説明

遠隔操作システム、制御方法、及び、制御プログラム

【課題】 複数の家電機器を制御するために、複数回電子メールを送信する必要のない技術を提供する。
【解決手段】 各々が、設定情報を受信すると該受信した設定情報に従い動作を行なう複数の家電機器であって設定情報で設定すべき設定項目を示す情報ラベルが装置されている家電機器と、情報端末とが接続され、入力手段及び出力手段を有する携帯端末と、情報端末とが接続される遠隔操作システムであって、携帯端末が、各情報ラベルから、設定情報を読み取り、出力手段に、読み取った各家電機器の設定項目を出力し、入力手段から入力された、出力した家電機器毎の設定項目に対する設定情報を情報端末に送信し、情報端末が、送信された家電機器毎の設定情報を受信し、家電機器の各々に、受信した設定情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家電機器等の遠隔操作に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ビデオデッキ、テレビ、エアコン、風呂給湯器等々の家電機器には、赤外線や電波を使用したリモートコントロール装置(以下、リモコン装置という)が付属し、離れた場所から家電機器を遠隔操作できるようになっている。これらの家電機器は、予約動作機能を有し、予約時刻に放送番組の録画/録音や、室温の調整等を行なうことが可能である。
【0003】
また、インターネットの普及に伴い、PC(Personal Computer)や携帯電話等のみならず、例えばビデオデッキ、テレビ、エアコン、風呂給湯器等の家電機器でも、電子メール等の情報の送受信機能を有するものがある。このような情報の送受信機能を有する家電機器は、インターネット等の通信ネットワークを介して、家電機器の予約操作などの遠隔操作を行うことも可能である。このような技術が、特許文献1に記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−344644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、携帯端末で、家電制御を遠隔操作するための電子メールを作成して送信するものである。この制御するための電子メールの記述内容にはルールがあり、特許文献1に記載の技術で制御対象機器を遠隔操作する場合、ユーザが、そのルールを覚えている必要がある。従って、そのルールを覚えていない場合には、ルールを確認するために、ルールを記憶装置に記憶している情報端末等に、それらの情報を確認するための電子メールを送信等して確認する必要がある。このように、制御対象機器を遠隔操作するまでに、複数回、電子メールの送受信を行うことが想定される。
【0006】
また、ユーザ宅内に、電子メールで遠隔操作可能な家電機器が複数ある場合、例えばユーザの帰宅時間に合わせてエアコンにより室内温度を調節し、風呂給湯器を動作させて風呂をわかす等、複数の家電機器の制御を同時に行なう場合が考えられる。この場合、特許文献1に記載の技術では、複数の家電機器の各々に作成した電子メールを送信する必要がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、家電機器を電子メールで制御するシステムにおいて、複数回電子メールを送信する必要のない技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、設定情報を受信すると該受信した設定情報に従い動作を行なう複数の制御対象機器であって前記設定情報で設定すべき設定項目を含む情報を示す情報ラベルが各々に装置されている制御対象機器と、情報端末とが接続され、入力手段及び出力手段を有する携帯端末と、前記情報端末とが接続される遠隔操作システムであって、前記携帯端末が、前記各情報ラベルから、設定項目を読み取る情報ラベル読取手段と、前記出力手段に、前記読み取った前記各制御対象機器の設定項目を出力する設定項目出力手段と、前記入力手段から入力された、前記制御対象機器毎の設定項目に対する設定情報を前記情報端末に送信する設定情報送信手段と、を有し、前記情報端末が、前記携帯端末から送信された前記制御対象機器毎の設定情報を受信する設定情報受信手段と、前記制御対象機器の各々に、前記受信した設定情報を送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の技術によれば、ユーザが遠隔操作するためのルールを覚えていない場合や、複数の家電機器を遠隔操作する場合でも、複数回電子メールを送信する必要がない。従って、複数の電子メールで操作するための時間と通信費用を削減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態の遠隔操作システムの構成例を示す図である。本実施形態の遠隔操作システムは、制御対象機器を、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報端末を用いて遠隔操作するシステムに適用した例である。なお、ここでは、制御対象機器は、例えば、ビデオデッキ等の録画装置、エアコン、風呂給湯器等の家庭用機器であるものとして説明するが、これに限られるわけではなく、通信機能を有し、受信した設定情報に従い動作することの可能な機器であればよい。
【0012】
図1において、本実施形態の遠隔操作システムは、携帯端末100、情報端末101、家電機器102、情報ラベル103等を有する。携帯端末100と情報端末101とは、無線基地局104、通信ネットワーク105を介して接続される。
【0013】
携帯端末100は、例えば、携帯電話やPDA等である。携帯端末100は、後述する情報ラベル103に示される情報を読み取り、読み取った情報から、各家電機器102への動作を指示する電子メールを送信する。
【0014】
情報端末101は、携帯端末100からの電子メールに従い、家電機器102を遠隔操作するための設定情報を含む電子メール送信する。
【0015】
家電機器102は、通信機能を有し、受信した設定情報に従い動作することの可能な機器である。以下、各家電機器102を特に区別して説明する場合、例えば「家電機器102a」というように符号を装置して説明する。
【0016】
図1の例において、家電機器102aは、例えばビデオデッキやHDD(Hard Disk Drive)レコーダ等の録画装置である。家電機器102bは、エアコンである。家電機器102cは、風呂給湯器である。各家電機器102は、情報端末101から送信された設定情報に従い動作する。なお、このような、設定情報に従い動作する家電機器102は、従来技術と同じである。
【0017】
各家電機器102には、情報ラベル103が装置されている。各情報ラベル103は、自身が装置されている家電機器102を遠隔操作するために必要な情報を示す。具体的には、情報ラベル103は、例えば、バーコードや2次元バーコード等のプリントされたラベル、RFID(Radio Frequency Identification)タグ等のICチップ等の情報記録媒体を貼り付けたものである。情報ラベル103がバーコードや2次元バーコード等のプリントされたラベル等である場合、家電機器102を遠隔操作するために必要な情報は、そのバーコードや2次元バーコード等で示される。また、情報ラベル103がRFIDタグ等の情報記録媒体である場合、家電機器102を遠隔操作するために必要な情報は、その情報記録媒体部(図示略)に格納される。この家電機器102を遠隔操作するために必要な情報の詳細については後述する。
【0018】
なお、以下、各情報ラベル103を特に区別して説明する場合、例えば「情報ラベル103a」というように符号を装置して説明する。
【0019】
