説明

部分的にシラン化されたポリイソシアネート系化合物のコーティング組成物における架橋剤としての使用、及びこの化合物を含むコーティング組成物

本発明は、硬化性コーティング組成物、特に自動車仕上げ塗装のワニスにおける増大した屈折率を有する架橋剤としての部分的にシラン化されたポリイソシアネート系化合物の使用に関する。本発明はさらに、前記化合物を架橋剤として含むコーティング組成物、及びコーティングを製造するためのコーティング組成物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性コーティング組成物、さらに詳細には、自動車の仕上げ塗装用のクリアコーティング材料における増大した屈折率を有する架橋剤としての部分的にシラン化されたポリイソシアネート系化合物の使用に関する。本発明は同様に、これらの化合物を架橋剤として含むコーティング組成物に関し、コーティングを製造するためのコーティング組成物の使用に関する。
【0002】
部分的にシラン化されたヘキサメチレンジイソシアネート系架橋剤は従来技術から既知である(EP1273640A2)。これを用いて得られるコーティングは、引っ掻き耐性及び風化安定性を特徴とし、純有機コーティング系の利点と無機コーティングの利点とを兼ね備える。
【0003】
これらのコーティングは、原則として、機械的負荷の点で高い要件を課す全ての用途に適している。このような機械的性質が興味深い用途の具体的な一例は、自動車の仕上げ塗装である。この用途は、コーティングの機能特性に対する厳しい要求を特徴とするだけでなく、同様に装飾性に対しても厳しい要求を課す。
【0004】
たとえば、表面は特になめらかである必要があり、適切な場合、クリアコーティングの下に位置するベースコーティングは、その着色コーティングとしての能力において、損なわれるのではなく大いに支持される必要がある。この理由から、特に透明かつ高光沢のクリアコーティング材料が望ましい。しかし、同時に、コーティングの高い耐酸性、平滑性及び引っ掻き耐性などの他の利点が保持されなければならない。
【0005】
特定の入射角についての光の反射値としての光沢は、コーティング材料の屈折率に大きく依存する。反射される光の量が大きいほど、周囲媒体及びコーティングの屈折率における差は大きくなる。この理由のために、たとえば、ポリエステル系コーティング材料を使用する場合、ポリエステルは高い屈折率を有するので、キラキラした高光沢表面が得られる。コーティング材料の屈折率は、同様に、たとえばシリカなどの適切なフィラーの添加により増大させることができる。
【0006】
今日まで、架橋剤の屈折率の調節及び/又は架橋剤の屈折率の増大のための部分的にシラン化されたイソシアネート含有架橋剤の使用を許容する方法の記載は無かった。
【0007】
課題及び解決法
本発明が取り組む課題は、コーティング組成物を製造するために、高い屈折率、さらに詳細には屈折率nD20≧1.500を示すイソシアネート含有化合物に基づく架橋剤を提供することである。
【0008】
本発明が取り組むさらなる課題は、増大した光反射を示し、従来技術から既知のコーティングフィルムよりも高い光沢を有するコーティング(コーティングフィルム)をもたらすコーティング組成物(コーティング材料)を提供することである。コーティング組成物は、さらに詳細には、OEM仕上げ塗装におけるクリアコーティングの製造及び自動車補修系における使用に適していなければならない。
【0009】
さらに、コーティングフィルムは、コーティング及びコーティング系、さらに詳細には、自動車OEM仕上げ塗装の技術的及び美的に特に要求の厳しいクリアコーティング系に課される他の機能要件も満たさなければならない。コーティングは、従って高い耐酸性を示さなければならない。加えて、コーティングは高レベルの引っ掻き耐性を有しなければならず、さらに詳細には、擦過後に高い光沢保持を示さなければならない。さらに、コーティング及びコーティング系、さらに詳細にはクリアコーティング系は、応力亀裂を起こすことなく>40μmのコーティング厚さでも製造できなければならない。
【0010】
さらに、コーティング組成物の塗布は、環境問題を起こしてはならない。
【0011】
課題の解決法
課題は、2.0〜6.0の平均NCO官能価を有する少なくとも1つのイソシアネート含有化合物(A)に基づく化合物(V)であって、もともと存在するイソシアネート基の0.1〜99モル%を、一般式(I)
【化1】

[式中、
mは2、3又は4であり、そして
1、R2、及びR3は、互いに独立して、それぞれH、非置換若しくは少なくとも一置換アルキル又は非置換若しくは少なくとも一置換ヘテロアルキルである]の少なくとも1つの化合物と反応させた化合物(V)の使用によって解決される。
【0012】
イソシアネート含有化合物(A)と一般式(I)の化合物との反応生成物は、それ自体WO2005/012382A1から既知である。この開示では、ガラス及びガラスセラミック用プライマー組成物の製造における中間体として、これらをアミノシランとさらに反応させる。
【0013】
「アルキル」という用語は、本発明の意味では、分岐又は直鎖であってもよく、非置換又は少なくとも一置換であってもよく、たとえばC1-12アルキルの場合には、1〜12個(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12)のC原子を有する非環式飽和炭化水素基を包含する。1以上の置換基が置換されたアルキル基である場合、適切ならば、F、Cl、Br、I、−NO2、−CN、及び−CF3からなる群から互いに独立して選択される1、2、3、4又は5個、さらに好ましくは1、2又は3個の置換基で好ましくは置換されていてもよい。
【0014】
非置換又は一置換若しくは多置換であってもよい好適なC1-12アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル及びn−ノニルが挙げられる。
【0015】
多置換アルキル基とは、2回以上、好ましくは2又は3回、異なるC原子上又は同じC原子上のいずれかで置換されたアルキル基を意味し、例えば−CF3の場合は同じC原子上で3回置換され、又は−(CHCl)−(CH2F)の場合は異なる場所で置換されている。多置換は、同じ置換基を含んでもよいし、又は異なる置換基を含んでもよい。好適な置換アルキル基としては、−CF3、−CF2H、−CFH2、−(CH2)−(CF3)−(CH2)−(CHF2)及び−(CH2)−(CH2F)が挙げられる。
【0016】
「ヘテロアルキル」という用語は、前記アルキル基であって、1個以上のC原子がそれぞれ、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択されるヘテロ原子で置換されているアルキル基である。ヘテロアルキル基は、好ましくは、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を鎖の構成要素として有し得る。ヘテロアルキル基は、好ましくは2〜12員環を有していてもよい。
【0017】
