、連結部材の構造を示す図であり、図13(a) は斜視図であり、図13(b) は平面図である。
【図14】図14(a) 及び(b) は、連結部材の構造を示す図であり、図14(a) は斜視図であり、図14(b) は平面図である。
【図15】図15は、スペーサの構造を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の単なる例示形態に過ぎず、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形又は変更が可能であり、該変形例及び該変更例も本発明の範囲内に含まれる。図面において、各構成要素は、図示に適した寸法比率で図示されており、図示した寸法比率は、実際の寸法比率とは異なる場合がある。
【0017】
(一実施形態)
以下に、本発明の一実施形態に係る電池モジュールについて、図1、図2、図3及び図4を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る電池モジュールの構造を示す平面図である。図2は、本実施形態に係る電池モジュールの構造を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る電池モジュールの構造を示す分解平面図である。図4は、本実施形態に係る電池モジュールの構造を示す分解斜視図である。なお、図1、図2、図3及び図4において、理解を容易にする為に、正極板、負極板及び絶縁板等の図示を省略している。
【0018】
本実施形態に係る電池モジュールは、図1、図2、図3及び図4に示すように、行列状に配列された複数(例えば4つ)の電池ブロック1を備えている。なお、本実施形態では、理解を容易にするために、電池モジュールに含まれる電池ブロック1の個数が、4つの場合を具体例に挙げて説明したが、実際には、電池モジュールは、より多数の電池ブロックを含む場合がある。
【0019】
図1、図2、図3及び図4において、詳細な図示を省略したが、各電池ブロック1は、少なくとも、複数の電池と、収容部11を有するホルダ(図5及び図6:11A参照)とを備えている。なお、後述の図5及び図6において、電池ブロック1の詳細な構造を図示している。
【0020】
ホルダ11Aは、筒状の収容部11を有し、各収容部11には、後述の図5及び図6に示すように、各電池が収容される。筒状の収容部11は、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に伸びている。
【0021】
ホルダ11Aは、複数の収容部11を有し、複数の収容部11のうちの隣り合う収容部11同士が互いに固着されている。これにより、複数の収容部11が一体化されている。このように、ホルダ11Aは、複数の収容部11が一体化されることで、構成されている。
【0022】
収容部11の内側面は、電池の外側面と接触可能な形状を有している。電池が、例えば、円筒型電池の場合、収容部11の内周面は、円周状である。収容部11に収容された電池の外側面は、収容部11の内側面と当接している。収容部11は、例えば、アルミニウム(Al)等の高い熱伝導性を持つ材料からなることが好ましい。これにより、電池からの発熱を、収容部11に効率良く伝導させて放熱することができる。
【0023】
4つの電池ブロック1は、軸方向に延びる連結部材2によって連結されている。図3に示すように、連結部材2の4つの第2の面S2の各々は、電池ブロック1の第1の面S1に接合されている。電池モジュールの最外部に位置し且つ列方向に隣り合う2つの電池ブロック1は、軸方向に延びる連結部材3によって連結されている。連結部材3の2つの第3の面S3の各々は、電池ブロック1の第1の面S1に接合されている。電池モジュールの最外部に位置し且つ行方向に隣り合う2つの電池ブロック1は、軸方向に延びる連結部材4によって連結されている。連結部材4の2つの第4の面S4の各々は、電池ブロック1の第1の面S1に接合されている。
【0024】
図3に示すように、ホルダ11Aの4つの角部の各々は、湾曲状(例えば、円弧状)の第1の面S1を有し、第1の面S1は、軸方向に伸びている。図1、図2、図3及び図4から判るように、第1の面S1は、収容部11の外側面の一部である。
【0025】
図3及び図4に示すように、連結部材2は、第1の面S1と接合する湾曲状(例えば、円弧状)の第2の面S2を有し、第2の面S2は、軸方向に伸びている。
【0026】
図3及び図4に示すように、連結部材3は、列方向に隣り合う第1の面S1の各々と接合する湾曲状(例えば、円弧状)の第3の面S3を有し、第3の面S3は、軸方向に伸びている。
【0027】
図3及び図4に示すように、連結部材4は、行方向に隣り合う第1の面S1の各々と接合する湾曲状(例えば、円弧状)の第4の面S4を有し、第4の面S4は、軸方向に伸びている。
【0028】
連結部材2には、図4に示すように、行方向に貫通する貫通孔H2xが設けられている。連結部材3には、図4に示すように、行方向に貫通する貫通孔H3が設けられている。
【0029】
図1及び図2に示すように、連結部材2は、隣り合う4つの収容部11同士の間に形成される間隙に挿入されている。連結部材3は、電池モジュールの最外部に位置し且つ列方向に隣り合う2つの収容部11同士の間に形成される間隙に挿入されている。連結部材4は、電池モジュールの最外部に位置し且つ行方向に隣り合う2つの収容部11同士の間に形成される間隙に挿入されている。
【0030】