無線基地局104は、携帯端末100と通信ネットワーク105とを接続する。通信ネットワーク105は、例えば、一般公衆回線、ブロードバンド回線、インターネット等である。
【0020】
なお、本実施形態のシステムにおいて、制御対象機器である家電機器102の種類は、図1に示すものに限られるわけではなく、例えば、照明、炊飯器、電子レンジ、湯沸し機能付ポット等、任意の種類の機器に対し適応可能である。また、制御対象機器である家電機器102の数は、図1に示すものに限られるわけではなく任意でよい。
【0021】
また、携帯端末100の数は図1に示されるものに限られるわけではなく、任意でよい。同様に、情報端末101の数も任意でよい。情報端末101が複数である場合、後述する情報端末101の機能を、各情報端末101が分散して有していても良い。
【0022】
また、本実施形態のシステムは、制御対象機器である家電機器102そのものは従来技術と同じであり、各家電機器102に情報ラベル103を装置しておき、携帯端末100でその情報ラベル103に示される情報を読み取り、読みとった情報に従い設定情報を入力して情報端末に送信し、情報端末101が、各家電機器102に、設定情報を含む電子メールを送信する点が、従来技術とは異なる。
【0023】
次に、上記システムを構成する各機器の詳細を説明する。
【0024】
まず、携帯端末100の構成例を、図2を参照して説明する。
【0025】
図2において、携帯端末100は、2次記憶部210、演算部220、メモリ230、無線通信部240、入力装置250、出力装置260、読取装置270等を有する。
【0026】
読取装置270は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラやバーコード読み取り装置、リーダ等、情報ラベル103のバーコードや2次元バーコード等、情報記録媒体の記録部内の情報等を読み取ることの可能なものである。
【0027】
2次記憶部210は、制御情報テーブル211、標準設定テーブル212等を記憶する。これらのテーブルは、読取装置270により読み取られた機器情報、機器設定フォーマット情報等と、後述する動作例によりユーザから入力された情報等から作成される。これらのテーブルの詳細については後述する。
【0028】
演算部220は、例えばMPU(Micro Processing Unit)等の演算装置である。演算部220は、図示しないプログラムを実行することにより、処理受付部221、読取制御部222、登録部223、設定受付部224、送信部225等を実現する。処理受付部221は、ユーザからの処理指示を受け付ける。読取制御部222は、読取装置270を制御し、情報ラベル103の情報を読み取る。登録部223は、家電機器102に関する情報の登録を受け付け、制御情報テーブル211、標準設定テーブル212に格納する。設定受付部224は、家電機器102を制御するための設定情報を受け付ける。送信部225は家電機器102を制御するための設定情報を含む電子メールを情報端末101に送信する。入力装置250は、例えば、複数のボタン等である。出力装置260は、例えば、液晶モニタ、スピーカ等である。
【0029】
次に、家電機器102、情報ラベル103の各々の構成例を、図3を参照して説明する。
【0030】
まず、家電機器102について説明する。家電機器102は、録画機能、暖房/冷房/除湿機能、湯沸し機能等、家電機器102としての機能の他に、設定情報を含む電子メールを受信し、その設定情報に従い動作する機能を有する。図3では、この機能を実現する構成例を示す。
【0031】
図3において、家電機器102は、記憶部310、演算部320、USB(Universal Serial Bus)制御部330等を有する。
【0032】
記憶部310は、動作設定テーブル311を記憶する。動作設定テーブル311は、例えば、現在行なっている動作の設定情報や、予約されている動作の設定情報等を格納するものである。動作設定テーブル311は、具体的には、例えば、録画、給湯開始、暖房ON、冷房ON等、自身の行なう動作、その動作を開始及び終了する日時、その動作を行なうチャネルや温度等のパラメータ等が対応付けて格納される。このような動作設定テーブル311は、従来技術の家電機器の有するものと同じであるので、詳細は省略する。
【0033】
演算部320は、例えばMPU等の演算装置である。演算部320は、図示しないプログラムを実行することにより、状態通知部321、制御部322を実現する。状態通知部321は、情報端末101からの要求に応じて、自身の状態情報を送信する。この状態情報とは、例えば、何かの指示を受け付けるまで待機している状態、何らかの動作予約が設定されている状態、何らかの動作を行なっている状態等である。制御部322は、受信した設定情報等を動作設定テーブル311に格納し、さらに、動作設定テーブル311により設定されている情報に従い動作を制御する。
【0034】
USB制御部330は、図示しないUSBポートを介しての情報の入出力を制御する。このUSBポートには、情報端末101と通信するための通信機器(図示略)が接続されている。
【0035】
次に、情報ラベル103について説明する。家電機器102の各々には、情報ラベル103が装置されている。なお、上述のように、これらの情報ラベル103は、例えば、バーコードや2次元バーコード等のプリントされたラベル、情報記録媒体等であり、後述する情報を保持可能なものであればよく、特に限定するものではない。
【0036】
情報ラベル103の各々は、機器設定フォーマット情報341、機器情報342等を保持する。機器設定フォーマット情報341は、家電機器102を遠隔操作するために必要な設定項目である。機器情報342は、家電機器102と接続するための情報である。機器設定フォーマット情報341、機器情報342の詳細については後述する。
【0037】
なお、情報ラベル103の各々は、予め、機器設定フォーマット情報341、機器情報342等の情報を有しているものとする。この機器設定フォーマット情報341、機器情報342等の情報は、例えば、販売時に情報ラベル103にプリント又は格納等されていてもよく、また、情報端末101等が、プリンタ又はリーダライタ(何れも図示略)等により、機器設定フォーマット情報341、機器情報342等の情報をプリント又は格納等してもよい。
【0038】
次に、情報端末101の構成例を、図4を参照して説明する。
【0039】
図4において、情報端末101は、2次記憶部410、演算部420、メモリ430、通信部440、入力装置450、出力装置460、USB制御部470等を有する。
【0040】
2次記憶部410は、携帯端末情報テーブル411、状態テーブル412等を記憶する。携帯端末情報テーブル411は、各携帯端末100から送信された電子メールに含まれる設定情報等を格納する。状態テーブル412は、各家電機器102の状態情報を格納する。携帯端末情報テーブル411、状態テーブル412の詳細は後述する。
【0041】
演算部420は、例えばCPU等であり、図示しないプログラムを実行することにより、状態取得部421、設定受付部422、重複判定部423、設定部424、再設定部425等を実現する。状態取得部421は、各家電機器102の状態情報を取得する。設定受付部422は、携帯端末100からの設定情報を含む電子メールを受け付ける。重複判定部423は、受け付けた電子メールに含まれる設定情報と重複する設定が、既に家電機器102に設定されているか否か判定する。設定部424は、受け付けた電子メールから抽出等した設定情報を家電機器102に送信する。再設定部425は、受け付けた電子メールから抽出等した設定情報の再送信を行なう。
【0042】
