遊技場の情報管理装置
【課題】 遊技場に既に導入されている無線リーダを使用することで、遠隔操作装置による操作来歴の管理システムを非常に安価に導入することができる遊技場の情報管理装置を提供することにある。
【解決手段】 遠隔操作装置(リモコン装置6)は、無線リーダ3からの送信要求に応じて、遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子RCと、固有のIDと、操作スイッチのオンオフ状態とを含む送信データを無線リーダ3へ無線送信する。管理装置4は、無線リーダから取得したIDデータがリモコン識別子を有しているか否かを判定し、リモコン識別子を有しているIDデータに含まれる複数の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する。
【解決手段】 遠隔操作装置(リモコン装置6)は、無線リーダ3からの送信要求に応じて、遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子RCと、固有のIDと、操作スイッチのオンオフ状態とを含む送信データを無線リーダ3へ無線送信する。管理装置4は、無線リーダから取得したIDデータがリモコン識別子を有しているか否かを判定し、リモコン識別子を有しているIDデータに含まれる複数の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の遊技台が並設された遊技設備と、複数の遊技台の各々を遠隔的に操作する携帯式の遠隔操作装置と、遠隔操作装置による遊技台への操作来歴情報を管理するための管理装置とを有する遊技場の情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
経営分析装置に従業者名(リモコン操作を行う係員名)とリモコンIDとを対応付けて記憶させておき、リモコン装置の操作ボタンを操作して赤外線を発射すると、操作項目に予め対応させた所定の操作コード、リモコンIDを含む赤外線が出力され、遊技機のパネルを開放する等の操作が遠隔的に行われると共に、遊技機からネットワーク網を介して経営分析装置に遊技機の台番号、リモコンID、操作コードが送信され、リモコン来歴ファイルに操作イベントの発生毎にリモコン来歴レコードとして格納され、経営分析装置では、各遊技機から収集したリモコン来歴レコードに基づいて、リモコン使用リスト、リモコン使用状況等の画面を作成し、各遊技機のリモコン操作来歴や各係員の操作履歴等、視覚的に容易にリモコン装置の操作状況を把握できるようにした遊技場の情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、パチンコ遊技機やスロットマシン等が設置された遊技場において、IDタグ[例えば、RFID(Radio Frequency Identification)チップ]から無線送信されたID(識別情報)を受信する無線リーダを、各遊技機(あるいは遊技台)に対応して設置することが知られている(例えば、特許文献2或いは特許文献3参照)。特許文献2に記載のものでは、遊技制御基板に取り付けられたIDタグのIDが正規であるかを監視しており、特許文献3に記載のものでは、遊技者が所持する携帯電話機に取り付けられたIDタグのIDを検出して遊技者を特定している。また、遊技場内に設置された遊技カード発券機に上記無線リーダを設ける一方、従業員の手首に装着するリストバンドに上記RFIDチップを内蔵させ、遊技カード発券機にてリストバンドに内蔵されたRFIDから無線送信されたIDを認証に用いる技術事項が提示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平9−140894号公報
【特許文献2】特開2000−288218号公報(段落0040、段落0086−段落0087、図9及び図10)
【特許文献3】特開2003−10519号公報(段落0028−段落0032)
【特許文献4】特開2001−262885号公報(段落0036−段落0038及び段落0059)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載されるようなリモコンによる操作来歴の管理システムを導入しようとする場合、新たに赤外線リモコンとこれに対応した専用の赤外線受信装置が必要となる。一方、上記した特許文献2〜特許文献4に記載されるようなRFID及び無線リーダを使用した管理システムを既に導入した遊技場にあっては、各遊技台に対応してRFIDを検出できるようになっている。このような遊技場に導入されているRFID及び無線リーダを使用してリモコンによる操作来歴の管理システムを導入しようとする場合、本来の用途(遊技制御基板のID、携帯電話機のID、リストバンドのID等)で検出されるIDと、リモコンに用いるRFIDのIDとの両方を無線リーダは受信するので、リモコンに用いるRFIDのIDを区別できるようにする必要がある。
【0006】
本発明の目的は、遊技場に既に導入されている無線リーダを使用することで、遠隔操作装置による操作来歴の管理システムを非常に安価に導入することができる遊技場の情報管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る遊技場の情報管理装置は、複数の遊技台が並設された遊技設備と、前記複数の遊技台の各々に対して遠隔的に操作する携帯式の遠隔操作装置と、前記遠隔操作装置による操作を実行するための管理装置とを有するものであって、上記課題を解決するために、予め付与された自己を識別可能とする固有のIDを含む送信データを無線送信するID無線送信手段と、前記複数の遊技台に対応付けして複数設置されると共に、無線送受信範囲内に前記ID無線送信手段が1乃至複数ある場合に、前記無線送受信範囲内の全てのID無線送信手段から送信された全ての送信データを無線受信可能であり、かつ前記管理装置に対してデータ通信可能に接続された無線リーダとを含み、前記遠隔操作装置は、前記ID無線送信手段と前記遊技台へ遠隔操作を行うための複数の操作スイッチとを有し、当該遠隔操作装置のID無線送信手段の制御部は、前記無線リーダからの送信要求に応じて、遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子と、前記自己を識別可能とする固有のIDと、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態とを一緒に含む送信データを前記無線リーダへ無線送信するものであり、前記無線リーダは、前記無線送受信範囲内の全ての前記ID無線送信手段又は前記遠隔操作装置から送信された前記送信データを全て無線受信するID無線受信部と、該ID無線受信部によって受信された全ての送信データを記憶するための記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記全ての送信データをIDデータとして前記管理装置に送信する制御部とを有し、前記管理装置は、前記無線リーダから送信された前記IDデータを受信して前記無線リーダの設置位置に対応して付されたリーダ番号別に記憶するIDデータ取得手段と、前記IDデータ取得手段によって取得したIDデータが前記遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子を有しているか否かを判定し、前記リモコン識別子を有しているIDデータを特定する遠隔操作装置IDデータ特定手段と、前記IDデータ取得手段によって取得したIDデータのリーダ番号と前記IDとに基づいて、前記遠隔操作装置によって遠隔操作が行われた遊技台の台番号を特定する台番号特定手段と、前記遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる前記複数の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、前記台番号特定手段で特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する手段からなることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る遊技場の情報管理装置は、請求項1に係る遊技場の情報管理装置において、前記無線リーダは、前記無線送受信範囲が、自己の設置対象の遊技台に隣り合う遊技台までを範囲内に設定されており、前記遠隔操作装置から遠隔操作が行われた場合に、該遠隔操作装置の前記ID無線送信手段から送信された送信データに含まれる1つのIDを複数の前記無線リーダの前記ID無線受信部が各々受信し、前記複数の無線リーダが前記管理装置に前記1つのIDを同時に送信し、前記管理装置が同じIDを同時に前記複数の無線リーダから受信した場合に、前記管理装置の前記台番号特定手段は、前記複数の無線リーダの各々の設置対象の遊技台の設置位置の中間位置に相当する遊技台に対して前記遠隔操作が行われたと判定し、前記中間位置に相当する遊技台の台番号と特定することを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に係る遊技場の情報管理装置は、請求項1又は2に係る遊技場の情報管理装置において、前記管理装置は、前記遠隔操作装置に設けられた前記ID無線送信手段のIDに対応付けて当該遠隔操作装置を操作する操作者の操作者名を記憶させたID/操作者名記憶テーブルと、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態に対応付けて操作項目名を記憶させた操作項目記憶テーブルと、現在時刻と、前記遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる前記固有のIDに対応する操作者名と、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態に対応する操作項目名と、前記台番号特定手段で特定された台番号とを1つのレコードとして操作来歴ファイルに記憶する操作来歴作成手段とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る遊技場の情報管理装置によれば、遊技場に既に導入されている無線リーダを使用することで、遠隔操作装置による操作来歴の管理システムを非常に安価に導入することができる。請求項2に係る遊技場の情報管理装置によれば、どの遊技台に対して遠隔操作装置によって遠隔操作が行われたのかを正しく判定することができ、遊技台1台毎に無線リーダ1つを設置しなくてもよく、遊技台に対して設置する無線リーダの設置台数を削減することができる。請求項3に係る遊技場の情報管理装置によれば、遠隔操作装置の操作状況を、即ち、時刻、何番台(台番号)、操作した操作者、操作項目を時系列的に詳細に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る遊技場の情報管理装置1の要部ブロック図である。ホール内には、複数の遊技台2、2、…が並設されて遊技設備(図1では代表して1つのみ図示しているが、実際には多数の遊技設備がホールに配置されている)が構成されている。また、遊技設備には、複数の遊技台2、2、…に対応付けして複数の無線リーダ3、3、…が設置されている。なお、以下に説明する第1実施形態では、無線リーダ3、3、…は各遊技台2、2、…に対応して1つずつ設けられている。一方、ホールの管理室には管理装置4が配設されている。管理装置4は、伝送路(例えば、LAN)5を通じて各無線リーダ3、3、…に接続され、相互にデータの授受が行われるようになっている。
【0012】
遠隔操作装置(以下、リモコン装置という)6は、複数の遊技台2、2、…の各々を遠隔的に操作するもので、操作者たる従業員(ホールを巡回している係員)が携帯する形式(例えば、従業員の手首に装着するリストバンド式)のものである。IDタグ7は、RFID(Radio Frequency Identification)で構成されており、予め付与された自己を識別可能とする固有のIDを無線リーダ3へ無線送信するID無線送信手段に相当するものである。
【0013】
リモコン装置6は、前記IDタグ7と遊技台2に対して遠隔操作を行うための複数の操作スイッチ(例えば、押しボタン式のスイッチA及びスイッチB)8とを有する。操作者が、各スイッチA,Bを操作して操作対象の遊技台にリモコン装置6を近づけると、リモコン装置6のIDタグ7は、リモコン装置6であることを表すリモコン識別子と、自己を識別可能とする固有のIDと、複数の操作スイッチ8のオンオフ状態(スイッチA,Bのオンオフ状態)とを一緒に含む送信データを無線リーダ3へ送信する。また、リモコン装置6に設けられたIDタグ7以外にもIDタグ7′が存在し、IDタグ7以外のIDタグ7′は、例えば、特開2000−288218号公報に開示されているように遊技機に設けられたもの、特開2003−10519号公報に開示されているように遊技機の側部の台間機に設けられたもの等である。
【0014】
無線リーダ3は、無線送受信範囲内にIDタグ7並びにIDタグ7′が1乃至複数ある場合に、無線送受信範囲内の全てのIDタグ7,7′から送信された全ての送信データを無線受信可能である。なお、ここで、リモコン装置6のIDタグ7から送信される送信データは、前述したようにリモコン装置6であることを表すリモコン識別子「RC」と、自己を識別可能とする固有のIDと、複数の操作スイッチ8のオンオフ状態(スイッチA,Bのオンオフ状態)からなるものである。また、IDタグ7以外のIDタグ7′から送信される送信データは、自己を識別可能とする固有のIDのみである。
【0015】
リモコン装置6のIDタグ7から無線リーダ3へ送信される送信データの構成を図1に示している。本実施形態では、送信データは6文字のデータで構成されており、先頭の2文字分がリモコン装置6であることを表すリモコン識別子「RC」、リモコン識別子「RC」の後の3文字分が自己を識別可能とする固有のID、例えば、「123」、最後の1文字分が複数の操作スイッチ8のオンオフ状態である。最後の1文字分の具体的な内容は、「0」の場合はスイッチAがオフかつスイッチBがオフで操作内容は「制御動作なし」であり、「1」の場合はスイッチAがオフかつスイッチBがオンで操作内容は「扉開放」であり、「2」の場合はスイッチAがオンかつスイッチBがオフで操作内容は「ラッキーナンバーである旨の店内放送」であり、「3」の場合はスイッチAがオンかつスイッチBがオンで操作内容は「打止」である。
【0016】
また、IDタグ7以外のIDタグ7′から送信される送信データは、自己を識別可能とする固有のIDのみであり、本実施形態では、例えば、「P01001」や「Q01009」のように6文字のデータで構成されている。
【0017】
管理装置4は、従来の管理装置と同一であり、詳細な説明は省略する。管理装置4は、CPU、ROM及びRAMよりなるメモリ、通信インタフェースを備えた制御部、CRT或いは液晶パネル等からなる表示画面を有する表示装置、操作入力のためのキーボード装置及びマウスで構成された手動入力部、プリンタ、音声合成によって店内放送を行うための店内放送装置及びデータ記憶用の記憶装置等を含んで構成されている。管理装置4はホールの遊技設備に設置された多数の遊技台2、2、…に対して設けられた無線リーダ3、3、…から必要なデータ(後述するIDデータ、IDなしデータ等)を受信し、後述する各遊技台へのリモコン装置6による操作来歴を特定し、特定した遊技台に対して操作内容に応じて予め定めた制御動作を実行する。例えば、遊技機の扉を開放したり、店内放送装置を介して遊技台の遊技状態(例えば、ラッキーナンバーである旨)を店内放送したり、遊技台を打止にしたりする。
【0018】
管理装置4のメモリには、リモコン装置6に設けられたIDタグ7のIDに対応付けて当該リモコン装置6を操作する操作者の氏名を記憶させたID/操作者名記憶テーブルが格納されている。すなわち、ID/操作者名記憶テーブルは、どのリモコン装置6をどの従業員が使用するかを登録しておくためのもので、リモコン装置6毎に1つのIDレコードが作成されてID/操作者名記憶テーブルに格納される。図2は、管理装置4のメモリに設けられたID/操作者名記憶テーブルの一態様を示す図である。この例では、ID「100」のリモコン装置は「鈴木」なる従業員(操作者)が使用し、ID「101」のリモコン装置は「柴田」なる従業員(操作者)が使用し、ID「102」のリモコン装置は「後藤」なる従業員(操作者)が使用することを示している。
【0019】
また、管理装置4のメモリには、リモコン装置6の操作スイッチ8のオンオフ状態に対応付けて操作項目名を記憶させた操作項目名記憶テーブルが格納されている。図3は、管理装置4のメモリに設けられた操作項目名記憶テーブルの一態様を示す図である。この例では、操作スイッチ8の操作内容が「0」では「制御動作なし」であり、操作内容が「1」では「扉開放」であり、操作内容が「2」では「ラッキーナンバーの店内放送」であり、操作内容が「3」では「打止」であることを示しており、このようにリモコン装置6による操作内容に対応した管理装置4の制御動作内容としての操作項目名が記憶されている。
【0020】
また、管理装置4のメモリには、リモコン装置6による操作来歴を操作毎に操作来歴レコードとして格納する操作来歴ファイルが作成される。すなわち、リモコン装置6が従業員によって操作されると、各操作毎に1つの操作来歴レコードが作成されて時系列的に操作来歴ファイルに格納される。図5は、管理装置4のメモリに作成される操作来歴ファイルを示す図である。操作来歴ファイルの1つの操作来歴レコードにおけるデータは、現在時刻(リモコン装置6を従業員が操作したことを管理装置が検知した時刻)、後述の台番号特定手段で特定された台番号(遊技台を識別するための番号)、操作者名(リモコン装置6に設けられたIDタグ7のIDに対応付けられた操作者名)、操作項目名(操作スイッチ8のオンオフ状態に対応付けられた操作項目名)、よりなる。
【0021】
管理装置4は、無線リーダ3から送信されたIDデータを受信して無線リーダ3の設置位置に対応して付されたリーダ番号別に記憶するIDデータ取得手段と、IDデータ取得手段によって取得したIDデータがリモコン装置6であることを表すリモコン識別子を有しているか否かを判定し、リモコン識別子を有しているIDデータを特定する遠隔操作装置IDデータ特定手段と、IDデータ取得手段によって取得したIDデータのリーダ番号とIDとに基づいて、リモコン装置6によって遠隔操作が行われた遊技台の台番号を特定する台番号特定手段と、遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる操作スイッチ8のオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、台番号特定手段で特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する手段とを備えている。
【0022】
図5は、リモコン装置6に設けられたIDタグ7及び遊技台2に設けられた無線リーダ3のブロック図である。まず、IDタグ7は、無線リーダ3との間で無線による電源を発生させるための電波の受信と無線リーダ3に対して必要データの送信を行うためのアンテナ9、データを搬送波に乗せて送信を行うための無線通信部10、受信した電波を基に回路電源を発生させる電源部11、通信内容の制御を行う制御部12、固有のIDが格納されている記憶部13を備えている。リモコン装置6に設けられた操作スイッチ8(スイッチA、スイッチB)は、制御部12に接続され、操作スイッチ8のオンオフ状態が制御部12に入力されるように構成されている。
【0023】
無線リーダ3は、IDタグ7との間で無線による電源を発生させるための電波の送信とIDタグ7から送信された送信データの受信を行うためのアンテナ14、搬送波の生成や受信した送信データを取り込むための無線通信部(請求項1に記載の無線受信部)15、受信したIDをIDデータとして管理装置4に送信するための制御部16、無線リーダ3の自己の識別情報が格納記憶されると共に、受信した送信データや処理によって作成したIDデータを記憶するための記憶部(ROM及びRAM)17、管理装置4との間でデータ通信を行うための通信インターフェース等で構成された有線通信部18、電源部19を備えている。
【0024】
無線リーダ3とリモコン装置6のRFID7との通信手順は次の通りである。無線リーダ3のアンテナ14から電源発生のための電波を送信する。リモコン装置6に設けられたIDタグ7のアンテナ9が無線リーダ3から送られた電波を受信する。アンテナ9の共振作用により電源部11にて起電力が発生し、回路が起動する。制御部12は、記憶部13からIDを読み出し、操作スイッチ8のオンオフ状態を入力し、リモコン識別子「RC」とIDと操作スイッチ8のオンオフ状態(スイッチA,Bのオンオフ状態)とからなる送信データ(6文字)を作成し、作成した送信データを無線通信部10に出力する。無線通信部10は搬送波に送信データを乗せてアンテナ9から無線リーダ3に送信する。無線リーダ3は、アンテナ14で送信データを受信し、無線通信部15を通じて受信した送信データを取り込む。無線リーダ3の制御部16は、取り込んだ送信データを記憶部17に記憶する。
【0025】
図6は、各遊技台に無線リーダを1つずつ設置した第1実施形態の遊技設備の平面図であり、図7は、図6において遊技台に対応して設置された各無線リーダによって受信された送信データを示す図である。各遊技台には各々台番号が決められている。リモコン装置6による遊技台2への操作は、操作スイッチ8のスイッチA及びスイッチBをオンオフし、オンオフ状態を無線リーダ3に送信する。リモコン装置6による遊技台2への操作が行われた場合、リモコン装置6のIDを含む送信データが無線リーダ3により受信される。無線リーダ3は、送信データを受信すると、受信した送信データを記憶すると共に管理装置4に当該送信データを送信する。なお、この第1実施形態では、無線リーダA、B、C、D、E…は各遊技台、1番台、2番台、3番台、4番台、5番台…に対応して1つずつ設けられている。管理装置4は、各無線リーダ3を1つ毎に識別可能とするべく台番号に相当してリーダ番号を付与する。第1実施形態においては、1台の遊技台に対して無線リーダ3は1つであるので、台番号をリーダ番号としてそのまま用いる。