図1に示すように、連結部材2及び連結部材3により、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間には、間隙Xが形成されている。行方向に隣り合う間隙X同士は、行方向に貫通する貫通孔H2xにより、互いに連通されている。間隙Xは、行方向に貫通する貫通孔H3により、電池モジュールの外部と連通されている。このように、間隙X、貫通孔H2x及び貫通孔H3により、冷却媒体(例えば空気,以下、「冷媒」という)を流通させることが可能な冷却通路が形成されている。
【0031】
連結部材2及び連結部材4により、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間には、間隙Yが形成されている。
【0032】
収容部11は、例えば、円筒状である。言い換えれば、収容部11の外周面は、円周状である。この場合、第1の面S1(即ち、収容部11の外周面の一部)に接合された第2の面S2は、円周状の収容部11の外周面の4分の1と接合する4分円状であることが好ましい。これにより、連結部材2により、4つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0033】
同様に、第1の面S1に接合された第3の面S3は、円周状の収容部11の外周面の4分の1と接合する4分円状であることが好ましい。これにより、連結部材3により、2つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0034】
同様に、第1の面S1に接合された第4の面S4は、円周状の収容部11の外周面の4分の1と接合する4分円状であることが好ましい。これにより、連結部材4により、2つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0035】
第1の面S1(即ち、収容部11の外側面の一部)に接合された第2の面S2は、収容部11の開口一端から開口他端まで伸びていることが好ましい。これにより、連結部材2により、4つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0036】
同様に、第1の面S1に接合された第3の面S3は、収容部11の開口一端から開口他端まで伸びていることが好ましい。これにより、連結部材3により、2つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0037】
同様に、第1の面S1に接合された第4の面S4は、収容部11の開口一端から開口他端まで伸びていることが好ましい。これにより、連結部材4により、2つの電池ブロック1をより強固に連結することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、理解を容易にする為に、図1、図2、図3及び図4において、間隙X内に露出し、且つ、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面(図3:s2x,s3参照)の列方向の幅が、ある程度の幅を持つように図示したが、実際には、電池ブロック1の最密充填を考慮して、介在面s2x,s3の列方向の幅は、後述の図11並びに図12(a) 及び(b) に示すように、小さいことが好ましく、例えば、4mm以上で且つ8mm以下であることが好ましい。但し、介在面s2x及び介在面s3の列方向の幅は、貫通孔H2x及び貫通孔H3の配設が可能なように、少なくとも、貫通孔H2x及び貫通孔H3の列方向の幅と同等であることが好ましい。介在面s2x,s3の列方向の幅が、4mmよりも小さい場合には、冷却通路を流通する冷媒の量が少ないため、電池ブロック1の冷却効果を充分に得ることが困難である。一方、介在面s2x,s3の列方向の幅が、8mmよりも大きい場合には、冷却通路を流通する冷媒の量は多くなるものの、冷媒の量の増加によって、電池ブロック1の冷却効果を充分に向上させることはできない。なぜなら、電池ブロック1の冷却に貢献する冷媒は、主に、電池ブロック1の近傍領域を流通する冷媒である。電池ブロック1の近傍領域とは、例えば、電池ブロック1から4mmだけ離れた領域を指す。このため、介在面s2x,s3の列方向の幅を、8mmよりも大きくしても、電池ブロック1の近傍領域以外の領域を流通する冷媒の量を実質的に増加させるに過ぎず、電池ブロック1の冷却に貢献する冷媒の量を実質的に増加させることはできない。このため、電池ブロック1の冷却効果を充分に向上させることはできない。よって、介在面s2x,s3の列方向の幅を、8mmよりも大きくしても、電池ブロック1の冷却効果を充分に向上させることはできず、電池モジュールの体積が無駄に増加するだけである。
【0039】
同様に、本実施形態では、理解を容易にする為に、図1、図2、図3及び図4において、間隙Y内に露出し、且つ、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面(図3:s2y,s4参照)の行方向の幅が、ある程度の幅を持つように図示したが、実際には、電池ブロック1の最密充填を考慮して、介在面s2y,s4の行方向の幅は、後述の図11並びに図12(a) 及び(c) に示すように、小さいことが好ましく、例えば、0.4mm程度であることが好ましい。但し、介在面s2y及び介在面s4の行方向の幅の大きさは、少なくとも、連結部材2及び連結部材4の最小肉厚の大きさと同等であることが好ましい。
【0040】