情報端末101は、通信部440を介して、通信ネットワーク105と接続する。入力装置450は、例えば、キーボードやマウス、マイク等である。出力装置460は、例えば、ディスプレイ等である。USB制御部470は、図示しないUSBポートを介して情報の入出力を制御する。このUSBポートには、家電機器102等と通信するための通信機器(図示略)が接続されている。
【0043】
次に、上述の各機器の記憶している情報の一例について説明する。
【0044】
まず、情報ラベル103の保持している情報について説明する。
【0045】
機器設定フォーマット情報341の一例を図5に示す。なお、図5に一例を示す機器設定フォーマット情報341は、家電機器102がエアコンである場合の例である。
【0046】
図5において、機器設定フォーマット情報341は、制御対象の家電機器102であるエアコンの設定項目として、月日501、開始時間502、動作継続時間503、操作内容504、設定パラメータ505等を有する。図5の例の場合、制御対象の家電機器102はエアコンであるので、操作内容504は「暖房」、「冷房」、「除湿」の何れかが設定可能であることを示す。また、設定パラメータ505は、「暖房」又は「冷房」での設定温度、及び、「除湿」での湿度を設定することを示す。
【0047】
機器情報342の一例を図6に示す。なお、図6に一例を示す機器情報342は、家電機器102がエアコンである場合の例である。
【0048】
図6において、機器情報342は、機器名601、製造No.(番号)602、接続情報603等を含む。機器名601は、家電機器102の名称である。製造No.602は、家電機器102の製造番号である。接続情報603は、対応する機器名601及び製造No.602の家電機器102と接続するための情報であり、例えば、この情報ラベル103の装置されている家電機器102の有する通信機器のMAC(Media Access Control)アドレス等である。
【0049】
次に、携帯端末100の有する情報について説明する。
【0050】
まず、制御情報テーブル211の一例を、図7を参照して説明する。
【0051】
図7において、制御情報テーブル211は、機器名701、製造No.702、接続情報703、キーワード704、グループ705、月日706、動作時間707、操作内容708、設定パラメータ709等を有する。機器名701、製造No.702、接続情報703、キーワード704、グループ705、月日706、動作時間707、操作内容708、設定パラメータ709等は互いに対応付けられている。
【0052】
機器名701は、操作対象の家電機器102の名称である。製造No.702は、家電機器102の製造番号である。接続情報703は、対応する機器名701及び製造No.702の家電機器102と接続するための情報であり、例えば、MACアドレス等である。キーワード704は、同一の機器名701の家電機器102を識別するための任意の文字列である。グループ705は、対応する機器名701及び製造No.702の家電機器102を含む1つ以上の家電機器102を一括で操作するための名称である。即ち、ユーザは、後述する動作例により、グループを指定すると、そのグループと一致するグループ705と対応付けられた各家電機器102の動作をまとめて設定し、1つの電子メールで制御を指示することが可能となる。月日706は、対応する機器名701及び製造No.702の家電機器102に対し標準設定情報を用いて制御する月日である。動作時間707は、対応する機器名701及び製造No.702の家電機器102が動作を行なう時間である。操作内容708は、対応する機器名701及び製造No.702の家電機器102が行なう動作である。設定パラメータ709は、対応する機器名701及び製造No.702の家電機器102の行なう動作の詳細を設定する値である。
【0053】
なお、制御情報テーブル211において、機器名701、製造No.702、接続情報703、操作内容708、設定パラメータ709等は、上述の機器設定フォーマット情報341、機器情報342等から読み取った情報である。また、制御情報テーブル211において、キーワード704、グループ705、月日706等は、後述する動作例によりユーザが登録する情報を追加したものである。
【0054】
次に、標準設定テーブル212の一例を、図8を参照して説明する。なお、図8では、制御対象の家電機器102がエアコンである場合の例を示す。なお、この標準設定テーブル212は、上述の制御情報テーブル211において設定されている各家電機器102の、標準設定情報を格納するものである。
【0055】
図8において、標準設定テーブル212は、機器名801、製造No.802、接続情報803、キーワード804、グループ805、動作時間806、操作内容807、設定パラメータ808等を有する。機器名801、製造No.802、接続情報803、キーワード804、グループ805、動作時間806、操作内容807、設定パラメータ808等は互いに対応付けられている。
【0056】
機器名801は、操作対象の家電機器102の名称である。製造No.802は、家電機器102の製造番号である。接続情報803は、対応する機器名801及び製造No.802の家電機器102と接続するための情報であり、例えば、MACアドレス等である。キーワード804は、同一機器名801の家電機器102を識別するための任意の文字列である。グループ805は、対応する機器名801及び製造No.802の家電機器102を含む1つ以上の家電機器102を一括で操作するための名称である。動作時間806は、対応する機器名801の家電機器102が動作を行なう時間である。操作内容807は、対応する機器名801の家電機器102が行なう動作である。設定パラメータ808は、対応する機器名801の家電機器102の行なう動作の詳細を設定する値である。
【0057】
なお、標準設定テーブル212において、機器名801、製造No.802、接続情報803等は、上述のように機器設定フォーマット情報341、機器情報342等から読み取った情報である。また、標準設定テーブル212において、キーワード804、グループ805、動作内容806、設定パラメータ808等は、後述する動作例によりユーザが登録する情報を追加したものである。
【0058】
また、ここでは、制御対象の家電機器102毎に、標準設定テーブル212が作成されるものとする。従って、図8の例では、制御対象の家電機器102がエアコンの場合の例のみ示しているが、制御対象の家電機器102の分だけ、標準設定テーブル212が作成されうるものとする。
【0059】
次に、情報端末101の有する情報について説明する。
【0060】
まず、携帯端末情報テーブル411の一例を、図9を参照して説明する。
【0061】
図9において、携帯端末情報テーブル411は、携帯端末接続情報901、機器名902、製造No.903、接続情報904、状態905、月日906、動作時間907、操作内容908、設定パラメータ909等を含む。携帯端末接続情報901、機器名902、製造No.903、接続情報904、状態905、月日906、動作時間907、操作内容908、設定パラメータ909等は互いに対応付けられている。
【0062】
携帯端末接続情報901は、携帯端末100の各々を識別するための情報であり、例えば、携帯端末番号や、電子メールアドレス等である。ここでは、携帯端末接続情報901は、携帯端末100の携帯端末番号であるものとする。機器名902、製造No.903、接続情報904は、対応する携帯端末接続情報901の携帯端末100を用いるユーザにより操作を指示された家電機器102の機器名、製造番号、接続情報である。状態905は、対応する機器名902、製造No.903、接続情報904で示される家電機器102がどのような状態であるか示すものである。図9の例では、状態905「-」は、特に何も設定等されていない状態を示す。状態905「予約中」は、既に、本実施形態のシステムにより設定されていることを示す。状態905「待ち状態」は、本実施形態のシステムによる設定を受け付けたものの、家電機器102の状態により設定を行なえなかったことを示し、所定時間後等に、再度、設定を行なうことを示す。月日906、動作時間907、操作内容908は、対応する携帯端末接続情報901の携帯端末100を用いるユーザにより指示された、対応する機器名902、製造No.903、接続情報904の家電機器102の動作を定める情報である。
