説明

遊技場管理システム

【課題】遊技場の各従業員等がより素早く簡便に情報を閲覧できるようにする。
【解決手段】遊技機100及び台間機200から出力される信号を受信して、遊技情報を管理する管理装置500と、管理装置500と通信可能に接続されている従業員用携帯端末600とからなり、従業員用携帯端末600は、遊技情報を表示可能な表示手段と、前記表示手段に表示させるべき情報を特定可能な特定情報を入力可能な特定情報入力手段と、前記特定情報入力手段によって入力された前記特定情報を送出させる制御を行う携帯端末制御手段とを有し、管理装置500は、前記遊技情報を記憶する記憶手段と、遊技機100及び台間機200から受信する信号に基づき遊技情報を前記記憶手段に記憶させる制御を行い、また前記特定情報を受信すると、前記記憶手段に記憶されている遊技情報を前記従業員用携帯端末600に送出させる制御を行う管理装置制御手段とを有する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
CR機や現金機等のパチンコ機に代表される遊技機を設置して営業を行っている遊技場では、業務の効率化や顧客の要望に応じるために、遊技場内の各種情報を管理している。例えば、各遊技機のゲーム回数や大当たり回数といった稼働情報(稼働データ)をホールコンピュータ(管理装置)で集計・管理して、日々の営業に役立てている。特に、いわゆる打玉、出玉や、大当たりの発生回数、等の、大当たりに関連する稼働情報は、遊技場の営業戦略において重要視されている。例えば、パチンコ機の釘調整は、1回の大当たりの発生期間における出玉、差玉、又は、大当たり発生回数等に基づいて行われる。
【0003】
例えば特許文献1では、管理コンピュータ100は各パチンコ機200から出玉信号や打玉信号等の稼働信号を受信し、各パチンコ機200の稼働状況を管理する構成が示されている。
【特許文献1】特開2007−229012号公報
【0004】
また遊技場では例えば、会員登録されている遊技者について、遊技者から預かっているいわゆる貯玉に関する情報や、氏名、住所、連絡先、性別といった個人情報についても遊技者毎に管理している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、これらの各種情報は通常、遊技場の事務所に設置されているホールコンピュータ(管理装置)に記憶されているため、遊技場の従業員等が当該情報を閲覧するためには、一旦事務所まで赴く必要がある。そのため例えば、遊技者から会員カードに記憶されている持玉数についてクレームがあった場合等にも、遊技場の従業員等は一旦事務所に赴いて持玉数等の情報を確認し、ホールに戻って遊技者に対応する必要があり、手間と時間がかかる。そして係る処理に時間がかかると、クレームを申し立てた遊技者が怒り出してしまう可能性がある。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に対処するため、遊技場の各従業員等がより素早く簡便に情報を閲覧できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、遊技場に複数設置される遊技機及び当該遊技機と対応して設置される台間機から出力される信号を受信して、前記遊技機及び前記台間機に係る遊技情報を管理する管理装置と、当該管理装置と相互に通信可能に接続されている従業員用携帯端末とからなる遊技場管理システムであって、
前記従業員用携帯端末は、
遊技情報を表示可能な表示手段と、
前記表示手段に表示させるべき情報を特定可能な特定情報を入力可能な特定情報入力手段と、
前記特定情報入力手段によって入力された前記特定情報を送出させる制御を行う携帯端末制御手段とを有し、
前記管理装置は、
前記遊技情報を記憶する記憶手段と、
前記遊技機及び前記台間機から受信する信号に基づき遊技情報を前記記憶手段に記憶させる制御を行い、また前記特定情報を受信すると、前記記憶手段に記憶されている遊技情報を前記従業員用携帯端末に送出させる制御を行う管理装置制御手段とを有する構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、管理装置に記憶されている遊技情報を従業員用携帯端末に表示させる構成としたため、遊技場の従業員等は、わざわざ事務所に赴かなくても、自らが携帯している従業員用携帯端末から情報を閲覧することができ、閲覧の時間と手間を省くことができる。そのためクレームを申し立てた遊技者等を待たせて、怒らせることがなくなり、遊技者に対するサービスの質を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
遊技場に複数設置される遊技機及び当該遊技機と対応して設置される台間機から出力される信号を受信して、前記遊技機及び前記台間機に係る遊技情報を管理する管理装置と、当該管理装置と相互に通信可能に接続されている従業員用携帯端末とからなる遊技場管理システムであって、前記従業員用携帯端末は、遊技情報を表示可能な表示手段と、前記表示手段に表示させるべき情報を特定可能な特定情報を入力可能な特定情報入力手段と、前記特定情報入力手段によって入力された前記特定情報を送出させる制御を行う携帯端末制御手段とを有し、前記管理装置は、前記遊技情報を記憶する記憶手段と、前記遊技機及び前記台間機から受信する信号に基づき遊技情報を前記記憶手段に記憶させる制御を行い、また前記特定情報を受信すると、前記記憶手段に記憶されている遊技情報を前記従業員用携帯端末に送出させる制御を行う管理装置制御手段とを有する構成とすることによって、遊技場の従業員等は、わざわざ事務所に赴かなくても、自らが携帯している従業員用携帯端末から情報を閲覧することができ、閲覧の時間と手間を省くことができる。
【実施例1】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施例を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0011】
<管理システムの構成>
図1は、本実施例に係る管理システムのシステム構成を例示的に示したブロック図である。
【0012】
図1に示すように、管理システムは、遊技機100、台間機200、台管理装置300、島管理装置400、管理装置500、従業員用携帯端末600、会員用記録媒体700、ビジター用記録媒体750及び、これらの機器を接続するネットワーク801、802から構成されている。各機器等については以下に詳述する。
【0013】
なお、図1に例示した管理システムの構成は、本実施例に係る構成を説明するための基本的なものである。実際の遊技場において管理システムを運用する場合は、管理装置500が遊技機100の稼働状況に係る稼働信号を取得できるならば、用途や目的、或いは、機器の配置等の制約条件に基づいて、多様な構成を取ることができる。例えば、図2のように、管理装置500に遊技機100及び台間機200が接続され、管理装置500は遊技機100から直に稼働状況に関する稼働信号を取得するように構成してもよい。
【0014】
<遊技機100の構成>
遊技機100については、所定の入賞イベントの発生に応じて、遊技媒体であるパチンコ玉の払い出しを行うパチンコ機を例に説明する。
【0015】
