説明

遊技機

【課題】遊技場と遊技機との間でのインターフェイスを考慮することなく、かつ設備が既存の状態から変化しても、少なくとも遊技機設置島単位での必要最小限の防災設備としての機能を維持する。
【解決手段】遊技機設置島102単位での防災システムを構築する際に、既存の設備の設置作業によって防災システムの構築ができるように、電源トランス110に防災機能を付加するようにした。防災機能としては、少なくとも、センサ信号入力部140(受信手段)と、異常判定部172(判断手段)とを備えていればよく、別途センサ142を設けてよいし、電源トランス110にセンサ144を直付けしてもよい。また、異常時に電源トランス110に対して、電源断制御するようにすれば、電源トランス110単体で防災システムが完結し、膨大な設備投資が不要、かつ簡単の取り付け作業で、遊技機設置島102の異常を監視することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機設置島の環境を監視する機能を備えた電源トランス、遊技機設置島が複数列に亘り設置された遊技場での災害を未然に防止するための遊技場の防災システム、並びに防災機能を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
防災設備、特に、遊技場における防災設備に関して特許文献1では、火災時に、既存の報知手段が焼失しても確実に警報音を発するようにする技術が開示されている。より具体的には、遊技機(例えば、パチスロ機)において、スピーカが設けられた部分をパンチングメタルとした場合に、いたずらされやすく、そこから発火することが多い。このため、温度センサを最も発火しやすい部分に設けた火災報知器を、既存のメイン基盤と切り離して独立した回路で構成し、遊技の進行に利用するスピーカが焼失しても、別途設けたブザー(スピーカ)によって警報を発することができるようにしている。
【0003】
また、特許文献2では、パチンコ機自体が警報を発するようにすることで、放火をいち早く検知し延焼を防ぐことが開示されている。この特許文献2では、パチンコ機の裏面側の適宜箇所に感熱センサを設け、この感熱センサが異常高温を検知したときに、警報回路が作動してランプやスピーカによる警報を実行するものとなっている。
【0004】
上記特許文献1及び特許文献2では、個々の遊技機の中で発生した外部からの人為的異常(特に、煙草の火のもらい火等を指し、遊技機からの自然発火とは異なる。)をいち早く発見し、延焼を防止するものであり、それなりに効果がある。ところが、火災等の発生場所は、遊技機内に特定されるものではないため、遊技場としては、結局、遊技場全体として具備される防災設備に頼らざるを得ない。
【0005】
そこで、特許文献3には、遊技機が並設されている設置島で火災が生じたとき、火災の発生場所や規模を従来構成よりも正確に把握できるようにした火災監視装置が提案されている。
【0006】
この特許文献3は、従来の防災設備に加え、複数種類のセンサ群毎に分別して、異常発報を受信することで、火災の発生場所や規模を的確に認識することが記載されている。このため、遊技機用温度センサはパチンコ機の背面上部に配し、設置島に設けたトランスにトランス用温度センサを取り付け、設置島の内部に煙センサ、空気管式加算感知器を設け、それぞれのセンサからの信号線は、受信機を介して中央監視装置に接続され、表示部に項目別に報知するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−325647公報
【特許文献2】特開平9−140919号公報
【特許文献3】特開2001−347051公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、引用文献3では、防災設備としては充分であるものの、遊技機の入れ替え、遊技場のレイアウト変更工事等、設備が既存の状態から変化する度に、セットアップ作業が必要となり、作業効率が悪い。また、遊技場と遊技機との連携も必要であり、共通するインターフェイスの開発等、特許文献3の設備を実現するためには、いくつかの大きな障害をクリアしなければならない。
【0009】
本発明は上記事実を考慮し、遊技場と遊技機との間でのインターフェイスを考慮することなく、かつ設備が既存の状態から変化しても、少なくとも遊技機設置島単位での必要最小限の防災設備としての機能を維持することができる電源トランス、遊技場の防災設備、遊技機を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明は、複数の遊技機が設置されて形成された遊技機群及びその周辺機器からなる遊技機設置島に備えられ、前記遊技機群及びその周辺機器の電気部品に対して電力を供給する電源トランス本体と、少なくとも前記遊技機設置島に設置された遊技機群及びその周辺機器の環境変化に応じた環境変化情報信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した環境変化情報信号に基づいて、環境変化が異常か否かを判断する判断手段と、を有している。
【0011】
第1の発明によれば、電源トランス本体は、遊技機設置島に備えられており、一般的には、2台〜4台程度の遊技機に対して、例えば、商用電源(100V〜200V)を必要な電圧に変圧した状態で電力を供給している。ここで、電源トランスは、この電源トランス本体の他に、受信手段と判断手段を有している。受信手段は、少なくとも前記遊技機設置島に設置された遊技機群及びその周辺機器の環境変化に応じた環境変化情報信号を受信する。
【0012】