連結部材2の第2の面S2、連結部材3の第3の面S3及び連結部材4の第4の面S4の各々は、電池ブロック1の第1の面S1に接合され、この接合は、例えば、接着剤(図示省略)等による化学的接合であることが好ましい。接着剤は、例えば、樹脂からなる。樹脂の具体例としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂又はシリコーン系樹脂等が挙げられ、その構成としては、1液性又は2液性があり、その硬化方法としては、常温型、加熱型、嫌気型又は湿気型等がある。
【0041】
連結部材2、連結部材3及び連結部材4は、第1に例えば、樹脂からなる。樹脂の具体例としては、例えば、PBT(Polybutylene Terephthalate:ポリブチレンテレフタレート)、PPE(poly phenylene ether:ポリフェニレンエーテル)、PS(Poly Styrene:ポリスチレン)、PC(Poly Carbonate:ポリカーボネート)、PP(polypropylene:ポリプロピレン)、PPS(Poly Phenylene Sulfide:ポリフェニレンサルファイド)又はPI(Poly Imide:ポリイミド)等が挙げられる。特に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4は、高い電気的絶縁性を持つ樹脂からなることが好ましい。これにより、連結部材2、連結部材3及び連結部材4が、これらと隣り合う電池ブロック1と電気的に接続することを防止することができる。
【0042】
連結部材2、連結部材3及び連結部材4は、第2に例えば、金属からなる。金属の具体例としては、例えば、アルミニウム等が挙げられる。特に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4は、高い熱伝導性を持つ金属からなることが好ましい。これにより、収容部11に伝導した電池からの熱を、連結部材2、連結部材3及び連結部材4に効率良く伝導させて放熱することができる。但し、連結部材2、連結部材3及び連結部材4が金属からなる場合、第1に例えば、接着剤は、高い電気的絶縁性を持つ接着剤であることが好ましい。第2に例えば、高い電気的絶縁性を持つ樹脂からなる皮膜により、金属からなる連結部材2、連結部材3及び連結部材4の表面を覆うことが好ましい。これにより、接着剤又は皮膜により、連結部材2と4つの電池ブロック1の各々との間、連結部材3と2つの電池ブロック1の各々との間、及び連結部材4と2つの電池ブロック1の各々との間を電気的に絶縁することができる。
【0043】
第1に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4が樹脂からなる場合、例えば、射出成形によって、連結部材2、連結部材3及び連結部材4は形成される。第2に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4が金属からなる場合、例えば、鋳造によって、連結部材2、連結部材3及び連結部材4は形成される。
【0044】
以下に、電池ブロック1の詳細な構造について、図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、電池ブロックの構造を示す分解斜視図である。図6は、電池ブロックの構造を示す斜視図である。
【0045】
図5及び図6に示すように、複数の電池10の各々は、例えば、円筒型電池である。電池10の外周面は、絶縁性のフィルム(図示省略)で覆われている。なお、本実施形態では、使用される電池10の種類は、特に制限されず、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池等が使用可能である。
【0046】
ホルダ11Aは、前述の通り、例えば、中空筒状の複数の収容部(パイプ)11を有し、各収容部11には、各電池10が収容される。
【0047】
電池10の一方の端部(正極端子10a側)には、絶縁板12を介して、正極板13が配置されている。正極板13により、各電池10の正極端子10aが電気的に並列接続されている。
【0048】
一方、電池10の他方の端部(負極端子側)には、絶縁板14を介して、負極板15が配置されている。負極板15により、各電池10の負極端子(電池ケース)が電気的に並列接続されている。
【0049】
本実施形態によると、隣り合う収容部11同士の間に形成される間隙に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4を挿入し、挿入された連結部材2、連結部材3及び連結部材4を、収容部11に接合させる。これにより、隣り合う電池ブロック1同士を互いに連結することができ、隣り合う電池ブロック1同士が互いに連結された電池モジュールを構成することができる。従って、電池モジュールを有する電池パックの体積エネルギー密度を高めることができる。
【0050】
さらに、従来のような複数の電池が収容されたケース同士を互いに締結するボルトを不要にすることができる。
【0051】
さらに、連結部材2及び連結部材3により、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に、間隙Xを形成することができる。さらに、行方向に隣り合う間隙X同士を、行方向に貫通する貫通孔H2xにより、互いに連通することができる。さらに、間隙Xを、行方向に貫通する貫通孔H3により、電池モジュールの外部と連通することができる。これにより、間隙X、貫通孔H2x及び貫通孔H3により、冷媒(例えば空気)を流通させることが可能な冷却通路を形成することができる。このため、電池ブロック1を冷却することができる。