【0063】
なお、携帯端末情報テーブル411内の情報は、携帯端末100から設定情報を含む電子メールを受信するたびに格納される。この動作例は後述する。
【0064】
次に、状態テーブル412の一例を、図10を参照して説明する。なお、状態テーブル412は、制御可能な各家電機器102の状態を示すものである。
【0065】
図10において、状態テーブル412は、機器名1001、製造No.1002、接続情報1003、動作状態1004等を有する。機器名1001、製造No.1002、接続情報1003、動作状態1004等は対応付けられている。
【0066】
機器名1001、製造No.1002、接続情報1003は、制御可能な家電機器102の機器名、製造番号、接続情報等である。動作状態1004は、対応する機器名1001、製造No.1002、接続情報1003の家電機器102の現在の状態を示す。図10の例では、家電機器102の状態として、「待機」、「動作中」、「予約設定」、「応答無」等があるものとする。動作状態1004「待機」とは、特に何もしていないことを示す。動作状態1004「動作中」とは、現在、何らかの動作を行なっていることを示す。動作状態1004「予約設定」とは、何らかの動作の予約が行なわれていることを示す。動作状態1004「応答無」とは、故障等の理由で家電機器102と通信不可であることを示す。
【0067】
なお、状態テーブル412内の情報は、情報端末101が各家電機器102から状態情報を取得する毎に更新する。
【0068】
次に、動作例を説明する。
【0069】
まず、図11に一例を示すシーケンスにより、本実施形態のシステムによる概要を説明する。
【0070】
図11において、ユーザは、携帯端末100を用いて、各家電機器102に装置されている情報ラベル103を読み取る(S1101)。ユーザは、各家電機器102のキーワード、グループ、標準設定情報等を入力し、携帯端末100は、読み取られた情報、入力された情報等を、制御情報テーブル211、標準設定テーブル212に格納する(S1102)。
【0071】
ユーザは、家電機器102を操作したい場合、携帯端末100を用いて、家電機器102を操作する設定情報を含む電子メールを情報端末101に送信する(S1103)。
【0072】
情報端末101は、携帯端末情報テーブル411を参照し、受信した電子メールから抽出した設定情報と同時設定不可の設定の有無を判定する(S1104)。S1104の判定の結果、同時設定不可の設定が有る場合、情報端末101は、指示された設定が不可であることを通知する情報を携帯端末100に送信する(S1105)。S1104の判定の結果、同時設定不可の設定が無い場合、情報端末101は、受信した電子メールから抽出した設定情報等を含む電子メールを、各家電機器102に送信する(S1106、S1107)。
【0073】
設定情報を含む電子メールを受信した各家電機器102は、その情報に基づいた設定を行い、設定完了を通知する情報を情報端末101に送信する(S1108、S1109)。設定完了を通知する情報を受信した情報端末101は、設定完了を通知する情報を携帯端末100に送信する(S1110)。
【0074】
次に、各機器単体の動作を詳細に説明する。
【0075】
まず、携帯端末100の動作例を、図12、図13を参照して説明する。
【0076】
ユーザは、携帯端末100の入力装置250を用いる等して、制御プログラムの実行を指示する。携帯端末100は、この指示をトリガーとして図12に一例を示すフローを起動する。
【0077】
図12において、携帯端末100の処理受付部221は、ユーザからの、実行する処理の指示を受け付ける(S1201)。そのために、処理受付部221は、携帯端末100の出力装置260に、処理の指示を受け付けるための画面を表示等する。この画面の一例を図14に示す。図14において、画面1401は、処理の指示を受け付けるための画面の例である。本実施形態では、S1201で受け付ける処理として、「家電制御設定」、「家電情報読み取り」、「終了」があるものとする。ユーザは、入力装置250を用いて、画面1401に表示された処理のうち何れかを選択して、実行する処理を指示する。
【0078】
図12において、処理受付部221は、S1201で受け付けた処理が「家電情報読み取り」であるか否か判定する(S1202)。
【0079】
S1202の判定の結果、受け付けた処理が「家電情報読み取り」である場合、読取制御部222は、読取部270を制御等して、情報ラベル103の情報の読み取りを行なう(S1203)。
【0080】
一方、ユーザは、上述の処理の指示で「家電情報読み取り」を選択した場合、携帯端末100を、家電機器102に装置された情報ラベル103にかざす等する。携帯端末100の読取制御部222は、読取部270を制御等して、情報ラベル103から、機器設定フォーマット情報341、機器情報342を読み取る。この、情報ラベル103から、機器設定フォーマット情報341、機器情報342等の情報を読み取る動作そのものは、従来技術と同じである。
【0081】
携帯端末100の登録部223は、S1203で読み取った情報と同じものが、既に2次記憶部210に登録されているか否か判定する(S1204)。具体的には、例えば、登録部223は、2次記憶部210内の制御情報テーブル211の各行を参照し、機器情報342の機器名601、製造No.602、接続情報603と一致する機器名701、製造No.702、接続情報703が格納されているか否か判定する。
【0082】
S1204の判定の結果、一致する情報が登録されている場合、登録部223は、出力装置260に、既に登録済みであることを通知する情報を出力(S1205)等して、処理を終了する。なお、ここで、登録部223は、出力装置260に、既に登録済みであることと共に、登録内容を変更するか否かを受け付けるための画面を表示してもよい。この場合、ユーザは、入力装置250を用いて登録内容を変更するか否かを指示する。登録部223は、受け付けた指示が登録内容を変更しないものである場合、上述と同様に処理を終了し、受け付けた指示が登録内容を変更するものである場合、後述するS1207以降の処理を行なっても良い。
【0083】
S1204の判定の結果、一致する情報が登録されていない場合、登録部223は、S1203で読み取った情報を制御情報テーブル211、標準設定テーブル212に格納する(S1206)。具体的には、読み取った機器情報342の機器名601、製造No.602、接続情報603、及び、読み取った機器設定フォーマット情報341の操作内容504、設定パラメータ505を、制御情報テーブル211の機器名701、製造No.702、接続情報703、操作内容708、設定パラメータ709に格納する。また、登録部223は、標準設定テーブル212を新たに作成し、読み取った機器情報342の機器名601、製造No.602、接続情報603を、標準設定テーブル212の機器名801、製造No.802、接続情報803に格納する。
【0084】
次に、登録部223は、S1203で読み取った情報ラベル103の装置されている家電機器102のキーワード、グループの登録を受け付ける(S1207)。そのために、登録部223は、キーワード、グループの入力を受け付けるための画面を出力装置260に表示させる。ユーザは、携帯端末100の入力装置250を用いてキーワード、グループを入力し、登録を指示する。