次に、遊技機100の構成について、図3を参照して説明する。図3は、遊技機100の外観構成の概略を例示した模式図である。図3に示すように、遊技機100は、遊技機本体110、表示器130を有する。
【0016】
本実施例では説明の便宜のため、上記のように、遊技機100を遊技機本体110、表示器130で実現した構成について述べるが、このような構成に限られない。例えば、遊技機100を1つの装置で実現した構成としてもよい。
【0017】
遊技機本体110には盤面111が設けられ、盤面111上には外レール112が配設され、パチンコ玉が転動可能な遊技領域Aを区画形成している。遊技領域Aには、図柄表示装置113、始動入賞口114、大当たり入賞口115、アウト口116、通常入賞口(図示省略)、遊技媒体の流下に変化を与える谷釘117等の多数の遊技釘(図示省略)等が備えられている。また外レール112の内側に内レール118が配設され、遊技媒体発射領域Bを区画形成している。また、遊技機本体110の下部には、盤面111へ打ち込むパチンコ玉や払い出されたパチンコ玉を格納する上皿121や、上皿121から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿122と、パチンコ玉の打ち込みの強さを調整するハンドル123等が備えられている。ハンドル123を遊技者が操作すると、発射モータや打球槌を備えた発射装置(図示省略)が動作する。つまり発射モータが駆動し、打球槌が動作等して、上皿121内に格納されている遊技媒体が弾発発射される。発射された遊技媒体は、遊技機100内の遊技媒体発射領域Bを通過して遊技領域Aに放出される。そして、遊技領域Aの上部に到達したパチンコ玉は、遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に落下し、始動入賞口114や大当たり入賞口115等の入賞口に入賞するか、いずれの入賞口にも入賞することなく、アウト口116に到達し、回収される。また表示器130は、入賞等のイベント発生に応じて所定の表示を行う。
【0018】
図柄表示装置113は、図柄の組合せやデモ表示等により抽選結果の報知や演出表示を行う例えばCRT、液晶等である。また図柄表示装置113は、始動入賞口114をパチンコ玉が通過し、始動入賞が発生したことを条件として、複数種類の図柄を上から下に向かってスクロールさせ可変表示する。また図柄表示装置113は、抽選が終了すると抽選の結果に応じて、予め複数種類定められた特定の図柄のうちのいずれかを表示する。例えば、抽選の結果大当たりに当選した場合には、「777」や「333」等の大当たり図柄を表示する。
【0019】
始動入賞口114は、ハンドル123等の操作により遊技機100内に発射されたパチンコ玉が入賞すると、パチンコ玉の入賞を検知する。その結果、始動入賞が発生し、遊技機100の内部に設けられている遊技制御基板(図示省略)等において抽選が実施される。当選した場合(上述したように、図柄表示装置113において特定の図柄が確定した場合)は大当たり状態が発生する。そして、大当たり状態が発生すると、遊技機100は、大当たり信号の外部への送出を開始し(=大当たり信号が立ち上がる)、遊技機100の大当たり状態が終了すると、大当たり信号の送出を停止する(=大当たり信号が立ち下がる)。
【0020】
大当たり入賞口115は、通常はパチンコ玉が入賞しないように閉鎖されているが、大当たりに当選した場合に開放される。大当たり入賞口115にパチンコ玉が入賞すると、相当数(例えば、入賞したパチンコ玉1個につき15個)のパチンコ玉が払い出される。大当たり入賞口115の開放は、大当たり発生後、所定時間(例えば、30秒)が経過するまで、又は、所定数のパチンコ玉が大当たり入賞口115に入賞するまで継続する。この一回の開放をラウンドと呼ぶ。一般的に、大当たり入賞口115はパチンコ玉が通過しやすい位置に設けられるため、大当たりの発生期間(ラウンド中)においては大量のパチンコ玉が払い出されることになる。
【0021】
アウト口116は、遊技機100内に発射された遊技媒体が、始動入賞口113、大当たり入賞口114等のいずれの入賞口にも入賞しなかった場合に当該遊技媒体を回収する回収口である。
【0022】
また、遊技機100は、遊技機100の稼働状況を示す稼働信号を外部装置へ送出するためのインタフェース(図示省略)を備える。
【0023】
遊技機100から外部に送出される稼働信号には、遊技機100から排出された遊技媒体(=打玉)数に係る打玉信号と、遊技機100から払い出された遊技媒体(=出玉)数に係る出玉信号と、遊技機100が大当たり状態であることを示す大当たり信号とを含む。なお、後述のように、打玉信号は厳密には遊技機100から外部に送出される信号ではないが、本明細書においては遊技機100から出力される稼動信号として取り扱うものとする。打玉信号は、例えば、遊技機100からの遊技媒体の排出に応じてパルスを出力するように構成することができる。以下、具体的に説明する。
【0024】
遊技機100に設けられている始動入賞口114等のいずれかの入賞口を通過した遊技媒体及びいずれの入賞口にも入賞せず遊技機100のアウト口116を通過した遊技媒体は、遊技機100の背面下部等に設けられた遊技媒体排出口(図示省略)から遊技機100の外部に排出される。そしてこの遊技媒体排出口付近にはいわゆるアウトボックス(図示省略)が設けられている。アウトボックスには遊技媒体を受ける受け皿と、遊技媒体を計数する計数手段が備えられている。アウトボックスは、遊技機100から排出された遊技媒体を受け皿で受け、これらの遊技媒体を遊技機100内に発射された遊技媒体(=打玉)とみなして計数手段で計数すると共に、排出樋(図示省略)に導き回収させる。そして計数手段は、計数した遊技媒体10個につき打玉信号を1パルス出力する。
【0025】
また出玉信号は、入賞に伴う遊技機100からの遊技媒体の払い出しに応じてパルスを出力するように構成することができる。即ち、遊技機本体110に遊技媒体の払い出しを検知する払出検知手段を設け(図示省略)、払出検知手段は遊技媒体の払い出しを検知すると、その払い出し個数10個につき出玉信号を1パルス出力する。
【0026】
また、本実施例では排出個数10個につき打玉信号を1パルス出力し、払出個数10個ごとに出玉信号を1パルス出力する構成としているが、これに限られるものではなく、例えば排出個数1個につき打玉信号を1パルス出力し、払出個数1個につき出玉信号を1パルス出力する構成としても良いし、1パルスを出力する遊技媒体の単位数をそれ以外としても良い。
【0027】
また、本実施例における管理システムが、例えば、図1に例示したような構成の場合は、これらの信号は台管理装置300及び島管理装置400を経由して、遊技機100から管理装置500へ転送される。或いは、例えば、図2に例示したような構成の場合は、遊技機100から直接管理装置500へ転送される。なお、図1のような構成の場合、台管理装置300や島管理装置400等の中継装置において、アナログ信号をデジタル信号に変換する処理や、信号を所定フォーマットのパケットに変換する処理等がなされる場合がある。これらの処理は、当業者にとって自明であるため、本実施例では説明を省略する。
【0028】
なお本実施例においては説明の便宜上、遊技機100から外部に送出される稼働信号として出玉信号、打玉信号、大当たり信号を用いる構成を示したが、稼働信号はこれらの信号に限定されるわけではなく、例えば、確変信号や図柄が確定したこと等を示す信号が含まれるようにしてもよい。
