説明

遊技機

【課題】 全ての遊技者に対して適度な表示明度でリーチ演出表示を行うことができる遊技機を提供する。
【解決手段】 瞳孔径センサによりパチンコ機と対面して遊技を行う遊技者の瞳孔径を検出する。そして、検出された遊技者の瞳孔径の値に基づき遊技者にとって適度な表示明度となるリーチ演出態様を選択する。このため、全ての遊技者に対して適度な表示明度で液晶表示器42のリーチ演出表示を行うことができる。その結果、遊技者が表示明度を眩しく感じることで遊技中に不快感を強いられることや、その逆に表示明度を薄暗く感じることで液晶表示器42によるリーチ演出表示の効果が低減してしまうことを回避できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の判定条件が成立したことに基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当落判定手段と、該当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一般に、遊技機としてのパチンコ機では、遊技盤に区画形成された遊技領域内に遊技球を打ち込み、該遊技球が遊技領域の所定部位に配置された入賞口(例えば、始動入賞口、一般入賞口、大入賞口等)に入賞すると、各入賞毎に予め設定された数の賞球を遊技者に付与することで遊技を行うようになっていた。このようなパチンコ機には、例えば、特開2002−854号公報(特許文献1)に示されるように、始動入賞口への入賞に基づいて図柄の変動表示を行う液晶表示器(表示手段)を遊技領域のほぼ中央に配置したものが提案されており、液晶表示器に停止表示される図柄が特定表示結果となったときに大当り遊技状態(利益付与状態)に制御することで遊技者に利益を付与するようになっていた。また、液晶表示器では、当り外れを遊技者に認識させる図柄の表示結果を停止表示すると共に、キャラクタを表示する等の変動表示表示を行うことで、当りの表示結果(特定表示結果)が停止表示されることに対する遊技者の期待感を高めるようになっていた。また、液晶表示器で演出表示を行う構成としては、演出内容を多様化するために演出表示における表示明度を多彩に設定して視覚的な興趣の低減を抑制するものがあった。
【特許文献1】特開2002−854号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記したような変動表示表示における表示明度を多彩に設定して視覚的な興趣の低減を抑制する構成では、遊技者が眩しく感じるものから薄暗さを感じるものまで様々な表示明度で演出内容を多様化していた。しかしながら、このような様々な表示明度の演出内容は、遊技者の体質に関わらず、遊技機側の演出表示制御によって任意に選択決定されていたため、選択された変動表示の表示明度は、必ずしも遊技者にとって適度なものとはなっていなかった。具体的に、一般的な遊技者にとっては適度に感じる表示明度であっても体質的に光に弱い遊技者であれば、その表示明度を眩しく感じて遊技中に不快感を強いられることになる。但し、光に弱い遊技者に合わせて液晶表示器の表示明度を極端に落としてしまうと、一般的な遊技者はその表示明度を薄暗く感じてしまい液晶表示器による演出表示の効果が低減してしまう。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、全ての遊技者に対して適度な表示明度で変動表示表示を行うことができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(解決手段1)
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、所定の判定条件が成立したことに基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当落判定手段と、該当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、を備えた遊技機であって、遊技に伴う演出を表示する表示手段と、前記遊技機と対面して遊技を行う遊技者の瞳孔径を検出する瞳孔径検出手段と、前記表示手段の表示画像を表示制御すると共に、前記当落判定手段の判定結果に基づいて前記表示手段にて識別情報の変動表示を行って所定期間経過後に前記判定結果に応じた識別情報の表示結果を停止表示し、前記当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたときに前記識別情報の表示結果を特定表示結果として停止表示する表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記表示手段に表示する画像の演出時間が同一であり且つ表示明度が個々に異なる演出態様群を記憶する演出態様記憶手段と、該演出態様記憶手段に記憶された前記複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様を選択する演出態様選択手段と、該演出態様選択手段によって選択された演出態様に基づいた演出を前記識別情報の変動表示に合わせて実行する演出実行手段と、を含み、前記演出態様選択手段は、前記瞳孔径検出手段により検出される瞳孔径の値に応じて前記表示手段に表示する画像の表示明度が遊技者にとって適度な明度となる演出態様を選択することを特徴とする。
この場合、瞳孔径検出手段により遊技機と対面して遊技を行う遊技者の瞳孔径を検出する。そして、検出された遊技者の瞳孔径の値に基づき遊技者にとって適度な表示明度となる演出態様で変動表示を実行する。このため、全ての遊技者に対して適度な表示明度で変動表示表示を行うことができる。その結果、遊技者が表示明度を眩しく感じることで遊技中に不快感を強いられることや、その逆に表示明度を薄暗く感じることで変動表示表示の効果が低減してしまうことを回避できる。
【0005】
(解決手段2)
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技領域が区画形成された遊技盤と、操作ハンドルの操作に応じて前記遊技領域内に遊技球を発射する球発射手段と、前記遊技領域内に配置されて遊技球の入賞が可能な始動入賞口と、該始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出する入賞検出手段と、少なくとも前記入賞検出手段による遊技球の検出に応じて所定数の遊技球を払い出す球払出手段と、前記入賞検出手段による遊技球の検出に基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当落判定手段と、前記遊技領域内に配置されて遊技に伴う演出を表示すると共に前記当落判定手段による判定結果を表示する表示手段と、前記当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、を備えた遊技機であって、前記遊技機と対面して遊技を行う遊技者の瞳孔径を検出する瞳孔径検出手段と、前記表示手段の表示画像を表示制御すると共に、前記当落判定手段の判定結果に基づいて前記表示手段にて識別情報の変動表示を行って所定期間経過後に前記判定結果に応じた識別情報の表示結果を停止表示し、前記当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたときに前記識別情報の表示結果を特定表示結果として停止表示する表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記表示手段に表示する画像の演出時間が同一であり且つ表示明度が個々に異なる演出態様群を記憶する演出態様記憶手段と、該演出態様記憶手段に記憶された前記複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様を選択する演出態様選択手段と、該演出態様選択手段によって選択された演出態様に基づいた演出を前記識別情報の変動表示に合わせて実行する演出実行手段と、を含み、前記演出態様選択手段は、前記瞳孔径検出手段により検出される瞳孔径の値に応じて前記表示手段に表示する画像の表示明度が遊技者にとって適度な明度となる演出態様を選択することを特徴とする。
この場合、瞳孔径検出手段により遊技機と対面して遊技を行う遊技者の瞳孔径を検出する。そして、検出された遊技者の瞳孔径の値に基づき遊技者にとって適度な表示明度となる演出態様で変動表示を実行する。このため、全ての遊技者に対して適度な表示明度で変動表示表示を行うことができる。その結果、遊技者が表示明度を眩しく感じることで遊技中に不快感を強いられることや、その逆に表示明度を薄暗く感じることで変動表示表示の効果が低減してしまうことを回避できる。
