説明

遠心圧縮機

【課題】強度の向上および軽量化を図りつつ、運転効率を向上させることが可能な遠心圧縮機を提供する。
【解決手段】
遠心圧縮機2は、クローズドインペラ12と樹脂製補強層13を備えている。クローズドインペラ12は、複数枚の大羽根122および小羽根123と、これらの大羽根122および小羽根123を径方向外側から覆うシュラウド125と、が互いに接合されて構成されている。樹脂製補強層13は、シュラウド125の外周面に固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ハブの外周面に複数の羽根が設けられ、別体の回転しないケーシング内に、回転可能に収容されるオープンインペラと、ハブの外周面に設けられた複数の羽根の根元とは反対側端部にシュラウドの内面が接合されており、一体に回転するクローズドインペラと、が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平3−141899号公報)に記載の遠心圧縮機では、二種類の羽根を設け、そのうちの一種類の羽根に対してシュラウドを接合させた構成のクローズドインペラが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来の遠心圧縮機では、シュラウドが複数の羽根を回転半径方向外側から覆うことにより、羽根同士およびシュラウド等で囲まれた流路が形成されたクローズドインペラが採用されている。このため、オープンインペラにおいて問題となる、回転する羽根と回転しないシュラウドの壁面との間からの流体の漏れ出しを防止して、運転効率を高めることができる。
【0005】
このような、従来のクローズドインペラでは、クローズドインペラ自体の強度を確保するためには、複数の羽根とシュラウドとの間が強固に接合されていなければならない。そして、クローズドインペラを高速回転させたり、高圧の流体を用いる場合には、特に強度を確保することが重要になる。したがって、従来のクローズドインペラでは、強度を十分に保つために、羽根やシュラウドの板厚を増大させ、互いの接合部分の面積を十分に確保した形態となっている。
【0006】
ところが、このようにクローズドインペラにおいて、羽根とシュラウドとの板厚を増大させてしまうと、羽根とシュラウド等によって囲まれた流路を十分に広く確保することが難しくなり、能力を向上させることが困難になる。さらに、クローズドインペラ自体の重量が増大してしまい、運転条件の変化に即応することが困難になる。
【0007】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、強度の向上および軽量化を図りつつ、運転効率を向上させることが可能な遠心圧縮機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1観点に係る遠心圧縮機は、クローズドインペラと樹脂製補強層とを備えている。クローズドインペラは、金属製であり、複数の羽根とシュラウドが互いに接合されることにより構成されている。シュラウドは、複数の羽根を、回転半径方向外側から覆っている。樹脂製補強層は、シュラウドの回転半径方向外側に固定されている。ここで、「クローズドインペラ」とは、例えば、回転しないシュラウドハウジングの壁面と回転する羽根とが協働して流体の流れを生じさせるいわゆるオープンインペラとは異なり、羽根の外側を覆う部材が一体に回転されることにより、独立して流体の流れを生じさせるものをいい、シュラウド付きインペラということもできる。なお、ここで羽根の外側を覆う部材は、近接する羽根の外側同士を繋いで内側に流路を形成させるが、羽根同士の全体を覆っている必要はなく、例えば、複数の羽根に対して、吸入口や吐出口を除く回転半径方向外側の一部を覆っていればよい。なお、クローズドインペラは、金属であれば特に限定されるものではないが、軽量であって強度を確保しやすい観点からは、アルミ、アルミ合金、または、チタン合金からなることが好ましい。また、樹脂製補強層を形成する樹脂は、クローズドインペラを構成する金属に対して、同程度もしくはそれ以上の強度があることが好ましく、特に限定されるものではない。
【0009】
この遠心圧縮機は、インペラとして、クローズドインペラを用いているため、オープンインペラのような回転する羽根と回転しないシュラウドの壁面との間から流体が漏れ出すことを防止することができ、運転効率を高めることができる。
【0010】
このようなクローズドインペラは、シュラウドが複数の羽根を回転半径方向外側から覆うことにより羽根同士およびシュラウド等で囲まれた流路を形成させている。このクローズドインペラでは、複数の羽根とシュラウドとの間が強固に固定されていなければ、クローズドインペラ自体の強度を確保することは難しいとされている。特に、クローズドインペラを高速回転させたり、高圧の流体を用いる場合には、特に強度を確保することが重要になる。したがって、従来は、クローズドインペラの強度を十分に保つために、羽根やシュラウドの板厚を増大させ、互いの接合部分の面積を十分に確保できる形態としている。
