説明

遊技機の制御装置、遊技機、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】メダルゲーム等の遊技機において、プレーヤが遊技に関与出来る部分を増やし、飽きられにくい遊技機を提供することである。
【解決手段】遊技媒体を遊技フィールド内で移動させ、遊技媒体の移動に関連づけて展開されるゲームを表示部に表示し、所定の払い出し条件を満たした場合に遊技媒体の払い出しを行う遊技機の制御装置であって、前記遊技フィールド内に設けられた入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出部162と、入賞結果に基づきゲームフィールド内でコマを移動させて移動結果に基づきゲームを進行させるゲーム演算部110と、前記入賞検出部162は、ゲームフィールド内におけるコマの移動方向と対応付けられた入賞口を含み、前記ゲーム演算部110は、入賞が検出された入賞口に対応付けられた移動方向に基づき、前記ゲームフィールドにおけるコマの移動を制御し、コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たした場合に払い出し許可の決定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダルや球等の遊技媒体を遊技フィールド内で移動させてゲームを行う遊技機の制御装置、遊技機、遊技機の制御プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、メダルゲーム装置として、メダルプッシャーゲーム装置が知られている。
【0003】
このようなメダルプッシャーゲーム装置として、例えば、特開2001−29643号公報に示されるようなものが知られている。
【0004】
このメダルプッシャーゲーム装置は、筐体内に多数のメダルが載置されたフィールドとフィールド上を往復動するプッシャーとが設けられ、フィールドの後方上部に抽選処理を行う抽選ボードが設けられた状態となっている。
【0005】
そして、筐体の上部にメダル投入口を設け、このメダル投入口から投入されたメダルが自重で抽選ボードを通過して抽選を行った後、フィールド上に落下する状態となっており、フィールド上のメダルは、プッシャーの往復動によってフィールド上から落下され、このフィールド上から落下されたメダルは筐体の下部に設けたメダル払出口へ払い出されるようになっている。
【特許文献1】特開2001−29643号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなメダルプッシャーゲーム装置ではメダルをチャッカーに入れられるか否かしかプレーヤが遊技に関与出来る部分がなく、単調で飽きられやすいという問題があった。
【0007】
また、単にメダルを大量投入すればそれなりの好結果が得られるものが多く、じっくりと戦略性をもって楽しめるものが少なかった。
【0008】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技媒体を遊技フィールド内で移動させることにより遊技媒体ゲームを行う遊技機において、プレーヤが遊技に関与出来る部分を増やし、戦略性を持って楽しむことができ、飽きられにくい遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明は、
遊技媒体を遊技フィールド内で移動させ、遊技媒体の移動に関連づけて展開されるゲームを表示部に表示し、所定の払い出し条件を満たした場合に遊技媒体の払い出しを行う遊技機の制御装置であって、
前記遊技フィールド内に設けられた入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出部と、
入賞結果に基づきゲームフィールド内でコマを移動させて移動結果に基づきゲームを進行させるゲーム演算処理を行うゲーム演算部と、
ゲーム演算結果に基づき表示部に表示する画像を生成する画像生成部とを、含み、
前記入賞検出部は、ゲームフィールド内におけるコマの移動方向と対応付けられた入賞口を含み、
前記ゲーム演算部は、
入賞が検出された入賞口に対応付けられた移動方向に基づき、前記ゲームフィールドにおけるコマの移動を制御し、コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合に払い出し許可の決定を行うことを特徴とする。
【0010】
また本発明に係るプログラムは、コンピュータにより実行可能なプログラム(情報記憶媒体又は搬送波に具現化されるプログラム)であって、上記手段をコンピュータに実現させる(上記手段としてコンピュータを機能させる)ことを特徴とする。また本発明に係る情報記憶媒体は、コンピュータにより読み取り可能(使用可能)な情報記憶媒体であって、上記手段をコンピュータに実現させる(上記手段としてコンピュータを機能させる)ためのプログラムを含むことを特徴としている。
【0011】
遊技フィールドとは、例えばメダルゲームにおいてメダルが移動する盤面や、パチンコゲームにおいてパチンコ玉が移動する盤面等である。
また遊技フィールドとは、例えばコンピュータ内で定義された仮想的な遊技フィールド(2次元でもよいし、3次元でもよい)であり、コンピュータ等を用いた画像生成処理により画面に表示されることにより(ビデオゲームの画像等)視認可能となる仮想的に構成された遊技フィールドでもよい。
【0012】
また物理的な遊技媒体とは、現実世界にものとして存在するメダルや遊技玉を意味する。なお仮想的に構成された遊技フィールドで遊技媒体を移動させる場合には、ただしコンピュータ等により画像生成されることにより視認可能となる仮想的な遊技媒体をでもよい。
【0013】
遊技フィールド内における物理的又は仮想的な遊技媒体の移動は、例えば遊技媒体の遊技フィールドへの投入操作や入力部からの操作入力等のプレーヤの入力動作に起因して生じる。
【0014】
表示部は、例えば液晶画面等を用いた電子的な画像表示部として構成される。
【0015】
入賞検出部は、例えばチャッカー等のように遊技媒体が通過するものでもよいし、入賞口のように遊技媒体が取り込まれるものでもよいし、遊技媒体が接触するものでもよい。
【0016】
例えば遊技媒体が物理的なメダルや遊技球である場合には、入賞抽選検出部への遊技媒体の入賞は、入賞抽選検出部に設けられたセンサー等により遊技媒体の通過や接触を検出するようにしてもよい。
【0017】
また例えば遊技媒体が仮想的なメダルや遊技球である場合には、入賞抽選検出部への遊技媒体の入賞は、例えば操作部からの入力により遊技媒体に与えられた速度ベクトル等により所定のアルゴリズムに従い遊技媒体の移動軌跡を演算することで検出するようにしてもよい。
【0018】
またゲームフィールド内とは、表示部に表示されるゲームに対応した仮想的なゲームフィールドであり、2次元的なゲームフィールドでもよし、3次元的なゲームフィールドでもよい。
【0019】
またコマとは、ゲームフィールド内を移動するものであればなんでもよい。
【0020】
コマの移動軌跡は例えばコマが移動した方向、距離、座標、移動したマス目等で表されるものであればよい。また所定の条件とコマが移動した方向、距離、座標、移動したマス目等に関する条件でもよい。
【0021】
本発明によればゲームフィールド内におけるコマの移動方向と対応付けられた複数の入賞口のいずれかに遊技媒体を入賞させることによって、前記ゲームフィールドにおけるコマの移動を制御することができる。
【0022】
したがってプレーヤがゲームフィールドにおけるコマの移動方向とゲームの進行を考えながら入賞口を狙うというゲーム性の高い遊技媒体(例えばメダル)を用いた遊技機を提供することができる。
【0023】
このように本発明によれば、より変化に富み、プレーヤの技量を反映させることが可能な遊技機を提供することが出来る。
【0024】
(2)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記ゲーム演算部は、
所定のルールに従ってコマの移動軌跡に移動跡を残し、移動跡に対応した得点を算出し、得点に応じて遊技媒体の払い出し枚数を決定することを特徴とする。
【0025】
(3)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
投入された遊技媒体の枚数と払い出された遊技媒体の枚数を含む情報に基づきペイアウト率を演算するペイアウト率演算部を含み、
前記ゲーム演算部は、