【0006】
(解決手段3)
解決手段1又は解決手段2において、前記瞳孔径検出手段は、遊技者の眼球に照射光を照射し、その反射光を受光して当該反射光から遊技者の瞳孔径を測定する赤外線センサから構成される。
この場合、赤外線センサによって瞳孔径検出手段を構成することで、容易に且つ正確に遊技者の瞳孔径の値を検出することができる。
【0007】
(解決手段4)
解決手段1乃至解決手段3において、前記瞳孔径検出手段は、遊技者の左右の目と個々に対応する左右一対に設けられている。
この場合、遊技者の左右の目に対して個々に瞳孔径の値を検出することができるので、より確実に瞳孔径の値を検出することができる。
【0008】
(解決手段5)
解決手段1乃至解決手段4において、前記瞳孔径検出手段は、前記表示手段の近傍位置に配置されている。
この場合、瞳孔径検出手段を表示手段の近傍位置に設けることで、遊技者が視認する表示手段の表示画面から近い位置で瞳孔径の値を検出することができる。このため、より正確に且つ迅速に瞳孔径の値を検出することができる。
【0009】
(解決手段6)
解決手段1乃至解決手段5において、前記演出態様選択手段は、前記瞳孔径検出手段によって遊技者の瞳孔径が基準値よりも大きい値で検出されると、これに基づいて表示明度の高い演出態様を選択する。
この場合、瞳孔径検出手段によって遊技者の瞳孔径が基準値よりも大きい値であることを検出すると、表示手段の表示明度が遊技者にとって低く薄暗く感じていることを判別する。そして、これに基づいて表示明度の高い演出態様で変動表示を実行することにより、遊技者にとって適度な明度で変動表示表示を行うことができる。
【0010】
(解決手段7)
解決手段1乃至解決手段6において、前記演出態様選択手段は、前記瞳孔径検出手段によって遊技者の瞳孔径が基準値よりも小さい値で検出されると、これに基づいて前記表示手段に表示明度の低い演出態様を選択する。
この場合、瞳孔径検出手段によって遊技者の瞳孔径が基準値よりも小さい値であることを検出すると、表示手段の表示明度が遊技者にとって高く眩しく感じていることを判別する。そして、これに基づいて表示明度の低い演出態様で変動表示を実行することにより、遊技者にとって適度な明度で変動表示表示を行うことができる。
【0011】
(解決手段8)
解決手段1乃至解決手段7において、前記演出態様選択手段は、前記瞳孔径検出手段によって遊技者の瞳孔径が基準値で検出されると、これに基づいて中程度の表示明度の演出態様を選択する。
この場合、瞳孔径検出手段によって遊技者の瞳孔径が基準値であることを検出すると、表示手段の表示明度が遊技者にとって適度であることを判別する。そして、これに基づいて中程度の表示明度の演出態様で変動表示を実行することにより、遊技者にとって適度な明度で変動表示表示を行うことができる。
【0012】
(解決手段9)
解決手段1乃至解決手段8において、前記利益付与状態制御手段により利益付与状態に制御されたときに、閉鎖状態から開放状態に移行して大量の遊技球が入賞し得る大入賞口を有する大入賞口装置を備える。
この場合、大入賞口への入賞に伴って大量の賞球を遊技者に払い出すことを利益付与状態として遊技者に付与することができる。
【0013】
(解決手段10)
解決手段1乃至解決手段9において、前記遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする。
なお、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作手段の操作に応じて遊技球を遊技領域に打ち込み、該打ち込んだ遊技球が遊技領域内に設けられた始動口に入賞することを条件として図柄表示手段で図柄情報の変動表示を行い、図柄情報の表示結果を停止表示するものである。また、利益付与状態(例えば、大当り遊技状態)の発生時には、遊技領域内に設けられた大入賞口を所定態様で開放して遊技球の入賞を可能にし、その入賞に基づいて遊技者に遊技特典(例えば、賞球の付与や磁気カードへのポイントの書き込み等)を付与するものである。
【0014】
(解決手段11)
解決手段1乃至解決手段8において、前記遊技機は、回胴式遊技機であることを特徴とする。
なお、回胴式遊技機の基本構成としては、複数の図柄情報からなる図柄情報列(例えば、複数の図柄情報を付した複数のリール列)を変動表示した後に、図柄情報の表示結果を停止表示する変動表示手段を備えると共に、始動用操作手段(例えば、操作レバー)の操作に基づいて図柄情報の変動表示を開始し、停止用操作手段(例えば、ストップボタン)の操作あるいは所定時間の経過に基づいて図柄情報の変動表示を停止する。そして、図柄情報が予め定めた特定表示態様となることを条件として利益付与状態(例えば、大当り遊技状態)を発生させる利益付与状態発生手段を備えたものである。
【0015】
(解決手段12)
解決手段1乃至解決手段8において、前記遊技機は、パチンコ遊技機と回胴式遊技機とを融合させた遊技機であることを特徴とする。
なお、パチンコ遊技機と回胴式遊技機とを融合させた遊技機の基本構成としては、複数の図柄情報からなる図柄情報列(例えば、複数の図柄を付した複数のリール列)を変動表示した後に、図柄情報の表示結果を停止表示する変動表示手段を備えると共に、始動用操作手段(例えば、操作レバー)の操作に基づいて図柄情報の変動表示を開始し、停止用操作手段(例えば、ストップボタン)の操作あるいは所定時間の経過に基づいて図柄情報の変動表示を停止する。そして、図柄情報が予め定めた特定表示態様となることを条件として利益付与状態(例えば、大当り遊技状態)を発生させる利益付与状態発生手段を備えると共に、遊技媒体として遊技球を使用することで、図柄情報の変動開始時には、所定数の遊技球を必要とし、利益付与状態の発生時には、多量の遊技球が払い出されるように構成されたものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の構成によれば、瞳孔径検出手段により遊技機と対面して遊技を行う遊技者の瞳孔径を検出する。そして、検出された遊技者の瞳孔径の値に基づき遊技者にとって適度な表示明度となる演出態様で変動表示を実行する。このため、全ての遊技者に対して適度な表示明度で変動表示表示を行うことができる。その結果、遊技者が表示明度を眩しく感じることで遊技中に不快感を強いられることや、その逆に表示明度を薄暗く感じることで変動表示表示の効果が低減してしまうことを回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。先ず、図1及び図2を参照して実施形態に係るパチンコ機の全体構成について説明する。図1は、パチンコ機を示す正面図である。図2は、本体枠及び前面枠を開放した状態のパチンコ機を示す斜視図である。
【0018】
図1及び図2に示すように、パチンコ機1は、外枠2、本体枠3、遊技盤4、前面枠5等を備えて構成されている。外枠2は、上下左右の枠材によって縦長四角形の枠状に形成され、外枠2の前側下部には、本体枠3の下面を受ける下受板6を有している。外枠2の前面一側には、ヒンジ機構7によって本体枠3が前方に開閉可能に装着されている。また、本体枠3は、前枠体8、遊技盤装着枠9、及び機構装着枠10を合成樹脂材によって一体成形することで構成されている。本体枠3の前側に形成された前枠体8は、外枠2前側の下受板6を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成されている。
【0019】
前枠体8の後部に一体的に形成された遊技盤装着枠9には、遊技盤4が前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。遊技盤4の盤面(前面)には、外レールと内レールとを備えた案内レール11が設けられ、該案内レール11の内側には、遊技領域12が区画形成されている。遊技盤装着枠9よりも下方に位置する前枠体8の前側下部の一側寄りには、スピーカ装着板13を介して低音用スピーカ14が装着されている。また、前枠体8前面の下部領域内の上側部分には、遊技盤4の発射通路に向けて遊技球を導く発射レール15が傾斜状に装着されている。一方、前枠体8前面の下部領域内の下側部分には、下前面部材16が装着されている。下前面部材16前面のほぼ中央には、下皿17が設けられ、片側寄りには操作ハンドル18が設けられている。
【0020】
