遊技場装置及び遊技場用システム
【課題】遊技者が遊技中においても、現在所有中の遊技媒体数に応じた特殊景品の景品数及び端玉を把握することができ、これら数値に基づき遊技を進行可能な遊技場装置を提供する。
【解決手段】遊技台毎に設けられた遊技場装置(各台計数機10)であって、遊技媒体を計数する計数部14と、計数値の範囲内で遊技媒体を遊技者に返却する返却部15と、計数値から返却部15で返却された遊技媒体数を減算して計数値を更新する計数値更新手段と、計数値から、遊技媒体を景品と交換するときの交換率に基づいて景品の景品数を算出する景品数算出部131と、計数値を景品と交換可能な遊技媒体数で除算した余りを端数として算出する端数算出手段132と、計数値と景品の景品数と端数とを表示する計数値表示部11とを備え、計数値表示部11は、計数値の更新に伴い更新された計数値と、この計数値に対応する景品の景品数及び端数を表示する構成としてある。
【解決手段】遊技台毎に設けられた遊技場装置(各台計数機10)であって、遊技媒体を計数する計数部14と、計数値の範囲内で遊技媒体を遊技者に返却する返却部15と、計数値から返却部15で返却された遊技媒体数を減算して計数値を更新する計数値更新手段と、計数値から、遊技媒体を景品と交換するときの交換率に基づいて景品の景品数を算出する景品数算出部131と、計数値を景品と交換可能な遊技媒体数で除算した余りを端数として算出する端数算出手段132と、計数値と景品の景品数と端数とを表示する計数値表示部11とを備え、計数値表示部11は、計数値の更新に伴い更新された計数値と、この計数値に対応する景品の景品数及び端数を表示する構成としてある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技台毎に設置された遊技場装置及び遊技台毎に各台計数機を備えた遊技場用システムに関し、特に、遊技において獲得した遊技媒体数に基づいて景品交換に関する情報を表示する遊技場装置及び遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機が設置された遊技場には、遊技媒体を貸出す台間機が、遊技機毎に設置されており、この台間機に、現金や有価価値の記録された記録媒体(プリペードカード、ICコインなど)又は貯玉会員カード等を投入することで、遊技媒体が貸出されて遊技者に提供される。
また、台間機と一体又は別体に、遊技媒体を計数する計数装置とこの計数装置で計数された遊技媒体を再び遊技者に返却する返却装置とを備える各台計数機の設置が増加している。この各台計数機は、遊技機で取得した遊技媒体を計数装置で計数させて、一時的に記憶させておくことができるとともに、この記憶した遊技媒体数を、遊技に用いるために、遊技者の操作によって再び返却することができるように構成されている。
【0003】
このような各台計数機では、遊技媒体を計数した計数値を所定の記憶媒体(磁気カード、ICカード、ICコイン等)に出力し、景品カウンターにおいて、換金可能な景品である特殊景品又は換金不可能な景品である一般景品と交換される。
このとき、遊技者が予想した換金額より、実際に景品交換で得た換金額が少ない場合がある。これは、遊技者が、遊技中では、獲得した遊技媒体の概算の数による予想の値でしか予測できないためである。そのため、遊技者は、遊技中に現在獲得した遊技媒体数を把握し、この遊技媒体数に基づいた景品交換に関する情報を正確に把握したいという要望がある。
【0004】
このような遊技中に景品交換に関する情報を把握する技術として、現在所有中の遊技媒体数を計数値に基づいて算出するとともに、この遊技媒体数を現金に交換した場合に得られる金額を換金率に基づいて算出し、遊技者に表示する換金額表示装置が提案されている(特許文献1)。
このような換金額表示装置によれば、現在所有中の遊技媒体数を特殊景品と交換した場合の換金額が表示されるため、遊技中でも容易に景品交換に関する情報を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−79924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、遊技中において現在所有中の遊技媒体数を現金に交換した場合の換金額を把握することができるが、現在所有中の遊技媒体数を特殊景品と交換した場合の景品数を把握することができなかった。
また、一般に景品交換においては、所定の景品と交換可能な遊技媒体に満たない端数の遊技媒体(端玉)は、遊技場に回収されて無駄になることが多く、遊技者が端玉を有効に利用できないという問題があった。
さらに、遊技者は獲得した遊技媒体のうち、例えば、遊技で投資した金額分の遊技媒体数を、遊技に用いることなく景品交換時に確実に確保したい場合がある。しかし、遊技者は遊技に夢中になることで、予想以上に投資(再貸出)してしまい、所望の遊技媒体数を確保できない場合がある。
【0007】
本発明は、上記のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、遊技者が遊技中においても、現在所有中の遊技媒体数に応じた特殊景品の景品数及び端玉を把握することができ、これらの数値に基づき遊技を進行可能な遊技場装置及び遊技場用システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の遊技場装置は、遊技台毎に設けられた遊技場装置であって、遊技台で獲得した遊技媒体を計数する計数手段と、計数手段において計数された計数値の範囲内で遊技媒体を遊技台で遊技を行う遊技者に返却する返却手段と、計数値から返却手段で返却された遊技媒体数を減算して計数値を更新する計数値更新手段と、計数値から、遊技媒体を所定の景品と交換するときの所定の交換率に基づいて景品の景品数を算出する景品数算出手段と、計数値を景品と交換可能な遊技媒体数で除算した余りを端数として算出する端数算出手段と、計数値と、景品の景品数と、端数とを表示する表示手段と、を備え、表示手段は、計数値の更新に伴い、更新された計数値と、この計数値に対応する、景品の景品数及び端数を表示する構成としてある。
【0009】
また、本発明の遊技場用システムは、遊技台毎に設けられる複数の遊技場装置と、各遊技場装置が保有する所定のデータを受信し、遊技場装置毎のデータを管理する管理装置と、を備えた遊技場用システムであって、遊技場装置が、前述の遊技場装置であり、データは、遊技場装置に設けられた遊技媒体を計数する計数手段で計数された計数値である構成としてある。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遊技者が遊技中においても、現在所有中の遊技媒体数に応じた特殊景品の景品数及び端玉を把握することができ、これらの数値に基づき遊技を進行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置が適用される遊技場用システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置及び遊技機の構成を示す外観正面図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る各台計数機の具体的な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る特殊景品数表示画面の構成を示す図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係る返却禁止特殊景品数入力画面の表示例及び特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置の払出処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置の返却禁止特殊景品数の判定を含む払出処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置の精算処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第一実施形態に係る景品交換装置における特殊景品交換予定数の表示例を示す図である。
【図11】本発明の第一実施形態に係る特殊景品種類選択画面の表示例及び特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【図12】本発明の第二実施形態に係る各台計数機の具体的な構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第二実施形態に係る特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る遊技場装置及び遊技場用システムの好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
本発明の遊技場装置及び遊技場用システムの第一実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の遊技場装置及び遊技場用システムの構成について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る遊技場装置が適用される遊技場用システムの構成図であり、図2は、本発明の第一実施形態に係る遊技場装置及び遊技機の構成を示す外観正面図である。
【0013】
図1に示すように、第一実施形態に係る遊技場用システム1は、複数の遊技機100が設置される遊技場(ホール)に備えられ、各台計数機10と、台間機20と、台コンピュータ30と、島コンピュータ40と、ホールコンピュータ50と、会員管理装置60と、現金貸玉管理装置70と、精算機80と、持ち玉管理装置90と、景品交換装置110とで構成されている。
また、これらの各装置が所定のネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク)を介してデータ通信可能に接続されている。
【0014】
遊技機100は、パチンコ機,スロットマシン,アレンジボール機,雀球機等、遊技球やメダル等の遊技媒体を使用して遊技を行う各種の遊技機が含まれる。また、各遊技機100からは、遊技状態を示す遊技信号として、大当り状態を示す大当り信号、大当りの抽選確率がアップする確率変動状態を示す確変信号等が出力され、遊技媒体の出入数を示す遊技信号として、遊技機100への遊技媒体の投入数を示すアウト信号、遊技機100から遊技媒体の払出数を示すセーフ信号、一ゲーム毎に出力されるスタート信号等が出力される。
なお、本実施形態における遊技機100は、パチンコ機を例に挙げて説明する。
【0015】
遊技機100の正面には、図2に示すように、上皿101、下皿102、発射ハンドル103、玉貸ボタン104等が備えられている。
上皿101は、遊技機100の遊技盤面の下側に配設され、遊技機100の遊技に使用するパチンコ玉を貯留するための玉貯留部である。具体的には、上皿101には、各台計数機10や台間機20から返却操作や貸出し操作等によって払い出される遊技媒体、遊技機100から賞球として払い出される遊技媒体が上皿101内に貯められるようになっている。
そして、遊技者が遊技機100の発射ハンドル103を操作することにより、上皿101に貯められた遊技媒体が1球ずつ遊技機100の遊技盤面に発射されて、遊技が行えるようになっている。
【0016】
下皿102は、上皿101に貯留しきれずにあふれたオーバーフロー玉が貯留される玉貯留部である。
また、この下皿102には、図示しないレバーなどによる操作によって、上皿101に貯留されている貯留玉を流し込むことができるようになっている。
さらに、下皿102の底面側には、後述する各台計数機10の受皿12cが配設されており、レバー操作を行うことにより、下皿102に貯留されている遊技媒体を各台計数機10の受皿12dに落下させて流し込むことができるようになっている。
玉貸ボタン104は、現金が投入されている場合に操作されると、予め設定された貸出料金に対応する遊技媒体が所定数単位(例えば、貸出料金4円で500円分に相当する125個)で貸出される(売上玉)。また、この操作によって、売上玉の数量を示す売上信号が、後述する台間機20から出力され、台コンピュータ30や各台計数機10へ入力される。
【0017】
各台計数機10は、図2に示すように、遊技機100に対して一対一に対応し、遊技機100の下方に設置され、遊技によって遊技者が獲得した遊技媒体を遊技機100毎に計数する。
各台計数機10には、計数値表示部11と、返却ボタン12a,レバー12b,受皿12c等が設けられている。
【0018】
計数値表示部11は、7セグメントLEDとタッチ操作可能なタッチパネル等で構成され、景品交換に関する情報が表示される。
この景品交換に関する情報とは、例えば、後述する計数部14によって既に計数された値からなる現時点の持玉(以下、計数値という)、現金と交換可能な特殊景品の種類毎の景品数、特殊景品と交換可能な遊技媒体数に満たない端数(以下、端玉という)等である。
なお、計数値表示部11における具体的な表示態様については後述する。
【0019】
返却ボタン12aは、各台計数機10で計数された計数値がある場合に操作されると、後述する返却部15によって、この計数値に相当する範囲内で遊技媒体が所定数単位で、後述するノズル24を介して返却される(景品戻り玉)。
【0020】
受皿12cは、下皿102の下方に設けられており、この下皿102から投下される遊技媒体を受け入れて貯留可能となっている。この受皿12cの底面には開口部(図示せず)が形成されており、この開口部には、遊技媒体を各台計数機10の内部へ誘導する流路(図示せず)が連通している。また、開口部にはシャッター(図示せず)が取り付けられており、レバー12bを操作することでシャッターが動作し開口部を開閉可能としている。
このシャッターが開口部を塞いで閉状態となっているときは、下皿102から投下された遊技媒体が受皿12cに貯留する。一方、レバー12bが操作されてシャッターが開き開口部が開状態となると、受皿12cに貯留していた遊技媒体が開口部から流路に流れ込むようになっている。
【0021】
次に、第一実施形態に係る各台計数機10の具体的な構成について、図3を参照して説明する。各台計数機の具体的な構成を示すブロック図である。
各台計数機10は、図3に示すように、主に、計数値表示部11、入力操作部12、制御部13、計数部14、返却部15、記憶部16、通信部17から構成されている。
【0022】
計数値表示部11は、本発明に係る表示手段の一例であり、具体的には、図4に示す、特殊景品数表示画面を表示する。この特殊景品数表示画面には、計数値と、この計数値に基づいた特殊景品の種類毎の景品数及び端玉が表示される。
特殊景品の種類毎の景品数は、計数値を、景品に交換するときの交換率に基づき、特殊景品の種類毎に算出された景品の個数であり、端玉は、計数値を特殊景品と交換可能な遊技媒体数で除算(以下、割るという)した余りとして算出された遊技媒体数である。
例えば、図4に示すように、現時点の計数値(10513玉)に対して、特殊景品の種類毎の景品数は、特殊景品大が6個,特殊景品中が1個,特殊景品小が1個,端玉が13玉のように表示される。
なお、計数値表示部11が表示する計数値は、後述する計数部14で遊技媒体が計数されると加算され、後述する返却部15で遊技者に遊技媒体が返却されると減算されて更新がされる(計数値更新手段)。その結果、計数値の更新に伴い、この更新された計数値に対応して、特殊景品の種類毎の景品数及び端数が表示されることになる。
【0023】