例えば、環境変化情報信号は、災害に関与する温度や煙等が代表されるが、ここではこれらに限定されるものではなく、漏電を起こすような湿気、或いは電流を監視したり、一瞬だけ発生する火花等を検知したり、或いは、高周波ケーブルをかじる性質を持つと言われる鼠の出現を監視したり等、災害(例えば、火災)に関与する要素を持つ環境変化に関するもの全てを含むものとする。
【0013】
前記受信手段で受信した環境変化情報信号は、判断手段において、環境変化が異常か否かが判断される。
【0014】
このような環境変化の異常か否かを判別する機能を、遊技機設置島に必須の電源トランスに具備することで、遊技場の設備の改装工事、遊技機の入れ替え作業等があっても、その工事や作業終了後、セットアップ等の特別な設定を実行することなく、継続して災害の監視が可能となる。また、遊技場と遊技機との間で通信することがないので、インターフェイスも不要である。
【0015】
また、第2の発明は、複数の遊技機が設置されて形成された遊技機群及びその周辺機器からなる遊技機設置島に備えられ、前記遊技機群及びその周辺機器の電気部品に対して電力を供給する電源トランス本体と、少なくとも前記遊技機設置島に設置された遊技機群及びその周辺機器の環境変化と相関する環境変化情報信号を出力するセンサと、前記電源トランス本体に設けられ、前記センサから出力される前記環境変化情報信号を受信する受信手段と、前記電源トランス本体に設けられ、前記受信手段で受信した環境変化情報信号に基づいて、環境変化が異常か否かを判断する判断手段と、を有している。
【0016】
第2の発明によれば、電源トランスの装備として、例えば、センサを備える。言い換えれば、第1の発明は、既存の環境変化情報信号の発信源から当該信号を受信すればよいが、第2の発明は、環境変化情報信号の発信源であるセンサを具備するため、「電源トランス」単品として環境変化の異常を監視することができる。
【0017】
第1の発明又は第2の発明において、前記電源トランス本体に設けられ、前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、少なくとも前記電源トランス本体による電力供給を遮断する電力供給遮断手段をさらに有している。
【0018】
環境変化が異常である場合、最も先に電源トランス本体の機能、すなわち電力供給を遮断する。これにより、仮に、環境変化が漏電等の場合は、火災等の発生を未然に防止することができる。また、電源遮断により遊技場も異常を認識できる。なお、電源遮断された遊技機は、通常、データバックアップ機能を持っているため、例えば、遊技者の出玉を補償することができる。
【0019】
また、第2の発明において、前記センサが、前記遊技機設置島周辺の領域内の環境温度を検出する温度センサ、前記遊技機設置島周辺の領域の煙を感知する煙感知センサの少なくとも一方からなることを特徴としている。
【0020】
環境変化情報信号の発信源のセンサとしては、温度センサ、煙感知センサが一般的であり、これらの少なくとも一方に対応することで、災害発生をいち早く発見することができる。
【0021】
さらに、第2の発明において、前記センサから出力される環境変化情報信号を、有線又は無線で前記受信手段へ伝送する伝送手段をさらに有している。
【0022】
センサは無線通信、有線通信に限定されるものではなく、必要に応じた伝送手段を選択することで、例えば、遊技機設置島の規模に併せた監視が可能である。すなわち、遊技機設置島は、遊技機の並設台数によってその規模(長さ)が変化する。電源トランスの側壁等にセンサを設けるのであれば、有線で充分であり安価となる。一方、最も配線が長くなる状況(1つの遊技機設置島で1台の電源トランスの構成)では、狭い空間に信号線を配線する煩雑さよりも、有線に比べて高価な無線の方が有利である。従って、適材適所でセンサとの接続を有線又は無線を選択すればよい。
【0023】
第3の発明は、複数の遊技機が少なくとも横並びで設置されて形成された遊技機群及びその周辺機器からなる遊技機設置島が、通路を挟んで複数列に亘り設置された遊技場において、災害を未然に防止するための遊技場の防災システムであって、少なくとも前記遊技機設置島毎の前記災害に関与する環境変化情報信号を出力するセンサと、前記センサから出力される前記環境変化情報信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した環境変化情報信号に基づいて、環境変化が異常か否かを、前記遊技機設置島毎に判断する判断手段と、前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、少なくとも異常が発生した遊技機設置島毎に、異常回避対策を実行する異常回避対策実行手段と、を有している。
【0024】
第3の発明によれば、遊技機設置島単位での環境変化の監視が可能であるため、比較的小規模な防災システムで、確実に災害を未然に防止することが可能となる。このため、遊技場の電飾や筐体等の改装工事(遊技機設置島の解体は除く)や、遊技機の入れ替え作業が終了した後も、何らセットアップ等の作業がなくても、継続して防災システムを稼働(遊技機設置島単位で異常回避対策が実行可能)させることができる。
【0025】
第3の発明において、前記センサが、前記遊技機設置島周辺の領域内の環境温度を検出する温度センサ、前記遊技機設置島周辺の領域の煙を感知する煙感知センサの少なくとも一方からなることを特徴とする。
【0026】
環境変化情報信号の発信源のセンサとしては、温度センサ、煙感知センサが一般的であり、これらの少なくとも一方に対応することで、災害発生をいち早く発見することができる。
【0027】