本体枠3(前枠体8)のヒンジ機構7が設けられる側とは反対側となる開放側の後面には、外枠2に対して本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対して前面枠5を施錠する機能とを兼ね備えた施錠装置19が装着されている。施錠装置19は、外枠2に設けられた閉止具20に係脱可能に係合して本体枠3を閉鎖状態に施錠する上下複数の本体枠施錠フック21と、前面枠5の開放側の後面に設けられた閉止具22に係脱可能に係合して前面枠5を閉鎖状態に施錠する上下複数の扉施錠フック23とを備えている。そして、シリンダー錠24の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されることで、本体枠施錠フック21と外枠2の閉止具20との係合が解除されて本体枠3が解錠され、これとは逆方向に鍵が回動操作されることで、扉施錠フック23と前面枠5の閉止具22との係合が解除されて前面枠5が解錠されるようになっている。なお、シリンダー錠24の前端部は、パチンコ機1の前方から鍵を挿入して解錠操作が行えるように、前枠体8及び下前面部材16を貫通して下前面部材16の前面に露出して配置されている。
【0021】
本体枠3前面の一側には、ヒンジ機構25によって前面枠5が前方に開閉可能に装着されている。前面枠5は、扉本体フレーム26、サイド装飾装置27、上皿28、音響電飾装置29を備えて構成されている。扉本体フレーム26は、プレス加工された金属製フレーム部材によって構成され、前枠体8の上端から下前面部材16の上縁に亘る部分を覆う大きさに形成されている。扉本体フレーム26のほぼ中央には、遊技盤4の遊技領域12を前方から透視可能なほぼ円形状の開口窓30が形成されている。また、扉本体フレーム26の後側には、開口窓30よりも大きい矩形枠状をなす窓枠31が設けられ、該窓枠31には、透明板32が装着されている。
【0022】
扉本体フレーム26の前側には、開口窓30の周囲において、左右両側部にサイド装飾装置27が、下部に上皿28が、上部に音響電飾装置29が装着されている。サイド装飾装置27は、ランプ基板が内部に配置され且つ合成樹脂材によって形成されたサイド装飾体33を主体として構成されている。サイド装飾体33には、横方向に長いスリット状の開口孔が上下方向に複数配列されており、該開口孔には、ランプ基板に配置された光源に対応するレンズ34が組み込まれている。音響電飾装置29は、透明カバー体35、スピーカ36、スピーカカバー37、及びリフレクタ体(図示しない)等を備え、これらの構成部材が相互に組み付けられてユニット化されている。
【0023】
次に、遊技盤4に区画形成された遊技領域12内に設けられる各種構成部材について図3を参照して説明する。図3は、遊技盤を示す正面図である。
【0024】
遊技領域12のほぼ中央には、本実施形態の要部をなす演出装置40が配設されている。演出装置40は、特別図柄を変動表示する特別図柄表示LED41と、演出表示を行う液晶表示器42(表示手段)と、普通図柄を変動表示する普通図柄表示LED43と、特別図柄表示LED41、液晶表示器42、及び普通図柄表示LED43を遊技盤4の表面(遊技領域12)に取り付けるための装飾取付基板50と、を備えている。
【0025】
演出装置40の下方には、一対の開閉片44を有する電動始動入賞口45が配設されている。電動始動入賞口45は、普通図柄表示LED43の表示結果が「当り」となったときに、開閉片44が所定時間(例えば、通常時0.5秒又は確率変動時3秒)開放されるように制御される。なお、開閉片44の開閉動作は、始動口ソレノイド67(図4参照)の駆動に基づいて行われる。また、電動始動入賞口45に入賞した遊技球は、始動口スイッチ46(図4参照)によって検出され、この検出に基づいて特別図柄表示LED41で特別図柄の変動表示が許可される。なお、特別図柄の変動中に電動始動入賞口45に入賞した遊技球は、所定個数(例えば、4個)まで記憶可能であり、その記憶数は、複数個のLEDからなる特図始動記憶LED68(図4参照)の点灯によって表示される。
【0026】
電動始動入賞口45の下方には、横長長方形状の大入賞口61を開閉する開閉板62を有する大入賞口装置60が配設されている。大入賞口装置60は、大入賞口61(開閉板62)の開閉用駆動源となる大入賞口ソレノイド63と、カウントスイッチ64と(共に図4参照)を備えている。大入賞口装置60の下方となる遊技領域12の最下部には、遊技領域12を流下していずれの入賞口や入賞装置にも入賞しなかった遊技球が取り込まれるアウト口47が設けられている。
【0027】
演出装置40の左側方には、普通図柄表示LED43で普通図柄の変動表示を許可するゲート48が設けられており、このゲート48内には、当該ゲート48を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ49が設けられている(図4参照)。なお、普通図柄の変動中にゲートスイッチ49を通過した遊技球は、所定個数(例えば、4個)まで記憶可能であり、その記憶数は、複数個のLEDからなる普図始動記憶LED69(図4参照)の点灯によって表示される。また、遊技領域12には、上記した構成以外にも、サイドランプ65を内蔵したサイドランプ飾り66が設けられると共に、多数の障害釘(図示しない)が所定のゲージ配列をなして植設されている。
【0028】
遊技盤4に設けられる各種の入賞装置等によって実現される遊技について説明すると、パチンコ機1の裏面側に設けられる発射装置140(図4参照)によって打ち出されて発射レール15及び案内レール11を通って遊技領域12に放出された遊技球は、遊技領域12を障害釘等に衝突しながらアウト口47に向かって流下する。遊技領域12を流下する遊技球がゲートスイッチ49によって検出されると、普通図柄表示LED43で普通図柄が変動表示され、その表示結果が「当り」であるときに電動始動入賞口45の開閉片44が所定時間(例えば、0.5秒)開放される。もちろん、普通図柄表示LED43の表示結果が「ハズレ」の場合、開閉片44が開放されることはないが、開閉片44が開放しなくても遊技球は、電動始動入賞口45に入賞し得るようになっている。
【0029】
そして、電動始動入賞口45に遊技球が入賞すると、特別図柄表示LED41で特別図柄が変動を開始して、所定時間経過した後に停止する。その停止した時の図柄が特定の表示態様になると、「大当り遊技状態」となって、大入賞口装置60の開閉板62が手前側に倒れて大入賞口61を開放し、所定時間(例えば、30秒)、あるいは所定個数(例えば、9個)の入賞があるまで大入賞口61を開放した状態に維持する。その後、開閉板62の起立により大入賞口61が一旦閉じられ、再度、開閉板62が手前側に倒れることにより、大入賞口61が開放される開閉サイクル(ラウンド)を15回繰り返すようになっている。
【0030】
なお、液晶表示器42では、特別図柄表示LED41に表示される特別図柄の変動開始に伴って装飾図柄(識別情報)の変動表示を開始し、その後、特別図柄の表示結果と対応した装飾図柄の表示結果を停止表示する。即ち、特別図柄が特定表示結果となるときは、装飾図柄を特定の表示態様(特定表示結果)で停止表示する一方、特別図柄が特定表示結果以外の表示結果となるときは、装飾図柄を特定の表示態様(特定表示結果)以外の表示結果で停止表示する。また、液晶表示器42では、装飾図柄の変動表示中、キャラクタを表示する等の演出表示を行うことで、特定表示結果が停止表示されることに対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
【0031】
図4は、パチンコ機1の動作を制御するための構成を概略的に示している。パチンコ機1の制御は、大きく分けて主基板のグループと周辺基板のグループとで分担されており、このうち主基板のグループが遊技動作(入賞検出や当り判定、特別図柄表示、賞球払出等)を制御しており、周辺基板のグループが演出動作(発光装飾や音響出力、液晶表示等)を制御している。これら基板類は、いずれもパチンコ機1の背面側に設置されており、通常、本体枠3の施錠を解除した上で本体枠3を開放しない限り前面側から視認されたり、操作されたりすることはない。この他にも、パチンコ機1には電源基板や発射制御基板、インタフェース基板(CR機の場合)等が装備されているが、いずれも公知のものを適用できるため、ここでは図示と共に詳細な説明を省略する。
【0032】
