説明

遠隔操作システム,遠隔操作装置,情報処理装置,遠隔操作方法,情報処理方法,およびコンピュータプログラム

【課題】 遠隔操作装置を用いたz軸方向の指示をユーザに直感的に行わせ,そのz軸方向の指示に応じた多様な処理を情報処理装置に行わせる。
【解決手段】 遠隔操作装置102により遠隔操作される情報処理装置104に,所定の時間間隔ごとに情報処理装置から遠隔操作装置までの距離(装置間距離)を測定する距離測定部124,所定長の時間内における装置間距離の変化量である時間内変化量と,時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブル,装置間距離の測定値を測定順序と関連付けて記憶する測定距離記憶部126,2以上の測定値と変換テーブルに基づき,2以上の測定値から導出される装置間距離の変化量及び該距離の変化が生じた時間長が,時間内変化量に適合するか否かを判断する判断部128,及び,適合すると判断された時間内変化量に対応付けられている処理を実行する処理実行部132を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,遠隔操作システム,遠隔操作装置,情報処理装置,遠隔操作方法,情報処理方法,およびコンピュータプログラムに関する。詳細には,遠隔操作装置を用いて,遠隔操作装置から情報処理装置までの距離に応じて情報処理装置の操作を行うことが可能な遠隔操作システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来,例えばテレビのリモートコントローラ等の遠隔操作装置の多くには,上下左右方向を指示するためのボタン(十字キーなど)が備えられている。ユーザはそのボタンを用いて,テレビ等の操作対象となる情報処理装置に対して指示を与えることができ,例えば情報処理装置により表示画面に表示された複数の項目からなるメニューに対して,遠隔操作装置のボタンを用いて上下左右を指示し,所望の項目を選択することができる。
【0003】
上記のように,x軸(左右)とy軸(上下)方向への選択項目の移動などのような2次元の指示を与える場合には,ユーザは上記従来の遠隔操作装置を用いて容易に行うことができる。しかし,例えば3次元で表示された画面から,手前(ユーザに近い側)に配置された画像と奥(ユーザから遠い側)に配置された画像とのいずれかを選択したい場合,z軸(手前と奥)方向の指示を行うことが可能な遠隔操作装置を使用する必要がある。現在では,x軸y軸方向を指示するボタンの他に,z軸方向を指示するボタンやレバー等を遠隔操作装置に設けることにより,z軸方向の指示を可能にしている。
【0004】
しかしながら,ボタンによりz軸方向の指示を行う場合,ユーザにとっては手前方向/奥方向とボタンとの関係が分かり難く,x軸方向やy軸方向のように容易に直感的な指示を行うことができない。また,レバーによりz軸方向の指示を行う場合には,手前方向/奥方向とレバーを傾ける(または移動する)方向とを対応させることができるので,ボタンにより指示を行う場合に比べてユーザは容易に指示を行うことができる。しかし,レバーの操作のみでは手前方向/奥方向のいずれかを指示することしかできないため,情報処理装置に対する様々な操作を行う場合には他のボタン等と組み合わせて各指示を行わなければならず,操作が煩雑である。
【0005】
一方,遠隔操作装置と情報処理装置との間の距離によって情報処理装置に所定の処理を行わせるシステムが提案されている(例えば,特許文献1参照。)。特許文献1に記載の表示システムによれば,リモコンのボタン押下時にTVとリモコンとの距離が測定され,TVに表示されるアイコンの大きさを測定された距離に応じて変化させることができる。また,ユーザの手の動きを3次元位置情報に変換し,動きに対応付けられた処理を実行できる装置が提案されている(例えば,特許文献2参照。)。特許文献2に記載の指示入力装置によれば,ユーザのz軸方向の手の動きを検出し,手の動きが予め定められている動作と対応する場合に,その動作に対応付けられている処理であるクリック,ダブルクリック,ドラッグなどをユーザが行ったものと判断される。
【0006】
【特許文献1】特開2003−140630号公報
【特許文献2】特開2004−341892号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に記載の表示システムでは,リモコンのボタンが押下された時点でのTVとリモコンとの距離に応じて最適な大きさのアイコンを表示する処理が行われる。つまり,ボタン押下時のTV−リモコン間の距離のみに基づいて表示変更処理を行うため,多様な処理を行うことはできない。また,上記特許文献2に記載の指示入力装置は,通常はマウスを用いて行われるクリック,ダブルクリックなどの指示を,マウスを用いずに指の動きで行わせるものであり,z軸方向の指示をユーザに直感的に行わせるものではない。
【0008】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,z軸方向の指示をユーザに直感的に行わせることができ,そのz軸方向の指示に応じた多様な処理を情報処理装置が行うことの可能な遠隔操作システム,遠隔操作装置,情報処理装置,遠隔操作方法,情報処理方法,およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,情報処理装置と,情報処理装置を遠隔操作する遠隔操作装置と,を含む遠隔操作システムが提供される。本遠隔操作システムにおいて,上記遠隔操作装置は,情報処理装置をして,情報処理装置から遠隔操作装置までの距離である装置間距離の記録を開始せしめる開始通知を,情報処理装置に送信する開始通知送信部を備える。
【0010】
上記情報処理装置は,所定長の時間内における装置間距離の変化量である時間内変化量と,時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと;遠隔操作装置から開始通知を受信する開始通知受信部と;所定の時間間隔ごとに装置間距離を測定する距離測定部と;距離測定部により測定された装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記憶する測定距離記憶部と;測定距離記憶部に記憶された2以上の測定値と,変換テーブルとに基づいて,2以上の測定値から導出される装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,時間内変化量に適合するか否かを判断する判断部と;判断部により適合すると判断された場合に,該当する時間内変化量に対応付けられている処理を実行する処理実行部と;を備える。
【0011】
上記発明によれば,遠隔操作装置からの開始通知を受けた情報処理装置が,情報処理装置から遠隔操作装置までの距離(以後,装置間距離とも称する。)の測定を開始する。情報処理装置は,所定時間間隔ごとに装置間距離を測定し,その測定値を,測定の順序がわかるように測定順序と関連付けて記録する。情報処理装置は予め変換テーブルを備えており,変換テーブルには,所定長の時間内における装置間距離の変化量である時間内変化量と,時間内変化量に応じた処理との対応関係が定義されている。情報処理装置は,記録された2以上の測定値と,変換テーブルに設定されている時間内変化量とを照合し,2以上の測定値から導出される装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,時間内変化量に適合するか否かを判断する。判断の結果,適合する場合には,情報処理装置は,該当する時間内変化量に対応付けられている処理を実行する。
【0012】