【0026】
図5において、無線リーダ3の制御部16は、管理装置4からの送信要求指令があると、記憶部17に記憶されている全ての送信データをIDデータとして有線通信部18を介して管理装置4に送信する。管理装置4は、送信要求指令した無線リーダ3から送られたIDデータを受信すると、該IDデータを記憶し、無線リーダ3のリーダ番号から台番号を特定する。したがって、台番号の遊技台が、リモコン装置6によってどのような操作を受けたのかを特定することができる。例えば、図6の3番台に対応した無線リーダ「C」からIDデータとして「RC1001」が送られたのであれば、3番台は、「鈴木」なる従業員によって「扉開放」が指示されたことが認識できる。
【0027】
以上に述べた無線リーダ3と管理装置4とによるリモコン装置6のIDタグ7からの無線送信による送信データに応じたリモコン装置6による操作来歴に関する処理を説明する。第1実施形態においては、図6に示すように、遊技台1台毎に無線リーダがあり、無線リーダの無線通信範囲が狭く、無線リーダが設置された遊技台に1台のみを無線通信範囲としたものである。従って、無線リーダが受信する送信データは、既存のシステムに付随するIDタグ7′による送信データ(IDのみ)と、リモコン装置6のIDタグ7による(以下、リモコン装置による送信データという)送信データ(内容は図1参照)との2種類となる。
【0028】
従って、無線リーダ3が受信する送信データは1つに限らず複数となる。なお、無線リーダ3とID受信範囲内に存在する全てのリモコン装置6並びに既存システムのIDタグ7′とのアクセス方式は、種々考えられるが、例えば、ID受信範囲内にリモコン装置6並びに既存システムのIDタグ7′の2つが存在する場合、無線リーダ3は、最初にID送信要求をID受信範囲内に存在する全てのリモコン装置6並びにIDタグ7′に対して送信する。これに応じて、ID受信範囲内に存在する全てのリモコン装置6並びにIDタグ7′が自己の送信データを同時に送信する。このとき、無線リーダ3に最初にリモコン装置6による送信データ「RC1001」が受信されたものとすると、次に、無線リーダ3は、ID送信要求を「RC1001」以外という条件付きでID受信範囲内に存在するもう1つのIDタグ7′に対して送信する。これに応じて、ID受信範囲内に存在する残る1つのIDタグ7′が自己の送信データ(IDのみ)を送信する。このとき、無線リーダ3に送信データ「P01001」が受信されたものとすると、次に、無線リーダ3は、ID送信要求を「RC1001」、「P01001」以外という条件付きでID受信範囲内に存在する(実際は存在しない)リモコン装置6並びにIDタグ7′に対して送信する。このとき、無線リーダ3に送信データが受信されなければ、ID受信範囲内に存在する全てのリモコン装置6並びに既存システムのIDタグ7′の送信データが受信されたものとみなし、送信データの受信を終了する。
【0029】
図10は、無線リーダ3の記憶部17に設定されている送信データの記憶部を示す図である。送信データの記憶部には今回受信された複数の送信データが順番に記憶される。この実施形態では、送信データの記憶部は6個設けられている。なお、6個の送信データの記憶部をM(1)〜M(6)で表すものとする。
【0030】
図11は、第1実施形態において無線リーダ3の制御部16が実行する送信データ検知/送信処理のフローチャートである。無線リーダ3の制御部16は、該処理を開始すると、まず、送信データを受信するタイミングであるか否かを判断する(ステップA01)。ここで、送信データを受信するタイミングとは、予め定められた受信タイミングであり、例えば、0.5秒毎に送信データの受信処理を行うものとする。送信データを受信するタイミングでなければステップA10にジャンプする。
【0031】
一方、送信データを受信するタイミングである場合、ステップA02に進み、受信バッファを0クリアし(ステップA02)、送信データの記憶部M(1)〜M(6)の内容を全て0クリアする(ステップA03)。次いで、今回送信データの書込場所を指定するためにポインタP1に初期値「1」をセットし(ステップA04)、ステップA05に進んで受信バッファにリモコン装置6による送信データ並びに既存システムのIDタグ7′による送信データを受信する(ステップA05)。
【0032】
店員が携帯しているリモコン装置6がID受信範囲内にある場合、当該無線リーダのID受信範囲内に既存システムのIDタグ7′が存在する場合、無線リーダ3はこれらから送信される送信データを受信することになる。例えば、3番台の遊技台で「ラッキーナンバーによる遊技状態」であることを認めた場合、店員がリモコン装置6の操作スイッチ8のスイッチAをオンかつスイッチBをオフした状態で、リモコン装置6を3番台(図6参照)に近づける。すなわち、リモコン装置6から送信された送信データが当該無線リーダの無線通信部15により無線受信されて受信バッファに取り込まれる。一方、当該無線リーダのID受信範囲内にリモコン装置6又は既存システムのIDタグ7′が存在しない場合、ステップA05において何も受信されないため、受信バッファに取り込まれる値はなく、受信バッファは0クリアされているままである。
【0033】
ステップA05で送信データの受信処理を行うと、ステップA06に進み、受信バッファの内容を図10のポインタP1の値で指定される送信データの記憶部M(P1)に記憶する(ステップA06)。次いで、ポインタP1の値を+1し(ステップA07)、アップしたポインタP1の値が記憶部の個数6を超えているか否か判定し(ステップA08)、ポインタP1の値が記憶部の個数6を超えていなければ、ステップA05に戻り、先に説明したアクセス方式により、送信データの受信を行う。無線リーダ3の制御部16は、ポインタP1の値が記憶部の個数6を超えるまで、ステップA05、ステップA06、ステップA07、ステップA08を偽と判定する処理ループを繰り返す。したがって、図10の送信データの記憶部M(1)〜M(6)の全てに受信による送信データが記憶される。なお、ポインタP1の値のときステップA05にて送信データが受信されない場合、送信データの記憶部M(P1)には、データなしを表すデータ「0」が記憶される。
【0034】
ポインタP1の値が記憶部の個数6を超えると、送信データの受信が完了となり、ステップA08を真と判定し、今回の送信データ検知/送信処理を終了する。一例をあげると、図6の「3番台」の遊技台に対応して設置された無線リーダCでは、記憶部M(1)に「リモコン装置6の送信データ」、記憶部M(2)に「既存システムのIDタグ7′の送信データ」、記憶部M(3)〜記憶部M(6)にはデータなしを表すデータ「0」が記憶される。
【0035】
一方、ステップA01において、送信データを受信するタイミングでなければステップA10にジャンプし、管理装置4からIDデータ送信要求指令が送られているか否かを判断する(ステップA10)。管理装置4からIDデータ送信要求指令が送られていない場合、制御部16は、今回の送信データ検知/送信処理を終了する。一方、管理装置4からIDデータ送信要求指令が送られてきている場合、制御部16は、送信データの記憶部M(1)〜M(6)の内容を送信バッファにセットし(ステップA11)(図18参照)、送信バッファにセットしたIDデータを管理装置4に送信し(ステップA12)、今回の送信データ検知/送信処理を終了する。
【0036】
無線リーダ3は、管理装置4に対して送信するIDデータは6個分(送信データとして6個分の意味)の大きさを有する1つの文字列として送信する。図18は、無線リーダ3から管理装置4に対して送信されるIDデータの具体例である。図18では、IDデータはリモコン装置6によって送信された1つの送信データと、既存のシステムのIDタグ7′によって送信された1つの送信データとを含んでいること示している。なお、データナシは、送信データなし(=「0」)を表している。
【0037】
次に、第1実施形態において、管理装置4のCPUが実行する無線リーダ3からのIDデータ送信に応じた処理について説明する。図12は、第1実施形態において管理装置4の制御部のCPUが実行する無線リーダ3からのIDデータ送信に応じた処理のメインルーチンを示すフローチャートである。当該処理のメインルーチンを開始すると、CPUは、まず、無線リーダとの通信タイミングであるか否かを判断する(ステップS01)。ここで、無線リーダとの通信タイミングとは、予め設定された通信タイミングであり、無線リーダ3が送信データを0.5秒毎に受信していることに基づき、例えば、0.5秒毎に定められているものとする。無線リーダとの通信タイミングでなければ、ステップS01を偽と判定する処理を繰り返す。
【0038】
一方、無線リーダとの通信タイミングである場合、CPUは、ステップS01を真と判定し、全無線リーダとの通信処理を行い(ステップS02)、全無線リーダから送信されたIDデータをリーダ番号毎に記憶する(図19参照)。次いで、CPUは、今回リモコンデータD(1)〜D(N)を前回リモコンデータB(1)〜B(N)に転送し(ステップS03)(図20〜図21参照)、今回リモコンデータD(1)〜D(N)を0クリアする(ステップS04)。次いで、CPUはリモコンのデータ検出処理を行い(ステップS05)、図19に示す受信データファイルにおけるIDデータからリモコン装置6による送信データを順に検出して今回リモコンデータD(1)〜D(N)を作成する(図21参照)。次に、新たな操作内容の検出処理を行い(ステップS06)、新たにリモコン装置6によって行われた操作内容を検出し、ステップS07に進み、操作来歴ファイルデータの記憶処理を行い、現在時刻、リモコン操作対象となった遊技台の位置を特定するために定められた台番号、リモコン装置6のIDに対応する操作者名、操作内容に対応する操作項目名を1つのレコードとして操作来歴ファイルに格納し、リモコン装置6の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する(ステップS07)。例えば、操作内容が「2」であれば、「何番台、ラッキーナンバー、スタート」と音声合成で、店内放送する。操作来歴ファイルのデータの記憶処理を終えるとステップS01に戻る。CPUは、以上に述べた処理ルーチンを繰り返す。
【0039】
図13は、第1実施形態において管理装置4のCPUが実行する全無線リーダとの通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、全無線リーダとの通信処理は、管理装置4がポーリングにて、各無線リーダが受信して記憶したIDデータを受信し、リーダ番号に対応付けしてIDデータを記憶する処理である。全無線リーダとの通信処理を開始すると、まず、CPUは、無線リーダを指定するためにリーダ番号レジスタR1に無線リーダの先頭のリーダ番号をセットする(ステップS11)。
【0040】
第1実施形態においては、1台の遊技台に対して1台の無線リーダが対応付けられているので、遊技台の台番号を無線リーダのリーダ番号としてそのまま用いる。なお、本実施形態では、無線リーダに付与されたリーダ番号は1番(台番号001)〜N番(台番号N)まであるものとする。なお、本実施形態ではリーダ番号の先頭番号は「001」である。
【0041】
次いで、CPUは、無線リーダのリーダ番号と受信したIDデータの書き込みレコードを指定するためのポインタQ1に初期値「1」をセットし(ステップS12)、ステップS13に進む。ステップS13に進むと、CPUは、R1に記憶したリーダ番号の無線リーダにID送信要求指令を出力し(ステップS13)、R1番の無線リーダから送信データ(IDデータ)が送られてきたか否かを判定する(ステップS14)。
【0042】
CPUは、R1番の無線リーダからIDデータが送られてこない場合、ステップS14を偽と判定してステップS13に戻る。ID送信要求指令に応じてR1番の無線リーダからIDデータが送られてくると、CPUは、ステップS14を真と判定し、ステップS15に進み、送られて来たIDデータを受信し(ステップS15)、ステップS16にて、受信データレコードを生成する(ステップS16)。次いで、受信したIDデータを生成レコードに記憶し(ステップS17)、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を生成レコードに記憶し(ステップS18)、生成レコードを受信データファイルJDのポインタQ1の値で指定されるレコードに格納し(ステップS19)、ステップS20に進む。
【0043】
図19は、管理装置4のメモリに設定されているリーダ番号001(先頭番号)〜リーダ番号N(最終番号)までの無線リーダから今回送信されたIDデータとリーダ番号とを対応付けて格納した受信データファイルJDを示す図である。IDデータは、図18に示した無線リーダ3から管理装置4に送信するIDデータと同じ形式であり、6個分(送信データとして6個分の意味)の大きさを有する1つの文字列として記憶される。なお、本実施形態の場合、1つの送信データは、例えば、「RC1001」(リモコン装置6の場合)、「P01001」(既存システムのIDタグ7′の場合)のように全て6文字のデータで構成されている。
【0044】
ステップS20に進むと、リーダ番号と受信したIDデータの書き込みレコードを指定するポインタQ1の値を+1し(ステップS20)、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を1つアップする(ステップS21)。次いで、更新アップしたリーダ番号レジスタR1のリーダ番号が無線リーダの最終番号(この実施形態ではN)を超えたか否かを判定し(ステップS22)、リーダ番号レジスタR1のリーダ番号が最終番号Nを超えていなければ、ステップS13に戻り、更新アップしたリーダ番号で指定される次の無線リーダに対して、上記と同様の処理を行う。
【0045】
CPUは、以上の処理ルーチンを繰り返すことで、先頭番号(001)から最終番号(N番)までのIDデータを順次受信してリーダ番号と共に受信データファイルJDに格納していく。リーダ番号レジスタR1のリーダ番号が最終番号Nを超えると、ステップS22を真と判定し、当該サブルーチンを抜けて図12のメインルーチンに戻り、ステップS03、ステップS04の処理を実行し、ステップS05のリモコンのデータ検出処理に移行する。
【0046】
図14は、第1実施形態において管理装置4のCPUが実行するリモコンのデータ検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理において、各無線リーダから送信された受信データ(リーダ番号及びIDデータ)からリモコン装置6による送信データのみを順に検出して今回リモコンデータを作成する(図21参照)。リモコンのデータ検出処理を開始すると、まず、CPUは、受信データファイルの読み出しレコードを指定するためのポインタQ1に初期値「1」をセットし(ステップS31)、今回リモコンデータファイルの書き込みレコードを指定するためのポインタQ2に初期値「1」をセットし(ステップS32)、ステップS33に進み、ポインタQ1の値で指定される受信データファイルのレコードJD(Q1)を読み出す(ステップS33)。
【0047】
次いで、CPUは、今回リモコンデータのレコードを生成し(ステップS34)、生成したレコードを0クリアし(ステップS35)、読み出したレコードJD(Q1)のリーダ番号を生成レコードに記憶する(ステップS36)。次に、CPUは、送信データ6個分のIDデータにおける1番目の送信データ、2番目の送信データ、・・・6番目の送信データを順番に指定するための順番レジスタiに初期値「1」をセットし(ステップS37)、ステップS38に進み、IDデータのi番目の送信データをレジスタID1に読み出す(ステップS38)。
【0048】
図19に示すように、受信データファイルの1つのレコードにおけるIDデータは、送信データ6個分の大きさを有する1つの文字列として記憶されている。また、送信データの内容は、「0」であれば「データなし」、リモコン装置による送信データの場合であれば、送信データの先頭2文字が「RC」、既存システムのIDのうちのいずれか1つとなる。また、IDデータの中にリモコン装置による送信データが1つ見つかる場合、このIDデータの中には他のリモコン装置による送信データはないものとして扱う。この理由は、異なる2つ以上のリモコン装置6によって1つの遊技台に対して同時にリモコン操作を行うことはあり得ないからである。
【0049】
ステップS38を行うと、CPUは、レジスタID1に記憶された送信データの先頭2文字が「RC」であるか否か判定する(ステップS39)。即ち、レジスタID1に記憶された送信データがリモコン装置によって送信されたものであるか否かを判定する。レジスタID1に記憶された送信データの先頭2文字が「RC」でない場合、レジスタID1に記憶された送信データは、「データなし」あるいは既存システムのIDタグ7′によって送信されたID(例えば、P01001等)であることになる。この場合、ステップS39を偽と判定し、順番レジスタiの値を1つアップし(ステップS40)、アップした順番レジスタiの値が送信データの記憶数「6」を超えているか否かを判定し(ステップS41)、順番レジスタiの値が送信データの記憶数「6」を超えていなければ、ステップS41を偽と判定してステップS38に戻り、IDデータのi番目の(即ち、次の)送信データをレジスタID1に読み出し(ステップS38)、レジスタID1に記憶された送信データがリモコン装置によって送信されたものであるか否かを判定する。
【0050】
IDデータの中にリモコン装置による送信データが1つも存在しない場合には、ステップS38、ステップS39を偽と判定、ステップS40、ステップS41を偽と判定する処理ルーチンを繰り返し、IDデータの6番目の送信データについてステップS39を偽と判定し、ステップS40で順番レジスタiの値を1つアップして「7」とすると、ステップS41を真と判定してステップS43に進むことになる。
【0051】
一方、レジスタID1に記憶された送信データの先頭2文字が「RC」である場合、レジスタID1に記憶された送信データがリモコン装置によって送信されたものであることになり、ステップS39を真と判定し、ステップS42に進む。ステップS42では、レジスタID1に記憶された送信データの末尾が「0(制御動作なし)」であるか否かを判定する(ステップS42)。送信データの末尾が「0(制御動作なし)」である場合は、スイッチA及びスイッチBが操作されていないリモコン装置が検出されたこと示しているので(即ち、リモコン装置による操作は行われていない)、この送信データを無視する。従って、ステップS39で「RC」が検出されなかった場合と同様にステップS40に進む。
【0052】
一方、ステップS42にて、送信データの末尾が「0(制御動作なし)」ではない場合、リモコン装置による新たな操作内容は、今回送信データの末尾が「1(扉開放)」、「2(ラッキーナンバーの店内放送)」、「3(打止)」の何れかとなる。CPUは、ステップS42を偽と判定し、ステップS43に進む。ステップS43に進むと、レジスタID1に記憶された送信データを生成レコードに記憶し(ステップS43)、ステップS44に進む。即ち、読み出したIDデータの中にリモコン装置による送信データが1つ存在する場合には、このIDデータの中には他のリモコン装置による送信データはないので、ステップS44に進む。
【0053】
ステップS44に進むと、CPUは、生成レコードを今回リモコンデータファイルDのポインタQ2の値で指定されるレコードに格納する(ステップS44)。これにより、リモコン装置による操作が行われた場合、リモコン操作を受信した無線リーダのリーダ番号と無線リーダの送信データが今回リモコンデータファイルDに記憶される。また、リモコン装置による操作が行われなかった場合には、無線リーダのリーダ番号と「データなし」を表す値「0」が今回リモコンデータファイルDに記憶される。
【0054】
ステップS44を行うと、今回リモコンデータファイルの書き込みレコードを指定するポインタQ2の値を+1し(ステップS45)、ステップS46に進み、読み出したレコードJD(Q1)のリーダ番号が最終番号Nであるか否かを判定する(ステップS46)。リーダ番号が最終番号Nでなければ、ステップS46を偽と判定し、読み出しレコードを指定するポインタQ1の値を+1し(ステップS47)、ステップS33に戻り、受信データファイルからアップしたポインタQ1の値で指定される次のレコードJD(Q1)を読み出す。
【0055】
以上に述べた処理ルーチンを繰り返し、受信データファイルの全レコードについてリモコン装置による送信データが含まれているかを確認して今回リモコンデータファイルDを更新する。そして、最終番号Nについての受信データファイルのレコードを確認し終えると、ステップS46にて、リーダ番号が最終番号Nであると判定し、即ち、ステップS46を真と判定し、当該サブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップS06の新たな操作内容の検出処理に移行する。
【0056】
図15は、第1実施形態において管理装置4のCPUが実行する新たな操作内容の検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。新たな操作内容の検出処理において更新した今回リモコンデータと前回リモコンデータとから、リモコン装置により新たに操作内容が指示された無線リーダを検出し、この無線リーダについて操作内容検出ファイルRMを作成する。
【0057】
新たな操作内容の検出処理を開始すると、まず、CPUは、前回リモコンデータファイル並びに今回リモコンデータファイルの読み出しレコードを指定するためのポインタQ2に初期値「1」をセットし(ステップS51)、操作内容検出ファイルRMの件数をカウントするカウンタであって、操作内容検出ファイルRMの書き込みレコードを指定するためのポインタを兼ねる件数カウンタCを0クリアし(ステップS52)、ステップS53に進み、ポインタQ2の値で指定される前回リモコンデータファイルのレコードB(Q2)から前回送信データをレジスタX1に読み出す(ステップS53)。
