説明

遊技媒体洗浄装置に用いられるガイド部材

【課題】遊技媒体の洗浄効果を向上させることができると共に遊技媒体洗浄装置内部の洗浄液による汚れも少なくメンテナンスが容易に行なえる遊技媒体洗浄装置に用いられるガイド部材を提供する。
【解決手段】遊技媒体洗浄装置に用いられメダル、コイン等の遊技媒体M1,M2の表面を拭くための帯状拭布31a,31bを張設する棒状のガイド部材32a,32bであって、該ガイド部材32a,32bを中空状に形成すると共に該中空内部36に洗浄液が供給されるようにし、前記ガイド部材32a,32bの外周面には前記中空内部36と連通する吐出孔37を開設してなり、ガイド部材32a,32bの中空内部36に供給される洗浄液を吐出孔37から吐出させて該ガイド部材32a,32bと接触する帯状拭布31a,31bに染み込ませるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダル、コイン等の遊技媒体を洗浄する遊技媒体洗浄装置に用いられ、遊技媒体の表面を拭くための帯状拭布を張設するガイド部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、遊技機を配設した遊技場にて遊技媒体として使用されるメダルは、遊技者の手垢や循環通路との摩擦等によって汚れることから、その循環通路の途中にメダルを洗浄するためメダル洗浄装置を配設している。該メダル洗浄装置には、その内部に搬送されるメダルの表面に接触させその表面を拭う帯状拭布を複数の棒状のガイド部材により張設するようにしている。また、その帯状拭布によりメダルを拭う前段階として、対向位置させた一対の洗浄液塗布具に洗浄液を供給し、この状態でメダルをその間に通過させ、または、搬送されるメダルを位置検出センサにより検出し、該位置検出センサがメダルを検出したときスプレー缶から洗浄液をそのメダルに噴霧し、メダルの表面に洗浄液を付着させてから帯状拭布により該メダルの表面を拭くようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平7−220134号公報(第3−4頁、図2、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に示されるメダル洗浄装置にあっては、帯状拭布によりメダルの表面を拭う前にメダルの表裏面に洗浄液を付着させるようにしているので、帯状拭布によりメダルを拭い始めると洗浄液もほとんど一緒に拭い落とされてしまう。このため、その後続いてメダルを拭う状態では、メダル表裏面にわずかな洗浄液しか残っておらず、洗浄効果が劣るという課題がある。また、搬送されるメダルが洗浄液塗布具に勢い良く当ったり、スプレー缶でメダルに洗浄液を噴霧するとき、その周囲に余分な洗浄液が飛散してその周囲を甚だしく汚すことになるので、その掃除に多くの労力が必要となり、メンテナンスが面倒であるという課題も有る。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決すべくなされたもので、遊技媒体の洗浄効果を向上させることができると共に遊技媒体洗浄装置内部の洗浄液による汚れも少なくメンテナンスが容易に行なえる遊技媒体洗浄装置に用いられるガイド部材を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するため、本発明に係る遊技媒体洗浄装置に用いられるガイド部材は、遊技媒体洗浄装置に用いられメダル、コイン等の遊技媒体の表面を拭くための帯状拭布を張設する棒状のガイド部材であって、前記ガイド部材を中空状に形成すると共に該中空内部に洗浄液が供給されるようにし、前記ガイド部材の外周面には前記中空内部と連通する吐出孔を開設してなり、前記ガイド部材の中空内部に供給される洗浄液を前記吐出孔から吐出させて該ガイド部材と接触する帯状拭布に染み込ませるようにした。ガイド部材はその中心軸線に対して直交する面内で回転しないが、回転させるようにしても良い。
【0007】