また、第3の発明において、前記センサから出力される環境変化情報信号を、有線又は無線で前記受信手段へ伝送する伝送手段をさらに有する。
【0028】
センサは無線通信、有線通信に限定されるものではなく、必要に応じた伝送手段を選択することで、例えば、遊技機設置島の規模に併せた監視が可能である。すなわち、遊技機設置島は、遊技機の並設台数によってその規模(長さ)が変化する。電源トランスの側壁等にセンサを設けるのであれば、有線で充分であり安価となる。一方、最も配線が長くなる状況(1つの遊技機設置島で1台の電源トランスの構成)では、狭い空間に信号線を配線する煩雑さよりも、有線に比べて高価な無線の方が有利である。従って、適材適所でセンサとの接続を有線又は無線を選択すればよい。
【0029】
さらに、第3の発明において、前記遊技機設置島毎に、当該遊技機設置島内の前記遊技機群及びその周辺機器の電気部品に対して電力を供給する電源トランス本体が設置されており、前記異常回避対策実行手段が、前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、前記電源トランス本体における少なくとも前記遊技機又は遊技機の周辺機器への電力供給を遮断する電力供給遮断手段を備えることを特徴としている。
【0030】
遊技機設置島には電源トランス本体が具備されており、環境変化が異常である場合、異常回避対策実行手段は、電源トランス本体の機能、すなわち電力供給を遮断する。これにより、仮に、環境変化が漏電等の場合は、火災等の発生を未然に防止することができる。また、電源遮断により遊技場も異常を認識できる。なお、電源遮断された遊技機は、通常、データバックアップ機能を持っているため、例えば、遊技者の出玉を補償することができる。
【0031】
また、第3の発明において、前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、当該異常が発生したことを、前記遊技場全体に行き渡る警報を発する警報手段をさらに有することを特徴としている。
【0032】
遊技場全体に行き渡る警報を発することで、災害を最小限に抑えることも可能である。
【0033】
さらに、第3の発明において、前記警報手段が、遊技場に既存の防災設備と連動し、前記異常を管轄する関係各所への連絡が実行されることを特徴としている。
【0034】
既存の遊技場の防災設備と連動すれば、災害を最小限に抑えることも可能である。
【0035】
第4の発明は、電気部品に対して電力を供給する電源トランス本体と、周辺の環境変化と相関する環境変化情報信号を出力するセンサと、前記センサから出力される前記環境変化情報信号を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した環境変化情報信号に基づいて、前記環境変化が異常か否かを判断する判断手段と、前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、前記電源トランス本体における電力供給を遮断する電力供給遮断手段と、を有している。
【0036】
遊技機に電源トランス本体が内蔵されている場合は、遊技機に、当該遊技機自体のシステムを変更することなく、受信手段、判断手段、電力供給遮断手段を設けることで、特に、遊技機同士でネットワーク化することなく、遊技機設置島での簡易的な防災システムを構築することができる。
【0037】
例えば、遊技機の内、パチスロ機では、本発明のトランスが内蔵される場合があり、このような場合、遊技機自身が、独立した防災システムを搭載することとなり、防災に関する構築が、簡便かつ有効となる。
【発明の効果】
【0038】
以上説明した如く本発明では、遊技場と遊技機との間でのインターフェイスを考慮することなく、かつ設備が既存の状態から変化しても、少なくとも遊技機設置島単位での必要最小限の防災設備としての機能を維持することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本実施の形態に係る遊技場の平面図である。
【図2】本実施の形態に係る遊技場に設置されたパチンコ機の正面図である。
【図3】本実施の形態に係るパチンコ機の制御ブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る遊技機設置島の正面図である。
【図5】図4の一部を詳細に示す拡大図である。
【図6】本実施の形態に係る電源トランスの機能をブロック化した機能ブロック図である。
【図7】本実施の形態に係る電源トランスにおける、防災処理部で実行される災害監視制御ルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
(遊技場)
図1は、本実施の形態に係る遊技場100(「ホール」、「パーラー」という場合もある)の平面図が示されている。この遊技場100は、代表例であり、店毎に床の形状、面積等は異なり、設備機器の設置レイアウトも店毎に異なるものである。
【0041】
遊技場100には、複数の遊技機設置島102が設置されている。遊技機設置島102は、内部に空間が設けられている。
【0042】
遊技機設置島102は、遊技場100のフロアにおいて、遊技場100の壁面100Aから離れた位置に所謂「島」のように設けられているのが語源とされているが、ここでは、壁面100Aに沿って(接触して)も受けられたものも「遊技機設置島102」とする。
【0043】
前記遊技機設置島102の縦壁は、遊技機を横並びに配列して取り付け可能な複数の矩形状の開口が設けられている。この開口に遊技機が着脱可能に取り付けられている。本実施の形態では、遊技機として、パチンコ機10が取り付けられている。
【0044】
(パチンコ機の構成)