ペイアウト率に基づき遊技媒体の払い出し枚数の調整を行うことを特徴とする。
【0026】
本発明ではプレーヤはゲームフィールドにおけるコマの移動方向とゲームの進行を考えながら入賞口を狙うことで遊技媒体の払い出し枚数を増やすことができるが、ペイアウト率に基づき遊技媒体の払い出し枚数の調整を行うことで、ペイアウトの平均を所定の範囲に収めることができる。
【0027】
遊技媒体の払い出しの調整は、ゲーム中におこる抽選イベント等の確率や払い出し枚数をペイアウト率に基づき調整することで行うようにしてもよい。
【0028】
(4)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記ゲーム演算部は、
前記コマの位置又は移動軌跡が所定の条件を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合には抽選イベントを発生させ、ペイアウト率に基づき抽選イベントの抽選確率を決定して抽選処理を行い、抽選結果に基づき遊技媒体の払い出し決定処理を行う抽選イベント処理部を含むことを特徴とする。
【0029】
抽選イベントとは、内部抽選によって当たり外れやイベントの種類や得点や払い出し枚数が決定されるイベントである。
【0030】
ここにおいて抽選イベントの抽選確率とは、所定の抽選イベントが発生する確率でもよいし、所定の抽選イベントにおける払い出し枚数の抽選確率でもよい。
【0031】
本発明によれば、プレーヤはゲームフィールドにおけるコマの移動方向とゲームの進行を考えながら入賞口を狙うことで遊技媒体の払い出し枚数を増やすことができるとともに、ペイアウト率に基づき抽選イベントの抽選確率を決定することで遊技媒体の払い出し枚数の調整を行い、ペイアウトの平均を所定の範囲に収めることができる。
【0032】
(5)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記入賞検出部は、抽選イベントの発生と対応付けられた入賞口を含み、
前記ゲーム演算部は、
抽選イベントの発生に対応付けられた入賞口への入賞が検出された場合には、抽選イベントを発生させ、ペイアウト率に基づき抽選イベントの抽選確率を決定して抽選処理を行い、抽選結果に基づき遊技媒体の払い出し決定処理を行う抽選イベント処理部を含むことを特徴とする。
【0033】
本発明によれば、抽選イベントの発生と対応付けられた入賞口に遊技媒体を入賞させると、抽選イベントを発生させることができ、ゲームフィールド内におけるコマの移動方向と対応付けられた入賞口に入賞させるとゲームフィールドにおけるコマの移動方向を制御することができる。
【0034】
従ってプレーヤは自己の技量を反映してゲームを展開させるおもしろさと、偶然性の高い抽選イベントとの両方をたのしむことができ、飽きられにくい遊技機を提供することができる。
【0035】
また抽選イベントの抽選確率をペイアウト率に基づき抽選イベントの抽選確率を決定することで遊技媒体の払い出し枚数の調整を行い、ペイアウトの平均を所定の範囲に収めることができる。
【0036】
(6)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記抽選イベント処理部は、
ペイアウト率に関連づけて抽選確率が記憶された抽選確率テーブルを含み、
ペイアウト率に基づき抽選確率テーブルを参照して抽選イベントの抽選確率を決定することを特徴とする。
【0037】
(7)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記ゲーム演算部は、
前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にあるか否か判断し、所定の関係にある場合には、特別移動ルールに従ってコマを移動させる処理をおこなう特別移動処理部を含むことを特徴とする。
【0038】
ここでコマの位置が特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にあるとは、例えば両者の位置が一致する場合でもよいし、その他の所定の位置関係や距離にある場合でもよい。
【0039】
ゲームフィールド内における通常のコマの移動は、コマの移動方向と対応付けられた入賞口への入賞に応じて制御されるが、コマが特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にある場合には、特別移動ルールに従ってコマを移動させる処理が行われる。従って高得点を狙う機会となり、プレーヤのゲームへの期待度や熱中度をより高めることができる。
【0040】
(8)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記入賞検出部は、ゲームフィールド内における特別移動発生アイテムの移動発生と対応付けられた入賞口を含み、
前記特別移動処理部は、
特別移動発生アイテムの移動発生に対応付けられた入賞口への入賞が検出された場合には、ペイアウト率に基づき、特別移動発生アイテムの位置を変更する処理を行うことを特徴とする。
【0041】
(9)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記特別移動制御部は、
前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた第1又は第2の特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にある場合には、一方の特別移動発生アイテム位置から他方の特別移動発生アイテム位置までコマを移動させる制御をおこなうことを特徴とする。
【0042】
所定の関係にあるとは、例えば両者の位置が一致する場合でもよいし、その他の所定の位置関係や距離にある場合でもよい。
【0043】
またペイアウト率に基づき、第1の特別移動発生アイテムと第2の特別移動発生アイテムとの位置を決定するようにしてもよい。
【0044】
(10)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記抽選イベント処理部は、
前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた特別移動発生アイテムの位置と所定の関係になった回数をカウントし、カウント値が所定の値に達したら、抽選イベントを発生させることを特徴とする。
【0045】
(11)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記ゲーム演算部は、
特別移動発生アイテムの移動が発生したか否か判断し、移動が発生した場合には、変更前の特別移動発生アイテムの位置に関連づけて、ゲームフィールド内に有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させるアイテム発生処理部をさらに含み、
前記アイテム発生処理部は、
ペイアウト率に基づき決定されるアイテム発生確率で、有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させることを特徴とする。
【0046】
本発明によればゲームフィールド内にゲーム有利なアイテムや不利なアイテムをおこくとで、ゲーム性が向上し、飽きられにくい遊技機を提供することができる。
【0047】
(12)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記アイテム発生処理部は、
ペイアウト率に関連づけて有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方のアイテム発生確率が記憶されたアイテム発生確率テーブルを含み、
ペイアウト率に基づきアイテム発生確率を参照して有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させることを特徴とする遊技機の制御装置。
【0048】
(13)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記アイテム発生処理部は、
特別移動発生アイテムの移動が発生した場合には、
変更前の特別移動発生アイテムの位置に関連づけてペイアウト率に基づき決定される確率で準特別移動発生アイテムを発生させ、
前記特別移動制御部は、
