説明

遊技機

【課題】部材を駆動する駆動部材の強度を一定に保ちつつ、駆動部材に取り付けられるハーネスの損傷防止を図る。
【解決手段】遊技演出を行うものとして機能し、電子部品が取り付けられ移動可能に設けられる頭部と、遊技演出を行うものとして機能し、一端から他端に延び他端側にて頭部11を保持して頭部11を駆動するアーム部21と、頭部の電子部品に電力を供給するハーネス81と、を備え、アーム部21は、一端側から他端側に沿って設けられ開口の内側にハーネス81を収容する凹部70と、凹部70の開口の内側にて一端と他端との間に並べて設けられハーネス81を蛇行させるように案内する複数のリブ部材(711,712,713)と、複数のリブ部材(711,712,713)により蛇行させて案内されたハーネス81が収容された凹部70の開口を覆う蓋部82と、を有する遊技機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶画面等で行われる画像演出に合わせて、実際の構造物、いわゆるギミックといわれる演出部材を動作させて、演出効果を盛り上げる遊技機が提案されている。例えば、特許文献1には、演出部材の一例であるギミックに関する技術が記載されている。特許文献1には、装飾が施されると共に回転移動可能に設けられた回転部材と、その部材を回転駆動する駆動機構を有し、駆動機構によって回転部材を回転させて演出を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−200193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、駆動部材によって部材を駆動して演出を行う遊技機において、駆動部材にハーネスを設ける場合に駆動部材の内側にハーネスを収容することがある。この場合に、例えばハーネスを弛ませずに伸びた状態で駆動部材の内側に収容する構成を採用した場合、駆動部材が動作したときにハーネスが強く引っ張られてハーネスが断線する可能性が生じる。一方で、ハーネスに弛みをもたせた状態で駆動部材の内側に収容する構成を採用した場合、組み立て作業の際などにハーネスを挟み込んでしまいハーネスが損傷する畏れがあった。
また、駆動部材が部材を保持しながら駆動するため、駆動部材に一定の強度をもたせたいという要求もある。
本発明は、部材を駆動する駆動部材の強度を一定に保ちつつ、駆動部材に取り付けられるハーネスの損傷防止を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成する本発明は、遊技演出を行う遊技機(100,115)であって、遊技演出を行うものとして機能し、電子部品が取り付けられ移動可能に設けられる可動部材11と、遊技演出を行うものとして機能し、一端から他端に延び他端側にて可動部材11を保持して可動部材11を駆動する駆動部材21と、可動部材11の電子部品に電力を供給するハーネス81と、を備え、駆動部材21は、一端側から他端側に沿って設けられ開口の内側にハーネス81を収容する収容部70と、収容部70の開口の内側にて一端と他端との間に並べて設けられハーネス81を蛇行させるように案内する複数のリブ部材(711,712,713)と、複数のリブ部材(711,712,713)により蛇行させて案内されたハーネス81が収容された収容部70の開口を覆う蓋部82と、を有することを特徴とする遊技機(100,115)である。
【0006】
そして、複数のリブ部材(711,712,713)は、各々のリブ部材の表面と裏面とがそれぞれ一端と他端とを向くように設けられ、リブ部材(711,712,713)に形成され、一端側から他端側に向かう方向と直交する方向に交互に位置が変わるように配置されるスリット(711S,712S,713S)を備え、ハーネス81は、リブ部材(711,712,713)のスリット(711S,712S,713S)に通されることを特徴とすることができる。
また、駆動部材21は、一端側に設けられるヒンジ23Lを介して他の部材に接続し、ハーネス81は、駆動部材21の一端側のヒンジ23Lに巻き付けられることを特徴とすることができる。
さらに、一端側に位置するリブ部材711の外側にてハーネス81を挟んで保持する第1保持部731と、他端側に位置するリブ部材713の外側にてハーネス81を挟んで保持する第2保持部732とを備えることを特徴とすることができる。
【0007】
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、部材を駆動する駆動部材の強度を一定に保ちつつ、駆動部材に取り付けられるハーネスの損傷防止を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。
【図2】本実施形態のパチンコ遊技機の部分拡大図である。
【図3】本実施形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。
【図4】本実施形態の可動役物の全体図である。
【図5】頭部を説明するための図である。
【図6】アーム部を説明するための図である。
【図7】アーム部におけるハーネスの保持を説明するための図である。
【図8】図7に示すVIII−VIII断面の断面図である。
【図9】胴体部ユニットの全体図である。
【図10】胴体部ユニットを詳細に説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
【0011】
遊技盤110は、正面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の正面に、各種の演出に用いられる可動役物115(後述の図4参照)および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
【0012】
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
【0013】
本実施形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動するゲート124と、が遊技盤110に配設されている。ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
【0014】