主基板グループは、主制御基板101と払出基板105とから構成されている。主制御基板101(当落判定手段、利益付与状態制御手段)は、中央演算装置としてのCPU102をはじめ、読み出し専用メモリとしてのROM103や読み書き可能メモリとしてのRAM104等を備えている。このうちCPU102は、ROM103に格納されている遊技制御プログラムを実行し、この実行に伴いパチンコ機1で行われる各種遊技を制御する。またCPU102は、周辺基板グループや払出基板105に送信するコマンドを作成する。また、RAM104には、主制御基板101で実行される種々の処理において生成される各種データや入力信号等の情報が一時的に記憶される。
【0033】
なお、主制御基板101には、始動口スイッチ46、ゲートスイッチ49、カウントスイッチ64が接続されており、主制御基板101には、これらスイッチ類から検出信号が入力される。具体的には、遊技球が流下する過程でゲート58を通過すると、その通過がゲートスイッチ49により検出され、そして検出信号が主制御基板101に入力される。また、遊技球が電動始動入賞口45に入賞すると、始動口スイッチ46から主制御基板101に検出信号が入力される。また大当り遊技中に大入賞口61に遊技球が入賞すると、カウントスイッチ64から主制御基板101に検出信号が入力される。そして、CPU102は、これら入力された検出信号に応じた処理を実行する。即ち、CPU102は、入力された検出信号に基づいて各種ソレノイド63,67、特別図柄表示LED41、普通図柄表示LED43、特図始動記憶LED68、及び普図始動記憶LED69に対し、それぞれの駆動信号を出力する。さらにCPU102は、入賞に応じた遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを払出基板105に対して出力する。
【0034】
払出基板105もまた、中央演算装置としての払出CPU106をはじめ読み出し専用メモリとしての払出ROM107や読み書き可能メモリとしての払出RAM108を備えている。なお、上述した始動口スイッチ46やカウントスイッチ64により遊技球の入賞が検出されると、各スイッチから検出信号が主制御基板101に入力される。そして、主制御基板101では、入力された検出信号に基づいてCPU102から払出基板105に対して規定個数の遊技球の払い出しを指示する払出コマンドが送信される。そして、払出基板105は、主制御基板101から受けとった払出コマンドを処理し、規定個数分の遊技球の払い出しを実行するべく払出装置130に対して駆動信号を出力する。この結果、実際に払出装置130によって規定個数分の遊技球の払い出しが行われる。
【0035】
また、払出基板105には、発射モータを備えた発射装置140が接続されており、発射装置140は、発射モータの動力を用いて遊技球を遊技領域12に向けて発射する動作を行うことができる。遊技者が操作ハンドル18を操作(捻り操作)すると、発射装置140の発射モータが駆動され、これにより遊技球が打ち出される。
【0036】
図4には示されてないが、発射装置140には、遊技者の身体が操作ハンドル18に触れていることを検知するためのタッチセンサが内蔵されている。発射装置140は、遊技者が操作ハンドル18に触れていることが検知されている場合に発射モータを駆動可能な状態となる。そして、この状態で操作ハンドル18が初期の位置から時計回り方向に捻り操作されると、発射装置140は実際に発射モータを駆動して遊技球を発射する。
【0037】
あるいは、下皿17が満タン、つまり、払い出された遊技球で下皿17が満杯になったことを検出する下皿満タンスイッチを設け、この下皿満タンスイッチからの検出信号が入力されたときに操作ハンドル18の操作を受付不能な状態とする制御を行い、これにより発射装置140による発射モータの駆動を不可能な状態にすることもできる。即ち、払出装置130から払い出された遊技球はひと先ず上皿28に貯留されるが、上皿28に貯留しきれない数の遊技球が払い出された場合には、その貯留しきれない分の遊技球は上皿28と連通した下皿17に貯留される。この状態でさらに払出装置130により遊技球が払い出され、いよいよ下皿17が満タンになると、上記の下皿満タンスイッチから検出信号が出力されるので、これにより操作ハンドル18の操作が受付不能な状態に制御される。またこの場合、下皿満タンスイッチからの検出信号が出力されなくなると、操作ハンドル18の操作を受付可能な状態に復帰する制御が行われる構成としてもよい。
【0038】
周辺基板グループは、サブ統合基板111やランプ駆動基板119、役物制御基板115、表示制御基板120等から構成されている。このうちサブ統合基板111(表示制御手段、演出態様記憶手段、演出態様選択手段、演出実行手段)は、統合CPU112をはじめ統合ROM113、統合RAM114を備えている。また、サブ統合基板111は、音出力に関する制御を行う音源IC128を備えるほか、音出力に関する読み出し専用メモリとしての音ROM127をも備えている。統合CPU112は、統合ROM113に格納されている演出制御プログラムを実行することにより主制御基板101から受信された演出コマンドに基づく処理を実行する。また、統合RAM114には、サブ統合基板111で実行される種々の処理において生成される各種データや入出力信号、主制御基板101から受信した演出コマンド等の情報が一時的に記憶される。そして、統合CPU112は、RAM114に記憶されている演出コマンドを読み出すと、この読み出した演出コマンドに基づいて表示制御基板120に対して表示コマンドを送信したり、ランプ駆動基板119にランプ点灯信号やソレノイド駆動信号を送信したり、あるいは、サイド装飾装置(枠ランプ)27に駆動信号を出力したりする。また、サブ統合基板111は、音源IC128によって演出コマンドに基づく音出力態様を音ROM127から読み出し、この読み出した音出力態様に応じた駆動信号を各種スピーカ14,36に出力する。
【0039】
ランプ駆動基板119は、サブ統合基板111から受信したランプ点灯信号をサイドランプ65に送信する。表示制御基板120は、中央演算装置としての表示CPU121を備えるほか、読み出し専用メモリとしての表示ROM122や読み書き可能メモリとしての表示RAM123を備えている。このうち表示CPU121は、サブ統合基板111からの表示コマンドに基づいて液晶表示器42を制御する。
【0040】
さらに、上記したサブ統合基板111の統合CPU112(発光制御手段)は、演出装置40に設けられる後述の瞳孔センサ71,72から検出信号を受信することで、これに基づいてパチンコ機1の各種ランプ(本実施形態では、枠ランプ27とサイドランプ65:発光手段)の点灯明度(発光明度)を遊技者に応じて調節制御すると共に、液晶表示器42の演出表示を制御するようになっている。瞳孔センサ71,72からの検出信号に基づいた各種ランプ27,65の点灯明度の調節制御、及び瞳孔センサ71,72からの検出信号に基づいた液晶表示器42の演出表示の制御内容については後で詳述する。
【0041】
次に、演出装置40について図5乃至図12を参照して説明する。図5は、演出装置を示す正面図である。図6(A)は、瞳孔センサ71,72による瞳孔径の検出を示す説明図であり、図6(B)は、光の量に応じた瞳孔径の変化を示す説明図である。図7は、瞳孔径の変化に応じた各種ランプ27,65の点灯制御の一例を示す説明図である。図8は、瞳孔径の変化に応じた各種ランプ27,65の点灯制御の一例を示す説明図である。図9は、瞳孔径の検出値に応じた各種変動パターンの選択テーブルを示す一覧表図である。図10は、瞳孔径の検出値に応じた液晶表示器42の演出表示の制御内容の一例を示す説明図である。図11は、瞳孔径の検出値に応じた液晶表示器42の演出表示の制御内容の一例を示す説明図である。図12は、瞳孔径の検出値に応じた液晶表示器42の演出表示の制御内容の一例を示す説明図である。
【0042】
演出装置40は、図5に示すように、特別図柄表示LED41、液晶表示器42、及び普通図柄表示LED43を取り付けた装飾取付基板50が取付ビス50aによって遊技盤4の表面(遊技領域12)に取り付けられることで、遊技領域12のほぼ中央部分に配置される。装飾取付基板50は、合成樹脂材料から形成され、液晶表示器42の表示画面を遊技者側となる前方に臨設する額縁部51と、該額縁部51の外周を囲むように前方に突出して設けられる装飾突出部52と、該装飾突出部52の外周であり且つ装飾取付基板50の外周端部となる位置に設けられて前記取付ビス50aを取り付けるための取付穴53aが穿設された鍔状取付部53と、を備えている。
【0043】
