説明

重量物移動装置と重量物移動台車および立体駐車場

【課題】 奥行きや重量のある貨物を底面や車輪以外に触れることなく、安定して持ち上げ、移動できる軽量で簡素な構造の重量物移動装置や重量物移動台車を提供する。
【解決手段】 昇降が可能な貨物支持部である支持具1と、支持具1を支え、かつ希望するときに昇降させることのできる枠体2及びキャスタ3で構成し、枠体2の底面に回動自在のキャスタ3を備え、枠体2の上面に支持具1を油圧シリンダ4を介して昇降自由に設置し、貨物の下方に重量物移動装置を据え、油圧シリンダ4に接続されたハンドル棒5を上下に動かすことによって、直近の油圧シリンダ4を上昇させるとともに、油圧チューブを介して他の油圧シリンダ4を上昇させて、支持具1を上昇させて貨物を持ち上げ、移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車車両やかず物貨物の運搬に関し、特に重量物や奥行きが大きい貨物を、底面や車輪以外に触ること無く、安定して運搬できる運搬装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大きい貨物や重い貨物は、大勢で持ち上げて運ぶか、大がかりなクレーンやフォークリフトを利用して運搬していた。大型家具等は数人かがりで運んだり、下に毛布を噛ませるなどして運搬していた。
事故車両や違反車両を撤去する際は重い車両全体をクレーンで持ち上げて運搬車両に載せ替える必要があった。違反車両を移動する際には、クレーンのフックやロープが車体に接触するために車体を傷つける危惧があった。
【0003】
自動車車両や重量のある貨物を、例えばフォークリフトで持ち上げて運搬しようとすると、その重量に対抗するためにフォークリフト台車本体を極端に重くする必要があった。また、奥行きがある貨物をフォークリフトで持ち上げる場合は、フォークを長くする必要があるため、フォークの強度を極端に高くしなければならなかった。
この問題を解決するため、特許文献1には、台車後方に支点をもつアームの先にフォークを設置して、貨物を持ち上げて重心が台車の上に来るようにして安定させつつ運搬する装置が開示されている。この装置によれば、運搬時には貨物の重心が台車の上にあるため安定する。しかし、重い貨物全体を高い位置まで持ち上げる必要があり、また、貨物をフォークに載せてから台車上方まで持ち上げるのに時間がかかるといった難点もあった。
【0004】
一方、機械式立体駐車場において車両を出し入れする装置についても、収納部として複雑な機構を設置したり、別にパレットを用いたりする必要があった。また、ゴンドラ式駐車場においては、全体を支えるためには大きな強度が必要とされたし、空席のバケットが混在するとバランスを保ったりゴンドラを回転させるための大きな力が必要とされた。パズル式駐車場においては、収納された車両用パレットを複雑に組み替えるため時間がかかった。
【特許文献1】特開平6−100297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、奥行きや重量のある貨物を底面や車輪以外に触れることなく、安定して持ち上げ、運搬できる軽量で簡素な構造の重量物移動装置や重量物移動台車を提供することである。また、ゴンドラ機構のような特別な装置を用いずに、またパレットを利用することもなく、収納棚に個別に自動車車両を出し入れできる立体駐車場を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するため本発明の重量物移動装置は、重量物を持ち上げて移動させる重量物移動装置であって、支持具と枠体と車輪からなり、支持具が昇降装置を介して枠体の上面に連結しており、枠体の底面に複数の車輪が備わっており、支持具を貨物の下方に配置して昇降装置により支持具を上昇させることで貨物を持ち上げて支持するものであって、貨物を支持する際に複数の車輪のうち最外郭の車輪が囲む面の中に荷重中心が来るように支持体が配されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の重量物移動装置は、脚などが備わっていて地面と貨物の底面の間に隙間がある貨物に使用する。本発明の重量物移動装置の支持具を下降させた状態で貨物の下部の隙間に差し入れた後に支持具の昇降装置を上昇させれば、支持具が貨物の底面に触れる。さらに昇降装置を上昇させれば支持具が貨物を押し上げて持ち上げ、貨物を支持する。貨物全体が地面から離れるまで支持具を上昇させれば、本発明の重量物移動装置に備わった車輪で、貨物を牽引移動できるようになる。