【0011】
ところが、このようにクローズドインペラにおいて、羽根とシュラウドとの板厚を増大させてしまうと、羽根とシュラウド等によって囲まれた流路を十分に広く確保することが難しくなり能力の向上が困難になるとともに、クローズドインペラ自体の重量が増大してしまう。クローズドインペラの重量が増大してしまうと、運転条件の変化に即応することが困難になる。
【0012】
これに対して、この遠心圧縮機では、金属製のクローズドインペラのシュラウドの回転半径方向外側に樹脂製補強層が固定されている。このため、羽根の板厚やシュラウドの板厚を薄く抑えた場合であっても、樹脂製補強層によって強度を維持することができている。そして、この樹脂製補強層は、クローズドインペラの材質(金属)とは異なり、樹脂によって構成されているため、比重が金属よりも軽い。したがって、強度を向上させつつ軽量化を図ることができる。
【0013】
以上によって、強度の向上および軽量化を図りつつ、運転効率を向上させることが可能になる。
【0014】
本発明の第2観点に係る遠心圧縮機は、第1観点に係る遠心圧縮機において、樹脂製補強層は、紐状樹脂部材によって構成されている。紐状樹脂部材は、シュラウドの回転半径方向外側に巻き付いている。なお、ここでの巻き付け方向は、クローズドインペラの回転方向との関係でほつれが生じにくい方向であることが好ましい。
【0015】
この遠心圧縮機では、紐状樹脂部材をシュラウドの回転半径方向外側から巻き付けることによって、シュラウドに対して樹脂製補強層が固定されている。これにより、樹脂製のパネル等の板状部材をシュラウドの回転半径方向外側に固定する場合と比べて、強度を増大させることができる。
【0016】
本発明の第3観点に係る遠心圧縮機は、第2観点に係る遠心圧縮機において、紐状樹脂部材は、自身の張力によってシュラウドを外側から締め付けている。
【0017】
この遠心圧縮機では、紐状樹脂部材に張力が働いていることにより、紐状樹脂部材は、シュラウドの回転半径方向外側に向けて押し付けられている。これにより、紐状樹脂部材がシュラウドから分離してしまうことをより効果的に防止することが可能になっている。
【0018】
本発明の第4観点に係る遠心圧縮機は、第2観点または第3観点のいずれかに係る遠心圧縮機において、紐状樹脂部材は、カーボン繊維強化プラスチックを含んでいる。なお、紐状樹脂部材は、カーボン繊維強化プラスチックを所定の重量比率で含有していればよく、特定の重量比率に限定されるものではなく、カーボン繊維強化プラスチックのみからなるものであってもよい。
【0019】
この遠心圧縮機では、紐状樹脂部材として、カーボン繊維強化プラスチックを含んでいる。このため、クローズドインペラと樹脂製補強層を含んで構成される回転体の重量を低く抑えながら、その強度を高めることが可能になる。
【0020】
本発明の第5観点に係る遠心圧縮機は、第2観点から第4観点のいずれかに係る遠心圧縮機において、シュラウドの回転半径方向外側の端部は、凹凸形状を有している。この凹凸形状は、シュラウドの回転半径方向外側の端部がなだらかな面を構成していなければよく、例えば、階段状の形状等も含まれる。
【0021】
この遠心圧縮機では、シュラウドの回転半径方向外側の端部に凹凸形状が設けられている。このため、紐状樹脂部材がシュラウドの外側から絡みつきやすく、紐状樹脂部材がほどけることを抑制することができる。
【0022】
例えば、シュラウドの外周面のうち、回転半径がある所定長さよりも長い位置に巻き付けられている場合において、「所定長さよりも短い回転半径の方に向けて、紐状樹脂部材がずれるもしくは転がることにより紐状樹脂部材の張力が無くなる」という状態になることを抑制することが可能になる。
【0023】
本発明の第6観点に係る遠心圧縮機は、第1観点から第5観点のいずれかに係る遠心圧縮機において、複数の羽根の厚みと、シュラウドの厚みと、は等しい。なお、ここでの羽根の厚みと、シュラウドの厚みとは、実質的に等しければよく、完全に等しい場合に限定されない。
【0024】
この遠心圧縮機では、金属製のシュラウドの回転半径方向外側に樹脂製補強層が固定されることにより、クローズドインペラの強度の低下を抑えつつ、シュラウド自体の厚みを羽根の厚みと等しい程度まで薄くすることが可能になる。
【0025】
本発明の第7観点に係る遠心圧縮機は、第1観点から第6観点のいずれかに係る遠心圧縮機において、二酸化炭素が冷媒として用いられる。
【0026】
例えば、冷媒として二酸化炭素を使用するヒートポンプ装置において、遠心圧縮機を冷媒の圧縮機として使用する場合には、流体(すなわち、二酸化炭素)の動作圧力が高くなる。このため、インペラの強度がより必要になる。
【0027】
これに対して、この遠心圧縮機では、このように流体として二酸化炭素を用いる場合であっても、軽量な材料によってインペラの強度を確保するという効果を十分に得ることができるため、フロン等の動作圧力が低い流体を使用する場合に比べて、強度確保のメリットが大きくなる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の第1観点に係る遠心圧縮機では、強度の向上および軽量化を図りつつ、運転効率を向上させることが可能になる。