図2に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
【0045】
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、互いに平行、かつ奥行き方向に所定の間隔をおいて配置された一対のガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の奥側には、着脱交換可能な遊技盤18がセットされており、遊技盤18は、ガラス枠16で閉塞された状態でガラス板14に対向するようになっている。
【0046】
ガラス枠16の下部には、皿ユニット24が配置されている。皿ユニット24の図2の右端部には、鍵穴27が設けられ、この鍵穴27にキーを差し込み、左に回すとガラス枠16が開放し、右に回すとパチンコ機10の左側端部が軸支された内枠(図示せず)が開放する。
【0047】
皿ユニット24には、上皿部28と、下皿部30とが設けられている。上皿部28を形成する周縁壁部32には、上皿球抜きレバー34が設けられ、この上皿球抜きレバー34を操作することで、上皿部28に貯留された遊技球を下皿部30へ送り出すことができるようになっている。また、下皿部30には、下皿球抜きボタン36が設けられ、この下皿球抜きボタン36を操作することで、下皿部30に貯留された遊技球を外部(例えば、所謂「ドル箱」)へ排出することができるようになっている。
【0048】
上皿部28の周縁壁32における図2の右端部には、球貸ボタン42と、返却ボタン44が設けられている。
【0049】
また、皿ユニット24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するためのグリップユニット(発射ハンドル)26が取り付けられ、左側下部には、灰皿46が取り付けられている。
【0050】
皿ユニット24における下皿部30の図2の右側には皿ユニット用スピーカ60Uが配置されている。
【0051】
ここで、皿ユニット24における上皿部28の周縁壁32には、遊技者が操作可能な操作ボタン50が設けられている。この操作ボタン50は、遊技中において、操作有効期間中に操作することで、演出画像に対して介入することができるようになっており、それぞれの遊技仕様によって設定される。
【0052】
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、アーチ状に遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による視覚的効果や、音声等による聴覚的効果等の演出効果を生み出す上部演出部52が配置されている。この上部演出部52の下端部は、皿ユニット24の周囲に略U字型に配置された下部演出部54の上端部と連結するように配置されている。
【0053】
この結果、上部演出部52と下部演出部54とで、遊技盤18の周囲を取り囲むように、遊技機枠演出部56が形成されている。
【0054】
この遊技機枠演出部56は、上部演出部52及び下部演出部54共に、照明部材(LED等)が取り付けられた基板(図示省略)と、この基板を覆うように、所定の意匠で形成されたレンズカバー58が取り付けられている。
【0055】
レンズカバー58は、前記照明部材が点灯する領域を区画するよう凹凸状にカットされており、区画された領域(以下、必要に応じて「レンズ部58」という)毎に照明部材の点灯制御がなされる。なお、照明部材は基本的にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色に点灯するLEDが1組となっており、それぞれの点灯時の光量比により、様々な配色の点灯が可能となっている。
【0056】
また、前記上部演出部52における、ガラス枠16の上部円弧の約1/3に相当する領域の中央及び両端には、ガラス枠スピーカ60C、60L、60Rが内蔵され、照明と同時に、音声を出力する。
【0057】
なお、以下では、前述した皿ユニット用スピーカ60Uと、このガラス枠スピーカ60C、60L、60Rを総称して、「スピーカ60」という。
(パチンコ機の制御系の構成)
次に、図3を用いてパチンコ機10の制御系について説明する。図3に示されるように、本実施形態に係るパチンコ機10の制御系は、主制御部150を中心として構成されており、この主制御部150には、演出制御部152と払出制御部154とが接続されている。
【0058】
主制御部150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部150からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。また、種制御部150には、遊技盤18の適宜箇所に設けられた複数のセンサ162(例えば、始動入賞センサ、アタッカセンサ等)が接続されている。さらに、主制御部150には、遊技盤18の適宜箇所に設けられ、特に遊技の進行に影響を与える複数の出力デバイス166(例えば、電動チューリップ、アタッカー等)が接続されている。
【0059】
主制御部150からは盤用外部端子190を介してホールコンピュータ(図示省略)へ遊技の進行状態を示す情報(始動入賞信号や大当たり信号、図柄確定回数信号)が送信される。
【0060】
演出制御部152には、入力系として、操作ボタン50が接続され、出力系として、パチンコ機10の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子170、スピーカ60等が接続されている。さらに、演出制御部152には、図柄制御部156が接続され、パチンコ機10の遊技盤に設置された表示装置158を制御する。その他、演出制御部152には、遊技の進行に影響を及ぼさない複数の演出系出力デバイス(役物動作用モータやソレノイド等)168が接続されている。