非置換又は一置換若しくは多置換であってよい好適なヘテロアリール基の例としては、−CH2−O−CH3、−CH2−O−C25、−CH2−O−CH(CH32、−CH2−O−C(CH33、−CH2−S−CH3、−CH2−S−C25、−CH2−S−CH(CH32、−CH2−S−C(CH33、−CH2−NH−CH3、−CH2−NH−C25、−CH2−NH−CH(CH32、−CH2−NH−C(CH33、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−O−C25、−CH2−CH2−O−CH(CH32、−CH2−CH2−O−C(CH33、−CH2−CH2−S−CH3、−CH2−CH2−S−C25、−CH2−CH2−S−CH(CH32、−CH2−CH2−S−C(CH33、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−NH−C25、−CH2−CH2−NH−CH(CH32、−CH2−CH2−NH−C(CH33、−CH2−S−CH2−O−CH3、−CH2−O−CH2−O−C25、−CH2−O−CH2−O−CH(CH32、−CH2−S−CH2−O−C(CH33、−CH2−O−CH2−S−CH3、−CH2−O−CH2−S−C25、−CH2−O−CH2−S−CH(CH32、−CH2−NH−CH2−S−C(CH33、−CH2−O−CH2−NH−CH3、−CH2−O−CH2−NH−C25、−CH2−O−CH2−NH−CH(CH32、−CH2−S−CH2−NH−C(CH33、及び−CH2−CH2−C(H)(CH3)−(CH23−CH3が挙げられる。
【0018】
好適な置換ヘテロアルキル基の例としては、−(CH2)−O−(CF3)、−(CH2)−O−(CHF2)、−(CH2)−O−(CH2F)、−(CH2)−S−(CF3)、−(CH2)−S−(CHF2)、−(CH2)−S−(CH2F)、−(CH2)−(CH2)−O−(CF3)、−(CF2)−O−(CF3)、−(CH2)−(CH2)−S−(CF3)、及び−(CH2)−(CH2)−(CH2)−O−(CF3)が挙げられる。
【0019】
好ましくは、イソシアネート含有化合物(A)中にもともと存在するイソシアネート基の5〜95モル%、さらに好ましくは10〜90モル%、非常に好ましくは20〜80モル%、なお一層好ましくは30〜70モル%を、一般式(I)の少なくとも1つの化合物と反応させる。
【0020】
イソシアネート含有化合物(A)のイソシアネート基と一般式(I)の化合物との反応によって、式(II)
【化2】

[式中、
m、R1、R2、及びR3は前記定義のとおりである]の構造単位を有するチオウレタン基が生成する。
【0021】
従来技術の観点から、熟練者には、前記定義の化合物(V)をコーティング組成物において架橋剤として使用することによって本発明が取り組む課題を解決できるということは、驚くべきことであり、かつ予測不可能であった。
【0022】
前記定義の化合物(V)は高い屈折率を示し、高光沢を示すコーティング及びコーティング系、特にクリアコーティング系を製造するコーティング組成物において用いることができる。さらに詳細には、前記定義の化合物(V)を架橋剤として含むコーティング組成物は、アミノ官能性シランを含む従来技術のコーティング材料よりも高い光沢を有するコーティングをもたらす。
【0023】
さらに、前記定義の化合物(V)をコーティング組成物において架橋剤として用いることによって得ることができるコーティングは、引っ掻き耐性であり、耐酸性である。同様に、これらのコーティング及びコーティング系、特にクリアコーティング系は、>40μmのコーティング厚さでも応力亀裂が起こることなく製造することができる。従って、これらのコーティング及びコーティング系、さらに詳細にはクリアコーティング系は、自動車OEM仕上げ塗装の技術的及び美的に特に要求の厳しい分野において用いることができる。
【0024】
少なくとも1つのイソシアネート含有化合物(A)と一般式(I)の少なくとも1つの化合物との反応に基づく前記定義の化合物(V)の使用が好ましく、
[式中、
mは2、3又は4であり、そして
1、R2、及びR3は、互いに独立して、それぞれ、H、非置換C1-12アルキル又は非置換2〜12員ヘテロアルキルである]。
【0025】
少なくとも1つのイソシアネート含有化合物(A)と一般式(I)の少なくとも1つの化合物との反応に基づく前記定義の化合物(V)の使用が特に好ましく、
[式中、
mは3であり、そして
1、R2、及びR3は、互いに独立して、それぞれH、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル又はネオペンチルである]。
【0026】
少なくとも1つのイソシアネート含有化合物(A)と一般式(I)の少なくとも1つの化合物との反応に基づく前記定義の化合物(V)の使用が非常に好ましく、
[式中、
mは3であり、そして
1、R2、及びR3は、互いに独立して、それぞれエチル又はメチルである]。
【0027】
発明の詳細な説明
イソシアネート基含有化合物(A)
2.0〜6.0の平均NCO官能価を有するイソシアネート基含有化合物(A)の親構造として機能するポリイソシアネートは、好ましくは、従来型の置換又は非置換芳香族、脂肪族、脂環式及び/又は複素環式ポリイソシアネートである。
【0028】
好適に使用されるポリイソシアネートの例としては、以下のような:2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン2,4’−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルジイソシアネート、テトラメチレン1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、シクロブタン1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエン2,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエン2,6−ジイソシアネート、ヘキサヒドロフェニレン1,3−ジイソシアネート、ヘキサヒドロフェニレン1,4−ジイソシアネート、パーヒドロジフェニルメタン2,4’−ジイソシアネート、4,4’−メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(例えば、Desmodur(登録商標)W、Bayer AG製)、テトラメチルキシリルジイソシアネート(例えば、TMXDI(登録商標)、American Cyanamid製)、及び前記ポリイソシアネートの混合物が挙げられる。さらなる好適なポリイソシアネートは、三量化、二量化、ウレタン化、ビウレット化又はアロファネート化によってポリイソシアネートから誘導されるポリイソシアネートである。
【0029】
特に好んで使用されるポリイソシアネートは、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及び4,4’−メチレンジシクロヘキシルジイソシアネートである。ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート又は4,4’−メチレンジシクロヘキシルジイソシアネートから、三量化、二量化、ウレタン化、ビウレット化又はアロファネート化によって誘導されるポリイソシアネート、さらに詳細には、前記親構造から誘導されるビウレット二量体及びイソシアヌレート三量体が特に好ましい。
【0030】
本発明のさらなる実施形態において、ポリイソシアネートは、ポリオールと化学量論的に過剰の前記ポリイソシアネートとを反応させることによって得られるウレタン構造単位を有するポリイソシアネートプレポリマーである。この種類のポリイソシアネートプレポリマーは、たとえばUS−A−4,598,131に記載されている。