【0029】
本発明の第2観点に係る遠心圧縮機では、強度を増大させることができる。
【0030】
本発明の第3観点に係る遠心圧縮機では、紐状樹脂部材がシュラウドから分離してしまうことをより効果的に防止することが可能になっている。
【0031】
本発明の第4観点に係る遠心圧縮機では、重量を低く抑えながら、強度を高めることが可能になる。
【0032】
本発明の第5観点に係る遠心圧縮機では、紐状樹脂部材がシュラウドの外側から絡みつきやすく、紐状樹脂部材がほどけることを抑制することができる。
【0033】
本発明の第6観点に係る遠心圧縮機では、クローズドインペラの強度の低下を抑えつつ、シュラウド自体の厚みを羽根の厚みと等しい程度まで薄くすることが可能になる。
【0034】
本発明の第7観点に係る遠心圧縮機では、フロン等の動作圧力が低い流体を使用する場合に比べて、強度確保のメリットが大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】遠心圧縮機が採用されたヒートポンプ装置の概略構成図である。
【図2】遠心圧縮機の概略断面図である。
【図3】送風機の近傍を示す概略拡大断面図である。
【図4】クローズドインペラの概略斜視図である。
【図5】図3のさらなる部分拡大断面図であり、シュラウドの外曲面の形状と樹脂製補強層との構造関係を示す断面図である。
【図6】他の実施形態(4−1)に係るシュラウドの外曲面の形状と樹脂製補強層との構造関係を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明に係る遠心圧縮機が採用されたヒートポンプ装置の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0037】
(1)ヒートポンプ装置1の全体構成
図1は、本発明に係る遠心圧縮機の一例である単段遠心圧縮機2が採用されたヒートポンプ装置1の概略構成図である。
【0038】
ヒートポンプ装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、空調や冷温水の生成を行う装置である。ヒートポンプ装置1は、主として、単段遠心圧縮機2、四路切換弁15、熱源側熱交換器3、熱源側膨張機構4、冷却管9a、冷却管9b、利用側膨張機構8、および、利用側熱交換器5を有しており、これらの機器が接続されることによって冷媒回路を構成している。ここでは、冷媒として二酸化炭素が使用されている。
【0039】
単段遠心圧縮機2は、利用側熱交換器5から流れ出た冷媒を吸入側に導く吸入管6と、吐出側から熱源側熱交換器3の入口まで伸びている吐出管7と、に接続されており、吸入管6から低圧の冷媒を吸入して圧縮した後に吐出管7に高圧の冷媒を吐出する遠心圧縮機である。
【0040】
四路切換弁15は、吐出管7の単段遠心圧縮機2側とは反対側に設けられており、冷媒回路における冷媒流れを切り換えることで冷房運転と暖房運転との切り換えを行う。冷房運転時には、熱源側熱交換器3を冷媒の放熱器として機能させつつ、利用側熱交換器5を冷媒の蒸発器として機能させる。暖房運転時には、利用側熱交換器5を冷媒の放熱器として機能させつつ、熱源側熱交換器3を冷媒の蒸発器として機能させる。なお、熱源側熱交換器3および利用側熱交換器5は、冷媒の放熱器として機能する場合には、空調対象空間の空気を加熱する、および/または、水等の流体を加熱する。なお、熱源側熱交換器3および利用側熱交換器5は、冷媒の蒸発器として機能する場合には、空調対象空間の空気を冷却する、および/または、水等の流体を冷却する。
【0041】
熱源側膨張機構4および利用側膨張機構8は、それぞれ通過する冷媒の圧力を下げる機構である。
【0042】
冷却管9aは、膨張機構4によって減圧された後の低圧の冷媒を、冷媒回路から分岐させ、後述するモータケーシング51の内部空間まで導く配管である(図2参照)。また、冷却管9bは、このモータケーシング51の内部空間を通過した低圧の冷媒を吸入管6に導く配管である。これにより、モータケーシング51の内部空間の圧力は、冷凍サイクルにおける低圧になっており、この低圧の冷媒によって、ロータ53及びステータ54が冷却されるようになっている。
【0043】
熱源側膨張機構4および利用側膨張機構8は、それぞれ通過する冷媒の圧力を下げる機構である。
【0044】
このように、ヒートポンプ装置1は、冷媒として二酸化炭素を使用する蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、空調や冷温水の生成を行う装置であり、圧縮機として単段遠心圧縮機2を使用している。このため、冷媒としてフロン等を使用する場合に比べて、冷媒の動作圧力が高くなっている。例えば、冷媒としてフロンの一種であるR134aを使用する場合には、冷凍サイクルの低圧が約0.29MPa(蒸発温度0℃)であり、冷凍サイクルの高圧が約0.77MPa(凝縮温度30℃)である。これに対して、冷媒として二酸化炭素を使用する場合には、冷凍サイクルの低圧が約3.5MPa(蒸発温度0℃)となり、冷凍サイクルの高圧が約7.2MPa(凝縮温度30℃)となり、圧力差が大きくなるため、漏れ流れを防止させるメリットが大きくなっている。
