説明

選別応答装置

【課題】電話サービスでは、基本的に発信者が着信者へ接続を要求すると、着信音が鳴ってしまうため、SPITにより絶えず迷惑電話を着信してしまう可能性がある。迷惑電話は受信のたびに着信音が鳴らされるため、問題は迷惑メールよりも深刻である。
【解決手段】電話網において、着信を一度音声自動応答にて受け付け、着信後直ちに着信音を鳴らすことはやめ、自動応答では接続毎に発信者へ接続に必要な認証音として、毎回乱数処理した乱数および背景音を重畳した認証音を生成し通知すると共に、正しい応答値を受信した着信にのみ着信音を鳴らし、そうでない着信には着信音は鳴らさない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選別応答装置に係り、特に迷惑電話からの着信要求を防止する選別応答装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネットの普及に伴い、通信事業者およびISP(Internet Service Provider)により、インターネットを利用したIP電話サービスが提供されている。また、メディアゲートウェイ(MG:Media Gateway)を用いてアナログおよびISDNの電話回線をIP網に接続するネットワーク形態も展開され始めている。なお、IP電話サービスでは、通信開始前に端末間にて通信路(セッション)の確立を行なうことで、音声データをRTP(Real time Transport Protocol)パケットにて転送するVoIP(Voice over IP)通信が行なわれる。
【0003】
端末間のセッション確立と切断を行うためのセッション制御プロトコルとして、SIP(Session Initiation Protocol)が仕様化されており、SIPサーバを介して端末間のセッション制御が行なわれる。
【0004】
SIPメッセージは、要求または応答情報を搬送するスタートライン部、ヘッダ部と、セッション内容を記述するメッセージボディ部から構成される。SIPメッセージのセッション内容の記述には、例えばSDP(Session Description Protocol)が適用される。SIPメッセージは、通信相手をスタートライン部に記載されているリクエストURI(Uniform Resource Identifier)によって識別している。また、SIPメッセージは、セッション確立の過程にて、受信者の呼び出し、音声、映像等の各プロトコル、ビットレート等、端末間のRTPパケット通信条件が決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−006467公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
インターネットの普及により、費用をほぼ発生させずに送信できる迷惑メールが増え、社会問題となっている。迷惑メールはインターネット上の掲示板やホームページなどからのメールアドレス収集およびメールアドレスを予想して大量にメールを送信し、メールサーバに負担をかけている。また、迷惑メールは、送信元の偽装が行われるなど、悪質な例もある。
【0007】
この迷惑メールのように、電話番号の収集や予想を行ない、送信先を偽装して大量発信される迷惑電話が憂慮されている。従来の迷惑電話は、人を介して行なわれていた。しかし、IPを使用するSPIT(SPAM over IP Telephony)は、コンピュータを使用し、SPAM生成ソフトを自動で走らせる。IP電話サービスでは、基本的に発信者が着信者へ接続を要求すると、着信音が鳴ってしまう。このため、SPITにより絶えず迷惑電話を着信してしまう虞がある。迷惑メールは、受信してもまずはサーバに蓄積され、読まずに削除することができる。しかし、迷惑電話は、受信のたびに着信音が鳴らされるため、24時間365日着信音に悩まされる虞もある。したがって、迷惑電話の問題は、迷惑メールよりも深刻である。
また、アナログおよびISDNの電話回線においてもMGを介することによりIP電話との通信が可能である。このため、同様の懸念がある。
【0008】
なお、留守番電話・ファクシミリ機能付き電話、コールセンターでのサービス選択等に音声自動応答とキー入力を促す実例がある。しかし、これらの実例は、あらかじめ用意されている固定のキーを自動応答でアナウンスし、入力を受け付けてサービスを展開するものである。したがって、簡単にパターン学習され、SPITによる迷惑電話を着信してしまう可能性がある。
【0009】
特許文献1では、発呼者と被呼者との間にSPITフィルターを介することにより、発呼者がSPITによる迷惑電話か否かのチューリングテストを実施する。SPITフィルターによるチューリングテストでは、自動応答による質問に対する応答のタイミングおよび回答の期待値と比較して判断を行なう。
【0010】
しかし、特許文献1は、応答タイミングでは信号エネルギーによる閾値判定であり、また、回答の期待値の判定では、明確な比較回答を有していない。このため、あいまいな回答の場合、誤り判定となりテストをすりぬけるとSPITを接続してしまう。また、自動判定処理を行うための判断材料となる複数の回答例、信号エネルギーのサンプリング処理等、高度な処理能力やメモリ量を必要とする。さらに、あいまい回答の場合、多段階テストを実施することにより、発呼者に迷惑をかけてしまう。
【0011】