【0061】
払出制御部154には、払出装置160及び発射制御部164が接続され、発射制御部164には発射装置165が接続されている。この払出制御部154は、パチンコ機10内に設けられた払出装置160を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部164は、遊技者によるグリップユニット26(図2参照)の操作により発射装置165を作動させて、遊技球の発射開始、及び、グリップユニット26の操作量に応じた発射力を制御する。
【0062】
さらに、払出制御部154では、枠用外部端子191を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータ(図示省略)へ送信するようになっている。
【0063】
なお、本実施の形態では、遊技機として、パチンコ機10が取り付けられたが、パチスロ機等の他の遊技機であってもよい。
【0064】
(遊技設置島防災設備)
上記のような遊技場100は、当然、消防法(施行令則、施行規則を含む)に基づく防災システムが設置されている。防災システムの主要構成部品としては、受信機、火災表示灯、音響装置、予備電源、感知器等が挙げられる。
【0065】
特に、感知器としては、熱感知器、煙感知器、多信号感知器、熱煙複合式スポット型感知器、炎感知器等があり、遊技場100の適宜箇所に取り付けられ、集中管理されている。なお、この場合、前述したパチンコ機10のレンズ部58を点灯したり、スピーカ60を発音したりすることを、異常時の報知手段として用いることも可能である。
【0066】
ところで、上記防災システムは、施設全体を監視することが目的であり、その監視精度をより細かくするためには、当該設備に応じた独自の監視体制が必要である。
【0067】
そこで、本実施の形態では、前記遊技場100特有の集中監視対象として、遊技機設置島102の内部空間に着目し、設備投資が少なく、かつ設置作業が簡便であるが、有用に当該遊技機設置島102の内部空間を集中して監視する防災システムを構築した。
【0068】
図4は、遊技機設置島102の正面図であり、前述したように、遊技機設置島102の開口に、パチンコ機10が横並びに取り付けられている。なお、パチンコ機10の間には、球貸機(通称、「サンド」)104が介在されている。この球貸機104は、基本的には、遊技場100の設備の一部(周辺機器)であり、パチンコ機10がその人気等で定期的又は不定期に交換されるのに対し、この球貸機104は故障、新規設備投資以外では交換されるものではない。なお、球貸機104と同様の周辺機器としては、パチンコ機10の上部に設けられたデータ端末ユニット106がある。このデータ端末ユニット106は、遊技場100に設置されている図示しないホールコンピュータの端末機器としての役目を有し、当該ホールコンピュータにアクセスして、主として下部に位置するパチンコ機10に関するデータ(1日の当たり数、始動入賞数等)を閲覧することができるようになっている。
【0069】
球貸機104及びデータ端末ユニット106、並びにパチンコ機10は、その動作定格電圧がAC24Vであり、遊技機設置島102からこのAC24Vの電源の供給を受けることで稼働する。
【0070】
一方、遊技場100に供給される電力は、商用電源である。なお、商用電源の定格電圧としては、AC100V、AC200V等があるが、ここでは、AC100Vとする。
【0071】
遊技場100では、パチンコ機10に供給されるAC24Vと、他の周辺機器、たとえば球貸機104及びデータ端末ユニット106に供給されるAC100Vとを要し、電源トランス110が必須となる。
【0072】
本実施の形態では、遊技場100用の電源トランス110は、商用電源(AC100V)から、そのままAC100Vを出力する端子と、商用電源から降圧変換したAC24Vを出力する端子とを備え、図示を省略した表記により、作業者が供給電力の相違を目視で明瞭に識別できるように構成されている。
【0073】
もちろん、AC24Vの電力のみを単独で出力、あるいは切り替えて供給するトランスを設けても差し支えない。なお、本実施の形態の電源トランス110としては、出力AC24V、AC100Vの一体型が適用される。
【0074】
図4に示される如く、遊技機設置島102の長手方向一端部には、球循環塔112が設置されている。この球循環塔112には、当該遊技機設置島102の長手方向一端部から他端部にかけて所定の角度のスロープが形成された球供給路114が設けられている。このため、例えば、天井裏から供給される遊技球が、図示を省略した遊技球の研磨装置により、パチンコ機10のアウト口(図示省略)よりも下方位置から回収・研磨されて遊技機設置島102の上方位置まで揚送され、球循環塔112を経由して、球供給路114へ送り出すことで、遊技球はスロープに従い転動し、遊技機設置島102の他端部まで行き渡らせることができる。
【0075】
また、各パチンコ機10から回収した遊技球は、遊技機設置島102の下部に設けた球回収路(図示省略)により、再度、球循環塔112へ回収され、球供給路114へ送り出される。なお、球循環路114には研磨機能を持たせてもよい。
【0076】
前記球循環塔112には、安定化電源部116が設けられている。この安定化電源部116は、入力源として商用電源に接続されている。商用電源は、基本的にはAC100Vであるが、電圧値が不安定であるため、安定化電源部116において、安定した電圧値としている。