【0045】
(2)単段遠心圧縮機の構成
図2は、単段遠心圧縮機2の概略断面図である。図3は、図2の送風機の近傍を示す概略拡大断面図である。図4は、クローズドインペラの概略斜視図である。図5は、図3のさらなる部分拡大断面図である。
【0046】
ここで、送風機14及び回転軸52の回転中心をO、回転軸線をO−Oとし、回転軸線O−Oに沿う方向を軸方向又は前後方向とする。なお、軸に近づく方向を径方向内側(回転半径方向の内側)とし、軸から遠ざかる方向を径方向外側(回転半径方向の外側)とする。
【0047】
単段遠心圧縮機2は、主として、モータ50と、圧縮機構10と、を有している。
【0048】
(2−1)モータ50
モータ50は、圧縮機構10を駆動するモータであり、主として、モータケーシング51と、回転軸52と、ロータ53と、ステータ54とを有している。
【0049】
モータケーシング51の内部には、回転軸52、ロータ53及びステータ54を収容する空間が形成されている。
【0050】
回転軸52は、モータケーシング51に固定された第1ラジアル軸受55及び第2ラジアル軸受56によって回転自在に支持されている。回転軸52の軸方向一端(図2における左端)は、圧縮機構10側に突出している。回転軸52の軸方向他端(図2における右端)は、モータケーシング51に固定されるスラスト軸受57によって摺動可能に支持されている。
【0051】
ロータ53は、軸方向における第1ラジアル軸受55と第2ラジアル軸受56との間において、回転軸52と一体回転するように回転軸52に軸支されている。
【0052】
ステータ54は、ロータ53の外周を囲むように設けられており、モータケーシング51に回転不能に支持されている。
【0053】
(2−2)圧縮機構10
圧縮機構10は、単段の遠心式の圧縮機構である。
【0054】
圧縮機構10は、主として、圧縮機構ケーシング11と、送風機14とを有している。
【0055】
(圧縮機構ケーシング11)
圧縮機構ケーシング11には、主として、吸込口11aと、吐出口11bと、送風機ハウジング11cとが形成されている。
【0056】
吸込口11aは、圧縮機構ケーシング11の軸方向一端(図2における左端)に向かって開口しており、吸入管6に接続されている。
【0057】
吐出口11bは、圧縮機構ケーシング11の周方向外端(図2における上端)に向かって開口しており、吐出管7に接続されている。
【0058】
送風機ハウジング11cは、図3の部分拡大断面図に示すように、送風機14を回転自在に収容しており、主として、前面壁11xと、外周壁11yと、シールプレートとしての背面壁11zとによって形成されている。
【0059】
前面壁11xは、背面側でかつ径方向内側に向かって膨出しており、吸込口11aの後ろ側と吐出口11bの内側とをなだらかに繋いでいる、回転軸を中心とする環状の膨出面である。この前面壁11xは、送風機14の後述する樹脂製補強層13の外周縁部と対向するように形成されている。
【0060】
外周壁11yは、吐出口11bの内側から軸方向後方に向けて伸びている、円筒形状面である。シールプレート11zは、回転軸52の外周面近傍を内周端面として径方向外側に広がった円盤形状に形成されている。
【0061】
(送風機14)
送風機14は、主として、クローズドインペラ12と、その外周に固定された樹脂製補強層13とを有している。
【0062】
クローズドインペラ12は、主として、ハブ121と、ハブ121の前面側でかつ径方向外側に配置された複数の羽根122、123と、シュラウド125とが一体化された、アルミ合金からなる羽根車である。このクローズドインペラ12は、ハブ121の前後方向に延びる回転軸52を軸心として回転する。
【0063】
ハブ121は、その前方から後方に向けて拡径する略円錐形状を有しており、回転軸52と一体回転するように回転軸52に軸支されている。なお、このハブ121は、軽量化の観点から、軸周辺部分や外縁部分を除く内側が中空となっていることが好ましい。
【0064】
ハブ121の後方は、径方向に広がった円形状平面であるハブ背面121zが形成されており、送風機ハウジング11cのシールプレート11zと対向している。ハブ121の前方は、径方向に広がっており、ハブ背面121zよりも半径が小さい円形状平面であるハブ前面121wが形成されており、吸入側を向いている。ハブ121の径方向外側端部は、軸方向と中心軸が共通となっており、半径がハブ背面121zと同等であるハブ円筒形状面121yが形成されており、送風機ハウジング11cの外周壁11yと対向している。ハブ121の前方でかつ径方向外側には、後方でかつ径方向内側に向けてなだらかに窪んでおり、ハブ前面121wの径方向外周縁からハブ円筒形状面121yの前縁までをなだらかに繋ぐ拡径湾曲面121xが形成されている。
【0065】