本発明の重量物移動装置は、貨物の重量を支持具で受け、枠体底面に配された車輪で支持する。車輪が枠体の底面に配されており、枠体の直上に支持具が備わっているため、車輪が囲む環の内部に貨物の重心が位置する。したがって、貨物の重量を確実に車輪で受けることができ、重量物を安定して支持することができる。このため、フォークリフトのようにカウンターバランスを備える必要がなく、装置を非常に簡素軽量に形成できる。
【0008】
本発明の重量物移動装置は、1個を単独で用いてもよいし、複数用いてもよい。例えば四方形の貨物を持ち上げる場合、四隅に1個ずつ、計4個の重量物移動装置を用いればよい。この場合、4個の重量物移動装置の最外郭の車輪が囲む面の中に貨物全体の重心があるようにすれば安定して貨物を持ち上げ、支持することができる。なお、この際も個々の重量物移動装置にかかる荷重の中心は個々の重量物移動装置の車輪が囲む面の中にある。貨物の形状に合わせて複数の重量物移動装置を用いれば、重量物移動装置自体を大きくしなくても大型の貨物を持ち上げることができる。
【0009】
本発明の重量物移動装置は、例えば修理工場において、自動車車体のジャッキアップに利用すると便利である。自動車の車体より幅の大きい重量物移動装置を2個用い、前後の補強部分の下に各々差し入れて支持具を上昇させれば車両を持ち上げることができる。したがって、車両を移動したり、タイヤ交換、車体の修理などを容易に行うことができる。本発明の重量物移動装置は構造が簡素で比較的軽量に形成できるので、設置場所が固定された大がかりなリフト装置まで運ぶ必要がなく、場所を選ばず好きな所で、簡便かつ安全に作業できる。
【0010】
本発明の重量物移動装置に備わった支持具は、目的の貨物に応じて適宜形状を選択するとよい。例えば車両の運搬に用いる場合は2本の棒体を水平かつ互いに平行に配して支持具とし、2本の棒体の上にタイヤを乗せて支持するとよい。また、タイヤに向かって突出もしくは嵌凹する緩やかなカーブを成す板等で形成してもよい。本形体の重量物移動装置を複数用いて全てのタイヤを持ち上げれば、車体に一切触れることなく車両を移送できるようになる。
この場合、枠体の一辺の一部を切り欠いて凹字型に形成し、それぞれの支持具を枠体の切り欠いた一辺に垂直に配置すると、支持具を枠体の切り欠かれた一辺からタイヤの前後に挿入することができる。
【0011】
一対の棒体からなる支持具でタイヤを持ち上げる際に、装置の強度に不安があり、支持具同士の隙間が広がってしまう危惧がある場合、タイヤの前後に重量物移動装置を差し入れた後で、支持具の端部同士、及び枠体の端部同士を閂などで一時的に連結すると良い。
【0012】
また、個々のタイヤに各々重量物移動装置を使用するかわりに、車体の幅より幅の大きな重量物移動装置を利用しても良い。この重量物移動装置を2個使用し、前および後輪の各々に、左右輪を一緒に挟むように差し込んでタイヤを持ち上げることによって車体を浮かせ、前述同様に運搬すれば良い。
目的の場所に位置したら、各重量物移動装置のアームを下げれば、タイヤから重量物移動装置のアームが離れて、車両が目的の場所に静置される。
【0013】
本発明の重量物移動装置の車輪は、例えば装置の四隅に備えてもよいし、一辺に数個ずつ備えてもよい。設計上適切な位置に適宜備えればよい。
また、車輪を繰り出し方向に対して縦に列設すれば、移送方向を繰り出し方向に規制できる。車輪軸を回動自由とすれば好きな方向に運搬できる。状況に応じて、車輪軸の回動方向を規制、解放できるようにしても良い。
例えば2個の重量物移動装置を用いて縦列駐車の自動車車両を運搬することができる。この場合、車輪を車両の幅方向に規制し、車両を横方向に引っ張り出した後、1個の重量物移動装置の車輪を車両の長手方向に変更してから固定し、もう1個の重量物移動装置の車輪を方向自由に回動できるようにすれば、目的の方向に制御しながら運搬できる。