なお、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選において大当たりに当選する大当たり確率が変動する場合(低確状態(例えば300分の1)から高確状態(例えば30分の1)への変動)がある。また、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ123の羽根の開時間が延長されたり、電動チューリップ123の羽根が開く回数が増えたりする場合がある。
【0015】
また、本実施形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
なお、本実施形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
【0016】
また、遊技盤110の裏面には、内部抽選および当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
【0017】
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153(図2参照)と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
【0018】
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
【0019】
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
【0020】
図2は、本実施形態に係るパチンコ遊技機100の部分拡大図である。図2(a)は遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)はパチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED(Light Emitting Diode)表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
【0021】
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
【0022】
ここで、保留について説明する。特別図柄や普通図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに他の遊技球による入賞があると、その入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作は、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、規定個数(例えば4個)を限度に保留される。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未抽選数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
【0023】
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。演出キー162は、その中央に1つの中央キーを配置し、また、中央キーの周囲に略同一形状の4つの周囲キーを配置して構成されている。遊技者は、4つの周囲キーを操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶことが可能であり、また、中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
【0024】
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
【0025】
前述したように、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部400各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
【0026】
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
【0027】
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
【0028】
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
【0029】
遊技制御部200には、図2に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
【0030】
また、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(大当たり抽選)の未抽選分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、ゲート124への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
【0031】
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
【0032】
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
【0033】
〔演出制御部の構成・機能〕
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
【0034】
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
【0035】
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
【0036】
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
【0037】
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
【0038】
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
【0039】
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
【0040】
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
【0041】
〔可動役物の機能・構成〕
図4は、本実施形態の可動役物115の全体図である。