クローズドインペラ12の拡径湾曲面121xには、大羽根122と小羽根123とが、周方向に交互に並んで、面同士が概ね等間隔になるように設けられている。これらの大羽根122および小羽根123は、いずれも、クローズドインペラ12の拡径湾曲面121xから送風機ハウジング11cの前面壁11x側に向けて伸びている。また、大羽根122および小羽根123は、いずれも、前面視において左巻となるように螺旋状に伸びることにより、いわゆる「後ろ向き羽根」を構成している。
【0066】
すなわち、大羽根122および小羽根123は、ハブ前面121w側からハブ背面121z側に向かうにつれて、径方向に拡大しながら、左に旋回するように伸びている。
【0067】
さらに、大羽根122および小羽根123の前面側端部の長手方向と、径方向外側端部の長手方向とは、互いにねじれの関係にある。このねじれの形状は、大羽根122および小羽根123の根元とは反対側(送風機ハウジング11cの前面壁11x側)が、ハブ前面121w側からハブ背面121z側に向かうにつれて、左巻きに旋回するようにして形成されている。
【0068】
なお、各大羽根122は、それぞれ、クローズドインペラ12の拡径湾曲面121xの前方端部から、径方向外側端部がハブ背面121zの径方向外側端部と共通する部分まで伸びている。
【0069】
これに対して、各小羽根123は、各大羽根122の間に配置されており、軸方向においてハブ前面121wとハブ背面121zとの中間程度の位置から後方に向けて、径方向外側端部がハブ背面121zの径方向外側端部と共通する位置まで伸びている。
【0070】
シュラウド125は、図3、図4、図5に示すように、後方に向かうにつれて径方向外側に拡径するように形成されており、大羽根122および小羽根123を、前方でかつ径方向外側から覆っている。シュラウド125の前面側端部は、吸入管6側を向いており、軸方向においてハブ121のハブ前面121wと同じ位置で広がったシュラウド前面125zを構成している。シュラウド125の径方向外側端部は、吐出管7側を向いており、径方向においてハブ121のハブ円筒形状面121yと同じ位置で広がったシュラウド円筒形状面125yを構成している。シュラウド125の前方でかつ径方向外側の面は、送風機ハウジング11cの前面壁11xに対向するように湾曲して周方向に連なったシュラウド外曲面125xを構成している。シュラウド125は、シュラウド外曲面125xの裏面側が、径方向内側でかつ後方に向かって膨出したシュラウド内曲面125uを構成している。
【0071】
大羽根122は、クローズドインペラ12の拡径湾曲面121xに対して略垂直で、かつ、シュラウド125のシュラウド内曲面125uに対しても略垂直となるように伸びた面部材を構成している。この大羽根122は、図4に示すように、対向面122xと、径方向外縁端面122yと、を有している。対向面122xは、前方でかつ径方向外側を法線方向とし、シュラウド125のシュラウド内曲面125uと略面平行に対向している。なお、対向面122xは、クローズドインペラ12が回転することで描かれる大羽根122の外周縁の軌跡の接線方向に対して平行に広がっている端面ということもできる。径方向外縁端面122yは、吐出管7側に通じる径方向外側を法線方向とした面を構成しており、ハブ円筒形状面121yおよびシュラウド円筒形状面125yと同一面上に位置している。
【0072】
小羽根123は、大羽根122と同様に、クローズドインペラ12の拡径湾曲面121xに対して略垂直で、かつ、シュラウド125のシュラウド内曲面125uに対しても略垂直に伸びた面部材を構成している。この小羽根123は、図4に示すように、対向面123xと、径方向外縁端面123yと、を有している。対向面123xは、前方でかつ径方向外側を法線方向とし、シュラウド125のシュラウド内曲面125uと略面平行に対向している。なお、対向面123xは、クローズドインペラ12が回転することで描かれる小羽根123の外周縁の軌跡の接線方向に対して平行に広がっている端面ということもできる。径方向外縁端面123yは、吐出管7側に通じる径方向外側を法線方向とした面を構成しており、ハブ円筒形状面121yおよびシュラウド円筒形状面125yと同一面上に位置している。
【0073】
このように、大羽根122および小羽根123は、ハブ121の拡径湾曲面121xと、シュラウド125のシュラウド内曲面125uと、の間に囲まれた空間に設けられている。このハブ121の拡径湾曲面121xとシュラウド125のシュラウド内曲面125uに囲まれた空間は、大羽根122同士、もしくは、大羽根122と小羽根123との間において流路を構成している。また、このハブ121の拡径湾曲面121xと、シュラウド125のシュラウド内曲面125uと、の最短距離は、前方(吸入側)において最も長く、冷媒が流路を進む方向に向かうにつれて短くなり、径方向外側端部(吐出側)において最も短くなるように形成されている。
【0074】
なお、クローズドインペラ12のシュラウド外曲面125xは、送風機ハウジング11cの前面壁11xと対向するように形成されている。
【0075】