上記構成によれば,情報処理装置は,遠隔操作装置との間の距離の変化と,その距離の変化が生じた時間に応じて,予め対応付けられている処理を実行する。つまり,遠隔操作装置の情報処理装置に対するz軸方向の動きが,時間条件と距離条件との組み合わせに適合する場合に,その組み合わせに予め対応付けられている処理が情報処理装置により実行される。そのため,z軸方向の指示をユーザに直感的に行わせることができる。また,距離条件だけではなく,時間条件および距離条件の組み合わせが,情報処理装置により実行される処理と対応付けられる。時間条件と距離条件との組み合わせ方は多数あり,その各々に処理を対応付けることができるため,遠隔操作装置による操作によって,多数の多様な処理を情報処理装置に行わせることができる。
【0013】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,遠隔操作装置により遠隔操作される情報処理装置において:所定の時間間隔ごとに情報処理装置から遠隔操作装置までの距離である装置間距離を測定する距離測定部と;所定長の時間内における装置間距離の変化量である時間内変化量と,時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと;距離測定部により測定された装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記憶する測定距離記憶部と;測定距離記憶部に記憶された2以上の測定値と,変換テーブルとに基づいて,2以上の測定値から導出される装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,時間内変化量に適合するか否かを判断する判断部と;判断部により適合すると判断された場合に,該当する時間内変化量に対応付けられている処理を実行する処理実行部と;を備える情報処理装置が提供される。
【0014】
上記発明によれば,情報処理装置は,遠隔操作装置との間の距離の変化と,その距離の変化が生じた時間に応じて,予め対応付けられている処理を実行する。つまり,遠隔操作装置の情報処理装置に対するz軸方向の動きが,時間条件と距離条件との組み合わせに適合する場合に,その組み合わせに予め対応付けられている処理が情報処理装置により実行される。そのため,z軸方向の指示をユーザに直感的に行わせることができる。また,距離条件だけではなく,時間条件および距離条件の組み合わせが,情報処理装置により実行される処理と対応付けられるため,遠隔操作装置による操作によって,多数の多様な処理を情報処理装置に行わせることができる。
【0015】
上記測定距離記憶部は,測定値を,該測定値が距離測定部により測定された時点を特定する時間情報と関連付けて記憶するようにしてもよい。測定値が距離測定部により測定された時点を特定する時間情報には,例えば,情報処理装置の内蔵時計から取得した日時情報,距離測定部による測定開始時点からの経過時間情報などが含まれる。かかる構成によれば,2以上の測定値と各々関連づけられている時間情報を用いて,距離の変化が生じた時間を算出することができる。
【0016】
上記判断部は,所定の時間間隔ごとに判断を行うようにしてもよい。つまり,距離測定部が装置間距離の測定を行うごとに,リアルタイムで判断を行うようにしてもよい。
【0017】
上記判断部は,距離測定部により測定された測定値が所定の値であった場合に判断を行うようにしてもよい。この場合,距離測定部による装置間距離の測定は,測定値が所定の値であった時点で終了してもよいし,続けてもよい。所定の値は,例えば,変換テーブルに設定されている距離条件に含まれる距離の値のうち最大の値としてもよい。
【0018】
上記情報処理装置は,装置間距離の記録の開始を指示する開始通知を遠隔操作装置から受信する開始通知受信部をさらに備えてもよく,その場合,上記距離測定部は,開始通知受信部が開始通知を受信した場合に装置間距離の測定を開始するようにしてもよい。かかる構成によれば,情報処理装置は,遠隔操作装置からの指示を受けて装置間距離の測定を開始すればよく,常に装置間距離を測定していなくても済む。また,遠隔操作装置がユーザからの指示を受けて開始通知を送信するようにすれば,ユーザが遠隔操作を意図している場合にのみ情報処理装置における装置間距離の測定,判断,該当処理の実行等が行われる。そのため,情報処理装置は,ユーザが遠隔操作を意図しないで遠隔操作装置を動かした場合にまで装置間距離の測定,判断,該当処理の実行等を実施してしまうことを防止できる。
【0019】
上記判断部は,距離測定部による装置間距離の測定の開始から所定時間経過後に上記判断を行うようにしてもよい。所定時間は,例えば,変換テーブルに時間条件が設定されている場合に,その時間条件に含まれる時間のうち最長の時間としてもよい。
【0020】
上記情報処理装置は,装置間距離の記録の終了を指示する終了通知を遠隔操作装置から受信する終了通知受信部をさらに備えてもよく,その場合,上記判断部は,終了通知受信部が終了通知を受信した場合に上記判断を行うようにしてもよい。遠隔操作装置がユーザからの指示を受けて終了通知を情報処理装置に送信するようにすれば,情報処理装置は,ユーザによる遠隔操作終了の指示を受けて装置間距離の測定を終了することとなる。つまり,ユーザが遠隔操作を意図している間のみ装置間距離の測定,判断,該当処理の実行等が行われる。そのため,情報処理装置は,ユーザが遠隔操作を意図しないで遠隔操作装置を動かした場合にまで装置間距離の測定,判断,該当処理の実行等を実施してしまうことを防止できる。
【0021】
上記距離測定部は,遠隔操作装置にパケットを送信し,送信したパケットに対応する返送パケットを遠隔操作装置から受信し,パケットの送信から返送パケットを受信するまでの所要時間に基づいてパケットの往復伝送時間を求めるセンサ部と;往復伝送時間に基づいて装置間距離を算出する距離算出部と;を含むようにしてもよい。センサ部は,特に,UWB通信によって上記処理を行うのがよい。かかる構成によれば,情報処理装置は高い精度で高速に装置間距離を測定することができる。
【0022】
上記情報処理装置は,表示部をさらに備えてもよく,上記処理実行部は,表示部に表示されているアイテムの表示状態を変更するようにしてもよい。アイテムには,例えば,アイコン,画像,メニューなどが含まれる。
【0023】
上記表示部は,3次元の表示が可能であってもよい。
【0024】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,コンピュータに上記の情報処理装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは,コンピュータが備える記憶部に格納され,コンピュータが備えるCPUに読み込まれて実行されることにより,そのコンピュータを上記の情報処理装置として機能させる。また,コンピュータプログラムが記録された,コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供される。記録媒体は,例えば,磁気ディスク,光ディスクなどである。
【0025】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,遠隔操作装置により遠隔操作される情報処理装置の情報処理方法が提供される。本情報処理方法は,上記変換テーブルを用いて実施され,所定の時間間隔ごとに装置間距離を測定する距離測定ステップと;距離測定ステップにより測定された装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記録する測定距離記録ステップと;測定距離記録ステップで記録された2以上の測定値と,変換テーブルとに基づいて,2以上の測定値から導出される装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,時間内変化量に適合するか否かを判断する判断ステップと;判断ステップにより適合すると判断された場合に,該当する時間内変化量に対応付けられている処理を実行する処理実行ステップと;を含む。
【0026】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,情報処理装置を遠隔操作する遠隔操作装置において:所定の時間間隔ごとに情報処理装置から遠隔操作装置までの距離である装置間距離を測定する距離測定部と;