【0077】
図4及び図5に示される如く、安定化電源部116からの出力線118は、遊技機設置島102の適宜位置に設けられたコンセント部120に接続されている。このコンセント部120には、電源トランス110からの電力引込線122が接続されている。
【0078】
電源トランス110は、AC00VをAC24Vに変圧(降圧)する役目を有し、出力はAC24Vとなる。
【0079】
図5に示される如く、1台の電源トランス110は、横並びの2台のパチンコ機10に対応しており、当該2台のパチンコ機10にAC24Vの電圧の電源を供給している。すなわち、パチンコ機10には、パチンコ機電源線124が設けられ、パチンコ機10が遊技機設置島102に取り付けられたとき、当該パチンコ機電源線124と電源トランス110の出力線126とが接続されるようになっている。また、図示は省略したが、前記2台のパチンコ機10の間に設けられた球貸機104や、データ管理ユニット106の電源線とも接続され、AC24Vの電圧の電源を供給している。
【0080】
ここで、本実施の形態の電源トランス110は、電源トランス110としての本来の機能(変圧機能)の他、防災機能を備えている。
【0081】
図6は、電源トランス110における前記変圧機能と防災機能とを実現するためのブロック図が示されている。
【0082】
電源トランス110は、トランス本体部130と防災処理部132とに分けられて構成されている。
【0083】
トランス本体部130には、電源入力部134が設けられ、電源入力部134には、前記コンセント部120に接続される電力引込線122(ここでは、矢印のみ記載しているが、通常は、2本の導線が平行に絶縁物で被覆された平行、或いは円環状のビニール線等が適用される。)が接続されている。すなわち、電源入力部134には、AC100Vの電圧の電源が供給される。
【0084】
電源入力部134は、電圧変換部136に接続されている。電圧変換部136は、鉄心に一次側コイル及び二次側コイルが巻かれた構造であり、当該一次側コイルの巻き数と二次側コイルの巻き数との比によって変圧度合いが決まるようになっている。ここでは、入力された電圧(AC100V)をパチンコ機10、球貸機104及びデータ端末ユニット106の定格電圧(AC24V)に変圧(降圧)する。
【0085】
電圧変換部136は、電源出力部138に接続されている。電源出力部138は、2台のパチンコ機10のパチンコ機電源線124、並びに球貸機104及びデータ端末ユニット106の電源線に接続されている。
【0086】
一方、防災処理部132には、センサ信号入力部140が設けられている。このセンサ信号入力部140には、当該電源トランス110が設置された遊技機設置島102の中の適宜位置に取り付けられたセンサ142が接続されている。
【0087】
センサ種としては、熱感知器(熱センサ)、煙感知器(煙センサ)、多信号感知器(多信号センサ)、熱煙複合式スポット型感知器(熱煙複合式スポット型センサ)、炎感知器(炎センサ)等がある。感知器とは、センサ142の内、所定のレベルを超えたときに信号が反転するものである。
【0088】
すなわち、センサ142は、一般的には、単純に検出する対象のレベルを電気信号の強さ(例えば、電圧値、電流値)に置き換えて出力するものである。例えば、熱センサ(温度センサ)に関して言えば、火災の発生を示す温度如何ではなく、当該温度に応じた電圧が出力される(定常タイプ)。一方、感知器は、所定の熱(所定の温度)以上になったときに、定常時の信号とは異なる信号(例えば、反転信号)を出力する(感知タイプ)。
【0089】
本実施の形態では、電源トランス110は、2台のパチンコ機10に1台の割合で設置されているため、センサ142は、当該2台のパチンコ機10の周辺に限っている。
【0090】
取付位置としては、遊技機設置島の空間内であれば限定されるものではないが、例えば、電源トランス110のケースに直付けしたり、パチンコ機10の背面に取付けるようにしてもよい。電源トランス110のケースに直付けする場合は、電源トランス110の標準装備としてセンサ144(図6の鎖線参照)を加えてもよい。
【0091】
センサ信号入力部140は、センサ信号解析部146に接続され、入力したセンサ出力信号に基づいて、センサ種を識別し、基準値メモリ148に対して、検出対象に対応した基準値を特定する。また、センサ信号解析部146では、センサ142が、前記定常タイプなのか感知タイプなのかを解析し、異常判定部172へ送出する。前記基準値メモリ148はこの異常判定部172に接続され、特定された基準値を異常判定部172へ送出するようになっている。
【0092】
このため、異常判定部172では、センサ出力と基準とが比較されて異常か否かを判断する。なお、センサ種が感知タイプの場合は、基準値が反転信号の内の異常を示す側の信号であればよい。また、センサ種が感知タイプであり、反転信号が異常時のみ所定のレベルの信号が出力される場合は、異常判定部172では、基準値をよらず、この異常時の信号に基づいて直接異常と判定してもよい。
【0093】
異常判定部172は、電源断指示部174及び異常信号出力部176に接続されている。
【0094】
異常判定部172は異常と判定すると、電源断指示部174を制御して、前記トランス本体部130の電源出力部138に対して、パチンコ機10、球貸機104及びデータ端末ユニット106への電力供給を禁止する信号を出力する。この結果、トランス本体部130は実質的にその機能を失うことになる。
【0095】
また、異常判定部172は異常と判定すると、異常信号出力部176を制御して、遊技場100に予め設置されている防災システムの中央管理部へ異常信号を出力する。これにより、防災システムの有用に起動させ、災害を最小限に抑制する。
【0096】
なお、異常信号出力部176は、異常信号をパチンコ機10の報知機器制御部(例えば、ランプ、スピーカ等を制御する制御部)に送出するようにしてもよい。これにより、災害発生近傍のパチンコ機10から異常を報知することになり、災害発生箇所を特定し易くしている。
【0097】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0098】
図7は、電源トランス110における、主として防災機能による、災害監視制御ルーチンを示すフローチャートである。
【0099】
ステップ200では、遊技機設置島102内に取り付けたセンサ142からの信号が入力されたか否かが判断される。なお、このセンサ142は、基本的には電源トランス110から離れた位置に取り付けられるものであるが、電源トランス110のケースに直付けしたセンサ144(図6の鎖線参照)であってもよく、或いはパチンコ機10の背面に取り付けたセンサを含む。
【0100】
ステップ200で否定判定された場合はこのルーチンは終了し、肯定判定された場合はステップ202へ移行する。ステップ202では、入力信号が、感知タイプのセンサ142からの異常信号か否かが判断される。このステップ202で肯定判定された場合は、異常発生により入力した信号であると判断し、後述するステップ212へ移行する。
【0101】
また、ステップ202で否定判定された場合は、通常タイプのセンサ142(144)であると判断し、ステップ204へ移行して、センサ種を判別する。すなわち、センサ142(144)には、温度(熱)を検出するセンサや、煙を検出するセンサ、或いは複合的に検出するセンサ等があり、それぞれ、異常か否かを判定する基準値が異なるため、このステップ204では、センサ種を判別し、ステップ206へ移行する。
【0102】
ステップ206では、判別したセンサ種に応じた基準値を読み出し、次いでステップ208へ移行して比較判定処理を実行する。すなわち、検出(入力)したセンサ検出値と、基準値とを比較して、センサ検出値が異常レベルか否かを判定する。
【0103】
次のステップ210では、前記ステップ208での判定の結果が異常あり(肯定判定)と判定された場合は、ステップ212へ移行する。このステップ212は、前記ステップ202で肯定判定された場合も移行するステップである。また、ステップ210で異常無し(否定判定)と判定された場合は、このルーチンは終了する。
【0104】
ステップ212はトランス本体部130の電源出力部138に対して、電源断指示を出す。この電源断指示により、トランス本体部130では、電源出力部138の機能が停止し、実質的にパチンコ機10、球貸機104及びデータ端末ユニット106への電力供給が遮断される。なお、トランス本体部130の電力出力機能が停止するのであれば、電源入力部134や電圧変換部136に対して、電源断指示を行ってもよいし、別途、電源断機能を持った手段を設置してもよい。
【0105】
次のステップ214では、外部、すなわち遊技場100の既存の防災システムへ異常信号を出力する。これにより、本来の防災システムでの災害感知能力を向上することができる。なお、この異常信号は、パチンコ機10の報知機器制御部(具体的には、演出制御部152)へ出力することで、災害発生近傍のパチンコ機10により異常(災害発生)を報知することができ、特に、災害発生近傍にいる遊技者へいち早く知らせることができる。
【0106】
以上説明したように本実施の形態では、遊技機設置島102単位での防災システムを構築する際に、既存の設備の設置作業によって防災システムの構築ができるように、電源トランス110に、本来の機能である変圧機能の他に、防災機能を付加するようにした。防災機能としては、少なくとも、センサ信号入力部140(受信手段)と、異常判定部172(判断手段)とを備えていればよく、例えば、センサ信号入力部140に接続されるセンサ142としては、遊技場100の防災システムに適用したセンサを利用することができる。もちろん、別途センサ142を設けてよいし、電源トランス110にセンサ144を直付けしてもよい。
【0107】
また、異常時に電源トランス110に対して、電源断制御するようにすれば、電源トランス110単体で防災システムが完結し、膨大な設備投資が不要、かつ簡単の取り付け作業で、遊技機設置島102の異常を監視することができる。
【0108】
なお、本実施の形態では、電源トランス110に防災機能を持たせる構成とすることで、電源断処理等の付加価値的な機能をもたらすようにしたが、異常を判断するだけであれば、遊技機設置島102に装備する他の必須の備品(前記コンセント部120等)に防災機能を付加するようにしてもよい。
【0109】
また、センサ142と電源トランス110との間を有線信号線で接続するようにしたが、センサ142に送信機、電源トランス110に受信機を設け、電源トランス110が無線通信によってセンサ142からの信号を受けるようにしてもよい。さらに、電源トランス110に直付けしたセンサ144も着脱可能、かつ無線通信対応とすれば、必要に応じて、電源トランス110から離れた場所へ設置することも可能となる。
【符号の説明】
【0110】
10 パチンコ機
18 遊技盤
100 遊技場
100A 壁面
102 遊技機設置島
104 球貸機
106 データ端末ユニット
110 電源トランス
112 球循環塔
114 球供給路
116 安定化電源部
118 出力線
120 コンセント部
122 電力引込線
124 パチンコ機電源線
126 出力線
130 トランス本体部(トランス本体)
132 防災処理部