【0031】
非常に好んで使用され、式(II)の構造単位で官能化された化合物(V)は、前記ポリイソシアネートを一般式(I)
【化3】

[式中、
m、R1、R2、及びR3は前記定義の通りである]の少なくとも1つの化合物と反応させることによって特に優先的に製造される。
【0032】
イソシアネート含有化合物(A)中にもともと存在するイソシアネート基の好ましくは0.1〜99モル%、さらに好ましくは5〜95モル%、非常に好ましくは10〜90モル%、なお一層好ましくは20〜80モル%、最も好ましくは30〜70モル%を一般式(I)の少なくとも1つの化合物と反応させる。
【0033】
特に好んで使用される一般式(I)の化合物は、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及び4−メルカプトブチルトリメトキシシランである。3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを使用するのが特に好ましい。この種類の官能化シランの例は、Dynasylan(登録商標)MTMOの商標でEvonikから入手可能である。
【0034】
特に好んで使用される化合物(V)は、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート及び/又はイソホロンジイソシアネート、及び/又はそれらのイソシアヌレート三量体と3−メルカプトプロピルトリメトキシシランとの反応生成物である。
【0035】
イソシアネート基含有化合物(A)と化合物(I)との反応は、不活性ガス雰囲気中、100℃以下、好ましくは60℃以下の温度で起こる。
【0036】
化合物(V)の未反応イソシアネート基は、ブロックされた形態でも存在していてもよい。これは、好ましくは、コーティング組成物が一成分系として用いられる場合である。ブロックする目的で、原則として、ポリイソシアネートをブロックするために使用でき、十分に低い脱ブロック温度を有する任意のブロッキング剤を使用することが可能である。この種類のブロッキング剤は当業者に周知である。EP−A−0626888及びEP−A−0692007に記載されている種類のブロッキング剤を使用するが好ましい。
【0037】
使用される化合物(V)はアミノ官能性シランの反応生成物としてさらに存在してもよい。
【0038】
好んで使用されるアミノ官能性シランは、ビス(2−エチルトリメトキシシリル)アミン、ビス(3−プロピルトリメトキシシリル)アミン、ビス(4−ブチルトリメトキシシリル)アミン、ビス(2−エチルトリエトキシシリル)アミン、ビス(3−プロピルトリエトキシシリル)アミン及び/又はビス(4−ブチルトリエトキシシリル)アミンである。この種類のアミノシランは、DYNASILAN(登録商標)の商標でDEGUSSAから入手可能であるか、又はSilquest(登録商標)の商標でOSIから入手可能である。
【0039】
同様に好んで使用されるアミノ官能性シランは、2−アミノエチルトリメトキシシラン、2−アミノエチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリメトキシシラン、及び4−ヒドロキシブチルトリエトキシシランである。
【0040】
特に好んで使用されるアミノ官能性シランは、N−(2−(トリメトキシシリル)エチル)アルキルアミン、N−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)アルキルアミン、N−(4−(トリメトキシシリル)ブチル)アルキルアミン、N−(2−(トリエトキシシリル)エチル)アルキルアミン、N−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)アルキルアミン及び/又はN−(4−(トリエトキシシリル)ブチル)アルキルアミンである。
【0041】
アミノ官能性シランとして非常に好んで使用されるのは、N−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)ブチルアミン及びビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンである。
【0042】
この種類のアミノシランは、DYNASILAN(登録商標)の商標でDEGUSSAから入手可能であるか、又はSilquest(登録商標)の商標でOSIから入手可能である。
【0043】
好ましくは、一般式(I)の化合物及びアミノ官能性シランを、9:1〜1:9の割合で、さらに好ましくは5:1〜1:5の割合で、非常に好ましくは3:1〜1:1の割合で(それぞれの場合、一方は一般式(I)の化合物の量に基づき、他方はアミノ官能性シランの量に基づく)、イソシアネート基含有化合物(A)と反応させる。
【0044】
もともと存在するイソシアネート基の5〜95モル%を前記式(I)の化合物及びアミノ官能性シランと前記割合で反応させた少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物(A)に基づいた化合物(V)を架橋剤として使用するのが好ましい。
【0045】
さらに、20℃の温度で、nD20≧1.500の屈折率、さらに好ましくはnD20≧1.501の屈折率を有する化合物(V)を架橋剤として使用するのが好ましい。
【0046】
屈折率nD20は、当業者に既知の典型的な方法にしたがって20℃で屈折率測定法によって測定することができる。
【0047】
ヒドロキシル基含有化合物(B)
原則として、2個または2個以上のOH基を有する全ての化合物を化合物(B)として使用することが可能である。
【0048】
ヒドロキシル基含有化合物(B)として、低分子量ポリオール、オリゴマーポリオール、ポリマーポリオール又はこれらのポリオールの混合物を使用することが好ましい。
【0049】
使用される低分子量ポリオールは、たとえば好ましくはジオール、たとえばエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、及び1,2−シクロヘキサンジメタノール、並びに2個より多いOH基を有するポリオール、たとえば好ましくはトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールヘキサン、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリトリトール、及びジペンタエリトリトールである。
【0050】
ヒドロキシル基含有化合物(B)がオリゴマー及び/又はポリマーポリオールの形態で存在する場合、この種類の低分子量ポリオールを、好ましくは少量でオリゴマー及び/又はポリマーポリオール成分(B)と混合する。
【0051】