前記コマの位置がフィールド内に設けられた準特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にあるか否か判断し、所定の関係にある場合には、前記コマを特別移動発生アイテムと所定の位置関係を有する位置に移動させる制御をおこなうことを特徴とする。
【0049】
特別移動発生アイテムの位置は、遊技媒体が特別移動発生アイテムの移動発生と対応付けられた入賞口に入賞することで変わるので、プレーヤが特別移動発生アイテムとコマの位置を所定の関係にするためには運に左右される要素も高い。
【0050】
本発明では準特別移動発生アイテムとコマの位置を所定の関係にすることで、コマが特別移動アイテムと所定の位置関係になったときと同じ効果が得られるので、プレーヤは多様な戦術を楽しむことができ、飽きられにくい遊技機を提供することができる。
【0051】
(14)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記ゲーム演算部は、
前記コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たした場合又はアイテムとの位置関係が強制消去の条件を満たした場合に移動跡を消去することを特徴とする。
【0052】
(15)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記ゲーム演算部は、
強制消去の場合には移動跡に対応した得点を保留得点情報として保持し、所定の条件を満たした場合に保留得点払い出しイベントを発生させ、保留得点払い出し演出を行う保留得点処理部を含むことを特徴とする。
【0053】
本発明によれば強制消去された得点も保留されて払いだしの可能性が残っているため、プレーヤにゲーム続行への期待度をいだかせることができる。
【0054】
(16)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記保留得点処理部は、
ペイアウト率に基づき保留得点払い出しイベントの発生確率を決定することを特徴とする。
【0055】
(17)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記抽選イベント処理部は、
ペイアウト率に関連づけて保留得点払い出しイベントの発生確率が記憶された保留得点払い出しイベント発生確率テーブルを含み、
ペイアウト率に基づき保留得点払い出しイベント発生確率テーブルを参照して保留得点払い出しイベントの発生確率を決定することを特徴とする。
【0056】
(18)本発明の遊技機の制御装置、遊技機、プログラム、情報記憶媒体は、
前記ペイアウト率演算部は、
保留得点情報も加味してペイアウト率を演算することを特徴とする。
【0057】
本発明によれば、保留得点で払い出す枚数も見越して、ペイアウト率を調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
遊技媒体がメダルである遊技機(メダルゲーム装置)を例にとり本実施の形態の特徴と処理を図面を用いて説明する。
【0059】
1.構成
なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を何ら限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0060】
図1は、本実施の形態に係るメダルゲーム装置の外観を示す図である。
【0061】
このメダルゲーム装置10は、メダルプッシャーゲームを行うもので、図1の正面から見た斜視図に示すように、筐体12内の正面上部にゲーム盤面14が設けられ、このゲーム盤面14の下端位置に前後方向で往復移動を行うプッシャープレート16を有するメダル載置用のゲームフィールド18が設けられている。
【0062】
また、筐体12の上下方向略中央前方には操作部20が設けられ、この操作部20にメダル投入口22及びメダル30を貯留するメダル貯留部25が設けられ、このメダル貯留部25に筐体12内のメダル30を払い出すための払出口24が、操作部20の上方に隣接するように筐体12の全面に設けられている。
【0063】
ゲーム盤面14には、表示部26と、チャッカー部28と、チャッカー部28へのメダル30の進路を邪魔する複数の釘32と、ゲーム盤面14の両側上方に配置された放出口36から放出されたメダル30の放出方向を変更するワイパー34とが設けられている。
【0064】
メダル投入口22にメダル30が投入されると、図示しないセンサーによってメダル30の投入が検出され、筐体12内に配置されたホッパー(図示省略)によって放出口36からメダル30が放出される。
【0065】
そして放出されたメダル30は、ワイパー34によって振り分けられ、釘32によって邪魔されながら下方へと移動し、メダル30がチャッカー部28を通過すると、チャッカー部28の内側に設けたセンサー(図示省略)がメダル30の通過を検出する。そして、メダル30が通過したチャッカー28の位置に応じて、表示部26に表示されるゲームが進行し、このゲームの結果に応じて、筐体12内に設置したメダル払い出し用の払出ホッパー74からメダル30がゲームフィールド18上に払い出されるようになっている。
【0066】
ゲームフィールド18上に払い出されたメダル30は、プッシャープレート16の往復移動によって、ゲームフィールド18上から落下して払出口24から払い出され、メダル貯留部25に貯留されるようになっている。
【0067】
図2に、本実施形態のブロック図の一例を示す。
【0068】
ここで処理部100は、システム全体の制御、システム内の各ブロックへの命令の指示、ゲーム処理、画像処理、音処理、メダルやプッシャー等の制御処理などの各種の処理を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、或いはASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0069】
制御部150は、ボーナスメダルの払い出し制御等のメダルゲーム装置の各種制御処理を行う。
【0070】
入力情報検出部160は、メダルの投入等によって検出される入力情報を検出する処理を行う。入力情報検出部160は、通過検出部162を含む。
【0071】
入賞検出部162は、遊技フィールドに設けられたチャッカーへのメダルの通過を検出する処理を行うものであり、その機能は、例えばセンサー等により実現できる。
【0072】
記憶部170は、処理部100などのワーク領域となるもので、RAMなどのハードウェアにより実現できる。
【0073】
情報記憶媒体(コンピュータにより使用可能な記憶媒体)180は、プログラムやデータなどの情報を格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。処理部100は、この情報記憶媒体180に格納される情報に基づいて本発明(本実施形態)の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本発明(本実施形態)の手段(特に処理部100に含まれるブロック)を実行するための情報(プログラム或いはデータ)が格納される。
【0074】
なお、情報記憶媒体180に格納される情報の一部又は全部は、システムへの電源投入時等に記憶部170に転送されることになる。また情報記憶媒体180に記憶される情報は、本発明の処理を行うためのプログラムコード、画像データ、音データ、表示物の形状データ、テーブルデータ、リストデータ、本発明の処理を指示するための情報、その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0075】
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCDなどのハードウェアにより実現できる。
【0076】
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカなどのハードウェアにより実現できる。
【0077】
処理部100は、ゲーム処理部110、画像生成部120、音生成部130、制御情報生成部140、ペイアウト率演算部150を含む。
【0078】