本発明では、上記の点に鑑み、発呼者から着呼があった場合、発呼者に対して機械では判断しにくい乱数音の通知およびキー入力を促す自動応答を行なう。そのあと、乱数と応答値との比較による判定を行いことで簡潔なSPIT判定を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題は、呼制御処理部と、回線インタフェース部と、自動応答音声テーブルとを記録したメモリ部と、音声処理回路とから構成され、呼制御処理部は、着信許可判定部と、接続・切断判定部と、乱数発生部とから構成され、呼接続要求を受信したとき、着信許可判定部は、乱数発生部で発生させた乱数について、自動音声テーブルから乱数に対応する第1の音声を取得し、音声処理回路から第1の音声を呼接続要求の送信元に送信し、予め定めた期間内に、音声処理回路が、乱数に対応する第2の音声を受信しなかったとき、接続・切断判定部は、呼切断メッセージを前記送信元に送信する選別応答装置により、達成できる。
【0013】
本発明において、着信を一度音声自動応答にて受け付け、着信後直ちに着信音を鳴らすことはやめ、自動応答で発信者へ接続に必要なキーを通知する。キーは、毎回乱数の発生処理を行ない、1文字毎にサンプリング音声を変更すると共に、背景雑音を重畳した認証音である。これにより、SPITに学習させない対策をとる。キーに対して正しいキー応答ができた着信にのみ着信音を鳴らし、そうでない着信には着信音は鳴らさない。したがって、一方的にアナウンスが始まるような着信は、電話機の着信音を鳴らすことなく終了させる。
【0014】
また、送信元の偽装は個人サーバを通して行われることが多いため、ユーザが利用するSIPサーバをあらかじめ設定し、このサーバ以外からの着信を拒否する方法も有効である。
【0015】
さらに、よく電話する番号および信頼のおける番号を登録したホワイトリスト、逆に、着信したくない番号を登録したブラックリストを作成し、迷惑電話対策をすることが増加してきた。しかし、ブラックリストに登録した番号からの着信を拒否する方法は、IP電話ではURIがほぼ無限にあり、登録には限りがある。また、ホワイトリストに登録した番号からの着信のみ接続を許可する方法は、登録していないと公共機関および公衆電話からの着信も拒否してしまう。
【0016】
そこで、すべての着信を音声自動応答で受け付けるのではなく、(1)ホワイトリスト登録分からの着信は、音声自動応答を省く、(2)ブラックリストからの着信は遮断する、(3)登録サーバからの着信でないもの、番号通知の有無等により応答を変える等、ユーザがフィルタリングを設定することも可能である。
【0017】
なお、セッション制御プロトコルとしてSIPではなく、MGCP(Media Gateway Control Protocol)、H.248等のセッション制御プロトコルを用いた場合でもSIPと同様に適用できる。また、以下の実施例では、選別応答装置として、IP電話端末を説明するが、メディアゲートウェイまたはサーバ等に搭載してもよい。
【発明の効果】
【0018】
着信時、相手に乱数を通知すると共にキー入力を促すことで簡潔にSPITをふるい落とすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】IP電話ネットワークの構成を説明するハードウェアブロック図である。
【図2】IP電話端末の主要部を説明する機能ブロック図である。
【図3】SIPサーバの主要部を説明する機能ブロック図である。
【図4A】セッション管理テーブルを説明する図である(その1)。
【図4B】セッション管理テーブルを説明する図である(その2)。
【図4C】セッション管理テーブルを説明する図である(その3)。
【図4D】セッション管理テーブルを説明する図である(その4)。
【図4E】セッション管理テーブルを説明する図である(その5)。
【図4F】セッション管理テーブルを説明する図である(その6)。
【図4G】セッション管理テーブルを説明する図である(その7)。
【図5】IP電話端末情報をSIPサーバへ登録するシーケンス図である。
【図6】IP電話端末間の接続、通話および切断のシーケンス図である。
【図7A】SIPサーバからのINVITEメッセージを説明する図である。
【図7B】SIPサーバからのINVITEメッセージを説明する図である。
【図8】自動応答の音声テーブルを説明する図である。
【図9】IP電話端末におけるINVITE受信処理のフローチャートである。
【図10】IP電話端末におけるACK受信処理のフローチャートである。
【図11A】IP電話端末における乱数発生処理のフローチャートである。
【図11B】乱数発生処理における乱数桁数決定を説明する図である。
【図11C】乱数発生処理における乱数決定を説明する図である。
【図11D】乱数発生処理におけるサンプリング音声選択を説明する図である。
【図11E】乱数発生処理における背景音選択を説明する図である。
【図11F】乱数発生処理における音声自動応答通知を説明する図である。
【図12】IP電話端末における応答待ち処理のフローチャートである。
【図13】IP電話端末における判定処理のフローチャートである。
【図14】SPITからIP電話端への着信から切断までのシーケンス図である。
【図15】フィルタリング設定テーブルを備えたIP電話端末の主要部の機能ブロック図である。
【図16A】IP電話端末におけるフィルタリング設定のうち、登録SIPサーバ以外からの着信処理動作選択を説明する図である。