【0058】
次いで、レジスタX1に読み出した前回送信データが「0(データなし)」であるか否かを判別する(ステップS54)。前回送信データが「0(データなし)」ではない場合、ステップS54を偽と判定し、即ち、送信データが記憶されている場合、当該無線リーダにより前回はリモコン装置による操作が検出されていたことになるので、今回新たな操作内容が検出された可能性はないと判定し、ステップS62にジャンプする。
【0059】
ステップS62にジャンプする場合、CPUは、読み出した前回リモコンデータファイルのリーダ番号が無線リーダの最終番号Nであるか否かを判定し(ステップS62)、リーダ番号が最終番号Nでなければ、ポインタQ2の値を+1し(ステップS63)、ステップS53に戻り、更新アップしたポインタQ2で指定される前回リモコンデータファイルの次のレコードを読み出す。
【0060】
一方、レジスタX1に読み出した前回送信データが「0(データなし)」である場合、ステップS54を真と判定し、即ち、データなしが記憶されている場合、前回はリモコン装置による操作内容が検出されていなかったことになるので、今回新たな操作内容が検出された可能性があると判定し、ステップS55に進む。次に、CPUは、ポインタQ2の値で指定される今回リモコンデータファイルのレコードD(Q2)から今回送信データをレジスタX2に読み出す(ステップS55)。
【0061】
次いで、レジスタX2に読み出した今回送信データが「0(データなし)」であるか否かを判別する(ステップS56)。レジスタX2に読み出した今回送信データが「0(データなし)」である場合、今回はリモコン装置による操作内容が検出されていなかったことになるので、ステップS56を真と判定してステップS62にジャンプする。
【0062】
一方、ステップS56にて、レジスタX2に読み出した今回送信データが「0(データなし)」ではない場合、ステップS56を偽と判定してステップS57に進む。この場合には、当該無線リーダについて、前回リモコンデータがデータなしを表すデータ「0」であり、かつ今回リモコンデータが実質的に検出されたことになるため、今回リモコン装置による新たな操作内容が検出されたと判定する。
【0063】
ステップS57に進むと、CPUは、操作内容検出レコードを生成し(ステップS57)、ポインタQ2の値で指定される今回リモコンデータファイルのレコードD(Q2)のリーダ番号を生成レコードに記憶する(ステップS58)。次に、レジスタX2に読み出した今回送信データを生成レコードに記憶し(ステップS59)、件数カウンタCの値を+1し(ステップS60)、生成レコードを操作内容検出ファイルのカウンタ(ポインタ)Cの値で指定されるレコードに格納する(ステップS61)。これにより、リモコン装置による新たなリモコン操作を受信した無線リーダのリーダ番号と無線リーダの送信データが操作内容検出ファイルRMに格納される。ステップS61を終えるとステップS62に進む。
【0064】
以上に述べた処理ルーチンを繰り返し、前回リモコンデータファイル並びに今回リモコンデータファイルの全レコードについてリモコン装置による新たな操作内容を検出し、操作内容検出ファイルRMを作成する(図22参照)。そして、ステップS62にて、リーダ番号が最終番号Nであると判定すると、即ち、ステップS62を真と判定すると、当該サブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップS07の操作来歴データの記憶処理に移行する。
【0065】
図16は、第1実施形態において管理装置4のCPUが実行する操作来歴ファイルデータの記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。操作来歴ファイルデータの記憶処理を開始すると、まず、CPUは、件数カウンタCの値が「0(操作内容検出なし)」であるか否かを判定する(ステップS71)。件数カウンタCの値が「0」である場合、前述の新たな操作内容の検出処理にてリモコン装置による新たな操作内容が1つも検出されなかったことになる。この場合は、ステップS71を真と判定し、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。したがって、操作来歴は検出されなかったのであるから、操作来歴は作成しない。
【0066】
件数カウンタCの値が「0」でない場合、前述の新たな操作内容の検出処理にて新たな操作内容が少なくとも1つは検出されたことになる。この場合は、ステップS71を偽と判定しステップS72に進む。CPUは、操作内容検出ファイルの読み出しレコードを指定するためのポインタQ3に初期値「1」をセットし(ステップS72)、ステップS73に進み、ポインタQ3の値で指定される操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)を読み出す(ステップS73)。次いで、操作来歴レコードを生成し(ステップS74)、現在の時刻を生成レコードに記憶する(ステップS75)。次に、操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)のリーダ番号を遊技台の台番号として生成レコードに記憶する(ステップS76)。なお、前述したように第1実施形態では、1台の遊技台に対して無線リーダを1つ設置してあるので、リーダ番号と遊技台の位置を表す台番号とは同じ番号としてそのまま用いる。
【0067】
次に、ID/操作者名記憶テーブルを参照して、操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)の今回送信データのリモコンのID(送信データの3文字目〜5文字目まで)を操作者名に置き換えて生成レコードに記憶する(ステップS77)。次いで、操作項目記憶テーブルを参照して、今回送信データの末尾の値(1、2、3の何れか)を操作項目名に置き換えて生成レコードに記憶する(ステップS78)。そして、書き込みレコードを指定するポインタKを+1し(ステップS79)、生成レコードをポインタKの値で指定される操作来歴ファイルのレコードに格納する(ステップS80)。なお、ポインタKの初期値は、管理装置4の電源投入時に「0」とされているものとする。これにより、リモコン装置6により操作が行われると、操作が行われる毎に、現在時刻、操作対象の遊技台の台番号、リモコン操作を行った操作者名、操作項目名が操作来歴として操作来歴ファイルに時系列的に順次格納されていく。
【0068】
ステップS80を行うと、ステップS81の制御動作処理を行う。図17は、管理装置4のCPUが実行する制御動作処理のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、今回送信データの末尾の値が「1」であるか否か判定する。即ち、リモコン装置6による操作内容が「扉開放」であるか否かを判定する(ステップB01)。今回送信データの末尾の値が「1」である場合、ステップB01を真と判定し、台番号の遊技台に対して扉開放信号を出力し(ステップB02)、制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンする。これにより、リモコン操作を行った台番号の遊技台において、従来周知の扉開閉機構が作動し、扉が開放される。
【0069】
今回送信データの末尾の値が「1」でない場合、ステップB01を偽と判定してステップB03に進む。ステップB03では、今回送信データの末尾の値が「2」であるか否か判定する。即ち、リモコン装置6による操作内容が「ラッキーナンバーである旨の店内放送」であるか否かを判定する(ステップB03)。今回送信データの末尾の値が「2」である場合、ステップB03を真と判定し、台番号が例えば、「I」である場合、「I番台、ラッキーナンバー、スタート」と音声合成で出力し(ステップB04)、制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンする。従って、店内放送装置を通じて、店内の所定箇所に配置されたスピーカから「I番台、ラッキーナンバー、スタート」と店内放送される。
【0070】
今回送信データの末尾の値が「2」でない場合、ステップB03を偽と判定し、ステップB05に進む。ステップB05に進む場合は、今回送信データの末尾の値が「3」であることになる。ステップB05では、台番号の遊技台に対して打止信号を出力し(ステップB05)、制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンする。これにより、リモコン操作を行った台番号の遊技台において、従来周知の打止機構が作動して遊技台を遊技不可能(例えば、パチンコ遊技機へのパチンコ球の補給停止やパチンコ遊技機の打玉を発射する発射装置の作動停止等)とする打止となる。
【0071】
制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンすると、ポインタQ3の値を+1し(ステップS82)、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えているか否かを判定し(ステップS83)、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えていなければ、ポインタQ3の値で指定される操作内容検出ファイルの次のレコードを読み出す(ステップS73)。以上に述べた処理ルーチンを繰り返し、作成した操作内容検出ファイルの全レコードについて、操作来歴を操作来歴ファイルに格納し、操作内容に対応した制御動作を実行する。そして、ステップS83にて、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えたと判定すると、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。
【0072】
以上に説明した第1実施形態では、無線リーダ3、3、…は各遊技台2、2、…1台に対応して1つずつ設けられていたが、無線リーダの設置台数が遊技台の台数分必要となる。そこで、以下に説明する本発明の第2実施形態では、無線リーダ3の設置台数を減らすことを主目的としている。
【0073】
図8は、第2実施形態の遊技設備の平面図であり、図9は、図8において遊技台に対してリモコン装置6によって行われたリモコン操作が各無線リーダによって受信された場合の送信データを示す図である。図8に示すように、無線リーダ3は、複数の遊技台2、2、…が1列に並設されてなる遊技設備において、遊技台1台おきに設置される。また、遊技設備の両端の遊技台に対しては無線リーダ3を設置するようにする。図8に示す具体例では、1番台〜5番台の5台で遊技設備が構成されており、遊技設備の両端となる遊技台、すなわち、1番台と5番台の遊技台に無線リーダ3(無線リーダA、無線リーダE)が設置され、1番台と5番台の遊技台に対して1台おきとなる3番台の遊技台に無線リーダ3(無線リーダC)が設置されている。したがって、1番台と3番台の遊技台の間の2番台の遊技台、3番台と5番台の遊技台の間の4番台の遊技台には、無線リーダ3は設置されていない。
【0074】
上述の第2実施形態の遊技設備において、各遊技台に対してリモコン操作されるリモコン装置6からの送信データを無線リーダ3が受信するために、無線リーダ3は無線受信範囲(ID受信範囲)が広く設定されている。図8に示すように、無線リーダ3のID無線通信部15は、自己の設置対象の遊技台に隣り合う遊技台に対してリモコン装置6がリモコン操作された場合に、このリモコン装置6から送られた送信データを無線受信可能に設定されている。例えば、3番台の遊技台に設置された無線リーダCは、自己の設置対象の3番台の遊技台に対してリモコン装置6から送信された送信データを無線受信できるだけでなく、自己の設置対象の遊技台に隣り合う2番台の遊技台並びに4番台の遊技台に対してリモコン装置6から送られた送信データも無線受信可能に設定されている。
【0075】
従って、無線リーダ3が受信する送信データは1つに限らず複数となる。また、例えば、図8〜図9では、無線リーダが設置されていない2番台の遊技台に対してリモコン装置6によるリモコン操作が行われた場合を示している。リモコン装置6から送られる送信データ「RC1001」は、1番台の遊技台に対して設置された無線リーダAと、3番台の遊技台に対して設置された無線リーダCとにより、同時に受信される。つまり、無線リーダが設置されていない遊技台に対してリモコン装置6によるリモコン操作が行われた場合、両隣の遊技台に対して設置された無線リーダにより、同じ送信データが同時に受信される。なお、無線リーダが設置されている遊技台、例えば、図8の3番台の遊技台に対して、リモコン装置6によるリモコン操作が行われた場合、リモコン装置6から送られる送信データは、3番台の遊技台に設置された無線リーダCのみによって受信される。
【0076】
ここで、第2実施形態において、管理装置4において各無線リーダ3を識別するために用いるリーダ番号について説明する。図8に示すように、無線リーダ3が設置されている遊技台と設置されていない遊技台がある場合、無線リーダが設置されていない遊技台に後から無線リーダを設置しても管理がしやすいように、設置されている無線リーダのリーダ番号を遊技台の台番号に対応させ(台番号と同じ番号とし)、設置されていない遊技台分のリーダ番号を欠番としておく。図8の例では、リーダ番号「001」、「003」、「005」の無線リーダは存在するが、リーダ番号「002」、「004」の無線リーダは存在せず、管理装置4の各処理においてリーダ番号「002」、「004」は欠番扱いとなる。
【0077】
以上に述べた第2実施形態の無線リーダ3と管理装置4とによるリモコン装置6からの送信データに応じた各処理について説明する。第2実施形態において、無線リーダ3の制御部16が実行する処理は、第1実施形態で説明した送信データ検知/送信処理(図11参照)と同じである。
【0078】
次に、第2実施形態において、管理装置4のCPUが実行する無線リーダ3からのIDデータの送信に応じた処理について説明する。図23は、第2実施形態において管理装置4の制御部のCPUが実行する無線リーダ3からのIDデータ送信に応じた処理のメインルーチンを示すフローチャートである。当該処理のメインルーチンを開始すると、CPUは、まず、無線リーダとの通信タイミングであるか否かを判断する(ステップS101)。ここで、無線リーダとの通信タイミングとは、予め設定された通信タイミングであり、無線リーダ3が送信データを6秒毎に受信していることに基づき、例えば、0.5秒毎に定められているものとする。無線リーダとの通信タイミングでなければ、ステップS101を偽と判定する処理を繰り返す。
【0079】
一方、無線リーダとの通信タイミングである場合、CPUは、ステップS101を真と判定し、全無線リーダとの通信処理を行い(ステップS102)、全無線リーダから送信されたIDデータをリーダ番号毎に記憶する。次いで、CPUは、今回リモコンデータD(1)〜D(N)を前回リモコンデータB(1)〜B(N)に転送し(ステップS103)(図20〜図21参照)、今回リモコンデータD(1)〜D(N)を0クリアする(ステップS104)。次に、CPUはリモコンのデータ検出処理を行い(ステップS105)、受信データファイルにおけるIDデータからリモコン装置6による送信データを順に検出して今回リモコンデータD(1)〜D(N)を作成する(図21参照)。次に、新たな操作内容の検出処理を行い(ステップS106)、新たにリモコン装置6によって行われた操作を検出し、ステップS107に進む。
【0080】
ステップS107にて、位置検出処理を行い(ステップS107)、新たな操作内容の検出処理で作成された操作内容検出ファイルRMの各データから、無線リーダによって受信されたリモコン装置の送信データはどの遊技台に対して行われたのかを特定し、データに記憶する。次に、操作来歴ファイルデータの記憶処理を行い、現在時刻、リモコン操作対象となった遊技台の位置を特定するために定められた台番号、リモコン装置6のID、操作内容を1つのレコードとして操作来歴ファイルに格納し、リモコン装置6の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する(ステップS108)。例えば、操作内容が「2」であれば、「何番台、ラッキーナンバー、スタート」と音声合成で、店内放送する。操作来歴ファイルデータの記憶処理を終えるとステップS101に戻る。CPUは、以上に述べた処理ルーチンを繰り返す。
【0081】
図24は、第2実施形態において管理装置4のCPUが実行する全無線リーダとの通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、全無線リーダとの通信処理は、管理装置4がポーリングにて、各無線リーダが受信して記憶したIDデータを受信し、リーダ番号に対応付けしてIDデータを受信データファイルに格納する処理である。全無線リーダとの通信処理を開始すると、まず、CPUは、無線リーダを指定するためにリーダ番号レジスタR1に無線リーダの先頭のリーダ番号をセットする(ステップS101)。
【0082】
先に述べたように、第2実施形態においては、遊技台に対して設置されている無線リーダのリーダ番号を遊技台の台番号に対応させ(リーダ番号を台番号と同じ番号とし)、設置されていない遊技台分のリーダ番号を欠番としてある。したがって、遊技台の台番号を無線リーダのリーダ番号としてそのまま用いる。なお、本実施形態では、無線リーダに付与されたリーダ番号は1番(台番号001)〜N番(台番号N)まであるものとする。なお、本実施形態ではリーダ番号の先頭番号は「001」である。
【0083】
次いで、CPUは、無線リーダのリーダ番号と受信したIDデータの書き込みレコードを指定するためのポインタQ1に初期値「1」をセットし(ステップS102)、ステップS103に進む。ステップS103に進むと、CPUは、通信相手の無線リーダからIDデータが送信されてくるまでの待ち時間を計時するためのタイマをリセットしてスタートさせ(ステップS103)、リーダ番号レジスタR1に記憶したリーダ番号の無線リーダにID送信要求指令を出力し(ステップS104)、R1番の無線リーダから送信データ(IDデータ)が送られてきたか否かを判定する(ステップS105)。
【0084】
CPUは、R1番の無線リーダからIDデータが送られてこない場合、ステップS105を偽と判定し、タイマが計時する待ち時間によるタイムオーバーを監視し(ステップS106)、待ち時間によるタイムオーバーとならないうちはステップS106を偽と判定してステップS104に戻る。従って、待ち時間によるタイムオーバーとならないうちはステップS104、ステップS105を偽と判定、ステップS106を偽と判定する処理ルーチンを繰り返す。なお、ステップS106による待ち時間によるタイムオーバーの判定処理は、欠番となっている存在しない無線リーダにID送信要求指令を出力した場合の判断のためである。
【0085】
待ち時間によるタイムオーバーとならないうちに、ID送信要求指令に応じてR1番の無線リーダから送信データが送られてくると、CPUは、ステップS105を真と判定し、ステップS107に進み、送られて来たIDデータを受信し(ステップS107)、ステップS108にて、受信データレコードを生成する(ステップS108)。次いで、受信したIDデータを生成レコードに記憶し(ステップS109)、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を生成レコードに記憶し(ステップS110)、生成レコードを受信データファイルJDのポインタQ1の値で指定されるレコードに格納し(ステップS111)、ステップS112に進み、リーダ番号と受信したIDデータの書き込みレコードを指定するポインタQ1の値を+1し(ステップS112)、ステップS113に進む。
【0086】
ステップS113に進むと、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を1つアップする(ステップS113)。次いで、更新アップしたリーダ番号レジスタR1のリーダ番号が無線リーダの最終番号(この実施形態ではN)を超えたか否かを判定し(ステップS114)、リーダ番号レジスタR1のリーダ番号が最終番号Nを超えていなければ、ステップS103に戻り、更新アップしたリーダ番号で指定される次の無線リーダに対して、上記と同様の処理を行う。
【0087】
ところで、欠番となっている存在しない無線リーダにID送信要求指令を出力した場合、例えば、図8に示す例では、2番台の遊技台には無線リーダ3は設置されていないが、更新アップしたリーダ番号レジスタR1のリーダ番号が「002」であると、実際には存在しないリーダ番号「002」の無線リーダにID送信要求指令を出力し(ステップS104)、「002」の無線リーダから送信データ(IDデータ)が送られてきたか否かを判定することになる(ステップS105)。この場合は、送信データ(IDデータ)は送られてこないので、タイマによって計時される待ち時間がタイムオーバーとなる。タイムオーバーとなる場合、CPUは、ステップS106を真と判定し、ステップS113にジャンプし、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を1つアップする(ステップS113)。
【0088】
CPUは、以上の処理ルーチンを繰り返すことで、先頭番号(001)から最終番号(N番)までのIDデータを順次受信して記憶していく。リーダ番号レジスタR1のリーダ番号が最終番号Nを超えると、ステップS114を真と判定し、当該サブルーチンを抜けて図23のメインルーチンに戻り、ステップS103、ステップS104の処理を実行し、ステップS105のリモコンのデータ検出処理に移行する。
【0089】
第2実施形態では、無線リーダが設置されている遊技台は、「001」、「003」、「005」、・・・N(但し、Nは奇数)のように、台番号が奇数番号の遊技台に対して設置されており、台番号が偶数番号の遊技台に対しては無線リーダは設置されていないため、偶数番号の遊技台分のリーダ番号を欠番としてある。したがって、全無線リーダとの通信処理によって作成される受信データファイルの受信データは、リーダ番号が奇数番号のものについてのみとなる。