このように、遊技者は、現時点の計数値に対応した特殊景品の景品数や端玉を遊技中にリアルタイムに把握することができる。また、遊技者は、現時点の計数値を交換した場合に、いくつの特殊景品の景品数が得られるかを常に把握でき、遊技の止め時を誤ることを防ぐことができる。
なお、特殊景品の種類毎の景品数、端玉の具体的な算出方法は後述する。
【0024】
また、画面下方には、端玉からの遊技媒体の払い出しのみで遊技を行うか否かの設定(端玉遊技設定)が可能なメニューボタンBと、その上方に現在の端玉遊技設定の設定状態とが表示されている。
具体的には、図5に示すように、メニューボタンBが押下されると、設定画面が表示される。そして、遊技者により、端玉遊技設定ボタンB1が押下されることで、端玉遊技の設定有り(ON)と端玉遊技の設定無し(OFF)とが切り替わって設定される。また、設定が変更されると、特殊景品数表示画面上の端玉遊技設定の設定状態(ON又はOFF)も更新がされることになる。
【0025】
入力操作部12は、各台計数機10の正面に配設された遊技者が入力操作可能な入力手段である。具体的には、入力操作部12は、上述した返却ボタン12a、レバー12b等からなる。
【0026】
制御部13は、CPUなどで構成されており、記憶部16に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、各台計数機10が備える各種機能を実行・制御する。
具体的には、制御部13は、景品数算出部131、端数算出部132、返却禁止部133を備えている。
景品数算出部131は、後述する計数部14において計数された計数値に基づいて、特殊景品の景品数を景品種類毎に算出する。さらに、景品数算出部131は、遊技媒体を景品に交換するときの交換率に基づいて特殊景品の景品数の算出を行う。なお、交換率は、後述するホールコンピュータ50で管理されており、例えば、遊技場の営業時間外にホールコンピュータ50から各台計数機10に送信され、各台計数機10の記憶部16に記憶されるようになっている。
端数算出部132は、計数値を、特殊景品と交換可能な遊技媒体数で割った余りを端玉として算出する。
【0027】
次に、特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を算出する方法を、図4を参照して具体的に説明する。
特殊景品の種類毎の景品数は、計数値に交換率を掛けて(乗算)、積(換金額)を算出し、この積を特殊景品の交換金額に相当する「特殊景品単価」で割って、算出する。また、端玉は、積を最も小さい特殊景品単価で割った余りから算出する。
なお、以下では、交換率が3円/玉、特殊景品単価(特殊景品大:5000円,特殊景品中:1000円,特殊景品小:500円)が設定されているものとする。
【0028】
具体的には、図4に示すように、計数値が10513玉である場合、31539円(10513玉×3円/玉)が積として算出される。そして、この積を、特殊景品大、特殊景品中、特殊景品小の順に、それぞれの特殊景品単価で割ったときの商を、特殊景品の種類毎の景品数として算出する。計数値を特殊景品単価で割る際には、余りがその特殊景品単価で割れなくなるまで行う。その結果、特殊景品大が6個(31539÷5000の商であり、このときの余りは1539)、特殊景品中が1個(1539÷1000の商であり、このときの余りは539)、特殊景品小が1個(539÷500の商であり、このときの余りは39)、と算出される。
そして、最も小さい特殊景品単価で割った場合の余りは、39円であり、この39円を交換率(3円/玉)で割ることで端玉13玉が算出される。
このように、景品数算出部131及び端数算出部132において特殊景品の種類毎の景品数及び端玉が算出される。なお、特殊景品の種類毎の景品数及び端玉は、後述する記憶部16に記憶される。
【0029】
ここで、特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を算出する方法として、上述したように本実施形態では、計数値を金額に換算するとともに、この金額を特殊景品の交換金額に相当する「特殊景品単価」で割って算出したが、「特殊景品と交換可能な遊技媒体数」から特殊景品の種類毎の景品数と端玉を直接算出することもできる。
すなわち、本実施形態では、計数値に交換率を掛けて、その積(換金額)を特殊景品との交換金額に相当する特殊景品単価で割ることで、景品数を算出するとともに、その余りから端数を算出した。
【0030】
ところが、遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換する場合には、その景品の価値に相当する遊技媒体を店員に渡して景品交換を行う場合もある。例えば、遊技媒体を景品である「たばこ」に交換する場合には、この「たばこ」と交換可能な遊技媒体数を店員に渡すことで交換を行うことができる。
現金と交換可能な特殊景品の場合も同様であり、例えば、500円に相当する特殊景品小では、遊技者は、約166個(500円÷3円/玉)の遊技媒体を店員に渡すことで、一の特殊景品小を得ることができる。
つまり、約166個は、特殊景品小と交換可能な遊技媒体数となっている。同様に、約333個(1000円÷3円/玉)が、特殊景品中と交換可能な遊技媒体数となり、また、約1666個(5000円÷3円/玉)が、特殊景品大と交換可能な遊技媒体数となる。このように、特殊景品の種類に対応した交換可能な遊技媒体数を予め定めておくことで、上記の例における計数値10513玉からこの特殊景品の種類に対応した交換可能な遊技媒体数を用いて、特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を、以下のように算出することができる。
【0031】
具体的には、計数値10513玉を、特殊景品大、特殊景品中、特殊景品小の順に、それぞれの特殊景品と交換可能な遊技媒体数で割ったときの商を特殊景品種類毎の景品数として算出する。計数値を各特殊景品と交換可能な遊技媒体数で割る際には、余りがその特殊景品と交換可能な遊技媒体数で割れなくなるまで行う。その結果、特殊景品大が6個(10513÷1666.66・・の商であり、このときの余りは513)、特殊景品中が1個(513÷333.33・・の商であり、このときの余りは179)、特殊景品小が「1個」(179÷166.66・・の商であり、このときの余りは13)、余り13が端数と算出され、特殊景品の交換金額に相当する特殊景品単価を用いて算出した結果と同値となる。
このような結果になるのは、特殊景品単価が、特殊景品と交換可能な遊技媒体数を単に金額に換算したものだからであり、このことから、特殊景品単価と、特殊景品と交換可能な遊技媒体数とは、等価な数値といえる。
【0032】
返却禁止部133は、遊技者から遊技媒体の返却に係る操作がされた場合、後述する返却部15による端玉を除いた遊技媒体の返却を禁止する。
具体的には、図5に示すように、上述した端玉遊技設定ボタンB1が押下されて、端玉遊技設定がされている場合(ON)、返却禁止部133は、端玉以外の遊技媒体の返却を禁止する。すなわち、計数値のうち端玉は全て(0玉まで)払い出され、端玉を除いた遊技媒体は遊技者に返却されないことになる。
このように、端玉遊技設定を行い、端玉からの遊技媒体の払い出しのみとすることで、遊技者が気付かないうちに、遊技媒体の払い出しが、景品交換可能な遊技媒体数からなる景品領域まで浸食することがなく、端玉からなる端玉領域までの払い出しで停止することになる。その結果、例えば、遊技者は、遊技終了間際に端玉遊技設定を有効として、端玉を全て使い切ることができ、その結果、景品交換時に端玉が生じないように遊技を進行できるので、望まない景品の取得や、端玉を放棄して無駄にすることがない。
【0033】
また、返却禁止部133は、遊技媒体の返却を、特殊景品の種類単位又は特殊景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位の一方又は双方で禁止する。
具体的には、図6に示すように、上述した設定画面から、返却禁止設定ボタンB2が押下されると、返却禁止特殊景品数入力画面が表示される。この返却禁止特殊景品数入力画面は、特殊景品の種類「大」「中」「小」をそれぞれ選択可能な3個の「大」・「中」・「小」ボタンと、返却を禁止したい特殊景品の個数を選択可能な「0」〜「9」の10個のボタンが配置されている。これによって、遊技者は、特殊景品の種類単位となる「特殊景品大」や、景品数単位となる「特殊景品大 ○個」等で返却を禁止したい「返却禁止特殊景品数」を入力することができる。
【0034】
そして、返却禁止部133は、この入力された返却禁止特殊景品数に基づいて、遊技媒体の返却を禁止する。
例えば、図6を参照して説明すると、返却禁止特殊景品数入力画面を介して、遊技者により景品数単位となる「特殊景品大 4個」及び「特殊景品中 1個」が返却を禁止する返却禁止特殊景品数として設定された場合では、返却ボタン12aが続けて押下され、遊技媒体が継続して払い出されても、設定した「特殊景品大 4個」及び「特殊景品中 1個」に対応する遊技媒体の払い出しは行われない。すなわち、設定した返却禁止特殊景品数に対応する遊技媒体は、返却禁止部133によって遊技に用いられることなく確保されることになる。
さらに、入力後、確定ボタンが押下されると、画面が推移し、特殊景品数表示画面には、使用不可能な返却禁止特殊景品数を表示する領域R1と、使用可能な特殊景品数を表示するR2とが表示される。
【0035】
このように、返却禁止部133により、遊技者は、計数値の中から残しておきたい特殊景品を設定できるので、設定した範囲内で確実に遊技を終了することができる。また、遊技で投資した金額と比較し、この投資した金額分を景品交換時に確保したい場合などに返却禁止特殊景品数を設定することで、計画的に遊技を進行することができ、遊技にのめり込むのを防止できる。
また、返却禁止特殊景品数入力画面より設定された返却禁止特殊景品数は記憶部16に記憶される。
なお、返却禁止部133の具体的な動作については、後述の遊技場装置(各台計数機10)の払出処理において説明する。
【0036】
計数部14は、受皿12cから投下された遊技媒体を計数する本発明に係る計数手段である。
具体的には、計数部14は、遊技媒体が流入・転動可能な流路に計数センサ(例えば、フォトインタラプタや近接センサ等)が内蔵されており、この計数センサを通過する遊技媒体が検知されて計数されるようになっている。この計数結果は、計数値信号として出力され、記憶部16に記憶されるとともに、通信部17を介して、後述する台コンピュータ30や持ち玉管理装置90等に送信される。
【0037】
返却部15は、入力操作部12の返却ボタン12aによる操作に応じて、既に計数済みの計数値の範囲内で、遊技媒体を各台計数機10に対する遊技機100で遊技を行う遊技者に返却(再貸出)する本発明に係る返却手段である。
具体的には、返却部15は、遊技者に返却する遊技媒体の返却数をカウントする手段(例えば、フォトインタラプタや近接センサ等のセンサ)を備えており、返却ボタン12aが押下操作されると、計数済みの計数値を上限として、所定数毎の遊技媒体を、端玉から返却した後、交換可能な遊技媒体数が小さい特殊景品に対応する遊技媒体から遊技機100の上皿101にノズル24を介して順次返却する。この返却ボタン12aによる操作は、景品戻り玉信号として出力され、通信部17を介して、後述する台コンピュータ30に送信される。
【0038】
記憶部16は、例えば、ROM,RAM,ハードディスク等で構成され、各台計数機10が備える各種機能に関するプログラムや景品交換に関する所定の情報等を記憶する。
例えば、計数部14によって計数された遊技媒体数を示す「計数値」、返却部15によって返却された遊技媒体数を示す「景品戻り玉数」、現金投入分に対して貸出された遊技媒体数を示す「売上玉数」、遊技者が予め遊技場に貯留した遊技媒体から引き出された遊技媒体数を示す「再プレイ玉数」等の遊技媒体の払出しに関する情報を、各台計数機10に対応する遊技機100毎に記憶する。
また、記憶部16は、景品数算出部131によって算出された「特殊景品の種類毎の景品数(景品数単位)」,端数算出部132によって算出された「端玉」、返却禁止特殊景品数入力画面より設定された「返却禁止特殊景品数」等を記憶する。さらに、端玉遊技設定の設定値(ON又はOFF)や、ホールコンピュータ50から送信された交換率を記憶する。
このように、各台計数機10に対応する遊技機100毎に、計数値のうち、例えば、特殊景品大4,特殊景品中2,特殊景品小1のように、「景品数単位」で記憶することで、計数値に応じた特殊景品の個数を容易に表示することができる。
【0039】
通信部17は、各台計数機10と対応する台間機20及び台コンピュータ30と接続し、これらとの間でデータの送受信を行うデータ通信手段である。通信部17から、各台計数機10で生成・出力された各種データが出力され、台コンピュータ30を介して、島コンピュータ40が接続される各種機器・装置に送信されることになる。
また、台間機20からの売上玉数を示す売上信号,再プレイ玉数を示す再プレイ玉信号、遊技機100からのアウト玉数を示すアウト信号,セーフ玉数を示すセーフ信号を入力するようになっている。
【0040】
台間機20は、遊技媒体を貸し出す装置であり、遊技機100に一対一に対応して設けられている。台間機20は、現金やカードが投入されることによって、投入金額に応じた遊技媒体の売上数を示す売上信号を出力するとともに、対応する遊技機100へ売上数分の遊技媒体を貸し出すように構成されている。
具体的には、台間機20の前面には、紙幣投入口21、投入額表示部22、払出しボタン23、ノズル(払出通路)24、入力部25、会員カード挿入口26、ICコイン投入口27、ICコイン返却口28、会員カード・ICコイン返却ボタン29が設けられている。
【0041】
紙幣投入口21は、遊技者が遊技媒体を借りるために、所定の紙幣(千円札、二千円札、五千円札、一万円札等)を投入する投入口である。
投入額表示部22は、7セグメントLEDなどで構成され、紙幣投入口21から投入された現金の合計を表示する。また、本実施形態においては、投入額表示部22に、上述した図4に示す特殊景品数表示画面を表示し、景品交換に関する情報を表示してもよい。
【0042】
払出しボタン23は、後述する会員管理装置60において遊技者の貯玉が所定数以上ある場合に操作されると、その貯玉の範囲内で遊技媒体が遊技機100から所定数払い出され、遊技に使用できるようになっている(再プレイ玉)。ここで、貯玉とは、遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換せずに、遊技場に預け入れることをいい、例えば、遊技終了時に所定の貯玉ボタンの押下操作などによって行われる。
また、払出しボタン23の押下によって、再プレイ玉数を示す再プレイ玉信号が、台間機20から出力され、台コンピュータ30や各台計数機10へ入力される。
ノズル24は、景品戻り玉などを払い出す(返却)に際して遊技媒体を遊技機100の上皿101に誘導して排出する管状誘導部材として構成されている。
入力部25は、複数のボタンで構成され、うち10個のボタンが0〜9のいずれかの数字に対応している。遊技者は、この入力部25を操作することにより、例えば、再プレイ玉を引き出す際に必要となる暗証番号を入力することができる。
【0043】
会員カード挿入口26は、貯玉会員カードを挿入する開口である。この会員カード挿入口26の内部には、挿入された貯玉会員カードから会員番号を読み取る会員カード読取部(図示せず)が設けられており、読み取られた会員番号を、通信部17を介して後述する会員管理装置60へ送信する。