【図16B】IP電話端末におけるフィルタリング設定のうち、番号非通知の着信処理動作選択を説明する図である。
【図16C】IP電話端末におけるフィルタリング設定のうち、番号通知ありの着信処理動作選択を説明する図である。
【図17】登録ユーザ管理テーブルの構成を説明する図である。
【図18】SIPフレームフォーマットを説明する図である。
【図19】ブラックリスト登録されている着信があった場合のシーケンス図である。
【図20】ホワイトリスト登録されている着信があった場合のシーケンス図である。
【図21】乱数発生処理ありの場合のシーケンス図である。
【図22】サーバ判定処理のフローチャートである。
【図23】INVITE受信処理のフローチャートである。
【図24】ACK受信処理のフローチャートである。
【図25A】フィルタリング設定した場合のセッション管理テーブルを説明する図である(その1)。
【図25B】フィルタリング設定した場合のセッション管理テーブルを説明する図である(その2)。
【図25C】フィルタリング設定した場合のセッション管理テーブルを説明する図である(その3)。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実質同一部位には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。
【実施例1】
【0021】
まず、図1を参照して、セッション制御プロトコルとしてSIPを用いた場合のIP電話ネットワーク100を説明する。図1において、IP電話ネットワーク100は、複数のIP電話端末1、SIPサーバ(SIPと図示)2、L2SW(Layer 2 Switch)3、3台のルータ(Rと図示)4、MG(Media Gateway)5から構成される。L2SW3−1は、n台のIP電話端末1−1n(n=A〜N)と、ルータ4−1とを接続する。L2SW3−2は、m台のIP電話端末1−2m(m=A〜M)と、ルータ4−2とを接続する。3台のルータ4は、リング型のIP網50を形成している。ルータ4−1は、MG5を接続している。ルータ4−2は、IP電話端末1−3Aを接続している。ルータ4−3は、SIPサーバ2を接続している。MG5は、IP電話端末1−4Aを接続している。
【0022】
L2SW3は、IP電話端末1とルータ4を接続する。MG5は、電話交換網とIP網50を接続する。
IP電話端末1間にて通信を行なう場合、まず、発呼側IP電話端末1は、SIPサーバ2に対して登録を行なう。次に、IP電話端末1は、通信相手と通話するために、SIPサーバ2を介してSIPメッセージにて接続制御を行なう。IP電話端末1は、セッション接続完了後、IP電話端末1間にて通話が行なう。
【0023】
図2を参照して、IP電話端末1の主要部を説明する。図2において、IP電話端末1は、回線IF(インタフェース)11と、プロセッサ12と、呼制御処理部13と、プロトコル処理部14と、セッション管理テーブル18と、自動応答音声テーブル19と、ユーザインタフェースであるスピーカ15、マイク16、キー17、音声処理回路10とから構成される。呼制御処理部13は、登録処理部131、着信許可判定処理部133、接続・切断処理部132、乱数発生処理部134とから構成される。
【0024】
接続・切断処理部132は、着信許可判定処理部133およびキー17にて入力された情報に従い接続・切断処理を行なう。接続・切断処理部132は、呼の状態を、セッション管理テーブル18に記録する。接続・切断処理部132は、オンフックを検出すると、セッション管理テーブルに切断時刻を記録し、ステータスを切断に変更する。プロトコル処理部14は、回線IF11から受信したRTPパケットのデコード処理を行なう。スピーカ15は、デコードされた音声を出力する。また、プロトコル処理部14は、マイク16から入力した音声のエンコード処理を行なう。回線IF11は、エンコードされたRTPパケットについて、送信する。乱数発生処理部134は、乱数を発生し、サンプリング音声および背景音を決定する。音声処理回路10は、決定されたサンプリング音声および背景音を発信者へ通知する。音声処理回路10は、PB(Push Button)音を検出したとき、0〜9、#、*のディジタルデータに変換して、呼制御処理部13に送信する。
登録処理部131は、SIPサーバ2への登録処理を実行する。着信許可判定処理部133は、着呼に対する許可/非許可を判定する。乱数発生処理部134は、乱数を発生する。
【0025】
図3を参照して、SIPサーバ2の主要部を説明する。図3において、SIPサーバ2は、回線IF21、プロセッサ22、SIP処理部23から構成される。SIP処理部23は、REGISTER処理部231、INVITE処理部232、接続・登録処理部233、切断登録処理部234とから構成される。REGISTER処理部231は、REGISTER処理を実施する。INVITE処理部232は、INVITE処理を実施する。接続・登録処理部233は、接続・登録処理を実施する。
【0026】
図4を参照して、セッション管理テーブル18を説明する。図4において、セッション管理テーブル18は、着信時刻181、切断時刻182、ステータス183、発信者情報184、備考185、乱数186から構成される。セッション管理テーブル18は、INVITE処理、接続・登録処理および切断登録処理において、更新される。
図4Aないし図4Gの詳細は、追って説明する。
【0027】
