説明

遊技機

【課題】交換作業を何度も繰り返しても、島に設けられた枠体が傷むことなく、かつ、島への設置にあたり、枠体の改造が不要となる遊技機の提供。
【解決手段】スロットマシン1を枠体8の上枠部8A及び下枠部8Bに固定するために、上結合具10及び下結合具20を設け、上結合具10及び下結合具20を介してスロットマシン1を枠体8に取り付けるようにする。これにより、既存の上方筐体部2A又は下方筐体部2Bを新しいものに交換するにあたり、上結合具10及び下結合具20はそのまま再利用できるので、上結合具10及び下結合具20を枠体8から外す必要がない。従って、枠体を改造しなくとも、従来よりも簡単に交換作業が行え、新機種のスロットマシン1への変更作業を容易にできるうえ、島に設けられた枠体8が何ら傷むことがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機を設置するために島に設けられた枠体の上方の横桟となっている上枠部に、遊技機の筐体を結合する上結合具を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スロットマシンやパチンコ遊技機等の遊技機は、人々に娯楽を提供するための手段として利用されている。
例えば、スロットマシンは、複数種類の図柄が記されるとともに回転駆動可能に設けられた複数の回転リールを備えた遊技機である。このようなスロットマシンでは、メダルを投入してから、スタートレバー等を操作して、回転リールを一斉にスタートさせることにより、遊技が開始される。そして、回転駆動させた複数の回転リールを適宜停止させ、これらの回転リールに表示された図柄が特定の組合せとなったときに入賞となる。
そして、スロットマシンは、入賞を引き当てた遊技者に対して、入賞した役に応じた数のメダルを払い出し、これにより、遊技者を楽しませるようになっている。
【0003】
このような遊技機を遊技場に設置するにあたり、島と呼ばれる設置区画を遊技場内に設けておき、この島に複数台の遊技機をまとめて設置している。
ここで、島には、遊技機を設置するために、遊技機の筐体に応じて四角形状に形成された枠体が遊技機毎に設けられている、
枠体に遊技機を取り付けるにあたり、枠体の上方の横桟となっている上枠部に螺合するネジで、遊技機の筐体の天井部分を島側の上枠部に接合し、枠体の下方の横桟となっている下枠部に螺合するネジで、遊技機の筐体の底部分を島側の下枠部に接合し、これにより、遊技機の筐体を島の枠体に取り付ける取付構造(例えば、特許文献1の図6参照。)を採用することができる。
【0004】
あるいは、枠体の内側面に突状位置決め部を突没可能に設け、この突状位置決め部に対応して、遊技機の筐体側面に溝状位置決め部を設け、遊技機の溝状位置決め部の内部に、枠体の突状位置決め部を嵌合させることにより、遊技機を枠体に固定する固定装置(特許文献1の図1等参照。)を採用することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−19322号公報(図1及び図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような遊技機では、枠体に螺合するネジで枠体に取り付ける取付構造を採用した場合、遊技機の新しい機種への交換作業を何度も繰り返すと、島に設けられた枠体が傷む、という問題がある。そして、枠体の傷みが進行すると、最終的には、島の枠体を交換しなければならない、という問題に発展する。
このような問題は、遊技機側の溝状位置決め部に、枠体側の突状位置決め部を嵌合させて、遊技機を枠体に固定する固定装置を採用すれば、解決することができるが、このような固定装置を採用すると、遊技機を設置するにあたり、島の枠体を大幅に改造しなければならない、という問題が生じる。
【0007】
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、交換作業を何度も繰り返しても、島に設けられた枠体が傷むことなく、かつ、島への設置にあたり、枠体の改造が不要となる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、前述の目的を達成するためになされたものである。以下に、各発明の特徴点を、図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、遊技機(1)を設置するために島に設けられた枠体(8)の上方の横桟となっている上枠部(8A)に、遊技機(1)の筐体(2)を結合する上結合具(10)を備えた遊技機(1)であって、前記上結合具(10)が、前記筐体(2)の天井部分を形成する天板(11)と前記上枠部(8A)との間に介装されるとともに、前記上枠部(8A)にネジ(9A)で接合される上枠接合部(12)と、この上枠接合部(12)から下方へ突出するとともに、前記筐体(2)の背板(13)にネジ(9B)で接合される下方延出接合部(14)と、を備え、前記筐体(2)の前記天板(11)における、前記上結合具(10)に対応する位置には、前記上結合具(10)の前記上枠接合部(12)を前記上枠部(8A)に接合するネジ(9A)の頭部(9C)が挿通可能な内法を有するとともに、前記天板(11)を貫通するネジ頭部挿通孔(11A)が設けられ、前記上結合具(10)の前記上枠接合部(12)における、前記筐体(2)の前記天板(11)に設けた前記ネジ頭部挿通孔(11A)に対応する位置には、前記上結合具(10)の前記上枠接合部(12)を前記上枠部(8A)に接合するネジ(9A)のネジ軸(9D)を挿通させるネジ挿通孔(12B)が設けられ、前記筐体(2)の前記天板(11)の上面(11B)における前記ネジ頭部挿通孔(11A)の開口位置から当該上面(11B)の背板(13)側の端縁まで延びるとともに前記上結合具(10)の前記上枠接合部(12)を前記上枠部(8A)に接合するネジ(9A)の頭部(9C)を収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝(11C)が設けられていることを特徴とする。
【0009】
(請求項2)
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の特徴点に加え、前記筐体(2)の前記背板(13)における、前記上結合具(10)に対応する位置には、前記上結合具(10)の前記下方延出接合部(14)を前記背板(13)に接合するネジ(9B)のネジ軸(9D)が挿通可能な幅寸法を有するとともに、上下方向に延びる長孔(13A)が設けられ、前記上結合具(10)の前記下方延出接合部(14)における、前記筐体(2)の前記背板(13)に設けた前記長孔(13A)に対応する位置には、前記背板(13)の前記長孔(13A)に挿通されたネジ(9B)のネジ軸(9D)と螺合するネジ孔(14B)が設けられ、前記背板(13)の前記長孔(13A)に挿通されて前記上結合具(10)の前記下方延出接合部(14)のネジ孔(14B)と螺合するネジ(9B)の回転操作は、前記筐体(2)の内側で行えるようになっていることを特徴とする。
【0010】
(請求項3)