所定長の時間内における装置間距離の変化量である時間内変化量と,時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと;距離測定部により測定された装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記憶する測定距離記憶部と;測定距離記憶部に記憶された2以上の測定値と,変換テーブルとに基づいて,2以上の測定値から導出される装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,時間内変化量に適合するか否かを判断する判断部と;判断部により適合すると判断された場合に,該当する時間内変化量に対応付けられている処理の実行を情報処理装置に命令する処理命令部と;を備える遠隔操作装置が提供される。
【0027】
上記遠隔操作装置は,距離測定部に装置間距離の記録の開始を指示する記録開始指示部をさらに備えてもよく,その場合,上記距離測定部は,記録開始指示部からの指示を受けて装置間距離の測定を開始するようにしてもよい。
【0028】
上記判断部は,距離測定部による装置間距離の測定の開始から所定時間経過後に上記判断を行うようにしてもよい。
【0029】
上記遠隔操作装置は,距離測定部に装置間距離の記録の終了を指示する記録終了指示部をさらに備えてもよく,上記判断部は,記録終了指示部からの指示を受けて判断を行うようにしてもよい。
【0030】
上記遠隔操作装置は,命令表示部をさらに備えてもよく,その場合,上記処理命令部は,情報処理装置に実行を命令する処理を特定できる情報を命令表示部に表示させるようにしてもよい。情報処理装置に実行を命令する処理を特定できる情報には,例えば,処理内容を示すテキストや,処理内容を暗示する画像などが含まれ,命令表示部はテキストや画像等を表示してもよい。
【0031】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,コンピュータに上記の遠隔操作装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。
【0032】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,情報処理装置を遠隔操作する遠隔操作装置の遠隔操作方法が提供される。本遠隔操作方法は,上記変換テーブルを用いて実施され,所定の時間間隔ごとに装置間距離を測定する距離測定ステップと;距離測定ステップにより測定された装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記憶する測定距離記録ステップと;測定距離記録ステップで記録された2以上の測定値と,変換テーブルとに基づいて,2以上の測定値から導出される装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,時間内変化量に適合するか否かを判断する判断ステップと;判断ステップにより適合すると判断された場合に,該当する時間内変化量に対応付けられている処理の実行を情報処理装置に命令する処理命令ステップと;を含む。
【発明の効果】
【0033】
以上説明したように本発明によれば,z軸方向の指示をユーザに直感的に行わせることができ,かつ,そのz軸方向の指示に応じた多様な処理を情報処理装置が行うことの可能な遠隔操作システム等を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0035】
以下では,本発明にかかる遠隔操作システムを,遠隔操作装置102と,遠隔操作装置102によって操作される情報処理装置104を含む遠隔操作システム100に適用して説明する。ユーザが遠隔操作装置102を動かすことにより,情報処理装置104と遠隔操作装置102との間の距離が変化するが,情報処理システム100は,その変化を遠隔操作装置102から情報処理装置104への動作指示とすることで,遠隔操作装置102による情報処理装置104の遠隔操作を可能にするシステムである。そのために,遠隔操作システム100では,ある時間内における,遠隔操作装置102と情報処理装置104との間の距離の変化に応じて,情報処理装置104が所定の多様な処理を行う。
【0036】
図1は,本実施形態にかかる遠隔操作システム100において,ユーザが情報処理装置104を遠隔操作装置102を用いて操作する際の方法を概略的に示した図面である。ユーザは,図1(a)のように遠隔操作装置102を情報処理装置104に近づける,図1(b)のように遠隔操作装置102を情報処理装置104から遠ざける,図1(c)のように遠隔操作装置102を情報処理装置104に近づけた後に遠ざける,または図1(d)のように遠隔操作装置102を情報処理装置104から遠ざけた後に近づけることにより,各動作に予め対応づけられている特定の処理を情報処理装置104に実行させることができる。つまり,ユーザは,予め定められた時間内に,予め定められたように情報処理装置104から遠隔操作装置102までの距離を変化させるように遠隔操作装置102を動かすことによって,時間と距離の変化量とに予め対応付けられた処理を情報処理装置104に行わせることができる。
【0037】
遠隔操作装置102と情報処理装置104との間の距離の変化には,図1の(a)〜(d)に示した通り4パターンが考えられる。遠隔操作装置102と情報処理装置104との間の距離(以後,装置間距離とも称する。)が縮まる場合(図1(a)),装置間距離が広がる場合(図1(b)),装置間距離が縮まった後に広がる場合(図1(c)),装置間距離が広がった後に縮まる場合(図1(d))である。従って,装置間距離の変化のパターンごとに情報処理装置104に実行させる処理を対応付けておくことにより,情報処理装置104は,装置間距離の変化のパターンによって異なる処理を行うことができる。また,同じ変化のパターンでも,変化量ごとに情報処理装置104に実行させる処理を対応付けておくことにより,情報処理装置104は,装置間距離の変化量によっても異なる処理を行うことができる。さらに,同じ変化のパターンや同じ変化量でも,装置間距離の変化が生じる時間ごとに情報処理装置104に実行させる処理を対応付けておくことにより,情報処理装置104は,装置間距離の変化が生じた時間によっても異なる処理を行うことができる。このように,遠隔操作システム100では,情報処理装置104は,遠隔操作装置102と情報処理装置104との距離の変化の状態に応じて多様な処理を行うことができる。
【0038】
以下で,遠隔操作装置102と情報処理装置104との間の距離を情報処理装置104が測定する場合を第1実施形態として説明し,遠隔操作装置102が測定する場合を第2実施形態として説明する。
【0039】
(第1実施形態)
第1実施形態にかかる遠隔操作システム100では,情報処理装置104が情報処理装置104から遠隔操作装置102までの距離を測定し,測定された距離等に応じて予め設定されている処理を行う。まず,遠隔操作装置102および情報処理装置104の機能構成について説明する。
【0040】
遠隔操作装置102は,情報処理装置104を遠隔操作することができる機器である。遠隔操作装置102としては,ユーザが持ち運び可能で,容易に移動させることができる程度の大きさ,重さの機器であることが望ましく,例えば,テレビ等の操作を行うリモートコントローラ,携帯電話,PDA(Personal Digital Assistant),携帯型音楽プレーヤなどを例示できる。
【0041】