図5を参照して、IP電話端末1−1Aと、IP電話端末1−2Bとの間の通信を行なうために、SIPサーバ2を介したセッション制御のREGISTERについて、説明する。図5において、IP電話端末1−2Bは、電源を入れた場合等、通話を可能とするため、登録処理を行なう(S131)。IP電話端末1−2Bは、SIPサーバ2にREGISTERメッセージを送信する(S132)。SIPサーバ2は、REGISTER処理を実施する(S133)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2Bに200 OKを送信する(S134)。
【0028】
次に、図6を参照して、SIPサーバ2を介した、IP電話端末1−1AとIP電話端末1−2Bと間における着信要求処理を説明する。図6において、IP電話端末1−1Aは、INVITEメッセージをSIPサーバ2に送信する(S101)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにINVITEメッセージを送信する(S102)。IP電話端末1−2Bは、INVITEメッセージ受信処理を実施する(S103)。IP電話端末1−2Bは、SIPサーバ2に200 OKを送信する(S104)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−1Aに200 OKを送信する(S106)。IP電話端末1−1Aは、SIPサーバ2にACKを送信する(S107)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにACKを送信する(S108)。IP電話端末1−2Bは、ACK受信処理を実施する。(S109)。
【0029】
IP電話端末1−2Bは、乱数発生処理を実施する(S111)。IP電話端末1−2Bは、IP電話端末1−1Aに乱数通知を送信する(S112)。IP電話端末1−2Bは、応答待ちに遷移する(S113)。IP電話端末1−1Aは、キー入力を受け付けて、IP電話端末1−2Bに応答を送信する(S114)。IP電話端末1−2Bは、判定処理を実施する(S116)。ここでは判定OKなので、IP電話端末1−2Bは、呼出音を鳴動する(S117)。IP電話端末1−2Bは、オフフックを受け付ける(S118)。ここで、IP電話端末1−1AとIP電話端末1−2Bは、通話状態に遷移する。
【0030】
IP電話端末1−2Bは、オンフックを検出する(S119)。IP電話端末1−2Bは、SIPサーバ2にBYEを送信する(S121)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−1AにBYEを送信する(S122)。IP電話端末1−1Aは、SIPサーバ2に200 OKを送信する(S123)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2Bに200 OKを送信する(S124)。
【0031】
INVITE受信処理(S103)は、INVITEメッセージ受信時に、図4Aのセッション管理テーブル18のレコード4(#4)に、INVITEメッセージ受信時刻を着信時刻181=2009/1/10 11:34:5、ステータス183=ACK待ち、発信者情報を電話番号=045−111−1111およびSIP URI=user−1@A、IP4=10.0.0.1を設定し、ステータス183にACK待ちを設定する処理である。
【0032】
ACK受信処理(S109)は、図4Bのセッション管理テーブル18の#4のステータス183を乱数発生処理に更新する処理である。乱数発生処理(S111)は、任意に設定したタイマーを起動させ、通知する乱数の桁数を決定し、乱数を決定する処理である。乱数発生処理は、図4Cのセッション管理テーブル18のステータス183を応答待ちに更新し、発生させた乱数を乱数コラム186に格納する処理である。乱数は、判定時に使用する。
【0033】
応答待ち(S113)は、起動したタイマーのタイムアップまで、応答を待つ処理である。判定処理は、受信した応答のPB音が乱数186に記載された値と一致するか判定する処理である。IP電話端末1−2Bは、応答を受信すると図4Dのステータス183を判定中に更新する。IP電話端末1−2Bは、呼出音の送出を開始すると、図4Eに示すようにステータス183を呼び出し中に更新する。IP電話端末1−2Bは、オフフックを検出すると、図4Fに示すようにステータス183を通信中に更新する。IP電話端末1−2Bは、オンフックを検出すると、図4Gに示すように切断時刻182=2009/1/10 11:44:5、を入力すると共に、ステータス183を切断に変更する。
【0034】
図7を参照して、SIPのINVITEメッセージを説明する。図7において、INVITEメッセージは、リクエスト行、Viaヘッダ、Max−Forwardsヘッダ、Fromヘッダ、Toヘッダ、Call−IDヘッダ、CSeqヘッダ、Contactヘッダ、Contact−typeヘッダ、Contact−Lengthヘッダ、SDPによるセッション記述から構成される。セッション記述は、v行、o行、s行、c行、t行、m行、a行から構成される。
【0035】