請求項3記載の発明は、遊技機(1)を設置するために島に設けられた枠体(8)の下方の横桟となっている下枠部(8B)に、遊技機(1)の筐体(2)を結合する下結合具(20)を備えた遊技機(1)であって、前記下結合具(20)が、前記筐体(2)の底部分を形成する底板(21)と前記下枠部(8B)との間に介装されるとともに、前記下枠部(8B)にネジ(9E)で接合される下枠接合部(22)と、この下枠接合部(22)から上方へ突出するとともに、前記筐体(2)の背板(23)にネジ(9F)で接合される上方延出接合部(24)と、を備え、前記筐体(2)の前記底板(21)における、前記下結合具(20)に対応する位置には、前記下結合具(20)の前記下枠接合部(22)を前記下枠部(8B)に接合するネジ(9E)の頭部(9C)が挿通可能な内法を有するとともに、前記底板(21)を貫通するネジ頭部挿通孔(21A)が設けられ、前記下結合具(20)の前記下枠接合部(22)における、前記筐体(2)の前記底板(21)に設けた前記ネジ頭部挿通孔(21A)に対応する位置には、前記下結合具(20)の前記下枠接合部(22)を前記下枠部(8B)に接合するネジ(9E)のネジ軸(9D)を挿通させるネジ挿通孔(22B)が設けられ、前記筐体(2)の前記底板(21)の下面(21B)における前記ネジ頭部挿通孔(21A)の開口位置から当該下面(21B)の背板(23)側の端縁まで延びるとともに前記下結合具(20)の前記下枠接合部(22)を前記下枠部(8B)に接合するネジ(9E)の頭部(9C)を収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝(21C)が設けられていることを特徴とする。
【0011】
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の特徴点に加え、前記筐体(2)の前記背板(23)における、前記下結合具(20)に対応する位置には、前記下結合具(20)の前記上方延出接合部(24)を前記背板(23)に接合するネジ(9F)のネジ軸(9D)が挿入されるネジ挿通孔(23A)が設けられ、前記下結合具(20)の前記上方延出接合部(24)における、前記筐体(2)の前記背板(23)に設けた前記ネジ挿通孔(23A)に対応する位置には、前記背板(23)の前記ネジ挿通孔(23A)に挿通されたネジ(9F)のネジ軸(9D)と螺合するネジ孔(24B)が設けられ、前記背板(23)の前記ネジ挿通孔(23A)に挿通されて前記下結合具(20)の前記上方延出接合部(24)のネジ孔(24B)と螺合するネジ(9F)の回転操作は、前記筐体(2)の内側で行えるようになっていることを特徴とする。
【0012】
(請求項5)
請求項5記載の発明は、遊技機(1)を設置するために島に設けられた枠体(8)の上方の横桟となっている上枠部(8A)に遊技機(1)の筐体(2)を結合する上結合具(10)と、枠体(8)の下方の横桟となっている下枠部(8B)に遊技機(1)の筐体(2)を結合する下結合具(20)とを備えた遊技機(1)であって、前記上結合具(10)が、前記筐体(2)の天井部分を形成する天板(11)と前記上枠部(8A)との間に介装されるとともに、前記上枠部(8A)にネジ(9A)で接合される上枠接合部(12)と、この上枠接合部(12)から下方へ突出するとともに、前記筐体(2)の背板(13)にネジ(9B)で接合される下方延出接合部(14)と、を備え、前記筐体(2)の前記天板(11)における、前記上結合具(10)に対応する位置には、前記上結合具(10)の前記上枠接合部(12)を前記上枠部(8A)に接合するネジ(9A)の頭部(9C)が挿通可能な内法を有するとともに、前記天板(11)を貫通するネジ頭部挿通孔(11A)が設けられ、前記上結合具(10)の前記上枠接合部(12)における、前記筐体(2)の前記天板(11)に設けた前記ネジ頭部挿通孔(11A)に対応する位置には、前記上結合具(10)の前記上枠接合部(12)を前記上枠部(8A)に接合するネジ(9A)のネジ軸(9D)を挿通させるネジ挿通孔(12B)が設けられ、前記筐体(2)の前記天板(11)の上面(11B)における前記ネジ頭部挿通孔(11A)の開口位置から当該上面(11B)の背板(13)側の端縁まで延びるとともに前記上結合具(10)の前記上枠接合部(12)を前記上枠部(8A)に接合するネジ(9A)の頭部(9C)を収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝(11C)が設けられ、前記下結合具(20)が、前記筐体(2)の底部分を形成する底板(21)と前記下枠部(8B)との間に介装されるとともに、前記下枠部(8B)にネジ(9E)で接合される下枠接合部(22)と、この下枠接合部(22)から上方へ突出するとともに、前記筐体(2)の背板(23)にネジ(9F)で接合される上方延出接合部(24)と、を備え、前記筐体(2)の前記底板(21)における、前記下結合具(20)に対応する位置には、前記下結合具(20)の前記下枠接合部(22)を前記下枠部(8B)に接合するネジ(9E)の頭部(9C)が挿通可能な内法を有するとともに、前記底板(21)を貫通するネジ頭部挿通孔(21A)が設けられ、前記下結合具(20)の前記下枠接合部(22)における、前記筐体(2)の前記底板(21)に設けた前記ネジ頭部挿通孔(21A)に対応する位置には、前記下結合具(20)の前記下枠接合部(22)を前記下枠部(8B)に接合するネジ(9E)のネジ軸(9D)を挿通させるネジ挿通孔(22B)が設けられ、前記筐体(2)の前記底板(21)の下面(21B)における前記ネジ頭部挿通孔(21A)の開口位置から当該下面(21B)の背板(23)側の端縁まで延びるとともに前記下結合具(20)の前記下枠接合部(22)を前記下枠部(8B)に接合するネジ(9E)の頭部(9C)を収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝(21C)が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
(請求項1および5)
請求項1および5記載の発明によれば、上結合具を介して遊技機が枠体の上枠部に固定されるので、上結合具を枠体の上枠部に取り付けておけば、遊技機を枠体に取り付けることができ、遊技機の島への設置にあたり、枠体の上枠部を何ら改造する必要がない。
また、遊技機を新機種に交換するにあたり、上結合具をそのまま再利用できるようにすれば、上結合具を枠体の上枠部から外す必要がなく、既設の遊技機の取付作業と同様の作業を行うことで、新機種の遊技機を島に取り付けることができる。
さらに、上結合具の上枠接合部に、枠体の上枠部を接合し、且つ、上結合具の上枠接合部とは異なる部位である下方延出接合部に、遊技機の筐体を接合するようにしたので、枠体と遊技機とでは上結合具の接合位置が互いに異なるようになり、遊技機の交換作業を何度も繰り返しても、島に設けられた枠体の上枠部が傷むことがない。
【0014】
以上により、交換作業を何度も繰り返しても、島に設けられた枠体が傷まないようにすることができ、かつ、島への設置にあたり、枠体の改造を不要にすることができる。
また、予め上結合具を筐体に取り付けておいても、上結合具は、ネジ頭部挿通孔に挿通されたネジにより、筐体と一体となった状態のまま、その上枠接合部を上枠部に接合することができる。
しかも、上枠接合部を上枠部に接合するネジの頭部は、筐体の天板の上面に設けたネジ頭部逃がし溝を通過することができるので、上結合具の上枠接合部が上枠部に接合された後でも、筐体を上結合具、換言すると、枠体から容易に外すことが可能となる。
【0015】
このため、上結合具を枠体に残したまま、遊技機を枠体から容易に外すことができ、新機種の遊技機に交換するにあたり、新たに上結合具を枠体の上枠部に取り付ける必要がなく、交換作業が容易に行える。
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、遊技機が分離型のスロットマシンであり、新機種への交換作業において、上方の上方筐体部のみが交換され、下方の下方筐体部は、そのまま残されて再利用される場合、製作ロットの相違等による微妙な寸法差により、既設の下方筐体部と組み合わせると、新しい上方筐体部の接合高さ位置がずれてしまっても、上下方向に延びる長孔に挿通されるネジにより接合されるので、接合高さ位置のずれが許容され、新しい上方筐体部の交換作業を確実且つ容易に行うことができる。
【0016】
(請求項3ないし5)