134 電源入力部
136 電圧変換部
138 電源出力部
140 センサ信号入力部(受信手段)
142 センサ
144 センサ
146 センサ信号解析部
148 基準値メモリ
150 主制御部
152 演出制御部
154 払出制御部
156 図柄制御部
172 異常判定部(判断手段)
174 電源断指示部
176 異常信号出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機が設置されて形成された遊技機群及びその周辺機器からなる遊技機設置島に備えられ、前記遊技機群及びその周辺機器の電気部品に対して電力を供給する電源トランス本体と、
少なくとも前記遊技機設置島に設置された遊技機群及びその周辺機器の環境変化に応じた環境変化情報信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した環境変化情報信号に基づいて、環境変化が異常か否かを判断する判断手段と、
を有する電源トランス。
【請求項2】
複数の遊技機が設置されて形成された遊技機群及びその周辺機器からなる遊技機設置島に備えられ、前記遊技機群及びその周辺機器の電気部品に対して電力を供給する電源トランス本体と、
少なくとも前記遊技機設置島に設置された遊技機群及びその周辺機器の環境変化と相関する環境変化情報信号を出力するセンサと、
前記電源トランス本体に設けられ、前記センサから出力される前記環境変化情報信号を受信する受信手段と、
前記電源トランス本体に設けられ、前記受信手段で受信した環境変化情報信号に基づいて、環境変化が異常か否かを判断する判断手段と、
を有する電源トランス。
【請求項3】
前記電源トランス本体に設けられ、前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、少なくとも前記電源トランス本体による電力供給を遮断する電力供給遮断手段をさらに有する請求項1又は請求項2記載の電源トランス。
【請求項4】
前記センサが、前記遊技機設置島周辺の領域内の環境温度を検出する温度センサ、前記遊技機設置島周辺の領域の煙を感知する煙感知センサの少なくとも一方からなることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の電源トランス。
【請求項5】
前記センサから出力される環境変化情報信号を、有線又は無線で前記受信手段へ伝送する伝送手段をさらに有する請求項2〜請求項4の何れか1項記載の電源トランス。
【請求項6】
複数の遊技機が設置されて形成された遊技機群及びその周辺機器からなる遊技機設置島が、通路を挟んで複数列に亘り設置された遊技場において、災害を未然に防止するための遊技場の防災システムであって、
少なくとも前記遊技機設置島毎の前記災害に関与する環境変化情報信号を出力するセンサと、
前記センサから出力される前記環境変化情報信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した環境変化情報信号に基づいて、環境変化が異常か否かを、前記遊技機設置島毎に判断する判断手段と
前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、少なくとも異常が発生した遊技機設置島毎に、異常回避対策を実行する異常回避対策実行手段と、
を有する遊技場の防災システム。
【請求項7】
前記センサが、前記遊技機設置島周辺の領域内の環境温度を検出する温度センサ、前記遊技機設置島周辺の領域の煙を感知する煙感知センサの少なくとも一方からなることを特徴とする請求項6記載の遊技場の防災システム。
【請求項8】
前記センサから出力される環境変化情報信号を、有線又は無線で前記受信手段へ伝送する伝送手段をさらに有する請求項6又は請求項7記載の遊技場の防災システム。
【請求項9】
前記遊技機設置島毎に、当該遊技機設置島内の前記遊技機群及びその周辺機器の電気部品に対して電力を供給する電源トランス本体が設置されており、
前記異常回避対策実行手段が、
前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、前記電源トランス本体における少なくとも前記遊技機又は遊技機の周辺機器への電力供給を遮断する電力供給遮断手段を備えることを特徴とする請求項6〜請求項8の何れか1項記載の遊技場の防災システム。
【請求項10】
前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、当該異常が発生したことを、前記遊技場全体に行き渡る警報を発する警報手段をさらに有することを特徴とする請求項6〜請求項9の何れか1項記載の遊技場の防災システム。
【請求項11】
前記警報手段が、遊技場に既存の防災設備と連動し、前記異常を管轄する関係各所への連絡が実行されることを特徴とする請求項10記載の遊技場の防災システム。
【請求項12】
電気部品に対して電力を供給する電源トランス本体と、
周辺の環境変化と相関する環境変化情報信号を出力するセンサと、
前記センサから出力される前記環境変化情報信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した環境変化情報信号に基づいて、前記環境変化が異常か否かを判断する判断手段と、
前記判断手段で前記環境変化が異常と判断した場合に、前記電源トランス本体における電力供給を遮断する電力供給遮断手段と、
を有する遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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