リクエスト行には、INVITEを記載する。Viaヘッダは、リクエストが通過する経路情報を記載する。Max−Forwardsヘッダは、最大転送数を記載し、転送ごとにデクリメントする。Fromヘッダは、発呼者の電話番号とSIP URLを記載する。Toヘッダは、着呼者の電話番号とSIP URLを記載する。Call−IDヘッダは、呼番号を記載する。CSeqヘッダは、シーケンス番号とメソッド(この場合INVITE)を記載する。Contactヘッダは、直接連絡用のURLを記載する。Contact−typeヘッダは、SDPであることを記載する。
【0036】
v行は、SDPのバージョン0を表す。o行は、セッション所有者とセッションIDを現す。s行は、セッション名である。c行は、接続情報である。t行は、セッションがアクティブになる時間である。m行は、メディア行であり、PCMの音声であるとことを示す。a行は、属性行である。
【0037】
図8を参照して、自動応答音声テーブル19を説明する。図8において、自動応答音声テーブル19は、読み上げ音としての男児191、女児192、男性193、女性194と、背景音195とから構成される。読み上げ音は、乱数を読み上げる音声である。読み上げ音は、乱数の桁ごとに変更する。背景音は、読み上げ音に重畳する音声である。背景音は、通知ごとに変更する。読み上げ音を乱数の桁ごとに変更すること、読み上げ音と背景音とを重畳することは、発呼IP電話端末での、音声自動認識を阻止するためである。
【0038】
図9ないし図12を参照して、着呼IP電話端末の処理を詳細に説明する。まず、図9を参照して、INVITE処理を説明する。図9において、INVITEメッセージを受信したIP電話端末1は、INVITEメッセージのFrom行から発信者情報を抽出し、セッション管理テーブル18の発信者情報184を設定する(S11)。IP電話端末1は、ステータス183にACK待ちを設定する(S12)。IP電話端末1は、発呼IP電話端末にOKメッセージを送信して(S13)、終了する。
【0039】
図10を参照して、ACK受信処理を説明する。OKメッセージに対するACKを受信したIP電話端末1は、セッション管理テーブル18のステータス183を乱数発生処理に更新して(S21)、終了する。
【0040】
図11を参照して、乱数発生処理を説明する。図11において、ACK受信処理を終了したIP電話端末1は、タイマーをスタートする(S31)。IP電話端末1は、乱数の桁数を決定する(図11B:S32)。IP電話端末1は、乱数を決定する(図11C:S33)。IP電話端末1は、サンプリング音声を決定する(図11D:S34)。IP電話端末1は、背景音を選択する(図11E:S36)。IP電話端末1は、選択した背景音と選択したサンプリング音声の乱数とを重畳して、音声自動応答通知を発呼IP電話端末に送信する(図11F:S37)。IP電話端末1は、セッション管理テーブル18のステータス183を応答待ちに更新し、乱数186に決定した乱数を登録して(S38)、終了する。
【0041】
図12を参照して、応答待ち処理を説明する。図12において、乱数通知を送信したIP電話端末1は、セッション管理テーブル18のステータス183を確認する(S41)。IP電話端末1は、ステータス183が応答待ちか判定する(S42)。YESのとき、IP電話端末1は、タイマーが規定時間未満か判定する(S43)。YESのとき、IP電話端末1は、応答を受信したか判定する(S44)。YESのとき、IP電話端末1は、ステータス183を判定中に更新して(S46)、終了する。
【0042】
ステップ42でNOのとき、IP電話端末1は、セッション管理テーブル18の備考185にステータスエラーを記録して(S47)、終了する。ステップ43でNOのとき、IP電話端末1は、セッション管理テーブル18の備考185にタイムアウトエラーを記録して(S48)、終了する。ステップ44でNOのときはステップ41へ戻り、応答待ち処理を続ける。
【0043】
図13を参照して、判定処理を説明する。図13において、応答を受信したIP電話端末1は、セッション管理テーブル18の備考185にエラーがあるか判定する(S50)。YESのとき、IP電話端末1は、後述するステップ59に遷移する。ステップ50でNOのとき、IP電話端末1は、受信した数値と乱数を比較する(S51)。IP電話端末1は、一致したか判定する(S52)。YESのとき、IP電話端末1は、ステータス183を呼び出し中にし、呼出音を鳴らして(S53)、終了する。ステップ52でNOのとき、IP電話端末1は、無効な入力をカウントする(S54)。IP電話端末1は、無効な入力が規定回数以内か判定する(S55)。YESのとき、IP電話端末1は、正しい入力を促すメッセージを送信する(S56)。IP電話端末1は、ステータス183を応答待ちにして(S57)、終了する。ステップ55でNOのとき、IP電話端末1は、正しい入力がなかったことをセッション管理テーブル18の備考185に登録する(S58)。IP電話端末1は、ステータス183を切断にする(S59)。IP電話端末1は、発呼端末に480 Temporarily Unvilableを送信して(S61)、終了する。
【0044】
最後に、図14を参照して、発呼IP電話端末がSPITの場合の処理シーケンスを説明する。なお、ここでは、図6と同じIPアドレスおよびSIP URIを利用する。図14において、ステップ201からステップ212までは、図6のステップ101からステップ112と同一であり、説明は省略する。
【0045】