遠隔操作装置102は,例えば,指示入力部110および通知送信部112などを備える。指示入力部110は,記録開始指示部および記録終了指示部の一例であり,ユーザからの指示を入力し,入力された指示を通知送信部112に提供する。ユーザからの指示には,情報処理装置104から遠隔操作装置102までの距離である装置間距離の記録を開始させる開始指示と,装置間距離の記録を終了させる終了指示とが含まれる。具体的には,例えば,遠隔操作装置102にボタンを備え,指示入力部110は,ボタンが押下された場合に開始指示を,ボタンの押下が解除された場合に終了指示を,ユーザからの指示として通知送信部112に入力するようにしてもよい。なお,ボタンは複数備えられてもよい。
【0042】
通知送信部112は,指示入力部110から開始指示を受けて,情報処理装置104に装置間距離の測定を開始させる開始通知を情報処理装置104に送信する。また,指示入力部110から終了指示を受けて,情報処理装置104に装置間距離の測定を終了させる終了通知を情報処理装置104に送信する。つまり,この場合,ユーザがボタンを押下してからそのボタンを元の状態に戻すまでの間,情報処理装置104による装置間距離の測定が行われる。
【0043】
情報処理装置104は,例えば,通知受信部120,タイマ部112,距離測定部124,測定距離記憶部126,判断部128,変換テーブル記憶部130,処理実行部132,および表示部134などを備える。
【0044】
通知受信部120は,開始通知受信部および終了通知受信部の一例であり,遠隔操作装置102の通知送信部112から開始通知および終了通知を受信し,受信した開始通知または終了通知を距離測定部124に提供する。通知送信部112と通知受信部120との間の通信は,赤外線通信,Bluetooth,UWB(Ultra Wide Band)などの無線通信であってもよいし,有線通信であってもよい。
【0045】
タイマ部120は,距離測定部124による装置間距離の測定開始時にオンにされて時間の計測を開始し,距離測定部124による装置間距離の測定終了に伴いオフにされて時間の計測を終了する。つまり,タイマ部120は,装置間距離の測定開始からの経過時間を計測する。
【0046】
距離測定部124は,所定の時間間隔ごとに情報処理装置104から遠隔操作装置102までの距離を測定する。詳細には,距離測定部124は,通知受信部120から開始通知を受けてから終了通知を受けるまでの間,所定の時間間隔ごと(例えば100msごと,10msごと,など)に装置間距離の測定を行う。つまり,距離測定部124は,通知受信部120からの開始通知を受けて,装置間距離の測定を開始し,通知受信部120からの終了通知を受けて,装置間距離の測定を終了する。なお,距離測定部124は,装置間距離の測定開始から所定時間経過後に測定を終了してもよい。または,距離測定部124は,装置間距離の測定値が所定の値であった場合に測定を終了してもよい。
【0047】
距離測定部124が行う装置間距離の測定方法は複数考えられる。例えば,距離測定部124をレーダとして構成し,電磁波を遠隔操作装置に向けて発してその反射波を測定することにより遠隔操作装置までの距離を取得することができる。また,距離測定部124は,電磁波を利用して電磁波の強度から装置間距離を取得することや,音波を利用して距離を測定することもできる。本実施形態では,距離測定部124は,UWB通信を遠隔操作装置102と行うことにより,装置間距離を測定する。図3を参照して詳細に説明する。
【0048】
図3は,距離測定部124を詳細に示した図面である。図3に示すように,距離測定部124は,センサ部140および距離算出部142を含んで構成される。センサ部140は,遠隔操作装置102に設けられる受信側センサ部(図示せず)との間でUWB通信を行い,情報処理装置104と遠隔操作装置102との間で電波が空間を飛んだ時間を求める。
【0049】
UWB通信による測距の方法は,例えば特開2004−258009に開示されている方法を用いることができる。つまり,センサ部140はまず,パケット(パケットの中身は何でもよく,空であってもよいし,ビーコンなどであってもよい)を遠隔操作装置102の受信側センサ部に送信する。センサ部140はカウンタを有し,パケットの送信とともにカウンタを始動させて時間の計測を開始する。受信側センサ部は,センサ部140から送信されたパケットを検出し,検出時から所定の単位時間の整数倍の時間経過後にパケットをセンサ部140に返送する。センサ部140は,返送されたパケットを検出するとカウンタを止める。そしてセンサ部140は,カウンタにより計測された,パケットを送信してから返送パケットを受信するまでの所要時間から上記所定の単位時間の整数倍を除去してパケットの往復伝送時間を求める。なお,上述の所定の単位時間は,センサ部140の通信可能距離を無線信号(パケット)の伝送速度で割った値から求める。距離算出部142は,センサ部140によって求められた往復伝送時間に基づいて,装置間距離を算出する。通常,時間と距離は線形的に比例するので,距離をY,時間をXとした場合に,Y=X*a+b(a,bは任意の値)で表すことができる。また,測定誤差が生じた場合に備えて,距離算出部142は,キャリブレーションなどにより誤差を吸収できるようにするとよい。
【0050】
上記のUWB通信を用いた測距方法によれば,距離測定部124は他の測距方法に比べて装置間の正確な距離を高速に取得することができる。また,通知受信部120により行われる開始通知や終了通知の受信等をセンサ部140が行うこともできるため,1つのUWB通信手段を情報処理装置104に設ければ済むという利点がある。図2に戻り,情報処理装置104の機能構成についての説明を続ける。
【0051】
距離測定部124は,装置間距離の測定値(以後,単に測定値とも称する。)を,測定順序と関連付けて測定距離記憶部126に記録する。つまり,距離測定部124は,測定値を,その測定値が測定された順序がわかるように測定距離記憶部126に記録する。測定値と測定順序との関連付けには複数の方法が考えられる。例えば,測定値を測定順序順に順番に測定距離記憶部126の所定の領域に格納する方法,測定順序順に番号を付与し,付与した番号ともに測定値を記録する方法,情報処理装置104の内蔵時計を用いて測定時の日時を取得し,日時とともに測定値を記録する方法などがある。本実施形態では,タイマ部122を用いて,測定値が測定された時点における,測定開始時からの経過時間を測定値とともに記録する。
【0052】
図4に,測定開始時からの経過時間と装置間距離との関係を示した。図4では,距離測定部124が装置間距離の測定を行う所定の間隔を100msとし,横軸に経過時間,縦軸に装置間距離を示している。図4によれば,測定開始後400msが経過するまで装置間距離が200cmであり,その後装置間距離が次第に短くなって測定開始から900ms経過後には50cmとなっていることがわかる。このような時間にともなう装置間距離の変化を,情報処理装置104の処理に反映させるために,測定距離記憶部126には上述のように装置間距離の測定値と測定開始時からの経過時間とが関連付けて記憶される。
【0053】
測定距離記憶部126は,RAMやフラッシュメモリなどを含んで構成され,上述のように装置間距離の測定値と測定開始時からの経過時間とを関連付けて記憶する。図5に,測定距離記憶部126の記憶内容の一例を示した。図5に示すように,測定距離記憶部126には,経過時間1260と測定値1262とが関連付けられて記憶されている。経過時間1260はタイマ部122により計測された測定開始時からの経過時間であり,測定値1262は経過時間1260に格納されている時点に測定された装置間距離の測定値である。測定距離記憶部126の記憶内容を参照すれば,測定開始時(測定開始から0ms経過後)には装置間距離は160cmであり,100ms経過後には140cm,200ms経過後には100cmなどのように,時間の経過に沿った装置間距離の変化がわかる。イベント1264には,装置間距離の測定が開始される原因となるイベントと,測定が終了される原因となるイベントの情報が格納される。図5によれば,測定開始のイベントが遠隔操作装置102のボタン押下であり,測定終了のイベントが測定開始から500ms経過であることがわかる。つまり,距離測定部124が,通知受信部120からの開始通知を受けて装置間距離の測定を開始し,測定開始から所定期間(500ms)経過後に測定を終了したことがわかる。