ここでゲーム処理部110は、コイン(代価)の受け付け処理、各種モードの設定処理、ゲームの進行処理、選択画面の設定処理、オブジェクト(1又は複数のプリミティブ面)の位置や回転角度(X、Y又はZ軸回り回転角度)を求める処理、オブジェクトを動作させる処理(モーション処理)、視点の位置(仮想カメラの位置)や視線角度(仮想カメラの回転角度)を求める処理、マップオブジェクトなどのオブジェクトをオブジェクト空間へ配置するための処理、ヒットチェック処理、ゲーム結果(成果、成績)を演算する処理、複数のプレーヤが共通のゲーム空間でプレイするための処理、或いはゲームオーバー処理などの種々のゲーム処理を、通過検出部162からの検出信号やペイアウト率演算部142から受け取ったペイアウト率やのゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0079】
またゲーム処理部110は、入賞が検出された入賞口に対応付けられた移動方向に基づき、前記ゲームフィールドにおけるコマの移動を制御し、コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合に払い出し許可の決定を行う。
【0080】
またゲーム処理部110は、所定のルールに従ってコマの移動軌跡に移動跡を残し、移動跡に対応した得点を算出し、得点に応じて遊技媒体の払い出し枚数を決定するようにしてもよい。
【0081】
またゲーム処理部110は、ペイアウト率に基づき遊技媒体の払い出し枚数の調整を行うようにしてもよい。
【0082】
またゲーム処理部110は、前記コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たした場合又はアイテムとの位置関係が強制消去の条件を満たした場合に移動跡を消去するようにしてもよい。
【0083】
画像生成部120は、ゲーム処理部110からの指示等にしたがって各種の画像処理を行い、例えばボードゲーム画像等を、表示部190に出力する処理を行う。また、音生成部130は、ゲーム処理部110からの指示等にしたがって各種の音処理を行い、BGM、効果音、音声などの音を生成し、音出力部192に出力する。
【0084】
制御情報生成部140は、ゲーム処理部110からの指示等にしたがって、例えばメダルの払い出し等のメダルゲーム装置の各種ハードを制御するための信号を生成する処理を行う。
【0085】
ペイアウト率演算部142は、投入された遊技媒体の枚数と払い出された遊技媒体の枚数を含む情報に基づきペイアウト率を演算する処理を行う。ペイアウト率の演算は、入賞検出部162からの入賞検出信号をうけて行うようにしてもよい。
【0086】
またペイアウト率演算部142は、保留得点情報も加味してペイアウト率を演算するようにしてもよい。
【0087】
なお、ゲーム処理部110、画像生成部120、音生成部130、制御情報生成部140の機能は、その全てをハードウェアにより実現してもよいし、その全てをプログラムにより実現してもよい。或いは、ハードウェアとプログラムの両方により実現してもよい。
【0088】
ゲーム処理部110は、抽選イベント処理部112、特別移動処理部116,アイテム発生処理部116,保留得点処理部118を含む。
【0089】
ここで抽選イベント処理部112は、前記コマの位置又は移動軌跡が所定の条件を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合には抽選イベントを発生させ、ペイアウト率に基づき抽選イベントの抽選確率を決定して抽選処理を行い、抽選結果に基づき遊技媒体の払い出し決定処理を行う。
【0090】
また抽選イベント処理部112は、抽選イベントの発生に対応付けられた入賞口への入賞が検出された場合には、抽選イベントを発生させ、ペイアウト率に基づき抽選イベントの抽選確率を決定して抽選処理を行い、抽選結果に基づき遊技媒体の払い出し決定処理を行うようにしてもよい。
【0091】
また抽選イベント処理部112は、ペイアウト率に関連づけて抽選確率が記憶された抽選確率テーブルを含み、ペイアウト率に基づき抽選確率テーブルを参照して抽選イベントの抽選確率を決定するようにしてもよい。
【0092】
前記抽選イベント処理部112は、前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた特別移動発生アイテムの位置と所定の関係になった回数をカウントし、カウント値が所定の値に達したら、抽選イベントを発生させるようにしてもよい。
【0093】
前記抽選イベント処理部112は、ペイアウト率に関連づけて保留得点払い出しイベントの発生確率が記憶された保留得点払い出しイベント発生確率テーブルを含み、ペイアウト率に基づき保留得点払い出しイベント発生確率テーブルを参照して保留得点払い出しイベントの発生確率を決定するようにしてもよい。
【0094】
特別移動処理部116は、前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にあるか否か判断し、所定の関係にある場合には、特別移動ルールに従ってコマを移動させる処理をおこなう。
【0095】
また特別移動処理部116は、特別移動発生アイテムの移動発生に対応付けられた入賞口への入賞が検出された場合には、ペイアウト率に基づき、特別移動発生アイテムの位置を変更する処理を行うようにしてもよい。
【0096】
また特別移動処理部116は、前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた第1又は第2の特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にある場合には、一方の特別移動発生アイテム位置から他方の特別移動発生アイテム位置までコマを移動させる制御をおこなうようにしてもよい。
【0097】
アイテム発生処理部116は、特別移動発生アイテムの移動が発生したか否か判断し、移動が発生した場合には、変更前の特別移動発生アイテムの位置に関連づけて、ゲームフィールド内に有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させるように構成され、ペイアウト率に基づき決定されるアイテム発生確率で、有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させる。
【0098】
またアイテム発生処理部116は、ペイアウト率に関連づけて有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方のアイテム発生確率が記憶されたアイテム発生確率テーブルを含み、ペイアウト率に基づきアイテム発生確率を参照して有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させるようにしてもよい。
【0099】
保留得点処理部118は、強制消去の場合には移動跡に対応した得点を保留得点情報として保持し、所定の条件を満たした場合に保留得点払い出しイベントを発生させ、保留得点払い出し演出を行う。
【0100】
前記保留得点処理部118は、ペイアウト率に基づき保留得点払い出しイベントの発生確率を決定するようにしてもよい。
【0101】
またアイテム発生処理部116は、特別移動発生アイテムの移動が発生した場合には、更前の特別移動発生アイテムの位置に関連づけてペイアウト率に基づき決定される確率で準特別移動発生アイテムを発生させ、特別移動制御部114は、前記コマの位置がフィールド内に設けられた準特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にあるか否か判断し、所定の関係にある場合には、前記コマを特別移動発生アイテムと所定の位置関係を有する位置に移動させる制御をおこなうようにしてもよい。
【0102】
なお、本実施形態のメダルゲームシステムは、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、このようなシングルプレーヤモードのみならず、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。
【0103】
また複数のプレーヤがプレイする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末を用いて生成してもよい。
【0104】
2.特徴
2−1.遊技フィールドと入賞検出部
図3は本実施の形態の遊技フィールドと入賞検出部について説明するための図である。
【0105】
本実施の形態では、遊技フィールドの所定の位置に入賞口を配置し、入賞口におけるメダル(遊技媒体の一例)の通過を検出し、検出信号に基づき展開されるボードゲームが表示部26に表示される。
【0106】