【0090】
第2実施形態において、管理装置4のCPUが実行するリモコンのデータ検出処理は、第1実施形態で説明したリモコンのデータ検出処理(図14参照)と同じであるため説明を省略する。第1実施形態と同様に、リモコンのデータ検出処理を行うことで、受信データファイルにおけるIDデータからリモコン装置6による送信データを順に検出して今回リモコンデータD(1)〜D(N)を作成する(図21参照)。
【0091】
また、第2実施形態において、管理装置4のCPUが実行する新たな操作内容の検出処理は、第1実施形態で説明した新たな操作内容の検出処理(図15参照)と同じであるため説明を省略する。第1実施形態と同様に、新たな操作内容の検出処理を行うことで、新たにリモコン装置6によって行われた操作を検出して操作内容検出ファイルRMを作成する。
【0092】
第2実施形態においては、図8〜図9に示したように、無線リーダが設置されていない偶数番台の遊技台に対してリモコン装置6によるリモコン操作が行われた場合、操作対象の遊技台の両隣の遊技台(ともに奇数番台であり、両者の番号の差が2となる)に対して設置された無線リーダにより、同じ送信データが同時に受信される。従って、新たな操作内容の検出処理で作成された操作内容検出ファイルRMには、連続する2つのデータについて、両者のリーダ番号の差が2であり、送信データが同じとなるデータが存在する場合がある。
【0093】
図25において、第2実施形態において新たな操作内容の検出処理で作成された操作内容検出ファイルRMの内容の一例を示している。図25では、操作内容検出ファイルに5件のデータが作成されたことを示している。即ち、件数カウンタCの値が「5」である。また、リーダ番号「001」と「003」とが送信データが「RC1001」であって同じであることが示されている(図9参照)。同じように、リーダ番号「021」と「023」とが送信データが「RC1023」であって同じであることが示されている。さらに、リーダ番号「009」は、送信データが「RC1012」であって、送信データが「RC1012」であるデータは1つしか存在しないことが示されている。
【0094】
図26乃至図27は、第2実施形態において管理装置4のCPUが実行する位置検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。位置検出処理を開始すると、まず、CPUは、件数カウンタCの値が「0(操作内容検出なし)」であるか否かを判定する(ステップS121)。件数カウンタCの値が「0」である場合、前述の新たな操作内容の検出処理にてリモコン装置による新たな操作内容が1つも検出されなかったことになる。この場合は、ステップS121を真と判定し、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。
【0095】
件数カウンタCの値が「0」でない場合、前述の新たな操作内容の検出処理にてリモコン装置による新たな操作内容が少なくとも1つは検出されたことになる。この場合は、ステップS121を偽と判定しステップS122に進む。CPUは、操作内容位置検出ファイルRDの件数をカウントするカウンタであって、操作内容位置検出ファイルRDの書き込みレコードを指定するためのポインタを兼ねる件数カウンタC1を0クリアし(ステップS122)、操作内容検出ファイルRMの読み出しレコードを指定するためのポインタQ3に初期値「1」をセットし(ステップS123)、ステップS124に進み、ポインタQ3の値で指定される操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)を読み出す(ステップS124)。
【0096】
次いで、CPUは、操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)のリーダ番号を台番号レジスタDBに記憶し(ステップS125)、操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)の送信データ(例えば、「RC1001」)をレジスタSD1に記憶する(ステップS126)。次に、CPUは、ポインタQ3の値を+1し(ステップS127)、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えているか否かを判定する(ステップS128)。ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えていなければ、操作内容検出ファイルの次のデータが存在することになる。
【0097】
ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えていなければ、CPUは、ステップS128を偽と判定し、ポインタQ3の値で指定される操作内容検出ファイルの次のレコードを読み出す(ステップS129)。そして、操作内容検出ファイルの次のレコードRM(Q3)の送信データをレジスタSD2に記憶する(ステップS130)。次に、レジスタSD1に記憶されている送信データとレジスタSD2に記憶されている送信データとが同じであるか否かを判定する(ステップS131)。すなわち、操作内容検出ファイルRMの記憶順が連続する2つのデータについて、送信データが同じであるか否かを判定するのである。
【0098】
ステップS131にて、レジスタSD1に記憶されている送信データとレジスタSD2に記憶されている送信データとが同じである場合、ステップS131を真と判定し、ステップS132に進み、操作内容検出ファイルの次のレコードRM(Q3)のリーダ番号を台番号レジスタDBに記憶されているリーダ番号に加算する(ステップS132)。例えば、図25において、ポインタQ3=1で指定されるレコードと、ポインタQ3=2で指定されるレコードとは、送信データが同じ「RC1001」であるから、ポインタQ3=1で指定されるレコードのリーダ番号「001」にポインタQ3=2で指定されるレコードのリーダ番号「003」が加算される。この結果、台番号レジスタDBの内容は加算結果が記憶される。上記の例の場合、台番号レジスタDBには加算結果「004」が記憶される。次いで、台番号レジスタDBの内容を2で割り、この結果を台番号レジスタDBに格納する(ステップS133)。そして、ステップS134に進む。上記の例の場合、台番号レジスタDBには、「004」を2で割った結果「002」が記憶される。
【0099】
図25において、位置検出処理を行った結果作成された操作内容位置検出ファイルの一例を示している。このように、操作内容検出ファイルRMの記憶順が連続する2つのデータについて、送信データが同じである場合、2つの無線リーダの各々の設置対象の遊技台の設置位置の中間位置に相当する遊技台に対してリモコン操作が行われたと判定し、中間位置に相当する遊技台の台番号とするのである。上記の例の場合、リーダ番号「001」の無線リーダとリーダ番号「003」の無線リーダとから同じ送信データ「RC1001」が送信されたので、中間位置に相当する台番号「002」の遊技台に対してリモコン操作が行われたと判定し、台番号「002」の遊技台に対して送信データ「RC1001」が操作されたと見なすのである。同様に、リーダ番号「021」の無線リーダとリーダ番号「023」の無線リーダとから同じ送信データ「RC1023」が送信されたので、中間位置に相当する台番号「022」の遊技台に対してリモコン操作が行われたと判定し、台番号「022」の遊技台に対して送信データ「RC1023」が操作されたと見なす。このように、遊技台1台毎に無線リーダを1つ設置しなくてもよく、遊技台に対して設置する無線リーダの設置台数を削減することができる。
【0100】
ステップS134に進むと、CPUは、操作内容位置検出レコードを生成し(ステップS134)、台番号レジスタDBの内容を台番号として生成レコードに記憶し(ステップS135)、レジスタSD1に記憶されている送信データを生成レコードに記憶し(ステップS136)、件数カウンタC1の値を+1し(ステップS137)、生成レコードを件数カウンタC1の値で指定される操作内容位置検出ファイルのレコードRD(C1)に格納する(ステップS138)。次いで、ポインタQ3の値を+1し(ステップS139)、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えているか否かを判定する(ステップS140)。ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えていなければ、ステップS140を偽と判定し、ステップS124に戻る。
【0101】
一方、ステップS131にて、レジスタSD1に記憶されている送信データとレジスタSD2に記憶されている送信データとが同じでない場合、ステップS131を偽と判定し、直接ステップS134にジャンプする。
【0102】
また、ステップS128において、ポインタQ3の値が件数カウンタCを超えている場合、操作内容検出ファイルの次のデータは存在しないことになる。この場合にも、ステップS128を真と判定し、ステップS134に直接ジャンプする。
【0103】
ステップS131を偽と判定する場合、並びにステップS128を真と判定する場合は、台番号レジスタDBに記憶されているリーダ番号がそのまま台番号として生成レコードに記憶される。
【0104】
以上の処理ルーチンを繰り返すことで、操作内容検出ファイルRMの全レコードについて連続するレコードにおいて送信データが同じであるか否かの判定と、操作内容位置検出ファイルRDのレコードの作成を行うと、ステップS140にて、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超える。CPUは、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えると、ステップS140を真と判定し、位置検出処理を抜けてメインルーチンに戻り、操作来歴ファイルデータの記憶処理に進む。
【0105】
図28は、第2実施形態において管理装置4のCPUが実行する操作来歴ファイルデータの記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。操作来歴ファイルデータの記憶処理を開始すると、まず、CPUは、件数カウンタC1の値が「0(操作内容検出なし)」であるか否かを判定する(ステップS151)。件数カウンタC1の値が「0」である場合、前述の位置検出処理にて操作内容位置検出ファイルRDのデータが1つも作成されなかったことになる。すなわち、リモコン装置による新たな操作内容が1つも存在しないことになる。この場合は、ステップS151を真と判定し、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。
【0106】
件数カウンタC1の値が「0」でない場合、前述の位置検出処理にて操作内容位置検出ファイルRDのデータが少なくとも1つは作成されたことになる。この場合は、ステップS151を偽と判定しステップS152に進む。CPUは、操作内容位置検出ファイルRDの読み出しレコードを指定するためのポインタQ4に初期値「1」をセットし(ステップS152)、ステップS153に進み、ポインタQ4の値で指定される操作内容位置検出ファイルのレコードRD(Q4)を読み出す(ステップS153)。次いで、操作来歴レコードを生成し(ステップS154)、現在の時刻を生成レコードに記憶する(ステップS155)。次に、操作内容検出ファイルのレコードRD(Q4)の台番号を生成レコードに記憶する(ステップS156)。
【0107】
次に、ID/操作者名記憶テーブルを参照して、操作内容位置検出ファイルのレコードRD(Q4)の今回送信データのリモコンのID(送信データの3文字目〜5文字目まで)を操作者名に置き換えて生成レコードに記憶する(ステップS157)。次いで、操作項目記憶テーブルを参照して、今回送信データの末尾の値(1、2、3の何れか)を操作項目名に置き換えて生成レコードに記憶する(ステップS158)。そして、書き込みレコードを指定するポインタKを+1し(ステップS159)、生成レコードをポインタKの値で指定される操作来歴ファイルのレコードに格納する(ステップS160)。なお、ポインタKの初期値は、管理装置4の電源投入時に「0」とされているものとする。これにより、リモコン装置6により操作が行われると、操作が行われる毎に、現在時刻、操作対象の遊技台の台番号、リモコン操作を行った操作者名、操作項目名が操作来歴として操作来歴ファイルに時系列的に順次格納されていく。ステップS160を行うと、ステップS161の制御動作処理を行う。制御動作処理は、先に説明した第1実施形態と同様であり、ここでの説明は省くこととする。
【0108】
制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンすると、ポインタQ4の値を+1し(ステップS162)、ポインタQ4の値が件数カウンタC1の値を超えているか否かを判定し(ステップS163)、ポインタQ4の値が件数カウンタC1の値を超えていなければ、ポインタQ4の値で指定される操作内容位置検出ファイルの次のレコードを読み出す(ステップS153)。以上に述べた処理ルーチンを繰り返し、作成した操作内容位置検出ファイルRDの全レコードについて、操作来歴を操作来歴ファイルに格納し、操作内容に対応した制御動作を実行する。そして、ステップS163にて、ポインタQ4の値が件数カウンタC1の値を超えたと判定すると、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施形態に係る遊技場の情報管理装置の要部ブロック図である。
【図2】管理装置のメモリに設けられたID/操作者名記憶テーブルの一態様を示す図である。
【図3】管理装置のメモリに設けられた操作項目記憶テーブルの一態様を示す図である。
【図4】管理装置のメモリに作成される操作来歴ファイルを示す図である。
【図5】リモコン装置に設けられたIDタグ及び遊技台に設けられた無線リーダのブロック図である。
【図6】各遊技台に無線リーダを1つずつ設置した第1実施形態の遊技設備の平面図である。
【図7】図6において遊技台に対応して設置された各無線リーダによって受信された送信データを示す図である。
【図8】各遊技台に対して無線リーダを1台おきに設置した第2実施形態の遊技設備の平面図である。
【図9】図8において遊技台に対応して設置された各無線リーダによって受信された送信データを示す図である。
【図10】無線リーダの記憶部に設定されている送信データの記憶部を示す図である。
【図11】第1実施形態において無線リーダの制御部が実行する送信データ検知/送信処理のフローチャートである。
【図12】第1実施形態において管理装置の制御部のCPUが実行する無線リーダからのIDデータ送信に応じた処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図13】第1実施形態において管理装置のCPUが実行する全無線リーダとの通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】第1実施形態において管理装置のCPUが実行するリモコンのデータ検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】実施形態において管理装置のCPUが実行する新たな操作内容の検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】実施形態において管理装置のCPUが実行する操作来歴ファイルデータの記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図17】実施形態において管理装置のCPUが実行する制御動作処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】無線リーダから管理装置に送信されるIDデータを送信するための送信バッファの内容を示す図である。
【図19】実施形態における無線リーダとの通信処理において管理装置に作成される受信データファイルの記憶内容を示す図である。
【図20】実施形態における前回リモコンデータファイルDの記憶内容を示す図である。
【図21】実施形態における今回リモコンデータファイルDの記憶内容を示す図である。
【図22】実施形態における操作内容検出ファイルRMの記憶内容を示す図である。
【図23】第2実施形態において管理装置の制御部のCPUが実行する無線リーダからのIDデータ送信に応じた処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図24】第2実施形態において管理装置のCPUが実行する全無線リーダとの通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図25】第2実施形態において位置検出処理によって操作内容検出ファイルから作成される操作内容位置検出ファイルの具体例を示す図である。
【図26】第2実施形態において管理装置のCPUが実行する位置検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図27】図26のフローチャートのつづきである。
【図28】第2実施形態において管理装置のCPUが実行する操作来歴ファイルデータの記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0110】
1 情報管理装置
2 遊技台
3 無線リーダ
4 管理装置
5 伝送路
6 遠隔操作装置(リモコン装置)
7 IDタグ(RFID)
7′ IDタグ
8 操作スイッチ
9 アンテナ
10 無線通信部
11 電源部
12 制御部
13 記憶部
14 アンテナ
15 無線通信部
16 制御部
17 記憶部
18 有線通信部
19 電源部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の遊技台が並設された遊技設備と、複数の遊技台の各々を遠隔的に操作する携帯式の遠隔操作装置と、遠隔操作装置による遊技台への操作来歴情報を管理するための管理装置とを有する遊技場の情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
経営分析装置に従業者名(リモコン操作を行う係員名)とリモコンIDとを対応付けて記憶させておき、リモコン装置の操作ボタンを操作して赤外線を発射すると、操作項目に予め対応させた所定の操作コード、リモコンIDを含む赤外線が出力され、遊技機のパネルを開放する等の操作が遠隔的に行われると共に、遊技機からネットワーク網を介して経営分析装置に遊技機の台番号、リモコンID、操作コードが送信され、リモコン来歴ファイルに操作イベントの発生毎にリモコン来歴レコードとして格納され、経営分析装置では、各遊技機から収集したリモコン来歴レコードに基づいて、リモコン使用リスト、リモコン使用状況等の画面を作成し、各遊技機のリモコン操作来歴や各係員の操作履歴等、視覚的に容易にリモコン装置の操作状況を把握できるようにした遊技場の情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、パチンコ遊技機やスロットマシン等が設置された遊技場において、IDタグ[例えば、RFID(Radio Frequency Identification)チップ]から無線送信されたID(識別情報)を受信する無線リーダを、各遊技機(あるいは遊技台)に対応して設置することが知られている(例えば、特許文献2或いは特許文献3参照)。特許文献2に記載のものでは、遊技制御基板に取り付けられたIDタグのIDが正規であるかを監視しており、特許文献3に記載のものでは、遊技者が所持する携帯電話機に取り付けられたIDタグのIDを検出して遊技者を特定している。また、遊技場内に設置された遊技カード発券機に上記無線リーダを設ける一方、従業員の手首に装着するリストバンドに上記RFIDチップを内蔵させ、遊技カード発券機にてリストバンドに内蔵されたRFIDから無線送信されたIDを認証に用いる技術事項が提示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平9−140894号公報
【特許文献2】特開2000−288218号公報(段落0040、段落0086−段落0087、図9及び図10)
【特許文献3】特開2003−10519号公報(段落0028−段落0032)
【特許文献4】特開2001−262885号公報(段落0036−段落0038及び段落0059)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載されるようなリモコンによる操作来歴の管理システムを導入しようとする場合、新たに赤外線リモコンとこれに対応した専用の赤外線受信装置が必要となる。一方、上記した特許文献2〜特許文献4に記載されるようなRFID及び無線リーダを使用した管理システムを既に導入した遊技場にあっては、各遊技台に対応してRFIDを検出できるようになっている。このような遊技場に導入されているRFID及び無線リーダを使用してリモコンによる操作来歴の管理システムを導入しようとする場合、本来の用途(遊技制御基板のID、携帯電話機のID、リストバンドのID等)で検出されるIDと、リモコンに用いるRFIDのIDとの両方を無線リーダは受信するので、リモコンに用いるRFIDのIDを区別できるようにする必要がある。
【0006】