【0014】
車輪の回動方向を規制するには、例えば、車輪と枠体を連結する回動軸の一部を他より径を大きく形成して方形に切削し、枠体の回動方向に移動しないように固定した上下に摺動可能な方形のプーリを回動軸に嵌設し、このプーリを回動軸の方形部分に上から押しつける方法や、キーを用いたロック方法などが使用できる。
【0015】
昇降装置は、油圧シリンダ、クランク−スクリュ、パンタグラフ等適宜選択することができる。動力を備えてもよいし、人力によってもよい。
あるいは、枠体の内側に、回転させると枠体の上面より背の高くなる偏心カム状の支持具を回転可能に固定し、その支持具を回転させることにより貨物を持ち上げるようにしても良い。
偏心カム状の支持具を、長い棒を用い、てこの作用で人力によって回転させることによって貨物を持ち上げても良いし、油圧ジャッキを備えても良い。また、電動モータを使って動力によって駆動しても良い。
【0016】
また、本発明の重量物移動装置は、右枠部品と左枠部品で形成し、右枠部品及び左枠部品の上面にそれぞれ1本の棒体を固着し、底面に複数の車輪を備え、右枠部品と左枠部品の一端を鉛直軸に軸支して連結し他端を開閉自在にし、他端同士を連結して引き寄せる引き寄せ機構を備え、他端同士が最大限に引き寄せられたときに棒体が略平行に近接するように形成し、接地している自動車のタイヤの前後から挟むようにして右枠部品と左枠部品を差し入れ、引き寄せ機構により右枠部品と左枠部品を連結し引き寄せて棒体を近接させることでタイヤを押し上げて自動車のタイヤ部を持ち上るようにしてもよい。
支持具は、タイヤとの摩擦を軽減するため、ローラ等で形成するのが望ましい。また、例えば丈夫な鉄棒にその鉄棒の外径よりも内径が大きい別の鉄パイプを回転自由に緩く被せ、自律的な回転を許すことにより摩擦を解消しても良いし、棒体に丈夫な布やプラスチックの筒を緩く被せて摩擦を軽減しても良い。
【0017】
引き寄せ機構は、例えば一方の支持具もしくは枠体にチェーンを連結し他方にスプロケットを備えてもよいし、枠体の一方にボルトを、他方にナットを配し、頭部を一方の枠体に固着されたボルトに、他方の枠体に一定の範囲内で横方向に移動可能かつ回転自由に設備されたナットをはめて回転させることによって互いの枠部品同士を定位置まで近づけるようにしても良い。
自動車車両のタイヤの重量に耐えて枠部品同士を引っ張るには強い力が必要なため、例えばチェーンを用いた場合は、長い棒をスプロケット等の巻き取り装置に差し込んでテコの作用で回しても良いし、油圧で力を増強しても良い。モータによっても良い。
【0018】
引き寄せ装置のスプロケット等には、希望する回転方向にだけ回すことを許すラチェット等を組み込んでもよい。ラチェットを組み込むとテコの棒を動かす際に非常に楽になるし、短時間づつラチェットのロックを外すようにすれば、チェーンを緩慢に緩められ、自動車車両を降ろす際も急激に地面に落下することを防ぐことができる。
定位置までチェーン等を引っ張ったら、そのまま固定すれば良いが、万一のため、別に例えば閂を差し込んでチェーンの弛緩を防止してもよい。
【0019】
本形体の重量物移動装置をタイヤの前後に挟むように差し入れ、チェーンを引っ張る等して支持具同士を近づければタイヤが浮き上がる。これを前後左右のタイヤに装着すれば、車体には一切触れることなく自動車車両を持ち上げ、運搬することができる。本形体の重量物移動装置では、支持具及び枠体の開口部を非常に大きくとれるため、タイヤへの差し入れが容易であり、作業効率を向上させることができる。車両の幅よりも大きな長さの重量物移動装置を用い、左右の車輪を一度に持ち上げるようにしても良い。
【0020】
一方、本発明の重量物移動装置を、貨物を載置するに十分な面積の台面を持つ台車に水平方向に繰り出し引き入れ可能に搭載して重量物移動台車を形成することもできる。台車上面の一部に凹部を形成して移動装置収納溝とし、本発明の重量物移動装置を車輪を繰り出し方向に固定して組み入れ、収納溝の底を車輪が走行して繰り出し引き入れできるようにする。重量物移動装置は1個でもよいし、2個以上組み込んでもよい。重量物移動装置は重量物移動台車の幅方向に繰り出し引き入れするのが好ましい。
【0021】