一方、IP電話端末1−1Bは、乱数通知に応答できない。したがって、IP電話端末1−2Bは、応答待ち処理(S213)において、タイムアウトエラーで終了する。IP電話端末1−2Bは、判定処理において、NGとする(S216)。IP電話端末1−2Bは、SIPサーバ2に480 Temporarily Unvilableを送信する(S217)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにACKを送信する(S218)。SIPサーバ2はIP電話端末1−1Bに480 Temporarily Unvilableを送信する(S219)。IP電話端末1−1BはSIPサーバ2にACKを送信して(S220)、終了する。
【実施例2】
【0046】
実施例2では、あらかじめ作成してあるホワイトリスト登録先からの着信は、音声自動応答を省く。また、あらかじめ作成してあるブラックリスト登録先からの着信は、通信を遮断する。
【0047】
図15を参照して、IP電話端末1Aの主要部を説明する。図15において、IP電話端末1Aは、回線IF(インタフェース)11と、プロセッサ12と、呼制御処理部13と、プロトコル処理部14と、セッション管理テーブル18と、自動応答音声テーブル19と、登録ユーザ管理テーブル30と、フィルタリング設定テーブル31と、ユーザインタフェースであるスピーカ15、マイク16、キー17、音声処理回路10とから構成される。呼制御処理部13は、登録処理部131、着信許可判定処理部133、接続・切断処理部132、乱数発生処理部134とから構成される。
IP電話端末1Aは、図2のIP電話端末1に、登録ユーザ管理テーブル30とフィルタリング設定テーブル31とを追加している。
【0048】
図16Aを参照して、IP電話端末1のユーザが指定するフィルタリング設定1 31を説明する。図16Aにおいて、フィルタリング設定1は、対象INVITEメッセージ311、選択マーク312、選択項目313から構成される。
着信者はIP電話端末1に該当する着信があった場合のふるまいをあらかじめ設定しておく。具体的には、発信者がIP電話端末1の指定するSIPサーバ以外を経由してきたINVITEの場合、選択項目313の着信を許可する、拒否する、の二つの中から選択しておく。この例では選択マーク312は拒否を選択している。同じように図16Bのフィルタリング設定2 32では、発呼番号を非通知にしている着信があった場合、選択項目323の着信を許可する、拒否する、自動応答で対応する、の中から選択しておく。ここでは選択マーク322は乱数発生応答を選択している。図16Cのフィルタリング設定3 33でも、発呼者番号通知ありの着信があった場合、選択項目333の着信を許可する、拒否する、自動応答で対応する、の中から選択しておく。ここでは選択マーク332は許可を選択している。なお、SIPサーバを経由してきたか否かの判定箇所は、図18を参照して、後述する。番号通知の有無は、図7BのFromヘッダを参照して、確認する。図7BではFromヘッダはanonymousとなっており、非通知である。
【0049】
図17を参照して、IP電話端末1が設定している着信許可のホワイトリスト、着信拒否のブラックリストの登録状況を管理する登録ユーザ管理テーブル30を説明する。図17において、登録ユーザ管理テーブル30は、レコード番号200、発呼者の電話番号201、SIP URI 202、IPアドレス203、リスト種別204から構成される。
【0050】
IP電話端末1は、電話番号201、SIP URI 202、IPアドレス203がいずれも一致したホワイトリスト記載のINVITEメッセージについて、直ちに200 OKの送信、ACK受信処理、呼出音の送出を実施する。
【0051】
一方、IP電話端末1は、電話番号201、SIP URI 202、IPアドレス203がいずれも一致したブラックリスト記載のINVITEメッセージについて、直ちに480 Temporarily Unvilableを送信する。
【0052】
図18を参照して、SIPフレームフォーマットを説明する。図18において、SIPフレームフォーマット70は、送信元アドレス71と、送信先アドレス72と、プロトコルおよびポートNo.73と、SIP INVITEメッセージ74とから構成される。
図18(a)において、送信元アドレス71は、SIPサーバのアドレス20.0.0.240と一致している。図18(b)において、送信元アドレス71は、10.0.0.3/24であり、SIPサーバのアドレス20.0.0.240とは異なる。
【0053】
図19を参照して、ブラックリストに登録された発呼IP電話端末と、着呼IP電話端末と、SIPサーバとの間のシーケンスを説明する。図19において、IP電話端末1−1nは、SIPサーバ2にINVITEメッセージを送信する(S301)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにINVITEメッセージを送信する(S302)。IP電話端末1−2Bは、サーバ判定処理を実施する(S303)。IP電話端末1−2Bは、INVITE受信処理を実施する(S304)。ここでは、INVITE受信処理でブラックリスト登録であったので、IP電話端末1−2Bは、SIPサーバ2に480 Temporarily Unavailableを送信する(S306)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにACKを送信する(S307)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2Bに480 Temporarily Unavailableを送信する(S308)。IP電話端末1−1nは、SIPサーバ2にACKを送信する(S309)。