【0052】
さらに、連結部材2及び連結部材4により、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に、間隙Yを形成することができる。このため、電池ブロック1を冷却することができる。
【0053】
このように、連結部材2、連結部材3及び連結部材4により、隣り合う電池ブロック1同士を互いに連結しつつ、電池ブロック1の冷却を確保することができる。
【0054】
なお、本実施形態では、図4に示すように、連結部材2に、行方向に貫通する貫通孔H2xのみを設ける場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0055】
例えば、図7に示すように、連結部材2に、軸方向に貫通する貫通孔H2zを設けてもよい。貫通孔H2zは、貫通孔H2xと連通していることが好ましい。
【0056】
このように、連結部材2に、軸方向に貫通する貫通孔H2zを設ける。これにより、ホルダ11Aにおける連結部材2と接合する部分(言い換えれば、冷却通路を流通する第1の冷媒(例えば、空気)に接触しない部分)の熱が、連結部材2に伝導することがあっても、貫通孔H2zを流通する第2の冷媒(例えば、空気)により、連結部材2を冷却することができる。
【0057】
さらに、貫通孔H2zを、貫通孔H2xと連通させる。これにより、冷却通路を流通する第1の冷媒と貫通孔H2zを流通する第2の冷媒とを交換することができる。具体的には例えば、間隙Xを通過中に第1の冷媒が温められることがあっても、間隙Xを通過して貫通孔H2xに進入した第1の冷媒を、貫通孔H2zを通して電池モジュールの外部に流出する一方、第2の冷媒を、貫通孔H2zを通して貫通孔H2xに流入することができる。
【0058】
なお、本実施形態では、図4に示すように、連結部材2に、行方向に貫通する貫通孔H2xのみを設け、連結部材4に、貫通孔を全く設けない場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図8(a) に示すように、連結部材2に、列方向に貫通する貫通孔H2yを設け、図8(b) に示すように、連結部材4に、列方向に貫通する貫通孔H4を設けてもよい。貫通孔H2yは、貫通孔H2xと連通していることが好ましい。
【0059】
このようにすると、列方向に隣り合う間隙(図1:Y参照)同士を、列方向に貫通する貫通孔H2yにより、互いに連通することができる。さらに、間隙Yを、列方向に貫通する貫通孔H4により、電池モジュールの外部と連通することができる。これにより、間隙Y、貫通孔H2y及び貫通孔H4により、冷媒(例えば空気)を流通させることが可能な冷却通路を形成することができる。このため、電池ブロック1を冷却することができる。
【0060】
なお、本実施形態では、連結部材2,3,4により電池ブロック1をより強固に連結することを目的に、第2,第3,第4の面S2,S3,S4が収容部11の外周面と接合する部分が、外周面の4分の1である場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2,第3,第4の面S2,S3,S4が収容部11の外周面と接合する部分を、外周面の4分の1よりも小さくしてもよい。これにより、貫通孔H2x及び貫通孔H3の幅を、間隙Xの幅よりも大きくすることができ、連結部材2,3により、冷媒の流通が阻害されることを防止して、冷却通路に冷媒を円滑に流通させることができる。
【0061】
なお、本実施形態では、連結部材2,3,4により電池ブロック1をより強固に連結することを目的に、第2,第3,第4の面S2,S3,S4が、収容部11の開口一端から開口他端まで伸びている場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0062】
なお、本実施形態では、ホルダとして、図5に示すように、中空筒状の複数の収容部11が一体化されたホルダ11Aを用いる場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、金属(例えばAl)からなるブロック21に複数の貫通孔H21が設けられたホルダ21Aを用いてもよい。この場合、各貫通孔H21に、各電池が収容され、各貫通孔H21の部分は、各電池が収容される収容部である。ホルダ21Aは、例えば、鋳造又は切削加工により形成される。
【0063】
なお、本実施形態では、隣り合う収容部11同士の間に形成される間隙に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4を挿入し、挿入した連結部材2、連結部材3及び連結部材4を、接着剤等の化学的接合剤により、収容部11に接合させる場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、隣り合う収容部11同士の間に形成される隙間に、連結部材2、連結部材3及び連結部材4を圧入し、圧入した連結部材2、連結部材3及び連結部材4を、収容部11に接合させてもよい。
【0064】
なお、本実施形態では、ホルダ11Aの各角部が、湾曲状の第1の面S1を有する場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ホルダ11Aの各角部は、直角状の第1の面を有してもよい。但し、この場合、第1の面に接合される第2,第3,第4の面は、第1の面に接合可能なように、湾曲状ではなく、直角状である。
【0065】