14は筐体12内の正面上部のゲーム盤面14(図1参照)であり遊技フィールドを構成する。遊技フィールドには複数のチャッカー(入賞口の一例)28−0、28−1、28−2、28−3、28−4、28−5、28−6と、メダルの移動を遮る図示しない釘が設けられている。
【0107】
本実施の形態では各チャッカーにはA〜Gに示すような機能(指示入力、役割)が対応している。そして、各チャッカーにはメダルの通過を検出するセンサーが設けられており、メダルの通過を検出すると、検出信号が出力される。
【0108】
すなわちA(左上矢印)は「サイコロが左上に転がる」入力機能が対応しており、B(右上矢印)は「サイコロが右上に転がる」入力機能が対応しており、C(第1の移動パネル)は「第1の移動パネルが移動する」入力機能が対応しており、D(第2の移動パネル)は「第2の移動パネルが移動する」入力機能が対応しており、E(左下矢印)は「サイコロが左下に転がる」入力機能が対応しており、F(右下矢印)は「サイコロが右下に転がる」入力機能が対応しており、G(ルーレットマーク)は「抽選イベント発生」入力機能が対応している。
【0109】
ここでA,B,E,Fの各チャッカー(移動方向指示チャッカー)にメダルが通過すると、サイコロはそれぞれに(対応付けられた入力機能)割り振られた方向に移動する(対応付けられた入力機能が実現される)。
【0110】
またC、Dの各チャッカー(移動パネル移動指示チャッカー)にメダルが通過すると、移動パネルは所定のルールにしたがってその位置が移動する。
【0111】
またGチャッカー(抽選イベント発生チャッカー)にメダルが通過すると、抽選イベントが発生する。
【0112】
2−2.コマの移動軌跡とメダルの払い出し
図4は本実施の形態の表示部に表示されるボードゲームの一例について説明するための図である。
【0113】
本実施の形態のボードゲームは入賞が検出された入賞口(チャッカー)に対応付けられた移動方向(例えば図3のA,B,E,F)に基づき、ゲームフィールドボード220)におけるコマ230の移動を制御し、コマ230の移動軌跡が所定の払い出し条件を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合に払い出し許可の決定を行う。たとえば所定の条件とは移動跡のコマが縦か横に3つ以上並んだ場合である。
【0114】
具体的には画面上に7×7マスの盤面220があり、盤面上のサイコロ230と移動パネル(特別移動発生アイテム)250−1、250−2を操り、盤面220に数字の書かれたプレート240を貼り付けていく。
【0115】
プレート240が縦か横に3つ以上並ぶと当たりとなり、プレートの数字の合計のメダルが払い出される。
【0116】
図4に示すようにボードゲームは、ボード220上(ゲームフィールド)でサイコロをモチーフにしたコマ(以下サイコロという)230を移動させるパズルゲームであり、サイコロ230や移動パネル(特別移動発生アイテム)250−1、250−2を動かし、盤面上の移動軌跡に数字プレート240を貼り付けていき貼り付けられた数字プレート240が、縦か横に3つ以上そろうと当たりになり、メダルの払い出しが行われる。
【0117】
本実施形態では所定のルールに従ってコマの移動軌跡に移動跡を残し、移動跡に対応した得点を算出し、得点に応じて遊技媒体の払い出し枚数を決定する。
【0118】
ここではサイコロの移動跡のマス目に移動跡である数字プレートを残し、数字プレートにはサイコロの盤面に接していた面の目の数字が割り付けられる。そして縦又は横に3つ以上並んだ数字プレートの数字の合計が得点となり、この得点に応じてメダルの払い出し枚数が決定される。
【0119】
図5は本実施の形態のボードゲームにおけるチャッカーへの入賞とサイコロの移動とメダルの払い出しの関係について説明するための図である。
【0120】
メダルが左下矢印チャッカーにはいると、232−1の位置にあったサイコロ230は左下のマス232−2に移動する(S1)。
【0121】
そしてサイコロが移動した跡に数字プレート240−1(サイコロの盤面に接していた面の目の数字「6」のプレート)が出現する(S2)。
【0122】
さらにメダルが左下矢印チャッカーにはいると、232−2の位置にあったサイコロ230は左下のマス232−3に移動する(S3)。
【0123】
そしてサイコロが移動した跡に数字プレート240−2(サイコロの盤面に接していた面の目の数字「3」のプレート)が出現する(S4)。
【0124】
ここでサイコロ230の移動軌跡が縦または横方向に3コマ並び、やくがそろったので、3個の数字プレートの数字の合計分のメダルの払い出しが決定される(S5)。
【0125】
このように本実施の形態ではプレーヤが移動方向指示チャッカーにメダルを入れることでボードゲームのコマを進めることができる。従ってプレーヤはやくを考えながら移動方向指示チャッカーを狙うという戦略性の高いメダルゲームを楽しむことができる。
【0126】
2−3.特別移動
本実施の形態ではサイコロ(コマ)の位置がフィールド内に設けられた移動パネル(特別移動発生アイテム)の位置と所定の関係にあるか否か判断し、所定の関係にある場合には、特別移動ルールに従ってコマを移動させる処理をおこなう。
【0127】
例えば前記サイコロ(コマ)の位置がフィールド内に設けられた第1又は第2の移動パネル(特別移動発生アイテム)の位置と所定の関係にある場合には、一方の移動パネル(特別移動発生アイテム)位置から他方の移動パネル(特別移動発生アイテム)特別移動発生アイテム位置までコマを移動させる制御をおこなう。
【0128】
図6(A)〜(D)は本実施の形態の特別移動発生アイテムと特別移動の一例について説明するための図である。
【0129】
盤面上には、図6(A)に示すように青と赤の2つの「移動パネル」250−1、250−2が配置されている(ブルー移動パネル250−2とレッド移動パネル250−1)。移動パネルは2つで1組となっており、一方の移動パネルにサイコロが重なると、もう一方の移動パネルまでサイコロが自動的に転がっていく仕組みになっている。
【0130】
例えば図6(B)に示すようにサイコロ230がブルー移動パネル250−2に乗ったときは、青い矢印254に沿って、レッド移動パネル250−1まで転がる。
【0131】
そして転がった移動軌跡に沿った数字プレート群310の数字の合計が得点として、メダルの払い出し枚数が決定される。
【0132】
また例えば図6(C)に示すようにサイコロ230がレッド移動パネル250−1に乗ったときは、赤い矢印256に沿って、ブルー移動パネル250−2まで転がる。そして転がった移動軌跡に沿った数字プレート群320の数字の合計が得点として、メダルの払い出し枚数が決定される。
【0133】
本実施の形態では移動パネルに乗ったサイコロがどんどん転がる様と、思いがけない大きな払い出しにつながるので非常にスリリングでプレーヤを飽きさせないゲームを提供することができる。
【0134】
またサイコロが移動パネルに乗り、転がり終えると、「特別抽選要素」アイテムを獲得できる。なお特別抽選要素が所定の個数揃うと抽選イベントを発生させるようにしてもよい。
【0135】
また移動パネルに乗った後、移動パネルが再配置される際、有利なアイテム又は不利なアイテムを配置してペイアウト調整を行うようにしてもよい。
【0136】
特別移動発生アイテム(移動パネル)の移動発生に対応付けられた入賞口(図3のC、Dのような移動パネル移動指示チャッカー)への入賞が検出された場合には、ペイアウト率に基づき、特別移動発生アイテム(移動パネル)の位置を変更する処理が行われる。この場合ペイアウト率に基づき、第1の特別移動発生アイテムと第2の特別移動発生アイテムとの位置を決定するようにしてもよい。
【0137】
2−3.アイテム
本実施の形態では特別移動発生アイテム(移動パネル)の移動が発生したか否か判断し、移動が発生した場合には、変更前の特別移動発生アイテム(移動パネル)の位置に関連づけて、有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させる。
【0138】
図7(A)〜(D)は本実施の形態における有利なアイテム、不利なアイテムについて説明するための図である。
【0139】
図7(A)は、プレート(通常の数字プレート)である。本実施の形態ではサイコロの移動跡に置かれた数字プレートまたはこのプレートが縦か横に3つ以上揃えば(やくが揃う)払い出し条件を満たす。従って盤面に配置されているプレートが多いほどやくが揃う確率が高くなり、有利なアイテムである。