好んで使用されるオリゴマー及び/又はポリマーポリオール(B)は、ポリスチレン標準を使用したGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)によって測定すると、質量平均分子量Mw>500ダルトン、好ましくは800〜100000ダルトン、さらに好ましくは1000〜50000ダルトンを有する。ポリエステルポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリシロキサンポリオール、さらに詳細にはポリアクリレートポリオール及び/又はポリメタクリレートポリオール、ならびにそれらのコポリマー(以下では、ポリ(メタ)アクリレートポリオールと呼ぶ)を使用することが特に好ましい。ポリオールは、好ましくは30〜400mgKOH/g、さらに好ましくは100〜300mgKOH/gのOH価を有する。DSC(示差熱分析)によって測定されるポリオールのガラス転移温度は、好ましくは−150〜100℃、さらに好ましくは−120℃〜80℃である。好適なポリエステルポリオールは、たとえばEP−A−0994117及びEP−A−1273640に記載されている。ポリウレタンポリオールは、ポリエステルポリオールプレポリマーを好適なジイソシアネート又はポリイソシアネートと反応させることによって好ましくは製造され、たとえばEP−A−1273640に記載されている。好適なポリシロキサンポリオールは、たとえばWO−A−01/09260に記載され、この文献に記載されているポリシロキサンポリオールは、好ましくはさらなるポリオール、さらに詳細にはさらに高いガラス転移温度を有するポリオールとの組み合わせで有用である。
【0052】
本発明にしたがって非常に好んで用いられるポリ(メタ)アクリレートポリオールは、一般的にコポリマーであり、好ましくは、それぞれの場合、ポリスチレン標準に対してゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定して、1000〜20000ダルトン、さらに好ましくは1500〜10000ダルトンの質量平均分子量Mwを有する。コポリマーのガラス転移温度は、一般的に−100〜100℃、さらに詳細には−50〜80℃(DSCによって測定)である。ポリ(メタ)アクリレートポリオールは好ましくは60〜250mgKOH/g、さらに好ましくは70〜200mgKOH/gのOH価、並びに0〜30mgKOH/gの酸価を有する。
【0053】
ヒドロキシル価(OH価)は、アセチル化において1gの物質により結合される酢酸の量と等しい水酸化カリウムのmg数を示す。測定のために、試料を無水酢酸−ピリジンとともに沸騰させ、結果として得られる酸を水酸化カリウム溶液で滴定する(DIN 53240−2)。
【0054】
酸価は、成分(B)の各化合物1gの中和で消費される水酸化カリウムのmg数を示す(DIN EN ISO 2114)。
【0055】
ポリ(メタ)アクリレートポリオールに使用されるヒドロキシル含有モノマー単位は、好ましくはヒドロキシアルキルアクリレート及び/又はヒドロキシアルキルメタクリレート、たとえばさらに詳細には2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、さらに詳細には4−ヒドロキシブチルアクリレート及び/又は4−ヒドロキシブチルメタクリレートである。
【0056】
ポリ(メタ)アクリレートポリオールに使用されるさらなるモノマー単位は、好ましくはアルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレート、たとえば好ましくはエチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、アミルアクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、エチルヘキシルアクリレート、エチルヘキシルメタクリレート、3,3,5−トリメチルヘキシルアクリレート、3,3,5−トリメチルヘキシルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルアクリレート又はラウリルメタクリレート、シクロアルキルアクリレート及び/又はシクロアルキルメタクリレート、たとえばシクロペンチルアクリレート、シクロペンチルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレートまたは、さらに詳細にはシクロヘキシルアクリレート及び/又はシクロヘキシルメタクリレートである。
【0057】
ポリ(メタ)アクリレートポリオールに使用できるさらなるモノマー単位は、ビニル芳香族炭化水素、たとえばビニルトルエン、アルファ−メチルスチレン又は、さらに詳細にはスチレン、アクリル酸若しくはメタクリル酸のアミド又はニトリル、ビニルエステル若しくはビニルエーテル、並びに少量の、さらに詳細にはアクリル酸及び/又はメタクリル酸を含む。
【0058】
成分(V)及び(B)並びにコーティング組成物のさらなる成分の組み合わせ
本発明はさらに、少なくとも1つのバインダー、少なくとも1つの溶媒、及び架橋剤として前記定義の少なくとも1つの化合物(V)を含むコーティング組成物を提供する。
【0059】
好ましくは、前記少なくとも1つのバインダーはヒドロキシル基含有化合物(B)である。
【0060】
イソシアネート含有化合物(V)の質量分率に基づいた、使用されるヒドロキシル化合物(B)の質量分率は、ヒドロキシル基含有化合物(B)のヒドロキシル当量及びポリイソシアネート(V)の未反応イソシアネート基の当量に依存する。
【0061】
コーティング組成物における架橋に重要であり、ヒドロキシル基及びイソシアネート基のフラクションから形成され、式(II)の構造単位のフラクションからも形成される官能基の合計に対して、式(II)の構造単位は、好ましくは2.5〜97.5モル%、さらに好ましくは5〜95モル%、非常に好ましくは10〜90モル%の割合で存在する。
【0062】
式(II)の構造単位の量が選択されるレベルは、最大で、本発明のコーティング組成物が6.5質量%未満の構造単位(II)のケイ素、さらに好ましくは6.0質量%以下の構造単位(II)のケイ素を含むようなものである(それぞれの場合、コーティング組成物中の不揮発性フラクションに基づく)。
【0063】
ヒドロキシル基含有化合物(B)及びイソシアネート含有化合物(V)の質量分率は、イソシアネート含有化合物(V)の未反応イソシアネート基の、ヒドロキシル基含有化合物(B)のヒドロキシル基に対するモル当量が、0.9:1〜1:1.1、好ましくは0.95:1〜1.05:1、さらに好ましくは0.98:1〜1.02:1となるように選択される。
【0064】
コーティング組成物が1成分(1K)組成物である場合、式(I)の化合物と反応させたそのイソシアネート基を前記ブロッキング剤でブロックしたイソシアネート基を含有する化合物(V)が選択される。
【0065】
コーティング組成物は、好ましくは2成分(2K)コーティング組成物である。これらの2Kコーティング組成物は、少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物(V)及び適切ならば少なくとも1つの溶媒及び適切ならば少なくとも1つのさらなる構成成分を含む第1成分、並びに少なくとも1つのヒドロキシル基含有化合物(B)及び適切な場合少なくとも1つの溶媒及び適切な場合少なくとも1つのさらなる構成成分を含む第2成分から構成される。
【0066】
本発明はさらに、コーティングを製造するための本発明のコーティング組成物の使用を提供する。
【0067】
2成分(2K)コーティング組成物を、コーティングを製造するために使用するのが好ましい。この場合、コーティング組成物を塗布する直前に、イソシアネート基を含有する少なくとも1つの化合物(V)及び適切ならば少なくとも1つの溶媒及び適切ならば少なくとも1つのさらなる構成成分を含むコーティング組成物の第1成分を、少なくとも1つのヒドロキシル基含有化合物(V)及び適切ならば少なくとも1つの溶媒及び適切ならば少なくとも1つのさらなる構成成分を含むコーティング組成物の第2成分と、そして適切ならばさらなる成分と、通常の方法で混合し、化合物(B)を含むコーティング系の第2の成分は、一般的に触媒及び溶媒の一部も含む。