【0054】
図20を参照して、ホワイトリストに登録された発呼IP電話端末と、着呼IP電話端末と、SIPサーバとの間のシーケンスを説明する。図20において、IP電話端末1−2mは、SIPサーバ2にINVITEメッセージを送信する(S401)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにINVITEメッセージを送信する(S402)。IP電話端末1−2Bは、サーバ判定処理を実施する(S403)。IP電話端末1−2Bは、INVITE受信処理を実施する(S404)。ここでは、INVITE受信処理でホワイトリスト登録であったので、IP電話端末1−2Bは、SIPサーバ2に200 OKを送信する(S406)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2mに200 OKを送信する(S407)。IP電話端末1−2mは、SIPサーバ2にACKを送信する(S408)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにACKを送信する(S409)。IP電話端末1−2Bは、ACK受信処理を実施する(S411)。IP電話端末1−2Bは、呼び出し音を送出する(S412)。IP電話端末1−2Bは、オフフックを検出して(S413)、通話が開始される。
【0055】
図21を参照して、ホワイトリスト/ブラックリスト登録されていない発呼IP電話端末と、着呼IP電話端末と、SIPサーバとの間のシーケンスを説明する。図21において、IP電話端末1−1Aは、SIPサーバ2にINVITEメッセージを送信する(S501)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにINVITEメッセージを送信する(S502)。IP電話端末1−2Bは、サーバ判定処理を実施する(S503)。IP電話端末1−2Bは、INVITE受信処理を実施する(S504)。ここでは、INVITE受信処理で非通知を検出し、図16のフィルタリング設定で、非通知は乱数発生応答と設定されているので、IP電話端末1−2Bは、SIPサーバ2に200 OKを送信する(S506)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−1Aに200 OKを送信する(S507)。IP電話端末1−1Aは、SIPサーバ2にACKを送信する(S508)。SIPサーバ2は、IP電話端末1−2BにACKを送信する(S509)。IP電話端末1−2Bは、ACK受信処理を実施する(S511)。IP電話端末1−2Bは、タイマーをスタートし、乱数発生処理を実施する(S512)。IP電話端末1−2Bは、IP電話端末1−1Aに乱数通知を送信する(S513)。IP電話端末1−2Bは、応答待ち処理を開始する(S514)。IP電話端末1−1Aは、キー入力を受け付ける(S516)。IP電話端末1−1Aは、IP電話端末1−2Bに乱数をPB信号に変換した応答を送信する(S517)。IP電話端末1−2Bは、PB信号と送信した乱数の判定処理を実施する(S518)。ここでは、両者は一致していたので、IP電話端末1−2Bは、呼び出し音を送出する(S519)。IP電話端末1−2Bは、オフフックを検出して(S521)、通話が開始される。
【0056】
図22を参照して、サーバ判定処理を説明する。図22において、IP電話端末1は、送信元IPアドレスを抽出する(S71)。IP電話端末1は、SIPサーバからの受信か判定する(S72)。NOのとき、IP電話端末1は、フィルタリング設定を確認する(S73)。IP電話端末1は、拒否か判定する(S74)。YESのとき、IP電話端末1は、セッション管理テーブル18のステータス183に切断を登録する(S76)。IP電話端末1は、セッション管理テーブル18の備考185に「指定サーバ以外からの受信」と発信者IPアドレスを記録する(S77)。IP電話端末1は、発呼IP電話端末に480 Temporarily Unavailableを送信して(S78)、終了する。ステップ72でYESのとき、および74でNOのとき、IP電話端末1はサーバ判定処理を終了する。
【0057】
図23を参照して、INVITE受信処理を説明する。図23において、IP電話端末1は、Fromヘッダから発信者情報を抽出し、セッション管理テーブル18に発信者情報を登録する(S81)。IP電話端末1は、発呼者電話番号が非通知か番号通知ありか判定する(S82)。非通知のとき、IP電話端末1は、フィルタリング設定#2を確認する(S84)。IP電話端末1は、拒否か判定する(S86)。YESのとき、IP電話端末1は、ステータスを切断に更新する(S87)。IP電話端末1は、480 Temporarily Unavailableを送信して(S88)、終了する。
【0058】
ステップ82で番号通知ありのとき、IP電話端末1は、登録ユーザ管理テーブル30を検索する(S83)。IP電話端末1は、リスト種別はブラックリストか判定する(S85)。YESのとき、IP電話端末1は備考欄にブラックリストからの着信と登録(S89)し、ステップ87に遷移する。
【0059】