額縁部51における左右上端には、それぞれ普通図柄表示LED43及び特別図柄表示LED41を個々に臨設する表示窓54a,54bが穿設されている。また、装飾突出部52における左右側辺には、それぞれ演出装置40の左右側方の遊技領域12を流下する遊技球を受け入れるワープ入口55a,55bと、該ワープ入口55a,55bと個々に連通してワープ入口55a,55bに入った遊技球を下方に誘導するワープ通路56a,56bと、該ワープ通路56a,56bの各下流端となるワープ出口57a,57bと、が形成されており、装飾突出部52における下辺には、ワープ出口57a,57bから排出された遊技球を中央側に誘導するステージ58と、該ステージ58の中央に位置して電動始動入賞口45の上方位置から遊技球を排出する排出口59と、が形成されている。また、装飾突出部52の上側部分には、左右一対の瞳孔センサ71,72(瞳孔径検出手段)が設けられている。
【0044】
瞳孔センサ71,72は、赤外線センサから構成され、図6(A)に示すように、赤外線を照射光Sとして遊技者の眼球Gに照射し、その反射光Hを受光して当該反射光Hから遊技者の瞳孔径Lを測定するようになっている。左側の瞳孔センサ71は、パチンコ機1(遊技盤4)と対面する遊技者の左目の瞳孔径Lを測定する一方、右側の瞳孔センサ72は、パチンコ機1(遊技盤4)と対面する遊技者の右目の瞳孔径Lを測定する。
【0045】
ところで、瞳孔径Lは、図6(B)に示すように、目に入る光の量(光の強さ)に応じて変化するようになっている。具体的に、瞳孔径L2を基準値としてその基準値となる光の量より光量が少なく(光が弱く)なった場合、瞳孔径Lは毛様筋(目の調節筋)の弛緩によって瞳孔径L2から瞳孔径L1に大きくなることで、目の中に入る光の量を調節する。一方、瞳孔径L2を基準値としてその基準値となる光の量より光量が多く(光が強く)なった場合、瞳孔径Lは毛様筋(目の調節筋)の収縮によって瞳孔径L2から瞳孔径L3に小さくなることで、目の中に入る光の量を調節する。
【0046】
次に、図7及び図8を参照して、瞳孔径Lの変化に応じた各種ランプ27,65の点灯明度の調節制御を説明する。なお、以下に示す各種ランプ27,65の点灯明度の調節制御は、瞳孔センサ71,72によって検出される遊技者の瞳孔径Lの検出信号に基づいて、サブ統合基板111(統合CPU112)が枠ランプ27とランプ駆動基板119を介したサイドランプ65とを点灯制御することで行われる。
【0047】
先ず、光量の変化に伴う瞳孔径Lの収縮機能を利用した点灯明度の調節制御について、図7を参照して説明する。最初に遊技の開始時点で、図7(A)に示すように、瞳孔センサ71,72によって遊技者の瞳孔径Lを検出する。図7(A)中では、遊技開始時点の瞳孔径Lを基準値となる瞳孔径L2として示している。その後、図7(B)に示すように、各種ランプ27,65の点灯明度に変化がない状態で、遊技者の瞳孔径Lが基準値となる瞳孔径L2から瞳孔径L3に小さくなると、これに伴い、瞳孔センサ71,72は、瞳孔径L2から瞳孔径L3への変化を検出信号としてサブ統合基板111(統合CPU112)に出力する。これを受けたサブ統合基板111(統合CPU112)は、各種ランプ27,65の点灯明度が遊技者にとって眩しいことを判別する。そして、サブ統合基板111(統合CPU112)は、枠ランプ27とランプ駆動基板119を介したサイドランプ65とを点灯制御することで、図7(C)に示すように、各種ランプ27,65の点灯明度を下げる。これにより、遊技者の瞳孔径Lは、図7(D)に示すように、各種ランプ27,65の点灯明度が適度に調節されたととらえることで、瞳孔径L3から基準値の瞳孔径L2に戻る。
【0048】
次に、光量の変化に伴う瞳孔径Lの弛緩機能を利用した点灯明度の調節制御について、図8を参照して説明する。最初に遊技の開始時点で、図8(A)に示すように、瞳孔センサ71,72によって遊技者の瞳孔径Lを検出する。図8(A)中では、遊技開始時点の瞳孔径Lを基準値となる瞳孔径L2として示している。その後、図8(B)に示すように、各種ランプ27,65の点灯明度に変化がない状態で、遊技者の瞳孔径Lが基準値となる瞳孔径L2から瞳孔径L1に大きくなると、これに伴い、瞳孔センサ71,72は、瞳孔径L2から瞳孔径L1への変化を検出信号としてサブ統合基板111(統合CPU112)に出力する。これを受けたサブ統合基板111(統合CPU112)は、各種ランプ27,65の点灯明度が遊技者にとって暗いことを判別する。そして、サブ統合基板111(統合CPU112)は、枠ランプ27とランプ駆動基板119を介したサイドランプ65とを点灯制御することで、図8(C)に示すように、各種ランプ27,65の点灯明度を上げる。これにより、遊技者の瞳孔径Lは、図8(D)に示すように、各種ランプ27,65の点灯明度が適度に調節されたととらえることで、瞳孔径L1から基準値の瞳孔径L2に戻る。
【0049】
次に、図9乃至図12を参照して、瞳孔径Lの検出値に応じた液晶表示器42の演出表示の制御内容を説明する。なお、以下に示す液晶表示器42の演出表示制御は、瞳孔センサ71,72によって検出される遊技者の瞳孔径Lの検出信号に基づいて、サブ統合基板111(統合CPU112)が表示制御基板120を介して液晶表示器42を表示制御することで行われる。以下に示す表示制御は、液晶表示器42での装飾図柄の変動表示に伴う演出表示で行われる(具体的には、図柄がリーチ態様で表示された後に表示結果が停止表示されるまでのリーチ演出表示中に行われる)ものであり、瞳孔センサ71,72によって検出された遊技者の瞳孔径Lの値(瞳孔径L1〜L3)に応じてリーチ演出の内容を異ならせるようになっている。
【0050】
図9に示すように、瞳孔センサ71,72によって遊技者の瞳孔径Lの値が瞳孔径L1と検出されることで、遊技者が眩しさを感じていると判断したときには、大当り信頼度5%の変動パターンA1、大当り信頼度10%の変動パターンB1、大当り信頼度30%の変動パターンC1、大当り信頼度50%の変動パターンD1の4種類のうちいずれかの変動パターンがリーチ演出用の変動パターンとして選択される。また、瞳孔センサ71,72によって遊技者の瞳孔径Lの値が瞳孔径L2と検出されることで、遊技者が眩しさ薄暗さを感じていないと判断したときには、大当り信頼度5%の変動パターンA2、大当り信頼度10%の変動パターンB2、大当り信頼度30%の変動パターンC2、大当り信頼度50%の変動パターンD2の4種類のうちいずれかの変動パターンがリーチ演出用の変動パターンとして選択される。また、瞳孔センサ71,72によって遊技者の瞳孔径Lの値が瞳孔径L3と検出されることで、遊技者が薄暗さを感じていると判断したときには、大当り信頼度5%の変動パターンA3、大当り信頼度10%の変動パターンB3、大当り信頼度30%の変動パターンC3、大当り信頼度50%の変動パターンD3の4種類のうちいずれかの変動パターンがリーチ演出用の変動パターンとして選択される。なお、ここでいう、大当り信頼度とは、当該変動パターンが実行された後に大当りとなる割合のことであり、大当り時及びハズレ時における各変動パターンの選択割合によって設定されている。
【0051】
但し、リーチ演出を含む図柄の変動パターンは、主制御基板101に搭載されるCPU102によって決定され、当該決定された変動パターンに基づいて、サブ統合基板111に搭載される統合CPU112が実際に液晶表示器42に表示する図柄の変動表示態様(リーチ演出態様等の演出態様を含む)を決定するようになっている。即ち、リーチ演出時には、主制御基板101(CPU102)によって大当り信頼度5%の変動パターンA、大当り信頼度10%の変動パターンB、大当り信頼度30%の変動パターンC、大当り信頼度50%の変動パターンDの4種類のうちいずれかの変動パターンが決定される。
【0052】
そして、主制御基板101(CPU102)によって大当り信頼度5%の変動パターンAが決定された場合、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L1が検出されると変動パターンA1のリーチ演出態様を表示し、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L2が検出されると変動パターンA2のリーチ演出態様を表示し、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L3が検出されると変動パターンA3のリーチ演出態様を表示する。また、主制御基板101(CPU102)によって大当り信頼度10%の変動パターンBが決定された場合、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L1が検出されると変動パターンB1のリーチ演出態様を表示し、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L2が検出されると変動パターンB2のリーチ演出態様を表示し、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L3が検出されると変動パターンB3のリーチ演出態様を表示する。