なお、本実施形態では、連結部材2に、行方向に貫通する貫通孔H2xを設け、連結部材3に、行方向に貫通する貫通孔H3を設ける場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、連結部材2,3に、貫通孔H2x,H3を設けなくてもよい。この場合であっても、連結部材2,3により、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に、間隙Xを形成することができるため、電池ブロック1を冷却することができる。
【0066】
<一実施例>
以下に、本発明に係る電池モジュールの具体的な一実施例について、図10、図11及び図12(a) 〜(c) を参照しながら説明する。図10は、一実施例の電池モジュールの構造を示す斜視図である。図11は、一実施例の電池モジュールの構造を示す分解斜視図である。図12(a) 〜(c) は、連結部材の構造を示す斜視図である。なお、本実施例では、一実施形態と同様の構成要素には、一実施形態と同一の符号を付す。従って、本実施例では、一実施形態と同様の説明を適宜省略する。
【0067】
図10及び図11に示すように、本実施例の電池モジュールは、複数(例えば4つ)の電池ブロック1を備えている。図11に示すように、連結部材2、連結部材3及び連結部材4により、隣り合う電池ブロック1同士が互いに連結されている。
【0068】
図12(a) に示すように、連結部材2は、第2の面S2を有している。連結部材2には、行方向に貫通する複数(例えば2つ)の貫通孔H2x、及び軸方向に貫通する貫通孔H2zが設けられている。貫通孔H2zは、複数の貫通孔H2xの各々と連通している。
【0069】
図12(a) に示すように、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s2xの列方向の幅W2xは、小さく、例えば、4mmである。行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s2yの行方向の幅W2yは、小さく、例えば、0.4mmである。
【0070】
図12(b) に示すように、連結部材3は、第3の面S3を有している。連結部材3には、行方向に貫通する複数(例えば2つ)の貫通孔H3が設けられている。列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s3の列方向の幅W3は、介在面s2xの列方向の幅W2xと同一である。
【0071】
図12(c) に示すように、連結部材4は、第4の面S4を有している。行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s4の行方向の幅W4は、介在面s2yの行方向の幅W2yと同一である。
【0072】
本実施例によると、一実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0073】
さらに、列方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s2x,s3の列方向の幅W2x,W3を、小さくする(例えば、4mm程度)にする。さらに、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に介在する介在面s2y,s4の行方向の幅W2y,W4を、小さくする(例えば、0.4mm程度)にする。これにより、連結部材2、連結部材3及び連結部材4の体積を最小限にすることができる。このため、電池ブロック1の最密充填を図ることができ、電池パックの体積エネルギー密度を高めることができる。
【0074】
このように、冷媒が行方向に流通する冷却通路を確保したい場合、言い換えれば、行方向に貫通する貫通孔H2x,H3を設けたい場合、介在面s2x,s3の列方向の幅W2x,W3を、第1の幅(例えば、4mm程度)にすればよい。
【0075】
一方、冷媒が列方向に流通する冷却通路を確保しなくてもよい場合、言い換えれば、列方向に貫通する貫通孔を設けなくてもよい場合、介在面s2y,s4の行方向の幅W2y,W4を、第1の幅よりも小さい第2の幅(例えば、0.4mm程度)にすればよい。なお、本実施例の場合、図10に示すように、列方向に隣り合う連結部材2と連結部材4との間には、バスバー16が介在している。言い換えれば、行方向に隣り合う電池ブロック1同士の間に形成される間隙(図1:Y参照)には、バスバー16が挿入されている。このため、仮に、連結部材2及び連結部材4に、列方向に貫通する貫通孔を設けても、冷媒が列方向に流通する冷却通路を形成することは困難である。よって、電池ブロック1の最密充填を重視して、介在面s2y,s4の行方向の幅W2y,W4を、最小限の幅(例えば、0.4mm程度)にすればよい。
【0076】
なお、本実施例では、図12(a) に示すような連結部材2、及び図12(c) に示すような連結部材4を用いる場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0077】
例えば、図13(a) 及び(b) に示すような凸部P2を有する連結部材2、及び図14(a) 及び(b) に示すような凸部P4を有する連結部材4を用いてもよい。
【0078】
具体的には、連結部材2は、図13(a) 及び(b) に示すように、介在面(図12(a):s2y参照)と接続し、列方向に突出する凸部P2を有している。図13(b) に示すように、凸部P2は、行方向に隣り合う収容部11同士の間に介在し、凸部P2の行方向の側面は、行方向に隣り合う収容部11から離間している。