請求項3ないし5記載の発明によれば、遊技機の筐体の底部分を島側の枠体の下枠部に固定するのに、枠体と遊技機とでは接合位置が互いに異なる下結合具を利用するので、筐体の底部分を枠体の下枠部に固定する場合にも、枠体の下枠部が傷まないようにすることができ、かつ、島への設置にあたり、枠体の下枠部の改造を不要にすることができる。
このため、遊技機に備えられた筐体の底部分を、島に設けられた枠体の下枠部に固定する場合において、遊技機の交換作業を何度も繰り返しても、島に設けられた枠体の下枠部が傷まないようにすることができ、かつ、島への設置にあたり、枠体の下枠部の改造を不要にすることができる。
【0017】
また、予め下結合具を筐体に取り付けておいても、ネジ頭部挿通孔に挿通されたネジにより、筐体と一体となった状態のまま、その下枠接合部を下枠部に接合することができるうえ、筐体の底板の下面に設けたネジ頭部逃がし溝により、下結合具の下枠接合部が下枠部に接合された後でも、筐体を下結合具、換言すると、枠体から容易に外すことが可能となる。これにより、下結合具を枠体に残したまま、遊技機を枠体から容易に外すことができ、新機種の遊技機に交換するにあたり、新たに下結合具を枠体の下枠部に取り付ける必要がなく、交換作業が容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】前記第1実施形態に係る遊技機を示す側面図である。
【図3】前記第1実施形態に係る遊技機の平面図である。
【図4】前記第1実施形態に係る上枠部を示す断面図である。
【図5】前記第1実施形態に係る上結合具を示す正面図、平面図及び側面図である。
【図6】前記第1実施形態に係る遊技機の底面図である。
【図7】前記第1実施形態に係る下枠部を示す断面図である。
【図8】前記第1実施形態に係る下結合具を示す正面図、平面図及び側面図である。
【図9】前記第1実施形態に係る遊技機の取付手順を説明するための側面図である。
【図10】前記第1実施形態に係る上方筐体部の着脱について説明するための側面図である。
【図11】前記第1実施形態に係る下方筐体部の着脱について説明するための側面図である。
【図12】前記第1実施形態の変形例を示す断面図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る遊技機を示す側面図である。
【図14】前記第2実施形態に係る筐体と結合具との接合部分を示す断面図である。
【図15】前記第2実施形態に係る上方筐体部及び下方筐体部の連結部分を示す断面図である。
【図16】前記第2実施形態に係る上方筐体部及び下方筐体部の別の連結部分を示す断面図である。
【図17】前記第2実施形態の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明を実施するための最良の形態である実施形態について、図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図8は、本発明の第1実施形態を示すものである。図1は、本第1実施形態に係る遊技機を示す正面図、図2は、本第1実施形態に係る遊技機を示す側面図、図3は、本第1実施形態の遊技機の平面図、図4は、本第1実施形態に係る上枠部を示す断面視図、図5(A),(B),(C)は、それぞれ本第1実施形態に係る上結合具を示す正面図、平面図及び側面図、図6は、本第1実施形態の遊技機の底面図、図7は、本第1実施形態に係る下枠部を示す断面視図、図8(A),(B),(C)は、それぞれ本第1実施形態に係る下結合具を示す正面図、平面図及び側面図である。
【0020】
本第1実施形態に係る遊技機としてのスロットマシン1は、図1及び図2に示すように、複数の回転リール4Bが設けられたリールユニット4C及びこのリールユニット4Cの動作を制御する図示しない主基板を備えている遊技部1Aと、遊技用のメダルの払い出しを行うメダルホッパー5A及び図示しない電源装置を備えた補機部1Bとが、互いに分離可能となった分離型のスロットマシンである。
すなわち、スロットマシン1の筐体2は、全体が略六面体の箱状に形成されるとともに、上下に二分割され、上方に配置される上方筐体部2Aと、下方に配置される下方筐体部2Bとを備えたものとなっている。なお、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bは、ボルトナット等の図示しない結合具により、相互に連結及び分離が可能なものとなっている。
【0021】
上方の上方筐体部2Aは、遊技部1Aを構成するリールユニット4C等の装置・部品を収納するケースである。
ここで、リールユニット4Cの3個の回転リール4Bは、上方筐体部2Aの内部において横並びに配列されている。回転リール4Bの各々は、リールユニット4Cに回転駆動可能に設けられ、且つ、それぞれの周面に複数種類の図柄が記されたものとなっている。
また、上方筐体部2Aには、当該上方筐体部2Aの前面開口部を開閉するために、当該前面開口部に応じたサイズの上前扉2Cが設けられている。
上前扉2Cには、その高さ方向のほぼ中央より若干低い位置に配置されたリール窓4と、このリール窓4の下方において棚状に突出する段部3とが設けられている。
【0022】
リール窓4は、3個の回転リール4Bに記された図柄を外部に露出させるための窓であり、3個すべての回転リール4Bの回転が停止した際に、縦横3個ずつ配列された計9個の図柄が表示できるように形成されている。
具体的には、左側の回転リール4Bの回転が停止すると、リール窓4の左側部分の上段、中段及び下段にそれぞれ1個ずつ、合計3個の図柄が表示されるようになっている。中央及び右側の回転リール4Bについても同様に、上段、中段及び下段にそれぞれ1個ずつ、合計3個の図柄が表示されるようになっている。これにより、3個すべての回転リール4Bの回転が停止すると、リール窓4には、縦横各3個の計9個からなる図柄が表示可能となっている。この際、リール窓4に表示された縦横各3個の計9個からなる図柄の配列パターンが、いわゆる「出目」である。
【0023】
段部3の上面3Aには、メダルが投入されるメダル投入口3B、貯留メダルを1枚ずつ投入するためのベットスイッチ3C、貯留メダルを3枚ずつ投入するためのマックスベットスイッチ3Dが設けられている。
段部3の前面3Eには、回転リール4Bの回転を開始させるためのスタートスイッチ3F、及び、回転リール4Bの回転を停止させるためのストップスイッチ3G等が設けられている。
上前扉2Cの上部には、入賞時などに点滅する演出用ランプ7Aと、入賞役となる図柄の組合せ等を示す表示パネル7Bと、上前扉2Cの表面から奥まった位置に配置された動画表示用の液晶パネル7Cとが設けられている。
【0024】
一方、下方の下方筐体部2Bは、補機部1Bを構成するメダルホッパー5A等の装置・部品を収納するケースである。
この下方筐体部2Bには、前述の上方筐体部2Aと同様に、当該下方筐体部2Bの前面開口部を開閉するために、当該前面開口部に応じたサイズの下前扉2Dが設けられている。
この下前扉2Dには、その上部位置に配置されるとともに所定の表示がなされた下パネル5が設けられている。この下パネル5の後方には、図示しない蛍光灯が設けられ、この蛍光灯が下パネル5を後方から照らすバックライトとなっている。
また、下前扉2Dの下部には、入賞時にメダルを払い出すための払出口6Aが設けられている。この払出口6Aの下方には、払い出されたメダルを受ける受け皿6Bが設けられ、払出口6Aの図中左右には、演出音を発する左スピーカ6C及び右スピーカ6Dが設けられている。
【0025】
ここで、スロットマシン1は、本発明に基づく上結合具10及び下結合具20により、遊技場に設置された島に設けられた枠体8に固定されている。
すなわち、島に設けられた枠体8は、枠体8の上方の横桟であり、スロットマシン1の上方を通過するように配置された上枠部8Aと、枠体8の下方の横桟であり、スロットマシン1の下方を通過するように配置された下枠部8Bとを備えたものとなっている。