本発明の重量物移動台車から重量物移動装置を引き出して、脚のある貨物や脚付き台に載置された貨物の下の隙間に重量物移動装置を差し入れ、支持具を上昇させることによって貨物を持ち上げた後、台車上に貨物ごと重量物移動装置を引き入れ、支持具を下降させれば、台車上に貨物が静置される。繰り出し、引き入れ時も常に重量物移動装置底面の多くの車輪で重量を支えているため、重量物を載置する際もバランスが崩れたり、不安定になったりすることは無い。
【0022】
重量物移動装置の繰り出し、引き入れは人力等によっても良いが、重量物移動装置の側面にピニオンを、台車上の重量物移動装置格納部分の側面にラックを設備して、ピニオンをモータ等で回転することによって繰り出し引き入れを行っても良い。
また、重量物移動装置と台車をマジックハンド様のパンタグラフを介して繋げ、そのパンタグラフを伸縮させることによって行っても良い。
【0023】
貨物が高い床面にある場合は、重量物移動台車上の車輪支持面の高さと、貨物を出し入れする床面の高さを一致させる機構を備える必要がある。したがって、重量物移動台車に昇降装置を備え、昇降装置により重量物移動台車を上昇させ、重量物移動装置が走行する車輪支持面の高さを貨物の置かれた床面の高さに合わせるとよい。その後、重量物移動装置を貨物下部の隙間に繰り出し、重量物移動装置の昇降装置を上昇させれば貨物が持ち上がる。しかる後、重量物移動装置を重量物移動台車上に引き入れれば良い。
重量物移動台車上の車輪支持面の高さと、貨物を出し入れする床面の高さを一致させるには、目測によってもよいし、センサ棒や赤外線センサ、超音波センサ等のセンサによっても良い。
【0024】
貨物等が接地している場合、地面と台車の車輪支持面の高さにギャップがあるので、貨物下の隙間に板や枕木を置いて高さを揃えてから、上記動作を行えば良い。
しかし、板等を噛ませるのは煩雑であるので、地面と重量物移動台車の車輪支持面の高さの差を解消する機構を備えることが望ましい。そこで本発明の重量物移動台車は、重量物移動装置にさらに脚付きの車輪を備え、台車上は従来の車輪で、地面は脚付きの車輪で走行するとよい。地面を走行する車輪の脚は可倒式のものとし、台車上では脚を収納して高さの低い台車用車輪で走行するが、重量物移動装置を繰り出して台車上から外れると、順次脚を立てて地面走行用の車輪に移行するようにする。脚にはロック装置を備え、地面上で脚が倒れないようにするとよい。
また、重量物移動台車の車輪支持面用の車輪を地面走行用の車輪の脚の側面に設置し、脚が倒されたときには側面の車輪で車輪支持面を走行してもよい。
【0025】
本発明の重量物移動台車は、重量物移動装置を2個備えると便利である。例えば、重量物移動装置を2個備えた重量物移動台車は、自動車の前後車輪を各々把持して車両を持ち上げる事ができる。重量物移動台車上に引き入れた後、上部構造を下降させて貨物を重量物移動台車上に静置すれば、重量物移動装置上で支えたままより、一層の安定が得られる。
2個の重量物移動装置を設備した重量物移動台車では、移動装置収納溝の位置を調整できるようにして、重量物移動装置の一方あるいは双方を引き入れる位置を重量物の支持位置に合わせるようにすれば、多様な長さの貨物に対応できる。
なお、車輪軸が3個以上ある車両などを対象にするときは、重量物移動装置を3個以上備えることが好ましいことは言うまでもない。
【0026】
特に本発明の重量物移動台車で自動車車両を扱う場合は、タイヤを把持できる一対のパイプからなる支持具を備えた重量物移動装置を設置した重量物移動台車を用いるとよい。支持具は車両幅に匹敵する長さとし、台車から遠方に当たる一端にロック装置を備えるとよい。
定位置にある自動車車両を重量物移動台車上に移送する場合、タイヤの前後に重量物移動装置を差し入れ、重量物移動装置の遠い方の一端に設置されたロック装置で一対のアーム同士を結合し一時的に補強してから、タイヤが床面から離れるまで重量物移動装置を持ち上げ、重量物移動装置のアームを重量物移動台車上まで移送する。
タイヤを載せた重量物移動装置を重量物移動台車上まで引き入れたら、各重量物移動装置のアームを下げれば、タイヤから重量物移動装置のアームが離れ、重量物移動台車の床に静置される。重量物移動台車の床面に静置することなく、重量物移動装置上で支えながらそのまま運搬しても良い。