【0140】
図7(B)は、ゴールドプレート(複写できる特別な数字プレート)である。サイコロがゴールドプレートの隣に来ると反応し、プレートを作るので、やくが揃う確率が高くなり、有利なアイテムである。
【0141】
図7(C)は、ミニ移動パネル(準特別移動発生アイテム)である。本実施の形態では前記コマの位置がフィールド内に設けられたミニ移動パネルの位置と所定の関係にあるか(例えば一致するか)否か判断し、所定の関係にある場合には、前記コマを移動パネル(特別移動発生アイテム)と所定の位置関係を有する位置(例えば移動パネル位置)に移動させる制御をおこなう。より具体的にはサイコロがミニ移動パネルに重なると移動パネルにジャンプさせるようにしてもよい。従ってミニ移動パネルにサイコロがのると移動パネルに乗ったのと同じ効果が生じるので、有利なアイテムである。
【0142】
図7(D)は、不利なアイテムであるバッドアイテムである。サイコロがバッドアイテムに重なると爆発し、四方に爆風を飛ばす演出が行われる。プレートのあるところに爆風が起こると、プレートは無くなってしまい、ジャックポット(保留得点情報)の値に足される。
【0143】
爆風は対象マスにあるプレートの他、ゴールドプレート、ミニ移動パネル等の有利なアイテムを消滅させるので、不利なアイテムであると言える。
【0144】
上記有利なアイテム及び不利なアイテムはペイアウト率に基づき決定されるアイテム発生確率で発生させるようにしてもよい。
【0145】
2−4.保留得点(ジャックポット)処理
本実施の形態では前記コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たした場合又はアイテムとの位置関係が強制消去の条件を満たした場合に移動跡を消去する。
【0146】
図8は強制消去とジャックポット(保留得点)の一例について関係について説明するための図である。
【0147】
本実施の形態では、図8(A)に示すようにサイコロの転がり先に既にプレート(予めおかれていたプレートや移動軌跡跡におかれた数字プレート)240があった場合は、サイコロ底面の数字に上書きされる(強制消去)。すると図8(B)(C)に示すようにプレートから光の玉が出て、画面左下のメーターが1ドット増える。このメーターはジャックポット払い出し用にプールされていく値を表示している。
【0148】
このように強制消去の場合には移動跡に対応した得点を保留得点(ジャックポット)情報として保持し、所定の条件を満たした場合に保留得点払い出しイベントを発生させ、保留得点払い出し演出を行う。
【0149】
本実施の形態では、抽選イベントの一つであるジャックポットの払い出しイベントが発生すると、画面左下にあるメーターの分、メダルを払いだしを決定する。
【0150】
なおペイアウト率に基づき保留得点払い出しイベントの発生確率を決定するようにしてもよい。
【0151】
2−5.抽選イベント
本実施の形態の抽選イベントとして、特別抽選要素を3つ獲得したときに起こる抽選イベントとGチャッカー(抽選イベント発生チャッカ)にメダルが通過したときに起こる抽選イベントがある。
【0152】
前者はコマの位置又は移動軌跡が所定の条件(ここでは特別抽選要素を3つ獲得したとき、すなわちコマの位置が移動パネルに3回重なったとき)を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合には抽選イベントを発生させる場合であり、後者は抽選イベントの発生に対応付けられた入賞口(ここではGチャッカ)への入賞が検出された場合に該当する。
【0153】
図9は、本実施の形態の抽選イベントの一例について説明するための図である。
【0154】
本実施の形態では所定の条件を満たすと、抽選イベント用ルーレット300が現れる。抽選イベント用ルーレット300は、ジャックポット払い出し310、移動量増加イベント340、50枚払い出しイベント350等の6つの中からイベントが1つ選択される。ここでどのイベントを選択するかはペイアウト率にしたがって決定するようにしてもよい。
【0155】
ジャックポット払い出し310が選択されると、画面左下にあるジャックポットゲージ270のメーターの分、メダルの払いだしが行われる。
【0156】
移動量増加イベント340が選択されると、通常サイコロの移動量は1回で1マスであるが、移動量増加イベント時のサイコロでは2マスになる(その分、3つ以上並ぶことが早くなり、メダル獲得も早まる)。
【0157】
なお移動量増加イベントが発生してからのチャッカー通過数とペイアウト率により設定された所定条件を満たすと、通常のサイコロにもどるようにしてもよい。
【0158】
50枚払い出しイベント350が選択されると、メダルを50枚払い出すイベントが発生する。
【0159】
2−6.ペイアウト率
本実施の形態では、投入された遊技媒体の枚数と払い出された遊技媒体の枚数を含む情報に基づきペイアウト率を演算し、ペイアウト率に基づき遊技媒体の払い出し枚数の調整を行う。
【0160】
ここでペイアウト率は下記のように表すようにしてもよい。
【0161】
A・インメダル(投入されたメダル枚数)
B・アウトメダル(払い出されたメダル枚数)
C・ゲームジャックポット(ゲームジャックポット用プール枚数)
G・ペイアウト率((A+B)/A)
H・ゲームペイアウト率((A+B+C)/A)
なお本実施の形態では上記Hのように保留得点(ジャックポット)情報も加味してペイアウト率を演算するようにしてもよい。
【0162】
2−7.ジャックポットとペイアウト率の関係
次にジャックポットとペイアウトの関係について説明する。
【0163】
本実施の形態の重要なイベントのひとつにジャックポットがある。従ってこのジャックポットで払い出す枚数も見越して、ペイアウト率を調整することが望ましい。このため本実施では、ゲーム中のペイアウト率として、Hのゲームペイアウト率で計算する。
【0164】
2−8.アイテム出現とペイアウト率の関係
本実施の形態では、移動パネルが移動する際、現在地にプレートまたはアイテムが無い場合、アイテム出現の選択を行う。
【0165】
有利なアイテムの一例であるミニ移動パネルの出現確率について説明する。
【0166】
ミニ移動パネルの出現確率は以下のような所定の関数Fやテーブルを用いて決定するようにしてもよい。
【0167】
まず実際のペイアウト率Hと設定ペイアウト率Iとゲーム状況を表すパラメータE,Nに基づき、アイテム出現パラメータZを求める。
【0168】
Z=F(H、I、E、N)
ここでHは実際のペイアウト率(リアルタイムに演算されるペイアウト率)、Iは設定ペイアウト率(システムで設定している予定ペイアウト率)、Eは移動パネルに乗らず消費したチャッカー数であり、Nは現在出現しているミニ移動パネル個数である。またFはパラメータH、I、E、Nに基づきZを求めるための関数である。
【0169】
そしてアイテム出現パラメータZに応じてミニ移動パネルの発生確率を決定し、ミニ移動パネルの発生を制御する。アイテム出現パラメータZに応じたミニ移動パネルの発生確率は、予めさだめた関数等やアルゴリズムを用いて演算して求めてもよいし、予め用意したテーブルを参照して求めるようにしてもよい。
【0170】
図10はアイテム出現パラメータ(Z)とアイテムの出現確率を表したアイテム発生確率テーブルの一例である。
【0171】
予め図10に示すようなアイテム発生確率テーブル410を用意しておき、当該アイテム発生確率テーブル410を参照して、リアルタイムに演算されるアイテム出現パラメータ(ペイアウト率やゲーム状況でもよい)に対応したにアイテム(この場合ミニ移動パネル)の出現確率414を求めるようにしてもよい。
【0172】
なおアイテム発生確率テーブル410は、例えばアイテム毎に用意しておくようにしてもよい。また1つのアイテムについて複数用意しておき、ゲーム状況や設定モード等に応じて切り替えて参照するようにしてもよい。
【0173】
このようにペイアウト率に関連づけて有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方のアイテム発生確率が記憶されたアイテム発生確率テーブルを予め用意して、ペイアウト率(ゲーム状況や設定ペイアウト率等を含むようにしてもよい)に基づき設定されたパラメータに基づきアイテム発生確率テーブルを参照して有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させるようにしてもよい。
【0174】
3.本実施の形態の処理