【0085】
登録部223は、S1203で読み取った情報ラベル103の装置されている家電機器102と同じ種別の家電機器102で、入力されたキーワードと同一のものが既に登録されているか否か判定する(S1208)。そのために、登録部223は、制御情報テーブル211の各行を参照し、S1203で読み取った機器情報342の機器名601と一致する機器名701を検索し、該当するものがある場合、その機器名701と対応するキーワード704が、S1207で受け付けたキーワードと一致するか否か判定する。
【0086】
S1208の判定の結果、同一のキーワードが登録されている場合、登録部223は、出力装置260に、重複するキーワードが既に登録されていることを通知する情報を表示させ(S1209)、再度、上述のS1207以降の処理を行なう。
【0087】
S1208の判定の結果、同一のキーワードが既に登録されていない場合、登録部223は、S1207で受け付けたキーワード、グループを、制御情報テーブル211、標準設定テーブル212に格納する(S1210)。具体的には、例えば、登録部223は、上述のS1206で登録した制御情報テーブル211の機器名701、製造No.702、接続情報703等と対応するキーワード704、グループ705に、S1208で受け付けたキーワード、グループを格納する。同様に、登録部223は、上述のS1206で登録した標準設定テーブル212の機器名801、製造No.802、接続情報803等と対応するキーワード804、グループ805に、S1208で受け付けたキーワード、グループを格納する。
【0088】
S1210の処理の後、登録部223は、登録完了を通知する画面を出力装置260に出力する(S1211)。ここで出力される画面の一例を図15に示す。図15において、画面1501は、家電機器102「エアコン」に、キーワード「マイルーム」、グループ「帰宅」を登録した場合の例である。ユーザが、入力装置250を用いて登録内容を確認したことを示す情報を入力すると、登録部223は、上述のS1201の処理に戻り、図14に一例を示す画面1401を、携帯端末100の出力装置260に表示させる等する。
【0089】
このように、各機器にキーワードを設定することで、同じ機種の複数の機器を識別することが容易となる。例えば、制御可能なエアコンが複数台ある場合、それらのエアコンをMACアドレスのような接続情報だけで識別することは容易ではない。また、同じ機種の複数の機器の識別を容易とするために、機器表を作成することが考えられるが、この機器表をいちいち参照するのは非常に面倒である。しかし、上述のように、機器から情報を取得した時に、固有のキーワードをその情報に付け加えることで、制御機器の把握が非常に容易となる。
【0090】
上述のS1202の判定の結果、受け付けた処理が「家電情報読み取り」でない場合、処理受付部221は、S1201の処理で受け付けた処理が「家電制御設定」であるか否か判定する(S1212)。
【0091】
S1212の判定の結果、受け付けた処理が「家電制御設定」でない場合、処理受付部221は、S1201の処理で受け付けた処理が「終了」であるか否か判定する(S1213)。
【0092】
S1213の判定の結果、受け付けた処理が「終了」である場合、処理受付部221は、処理を終了する。
【0093】
S1213の判定の結果、受け付けた処理が「終了」でない場合、処理受付部221は、エラーであると判定し(S1214)、処理を終了する。
【0094】
S1212の判定の結果、受け付けた処理が「家電制御設定」である場合、設定受付部224は、家電制御設定処理を行なう。この動作例を、図13を参照して説明する。
【0095】
図13において、設定受付部224は、家電機器102単体での設定を行なうのか、又は、グループでの設定を行なうのかという指示を受け付ける(S1301)。そのために、設定受付部224は、出力装置260に、家電機器102単体での設定、又は、グループでの設定を選択するための画面を表示等させる。ユーザは、携帯端末100の入力装置250を用いて家電機器102単体での設定、又は、グループでの設定を選択する。
【0096】
図13において、設定受付部224は、S1301で家電機器102単体での設定を受け付けたか否か判定する(S1302)。
【0097】
S1302の判定の結果、S1301で家電機器102単体での設定を受け付けた場合、設定受付部224は、設定を行なう家電機器102の指定を受け付ける(S1303)。そのために、設定受付部224は、制御情報テーブル211から、制御可能なものとして登録されている家電機器102の情報を読み出し、読み出した情報を出力装置260に出力する。ここで表示される画面の一例を図16に示す。図16において、画面1601に表示される家電機器102は、設定受付部224が、制御情報テーブル211から、互いに対応する機器名701、キーワード704、グループ705を読み出して表示した場合の例である。
【0098】
一方、S1302の判定の結果、家電機器102単体での設定を受け付けていない場合、設定受付部224は、S1301でグループでの指示を受け付けたか否か判定する(S1304)。
【0099】
S1304の判定の結果、グループの設定を受け付けていない場合、設定受付部224は、エラーであると判定し(S1305)、処理を終了する。
【0100】
S1304の判定の結果、グループの設定を受け付けている場合、設定受付部224は、設定を行なうグループの指定を受け付ける(S1306)。そのために、設定受付部224は、制御情報テーブル211内のグループ705のうち異なるものを読み出し、読み出したグループ705を、出力装置260に表示等させる。ユーザは、携帯端末100の入力装置250を用いて何れかのグループを選択し、設定を指示する。
【0101】
S1306の処理の後、設定受付部224は、上述のS1303と同じ処理を行ない、設定を行なう家電機器102の指定を受け付ける。なお、ここでは、選択されたグループに属する家電機器102の設定を行なうので、設定受付部224は、S1306で選択されたグループに属する家電機器102の指示を受け付ける。そのために、設定受付部224は、制御情報テーブル211から、S1306で選択されたグループと一致するグループ705と対応付けられた機器名701、キーワード704等を読み出し、読み出した機器名701、キーワード704等を、出力装置260に表示等させる。このときの画面例は、同一のグループに属するもののみを出力する点を除き、上述の図16と同じであるので省略する。
【0102】
設定受付部224は、S1303で受け付けた家電機器102に関する情報が制御情報テーブル211等に格納されているか否か判定する(S1307)。そのために、設定受付部224は、例えば、制御情報テーブル211を参照し、ユーザに選択された家電機器102の機器名701、キーワード704、グループ705に対応する接続情報703、及び、動作内容704が格納されているか否か判定する。この判定の結果、接続情報703、及び、動作内容704の両方が格納されていない場合、設定受付部224は、S1303で指示された家電機器102に関する情報が制御情報テーブル211に格納されていないと判定する。
【0103】
S1307の判定の結果、家電機器102に関する情報が格納されていない場合、設定受付部224は、出力装置260に、指定された家電機器102に関する情報が登録されていないことを通知する情報を表示等させ(S1308)、上述のS1203以降の処理を再度行なう。
【0104】