【0027】
この重量物移動台車を、違法駐車車両の撤去や事故車両の移動に利用することもできるし、鉄道貨車や車両運搬船への自動車車両の積み卸し等に利用こともできる。
従来、貨車に自動車車両を積もうとしても、例えば貨車の後部から傾斜板の上を自走させる方法等しか無く、積載に時間がかかり困難であった。パレットを使用して貨車の脇から積載しようとしても、その重量のため、フォークリフトで支える事は困難であって現実的で無かった。
この重量物移動台車を利用すれば、貨車に自動車車両や重量のある貨物を速やかに積み卸しすることができる。車両運搬船等に利用することもでき、自走のための通路が不要のため、従来より高密度に積める。
貨車や運搬船等には平坦な床面や収納棚があれば良く、他に一切の設備は必要としない。
【0028】
例えば鉄道貨車から自動車車両を降ろしたい場合、昇降機能を備えた重量物移動台車を貨車に横付けし、前後のタイヤを挟むように重量物移動装置を差し入れ、遠方の一端に備えられたロック装置で対のアームを一時的に固定補強して支持具を上昇させれば、自動車車両が床面から離れる。その後、自動車車両を載せた重量物移動装置を重量物移動台車上に引き入れれば、自動車車両が重量物移動台車上に移送される。支持面部品を下降させて重量物移動台車上に降ろしても良いし、そのまま重量物移動装置で支えながら目的の場所まで搬送しても良い。
【0029】
目的の場所に達したら、自動車車両を載せた重量物移動装置を重量物移動台車から横へ繰り出し、支持具構造を下降させれば、自動車車両が床面に静置される。積み込むときは、逆の操作をすれば良い。
なお、車種によってホイルベースが異なるため、2個の重量物移動装置の位置を変えられるようにして、多様な車種に対応できるようにする事が望ましい。
本発明の重量物移動装置利用の重量物移動台車を利用すれば、速やかに自動車車両の積み卸しできる。また貨車等には特別な装置は必要とせず、鉄道による自動車車両の大量移送を可能にする。
勿論、重量物移動装置の形状を変えて、自動車車両以外の貨物の積み卸しに用いることもできる。
【0030】
上記のように、本発明の重量物移動台車を用いれば、自動車車両や、従来、フォークリフトで扱うことが困難であったような、重量があったり奥行きが大きい貨物でも扱う事ができる。また、貨物の重量を常に車輪で支えているため安定が得られる。
本発明の重量物移動台車は、人力や別車両により牽引するようにしても良いし、重量物移動台車自体に走行機構を設け、自分で運べるようにしても良い。
【0031】
従来のフォークリフトでは、片持ち梁で支えるので、貨物やフォークの重量に対抗するために車体を逆の方向に張り出させる必要があったり、車体を重くしたりカウンタバランスを備える必要があったが、本発明の重量物移動台車は、いたずらに重くする必要も、無理に台車の外に機械部等の部品を張り出させる必要も無い。重量物移動台車自体を比較的軽くできるので、自走するようにした場合でも、エネルギの節約をできる。
【0032】
また、従来のフォークリフトは運転者は前の貨物越しに前方を確認しつつ運搬してきたが、本発明の重量物移動台車は、運転席を台車の端に設置できるため、貨物の積み卸しを台車の横方向で行うようにすれば、進行方向を向くように運転席を設置することができ、良好な視界を得つつ貨物の運搬をすることができる。運転席を回転いすにして、積み卸し時には台車上の方に向き、積み卸し作業が終わって重量物移動台車の走行運転をする時に前方を向くようにしても良い。
【0033】
本発明の重量物移動台車は、従来のフォークリフトと同様、縦方向に出し入れするようにしても良い。重量物移動台車に自走の機構を備えれば、従来のフォークリフト同様の作業ができる。しかも、従来のフォークリフトでは扱い難かった、奥行きが大きくフォークの長さの限界を超えるような貨物や長尺物、あるいは重量のため片持ちのフォークではフォークリフトの本体ごとひっくり返る危惧があったような貨物でも扱える。
【0034】