そして、この会員カード読取部で貯玉会員カードが読み取られた遊技者には、会員向けの各種サービス、例えば遊技機情報の閲覧や貯玉の引き出し(再プレイ)等のサービスが提供される。なお、この会員カード読取部で読み取り可能な会員カードは、ICカードや磁気カード、バーコード等を表示したカード等、所定の会員情報等を読み書き可能な記憶媒体であれば、どのような構成のカードであってもよい。
【0044】
ICコイン投入口27は、ICコインが投入される開口である。
ICコイン返却口28は、後述する会員カード・ICコイン返却ボタン29の操作に基づき、ICコインが発行(返却)されるICコインの出口として構成されている。
会員カード・ICコイン返却ボタン29は、遊技の終了時に遊技者によって操作される操作手段であり、紙幣投入口21から投入された現金の残高がある場合、又は、各台計数機10で計数された計数値がある場合に操作されると、現金の残高,計数値,貸出料金等の情報が記録されたICコインが返却(発行)される。
さらに、会員カード挿入口26に貯玉会員カードが挿入されている場合において、会員カード・ICコイン返却ボタン29が操作されると、その貯玉会員カードを排出(返却)する。このとき、計数値がある場合は、この計数値を貯玉として通信部17から会員管理装置60に送信される。
また、貯玉会員カードが排出(返却)されたとき、又は、ICコインが返却(発行)されたときは、現時点の計数値と、特殊景品の種類毎の景品数が通信部17から景品交換装置110に送信される。
【0045】
台コンピュータ30は、遊技機100に対して一対一に対応して備えられる情報処理装置からなり、遊技機100、各台計数機10及び台間機20と接続されており、遊技機100、各台計数機10及び台間機20から出力された各種信号(計数値信号,売上信号,再プレイ玉信号,景品戻り玉信号,遊技信号(アウト信号,セーフ信号,大当り信号)等)を受信し、通信回線を介して島コンピュータ40へ信号を送信する。
【0046】
島コンピュータ40は、複数の遊技機100からなる遊技機島単位で備えられる情報処理装置からなり、各台コンピュータ30から送信されてきた各種信号を受信し、適宜蓄積または集計してネットワーク上の他装置(ホールコンピュータ50,会員管理装置60,現金貸玉管理装置70,精算機80,持ち玉管理装置90,景品交換装置110)へ送信する。
例えば、遊技機100から出力される各種の遊技状態を示す遊技信号は、島コンピュータ40を経由して後述するホールコンピュータ50に中継・入力される。また、各台計数機10で生成・出力される遊技媒体の計数情報は、島コンピュータ40を経由して後述するホールコンピュータ50に入力されるとともに、後述する持ち玉管理装置90にも入力される。さらに、台間機20で生成・出力される受け入れられた現金や遊技媒体の貸出に使用された現金・残金等の現金情報は、島コンピュータ40を経由して後述する現金貸玉管理装置70に入力される。
【0047】
ホールコンピュータ50は、プログラム制御により動作する情報処理装置であって、通常、遊技場の管理者が操作可能な場所、例えば、カウンター奥の管理室等に設置されている。このホールコンピュータ50により、遊技場に備えられる全遊技機100に関する遊技情報が記憶・管理・分析されるようになっており、遊技情報の他に、遊技場において必要な営業管理情報等も管理する。
そして、ホールコンピュータ50は、例えば、各島コンピュータ40から通信回線を介して送信される各種遊技信号(アウト信号、セーフ信号、スタート信号、大当り信号等)に基づき算出される各種遊技情報(アウト玉数、セーフ玉数、スタート回数、大当り回数、大当り出玉数等)を遊技機100毎に集計する。
また、ホールコンピュータ50では、遊技場の従業員などによって、遊技場毎又は遊技機100毎に遊技媒体を景品に交換するときの交換率が設定され、管理される。そして、この交換率は、例えば、遊技場の営業時間外に各台計数機10に送信される。
【0048】
会員管理装置60は、会員に関する情報を記憶・管理する。
この会員管理装置60の記憶手段には、会員データベースが記憶される。会員データベースは、「会員番号」と、「暗証番号」と、「貯玉」とを項目として構成されている。
「会員番号」は、会員一人一人を特定するために付与される番号である。この「会員番号」は、会員ごとに異なる番号が付される。
「貯玉」は、会員が大当り等で獲得した遊技媒体のうち、景品に交換せずに遊技場に預けておいた遊技媒体の数量をいう。この「貯玉」は、再プレイ玉数として払出されると減少する。
【0049】
現金貸玉管理装置70は、投入現金データベース(図示せず)を記憶しており、台間機20に投入された紙幣の金種及び枚数(又は金額)を管理する。また、現金貸玉管理装置70は、台間機20から送信されてきた貨幣の識別結果や売上玉数にもとづいて、投入現金データベースを更新する。
精算機80は、ICコインに入金した金額を遊技者に戻す装置である。
持ち玉管理装置90は、ICコインが発行される毎に各台計数機10から送信される計数値とコインIDを関連付けて記憶・管理している。
【0050】
景品交換装置110は、遊技場の景品交換カウンターなどに設置され、獲得した遊技媒体と景品との景品交換処理を行う情報処理装置である。具体的には、景品交換装置110は、図1に示すように、遊技者から提示されたICコインから各種データを読み取るICコインリーダ110aを備え、このICコインを特定可能なコインIDを読み取るとともに、持ち玉管理装置90に送信し、持ち玉管理装置90が記憶・管理するコインID毎の計数値、遊技機番号などを受信して、所定の景品交換処理を行う。
本実施形態で使用するICコインは、このICコインを特定可能なコインIDが読取可能に記録されているとともに、紙幣投入口21から投入された現金の合計(残高)と、各台計数機10で計数された計数値とを記録可能な記録媒体として構成されている。そして、この発行されたICコインを、発行した遊技機100と異なる遊技機100に投入することで、記録された計数値等に基づいて、遊技媒体を返却させて遊技を行うことができる。
【0051】
このように構成された遊技場用システム1において、各台計数機10が本発明に係る遊技場装置として動作する。
以下、各台計数機10において実行される、景品戻り玉を払い出す(返却)時の払出処理を参照しつつ、遊技場装置としての動作を説明する。
図7は、第一実施形態における遊技場装置の払出処理を示すフローチャートである。なお、以下の説明においては、遊技者は、計数値が有る場合の例を示して説明する。
【0052】
払出処理は、例えば、各台計数機10の返却ボタン12aが押下操作されると、図7に示す処理フローが開始される。
まず、この返却ボタン12aが操作された各台計数機10に対応する遊技機100において、端玉遊技設定がされているか否かを判定する(ステップS10)。具体的には、制御部13が、記憶部16に記憶されている端玉遊技設定の設定値を参照し、判定する。
【0053】
判定の結果、端玉遊技設定がされている場合(ON)は(ステップS10:YES)、端玉と、予め設定した所定数とで比較判定を行う(ステップS11)。これは、予め設定した所定数を、例えば、一回の貸出操作によって払い出される遊技媒体数「125玉」と設定し、記憶部16に記憶されている端玉が、この所定数より大きいか否かを比較する。
比較した結果、端玉が所定数より大きい場合(ステップS11:YES)、返却部15は、端玉分から125玉を払い出す。そして、記憶部16に記憶されている端玉が125玉分減算されて更新される(ステップS12)。
一方、端玉が所定数より小さい場合(ステップS11:NO)、図5に示すように、返却部15は、残り端玉(13玉)を全て払い出す。そして、記憶部16に記憶されている端玉が0と更新される(ステップS13)。
このように、ステップS13においては、返却禁止部133によって、端玉を除く遊技媒体の返却が禁止される。すなわち、計数値のうち端玉のみが払い出されることになる。また、このように残り端玉を全て払い出すことで、端玉を使い切ることができ、その結果、端玉を捨てるなどして無駄にすることなく、有効に使うことができる。
【0054】
また、ステップS10の判定の結果、端玉遊技設定がされていない場合(OFF)は(ステップS10:NO)、上述のステップS11と同様に、端玉と、予め設定した所定数とで比較判定を行う(ステップS14)。
比較した結果、端玉が所定数より大きい場合(ステップS14:YES)、返却部15は、端玉分から125玉を払い出す。そして、記憶部16に記憶されている端玉が125玉分減算されて更新される(ステップS15)。
一方、端玉が所定数より小さい場合(ステップS14:NO)、返却部15は、残り端玉(13玉)を全て払い出す。そして、所定数の払い出しにおける不足分の遊技媒体数を、特殊景品から取り崩し、景品戻り玉として払い出す(ステップS16)。
すなわち、残り端玉で所定数の遊技媒体数を全て払い出せない場合には、特殊景品単価(特殊景品と交換可能な遊技媒体数)が最も小さい特殊景品から取り崩すことで、不足分の遊技媒体を払い出すことになる。具体的には、図5に示すように、特殊景品小の交換可能な遊技媒体数166玉(小数点以下は切り捨て)が景品戻り玉とされて、このうち所定数(125玉)から残り端玉(13玉)を差し引いた不足分の112玉が払い出される。これにより、残りの54玉が新たな端玉として設定されることになる。
このように、遊技媒体の払い出し(返却)に応じて計数値が更新されることに伴い、特殊景品の景品数及び端玉の表示も更新されて表示される。その結果、遊技者は、リアルタイムに現在獲得している景品に関する情報を把握することができる。
【0055】
次に、返却禁止特殊景品数の判定を含む払出処理について、図8を参照して説明する。図8は、第一実施形態における遊技場装置の返却禁止特殊景品数の判定を含む払出処理を示すフローチャートである。
【0056】
上述した図7の処理と同様に、各台計数機10の返却ボタン12aが押下操作されると、図8に示す処理フローが開始され、図7の処理で説明したステップS10〜ステップS11(端玉遊技設定の判定〜端玉と所定数との比較判定)が行われる。
ステップS11の判定の結果、端玉が所定数より大きい場合(ステップS11:YES)、図7の処理と同様に、返却部15は、端玉分から125玉を払い出すとともに、記憶部16に記憶されている端玉が125玉分減算されて更新される(ステップS12)。
【0057】
一方、端玉が所定数より小さい場合(ステップS11:NO)、返却禁止特殊景品数を除く計数値が、全て返却されたか否かを判定する(ステップS20)。すなわち、使用可能な特殊景品の景品数(図6、領域R2参照)が、景品戻り玉として全て払い出されて「0」であるか否かを判定する。
判定の結果、返却禁止特殊景品数を除く遊技媒体が全て返却された場合(ステップS20:YES)、返却部15は、端玉を全て払い出し、記憶部16に記憶されている端玉が0と更新される(ステップS21)。
そして、例えば、「払い出し可能な玉はありません。」のような、景品戻り玉が払い出せない旨を示す警告がされる(ステップS22)。
【0058】
一方、返却禁止特殊景品数を除く遊技媒体が全て返却されていない場合(ステップS20:NO)、返却部15は、残りの端玉分を全て払い出す。そして、所定数の払い出しにおける不足分の遊技媒体数を、特殊景品から取り崩し、景品戻り玉として払い出す(ステップS23)。ここで使用される特殊景品は、返却禁止部133によって、返却禁止特殊景品数以外の返却可能な特殊景品(特殊景品小)から取り崩されることになり、設定された返却禁止特殊景品数は、遊技に用いられることなく確保されることになる。
このように、遊技者は、計数値の中から残しておきたい特殊景品を設定できるので、設定した範囲内で確実に遊技を終了することができる。
一方、ステップS10の判定の結果、端玉遊技設定がされていない場合(OFF)は、図7の処理と同様に、ステップS14〜ステップS16(端玉と所定数との比較判定〜特殊景品を払い戻し玉として払出し)が行われる。
【0059】
次に、第一実施形態における遊技場装置として動作する各台計数機10において実行される精算処理について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、第一実施形態に係る遊技場装置の精算処理を示すフローチャートであり、図10は、景品交換装置における特殊景品交換予定数の表示例を示す図である。
【0060】
精算処理は、例えば、遊技の終了を示す精算に係る操作(会員カード・ICコイン返却ボタン29の押下など)がされると、図9で示す処理フローが開始される。
まず、精算に係る操作がされた各台計数機10に対応する遊技機100において、遊技者は、計数値があるか否かを判定する(ステップS30)。具体的には、制御部13が、記憶部16に記憶されている計数値を参照し、判定する。
判定の結果、計数値がない場合は、精算処理が終了する(ステップS30:NO)。
一方、計数値がある場合には(ステップS30:YES)、貯玉会員カードが挿入されているか否かを判定する(ステップS31)。貯玉会員カードが挿入されている場合には(ステップS31:YES)、さらに、貯玉に係る操作が行われたか否かを判定する(ステップS32)。
そして、貯玉に係る操作が行われた場合には(ステップS32:YES)、計数値を会員管理装置60に送信する(ステップS33)。
【0061】
一方、貯玉に関する操作が行われていない場合には(ステップS32:NO)、貯玉会員カードが抜かれたか否かを判定する(ステップS34)。貯玉会員カードが抜かれた場合には(ステップS34:YES)、計数値と、特殊景品の種類毎の景品数とが、会員カードIDに対応付けて景品交換装置110に送信される(ステップS35)。
また、ステップS31の判定の結果、貯玉会員カードが挿入されていない場合には(ステップS31:NO)、ICコインが抜かれたか否かを判定する(ステップS36)。ICコインが抜かれた場合には(ステップS36:YES)、計数値と、特殊景品の種類毎の景品数とがコインIDに対応付けて景品交換装置110に送信される(ステップS37)。
【0062】
このように、遊技の終了を示す操作がされた場合に、ステップS35及びステップS37のように、特殊景品の種類毎の景品数が景品交換装置110に送信される。これによって、図10に示すように、景品交換装置110の図示しない表示部において、どの種類の特殊景品が、最大でどれくらい必要かを示す特殊景品交換予定数が表示される。また、この特殊景品交換予定数は、精算処理によって加算されるとともに、実際に景品交換が行われると減算されて、リアルタイムで更新される。
その結果、遊技場の従業員は、景品交換に必要な種類毎の景品数を把握することができる。例えば、閉店間際で景品カウンターが混雑する場合においても、遊技場の従業員は、景品交換で最大必要な種類毎の景品数を確実に把握することができるため、予め必要となる景品数を用意することで、作業効率を図ることができる。
【0063】
次に、特殊景品種類選択画面及び特殊景品数表示画面の表示例について図11を参照して説明する。
図11に示すように、上述した設定画面から、特殊景品種類選択ボタンB3が押下されると、特殊景品種類選択画面が表示される。この特殊景品種類選択画面では、特殊景品の種類毎、又は、一つの種類の特殊景品で景品数の表示を行うかを選択することができる。すなわち、特殊景品数表示画面に表示させる特殊景品の種類を選択可能な本発明の選択手段である。
【0064】