また、この際、前記吐出孔がガイド部材の外周面の中心軸線に沿って複数開設され、その外周面の前記吐出孔を外した位置にそれぞれ自在に回転する円筒状のローラを嵌合するようにしても良い。この場合は、ガイド部材は回転しない。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る遊技媒体洗浄装置に用いられるガイド部材は、メダル、コイン等の遊技媒体の表面を拭くための帯状拭布を張設するガイド部材であって、該ガイド部材を中空状に形成すると共に該中空内部に洗浄液が供給されるようにし、該ガイド部材の外周面には前記中空内部と連通する吐出孔を開設してなる。そして、ガイド部材の中空内部に洗浄液を供給すると共に該洗浄液を吐出孔から吐出させて該ガイド部材と接触する帯状拭布に染み込ませるようにしたので、遊技媒体と接触する帯状拭布全体に洗浄液が染み渡り、常に、洗浄液と一緒に帯状拭布により遊技媒体の表面を拭っていることになる。よって、これにより遊技媒体の洗浄効果が向上するという効果を奏する。また、ガイド部材から帯状拭布に洗浄液を染み込ませるようにしたので、その吐出量を調整してやれば、帯状拭布から洗浄液が下へ垂れ流れたり周囲に飛散することがほとんどなく、遊技媒体洗浄装置内部の洗浄液による汚れも少なくなり、メンテナンスが容易となるという有益な効果も有る。
【0009】
また、吐出孔がガイド部材の外周面の中心軸線に沿って複数開設され、その外周面の吐出孔を外した位置にそれぞれ自在に回転する円筒状のローラを嵌合するようにすれば、これと接する帯状拭布の磨耗が抑えられ、該帯状拭布が長持ちするという効果が有る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係る遊技媒体洗浄装置に用いられるガイド部材の実施の形態を図面に基づき説明する。本発明のガイド部材は、スロットマシン、コインゲーム機、パチンコ遊技機等の遊技機に使用するメダル、コイン、パチンコ球等の遊技媒体を洗浄するための遊技媒体洗浄装置に用いられる。図1は本発明が適用されるメダル洗浄装置の縦断正面図である。同図中、Aは第1洗浄部、Bは第2洗浄部、10はメダル集合箱で、該メダル集合箱10に収容された直径の異なるメダルM1,M2は第1洗浄部Aと第2洗浄部Bを通過することにより片面ずつ順に洗浄されてホッパー11に至る。
【0011】
第1洗浄部Aおよび第2洗浄部Bは鉛直に支持された組付板12の前面に形成されており、20aは第1洗浄部Aのコンベヤ、20bは第2洗浄部Bのコンベヤである。メダル集合箱10は上面10aが開放され底面10bが傾斜面に形成され、その傾斜下方側面に第1洗浄部Aのコンベヤ20aの下端部が臨んでいる。
【0012】
図2は第1洗浄部Aの拡大断面正面図、図3はそのX−X線断面図である。コンベヤ20aの無端状の搬送ベルト21aは、定幅帯状のゴム布ベルトからなる。そして、図4の斜視図にも示したように、高さがメダルM1,M2の厚さよりも少し低く(高さ1.4mm)かつ直径が3mm程の多数の係合部22aが、該ゴム布ベルト表面の幅方向にメダルM1,M2の直径よりも狭い22mmの間隔にて横並びに形成され、ベルト表面の長手方向にはメダルM1,M2の直径よりも広い35mmの間隔にて連続して形成されている。23a,24aは、該搬送ベルト21aを巻回している該コンベヤ20aの駆動ローラと従動ローラである。該コンベヤ20aは、該搬送ベルト21aの搬送面がメダル集合箱10から斜め上向きに起立(起立角度:約70度)姿勢となるように支持され、該搬送ベルト21aを図1矢印で示した方向に駆動することにより該メダル集合箱10中のメダルM1,M2を図4に示したように隣り合う一対の係合部22aの間に填ったような状態で係合させて斜め上向きに搬出させる。
【0013】
なお、前記搬送ベルト21aの係合部22aは、背の低い円柱形突起であるが、本発明では係合部22aはこの形状に限られることなく、メダルM1,M2を搬送ベルトの表面に係止可能であれば、例えばコ字枠状の係合部を形成するなど、その他の形態に形成してあってもよい。
【0014】
13はメダル集合箱10に設けられたメダル攪拌装置で、該メダル攪拌装置は、図5に示したように、底面10bに複数の突上棒14をそれぞれ貫通するように設けると共に、低速回転モータ15の回転軸に複数の偏心カム16を隣接状に設け、該偏心カム16の外周に摺接するようにリング17をそれぞれ設け、該リング17に該各突上棒14の下端部を連結している。そして、該偏心カム16が回転すると該突上棒14がメダル集合箱10内に出没動することから、該メダル集合箱10内のメダルM1,M2が攪拌されるようにしたもので、この攪拌によりメダル集合箱10中のメダルM1,M2を搬送ベルト21aの係合部22a間に係合させ易くしている。