可動役物115は、図4に示すように、頭部ユニット10、胴体部ユニット30及び腕部ユニット60を備えている。また、本実施形態の可動役物115は、図4に示すように、ロボットの形をしている。そして、本実施形態の可動役物115では、例えば遊技状態に応じて、装飾部材118の背面側(遊技盤側)に待機させておいた頭部ユニット10、胴体部ユニット30及び腕部ユニット60が遊技盤110の中央部に向けて移動することで出現する。
【0042】
頭部ユニット10は、遊技盤110の上側に設けられている。頭部ユニット10は、頭を模した頭部11及び頭部11を上下方向に移動させるアーム部21を有している。そして、頭部ユニット10は、遊技盤110の上側にて装飾部材118の背面側Bに待機させた頭部11を、アーム部21によって下方に移動させ、例えば画像表示部114の前に頭部11を出現させる。本実施形態では、頭部11と胴体部31とが接続して合体するため、頭部11は、胴体部31に向けて移動する。そして、特定の演出が終了すると、頭部ユニット10では、アーム部21によって頭部11を上方に移動させ、元の待機させた状態にする。
【0043】
胴体部ユニット30は、遊技盤110の下側に設けられている。胴体部ユニット30は、胴体を摸した胴体部31及び胴体部31を上下方向に移動させるリフト部41を有している。そして、胴体部ユニット30は、遊技盤110の下側にて装飾部材118の背面側Bに待機させた胴体部31を、リフト部41によって上方に移動させ、本実施形態では画像表示部114の前に胴体部31を出現させる。そして、頭部11と胴体部31とを接続して合体させるために、胴体部31は頭部11に向けて移動する。その後、特定の演出が終了すると、リフト部41によって胴体部31を下方に移動させ、元の待機させた状態になる。
【0044】
そして、本実施形態の可動役物115は、頭部ユニット10の頭部11と胴体部ユニット30の胴体部31とが待機した状態からそれぞれ移動して、遊技盤110の中央部に集まる。そして、図4に示すように、頭部ユニット10の頭部11と胴体部ユニット30の胴体部31とが合体する(コンバイン)ように構成されている。
【0045】
腕部ユニット60は、図4の左側に配置される第1腕部ユニット60Lと、図4の右側に配置される第2腕部ユニット60Rとを備えている。また、第1腕部ユニット60L及び第2腕部ユニット60Rは、それぞれ前腕部61及び拳部62を有している。
そして、第1腕部ユニット60Lにおいて、前腕部61及び拳部62は、下方に設けられる回転軸を中心に図中時計周りに回転し、遊技盤110の左側側面における装飾部材118の背面側Bに待機した状態(図1の状態)から遊技盤110の中央部に出現する。また、第2腕部ユニット60Rにおいて、前腕部61及び拳部62は、下方に設けられる回転軸を中心に図中反時計回りに回転し、遊技盤110の右側側面の装飾部材118の背面側Bに待機した状態(図1の状態)から、遊技盤110の中央部に出現する。
【0046】
なお、以下の説明において、頭部ユニット10の頭部11、胴体部ユニット30の胴体部31、及び腕部ユニット60の前腕部61及び拳部62が遊技盤110の中央部に出現した状態を「出現状態」と呼び、中央部から退いて遊技盤110の装飾部材118の背面側Bにそれぞれ位置した状態を「待機状態」と呼ぶ。
【0047】
〔頭部ユニットの機能・構成〕
(頭部の機能・構成)
図5は、頭部11を説明するための図である。なお、図5(a)は、後述の顔シャッタ13が閉じた状態であり、図5(b)は顔シャッタ13が開いた状態である。
図5(a)に示すように、可動部材の一例としての頭部11は、顔部材12と、顔部材12に対して移動可能に設けられ顔部材12を覆う顔シャッタ13とを備えている。また、図5(b)に示すように、顔部材12は、顔シャッタ13に接続するシャッタばね17と案内ピン15を有する。顔シャッタ13は、顔シャッタ13の移動を案内するシャッタ案内部14と後述の第1フック部材521及び第2フック部材522の掛かりを受けるフック受け部16を有する。
また、頭部11は、基板19と、基板19に実装される複数(本実施形態では7個)のLED19を備えている。
【0048】
図5(b)に示すように、シャッタ案内部14は、顔シャッタ13の左右側部にそれぞれ形成された直線状の溝である。シャッタ案内部14は、頭部11が遊技盤110に設けられた状態で、溝の方向が遊技盤110の上下方向に沿うように設定されている。また、シャッタ案内部14の溝は、顔部材12に形成される案内ピン15が移動可能に嵌るように幅が設定されている。
【0049】
案内ピン15は、シャッタ案内部14に嵌められて、顔部材12の正面側F(遊技者側)に取り付けられる。本実施形態の案内ピン15は、図5(b)に示すように、顔シャッタ13の左右それぞれに設けられている。案内ピン15には、顔シャッタ13のシャッタ案内部14の溝が嵌り込むようになっている。そして、顔部材12の案内ピン15は、シャッタ案内部14を保持することによって、顔シャッタ13の移動方向を案内する。
なお、本実施形態では、左右の2箇所にて顔シャッタ13の移動を案内することで、顔シャッタ13の移動を安定させている。
【0050】
フック受け部16は、顔シャッタ13の下端部に設けられる。また、本実施形態では、フック受け部16は、顔シャッタ13の左右方向の端部側にそれぞれ一つずつ設けられて合計2箇所に設けられる。本実施形態では、フック受け部16を離れた2箇所に設けることによって、顔シャッタ13を移動させる際に、顔シャッタ13が傾かないようにし、顔シャッタ13の開閉動作が安定するようにしている。
また、シャッタばね17には、本実施形態ではコイルばねを用いることができる。シャッタばね17は、顔部材12と顔シャッタ13とをつなぐ部材である。シャッタばね17は、図5(b)に示すように、一端が顔部材12の上側に接続し、他端が顔シャッタ13の上端に接続している。そして、シャッタばね17は、顔シャッタ13が顔部材12を覆う、顔シャッタ13を図中上側に引っ張る力を顔シャッタ13に付与する。
【0051】
続いて、頭部11における顔シャッタ13の開閉動作について説明する。
図5(b)に示すように、シャッタばね17の引っ張り力に抗して、フック受け部16を下側に向けて引っ張ることによって、頭部11の顔シャッタ13が下側にスライド移動する。このとき、顔シャッタ13は、シャッタ案内部14が顔部材12の案内ピン15に案内されて、下側に向けて直線状に移動する。そして、顔シャッタ13が下側に向けて降りることで、顔シャッタ13の背後に設けられる顔部材12が現れる。