具体的には、特殊景品種類選択画面には、特殊景品大のみで景品数を表示する「大景品のみ」ボタン、特殊景品中のみで景品数を表示する「中景品のみ」ボタン、特殊景品小のみで景品数を表示する「小景品のみ」ボタン、全ての特殊景品の景品数を表示する(図4参照)「大中小景品全て」ボタンが配置されている。
例えば、特殊景品種類選択画面から、「小景品のみ」が選択された場合では、図11に示すように、現時点の計数値から特殊景品小のみで交換した場合の景品数(63個)が表示されることになる。
このように、選択に応じて、計数値が一の特殊景品のみの景品数で表示されるため、遊技者は、特殊景品の種類毎の景品数を合計して換金額を計算する手間がなく、容易に換金額を計算することができる。すなわち、遊技者は、各特殊景品の特殊景品単価を記憶しておくと、この特殊景品単価に景品数を掛けることで換金額を容易に算出できることになる。
なお、特殊景品種類選択画面を介すことなく、特殊景品数表示画面に表示される特殊景品の種類近傍をタッチすることによって、この選択に対応した特殊景品のみの景品数に切り替えて表示することとしてもよい。
【0065】
以上説明したように、本実施形態の遊技場装置によれば、遊技によって獲得した遊技媒体が計数されると、この計数された計数値から特殊景品の種類毎の景品数と端玉とが算出されて、表示がされる。これによって、遊技者は、現在所有中の遊技媒体数に応じた特殊景品の景品数及び端玉を、遊技中にリアルタイムに把握することができる。
また、端玉遊技設定を可能とすることで、遊技媒体の払い出しが、景品交換可能な遊技媒体数からなる景品領域まで浸食することがなく、端玉からなる端玉領域までの払い出しで停止できるので、望まない景品の取得又は端玉の放棄をなくすことができる。
さらに、計数値のうち、遊技媒体の返却を、特殊景品の種類単位又は特殊景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位の一方又は双方で禁止する。これによって、遊技者は、計数値の中から確保しておきたい景品数を設定できるため、設定した景品数分を確保しつつ、設定範囲外の景品数に応じた遊技媒体数で確実に遊技を行うことができる。
【0066】
[第二実施形態]
次に、本発明の遊技場装置及び遊技場用システムの第二実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。図12は、本発明の第二実施形態に係る各台計数機10の具体的な構成を示すブロック図であり、図13は、本発明の第二実施形態に係る特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【0067】
図12に示すように、本実施形態は、第一実施形態と比較して、制御部13が、遊技者によって景品交換されると推定される遊技媒体数を算出する景品交換数推定部134を備えている点で相違する。そして、本実施形態では、この推定した遊技媒体数に基づいて特殊景品の種類毎の景品数と端玉とを表示する構成としてある。なお、本実施形態において、第一実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0068】
景品交換数推定部134は、遊技に関する所定の情報に基づいて、各台計数機10に対応する遊技機100で遊技する遊技者によって景品交換されると推定される遊技媒体数を推定景品遊技媒体数として算出する。
遊技に関する所定の情報とは、アウト数A、セーフ数B、売上玉数C、景品戻り玉数D、再プレイ玉数F等を示す。これらの情報は、第一実施形態で説明したように、台間機20から入力される売上玉数C,再プレイ玉数Fと、遊技機100から入力されるアウト数A,セーフ数Bと、各台計数機10(返却部15)から入力される景品戻り玉数Dである。
具体的には、景品交換数推定部134は、計数部14において既に計数された計数値とは別に、例えば、遊技機100の上皿101に貯留されているような、計数していない遊技媒体数も含んで算出する。これによって、遊技者は、リアルタイムに遊技に応じた景品交換に関する情報を把握することができる。
なお、景品交換数推定部134によって算出された推定景品遊技媒体数は、記憶部16に記憶される。
【0069】
次に、特殊景品数表示画面の表示例について図13を参照して説明する。
図13に示すように、特殊景品数表示画面には、上述した計数値、特殊景品の種類毎の景品数、端玉の他に、「推定景品遊技媒体数」が表示される。
この推定景品遊技媒体数は、上述したように、景品交換数推定部134によって算出され、遊技に関する所定の情報に基づき、遊技者により景品交換されると推定される遊技媒体数を示す。
景品交換数推定部134は、次の手順において推定景品遊技媒体数を推定する。
アウト数Aからセーフ数Bを減算して差を求め、売上玉数Cと再プレイ玉数Fとを加算して和を求め、この和から前述の差を減算して差を求め、この差と景品戻り玉数Dとを加算することで、推定景品遊技媒体数Eを算出する。
これを式で表すと、次のようになる。
E=D+(C+F−(A−B))
【0070】
この式に示すように、推定景品遊技媒体数Eには、景品戻り玉数D、売上玉数C、再プレイ玉数F、そして、セーフ数Bが含まれる。これら景品戻り玉、売上玉、再プレイ玉、セーフ玉は、遊技機100の台皿又は各台計数機10の台皿を一度は通過する遊技媒体であり、各台計数機10又は島端計数機(遊技機島の端に設置されており、遊技媒体の数量を計数する装置、図示せず)で計数可能であって、この計数結果に応じた景品に交換可能な遊技媒体である。これらに対し、アウト玉は、遊技機100の場合、盤面に打ち出された玉であるが、もともとは景品戻り玉、売上玉、再プレイ玉、セーフ玉のいずれかであり、遊技機100の台皿又は各台計数機10の台皿に貯留していた遊技媒体であって、打ち出されることで景品に交換不能となった遊技媒体である。よって、推定景品遊技媒体数Eは、景品に交換可能な、景品戻り玉数D、売上玉数C、再プレイ玉数F、セーフ数Bの合計から、景品に交換不能なアウト数Aを減算することで得られた、遊技者がその時点で景品に交換可能な遊技媒体の数量を示すことになる。すなわち、推定景品遊技媒体数は、既に計数済みの計数値と、上皿101などに貯留されている計数していない遊技媒体数との合計の数を示している。
【0071】
そして、上述した景品数算出手段131によって、この推定景品遊技媒体数を計数値として、特殊景品の種類毎の景品数が算出される。
次に、推定景品遊技媒体数から特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を算出する方法を、図13を参照して具体的に説明する。
なお、以下では、第一実施形態と同様に、交換率が3円/玉、特殊景品単価(特殊景品大:5000円,特殊景品中:1000円,特殊景品小:500円)が設定されているものとする。
具体的には、図13に示すように、推定景品遊技媒体数(計数値)が10513玉である場合、31539円(10513玉×3円/玉)が積として算出される。そして、この積を、特殊景品大、特殊景品中、特殊景品小の順に、それぞれの特殊景品単価で割ったときの商を、特殊景品の種類毎の景品数として算出する。計数値を特殊景品単価で割る際には、余りがその特殊景品単価で割れなくなるまで行う。その結果、第一実施形態で示した計数値から特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を算出するのと同様に、特殊景品大が6個、特殊景品中が1個、特殊景品小が1個、端玉が13個と算出される。
このように、遊技者が景品交換すると推定される遊技媒体数を算出することができ、この推定した遊技媒体数に基づいて特殊景品の種類毎の景品数と端玉とが表示される。その結果、遊技者は、所有する遊技媒体を全て計数しなくとも、遊技によって現在所持している遊技媒体数に応じた特殊景品の種類毎の景品数や端玉を正確に把握することができる。
【0072】
また、推定景品遊技媒体数に基づき、特殊景品の種類毎の景品数と端玉とが算出されることによって、第一実施形態で示したように、遊技者によって返却を禁止したい返却禁止特殊景品数が設定される場合には、返却禁止部133は、この正確に算出された特殊景品の種類毎の景品数に基づいて遊技媒体の返却を禁止することができる。
さらに、端玉遊技設定がされる場合(ON)においても、返却禁止部133は、正確に算出された端玉に応じて遊技媒体の返却を禁止することができる。
【0073】
以上説明したように、本実施形態の遊技場装置によれば、遊技媒体を全て計数しなくとも、推定となる持玉数を算出し、特殊景品の種類毎の景品数と端玉とを表示する。これによって、遊技機100の皿に貯留されている遊技媒体を計数しなくとも持玉数が把握でき、この推定の持玉数に基づき特殊景品の種類毎の景品数や端玉を確実に把握することができる。
【0074】
以上、本発明の遊技場装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技場装置は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態においては、各台計数機10を遊技場装置として説明しているが、これに限るものではなく、各種情報(遊技に関する情報,計数情報等)を入力可能であればよく、例えば、台間機20,台コンピュータ30,島コンピュータ40,ホールコンピュータ50等を遊技場装置とすることもできる。
【0075】
また、上述した実施形態においては、特殊景品を大・中・小で表示しているが、色(赤色・青色・黄色)、景品番号(1・2・3)で表示してもよい。また、三種類表示しているが一又は二種類でもよい。
また、上述した実施形態においては、景品戻り玉が台間機20のノズル24から払出されるようにしているが、これに限るものではなく、遊技機100から払出すようにしてもよい。
【0076】
また、上述した実施形態においては、払出しボタン23とは別に、各台計数機10において返却ボタン12aを設け、景品戻り玉を払出す際には返却ボタン12aを押し、再プレイ玉を払出す際には払出しボタン23を押すこととしている。ただし、返却ボタン12aの機能を払出しボタン23に持たせて、返却ボタン12aを省略することもできる。この場合、払出しボタン23は、再プレイ玉又は景品戻り玉を払出す際に押されることになるが、遊技者に再プレイ玉と景品戻り玉の両方がある場合は、景品戻り玉の払出しが優先される。
【0077】
また、上述した実施形態においては、計数値から、特殊景品の種類毎の景品数を、各特殊景品の交換金額に相当する特殊景品単価に基づいて算出するようにしているが、これに限るものではなく、例えば、特殊景品と交換可能な遊技媒体数に基づいて算出するようにしてもよい。
【0078】
また、上述した実施形態においては、特殊景品の種類毎の景品数を表示するようにしているが、これに限るものではなく、例えば、一般景品の個数を表示してもよい。例えば、たばこの銘柄毎の個数(景品数)などを表示することもできる。
【0079】
また、上述した実施形態においては、遊技の終了を示す操作がされた場合に、現時点の計数値と特殊景品の種類毎の景品数とを景品交換装置110に送信しているが、これに限るものではなく、各台計数機10で計数される毎に送信するようにしてもよい。
【0080】
また、上述した実施形態においては、各台計数機10と台間機20とを別々とした構成にしているが、これに限るものではなく、一体に構成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、各台計数機10に景品数算出部131及び端数算出部132を設けるようにしているが、これに限るものではなく、台間機20,台コンピュータ30,島コンピュータ40,ホールコンピュータ50等に設けてもよい。
【0081】
また、上述した実施形態においては、交換率の設定入力は、ホールコンピュータ50で遊技場の従業員などによって設定されているが、これに限るものではなく、リモートコントローラ(リモコン:遠隔操作機器)などの携帯端末などを用いて、台コンピュータ30や台間機20等で無線により交換率の設定入力をできるようにしてもよい。すなわち、台コンピュータ30や台間機20に受信器を設けておき、交換率を示す信号をリモコンの送信部から送信して、台コンピュータ30等の受信器で受信させる。これにより、台コンピュータ30等では、受信した交換率を記憶することができる。
【0082】
また、上述した実施形態においては、景品交換装置110において景品交換処理に使用する記憶媒体としてICコインを用いているが、これに限るものではなく、ICカード,携帯端末,チケット等であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、景品交換に関する情報を遊技者に表示する遊技場装置に有用であり、特に、各台計数機や台間機等に利用可能である。
【符号の説明】
【0084】
1 遊技場用システム
10 各台計数機
11 計数値表示部
13 制御部
131 景品数算出部
132 端数算出部
133 返却禁止部
134 景品交換数推定部
20 台間機
100 遊技機
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技台毎に設置された遊技場装置及び遊技台毎に各台計数機を備えた遊技場用システムに関し、特に、遊技において獲得した遊技媒体数に基づいて景品交換に関する情報を表示する遊技場装置及び遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機が設置された遊技場には、遊技媒体を貸出す台間機が、遊技機毎に設置されており、この台間機に、現金や有価価値の記録された記録媒体(プリペードカード、ICコインなど)又は貯玉会員カード等を投入することで、遊技媒体が貸出されて遊技者に提供される。
また、台間機と一体又は別体に、遊技媒体を計数する計数装置とこの計数装置で計数された遊技媒体を再び遊技者に返却する返却装置とを備える各台計数機の設置が増加している。この各台計数機は、遊技機で取得した遊技媒体を計数装置で計数させて、一時的に記憶させておくことができるとともに、この記憶した遊技媒体数を、遊技に用いるために、遊技者の操作によって再び返却することができるように構成されている。
【0003】
このような各台計数機では、遊技媒体を計数した計数値を所定の記憶媒体(磁気カード、ICカード、ICコイン等)に出力し、景品カウンターにおいて、換金可能な景品である特殊景品又は換金不可能な景品である一般景品と交換される。
このとき、遊技者が予想した換金額より、実際に景品交換で得た換金額が少ない場合がある。これは、遊技者が、遊技中では、獲得した遊技媒体の概算の数による予想の値でしか予測できないためである。そのため、遊技者は、遊技中に現在獲得した遊技媒体数を把握し、この遊技媒体数に基づいた景品交換に関する情報を正確に把握したいという要望がある。
【0004】
このような遊技中に景品交換に関する情報を把握する技術として、現在所有中の遊技媒体数を計数値に基づいて算出するとともに、この遊技媒体数を現金に交換した場合に得られる金額を換金率に基づいて算出し、遊技者に表示する換金額表示装置が提案されている(特許文献1)。
このような換金額表示装置によれば、現在所有中の遊技媒体数を特殊景品と交換した場合の換金額が表示されるため、遊技中でも容易に景品交換に関する情報を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−79924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、遊技中において現在所有中の遊技媒体数を現金に交換した場合の換金額を把握することができるが、現在所有中の遊技媒体数を特殊景品と交換した場合の景品数を把握することができなかった。