ステップ85でNOのとき、IP電話端末1は、リスト種別がホワイトリストか判定する(S90)。YESのとき、IP電話端末1は、備考欄にホワイトリストからの着信と登録する(S91)。IP電話端末1は、ステータスをACK待ちにする(S92)。IP電話端末1は、OKを送信して(S93)、終了する。
【0060】
ステップ91でNOのとき、IP電話端末1は、フィルタリング#3を確認する(S94)。IP電話端末1は、拒否か判定する(S86)。YESのとき、IP電話端末1は、ステップ87に遷移する。ステップ86でNOのとき、IP電話端末1は、許可か判定する(S96)。NOのとき、IP電話端末1は、ステータスを乱数発生処理に変更して(S97)、ステップ93に遷移する。ステップ96でYESのとき、IP電話端末1は、ステップ92に遷移する。
【0061】
図24を参照して、ACK受信処理を説明する。図24において、IP電話端末1は、ステータスを確認する(S66)。IP電話端末1は、ステータスがACK待ちか判定する(S67)。YESのとき、IP電話端末1は、呼び出し音を送出して(S68)、終了する。ステップ67でNOのとき、IP電話端末1は、そのまま終了する。
【0062】
図25を参照して、フィルタリング設定した場合のセッション管理テーブルの遷移を説明する。図25Aにおいて、#1のレコードは、SIPサーバ以外からINVITEメッセージを受信したあとのサーバ判定処理の結果である。サーバ判定処理にてIP電話端末1の登録サーバ以外であったため、ステータスに切断、備考欄に指定サーバ以外からの着信と発信者IPアドレスが登録された。また。#2のレコードは、ブラックリストからのINVITEメッセージを受信した後のINVITE受信処理の結果である。INVITE受信処理にて着信時間、発信者情報が登録され、さらにブラックリストに登録されていたためステータスに切断、備考欄にブラックリストからの着信と登録された。さらに、#3のレコードは、ホワイトリストからのINVITEメッセージを受信し、INVITE受信処理にて着信時間、発信者情報が登録され、さらにホワイトリストに登録されていたため備考欄にホワイトリストからの着信が登録、ステータスがACK待ちに登録された後に通話が行われ、通話終了後に切断時間とステータスが切断と登録された結果である。#4のレコードは、ホワイト/ブラックリスト以外からのINVITEメッセージを受信した後のINVITE受信処理の結果である。INVITE受信処理にて着信時間、発信者情報が登録され、さらに、この着信が非通知であったため、フィルタリング設定2に従いステータスに乱数発生処理を登録した。#4のレコードは、続いてACK受信処理、乱数発生処理を行い、図25Bに示すように、ステータスは応答待ちに変更され、乱数が登録される。その後応答待ち処理、判定処理を経て呼び出し中となり、呼び出し音を送出、オフフックを検出すると図25Cに示すように、ステータスは通話中となる。
【符号の説明】
【0063】
1…IP電話端末、2…SIPサーバ、3…L2SW、4…ルータ、5…MG、11…回線IF、12…プロセッサ、13…SIP処理部、14…プロトコル処理部、15…スピーカ、16…マイク、17…キー、18…セッション管理テーブル、19…自動応答音声テーブル、21…回線IF、22…プロセッサ、23…SIP処理部、30…登録ユーザ管理テーブル、31…フィルタリング設定テーブル、70…SIPフレームフォーマット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼制御処理部と、回線インタフェース部と、自動応答音声テーブルとを記録したメモリ部と、音声処理回路とから構成された選別応答装置において、
前記呼制御処理部は、着信許可判定部と、接続・切断判定部と、乱数発生部とから構成され、
呼接続要求を受信したとき、前記着信許可判定部は、前記乱数発生部で発生させた乱数について、前記自動音声テーブルから前記乱数に対応する第1の音声を取得し、前記音声処理回路から前記第1の音声を呼接続要求の送信元に送信し、
予め定めた期間内に、前記音声処理回路が、前記乱数に対応する第2の音声を受信しなかったとき、前記接続・切断判定部は、呼切断メッセージを前記送信元に送信することを特徴とする選別応答装置。
【請求項2】
請求項1に記載の選別応答装置であって、
前記予め定めた期間内に、前記音声処理回路が、前記乱数に対応する第2の音声を受信したとき、前記接続・切断判定部は、呼接続要求を転送または着呼信号を送出することを特徴とする選別応答装置。
【請求項3】
請求項1に記載の選別応答装置であって、
前記第1の音声は、背景音と重畳された音声であることを特徴とする選別応答装置。
【請求項4】
請求項1に記載の選別応答装置であって、
前記メモリは、登録ユーザ管理テーブルと、フィルタリング設定テーブルとをさらに記録し、
呼接続要求を受信したとき、前記着信許可判定部は、前記登録ユーザ管理テーブルと前記フィルタリング設定テーブルとに基づいて、前記第1の音声の送信、呼接続要求の転送または着呼信号の送出、呼切断メッセージの送信のいずれかを選択することを特徴とする選別応答装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【公開番号】特開2011−114672(P2011−114672A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−270292(P2009−270292)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】