【0052】
そして、顔シャッタ13が下側に降りて顔シャッタ13が開いた状態において、フック受け部16を開放すると、シャッタばね17のバネ力によって顔シャッタ13が引き戻される。そして、顔シャッタ13が上側に向けて上昇する。その結果、図5(a)に示すように、顔シャッタ13により顔部材12が再び覆われた状態になる。
以上のようにして、頭部11は、顔部材12に対して顔シャッタ13が開閉し、顔部材12が隠れた状態と顔部材12が現れた状態との2つの状態をとるように構成されている。
【0053】
基板18は、頭部11の内側(例えば顔部材12の背面)に取り付けている。基板18には予め定めた配線パターンの電子回路を有している。そして、基板18の電子回路には、不図示の受電部が接続している。そして、基板18は、受電部に後述するハーネス81(図7参照)に接続することで電子回路への給電を受ける。
LED19は、基板18の電子回路に電気的に接続するようにして実装される。本実施形態では、LED19は、その発光方向が正面側になるように設ける。そして、LED19は、ランプ制御部320の制御に基づいて、基板18を介してハーネス81から給電を受けることで発光する。本実施形態では、頭部11を構成する部材の一部は、LED19の光を透過する部材によって構成している。従って、頭部ユニット10では、LED19を発光させることで、頭部11の一部が発光しているような演出を行う。
【0054】
(アーム部の機能・構成)
図6は、アーム部21を説明するための図である。なお、図6(a)は頭部11を待機状態に位置させた場合を示し、図6(b)は頭部11を出現状態に位置させた場合を示す。なお、図6(a)及び図6(b)は、それぞれ頭部ユニット10を背面側から見た図である。
図6(a)に示すように、駆動部材の一例としてのアーム部21は、図中左側に位置する第1アーム部材22Laと第2アーム部材22Lbとを有している。第1アーム部材22Laと第2アーム部材22Lbとは、ヒンジ23Lによって互いに接続している。また、アーム部21は、図中右側に位置する第3アーム部材22Raと第4アーム部材22Rbとを有している。第3アーム部材22Raと第4アーム部材22Rbとは、ヒンジ23Rによって互いに接続している。そして、これら第1アーム部材22La、第2アーム部材22Lb、第3アーム部材22Ra、及び第4アーム部材22Rbの4本の部材は菱形状に配置される。
【0055】
さらに、アーム部21は、第1アーム部材22Laなどのアーム部材を移動させる際の動力源となるアームモータ21Mを備えている。また、アーム部21は、図6(a)に示すように、円弧状歯部241に設けた被検知部27の通過を検知するアームセンサ28を備えている。そして、アーム部21は、第1アーム部材22Laなどのアーム部材やアームモータ21M及びアームセンサ28を保持するアームベース部材21Bを備えている。
【0056】
図6(a)に示すように、第1アーム部材22Laは、ヒンジ23Lが接続しない側の端部に複数の歯を円弧状に配置した円弧状歯部241を有している。第2アーム部材22Lbは、ヒンジ23Lが設けられない側の端部に円弧状歯部242を有している。
また、第3アーム部材22Raは、ヒンジ23Rが設けられない側の端部に円弧状歯部243を有している。第4アーム部材22Rbは、ヒンジ23Rが接続しない側の端部に円弧状歯部244を有している。
【0057】
そして、本実施形態では、第1アーム部材22Laの円弧状歯部241の回転中心に通される軸261が、上側の枠部材150(図1参照)に固定されるアームベース部材21Bに取り付けられる。同様に、第3アーム部材22Raの円弧状歯部243の回転中心に通される軸263が、アームベース部材21Bに取り付けられる。これによって、アーム部21は、アームベース部材21Bにぶら下がるように保持される。
【0058】
また、図6(a)に示すように、第2アーム部材22Lbの円弧状歯部242の回転中心に通される軸262が、頭部11の背面側に取り付けられる。同様に、第4アーム部材22Rbの円弧状歯部244の回転中心に通される軸264が、頭部11の背面側Bに取り付けられる。これにより、本実施形態の頭部11は、アーム部21を介してアームベース部材21Bから吊り下げられた状態になる。
なお、本実施形態では、上記のとおり、第2アーム部材22Lb及び第4アーム部材22Rbの2本の部材によって、例えば頭部11が傾かないように頭部11を安定して保持している。
【0059】
さらに、アーム部21は、図6(a)に示すように、第1アーム部材22Laの円弧状歯部241に噛み合う第1ギア251と、第1ギア251及び第3アーム部材22Raの円弧状歯部243にそれぞれ噛み合う第3ギア253とを備える。
さらに、アーム部21は、第2アーム部材22Lbの円弧状歯部242に噛み合う第2ギア252と、第2ギア252と第4アーム部材22Rbの円弧状歯部244にそれぞれ噛み合う第4ギア254とを備える。
【0060】
本実施形態では、円弧状歯部243と円弧状歯部244とを、第2ギア252及び第4ギア254を介して接続することによって、第1ギア251〜第4ギア254、及び第1アーム部材22La〜第4アーム部材22Rbが機構的に連結する。そして、本実施形態では、アーム部21を構成する上記の部材が連動するようにしている。本実施形態では、このように全ての部材を連動させ、例えば特定の部材が他の部材よりも遅れて動くといった部材間のずれを防止している。また、後述するように、単一のアームモータ21Mによりアーム部21を構成する部材全体を動かすことを可能にしている。
【0061】
アームモータ21Mには、本実施形態ではステッピングモータなどを採用することができる。アームモータ21Mは、アームベース部材21Bに取り付けられる。また、アームモータ21Mは、ランプ制御部320の制御に基づいて駆動する。そして、アームモータ21Mは、本実施形態では第1ギア251に接続し、第1ギア251に回転駆動力を付与する。
【0062】
アームセンサ28は、アームベース部材21Bに取り付けられている。従って、第1アーム部材22Laが動作した際においても、アームセンサ28の位置は移動しない。また、アームセンサ28は、図6(a)に示すように、円弧状歯部241の被検知部27が対向した際に、被検知部27を挟むようにして配置される発光素子及び受光素子(検知素子)を備えている。そして、アームセンサ28は、発光素子から発したビームが受光素子によって検知されたか否かという検知結果をランプ制御部320に送る。