上結合具10は、スロットマシン1の筐体2である上方筐体部2Aを上枠部8Aに結合するとともに、L字形状の側面形状を有する結合具である。なお、上結合具10は、図1の如く、スロットマシン1の上面において、右側に片寄った位置に1個配置されている。
【0026】
また、上結合具10は、図2〜図4に示すように、上方筐体部2Aの天井部分を形成する天板11と上枠部8Aとの間に介装されるとともに、上枠部8Aにネジ9Aで接合される上枠接合部12と、この上枠接合部12から下方へ突出するとともに、上方筐体部2Aの背板13にネジ9Bで接合される下方延出接合部14とを備えたものとなっている。
このような上結合具10に対応して、上方筐体部2Aの天板11には、図3及び図4に示すように、上結合具10の上枠接合部12を上枠部8Aに接合するネジ9Aの頭部9Cが挿通可能な内法を有するとともに、天板11を貫通するネジ頭部挿通孔11A と、天板11の上面11B におけるネジ頭部挿通孔11A の開口位置から当該上面11B の背板13側の端縁まで延びるとともにネジ9Aの頭部9Cを収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝11C とが設けられている。
【0027】
また、上方筐体部2Aの背板13には、当該背板13を接合するネジ9Bのネジ軸9Dが挿通可能な幅寸法を有するとともに、上下方向に延びる長孔13A と、背板13の表面13B 上端縁から下方に延びる溝13C とが設けられている。
上結合具10には、図4及び図5に示すように、上枠接合部12と下方延出接合部14とが交差するコーナー部分10A から上枠接合部12及び下方延出接合部14の各々の先端に向かって延びる補強用ビード12A, 14Aが設けられている。これらの補強用ビード12A, 14Aを設けることにより、上結合具10は、上枠接合部12及び下方延出接合部14が所定角度を維持するように、コーナー部分10A の剛性が確保されるようになっている。
【0028】
補強用ビード12A は、上枠接合部12の先端まで到達せず、その途中で途切れたものとなっている。また、補強用ビード12A は、上方筐体部2A側の表面が突出し、反対側の上枠部8A側の表面が凹んだものとなっており、上方筐体部2Aの上面11B に設けられたネジ頭部逃がし溝11C の内部に収納されている。
補強用ビード14A は、補強用ビード12A と同様に、下方延出接合部14の先端まで到達せず、その途中で途切れたものとなっている。また、補強用ビード14A は、上方筐体部2A側の表面が突出し、反対側の表面が凹んだものとなっており、上方筐体部2Aの表面13B に設けられた溝13C の内部に収納されている。
【0029】
上結合具10の上枠接合部12には、上方筐体部2Aの天板11に設けたネジ頭部挿通孔11A に対応して、上枠部8Aと螺合するネジ9Aのネジ軸9Dを挿通させるネジ挿通孔12B が複数設けられている。一方、上結合具10の下方延出接合部14には、上方筐体部2Aの背板13に設けた長孔13A に対応してネジ孔14B が設けられている。このネジ孔14B は、背板13の長孔13A に挿通されたネジ9Bのネジ軸9Dと螺合するものとなっている。
この際、上方筐体部2A側の長孔13A に挿通させたネジ9Bのネジ軸9Dを、上結合具10側のネジ孔14B に螺合させ、この状態で、ネジ9Bを時計方向へ回転操作して締め付ければ、上結合具10が上方筐体部2Aに取り付けられるようになっている。そして、締め付けたネジ9Bを反時計方向へ回転操作して緩めると、ネジ孔14B との螺合が解除され、このネジ9Bの螺合の解除により、上結合具10が上方筐体部2Aから取り外せるようになっている。ここで、ネジ9Bの回転操作は、上方筐体部2Aの内側で行えるようになっており、また、上結合具10と上方筐体部2Aとの結合及びこの結合の解除は、上結合具10を上枠部8Aに接合した状態でも行えるようになっている。
【0030】
また、上方筐体部2Aの天板11に設けたネジ頭部挿通孔11A の内部に、ネジ9Aの頭部9Cを挿通させることが可能なので、上結合具10のネジ挿通孔12B に挿通させたネジ9Aのネジ軸9Dを上枠部8Aに螺合させ、この状態で、ネジ9Aを時計方向へ回転操作して締め付ければ、上結合具10を上方筐体部2Aに取り付けた状態でも、上方筐体部2Aを上枠部8Aに接合することなく、上結合具10のみを上枠部8Aに接合することができるようになっている。
以上において、上方筐体部2Aの上面11B に設けたネジ頭部逃がし溝11C は、ネジ頭部挿通孔11A の開口位置から当該上面11B の背板13側の端縁まで延びるとともに、ネジ9Aの頭部9Cを収納可能な幅寸法を有しているので、上方筐体部2Aを接合しているネジ9Bを緩めて上結合具10との接合を解除すれば、上結合具10を上枠部8Aに取り付けているネジ9Aの頭部9Cが障害となることがなく、上方筐体部2Aを上枠部8Aから容易に引き抜くことができるようになっている。これにより、上結合具10を上枠部8Aに取り付けたままの状態で、上方筐体部2Aの取り付け及び取り外しが行えるようになっている。
【0031】
図1及び図2に戻って、下結合具20は、スロットマシン1の筐体2である下方筐体部2Bを下枠部8Bに結合するとともに、L字形状の側面形状を有する結合具である。なお、下結合具20は、図1の如く、スロットマシン1の下面において、左右の両端部近傍の位置にそれぞれ1個ずつ配置されている。
また、下結合具20は、図2、図6及び図7に示すように、下方筐体部2Bの底部分を形成する底板21と下枠部8Bとの間に介装されるとともに、下枠部8Bにネジ9Eで接合される下枠接合部22と、この下枠接合部22から上方へ突出するとともに、下方筐体部2Bの背板23にネジ9Fで接合される上方延出接合部24とを備えたものとなっている。
【0032】
このような下結合具20に対応して、下方筐体部2Bの底板21には、図6及び図7に示すように、下結合具20の下枠接合部22を下枠部8Bに接合するネジ9Eの頭部9Cが挿通可能な内法を有するとともに、底板21を貫通するネジ頭部挿通孔21A と、底板21の下面21B におけるネジ頭部挿通孔21A の開口位置から当該下面21B の背板23側の端縁まで延びるとともにネジ9Eの頭部9Cを収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝21C と、このネジ頭部逃がし溝21C の両側において、当該下面21B の背板23側の端縁から反対側の端縁に向かってネジ頭部逃がし溝21C と平行に延びる溝21D とが設けられている。
また、下方筐体部2Bの背板23には、当該背板23を接合するネジ9Fのネジ軸9Dが挿通されるネジ挿通孔23A と、背板23の表面23B の上端縁から上方に向かって延びる溝23C とが設けられている。
【0033】
下結合具20には、図7及び図8に示すように、下枠接合部22と上方延出接合部24とが交差するコーナー部分20A から下枠接合部22及び上方延出接合部24の各々の先端に向かって延びる補強用ビード22A, 24Aが設けられている。これらの補強用ビード22A, 24Aを設けることにより、下結合具20は、下枠接合部22及び上方延出接合部24が所定角度を維持するように、コーナー部分20A の剛性が確保されるようになっている。
補強用ビード22A は、二本平行に下枠接合部22の先端へ向かって延び、下枠接合部22の先端まで到達せず、その途中で途切れたものとなっている。また、補強用ビード22A は、下方筐体部2B側の表面が突出し、反対側の下枠部8B側の表面が凹んだものとなっており、下方筐体部2Bの下面21B に設けられた溝21D の内部に収納されている。
【0034】
補強用ビード24A は、補強用ビード22A と同様に、上方延出接合部24の先端まで到達せず、その途中で途切れたものとなっている。また、補強用ビード24A は、下方筐体部2B側の表面が突出し、反対側の表面が凹んだものとなっており、下方筐体部2Bの背板23の表面23B に設けられた溝23C の内部に収納されている。