【0068】
アルコキシシリル単位の架橋用、及び化合物(B)のヒドロキシル基と化合物(V)のイソシアネート基と、式(I)の化合物と反応していない化合物(V)のイソシアネート基との間の反応用触媒として、それ自体公知の化合物を使用することが可能である。例は、ルイス酸(電子不足化合物)、たとえば、ナフテン酸スズ、安息香酸スズ、オクタン酸スズ、酪酸スズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、二酢酸ジブチルスズ、酸化ジブチルスズ、オクタン酸鉛、並びにWO−A−2006/042585に記載されている触媒である。アルコキシシリル単位の架橋に使用される触媒は、好ましくはリン酸又はスルホン酸のアミン付加物(たとえば、King Industriesから得られるNacure製品)、さらに好ましくはアミンブロックされたリン酸である。
【0069】
触媒として、リン触媒、さらに好ましくはリン及び窒素触媒を使用することが特に好ましい。これに関連して、2以上の異なる触媒の混合物を使用することも可能である。
【0070】
好適なリン触媒の例は、好ましくは、非環式ホスホン酸ジエステル、環状ホスホン酸ジエステル、非環式ジホスホン酸ジエステル、及び環状ジホスホン酸ジエステルからなる群からの置換ホスホン酸ジエステル及びジホスホン酸ジエステルである。この種類の触媒は、たとえば、独国特許出願DE−A−102005045228に記載されている。
【0071】
しかし、非環式リン酸ジエステル及び環状リン酸ジエステル、さらに好ましくはリン酸モノエステル及びジエステルのアミン付加物からなる群からの置換リン酸モノエステル及びリン酸ジエステルを使用することが特に好ましい。さらに詳細には、対応するアミンブロックされたリン酸エステルが利用され、これらのうち、好ましくはアミンブロックされたリン酸エチルヘキシルエステル及びアミンブロックされたリン酸フェニルエステル、非常に好ましくはアミンブロックされたリン酸ビス(2−エチルヘキシル)が利用される。
【0072】
触媒は、好ましくは全体としてコーティング組成物の不揮発性成分に基づいて、0.01〜20質量%の割合で、さらに好ましくは0.1〜10質量%の割合で用いられる。低い触媒活性は、対応して多くの量を用いることによって部分的に補うことができる。
【0073】
アミンブロックされたリン酸のほかに、使用されるコーティング組成物は、さらなる触媒として、不飽和二環式アミンを含み得る。このアミンは、好ましくは、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンである。アミンは、好ましくは、全体としてコーティング組成物の不揮発性成分に基づいて、0.01〜20質量%の割合で、さらに好ましくは0.1〜10質量%の割合で用いられる。使用される触媒の量も、架橋に対して一定の影響を及ぼす。低い触媒活性は、対応して多くの量を用いることによって部分的に補うことができる。
【0074】
コーティング組成物に適した溶媒は、さらに詳細には、コーティング組成物内で化合物(B)および(V)に対して化学的に不活性であり、コーティング材料が硬化する場合に(B)又は(V)と反応しないものである。この種類の溶媒の例は、脂肪族及び/又は芳香族炭化水素、たとえばトルエン、キシレン、ソルベントナフサ、Solvesso 100又はHydrosol(登録商標)(ARAL製)、ケトン、たとえばアセトン、メチルエチルケトン又はメチルアミルケトン、エステル、たとえば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル若しくはエトキシプロピオン酸エチル、エーテル、又は前記溶媒の混合物である。好ましくは、非プロトン性溶媒又は溶媒混合物は、溶媒の質量基準で、1質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下の含水量を有する。
【0075】
化合物(B)及び(V)のほかに、コーティング組成物を製造するためにさらなるバインダー(C)を使用することも可能であり、これらのバインダーは、好ましくは化合物(B)のヒドロキシル基及び/又は化合物(V)の未反応イソシアネート基及び/又は化合物(V)のアルコキシシリル基と反応して、網状構造の結節点を形成することができる。
【0076】
例として、成分(C)としてアミノ樹脂及び/又はエポキシ樹脂を使用することが可能である。そのメチロール及び/又はメトキシメチル基の一部がカルバメート基又はアロファネート基により脱官能化され得る通常のアミノ樹脂が適合性を有する。この種類の架橋剤は特許US−A−4710542及びEP−B−0245700並びにB. Singh及び共同研究者による論文、"Carbamylmethylated Melanimes、Novel Crosslinkers for the Coatings Industry" in Advanced Organic Coatings Science and Technology Series,1991, Volume 13、pp 193−207に記載されている。
【0077】
この種類の成分(C)は、全体としてコーティング組成物の不揮発性成分に基づいて、一般的に、40質量%まで、好ましくは30質量%まで、さらに好ましくは25質量%までの割合で用いられる。
【0078】
使用されるコーティング組成物は、少なくとも1つの通常のコーティング添加剤を有効量で、すなわちそれぞれの場合、全体としてコーティング組成物の不揮発性成分に基づいて、好ましくは30質量%まで、さらに好ましくは25質量%まで、非常に好ましくは20質量%までの量でさらに含んでもよい。
【0079】
好適なコーティング添加剤の例は次のとおりである:
− 特にUV吸収剤;
− 特に光安定剤、たとえばHALS化合物、ベンゾトリアゾール又はオキサルアニリド;
− フリーラジカルスカベンジャー;
− スリップ添加剤;
− 重合阻害剤;
− 消泡剤;
− 従来技術から周知であり、−Si(OR)3基に対して不活性である種類の反応性希釈剤;
− 湿潤剤、たとえばシロキサン、フッ素化合物、カルボン酸モノエステル、リン酸エステル、ポリアクリル酸及びそれらのコポリマー又はポリウレタン;
− 接着促進剤、たとえばトリシクロデカンジメタノール;
− 流量調節剤;
− フィルム形成助剤、たとえばセルロース誘導体;
− フィラー、たとえば二酸化ケイ素、酸化アルミニウム又は酸化ジルコニウムに基づくナノ粒子であり、さらなる詳細については、Roempp Lexikon "Lacke und Druckfarben" Georg Thieme Verlag,Stuttgart,1998, pp 250−252を参照;
− レオロジー調節添加剤、たとえば特許WO94/22968、EP−A−0276501、EP−A−0249201又はWO97/12945から既知の添加剤;架橋ポリマー微粒子、たとえばEP−A−0008127に開示されている種類のもの;無機フィロシリケート、たとえばアルミニウムマグネシウムシリケート、モンモリロナイト型ナトリウムマグネシウム及びナトリウムマグネシウムフッ素リチウムフィロケイシリケート;シリカ、たとえばAerosile;又はイオン性及び/又は結合基を含む合成ポリマー、たとえばポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸若しくはエチレン無水マレイン酸コポリマー及びそれらの誘導体、又は疎水的に修飾されたエトキシル化ウレタン若しくはポリアクリレート;