S1307の判定の結果、家電機器102に関する情報が格納されている場合、設定受付部224は、S1303で選択された家電機器102に標準設定情報が設定されているか否か判定する(S1309)。そのために、設定受付部224は、2次記憶部210から、S1303で受け付けた家電機器102の機器名、キーワードと一致する機器名801、キーワード804を有する標準設定テーブル212を読み出し、読み出した標準設定テーブル212に、動作時間806、操作内容807、設定パラメータ809等の値が格納されているか否か判定する。この判定の結果、動作時間806、操作内容807、設定パラメータ809等の値が格納されている場合、設定受付部224は、家電機器102には標準設定情報が設定されていると判定する。
【0105】
S1309の判定の結果、標準設定情報が設定されている場合、設定受付部224は、その標準設定情報を出力装置260に出力する(S1310)。そのために、例えば、設定受付部224は、上述の処理で読み出した標準設定テーブル212内の機器名801、キーワード804、動作時間806、操作内容807、設定パラメータ809等を読み出し、液晶モニタ等の出力装置260に出力する。ここで、設定受付部224は、同じ画面に、表示した標準設定情報を用いて設定を行なうか否かを指示するためのボタン等を表示してもよい。
【0106】
ユーザは、標準設定情報を確認すると、携帯端末100の入力装置250を用いて、表示された標準設定情報を用いて設定するか否かを指示する。
【0107】
設定受付部224は、表示した標準設定情報を用いて設定することを示す情報を受け付けたか否か判定する(S1311)。
【0108】
S1311の判定の結果、標準設定情報を用いて設定することを示す情報を受け付けた場合、設定受付部224は、制御情報テーブル211を更新する(S1312)。具体的には、例えば、設定受付部224は、制御情報テーブル211の、S1303で受け付けた家電機器102の機器名701、キーワード704等と対応する月日706に、内部時計(図示略)等から取得した現在の月日を上書き等する。
【0109】
一方、上述のS1309の判定の結果、標準設定情報が設定されていない場合、又は、上述のS1311の判定の結果、標準設定情報を用いずに設定することを示す情報を受け付けた場合、設定受付部224は、今回の設定で用いる設定情報を受け付ける(S1313)。そのために、処理部211は、図17に一例を示す画面を出力装置260の液晶モニタ等に表示させる。図17において、画面1701は、例えば、設定受付部224が、制御情報テーブル211から、S1303で受け付けた家電機器102の機器名701、キーワード704と対応する動作時間707、操作内容708、設定パラメータ709を読み出し、設定された動作を行なう月と共に表示させるものである。また、画面1701において、ボタン1711、1712は、この画面で指示する設定情報を、今回の設定のみで用いるか、標準設定情報として登録するかを指示するためのボタンである。
【0110】
ユーザは、携帯端末100の入力装置250を用いて、設定する動作を行なう月日、動作時間、動作内容、設定パラメータ等を入力し、ボタン1711又はボタン1712を押下等して設定を指示する。
【0111】
設定受付部224は、S1313で指示された設定情報が、標準設定情報として登録するものであるか否か判定する(S1314)。具体的には、設定受付部224は、例えば、上述の画面1701で、ボタン1712が押下等された場合、S1313で設定された設定情報が、標準設定情報として登録するものであると判定する。また、設定受付部224は、上述の画面1701で、ボタン1711が押下等された場合、S1313で設定された設定情報が、標準設定情報として登録するものでないと判定する。
【0112】
S1314の判定の結果、標準設定情報として登録するものでない場合、設定受付部224は、後述するS1316以降の処理を行なう。
【0113】
S1314の判定の結果、標準設定情報として登録するものである場合、設定受付部224は、S1313で受け付けた設定情報を標準設定テーブル212に登録する(S1315)。具体的には、例えば、設定受付部224は、上述の処理で読み出した標準設定テーブル212の動作時間806、操作内容807、設定パラメータ808等に、S1313で受け付けた設定情報を格納等する。
【0114】
次に、設定受付部224は、他に家電機器102の設定を行なうか否か判定する(S1316)。この判定は、例えば、設定受付部224が、他に家電機器102の設定情報の設定を行なうか否かという指示を受け付けるための画面を出力装置260に表示等し、ユーザが、入力装置250を用いて指示した内容により判定する。
【0115】
S1316の判定の結果、他の家電機器102の設定を行なう場合、設定受付部224は、上述のS1303以降の処理を再度行なう。
【0116】
S1316の判定の結果、他の家電機器102の設定を行なわない場合、処理受付部221は、家電機器102の動作を設定するための電子メールを作成し(S1317)、情報端末101に送信する(S1318)。ここで、情報端末101に送信する電子メールの一例を図18に示す。図18において、メッセージ1801は、送信先アドレス1811、送信元アドレス1812、携帯端末番号1813、制御データ1814等を含む。送信先アドレス1811は、情報端末101のアドレスである。送信元アドレス1812は、携帯端末100のアドレスである。携帯端末番号1813は、携帯端末100の電話番号である。制御データ1814は、各家電機器102を制御するための情報である。ここでは、処理受付部221は、制御データ1814として、家電機器102毎の機器名、製造No.、接続情報、及び、上述の処理で受け付けた月日、動作時間、操作内容、設定パラメータ等の設定情報を含める。
【0117】
次に、情報端末101単体の動作例を説明する。
【0118】
情報端末101は、電源ON等されると、所定時間毎等に、家電機器102の状態情報を取得すると共に、携帯端末100からの電子メールの受信を監視する。
【0119】
ここで、家電機器102の状態情報を取得する動作例を簡単に説明する。情報端末101の状態取得部421は、所定時間毎等に、各家電機器102にポーリンク等して、状態情報の送信を要求する。家電機器102の状態通知部321は、その要求を受信すると、動作設定テーブル310から読み出した自身の状態を示す状態情報を送信する。情報端末101の状態取得部421は、状態テーブル412に、家電機器102毎の状態情報を格納する。
【0120】
次に、情報端末101が家電機器に対し設定情報等を送信する動作例を、図19、図20を参照して詳細に説明する。
【0121】
まず、上述の動作により、携帯端末100から電子メールが送信されたときの情報端末101の動作例を、図19を参照して説明する。図19に一例を示す動作は、携帯端末100から送信された、家電機器102の動作を設定するための電子メールの受信をトリガーとして起動する。
【0122】
図19において、設定受付部422が、携帯端末100からの電子メールを受け付けると(S1901)、重複判定部423は、受信した電子メールに含まれる設定情報と重複するものがあるか否か判定する(S1902)。そのために、重複判定部423は、例えば、受信したメッセージ1801に含まれる制御データ1814から、機器名、製造No.、接続情報、月日、動作時間、操作内容、設定パラメータ等を抽出し、携帯端末情報テーブル411の各行を参照し、互いに対応する機器名902、製造No.903、接続情報904、月日906、動作時間907、操作内容908、設定パラメータ909等の組み合わせに、抽出した情報と重複するものがあるか否か判定する。
【0123】