下結合具20の下枠接合部22には、下方筐体部2Bの底板21に設けたネジ頭部挿通孔21A に対応し、下枠部8Bと螺合するネジ9Eのネジ軸9Dを挿通させるネジ挿通孔22B が複数設けられている。一方、下結合具20の上方延出接合部24には、下方筐体部2Bの背板23に設けた挿通孔23A に対応してネジ孔24B が設けられている。このネジ孔24B は、背板23の挿通孔23A に挿通されたネジ9Fのネジ軸9Dと螺合するものとなっている。
【0035】
この際、下方筐体部2B側のネジ挿通孔23A に挿通させたネジ9Fのネジ軸9Dを、下結合具20側のネジ孔24B に螺合させ、この状態で、ネジ9Fを時計方向へ回転操作して締め付ければ、下結合具20が下方筐体部2Bに取り付けられるようになっている。そして、締め付けたネジ9Fを反時計方向へ回転操作して緩めると、ネジ孔24B との螺合が解除され、このネジ9Fの螺合の解除により、下結合具20が下方筐体部2Bから取り外せるようになっている。ここで、ネジ9Fの回転操作は、下方筐体部2Bの内側で行えるようになっており、また、下結合具20と下方筐体部2Bとの結合及びこの結合の解除は、下結合具20を下枠部8Bに接合した状態でも行えるようになっている。
【0036】
また、下方筐体部2Bの底板21に設けたネジ頭部挿通孔21A の内部に、ネジ9Eの頭部9Cを挿通させることが可能なので、下結合具20のネジ挿通孔22B に挿通させたネジ9Eのネジ軸9Dを下枠部8Bに螺合させ、この状態で、ネジ9Eを時計方向へ回転操作して締め付ければ、下結合具20を下方筐体部2Bに取り付けた状態でも、下方筐体部2Bを下枠部8Bに接合することなく、下結合具20のみを下枠部8Bに接合することができるようになっている。
以上において、下方筐体部2Bの下面21B に設けたネジ頭部逃がし溝21C は、ネジ頭部挿通孔21A の開口位置から当該下面21B の背板23側の端縁まで延びるとともに、ネジ9Eの頭部9Cを収納可能な幅寸法を有しているので、下方筐体部2Bを接合しているネジ9Fを緩めて下結合具20との接合を解除すれば、下結合具20を下枠部8Bに取り付けているネジ9Eの頭部9Cが障害となることがなく、下方筐体部2Bを水平に移動すれば、下枠部8Bから容易に引き抜くことができるようになっている。これにより、下結合具20を下枠部8Bに取り付けたままの状態で、下方筐体部2Bの取り付け及び取り外しが行えるようになっている。
【0037】
次に、本第1実施形態に係るスロットマシン1を枠体8に取り付ける作業及び交換する作業の手順について説明する。
まず、スロットマシン1を枠体8に取り付ける作業を行うのに先立って、スロットマシン1の上方筐体部2A及び下方筐体部2Bを図示しない結合具で相互に連結して一体化しておく。この上方筐体部2A及び下方筐体部2Bの一体化作業と前後して、上方筐体部2Aの内部でネジ9Bを回転操作して、図9に示すように、上方筐体部2Aに上結合具10を接合しておくとともに、下方筐体部2Bの内部でネジ9Fを回転操作して、下方筐体部2Bに下結合具20を接合しておく。
【0038】
上結合具10及び下結合具20の接合が完了したスロットマシン1を枠体8に嵌め込み、この状態で、上方筐体部2Aの内部でネジ9Aを回転操作して上枠部8Aに螺合し、ネジ9Aで上結合具10を上枠部8Aに接合する。これにより、上結合具10を介して上方筐体部2Aが上枠部8Aに結合される。同様に、下方筐体部2Bの内部でネジ9Eを回転操作して下枠部8Bに螺合し、ネジ9Eで下結合具20を下枠部8Bに接合する。これにより、下結合具20を介して下方筐体部2Bが下枠部8Bに結合され、以上により、スロットマシン1の枠体8への取付作業が完了する。
続いて、スロットマシン1の交換作業について説明する。ここでは、最初に、遊技内容が相違する新たな機種に変更するために、スロットマシン1の上方筐体部2Aのみを交換する場合について説明し、その後、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bの両方を交換する場合について説明する。
【0039】
スロットマシン1の上方筐体部2Aのみを交換するには、まず、上方筐体部2Aの内部でネジ9Bを回転操作して緩め、上方筐体部2Aと上結合具10との接合を解除する。
上方筐体部2Aと上結合具10との接合が完全に解除されたら、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bの一体化を解除し、この後、図10に示すように、上枠部8Aに上結合具10を残したまま、既存の上方筐体部2Aを枠体8から引き抜く。
上方筐体部2Aを枠体8から引き抜いた後、新しい上方筐体部2Aを枠体8に嵌め込み、上方筐体部2Aと下方筐体部2Bとをボルトナット等の結合具で一体化した後、上方筐体部2Aの内部でネジ9Bを回転操作して上結合具10に螺合し、さらに、ネジ9Bを締め付けて、上方筐体部2Aと上結合具10とを接合する。以上により、遊技内容が相違する新たな機種に変更する変更作業が完了する。
【0040】
ここで、上方筐体部2Aの背板13に、上下方向に延びる長孔13A をネジ9Bの挿通孔として設けたので、製作ロットの相違等による微妙な寸法差により、上方筐体部2Aの接合高さ位置が既存の上方筐体部2Aの接合高さ位置からずれていても、長孔13A へのネジ9Bの挿通が容易に行え、当該接合高さ位置のずれが許容され、新しい上方筐体部2Aの取付作業が確実且つ容易に行える。
一方、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bの両方を交換する場合には、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bを一体化したままの状態で、交換作業を行うこともできるが、ここでは、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bの一体化を一旦解除し、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bをべつべつに交換する場合について説明する。
【0041】
すなわち、前述した手順により、既存の上方筐体部2Aを枠体8から引き抜いて取り外すのと前後して、下方筐体部2Bの内部でネジ9Fを回転操作して緩め、下方筐体部2Bと下結合具20との接合を解除する。
上方筐体部2Aの枠体8からの取り外しが完了し、且つ、下方筐体部2Bと下結合具20との接合が完全に解除されたら、図11に示すように、下枠部8Bに下結合具20を残したまま、既存の下方筐体部2Bを枠体8から引き抜く。
下方筐体部2Bを枠体8から引き抜いた後、新しい下方筐体部2Bを枠体8に嵌め込み、下方筐体部2Bの内部でネジ9Fを回転操作して下結合具20に螺合し、さらに、ネジ9Fを締め付け、これにより、下方筐体部2Bと下結合具20とを接合し、以上により、下方筐体部2Bの交換作業が完了する。
【0042】
この後、前述した手順により、新しい上方筐体部2Aを枠体8に取り付け、新しい上方筐体部2Aの枠体8への取り付けが完了すると、スロットマシン1の交換作業が完了する。
前述のような本第1実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、スロットマシン1を枠体8の上枠部8Aに固定するための上結合具10を設け、この上結合具10を介してスロットマシン1を上枠部8Aに取り付けるようにしたので、スロットマシン1を島に設置するにあたり、枠体8の上枠部8Aを何ら改造する必要がない。
また、遊技内容が相違する新たな機種に変更するために、既存の上方筐体部2Aを新しい上方筐体部2Aに交換するにあたり、上結合具10をそのまま再利用するので、上結合具10を枠体8の上枠部8Aから外す必要がなく、従来のスロットマシンよりも簡単に上方筐体部2Aを島の枠体8に取り付けることができ、新機種のスロットマシン1への変更作業を容易にすることができる。