− 及び/又は難燃剤。
【0080】
本発明のさらなる実施形態において、コーティング組成物はさらなる顔料及び/又はフィラーをさらに含んでもよく、また着色トップコーティングとして機能し得る。このために使用される顔料及び/又はフィラーは、当業者に公知である。
【0081】
コーティング組成物は、好ましくはクリアコーティング材料である。
【0082】
コーティング組成物は、コーティングの耐酸性、平滑性及び引っ掻き耐性に関して厳しい要件が課されたコーティング組成物を利用するあらゆる使用分野に適し、その例は、木材及び木質系材料のワニス塗装及びシーリング、金属表面のコーティング、及び様々なプラスチック表面の塗装及びシーリングである。
【0083】
コーティング組成物の1つの好適な使用は、例えば自動車OME仕上げ塗装におけるような、コーティングの光沢に関して厳しい要件が課されるあらゆる使用分野に関する。
【0084】
前記定義のコーティング組成物から製造されたコーティングも、既存の硬化エレクトロコーティング、サーフェーサーコーティング、ベースコーティング又は通常のクリアコーティングに対して顕著な接着力を示すので、これらは、自動車OEM仕上げ塗装はもちろんのこと、自動車補修塗装又はすでに塗装された車体のモジュラー引っ掻き補強加工用にも非常に適している。
【0085】
コーティング組成物は、任意の標準的塗装法、例えばたとえば、吹き付け、ナイフコーティング、塗布、注入、浸漬、含浸、トリックリング又はローリングのいずれかによって塗布することができる。塗布時に、コーティングされる基体自体は静止し、塗布装置又は設備が移動する。あるいは、塗布される基体、さらに詳細にはコイルが移動し得、塗布設備が基体に対して静止しているか、または適切に移動する。
【0086】
吹き付け塗布法、例えば圧縮空気吹き付け、無気吹き付け、高速回転、静電吹き付け(ESTA)を、適切ならばホットスプレー塗布、たとえば温風スプレーとあわせて用いるのが好適である。
【0087】
塗布されたコーティング組成物の硬化は、ある一定の静止時間の後に起こり得る。静止時間は、例えば、コーティングフィルムのレベリング及び脱気のため、又は溶媒などの揮発性成分の蒸発のために用いられる。静止時間は、例えば早期完全架橋などのコーティングフィルムに対する損傷若しくはコーティングフィルムの改変を伴わないならば、静止時間は、高温及び/又は低い大気湿度の適用により援助及び/又は短縮され得る。
【0088】
塗布されたコーティング組成物は、例えば、熱による硬化し得る。塗布されたコーティング組成物の熱硬化は、特に変わった方法ではなく、それどころか強制空気オーブン中での加熱又はIRランプを用いた照射などの通常の方法にしたがって起こる。これに関連して、熱硬化は段階的に起こる。さらなる好適な硬化法は、近赤外(NIR線)を用いた硬化法である。
【0089】
熱硬化は、有利には、30〜200℃、さらに好ましくは40〜190℃、非常に好ましくは50〜180℃の温度で、1分〜10時間、さらに好ましくは2分〜5時間、非常に好ましくは3分〜3時間起こり、自動車補修塗装に用いられる温度(好ましくは30〜90℃)では、さらに長い硬化時間を用いることも可能である。
【0090】
コーティング組成物は、硬化コーティング、さらに詳細にはコーティング系、特にクリアコーティング系、成形品、特に光学成形品、及び高引っ掻き耐性であり、さらに詳細には化学的に安定で、風化に対して安定である自立性フィルムを提供する。さらに詳細には、コーティング及びコーティング系、特にクリアコーティング系を>40μmのフィルム厚さで応力亀裂を起こすことなく製造することが可能である。
【0091】
前記定義のコーティング組成物は、従って、輸送手段(さらに詳細には、バイク、バス、トラック又は自動車などの動力車)の車体又はそれらの一部上;建物の内部及び外部上;家具、窓及びドア;ポリマー成形品、さらに詳細にはCD及び窓上;小さな工業用部品;コイル、容器、及びパッケージング上;白物家電上;フィルム上;光学、電気、及び機械部品上、並びに中空ガラス製品及び日用品上に高引っ掻き耐性を有する装飾、保護及び/又はエフェクト付与コーティング並びにコーティング系を製造するために非常に適している。
【0092】
さらに詳細には、コーティング組成物は、自動車OEM仕上げ塗装ならびに自動車補修塗装の技術的及び美的に特に要求の厳しい分野において、コーティング及びコーティング系、さらに詳細にはクリアコーティング系を製造するために使用される。コーティング組成物は、多段コーティング法の一段階において、さらに詳細には、場合によってプレコーティングされた基体にまず着色されたベースコーティングを塗布し、その後、前記定義のコーティング組成物を含むコーティングを塗布する多段コーティング法において使用されるのが特に好ましい。
【0093】
従って、コーティング組成物は、好ましくはマルチコーティング系のクリアコーティング又はトップコーティング(最上コーティング)において用いられる。
【0094】
下層ベースコーティングを製造するために、水で希釈可能なベースコーティング材料だけでなく、有機溶媒に基づくベースコーティング材料も用いることが可能である。好適なベースコーティング材料は、例えばEP−A−0692007およびそこに記載される文書の3列、50行以降に記載されている。好ましくは、塗布されたベースコーティング材料をまず乾燥し、すなわち、有機溶媒及び/又は水の少なくとも一部を蒸発相においてベースコーティングフィルムから除去する。乾燥は、好ましくは室温〜80℃の温度で行われる。乾燥処置後、前記定義のコーティング組成物を塗布する。続いて、2コーティング系を、好ましくは自動車OEM仕上げ塗装において用いられる条件下、30〜200℃、さらに好ましくは40〜190℃、非常に好ましくは50〜180℃の温度で、1分〜10時間、さらに好ましくは2分〜5時間、非常に好ましくは3分〜3時間硬化させ、自動車補修塗装に用いられる温度(好ましくは30〜90℃)の場合、さらに長い硬化時間を用いることもできる。前記定義のコーティング組成物を用いて製造されたコーティングは、特に高薬品耐性及び風化耐性並びに非常に良好な洗浄耐性及び引っ掻き耐性、さらに詳細には湿潤/乾燥サイクルにおけるUV照射に対する引っ掻き耐性及び風化安定性の顕著な組み合わせに関して注目に値する。
【0095】
本発明の別の好適な実施形態において、コーティング組成物を透明なクリアコーティング材料として使用して、ポリマー基体、さらに詳細には透明なポリマー基体をコーティングする。この場合、コーティング組成物は、質及び種類においてポリマー基体の有効なUV保護のために設計されるUV吸収剤を含む。ここでも、コーティング組成物から得られるコーティングは、引っ掻き耐性と湿潤/乾燥サイクルにおけるUV照射に対する風化安定性の顕著な組み合わせに関して注目に値する。このようにしてコーティングされたポリマー基体は、好ましくは自動車構築においてガラス部品と置換するために用いられ、ポリマー基体は、好ましくはポリメチルメタクリレート又はポリカーボネートから構成される。
【0096】