【0029】
<台間機200の構成>
台間機200は、玉貸機、メダル貸機としての台間機であり、遊技機100に対応して設けられている。この台間機200は、遊技者による現金の投入や遊技に使用可能な価値としての残金情報を記録した会員用記録媒体700やビジター用記録媒体750等の遊技者用記録媒体を受付けて、所定量のパチンコ玉、メダル等の遊技媒体を払出し、遊技者による遊技機100での遊技を可能にする。
【0030】
台間機200は、図4に示すように少なくとも会員用記録媒体700及びビジター用記録媒体750の挿入を受け付ける挿入口(図示省略)に連設されているカードリーダライタ等の読み取り/書き込み手段210と、紙幣の挿入口(図示省略)に連設されている紙幣識別手段215と、内部に保持されているビジター用記録媒体750を排出口(図示省略)から排出させる制御を行う排出制御手段225と、外部機器との通信を行う通信手段230と、遊技場の遊技者等のユーザからの操作を受け付けるボタン、テンキー、タッチパネル等の入力手段235と、対応する遊技機100の遊技関連情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示手段240と、台間機200全体を管理し動作を制御するマイクロプロセッサ等の台間機制御手段245と、後述する各台計数機900で計数された遊技媒体数(=いわゆる持玉数)を記憶するフラッシュメモリ等の持玉数記憶手段250と、遊技者により台間機200に挿入された現金のうち遊技媒体の貸し出しに使用されていない金額に係る情報(残金情報)を記憶するフラッシュメモリ等の残金情報記憶手段255と、遊技者が以前の遊技で遊技場に貯蓄した遊技媒体数(=いわゆる貯玉数)を記憶するフラッシュメモリ等の貯玉数記憶手段260と、これらの各装置を接続する信号線であるバス265から構成されている。なお、紙幣識別手段215は、紙幣挿入口に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を行う。
【0031】
<遊技者が会員の場合>
遊技者が遊技場の会員である場合、遊技開始時に台間機200に自己の会員用記録媒体700を挿入する。すると、台間機制御手段245は、読み取り/書き込み手段210を通じて、会員用記録媒体700の挿入を認識し、会員用記録媒体700に記憶されている遊技者識別情報を読み取ると、通信手段230を通じて、読み取った遊技者識別情報と会員用記録媒体700が台間機200に挿入された旨を示す挿入信号とを外部に送出する。
【0032】
また、送出した遊技者識別情報に関連付けて記憶されている貯玉数を管理装置500から受信した場合は、当該貯玉数を貯玉数記憶手段260に記憶させる。そして入力手段235を通じて遊技者等のユーザからの遊技媒体払戻操作を受け付けると、貯玉数記憶手段260に記憶されている貯玉数の残高から引落としを行い、所定量のパチンコ玉、メダル等の遊技媒体を払い出し、遊技者に払い戻すと共に、再プレイ信号を外部に送出する。具体的には例えば、25個の遊技媒体の払い出しが行われる毎に1パルスの再プレイ信号が出力される。
【0033】
また台間機制御手段245は、挿入された会員用記録媒体700に残金情報が存在する場合は、当該残金情報を残金情報記憶手段255に記憶させる制御を行う。また、入力手段235を通じて遊技者等のユーザからの遊技媒体貸出操作を受け付けると、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報から引落としを行い、所定量のパチンコ玉、メダル等の遊技媒体を払い出す制御(玉貸し制御)を行うと共に、いわゆる貸玉の払い出しを行ったことを示す売上信号を外部に送出する。具体的には例えば、25個の遊技媒体の貸し出しが行われる毎に1パルスの売上信号が出力される。なお、通常は一度の遊技媒体貸出操作によって払い出される遊技媒体の数が設定されているため、例えば一度に125玉が貸玉として払い出されるよう設定されている場合は、一度の遊技媒体貸出操作によって5パルスの売上信号が出力されることとなる。
【0034】
また台間機制御手段245は、挿入された会員用記録媒体700に持玉数の残高が存在する場合は、当該持玉数を持玉数記憶手段250に記憶させる制御を行う。また、台間機制御手段245は、持玉数記憶手段250に記憶されている持玉数の範囲内で、持玉の払戻し操作を遊技者から受け付けると、所定量の遊技媒体の払出しの制御を行うと共に、払い出した遊技媒体数に相当する数を、持玉数記憶手段250に記憶されている持玉数から減算する制御を行う。
【0035】
そして、入力手段235が遊技者等のユーザから会員用記録媒体700の排出操作を受け付けると、台間機制御手段245は挿入されている会員用記録媒体700を台間機200から排出させる制御を行う。また台間機制御手段245は、当該会員用記録媒体700の遊技者識別情報と会員用記録媒体700が台間機200から排出された旨を示す排出信号とを外部に送出する制御を行う。更に台間機制御手段245は、その時点で持玉数記憶手段250に記憶されている持玉数と、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報とを外部に送出する。また台間機制御手段245は、この持玉数と残金情報を会員用記録媒体700に書き込ませる制御を行う。
【0036】
<遊技者がビジターの場合>
ところで、遊技者が遊技場で会員登録されていないビジターであって、遊技開始時に、当該遊技者がビジター用記録媒体750を挿入せずに、台間機200に紙幣を挿入した場合には、台間機制御手段245は紙幣識別手段215を通じて、紙幣の挿入を認識する。遊技媒体の貸し出しの説明は上述の通りであるので説明を省略する。
【0037】
そして、残金情報記憶手段255に残金情報が存在しているあるいは、持玉数記憶手段250に持玉数の残高が存在している状態で、入力手段235が遊技者等のユーザから遊技終了操作(例えば台間機200又は遊技機100に設けられた返却ボタン(図示省略)の押下)を受け付けると、台間機制御手段245は、台間機200の内部に複数枚保持されているビジター用記録媒体750に、その時点で持玉数記憶手段250に記憶されている持玉数と、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報とを書き込ませた上で、排出制御手段225を通じて当該遊技者用記録媒体700を排出口から外部に排出させる。また、これらの持玉数及び残金情報、排出したビジター用記録媒体750に記録されている遊技者識別情報と、遊技者用記録媒体700が台間機200から排出された旨を示す排出信号を外部に送出する。なお、玉貸しを受ける場合及び持玉数記憶手段250に存在している持玉数の残高から払戻しを受ける場合の処理は、上記遊技者が会員の場合の説明と同様である。
【0038】