【0015】
また、30aは、無端状の帯状拭布31aを前記搬送ベルト21aの搬送面に対して適宜間隔を離して平行に張設すると共に、該帯状拭布31aを定方向に走行させることにより該帯状拭布31aによってメダルM1,M2の表面を拭う拭布支持機構である。そして、ガイド部材としてのガイド杆32aとガイドローラ33aおよび駆動ゴムローラ34aに該帯状拭布31aを巻回すると共に、テンションローラ35aを該帯状拭布31aに圧接することにより、該帯状拭布31aは前記搬送ベルト21aの搬送面に対し平行に張設され、駆動ゴムローラ34aが回転動することで該帯状拭布31aを図1矢印で示した方向に走行させる。なお、帯状拭布31aの走行速度は、搬送ベルト21aの走行速度よりも低速(約1/10の速度)となるように設定される。このように帯状拭布31aをメダル搬送方向と同方向であって搬送ベルト21aよりも低速にて走行させることにより、該帯状拭布31aが摩擦によって搬送中のメダルM1,M2に過剰な負荷を掛け、メダルM1,M2が搬送ベルト21aの両脇に飛び出してしまうことのないようにしている。
【0016】
また、上記ガイド杆32aは、図6に示すように金属製であって先端が先細の略円柱状をなし、帯状拭布31の幅よりもやや長く設定されている。更に詳しくは、該ガイド杆32aは、図7に示すように先端と基端に中央胴部38aより少し太径の大径部38b,38bを有し、内部にその長手方向に沿って中空内部36が形成され、その中空内部36の基端は開放し先端が閉塞されている。また、該ガイド杆32aすなわち中央胴部38aの外周面には、その長手方向に沿って前記中空内部36と連通する複数の吐出孔37が開設されている。更に、該ガイド杆32aの基端の雄ネジ部39cが組付板12に嵌挿され、別途用意されるナット(図示せず。)を螺合して片持ち式に支持固定される。前記太径部38b,38b間の間隔は、その間に帯状拭布31aが横ズレしないように嵌まり込む寸法に設定される。
【0017】
そして、該ガイド杆32aの中空内部36の基端を電磁弁(図示せず。)を介して洗浄液タンク(図示せず。)に連通させ、タイマーの作動によって例えば5分おきに該電磁弁が開かれて該洗浄液タンクから洗浄液を上記ガイド杆32aに例えば2〜3ccずつ供給するようにしている。そして、該洗浄液を複数の吐出孔37から吐出させることにより、この洗浄液が帯状拭布31aに染み込んで帯状拭布31aが常に適度な湿潤状態に維持されるようになっている。
なお、帯状拭布31aの湿潤状態を検出する湿潤センサーを設け、その検出によって洗浄液タンクから洗浄液が自動的に供給され、該帯状拭布31aが適度な湿潤状態に保たれるようにしてもよい。
【0018】
また、40aは搬送ベルト21aによって搬送されるメダルM1,M2の表面に帯状拭布31aを弾性的に押圧するために設けられる拭布押圧機構である。該拭布押圧機構40aは、図8に示したように、表面に適宜間隔で複数条の縦溝41aが形成された合成樹脂製の押圧板42aをカバー板43aの内側に配置し、該押圧板42aの背面に固植された支持軸44aをカバー板43aに貫挿する。そして、該押圧板42aとカバー板43aとの間にコイルバネ等の弾性体45aを圧縮状態にて介在させ、該カバー板43aをコンベヤ20aのコンベヤフレーム(図示せず。)に複数の摘子ネジ46aにより着脱自在に組み付けることにより、該弾性体45aの弾性により該押圧板42aが帯状拭布31aを背面から押圧し得るように構成している。なお、摘子ネジ46aを緩めることによりカバー板43a、押圧板42aがコンベヤフレームから着脱され、必要に応じて帯状拭布31aを交換できるようにしている。
【0019】
次に、第2洗浄部Bの構成を説明する。第2洗浄部Bは、第1洗浄部Aにおける上下を倒置した関係にてコンベヤ20bと拭布支持機構30bが配置され、該コンベヤ20bの搬送ベルト21bと拭布支持機構30bの帯状拭布31bによって形成される搬送面が斜め下向き(下傾角度:約30度)姿勢となるようにしている。47は第1洗浄部Aのコンベヤ20aの上端部から排出されたメダルM1,M2を受けて該メダルM1,M2を自重で第2洗浄部Bの搬送ベルト21bと帯状拭布31bとの間隔に導くために傾斜状に設けられた渡し板である。このため、第1洗浄部Aのコンベヤ20aと第2洗浄部Bのコンベヤ20bとは、組付板12の前面に渡し板47を介して正面「ヘ」字形に連なるように配置される。