【0054】
図2に戻り,情報処理装置104の機能構成についての説明を続ける。距離測定部124は,装置間距離の測定と,測定値および経過時間の測定距離記憶部126への記録を,通知受信部120からの終了通知の取得,測定開始からの所定時間の経過,または測定値が所定の値を満たすまで所定時間間隔ごとに繰り返す。そして,装置間距離の測定を終了すると,距離測定部124は測定の終了を判断部128に通知する。
【0055】
判断部128は,測定距離記憶部126に記憶された2以上の測定値と,変換テーブルとに基づいて,2以上の測定値から導出される装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,変換テーブルに設定されている時間内変化量に適合するか否かを判断する。まず,変換テーブルについて詳細に説明する。変換テーブルは,変換テーブル記憶部130に記憶されている。図6に変換テーブル記憶部130に記憶される変換テーブルの一例を示した。
【0056】
変換テーブルは,所定長の時間内における装置間距離の変化量である時間内変化量と,時間内変化量に応じた処理との対応関係を示したテーブルである。具体的には,図6に示すように,変換テーブルは,条件番号1300,時間条件1302,距離条件1304,および処理1306とを関連付けている。
【0057】
条件番号1300は,時間条件1302と距離条件1304との組み合わせからなる条件を一意に識別する番号である。時間条件1302は,装置間距離の変化が生じた際の時間を条件として設定するものであり,図示のように500ms以内または500ms後などが格納される。時間条件1302における経過時間の基準時点は装置間距離の測定開始時点である。本実施形態において,装置間距離の測定開始時点は遠隔操作装置102におけるボタン押下時点とほぼ同じであるので,ユーザによる遠隔操作装置102のボタン押下から500ms以内に,また,ユーザによる遠隔操作装置102のボタン押下から500ms後に,などが時間条件として設定されているということができる。
【0058】
距離条件1304は,装置間距離またはその変化量を条件として設定するものであり,図示のように,距離が3m以上である(装置間距離),距離が50cm以上縮まった(装置間距離の変化量)などが格納される。1つの条件には,例えば条件番号5や6のように,時間条件と距離条件の組み合わせを複数含ませることができる。
【0059】
処理1306には,条件番号1300により一意に特定される条件が満たされた場合に,情報処理装置104が実行する処理の内容を示す情報が格納される。
【0060】
図6の条件番号1の条件と条件番号6の条件について,図7を用いて説明する。図7(a)は条件番号1の条件を満たす場合の遠隔操作装置102の動きを示す。遠隔操作装置102のボタンをユーザが押下した時点(正確には,装置間距離の測定開始時点。以下,ボタン押下時点と称する。)では,遠隔操作装置102は情報処理装置104から250cm離れた符号102−1に位置しており,その時点から500ms以内に情報処理装置104から200cm離れた符号102−2に遠隔操作装置102が移動させられた場合,その移動距離は50cmであるため,500ms以内に距離が50cm縮まるという条件番号1の条件を満たす。そのため,ユーザが図7(a)のように遠隔操作装置102を動かした場合,条件番号1に対応付けられている処理が情報処理装置104において実行され,情報処理装置104が後述の表示部に表示させているアイコンが拡大される。
【0061】
図7(b)は条件番号6の条件を満たす場合の遠隔操作装置102の動きを示す。遠隔操作装置102が,ボタン押下時点から100ms経過後には情報処理装置104から40cm離れた符号102−1に位置しており,ボタン押下時点から300ms経過後には情報処理装置104から10cm離れた符号102−2に位置しており,さらにボタン押下時点から500ms経過後には情報処理装置104から60cm離れた符号102−3に位置している場合,100ms後に装置間距離が30cm以上であり,かつ,300ms後には10cm以下であり,かつ500ms後には30cm以上であるという条件番号6の条件を満たす。そのため,ユーザが図7(b)のように遠隔操作装置102を動かした場合,条件番号6に対応付けられている処理が情報処理装置104において実行され,遠隔操作装置102による情報処理装置104からのファイルの取得(つまり,情報処理装置104から遠隔操作装置102へのファイルの転送)が行われる。
【0062】
このように,時間条件と距離条件との組み合わせと,情報処理装置104により実行される処理とを関連付けておくことで,情報処理装置104は,情報処理装置104から遠隔操作装置102までの距離の変化の状況に応じて多様な処理を行うことができる。また,装置間距離の変化の程度や変化が生じた時間に応じて情報処理装置104が実行する処理を変えることができるため,時間条件,距離条件の組み合わせと処理との対応付けの仕方によって,ユーザに直感的な操作を行わせることができる。
【0063】
判断部128は,測定距離記憶部126に記憶された経過時間および測定値に基づいて,変換テーブルのいずれかの条件に適合するかを判断する。詳細には,判断部128は,測定開始からの経過時間が0である(つまり測定開始時点である)測定値を基準の測定値とし,後続の測定値から基準の測定値を引いた値を装置間距離の変化量とする。そして,変換テーブルに設定されている各条件との照合を行い,適合する条件を検索する。適合する条件があった場合には,判断部128は,変換テーブルにおいて該当する条件と対応付けられている処理の情報を取得して処理実行部132に提供する。
【0064】
処理実行部132は,判断部128から取得した処理の情報に応じて,その情報に対応する処理を行う。処理実行部132が実行する処理としては,例えば,後述の表示部134に表示されているアイテムの表示状態の変更を挙げることができる。アイテムには,アイコン,メニュー,画像,ファイルなどが含まれる。具体的には,アイテムの表示状態の変更として,アイコンの拡大,縮小,メニューからの特定の項目の選択,画像の拡大,縮小,反転などを挙げることができる。その他,処理実行部132が実行する処理として,情報処理装置104に格納されているファイルの遠隔操作装置102への転送,遠隔操作装置102に格納されているファイルの取得などを挙げることができる。
【0065】
表示部134は,アイコンやメニュー,画像などを表示する表示装置である。表示部134は,3次元表示を行うことができてもよい。その場合,処理実行部132が実行する処理に,例えば手前(表示部134に表示される画像等を閲覧するユーザに近い側)と奥(ユーザから遠い側)に画像が重なって表示されている場合の,手前または奥の画像の選択など,z方向の指示を伴う処理を含ませることができる。
【0066】
以上,遠隔操作装置102および情報処理装置104の機能構成について説明した。次に,図8および図9に基づいて,情報処理装置104が遠隔操作装置102によって操作される場合の,情報処理装置104が行う処理の流れについて説明する。
【0067】
まず,情報処理装置104は,遠隔操作装置102からの開始通知を待つ(S100,S102)。遠隔操作装置102から開始通知を受信すると(S102),タイマを始動させ(S104),装置間距離の測定,記録を行う(S106)。情報処理装置104は,遠隔操作装置102から終了通知を受信した場合(S108),測定開始から所定時間が経過した場合(S110),または測定値が所定距離に達した場合(S112)には,タイマを止めて装置間距離の測定を終了し(S114),判断処理を行う(S117)。
【0068】