【0053】
また、主制御基板101(CPU102)によって大当り信頼度5%の変動パターンCが決定された場合、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L1が検出されると変動パターンC1のリーチ演出態様を表示し、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L2が検出されると変動パターンC2のリーチ演出態様を表示し、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L3が検出されると変動パターンC3のリーチ演出態様を表示する。また、主制御基板101(CPU102)によって大当り信頼度10%の変動パターンDが決定された場合、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L1が検出されると変動パターンD1のリーチ演出態様を表示し、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L2が検出されると変動パターンD2のリーチ演出態様を表示し、瞳孔センサ71,72で瞳孔径L3が検出されると変動パターンD3のリーチ演出態様を表示する。
【0054】
次に、遊技者の瞳孔径Lの値(瞳孔径L1〜L3)に応じた具体的なリーチ演出態様について図10乃至図12を参照して説明する。なお、液晶表示器42には、図10乃至図12に示すように、左・中・右の装飾図柄80a〜80cが表示される。装飾図柄80a〜80cには、「1」〜「9」の9種類の数字図柄が用いられており、これらは表示制御基板120の表示ROM222に記憶されている。そして、表示制御基板120の表示CPU121がサブ統合基板111から装飾図柄80a〜80cの変動表示コマンドを受信した場合には、当該変動表示コマンドに基づいて装飾図柄80a〜80cの変動表示を開始し、左→右→中の順で順次、装飾図柄80a〜80cを停止表示して装飾図柄80a〜80cの表示結果を導出(確定表示)する。
【0055】
また、表示CPU121がサブ統合基板111からリーチ演出態様の変動表示コマンドを受信した場合には、図10(A)に示すように、左右の装飾図柄80a,80cを同一の図柄で順に停止表示することでリーチ態様を形成する。このとき、リーチ態様を形成する左右の装飾図柄80a,80cは、通常の変動時に比べて若干縮小した大きさでそれぞれを液晶表示器42の左右上隅の領域に移動表示され、中装飾図柄80bは、通常の変動時に比べて若干拡大した大きさで変動表示される。そして、変動表示コマンドに基づいてリーチ演出を実行し、当該リーチ演出にて中装飾図柄80bを停止表示することで全ての装飾図柄80a〜80cを停止表示(確定表示)する。
【0056】
なお、以下に説明するリーチ演出は、リーチ態様で液晶表示器42の左下領域にマシンガンを構えたキャラクタ81を表示し、該キャラクタ81が中装飾図柄80cに向ってマシンガンの弾を発射することで、中装飾図柄80cを破壊して図柄の変動表示を行うマシンガンリーチの演出態様を例示する。このマシンガンリーチは、前述したリーチ演出用の変動パターンA〜Dのうち、大当り信頼度10%の変動パターンBに対応するものである。言い換えれば、主制御基板101(CPU102)によって大当り信頼度10%の変動パターンBが決定された場合について説明する。図示しないが、大当り信頼度5%の変動パターンAでは、キャラクタが装備する拳銃の弾で中装飾図柄80cを破壊する拳銃リーチの演出態様が表示される。大当り信頼度30%の変動パターンCでは、キャラクタが装備するバズーカの弾で中装飾図柄80cを破壊するバズーカリーチの演出態様が表示される。大当り信頼度50%の変動パターンDでは、キャラクタが装備するロケットランチャーの弾で中装飾図柄80cを破壊するロケットランチャーリーチの演出態様が表示される。即ち、リーチ演出(変動パターンA〜D)の信頼度に応じてキャラクタが装備する武器の破壊威力を増大することで中装飾図柄80bが破壊し易く、大当りし易い印象を視覚的に強調する演出内容となっている。
【0057】
先ず、瞳孔センサ71,72によって検出された遊技者の瞳孔径Lの値が瞳孔径L1のときのリーチ演出態様について図10を参照して説明する。図10(A)に示すように、遊技者の瞳孔径Lが基準値(瞳孔径L2)よりも大きな瞳孔径L1となる場合、瞳孔センサ71,72は、瞳孔径L1の値を検出信号としてサブ統合基板111(統合CPU112)に出力する。これを受けたサブ統合基板111(統合CPU112)は、液晶表示器42の表示明度が遊技者にとって低く暗いことを判別する。そして、サブ統合基板111(統合CPU112)は、主制御基板101(CPU102)によって決定された変動パターンBに基づいて変動パターンB1のリーチ演出態様で液晶表示器42を表示制御する。具体的には、図10(B)に示すように、キャラクタ81が中装飾図柄80cに向ってマシンガンの弾を発射することで中装飾図柄80cを破壊するが、このとき中装飾図柄80cを破壊する際の爆発力(爆発する光の強さ)を表示明度が低く暗いと感じる遊技者に合わせて強い爆発力(強い表示明度)82で表示制御する。即ち、主制御基板101(CPU102)によって決定された変動パターンBに基づいて、サブ統合基板111(統合CPU112)が表示明度の高いリーチ演出態様となる変動パターンB1を選択する(演出態様選択手段)。その後は、図10(C)に示すように、マシンガンの弾による中装飾図柄80cの破壊に伴ってリーチ態様を形成する左右の装飾図柄80a,80cと同一図柄の中装飾図柄80bを出現させると、全ての装飾図柄80a〜80cが同一図柄で停止表示されて大当りが確定する(図10(C)中には、全ての装飾図柄80a〜80cが「7」の同一図柄で停止表示されて大当りが確定した場合を例示)。一方、マシンガンの弾を発射したにも拘わらず中装飾図柄80cが破壊されずにそのまま残った場合、具体的には、図10(B)に示す状態から「6」の中装飾図柄80bが破壊できず、図10(A)に示すような「6」の中装飾図柄80bがそのまま残った場合、リーチ態様を形成する左右の装飾図柄80a,80cと同一図柄の中装飾図柄80bを出現させることができず、ハズレが確定する。
【0058】
次に、瞳孔センサ71,72によって検出された遊技者の瞳孔径Lの値が瞳孔径L2のときのリーチ演出態様について図11を参照して説明する。図11(A)に示すように、遊技者の瞳孔径Lが基準値(瞳孔径L2)となる場合、瞳孔センサ71,72は、瞳孔径L2の値を検出信号としてサブ統合基板111(統合CPU112)に出力する。これを受けたサブ統合基板111(統合CPU112)は、液晶表示器42の表示明度が遊技者にとって適度であることを判別する。そして、サブ統合基板111(統合CPU112)は、主制御基板101(CPU102)によって決定された変動パターンBに基づいて変動パターンB2のリーチ演出態様で液晶表示器42を表示制御する。具体的には、図11(B)に示すように、キャラクタ81が中装飾図柄80cに向ってマシンガンの弾を発射することで中装飾図柄80cを破壊するが、このとき中装飾図柄80cを破壊する際の爆発力(爆発する光の強さ)を表示明度が適度と感じる遊技者に合わせて中程度の爆発力(中程度の表示明度)83で表示制御する。即ち、主制御基板101(CPU102)によって決定された変動パターンBに基づいて、サブ統合基板111(統合CPU112)が中程度の表示明度のリーチ演出態様となる変動パターンB2を選択する(演出態様選択手段)。その後は、図11(C)に示すように、マシンガンの弾による中装飾図柄80cの破壊に伴ってリーチ態様を形成する左右の装飾図柄80a,80cと同一図柄の中装飾図柄80bを出現させると、全ての装飾図柄80a〜80cが同一図柄で停止表示されて大当りが確定する(図11(C)中には、全ての装飾図柄80a〜80cが「7」の同一図柄で停止表示されて大当りが確定した場合を例示)。一方、マシンガンの弾を発射したにも拘わらず中装飾図柄80cが破壊されずにそのまま残った場合、具体的には、図11(B)に示す状態から「6」の中装飾図柄80bが破壊できず、図11(A)に示すような「6」の中装飾図柄80bがそのまま残った場合、リーチ態様を形成する左右の装飾図柄80a,80cと同一図柄の中装飾図柄80bを出現させることができず、ハズレが確定する。