図11〜図14は、本実施の形態の処理の一例について説明するためのフローチャート図である。
【0175】
図11は全体の処理の一例を示すフローチャート図である。
【0176】
いずれかのチャッカーに入賞が検出されたら以下の処理を行う(ステップS10)。
【0177】
まずペイアウト率を計算する(ステップS20)。ここでペイアウト率は例えば2−6.ペイアウト率で説明した方式で演算するようにしてもよい。
【0178】
そして入賞したチャッカーが移動方向指示チャッカーである場合には、サイコロ移動制御処理を行う(ステップS30、S40)。
【0179】
また入賞したチャッカーが移動パネル移動指示チャッカーである場合には、移動パネル移動&アイテム発生処理を行う(ステップS50、S60)。
【0180】
また入賞したチャッカーが抽選イベント発生チャッカーである場合には、抽選イベント処理を行う(ステップS70、S80)。
【0181】
図12はサイコロ移動制御処理の一例を示すフローチャート図である。
【0182】
まずチャッカーに対応付けられた移動方向にサイコロを移動させる(ステップS110)。
【0183】
次にサイコロ移動マスに、盤面に接していたサイコロの面の目と同じ数字の数字プレートをおく(ステップS120)。
【0184】
次にサイコロ移動マスにプレートがあるか否か判断し、ある場合にはプレートの数字をジャックポットに保留する(ステップS130、S140)。
【0185】
次に移動により移動パネルに乗ったか否か判断し、移動パネルに乗った場合には移動パネルによるサイコロの特別移動を行う(ステップS150、S160)。
【0186】
次に移動又は特別移動によりによりやくが成立したか否か判断し、やくが成立している場合には対象となる移動跡のプレートに基づき得点を計算し、得点に基づき払い出し枚数を決定し払い出し指示を行う(ステップS170、S180、S190)。
【0187】
次に移動パネルに所定回のったか否か判断し、所定回乗っている場合には抽選イベント処理を行う(ステップS200、S210)。
【0188】
図13は移動パネル移動&アイテム発生処理の一例を示すフローチャート図である。
【0189】
まず所定のルールに基づき移動パネルの移動位置を演算する(ステップS310)。
【0190】
次に各アイテムの出現確率テーブルを参照し、ペイアウト率に対応した出現確率を読み出す(ステップS320)。
【0191】
次に各アイテムの出現確率に基づき各アイテムの出現抽選処理を行い抽選結果にしたがって各アイテムを出現させる(ステップS330)。
【0192】
図14は抽選イベント発生処理の一例を示すフローチャート図である。
【0193】
抽選イベント用のルーレット演出を行う(ステップS410)。
【0194】
次にペイアウト率に基づき発生させるイベントを決定する(ステップS420)。
【0195】
次に決定したイベント処理を行う(ステップS430)。
【0196】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0197】
例えば、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。また、本発明の1の独立請求項に係る発明の要部を、他の独立請求項に従属させることもできる。
【0198】
本実施の形態では、抽選入賞検出部に抽選対象として対応付けられる1又は複数のシンボル表示領域は、四角形の領域に碁盤の目状に配置された複数のシンボル表示領域のうち縦、横、斜めのいずれかのラインに配置されたシンボル表示領域の集合として設定されている場合を例にとり説明したがこれにかぎられない。
【0199】
また本実施の形態では、入賞検出部がチャッカーである場合を例に取り説明したがこれに限られない。例えば入賞口のように遊技媒体が取り込まれるものでもよいし、遊技媒体が接触するものでもよい。
【0200】
本実施の形態ではプッシャー式のメダルゲーム装置を例にとり説明したがこれに限られない。例えばプッシャー式以外のメダルゲーム装置でもよいし、他の遊技媒体を用いた遊技機でもよい。例えば遊技媒体がパチンコ玉であるパチンコゲーム装置でもよい。
【0201】
また仮想的に構成された遊技フィールド内を仮想的な遊技媒体を移動されて抽選処理を行うビデオゲーム装置でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0202】
【図1】本実施の形態に係るメダルゲーム装置の外観を示す図である。
【図2】本実施形態のブロック図の一例を示す図である。
【図3】本実施の形態の遊技フィールドについて説明するための図である。
【図4】本実施の形態の表示部に表示されるボードゲームの一例について説明するための図である。
【図5】本実施の形態のボードゲームにおけるチャッカーへの入賞とサイコロの移動とメダルの払い出しの関係について説明するための図である。
【図6】図6(A)〜(D)は本実施の形態の特別移動発生アイテムと特別移動の一例について説明するための図である。
【図7】図7(A)〜(D)は本実施の形態における有利なアイテム、不利なアイテムについて説明するための図である。
【図8】強制消去とジャックポット(保留得点)の一例について関係について説明するための図である。
【図9】本実施の形態の抽選イベントの一例について説明するための図である。
【図10】アイテム出現パラメータ(J)とアイテムの出現確率の対応を表したアイテム発生確率テーブルの一例である。
【図11】本実施の形態の処理の一例について説明するためのフローチャート図である。
【図12】本実施の形態の処理の一例について説明するためのフローチャート図である。
【図13】本実施の形態の処理の一例について説明するためのフローチャート図である。
【図14】本実施の形態の処理の一例について説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
【0203】
10 メダルゲーム装置
12 筐体
14 ゲーム盤面
16 プッシャープレート
18 ゲームフィールド
20 操作部
22 メダル投入口
24 払出口
25 メダル貯留部
26 表示部
28 チャッカー部
30 メダル
32 釘
34 振り分け装置
36 放出口
38 返却口
100 処理部
110 ゲーム処理部
112 抽選イベント処理部
114 特別移動処理部
116 アイテム発生処理部
118 保留得点処理部
120 画像生成部
130 音生成部
140 制御情報生成部
142 ペイアウト率演算部
150 制御部
160 入力情報検出部
162 入賞検出部
170 記憶部
180 情報記憶媒体
190 表示部
192 音出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を遊技フィールド内で移動させ、遊技媒体の移動に関連づけて展開されるゲームを表示部に表示し、所定の払い出し条件を満たした場合に遊技媒体の払い出しを行う遊技機の制御装置であって、
前記遊技フィールド内に設けられた入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出部と、
入賞結果に基づきゲームフィールド内でコマを移動させて移動結果に基づきゲームを進行させるゲーム演算処理を行うゲーム演算部と、
ゲーム演算結果に基づき表示部に表示する画像を生成する画像生成部とを、含み、
前記入賞検出部は、ゲームフィールド内におけるコマの移動方向と対応付けられた入賞口を含み、
前記ゲーム演算部は、
入賞が検出された入賞口に対応付けられた移動方向に基づき、前記ゲームフィールドにおけるコマの移動を制御し、コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合に払い出し許可の決定を行うことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲーム演算部は、
所定のルールに従ってコマの移動軌跡に移動跡を残し、移動跡に対応した得点を算出し、得点に応じて遊技媒体の払い出し枚数を決定することを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれかにおいて、
投入された遊技媒体の枚数と払い出された遊技媒体の枚数を含む情報に基づきペイアウト率を演算するペイアウト率演算部を含み、
前記ゲーム演算部は、
ペイアウト率に基づき遊技媒体の払い出し枚数の調整を行うことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記ゲーム演算部は、