本発明の目的は、遊技場に既に導入されている無線リーダを使用することで、遠隔操作装置による操作来歴の管理システムを非常に安価に導入することができる遊技場の情報管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る遊技場の情報管理装置は、複数の遊技台が並設された遊技設備と、前記複数の遊技台の各々に対して遠隔的に操作する携帯式の遠隔操作装置と、前記遠隔操作装置による操作を実行するための管理装置とを有するものであって、上記課題を解決するために、予め付与された自己を識別可能とする固有のIDを含む送信データを無線送信するID無線送信手段と、前記複数の遊技台に対応付けして複数設置されると共に、無線送受信範囲内に前記ID無線送信手段が1乃至複数ある場合に、前記無線送受信範囲内の全てのID無線送信手段から送信された全ての送信データを無線受信可能であり、かつ前記管理装置に対してデータ通信可能に接続された無線リーダとを含み、前記遠隔操作装置は、前記ID無線送信手段と前記遊技台へ遠隔操作を行うための複数の操作スイッチとを有し、当該遠隔操作装置のID無線送信手段の制御部は、前記無線リーダからの送信要求に応じて、遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子と、前記自己を識別可能とする固有のIDと、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態とを一緒に含む送信データを前記無線リーダへ無線送信するものであり、前記無線リーダは、前記無線送受信範囲内の全ての前記ID無線送信手段又は前記遠隔操作装置から送信された前記送信データを全て無線受信するID無線受信部と、該ID無線受信部によって受信された全ての送信データを記憶するための記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記全ての送信データをIDデータとして前記管理装置に送信する制御部とを有し、前記管理装置は、前記無線リーダから送信された前記IDデータを受信して前記無線リーダの設置位置に対応して付されたリーダ番号別に記憶するIDデータ取得手段と、前記IDデータ取得手段によって取得したIDデータが前記遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子を有しているか否かを判定し、前記リモコン識別子を有しているIDデータを特定する遠隔操作装置IDデータ特定手段と、前記IDデータ取得手段によって取得したIDデータのリーダ番号と前記IDとに基づいて、前記遠隔操作装置によって遠隔操作が行われた遊技台の台番号を特定する台番号特定手段と、前記遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる前記複数の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、前記台番号特定手段で特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する手段からなることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る遊技場の情報管理装置は、請求項1に係る遊技場の情報管理装置において、前記無線リーダは、前記無線送受信範囲が、自己の設置対象の遊技台に隣り合う遊技台までを範囲内に設定されており、前記遠隔操作装置から遠隔操作が行われた場合に、該遠隔操作装置の前記ID無線送信手段から送信された送信データに含まれる1つのIDを複数の前記無線リーダの前記ID無線受信部が各々受信し、前記複数の無線リーダが前記管理装置に前記1つのIDを同時に送信し、前記管理装置が同じIDを同時に前記複数の無線リーダから受信した場合に、前記管理装置の前記台番号特定手段は、前記複数の無線リーダの各々の設置対象の遊技台の設置位置の中間位置に相当する遊技台に対して前記遠隔操作が行われたと判定し、前記中間位置に相当する遊技台の台番号と特定することを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に係る遊技場の情報管理装置は、請求項1又は2に係る遊技場の情報管理装置において、前記管理装置は、前記遠隔操作装置に設けられた前記ID無線送信手段のIDに対応付けて当該遠隔操作装置を操作する操作者の操作者名を記憶させたID/操作者名記憶テーブルと、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態に対応付けて操作項目名を記憶させた操作項目記憶テーブルと、現在時刻と、前記遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる前記固有のIDに対応する操作者名と、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態に対応する操作項目名と、前記台番号特定手段で特定された台番号とを1つのレコードとして操作来歴ファイルに記憶する操作来歴作成手段とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る遊技場の情報管理装置によれば、遊技場に既に導入されている無線リーダを使用することで、遠隔操作装置による操作来歴の管理システムを非常に安価に導入することができる。請求項2に係る遊技場の情報管理装置によれば、どの遊技台に対して遠隔操作装置によって遠隔操作が行われたのかを正しく判定することができ、遊技台1台毎に無線リーダ1つを設置しなくてもよく、遊技台に対して設置する無線リーダの設置台数を削減することができる。請求項3に係る遊技場の情報管理装置によれば、遠隔操作装置の操作状況を、即ち、時刻、何番台(台番号)、操作した操作者、操作項目を時系列的に詳細に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る遊技場の情報管理装置1の要部ブロック図である。ホール内には、複数の遊技台2、2、…が並設されて遊技設備(図1では代表して1つのみ図示しているが、実際には多数の遊技設備がホールに配置されている)が構成されている。また、遊技設備には、複数の遊技台2、2、…に対応付けして複数の無線リーダ3、3、…が設置されている。なお、以下に説明する第1実施形態では、無線リーダ3、3、…は各遊技台2、2、…に対応して1つずつ設けられている。一方、ホールの管理室には管理装置4が配設されている。管理装置4は、伝送路(例えば、LAN)5を通じて各無線リーダ3、3、…に接続され、相互にデータの授受が行われるようになっている。
【0012】
遠隔操作装置(以下、リモコン装置という)6は、複数の遊技台2、2、…の各々を遠隔的に操作するもので、操作者たる従業員(ホールを巡回している係員)が携帯する形式(例えば、従業員の手首に装着するリストバンド式)のものである。IDタグ7は、RFID(Radio Frequency Identification)で構成されており、予め付与された自己を識別可能とする固有のIDを無線リーダ3へ無線送信するID無線送信手段に相当するものである。
【0013】
リモコン装置6は、前記IDタグ7と遊技台2に対して遠隔操作を行うための複数の操作スイッチ(例えば、押しボタン式のスイッチA及びスイッチB)8とを有する。操作者が、各スイッチA,Bを操作して操作対象の遊技台にリモコン装置6を近づけると、リモコン装置6のIDタグ7は、リモコン装置6であることを表すリモコン識別子と、自己を識別可能とする固有のIDと、複数の操作スイッチ8のオンオフ状態(スイッチA,Bのオンオフ状態)とを一緒に含む送信データを無線リーダ3へ送信する。また、リモコン装置6に設けられたIDタグ7以外にもIDタグ7′が存在し、IDタグ7以外のIDタグ7′は、例えば、特開2000−288218号公報に開示されているように遊技機に設けられたもの、特開2003−10519号公報に開示されているように遊技機の側部の台間機に設けられたもの等である。
【0014】
無線リーダ3は、無線送受信範囲内にIDタグ7並びにIDタグ7′が1乃至複数ある場合に、無線送受信範囲内の全てのIDタグ7,7′から送信された全ての送信データを無線受信可能である。なお、ここで、リモコン装置6のIDタグ7から送信される送信データは、前述したようにリモコン装置6であることを表すリモコン識別子「RC」と、自己を識別可能とする固有のIDと、複数の操作スイッチ8のオンオフ状態(スイッチA,Bのオンオフ状態)からなるものである。また、IDタグ7以外のIDタグ7′から送信される送信データは、自己を識別可能とする固有のIDのみである。
【0015】
リモコン装置6のIDタグ7から無線リーダ3へ送信される送信データの構成を図1に示している。本実施形態では、送信データは6文字のデータで構成されており、先頭の2文字分がリモコン装置6であることを表すリモコン識別子「RC」、リモコン識別子「RC」の後の3文字分が自己を識別可能とする固有のID、例えば、「123」、最後の1文字分が複数の操作スイッチ8のオンオフ状態である。最後の1文字分の具体的な内容は、「0」の場合はスイッチAがオフかつスイッチBがオフで操作内容は「制御動作なし」であり、「1」の場合はスイッチAがオフかつスイッチBがオンで操作内容は「扉開放」であり、「2」の場合はスイッチAがオンかつスイッチBがオフで操作内容は「ラッキーナンバーである旨の店内放送」であり、「3」の場合はスイッチAがオンかつスイッチBがオンで操作内容は「打止」である。
【0016】
また、IDタグ7以外のIDタグ7′から送信される送信データは、自己を識別可能とする固有のIDのみであり、本実施形態では、例えば、「P01001」や「Q01009」のように6文字のデータで構成されている。
【0017】
管理装置4は、従来の管理装置と同一であり、詳細な説明は省略する。管理装置4は、CPU、ROM及びRAMよりなるメモリ、通信インタフェースを備えた制御部、CRT或いは液晶パネル等からなる表示画面を有する表示装置、操作入力のためのキーボード装置及びマウスで構成された手動入力部、プリンタ、音声合成によって店内放送を行うための店内放送装置及びデータ記憶用の記憶装置等を含んで構成されている。管理装置4はホールの遊技設備に設置された多数の遊技台2、2、…に対して設けられた無線リーダ3、3、…から必要なデータ(後述するIDデータ、IDなしデータ等)を受信し、後述する各遊技台へのリモコン装置6による操作来歴を特定し、特定した遊技台に対して操作内容に応じて予め定めた制御動作を実行する。例えば、遊技機の扉を開放したり、店内放送装置を介して遊技台の遊技状態(例えば、ラッキーナンバーである旨)を店内放送したり、遊技台を打止にしたりする。
【0018】
管理装置4のメモリには、リモコン装置6に設けられたIDタグ7のIDに対応付けて当該リモコン装置6を操作する操作者の氏名を記憶させたID/操作者名記憶テーブルが格納されている。すなわち、ID/操作者名記憶テーブルは、どのリモコン装置6をどの従業員が使用するかを登録しておくためのもので、リモコン装置6毎に1つのIDレコードが作成されてID/操作者名記憶テーブルに格納される。図2は、管理装置4のメモリに設けられたID/操作者名記憶テーブルの一態様を示す図である。この例では、ID「100」のリモコン装置は「鈴木」なる従業員(操作者)が使用し、ID「101」のリモコン装置は「柴田」なる従業員(操作者)が使用し、ID「102」のリモコン装置は「後藤」なる従業員(操作者)が使用することを示している。
【0019】
また、管理装置4のメモリには、リモコン装置6の操作スイッチ8のオンオフ状態に対応付けて操作項目名を記憶させた操作項目名記憶テーブルが格納されている。図3は、管理装置4のメモリに設けられた操作項目名記憶テーブルの一態様を示す図である。この例では、操作スイッチ8の操作内容が「0」では「制御動作なし」であり、操作内容が「1」では「扉開放」であり、操作内容が「2」では「ラッキーナンバーの店内放送」であり、操作内容が「3」では「打止」であることを示しており、このようにリモコン装置6による操作内容に対応した管理装置4の制御動作内容としての操作項目名が記憶されている。
【0020】
また、管理装置4のメモリには、リモコン装置6による操作来歴を操作毎に操作来歴レコードとして格納する操作来歴ファイルが作成される。すなわち、リモコン装置6が従業員によって操作されると、各操作毎に1つの操作来歴レコードが作成されて時系列的に操作来歴ファイルに格納される。図5は、管理装置4のメモリに作成される操作来歴ファイルを示す図である。操作来歴ファイルの1つの操作来歴レコードにおけるデータは、現在時刻(リモコン装置6を従業員が操作したことを管理装置が検知した時刻)、後述の台番号特定手段で特定された台番号(遊技台を識別するための番号)、操作者名(リモコン装置6に設けられたIDタグ7のIDに対応付けられた操作者名)、操作項目名(操作スイッチ8のオンオフ状態に対応付けられた操作項目名)、よりなる。
【0021】
管理装置4は、無線リーダ3から送信されたIDデータを受信して無線リーダ3の設置位置に対応して付されたリーダ番号別に記憶するIDデータ取得手段と、IDデータ取得手段によって取得したIDデータがリモコン装置6であることを表すリモコン識別子を有しているか否かを判定し、リモコン識別子を有しているIDデータを特定する遠隔操作装置IDデータ特定手段と、IDデータ取得手段によって取得したIDデータのリーダ番号とIDとに基づいて、リモコン装置6によって遠隔操作が行われた遊技台の台番号を特定する台番号特定手段と、遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる操作スイッチ8のオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、台番号特定手段で特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する手段とを備えている。
【0022】
図5は、リモコン装置6に設けられたIDタグ7及び遊技台2に設けられた無線リーダ3のブロック図である。まず、IDタグ7は、無線リーダ3との間で無線による電源を発生させるための電波の受信と無線リーダ3に対して必要データの送信を行うためのアンテナ9、データを搬送波に乗せて送信を行うための無線通信部10、受信した電波を基に回路電源を発生させる電源部11、通信内容の制御を行う制御部12、固有のIDが格納されている記憶部13を備えている。リモコン装置6に設けられた操作スイッチ8(スイッチA、スイッチB)は、制御部12に接続され、操作スイッチ8のオンオフ状態が制御部12に入力されるように構成されている。
【0023】
無線リーダ3は、IDタグ7との間で無線による電源を発生させるための電波の送信とIDタグ7から送信された送信データの受信を行うためのアンテナ14、搬送波の生成や受信した送信データを取り込むための無線通信部(請求項1に記載の無線受信部)15、受信したIDをIDデータとして管理装置4に送信するための制御部16、無線リーダ3の自己の識別情報が格納記憶されると共に、受信した送信データや処理によって作成したIDデータを記憶するための記憶部(ROM及びRAM)17、管理装置4との間でデータ通信を行うための通信インターフェース等で構成された有線通信部18、電源部19を備えている。
【0024】
無線リーダ3とリモコン装置6のRFID7との通信手順は次の通りである。無線リーダ3のアンテナ14から電源発生のための電波を送信する。リモコン装置6に設けられたIDタグ7のアンテナ9が無線リーダ3から送られた電波を受信する。アンテナ9の共振作用により電源部11にて起電力が発生し、回路が起動する。制御部12は、記憶部13からIDを読み出し、操作スイッチ8のオンオフ状態を入力し、リモコン識別子「RC」とIDと操作スイッチ8のオンオフ状態(スイッチA,Bのオンオフ状態)とからなる送信データ(6文字)を作成し、作成した送信データを無線通信部10に出力する。無線通信部10は搬送波に送信データを乗せてアンテナ9から無線リーダ3に送信する。無線リーダ3は、アンテナ14で送信データを受信し、無線通信部15を通じて受信した送信データを取り込む。無線リーダ3の制御部16は、取り込んだ送信データを記憶部17に記憶する。
【0025】
図6は、各遊技台に無線リーダを1つずつ設置した第1実施形態の遊技設備の平面図であり、図7は、図6において遊技台に対応して設置された各無線リーダによって受信された送信データを示す図である。各遊技台には各々台番号が決められている。リモコン装置6による遊技台2への操作は、操作スイッチ8のスイッチA及びスイッチBをオンオフし、オンオフ状態を無線リーダ3に送信する。リモコン装置6による遊技台2への操作が行われた場合、リモコン装置6のIDを含む送信データが無線リーダ3により受信される。無線リーダ3は、送信データを受信すると、受信した送信データを記憶すると共に管理装置4に当該送信データを送信する。なお、この第1実施形態では、無線リーダA、B、C、D、E…は各遊技台、1番台、2番台、3番台、4番台、5番台…に対応して1つずつ設けられている。管理装置4は、各無線リーダ3を1つ毎に識別可能とするべく台番号に相当してリーダ番号を付与する。第1実施形態においては、1台の遊技台に対して無線リーダ3は1つであるので、台番号をリーダ番号としてそのまま用いる。
【0026】
図5において、無線リーダ3の制御部16は、管理装置4からの送信要求指令があると、記憶部17に記憶されている全ての送信データをIDデータとして有線通信部18を介して管理装置4に送信する。管理装置4は、送信要求指令した無線リーダ3から送られたIDデータを受信すると、該IDデータを記憶し、無線リーダ3のリーダ番号から台番号を特定する。したがって、台番号の遊技台が、リモコン装置6によってどのような操作を受けたのかを特定することができる。例えば、図6の3番台に対応した無線リーダ「C」からIDデータとして「RC1001」が送られたのであれば、3番台は、「鈴木」なる従業員によって「扉開放」が指示されたことが認識できる。
【0027】
以上に述べた無線リーダ3と管理装置4とによるリモコン装置6のIDタグ7からの無線送信による送信データに応じたリモコン装置6による操作来歴に関する処理を説明する。第1実施形態においては、図6に示すように、遊技台1台毎に無線リーダがあり、無線リーダの無線通信範囲が狭く、無線リーダが設置された遊技台に1台のみを無線通信範囲としたものである。従って、無線リーダが受信する送信データは、既存のシステムに付随するIDタグ7′による送信データ(IDのみ)と、リモコン装置6のIDタグ7による(以下、リモコン装置による送信データという)送信データ(内容は図1参照)との2種類となる。
【0028】
従って、無線リーダ3が受信する送信データは1つに限らず複数となる。なお、無線リーダ3とID受信範囲内に存在する全てのリモコン装置6並びに既存システムのIDタグ7′とのアクセス方式は、種々考えられるが、例えば、ID受信範囲内にリモコン装置6並びに既存システムのIDタグ7′の2つが存在する場合、無線リーダ3は、最初にID送信要求をID受信範囲内に存在する全てのリモコン装置6並びにIDタグ7′に対して送信する。これに応じて、ID受信範囲内に存在する全てのリモコン装置6並びにIDタグ7′が自己の送信データを同時に送信する。このとき、無線リーダ3に最初にリモコン装置6による送信データ「RC1001」が受信されたものとすると、次に、無線リーダ3は、ID送信要求を「RC1001」以外という条件付きでID受信範囲内に存在するもう1つのIDタグ7′に対して送信する。これに応じて、ID受信範囲内に存在する残る1つのIDタグ7′が自己の送信データ(IDのみ)を送信する。このとき、無線リーダ3に送信データ「P01001」が受信されたものとすると、次に、無線リーダ3は、ID送信要求を「RC1001」、「P01001」以外という条件付きでID受信範囲内に存在する(実際は存在しない)リモコン装置6並びにIDタグ7′に対して送信する。このとき、無線リーダ3に送信データが受信されなければ、ID受信範囲内に存在する全てのリモコン装置6並びに既存システムのIDタグ7′の送信データが受信されたものとみなし、送信データの受信を終了する。
【0029】
図10は、無線リーダ3の記憶部17に設定されている送信データの記憶部を示す図である。送信データの記憶部には今回受信された複数の送信データが順番に記憶される。この実施形態では、送信データの記憶部は6個設けられている。なお、6個の送信データの記憶部をM(1)〜M(6)で表すものとする。
【0030】
図11は、第1実施形態において無線リーダ3の制御部16が実行する送信データ検知/送信処理のフローチャートである。無線リーダ3の制御部16は、該処理を開始すると、まず、送信データを受信するタイミングであるか否かを判断する(ステップA01)。ここで、送信データを受信するタイミングとは、予め定められた受信タイミングであり、例えば、0.5秒毎に送信データの受信処理を行うものとする。送信データを受信するタイミングでなければステップA10にジャンプする。
【0031】
一方、送信データを受信するタイミングである場合、ステップA02に進み、受信バッファを0クリアし(ステップA02)、送信データの記憶部M(1)〜M(6)の内容を全て0クリアする(ステップA03)。次いで、今回送信データの書込場所を指定するためにポインタP1に初期値「1」をセットし(ステップA04)、ステップA05に進んで受信バッファにリモコン装置6による送信データ並びに既存システムのIDタグ7′による送信データを受信する(ステップA05)。
【0032】
店員が携帯しているリモコン装置6がID受信範囲内にある場合、当該無線リーダのID受信範囲内に既存システムのIDタグ7′が存在する場合、無線リーダ3はこれらから送信される送信データを受信することになる。例えば、3番台の遊技台で「ラッキーナンバーによる遊技状態」であることを認めた場合、店員がリモコン装置6の操作スイッチ8のスイッチAをオンかつスイッチBをオフした状態で、リモコン装置6を3番台(図6参照)に近づける。すなわち、リモコン装置6から送信された送信データが当該無線リーダの無線通信部15により無線受信されて受信バッファに取り込まれる。一方、当該無線リーダのID受信範囲内にリモコン装置6又は既存システムのIDタグ7′が存在しない場合、ステップA05において何も受信されないため、受信バッファに取り込まれる値はなく、受信バッファは0クリアされているままである。
【0033】