次に、ビジター用記録媒体750を受け取った遊技者が移動して他の遊技機100で遊技を行う場合について説明する。当該遊技者は遊技開始時に台間機200にビジター用記録媒体750を挿入する。すると、台間機制御手段245は、読み取り/書き込み手段210を通じて、ビジター用記録媒体750の挿入を認識する。そして台間機制御手段245は、読み取り/書き込み手段210を通じて、ビジター用記録媒体750に記憶されている残金情報を読み取ると、当該残金情報を残金情報記憶手段255に記憶させる。また、ビジター用記録媒体750に記憶されている持玉数を読み取ると、当該持玉数を持玉数記憶手段250に記憶させる。さらに、ビジター用記録媒体750に記録されている遊技者識別情報、ビジター用記録媒体750が挿入されたことを示す挿入信号を外部に送出する。このとき、残金情報が記録されている場合は残金情報、持玉数が記録されている場合は持玉数も併せて送出する。
【0039】
また台間機制御手段245は、挿入されたビジター用記録媒体750に残金情報が存在する場合に、入力手段235を通じて遊技者等のユーザからの遊技媒体貸出操作を受け付けると、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報から引落としを行い、所定量のパチンコ玉、メダル等の遊技媒体を払い出し、遊技者に貸し出すと共に、貸玉の払い出しを行ったことを示す売上信号を外部に送出する。
【0040】
そして、入力手段235が遊技者等のユーザからビジター用記録媒体750の排出操作(例えば台間機200又は遊技機100に設けられた返却ボタン(図示省略)の押下)を受け付けると、台間機制御手段245は挿入されているビジター用記録媒体750を台間機200から排出させる制御を行う。また当該ビジター用記録媒体750の遊技者識別情報とビジター用記録媒体750が台間機200から排出された旨を示す排出信号とを外部に送出する。更にその時点で持玉数記憶手段250に記憶されている持玉数と、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報とを外部に送出する。また、この持玉数と残金情報をビジター用記録媒体750に書き込ませる制御を行う。なお、排出操作によって排出されるビジター用記録媒体750は、挿入されたものを用いても良いし、予め台間機200の内部に保持されているビジター用記録媒体750を新たに用いても良い。台間機200の内部に保持されているビジター用記録媒体750を排出する場合は、挿入されていたビジター用記録媒体750は当該台間機200の内部に保持される。
【0041】
また図3で示されているように、台間機200には各台計数機900が接続されている。この各台計数機900は、遊技機100の下皿122の下部等に配置され、遊技者が遊技機100で遊技を行った結果獲得した遊技媒体のうち、遊技機100の上皿121又は下皿122から流下した遊技媒体(=いわゆる持玉)を検知し、検知信号を台間機200に送出する構成となっている。台間機制御手段245は、検知信号に基づき持玉数を算出し、当該持玉数を持玉数記憶手段250に累積的に記憶する。
【0042】
なお、台間機200は、玉貸時等に遊技媒体の払い出しを遊技機100に対して指令可能な、いわゆるCRユニットであっても良いことは当然である。また、本実施例においては、遊技者等に遊技者用記録媒体700等を挿入させる構成の台間機200を想定して説明したが、この構成に限定されるわけではなく、遊技者等に遊技者用記録媒体700を近接させる構成の台間機200としても良い。
【0043】
<台管理装置300の構成>
台管理装置300は、接続された遊技機100から稼働状況に係る稼働信号を取得し、島管理装置400、管理装置500等に送出する情報処理装置であり、本実施例では図1に示すように1台の台管理装置300に2台の遊技機100が接続される構成としている。ただし、他の実施例ではこれに限らず、1台の台管理装置300にさらに多くの遊技機100が接続される構成としても良いし、台管理装置300と遊技機100とが1対1で接続される構成としても良い。なお、本実施例では、台管理装置300は接続された遊技機100から稼動信号を取得すると、予め各遊技機100との接続ポートに対応して設定されたポート番号と、台管理装置300自身に設けられたロータリースイッチ等で設定された台管理装置特定情報とを付加して、当該稼動信号を島管理装置400に送出する構成としている。また同様に、予め各台間機200との接続ポートに対応して設定されたポート番号と、台管理装置特定情報とを付加して、台間機200から受信した売上信号等を島管理装置400に送出する構成としている。
【0044】
<島管理装置400の構成>
島管理装置400は、台管理装置300と管理装置500との接続を仲介する情報処理装置である。本実施例の管理システムにおいては、複数の台管理装置300は1以上のグループに分類され、各グループ毎に、島管理装置400は、台管理装置300を管理する。すなわち、図1に示すように、島管理装置400は複数台の台管理装置300と接続される構成としている。ただし、他の実施例ではこれに限られないことは当然である。なお、本実施例では、島管理装置400は接続された台管理装置300から送出された稼動信号又は売上信号等を取得すると、島管理装置400自身に設けられたロータリースイッチ等で設定された島管理装置特定情報を付加して、当該稼動信号を管理装置500に送出する構成としている。
【0045】
<管理装置500の構成>
管理装置500は、管理システムの全体を管理し、各遊技機100のゲーム回数、大当たり回数、出玉数、打玉数等の稼働情報や各台間機200の売上信号等を集計・管理する情報処理装置である。管理装置500は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)等で実現される。
【0046】
次に、管理装置500のハードウェア構成について、図5を参照して説明する。図5は、管理装置500のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。
【0047】
外部記録媒体接続手段503は、メディアへのアクセスを実現するためのものであり、メディア(記録媒体)504に記憶されたプログラム等を管理装置500にロードすることができる。尚、メディア504には、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等が含まれる。
【0048】
記憶手段505は、大容量メモリとして機能する、例えばHDD(=ハードディスクドライブ)を有しており、記憶手段505には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が記憶される。
【0049】
また、この記憶手段505には遊技情報記憶領域551、識別情報対応テーブル記憶領域552、機器情報記憶領域553が設けられている。ただし、この構成に限定されるわけではなく、例えば遊技情報記憶領域551や識別情報対応テーブル記憶領域552や機器情報記憶領域553をメディア504に設ける構成としてもよい。
【0050】
遊技情報記憶領域551には遊技者毎の遊技情報が記憶される。即ち、図6に示すように遊技者識別情報毎に区分けされて、遊技情報が記憶される。遊技情報には例えば、稼働信号に基づいて算出された稼働情報(打玉数、出玉数、大当たり回数)、売上信号に基づいて算出された売上数(=遊技者が貸し出しを受けた遊技媒体のうち、払い出された遊技媒体数)が含まれる。また、再プレイ信号に基づいて算出された再プレイ数(=遊技者のいわゆる貯玉から払い出された遊技媒体数)も含まれる。更に、持玉数及び残金情報(遊技者により台間機200に挿入された現金のうち遊技媒体の貸し出しに使用されていない金額に係る情報)も含まれる。また、遊技場の会員については、遊技情報として、貯玉数、氏名、住所、電話番号、Eメールアドレス、生年月日、年齢、性別等を含んでも良い(図示省略)。