【0063】
被検知部27は、図6(a)に示すように、円弧状歯部241の外周に設けられた扇形の板状の部材である。被検知部27は、一端27aと他端27bとを有する。そして、被検知部27の一端27aは、図6(a)に示すように、頭部11が待機状態になるように円弧状歯部241が回転した状態において、アームセンサ28に対向する部分となるように設定されている。また、被検知部27の他端27bは、図6(b)に示すように、頭部11が出現状態になるように円弧状歯部241が回転した状態において、アームセンサ28に対向する部分となるように設定されている。
【0064】
そして、本実施形態では、アームセンサ28の検知結果に基づいて、アーム部21の状態を把握する。例えば、図6(a)の待機状態から図6(b)の出現状態へと移行する場合、被検知部27の他端27bがアームセンサ28を通過する。この通過するとき、アームセンサ28の検出パターン結果は、アームセンサ28に対し被検知部27の一端27aから他端27bまでの間の領域が対向する状態の「受光なし」から、他端27bを通過してアームセンサ28に被検知部27が対向しない状態の「受光あり」に変化する。本実施形態では、この「受光なし」から「受光あり」に変化する受光パターンの検知結果に基づいて、頭部11が出現状態の位置にとなる状態にアーム部21がなったと把握する。なお、出現状態から待機状態へと移行する場合も同様である。
【0065】
本実施形態において、ランプ制御部320は、通常、アーム部21を動作させる際には、アームモータ21Mを予め定めた回転角度だけ回転するように制御する。本実施形態のアーム部21において、例えば頭部11を待機状態から出現状態に移行させる場合、ランプ制御部320は、待機状態のアーム部21のアームモータ21Mを予め定められたステップ数(回転角度)だけ回転させる。また、アーム部21によって頭部11を出現状態から待機状態に移行させる場合には、ランプ制御部320は、出現状態のアーム部21のアームモータ21Mを予め定められたステップ数(回転角度)だけ回転させる。
このように、アームモータ21Mのステップ数(回転角度)を制御することによって、アーム部21の上下動を制御することにより、本実施形態では、ランプ制御部320におけるアーム部21の制御プログラムの簡略化を図っている。
【0066】
ここで、何らかの原因によって、アーム部21の動作が意図する状態から外れる場合がある。即ち、出現状態のアーム部21において予め定めた回転角度だけアームモータ21Mを回転させたにもかかわらず、アーム部21が待機状態にならない場合がある。このような場合には、アームセンサ28の検知結果を利用することで、アーム部21の動作の修正を図る。
【0067】
具体的には、アーム部21が待機状態となる方向にアームモータ21Mを回転させる。そして、アームセンサ28による受光パターンが「受光なし」→「受光あり」に変化したタイミングでアームモータ21Mの回転を停止する。これにより、アーム部21を待機状態に戻すことができる。
また、アーム部21が出現状態となる方向にアームモータ21Mを回転させる。そして、アームセンサ28による受光パターンが「受光なし」→「受光あり」に変化したタイミングでアームモータ21Mの回転を停止する。これにより、アーム部21を出現状態にすることができる。
【0068】
(アーム部の動作)
図6(b)に示すように、アームモータ21Mを駆動することによって、第1ギア251を図中矢印VIb方向に回転させる。そうすると、第1ギア251の回転を受けた第1アーム部材22Laの円弧状歯部241が回転することにより、第1アーム部材22Laが下側に向けて押し下げられる。そして、第1アーム部材22Laが押し下げられることで、ヒンジ23Lを介して、第2アーム部材22Lbも押し下げられる。
また、第1ギア251が回転することにより、第3ギア253が回転し、第3ギア253の回転を受けた第3アーム部材22Raの円弧状歯部243が回転することにより、第3アーム部材22Raが下側に向けて押し下げられる。そして、第3アーム部材22Raが押し下げられることで、ヒンジ23Rを介して、第4アーム部材22Rbも押し下げられる。
そして、第2アーム部材22Lbの円弧状歯部242を通る軸262、及び第4アーム部材22Rbの円弧状歯部244を通る軸264に接続する頭部11が下側に向けて移動する。
【0069】
以上のように、本実施形態では、アームモータ21Mを駆動し、第1ギア251を回転させることによって、図6(a)に示す待機状態から、図6(b)に示す出現状態へと頭部11の位置が移行する。
なお、頭部11の位置を出現状態から待機状態へと移行させる場合には、図6(b)に示す矢印VIbとは逆方向に第1ギア251を回転させる。これによって、図6(b)に示す出現状態のように頭部11が下側に位置した状態から、図6(a)に示す待機状態のように頭部11が上側に位置した状態へと移行する。
【0070】
続いて、本実施形態におけるハーネス81を保持するためのアーム部21の構造について説明する。
図7は、アーム部21におけるハーネス81の保持について詳しく説明するための図である。また、図8は、図7に示すVIII−VIII断面の断面図である。なお、図7は、アーム部21の第1アーム部材22La及び第2アーム部材22Lbを背面側から見た図である。
【0071】
ハーネス81は、一端側がアームベース部材21Bの背面側に設けられる不図示の電源に接続している。そして、図7に示すように、本実施形態では、アーム部21の第1アーム部材22La及び第2アーム部材22Lbがハーネス81を保持する。ハーネス81は、第1アーム部材22La及び第2アーム部材22Lbを経由して、第2アーム部材22Lbの端部側(円弧状歯部242側)に取り付けられる頭部11の基板19(図5(a)参照)に接続する。
【0072】
第1アーム部材22Laは、本実施形態では背面側が開口した凹形状の凹部91を有している。また、第1アーム部材22Laは、凹部91を跨ぐようにして取り付けられハーネス81を押さえる押さえ部材92を備えている。そして、ハーネス81は、第1アーム部材22Laの凹部91の内側に収容される。第1アーム部材22Laにおいて凹部91に収容されるハーネス81は、押さえ部材92によって押さえ付けられる。このようにして、第1アーム部材22Laはハーネス81を保持する。