ステップA05で送信データの受信処理を行うと、ステップA06に進み、受信バッファの内容を図10のポインタP1の値で指定される送信データの記憶部M(P1)に記憶する(ステップA06)。次いで、ポインタP1の値を+1し(ステップA07)、アップしたポインタP1の値が記憶部の個数6を超えているか否か判定し(ステップA08)、ポインタP1の値が記憶部の個数6を超えていなければ、ステップA05に戻り、先に説明したアクセス方式により、送信データの受信を行う。無線リーダ3の制御部16は、ポインタP1の値が記憶部の個数6を超えるまで、ステップA05、ステップA06、ステップA07、ステップA08を偽と判定する処理ループを繰り返す。したがって、図10の送信データの記憶部M(1)〜M(6)の全てに受信による送信データが記憶される。なお、ポインタP1の値のときステップA05にて送信データが受信されない場合、送信データの記憶部M(P1)には、データなしを表すデータ「0」が記憶される。
【0034】
ポインタP1の値が記憶部の個数6を超えると、送信データの受信が完了となり、ステップA08を真と判定し、今回の送信データ検知/送信処理を終了する。一例をあげると、図6の「3番台」の遊技台に対応して設置された無線リーダCでは、記憶部M(1)に「リモコン装置6の送信データ」、記憶部M(2)に「既存システムのIDタグ7′の送信データ」、記憶部M(3)〜記憶部M(6)にはデータなしを表すデータ「0」が記憶される。
【0035】
一方、ステップA01において、送信データを受信するタイミングでなければステップA10にジャンプし、管理装置4からIDデータ送信要求指令が送られているか否かを判断する(ステップA10)。管理装置4からIDデータ送信要求指令が送られていない場合、制御部16は、今回の送信データ検知/送信処理を終了する。一方、管理装置4からIDデータ送信要求指令が送られてきている場合、制御部16は、送信データの記憶部M(1)〜M(6)の内容を送信バッファにセットし(ステップA11)(図18参照)、送信バッファにセットしたIDデータを管理装置4に送信し(ステップA12)、今回の送信データ検知/送信処理を終了する。
【0036】
無線リーダ3は、管理装置4に対して送信するIDデータは6個分(送信データとして6個分の意味)の大きさを有する1つの文字列として送信する。図18は、無線リーダ3から管理装置4に対して送信されるIDデータの具体例である。図18では、IDデータはリモコン装置6によって送信された1つの送信データと、既存のシステムのIDタグ7′によって送信された1つの送信データとを含んでいること示している。なお、データナシは、送信データなし(=「0」)を表している。
【0037】
次に、第1実施形態において、管理装置4のCPUが実行する無線リーダ3からのIDデータ送信に応じた処理について説明する。図12は、第1実施形態において管理装置4の制御部のCPUが実行する無線リーダ3からのIDデータ送信に応じた処理のメインルーチンを示すフローチャートである。当該処理のメインルーチンを開始すると、CPUは、まず、無線リーダとの通信タイミングであるか否かを判断する(ステップS01)。ここで、無線リーダとの通信タイミングとは、予め設定された通信タイミングであり、無線リーダ3が送信データを0.5秒毎に受信していることに基づき、例えば、0.5秒毎に定められているものとする。無線リーダとの通信タイミングでなければ、ステップS01を偽と判定する処理を繰り返す。
【0038】
一方、無線リーダとの通信タイミングである場合、CPUは、ステップS01を真と判定し、全無線リーダとの通信処理を行い(ステップS02)、全無線リーダから送信されたIDデータをリーダ番号毎に記憶する(図19参照)。次いで、CPUは、今回リモコンデータD(1)〜D(N)を前回リモコンデータB(1)〜B(N)に転送し(ステップS03)(図20〜図21参照)、今回リモコンデータD(1)〜D(N)を0クリアする(ステップS04)。次いで、CPUはリモコンのデータ検出処理を行い(ステップS05)、図19に示す受信データファイルにおけるIDデータからリモコン装置6による送信データを順に検出して今回リモコンデータD(1)〜D(N)を作成する(図21参照)。次に、新たな操作内容の検出処理を行い(ステップS06)、新たにリモコン装置6によって行われた操作内容を検出し、ステップS07に進み、操作来歴ファイルデータの記憶処理を行い、現在時刻、リモコン操作対象となった遊技台の位置を特定するために定められた台番号、リモコン装置6のIDに対応する操作者名、操作内容に対応する操作項目名を1つのレコードとして操作来歴ファイルに格納し、リモコン装置6の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する(ステップS07)。例えば、操作内容が「2」であれば、「何番台、ラッキーナンバー、スタート」と音声合成で、店内放送する。操作来歴ファイルのデータの記憶処理を終えるとステップS01に戻る。CPUは、以上に述べた処理ルーチンを繰り返す。
【0039】
図13は、第1実施形態において管理装置4のCPUが実行する全無線リーダとの通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、全無線リーダとの通信処理は、管理装置4がポーリングにて、各無線リーダが受信して記憶したIDデータを受信し、リーダ番号に対応付けしてIDデータを記憶する処理である。全無線リーダとの通信処理を開始すると、まず、CPUは、無線リーダを指定するためにリーダ番号レジスタR1に無線リーダの先頭のリーダ番号をセットする(ステップS11)。
【0040】
第1実施形態においては、1台の遊技台に対して1台の無線リーダが対応付けられているので、遊技台の台番号を無線リーダのリーダ番号としてそのまま用いる。なお、本実施形態では、無線リーダに付与されたリーダ番号は1番(台番号001)〜N番(台番号N)まであるものとする。なお、本実施形態ではリーダ番号の先頭番号は「001」である。
【0041】
次いで、CPUは、無線リーダのリーダ番号と受信したIDデータの書き込みレコードを指定するためのポインタQ1に初期値「1」をセットし(ステップS12)、ステップS13に進む。ステップS13に進むと、CPUは、R1に記憶したリーダ番号の無線リーダにID送信要求指令を出力し(ステップS13)、R1番の無線リーダから送信データ(IDデータ)が送られてきたか否かを判定する(ステップS14)。
【0042】
CPUは、R1番の無線リーダからIDデータが送られてこない場合、ステップS14を偽と判定してステップS13に戻る。ID送信要求指令に応じてR1番の無線リーダからIDデータが送られてくると、CPUは、ステップS14を真と判定し、ステップS15に進み、送られて来たIDデータを受信し(ステップS15)、ステップS16にて、受信データレコードを生成する(ステップS16)。次いで、受信したIDデータを生成レコードに記憶し(ステップS17)、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を生成レコードに記憶し(ステップS18)、生成レコードを受信データファイルJDのポインタQ1の値で指定されるレコードに格納し(ステップS19)、ステップS20に進む。
【0043】
図19は、管理装置4のメモリに設定されているリーダ番号001(先頭番号)〜リーダ番号N(最終番号)までの無線リーダから今回送信されたIDデータとリーダ番号とを対応付けて格納した受信データファイルJDを示す図である。IDデータは、図18に示した無線リーダ3から管理装置4に送信するIDデータと同じ形式であり、6個分(送信データとして6個分の意味)の大きさを有する1つの文字列として記憶される。なお、本実施形態の場合、1つの送信データは、例えば、「RC1001」(リモコン装置6の場合)、「P01001」(既存システムのIDタグ7′の場合)のように全て6文字のデータで構成されている。
【0044】
ステップS20に進むと、リーダ番号と受信したIDデータの書き込みレコードを指定するポインタQ1の値を+1し(ステップS20)、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を1つアップする(ステップS21)。次いで、更新アップしたリーダ番号レジスタR1のリーダ番号が無線リーダの最終番号(この実施形態ではN)を超えたか否かを判定し(ステップS22)、リーダ番号レジスタR1のリーダ番号が最終番号Nを超えていなければ、ステップS13に戻り、更新アップしたリーダ番号で指定される次の無線リーダに対して、上記と同様の処理を行う。
【0045】
CPUは、以上の処理ルーチンを繰り返すことで、先頭番号(001)から最終番号(N番)までのIDデータを順次受信してリーダ番号と共に受信データファイルJDに格納していく。リーダ番号レジスタR1のリーダ番号が最終番号Nを超えると、ステップS22を真と判定し、当該サブルーチンを抜けて図12のメインルーチンに戻り、ステップS03、ステップS04の処理を実行し、ステップS05のリモコンのデータ検出処理に移行する。
【0046】
図14は、第1実施形態において管理装置4のCPUが実行するリモコンのデータ検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この処理において、各無線リーダから送信された受信データ(リーダ番号及びIDデータ)からリモコン装置6による送信データのみを順に検出して今回リモコンデータを作成する(図21参照)。リモコンのデータ検出処理を開始すると、まず、CPUは、受信データファイルの読み出しレコードを指定するためのポインタQ1に初期値「1」をセットし(ステップS31)、今回リモコンデータファイルの書き込みレコードを指定するためのポインタQ2に初期値「1」をセットし(ステップS32)、ステップS33に進み、ポインタQ1の値で指定される受信データファイルのレコードJD(Q1)を読み出す(ステップS33)。
【0047】
次いで、CPUは、今回リモコンデータのレコードを生成し(ステップS34)、生成したレコードを0クリアし(ステップS35)、読み出したレコードJD(Q1)のリーダ番号を生成レコードに記憶する(ステップS36)。次に、CPUは、送信データ6個分のIDデータにおける1番目の送信データ、2番目の送信データ、・・・6番目の送信データを順番に指定するための順番レジスタiに初期値「1」をセットし(ステップS37)、ステップS38に進み、IDデータのi番目の送信データをレジスタID1に読み出す(ステップS38)。
【0048】
図19に示すように、受信データファイルの1つのレコードにおけるIDデータは、送信データ6個分の大きさを有する1つの文字列として記憶されている。また、送信データの内容は、「0」であれば「データなし」、リモコン装置による送信データの場合であれば、送信データの先頭2文字が「RC」、既存システムのIDのうちのいずれか1つとなる。また、IDデータの中にリモコン装置による送信データが1つ見つかる場合、このIDデータの中には他のリモコン装置による送信データはないものとして扱う。この理由は、異なる2つ以上のリモコン装置6によって1つの遊技台に対して同時にリモコン操作を行うことはあり得ないからである。
【0049】
ステップS38を行うと、CPUは、レジスタID1に記憶された送信データの先頭2文字が「RC」であるか否か判定する(ステップS39)。即ち、レジスタID1に記憶された送信データがリモコン装置によって送信されたものであるか否かを判定する。レジスタID1に記憶された送信データの先頭2文字が「RC」でない場合、レジスタID1に記憶された送信データは、「データなし」あるいは既存システムのIDタグ7′によって送信されたID(例えば、P01001等)であることになる。この場合、ステップS39を偽と判定し、順番レジスタiの値を1つアップし(ステップS40)、アップした順番レジスタiの値が送信データの記憶数「6」を超えているか否かを判定し(ステップS41)、順番レジスタiの値が送信データの記憶数「6」を超えていなければ、ステップS41を偽と判定してステップS38に戻り、IDデータのi番目の(即ち、次の)送信データをレジスタID1に読み出し(ステップS38)、レジスタID1に記憶された送信データがリモコン装置によって送信されたものであるか否かを判定する。
【0050】
IDデータの中にリモコン装置による送信データが1つも存在しない場合には、ステップS38、ステップS39を偽と判定、ステップS40、ステップS41を偽と判定する処理ルーチンを繰り返し、IDデータの6番目の送信データについてステップS39を偽と判定し、ステップS40で順番レジスタiの値を1つアップして「7」とすると、ステップS41を真と判定してステップS43に進むことになる。
【0051】
一方、レジスタID1に記憶された送信データの先頭2文字が「RC」である場合、レジスタID1に記憶された送信データがリモコン装置によって送信されたものであることになり、ステップS39を真と判定し、ステップS42に進む。ステップS42では、レジスタID1に記憶された送信データの末尾が「0(制御動作なし)」であるか否かを判定する(ステップS42)。送信データの末尾が「0(制御動作なし)」である場合は、スイッチA及びスイッチBが操作されていないリモコン装置が検出されたこと示しているので(即ち、リモコン装置による操作は行われていない)、この送信データを無視する。従って、ステップS39で「RC」が検出されなかった場合と同様にステップS40に進む。
【0052】
一方、ステップS42にて、送信データの末尾が「0(制御動作なし)」ではない場合、リモコン装置による新たな操作内容は、今回送信データの末尾が「1(扉開放)」、「2(ラッキーナンバーの店内放送)」、「3(打止)」の何れかとなる。CPUは、ステップS42を偽と判定し、ステップS43に進む。ステップS43に進むと、レジスタID1に記憶された送信データを生成レコードに記憶し(ステップS43)、ステップS44に進む。即ち、読み出したIDデータの中にリモコン装置による送信データが1つ存在する場合には、このIDデータの中には他のリモコン装置による送信データはないので、ステップS44に進む。
【0053】
ステップS44に進むと、CPUは、生成レコードを今回リモコンデータファイルDのポインタQ2の値で指定されるレコードに格納する(ステップS44)。これにより、リモコン装置による操作が行われた場合、リモコン操作を受信した無線リーダのリーダ番号と無線リーダの送信データが今回リモコンデータファイルDに記憶される。また、リモコン装置による操作が行われなかった場合には、無線リーダのリーダ番号と「データなし」を表す値「0」が今回リモコンデータファイルDに記憶される。
【0054】
ステップS44を行うと、今回リモコンデータファイルの書き込みレコードを指定するポインタQ2の値を+1し(ステップS45)、ステップS46に進み、読み出したレコードJD(Q1)のリーダ番号が最終番号Nであるか否かを判定する(ステップS46)。リーダ番号が最終番号Nでなければ、ステップS46を偽と判定し、読み出しレコードを指定するポインタQ1の値を+1し(ステップS47)、ステップS33に戻り、受信データファイルからアップしたポインタQ1の値で指定される次のレコードJD(Q1)を読み出す。
【0055】
以上に述べた処理ルーチンを繰り返し、受信データファイルの全レコードについてリモコン装置による送信データが含まれているかを確認して今回リモコンデータファイルDを更新する。そして、最終番号Nについての受信データファイルのレコードを確認し終えると、ステップS46にて、リーダ番号が最終番号Nであると判定し、即ち、ステップS46を真と判定し、当該サブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップS06の新たな操作内容の検出処理に移行する。
【0056】
図15は、第1実施形態において管理装置4のCPUが実行する新たな操作内容の検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。新たな操作内容の検出処理において更新した今回リモコンデータと前回リモコンデータとから、リモコン装置により新たに操作内容が指示された無線リーダを検出し、この無線リーダについて操作内容検出ファイルRMを作成する。
【0057】
新たな操作内容の検出処理を開始すると、まず、CPUは、前回リモコンデータファイル並びに今回リモコンデータファイルの読み出しレコードを指定するためのポインタQ2に初期値「1」をセットし(ステップS51)、操作内容検出ファイルRMの件数をカウントするカウンタであって、操作内容検出ファイルRMの書き込みレコードを指定するためのポインタを兼ねる件数カウンタCを0クリアし(ステップS52)、ステップS53に進み、ポインタQ2の値で指定される前回リモコンデータファイルのレコードB(Q2)から前回送信データをレジスタX1に読み出す(ステップS53)。
【0058】
次いで、レジスタX1に読み出した前回送信データが「0(データなし)」であるか否かを判別する(ステップS54)。前回送信データが「0(データなし)」ではない場合、ステップS54を偽と判定し、即ち、送信データが記憶されている場合、当該無線リーダにより前回はリモコン装置による操作が検出されていたことになるので、今回新たな操作内容が検出された可能性はないと判定し、ステップS62にジャンプする。
【0059】
ステップS62にジャンプする場合、CPUは、読み出した前回リモコンデータファイルのリーダ番号が無線リーダの最終番号Nであるか否かを判定し(ステップS62)、リーダ番号が最終番号Nでなければ、ポインタQ2の値を+1し(ステップS63)、ステップS53に戻り、更新アップしたポインタQ2で指定される前回リモコンデータファイルの次のレコードを読み出す。
【0060】
一方、レジスタX1に読み出した前回送信データが「0(データなし)」である場合、ステップS54を真と判定し、即ち、データなしが記憶されている場合、前回はリモコン装置による操作内容が検出されていなかったことになるので、今回新たな操作内容が検出された可能性があると判定し、ステップS55に進む。次に、CPUは、ポインタQ2の値で指定される今回リモコンデータファイルのレコードD(Q2)から今回送信データをレジスタX2に読み出す(ステップS55)。
【0061】
次いで、レジスタX2に読み出した今回送信データが「0(データなし)」であるか否かを判別する(ステップS56)。レジスタX2に読み出した今回送信データが「0(データなし)」である場合、今回はリモコン装置による操作内容が検出されていなかったことになるので、ステップS56を真と判定してステップS62にジャンプする。
【0062】
一方、ステップS56にて、レジスタX2に読み出した今回送信データが「0(データなし)」ではない場合、ステップS56を偽と判定してステップS57に進む。この場合には、当該無線リーダについて、前回リモコンデータがデータなしを表すデータ「0」であり、かつ今回リモコンデータが実質的に検出されたことになるため、今回リモコン装置による新たな操作内容が検出されたと判定する。
【0063】
ステップS57に進むと、CPUは、操作内容検出レコードを生成し(ステップS57)、ポインタQ2の値で指定される今回リモコンデータファイルのレコードD(Q2)のリーダ番号を生成レコードに記憶する(ステップS58)。次に、レジスタX2に読み出した今回送信データを生成レコードに記憶し(ステップS59)、件数カウンタCの値を+1し(ステップS60)、生成レコードを操作内容検出ファイルのカウンタ(ポインタ)Cの値で指定されるレコードに格納する(ステップS61)。これにより、リモコン装置による新たなリモコン操作を受信した無線リーダのリーダ番号と無線リーダの送信データが操作内容検出ファイルRMに格納される。ステップS61を終えるとステップS62に進む。
【0064】
以上に述べた処理ルーチンを繰り返し、前回リモコンデータファイル並びに今回リモコンデータファイルの全レコードについてリモコン装置による新たな操作内容を検出し、操作内容検出ファイルRMを作成する(図22参照)。そして、ステップS62にて、リーダ番号が最終番号Nであると判定すると、即ち、ステップS62を真と判定すると、当該サブルーチンを抜けてメインルーチンに戻り、ステップS07の操作来歴データの記憶処理に移行する。
【0065】
図16は、第1実施形態において管理装置4のCPUが実行する操作来歴ファイルデータの記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。操作来歴ファイルデータの記憶処理を開始すると、まず、CPUは、件数カウンタCの値が「0(操作内容検出なし)」であるか否かを判定する(ステップS71)。件数カウンタCの値が「0」である場合、前述の新たな操作内容の検出処理にてリモコン装置による新たな操作内容が1つも検出されなかったことになる。この場合は、ステップS71を真と判定し、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。したがって、操作来歴は検出されなかったのであるから、操作来歴は作成しない。
【0066】
件数カウンタCの値が「0」でない場合、前述の新たな操作内容の検出処理にて新たな操作内容が少なくとも1つは検出されたことになる。この場合は、ステップS71を偽と判定しステップS72に進む。CPUは、操作内容検出ファイルの読み出しレコードを指定するためのポインタQ3に初期値「1」をセットし(ステップS72)、ステップS73に進み、ポインタQ3の値で指定される操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)を読み出す(ステップS73)。次いで、操作来歴レコードを生成し(ステップS74)、現在の時刻を生成レコードに記憶する(ステップS75)。次に、操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)のリーダ番号を遊技台の台番号として生成レコードに記憶する(ステップS76)。なお、前述したように第1実施形態では、1台の遊技台に対して無線リーダを1つ設置してあるので、リーダ番号と遊技台の位置を表す台番号とは同じ番号としてそのまま用いる。
【0067】