図9に,判断処理の流れを詳細に示した。まず,情報処理装置104は測定値と経過時間との組み合わせである距離データを取得し,変数nに数値0を格納する(S200)。そして,情報処理装置104は,変数nをカウントアップしながら(S202),変数nを変換テーブルの条件番号と対応させて(S204),条件番号nに設定されている時間条件と距離条件とを距離データが満たしているかを判断する(S206)。満たしていない場合には,S202に戻り,次の条件番号の条件について判断する。一方,満たしている場合には,該当する条件番号の条件に対応付けられている処理を実行する(S208)。
【0069】
以上,情報処理装置104の処理の流れについて説明した。第1実施形態にかかる遠隔操作システム100によれば,情報処理装置104から遠隔操作装置102までの距離の変化と変化が生じた時間に応じて,予め対応づけられている処理を情報処理装置104が行う。時間条件と距離条件の組み合わせごとに処理を対応付けることができるため,多数の多様な処理を情報処理装置104に行わせることができる。
【0070】
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる遠隔操作システム200では,遠隔操作装置202が遠隔操作装置202から情報処理装置204までの距離を測定し,測定された距離等に応じて予め設定されている処理の実行を情報処理装置204に指示する。まず,遠隔操作装置202および情報処理装置204の機能構成について説明する。
【0071】
遠隔操作装置202は,例えば,指示入力部210,タイマ部212,距離測定部214,測定距離記憶部216,判断部218,変換テーブル記憶部220,処理命令部222,命令表示部224などを備える。第1実施形態とほぼ同様の機能を有するものについては,詳細な説明を省略する。
【0072】
指示入力部210は,第1実施形態の指示入力部110とほぼ同様の機能を有し,ユーザからの指示を入力し,入力された指示を距離測定部214に提供する。ユーザからの指示には,情報処理装置204から遠隔操作装置202までの距離である装置間距離の記録を開始させる開始指示と,装置間距離の記録を終了させる終了指示とが含まれる。具体的には,第1実施形態と同様に,遠隔操作装置202にボタンを備え,指示入力部210は,ボタンが押下された場合に開始指示を,ボタンの押下が解除された場合に終了指示を,ユーザからの指示として距離測定部214に入力するようにしてもよい。
【0073】
タイマ部212は,第1実施形態において情報処理装置104に備えられるタイマ部122とほぼ同様の機能を有し,距離測定部214による装置間距離の測定開始時にオンにされて時間の計測を開始し,距離測定部214による装置間距離の測定終了に伴いオフにされて時間の計測を終了する。つまり,タイマ部212は,装置間距離の測定開始からの経過時間を計測する。
【0074】
距離測定部214は,第1実施形態において情報処理装置104に備えられる距離測定部124とほぼ同様の機能を有し,所定の時間間隔ごとに遠隔操作装置202から情報処理装置204までの距離を測定する。
【0075】
測定距離記憶部216は,第1実施形態において情報処理装置104に備えられる測定距離記憶部126とほぼ同様の機能を有し,装置間距離の測定値と測定開始時からの経過時間とを関連付けて記憶する。
【0076】
変換テーブル記憶部220は,第1実施形態において情報処理装置104に備えられる変換テーブル記憶部130とほぼ同様の機能を有し,所定長の時間内における装置間距離の変化量である時間内変化量と,時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルを記憶する。
【0077】
判断部218は,第1実施形態において情報処理装置104に備えられる判断部128とほぼ同様の機能を有し,測定距離記憶部216に記憶された経過時間および測定値に基づいて,変換テーブルのいずれかの条件に適合するかを判断する。そして判断部218は,変換テーブルにおいて該当する条件と対応付けられている処理の情報を取得して処理命令部222に提供する。
【0078】
処理命令部222は,判断部218から取得した処理の情報に応じて,その情報に対応する処理を情報処理装置204に実行させる命令を情報処理装置204に対して行う。詳細には,例えば,処理命令部222は情報処理装置204に実行させる処理を特定できる識別子や,処理に必要なパラメータ等を情報処理装置204に送信する。情報処理装置204において遠隔操作装置202からの処理命令を受信する命令受信部230と処理命令部222との通信は,UWB通信等の無線通信で行われてもよいし,有線通信で行われてもよい。処理命令部222は,情報処理装置204に実行を命令した処理の情報を命令表示部224に表示させる。
【0079】
命令表示部224は,処理命令部222から取得した処理の情報を表示することが可能な表示装置であり,例えば液晶ディスプレイやLEDなどを備える。情報処理装置204に実行を命令した処理の情報が命令表示部224に表示されることによって,ユーザは現在情報処理装置204に実行させている処理を確認することができる。
【0080】
情報処理装置204は,例えば,命令受信部230,処理実行部232,および表示部234などを備える。命令受信部230は,遠隔操作装置202から情報処理装置204が実行するべき処理の情報を受信する。命令受信部230は,受信した処理の情報を処理実行部232に提供する。
【0081】
処理実行部232は,命令受信部230から処理の情報を取得し,対応する処理を実行する。表示部234は,第1実施形態にかかる表示部134と同様に,処理実行部232による処理の実行結果などを表示する。
【0082】
以上,第2実施形態にかかる遠隔操作装置202および情報処理装置204の機能構成について説明した。次に,図11および図12に基づいて,遠隔操作装置202が情報処理装置104を遠隔操作する場合の,遠隔操作装置202が行う処理の流れについて説明する。
【0083】
まず,遠隔操作装置202は,ユーザによるボタン押下を待つ(S300,S302)。ボタンが押下されると(S302),タイマを始動させ(S304),装置間距離の測定,記録を行う(S306)。遠隔操作装置202は,ボタンが離されてボタン押下が解除された場合(S308),測定開始から所定時間が経過した場合(S310),または測定値が所定距離に達した場合(S312)には,タイマを止めて装置間距離の測定を終了し(S314),判断処理を行う(S316)。
【0084】
図12に,判断処理の流れを詳細に示した。まず,遠隔操作装置202は測定値と経過時間との組み合わせである距離データを取得し,変数nに数値0を格納する(S400)。そして,遠隔操作装置202は,変数nをカウントアップしながら(S402),変数nを変換テーブルの条件番号と対応させて(S404),条件番号nに設定されている時間条件と距離条件とを距離データが満たしているかを判断する(S406)。満たしていない場合には,S402に戻り,次の条件番号の条件について判断する。一方,満たしている場合には,該当する条件番号の条件に対応付けられている処理の実行命令を情報処理装置204に送信する(S408)。
【0085】
以上,遠隔操作装置202の処理の流れについて説明した。第2実施形態にかかる遠隔操作システム200によれば,情報処理装置204から遠隔操作装置202までの距離の変化と変化が生じた時間に応じて,予め対応づけられている処理を情報処理装置204に実行させることができる。時間条件と距離条件の組み合わせごとに処理を対応付けることができるため,多数の多様な処理を情報処理装置204に行わせることができる。また,装置間距離の変化の程度や変化が生じた時間に応じて情報処理装置204に実行させる処理を変えることができるため,時間条件,距離条件の組み合わせと処理との対応付けの仕方によって,ユーザに直感的な操作を行わせることができる。
【0086】