【0079】
連結部材4は、図14(a) 及び(b) に示すように、介在面(図12(c):s4参照)と接続し、列方向に突出する凸部P4を有している。図14(b) に示すように、凸部P4は、行方向に隣り合う収容部11同士の間に介在し、凸部P4の行方向の側面は、行方向に隣り合う収容部11から離間している。
【0080】
このように、介在面s2y,s4の行方向の幅W2y,W4が小さい場合、凸部P2及び凸部P4を設けることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、電池パックの体積エネルギー密度を高めることができ、連結部材を用いた電池モジュールに有用である。
【符号の説明】
【0082】
1 電池ブロック
2 連結部材(第1の連結部材)
3 連結部材(第2の連結部材)
4 連結部材(第2の連結部材)
S1 第1の面
S2 第2の面
S3 第3の面
S4 第4の面(第3の面)
H2x 貫通孔(第1の貫通孔)
H2y 貫通孔(第1の貫通孔)
H2z 貫通孔(第2の貫通孔)
H3 貫通孔(第2の貫通孔)
H4 貫通孔(第2の貫通孔)
s2x,s2y,s3,s4 介在面
W2x,W2y,W3,W4 幅
P2,P4 凸部
X,Y 間隙
10 電池
11 収容部
11A ホルダ
12 絶縁板
13 正極板
14 絶縁板
15 負極板
16 バスバー
21 ブロック
21A ホルダ
H21 貫通孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
行列状に配列された複数の電池ブロックを備え、
前記電池ブロックは、
複数の電池と、
前記電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部を有するホルダとを備え、
複数の前記電池ブロックのうちの行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの前記電池ブロックは、軸方向に延びる第1の連結部材によって連結され、
前記ホルダの各角部は、軸方向に延びる湾曲状の第1の面を有し、
前記第1の連結部材は、軸方向に延びる湾曲状の第2の面を有し、
前記第2の面は、前記第1の面に接合され、
前記第1の連結部材には、行方向又は列方向に貫通する第1の貫通孔が設けられていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の電池モジュールにおいて、
前記第1の連結部材により、複数の前記電池ブロックのうちの列方向又は行方向に隣り合う2つの前記電池ブロック同士の間には、間隙が形成され、
行方向又は列方向に隣り合う前記間隙同士は、行方向又は列方向に貫通する前記第1の貫通孔により、互いに連通され、
前記間隙及び前記第1の貫通孔により、冷却媒体が流通する冷却通路が形成されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記第1の連結部材は、前記間隙内に露出し、且つ、列方向又は行方向に隣り合う前記2つの前記電池ブロック同士の間に介在する介在面を有し、
前記介在面の列方向又は行方向の幅は、4mm以上であって且つ8mm以下であることを特徴とする電池モジュール。
【請求項4】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記第1の連結部材には、軸方向に貫通する第2の貫通孔が設けられていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項5】
請求項4に記載の電池モジュールにおいて、
前記第2の貫通孔は、前記第1の貫通孔と連通していることを特徴とする電池モジュール。
【請求項6】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記収容部は、円筒状であり、
前記第1の面は、前記収容部の外周面の一部であり、
前記収容部の外周面の一部に接合された前記第2の面は、円周状の前記収容部の外周面の4分の1と接合する4分円状であることを特徴とする電池モジュール。
【請求項7】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記収容部は、中空筒状であり、
前記第1の面は、前記収容部の外側面の一部であり、
前記収容部の外側面の一部に接合された前記第2の面は、前記収容部の開口一端から開口他端まで伸びていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項8】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
接着剤により、前記第2の面は、前記第1の面に接合されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項9】
請求項8に記載の電池モジュールにおいて、
前記連結部材は、金属からなり、
前記接着剤により、前記第1の連結部材と前記4つの前記電池ブロックの各々との間が電気的に絶縁されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項10】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記連結部材は、金属からなり、
前記第1の連結部材の表面は、皮膜で覆われ、