なお、第1アーム部材22Laのヒンジ23Lが位置する側にて、第1アーム部材22Laから出たハーネス81が第2アーム部材22Lbへと接続する。
【0073】
本実施形態のアーム部21は、図7に示すように、第1アーム部材22Laと第2アーム部材22Lbとを接続するヒンジ23Lに回転可能に取り付けられるボビン23Bを有している。そして、第1アーム部材22Laから延伸するハーネス81は、ボビン23Bに巻かれるようにしてヒンジ23Lに取り付けられる。これによって、アーム部21が動作して第1アーム部材22Laと第2アーム部材22Lbと移動した際に、ハーネス81の巻き付き部分においてハーネス81自体が引っ張られるとハーネス81がボビン23Bを締める方向に動き、引っ張りが解除されるとボビン23Bに対する締め付けが弛む方向に動く。このように、本実施形態では、ハーネス81のボビン23Bにおける巻き付き部分での伸縮動作によって、ハーネス81に負荷がかかりにくくしている。
【0074】
第2アーム部材22Lbは、本実施形態では背面側にて開口した凹形状の凹部70と、凹部70を覆うようにして取り付けられる蓋82を備えている。
凹部70は、正面側に位置する底面部材70Bと、底面部材70Bの外縁にて背面側に向けて切り立つ側壁部材70Wとを備えて構成されている。底面部材70Bには、後述するリブ部71、ねじ穴75及びボス76などの各種部品が設けられる。
【0075】
側壁部材70Wの高さは、本実施形態のハーネス81を収容できるように、ハーネス81の外径よりも長くなるように設定している。側壁部材70Wには、第1アーム部材22Laから伸びるハーネス81を凹部70の内側に引き込む開口である入口721と、内側に引き込んだハーネス81を出す出口722とを設けている。本実施形態では、第2アーム部材22Lbに対して動きに伴って移動する側となる入口721の開口の幅は、ハーネス81の外径よりも十分に大きく設定している。入口721は、第1アーム部材22Laに接続する端部側に位置し、アーム部21が動作する際には、第1アーム部材22Laと第2アーム部材22Lbとが大きく移動するためである。一方、第2アーム部材22Lbの端部に取り付けられる頭部11は、第2アーム部材22Lbに対して相対的な位置が大きく変化しない。従って、第2アーム部材22Lbの端部である頭部11に形成される出口722の開口の幅は、ハーネス81のほぼ外径の幅になるように設定している。
【0076】
また、図7に示すように、側壁部材70Wの出口722の付近には、ハーネスを巻き付けて引っ掛けるフック部74を有している。本実施形態では、出口722を出たハーネス81の一部をフック部74に巻き付けて保持する。
【0077】
凹部70の内側には、複数(本実施形態では3枚)のリブ部材を備えて構成されるリブ部71を有している。本実施形態のリブ部71は、第2アーム部材22Lb自体の強度を向上させると共に、ハーネス81を蛇行させるように案内する機能を有する。
また、凹部70の内側には、複数のねじ穴75が設けられる。このねじ穴75は、凹部70に蓋82を取り付ける際に用いる。蓋82は、ねじをねじ穴75に通して蓋82を留めることで凹部70が覆われる。凹部70の内側にハーネス81が位置すれば、ハーネス81を内側に収めた状態でハーネス81を保持する。
【0078】
図7に示すように、リブ部71は、ヒンジ23Lが位置する一端側から円弧状歯部242が位置する他端側に向けた方向(以下、軸方向という)において、その一端とその他端との間に並んで設けられる第1リブ711、第2リブ712及び第3リブ713(リブ部材)を有している。これらリブ部71を構成する第1リブ711、第2リブ712及び第3リブ713は、それぞれ板形状を有する部材である。そして、第1リブ711、第2リブ712及び第3リブ713は、板形状の主面が軸方向を向くようにそれぞれ配置している。すなわち、各リブ部材は、それぞれのリブ部材の表面と裏面とがそれぞれ一端と前記他端とに向けて設けられる。そして、本実施形態では、凹部70の内側にリブ部71を設けることで、第2アーム部材22Lbが一定の強度を有するように構成している。
【0079】
さらに、本実施形態では、図7に示すように、第1リブ711は第1スリット711Sを、第2リブ712は第2スリット712Sを、第3リブ713は第3スリット713Sをそれぞれ有している。第1スリット711S、第2スリット712S及び第3スリット713Sは、それぞれ筋状の切り込みであり、第2アーム部材22Lbの背面側から正面側に伸びて形成される。第1スリット711S、第2スリット712S及び第3スリット713Sの各々幅は、ハーネス81を通すことができるように設定している。
【0080】
そして、これら複数のスリットは、第2アーム部材22Lbの軸方向において、軸方向と直交する方向に交互に位置が変わるように形成される。具体的には、例えば軸方向の一端側のヒンジ23Lから他端側の円弧状歯部242に向かうに従って、第1スリット711Sは第1リブ711の左側に形成され、第2スリット712Sは第2リブ712の右側に形成され、第3スリット713Sは第3リブ713の左側に形成される。
【0081】
また、凹部70は、リブ部71の外側であってヒンジ23Lが位置する一端側に設けられる第1保持部731と、円弧状歯部242が位置する他端側に設けられる第2保持部732とを有している。第1保持部731と第2保持部732は、それぞれ凹部70の底面部材70Bから突出する2本のピン部材を備えて構成される。第1保持部731と第2保持部732を構成する2本のピン部材は、ぞれぞれ、間隔がハーネス81の直径と同程度に設定されている。これらの2本のピン部材によってハーネス81を挟むことで、ハーネス81を保持する。なお、第1保持部731と第2保持部732は、ハーネス81が移動できない程度にまでハーネス81を固定するのではなく、アーム部21の動作に伴ってハーネス81がある程度は移動できるようにハーネス81を保持している。
【0082】
また、凹部70は、蓋82を支持するボス76を備えている。図8に示すように、ボス76は、底面部材70Bから突出して設けられ、底面部材70Bからの高さは、凹部70に取り付けられた蓋82の底面部材70Bと対向する側の面までの距離になるように設定している。また、本実施形態ではボス76を複数設けている。ボス76は、凹部70のほぼ中央部に設けられ、本実施形態では第1リブ711と第3リブ713との近傍にそれぞれ設けている。