【0059】
次に、瞳孔センサ71,72によって検出された遊技者の瞳孔径Lの値が瞳孔径L3のときのリーチ演出態様について図12を参照して説明する。図12(A)に示すように、遊技者の瞳孔径Lが基準値(瞳孔径L2)よりも小さな瞳孔径L3となる場合、瞳孔センサ71,72は、瞳孔径L3の値を検出信号としてサブ統合基板111(統合CPU112)に出力する。これを受けたサブ統合基板111(統合CPU112)は、液晶表示器42の表示明度が遊技者にとって高く眩しいことを判別する。そして、サブ統合基板111(統合CPU112)は、主制御基板101(CPU102)によって決定された変動パターンBに基づいて変動パターンB3のリーチ演出態様で液晶表示器42を表示制御する。具体的には、図12(B)に示すように、キャラクタ81が中装飾図柄80cに向ってマシンガンの弾を発射することで中装飾図柄80cを破壊するが、このとき中装飾図柄80cを破壊する際の爆発力(爆発する光の強さ)を表示明度が高く眩しいと感じる遊技者に合わせて弱い爆発力(弱い表示明度)84で表示制御する。即ち、主制御基板101(CPU102)によって決定された変動パターンBに基づいて、サブ統合基板111(統合CPU112)が表示明度の低いリーチ演出態様となる変動パターンB3を選択する(演出態様選択手段)。その後は、図10(C)に示すように、マシンガンの弾による中装飾図柄80cの破壊に伴ってリーチ態様を形成する左右の装飾図柄80a,80cと同一図柄の中装飾図柄80bを出現させると、全ての装飾図柄80a〜80cが同一図柄で停止表示されて大当りが確定する(図12(C)中には、全ての装飾図柄80a〜80cが「7」の同一図柄で停止表示されて大当りが確定した場合を例示)。一方、マシンガンの弾を発射したにも拘わらず中装飾図柄80cが破壊されずにそのまま残った場合、具体的には、図12(B)に示す状態から「6」の中装飾図柄80bが破壊できず、図12(A)に示すような「6」の中装飾図柄80bがそのまま残った場合、リーチ態様を形成する左右の装飾図柄80a,80cと同一図柄の中装飾図柄80bを出現させることができず、ハズレが確定する。
【0060】
なお、上記した瞳孔径Lの値に応じた液晶表示器42の演出表示制御は、液晶表示器42での装飾図柄の変動表示に伴う演出表示で行われる(具体的には、図柄がリーチ態様で表示された後に表示結果が停止表示されるまでのリーチ演出表示中に行われる)ものであるが、必ずしもこの構成に限定するものではない。例えば、デモ表示中の演出表示として、上記した瞳孔径Lの値に応じた演出表示を行うようにしてもよい。また、上記した実施形態では、瞳孔径L1のときは、変動パターンA1〜D1の4種類のうちいずれかの変動パターンを選択し、瞳孔径L2のときは、変動パターンA2〜D2の4種類のうちいずれかの変動パターンを選択し、瞳孔径L3のときは、変動パターンA3〜D3の4種類のうちいずれかの変動パターンを選択する構成としているが、これに限定するものではない。例えば、主制御基板101(CPU102)によって表示結果が大当りであり且つ変動パターンDが決定された場合、瞳孔径L3のときにプレミアム演出(表示結果が停止表示される以前に大当りである旨を遊技者に認識させる演出)として変動パターンD1を実行するようにしてもよい。
【0061】
また、上記した実施形態では、遊技者の瞳孔径Lの値(瞳孔径L1,L2,L3)に応じた変動パターンを個々に設けることで、全ての遊技者に対して適度な表示明度でリーチ演出表示を行う構成としている。具体的には、瞳孔径L1の遊技者に対しては表示明度の高い変動パターンA1,B1,C1,D1のいずれかを選択し、瞳孔径L2の遊技者に対しては中程度の表示明度の変動パターンA2,B2,C2,D2のいずれかを選択し、瞳孔径L3の遊技者に対しては表示明度の低い変動パターンA3,B3,C3,D3のいずれかを選択するようになっているが、この構成に限定するものではない。
【0062】
例えば、リーチ演出態様の種類を、図10に示す表示明度の高い変動パターンB1と、図11に示す中程度の表示明度の変動パターンB2と、図12に示す表示明度の低い変動パターンB3の3種類のみを全変動パターンとして設定すると共に、遊技者の瞳孔径Lに応じて各変動パターンの信頼度(出現割合)を異なって設定する。そして、瞳孔センサ71,72の検出によって遊技者の瞳孔径Lが基準値(瞳孔径L2)よりも大きな瞳孔径L1となる場合には、遊技者が表示明度に対して強いことから、変動パターンB1を信頼度15%、変動パターンB2を信頼度10%、変動パターンB3を信頼度5%に設定することで、表示明度の高い変動パターンB1の信頼度を下げて出現割合を高める。
【0063】
また、瞳孔センサ71,72の検出によって遊技者の瞳孔径Lが基準値(瞳孔径L2)となる場合には、遊技者が表示明度に対して中程度であることから、変動パターンB1を信頼度50%、変動パターンB2を信頼度30%、変動パターンB3を信頼度10%に設定することで、表示明度の高い変動パターンB1の信頼度を若干上げて出現割合を若干抑える。
【0064】
また、瞳孔センサ71,72の検出によって遊技者の瞳孔径Lが基準値(瞳孔径L2)よりも小さな瞳孔径L3となる場合には、遊技者が表示明度に対して弱いことから、変動パターンB1を信頼度100%、変動パターンB2を信頼度50%、変動パターンB3を信頼度1%に設定することで、表示明度の高い変動パターンB1、及び中程度の変動パターンB2の信頼度を上げてそれぞれの出現割合を抑える。即ち、変動パターンB1は、プレミアム演出(表示結果が停止表示される以前に大当りである旨を遊技者に認識させる演出)としてのみ出現させて滅多に出現しないようにする。但し、このような構成とした場合、殆ど表示明度の低い変動パターンB3のみが出現することになり、リーチ演出がマンネリ化する。このため、このような構成に加えて、予告演出として信頼度が異なる様々なキャラクタを表示してマンネリ化を解消するようにしてもよい。
【0065】
また、このような変形例の構成では、主制御基板101に搭載されるCPU102によって変動パターンが決定され、当該決定された変動パターンに基づいて、サブ統合基板111に搭載される統合CPU112が実際に液晶表示器42に表示するリーチ演出態様を決定する構成となる。即ち、リーチ演出を含む図柄の変動表示時間は、主制御基板101(CPU102)側で決定され、これを受けたサブ統合基板111(統合CPU112)が実際のリーチ演出態様を決定することになる。このため、サブ統合基板111(統合CPU112)で選択決定する変動パターンB1〜B3の変動表示時間は、それぞれ同一に設定する必要がある。
【0066】
以上のように、本実施形態の構成によれば、各種ランプ27,65の発光明度が遊技者にとって適度ではなく、これを補うべく遊技者の瞳孔径に変化が生じた場合、瞳孔センサ71,72により遊技者の瞳孔径の変化を検出して、各種ランプ27,65の発光を遊技者にとって適度な明度に調節する。このため、全ての遊技者に対して適度な発光明度で光装飾を行うことができる。その結果、遊技者が発光明度を眩しく感じることで遊技中に不快感を強いられることや、その逆に発光明度を薄暗く感じることで光装飾効果が低減してしまうことを回避できる。
【0067】
また、瞳孔センサ71,72は、遊技者の眼球に照射光を照射し、その反射光を受光して当該反射光から遊技者の瞳孔径を測定する赤外線センサから構成される。これにより、容易に且つ正確に遊技者の瞳孔径の変化を検出することができる。
【0068】
また、瞳孔センサ71,72は、遊技者の左右の目と個々に対応する左右一対に設けられている。これにより、遊技者の左右の目に対して個々に瞳孔径の変化を検出することができるので、より確実に瞳孔径の変化を検出することができる。
【0069】
また、瞳孔センサ71,72は、遊技領域12内に配置されている。これにより、遊技者が注視する遊技領域12内から瞳孔径の変化を検出することができるため、より正確に且つ迅速に瞳孔径の変化を検出することができる。
【0070】
また、各種ランプ27,65の発光中に瞳孔センサ71,72によって遊技者の瞳孔径が小さくなることが検出されると、これに基づいて各種ランプ27,65の発光明度を下げる調節を行う。これにより、基準値となる光の量より光量が多い(光が強い)場合、毛様筋(目の調節筋)の収縮によって瞳孔径を小さくして光の眩しさを軽減する人間の機能を利用して、各種ランプ27,65の発光を遊技者にとって適度な明度に調節することができる。