【0020】
なお、コンベヤ20bは、上記コンベヤ20aと同様に定幅帯状のゴムベルトからなる搬送ベルト21bを駆動ローラ23bと従動ローラ24bに巻掛してなるものである。しかしながら、該搬送ベルト21bは表面に搬送ベルト21aのような係合部は形成されず、図9に示したように、表面に細かな凹凸が形成されたものを用いることで、メダル表面に対し高い摩擦性が得られるようにしている。このため、渡し板47から滑落したメダルM1,M2は、搬送ベルト21bが図1矢印で示した方向に駆動されることにより帯状拭布31bとの間を斜め下向きに搬送される。このように搬送ベルト21bには搬送ベルト21aのような係合部が形成されていないので、第2洗浄部BにおいてメダルM1,M2が係合部上に乗り上げてしまうおそれがなく、第1洗浄部Aから送られてきたメダルM1,M2が滞留するようなトラブルの発生も無く、常にスムースに搬送することができる。また、搬送ベルト21bは、図示した細かな凹凸(凹状部もしくは凸状部)を縞模様のように形成したが、メダルM1,M2との摩擦係数を高められるようにその他の形態に形成してもよい。
【0021】
該搬送ベルト21bの走行速度は、第1洗浄浄部Aのコンベヤ20aにおける搬送ベルト21aの走行速度よりも少し高速に設定される。これは該搬送ベルト21aによって搬送されたメダルM1,M2が渡し板47上に溜まらないようにするためである。また、拭布支持機構30bは前記拭布支持機構30aと同様に帯状拭布31bがガイド部材としてのガイド杆32bとガイドローラ33bおよび駆動ゴムローラ34bに巻回されている。そして、テンションローラ35bを該帯状拭布31bに圧接することにより、該帯状拭布31bは前記搬送ベルト21bの搬送面に対し平行に張設され、駆動ゴムローラ34bが回転動することで図1矢印で示した方向に搬送ベルト21bの走行速度よりも低速(約1/10の速度)で走行される。
なお、上記駆動ローラ23a,23b、駆動ゴムローラ34a,34b等は組付板12の裏側に設けられた図示しないスプロケット、チェーン、ギヤ、等の伝動機構およびモータ(図示せず)を駆動源として上記所定の速度で回転駆動される。
【0022】
また、ガイド杆32bに洗浄液が供給されるが、該ガイド杆32bはその構造が前記拭布支持機構30aにおけるガイド杆32aと同じなので、詳しい説明は省略する。そして、前記ガイド杆32bに洗浄液タンクから洗浄液が供給され、帯状拭布31bを常に適度な湿潤状態に維持する。拭布押圧機構40bは、前記拭布押圧機構40aと同様に押圧板42bがカバー板43bの内側に配置され、該押圧板42bの背面に固植された支持軸44bをカバー板43bに貫挿させている。そして、該押圧板42bとカバー板43bとの間にコイルバネ等の弾性体45bを圧縮状態にて介在させ、該カバー板43bをコンベヤ20bの両側コンベヤフレーム(図示せず。)に複数の摘子ネジ46bにより着脱自在に組み付ける。これにより、該弾性体45bの弾性により該押圧板42bが帯状拭布31bを押圧し、該帯状拭布31bを搬送ベルト21bによって下向きに搬送されているメダルM1,M2の表面(下面)に帯状拭布31bを弾性的に押圧するように構成している。
【0023】
このように構成したメダル洗浄装置では、大小のメダルM1,M2を搬送ベルト21aの係合部22aに係合させて搬送すると共に、該メダルM1,M2の表面にガイド杆32aから吐出される洗浄液が染み込んだ帯状拭布31aを押圧板42aによって適宜押圧力により圧着することによって、該メダルM1,M2の汚れを確実に拭き取ることができる。また、この第1洗浄部Aを通過した後に該メダルM1,M2は第2洗浄部Bに至りて搬送ベルト21bとの摩擦により斜め下向きに搬送され、該メダルの下面に洗浄液を染み込ませた帯状拭布31bを圧着させることにより、該メダルM1,M2を片面ずつ綺麗に洗浄することができる。
【0024】