なお,上記2つの実施形態では,情報処理装置または遠隔操作装置が複数回装置間距離を測定し,測定を終了した後に変換テーブルに設定されている条件との照合処理が行われたが,本発明はかかる例には限定されない。情報処理装置または遠隔操作装置は,例えば,装置間距離の測定を続けながら,測定するごとに変換テーブルに設定されている条件との照合処理を行ってもよいし,また,所定の回数測定するごとに照合処理を行ってもよい。
【0087】
また,上記2つの実施形態では,情報処理装置または遠隔操作装置が100msごと等の所定時間間隔ごとに装置間距離の測定を行ったが,本発明はかかる例には限定されない。例えば,測定開始時に最初の測定を行い,その次の測定を100ms後に行い,その次の測定は300ms後に行う等,不定の周期で測定を行ってもよい。その場合,測定距離記憶部には,測定値の測定順序のみでなく測定開始時からの経過時間がわかるように,測定値が測定された時点の日時や,上記実施形態と同様にタイマ値などを各測定値と関連付けて記憶しておく必要がある。
【0088】
また,上記2つの実施形態では,装置間距離の変化量は,測定距離記憶部に記憶されている複数の測定値のうち最初(測定開始時点)の測定値を基準の測定値として,後続の測定値と基準の測定との差に基づいて変化量を算出しているが,本発明はかかる例には限定されない。最初以外の測定値と,その測定値よりも後に測定,記憶されている測定値とによる変化量に基づいて,その変化量が変換テーブルに設定されているいずれかの条件に適合するかを判断されてもよい。
【0089】
また,上記2つの実施形態では,遠隔操作装置に備えられるボタンの押下により装置間距離の記録の開始指示を発生させたが,本発明はかかる例には限定されない。例えば,遠隔操作装置に自身が移動したことがわかるセンサ,例えば速度センサや加速度センサを備え,遠隔操作装置の移動がセンサにより感知された場合に,装置間距離の記録の開始指示を発生させてもよい。
【0090】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる遠隔操作システムの概要を示す説明図である。
【図2】同実施の形態における遠隔操作装置と情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】同実施の形態における距離測定部の機能構成を示すブロック図である。
【図4】同実施の形態における装置間距離の測定値と経過時間との関係を示すグラフである。
【図5】同実施の形態における測定距離記憶部の記憶内容を示す説明図である。
【図6】同実施の形態における変換テーブルを示す説明図である。
【図7】同実施の形態における変換テーブルに設定される条件を説明するための説明図である。
【図8】同実施の形態における情報処理装置の情報処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】同実施の形態における情報処理装置の情報処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態にかかる遠隔操作装置と情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図11】同実施の形態における遠隔操作装置の情報処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】同実施の形態における遠隔操作装置の情報処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0092】
100,200 遠隔操作システム
102,202 遠隔操作装置
104,204 情報処理装置
110,210 指示入力部
112 通知送信部
120 通知受信部
124,214 距離測定部
126,216 測定距離記憶部
128,218 判断部
130,220 変換テーブル記憶部
132,232 処理実行部
134,234 表示部
140 センサ部
142 距離算出部
222 処理命令部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と,前記情報処理装置を遠隔操作する遠隔操作装置と,を含む遠隔操作システムにおいて:
前記遠隔操作装置は,
前記情報処理装置をして,前記情報処理装置から前記遠隔操作装置までの距離である装置間距離の記録を開始せしめる開始通知を,前記情報処理装置に送信する開始通知送信部を備え,
前記情報処理装置は,
所定長の時間内における前記装置間距離の変化量である時間内変化量と,前記時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと;
前記遠隔操作装置から前記開始通知を受信する開始通知受信部と;
所定の時間間隔ごとに前記装置間距離を測定する距離測定部と;
前記距離測定部により測定された前記装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記憶する測定距離記憶部と;
前記測定距離記憶部に記憶された2以上の前記測定値と,前記変換テーブルとに基づいて,前記2以上の測定値から導出される前記装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,前記時間内変化量に適合するか否かを判断する判断部と;
前記判断部により適合すると判断された場合に,該当する前記時間内変化量に対応付けられている前記処理を実行する処理実行部と;
を備えることを特徴とする,遠隔操作システム。
【請求項2】
遠隔操作装置により遠隔操作される情報処理装置において:
所定の時間間隔ごとに前記情報処理装置から前記遠隔操作装置までの距離である装置間距離を測定する距離測定部と;
所定長の時間内における前記装置間距離の変化量である時間内変化量と,前記時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと;
前記距離測定部により測定された前記装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記憶する測定距離記憶部と;
前記測定距離記憶部に記憶された2以上の前記測定値と,前記変換テーブルとに基づいて,前記2以上の測定値から導出される前記装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,前記時間内変化量に適合するか否かを判断する判断部と;
前記判断部により適合すると判断された場合に,該当する前記時間内変化量に対応付けられている前記処理を実行する処理実行部と;
を備えることを特徴とする,情報処理装置。
【請求項3】
前記測定距離記憶部は,前記測定値を,該測定値が前記距離測定部により測定された時点を特定する時間情報と関連付けて記憶することを特徴とする,請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判断部は,前記所定の時間間隔ごとに前記判断を行うことを特徴とする,請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判断部は,前記距離測定部により測定された前記測定値が所定の値であった場合に前記判断を行うことを特徴とする,請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記装置間距離の記録の開始を指示する開始通知を前記遠隔操作装置から受信する開始通知受信部を備え,
前記距離測定部は,前記開始通知受信部が前記開始通知を受信した場合に前記装置間距離の測定を開始することを特徴とする,請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記判断部は,前記距離測定部による前記装置間距離の測定の開始から所定時間経過後に前記判断を行うことを特徴とする,請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記装置間距離の記録の終了を指示する終了通知を前記遠隔操作装置から受信する終了通知受信部を備え,