前記定義のコーティング組成物から得られるコーティングの光沢は、当業者に公知の方法、たとえば20°又は60°の観測角で、Byk Gardner製の光沢計を用いて測定することができる。
【0097】
塗布及び硬化後、前記定義のコーティング組成物は20℃の観測角で、≧87.0の光沢値を有するコーティング、さらに好ましくは≧88.0の光沢値を有するコーティングをもたらす。
【0098】
塗布及び硬化後、前記定義のコーティング組成物は、DIN EN ISO 2813 DEにしたがって測定して、60°の観測角で、≧90.0の光沢値を有するコーティング、さらに好ましくは≧91.0の光沢値を有するコーティングをもたらす。
【実施例】
【0099】
1)部分的にシラン化された架橋剤の製造例
製造例1−60モル%までメルカプトプロピルトリメトキシシランと反応させた三量体イソシアネート(HDI)の製造
還流冷却器、温度計及び供給口を備えた三口ガラス製フラスコに、38.9質量部のBasonat HI100(HDI、BASFの登録商標)、36.93質量部のHydrosol A170(Aralの登録商標)、及び0.22質量部のジラウリン酸ジブチルスズ(Merckの登録商標)を添加する。続いて、23.96質量部の3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(Dynasylan MTMOとしてEvonikから市販されている)からなるフィードを45分にわたって、付随する発熱反応のために温度が60℃を越えないような速度で計り入れる。
【0100】
このようにして得られた混合物を、NCOの滴定値が溶液に基づいて3.42質量%(不揮発性フラクションに基づいて5.45質量%)の残存遊離NCO基含有量を示すまで60℃の温度で3時間撹拌した。
【0101】
比較例1−60モル%までN−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]ブチルアミンと反応させた三量体イソシアネート(HDI)の製造
還流冷却器、温度計及び供給口を備えた三口ガラス製フラスコに、36.23質量部のBasonat HI100(HDI、BASFの登録商標)、36.99質量部のHydrosol A 170(Aralの登録商標)を添加する。続いて、26.79質量部のN−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]ブチルアミン(Dynasylan 1189としてEvonikから市販されている)からなるフィードを45分にわたって、付随する発熱反応のために温度が60℃を越えないような速度で計り入れる。このようにして得られた混合物を、NCOの滴定値が溶液に基づいて3.19質量%(不揮発性フラクションに基づいて5.06質量%)の残存遊離NCO基含有量を示すまで60℃の温度で3時間撹拌した。
【0102】
製造例2−60モル%まで3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン及びビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン(70:30の割合)と反応させた三量体イソシアネート(HDI)の製造
還流冷却器、温度計及び供給口を備えた三口ガラス製フラスコに、35.94質量部のBasonat HI100(HDI、BASFの登録商標)、37.00質量部のHydrosol A 170(Aralの登録商標)を添加する。続いて、15.49質量部の3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(Dynasylan MTMOとしてEvonikから市販されている)及び11.56質量部のビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン(Dynasylan 1124としてEvonikから市販されている)からなるフィードを45分にわたって、付随する発熱反応のために温度が60℃を越えないような速度で計り入れる。
【0103】
このようにして得られた混合物を、NCOの滴定値が溶液に基づいて3.16質量%(不揮発性フラクションに基づいて5.02質量%)の残存遊離NCO基含有量を示すまで60℃の温度で3時間撹拌した。
【0104】
比較例2−60モル%までN−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]ブチルアミン及びビス[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]アミン(70:30の割合)と反応させた三量体イソシアネート(HDI)の製造
還流冷却器、温度計及び供給口を備えた三口ガラス製フラスコに、34.23質量部のBasonat HI100(HDI、BASFの登録商標)、37.04質量部のHydrosol A 170(Aralの登録商標)を添加する。続いて、17.72質量部のN−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ブチルアミン(Dynasylan 1189としてEvonikから市販されている)及び11.02質量部のビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン(Dynasylan 1124としてEvonikから市販されている)からなるフィードを45分にわたって、付随する発熱反応のために温度が60℃を越えないような速度で計り入れる。
【0105】
このようにして得られた混合物を、NCOの滴定値が溶液に基づいて3.01質量%(不揮発性フラクションに基づいて4.78質量%)の残存遊離NCO基含有量を示すまで60℃の温度で3時間撹拌した。
【0106】
2)コーティングに使用できるポリオールの製造例3
モノマー供給口、開始剤供給口、温度計、オイルヒーティング及び還流冷却器を備えたスチール鋼製タンク中で、29.08質量部の市販の芳香族溶媒混合物(DHC Solvent Chemie GmbH製のソルベントナフサ(登録商標))を140℃に加熱する。次いで、3.39質量部のソルベントナフサ及び2.24質量部のペルオキシ−2−エチルヘキサン酸tert−ブチルの混合物a1を、撹拌しながら、混合物a1の添加が6.75時間後に完了するような速度で添加する。混合物a1の添加開始15分後に、4.97質量部のスチレン、16.91質量部のtert−ブチルアクリレート、19.89質量部の2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、7.45質量部のn−ブチルメタクリレート及び0.58質量部のアクリル酸からなる混合物a2を、混合物a2の添加が6時間後に完了するような速度で添加する。混合物a1の添加後、反応混合物を140℃でさらに2時間保持し、次いで100℃より低い温度に冷却する。続いて、反応混合物を、3.70質量部の酢酸1−メトキシプロプ−2−イル、3.06質量部のブチルグリコールアセテート及び6.36質量部の酢酸ブチル98/100の混合物で希釈する。
【0107】
結果として得られるポリアクリレートポリオールAの溶液は、52.4%の固形分(1時間、130℃、強制空気オーブン)、3.6dPasの粘度(ICIプレート/コーン粘度計、23℃)、155mgKOH/gのヒドロキシル価及び10〜13mgKOH/gの酸価を有する。
【0108】
3)架橋剤の屈折率値
【表1】

【0109】