シュラウド125の板厚は、大羽根122または小羽根123の板厚以下であることが好ましく、本実施形態においては、大羽根122の板厚(L)と小羽根123の板厚(L)とシュラウド125の板厚は全て等しく構成されている。
【0076】
以上のクローズドインペラ12は、ハブ121と大羽根122と小羽根123とが一体に成型された後、大羽根122の対向面122xおよび小羽根123の対向面123xと、シュラウド125のシュラウド内曲面125uと、が面接合するように、ロウ付けされることで得られる。なお、クローズドインペラ12の製造方法は特に限定されるものではなく、可能であれば、ロウ付けでなく、切削加工によって得られるものであってもよい。
【0077】
樹脂製補強層13は、クローズドインペラ12のシュラウド外曲面125xの径方向外側に固定されており、クローズドインペラ12と一体に回転する。この樹脂製補強層13は、クローズドインペラ12とは異なる材質であって、同程度の強度を有しており比重が軽い材質によって構成されている。ここでの比重としては、特に限定されないが、例えば、クローズドインペラ12の材質と樹脂製補強層13の材質の比重の関係が2.5:1から1.5:1の間であることが好ましく、2:1程度であることがより好ましい。具体的には、樹脂製補強層13は、繊維強化プラスチックを含んだ紐状樹脂部材によって構成されており、カーボン繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)を含んでいることがより好ましい。なお、樹脂製補強層13の材質は、クローズドインペラ12の材質よりも、使用環境下における線熱膨張係数が小さいものが好ましい。この樹脂製補強層13は、紐状樹脂部材がクローズドインペラ12のシュラウド外曲面125xの径方向外側に対して張力が与えられた状態で巻き付けられることにより固定されている。より具体的には、樹脂製補強層13の紐状樹脂部材は、自身の張力によって、クローズドインペラ12のシュラウド外曲面125xを径方向外側から締め付けるように力を作用させている。本実施形態の樹脂製補強層13の紐状樹脂部材は、1本に束ねられた繊維によって構成されており、クローズドインペラ12の前方から軸方向を中心として拡径していくようにして径方向外側まで巻き付けるか、もしくは、クローズドインペラ12の径方向外側から軸方向を中心として縮径していくようにして前方まで巻き付けている。なお、樹脂製補強層13は、クローズドインペラ12のシュラウド外曲面125xに対して接着剤を介して固定されており、紐状樹脂部材の張力と接着剤の接着力との両方によって強固に固定されている。この接着剤は、特に限定されるものではないが、例えば、熱硬化性樹脂であることが好ましく、中でもエポキシ樹脂が好ましい。接着方法としては、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂の接着剤が入れられた含浸槽に浸されたカーボン繊維強化プラスチックを、クローズドインペラ12のシュラウド外曲面125xに巻き付けることで、張力と接着力によって強固に固定する方法が挙げられる。
【0078】
以上のように、本実施形態の送風機14は、完成したクローズドインペラ12に対して樹脂製補強層13を固定させることによって得られる。
【0079】
なお、送風機14の前方でかつ径方向外側の縁部は、樹脂製補強層13による曲面で構成されており、この曲面は、送風機ハウジング11cの前面壁11xと対面するように、送風機ハウジング11cと送風機14とが配置されている。この送風機14の樹脂製補強層13の曲面と、送風機ハウジング11cの前面壁11xと、の間には、前方(吸入側)から径方向外側端部(吐出側)にかけて、同程度の僅かな隙間が設けられている。
【0080】
上述した送風機14は、モータ50が駆動することで、前面視において右回転(図4において矢印で示す回転進行方向R)することにより、送風機14を構成しているハブ121、大羽根122、小羽根123およびシュラウド125は一体に回転し、送風機ハウジング11cは回転しない。これにより、送風機14は、吸入管6を介して二酸化炭素冷媒を吸入し、ハブ121の拡径湾曲面121xとシュラウド125のシュラウド内曲面125uとの間の空間において、大羽根122同士もしくは大羽根122と小羽根123との間に形成された通路を通過させる際に、流速を増大させ、吐出管7に向けて吐出させる。このように流速が増した状態で吐出された二酸化炭素冷媒は、デフューザにおいて、その速度エネルギが圧力のエネルギに変換され、高圧冷媒となる。
【0081】
(3)特徴
上記実施形態の単段遠心圧縮機2では、送風機14が備えるインペラとして、クローズドインペラ12を採用しているため、オープンインペラのような回転する羽根と回転しない壁面との間を介して生じる流体の漏れ流れを防止することができ、運転効率を高めることが可能になっている。
【0082】