【0071】
また、各種ランプ27,65の発光中に瞳孔センサ71,72によって遊技者の瞳孔径が大きくなることが検出されると、これに基づいて各種ランプ27,65の発光明度を上げる調節を行う。これにより、基準値となる光の量より光量が少ない(光が弱い)場合、毛様筋(目の調節筋)の弛緩によって瞳孔径を大きくして光の暗さを軽減する人間の機能を利用して、各種ランプ27,65の発光を遊技者にとって適度な明度に調節することができる。
【0072】
また、遊技領域12内に配置されて遊技に伴う演出を表示すると共に当落判定手段による判定結果を表示する液晶表示器42と、当落判定手段の判定結果に基づいて表示手段にて図柄の変動表示を行って所定期間経過後に判定結果に応じた図柄の表示結果を停止表示すると共に、当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたときに識別情報の表示結果を特定表示結果として停止表示する表示制御手段と、を備える。これにより、液晶表示器42で表示する図柄の表示結果によって利益付与状態に制御するか否かを遊技者に認識させることができる。
【0073】
また、大当り遊技状態に制御されたときに、閉鎖状態から開放状態に移行して大量の遊技球が入賞し得る大入賞口61を有する大入賞口装置60を備える。これにより、大入賞口61への入賞に伴って大量の賞球を遊技者に払い出すことを大当り遊技状態として遊技者に付与することができる。
【0074】
また、本実施形態の構成によれば、瞳孔径センサ71,72によりパチンコ機1と対面して遊技を行う遊技者の瞳孔径を検出する。そして、検出された遊技者の瞳孔径の値に基づき遊技者にとって適度な表示明度となるリーチ演出態様でリーチ演出を実行する。このため、全ての遊技者に対して適度な表示明度でリーチ演出表示を行うことができる。その結果、遊技者が表示明度を眩しく感じることで遊技中に不快感を強いられることや、その逆に表示明度を薄暗く感じることで液晶表示器42によるリーチ演出表示の効果が低減してしまうことを回避できる。
【0075】
また、瞳孔径センサ71,72は、遊技者の眼球に照射光を照射し、その反射光を受光して当該反射光から遊技者の瞳孔径を測定する赤外線センサから構成される。これにより、容易に且つ正確に遊技者の瞳孔径の値を検出することができる。
【0076】
また、瞳孔径センサ71,72は、遊技者の左右の目と個々に対応する左右一対に設けられている。これにより、遊技者の左右の目に対して個々に瞳孔径の値を検出することができるので、より確実に瞳孔径の値を検出することができる。
【0077】
また、瞳孔径センサ71,72は、液晶表示器42の近傍位置に配置されている。これにより、遊技者が視認する液晶表示器42の表示画面から近い位置で瞳孔径の値を検出することができるので、より正確に且つ迅速に瞳孔径の値を検出することができる。
【0078】
また、瞳孔径センサ71,72によって遊技者の瞳孔径が基準値よりも大きい値で検出されると、これに基づいて表示明度の高いリーチ演出態様を選択する。即ち、瞳孔径センサ71,72によって遊技者の瞳孔径が基準値よりも大きい値であることを検出すると、液晶表示器42の表示明度が遊技者にとって低く薄暗く感じていることを判別する。そして、これに基づいて表示明度の高いリーチ演出態様でリーチ演出を実行することで、遊技者にとって適度な明度でリーチ演出表示を行うことができる。
【0079】
また、瞳孔径センサ71,72によって遊技者の瞳孔径が基準値よりも小さい値で検出されると、これに基づいて表示明度の低いリーチ演出態様を選択する。即ち、瞳孔径センサ71,72によって遊技者の瞳孔径が基準値よりも小さい値であることを検出すると、液晶表示器42の表示明度が遊技者にとって高く眩しく感じていることを判別する。そして、これに基づいて表示明度の低いリーチ演出態様でリーチ演出を実行することにより、遊技者にとって適度な明度でリーチ演出表示を行うことができる。
【0080】
また、瞳孔径センサ71,72によって遊技者の瞳孔径が基準値で検出されると、これに基づいて中程度の表示明度のリーチ演出態様を選択する。即ち、瞳孔径センサ71,72によって遊技者の瞳孔径が基準値であることを検出すると、液晶表示器42の表示明度が遊技者にとって適度であることを判別する。そして、これに基づいて中程度の表示明度のリーチ演出態様でリーチ演出を実行することにより、遊技者にとって適度な明度でリーチ演出表示を行うことができる。
【0081】
また、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ機1を示したが、パチンコ機以外の遊技機、例えば、スロットマシーンや、パチンコ機とスロットマシーンとを融合させてなる遊技機等であっても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】パチンコ機を示す正面図である。
【図2】本体枠及び前面枠を開放した状態のパチンコ機を示す斜視図である。
【図3】遊技盤を示す正面図である。
【図4】パチンコ機の制御に関する構成を示すブロック図である。
【図5】演出装置を示す正面図である。
【図6】同図(A)は、瞳孔センサによる瞳孔径の検出を示す説明図であり、同図(B)は、光の量に応じた瞳孔径の変化を示す説明図である。
【図7】瞳孔径の変化に応じた各種ランプの点灯制御の一例を示す説明図である。
【図8】瞳孔径の変化に応じた各種ランプの点灯制御の一例を示す説明図である。
【図9】瞳孔径の検出値に応じた各種変動パターンの選択テーブルを示す一覧表図である。
【図10】瞳孔径の検出値に応じた液晶表示器の演出表示の制御内容の一例を示す説明図である。
【図11】瞳孔径の検出値に応じた液晶表示器の演出表示の制御内容の一例を示す説明図である。
【図12】瞳孔径の検出値に応じた液晶表示器の演出表示の制御内容の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0083】
1 パチンコ機
4 遊技盤
12 遊技領域
27 枠ランプ
40 演出装置
41 特別図柄表示LED
42 液晶表示器
43 普通図柄表示LED
45 電動始動入賞口
46 始動口スイッチ
48 ゲート
49 ゲートスイッチ
50 装飾取付基板
51 額縁部
52 装飾突出部
53 鍔状取付部
55a,55b ワープ入口
56a,56b ワープ通路
57a,57b ワープ出口
58 ステージ
59 排出口
60 大入賞口装置
61 大入賞口
65 サイドランプ
71,72 瞳孔センサ
101 主制御基板
111 周辺制御基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の判定条件が成立したことに基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当落判定手段と、該当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、を備えた遊技機であって、
遊技に伴う演出を表示する表示手段と、
前記遊技機と対面して遊技を行う遊技者の瞳孔径を検出する瞳孔径検出手段と、
前記表示手段の表示画像を表示制御すると共に、前記当落判定手段の判定結果に基づいて前記表示手段にて識別情報の変動表示を行って所定期間経過後に前記判定結果に応じた識別情報の表示結果を停止表示し、前記当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたときに前記識別情報の表示結果を特定表示結果として停止表示する表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、
前記表示手段に表示する画像の演出時間が同一であり且つ表示明度が個々に異なる演出態様群を記憶する演出態様記憶手段と、
該演出態様記憶手段に記憶された前記複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様を選択する演出態様選択手段と、
該演出態様選択手段によって選択された演出態様に基づいた演出を前記識別情報の変動表示に合わせて実行する演出実行手段と、
を含み、
前記演出態様選択手段は、
前記瞳孔径検出手段により検出される瞳孔径の値に応じて前記表示手段に表示する画像の表示明度が遊技者にとって適度な明度となる演出態様を選択することを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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