【0051】
識別情報対応テーブル記憶領域552は、図7に示すように遊技場に設置されている遊技機100を識別する遊技機識別情報と、遊技機100に対応して設けられている台間機200を識別する台間機識別情報との対応関係を示す識別情報対応テーブルが記憶されている。
【0052】
また、この記憶手段505には島管理装置特定情報、台管理装置特定情報及びポート番号と、遊技機識別情報及び台間機識別情報とを対応させて記憶している機器情報記憶領域553が設けられている。これにより、例えば1番の島管理装置400の1番の台管理装置300のポート1に接続されているのは台番号1の遊技機100である、というように遊技機100及び台間機200を特定可能となる。
【0053】
なお記憶手段505に、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データを記憶する、例えばROM(=Read Only Memory)を有する構成としても良い。また記憶手段505に、各種データを一時記憶するための制御手段510(管理装置制御手段の一例)の主メモリ、ワークエリア等として機能する、例えばRAM(=Random Access Memory)を有する構成としても良い。
【0054】
入力手段506は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。入力手段506を用いて、遊技場の従業員等は、管理装置500に対して、管理装置500を制御するコマンド等を入力指示する。
【0055】
表示手段507は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTであり、入力手段506から入力されたコマンドや、それに対する管理装置500の応答出力等を表示するものである。
【0056】
バス509は、管理装置500内のデータの流れを司るものであり、管理装置500内の制御手段510や記憶手段505等の各装置を接続する信号線である。508は通信手段であり、この通信手段508を介して外部装置とのデータのやり取りを行う。
【0057】
制御手段510は、例えばCPU(=Central Processing Unit)であって、後述する記憶手段505に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段505にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶する制御を行う。
【0058】
また制御手段510は、遊技機100から受信した稼働信号や台間機200から受信した売上信号及び再プレイ信号に基づき、遊技情報を遊技者識別情報毎に区分けして、記憶手段505の遊技情報記憶領域551に記憶させる制御を行う。以下、具体的に説明する。
【0059】
制御手段510は、台間機200から挿入信号と、遊技者識別情報とを受信する。制御手段510は、これらの信号を受信すると、識別情報対応テーブルを参照する。そして会員用記録媒体700等が挿入された台間機200及び当該台間機200に対応する遊技機100を特定する。そして、この挿入信号の受信後に、前記特定した台間機200から受信した売上信号等や前記特定した遊技機100から受信した稼働信号に基づき各遊技情報を算出し、算出した遊技情報を、前記特定した遊技者に係る遊技者識別情報に関連付けて記憶する制御を行う。なお、ビジターの遊技者でビジター用記録媒体750を有していない場合(或いは会員遊技者であるが会員用記録媒体700を台間機200に挿入しないで遊技を行おうとする場合)は、遊技を開始するためには台間機200に現金を挿入して玉貸しを受ける必要がある。この場合は台間機200から遊技者識別情報は送出されない。従って、かかる場合は当該台間機200から売上信号を受信した場合に遊技開始と判断し、仮遊技者識別情報を付与し、当該仮遊技者識別情報に関連付けて、各遊技情報を記憶する。営業開始後最初に当該台間機200から受信した信号が売上信号である場合や、前回当該台間機200から受信した排出信号の後、最初に受信した信号が売上信号である場合等に、かかる処理を行うこととなる。また、当該遊技者が遊技終了操作(例えば台間機200又は遊技機100に設けられた返却ボタン(図示省略)の押下)を行った場合に、当該仮遊技者識別情報は、台間機200から受信する、排出されるビジター用記録媒体750の遊技者識別情報に書き換えて記憶される。
【0060】
また、制御手段510は排出信号及び遊技者識別情報と共に、持玉数及び残金情報を受信する。そして当該持玉数及び残金情報を受信した遊技者識別情報に関連付けて記憶する制御を行う。
【0061】
また制御手段510は、従業員用携帯端末600から遊技者識別情報を受信すると、遊技情報記憶領域551から当該遊技者識別情報に係る遊技情報を呼び出して、従業員用携帯端末600に送出する制御を行う。
【0062】
また、制御手段510は、遊技機100及び台間機200から随時送出される遊技情報について、遊技機識別情報に関連付けて、遊技状態毎に累積的に、或いは遊技状態に関わらず累積的に、遊技情報を遊技情報記憶領域551に記憶する制御を行う。なお、さらに大当りの発生・終了時刻と関連付けて時系列的に、当該大当り期間中及び大当り期間中でない期間の遊技情報を記憶することとしても良い。
【0063】
尚、以上の各手段と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0064】
本実施例では、メディア504から本実施例に係るプログラム及び関連データを直接記憶手段505のRAM等にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施例に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされている記憶手段505のHDD等から記憶手段505のRAM等にロードするようにしてもよい。また、本実施例に係るプログラムを記憶手段505のROM等に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接制御手段510で実行することも可能である。
【0065】
また、本実施例では、説明の便宜のため、管理装置500を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、管理装置500上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
【0066】
<従業員用携帯端末600の構成>
従業員用携帯端末600は、遊技場の従業員等が携帯する情報処理装置であって、具体的には例えば、リモコン、ハンディターミナル、PDA(=Personal Digital Assistant)、スマートフォンである。
【0067】
従業員用携帯端末600のハードウェア構成について、図8を参照して説明する。図8は、従業員用携帯端末600のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である