S1902の判定の結果、重複するものがない場合、重複判定部423は、受信した電子メールに含まれる情報を携帯端末情報テーブル411に格納する(S1903)。具体的には、例えば、重複判定部423は、携帯端末情報テーブル411の携帯端末接続情報901に、受信したメッセージ1801の携帯端末番号1813を格納し、さらに、その携帯端末接続情報901に対応する機器名902、製造No.903、接続情報904、月日905、動作時間907、操作内容908、設定パラメータ909に、受信したメッセージ1801内の制御データ1814から抽出した機器名、製造No.、接続情報、月日、動作時間、操作内容、設定パラメータ等を格納する。また、重複判定部423は、さらに、その携帯端末接続情報901に対応する状態905に「-」を格納する。
【0124】
次に、設定部424は、受信した電子メールで設定情報を指示された家電機器102のうち1つ選択する(S1904)。設定部424は、S1904で選択した家電機器102に対し設定情報の設定が可能であるか否か判定する(S1905)。そのために、例えば、設定部424は、状態テーブル412を参照し、S1904で選択した家電機器102の機器名1001、製造No.1002に対応する動作状態1004が「待機」であるか否か判定する。この判定の結果、動作状態1004が「待機」である場合、設定部424は、設定情報の設定が可能であると判定する。
【0125】
なお、このように、動作状態が「待機」である場合のみ遠隔操作可能とすることで、家に居る等して家電機器102を直接制御可能なユーザ等による操作を優先とすることが可能である。
【0126】
S1905の判定の結果、設定情報の設定が可能である場合、設定部424は、S1904で選択した家電機器102に、設定情報を含む電子メールを送信する(S1906)。この電子メールの一例を図21に示す。図21において、メッセージ2101は、送信先アドレス2111、送信元アドレス2112、制御データ2113等を含む。送信先アドレス2111は、S1904で選択した家電機器102の接続情報である。この接続情報は、例えば、受信したメッセージ1801の制御データ1814に含まれているものである。送信元アドレス2112は、情報端末101のアドレスである。制御データ2113は、設定情報であり、例えば、受信した電子メールの制御データ1814に含まれている月日、開始時間、動作継続時間、操作内容、設定パラメータ等である。
【0127】
図19に戻り、設定部424は、S1904で選択した家電機器102の状態を「予約中」とする(S1907)。具体的には、例えば、設定部424は、携帯端末情報テーブル411の、S1904で選択した家電機器102の機器名902、製造No.903等と対応する状態905に「予約中」を格納する。
【0128】
一方、S1905の判定の結果、設定情報の設定が不可である場合、設定部424は、S1904で選択した家電機器102の状態を「待ち状態」とする(S1908)。具体的には、例えば、設定部424は、携帯端末情報テーブル411の、S1904で選択した家電機器102の機器名902、製造No.903等と対応する状態905に「待ち状態」を格納する。
【0129】
設定部424は、受信した電子メールで設定を指示されている家電機器102のうち、未選択のものがあるか否か判定する(S1909)。
【0130】
S1909の判定の結果、未選択のものが有る場合、設定部424は、上述のS1904以降の処理を再度行い、未選択のものを1つ選択する。
【0131】
S1909の判定の結果、未選択のものがない場合、設定部424は、設定完了メールを作成し(S1910)、携帯端末100に送信する(S1911)。この設定完了メールには、上述の設定結果が含まれる。設定完了メールの一例を図22に示す。図22において、メッセージ2201は、送信先アドレス2211、携帯端末番号2212、送信元アドレス2213、結果データ2214等を含む。送信先アドレス2211は、携帯端末100のアドレスであり、受信したメッセージ1801の送信元アドレス1812から取得する。携帯端末番号2212は、携帯端末100の電話番号であり、受信したメッセージ1801の携帯電話番号1813から取得する。送信元アドレス2213は、情報端末101のアドレスである。結果データ2214は、設定情報の設定を指示された家電機器102毎の設定結果である。
【0132】
一方、上述のS1902の判定において、重複するものがある場合、重複判定部423は、予約が重複していることを通知する電子メールを作成し(S1912)、携帯端末100に送信する(S1913)。
【0133】
家電機器102の制御部322は、設定情報等を含む電子メールを受信すると、その設定情報等を動作設定テーブル311に格納等し、動作設定テーブル311内の情報に従い、自身の動作を制御する。この動作例は従来技術と同じであるので省略する。
【0134】
次に、情報端末101が、例えば所定の時間毎等、定期的に行なう動作例を、図20を参照して説明する。
【0135】
図20において、再設定部425は、待ち状態の家電機器102があるか否か判定する(S2001)。そのために、再設定部425は、携帯端末情報テーブル411に、状態905「待ち状態」が含まれているか否か判定する。
【0136】
S2001の判定の結果、待ち状態がない場合、再設定部425は、処理を終了し、所定時間後等に、再度起動等する。
【0137】
S2001の判定の結果、待ち状態がある場合、再設定部425は、「待ち状態」である家電機器102に対し、設定情報の設定が可能であるか否か判定する(S2002)。この判定の具体例は、上述のS1905と同じであるので省略する。
【0138】
S2002の判定の結果、設定情報が設定可能でない場合、再設定部425は、処理を終了し、所定時間後等に、再度起動等する。
【0139】
S2002の判定の結果、設定情報が設定可能である場合、再設定部425は、待ち状態の家電機器102に、設定情報を含む電子メールを送信する(S2003)。この具体的な動作例は上述のS1906と同じであるので省略する。
【0140】
次に、再設定部425は、待ち状態の家電機器102の状態を更新する(S2004)。この具体的な動作例は上述のS1907と同じであるので省略する。
【0141】
次に、再設定部425は、設定完了メールを作成し、携帯端末100に送信する(S2005)。この具体的な動作例は上述のS1910、S1911と同じであるので省略する。
【0142】
上述のシステムにより、ユーザが家電機器102を遠隔操作するためのルールを覚えていない場合や、複数の家電機器102を制御する場合でも、1つの電子メールを情報端末101に送信するだけで、所望の操作を行なうことが可能となる。これにより、家電機器102を遠隔操作するユーザの操作負担を軽減させ、利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】本発明の一実施形態のシステム構成例を示す。
【図2】同実施形態において、携帯端末の構成例を示す。
【図3】同実施形態において、家電機器の構成例を示す。
【図4】同実施形態において、情報端末の構成例を示す。
【図5】同実施形態において、機器設定フォーマットの一例を示す。
【図6】同実施形態において、機器情報の一例を示す。
【図7】同実施形態において、制御情報テーブルの一例を示す。
【図8】同実施形態において、標準設定テーブルの一例を示す。
【図9】同実施形態において、携帯端末情報テーブルの一例を示す。
【図10】同実施形態において、状態テーブルの一例を示す。
【図11】同実施形態において、シーケンスの一例を示す。
【図12】同実施形態において、携帯端末の動作例を示す。
【図13】同実施形態において、携帯端末の動作例を示す。
【図14】同実施形態において、画面例を示す。
【図15】同実施形態において、画面例を示す。
【図16】同実施形態において、画面例を示す。