図10(イ)(ロ)は、他の実施の形態のガイド部材であるガイド杆を示すものである。なお、本実施の形態に係るガイド杆32a,32bと同一部位は同一番号を附して詳しい説明は省略する。該ガイド杆32cは、組付板12に固着され回転することはない。そして、該ガイド杆32cは、前記ガイド杆32a,32bよりも少し細径に形成され、基端側に本実施の形態のような太径部38bはなく、中央胴部38aの外周面の中心軸線に沿って吐出孔37が複数開設されている。また、その外周面の前記吐出孔37を外した位置にそれぞれ自在に回転する円筒状のローラ48が嵌合される。各円筒状のローラ48は、両端が開放しており、ガイド杆32cに嵌合して所定の位置で両側にEリング48を嵌着することによりその中心軸線に沿って移動不能に配置される。このように、円筒状のローラ48をガイド杆32cに嵌合することにより、これと接する帯状拭布31a,31bの磨耗が抑えられる。
【0025】
本発明は、メダルM1,M2の表面を拭くための帯状拭布31a,31bを張設するガイド杆32a,32bであって、該ガイド杆32a,32bは中空状に形成されると共に該中空内部36に洗浄液が供給されるようにし、該ガイド杆32a,32bの外周面には中空内部36と連通する吐出孔37が開設される。そして、ガイド杆32a,32bの中空内部36に洗浄液を供給すると共に該洗浄液を吐出孔37から突出させて該ガイド杆32a,32bと接触する帯状拭布31a,31bに染み込ませるようにしたので、メダルM1,M2と接触する帯状拭布31a,31b全体に洗浄液が染み渡り、常に、洗浄液と一緒に帯状拭布31a,31bによりメダルM1,M2の表面を拭っていることになる。よって、これによりメダルM1,M2の洗浄効果が向上する。また、ガイド杆32a,32bから帯状拭布31a,31bに洗浄液を染み込ませるようにしたので、その吐出量を調整してやれば、帯状拭布31a,31bから洗浄液が下へ垂れ流れたり周囲に飛散することがほとんどなく、メダル洗浄装置内部の洗浄液によるよごれも少なくなり、メンテナンスが容易になる。
【0026】
本発明にあっては、ガイド部材として、組付板12に支持固定され回転しないガイド杆32a,32bを示したが、可能であれば中心軸と直交する面内で全体が回転するガイドローラを使用するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明が適用されるメダル洗浄装置を縦断面した正面図。
【図2】図1の要部拡大縦断面図。
【図3】図2のX−X線断面図。
【図4】メダル洗浄装置における第1洗浄部の搬送ベルトの斜視図。
【図5】図1におけるメダル攪拌装置の縦断面図。
【図6】メダル洗浄装置におけるガイド杆の斜視図。
【図7】ガイド杆の中央縦断面図。
【図8】メダル洗浄装置における拭布支持機構の押圧板の斜視図。
【図9】メダル洗浄装置における第2洗浄部の搬送ベルトの斜視図。
【図10】(イ)は他の実施の形態に係るガイド杆の中央縦断面図、(ロ)は同Y−Y線断面図。
【符号の説明】
【0028】
31a 帯状拭布
31b 帯状拭布
32a ガイド部材(ガイド杆)
32b ガイド部材(ガイド杆)
32c ガイド部材(ガイド杆)
36 中空内部
37 吐出孔
48 円筒状のローラ
M1 遊技媒体(メダル)
M2 遊技媒体(メダル)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体洗浄装置に用いられメダル、コイン等の遊技媒体の表面を拭くための帯状拭布を張設する棒状のガイド部材であって、
前記ガイド部材を中空状に形成すると共に該中空内部に洗浄液が供給されるようにし、前記ガイド部材の外周面には前記中空内部と連通する吐出孔を開設してなり、
前記ガイド部材の中空内部に供給される洗浄液を前記吐出孔から吐出させて該ガイド部材と接触する帯状拭布に染み込ませるようにしたことを特徴とする遊技媒体洗浄装置に用いられるガイド部材。
【請求項2】
前記吐出孔が外周面の中心軸線に沿って複数開設され、その外周面の前記吐出孔を外した位置にそれぞれ自在に回転する円筒状のローラを嵌合した請求項1記載のガイド部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−289135(P2009−289135A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−142572(P2008−142572)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】