【0068】
従業員用携帯端末600は、図8に示すように少なくとも入力手段610(特定情報入力手段の一例)と読み取り手段620(特定情報入力手段の他の一例)と表示手段630と制御手段640(携帯端末制御手段の一例)と通信手段650とを有している。
【0069】
入力手段610は例えばテンキー、キーボード、タッチパネルであって、遊技場の従業員等のユーザからの情報やコマンドの入力操作を受け付ける。特に入力手段610は、遊技場の従業員等のユーザから遊技者識別情報の入力操作を受け付ける。読み取り手段620は例えばICリーダ、カードリーダであって、会員用記録媒体700及びビジター用記録媒体750に記憶されている情報を読み取る。表示手段630は例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイであって、入力手段620から入力されたコマンドや、それに対する従業員用携帯端末600の応答出力等を表示するものである。特に表示手段630は、遊技者識別情報に関連付けて記憶されている遊技情報を表示する。
【0070】
制御手段640は例えばマイクロプロセッサであって、入力手段610を通じてユーザからの遊技者識別情報の入力操作を認識し、入力された遊技者識別情報を外部に送出させる制御を行う。また制御手段640は、読み取り手段620が会員用記録媒体700等から読み取った遊技者識別情報を外部に送出させる制御を行う。また、制御手段640は、管理装置500から通信手段650を通じて遊技者の遊技情報を受信すると、当該遊技情報を表示手段630に表示させる制御を行う。通信手段650は、外部機器との通信を司るものであり、制御手段640からの命令に応じて遊技者識別情報を、電波等に変換して外部に送出すると共に、管理装置500から送出された遊技情報に係る電波等を受信する。
【0071】
<記録媒体の構成>
会員用記録媒体700は、遊技場を利用する遊技者の内、会員登録された遊技者が利用する遊技者用記録媒体である。一方、ビジター用記録媒体750は、遊技場を利用する遊技者のうち、会員登録されていない遊技者が主として利用する遊技者用記録媒体である。会員用記録媒体700及びビジター用記録媒体750は、具体的には例えば磁性体の帯が設けられ、当該帯の磁性を変化させることで情報を格納する磁気ストライプカードや、情報の格納や情報の演算を行うIC(=集積回路)が設けられたICカードである。また、会員用記録媒体700及びビジター用記録媒体750のいずれについても、ICカードの場合は半導体メモリ等の記憶手段(図示省略)を有しており、当該記憶手段には遊技者識別情報が記憶されている遊技者識別情報記憶領域と、当該記録媒体を利用する遊技者の残金情報を記憶する記録媒体残金情報記憶領域と、当該記録媒体を利用する遊技者の持玉数を記憶する記録媒体持玉数記憶領域とが設けられている。
【0072】
遊技者識別情報とは、遊技者を識別する文字、数字、又はこれらの組み合わせである。そしてこの遊技者識別情報自体に、当該遊技者が会員であるか、あるいはビジターであるかを識別する役割を持たせても良い。例えば、当該遊技者が会員である場合には、遊技者識別情報の最初に「M」の文字を付加し、当該遊技者がビジターである場合には、遊技者識別情報の最初に「V」の文字を付加する。一方、会員用記録媒体700及びビジター用記録媒体750の前記記憶手段内に、会員であるか、あるいはビジターであるかを識別する情報を記憶する記憶領域を別途設ける構成としても良い。また、この遊技者識別情報として、会員用記録媒体700、ビジター用記録媒体750に記録されている固有の識別情報を用いる構成としても良い。
【0073】
なお、磁気ストライプカードやICカードに限られるものではなく、例えば携帯電話を用いても良い。この場合、遊技者識別情報として電話番号や携帯電話に内蔵されているICチップに記録されている固有の識別情報を用いることができる。
【0074】
<ネットワークの構成>
ネットワーク801は、典型的には、LAN(Local Area Network)であるが、有線/無線を問わずデータ送受信可能な回線であればどのような構成でもよい。例えば、公衆回線(アナログ回線、ISDN(Integrated Services Digital Network)等)やWAN(Wide Area Network)、無線LAN等により構成してもよい。ネットワーク802は、例えば、データ送受信可能な無線LAN等の回線である。なお、ネットワーク801、802上の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を採用することができる。
【0075】
<遊技場管理システムの処理の流れ>
次に、本実施例における遊技場管理システムが実行する処理の流れを、図9〜11を参照にして説明する。なお、以下の処理は遊技場に設置された各遊技機100について独立に実行する。
【0076】
まず管理装置500が、遊技を開始した遊技者の遊技情報を収集する遊技情報収集処理について説明する。
【0077】
<遊技者が会員の場合>
遊技者が遊技場の会員である場合、図9に示すように遊技開始時に台間機200に自己の会員用記録媒体700を挿入する(ステップS901)。すると、台間機制御手段245は、読み取り/書き込み手段210を通じて、会員用記録媒体700の挿入を認識し、会員用記録媒体700に記憶されている遊技者識別情報を読み取ると、通信手段230を通じて、読み取った遊技者識別情報と、会員用記録媒体700が台間機200に挿入された旨を示す挿入信号とを外部に送出する(ステップS902)。
【0078】
管理装置500は、これらの信号を受信すると、識別情報対応テーブルを参照する。そして、管理装置500は会員用記録媒体700が挿入された台間機200を特定し、当該台間機200に対応する遊技機100を特定する(ステップS903)。そして、この挿入信号の受信後に、前記特定した台間機200から売上信号や前記特定した遊技機100から稼働信号等を受信すると(ステップS904)、受信した売上信号や稼働信号等に基づき各遊技情報を算出し(ステップS905)、算出した遊技情報を、受信した遊技者識別情報に関連付けて記憶する(ステップS906)。
【0079】
そして遊技者が遊技を終了時に入力手段235を用いて、会員用記録媒体700の排出操作を行うと、入力手段235は当該排出操作を受け付ける(ステップS907)。そうすると、台間機制御手段245は、持玉数記憶手段250に記憶されている持玉数、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報を、読み取り/書込み手段210を通じて会員用記録媒体700に書き込む。そして、台間機制御手段245は挿入されている会員用記録媒体700を台間機200から排出させる制御を行う。また当該会員用記録媒体700の遊技者識別情報と、会員用記録媒体700が台間機200から排出された旨を示す排出信号と、排出時点で持玉数記憶手段250に記憶されている持玉数と、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報とを外部に送出する(ステップS908)。管理装置500は排出信号、遊技者識別情報、持玉数、残金情報を受信すると、当該持玉数及び残金情報を受信した遊技者識別情報に関連付けて記憶する(ステップS909)。