【図17】同実施形態において、画面例を示す。
【図18】同実施形態において、メッセージ例を示す。
【図19】同実施形態において、情報端末の動作例を示す。
【図20】同実施形態において、情報端末の動作例を示す。
【図21】同実施形態において、メッセージ例を示す。
【図22】同実施形態において、メッセージ例を示す。
【符号の説明】
【0144】
100:携帯端末、102:家電機器、103:情報ラベル、104:無線基地局、105:通信ネットワーク、210:2次記憶部、220:演算部、230:メモリ、240:無線通信部、250:入力装置、260:出力装置、270:読取装置、221:処理受付部、222:読取制御部、223:登録部、224:設定受付部、225:送信部、221:制御情報テーブル、222:標準設定テーブル、310:記憶部、320:演算部、330:USB制御部、311:動作設定テーブル、321:状態通知部、322:制御部、341:機器設定フォーマット情報、342:機器情報、410:2次記憶部、420:演算部、430:メモリ、440:通信部、450:入力装置、460:出力装置、470:USB制御部、421:状態取得部、422:設定受付部、423:重複判定部、424:設定部、425:再設定部、411:携帯端末情報テーブル、412:状態テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定情報を受信すると該受信した設定情報に従い動作を行なう複数の制御対象機器であって前記設定情報で設定すべき設定項目を含む情報を示す情報ラベルが各々に装置されている制御対象機器と、情報端末とが接続され、
入力手段及び出力手段を有する携帯端末と、前記情報端末とが接続される遠隔操作システムであって、
前記携帯端末が、
前記各情報ラベルから、設定項目を読み取る情報ラベル読取手段と、
前記出力手段に、前記読み取った前記各制御対象機器の設定項目を出力する設定項目出力手段と、
前記入力手段から入力された、前記制御対象機器毎の設定項目に対する設定情報を前記情報端末に送信する設定情報送信手段と、を有し、
前記情報端末が、
前記携帯端末から送信された前記制御対象機器毎の設定情報を受信する設定情報受信手段と、
前記制御対象機器の各々に、前記受信した設定情報を送信する送信手段と、を有すること
を特徴とする遠隔操作システム。
【請求項2】
請求項1記載の遠隔操作システムであって、
前記携帯端末は、
前記読み取った前記制御対象機器毎の設定項目と、前記複数の制御対象機器のうち少なくとも一部を一括して操作するためのグループとを対応付けて記憶する制御情報記憶手段、をさらに有し、
前記設定項目出力手段が、前記出力手段に、同一のグループと対応付けられている制御対象機器毎の設定項目を出力し、
前記設定情報送信手段が、前記入力手段から入力された、前記同一のグループと対応付けられている制御対象機器毎の設定項目に対する設定情報を前記情報端末に送信すること
を特徴とする遠隔操作システム。
【請求項3】
請求項1に記載の遠隔操作システムであって、
前記携帯端末は、
前記入力手段から入力された、前記各制御対象機器を識別するためのキーワードを受け付ける受付手段と、
前記読み取った前記制御対象機器毎に、制御対象機器の種別情報を含む設定項目と、キーワードとを対応付けて記憶する制御情報記憶手段と、
前記制御対象機器毎のキーワードを受け付けると、前記制御情報記憶手段の制御対象機器毎の種別情報を含む設定項目及びキーワードに、該受け付けた制御対象機器の種別及びキーワードと同じものが含まれているか否か判定し、該判定の結果、同じものが含まれている場合、異なるキーワードの入力を要求する情報を前記出力手段に出力し、前記判定の結果、同じものが含まれていない場合、該受け付けたキーワードを前記制御情報記憶手段に記憶する判定手段と、をさらに有し、
前記設定項目出力手段が、前記出力手段に、制御対象機器毎の設定項目及びキーワードを出力すること
を特徴とする遠隔操作システム。
【請求項4】
請求項1乃至3何れか1つに記載の遠隔操作システムであって、
前記情報端末は、
前記携帯端末から送信された制御対象機器毎の設定情報を記憶する設定情報記憶手段と、
前記携帯端末からの、制御対象機器毎の設定情報を受信すると、前記設定情報記憶手段内の制御対象機器毎の設定情報と、該受信した制御対象機器毎の設定情報とが重複するか否か判定する重複判定手段と、
前記判定の結果、重複する場合、設定不可を通知する情報を前記携帯端末に送信する通知手段と
をさらに有することを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項5】
請求項1乃至4何れか1つに記載の遠隔操作システムであって、
前記情報端末は、
前記各制御対象機器に対し設定情報を送信可能な否かを示す状態情報を取得する状態情報取得手段と、
前記携帯端末から送信された制御対象機器毎の設定情報を受信すると、前記制御対象機器毎の状態情報から、該各制御対象機器に設定情報を送信可能か否か判定する状態判定手段と、を有し、
前記判定の結果、設定情報が送信不可であると判定された場合、送信不可と判定された制御対象機器に、再度、前記受信した設定情報を送信すること
を特徴とする遠隔操作システム。
【請求項6】
設定情報を受信すると該受信した設定情報に従い動作を行なう複数の制御対象機器であって前記設定情報で設定すべき設定項目を示す情報ラベルが各々に装置されている制御対象機器と、情報端末とが接続され、
入力手段、出力手段、及び、情報ラベル読取手段を有する携帯端末と、前記情報端末とが接続される遠隔操作システムによる制御方法であって、
前記携帯端末が、
前記情報ラベル読取手段により、前記各情報ラベルに示される設定項目を読み取る接続情報読取ステップと、
前記出力手段に、前記読み取った前記各制御対象機器の設定項目を出力する設定項目出力ステップと、
前記入力手段から入力された、前記制御対象機器毎の設定項目に対する設定情報を前記情報端末に送信する設定情報送信ステップと、を実行し、
前記情報端末が、
前記携帯端末から送信された前記制御対象機器毎の設定情報を受信する設定情報受信ステップと、
前記制御対象機器の各々に、前記受信した設定情報を送信する送信ステップと、を実行すること
を特徴とする制御方法。
【請求項7】
設定情報を受信すると該受信した設定情報に従い動作を行なう複数の制御対象機器であって前記設定情報で設定すべき設定項目を示す情報ラベルが各々に装置されている制御対象機器と、情報端末とが接続され、
入力手段、出力手段、及び、情報ラベル読取手段を有する携帯端末と、前記情報端末とが接続される遠隔操作システムによる制御プログラムであって、
前記携帯端末に、
前記情報ラベル読取手段により、前記各情報ラベルに示される設定項目を読み取る接続情報読取ステップと、
前記出力手段に、前記読み取った前記各制御対象機器の設定項目を出力する設定項目出力ステップと、
前記入力手段から入力された、前記制御対象機器毎の設定項目に対する設定情報を前記情報端末に送信する設定情報送信ステップと、を実行させ、
前記情報端末に、
前記携帯端末から送信された前記制御対象機器毎の設定情報を受信する設定情報受信ステップと、
前記制御対象機器の各々に、前記受信した設定情報を送信する送信ステップと、を実行させること
を特徴とする制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−304787(P2007−304787A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−131542(P2006−131542)
【出願日】平成18年5月10日(2006.5.10)
【出願人】(000233295)日立情報通信エンジニアリング株式会社 (195)
【Fターム(参考)】