このクローズドインペラ12のシュラウド125は、その板厚が、大羽根122や小羽根123の板厚以下となるように(上記実施形態では大羽根122の板厚および小羽根123の板厚と等しくなるように)薄く形成されている。このため、ハブ121の拡径湾曲面121xとシュラウド125のシュラウド内曲面125uとの間の空間において、大羽根122同士もしくは大羽根122と小羽根123との間に形成された流路を、板厚が分厚く形成されている従来例と比べて、より広くすることができる。これにより、さらに運転効率を向上させることができている。
【0083】
ここで、このようにシュラウド125の板厚が薄く形成されている場合には、分厚く形成されている場合と比べて、流体の流速や圧力に対する強度が低下している。このようにクローズドインペラ12の強度が低下していると、特に、高速回転させたり、高圧の流体を用いる場合には、使用に耐えきれなくなるおそれがある。しかし、上記実施形態の送風機14では、クローズドインペラ12のシュラウド125の径方向外側に紐状樹脂部材で構成された樹脂製補強層13が巻き付けられて張力が作用した状態で固定されている。そして、この樹脂製補強層13の材質として、クローズドインペラ12を構成する金属と同程度の強度を有する材質を採用することで、シュラウド125の板厚を薄く形成したことによる強度不足を解消することができている。
【0084】
さらに、この樹脂製補強層13の材質は、クローズドインペラ12を構成している金属よりも比重が軽い。このため、従来のクローズドインペラと比較して、回転体である送風機14自体の重量を軽量化させることができている。これにより、運転条件の変化に対して即応することが可能になっている。
【0085】
以上によって、強度の向上および軽量化を図りつつ、運転効率を向上させることが可能になっている。
【0086】
特に、二酸化炭素を冷媒として使用することで、フロン等を使用する場合よりも動作圧力が高い冷凍サイクルが行われる場合であっても(より高い強度が求められる使用環境下であっても)強度の確保を軽量な材質によって行うことができている。
【0087】
なお、樹脂製補強層13の材質として、クローズドインペラ12の材質よりも使用環境下における線熱膨張係数が小さいものを採用した場合には、送風機14全体の形状が崩れることを防止できる。
【0088】
(4)他の実施形態
(4−1)
上記実施形態では、クローズドインペラ12のシュラウド125のシュラウド外曲面125xは、なだらかな曲面である場合を例に挙げて説明した。
【0089】
しかし、本発明はこれに限られず、例えば、図6に示すように、シュラウド225において凹凸形状面を有するシュラウド外曲面225xが採用されたクローズドインペラ212を備える圧縮機構210であってもよい。
【0090】
このシュラウド外曲面225xの凹凸形状は、特に限定されるものではなく、例えば、シュラウド外曲面225xの周方向に沿うように複数の溝が設けられて構成されていてもよいし、螺旋状に溝が設けられて構成されていてもよいし、シュラウド外曲面が前面側から背面側に向けて階段状に形成されていてもよい。シュラウド225のシュラウド外曲面225xが凹凸形状を有している場合であっても、内側の面はなだらかな曲面であることが好ましい。
【0091】
この凹凸形状は、回転体としての送風機の重量を低減させる観点から、最大厚みが大羽根122や小羽根123の厚み以下となるように形成されることが好ましい。
【0092】
なお、製造の容易性の観点からは、シュラウド外曲面125xの凹凸形状は、軸方向に平行な円周面と、径方向に平行な円形状面と、から構成されることが好ましい。
【0093】
また、樹脂製補強層13の紐状樹脂部材の固定強度をより十分に確保する観点からは、凹凸形状の溝部分が径方向内側に窪んで形成されていることが好ましい。これにより、張力により周方向外側からシュラウド外曲面125xを締め付けている紐状樹脂部材が、より半径の小さい方向にずれ落ちてしまうことを効果的に防止することができる。
【0094】
(4−2)
上記実施形態では、樹脂製補強層13として、1本の長い紐状樹脂部材をシュラウド外曲面125xの径方向外側から複数回巻き付けた構成を例に挙げて説明した。
【0095】
しかし、本発明はこれに限られず、例えば、短い紐状樹脂部材の1つ1つを、周方向に1周ずつ巻き付けるようにして固定されていてもよい。また、比較的短い紐状樹脂部材の1つ1つを、周方向に複数周ずつ巻き付けるようにして固定されていてもよい。
【0096】
(4−3)
上記実施形態では、樹脂製補強層13は、シュラウド外曲面125xに対して厚み方向(径方向)に1重に設けられている場合を例に挙げて説明した。
【0097】
しかし、本発明はこれに限られず、例えば、紐状樹脂部材は、シュラウド外曲面125xに対して厚み方向(径方向)に複数層設けられていてもよい。
【0098】
(4−4)
上記実施形態では、樹脂製補強層13の材質としてカーボン繊維強化プラスチックを用いた場合を例に挙げて説明した。
【0099】
しかし、本発明はこれに限られず、例えば、樹脂製補強層13の材質としては、クローズドインペラ12の材質(合金等の金属)と同程度の強度を有しており、クローズドインペラ12の材質よりも軽い性質のものであれば特に限定されるものではなく、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のエンジニアリングプラスチックや、ポリフェニレンスルファド(PPS)のようなスーパーエンジニアリングプラスチック等を用いてもよい。