【0043】
さらに、上結合具10の上枠接合部12に、枠体8の上枠部8Aを接合し、且つ、上結合具10の上枠接合部12とは異なる部位である下方延出接合部14に、スロットマシン1の上方筐体部2Aを接合するようにしたので、上結合具10は、枠体8とスロットマシン1とで接合位置が互いに異なるようになり、上方筐体部2Aの交換作業を何度も繰り返しても、島に設けられた枠体8の上枠部が傷むことがない。
従って、交換作業を何度も繰り返しても、島に設けられた枠体8が傷まないようにすることができ、かつ、島への設置にあたり、枠体8の改造を不要にすることができる。
また、島側に設けた枠体8の下枠部8Bにスロットマシン1の下方筐体部2Bを固定するのに、枠体8とスロットマシン1とで接合位置が互いに異なる下結合具20を利用するようにしたので、スロットマシン1の下方筐体部2Bを枠体8の下枠部8Bに固定する場合にも、上方筐体部2Aを枠体8の下枠部8Bに取り付ける発明の場合と同様に、下方筐体部2Bの交換作業を何度も繰り返しても、枠体8が傷まないようにすることができるうえ、島への設置にあたり、枠体8の改造を不要にすることができる。
【0044】
従って、スロットマシン1の上下二箇所が島に固定、換言すれば、スロットマシン1の上方筐体部2A及び下方筐体部2Bがそれぞれ枠体8の上枠部8A及び下枠部8Bに固定されるようにするとともに、このスロットマシン1の交換作業が何度も繰り返されるようにしても、島に設けられた上枠部8A及び下枠部8Bの両方が損傷することを防止することができ、かつ、島への設置にあたり、上枠部8A及び下枠部8Bの改造を不要にすることができる。
さらに、遊技部1Aが設けられた上方筐体部2Aと、補機部1Bが設けられた下方筐体部2Bとが互いに分離可能となった分離型のスロットマシン1を採用したので、新機種へ変更する際に、補機部1B及びこの補機部1Bを収納する下方筐体部2Bは再利用できるので、新しい遊技部1Aを収納した新しい上方筐体部2Aに交換するだけで、新機種への交換作業が行え、交換作業を容易にすることができるうえ、交換に要するコストを低減することができる。
【0045】
そして、遊技部1Aを交換するにあたり、上結合具10を介して上方筐体部2Aを枠体8の上枠部8Aに固定するようにしたので、遊技部1Aの交換を何度も繰り返しても、島に設けられた枠体8の上枠部8Aが傷むことがなく、島の枠体8の補修コストをも低減でき、新機種への交換を行うにあたり、遊技場全体でかかるコストを低減することができる。
また、スロットマシン1を枠体8に取り付ける作業を行うのに先立って、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bを結合具で相互に連結して一体化しておき、この状態で、上方筐体部2Aに上結合具10を接合するとともに、下方筐体部2Bに下結合具20を接合するようにしたので、上方筐体部2A、下方筐体部2B、上結合具10及び下結合具20をそれぞれ別個に形成しても、互いの位置関係に留意しながら、上結合具10及び下結合具20の取付作業を行う必要がなく、上結合具10及び下結合具20をスロットマシン1の所定位置に正確且つ容易に取り付けることができ、この点からも、スロットマシン1の枠体8への取付作業を容易にすることができ、スロットマシン1を島に容易に取り付けることができる。
【0046】
さらに、上結合具10の上枠接合部12を上枠部8Aに接合するネジ9Aの頭部9Cが挿通可能な内法を有するネジ頭部挿通孔11A を上方筐体部2Aの天板11に設け、且つ、下結合具20の下枠接合部22を下枠部8Bに接合するネジ9Eの頭部9Cが挿通可能な内法を有するネジ頭部挿通孔21A を下方筐体部2Bの底板21に設けたので、上結合具10を上方筐体部2Aに取り付けるとともに、下結合具20を下方筐体部2Bに取り付けておいても、ネジ頭部挿通孔11A, 21Aに挿通されたネジ9A, 9Eにより、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bにそれぞれ一体となった状態のまま、上結合具10及び下結合具20のみを上枠部8A及び下枠部8Bに接合することができ、且つ、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bが上枠部8A及び下枠部8Bに直接接合されることを回避できる。
【0047】
ここで、ネジ頭部挿通孔11A の開口位置から天板11の上面11B の背板13側の端縁まで延びるとともにネジ9Aの頭部9Cを収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝11C を上方筐体部2Aの天板11に設け、且つ、ネジ頭部挿通孔21A の開口位置から底板21の下面21B の背板23側の端縁まで延びるとともにネジ9Eの頭部9Cを収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝21C とを下方筐体部2Bの底板21に設けたので、ネジ9Bを回転操作して緩めて、上方筐体部2Aと上結合具10との接合を解除するとともに、ネジ9Fを回転操作して緩めて、下方筐体部2Bと下結合具20との接合を解除すれば、上結合具10及び下結合具20をそれぞれ上枠部8A及び下枠部8Bに残したまま、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bを枠体8から容易に引き抜くことができ、新しいスロットマシン1に交換するにあたり、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bの取り外しが容易となるうえ、新たに上結合具10及び下結合具20を枠体8に取り付ける必要がなくなり、交換作業を容易にすることができる。
【0048】
また、上下方向に延びる長孔13A をネジ9Bの挿通孔として採用し、上方筐体部2Aの背板13に設け、製作ロットの相違等による微妙な寸法差により、新しい上方筐体部2Aの接合高さ位置が既存の上方筐体部2Aの接合高さ位置から上又は下へずれていても、長孔13A の採用により当該接合高さ位置のずれが許容されるようにしたので、長孔13A へのネジ9Bの挿通が容易に行え、分離型のスロットマシン1を形成するに上方筐体部2A及び下方筐体部2Bのうち、上方筐体部2Aのみを交換するにあたり、新しい上方筐体部2Aを確実且つ容易に枠体8に取り付けることができる。
なお、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bを枠体8に結合するにあたり、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bの両方とも、結合具10, 20を介して間接的に枠体8に結合したが、下方筐体部2Bについては、再利用により交換頻度が低いことから、下結合具20を利用せず、ネジ等により、下方筐体部2Bを下枠部8Bに直接結合してもよい。
【0049】
また、本第1実施形態に係る上結合具10及び下結合具20により枠体8に取り付けられる遊技機としては、リールユニット4C等を含んで構成された遊技部1Aを収納した上方筐体部2Aと、メダルホッパー5A等を含んで構成された補機部1Bを収納した下方筐体部2Bとが分離可能にとなっている分離型のスロットマシン1に限らず、図12に示すように、リールユニット4Cやメダルホッパー5A等の遊技機を構成する装置を一つの筐体2Eに収納し、上下の部分が分離不可能となったワンピース型のスロットマシン1Cも採用することができる。
(第2実施形態)
図13〜図16は、本発明の第2実施形態を示すものであり、図13は、本第2実施形態に係る遊技機を示す側面図、図14は、本第2実施形態に係る筐体と結合具との接合部分を示す断面図、図15は、本第2実施形態に係る上方筐体部及び下方筐体部の連結部分を示す断面図、図16は、本第2実施形態に係る上方筐体部及び下方筐体部の別の連結部分を示す断面図である。