また、一般に景品交換においては、所定の景品と交換可能な遊技媒体に満たない端数の遊技媒体(端玉)は、遊技場に回収されて無駄になることが多く、遊技者が端玉を有効に利用できないという問題があった。
さらに、遊技者は獲得した遊技媒体のうち、例えば、遊技で投資した金額分の遊技媒体数を、遊技に用いることなく景品交換時に確実に確保したい場合がある。しかし、遊技者は遊技に夢中になることで、予想以上に投資(再貸出)してしまい、所望の遊技媒体数を確保できない場合がある。
【0007】
本発明は、上記のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、遊技者が遊技中においても、現在所有中の遊技媒体数に応じた特殊景品の景品数及び端玉を把握することができ、これらの数値に基づき遊技を進行可能な遊技場装置及び遊技場用システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の遊技場装置は、遊技台毎に設けられた遊技場装置であって、遊技台で獲得した遊技媒体を計数する計数手段と、計数手段において計数された計数値の範囲内で遊技媒体を遊技台で遊技を行う遊技者に返却する返却手段と、計数値から返却手段で返却された遊技媒体数を減算して計数値を更新する計数値更新手段と、計数値から、遊技媒体を所定の景品と交換するときの所定の交換率に基づいて景品の景品数を算出する景品数算出手段と、計数値を景品と交換可能な遊技媒体数で除算した余りを端数として算出する端数算出手段と、計数値と、景品の景品数と、端数とを表示する表示手段と、を備え、表示手段は、計数値の更新に伴い、更新された計数値と、この計数値に対応する、景品の景品数及び端数を表示する構成としてある。
【0009】
また、本発明の遊技場用システムは、遊技台毎に設けられる複数の遊技場装置と、各遊技場装置が保有する所定のデータを受信し、遊技場装置毎のデータを管理する管理装置と、を備えた遊技場用システムであって、遊技場装置が、前述の遊技場装置であり、データは、遊技場装置に設けられた遊技媒体を計数する計数手段で計数された計数値である構成としてある。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遊技者が遊技中においても、現在所有中の遊技媒体数に応じた特殊景品の景品数及び端玉を把握することができ、これらの数値に基づき遊技を進行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置が適用される遊技場用システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置及び遊技機の構成を示す外観正面図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る各台計数機の具体的な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る特殊景品数表示画面の構成を示す図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係る返却禁止特殊景品数入力画面の表示例及び特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置の払出処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置の返却禁止特殊景品数の判定を含む払出処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第一実施形態に係る遊技場装置の精算処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第一実施形態に係る景品交換装置における特殊景品交換予定数の表示例を示す図である。
【図11】本発明の第一実施形態に係る特殊景品種類選択画面の表示例及び特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【図12】本発明の第二実施形態に係る各台計数機の具体的な構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第二実施形態に係る特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る遊技場装置及び遊技場用システムの好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
本発明の遊技場装置及び遊技場用システムの第一実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の遊技場装置及び遊技場用システムの構成について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る遊技場装置が適用される遊技場用システムの構成図であり、図2は、本発明の第一実施形態に係る遊技場装置及び遊技機の構成を示す外観正面図である。
【0013】
図1に示すように、第一実施形態に係る遊技場用システム1は、複数の遊技機100が設置される遊技場(ホール)に備えられ、各台計数機10と、台間機20と、台コンピュータ30と、島コンピュータ40と、ホールコンピュータ50と、会員管理装置60と、現金貸玉管理装置70と、精算機80と、持ち玉管理装置90と、景品交換装置110とで構成されている。
また、これらの各装置が所定のネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク)を介してデータ通信可能に接続されている。
【0014】
遊技機100は、パチンコ機,スロットマシン,アレンジボール機,雀球機等、遊技球やメダル等の遊技媒体を使用して遊技を行う各種の遊技機が含まれる。また、各遊技機100からは、遊技状態を示す遊技信号として、大当り状態を示す大当り信号、大当りの抽選確率がアップする確率変動状態を示す確変信号等が出力され、遊技媒体の出入数を示す遊技信号として、遊技機100への遊技媒体の投入数を示すアウト信号、遊技機100から遊技媒体の払出数を示すセーフ信号、一ゲーム毎に出力されるスタート信号等が出力される。
なお、本実施形態における遊技機100は、パチンコ機を例に挙げて説明する。
【0015】
遊技機100の正面には、図2に示すように、上皿101、下皿102、発射ハンドル103、玉貸ボタン104等が備えられている。
上皿101は、遊技機100の遊技盤面の下側に配設され、遊技機100の遊技に使用するパチンコ玉を貯留するための玉貯留部である。具体的には、上皿101には、各台計数機10や台間機20から返却操作や貸出し操作等によって払い出される遊技媒体、遊技機100から賞球として払い出される遊技媒体が上皿101内に貯められるようになっている。
そして、遊技者が遊技機100の発射ハンドル103を操作することにより、上皿101に貯められた遊技媒体が1球ずつ遊技機100の遊技盤面に発射されて、遊技が行えるようになっている。
【0016】
下皿102は、上皿101に貯留しきれずにあふれたオーバーフロー玉が貯留される玉貯留部である。
また、この下皿102には、図示しないレバーなどによる操作によって、上皿101に貯留されている貯留玉を流し込むことができるようになっている。
さらに、下皿102の底面側には、後述する各台計数機10の受皿12cが配設されており、レバー操作を行うことにより、下皿102に貯留されている遊技媒体を各台計数機10の受皿12dに落下させて流し込むことができるようになっている。
玉貸ボタン104は、現金が投入されている場合に操作されると、予め設定された貸出料金に対応する遊技媒体が所定数単位(例えば、貸出料金4円で500円分に相当する125個)で貸出される(売上玉)。また、この操作によって、売上玉の数量を示す売上信号が、後述する台間機20から出力され、台コンピュータ30や各台計数機10へ入力される。
【0017】
各台計数機10は、図2に示すように、遊技機100に対して一対一に対応し、遊技機100の下方に設置され、遊技によって遊技者が獲得した遊技媒体を遊技機100毎に計数する。
各台計数機10には、計数値表示部11と、返却ボタン12a,レバー12b,受皿12c等が設けられている。
【0018】
計数値表示部11は、7セグメントLEDとタッチ操作可能なタッチパネル等で構成され、景品交換に関する情報が表示される。
この景品交換に関する情報とは、例えば、後述する計数部14によって既に計数された値からなる現時点の持玉(以下、計数値という)、現金と交換可能な特殊景品の種類毎の景品数、特殊景品と交換可能な遊技媒体数に満たない端数(以下、端玉という)等である。
なお、計数値表示部11における具体的な表示態様については後述する。
【0019】
返却ボタン12aは、各台計数機10で計数された計数値がある場合に操作されると、後述する返却部15によって、この計数値に相当する範囲内で遊技媒体が所定数単位で、後述するノズル24を介して返却される(景品戻り玉)。
【0020】
受皿12cは、下皿102の下方に設けられており、この下皿102から投下される遊技媒体を受け入れて貯留可能となっている。この受皿12cの底面には開口部(図示せず)が形成されており、この開口部には、遊技媒体を各台計数機10の内部へ誘導する流路(図示せず)が連通している。また、開口部にはシャッター(図示せず)が取り付けられており、レバー12bを操作することでシャッターが動作し開口部を開閉可能としている。
このシャッターが開口部を塞いで閉状態となっているときは、下皿102から投下された遊技媒体が受皿12cに貯留する。一方、レバー12bが操作されてシャッターが開き開口部が開状態となると、受皿12cに貯留していた遊技媒体が開口部から流路に流れ込むようになっている。
【0021】
次に、第一実施形態に係る各台計数機10の具体的な構成について、図3を参照して説明する。各台計数機の具体的な構成を示すブロック図である。
各台計数機10は、図3に示すように、主に、計数値表示部11、入力操作部12、制御部13、計数部14、返却部15、記憶部16、通信部17から構成されている。
【0022】
計数値表示部11は、本発明に係る表示手段の一例であり、具体的には、図4に示す、特殊景品数表示画面を表示する。この特殊景品数表示画面には、計数値と、この計数値に基づいた特殊景品の種類毎の景品数及び端玉が表示される。
特殊景品の種類毎の景品数は、計数値を、景品に交換するときの交換率に基づき、特殊景品の種類毎に算出された景品の個数であり、端玉は、計数値を特殊景品と交換可能な遊技媒体数で除算(以下、割るという)した余りとして算出された遊技媒体数である。
例えば、図4に示すように、現時点の計数値(10513玉)に対して、特殊景品の種類毎の景品数は、特殊景品大が6個,特殊景品中が1個,特殊景品小が1個,端玉が13玉のように表示される。
なお、計数値表示部11が表示する計数値は、後述する計数部14で遊技媒体が計数されると加算され、後述する返却部15で遊技者に遊技媒体が返却されると減算されて更新がされる(計数値更新手段)。その結果、計数値の更新に伴い、この更新された計数値に対応して、特殊景品の種類毎の景品数及び端数が表示されることになる。
【0023】
このように、遊技者は、現時点の計数値に対応した特殊景品の景品数や端玉を遊技中にリアルタイムに把握することができる。また、遊技者は、現時点の計数値を交換した場合に、いくつの特殊景品の景品数が得られるかを常に把握でき、遊技の止め時を誤ることを防ぐことができる。
なお、特殊景品の種類毎の景品数、端玉の具体的な算出方法は後述する。
【0024】
また、画面下方には、端玉からの遊技媒体の払い出しのみで遊技を行うか否かの設定(端玉遊技設定)が可能なメニューボタンBと、その上方に現在の端玉遊技設定の設定状態とが表示されている。
具体的には、図5に示すように、メニューボタンBが押下されると、設定画面が表示される。そして、遊技者により、端玉遊技設定ボタンB1が押下されることで、端玉遊技の設定有り(ON)と端玉遊技の設定無し(OFF)とが切り替わって設定される。また、設定が変更されると、特殊景品数表示画面上の端玉遊技設定の設定状態(ON又はOFF)も更新がされることになる。
【0025】
入力操作部12は、各台計数機10の正面に配設された遊技者が入力操作可能な入力手段である。具体的には、入力操作部12は、上述した返却ボタン12a、レバー12b等からなる。
【0026】
制御部13は、CPUなどで構成されており、記憶部16に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、各台計数機10が備える各種機能を実行・制御する。
具体的には、制御部13は、景品数算出部131、端数算出部132、返却禁止部133を備えている。
景品数算出部131は、後述する計数部14において計数された計数値に基づいて、特殊景品の景品数を景品種類毎に算出する。さらに、景品数算出部131は、遊技媒体を景品に交換するときの交換率に基づいて特殊景品の景品数の算出を行う。なお、交換率は、後述するホールコンピュータ50で管理されており、例えば、遊技場の営業時間外にホールコンピュータ50から各台計数機10に送信され、各台計数機10の記憶部16に記憶されるようになっている。
端数算出部132は、計数値を、特殊景品と交換可能な遊技媒体数で割った余りを端玉として算出する。
【0027】
次に、特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を算出する方法を、図4を参照して具体的に説明する。
特殊景品の種類毎の景品数は、計数値に交換率を掛けて(乗算)、積(換金額)を算出し、この積を特殊景品の交換金額に相当する「特殊景品単価」で割って、算出する。また、端玉は、積を最も小さい特殊景品単価で割った余りから算出する。
なお、以下では、交換率が3円/玉、特殊景品単価(特殊景品大:5000円,特殊景品中:1000円,特殊景品小:500円)が設定されているものとする。
【0028】
具体的には、図4に示すように、計数値が10513玉である場合、31539円(10513玉×3円/玉)が積として算出される。そして、この積を、特殊景品大、特殊景品中、特殊景品小の順に、それぞれの特殊景品単価で割ったときの商を、特殊景品の種類毎の景品数として算出する。計数値を特殊景品単価で割る際には、余りがその特殊景品単価で割れなくなるまで行う。その結果、特殊景品大が6個(31539÷5000の商であり、このときの余りは1539)、特殊景品中が1個(1539÷1000の商であり、このときの余りは539)、特殊景品小が1個(539÷500の商であり、このときの余りは39)、と算出される。
そして、最も小さい特殊景品単価で割った場合の余りは、39円であり、この39円を交換率(3円/玉)で割ることで端玉13玉が算出される。
このように、景品数算出部131及び端数算出部132において特殊景品の種類毎の景品数及び端玉が算出される。なお、特殊景品の種類毎の景品数及び端玉は、後述する記憶部16に記憶される。
【0029】
ここで、特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を算出する方法として、上述したように本実施形態では、計数値を金額に換算するとともに、この金額を特殊景品の交換金額に相当する「特殊景品単価」で割って算出したが、「特殊景品と交換可能な遊技媒体数」から特殊景品の種類毎の景品数と端玉を直接算出することもできる。