次に、ID/操作者名記憶テーブルを参照して、操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)の今回送信データのリモコンのID(送信データの3文字目〜5文字目まで)を操作者名に置き換えて生成レコードに記憶する(ステップS77)。次いで、操作項目記憶テーブルを参照して、今回送信データの末尾の値(1、2、3の何れか)を操作項目名に置き換えて生成レコードに記憶する(ステップS78)。そして、書き込みレコードを指定するポインタKを+1し(ステップS79)、生成レコードをポインタKの値で指定される操作来歴ファイルのレコードに格納する(ステップS80)。なお、ポインタKの初期値は、管理装置4の電源投入時に「0」とされているものとする。これにより、リモコン装置6により操作が行われると、操作が行われる毎に、現在時刻、操作対象の遊技台の台番号、リモコン操作を行った操作者名、操作項目名が操作来歴として操作来歴ファイルに時系列的に順次格納されていく。
【0068】
ステップS80を行うと、ステップS81の制御動作処理を行う。図17は、管理装置4のCPUが実行する制御動作処理のサブルーチンを示すフローチャートである。まず、今回送信データの末尾の値が「1」であるか否か判定する。即ち、リモコン装置6による操作内容が「扉開放」であるか否かを判定する(ステップB01)。今回送信データの末尾の値が「1」である場合、ステップB01を真と判定し、台番号の遊技台に対して扉開放信号を出力し(ステップB02)、制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンする。これにより、リモコン操作を行った台番号の遊技台において、従来周知の扉開閉機構が作動し、扉が開放される。
【0069】
今回送信データの末尾の値が「1」でない場合、ステップB01を偽と判定してステップB03に進む。ステップB03では、今回送信データの末尾の値が「2」であるか否か判定する。即ち、リモコン装置6による操作内容が「ラッキーナンバーである旨の店内放送」であるか否かを判定する(ステップB03)。今回送信データの末尾の値が「2」である場合、ステップB03を真と判定し、台番号が例えば、「I」である場合、「I番台、ラッキーナンバー、スタート」と音声合成で出力し(ステップB04)、制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンする。従って、店内放送装置を通じて、店内の所定箇所に配置されたスピーカから「I番台、ラッキーナンバー、スタート」と店内放送される。
【0070】
今回送信データの末尾の値が「2」でない場合、ステップB03を偽と判定し、ステップB05に進む。ステップB05に進む場合は、今回送信データの末尾の値が「3」であることになる。ステップB05では、台番号の遊技台に対して打止信号を出力し(ステップB05)、制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンする。これにより、リモコン操作を行った台番号の遊技台において、従来周知の打止機構が作動して遊技台を遊技不可能(例えば、パチンコ遊技機へのパチンコ球の補給停止やパチンコ遊技機の打玉を発射する発射装置の作動停止等)とする打止となる。
【0071】
制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンすると、ポインタQ3の値を+1し(ステップS82)、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えているか否かを判定し(ステップS83)、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えていなければ、ポインタQ3の値で指定される操作内容検出ファイルの次のレコードを読み出す(ステップS73)。以上に述べた処理ルーチンを繰り返し、作成した操作内容検出ファイルの全レコードについて、操作来歴を操作来歴ファイルに格納し、操作内容に対応した制御動作を実行する。そして、ステップS83にて、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えたと判定すると、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。
【0072】
以上に説明した第1実施形態では、無線リーダ3、3、…は各遊技台2、2、…1台に対応して1つずつ設けられていたが、無線リーダの設置台数が遊技台の台数分必要となる。そこで、以下に説明する本発明の第2実施形態では、無線リーダ3の設置台数を減らすことを主目的としている。
【0073】
図8は、第2実施形態の遊技設備の平面図であり、図9は、図8において遊技台に対してリモコン装置6によって行われたリモコン操作が各無線リーダによって受信された場合の送信データを示す図である。図8に示すように、無線リーダ3は、複数の遊技台2、2、…が1列に並設されてなる遊技設備において、遊技台1台おきに設置される。また、遊技設備の両端の遊技台に対しては無線リーダ3を設置するようにする。図8に示す具体例では、1番台〜5番台の5台で遊技設備が構成されており、遊技設備の両端となる遊技台、すなわち、1番台と5番台の遊技台に無線リーダ3(無線リーダA、無線リーダE)が設置され、1番台と5番台の遊技台に対して1台おきとなる3番台の遊技台に無線リーダ3(無線リーダC)が設置されている。したがって、1番台と3番台の遊技台の間の2番台の遊技台、3番台と5番台の遊技台の間の4番台の遊技台には、無線リーダ3は設置されていない。
【0074】
上述の第2実施形態の遊技設備において、各遊技台に対してリモコン操作されるリモコン装置6からの送信データを無線リーダ3が受信するために、無線リーダ3は無線受信範囲(ID受信範囲)が広く設定されている。図8に示すように、無線リーダ3のID無線通信部15は、自己の設置対象の遊技台に隣り合う遊技台に対してリモコン装置6がリモコン操作された場合に、このリモコン装置6から送られた送信データを無線受信可能に設定されている。例えば、3番台の遊技台に設置された無線リーダCは、自己の設置対象の3番台の遊技台に対してリモコン装置6から送信された送信データを無線受信できるだけでなく、自己の設置対象の遊技台に隣り合う2番台の遊技台並びに4番台の遊技台に対してリモコン装置6から送られた送信データも無線受信可能に設定されている。
【0075】
従って、無線リーダ3が受信する送信データは1つに限らず複数となる。また、例えば、図8〜図9では、無線リーダが設置されていない2番台の遊技台に対してリモコン装置6によるリモコン操作が行われた場合を示している。リモコン装置6から送られる送信データ「RC1001」は、1番台の遊技台に対して設置された無線リーダAと、3番台の遊技台に対して設置された無線リーダCとにより、同時に受信される。つまり、無線リーダが設置されていない遊技台に対してリモコン装置6によるリモコン操作が行われた場合、両隣の遊技台に対して設置された無線リーダにより、同じ送信データが同時に受信される。なお、無線リーダが設置されている遊技台、例えば、図8の3番台の遊技台に対して、リモコン装置6によるリモコン操作が行われた場合、リモコン装置6から送られる送信データは、3番台の遊技台に設置された無線リーダCのみによって受信される。
【0076】
ここで、第2実施形態において、管理装置4において各無線リーダ3を識別するために用いるリーダ番号について説明する。図8に示すように、無線リーダ3が設置されている遊技台と設置されていない遊技台がある場合、無線リーダが設置されていない遊技台に後から無線リーダを設置しても管理がしやすいように、設置されている無線リーダのリーダ番号を遊技台の台番号に対応させ(台番号と同じ番号とし)、設置されていない遊技台分のリーダ番号を欠番としておく。図8の例では、リーダ番号「001」、「003」、「005」の無線リーダは存在するが、リーダ番号「002」、「004」の無線リーダは存在せず、管理装置4の各処理においてリーダ番号「002」、「004」は欠番扱いとなる。
【0077】
以上に述べた第2実施形態の無線リーダ3と管理装置4とによるリモコン装置6からの送信データに応じた各処理について説明する。第2実施形態において、無線リーダ3の制御部16が実行する処理は、第1実施形態で説明した送信データ検知/送信処理(図11参照)と同じである。
【0078】
次に、第2実施形態において、管理装置4のCPUが実行する無線リーダ3からのIDデータの送信に応じた処理について説明する。図23は、第2実施形態において管理装置4の制御部のCPUが実行する無線リーダ3からのIDデータ送信に応じた処理のメインルーチンを示すフローチャートである。当該処理のメインルーチンを開始すると、CPUは、まず、無線リーダとの通信タイミングであるか否かを判断する(ステップS101)。ここで、無線リーダとの通信タイミングとは、予め設定された通信タイミングであり、無線リーダ3が送信データを6秒毎に受信していることに基づき、例えば、0.5秒毎に定められているものとする。無線リーダとの通信タイミングでなければ、ステップS101を偽と判定する処理を繰り返す。
【0079】
一方、無線リーダとの通信タイミングである場合、CPUは、ステップS101を真と判定し、全無線リーダとの通信処理を行い(ステップS102)、全無線リーダから送信されたIDデータをリーダ番号毎に記憶する。次いで、CPUは、今回リモコンデータD(1)〜D(N)を前回リモコンデータB(1)〜B(N)に転送し(ステップS103)(図20〜図21参照)、今回リモコンデータD(1)〜D(N)を0クリアする(ステップS104)。次に、CPUはリモコンのデータ検出処理を行い(ステップS105)、受信データファイルにおけるIDデータからリモコン装置6による送信データを順に検出して今回リモコンデータD(1)〜D(N)を作成する(図21参照)。次に、新たな操作内容の検出処理を行い(ステップS106)、新たにリモコン装置6によって行われた操作を検出し、ステップS107に進む。
【0080】
ステップS107にて、位置検出処理を行い(ステップS107)、新たな操作内容の検出処理で作成された操作内容検出ファイルRMの各データから、無線リーダによって受信されたリモコン装置の送信データはどの遊技台に対して行われたのかを特定し、データに記憶する。次に、操作来歴ファイルデータの記憶処理を行い、現在時刻、リモコン操作対象となった遊技台の位置を特定するために定められた台番号、リモコン装置6のID、操作内容を1つのレコードとして操作来歴ファイルに格納し、リモコン装置6の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する(ステップS108)。例えば、操作内容が「2」であれば、「何番台、ラッキーナンバー、スタート」と音声合成で、店内放送する。操作来歴ファイルデータの記憶処理を終えるとステップS101に戻る。CPUは、以上に述べた処理ルーチンを繰り返す。
【0081】
図24は、第2実施形態において管理装置4のCPUが実行する全無線リーダとの通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、全無線リーダとの通信処理は、管理装置4がポーリングにて、各無線リーダが受信して記憶したIDデータを受信し、リーダ番号に対応付けしてIDデータを受信データファイルに格納する処理である。全無線リーダとの通信処理を開始すると、まず、CPUは、無線リーダを指定するためにリーダ番号レジスタR1に無線リーダの先頭のリーダ番号をセットする(ステップS101)。
【0082】
先に述べたように、第2実施形態においては、遊技台に対して設置されている無線リーダのリーダ番号を遊技台の台番号に対応させ(リーダ番号を台番号と同じ番号とし)、設置されていない遊技台分のリーダ番号を欠番としてある。したがって、遊技台の台番号を無線リーダのリーダ番号としてそのまま用いる。なお、本実施形態では、無線リーダに付与されたリーダ番号は1番(台番号001)〜N番(台番号N)まであるものとする。なお、本実施形態ではリーダ番号の先頭番号は「001」である。
【0083】
次いで、CPUは、無線リーダのリーダ番号と受信したIDデータの書き込みレコードを指定するためのポインタQ1に初期値「1」をセットし(ステップS102)、ステップS103に進む。ステップS103に進むと、CPUは、通信相手の無線リーダからIDデータが送信されてくるまでの待ち時間を計時するためのタイマをリセットしてスタートさせ(ステップS103)、リーダ番号レジスタR1に記憶したリーダ番号の無線リーダにID送信要求指令を出力し(ステップS104)、R1番の無線リーダから送信データ(IDデータ)が送られてきたか否かを判定する(ステップS105)。
【0084】
CPUは、R1番の無線リーダからIDデータが送られてこない場合、ステップS105を偽と判定し、タイマが計時する待ち時間によるタイムオーバーを監視し(ステップS106)、待ち時間によるタイムオーバーとならないうちはステップS106を偽と判定してステップS104に戻る。従って、待ち時間によるタイムオーバーとならないうちはステップS104、ステップS105を偽と判定、ステップS106を偽と判定する処理ルーチンを繰り返す。なお、ステップS106による待ち時間によるタイムオーバーの判定処理は、欠番となっている存在しない無線リーダにID送信要求指令を出力した場合の判断のためである。
【0085】
待ち時間によるタイムオーバーとならないうちに、ID送信要求指令に応じてR1番の無線リーダから送信データが送られてくると、CPUは、ステップS105を真と判定し、ステップS107に進み、送られて来たIDデータを受信し(ステップS107)、ステップS108にて、受信データレコードを生成する(ステップS108)。次いで、受信したIDデータを生成レコードに記憶し(ステップS109)、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を生成レコードに記憶し(ステップS110)、生成レコードを受信データファイルJDのポインタQ1の値で指定されるレコードに格納し(ステップS111)、ステップS112に進み、リーダ番号と受信したIDデータの書き込みレコードを指定するポインタQ1の値を+1し(ステップS112)、ステップS113に進む。
【0086】
ステップS113に進むと、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を1つアップする(ステップS113)。次いで、更新アップしたリーダ番号レジスタR1のリーダ番号が無線リーダの最終番号(この実施形態ではN)を超えたか否かを判定し(ステップS114)、リーダ番号レジスタR1のリーダ番号が最終番号Nを超えていなければ、ステップS103に戻り、更新アップしたリーダ番号で指定される次の無線リーダに対して、上記と同様の処理を行う。
【0087】
ところで、欠番となっている存在しない無線リーダにID送信要求指令を出力した場合、例えば、図8に示す例では、2番台の遊技台には無線リーダ3は設置されていないが、更新アップしたリーダ番号レジスタR1のリーダ番号が「002」であると、実際には存在しないリーダ番号「002」の無線リーダにID送信要求指令を出力し(ステップS104)、「002」の無線リーダから送信データ(IDデータ)が送られてきたか否かを判定することになる(ステップS105)。この場合は、送信データ(IDデータ)は送られてこないので、タイマによって計時される待ち時間がタイムオーバーとなる。タイムオーバーとなる場合、CPUは、ステップS106を真と判定し、ステップS113にジャンプし、リーダ番号レジスタR1に記憶されたリーダ番号を1つアップする(ステップS113)。
【0088】
CPUは、以上の処理ルーチンを繰り返すことで、先頭番号(001)から最終番号(N番)までのIDデータを順次受信して記憶していく。リーダ番号レジスタR1のリーダ番号が最終番号Nを超えると、ステップS114を真と判定し、当該サブルーチンを抜けて図23のメインルーチンに戻り、ステップS103、ステップS104の処理を実行し、ステップS105のリモコンのデータ検出処理に移行する。
【0089】
第2実施形態では、無線リーダが設置されている遊技台は、「001」、「003」、「005」、・・・N(但し、Nは奇数)のように、台番号が奇数番号の遊技台に対して設置されており、台番号が偶数番号の遊技台に対しては無線リーダは設置されていないため、偶数番号の遊技台分のリーダ番号を欠番としてある。したがって、全無線リーダとの通信処理によって作成される受信データファイルの受信データは、リーダ番号が奇数番号のものについてのみとなる。
【0090】
第2実施形態において、管理装置4のCPUが実行するリモコンのデータ検出処理は、第1実施形態で説明したリモコンのデータ検出処理(図14参照)と同じであるため説明を省略する。第1実施形態と同様に、リモコンのデータ検出処理を行うことで、受信データファイルにおけるIDデータからリモコン装置6による送信データを順に検出して今回リモコンデータD(1)〜D(N)を作成する(図21参照)。
【0091】
また、第2実施形態において、管理装置4のCPUが実行する新たな操作内容の検出処理は、第1実施形態で説明した新たな操作内容の検出処理(図15参照)と同じであるため説明を省略する。第1実施形態と同様に、新たな操作内容の検出処理を行うことで、新たにリモコン装置6によって行われた操作を検出して操作内容検出ファイルRMを作成する。
【0092】
第2実施形態においては、図8〜図9に示したように、無線リーダが設置されていない偶数番台の遊技台に対してリモコン装置6によるリモコン操作が行われた場合、操作対象の遊技台の両隣の遊技台(ともに奇数番台であり、両者の番号の差が2となる)に対して設置された無線リーダにより、同じ送信データが同時に受信される。従って、新たな操作内容の検出処理で作成された操作内容検出ファイルRMには、連続する2つのデータについて、両者のリーダ番号の差が2であり、送信データが同じとなるデータが存在する場合がある。
【0093】
図25において、第2実施形態において新たな操作内容の検出処理で作成された操作内容検出ファイルRMの内容の一例を示している。図25では、操作内容検出ファイルに5件のデータが作成されたことを示している。即ち、件数カウンタCの値が「5」である。また、リーダ番号「001」と「003」とが送信データが「RC1001」であって同じであることが示されている(図9参照)。同じように、リーダ番号「021」と「023」とが送信データが「RC1023」であって同じであることが示されている。さらに、リーダ番号「009」は、送信データが「RC1012」であって、送信データが「RC1012」であるデータは1つしか存在しないことが示されている。
【0094】
図26乃至図27は、第2実施形態において管理装置4のCPUが実行する位置検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。位置検出処理を開始すると、まず、CPUは、件数カウンタCの値が「0(操作内容検出なし)」であるか否かを判定する(ステップS121)。件数カウンタCの値が「0」である場合、前述の新たな操作内容の検出処理にてリモコン装置による新たな操作内容が1つも検出されなかったことになる。この場合は、ステップS121を真と判定し、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。
【0095】
件数カウンタCの値が「0」でない場合、前述の新たな操作内容の検出処理にてリモコン装置による新たな操作内容が少なくとも1つは検出されたことになる。この場合は、ステップS121を偽と判定しステップS122に進む。CPUは、操作内容位置検出ファイルRDの件数をカウントするカウンタであって、操作内容位置検出ファイルRDの書き込みレコードを指定するためのポインタを兼ねる件数カウンタC1を0クリアし(ステップS122)、操作内容検出ファイルRMの読み出しレコードを指定するためのポインタQ3に初期値「1」をセットし(ステップS123)、ステップS124に進み、ポインタQ3の値で指定される操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)を読み出す(ステップS124)。
【0096】
次いで、CPUは、操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)のリーダ番号を台番号レジスタDBに記憶し(ステップS125)、操作内容検出ファイルのレコードRM(Q3)の送信データ(例えば、「RC1001」)をレジスタSD1に記憶する(ステップS126)。次に、CPUは、ポインタQ3の値を+1し(ステップS127)、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えているか否かを判定する(ステップS128)。ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えていなければ、操作内容検出ファイルの次のデータが存在することになる。
【0097】
ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えていなければ、CPUは、ステップS128を偽と判定し、ポインタQ3の値で指定される操作内容検出ファイルの次のレコードを読み出す(ステップS129)。そして、操作内容検出ファイルの次のレコードRM(Q3)の送信データをレジスタSD2に記憶する(ステップS130)。次に、レジスタSD1に記憶されている送信データとレジスタSD2に記憶されている送信データとが同じであるか否かを判定する(ステップS131)。すなわち、操作内容検出ファイルRMの記憶順が連続する2つのデータについて、送信データが同じであるか否かを判定するのである。
【0098】