【0100】
(4−5)
上記実施形態では、大羽根122および小羽根123が、いずれも、前面視において左巻となるように螺旋状に伸びることにより、いわゆる「後ろ向き羽根」を構成している場合を例に挙げて説明した。
【0101】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、フィンは、例えば、いわゆる「前向き羽根」や「径向き羽根」を構成していてもよい。
【0102】
この場合であっても、上記実施形態と同様の漏れ流れ抑制効果を得ることができる。
【0103】
(4−6)
上記実施形態では、大羽根122および小羽根123について、インペラ12の拡径湾曲面121xに対して略垂直に設けられている場合を例に挙げて説明した。
【0104】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、大羽根もしくは小羽根またはこれらの両方が、インペラの拡径湾曲面に対して垂直ではなく、回転進行方向Rもしくは回転進行方向Rとは反対側に傾斜して設けられていてもよい。
【0105】
この場合であっても、上記実施形態と同様の漏れ流れ抑制効果を得ることができる。
【0106】
(4−7)
上記実施形態では、大羽根122だけでなく小羽根123も設けられた、インペラ12を例に挙げて説明した。
【0107】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、小羽根が設けられておらず、大羽根のみが設けられているインペラであってもよい。
【0108】
(4−8)
上記実施形態では、単段遠心圧縮機2を例に挙げて説明した。
【0109】
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、上記実施形態の遠心圧縮機を、互いに直列および/または並列に複数段接続させて冷媒回路を構成してもよい。
【0110】
(4−9)
上記実施形態および他の実施形態(4−1)から(4−8)において記載した事項を、適宜組み合わせ遠心圧縮機についても、本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明の遠心圧縮機は、強度の向上および軽量化を図りつつ、運転効率を向上させることができるため、いわゆるクローズドインペラを有する遠心圧縮機において特に有用である。
【符号の説明】
【0112】
2 単段遠心圧縮機(遠心圧縮機)
12 クローズドインペラ
13 樹脂製補強層
122 大羽根(羽根)
123 小羽根(羽根)
R 回転進行方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0113】
【特許文献1】特開平3−141899号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の羽根(122、123)と、前記複数の羽根を回転半径方向外側から覆うシュラウド(125)と、が互いに接合されている、金属製のクローズドインペラ(12)と、
前記シュラウドの前記回転半径方向外側に固定された樹脂製補強層(13)と、
を備えた遠心圧縮機(2)。
【請求項2】
前記樹脂製補強層は、紐状樹脂部材(13a)によって構成されており、
前記紐状樹脂部材は、前記シュラウドの前記回転半径方向外側に巻き付いている、
請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記紐状樹脂部材は、自身の張力によって前記シュラウドを外側から締め付けている、
請求項2に記載の遠心圧縮機。
【請求項4】
前記紐状樹脂部材は、カーボン繊維強化プラスチックを含んでいる、
請求項2または3に記載の遠心圧縮機。
【請求項5】
前記シュラウド(225)の前記回転半径方向外側の端部は、凹凸形状を有している、
請求項2から4のいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
【請求項6】
前記複数の羽根の厚みと、前記シュラウドの厚みと、は等しい、
請求項1から5のいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
【請求項7】
二酸化炭素が冷媒として用いられる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の遠心圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−24057(P2013−24057A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157233(P2011−157233)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】