【0080】
<遊技者がビジターの場合>
次に、遊技者が遊技場で会員登録されていないビジターである場合について図10を用いて説明する。当該遊技者が、遊技開始時にビジター用記録媒体750を挿入せずに、台間機200に紙幣を挿入し、玉貸ボタン(図示省略)を押下した場合は、台間機200は通信手段230を介して売上信号を外部に送出する。
【0081】
管理装置500は、売上信号を受信すると、識別情報対応テーブルを参照する。その結果、管理装置500は遊技が開始されたと判断した台間機200を特定し、当該台間機200に対応する遊技機100を特定する(ステップS1003)。また、仮遊技者識別情報を付与し、この仮遊技者識別情報と関連付けて、当該受信した売上信号に係る遊技情報を算出して記憶する。その後、前記特定した台間機200から売上信号等や前記特定した遊技機100から稼働信号等を受信すると(ステップS1004)、受信した売上信号や稼働信号等に基づき各遊技情報を算出し(ステップS1005)、算出した遊技情報を、前記遊技者識別情報に関連付けて記憶する(ステップS1006)。
【0082】
そして、台間機200の残金情報記憶手段255に残金情報が存在しているあるいは、持玉数記憶手段250に持玉数の残高が存在している状態で、遊技者が遊技を終了時に入力手段235を用いて遊技終了操作を行うと、入力手段235は遊技者等のユーザから遊技終了操作を受け付け(ステップS1007)、台間機制御手段245は、予め台間機200の内部に保持しているビジター用記録媒体750に、その時点で持玉数記憶手段250に記憶されている持玉数と、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報とを書き込ませた上で、排出制御手段225を通じて当該ビジター用記録媒体750を排出口から外部に排出させる。また、これらの持玉数及び残金情報と、残金情報等を書き込ませた当該ビジター用記録媒体750に係る遊技者識別情報と、ビジター用記録媒体750が台間機200から排出された旨を示す排出信号を外部に送出する(ステップS1008)。管理装置500は排出信号、遊技者識別情報、持玉数、残金情報を受信すると、当該持玉数及び残金情報を受信した遊技者識別情報に関連付けて記憶する(ステップS1009)。このとき、付与していた仮遊技者識別情報を受信した遊技者識別情報に書き換えて記憶する。
【0083】
次に、ビジター用記録媒体750を受け取った遊技者が移動して他の遊技機100で遊技を行う場合について説明する。当該遊技者は遊技開始時に台間機200にビジター用記録媒体750を挿入する。すると、台間機制御手段245は、読み取り/書き込み手段210を通じて、ビジター用記録媒体750の挿入を認識する。そして、持玉数が記録されている場合は当該読み取った持玉数を持玉数記憶手段250に記憶し、残金情報が記録されている場合は当該読み取った残金情報を残金情報記憶手段255に記憶する。また、当該ビジター用記録媒体750に係る遊技者識別情報と、ビジター用記録媒体750が台間機200に挿入された旨を示す挿入信号と、持玉数と、残金情報とを外部に送出する。これ以降の流れは、上述したステップS903〜ステップS909の流れと同様であるため、説明を省略する。なお、排出操作を受け付けてビジター用記録媒体750を排出する際、挿入されたビジター用記録媒体750に必要な情報を書き込んで排出する構成としても良いし、予め台間機200の内部に保持しているビジター用記録媒体750に必要な情報を書き込んで排出する構成としても良い。台間機200の内部に保持されているビジター用記録媒体750を用いる場合は、当該ビジター用記録媒体750に記録されている遊技者識別情報を管理装置500に送出し、管理装置500では、挿入時に受信した遊技者識別情報を排出時に受信した遊技者識別情報に書き換えて記憶する。この際、書き換えずに挿入時の遊技者識別情報と排出時の遊技者識別情報の両方を関連付けて記憶しておくと、後から経過を追跡しやすくなるため望ましい。
【0084】
次に、管理装置500が、遊技機100毎の遊技情報を収集する遊技情報収集処理について説明する。遊技機100及び台間機200からは随時打玉信号、出玉信号、売上信号等の信号が送出される。係る信号を受信した管理装置500は、各信号に基づいて算出した打玉数、出玉数、売上金額等を、図6(a)に示すように、遊技機100毎に(遊技機識別情報毎に)関連付けて遊技情報記憶領域551に累積的に記憶する。なお、信号を送出した遊技機100又は台間機200の特定方法は上述と同様であるので説明を省略する。また、識別情報対応テーブル552を用いて遊技機識別情報と台間機識別情報とを対応づけることにより、遊技機識別情報に対応した売上金額を遊技情報記憶領域551に記憶している。
【0085】
次に、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末600を用いて、管理装置500に記憶されている遊技者の遊技情報を閲覧する遊技情報閲覧処理について図11を用いて説明する。
【0086】
従業員用携帯端末600が、入力手段610を通じて遊技場の従業員等のユーザから遊技者識別情報(表示手段230に表示させるべき情報を特定可能な特定情報の一例)の入力操作(ステップS1101)及び入力された識別情報送出を実行する旨の操作を受け付けると(ステップS1102)、従業員用携帯端末600は、入力された遊技者識別情報及び閲覧命令を管理装置500に送出する(ステップS1103)。管理装置500は、受信した遊技者識別情報に基づき遊技情報記憶領域551内を検索し(ステップS1104)、当該遊技者識別情報に関連付けて記憶されている遊技情報を遊技情報記憶領域551から呼び出す。そして当該遊技者識別情報及び遊技情報を従業員用携帯端末600に送出する(ステップS1105)。従業員用携帯端末600は、これらの情報を受信すると、受信した遊技情報を当該遊技者識別情報に係る遊技者の遊技情報として表示手段630に表示する(ステップS1106)。なお、従業員携帯端末600が、アプリケーションプログラムをインストールすることで、多種多様な機能を有することができる機器、例えばスマートフォンである場合には、遊技者識別情報の入力操作を行う前に、遊技場管理システム用のアプリケーションプログラムを起動させる操作が必要である。なお本実施例においては、入力手段610を用いて、閲覧対象の遊技者の遊技者識別情報を従業員用携帯端末600に入力する構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、閲覧対象の遊技者の会員用記録媒体700等を翳す等して読み取り手段620を通じて閲覧対象の遊技者の遊技者識別情報を従業員用携帯端末600に入力する構成としても良い。さらに、遊技機100の台番号や台間機200の台間機番号を入力して、当該遊技機100で現在遊技している遊技者の遊技情報や、当該遊技機100で遊技していた遊技者の遊技情報を表示可能としても良い。
【0087】
また、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末600を用いて、管理装置500に記憶されている遊技機100毎(遊技機識別情報毎)の遊技情報を閲覧する遊技情報閲覧処理について説明する。
【0088】