ステップS131にて、レジスタSD1に記憶されている送信データとレジスタSD2に記憶されている送信データとが同じである場合、ステップS131を真と判定し、ステップS132に進み、操作内容検出ファイルの次のレコードRM(Q3)のリーダ番号を台番号レジスタDBに記憶されているリーダ番号に加算する(ステップS132)。例えば、図25において、ポインタQ3=1で指定されるレコードと、ポインタQ3=2で指定されるレコードとは、送信データが同じ「RC1001」であるから、ポインタQ3=1で指定されるレコードのリーダ番号「001」にポインタQ3=2で指定されるレコードのリーダ番号「003」が加算される。この結果、台番号レジスタDBの内容は加算結果が記憶される。上記の例の場合、台番号レジスタDBには加算結果「004」が記憶される。次いで、台番号レジスタDBの内容を2で割り、この結果を台番号レジスタDBに格納する(ステップS133)。そして、ステップS134に進む。上記の例の場合、台番号レジスタDBには、「004」を2で割った結果「002」が記憶される。
【0099】
図25において、位置検出処理を行った結果作成された操作内容位置検出ファイルの一例を示している。このように、操作内容検出ファイルRMの記憶順が連続する2つのデータについて、送信データが同じである場合、2つの無線リーダの各々の設置対象の遊技台の設置位置の中間位置に相当する遊技台に対してリモコン操作が行われたと判定し、中間位置に相当する遊技台の台番号とするのである。上記の例の場合、リーダ番号「001」の無線リーダとリーダ番号「003」の無線リーダとから同じ送信データ「RC1001」が送信されたので、中間位置に相当する台番号「002」の遊技台に対してリモコン操作が行われたと判定し、台番号「002」の遊技台に対して送信データ「RC1001」が操作されたと見なすのである。同様に、リーダ番号「021」の無線リーダとリーダ番号「023」の無線リーダとから同じ送信データ「RC1023」が送信されたので、中間位置に相当する台番号「022」の遊技台に対してリモコン操作が行われたと判定し、台番号「022」の遊技台に対して送信データ「RC1023」が操作されたと見なす。このように、遊技台1台毎に無線リーダを1つ設置しなくてもよく、遊技台に対して設置する無線リーダの設置台数を削減することができる。
【0100】
ステップS134に進むと、CPUは、操作内容位置検出レコードを生成し(ステップS134)、台番号レジスタDBの内容を台番号として生成レコードに記憶し(ステップS135)、レジスタSD1に記憶されている送信データを生成レコードに記憶し(ステップS136)、件数カウンタC1の値を+1し(ステップS137)、生成レコードを件数カウンタC1の値で指定される操作内容位置検出ファイルのレコードRD(C1)に格納する(ステップS138)。次いで、ポインタQ3の値を+1し(ステップS139)、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えているか否かを判定する(ステップS140)。ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えていなければ、ステップS140を偽と判定し、ステップS124に戻る。
【0101】
一方、ステップS131にて、レジスタSD1に記憶されている送信データとレジスタSD2に記憶されている送信データとが同じでない場合、ステップS131を偽と判定し、直接ステップS134にジャンプする。
【0102】
また、ステップS128において、ポインタQ3の値が件数カウンタCを超えている場合、操作内容検出ファイルの次のデータは存在しないことになる。この場合にも、ステップS128を真と判定し、ステップS134に直接ジャンプする。
【0103】
ステップS131を偽と判定する場合、並びにステップS128を真と判定する場合は、台番号レジスタDBに記憶されているリーダ番号がそのまま台番号として生成レコードに記憶される。
【0104】
以上の処理ルーチンを繰り返すことで、操作内容検出ファイルRMの全レコードについて連続するレコードにおいて送信データが同じであるか否かの判定と、操作内容位置検出ファイルRDのレコードの作成を行うと、ステップS140にて、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超える。CPUは、ポインタQ3の値が件数カウンタCの値を超えると、ステップS140を真と判定し、位置検出処理を抜けてメインルーチンに戻り、操作来歴ファイルデータの記憶処理に進む。
【0105】
図28は、第2実施形態において管理装置4のCPUが実行する操作来歴ファイルデータの記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。操作来歴ファイルデータの記憶処理を開始すると、まず、CPUは、件数カウンタC1の値が「0(操作内容検出なし)」であるか否かを判定する(ステップS151)。件数カウンタC1の値が「0」である場合、前述の位置検出処理にて操作内容位置検出ファイルRDのデータが1つも作成されなかったことになる。すなわち、リモコン装置による新たな操作内容が1つも存在しないことになる。この場合は、ステップS151を真と判定し、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。
【0106】
件数カウンタC1の値が「0」でない場合、前述の位置検出処理にて操作内容位置検出ファイルRDのデータが少なくとも1つは作成されたことになる。この場合は、ステップS151を偽と判定しステップS152に進む。CPUは、操作内容位置検出ファイルRDの読み出しレコードを指定するためのポインタQ4に初期値「1」をセットし(ステップS152)、ステップS153に進み、ポインタQ4の値で指定される操作内容位置検出ファイルのレコードRD(Q4)を読み出す(ステップS153)。次いで、操作来歴レコードを生成し(ステップS154)、現在の時刻を生成レコードに記憶する(ステップS155)。次に、操作内容検出ファイルのレコードRD(Q4)の台番号を生成レコードに記憶する(ステップS156)。
【0107】
次に、ID/操作者名記憶テーブルを参照して、操作内容位置検出ファイルのレコードRD(Q4)の今回送信データのリモコンのID(送信データの3文字目〜5文字目まで)を操作者名に置き換えて生成レコードに記憶する(ステップS157)。次いで、操作項目記憶テーブルを参照して、今回送信データの末尾の値(1、2、3の何れか)を操作項目名に置き換えて生成レコードに記憶する(ステップS158)。そして、書き込みレコードを指定するポインタKを+1し(ステップS159)、生成レコードをポインタKの値で指定される操作来歴ファイルのレコードに格納する(ステップS160)。なお、ポインタKの初期値は、管理装置4の電源投入時に「0」とされているものとする。これにより、リモコン装置6により操作が行われると、操作が行われる毎に、現在時刻、操作対象の遊技台の台番号、リモコン操作を行った操作者名、操作項目名が操作来歴として操作来歴ファイルに時系列的に順次格納されていく。ステップS160を行うと、ステップS161の制御動作処理を行う。制御動作処理は、先に説明した第1実施形態と同様であり、ここでの説明は省くこととする。
【0108】
制御動作処理のサブルーチンを抜けて操作来歴ファイルデータの記憶処理にリターンすると、ポインタQ4の値を+1し(ステップS162)、ポインタQ4の値が件数カウンタC1の値を超えているか否かを判定し(ステップS163)、ポインタQ4の値が件数カウンタC1の値を超えていなければ、ポインタQ4の値で指定される操作内容位置検出ファイルの次のレコードを読み出す(ステップS153)。以上に述べた処理ルーチンを繰り返し、作成した操作内容位置検出ファイルRDの全レコードについて、操作来歴を操作来歴ファイルに格納し、操作内容に対応した制御動作を実行する。そして、ステップS163にて、ポインタQ4の値が件数カウンタC1の値を超えたと判定すると、操作来歴ファイルデータの記憶処理を抜けてメインルーチンに戻る。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施形態に係る遊技場の情報管理装置の要部ブロック図である。
【図2】管理装置のメモリに設けられたID/操作者名記憶テーブルの一態様を示す図である。
【図3】管理装置のメモリに設けられた操作項目記憶テーブルの一態様を示す図である。
【図4】管理装置のメモリに作成される操作来歴ファイルを示す図である。
【図5】リモコン装置に設けられたIDタグ及び遊技台に設けられた無線リーダのブロック図である。
【図6】各遊技台に無線リーダを1つずつ設置した第1実施形態の遊技設備の平面図である。
【図7】図6において遊技台に対応して設置された各無線リーダによって受信された送信データを示す図である。
【図8】各遊技台に対して無線リーダを1台おきに設置した第2実施形態の遊技設備の平面図である。
【図9】図8において遊技台に対応して設置された各無線リーダによって受信された送信データを示す図である。
【図10】無線リーダの記憶部に設定されている送信データの記憶部を示す図である。
【図11】第1実施形態において無線リーダの制御部が実行する送信データ検知/送信処理のフローチャートである。
【図12】第1実施形態において管理装置の制御部のCPUが実行する無線リーダからのIDデータ送信に応じた処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図13】第1実施形態において管理装置のCPUが実行する全無線リーダとの通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】第1実施形態において管理装置のCPUが実行するリモコンのデータ検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】実施形態において管理装置のCPUが実行する新たな操作内容の検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】実施形態において管理装置のCPUが実行する操作来歴ファイルデータの記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図17】実施形態において管理装置のCPUが実行する制御動作処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】無線リーダから管理装置に送信されるIDデータを送信するための送信バッファの内容を示す図である。
【図19】実施形態における無線リーダとの通信処理において管理装置に作成される受信データファイルの記憶内容を示す図である。
【図20】実施形態における前回リモコンデータファイルDの記憶内容を示す図である。
【図21】実施形態における今回リモコンデータファイルDの記憶内容を示す図である。
【図22】実施形態における操作内容検出ファイルRMの記憶内容を示す図である。
【図23】第2実施形態において管理装置の制御部のCPUが実行する無線リーダからのIDデータ送信に応じた処理のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図24】第2実施形態において管理装置のCPUが実行する全無線リーダとの通信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図25】第2実施形態において位置検出処理によって操作内容検出ファイルから作成される操作内容位置検出ファイルの具体例を示す図である。
【図26】第2実施形態において管理装置のCPUが実行する位置検出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図27】図26のフローチャートのつづきである。
【図28】第2実施形態において管理装置のCPUが実行する操作来歴ファイルデータの記憶処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0110】
1 情報管理装置
2 遊技台
3 無線リーダ
4 管理装置
5 伝送路
6 遠隔操作装置(リモコン装置)
7 IDタグ(RFID)
7′ IDタグ
8 操作スイッチ
9 アンテナ
10 無線通信部
11 電源部
12 制御部
13 記憶部
14 アンテナ
15 無線通信部
16 制御部
17 記憶部
18 有線通信部
19 電源部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技台が並設された遊技設備と、前記複数の遊技台の各々に対して遠隔的に操作する携帯式の遠隔操作装置と、前記遠隔操作装置による操作を実行するための管理装置とを有する遊技場の情報管理装置において、
予め付与された自己を識別可能とする固有のIDを含む送信データを無線送信するID無線送信手段と、
前記複数の遊技台に対応付けして複数設置されると共に、無線送受信範囲内に前記ID無線送信手段が1乃至複数ある場合に、前記無線送受信範囲内の全てのID無線送信手段から送信された全ての送信データを無線受信可能であり、かつ前記管理装置に対してデータ通信可能に接続された無線リーダとを含み、
前記遠隔操作装置は、前記ID無線送信手段と前記遊技台へ遠隔操作を行うための複数の操作スイッチとを有し、当該遠隔操作装置のID無線送信手段の制御部は、前記無線リーダからの送信要求に応じて、遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子と、前記自己を識別可能とする固有のIDと、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態とを一緒に含む送信データを前記無線リーダへ無線送信するものであり、
前記無線リーダは、前記無線送受信範囲内の全ての前記ID無線送信手段又は前記遠隔操作装置から送信された前記送信データを全て無線受信するID無線受信部と、該ID無線受信部によって受信された全ての送信データを記憶するための記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記全ての送信データをIDデータとして前記管理装置に送信する制御部とを有し、
前記管理装置は、前記無線リーダから送信された前記IDデータを受信して前記無線リーダの設置位置に対応して付されたリーダ番号別に記憶するIDデータ取得手段と、前記IDデータ取得手段によって取得したIDデータが前記遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子を有しているか否かを判定し、前記リモコン識別子を有しているIDデータを特定する遠隔操作装置IDデータ特定手段と、前記IDデータ取得手段によって取得したIDデータのリーダ番号と前記IDとに基づいて、前記遠隔操作装置によって遠隔操作が行われた遊技台の台番号を特定する台番号特定手段と、前記遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる前記複数の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、前記台番号特定手段で特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する手段からなることを特徴とする遊技場の情報管理装置。
【請求項2】
前記無線リーダは、前記無線送受信範囲が、自己の設置対象の遊技台に隣り合う遊技台までを範囲内に設定されており、前記遠隔操作装置から遠隔操作が行われた場合に、該遠隔操作装置の前記ID無線送信手段から送信された送信データに含まれる1つのIDを複数の前記無線リーダの前記ID無線受信部が各々受信し、前記複数の無線リーダが前記管理装置に前記1つのIDを同時に送信し、前記管理装置が同じIDを同時に前記複数の無線リーダから受信した場合に、前記管理装置の前記台番号特定手段は、前記複数の無線リーダの各々の設置対象の遊技台の設置位置の中間位置に相当する遊技台に対して前記遠隔操作が行われたと判定し、前記中間位置に相当する遊技台の台番号と特定することを特徴とする請求項1に記載の遊技台管理装置。
【請求項3】
前記管理装置は、前記遠隔操作装置に設けられた前記ID無線送信手段のIDに対応付けて当該遠隔操作装置を操作する操作者の操作者名を記憶させたID/操作者名記憶テーブルと、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態に対応付けて操作項目名を記憶させた操作項目記憶テーブルと、現在時刻と、前記遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる前記固有のIDに対応する操作者名と、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態に対応する操作項目名と、前記台番号特定手段で特定された台番号とを1つのレコードとして操作来歴ファイルに記憶する操作来歴作成手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技台管理装置。
【請求項1】
複数の遊技台が並設された遊技設備と、前記複数の遊技台の各々に対して遠隔的に操作する携帯式の遠隔操作装置と、前記遠隔操作装置による操作を実行するための管理装置とを有する遊技場の情報管理装置において、
予め付与された自己を識別可能とする固有のIDを含む送信データを無線送信するID無線送信手段と、
前記複数の遊技台に対応付けして複数設置されると共に、無線送受信範囲内に前記ID無線送信手段が1乃至複数ある場合に、前記無線送受信範囲内の全てのID無線送信手段から送信された全ての送信データを無線受信可能であり、かつ前記管理装置に対してデータ通信可能に接続された無線リーダとを含み、
前記遠隔操作装置は、前記ID無線送信手段と前記遊技台へ遠隔操作を行うための複数の操作スイッチとを有し、当該遠隔操作装置のID無線送信手段の制御部は、前記無線リーダからの送信要求に応じて、遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子と、前記自己を識別可能とする固有のIDと、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態とを一緒に含む送信データを前記無線リーダへ無線送信するものであり、
前記無線リーダは、前記無線送受信範囲内の全ての前記ID無線送信手段又は前記遠隔操作装置から送信された前記送信データを全て無線受信するID無線受信部と、該ID無線受信部によって受信された全ての送信データを記憶するための記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記全ての送信データをIDデータとして前記管理装置に送信する制御部とを有し、
前記管理装置は、前記無線リーダから送信された前記IDデータを受信して前記無線リーダの設置位置に対応して付されたリーダ番号別に記憶するIDデータ取得手段と、前記IDデータ取得手段によって取得したIDデータが前記遠隔操作装置であることを表すリモコン識別子を有しているか否かを判定し、前記リモコン識別子を有しているIDデータを特定する遠隔操作装置IDデータ特定手段と、前記IDデータ取得手段によって取得したIDデータのリーダ番号と前記IDとに基づいて、前記遠隔操作装置によって遠隔操作が行われた遊技台の台番号を特定する台番号特定手段と、前記遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる前記複数の操作スイッチのオンオフ状態を判定し、判定結果の別に従って、前記台番号特定手段で特定された台番号の遊技台に対し予め定められた制御動作を実行する手段からなることを特徴とする遊技場の情報管理装置。
【請求項2】
前記無線リーダは、前記無線送受信範囲が、自己の設置対象の遊技台に隣り合う遊技台までを範囲内に設定されており、前記遠隔操作装置から遠隔操作が行われた場合に、該遠隔操作装置の前記ID無線送信手段から送信された送信データに含まれる1つのIDを複数の前記無線リーダの前記ID無線受信部が各々受信し、前記複数の無線リーダが前記管理装置に前記1つのIDを同時に送信し、前記管理装置が同じIDを同時に前記複数の無線リーダから受信した場合に、前記管理装置の前記台番号特定手段は、前記複数の無線リーダの各々の設置対象の遊技台の設置位置の中間位置に相当する遊技台に対して前記遠隔操作が行われたと判定し、前記中間位置に相当する遊技台の台番号と特定することを特徴とする請求項1に記載の遊技台管理装置。
【請求項3】
前記管理装置は、前記遠隔操作装置に設けられた前記ID無線送信手段のIDに対応付けて当該遠隔操作装置を操作する操作者の操作者名を記憶させたID/操作者名記憶テーブルと、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態に対応付けて操作項目名を記憶させた操作項目記憶テーブルと、現在時刻と、前記遠隔操作装置IDデータ特定手段によって特定されたIDデータに含まれる前記固有のIDに対応する操作者名と、前記複数の操作スイッチのオンオフ状態に対応する操作項目名と、前記台番号特定手段で特定された台番号とを1つのレコードとして操作来歴ファイルに記憶する操作来歴作成手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技台管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
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【図3】
【図4】
【図5】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2006−95183(P2006−95183A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−286947(P2004−286947)
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000106690)サン電子株式会社 (161)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000106690)サン電子株式会社 (161)
【Fターム(参考)】
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