すなわち、本実施形態では、計数値に交換率を掛けて、その積(換金額)を特殊景品との交換金額に相当する特殊景品単価で割ることで、景品数を算出するとともに、その余りから端数を算出した。
【0030】
ところが、遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換する場合には、その景品の価値に相当する遊技媒体を店員に渡して景品交換を行う場合もある。例えば、遊技媒体を景品である「たばこ」に交換する場合には、この「たばこ」と交換可能な遊技媒体数を店員に渡すことで交換を行うことができる。
現金と交換可能な特殊景品の場合も同様であり、例えば、500円に相当する特殊景品小では、遊技者は、約166個(500円÷3円/玉)の遊技媒体を店員に渡すことで、一の特殊景品小を得ることができる。
つまり、約166個は、特殊景品小と交換可能な遊技媒体数となっている。同様に、約333個(1000円÷3円/玉)が、特殊景品中と交換可能な遊技媒体数となり、また、約1666個(5000円÷3円/玉)が、特殊景品大と交換可能な遊技媒体数となる。このように、特殊景品の種類に対応した交換可能な遊技媒体数を予め定めておくことで、上記の例における計数値10513玉からこの特殊景品の種類に対応した交換可能な遊技媒体数を用いて、特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を、以下のように算出することができる。
【0031】
具体的には、計数値10513玉を、特殊景品大、特殊景品中、特殊景品小の順に、それぞれの特殊景品と交換可能な遊技媒体数で割ったときの商を特殊景品種類毎の景品数として算出する。計数値を各特殊景品と交換可能な遊技媒体数で割る際には、余りがその特殊景品と交換可能な遊技媒体数で割れなくなるまで行う。その結果、特殊景品大が6個(10513÷1666.66・・の商であり、このときの余りは513)、特殊景品中が1個(513÷333.33・・の商であり、このときの余りは179)、特殊景品小が「1個」(179÷166.66・・の商であり、このときの余りは13)、余り13が端数と算出され、特殊景品の交換金額に相当する特殊景品単価を用いて算出した結果と同値となる。
このような結果になるのは、特殊景品単価が、特殊景品と交換可能な遊技媒体数を単に金額に換算したものだからであり、このことから、特殊景品単価と、特殊景品と交換可能な遊技媒体数とは、等価な数値といえる。
【0032】
返却禁止部133は、遊技者から遊技媒体の返却に係る操作がされた場合、後述する返却部15による端玉を除いた遊技媒体の返却を禁止する。
具体的には、図5に示すように、上述した端玉遊技設定ボタンB1が押下されて、端玉遊技設定がされている場合(ON)、返却禁止部133は、端玉以外の遊技媒体の返却を禁止する。すなわち、計数値のうち端玉は全て(0玉まで)払い出され、端玉を除いた遊技媒体は遊技者に返却されないことになる。
このように、端玉遊技設定を行い、端玉からの遊技媒体の払い出しのみとすることで、遊技者が気付かないうちに、遊技媒体の払い出しが、景品交換可能な遊技媒体数からなる景品領域まで浸食することがなく、端玉からなる端玉領域までの払い出しで停止することになる。その結果、例えば、遊技者は、遊技終了間際に端玉遊技設定を有効として、端玉を全て使い切ることができ、その結果、景品交換時に端玉が生じないように遊技を進行できるので、望まない景品の取得や、端玉を放棄して無駄にすることがない。
【0033】
また、返却禁止部133は、遊技媒体の返却を、特殊景品の種類単位又は特殊景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位の一方又は双方で禁止する。
具体的には、図6に示すように、上述した設定画面から、返却禁止設定ボタンB2が押下されると、返却禁止特殊景品数入力画面が表示される。この返却禁止特殊景品数入力画面は、特殊景品の種類「大」「中」「小」をそれぞれ選択可能な3個の「大」・「中」・「小」ボタンと、返却を禁止したい特殊景品の個数を選択可能な「0」〜「9」の10個のボタンが配置されている。これによって、遊技者は、特殊景品の種類単位となる「特殊景品大」や、景品数単位となる「特殊景品大 ○個」等で返却を禁止したい「返却禁止特殊景品数」を入力することができる。
【0034】
そして、返却禁止部133は、この入力された返却禁止特殊景品数に基づいて、遊技媒体の返却を禁止する。
例えば、図6を参照して説明すると、返却禁止特殊景品数入力画面を介して、遊技者により景品数単位となる「特殊景品大 4個」及び「特殊景品中 1個」が返却を禁止する返却禁止特殊景品数として設定された場合では、返却ボタン12aが続けて押下され、遊技媒体が継続して払い出されても、設定した「特殊景品大 4個」及び「特殊景品中 1個」に対応する遊技媒体の払い出しは行われない。すなわち、設定した返却禁止特殊景品数に対応する遊技媒体は、返却禁止部133によって遊技に用いられることなく確保されることになる。
さらに、入力後、確定ボタンが押下されると、画面が推移し、特殊景品数表示画面には、使用不可能な返却禁止特殊景品数を表示する領域R1と、使用可能な特殊景品数を表示するR2とが表示される。
【0035】
このように、返却禁止部133により、遊技者は、計数値の中から残しておきたい特殊景品を設定できるので、設定した範囲内で確実に遊技を終了することができる。また、遊技で投資した金額と比較し、この投資した金額分を景品交換時に確保したい場合などに返却禁止特殊景品数を設定することで、計画的に遊技を進行することができ、遊技にのめり込むのを防止できる。
また、返却禁止特殊景品数入力画面より設定された返却禁止特殊景品数は記憶部16に記憶される。
なお、返却禁止部133の具体的な動作については、後述の遊技場装置(各台計数機10)の払出処理において説明する。
【0036】
計数部14は、受皿12cから投下された遊技媒体を計数する本発明に係る計数手段である。
具体的には、計数部14は、遊技媒体が流入・転動可能な流路に計数センサ(例えば、フォトインタラプタや近接センサ等)が内蔵されており、この計数センサを通過する遊技媒体が検知されて計数されるようになっている。この計数結果は、計数値信号として出力され、記憶部16に記憶されるとともに、通信部17を介して、後述する台コンピュータ30や持ち玉管理装置90等に送信される。
【0037】
返却部15は、入力操作部12の返却ボタン12aによる操作に応じて、既に計数済みの計数値の範囲内で、遊技媒体を各台計数機10に対する遊技機100で遊技を行う遊技者に返却(再貸出)する本発明に係る返却手段である。
具体的には、返却部15は、遊技者に返却する遊技媒体の返却数をカウントする手段(例えば、フォトインタラプタや近接センサ等のセンサ)を備えており、返却ボタン12aが押下操作されると、計数済みの計数値を上限として、所定数毎の遊技媒体を、端玉から返却した後、交換可能な遊技媒体数が小さい特殊景品に対応する遊技媒体から遊技機100の上皿101にノズル24を介して順次返却する。この返却ボタン12aによる操作は、景品戻り玉信号として出力され、通信部17を介して、後述する台コンピュータ30に送信される。
【0038】
記憶部16は、例えば、ROM,RAM,ハードディスク等で構成され、各台計数機10が備える各種機能に関するプログラムや景品交換に関する所定の情報等を記憶する。
例えば、計数部14によって計数された遊技媒体数を示す「計数値」、返却部15によって返却された遊技媒体数を示す「景品戻り玉数」、現金投入分に対して貸出された遊技媒体数を示す「売上玉数」、遊技者が予め遊技場に貯留した遊技媒体から引き出された遊技媒体数を示す「再プレイ玉数」等の遊技媒体の払出しに関する情報を、各台計数機10に対応する遊技機100毎に記憶する。
また、記憶部16は、景品数算出部131によって算出された「特殊景品の種類毎の景品数(景品数単位)」,端数算出部132によって算出された「端玉」、返却禁止特殊景品数入力画面より設定された「返却禁止特殊景品数」等を記憶する。さらに、端玉遊技設定の設定値(ON又はOFF)や、ホールコンピュータ50から送信された交換率を記憶する。
このように、各台計数機10に対応する遊技機100毎に、計数値のうち、例えば、特殊景品大4,特殊景品中2,特殊景品小1のように、「景品数単位」で記憶することで、計数値に応じた特殊景品の個数を容易に表示することができる。
【0039】
通信部17は、各台計数機10と対応する台間機20及び台コンピュータ30と接続し、これらとの間でデータの送受信を行うデータ通信手段である。通信部17から、各台計数機10で生成・出力された各種データが出力され、台コンピュータ30を介して、島コンピュータ40が接続される各種機器・装置に送信されることになる。
また、台間機20からの売上玉数を示す売上信号,再プレイ玉数を示す再プレイ玉信号、遊技機100からのアウト玉数を示すアウト信号,セーフ玉数を示すセーフ信号を入力するようになっている。
【0040】
台間機20は、遊技媒体を貸し出す装置であり、遊技機100に一対一に対応して設けられている。台間機20は、現金やカードが投入されることによって、投入金額に応じた遊技媒体の売上数を示す売上信号を出力するとともに、対応する遊技機100へ売上数分の遊技媒体を貸し出すように構成されている。
具体的には、台間機20の前面には、紙幣投入口21、投入額表示部22、払出しボタン23、ノズル(払出通路)24、入力部25、会員カード挿入口26、ICコイン投入口27、ICコイン返却口28、会員カード・ICコイン返却ボタン29が設けられている。
【0041】
紙幣投入口21は、遊技者が遊技媒体を借りるために、所定の紙幣(千円札、二千円札、五千円札、一万円札等)を投入する投入口である。
投入額表示部22は、7セグメントLEDなどで構成され、紙幣投入口21から投入された現金の合計を表示する。また、本実施形態においては、投入額表示部22に、上述した図4に示す特殊景品数表示画面を表示し、景品交換に関する情報を表示してもよい。
【0042】
払出しボタン23は、後述する会員管理装置60において遊技者の貯玉が所定数以上ある場合に操作されると、その貯玉の範囲内で遊技媒体が遊技機100から所定数払い出され、遊技に使用できるようになっている(再プレイ玉)。ここで、貯玉とは、遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換せずに、遊技場に預け入れることをいい、例えば、遊技終了時に所定の貯玉ボタンの押下操作などによって行われる。
また、払出しボタン23の押下によって、再プレイ玉数を示す再プレイ玉信号が、台間機20から出力され、台コンピュータ30や各台計数機10へ入力される。
ノズル24は、景品戻り玉などを払い出す(返却)に際して遊技媒体を遊技機100の上皿101に誘導して排出する管状誘導部材として構成されている。
入力部25は、複数のボタンで構成され、うち10個のボタンが0〜9のいずれかの数字に対応している。遊技者は、この入力部25を操作することにより、例えば、再プレイ玉を引き出す際に必要となる暗証番号を入力することができる。
【0043】
会員カード挿入口26は、貯玉会員カードを挿入する開口である。この会員カード挿入口26の内部には、挿入された貯玉会員カードから会員番号を読み取る会員カード読取部(図示せず)が設けられており、読み取られた会員番号を、通信部17を介して後述する会員管理装置60へ送信する。
そして、この会員カード読取部で貯玉会員カードが読み取られた遊技者には、会員向けの各種サービス、例えば遊技機情報の閲覧や貯玉の引き出し(再プレイ)等のサービスが提供される。なお、この会員カード読取部で読み取り可能な会員カードは、ICカードや磁気カード、バーコード等を表示したカード等、所定の会員情報等を読み書き可能な記憶媒体であれば、どのような構成のカードであってもよい。
【0044】
ICコイン投入口27は、ICコインが投入される開口である。
ICコイン返却口28は、後述する会員カード・ICコイン返却ボタン29の操作に基づき、ICコインが発行(返却)されるICコインの出口として構成されている。
会員カード・ICコイン返却ボタン29は、遊技の終了時に遊技者によって操作される操作手段であり、紙幣投入口21から投入された現金の残高がある場合、又は、各台計数機10で計数された計数値がある場合に操作されると、現金の残高,計数値,貸出料金等の情報が記録されたICコインが返却(発行)される。
さらに、会員カード挿入口26に貯玉会員カードが挿入されている場合において、会員カード・ICコイン返却ボタン29が操作されると、その貯玉会員カードを排出(返却)する。このとき、計数値がある場合は、この計数値を貯玉として通信部17から会員管理装置60に送信される。
また、貯玉会員カードが排出(返却)されたとき、又は、ICコインが返却(発行)されたときは、現時点の計数値と、特殊景品の種類毎の景品数が通信部17から景品交換装置110に送信される。
【0045】
台コンピュータ30は、遊技機100に対して一対一に対応して備えられる情報処理装置からなり、遊技機100、各台計数機10及び台間機20と接続されており、遊技機100、各台計数機10及び台間機20から出力された各種信号(計数値信号,売上信号,再プレイ玉信号,景品戻り玉信号,遊技信号(アウト信号,セーフ信号,大当り信号)等)を受信し、通信回線を介して島コンピュータ40へ信号を送信する。
【0046】
島コンピュータ40は、複数の遊技機100からなる遊技機島単位で備えられる情報処理装置からなり、各台コンピュータ30から送信されてきた各種信号を受信し、適宜蓄積または集計してネットワーク上の他装置(ホールコンピュータ50,会員管理装置60,現金貸玉管理装置70,精算機80,持ち玉管理装置90,景品交換装置110)へ送信する。
例えば、遊技機100から出力される各種の遊技状態を示す遊技信号は、島コンピュータ40を経由して後述するホールコンピュータ50に中継・入力される。また、各台計数機10で生成・出力される遊技媒体の計数情報は、島コンピュータ40を経由して後述するホールコンピュータ50に入力されるとともに、後述する持ち玉管理装置90にも入力される。さらに、台間機20で生成・出力される受け入れられた現金や遊技媒体の貸出に使用された現金・残金等の現金情報は、島コンピュータ40を経由して後述する現金貸玉管理装置70に入力される。
【0047】
ホールコンピュータ50は、プログラム制御により動作する情報処理装置であって、通常、遊技場の管理者が操作可能な場所、例えば、カウンター奥の管理室等に設置されている。このホールコンピュータ50により、遊技場に備えられる全遊技機100に関する遊技情報が記憶・管理・分析されるようになっており、遊技情報の他に、遊技場において必要な営業管理情報等も管理する。
そして、ホールコンピュータ50は、例えば、各島コンピュータ40から通信回線を介して送信される各種遊技信号(アウト信号、セーフ信号、スタート信号、大当り信号等)に基づき算出される各種遊技情報(アウト玉数、セーフ玉数、スタート回数、大当り回数、大当り出玉数等)を遊技機100毎に集計する。
また、ホールコンピュータ50では、遊技場の従業員などによって、遊技場毎又は遊技機100毎に遊技媒体を景品に交換するときの交換率が設定され、管理される。そして、この交換率は、例えば、遊技場の営業時間外に各台計数機10に送信される。
【0048】
会員管理装置60は、会員に関する情報を記憶・管理する。
この会員管理装置60の記憶手段には、会員データベースが記憶される。会員データベースは、「会員番号」と、「暗証番号」と、「貯玉」とを項目として構成されている。
「会員番号」は、会員一人一人を特定するために付与される番号である。この「会員番号」は、会員ごとに異なる番号が付される。