前記皮膜により、前記第1の連結部材と前記4つの前記電池ブロックの各々との間が電気的に絶縁されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項11】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記第1の連結部材は、樹脂からなることを特徴とする電池モジュール。
【請求項12】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
複数の前記電池ブロックのうちの最も外側に配列され且つ列方向又は行方向に隣り合う2つの前記電池ブロックは、軸方向に延びる第2の連結部材によって連結され、
前記第2の連結部材は、列方向又は行方向に隣り合う前記第1の面の各々と接合し、且つ、軸方向に延びる湾曲状の第3の面を有し、
前記第2の連結部材には、行方向又は列方向に貫通する第2の貫通孔が設けられていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項13】
複数の電池ブロックのうちの行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの前記電池ブロックを連結する連結部材であって、
前記電池ブロックは、
複数の電池と、
前記電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部を有するホルダとを備え、
前記ホルダの各角部は、軸方向に延びる湾曲状の第1の面を有し、
前記連結部材は、軸方向に延びる湾曲状の第2の面を有し、
前記第2の面は、前記第1の面に接合され、
前記連結部材には、行方向又は列方向に貫通する第1の貫通孔が設けられていることを特徴とする連結部材。
【請求項14】
請求項13に記載の連結部材において、
前記連結部材により、複数の前記電池ブロックのうちの列方向又は行方向に隣り合う2つの前記電池ブロック同士の間には、間隙が形成され、
行方向又は列方向に隣り合う前記間隙同士は、行方向又は列方向に貫通する前記第1の貫通孔により、互いに連通され、
前記間隙及び前記第1の貫通孔により、冷却媒体が流通する冷却通路が形成されていることを特徴とする連結部材。
【請求項15】
請求項14に記載の連結部材において、
前記連結部材には、軸方向に貫通する第2の貫通孔が設けられていることを特徴とする連結部材。
【請求項16】
請求項15に記載の連結部材において、
前記第2の貫通孔は、前記第1の貫通孔と連通していることを特徴とする連結部材。
【請求項17】
行列状に配列された複数の電池ブロックを備え、
前記電池ブロックは、
電池と、
前記電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部を有するホルダとを備え、
複数の前記電池ブロックのうちの行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの前記電池ブロックは、軸方向に延びる第1の連結部材によって連結され、
前記ホルダの各角部は、軸方向に延びる第1の面を有し、
前記第1の連結部材は、前記第1の面に接合される第2の面を有し、
前記第1の連結部材により、複数の前記電池ブロックのうちの列方向又は行方向に隣り合う2つの前記電池ブロック同士の間には、間隙が形成されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項1】
行列状に配列された複数の電池ブロックを備え、
前記電池ブロックは、
複数の電池と、
前記電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部を有するホルダとを備え、
複数の前記電池ブロックのうちの行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの前記電池ブロックは、軸方向に延びる第1の連結部材によって連結され、
前記ホルダの各角部は、軸方向に延びる湾曲状の第1の面を有し、
前記第1の連結部材は、軸方向に延びる湾曲状の第2の面を有し、
前記第2の面は、前記第1の面に接合され、
前記第1の連結部材には、行方向又は列方向に貫通する第1の貫通孔が設けられていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の電池モジュールにおいて、
前記第1の連結部材により、複数の前記電池ブロックのうちの列方向又は行方向に隣り合う2つの前記電池ブロック同士の間には、間隙が形成され、
行方向又は列方向に隣り合う前記間隙同士は、行方向又は列方向に貫通する前記第1の貫通孔により、互いに連通され、
前記間隙及び前記第1の貫通孔により、冷却媒体が流通する冷却通路が形成されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記第1の連結部材は、前記間隙内に露出し、且つ、列方向又は行方向に隣り合う前記2つの前記電池ブロック同士の間に介在する介在面を有し、
前記介在面の列方向又は行方向の幅は、4mm以上であって且つ8mm以下であることを特徴とする電池モジュール。
【請求項4】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記第1の連結部材には、軸方向に貫通する第2の貫通孔が設けられていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項5】
請求項4に記載の電池モジュールにおいて、