前記コマの位置又は移動軌跡が所定の条件を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合には抽選イベントを発生させ、ペイアウト率に基づき抽選イベントの抽選確率を決定して抽選処理を行い、抽選結果に基づき遊技媒体の払い出し決定処理を行う抽選イベント処理部を含むことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項5】
請求項3において、
前記入賞検出部は、抽選イベントの発生と対応付けられた入賞口を含み、
前記ゲーム演算部は、
抽選イベントの発生に対応付けられた入賞口への入賞が検出された場合には、抽選イベントを発生させ、ペイアウト率に基づき抽選イベントの抽選確率を決定して抽選処理を行い、抽選結果に基づき遊技媒体の払い出し決定処理を行う抽選イベント処理部を含むことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項6】
請求項4又は5のいずれかにおいて、
前記抽選イベント処理部は、
ペイアウト率に関連づけて抽選確率が記憶された抽選確率テーブルを含み、
ペイアウト率に基づき抽選確率テーブルを参照して抽選イベントの抽選確率を決定することを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記ゲーム演算部は、
前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にあるか否か判断し、所定の関係にある場合には、特別移動ルールに従ってコマを移動させる処理をおこなう特別移動処理部を含むことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項8】
請求項7において、
前記入賞検出部は、ゲームフィールド内における特別移動発生アイテムの移動発生と対応付けられた入賞口を含み、
前記特別移動処理部は、
特別移動発生アイテムの移動発生に対応付けられた入賞口への入賞が検出された場合には、ペイアウト率に基づき、特別移動発生アイテムの位置を変更する処理を行うことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項9】
請求項8において、
前記特別移動制御部は、
前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた第1又は第2の特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にある場合には、一方の特別移動発生アイテム位置から他方の特別移動発生アイテム位置までコマを移動させる制御をおこなうことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項10】
請求項3に従属する請求項6乃至9のいずれかにおいて、
前記抽選イベント処理部は、
前記コマの位置がゲームフィールド内に設けられた特別移動発生アイテムの位置と所定の関係になった回数をカウントし、カウント値が所定の値に達したら、抽選イベントを発生させることを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項11】
請求項3に従属する請求項6乃至10のいずれかにおいて、
前記ゲーム演算部は、
特別移動発生アイテムの移動が発生したか否か判断し、移動が発生した場合には、変更前の特別移動発生アイテムの位置に関連づけて、ゲームフィールド内に有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させるアイテム発生処理部をさらに含み、
前記アイテム発生処理部は、
ペイアウト率に基づき決定されるアイテム発生確率で、有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させることを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項12】
請求項11において、
前記アイテム発生処理部は、
ペイアウト率に関連づけて有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方のアイテム発生確率が記憶されたアイテム発生確率テーブルを含み、
ペイアウト率に基づきアイテム発生確率を参照して有利なアイテム及び不利なアイテムの少なくとも一方を発生させることを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項13】
請求項3に従属する請求項6乃至12のいずれかにおいて、
前記アイテム発生処理部は、
特別移動発生アイテムの移動が発生した場合には、
変更前の特別移動発生アイテムの位置に関連づけてペイアウト率に基づき決定される確率で準特別移動発生アイテムを発生させ、
前記特別移動制御部は、
前記コマの位置がフィールド内に設けられた準特別移動発生アイテムの位置と所定の関係にあるか否か判断し、所定の関係にある場合には、前記コマを特別移動発生アイテムと所定の位置関係を有する位置に移動させる制御をおこなうことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれかにおいて、
前記ゲーム演算部は、
前記コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たした場合又はアイテムとの位置関係が強制消去の条件を満たした場合に移動跡を消去することを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項15】
請求項14において、
前記ゲーム演算部は、
強制消去の場合には移動跡に対応した得点を保留得点情報として保持し、所定の条件を満たした場合に保留得点払い出しイベントを発生させ、保留得点払い出し演出を行う保留得点処理部を含むことを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項16】
請求項15において、
前記保留得点処理部は、
ペイアウト率に基づき保留得点払い出しイベントの発生確率を決定することを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項17】
請求項16において、
前記抽選イベント処理部は、
ペイアウト率に関連づけて保留得点払い出しイベントの発生確率が記憶された保留得点払い出しイベント発生確率テーブルを含み、
ペイアウト率に基づき保留得点払い出しイベント発生確率テーブルを参照して保留得点払い出しイベントの発生確率を決定することを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項18】
請求項3に従属する請求項15乃至17のいずれかにおいて、
前記ペイアウト率演算部は、
保留得点情報も加味してペイアウト率を演算することを特徴とする遊技機の制御装置。
【請求項19】
請求項1乃至18のいずれかに記載された制御装置を備えた遊技機。
【請求項20】
遊技機を制御するためのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
遊技媒体を遊技フィールド内で移動させ、遊技媒体の移動に関連づけて展開されるゲームを表示部に表示し、所定の払い出し条件を満たした場合に遊技媒体の払い出しを行う遊技機の制御装置であって、
前記遊技フィールド内に設けられた複数の入賞口への前記遊技媒体の入賞を検出する入賞検出部と、
入賞結果に基づきゲームフィールド内でコマを移動させて移動結果に基づきゲームを進行させるゲーム演算処理を行うゲーム演算部と、
ゲーム演算結果に基づき表示部に表示する画像を生成する画像生成部としてコンピュータを機能させ、
前記入賞検出部は、ゲームフィールド内におけるコマの移動方向と対応付けられた入賞口を含み、
前記ゲーム演算部は、
入賞が検出された入賞口に対応付けられた移動方向に基づき、前記ゲームフィールドにおけるコマの移動を制御し、コマの移動軌跡が所定の払い出し条件を満たしたか否か判断し、所定の条件を満たした場合に払い出し許可の決定を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項21】
請求項20記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate