遊技機
【課題】透光表示体の配置の自由度を高めることが可能な遊技機の提供を目的とする。
【解決手段】
本発明に係る遊技機10は、板状光伝達部材51の前面に透光表示体52を重ねて備え、板状光伝達部材51の側方で板厚面51Mに対向した位置に、発光素子60を実装した電飾基板61を備えている。そして、発光素子60から出射された光が板状光伝達部材51の板厚面51Mに入射して板状光伝達部材51の内部を伝達することで、透光表示体52を照射するように構成されている。
【解決手段】
本発明に係る遊技機10は、板状光伝達部材51の前面に透光表示体52を重ねて備え、板状光伝達部材51の側方で板厚面51Mに対向した位置に、発光素子60を実装した電飾基板61を備えている。そして、発光素子60から出射された光が板状光伝達部材51の板厚面51Mに入射して板状光伝達部材51の内部を伝達することで、透光表示体52を照射するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光透過性を有する透光表示体に光を照射して演出を行う遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機として、透光表示体の裏側に光源が配置されたものが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−301282号公報([0018]、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の遊技機では、透光表示体の裏側にスペースが必要であるため、透光表示体の配置の自由度が低いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、透光表示体の配置の自由度を高めることが可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る遊技機は、光透過性を有する光透過表示部を備えた遊技機において、光透過表示部の周囲に形成された収納空間部と、収納空間部内で、光透過表示部の側方で近接した位置に配置された遊技構成体と、遊技構成体の側方でかつ光透過表示部の側方で近接した位置に配置され、光を出射可能な発光素子とを備え、光透過表示部は、発光素子の光を伝達可能に形成された光伝達部材と、光伝達部材に設けられた透光表示体とから少なくとも構成され、発光素子は、出射した光が光伝達部材の入射部に入射されて光伝達部材内を伝達し、透光表示体を照射するように配置されたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の遊技機において、光伝達部材には、光伝達部材の内部を伝達して透光表示体と反対側へ向かう光を透光表示体へ向けて反射可能な反射部が設けられたところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の遊技機において、反射部は、光伝達部材のうち透光表示体に形成された表示部側と反対側の面に設けられた反射部材であるところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載の遊技機において、互いに異なる方向に指向性を有する光を出射可能な複数の発光素子を、遊技構成体の側方でかつ光透過表示部の側方で近接した異なる複数の位置に配置したところに特徴を有する。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の遊技機において、発光素子を実装した少なくとも1つの電飾基板を備え、電飾基板を、透光表示体と遊技構成体とを結ぶ直線に対して透光表示体側に向けて傾斜させたところに特徴を有する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のうち何れか1の請求項に記載の遊技機において、透光表示体は、表示部が形成された表示面を備え、遊技構成体は、表示面に沿って透光表示体から所定の間隔をおいた位置に配置され、発光素子は、遊技構成体のうち透光表示体に近接した部分を除いた部分の側方に配置され、光伝達部材は、表示面に沿って透光表示体に近接した位置から発光素子に近接した位置に亘って形成され、入射部は、光伝達部材のうち前記発光素子に近接した部分に配置されたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0012】
[請求項1の発明]
請求項1の発明では、光透過表示部の側方に配置された発光素子の光が光伝達部材に入射して光伝達部内を伝達し、透光表示体を照射する。本発明によれば、透光表示体の裏側に発光素子を配置するスペースを形成する必要性が少なくなり、透光表示体の配置の自由度を高めることが可能になる。また、透光表示体の側方に遊技構成体が配置される場合であっても、その遊技構成体と干渉しないように発光素子を配置することが可能になる。
【0013】
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、光伝達部材から入射した光のうち透光表示体と反対側に向かう光を透光表示体に向けて反射させることができるので、透光表示体を照射する光の光量を増やすことが可能になる。
【0014】
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、光伝達部材のうち透光表示体と反対側の面から光が漏れることが抑制可能である。
【0015】
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、遊技構成体の側方で近接した異なる複数位置のうち、一の位置に配置された発光素子では透光表示体全体を照射することができない場合であっても、その照射されていない部分を一の位置とは異なる他の位置に配置された発光素子によって照射することが可能になる。
【0016】
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、発光素子が出射する光の指向性を電飾基板により調整することが可能になる。また、透光表示体側に向けて傾斜させたことにより、予め定められた収納空間部内に電飾基板を配置することが可能であり、かつ透光表示体を光らせることが可能である。
【0017】
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、透光表示体の表示面に沿って遊技構成体と発光素子と光伝達部材とを配置することが可能であり、透光表示体と発光素子との間隔が空いている場合においても光伝達部材を介して表示面を照射することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図
【図2】遊技板の正面図
【図3】裏セット盤の正面図
【図4】裏セット盤の背面図
【図5】裏セット盤の前方斜視図
【図6】可動演出装置の一部を取り外した状態の裏セット盤の前方斜視図
【図7】流下規制装置を取り付けた状態の裏セット盤の前方斜視図
【図8】流下規制装置を取り付けた状態の裏セット盤の正面図
【図9】流下規制装置周辺を下方から見た斜視図
【図10】流下規制装置周辺を上方から見た斜視図
【図11】光透過表示部、電飾基板及び流下規制装置の前方斜視図
【図12】光透過表示部、電飾基板及び流下規制装置の正面図
【図13】光透過表示部、電飾基板及び流下規制装置の背面図
【図14】板状光伝達部材の側断面図
【図15】変形例に係る光透過表示部、電飾基板及び流下規制装置の正面図
【図16】(A)変形例に係る流下規制装置周辺の正面図、(B)変形例に係る流下規制装置周辺の正面図
【図17】変形例に係る板状光伝達部材の側断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を適用した遊技機10に係る一実施形態を、図1〜図14に基づいて説明する。図1に示すように、遊技板11の前面には、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域R1が形成されている。
【0020】
遊技板11の前面は、遊技機10の前面に開閉可能に取り付けられた前面枠10Zにて覆われ、その前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して遊技領域R1の全体が視認可能となっている。ガラス窓10Wの周囲には、装飾ランプ35が設けられ、ガラス窓10Wの上方の両側には、スピーカ25,25が備えられている。また、ガラス窓10Wより下方には、上皿26及び下皿27が上下2段にして設けられ、下皿27の右端部には操作ノブ28が設けられている。そして、操作ノブ28を回動操作すると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。
【0021】
図2に示すように、遊技板11のうち遊技領域R1の中央には、異形の遊技板表示窓11Hが貫通形成されており、その遊技板表示窓11Hに遊技板11の裏面側から表示装置30が対向している。表示装置30は、液晶モジュール(例えば、TFT−LCDモジュール)で構成され、その表示画面30Gが、遊技板11の奥側に配置されている。
【0022】
遊技板11の前面中央には、表示画面30Gを囲むように表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23は、遊技板11の前面側から遊技板表示窓11Hに嵌め込まれ、遊技板表示窓11Hの内側に張り出すと共に、遊技板11の前面から突出している。そして、遊技領域R1を流下する遊技球が、表示装飾枠23の外側を通過して表示装飾枠23の内側に進入しないように構成されている。
【0023】
遊技領域R1のうち表示装飾枠23の下方における左右方向の中央部には、第1始動入賞口14A,第2始動入賞口14B及びアウト口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。第2の始動入賞口14Bの左側には、ガイドレール12に沿って一般入賞口20が複数設けられている。また、表示装飾枠23の左側には、風車19が設けられている。表示装飾枠23の右側下方には、始動ゲート18及び大入賞口15が、上から順に並べて設けられている。大入賞口15の右側には、サイド入賞口21が設けられている。また、図示しないが、遊技領域R1には多数の障害釘が植設されている。
【0024】
遊技領域R1の各部位についてさらに詳説する。始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなしている。始動ゲート18を遊技球が通過すると当否判定が行われる。その当否判定の結果は、表示装置30の表示画面30G或いは、表示装置30とは別の表示装置(図示せず)にて表示される。例えば、当たり(以下、「小当たり」という)の場合は「○」が表示され、外れの場合は「×」が表示される。
【0025】
第1始動入賞口14A及び第2始動入賞口14Bは、遊技板11の前面から突出した部材の上面に遊技球が1つずつ入賞可能な開口を備えた、所謂、ポケット構造をなしている。
【0026】
第2始動入賞口14Bの開口の左右両側には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっている。このとき両可動翼片14C,14Cに挟まれた始動入賞口14の開口幅は、遊技球が1つだけ入る大きさとなっている。そして、上述した「小当たり」となった場合に可動翼片14C,14Cが所定期間に亘って横に倒される。すると、すると、第2始動入賞口14Bの両脇を流下する遊技球が可動翼片14Cに受け止められて第2始動入賞口14Bに案内されるようになって第2始動入賞口14Bに入賞し易くなる。
【0027】
また、第1始動入賞口14A又は第2始動入賞口14Bに遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき4個の遊技球が上皿26に払い出されると共に当否判定が行われる。その判定結果は、表示装置30にて表示される。
【0028】
具体的には、表示装置30には、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成された3つの左、中、右の特別図柄32A,32B,32Cが横並びに停止表示されている。そして、第1始動入賞口14A又は第2始動入賞口14Bに遊技球が入賞したときに、これら3つの特別図柄32A,32B,32Cが、上下方向にスクロール表示され、所定時間後に、例えば、左、右、中の順で各特別図柄が停止表示される。各始動入賞口14A,14Bへの入賞に起因した当否判定結果が当たり(以下、「大当たり」という)の場合には、3つの特別図柄が全て同じ図柄(ゾロ目)で停止表示され、その後、遊技が「大当たり状態」に移行する。これに対し、判定結果が外れの場合には、ゾロ目以外の組み合わせで停止表示され、通常の遊技状態が続行する。
【0029】
大入賞口15は横長矩形状をなしており、通常の遊技状態では、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、「大当たり状態」になると、図1に示すように可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒される。すると、大入賞口15が前方に開放し、可動扉15Tを案内にして大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能となる。
【0030】
大入賞口15に遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき15個の遊技球が上皿26に払い出される。
【0031】
サイド入賞口21及び一般入賞口20,20に遊技球が入賞した場合も、1個の入賞につき所定複数個の賞球が上皿26に払い出される。
【0032】
上述した各入賞口14A,14B,15,20,21の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域R1の下端に配置されたアウト口16に全て取り込まれる。
【0033】
表示装飾枠23は、中央に開口部を備え、前面が、表示装置30で行われる表示演出に対応したデザイン形状をなしている。表示装飾枠23の下辺中央の裏側には、本発明に係る可動演出装置70が備えられている。
【0034】
図3に示すように、可動演出装置70は、遊技板11の裏側に重ねて固定された裏セット盤40に取り付けられている。裏セット盤40は、遊技板11の裏面と対向した主板壁41と、その外縁部から前方に起立した囲壁42とを有し、前後方向で扁平な箱形構造をなしている(図5参照)。囲壁42の四隅には、その前端縁から側方に張り出した複数の鍔壁43,43が一体形成され、それら鍔壁43,43が遊技板11の裏面に宛われて固定されている。
【0035】
裏セット盤40の中央部分には、主板壁41を貫通した矩形の裏表示窓44が形成されている。裏表示窓44には、裏セット盤40の後方から表示装置30が嵌め込まれており、主板壁41の前面と表示画面30Gとが略面一に配置されている。そして、可動演出装置70は、裏セット盤40の主板壁41のうち、裏表示窓44の下方に取り付けられている。なお、裏表示窓44より下方で遊技板11と裏セット盤40とに挟まれた空間が本発明の「収納空間部」に相当する。
【0036】
図2に示すように、表示装飾枠23の上辺の左側位置には、遊技領域R1を流下する遊技球を可動演出装置70へ誘導するための上回動扉22が備えられている。上回動扉22は、常には起立し、「特定の遊技状態」となったときに下端部を中心として左側に回動して横倒しになり、上入球口22Aへ遊技球を受け入れ可能な状態となる。そして、上入球口22Aに入球した遊技球は、表示装飾枠23の左側辺に沿って上下に延びた図示しないワープ路を通って可動演出装置70へと誘導され、可動演出装置70による演出が行われる。即ち、可動演出装置70は、遊技が「特定の遊技状態」となったときに演出を行う。
【0037】
図5に示すように、可動演出装置70は、上記した図示しないワープ路の下端部に連絡した球誘導路72を有している。球誘導路72は、ワープ路との連絡部分から奥側へ延びた後、右側へ曲がって下るように延び、先端部に前面開口72Aを備えている。また、球誘導路72のうち奥側へと延びる途中部分からは、球排出路73が側方に分岐している。なお、球排出路73は、下方へ延びて図示しない遊技球回収装置と連絡している。
【0038】
可動演出装置70は、振分部材74と球受入部材71とを上下に並べて備えている。振分部材74は、裏セット盤41の左右方向の中央位置から左右両方向に延びた筒状をなし、内側に遊技球が1つだけ通過可能な球通過路を有している。また、振分部材74は、左右方向の中心に回動軸部74Jを有し、振分部材74の右側端部に連結した直動部材74A(図6参照)が上下に駆動されることによって左右に傾動するようになっている。なお、本実施形態では、可動演出装置70は、電話機の形状をなし、振分部材74は受話器部分に、球受入部材71は電話機本体部分に対応している。
【0039】
振分部材74の左側端部は球誘導路72の下方に配置され、振分部材74のうち回動軸部74Jより左側位置には、球誘導路72の前面開口72Aから排出された遊技球を下方から受け止め可能な球受容部74Bが備えられている。そして、球受容部74Bに受容された遊技球が振分部材74の内部へ誘導されるようになっている。
【0040】
また、図6に示すように、可動演出装置70は、振分部材74内に遊技球を1つずつ案内するための流下規制装置80(本発明の「遊技構成体」に相当する)を球誘導路72の下方に備えている。図9に示すように、流下規制装置80は、下流ストッパ82及び上流ストッパ81を備え、それらストッパは共に球誘導路72の底面に形成されたストッパ受容孔72Bから球誘導路72内へ進入可能になっている。
【0041】
図11に示すように、下流ストッパ82は、遊技板11と直交する回動軸J1を中心に回動可能であって回動軸J1から側方に拡がった略扇形をなし、その回動方向の一端部に、ストッパ受容孔72Bから球誘導路72内へ進入可能な下流規制片82Aを備えている。上流ストッパ81は、正面から見た形状が鎌状になっていて、鎌の基端部が回動軸J1を中心に回動可能に構成され、鎌の先端部がストッパ受容孔72Bから球誘導路72内へ進入可能な上流規制片81Aになっている。
【0042】
下流ストッパ82と上流ストッパ81の下方には、それらストッパを回動軸J1の回りに回動させるためのストッパ駆動部83が備えられている。ストッパ駆動部83は、ソレノイド83Bと、ソレノイド83Bが励磁されることにより上下方向に往復動する直動部材83Aとを備えている。ソレノイドが励磁されてない状態では、直動部材83Aが上端に配置され、下流規制片82Aは、図10に示すように、ストッパ受容孔72Bから球誘導路72内に進入して、球誘導路72内の遊技球が下流規制片82Aより下流側へ流下しないように規制する。また、この状態で、上流ストッパ81は、回動軸J1から側方に延びるように配置され、上流規制片81Aが球誘導路72の下方に配置されている。なお、図10では、球誘導路72が上下方向に半割された状態が示されている。
【0043】
ソレノイド83Bが励磁されて直動部材83Aがその直動ストロークの下端に配置されると、下流ストッパ82が回動軸J1を中心として図12の反時計回り方向に回動し、下流規制片82Aが球誘導路72内から離脱する。これにより、下流規制片82Aによって流下を規制されていた遊技球が球誘導路72内を流下して前面開口72A(図9参照)から排出されるようになる。
【0044】
また、直動部材83Aが直動ストロークの下端に配置されると、上流ストッパ81は回動軸J1を中心として、下流ストッパ82と反対方向(図12における時計回り方向)に回動し、上流ストッパ81の上流規制片81Aがストッパ受容孔72Bから球誘導路72内に進入して遊技球の流下を規制する。詳細には、上流規制片81Aは、下流規制片82Aが球誘導路72内から離脱するよりも前に球誘導路72内に進入し、下流規制片82Aが球誘導路72内に配置されていた位置よりも遊技球の直径とほぼ同じ長さだけ上流側の位置に配置される。これにより、下流規制片82Aによって遊技球が2個以上並んで流下を規制されていた場合であっても、最も下流側にある遊技球だけを流下させることができる。
【0045】
図5に示すように、振分部材74の左右の両端部には、前方に開口した第1排出口75Aと第2排出口75Bが備えられ、振分部材74の内部へ誘導された遊技球は、第1排出口75A又は第2排出口75Bの何れか一方から排出されるようになっている。
【0046】
第1排出口75Aの下方には、第1排出口75Aから排出された遊技球を球受入部材71の前面に形成された第1入球口77Aへと案内する第1球誘導路76Aが配置されている。また、第2排出口75Bの下方には、第2排出口75Bから排出された遊技球を球受入部材71の前面に形成された第2入球口77Bへと案内する第2球誘導路76Bが配置されている。
【0047】
そして、可動演出装置70は、例えば、遊技が遊技者に特典を付与するための条件を満たしている場合には、第1排出口75A又は第2排出口75Bの何れか一方から遊技球が排出するように振分部材74を傾動させて第1入球口77A又は第2入球口77Bに遊技球を入球させ、特典を付与するための条件を満たしていない場合には、他方の入球口に遊技球が入球するように振分部材74を傾動させる。このように、可動演出装置70は、遊技が特典を付与するための条件を満たしているか否かについて、第1入球口77A又は第2入球口77Bの何れか一方に遊技球を振り分けることで演出を行う。なお、遊技者に付与する特典の具体例としては、大当たりや確率変動等が挙げられる。
【0048】
図7に示すように、流下規制装置80の両側方には、1対の電飾基板61,61が備えられている。具体的には、裏セット板40の主板壁41から1対の基板取付部45,45が起立し、それら基板取付部45,45の対向面に形成された係合溝に電飾基板61の両端部が前方から差し込まれることにより、電飾基板61が主板壁41に組み付けられている。また、主板壁41のうち基板取付部45,45で挟まれる部分には、凹部46(図8参照)が陥没形成され、電飾基板61の後端部がその凹部46内に受容されている。なお、各電飾基板61は、可動演出装置70によって前方へ抜け止めされている。
【0049】
図12に示すように、各電飾基板61は、水平面に対して斜めに配置されている。具体的には、1対の電飾基板61,61のうち、正面から見たときに流下規制装置80の左側に位置する電飾基板61は、左端が上方に持ち上げられるように傾斜し、流下規制装置80の右側に位置する電飾基板61は、右端が上方に持ち上げられるように傾斜している。以下、1対の電飾基板61,61を区別する場合には、流下規制装置80の左側の電飾基板61を「左電飾基板61L」、流下規制装置80の右側の電飾基板61を「右電飾基板61R」と呼ぶことにする。
【0050】
図11に示すように、各電飾基板61のうち上側を向いた面には、発光素子60が実装されている。具体的には、発光素子60は、発光面60M(図14参照)を有する箱形になっていて、発光面60Mと反対側の面が電飾基板61の上側を向いた面と略面一となるように固定され、発光面60Mが、電飾基板61と平行になっている。これにより、発光素子60は、主として電飾基板61と直交する方向に光を出射することができる。言い換えれば、発光素子60は、電飾基板61と直交する方向に指向性を有する光を出射可能になっている。
【0051】
また、図11に示すように、左電飾基板61Lの後端部には、4つの発光素子60が横並びに配置され、右電飾基板61Rの後端部には、2つの発光素子60が横並びに配置されている。そして、図12に示すように、左電飾基板61Lの発光素子60は、主として右上方向に光を出射し、右電飾基板61Rの発光素子60は、主として左上方向に光を出射する。同図に示すように、左電飾基板61L及び右電飾基板61Rの発光素子60からの光は、前方から見たときに、流下規制装置80の上方で次述する透光表示体52が配置された位置で交差する。この左右の電飾基板61L,61R、流下規制装置80及び透光表示体52の配置について別の見方をすれば、左右の電飾基板61L,61Rは、透光表示体52と流下規制装置80のそれぞれの中心部を結ぶ直線に対して傾斜させた、即ち、その直線と垂直な状態からその直線から離れた側の端部を透光表示体52側へ傾斜させた状態に配置されている、といえる。つまり、電飾基板61L,61Rは、透光表示体52に向けて発光素子60の光が照射されるように傾斜している。このように傾斜させることで、本発明の「遊技構成体」に相当する流下規制装置80を配置しても限られた収納空間内に電飾基板61L,61Rを配置することが可能であり、透光表示体52も光らせることが可能である。
【0052】
図5に示すように、球誘導路72の後側上方には、本発明に係る透光表示体52が備えられている。この透光表示体52は、発光素子60が出射した光を後述する板状光伝達部材51が伝達することで点灯可能になっている。なお、透光表示体52は、可動演出装置70が遊技球を振り分ける演出を行っているときに点灯し、遊技が上述した「特定の遊技状態」であることを遊技者に報知するようになっている。
【0053】
以下、板状光伝達部材51及び透光表示体52の具体的な構成について説明する。図14に示すように、透光表示体52は、板状光伝達部材51の前面に重ねて備えられ、それら板状光伝達部材51と透光表示体52とで本発明に係る光透過表示部50が構成されている。
【0054】
図8に示すように、板状光伝達部材51は、裏セット盤40の主板壁41の一部を構成し、裏表示窓44の下方に配置されている。そして、板状光伝達部材51の裏側に表示装置30(図1参照)が配置されるようになっている。詳細には、板状光伝達部材51は、裏表示窓44より大きな矩形孔41Aを有する主板壁本体41Hの前面に重ねて固定されている(図4参照)。
【0055】
図12に示すように、板状光伝達部材51は、上流ストッパ81及び下流ストッパ82の回動軸J1より上側に配置された幅広部51Aと、幅広部51Aの下端部から斜め下方に延びた幅狭部51Bとを備えている。なお、幅狭部51Bの外縁部には、板状光伝達部材51を主板壁本体44H(図4参照)に固定するための取付片51Cが設けられている。
【0056】
幅広部51Aは、回動軸J1の上方位置で左右に広がっていて、幅狭部51Bは、幅広部51Aのうち回動軸J1より左側の部分から、下方に向かうにつれて流下規制装置80から離れるように延びている。そして、幅狭部51Bの先端部が左電飾基板61Lの後端部に突き合わされている。また、幅広部51Aの回動軸J1より右側部分と右電飾基板61Rとの間に配置された主板壁本体44Hは、透光部材で構成され、右電飾基板61Rの発光素子60からの光を幅広部51Aへと伝達可能になっている。
【0057】
図14に示すように、板状光伝達部材51は、透光部材で構成された透明板54と、透明板54の裏面に施設されて前方に向かって光を反射可能な平面鏡53とで構成されている。平面鏡53は、金属層(例えば、アルミ層)を有するシートで構成され、透明板54の裏面に張り合わされている。平面鏡53は、図13に示すように、透明板54の裏面のほぼ全体を覆い、板状光伝達部材51の裏側へ光が漏れ難くなっている。なお、図14では、光透過表示部50及び電飾基板61が厚さ方向に拡大して示されている。
【0058】
また、図14に示すように、板状光伝達部材51のうち下方を向いた板厚面51Mは、発光素子61と対向し、発光素子60からの光が、透明板54の端面に入射するようになっている。また、透明板54の前方には、流下規制装置80が配置されている。
【0059】
詳細には、発光素子60の前後方向(図14における左右方向)の長さと板状光伝達部材51の板厚とは、ほぼ同じ大きさになっていて、発光素子60の後端が板状光伝達部材51の板厚方向の中間位置に配置されている。これにより、透明板54に入射せずに板状光伝達部材51の裏側へ抜ける光の量を減らすことができる。
【0060】
なお、板状光伝達部材51が本発明の「光伝達部材」に相当し、その板厚面51M(詳細には、透明板54の端面)が本発明の「入射部」に相当する。また、平面鏡53が本発明の「反射部」及び「反射部材」に相当する。
【0061】
図11に示すように、透光表示体52は、幅広部51Aの上端部に配置されている。そして、図5に示すように、板状光伝達部材51のうち透光表示体52より下側の部分が、可動演出装置70によって前方が覆われて遊技者から視認困難となっている。
【0062】
透光表示体52は、透光部材で構成された装飾枠体52Aと、装飾枠体52Aに囲まれた部分に受容されて固定されたメイン表示部52Cとで構成されている。なお、本実施形態では、装飾枠体52Aと板状光伝達部材51の透明板54とは共に、透明な樹脂の射出成形品であって、装飾枠体52Aは、透明板54と一体に成形されている。
【0063】
装飾枠体52Aは、上下の辺部の幅よりも左右の辺部の幅が大きくなっていて、その左右の辺部には、遊技にちなんだキャラクター、シンボル等の装飾が施されたサブ表示部52Dが備えられている。そして、この装飾により、サブ表示部52Dの前方からは、平面鏡53が視認困難となっている。なお、本実施形態では、サブ表示部52Dの一例として、花の形状を象ったものが示されている。
【0064】
メイン表示部52Cは、前面の一部が不透明な部材で覆われ、前面の残りの部分から光が透過するようになっている。メイン表示部52Cのうち光が透過する部分(図12の黒く塗りつぶした部分)は、例えば、「○○チャンス」という文字の形状になっていて、これにより、メイン表示部52Cは、上述の「特定の遊技状態」であることを報知するメッセージを点灯表示するようになっている。なお、ここで、少なくともメイン表示部52Cは、本発明の「表示面」に相当する。
【0065】
次に、板状光伝達部材51による光の伝達について説明する。図12及び図14に示すように、左電飾基板61Lの発光素子60からの光は、板状光伝達部材51の幅狭部51Bのうち下方を向いた第1板厚面51M1から透明板54内に入射し、透明板54内を右上方へ向かって進み、上述したように、前方から見た場合に、透明板54内を透光表示体52に向かって進む。
【0066】
また、図14に示すように、透明板54内を伝達する光のうち透明板54へ入射したときに前方へ向かっていた光の一部は、透明板54内を上方に向かって進むにつれて前方へ進み、透光表示体52の裏側に到達する。また、透明板54へ入射したときに後方へ向かっていた光の一部は、平面鏡53で反射して、透光表示体52の裏側に到達する。このように、本実施形態では、透明板54に入射したときに後方に向かって進む光の一部を透光表示体52の裏側へ伝達することができるので、透光表示体52を照射する光の光量を大きくすることが可能になる。
【0067】
また、右電飾基板61Rの発光素子60からの光は、主板壁本体41H(図4参照)の内部を透過し、板状光伝達部材51の幅広部51Aのうち右側部分の下方を向いた第2板厚面51M2から透明板54内に入射する。透明板54内に入射した光は、左電飾基板61Lのときと同様に透明板54内を伝達して、左上方へ向かって進み、上述したように、前方から見た場合に、透明板54内を透光表示体52に向かって進む。そして、右電飾基板61Rの発光素子60が、主として透光表示体52の右側部分を照射し、残りの部分が、左電飾基板61Lの発光素子60によって照射される。これにより、透光表示体52全体を一定以上の明るさに点灯させることが可能になる。なお、図12〜図14では、各電飾基板61の発光素子60が主として照射する範囲が楕円で概念的に表されている。
【0068】
本実施形態に係る遊技機10の構成に関する説明は以上である。次に、遊技機10の作用効果について説明する。操作ノブ28(図1参照)が操作されると、遊技球が遊技領域R1に打ち込まれる。ランダムに流下した遊技球の一部は、第1始動入賞口14A又は第2始動入賞口14Bの何れか一方に入賞する。そして、その入賞に基づいて大当たり遊技の当否判定が行われ、その判定結果が当たりであると、可動扉15Tを回動して大入賞口15が所定期間に亘って開放され、通常時より、多量の賞球が上皿26に払い出される。
【0069】
また、遊技が「特定の遊技状態」となると、透光表示体52が点灯して遊技者に「特定の遊技状態」であることを報知すると共に、上回動扉22が回動して上入球口22Aに遊技球が入球可能となる。上入球口22Aに遊技球が入球すると、その遊技球は、表示装飾枠23の図示しないワープ路、球誘導路72を通って可動演出装置70の振分部材74に案内される。そして、可動演出装置70は、第1入球口77A又は第2入球口77Bの何れかに遊技球を振り分けることで、遊技者に特典を付与する条件が成立しているか否かを演出する。
【0070】
ところで、透光表示体52の裏側には、表示装置30(図1参照)が配置されるため、従来の遊技機のように透光表示体52の裏側に光源を配置することはスペースの関係上困難である。ここで、本実施形態の遊技機10では、発光素子60の光が板状光伝達部材51の板厚面51Mに入射して板状光伝達部材51内を伝達することで、透光表示体52を照射するように構成したので、透光表示体52の裏側に発光素子60を配置するスペースが必要なくなる。このように、本実施形態の遊技機10では、透光表示体52の配置の自由度を高めることが可能になる。しかも、透光表示体52の側方で近接した位置に可動演出装置70を配置したので、透光表示体52に光を照射して特定の遊技状態であることを報知する演出と可動演出装置70の動作による演出とを一体的に見せることが可能になる。さらに、可動演出装置70の少なくとも一部を駆動させるための駆動源(ソレノイド83B)を所望の位置に配置した上で透光表示体52に光を照射することが可能であるので、駆動原の配置の自由度を高めることも可能になる。また、透光表示体52の側方に所定間隔をあけた位置(本発明の「透光表示体から所定の間隔を置いた位置」に相当する)に可動演出装置70の流下規制装置80が配置されても、その流下規制装置80と干渉しないように発光素子60を配置することが可能になる。
【0071】
また、発光素子60を実装した電飾基板61を、板状光伝達部材51の側方の異なる2位置に配置したので、透光表示体52全体を一定以上の明るさに点灯させることが可能になる。さらに、板状光伝達部材51の板厚面51Mから入射した光のうち後方に向かう光が平面鏡53によって反射されるので、透光表示体52を照射する光の光量を増やすことが可能になる。
【0072】
このように、本実施形態の遊技機10によれば、透光表示体52の裏側に発光素子60を配置する必要がなくなり、透光表示体52の配置の自由度を高めることが可能になる。また、透光表示体52全体を一定以上の明るさに点灯させることが可能になる。具体的には、透光表示体52の表示面の表示幅方向(側方)に所定間隔をおいて遊技構成体を配置することにより、透光表示体52と電飾基板61との間が離れて配置された場合においても、板状光伝達部材51の幅狭部51Bを左電飾基板61Lまで延設させたことにより左電飾基板61Lからの光を幅狭部51Bを介して透光表示体52に照射して、透光表示体52を光らせることができる。また、遊技構成体を透光表示体52の左側側方に配置して、透光表示体52を照射するには左電飾基板61Lの光だけでは足りない場合においても、遊技構成体に対して左電飾基板61Lと反対側に右電飾基板61Rを配置しているため、透光表示体52へ照射する光を右電飾基板61Rからの光で補うことができる。
ここで、板状光伝達部材51の幅狭部51Bが右電飾基板61Rにも突き合わされるように延設されていてもよい。このような構成とすれば、より透光表示体52を光らせることが可能となる。なお、本発明の「近接」という文言は、物と物との間が極めて近い所定間隔を開けた状態を意味する。具体的には、遊技構成体と光透過表示部が近接しているとは、両者の間隔が、発光素子(電飾基板)を配置することができない程度に小さいことを意味し、光透過表示部と発光素子が近接しているとは、両者の間隔が、発光素子からの光が光伝達部材へ伝搬可能な程度に小さいことを意味する。また、「透光表示体の裏側」とは、本発明の「表示面」に対して遊技者が視認している側とは反対側のことを意味する。「前記光伝達部材は、前記表示面に沿って前記透光表示体に近接した位置から前記発光素子に近接した位置に亘って形成され」とは、「前記光伝達部材は、前記表示面に沿って前記透光表示体に近接した位置から前記発光素子に近接した位置のうち、発光素子と前記透光表示体とを結ぶ直線に沿った領域を含むように形成され」ていることを意味する。その中でも、光伝達部材は、透光表示体の発光素子が位置する側から、その発光素子へ向かって延びる直線に沿って延設させる方が好ましい。そのような構成とすれば、発光素子と透光表示体とに亘って形成される光伝達部材の長さが最短となることで光伝達部材の大きさを小さく形成することができ、収納部空間部内で光伝達部材が占めるスペースを小さくすることができ、結果として収納空間部全体の領域も小さくすることが可能となる。
【0073】
なお、本実施形態を概念化すると、以下[1]〜[15]の発明となる。
【0074】
[1]光透過性を有する光透過表示部を備えた遊技機において、
前記光透過表示部の周囲に形成された収納空間部と、
前記収納空間部内で、前記光透過表示部の側方で近接した位置に配置された遊技構成体と、
前記遊技構成体の側方でかつ光透過表示部の側方で近接した位置に配置され、光を出射可能な発光素子とを備え、
前記光透過表示部は、前記発光素子の光を伝達可能に形成された光伝達部材と、前記光伝達部材に設けられた透光表示体とから少なくとも構成され、
前記発光素子は、出射した光が前記光伝達部材の入射部に入射されて前記光伝達部材内を伝達し、前記透光表示体を照射するように配置されたことを特徴とする遊技機。
【0075】
[1]の構成とした場合、光透過表示部の側方に配置された発光素子の光が光伝達部材に入射して光伝達部内を伝達し、透光表示体を照射する。本発明によれば、透光表示体の裏側に発光素子を配置するスペースを形成する必要性が少なくなり、透光表示体の配置の自由度を高めることが可能になる。また、透光表示体の側方に遊技構成体が配置される場合であっても、その遊技構成体と干渉しないように発光素子を配置することが可能になる。
【0076】
[2]前記光伝達部材には、前記光伝達部材の内部を伝達して前記透光表示体と反対側へ向かう光を前記透光表示体へ向けて反射可能な反射部が設けられたことを特徴とする[1]に記載の遊技機。
【0077】
[2]の構成とした場合、光伝達部材から入射した光のうち透光表示体と反対側に向かう光を透光表示体に向けて反射させることができるので、透光表示体を照射する光の光量を増やすことが可能になる。
【0078】
[3]前記反射部は、前記光伝達部材のうち前記透光表示体に形成された表示部側と反対側の面に設けられた反射部材であることを特徴とする[2]に記載の遊技機。
【0079】
[3]の構成とした場合、光伝達部材のうち透光表示体と反対側の面から光が漏れることが抑制可能である。
【0080】
[4]互いに異なる方向に指向性を有する光を出射可能な複数の前記発光素子を、前記遊技構成体の側方でかつ前記光透過表示部の側方で近接した異なる複数の位置に配置したことを特徴とする[1]乃至[3]のうち何れかに記載の遊技機。
【0081】
[4]の構成とした場合、遊技構成体の側方で近接した異なる2位置のうち、一方の位置に配置された発光素子では透光表示体全体を照射することができない場合であっても、その照射されていない部分を他方の位置に配置された発光素子によって照射することが可能になる。
【0082】
[5]前記発光素子を実装した少なくとも1つの電飾基板を備え、
前記電飾基板を、前記透光表示体と前記遊技構成体とを結ぶ直線に対して前記透光表示体側に向けて傾斜させたことを特徴とする[1]乃至[4]のうち何れかに記載の遊技機。
【0083】
[5]の構成とした場合、発光素子が出射する光の指向性を電飾基板ごとに調整することが可能になる。また、透光表示体側に向けて傾斜させたことにより、予め定められた収納空間部内に電飾基板を配置することが可能であり、かつ透光表示体を光らせることが可能である。
【0084】
[6]前記透光表示体は、表示部が形成された表示面を備え、
前記遊技構成体は、前記表示面に沿って前記透光表示体から所定の間隔をおいた位置に配置され、
前記発光素子は、前記遊技構成体のうち前記透光表示体に近接した部分を除いた部分の側方に配置され、
前記光伝達部材は、前記表示面に沿って前記透光表示体に近接した位置から前記発光素子に近接した位置に亘って形成され、
前記入射部は、前記光伝達部材のうち前記発光素子に近接した部分に配置されたことを特徴とする[1]乃至[5]のうち何れかに記載の遊技機。
【0085】
[6]の構成とした場合、透光表示体の表示面に沿って遊技構成体と発光素子と光伝達部材とを配置することが可能であり、透光表示体と発光素子との間隔が空いている場合においても光伝達部材を介して表示面を照射することが可能である。
【0086】
[7]前記光透過表示部の側方で近接した位置に、遊技状態に応じて可動する可動演出装置を備え、
前記遊技構成体は、前記可動演出装置の少なくとも一部で可動する可動部を備えたことを特徴とする[1]乃至[6]のうち何れかに記載の遊技機。
【0087】
[7]の構成とした場合、透光表示部の側方で近接した位置で可動演出装置による演出を行うことが可能になる。なお、上記実施形態のソレノイド83Bが、[7]の構成における「可動部」に相当する。
【0088】
[8]前記透光表示体は、前記発光素子からの光が照射されることにより、特定の遊技状態であることを報知する報知情報を表示可能に構成され、
前記可動演出装置は、前記特定の遊技状態で可動することを特徴とする[7]に記載の遊技機。
【0089】
[8]の構成とした場合、透光表示体に光を照射して特定の遊技状態であることを報知する演出と、可動演出装置の動作による演出とを一体的に見せることが可能になる。
【0090】
[9]板状をなして、一方の面が遊技者に対向すると共に板厚面が光源と対向し、前記板厚面から入射した光を前記一方の面に伝達して前記一方の面から光を照射可能な板状光伝達部材と、
光透過性を有すると共に前記板状光伝達部材の前記一方の面と遊技者との間に配置され、前記板状光伝達部材の前記一方の面から光が照射されることにより演出を行う透光表示体とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0091】
[9]の構成とした場合、透光表示体の裏側には、板状の板状光伝達部材が配置され、光源は板状光伝達部材の板厚面に対向配置されている。そして、光源の光が板状光伝達部材の板厚面に入射して一方の面に伝達され、板状光伝達部材の一方の面から照射された光が、その一方の面と遊技者との間に配置された透光表示体を照らして演出を行う。本発明によれば、透光表示体の裏側に光源を配置するスペースが必要なくなり、透光表示体の配置の自由度を高めることが可能になる。なお、上記実施形態の発光素子60が、[9]の構成における「光源」に相当する。
【0092】
[10]前記板状光伝達部材のうち前記一方の面と反対側に位置する他方の面には、前記一方の面へ向けて光を反射可能な平面鏡が設けられたことを特徴とする[9]に記載の遊技機。
【0093】
[10]の構成とした場合、板状光伝達部材の板厚面から入射した光のうち一方の面と反対側に向かう光を一方の面に向けて反射させることができるので、透光表示体を照射する光の光量を増やすことが可能になる。また、板状光伝達部材の他方の面から光が漏れることが防がれる。
【0094】
[11]前記光源を複数備えると共に、それら複数の前記光源を前記板状光伝達部材の側方の複数位置に配置したことを特徴とする[9]又は[10]に記載の遊技機。
【0095】
[11]の構成とした場合、一位置にある光源では透光表示体全体を照射することができない場合であっても、その照射されていない部分を別の位置にある光源によって照射することが可能になる。
【0096】
[12]前記透光表示体の側方に配置されて遊技を演出する遊技構成体を備え、
複数の前記光源を、前記透光表示体と前記遊技構成体とを結ぶ直線を挟む一方側と他方側の2位置に配置したことを特徴とする[11]に記載の遊技機。
【0097】
[12]の構成とした場合、遊技構成体によって透光表示体の側方にスペースがない場合であっても、その遊技構成体と干渉しないように光源を配置することが可能になる。
【0098】
[13]複数の前記光源は、複数の電飾基板に実装された発光素子であって、
それら複数の前記電飾基板を、前記透光表示体と前記遊技構成体とを結ぶ直線に対して傾斜させたことを特徴とする[12]に記載の遊技機。
【0099】
[13]の構成とした場合、異なる方向から板状光伝達部材に光を入射して透光表示体を照射することが可能になる。
【0100】
[14]前記透光表示体の側方で近接した位置に、遊技状態に応じて可動する可動演出装置を備え、
前記遊技構成体は、前記可動演出装置の少なくとも一部で可動する可動部を備えたことを特徴とする[12]又は[13]に記載の遊技機。
【0101】
[14]の構成とした場合、透光表示部の側方で近接した位置で可動演出装置による演出を行うことが可能になる。
【0102】
[15]前記透光表示体は、前記光源からの光が照射されることにより、特定の遊技状態であることを報知する報知情報を表示可能に構成され、
前記可動演出装置は、前記特定の遊技状態で可動することを特徴とする[14]に記載の遊技機。
【0103】
[15]の構成とした場合、透光表示体に光を照射して特定の遊技状態であることを報知する演出と可動演出装置の動作による演出とを一体的に見せることが可能になる。
【0104】
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0105】
(1)上記実施形態では、発光素子60の発光面60Mが平面状であったが、球面状であってもよい。なお、上記実施形態によれば、発光素子60が電飾基板61の法線方向に指向性の高い光を照射できるので、板状光伝達部材51の板厚面51Mに入射する光の量を多くすることができる。
【0106】
(2)図15に示すように、透光表示体52と流下規制装置80とを結ぶ直線に対して電飾基板61を傾斜させずに、電飾基板61に対して発光素子60の発光面60Mを傾斜させた構成であってもよい。
【0107】
(3)上記実施形態では、電飾基板61を2つ備えていたが、1つだけ備えていてもよいし、3つ以上備えていてもよい。
【0108】
(4)上記実施形態では、透光表示体52を照射する発光素子60を複数備えていたが、発光素子60を1つだけ備えた構成であってもよい。
【0109】
(5)図16(A)に示すように、光透過表示部50Vの板状光伝達部材51Vと直交する軸を中心に回動可能な回動部材85Vを板状伝達部材51Vと電飾基板61との間に配置し、図16(A)から図16(B)の変化に示すように、回動部材85Vの回動によって発光素子60が板状光伝達部材51Vに入射する量が変化する構成としてもよい。なお、図16(A)及び図16(B)において、回動部材85Vを回転駆動する駆動源80Vと回動部材85Vとが、本発明の「遊技構成体」に相当する。
【0110】
(6)上記実施形態では、透光表示体52は、板状光伝達部材51の前面に重ねられていたが、図17に示す光透過表示部50Wの透光表示体52Wのように、板状光伝達部材51Wの内部に埋没させ、板状光伝達部材51W内を伝達する光が透光表示体52Wを裏側から照射するように構成してもよい。
【0111】
(7)上記実施形態では、本発明の「反射部」が平面鏡53で構成されていたが、板状光伝達部材51の裏面に凹凸状にして回折を利用した「反射部」を構成してもよいし、板状光伝達部材51内に、透光表示体52の配置された位置に焦点を有する凹面鏡を埋設して「反射部」を構成してもよい。
【0112】
(8)板状光伝達部材51は幅広部51A、幅狭部51Bを備えて構成されていたが、略同一の幅で構成されていてもよいし、左右対称などの形状でもよい。また、左電飾基板61Lと同様に右電飾基板61Rと板状光伝達部材51の先端部が突き合わされていてもよい。
【符号の説明】
【0113】
10 遊技機
50,50V,50W 光透過表示部
51,51V,51W 板状光伝達部材(光伝達部材)
52,52W 透光表示体
53 平面鏡(反射部、反射部材)
60 発光素子
61 電飾基板
70 可動演出装置
80 流下規制装置(遊技構成体)
83B ソレノイド
【技術分野】
【0001】
本発明は、光透過性を有する透光表示体に光を照射して演出を行う遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機として、透光表示体の裏側に光源が配置されたものが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−301282号公報([0018]、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の遊技機では、透光表示体の裏側にスペースが必要であるため、透光表示体の配置の自由度が低いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、透光表示体の配置の自由度を高めることが可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る遊技機は、光透過性を有する光透過表示部を備えた遊技機において、光透過表示部の周囲に形成された収納空間部と、収納空間部内で、光透過表示部の側方で近接した位置に配置された遊技構成体と、遊技構成体の側方でかつ光透過表示部の側方で近接した位置に配置され、光を出射可能な発光素子とを備え、光透過表示部は、発光素子の光を伝達可能に形成された光伝達部材と、光伝達部材に設けられた透光表示体とから少なくとも構成され、発光素子は、出射した光が光伝達部材の入射部に入射されて光伝達部材内を伝達し、透光表示体を照射するように配置されたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の遊技機において、光伝達部材には、光伝達部材の内部を伝達して透光表示体と反対側へ向かう光を透光表示体へ向けて反射可能な反射部が設けられたところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の遊技機において、反射部は、光伝達部材のうち透光表示体に形成された表示部側と反対側の面に設けられた反射部材であるところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載の遊技機において、互いに異なる方向に指向性を有する光を出射可能な複数の発光素子を、遊技構成体の側方でかつ光透過表示部の側方で近接した異なる複数の位置に配置したところに特徴を有する。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の遊技機において、発光素子を実装した少なくとも1つの電飾基板を備え、電飾基板を、透光表示体と遊技構成体とを結ぶ直線に対して透光表示体側に向けて傾斜させたところに特徴を有する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のうち何れか1の請求項に記載の遊技機において、透光表示体は、表示部が形成された表示面を備え、遊技構成体は、表示面に沿って透光表示体から所定の間隔をおいた位置に配置され、発光素子は、遊技構成体のうち透光表示体に近接した部分を除いた部分の側方に配置され、光伝達部材は、表示面に沿って透光表示体に近接した位置から発光素子に近接した位置に亘って形成され、入射部は、光伝達部材のうち前記発光素子に近接した部分に配置されたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0012】
[請求項1の発明]
請求項1の発明では、光透過表示部の側方に配置された発光素子の光が光伝達部材に入射して光伝達部内を伝達し、透光表示体を照射する。本発明によれば、透光表示体の裏側に発光素子を配置するスペースを形成する必要性が少なくなり、透光表示体の配置の自由度を高めることが可能になる。また、透光表示体の側方に遊技構成体が配置される場合であっても、その遊技構成体と干渉しないように発光素子を配置することが可能になる。
【0013】
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、光伝達部材から入射した光のうち透光表示体と反対側に向かう光を透光表示体に向けて反射させることができるので、透光表示体を照射する光の光量を増やすことが可能になる。
【0014】
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、光伝達部材のうち透光表示体と反対側の面から光が漏れることが抑制可能である。
【0015】
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、遊技構成体の側方で近接した異なる複数位置のうち、一の位置に配置された発光素子では透光表示体全体を照射することができない場合であっても、その照射されていない部分を一の位置とは異なる他の位置に配置された発光素子によって照射することが可能になる。
【0016】
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、発光素子が出射する光の指向性を電飾基板により調整することが可能になる。また、透光表示体側に向けて傾斜させたことにより、予め定められた収納空間部内に電飾基板を配置することが可能であり、かつ透光表示体を光らせることが可能である。
【0017】
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、透光表示体の表示面に沿って遊技構成体と発光素子と光伝達部材とを配置することが可能であり、透光表示体と発光素子との間隔が空いている場合においても光伝達部材を介して表示面を照射することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図
【図2】遊技板の正面図
【図3】裏セット盤の正面図
【図4】裏セット盤の背面図
【図5】裏セット盤の前方斜視図
【図6】可動演出装置の一部を取り外した状態の裏セット盤の前方斜視図
【図7】流下規制装置を取り付けた状態の裏セット盤の前方斜視図
【図8】流下規制装置を取り付けた状態の裏セット盤の正面図
【図9】流下規制装置周辺を下方から見た斜視図
【図10】流下規制装置周辺を上方から見た斜視図
【図11】光透過表示部、電飾基板及び流下規制装置の前方斜視図
【図12】光透過表示部、電飾基板及び流下規制装置の正面図
【図13】光透過表示部、電飾基板及び流下規制装置の背面図
【図14】板状光伝達部材の側断面図
【図15】変形例に係る光透過表示部、電飾基板及び流下規制装置の正面図
【図16】(A)変形例に係る流下規制装置周辺の正面図、(B)変形例に係る流下規制装置周辺の正面図
【図17】変形例に係る板状光伝達部材の側断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を適用した遊技機10に係る一実施形態を、図1〜図14に基づいて説明する。図1に示すように、遊技板11の前面には、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域R1が形成されている。
【0020】
遊技板11の前面は、遊技機10の前面に開閉可能に取り付けられた前面枠10Zにて覆われ、その前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して遊技領域R1の全体が視認可能となっている。ガラス窓10Wの周囲には、装飾ランプ35が設けられ、ガラス窓10Wの上方の両側には、スピーカ25,25が備えられている。また、ガラス窓10Wより下方には、上皿26及び下皿27が上下2段にして設けられ、下皿27の右端部には操作ノブ28が設けられている。そして、操作ノブ28を回動操作すると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。
【0021】
図2に示すように、遊技板11のうち遊技領域R1の中央には、異形の遊技板表示窓11Hが貫通形成されており、その遊技板表示窓11Hに遊技板11の裏面側から表示装置30が対向している。表示装置30は、液晶モジュール(例えば、TFT−LCDモジュール)で構成され、その表示画面30Gが、遊技板11の奥側に配置されている。
【0022】
遊技板11の前面中央には、表示画面30Gを囲むように表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23は、遊技板11の前面側から遊技板表示窓11Hに嵌め込まれ、遊技板表示窓11Hの内側に張り出すと共に、遊技板11の前面から突出している。そして、遊技領域R1を流下する遊技球が、表示装飾枠23の外側を通過して表示装飾枠23の内側に進入しないように構成されている。
【0023】
遊技領域R1のうち表示装飾枠23の下方における左右方向の中央部には、第1始動入賞口14A,第2始動入賞口14B及びアウト口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。第2の始動入賞口14Bの左側には、ガイドレール12に沿って一般入賞口20が複数設けられている。また、表示装飾枠23の左側には、風車19が設けられている。表示装飾枠23の右側下方には、始動ゲート18及び大入賞口15が、上から順に並べて設けられている。大入賞口15の右側には、サイド入賞口21が設けられている。また、図示しないが、遊技領域R1には多数の障害釘が植設されている。
【0024】
遊技領域R1の各部位についてさらに詳説する。始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなしている。始動ゲート18を遊技球が通過すると当否判定が行われる。その当否判定の結果は、表示装置30の表示画面30G或いは、表示装置30とは別の表示装置(図示せず)にて表示される。例えば、当たり(以下、「小当たり」という)の場合は「○」が表示され、外れの場合は「×」が表示される。
【0025】
第1始動入賞口14A及び第2始動入賞口14Bは、遊技板11の前面から突出した部材の上面に遊技球が1つずつ入賞可能な開口を備えた、所謂、ポケット構造をなしている。
【0026】
第2始動入賞口14Bの開口の左右両側には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっている。このとき両可動翼片14C,14Cに挟まれた始動入賞口14の開口幅は、遊技球が1つだけ入る大きさとなっている。そして、上述した「小当たり」となった場合に可動翼片14C,14Cが所定期間に亘って横に倒される。すると、すると、第2始動入賞口14Bの両脇を流下する遊技球が可動翼片14Cに受け止められて第2始動入賞口14Bに案内されるようになって第2始動入賞口14Bに入賞し易くなる。
【0027】
また、第1始動入賞口14A又は第2始動入賞口14Bに遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき4個の遊技球が上皿26に払い出されると共に当否判定が行われる。その判定結果は、表示装置30にて表示される。
【0028】
具体的には、表示装置30には、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成された3つの左、中、右の特別図柄32A,32B,32Cが横並びに停止表示されている。そして、第1始動入賞口14A又は第2始動入賞口14Bに遊技球が入賞したときに、これら3つの特別図柄32A,32B,32Cが、上下方向にスクロール表示され、所定時間後に、例えば、左、右、中の順で各特別図柄が停止表示される。各始動入賞口14A,14Bへの入賞に起因した当否判定結果が当たり(以下、「大当たり」という)の場合には、3つの特別図柄が全て同じ図柄(ゾロ目)で停止表示され、その後、遊技が「大当たり状態」に移行する。これに対し、判定結果が外れの場合には、ゾロ目以外の組み合わせで停止表示され、通常の遊技状態が続行する。
【0029】
大入賞口15は横長矩形状をなしており、通常の遊技状態では、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、「大当たり状態」になると、図1に示すように可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒される。すると、大入賞口15が前方に開放し、可動扉15Tを案内にして大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能となる。
【0030】
大入賞口15に遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき15個の遊技球が上皿26に払い出される。
【0031】
サイド入賞口21及び一般入賞口20,20に遊技球が入賞した場合も、1個の入賞につき所定複数個の賞球が上皿26に払い出される。
【0032】
上述した各入賞口14A,14B,15,20,21の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域R1の下端に配置されたアウト口16に全て取り込まれる。
【0033】
表示装飾枠23は、中央に開口部を備え、前面が、表示装置30で行われる表示演出に対応したデザイン形状をなしている。表示装飾枠23の下辺中央の裏側には、本発明に係る可動演出装置70が備えられている。
【0034】
図3に示すように、可動演出装置70は、遊技板11の裏側に重ねて固定された裏セット盤40に取り付けられている。裏セット盤40は、遊技板11の裏面と対向した主板壁41と、その外縁部から前方に起立した囲壁42とを有し、前後方向で扁平な箱形構造をなしている(図5参照)。囲壁42の四隅には、その前端縁から側方に張り出した複数の鍔壁43,43が一体形成され、それら鍔壁43,43が遊技板11の裏面に宛われて固定されている。
【0035】
裏セット盤40の中央部分には、主板壁41を貫通した矩形の裏表示窓44が形成されている。裏表示窓44には、裏セット盤40の後方から表示装置30が嵌め込まれており、主板壁41の前面と表示画面30Gとが略面一に配置されている。そして、可動演出装置70は、裏セット盤40の主板壁41のうち、裏表示窓44の下方に取り付けられている。なお、裏表示窓44より下方で遊技板11と裏セット盤40とに挟まれた空間が本発明の「収納空間部」に相当する。
【0036】
図2に示すように、表示装飾枠23の上辺の左側位置には、遊技領域R1を流下する遊技球を可動演出装置70へ誘導するための上回動扉22が備えられている。上回動扉22は、常には起立し、「特定の遊技状態」となったときに下端部を中心として左側に回動して横倒しになり、上入球口22Aへ遊技球を受け入れ可能な状態となる。そして、上入球口22Aに入球した遊技球は、表示装飾枠23の左側辺に沿って上下に延びた図示しないワープ路を通って可動演出装置70へと誘導され、可動演出装置70による演出が行われる。即ち、可動演出装置70は、遊技が「特定の遊技状態」となったときに演出を行う。
【0037】
図5に示すように、可動演出装置70は、上記した図示しないワープ路の下端部に連絡した球誘導路72を有している。球誘導路72は、ワープ路との連絡部分から奥側へ延びた後、右側へ曲がって下るように延び、先端部に前面開口72Aを備えている。また、球誘導路72のうち奥側へと延びる途中部分からは、球排出路73が側方に分岐している。なお、球排出路73は、下方へ延びて図示しない遊技球回収装置と連絡している。
【0038】
可動演出装置70は、振分部材74と球受入部材71とを上下に並べて備えている。振分部材74は、裏セット盤41の左右方向の中央位置から左右両方向に延びた筒状をなし、内側に遊技球が1つだけ通過可能な球通過路を有している。また、振分部材74は、左右方向の中心に回動軸部74Jを有し、振分部材74の右側端部に連結した直動部材74A(図6参照)が上下に駆動されることによって左右に傾動するようになっている。なお、本実施形態では、可動演出装置70は、電話機の形状をなし、振分部材74は受話器部分に、球受入部材71は電話機本体部分に対応している。
【0039】
振分部材74の左側端部は球誘導路72の下方に配置され、振分部材74のうち回動軸部74Jより左側位置には、球誘導路72の前面開口72Aから排出された遊技球を下方から受け止め可能な球受容部74Bが備えられている。そして、球受容部74Bに受容された遊技球が振分部材74の内部へ誘導されるようになっている。
【0040】
また、図6に示すように、可動演出装置70は、振分部材74内に遊技球を1つずつ案内するための流下規制装置80(本発明の「遊技構成体」に相当する)を球誘導路72の下方に備えている。図9に示すように、流下規制装置80は、下流ストッパ82及び上流ストッパ81を備え、それらストッパは共に球誘導路72の底面に形成されたストッパ受容孔72Bから球誘導路72内へ進入可能になっている。
【0041】
図11に示すように、下流ストッパ82は、遊技板11と直交する回動軸J1を中心に回動可能であって回動軸J1から側方に拡がった略扇形をなし、その回動方向の一端部に、ストッパ受容孔72Bから球誘導路72内へ進入可能な下流規制片82Aを備えている。上流ストッパ81は、正面から見た形状が鎌状になっていて、鎌の基端部が回動軸J1を中心に回動可能に構成され、鎌の先端部がストッパ受容孔72Bから球誘導路72内へ進入可能な上流規制片81Aになっている。
【0042】
下流ストッパ82と上流ストッパ81の下方には、それらストッパを回動軸J1の回りに回動させるためのストッパ駆動部83が備えられている。ストッパ駆動部83は、ソレノイド83Bと、ソレノイド83Bが励磁されることにより上下方向に往復動する直動部材83Aとを備えている。ソレノイドが励磁されてない状態では、直動部材83Aが上端に配置され、下流規制片82Aは、図10に示すように、ストッパ受容孔72Bから球誘導路72内に進入して、球誘導路72内の遊技球が下流規制片82Aより下流側へ流下しないように規制する。また、この状態で、上流ストッパ81は、回動軸J1から側方に延びるように配置され、上流規制片81Aが球誘導路72の下方に配置されている。なお、図10では、球誘導路72が上下方向に半割された状態が示されている。
【0043】
ソレノイド83Bが励磁されて直動部材83Aがその直動ストロークの下端に配置されると、下流ストッパ82が回動軸J1を中心として図12の反時計回り方向に回動し、下流規制片82Aが球誘導路72内から離脱する。これにより、下流規制片82Aによって流下を規制されていた遊技球が球誘導路72内を流下して前面開口72A(図9参照)から排出されるようになる。
【0044】
また、直動部材83Aが直動ストロークの下端に配置されると、上流ストッパ81は回動軸J1を中心として、下流ストッパ82と反対方向(図12における時計回り方向)に回動し、上流ストッパ81の上流規制片81Aがストッパ受容孔72Bから球誘導路72内に進入して遊技球の流下を規制する。詳細には、上流規制片81Aは、下流規制片82Aが球誘導路72内から離脱するよりも前に球誘導路72内に進入し、下流規制片82Aが球誘導路72内に配置されていた位置よりも遊技球の直径とほぼ同じ長さだけ上流側の位置に配置される。これにより、下流規制片82Aによって遊技球が2個以上並んで流下を規制されていた場合であっても、最も下流側にある遊技球だけを流下させることができる。
【0045】
図5に示すように、振分部材74の左右の両端部には、前方に開口した第1排出口75Aと第2排出口75Bが備えられ、振分部材74の内部へ誘導された遊技球は、第1排出口75A又は第2排出口75Bの何れか一方から排出されるようになっている。
【0046】
第1排出口75Aの下方には、第1排出口75Aから排出された遊技球を球受入部材71の前面に形成された第1入球口77Aへと案内する第1球誘導路76Aが配置されている。また、第2排出口75Bの下方には、第2排出口75Bから排出された遊技球を球受入部材71の前面に形成された第2入球口77Bへと案内する第2球誘導路76Bが配置されている。
【0047】
そして、可動演出装置70は、例えば、遊技が遊技者に特典を付与するための条件を満たしている場合には、第1排出口75A又は第2排出口75Bの何れか一方から遊技球が排出するように振分部材74を傾動させて第1入球口77A又は第2入球口77Bに遊技球を入球させ、特典を付与するための条件を満たしていない場合には、他方の入球口に遊技球が入球するように振分部材74を傾動させる。このように、可動演出装置70は、遊技が特典を付与するための条件を満たしているか否かについて、第1入球口77A又は第2入球口77Bの何れか一方に遊技球を振り分けることで演出を行う。なお、遊技者に付与する特典の具体例としては、大当たりや確率変動等が挙げられる。
【0048】
図7に示すように、流下規制装置80の両側方には、1対の電飾基板61,61が備えられている。具体的には、裏セット板40の主板壁41から1対の基板取付部45,45が起立し、それら基板取付部45,45の対向面に形成された係合溝に電飾基板61の両端部が前方から差し込まれることにより、電飾基板61が主板壁41に組み付けられている。また、主板壁41のうち基板取付部45,45で挟まれる部分には、凹部46(図8参照)が陥没形成され、電飾基板61の後端部がその凹部46内に受容されている。なお、各電飾基板61は、可動演出装置70によって前方へ抜け止めされている。
【0049】
図12に示すように、各電飾基板61は、水平面に対して斜めに配置されている。具体的には、1対の電飾基板61,61のうち、正面から見たときに流下規制装置80の左側に位置する電飾基板61は、左端が上方に持ち上げられるように傾斜し、流下規制装置80の右側に位置する電飾基板61は、右端が上方に持ち上げられるように傾斜している。以下、1対の電飾基板61,61を区別する場合には、流下規制装置80の左側の電飾基板61を「左電飾基板61L」、流下規制装置80の右側の電飾基板61を「右電飾基板61R」と呼ぶことにする。
【0050】
図11に示すように、各電飾基板61のうち上側を向いた面には、発光素子60が実装されている。具体的には、発光素子60は、発光面60M(図14参照)を有する箱形になっていて、発光面60Mと反対側の面が電飾基板61の上側を向いた面と略面一となるように固定され、発光面60Mが、電飾基板61と平行になっている。これにより、発光素子60は、主として電飾基板61と直交する方向に光を出射することができる。言い換えれば、発光素子60は、電飾基板61と直交する方向に指向性を有する光を出射可能になっている。
【0051】
また、図11に示すように、左電飾基板61Lの後端部には、4つの発光素子60が横並びに配置され、右電飾基板61Rの後端部には、2つの発光素子60が横並びに配置されている。そして、図12に示すように、左電飾基板61Lの発光素子60は、主として右上方向に光を出射し、右電飾基板61Rの発光素子60は、主として左上方向に光を出射する。同図に示すように、左電飾基板61L及び右電飾基板61Rの発光素子60からの光は、前方から見たときに、流下規制装置80の上方で次述する透光表示体52が配置された位置で交差する。この左右の電飾基板61L,61R、流下規制装置80及び透光表示体52の配置について別の見方をすれば、左右の電飾基板61L,61Rは、透光表示体52と流下規制装置80のそれぞれの中心部を結ぶ直線に対して傾斜させた、即ち、その直線と垂直な状態からその直線から離れた側の端部を透光表示体52側へ傾斜させた状態に配置されている、といえる。つまり、電飾基板61L,61Rは、透光表示体52に向けて発光素子60の光が照射されるように傾斜している。このように傾斜させることで、本発明の「遊技構成体」に相当する流下規制装置80を配置しても限られた収納空間内に電飾基板61L,61Rを配置することが可能であり、透光表示体52も光らせることが可能である。
【0052】
図5に示すように、球誘導路72の後側上方には、本発明に係る透光表示体52が備えられている。この透光表示体52は、発光素子60が出射した光を後述する板状光伝達部材51が伝達することで点灯可能になっている。なお、透光表示体52は、可動演出装置70が遊技球を振り分ける演出を行っているときに点灯し、遊技が上述した「特定の遊技状態」であることを遊技者に報知するようになっている。
【0053】
以下、板状光伝達部材51及び透光表示体52の具体的な構成について説明する。図14に示すように、透光表示体52は、板状光伝達部材51の前面に重ねて備えられ、それら板状光伝達部材51と透光表示体52とで本発明に係る光透過表示部50が構成されている。
【0054】
図8に示すように、板状光伝達部材51は、裏セット盤40の主板壁41の一部を構成し、裏表示窓44の下方に配置されている。そして、板状光伝達部材51の裏側に表示装置30(図1参照)が配置されるようになっている。詳細には、板状光伝達部材51は、裏表示窓44より大きな矩形孔41Aを有する主板壁本体41Hの前面に重ねて固定されている(図4参照)。
【0055】
図12に示すように、板状光伝達部材51は、上流ストッパ81及び下流ストッパ82の回動軸J1より上側に配置された幅広部51Aと、幅広部51Aの下端部から斜め下方に延びた幅狭部51Bとを備えている。なお、幅狭部51Bの外縁部には、板状光伝達部材51を主板壁本体44H(図4参照)に固定するための取付片51Cが設けられている。
【0056】
幅広部51Aは、回動軸J1の上方位置で左右に広がっていて、幅狭部51Bは、幅広部51Aのうち回動軸J1より左側の部分から、下方に向かうにつれて流下規制装置80から離れるように延びている。そして、幅狭部51Bの先端部が左電飾基板61Lの後端部に突き合わされている。また、幅広部51Aの回動軸J1より右側部分と右電飾基板61Rとの間に配置された主板壁本体44Hは、透光部材で構成され、右電飾基板61Rの発光素子60からの光を幅広部51Aへと伝達可能になっている。
【0057】
図14に示すように、板状光伝達部材51は、透光部材で構成された透明板54と、透明板54の裏面に施設されて前方に向かって光を反射可能な平面鏡53とで構成されている。平面鏡53は、金属層(例えば、アルミ層)を有するシートで構成され、透明板54の裏面に張り合わされている。平面鏡53は、図13に示すように、透明板54の裏面のほぼ全体を覆い、板状光伝達部材51の裏側へ光が漏れ難くなっている。なお、図14では、光透過表示部50及び電飾基板61が厚さ方向に拡大して示されている。
【0058】
また、図14に示すように、板状光伝達部材51のうち下方を向いた板厚面51Mは、発光素子61と対向し、発光素子60からの光が、透明板54の端面に入射するようになっている。また、透明板54の前方には、流下規制装置80が配置されている。
【0059】
詳細には、発光素子60の前後方向(図14における左右方向)の長さと板状光伝達部材51の板厚とは、ほぼ同じ大きさになっていて、発光素子60の後端が板状光伝達部材51の板厚方向の中間位置に配置されている。これにより、透明板54に入射せずに板状光伝達部材51の裏側へ抜ける光の量を減らすことができる。
【0060】
なお、板状光伝達部材51が本発明の「光伝達部材」に相当し、その板厚面51M(詳細には、透明板54の端面)が本発明の「入射部」に相当する。また、平面鏡53が本発明の「反射部」及び「反射部材」に相当する。
【0061】
図11に示すように、透光表示体52は、幅広部51Aの上端部に配置されている。そして、図5に示すように、板状光伝達部材51のうち透光表示体52より下側の部分が、可動演出装置70によって前方が覆われて遊技者から視認困難となっている。
【0062】
透光表示体52は、透光部材で構成された装飾枠体52Aと、装飾枠体52Aに囲まれた部分に受容されて固定されたメイン表示部52Cとで構成されている。なお、本実施形態では、装飾枠体52Aと板状光伝達部材51の透明板54とは共に、透明な樹脂の射出成形品であって、装飾枠体52Aは、透明板54と一体に成形されている。
【0063】
装飾枠体52Aは、上下の辺部の幅よりも左右の辺部の幅が大きくなっていて、その左右の辺部には、遊技にちなんだキャラクター、シンボル等の装飾が施されたサブ表示部52Dが備えられている。そして、この装飾により、サブ表示部52Dの前方からは、平面鏡53が視認困難となっている。なお、本実施形態では、サブ表示部52Dの一例として、花の形状を象ったものが示されている。
【0064】
メイン表示部52Cは、前面の一部が不透明な部材で覆われ、前面の残りの部分から光が透過するようになっている。メイン表示部52Cのうち光が透過する部分(図12の黒く塗りつぶした部分)は、例えば、「○○チャンス」という文字の形状になっていて、これにより、メイン表示部52Cは、上述の「特定の遊技状態」であることを報知するメッセージを点灯表示するようになっている。なお、ここで、少なくともメイン表示部52Cは、本発明の「表示面」に相当する。
【0065】
次に、板状光伝達部材51による光の伝達について説明する。図12及び図14に示すように、左電飾基板61Lの発光素子60からの光は、板状光伝達部材51の幅狭部51Bのうち下方を向いた第1板厚面51M1から透明板54内に入射し、透明板54内を右上方へ向かって進み、上述したように、前方から見た場合に、透明板54内を透光表示体52に向かって進む。
【0066】
また、図14に示すように、透明板54内を伝達する光のうち透明板54へ入射したときに前方へ向かっていた光の一部は、透明板54内を上方に向かって進むにつれて前方へ進み、透光表示体52の裏側に到達する。また、透明板54へ入射したときに後方へ向かっていた光の一部は、平面鏡53で反射して、透光表示体52の裏側に到達する。このように、本実施形態では、透明板54に入射したときに後方に向かって進む光の一部を透光表示体52の裏側へ伝達することができるので、透光表示体52を照射する光の光量を大きくすることが可能になる。
【0067】
また、右電飾基板61Rの発光素子60からの光は、主板壁本体41H(図4参照)の内部を透過し、板状光伝達部材51の幅広部51Aのうち右側部分の下方を向いた第2板厚面51M2から透明板54内に入射する。透明板54内に入射した光は、左電飾基板61Lのときと同様に透明板54内を伝達して、左上方へ向かって進み、上述したように、前方から見た場合に、透明板54内を透光表示体52に向かって進む。そして、右電飾基板61Rの発光素子60が、主として透光表示体52の右側部分を照射し、残りの部分が、左電飾基板61Lの発光素子60によって照射される。これにより、透光表示体52全体を一定以上の明るさに点灯させることが可能になる。なお、図12〜図14では、各電飾基板61の発光素子60が主として照射する範囲が楕円で概念的に表されている。
【0068】
本実施形態に係る遊技機10の構成に関する説明は以上である。次に、遊技機10の作用効果について説明する。操作ノブ28(図1参照)が操作されると、遊技球が遊技領域R1に打ち込まれる。ランダムに流下した遊技球の一部は、第1始動入賞口14A又は第2始動入賞口14Bの何れか一方に入賞する。そして、その入賞に基づいて大当たり遊技の当否判定が行われ、その判定結果が当たりであると、可動扉15Tを回動して大入賞口15が所定期間に亘って開放され、通常時より、多量の賞球が上皿26に払い出される。
【0069】
また、遊技が「特定の遊技状態」となると、透光表示体52が点灯して遊技者に「特定の遊技状態」であることを報知すると共に、上回動扉22が回動して上入球口22Aに遊技球が入球可能となる。上入球口22Aに遊技球が入球すると、その遊技球は、表示装飾枠23の図示しないワープ路、球誘導路72を通って可動演出装置70の振分部材74に案内される。そして、可動演出装置70は、第1入球口77A又は第2入球口77Bの何れかに遊技球を振り分けることで、遊技者に特典を付与する条件が成立しているか否かを演出する。
【0070】
ところで、透光表示体52の裏側には、表示装置30(図1参照)が配置されるため、従来の遊技機のように透光表示体52の裏側に光源を配置することはスペースの関係上困難である。ここで、本実施形態の遊技機10では、発光素子60の光が板状光伝達部材51の板厚面51Mに入射して板状光伝達部材51内を伝達することで、透光表示体52を照射するように構成したので、透光表示体52の裏側に発光素子60を配置するスペースが必要なくなる。このように、本実施形態の遊技機10では、透光表示体52の配置の自由度を高めることが可能になる。しかも、透光表示体52の側方で近接した位置に可動演出装置70を配置したので、透光表示体52に光を照射して特定の遊技状態であることを報知する演出と可動演出装置70の動作による演出とを一体的に見せることが可能になる。さらに、可動演出装置70の少なくとも一部を駆動させるための駆動源(ソレノイド83B)を所望の位置に配置した上で透光表示体52に光を照射することが可能であるので、駆動原の配置の自由度を高めることも可能になる。また、透光表示体52の側方に所定間隔をあけた位置(本発明の「透光表示体から所定の間隔を置いた位置」に相当する)に可動演出装置70の流下規制装置80が配置されても、その流下規制装置80と干渉しないように発光素子60を配置することが可能になる。
【0071】
また、発光素子60を実装した電飾基板61を、板状光伝達部材51の側方の異なる2位置に配置したので、透光表示体52全体を一定以上の明るさに点灯させることが可能になる。さらに、板状光伝達部材51の板厚面51Mから入射した光のうち後方に向かう光が平面鏡53によって反射されるので、透光表示体52を照射する光の光量を増やすことが可能になる。
【0072】
このように、本実施形態の遊技機10によれば、透光表示体52の裏側に発光素子60を配置する必要がなくなり、透光表示体52の配置の自由度を高めることが可能になる。また、透光表示体52全体を一定以上の明るさに点灯させることが可能になる。具体的には、透光表示体52の表示面の表示幅方向(側方)に所定間隔をおいて遊技構成体を配置することにより、透光表示体52と電飾基板61との間が離れて配置された場合においても、板状光伝達部材51の幅狭部51Bを左電飾基板61Lまで延設させたことにより左電飾基板61Lからの光を幅狭部51Bを介して透光表示体52に照射して、透光表示体52を光らせることができる。また、遊技構成体を透光表示体52の左側側方に配置して、透光表示体52を照射するには左電飾基板61Lの光だけでは足りない場合においても、遊技構成体に対して左電飾基板61Lと反対側に右電飾基板61Rを配置しているため、透光表示体52へ照射する光を右電飾基板61Rからの光で補うことができる。
ここで、板状光伝達部材51の幅狭部51Bが右電飾基板61Rにも突き合わされるように延設されていてもよい。このような構成とすれば、より透光表示体52を光らせることが可能となる。なお、本発明の「近接」という文言は、物と物との間が極めて近い所定間隔を開けた状態を意味する。具体的には、遊技構成体と光透過表示部が近接しているとは、両者の間隔が、発光素子(電飾基板)を配置することができない程度に小さいことを意味し、光透過表示部と発光素子が近接しているとは、両者の間隔が、発光素子からの光が光伝達部材へ伝搬可能な程度に小さいことを意味する。また、「透光表示体の裏側」とは、本発明の「表示面」に対して遊技者が視認している側とは反対側のことを意味する。「前記光伝達部材は、前記表示面に沿って前記透光表示体に近接した位置から前記発光素子に近接した位置に亘って形成され」とは、「前記光伝達部材は、前記表示面に沿って前記透光表示体に近接した位置から前記発光素子に近接した位置のうち、発光素子と前記透光表示体とを結ぶ直線に沿った領域を含むように形成され」ていることを意味する。その中でも、光伝達部材は、透光表示体の発光素子が位置する側から、その発光素子へ向かって延びる直線に沿って延設させる方が好ましい。そのような構成とすれば、発光素子と透光表示体とに亘って形成される光伝達部材の長さが最短となることで光伝達部材の大きさを小さく形成することができ、収納部空間部内で光伝達部材が占めるスペースを小さくすることができ、結果として収納空間部全体の領域も小さくすることが可能となる。
【0073】
なお、本実施形態を概念化すると、以下[1]〜[15]の発明となる。
【0074】
[1]光透過性を有する光透過表示部を備えた遊技機において、
前記光透過表示部の周囲に形成された収納空間部と、
前記収納空間部内で、前記光透過表示部の側方で近接した位置に配置された遊技構成体と、
前記遊技構成体の側方でかつ光透過表示部の側方で近接した位置に配置され、光を出射可能な発光素子とを備え、
前記光透過表示部は、前記発光素子の光を伝達可能に形成された光伝達部材と、前記光伝達部材に設けられた透光表示体とから少なくとも構成され、
前記発光素子は、出射した光が前記光伝達部材の入射部に入射されて前記光伝達部材内を伝達し、前記透光表示体を照射するように配置されたことを特徴とする遊技機。
【0075】
[1]の構成とした場合、光透過表示部の側方に配置された発光素子の光が光伝達部材に入射して光伝達部内を伝達し、透光表示体を照射する。本発明によれば、透光表示体の裏側に発光素子を配置するスペースを形成する必要性が少なくなり、透光表示体の配置の自由度を高めることが可能になる。また、透光表示体の側方に遊技構成体が配置される場合であっても、その遊技構成体と干渉しないように発光素子を配置することが可能になる。
【0076】
[2]前記光伝達部材には、前記光伝達部材の内部を伝達して前記透光表示体と反対側へ向かう光を前記透光表示体へ向けて反射可能な反射部が設けられたことを特徴とする[1]に記載の遊技機。
【0077】
[2]の構成とした場合、光伝達部材から入射した光のうち透光表示体と反対側に向かう光を透光表示体に向けて反射させることができるので、透光表示体を照射する光の光量を増やすことが可能になる。
【0078】
[3]前記反射部は、前記光伝達部材のうち前記透光表示体に形成された表示部側と反対側の面に設けられた反射部材であることを特徴とする[2]に記載の遊技機。
【0079】
[3]の構成とした場合、光伝達部材のうち透光表示体と反対側の面から光が漏れることが抑制可能である。
【0080】
[4]互いに異なる方向に指向性を有する光を出射可能な複数の前記発光素子を、前記遊技構成体の側方でかつ前記光透過表示部の側方で近接した異なる複数の位置に配置したことを特徴とする[1]乃至[3]のうち何れかに記載の遊技機。
【0081】
[4]の構成とした場合、遊技構成体の側方で近接した異なる2位置のうち、一方の位置に配置された発光素子では透光表示体全体を照射することができない場合であっても、その照射されていない部分を他方の位置に配置された発光素子によって照射することが可能になる。
【0082】
[5]前記発光素子を実装した少なくとも1つの電飾基板を備え、
前記電飾基板を、前記透光表示体と前記遊技構成体とを結ぶ直線に対して前記透光表示体側に向けて傾斜させたことを特徴とする[1]乃至[4]のうち何れかに記載の遊技機。
【0083】
[5]の構成とした場合、発光素子が出射する光の指向性を電飾基板ごとに調整することが可能になる。また、透光表示体側に向けて傾斜させたことにより、予め定められた収納空間部内に電飾基板を配置することが可能であり、かつ透光表示体を光らせることが可能である。
【0084】
[6]前記透光表示体は、表示部が形成された表示面を備え、
前記遊技構成体は、前記表示面に沿って前記透光表示体から所定の間隔をおいた位置に配置され、
前記発光素子は、前記遊技構成体のうち前記透光表示体に近接した部分を除いた部分の側方に配置され、
前記光伝達部材は、前記表示面に沿って前記透光表示体に近接した位置から前記発光素子に近接した位置に亘って形成され、
前記入射部は、前記光伝達部材のうち前記発光素子に近接した部分に配置されたことを特徴とする[1]乃至[5]のうち何れかに記載の遊技機。
【0085】
[6]の構成とした場合、透光表示体の表示面に沿って遊技構成体と発光素子と光伝達部材とを配置することが可能であり、透光表示体と発光素子との間隔が空いている場合においても光伝達部材を介して表示面を照射することが可能である。
【0086】
[7]前記光透過表示部の側方で近接した位置に、遊技状態に応じて可動する可動演出装置を備え、
前記遊技構成体は、前記可動演出装置の少なくとも一部で可動する可動部を備えたことを特徴とする[1]乃至[6]のうち何れかに記載の遊技機。
【0087】
[7]の構成とした場合、透光表示部の側方で近接した位置で可動演出装置による演出を行うことが可能になる。なお、上記実施形態のソレノイド83Bが、[7]の構成における「可動部」に相当する。
【0088】
[8]前記透光表示体は、前記発光素子からの光が照射されることにより、特定の遊技状態であることを報知する報知情報を表示可能に構成され、
前記可動演出装置は、前記特定の遊技状態で可動することを特徴とする[7]に記載の遊技機。
【0089】
[8]の構成とした場合、透光表示体に光を照射して特定の遊技状態であることを報知する演出と、可動演出装置の動作による演出とを一体的に見せることが可能になる。
【0090】
[9]板状をなして、一方の面が遊技者に対向すると共に板厚面が光源と対向し、前記板厚面から入射した光を前記一方の面に伝達して前記一方の面から光を照射可能な板状光伝達部材と、
光透過性を有すると共に前記板状光伝達部材の前記一方の面と遊技者との間に配置され、前記板状光伝達部材の前記一方の面から光が照射されることにより演出を行う透光表示体とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0091】
[9]の構成とした場合、透光表示体の裏側には、板状の板状光伝達部材が配置され、光源は板状光伝達部材の板厚面に対向配置されている。そして、光源の光が板状光伝達部材の板厚面に入射して一方の面に伝達され、板状光伝達部材の一方の面から照射された光が、その一方の面と遊技者との間に配置された透光表示体を照らして演出を行う。本発明によれば、透光表示体の裏側に光源を配置するスペースが必要なくなり、透光表示体の配置の自由度を高めることが可能になる。なお、上記実施形態の発光素子60が、[9]の構成における「光源」に相当する。
【0092】
[10]前記板状光伝達部材のうち前記一方の面と反対側に位置する他方の面には、前記一方の面へ向けて光を反射可能な平面鏡が設けられたことを特徴とする[9]に記載の遊技機。
【0093】
[10]の構成とした場合、板状光伝達部材の板厚面から入射した光のうち一方の面と反対側に向かう光を一方の面に向けて反射させることができるので、透光表示体を照射する光の光量を増やすことが可能になる。また、板状光伝達部材の他方の面から光が漏れることが防がれる。
【0094】
[11]前記光源を複数備えると共に、それら複数の前記光源を前記板状光伝達部材の側方の複数位置に配置したことを特徴とする[9]又は[10]に記載の遊技機。
【0095】
[11]の構成とした場合、一位置にある光源では透光表示体全体を照射することができない場合であっても、その照射されていない部分を別の位置にある光源によって照射することが可能になる。
【0096】
[12]前記透光表示体の側方に配置されて遊技を演出する遊技構成体を備え、
複数の前記光源を、前記透光表示体と前記遊技構成体とを結ぶ直線を挟む一方側と他方側の2位置に配置したことを特徴とする[11]に記載の遊技機。
【0097】
[12]の構成とした場合、遊技構成体によって透光表示体の側方にスペースがない場合であっても、その遊技構成体と干渉しないように光源を配置することが可能になる。
【0098】
[13]複数の前記光源は、複数の電飾基板に実装された発光素子であって、
それら複数の前記電飾基板を、前記透光表示体と前記遊技構成体とを結ぶ直線に対して傾斜させたことを特徴とする[12]に記載の遊技機。
【0099】
[13]の構成とした場合、異なる方向から板状光伝達部材に光を入射して透光表示体を照射することが可能になる。
【0100】
[14]前記透光表示体の側方で近接した位置に、遊技状態に応じて可動する可動演出装置を備え、
前記遊技構成体は、前記可動演出装置の少なくとも一部で可動する可動部を備えたことを特徴とする[12]又は[13]に記載の遊技機。
【0101】
[14]の構成とした場合、透光表示部の側方で近接した位置で可動演出装置による演出を行うことが可能になる。
【0102】
[15]前記透光表示体は、前記光源からの光が照射されることにより、特定の遊技状態であることを報知する報知情報を表示可能に構成され、
前記可動演出装置は、前記特定の遊技状態で可動することを特徴とする[14]に記載の遊技機。
【0103】
[15]の構成とした場合、透光表示体に光を照射して特定の遊技状態であることを報知する演出と可動演出装置の動作による演出とを一体的に見せることが可能になる。
【0104】
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0105】
(1)上記実施形態では、発光素子60の発光面60Mが平面状であったが、球面状であってもよい。なお、上記実施形態によれば、発光素子60が電飾基板61の法線方向に指向性の高い光を照射できるので、板状光伝達部材51の板厚面51Mに入射する光の量を多くすることができる。
【0106】
(2)図15に示すように、透光表示体52と流下規制装置80とを結ぶ直線に対して電飾基板61を傾斜させずに、電飾基板61に対して発光素子60の発光面60Mを傾斜させた構成であってもよい。
【0107】
(3)上記実施形態では、電飾基板61を2つ備えていたが、1つだけ備えていてもよいし、3つ以上備えていてもよい。
【0108】
(4)上記実施形態では、透光表示体52を照射する発光素子60を複数備えていたが、発光素子60を1つだけ備えた構成であってもよい。
【0109】
(5)図16(A)に示すように、光透過表示部50Vの板状光伝達部材51Vと直交する軸を中心に回動可能な回動部材85Vを板状伝達部材51Vと電飾基板61との間に配置し、図16(A)から図16(B)の変化に示すように、回動部材85Vの回動によって発光素子60が板状光伝達部材51Vに入射する量が変化する構成としてもよい。なお、図16(A)及び図16(B)において、回動部材85Vを回転駆動する駆動源80Vと回動部材85Vとが、本発明の「遊技構成体」に相当する。
【0110】
(6)上記実施形態では、透光表示体52は、板状光伝達部材51の前面に重ねられていたが、図17に示す光透過表示部50Wの透光表示体52Wのように、板状光伝達部材51Wの内部に埋没させ、板状光伝達部材51W内を伝達する光が透光表示体52Wを裏側から照射するように構成してもよい。
【0111】
(7)上記実施形態では、本発明の「反射部」が平面鏡53で構成されていたが、板状光伝達部材51の裏面に凹凸状にして回折を利用した「反射部」を構成してもよいし、板状光伝達部材51内に、透光表示体52の配置された位置に焦点を有する凹面鏡を埋設して「反射部」を構成してもよい。
【0112】
(8)板状光伝達部材51は幅広部51A、幅狭部51Bを備えて構成されていたが、略同一の幅で構成されていてもよいし、左右対称などの形状でもよい。また、左電飾基板61Lと同様に右電飾基板61Rと板状光伝達部材51の先端部が突き合わされていてもよい。
【符号の説明】
【0113】
10 遊技機
50,50V,50W 光透過表示部
51,51V,51W 板状光伝達部材(光伝達部材)
52,52W 透光表示体
53 平面鏡(反射部、反射部材)
60 発光素子
61 電飾基板
70 可動演出装置
80 流下規制装置(遊技構成体)
83B ソレノイド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性を有する光透過表示部を備えた遊技機において、
前記光透過表示部の周囲に形成された収納空間部と、
前記収納空間部内で、前記光透過表示部の側方で近接した位置に配置された遊技構成体と、
前記遊技構成体の側方でかつ前記光透過表示部の側方で近接した位置に配置され、光を出射可能な発光素子とを備え、
前記光透過表示部は、前記発光素子の光を伝達可能に形成された光伝達部材と、前記光伝達部材に設けられた透光表示体とから少なくとも構成され、
前記発光素子は、出射した光が前記光伝達部材の入射部に入射されて前記光伝達部材内を伝達し、前記透光表示体を照射するように配置されたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記光伝達部材には、前記光伝達部材の内部を伝達して前記透光表示体と反対側へ向かう光を前記透光表示体へ向けて反射可能な反射部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記反射部は、前記光伝達部材のうち前記透光表示体に形成された表示部側と反対側の面に設けられた反射部材であることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
互いに異なる方向に指向性を有する光を出射可能な複数の前記発光素子を、前記遊技構成体の側方でかつ前記光透過表示部の側方で近接した異なる複数の位置に配置したことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記発光素子を実装した少なくとも1つの電飾基板を備え、
前記電飾基板を、前記透光表示体と前記遊技構成体とを結ぶ直線に対して前記透光表示体側に向けて傾斜させたことを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の遊技機。
【請求項6】
前記透光表示体は、表示部が形成された表示面を備え、
前記遊技構成体は、前記表示面に沿って前記透光表示体から所定の間隔をおいた位置に配置され、
前記発光素子は、前記遊技構成体のうち前記透光表示体に近接した部分を除いた部分の側方に配置され、
前記光伝達部材は、前記表示面に沿って前記透光表示体に近接した位置から前記発光素子に近接した位置に亘って形成され、
前記入射部は、前記光伝達部材のうち前記発光素子に近接した部分に配置されたことを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか1の請求項に記載の遊技機。
【請求項1】
光透過性を有する光透過表示部を備えた遊技機において、
前記光透過表示部の周囲に形成された収納空間部と、
前記収納空間部内で、前記光透過表示部の側方で近接した位置に配置された遊技構成体と、
前記遊技構成体の側方でかつ前記光透過表示部の側方で近接した位置に配置され、光を出射可能な発光素子とを備え、
前記光透過表示部は、前記発光素子の光を伝達可能に形成された光伝達部材と、前記光伝達部材に設けられた透光表示体とから少なくとも構成され、
前記発光素子は、出射した光が前記光伝達部材の入射部に入射されて前記光伝達部材内を伝達し、前記透光表示体を照射するように配置されたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記光伝達部材には、前記光伝達部材の内部を伝達して前記透光表示体と反対側へ向かう光を前記透光表示体へ向けて反射可能な反射部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記反射部は、前記光伝達部材のうち前記透光表示体に形成された表示部側と反対側の面に設けられた反射部材であることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
互いに異なる方向に指向性を有する光を出射可能な複数の前記発光素子を、前記遊技構成体の側方でかつ前記光透過表示部の側方で近接した異なる複数の位置に配置したことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記発光素子を実装した少なくとも1つの電飾基板を備え、
前記電飾基板を、前記透光表示体と前記遊技構成体とを結ぶ直線に対して前記透光表示体側に向けて傾斜させたことを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の遊技機。
【請求項6】
前記透光表示体は、表示部が形成された表示面を備え、
前記遊技構成体は、前記表示面に沿って前記透光表示体から所定の間隔をおいた位置に配置され、
前記発光素子は、前記遊技構成体のうち前記透光表示体に近接した部分を除いた部分の側方に配置され、
前記光伝達部材は、前記表示面に沿って前記透光表示体に近接した位置から前記発光素子に近接した位置に亘って形成され、
前記入射部は、前記光伝達部材のうち前記発光素子に近接した部分に配置されたことを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか1の請求項に記載の遊技機。
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図1】
【図2】
【図3】
【公開番号】特開2013−106651(P2013−106651A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251983(P2011−251983)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(599104196)株式会社サンセイアールアンドディ (597)
【Fターム(参考)】
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