【0050】
本第2実施形態は、前記第1実施形態において上結合具及び下結合具の二つの結合具で筐体の天井部分及び底部分をそれぞれ枠体に結合していたのを、筐体の天井部分及び底部分を一つの結合具で枠体に結合するようにしたものである。
すなわち、本第2実施形態に係るスロットマシン1Dの筐体2Eは、図13に示すように、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bの外側を覆うように、これらの上方筐体部2A及び下方筐体部2Bを内部に収納するアウターケース部2Fを備えた二重構造のものである。
アウターケース部2Fは、一面が開口された直方体状の箱部材であり、箱状に形成するのが容易な合板、合成樹脂及びアルミダイカストのいずれかの材質からなるものである。
【0051】
アウターケース部2Fの天井部分を形成する天板32は、上枠部8Aにネジ9Aで接合される上枠接合部とされている。そして、アウターケース部2Fの背面部分を形成する背板33の上部34が、上枠接合部である天板32から下方へ突出するとともに、上方筐体部2Aの背板13にネジ9Bで接合される下方延出接合部とされている。
また、アウターケース部2Fの底部分を形成する底板42は、下枠部8Bにネジ9Eで接合される下枠接合部となっている。そして、アウターケース部2Fの背板33の下部44は、下枠接合部である底板42から上方へ突出するとともに、下方筐体部2Bの背板23にネジ9Fで接合される上方延出接合部となっている。
【0052】
以上において、アウターケース部2Fは、前記第1実施形態における上結合具10及び下結合具20の両方を兼用するものとなっている。
ここで、アウターケース部2Fの背板33の上部34には、図14に示すように、上方筐体部2Aの背板13との接合を行うネジ9Bと螺合するナット部材34B が設けられている。このナット部材34B にネジ9Bを螺合させることにより、ナット部材34B とネジ9Bとの螺合及びその解除を繰り返しても、背板33の上部34が傷むことがない。このため、合板、合成樹脂及びアルミダイカストのいずれかでアウターケース部2Fを形成しても、背板33の上部34の耐久性が不足することがない。
【0053】
一方、アウターケース部2Fの背板33の下部44には、上部34と同様に、下方筐体部2Bの背板23との接合を行うネジ9Fと螺合するナット部材44B が設けられている。これにより、背板33の下部44についても、耐久性が充分確保されるようになっている。
図13に戻って、スロットマシン1Dには、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bを連結する連結手段として、上方筐体部2Aの底部分を形成する底板15と下方筐体部2Bの天井部分を形成する天板25とを相互に連結するクリップ部材51と、上方筐体部2Aの底板15及び下方筐体部2Bの天板25の先端部分同士を連結するネジ52とが設けられている。
クリップ部材51は、図15に示すように、充分な弾性を有する鋼鉄板等の金属板をL字形に折り曲げて形成した金具である。クリップ部材51のL字の二辺のうち、下方筐体部2B側に配置される一辺である固定辺51A は、背板23に埋め込まれたナット部材53に螺合するネジ9Gにより下方筐体部2Bの背板23に接合されている。一方、クリップ部材51のL字の他辺、すなわち、固定辺51A の上方に配置された自由辺51B は、上方筐体部2Aの内側へ向かって延びている。
【0054】
この際、上方筐体部2Aに設けられた背板13の下端近傍には、底板15の上面と連続するように挿通孔16が設けられている。クリップ部材51の自由辺51B は、挿通孔16を通って上方筐体部2Aの内部に達し、その中央よりも固定辺51A 側の中間部分51C が底板15の上面を押圧するようになっている。また、自由辺51B の中央部分は、その先端部分51D が底板15の上面から次第に離れるように折れ曲がっている。
これにより、下方筐体部2Bをアウターケース部2F内の所定位置に配置してから、アウターケース部2Fの開口から上方筐体部2Aを押し込むと、上方筐体部2Aの挿通孔16に下方筐体部2Bに設けたクリップ部材51の自由辺51B が挿入され、背板13, 23側において、上方筐体部2Aと下方筐体部2Bとが自動的に連結され、上方筐体部2Aと下方筐体部2Bとの連結作業が容易に行えるようになっている。
【0055】
また、上方筐体部2Aの底板15の先端部分には、図16に示すように、ネジ52を挿通させる挿通孔54が設けられている。そして、下方筐体部2Bの天板25には、上方筐体部2Aの底板15に設けた挿通孔54に対応した位置にナット部材55が埋め込まれている。
上方筐体部2Aの底板15に設けた挿通孔54に、ネジ52を挿通させ、ネジ52の先端部分を、下方筐体部2Bの天板25に設けたナット部材55に螺合させることにより、上方筐体部2A及び下方筐体部2Bは、底板15及び天板25の先端部分同士が連結されるようになっている。
前述のような本第2実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の作用、効果を得ることができる他、次のような効果を付加できる。
【0056】
すなわち、上枠部8Aにネジ9Aで接合される上枠接合部と、上方筐体部2Aの背板13にネジ9Bで接合される下方延出接合部と、下枠部8Bにネジ9Eで接合される下枠接合部と、下方筐体部2Bの背板23にネジ9Fで接合される上方延出接合部とをアウターケース部2Fに一体的に形成したので、アウターケース部2Fを枠体8に取り付けるにあたり、上枠接合部、下方延出接合部、下枠接合部及び上方延出接合部が所定の位置関係となるように留意する必要がなく、別個に形成されたため、互いの位置関係に留意しながら、上結合具10及び下結合具20を別々に枠体に取り付ける場合よりも、アウターケース部2Fを枠体8に取り付けるほうが取付作業が容易となり、スロットマシン1Dを島に容易に取り付けることができる。
【0057】
なお、本第2実施形態に係るアウターケース部2Fにより枠体8に取り付けられる遊技機としては、分離型のスロットマシン1Dに限らず、図17に示すように、リールユニット4Cやメダルホッパー5A等の遊技機を構成する装置を一つの筐体2Gに収納し、且つ、上下の部分が分離不可能となったワンピース型のスロットマシン1Eも採用することができ、要するに、スロットマシンとしては、外側のアウターケース部と、このアウターケース部の内部に収納される内側筐体とを備えた二重構造の筐体を有するものであればよい。
また、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
【0058】
例えば、上枠接合部と上枠部との接合、筐体の背板と下方延出接合部との接合、下枠接合部と下枠部との接合、及び、筐体の背板と上方延出接合部との接合は、ネジを用いたものに限らず、鍔状に広がった頭部が一端側に設けられるとともに、球面状に膨らむように拡径された膨出部が他端側に設けられたプランジャーと、このプランジャーの係止部側の端部が挿入されるパイプ状に形成されるとともに、膨出部の挿入により径方向へ迫り出す係止部を有するグロメットとを有するファスナー(例えば、商品名「ナイラッチ」)を採用してもよい。
また、遊技機としては、スロットマシン等の回胴式の遊技機に限らず、パチンコ機や雀球等の弾球式の遊技機でもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 遊技機としてのスロットマシン
1A 遊技部
1B 補機部
2 筐体
2A 上方筐体部
2B 下方筐体部
2F アウターケース部
4B 回転リール
4C リールユニット
5A メダルホッパー