従業員用携帯端末600が、入力手段610を通じて遊技場の従業員等のユーザから遊技機識別情報(表示手段230に表示させるべき情報を特定可能な特定情報の一例)の入力操作及び入力された遊技機識別情報の送出を実行する旨の操作を受け付けると、従業員用携帯端末600は、入力された遊技機識別情報及び閲覧命令を管理装置500に送出する。管理装置500は、受信した遊技機識別情報に基づき遊技情報記憶領域551内を検索し、当該遊技機識別情報に関連付けて記憶されている遊技情報を遊技情報記憶領域551から呼び出す。そして当該遊技機識別情報及び遊技情報を従業員用携帯端末600に送出する。従業員用携帯端末600は、これらの情報を受信すると、受信した遊技情報を当該遊技機識別情報に係る遊技機の遊技情報として表示手段630に表示する。なお、遊技機識別情報に代えて台間機識別情報を入力する構成としても良い。
【0089】
このように、遊技場管理システムを構成することによって、遊技場の従業員等は、わざわざ事務所に赴かなくても、自らが携帯している従業員用携帯端末から情報を閲覧することができ、閲覧の時間と手間を省くことができる。そのためクレームを申し立てた遊技者等を待たせて、怒らせることがなくなり、遊技者に対するサービスの質を向上させることができる。すなわち、例えば遊技者から貯玉数がおかしい、等の指摘を受けた場合、従業員等は従業員用携帯端末600を用いて、速やかに管理装置500の遊技情報記憶領域551に遊技者識別情報に関連付けて記憶されている貯玉数や再プレイ数等を確認することで、当該指摘に速やかに対応することができるようになる。また呼出ランプ等の情報表示装置(図示省略)を見て、大当り回数等に疑問を感じた従業員等は、わざわざ事務所に赴かなくても、従業員用携帯端末600を用いて速やかに遊技情報記憶領域551に遊技機識別情報に関連付けて記憶されている遊技情報を閲覧することができるようになる。
【0090】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様を取ることが可能である。
【0091】
また本発明は、前述した実施例の機能を実現するプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0092】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、このコンピュータにインストールされるプログラム自体も本発明の技術的範囲に含まれる。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含む。この場合、プログラムの提供方法としては、CD−ROM、DVD等の記憶媒体を用いて提供する方法や、電気通信回線を介して提供する方法等が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムの全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図2】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムの全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図3】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムの遊技機の全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図4】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムの台間機のハードウェア構成を例示的に示す概念図である。
【図5】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムの管理装置のハードウェア構成を例示的に示す概念図である。
【図6】(a)及び(b)は、本発明の一実施例である実施例1の遊技情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
【図7】本発明の一実施例である実施例1の識別情報対応テーブルの構造を模式的に示した図である。
【図8】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムの従業員用携帯端末の全体的な構成を例示的に示す概念図である。
【図9】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【図10】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【図11】本発明の一実施例である実施例1の遊技場管理システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0094】
A:遊技領域、B:遊技媒体発射領域、
100:遊技機、110:遊技機本体、111:盤面、112:外レール、113:図柄表示装置、114:始動入賞口、115:大当たり入賞口、116:アウト口、117:谷釘、118:内レール、121:上皿、122:下皿、123:ハンドル、130;表示器、
200:台間機、210:読み取り/書き込み手段、215:紙幣識別手段、225:排出制御手段、230:通信手段、235:入力手段、240:表示手段、245:台間機制御手段、250:持玉数記憶手段、255:残金情報記憶手段、260:貯玉数記憶手段、265:バス
300:台管理装置、400:島管理装置、
500:管理装置、503:外部記憶媒体接続手段、504:メディア、505:記憶手段、506:入力手段、507:表示手段、508:通信手段、509:バス、510:制御手段、551:遊技情報記憶領域、552:識別情報対応テーブル記憶領域、553:機器情報記憶領域
600:従業員用携帯端末、610:入力手段、620:読み取り手段、630:表示手段、640:制御手段、650:通信手段、
700:会員用記録媒体、750:ビジター用記録媒体
801:ネットワーク、802:ネットワーク
900:各台計数機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場に複数設置される遊技機及び当該遊技機と対応して設置される台間機から出力される信号を受信して、前記遊技機及び前記台間機に係る遊技情報を管理する管理装置と、当該管理装置と相互に通信可能に接続されている従業員用携帯端末とからなる遊技場管理システムであって、
前記従業員用携帯端末は、
遊技情報を表示可能な表示手段と、
前記表示手段に表示させるべき情報を特定可能な特定情報を入力可能な特定情報入力手段と、
前記特定情報入力手段によって入力された前記特定情報を送出させる制御を行う携帯端末制御手段とを有し、
前記管理装置は、
前記遊技情報を記憶する記憶手段と、
前記遊技機及び前記台間機から受信する信号に基づき遊技情報を前記記憶手段に記憶させる制御を行い、また前記特定情報を受信すると、前記記憶手段に記憶されている遊技情報を前記従業員用携帯端末に送出させる制御を行う管理装置制御手段とを有することを特徴とする、遊技場管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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