【0083】
そして、本実施形態では、第2アーム部材22Lbにハーネス81を保持させる際に、第1スリット711S、第2スリット712S及び第3スリット713Sにハーネス81をそれぞれ通すようにしている。これによって、ハーネス81は、第2アーム部材22Lbの一端側から他端側に向かうに従って蛇行するようにして収められる。このように所定の長さを有するハーネス81を蛇行させることで、第1スリット711S、第2スリット712S及び第3スリット713Sの部分においてハーネス81が押さえられる状態となる。このため、ハーネス81が凹部70から飛び出さずに凹部70の内側に収まった状態となる。
【0084】
蓋82は、本実施形態では、第2アーム部材22Lbの背面側に位置する部材である。図8に示すように、蓋82は、凹部70の側壁部材70W及び底面部材70Bから背面側に向けて突出するボス76によって支持される。そして、蓋82は、ねじ穴75を通されるねじによって凹部70に固定される。そして、ハーネス81を内側に収容した状態になる。
【0085】
ここで、第2アーム部材22Lbの一端側から他端側まで余裕を持たせずにハーネス81を張り渡してしまうと、アーム部21が伸縮動作をした際にハーネス81に過度な引張力が働いてしまう。この場合、ハーネス81が断線してしまう可能性が生じる。そのため、ある程度長さの余裕(余長)を持たせてアーム部21に保持させる必要がある。ただし、第2アーム部材22Lbの凹部70に収まるハーネス81の長さに余裕を持たせることによって、凹部70に収めたハーネス81に弛みが生じる。そして、ハーネス81に弛みが生じていると、凹部70に蓋82を取り付ける際に、側壁部材70Wと蓋82との間にてハーネス81を挟み込んでしまう可能性が高くなる。そうすると、ハーネス81が損傷してしまう畏れがある。
【0086】
これに対して、本実施形態では、第2アーム部材22Lbにおけるハーネス81の長さに余裕を持たせつつ、ハーネス81をリブ部71によって蛇行させながら保持させている。例えば、図7二示すように、第1リブ711から第3リブ713までの間の実際の距離に対して、第1リブ711の第1スリット711Sから第3リブ713の第3スリット713Sまでの間のハーネス81の長さが長くなっている。このように、凹部70におけるハーネス81全体としての長さに余裕があるため、アーム部21が伸縮動作をした際にハーネス81に過度な引張力がかかることが抑制される。
【0087】
また、ハーネス81は、第1リブ711の第1スリット711Sから第3リブ713の第3スリット713Sまでの間のハーネス81の長さが長いために、凹部70においてハーネス81が膨らんで凹部70から飛び出る可能性がある。ただし、本実施形態ではリブ部71によってハーネス81を蛇行させて保持することで、ハーネス81が凹部70から飛び出ない状態にしている。そのため、例えば組み立て作業の際に、凹部70の側壁部材70Wと蓋82との間にハーネス81を挟み込み難くなっている。
【0088】
〔胴体部ユニットの機能・構成〕
図9は、胴体部ユニット30の全体図である。また、図10は、胴体部ユニットを詳細に説明するための図である。なお、図10(a)は待機状態にある胴体部ユニット30を示し、図10(b)は出現状態にある胴体部ユニット30を示す。
図9に示すように、胴体部ユニット30は、胴体部31と、胴体部31を昇降させるリフト部41とを備えている。
(胴体部の機能・構成)
胴体部31は、図9に示すように、胴体部31の正面側Fに装飾を施す胴体装飾部材33と、頭部ユニット10における頭部11の顔シャッタ13を開閉する開閉機構部51と、胴体ベース部材31Bとを備えている。
図9に示すように、開閉機構部51は、頭部11における顔シャッタ13のフック受け部16(図5参照)に掛けられる第1フック部材521及び第2フック部材522を備える。そして、第1フック部材521及び第2フック部材522が顔シャッタ13のフック受け部16に掛かった状態で第1フック部材521及び第2フック部材522を下側に移動させると、頭部11の顔シャッタ13が下がり、顔部材12が現れた状態になる。また、例えば第1フック部材521及び第2フック部材522を移動させて、第1フック部材521及び第2フック部材522の顔シャッタ13のフック受け部16への掛かりを解除することで、顔部材12が覆われた状態に戻る。
【0089】
図10(a)に示すように、胴体ベース部材31Bは、リフト部41と対向する側となる背面側Bに、第1スライド部341及び第2スライド部342を有している。また、胴体ベース部材31Bは、第1スライド部341及び第2スライド部342が取り付けられる部分となる第1突起部32L及び第2突起部32Rを備えている。
【0090】
第1スライド部341及び第2スライド部342は、図10(a)に示すように、胴体部31が遊技盤110に取り付けられた状態にて、それぞれ上下方向に延びて形成される。第1スライド部341及び第2スライド部342は、筋状の凸形状を有する部材である。そして、第1スライド部341は後述の第1リフト案内部451の溝に、第2スライド部342は後述の第2リフト案内部452の溝に嵌め込まれて移動可能に保持される。
【0091】
そして、第1スライド部341及び第2スライド部342は、図10(a)に示すように、それぞれ第1ラックギア351及び第2ラックギア352を有している。第1ラックギア351及び第2ラックギア352は、胴体部31が遊技盤110に設けられた状態で、上下方向に沿って延びて設けられる。第1ラックギア351及び第2ラックギア352は、本実施形態では、胴体ベース部材31Bの左右の端部にて、第1ラックギア351の歯と第2ラックギア352の歯とが向き合うように設けられる。第1ラックギア351には第1ピニオンギア441が接続し、第2ラックギア352には第2ピニオンギア442が接続する。そして、第1ラックギア351及び第2ラックギア352が力を受けることによって、胴体ベース部材31Bが上下方向に移動する。
【0092】
(リフト部の機能・構成)
リフト部41は、図10(a)に示すように、リフトベース部材41Bを有する。また、リフト部41は、駆動源であるリフトモータ41M、リフトモータ41Mの回転軸に直接取り付けられるギア430に接続するギア432、及びギア432に接続するギア431を備える。さらに、リフト部41は、ギア431及び胴体部31の第1ラックギア351に噛み合う第1ピニオンギア441と、ギア432及び胴体部31の第2ラックギア352に噛み合う第2ピニオンギア442とを備える。