製造例1及び2から得られる架橋剤は、チオウレタン基を有するポリイソシアネートを含まない比較例1及び2から得られる対応する架橋剤よりも高い屈折率を有する。屈折率は、ATAGO製のNAR−3T屈折率計を用いて20℃で測定した。
【0110】
4)コーティング組成物a〜dの硬化剤の配合例
【表2】

【0111】
5)コーティング組成物a〜dの製造
架橋剤(上記表の実施例1及び2、比較例1及び2)からコーティング組成物a〜dを次のようにして配合した:
成分A(ポリオール)及び前記市販の添加剤及び触媒及び溶液を含む成分1を塗布直前に成分B(実施例1及び2又は比較例1及び2から得られる架橋剤)と合し、均質な混合物が形成されるまでよく撹拌した。
【0112】
6)コーティング組成物a〜dからのコーティングA〜Dの製造
コーティング組成物a〜dから次のようにしてコーティングA〜Dを製造した。コーティング組成物を40μmの塗布フィルム厚さで、典型的な黒色水性ベースコーティングを設けたボンダパネルに塗布した。この場合、15μmの厚さの水性ベースコーティングフィルムはすでに硬化している。塗布は、2.5バールで空気圧により3回吹きつけて行う。
【0113】
その後、コーティングを5分間室温でフラッシュし、次いで140℃で22分間焼結する。
【0114】
7)結果として得られるコーティングA〜Dの光沢値
結果として得られるコーティングA〜Dの光沢値を、DIN EN ISO 2813 DEにしたがい、Byk Gardner製の光沢計を用いて、20°及び60°の観測角で測定した。
【0115】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
2.0〜6.0の平均NCO官能価を有する少なくとも1つのイソシアネート含有化合物(A)に基づく化合物(V)の使用において、前記イソシアネート含有化合物(A)中にもともと存在するイソシアネート基の0.1〜99モル%が、一般式(I)
【化1】

[式中、
mは2、3又は4であり、且つ
1、R2、及びR3は、互いに独立して、それぞれH、非置換若しくは少なくとも一置換アルキル又は非置換若しくは少なくとも一置換ヘテロアルキルである]の少なくとも1つの化合物と反応されていることを特徴とする、少なくとも1つのイソシアネート含有化合物(A)に基づく化合物(V)の、コーティング組成物における架橋剤としての使用。
【請求項2】
5〜95モル%、好ましくは10〜90モル%、さらに好ましくは20〜80モル%、非常に好ましくは30〜70モル%の、イソシアネート含有化合物(A)中にもともと存在するイソシアネート基が、一般式(I)の少なくとも1つの化合物と反応されていることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
mが2、3又は4であり、且つ
1、R2、及びR3が、互いに独立して、それぞれH、非置換C1-12−アルキル又は非置換2〜12員ヘテロアルキルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
mが3であり、且つ
1、R2及びR3が、互いに独立して、それぞれH、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル又はネオペンチルであることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項又は複数項に記載の使用。
【請求項5】
mが3であり、かつ
1、R2、及びR3が、互いに独立して、それぞれエチル又はメチルであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項又は複数項に記載の使用。
【請求項6】
前記イソシアネート含有化合物(A)が、三量化、二量化、ウレタン形成、ビウレット形成又はアロファネート形成によってポリイソシアネートから誘導されたポリイソシアネートであることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項又は複数項に記載の使用。
【請求項7】
前記誘導されたポリイソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及び(4,4’)−メチレンジシクロヘキシルジイソシアネートからなる群から選択された親構造に基づくことを特徴とする、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
少なくとも1つのバインダー、少なくとも1つの溶媒、及び2.0〜6.0の平均NCO官能価を有する少なくとも1つのイソシアネート含有化合物(A)に基づく少なくとも1つの化合物(V)を含有するコーティング組成物において、前記イソシアネート含有化合物(A)中にもともと存在するイソシアネート基の0.1〜99モル%が、一般式(I)
【化2】

[式中、
mは2、3又は4であり、且つ
1、R2、及びR3は、互いに独立して、それぞれ、H、非置換若しくは少なくとも一置換アルキル又は非置換若しくは少なくとも一置換ヘテロアルキルである]の少なくとも1つの化合物と反応されていることを特徴とする、架橋剤としてのコーティング組成物
【請求項9】
架橋剤として使用される前記化合物(V)が、前記請求項2から7までのいずれか1項に記載されているように定義されていることを特徴とする、請求項8に記載のコーティング組成物。
【請求項10】
少なくとも1つのバインダーがヒドロキシル基含有化合物(B)であることを特徴とする、請求項8又は9に記載のコーティング組成物。
【請求項11】
前記ヒドロキシル含有化合物(B)が、低分子量ポリオール、オリゴマーポリオール、ポリマーポリオール又はこれらのポリオールの混合物であることを特徴とする、請求項10に記載のコーティング組成物。
【請求項12】
前記ポリマーポリオールがポリ(メタ)アクリレートポリオールであることを特徴とする、請求項11に記載のコーティング組成物。
【請求項13】
硬化のための触媒として、コーティング組成物の不揮発性成分に対して0.1〜20質量%のアミンブロックされたリン酸を含むことを特徴とする、請求項8から12までのいずれか1項又は複数項に記載のコーティング組成物。
【請求項14】
クリアコーティング材料であることを特徴とする、請求項8から13までのいずれか1項又は複数項に記載のコーティング組成物。
【請求項15】
コーティングを製造するための、請求項8から14までのいずれか1項に記載のコーティング組成物の使用。

【公表番号】特表2011−525554(P2011−525554A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515204(P2011−515204)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際出願番号】PCT/EP2009/004581
【国際公開番号】WO2009/156148
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(390008981)ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (155)
【氏名又は名称原語表記】BASF Coatings GmbH
【住所又は居所原語表記】Glasuritstrasse 1, D−48165 Muenster,Germany
【Fターム(参考)】