「貯玉」は、会員が大当り等で獲得した遊技媒体のうち、景品に交換せずに遊技場に預けておいた遊技媒体の数量をいう。この「貯玉」は、再プレイ玉数として払出されると減少する。
【0049】
現金貸玉管理装置70は、投入現金データベース(図示せず)を記憶しており、台間機20に投入された紙幣の金種及び枚数(又は金額)を管理する。また、現金貸玉管理装置70は、台間機20から送信されてきた貨幣の識別結果や売上玉数にもとづいて、投入現金データベースを更新する。
精算機80は、ICコインに入金した金額を遊技者に戻す装置である。
持ち玉管理装置90は、ICコインが発行される毎に各台計数機10から送信される計数値とコインIDを関連付けて記憶・管理している。
【0050】
景品交換装置110は、遊技場の景品交換カウンターなどに設置され、獲得した遊技媒体と景品との景品交換処理を行う情報処理装置である。具体的には、景品交換装置110は、図1に示すように、遊技者から提示されたICコインから各種データを読み取るICコインリーダ110aを備え、このICコインを特定可能なコインIDを読み取るとともに、持ち玉管理装置90に送信し、持ち玉管理装置90が記憶・管理するコインID毎の計数値、遊技機番号などを受信して、所定の景品交換処理を行う。
本実施形態で使用するICコインは、このICコインを特定可能なコインIDが読取可能に記録されているとともに、紙幣投入口21から投入された現金の合計(残高)と、各台計数機10で計数された計数値とを記録可能な記録媒体として構成されている。そして、この発行されたICコインを、発行した遊技機100と異なる遊技機100に投入することで、記録された計数値等に基づいて、遊技媒体を返却させて遊技を行うことができる。
【0051】
このように構成された遊技場用システム1において、各台計数機10が本発明に係る遊技場装置として動作する。
以下、各台計数機10において実行される、景品戻り玉を払い出す(返却)時の払出処理を参照しつつ、遊技場装置としての動作を説明する。
図7は、第一実施形態における遊技場装置の払出処理を示すフローチャートである。なお、以下の説明においては、遊技者は、計数値が有る場合の例を示して説明する。
【0052】
払出処理は、例えば、各台計数機10の返却ボタン12aが押下操作されると、図7に示す処理フローが開始される。
まず、この返却ボタン12aが操作された各台計数機10に対応する遊技機100において、端玉遊技設定がされているか否かを判定する(ステップS10)。具体的には、制御部13が、記憶部16に記憶されている端玉遊技設定の設定値を参照し、判定する。
【0053】
判定の結果、端玉遊技設定がされている場合(ON)は(ステップS10:YES)、端玉と、予め設定した所定数とで比較判定を行う(ステップS11)。これは、予め設定した所定数を、例えば、一回の貸出操作によって払い出される遊技媒体数「125玉」と設定し、記憶部16に記憶されている端玉が、この所定数より大きいか否かを比較する。
比較した結果、端玉が所定数より大きい場合(ステップS11:YES)、返却部15は、端玉分から125玉を払い出す。そして、記憶部16に記憶されている端玉が125玉分減算されて更新される(ステップS12)。
一方、端玉が所定数より小さい場合(ステップS11:NO)、図5に示すように、返却部15は、残り端玉(13玉)を全て払い出す。そして、記憶部16に記憶されている端玉が0と更新される(ステップS13)。
このように、ステップS13においては、返却禁止部133によって、端玉を除く遊技媒体の返却が禁止される。すなわち、計数値のうち端玉のみが払い出されることになる。また、このように残り端玉を全て払い出すことで、端玉を使い切ることができ、その結果、端玉を捨てるなどして無駄にすることなく、有効に使うことができる。
【0054】
また、ステップS10の判定の結果、端玉遊技設定がされていない場合(OFF)は(ステップS10:NO)、上述のステップS11と同様に、端玉と、予め設定した所定数とで比較判定を行う(ステップS14)。
比較した結果、端玉が所定数より大きい場合(ステップS14:YES)、返却部15は、端玉分から125玉を払い出す。そして、記憶部16に記憶されている端玉が125玉分減算されて更新される(ステップS15)。
一方、端玉が所定数より小さい場合(ステップS14:NO)、返却部15は、残り端玉(13玉)を全て払い出す。そして、所定数の払い出しにおける不足分の遊技媒体数を、特殊景品から取り崩し、景品戻り玉として払い出す(ステップS16)。
すなわち、残り端玉で所定数の遊技媒体数を全て払い出せない場合には、特殊景品単価(特殊景品と交換可能な遊技媒体数)が最も小さい特殊景品から取り崩すことで、不足分の遊技媒体を払い出すことになる。具体的には、図5に示すように、特殊景品小の交換可能な遊技媒体数166玉(小数点以下は切り捨て)が景品戻り玉とされて、このうち所定数(125玉)から残り端玉(13玉)を差し引いた不足分の112玉が払い出される。これにより、残りの54玉が新たな端玉として設定されることになる。
このように、遊技媒体の払い出し(返却)に応じて計数値が更新されることに伴い、特殊景品の景品数及び端玉の表示も更新されて表示される。その結果、遊技者は、リアルタイムに現在獲得している景品に関する情報を把握することができる。
【0055】
次に、返却禁止特殊景品数の判定を含む払出処理について、図8を参照して説明する。図8は、第一実施形態における遊技場装置の返却禁止特殊景品数の判定を含む払出処理を示すフローチャートである。
【0056】
上述した図7の処理と同様に、各台計数機10の返却ボタン12aが押下操作されると、図8に示す処理フローが開始され、図7の処理で説明したステップS10〜ステップS11(端玉遊技設定の判定〜端玉と所定数との比較判定)が行われる。
ステップS11の判定の結果、端玉が所定数より大きい場合(ステップS11:YES)、図7の処理と同様に、返却部15は、端玉分から125玉を払い出すとともに、記憶部16に記憶されている端玉が125玉分減算されて更新される(ステップS12)。
【0057】
一方、端玉が所定数より小さい場合(ステップS11:NO)、返却禁止特殊景品数を除く計数値が、全て返却されたか否かを判定する(ステップS20)。すなわち、使用可能な特殊景品の景品数(図6、領域R2参照)が、景品戻り玉として全て払い出されて「0」であるか否かを判定する。
判定の結果、返却禁止特殊景品数を除く遊技媒体が全て返却された場合(ステップS20:YES)、返却部15は、端玉を全て払い出し、記憶部16に記憶されている端玉が0と更新される(ステップS21)。
そして、例えば、「払い出し可能な玉はありません。」のような、景品戻り玉が払い出せない旨を示す警告がされる(ステップS22)。
【0058】
一方、返却禁止特殊景品数を除く遊技媒体が全て返却されていない場合(ステップS20:NO)、返却部15は、残りの端玉分を全て払い出す。そして、所定数の払い出しにおける不足分の遊技媒体数を、特殊景品から取り崩し、景品戻り玉として払い出す(ステップS23)。ここで使用される特殊景品は、返却禁止部133によって、返却禁止特殊景品数以外の返却可能な特殊景品(特殊景品小)から取り崩されることになり、設定された返却禁止特殊景品数は、遊技に用いられることなく確保されることになる。
このように、遊技者は、計数値の中から残しておきたい特殊景品を設定できるので、設定した範囲内で確実に遊技を終了することができる。
一方、ステップS10の判定の結果、端玉遊技設定がされていない場合(OFF)は、図7の処理と同様に、ステップS14〜ステップS16(端玉と所定数との比較判定〜特殊景品を払い戻し玉として払出し)が行われる。
【0059】
次に、第一実施形態における遊技場装置として動作する各台計数機10において実行される精算処理について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、第一実施形態に係る遊技場装置の精算処理を示すフローチャートであり、図10は、景品交換装置における特殊景品交換予定数の表示例を示す図である。
【0060】
精算処理は、例えば、遊技の終了を示す精算に係る操作(会員カード・ICコイン返却ボタン29の押下など)がされると、図9で示す処理フローが開始される。
まず、精算に係る操作がされた各台計数機10に対応する遊技機100において、遊技者は、計数値があるか否かを判定する(ステップS30)。具体的には、制御部13が、記憶部16に記憶されている計数値を参照し、判定する。
判定の結果、計数値がない場合は、精算処理が終了する(ステップS30:NO)。
一方、計数値がある場合には(ステップS30:YES)、貯玉会員カードが挿入されているか否かを判定する(ステップS31)。貯玉会員カードが挿入されている場合には(ステップS31:YES)、さらに、貯玉に係る操作が行われたか否かを判定する(ステップS32)。
そして、貯玉に係る操作が行われた場合には(ステップS32:YES)、計数値を会員管理装置60に送信する(ステップS33)。
【0061】
一方、貯玉に関する操作が行われていない場合には(ステップS32:NO)、貯玉会員カードが抜かれたか否かを判定する(ステップS34)。貯玉会員カードが抜かれた場合には(ステップS34:YES)、計数値と、特殊景品の種類毎の景品数とが、会員カードIDに対応付けて景品交換装置110に送信される(ステップS35)。
また、ステップS31の判定の結果、貯玉会員カードが挿入されていない場合には(ステップS31:NO)、ICコインが抜かれたか否かを判定する(ステップS36)。ICコインが抜かれた場合には(ステップS36:YES)、計数値と、特殊景品の種類毎の景品数とがコインIDに対応付けて景品交換装置110に送信される(ステップS37)。
【0062】
このように、遊技の終了を示す操作がされた場合に、ステップS35及びステップS37のように、特殊景品の種類毎の景品数が景品交換装置110に送信される。これによって、図10に示すように、景品交換装置110の図示しない表示部において、どの種類の特殊景品が、最大でどれくらい必要かを示す特殊景品交換予定数が表示される。また、この特殊景品交換予定数は、精算処理によって加算されるとともに、実際に景品交換が行われると減算されて、リアルタイムで更新される。
その結果、遊技場の従業員は、景品交換に必要な種類毎の景品数を把握することができる。例えば、閉店間際で景品カウンターが混雑する場合においても、遊技場の従業員は、景品交換で最大必要な種類毎の景品数を確実に把握することができるため、予め必要となる景品数を用意することで、作業効率を図ることができる。
【0063】
次に、特殊景品種類選択画面及び特殊景品数表示画面の表示例について図11を参照して説明する。
図11に示すように、上述した設定画面から、特殊景品種類選択ボタンB3が押下されると、特殊景品種類選択画面が表示される。この特殊景品種類選択画面では、特殊景品の種類毎、又は、一つの種類の特殊景品で景品数の表示を行うかを選択することができる。すなわち、特殊景品数表示画面に表示させる特殊景品の種類を選択可能な本発明の選択手段である。
【0064】
具体的には、特殊景品種類選択画面には、特殊景品大のみで景品数を表示する「大景品のみ」ボタン、特殊景品中のみで景品数を表示する「中景品のみ」ボタン、特殊景品小のみで景品数を表示する「小景品のみ」ボタン、全ての特殊景品の景品数を表示する(図4参照)「大中小景品全て」ボタンが配置されている。
例えば、特殊景品種類選択画面から、「小景品のみ」が選択された場合では、図11に示すように、現時点の計数値から特殊景品小のみで交換した場合の景品数(63個)が表示されることになる。
このように、選択に応じて、計数値が一の特殊景品のみの景品数で表示されるため、遊技者は、特殊景品の種類毎の景品数を合計して換金額を計算する手間がなく、容易に換金額を計算することができる。すなわち、遊技者は、各特殊景品の特殊景品単価を記憶しておくと、この特殊景品単価に景品数を掛けることで換金額を容易に算出できることになる。
なお、特殊景品種類選択画面を介すことなく、特殊景品数表示画面に表示される特殊景品の種類近傍をタッチすることによって、この選択に対応した特殊景品のみの景品数に切り替えて表示することとしてもよい。
【0065】
以上説明したように、本実施形態の遊技場装置によれば、遊技によって獲得した遊技媒体が計数されると、この計数された計数値から特殊景品の種類毎の景品数と端玉とが算出されて、表示がされる。これによって、遊技者は、現在所有中の遊技媒体数に応じた特殊景品の景品数及び端玉を、遊技中にリアルタイムに把握することができる。
また、端玉遊技設定を可能とすることで、遊技媒体の払い出しが、景品交換可能な遊技媒体数からなる景品領域まで浸食することがなく、端玉からなる端玉領域までの払い出しで停止できるので、望まない景品の取得又は端玉の放棄をなくすことができる。
さらに、計数値のうち、遊技媒体の返却を、特殊景品の種類単位又は特殊景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位の一方又は双方で禁止する。これによって、遊技者は、計数値の中から確保しておきたい景品数を設定できるため、設定した景品数分を確保しつつ、設定範囲外の景品数に応じた遊技媒体数で確実に遊技を行うことができる。
【0066】
[第二実施形態]
次に、本発明の遊技場装置及び遊技場用システムの第二実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。図12は、本発明の第二実施形態に係る各台計数機10の具体的な構成を示すブロック図であり、図13は、本発明の第二実施形態に係る特殊景品数表示画面の表示例を示す図である。
【0067】
図12に示すように、本実施形態は、第一実施形態と比較して、制御部13が、遊技者によって景品交換されると推定される遊技媒体数を算出する景品交換数推定部134を備えている点で相違する。そして、本実施形態では、この推定した遊技媒体数に基づいて特殊景品の種類毎の景品数と端玉とを表示する構成としてある。なお、本実施形態において、第一実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0068】
景品交換数推定部134は、遊技に関する所定の情報に基づいて、各台計数機10に対応する遊技機100で遊技する遊技者によって景品交換されると推定される遊技媒体数を推定景品遊技媒体数として算出する。
遊技に関する所定の情報とは、アウト数A、セーフ数B、売上玉数C、景品戻り玉数D、再プレイ玉数F等を示す。これらの情報は、第一実施形態で説明したように、台間機20から入力される売上玉数C,再プレイ玉数Fと、遊技機100から入力されるアウト数A,セーフ数Bと、各台計数機10(返却部15)から入力される景品戻り玉数Dである。
具体的には、景品交換数推定部134は、計数部14において既に計数された計数値とは別に、例えば、遊技機100の上皿101に貯留されているような、計数していない遊技媒体数も含んで算出する。これによって、遊技者は、リアルタイムに遊技に応じた景品交換に関する情報を把握することができる。
なお、景品交換数推定部134によって算出された推定景品遊技媒体数は、記憶部16に記憶される。
【0069】
次に、特殊景品数表示画面の表示例について図13を参照して説明する。
図13に示すように、特殊景品数表示画面には、上述した計数値、特殊景品の種類毎の景品数、端玉の他に、「推定景品遊技媒体数」が表示される。