前記第2の貫通孔は、前記第1の貫通孔と連通していることを特徴とする電池モジュール。
【請求項6】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記収容部は、円筒状であり、
前記第1の面は、前記収容部の外周面の一部であり、
前記収容部の外周面の一部に接合された前記第2の面は、円周状の前記収容部の外周面の4分の1と接合する4分円状であることを特徴とする電池モジュール。
【請求項7】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記収容部は、中空筒状であり、
前記第1の面は、前記収容部の外側面の一部であり、
前記収容部の外側面の一部に接合された前記第2の面は、前記収容部の開口一端から開口他端まで伸びていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項8】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
接着剤により、前記第2の面は、前記第1の面に接合されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項9】
請求項8に記載の電池モジュールにおいて、
前記連結部材は、金属からなり、
前記接着剤により、前記第1の連結部材と前記4つの前記電池ブロックの各々との間が電気的に絶縁されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項10】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記連結部材は、金属からなり、
前記第1の連結部材の表面は、皮膜で覆われ、
前記皮膜により、前記第1の連結部材と前記4つの前記電池ブロックの各々との間が電気的に絶縁されていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項11】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
前記第1の連結部材は、樹脂からなることを特徴とする電池モジュール。
【請求項12】
請求項2に記載の電池モジュールにおいて、
複数の前記電池ブロックのうちの最も外側に配列され且つ列方向又は行方向に隣り合う2つの前記電池ブロックは、軸方向に延びる第2の連結部材によって連結され、
前記第2の連結部材は、列方向又は行方向に隣り合う前記第1の面の各々と接合し、且つ、軸方向に延びる湾曲状の第3の面を有し、
前記第2の連結部材には、行方向又は列方向に貫通する第2の貫通孔が設けられていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項13】
複数の電池ブロックのうちの行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの前記電池ブロックを連結する連結部材であって、
前記電池ブロックは、
複数の電池と、
前記電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部を有するホルダとを備え、
前記ホルダの各角部は、軸方向に延びる湾曲状の第1の面を有し、
前記連結部材は、軸方向に延びる湾曲状の第2の面を有し、
前記第2の面は、前記第1の面に接合され、
前記連結部材には、行方向又は列方向に貫通する第1の貫通孔が設けられていることを特徴とする連結部材。
【請求項14】
請求項13に記載の連結部材において、
前記連結部材により、複数の前記電池ブロックのうちの列方向又は行方向に隣り合う2つの前記電池ブロック同士の間には、間隙が形成され、
行方向又は列方向に隣り合う前記間隙同士は、行方向又は列方向に貫通する前記第1の貫通孔により、互いに連通され、
前記間隙及び前記第1の貫通孔により、冷却媒体が流通する冷却通路が形成されていることを特徴とする連結部材。
【請求項15】
請求項14に記載の連結部材において、
前記連結部材には、軸方向に貫通する第2の貫通孔が設けられていることを特徴とする連結部材。
【請求項16】
請求項15に記載の連結部材において、
前記第2の貫通孔は、前記第1の貫通孔と連通していることを特徴とする連結部材。
【請求項17】
行列状に配列された複数の電池ブロックを備え、
前記電池ブロックは、
電池と、
前記電池が収容され、且つ、行方向及び列方向の各々と直交する軸方向に延びる筒状の収容部を有するホルダとを備え、
複数の前記電池ブロックのうちの行列状に配列され且つ互いに隣り合う4つの前記電池ブロックは、軸方向に延びる第1の連結部材によって連結され、
前記ホルダの各角部は、軸方向に延びる第1の面を有し、
前記第1の連結部材は、前記第1の面に接合される第2の面を有し、
前記第1の連結部材により、複数の前記電池ブロックのうちの列方向又は行方向に隣り合う2つの前記電池ブロック同士の間には、間隙が形成されていることを特徴とする電池モジュール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−30430(P2013−30430A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167220(P2011−167220)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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