また、10(a)に示すように、リフトベース部材41Bは、胴体ベース部材31Bを案内する第1リフト案内部451及び第2リフト案内部452を左右方向の端部にそれぞれ有している。
【0093】
図10(a)に示すように、リフトモータ41Mは、リフトベース部材41Bに取り付けられる。また、ギア432、第1ピニオンギア441、及び第2ピニオンギア442の回転軸は、それぞれリフトベース部材41Bが保持している。そして、リフトベース部材41B自体は、遊技盤110の所定の位置に固定される。従って、リフトベース部材41Bに保持されるリフトモータ41Mやギア部材は、部材の位置として移動はしない。
【0094】
本実施形態のリフトモータ41Mには、ステッピングモータを用いることができる。リフトモータ41Mは、ランプ制御部320による制御により回転する。そして、リフトモータ41Mは、ギア430を介して回転力をギア432に付与する。
ギア432は、リフトモータ41Mから受けた回転力を第2ピニオンギア442に伝達する。また、ギア431は、ギア432を介してリフトモータ41Mから受けた回転力を第1ピニオンギア441に伝達する。
そして、図10(a)に示すように、第1ピニオンギア441及び第2ピニオンギア442は、リフトモータ41Mから伝達される回転力を胴体部31の第1ラックギア351及び第2ラックギア352に付与する。
【0095】
第1リフト案内部451及び第2リフト案内部452は、凹部形状を有する溝である。そして、第1リフト案内部451及び第2リフト案内部452は、リフト部41が遊技盤110に設けられた状態にて、上下方向に沿って延びて形成される。第1リフト案内部451及び第2リフト案内部452を構成する凹部形状の溝の幅は、嵌め込まれる胴体ベース部材31Bの第1スライド部341及び第2スライド部342が摺動可能であって、胴体ベース部材31Bにガタツキが生じないように設定される。そして、第1リフト案内部451の凹部に沿って胴体ベース部材31Bの第1スライド部341が移動可能に嵌め込まれ、第2リフト案内部452の溝に沿って第2スライド部342が移動可能に嵌め込まれる。そして、リフト部41によって、胴体部31を昇降させる際に胴体ベース部材31Bの移動を案内する。
【0096】
(胴体部ユニットの動作)
本実施形態では、ランプ制御部320によってリフトモータ41Mを制御することで、リフト部41を動作させる。例えば、ランプ制御部320は、リフトモータ41Mが予め定められた回転方向に、予め定められたステップ数(回転角度)だけ回転するように制御する。
そして、図10(b)に示すように、リフトモータ41Mを動作させて、ギア432を図10(b)中矢印Xb方向に回転させる。そうすると、ギア432に接続する第2ピニオンギア442が回転する。そして、第2ピニオンギア442の回転を受けて、リフトベース部材41Bの第2ラックギア352が上方に向けて押し上げられる。一方、ギア432が回転することで、ギア431を介して第1ピニオンギア441が回転する。そして、第1ピニオンギア441の回転によって、リフトベース部材41Bの第1ラックギア351が上方に向けて押し上げられる。リフトベース部材41Bが上側に向けて押し上げられることで、リフトベース部材41Bに保持される胴体部31が出現状態の位置へと移動する。
【0097】
以上のように、本実施形態では、リフトモータ41M駆動し、ギア432を回転させることによって、10(a)に示す待機状態から、図10(b)に示す出現状態へと胴体部31の位置が移行する。
なお、胴体部31の位置を出現状態から待機状態へと移行させる場合には、図10(b)に示す矢印Xbとは逆方向にギア432を回転させる。これによって、図10(b)に示す出現状態のように胴体部31が上側に位置した状態から、図10(a)に示す待機状態のように胴体部31が下側に位置した状態へと移行する。
【0098】
なお、本実施形態では、例えば可動役物115などをパチンコ遊技機100に適用した例を用いて説明したが、スロットマシンなどのパチンコ遊技機以外の遊技機に適用しても構わない。
【符号の説明】
【0099】
10…頭部ユニット、30…胴体部ユニット、60…腕部ユニット、100…パチンコ遊技機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技演出を行う遊技機であって、
遊技演出を行うものとして機能し、電子部品が取り付けられ移動可能に設けられる可動部材と、
遊技演出を行うものとして機能し、一端から他端に延び当該他端側にて前記可動部材を保持して当該可動部材を駆動する駆動部材と、
前記可動部材の前記電子部品に電力を供給するハーネスと、を備え、
前記駆動部材は、
前記一端側から前記他端側に沿って設けられ開口の内側に前記ハーネスを収容する収容部と、
前記収容部の前記開口の内側にて前記一端と前記他端との間に並べて設けられ前記ハーネスを蛇行させるように案内する複数のリブ部材と、
前記複数のリブ部材により蛇行させて案内された前記ハーネスが収容された前記収容部の前記開口を覆う蓋部と、
を有することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記複数のリブ部材は、各々の当該リブ部材の表面と裏面とがそれぞれ前記一端と前記他端とを向くように設けられ、
前記リブ部材に形成され、前記一端側から前記他端側に向かう方向と直交する方向に交互に位置が変わるように配置されるスリットを備え、
前記ハーネスは、前記リブ部材の前記スリットに通されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記駆動部材は、前記一端側に設けられるヒンジを介して他の部材に接続し、
前記ハーネスは、前記駆動部材の前記一端側の前記ヒンジに巻き付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記一端側に位置する前記リブ部材の外側にて前記ハーネスを挟んで保持する第1保持部と、
前記他端側に位置する前記リブ部材の外側にて前記ハーネスを挟んで保持する第2保持部と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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