この推定景品遊技媒体数は、上述したように、景品交換数推定部134によって算出され、遊技に関する所定の情報に基づき、遊技者により景品交換されると推定される遊技媒体数を示す。
景品交換数推定部134は、次の手順において推定景品遊技媒体数を推定する。
アウト数Aからセーフ数Bを減算して差を求め、売上玉数Cと再プレイ玉数Fとを加算して和を求め、この和から前述の差を減算して差を求め、この差と景品戻り玉数Dとを加算することで、推定景品遊技媒体数Eを算出する。
これを式で表すと、次のようになる。
E=D+(C+F−(A−B))
【0070】
この式に示すように、推定景品遊技媒体数Eには、景品戻り玉数D、売上玉数C、再プレイ玉数F、そして、セーフ数Bが含まれる。これら景品戻り玉、売上玉、再プレイ玉、セーフ玉は、遊技機100の台皿又は各台計数機10の台皿を一度は通過する遊技媒体であり、各台計数機10又は島端計数機(遊技機島の端に設置されており、遊技媒体の数量を計数する装置、図示せず)で計数可能であって、この計数結果に応じた景品に交換可能な遊技媒体である。これらに対し、アウト玉は、遊技機100の場合、盤面に打ち出された玉であるが、もともとは景品戻り玉、売上玉、再プレイ玉、セーフ玉のいずれかであり、遊技機100の台皿又は各台計数機10の台皿に貯留していた遊技媒体であって、打ち出されることで景品に交換不能となった遊技媒体である。よって、推定景品遊技媒体数Eは、景品に交換可能な、景品戻り玉数D、売上玉数C、再プレイ玉数F、セーフ数Bの合計から、景品に交換不能なアウト数Aを減算することで得られた、遊技者がその時点で景品に交換可能な遊技媒体の数量を示すことになる。すなわち、推定景品遊技媒体数は、既に計数済みの計数値と、上皿101などに貯留されている計数していない遊技媒体数との合計の数を示している。
【0071】
そして、上述した景品数算出手段131によって、この推定景品遊技媒体数を計数値として、特殊景品の種類毎の景品数が算出される。
次に、推定景品遊技媒体数から特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を算出する方法を、図13を参照して具体的に説明する。
なお、以下では、第一実施形態と同様に、交換率が3円/玉、特殊景品単価(特殊景品大:5000円,特殊景品中:1000円,特殊景品小:500円)が設定されているものとする。
具体的には、図13に示すように、推定景品遊技媒体数(計数値)が10513玉である場合、31539円(10513玉×3円/玉)が積として算出される。そして、この積を、特殊景品大、特殊景品中、特殊景品小の順に、それぞれの特殊景品単価で割ったときの商を、特殊景品の種類毎の景品数として算出する。計数値を特殊景品単価で割る際には、余りがその特殊景品単価で割れなくなるまで行う。その結果、第一実施形態で示した計数値から特殊景品の種類毎の景品数及び端玉を算出するのと同様に、特殊景品大が6個、特殊景品中が1個、特殊景品小が1個、端玉が13個と算出される。
このように、遊技者が景品交換すると推定される遊技媒体数を算出することができ、この推定した遊技媒体数に基づいて特殊景品の種類毎の景品数と端玉とが表示される。その結果、遊技者は、所有する遊技媒体を全て計数しなくとも、遊技によって現在所持している遊技媒体数に応じた特殊景品の種類毎の景品数や端玉を正確に把握することができる。
【0072】
また、推定景品遊技媒体数に基づき、特殊景品の種類毎の景品数と端玉とが算出されることによって、第一実施形態で示したように、遊技者によって返却を禁止したい返却禁止特殊景品数が設定される場合には、返却禁止部133は、この正確に算出された特殊景品の種類毎の景品数に基づいて遊技媒体の返却を禁止することができる。
さらに、端玉遊技設定がされる場合(ON)においても、返却禁止部133は、正確に算出された端玉に応じて遊技媒体の返却を禁止することができる。
【0073】
以上説明したように、本実施形態の遊技場装置によれば、遊技媒体を全て計数しなくとも、推定となる持玉数を算出し、特殊景品の種類毎の景品数と端玉とを表示する。これによって、遊技機100の皿に貯留されている遊技媒体を計数しなくとも持玉数が把握でき、この推定の持玉数に基づき特殊景品の種類毎の景品数や端玉を確実に把握することができる。
【0074】
以上、本発明の遊技場装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技場装置は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態においては、各台計数機10を遊技場装置として説明しているが、これに限るものではなく、各種情報(遊技に関する情報,計数情報等)を入力可能であればよく、例えば、台間機20,台コンピュータ30,島コンピュータ40,ホールコンピュータ50等を遊技場装置とすることもできる。
【0075】
また、上述した実施形態においては、特殊景品を大・中・小で表示しているが、色(赤色・青色・黄色)、景品番号(1・2・3)で表示してもよい。また、三種類表示しているが一又は二種類でもよい。
また、上述した実施形態においては、景品戻り玉が台間機20のノズル24から払出されるようにしているが、これに限るものではなく、遊技機100から払出すようにしてもよい。
【0076】
また、上述した実施形態においては、払出しボタン23とは別に、各台計数機10において返却ボタン12aを設け、景品戻り玉を払出す際には返却ボタン12aを押し、再プレイ玉を払出す際には払出しボタン23を押すこととしている。ただし、返却ボタン12aの機能を払出しボタン23に持たせて、返却ボタン12aを省略することもできる。この場合、払出しボタン23は、再プレイ玉又は景品戻り玉を払出す際に押されることになるが、遊技者に再プレイ玉と景品戻り玉の両方がある場合は、景品戻り玉の払出しが優先される。
【0077】
また、上述した実施形態においては、計数値から、特殊景品の種類毎の景品数を、各特殊景品の交換金額に相当する特殊景品単価に基づいて算出するようにしているが、これに限るものではなく、例えば、特殊景品と交換可能な遊技媒体数に基づいて算出するようにしてもよい。
【0078】
また、上述した実施形態においては、特殊景品の種類毎の景品数を表示するようにしているが、これに限るものではなく、例えば、一般景品の個数を表示してもよい。例えば、たばこの銘柄毎の個数(景品数)などを表示することもできる。
【0079】
また、上述した実施形態においては、遊技の終了を示す操作がされた場合に、現時点の計数値と特殊景品の種類毎の景品数とを景品交換装置110に送信しているが、これに限るものではなく、各台計数機10で計数される毎に送信するようにしてもよい。
【0080】
また、上述した実施形態においては、各台計数機10と台間機20とを別々とした構成にしているが、これに限るものではなく、一体に構成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、各台計数機10に景品数算出部131及び端数算出部132を設けるようにしているが、これに限るものではなく、台間機20,台コンピュータ30,島コンピュータ40,ホールコンピュータ50等に設けてもよい。
【0081】
また、上述した実施形態においては、交換率の設定入力は、ホールコンピュータ50で遊技場の従業員などによって設定されているが、これに限るものではなく、リモートコントローラ(リモコン:遠隔操作機器)などの携帯端末などを用いて、台コンピュータ30や台間機20等で無線により交換率の設定入力をできるようにしてもよい。すなわち、台コンピュータ30や台間機20に受信器を設けておき、交換率を示す信号をリモコンの送信部から送信して、台コンピュータ30等の受信器で受信させる。これにより、台コンピュータ30等では、受信した交換率を記憶することができる。
【0082】
また、上述した実施形態においては、景品交換装置110において景品交換処理に使用する記憶媒体としてICコインを用いているが、これに限るものではなく、ICカード,携帯端末,チケット等であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、景品交換に関する情報を遊技者に表示する遊技場装置に有用であり、特に、各台計数機や台間機等に利用可能である。
【符号の説明】
【0084】
1 遊技場用システム
10 各台計数機
11 計数値表示部
13 制御部
131 景品数算出部
132 端数算出部
133 返却禁止部
134 景品交換数推定部
20 台間機
100 遊技機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技台毎に設けられた遊技場装置であって、
当該遊技台で獲得した遊技媒体を計数する計数手段と、
当該計数手段において計数された計数値の範囲内で遊技媒体を当該遊技台で遊技を行う遊技者に返却する返却手段と、
前記計数値から前記返却手段で返却された遊技媒体数を減算して当該計数値を更新する計数値更新手段と、
前記計数値から、遊技媒体を所定の景品と交換するときの所定の交換率に基づいて前記景品の景品数を算出する景品数算出手段と、
前記計数値を前記景品と交換可能な遊技媒体数で除算した余りを端数として算出する端数算出手段と、
前記計数値と、前記景品の景品数と、前記端数とを表示する表示手段と、を備え、
当該表示手段は、前記計数値の更新に伴い、更新された当該計数値と、この計数値に対応する、前記景品の景品数及び前記端数を表示することを特徴とする遊技場装置。
【請求項2】
前記景品は、交換可能な遊技媒体数が異なる複数の種類からなり、
前記表示手段は、前記景品の種類毎の景品数を表示する請求項1記載の遊技場装置。
【請求項3】
前記表示手段に表示させる前記景品の種類を選択可能な選択手段を備え、
前記表示手段は、当該選択手段で選択された、前記景品の種類に対応する景品数を表示する請求項2記載の遊技場装置。
【請求項4】
前記返却手段は、前記端数から返却した後、交換可能な遊技媒体数が小さい景品に対応する遊技媒体から順次返却する請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技場装置。
【請求項5】
所定の操作に基づき、前記返却手段における前記端数を除いた遊技媒体の返却を禁止する返却禁止手段を備える請求項1〜4のいずれか一項に遊技場装置。
【請求項6】
前記返却禁止手段は、前記返却手段による遊技媒体の返却を前記景品の種類単位及び/又は前記景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位で禁止する請求項5記載の遊技場装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記返却禁止手段で禁止された前記景品の種類単位及び/又は前記景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位と、前記返却禁止手段で禁止されない前記景品の種類単位及び/又は前記景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位とを表示する請求項6記載の遊技場装置。
【請求項8】
遊技台毎に設けられる複数の遊技場装置と、当該各遊技場装置が保有する所定のデータを受信し、前記遊技場装置毎の前記データを管理する管理装置と、を備えた遊技場用システムであって、
前記遊技場装置が、前記請求項1〜7のいずれかに記載の遊技場装置であり、前記データは、当該遊技場装置に設けられた遊技媒体を計数する計数手段で計数された計数値であることを特徴とする遊技場用システム。
【請求項9】
遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換する景品交換処理を行う景品交換装置を備え、
前記遊技場装置は、遊技の終了を示す所定の操作に基づき、景品の種類毎の景品数を前記景品交換装置に送信する請求項8記載の遊技場用システム。
【請求項1】
遊技台毎に設けられた遊技場装置であって、
当該遊技台で獲得した遊技媒体を計数する計数手段と、
当該計数手段において計数された計数値の範囲内で遊技媒体を当該遊技台で遊技を行う遊技者に返却する返却手段と、
前記計数値から前記返却手段で返却された遊技媒体数を減算して当該計数値を更新する計数値更新手段と、
前記計数値から、遊技媒体を所定の景品と交換するときの所定の交換率に基づいて前記景品の景品数を算出する景品数算出手段と、
前記計数値を前記景品と交換可能な遊技媒体数で除算した余りを端数として算出する端数算出手段と、
前記計数値と、前記景品の景品数と、前記端数とを表示する表示手段と、を備え、
当該表示手段は、前記計数値の更新に伴い、更新された当該計数値と、この計数値に対応する、前記景品の景品数及び前記端数を表示することを特徴とする遊技場装置。
【請求項2】
前記景品は、交換可能な遊技媒体数が異なる複数の種類からなり、
前記表示手段は、前記景品の種類毎の景品数を表示する請求項1記載の遊技場装置。
【請求項3】
前記表示手段に表示させる前記景品の種類を選択可能な選択手段を備え、
前記表示手段は、当該選択手段で選択された、前記景品の種類に対応する景品数を表示する請求項2記載の遊技場装置。
【請求項4】
前記返却手段は、前記端数から返却した後、交換可能な遊技媒体数が小さい景品に対応する遊技媒体から順次返却する請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技場装置。
【請求項5】
所定の操作に基づき、前記返却手段における前記端数を除いた遊技媒体の返却を禁止する返却禁止手段を備える請求項1〜4のいずれか一項に遊技場装置。
【請求項6】
前記返却禁止手段は、前記返却手段による遊技媒体の返却を前記景品の種類単位及び/又は前記景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位で禁止する請求項5記載の遊技場装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記返却禁止手段で禁止された前記景品の種類単位及び/又は前記景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位と、前記返却禁止手段で禁止されない前記景品の種類単位及び/又は前記景品の種類毎の景品数を単位とした景品数単位とを表示する請求項6記載の遊技場装置。
【請求項8】
遊技台毎に設けられる複数の遊技場装置と、当該各遊技場装置が保有する所定のデータを受信し、前記遊技場装置毎の前記データを管理する管理装置と、を備えた遊技場用システムであって、
前記遊技場装置が、前記請求項1〜7のいずれかに記載の遊技場装置であり、前記データは、当該遊技場装置に設けられた遊技媒体を計数する計数手段で計数された計数値であることを特徴とする遊技場用システム。
【請求項9】
遊技者が獲得した遊技媒体を景品に交換する景品交換処理を行う景品交換装置を備え、
前記遊技場装置は、遊技の終了を示す所定の操作に基づき、景品の種類毎の景品数を前記景品交換装置に送信する請求項8記載の遊技場用システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−193943(P2011−193943A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61929(P2010−61929)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)
【Fターム(参考)】
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