8 枠体
8A 上枠部
8B 下枠部
9A, 9B, 9E, 9F ネジ
9C ネジの頭部
9D ネジのネジ軸
10 上結合具
11 天板
11A ネジ頭部挿通孔
11B 天板の上面
11C ネジ頭部逃がし溝
12 上枠接合部
13 背板
13A 長孔
14 下方延出接合部
20 下結合具
21 底板
21A ネジ頭部挿通孔
21B 底板の下面
21C ネジ頭部逃がし溝
22 下枠接合部
23 背板
23A ネジ挿通孔
24 上方延出接合部
32 アウターケース部の天板
33 アウターケース部の背板
34 アウターケース部の背板の上部
42 アウターケース部の底板
44 アウターケース部の背板の下部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機を設置するために島に設けられた枠体の上方の横桟となっている上枠部に、遊技機の筐体を結合する上結合具を備えた遊技機であって、
前記上結合具が、
前記筐体の天井部分を形成する天板と前記上枠部との間に介装されるとともに、前記上枠部にネジで接合される上枠接合部と、
この上枠接合部から下方へ突出するとともに、前記筐体の背板にネジで接合される下方延出接合部と、
を備え、
前記筐体の前記天板における、前記上結合具に対応する位置には、前記上結合具の前記上枠接合部を前記上枠部に接合するネジの頭部が挿通可能な内法を有するとともに、前記天板を貫通するネジ頭部挿通孔が設けられ、
前記上結合具の前記上枠接合部における、前記筐体の前記天板に設けた前記ネジ頭部挿通孔に対応する位置には、前記上結合具の前記上枠接合部を前記上枠部に接合するネジのネジ軸を挿通させるネジ挿通孔が設けられ、
前記筐体の前記天板の上面における前記ネジ頭部挿通孔の開口位置から当該上面の背板側の端縁まで延びるとともに前記上結合具の前記上枠接合部を前記上枠部に接合するネジの頭部を収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝が設けられていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記筐体の前記背板における、前記上結合具に対応する位置には、前記上結合具の前記下方延出接合部を前記背板に接合するネジのネジ軸が挿通可能な幅寸法を有するとともに、上下方向に延びる長孔が設けられ、
前記上結合具の前記下方延出接合部における、前記筐体の前記背板に設けた前記長孔に対応する位置には、前記背板の前記長孔に挿通されたネジのネジ軸と螺合するネジ孔が設けられ、
前記背板の前記長孔に挿通されて前記上結合具の前記下方延出接合部のネジ孔と螺合するネジの回転操作は、前記筐体の内側で行えるようになっていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
遊技機を設置するために島に設けられた枠体の下方の横桟となっている下枠部に、遊技機の筐体を結合する下結合具を備えた遊技機であって、
前記下結合具が、
前記筐体の底部分を形成する底板と前記下枠部との間に介装されるとともに、前記下枠部にネジで接合される下枠接合部と、
この下枠接合部から上方へ突出するとともに、前記筐体の背板にネジで接合される上方延出接合部と、
を備え、
前記筐体の前記底板における、前記下結合具に対応する位置には、前記下結合具の前記下枠接合部を前記下枠部に接合するネジの頭部が挿通可能な内法を有するとともに、前記底板を貫通するネジ頭部挿通孔が設けられ、
前記下結合具の前記下枠接合部における、前記筐体の前記底板に設けた前記ネジ頭部挿通孔に対応する位置には、前記下結合具の前記下枠接合部を前記下枠部に接合するネジのネジ軸を挿通させるネジ挿通孔が設けられ、
前記筐体の前記底板の下面における前記ネジ頭部挿通孔の開口位置から当該下面の背板側の端縁まで延びるとともに前記下結合具の前記下枠接合部を前記下枠部に接合するネジの頭部を収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝が設けられていることを特徴とする遊技機。
【請求項4】
前記筐体の前記背板における、前記下結合具に対応する位置には、前記下結合具の前記上方延出接合部を前記背板に接合するネジのネジ軸が挿入されるネジ挿通孔が設けられ、
前記下結合具の前記上方延出接合部における、前記筐体の前記背板に設けた前記ネジ挿通孔に対応する位置には、前記背板の前記ネジ挿通孔に挿通されたネジのネジ軸と螺合するネジ孔が設けられ、
前記背板の前記ネジ挿通孔に挿通されて前記下結合具の前記上方延出接合部のネジ孔と螺合するネジの回転操作は、前記筐体の内側で行えるようになっていることを特徴とする請求項3記載の遊技機。
【請求項5】
遊技機を設置するために島に設けられた枠体の上方の横桟となっている上枠部に遊技機の筐体を結合する上結合具と、枠体の下方の横桟となっている下枠部に遊技機の筐体を結合する下結合具とを備えた遊技機であって、
前記上結合具が、
前記筐体の天井部分を形成する天板と前記上枠部との間に介装されるとともに、前記上枠部にネジで接合される上枠接合部と、
この上枠接合部から下方へ突出するとともに、前記筐体の背板にネジで接合される下方延出接合部と、
を備え、
前記筐体の前記天板における、前記上結合具に対応する位置には、前記上結合具の前記上枠接合部を前記上枠部に接合するネジの頭部が挿通可能な内法を有するとともに、前記天板を貫通するネジ頭部挿通孔が設けられ、
前記上結合具の前記上枠接合部における、前記筐体の前記天板に設けた前記ネジ頭部挿通孔に対応する位置には、前記上結合具の前記上枠接合部を前記上枠部に接合するネジのネジ軸を挿通させるネジ挿通孔が設けられ、
前記筐体の前記天板の上面における前記ネジ頭部挿通孔の開口位置から当該上面の背板側の端縁まで延びるとともに前記上結合具の前記上枠接合部を前記上枠部に接合するネジの頭部を収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝が設けられ、
前記下結合具が、
前記筐体の底部分を形成する底板と前記下枠部との間に介装されるとともに、前記下枠部にネジで接合される下枠接合部と、
この下枠接合部から上方へ突出するとともに、前記筐体の背板にネジで接合される上方延出接合部と、
を備え、
前記筐体の前記底板における、前記下結合具に対応する位置には、前記下結合具の前記下枠接合部を前記下枠部に接合するネジの頭部が挿通可能な内法を有するとともに、前記底板を貫通するネジ頭部挿通孔が設けられ、
前記下結合具の前記下枠接合部における、前記筐体の前記底板に設けた前記ネジ頭部挿通孔に対応する位置には、前記下結合具の前記下枠接合部を前記下枠部に接合するネジのネジ軸を挿通させるネジ挿通孔が設けられ、
前記筐体の前記底板の下面における前記ネジ頭部挿通孔の開口位置から当該下面の背板側の端縁まで延びるとともに前記下結合具の前記下枠接合部を前記下枠部に接合するネジの頭部を収納可能な幅寸法を有するネジ頭部逃がし溝が設けられていることを特徴とする遊技機。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図1】
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【公開番号】特開2009−148619(P2009−148619A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90900(P2009−90900)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【分割の表示】特願2004−166303(P2004−166303)の分割
【原出願日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(390026620)山佐株式会社 (108)
【Fターム(参考)】