前記判断部は,前記終了通知受信部が前記終了通知を受信した場合に前記判断を行うことを特徴とする,請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記距離測定部は,
前記遠隔操作装置にパケットを送信し,前記送信したパケットに対応する返送パケットを前記遠隔操作装置から受信し,前記パケットの送信から前記返送パケットを受信するまでの所要時間に基づいて前記パケットの往復伝送時間を求めるセンサ部と;
前記往復伝送時間に基づいて前記装置間距離を算出する距離算出部と;
を含むことを特徴とする,請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
表示部を備え,
前記処理実行部は,前記表示部に表示されているアイテムの表示状態を変更することを特徴とする,請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示部は,3次元の表示が可能であることを特徴とする,請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
遠隔操作装置により遠隔操作される情報処理装置をして:
所定の時間間隔ごとに前記情報処理装置から前記遠隔操作装置までの距離である装置間距離を測定する距離測定処理と;
前記距離測定処理により測定された前記装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記録する測定距離記録処理と;
所定長の時間内における前記装置間距離の変化量である時間内変化量と前記時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと,前記測定距離記録処理で記録された2以上の前記測定値と,に基づいて,前記2以上の測定値から導出される前記装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,前記時間内変化量に適合するか否かを判断する判断処理と;
前記判断処理により適合すると判断された場合に,該当する前記時間内変化量に対応付けられている前記処理を実行する対応処理実行処理と;
を実行せしめることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項13】
遠隔操作装置により遠隔操作される情報処理装置の情報処理方法において:
所定の時間間隔ごとに前記情報処理装置から前記遠隔操作装置までの距離である装置間距離を測定する距離測定ステップと;
前記距離測定ステップにより測定された前記装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記録する測定距離記録ステップと;
所定長の時間内における前記装置間距離の変化量である時間内変化量と前記時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと,前記測定距離記録ステップで記録された2以上の前記測定値と,に基づいて,前記2以上の測定値から導出される前記装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,前記時間内変化量に適合するか否かを判断する判断ステップと;
前記判断ステップにより適合すると判断された場合に,該当する前記時間内変化量に対応付けられている前記処理を実行する処理実行ステップと;
を含むことを特徴とする,情報処理方法。
【請求項14】
情報処理装置を遠隔操作する遠隔操作装置において:
所定の時間間隔ごとに前記情報処理装置から前記遠隔操作装置までの距離である装置間距離を測定する距離測定部と;
所定長の時間内における前記装置間距離の変化量である時間内変化量と,前記時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと;
前記距離測定部により測定された前記装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記憶する測定距離記憶部と;
前記測定距離記憶部に記憶された2以上の前記測定値と,前記変換テーブルとに基づいて,前記2以上の測定値から導出される前記装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,前記時間内変化量に適合するか否かを判断する判断部と;
前記判断部により適合すると判断された場合に,該当する前記時間内変化量に対応付けられている前記処理の実行を前記情報処理装置に命令する処理命令部と;
を備えることを特徴とする,遠隔操作装置。
【請求項15】
前記距離測定部に前記装置間距離の記録の開始を指示する記録開始指示部を備え,
前記距離測定部は,前記記録開始指示部からの指示を受けて前記装置間距離の測定を開始することを特徴とする,請求項14に記載の遠隔操作装置。
【請求項16】
前記判断部は,前記距離測定部による前記装置間距離の測定の開始から所定時間経過後に前記判断を行うことを特徴とする,請求項15に記載の遠隔操作装置。
【請求項17】
前記距離測定部に前記装置間距離の記録の終了を指示する記録終了指示部を備え,
前記判断部は,前記記録終了指示部からの指示を受けて前記判断を行うことを特徴とする,請求項15に記載の遠隔操作装置。
【請求項18】
命令表示部を備え,
前記処理命令部は,前記情報処理装置に実行を命令する処理を特定できる情報を前記命令表示部に表示させることを特徴とする,請求項14に記載の遠隔操作装置。
【請求項19】
情報処理装置を遠隔操作する遠隔操作装置をして:
所定の時間間隔ごとに前記情報処理装置から前記遠隔操作装置までの距離である装置間距離を測定する距離測定所定と;
前記距離測定処理により測定された前記装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記録する測定距離記録処理と;
所定長の時間内における前記装置間距離の変化量である時間内変化量と前記時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと,前記測定距離記録処理で記録された2以上の前記測定値と,に基づいて,前記2以上の測定値から導出される前記装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,前記時間内変化量に適合するか否かを判断する判断処理と;
前記判断処理により適合すると判断された場合に,該当する前記時間内変化量に対応付けられている前記処理の実行を前記情報処理装置に命令する対応処理命令処理と;
を実行せしめることを特徴とする,コンピュータプログラム。
【請求項20】
情報処理装置を遠隔操作する遠隔操作装置の遠隔操作方法において:
所定の時間間隔ごとに前記情報処理装置から前記遠隔操作装置までの距離である装置間距離を測定する距離測定ステップと;
前記距離測定ステップにより測定された前記装置間距離の測定値を,測定順序と関連付けて記憶する測定距離記録ステップと;
所定長の時間内における前記装置間距離の変化量である時間内変化量と前記時間内変化量に応じた処理との対応関係を示した変換テーブルと,前記測定距離記録ステップで記録された2以上の前記測定値と,に基づいて,前記2以上の測定値から導出される前記装置間距離の変化量および該距離の変化が生じた時間長が,前記時間内変化量に適合するか否かを判断する判断ステップと;
前記判断ステップにより適合すると判断された場合に,該当する前記時間内変化量に対応付けられている前記処理の実行を前記情報処理装置に命令する処理命令ステップと;
を含むことを特徴とする,遠隔操作方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−104523(P2007−104523A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−294454(P2005−294454)
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】