2個の重量物移動装置の位置を相対的に変えられるようにした重量物移動台車をスタッカクレーンに搭載して、移送式立体駐車場を構成することもできる。本発明の立体駐車場は、収納棚とスタッカクレーンからなり、スタッカクレーンに本発明の重量物移動台車を搭載したものである。搬入口に停車した駐車車両の前後輪をそれぞれ重量物移動装置で持ち上げてスタッカクレーン上の重量物移動台車に引き込み、スタッカクレーンにより目的の収納棚の側方まで移動した後、重量物移動装置により駐車車両を収納棚に繰り出し、静置する。
本発明の重量物移動台車を搭載したスタッカクレーン利用の移送式立体駐車場は、スタッカクレーン以外には特別な装置を必要とすることが無く、収納棚はただの床面であれば良い。このため、駐車場設備自体を比較的安価に構成することができる。
【0035】
ゴンドラ式立体駐車場は、ゴンドラと収容した車両の重量がすべて回転軸に掛かるため、重量を支えるための大きな強度と駆動力を必要としたし、パズル式駐車場は空席の収納棚に自動車車両を収納するには収納棚を組み替えるために煩雑な作業を必要とした。
本発明の重量物移動台車利用の移送式立体駐車場は、自動車車両を1台だけ扱えれば良いためさほどの強度や力を必要とされない。また、車両1台のみを移動させて搬入出するため、速やかな出し入れができる。
【0036】
立体駐車場の床面は前述のように平坦であって良いが、例えば立体駐車場の収納棚を、例えば車輪右か左のいずれかの前後輪のタイヤに対応する場所や、前後のいずれかのタイヤに対応する場所等に、個々のタイヤがはめ込まれるような比較的浅い凹み、あるいは前や後輪のタイヤをはめ込むような浅い溝などを付与しても良い。そのようにすれば、例えば地震があっても、位置がずれたり収納棚から落ちたりする危険性が低減される。
【0037】
立体駐車場に限らず、脚つきのパレットに乗った貨物や、設置された脚の距離が様々だったり重量の重い貨物でも扱える立体倉庫に利用することもできることは言うまでもない。
【発明の効果】
【0038】
本発明の重量物移動装置であれば、重量の大きな貨物や幅の大きい貨物を、常に下部の車輪で支えながら運搬するため、従来フォークリフトでは運搬が困難だった長尺物や重量物を安定して運搬できる。また、タイヤを把持し持ち上げることにより車体に触ることなく自動車を運搬することもできる。
【0039】
本発明の重量物移動装置を複数設置した重量物移動台車を利用すれば、従来、クレーン等で全体を吊り上げて荷台等に積載しなければならなかったような重量のある貨物を簡単に運搬することができる。
本発明の重量物移動台車を利用した立体駐車場は、収納棚には特別な装置を必要とせずに、速やかに自動車車両を出し入れできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明の重量物移動装置について詳細に説明する。
【実施例1】
【0041】
図1は本発明の1実施例にかかる重量物移動装置の斜視図である。本発明の重量物移動装置は、昇降が可能な貨物支持部である支持具1と、支持具1を支え、かつ希望するときに昇降させることのできる枠体2及び枠体2下部のキャスタ3で構成される。
枠体2の両脇に回動自在のキャスタ3が固着され、枠体2の上に支持具1が、油圧シリンダ4を介して昇降自由に設置される。それぞれの油圧シリンダ4は図示しない油圧チューブで接続されている。
ハンドル棒5を上下に動かすことによって、直近の油圧シリンダ4を上昇させるとともに、油圧チューブを介して他の油圧シリンダ4を上昇させて、支持具1を持ち上げる。
重量物移動装置を貨物下の隙間に差し入れた後、上記操作によって重量物移動装置の支持具1を上昇させれば、貨物の一端が安定的に持ち上がる。複数の重量物移動装置を貨物の端部に差し入れてそれぞれの支持具を上昇させることで貨物全体を持ち上げることができる。持ち上がった貨物を走行用のキャスタ3で希望の場所に運搬すれば良い。もちろん、小型の貨物であれば重量物移動装置1個で運搬してもよい。
【0042】
貨物を持ち上げ搬送する際は、常にキャスタ3が地面に接地するため、貨物の大きさに応じて重量物移動装置の長さを適切に設定すれば、重い貨物や幅の大きい貨物を安定して持ち上げ、運搬できる。
希望する場所に運搬されたら、図示しない油圧開放弁を開放して油圧を開放し、支持具1を貨物ごと下降させて貨物を接地させる。さらに支持具1が下降し、貨物から支持具が離れたら、貨物下の隙間から重量物移動装置を引き抜けば良い。
【0043】
本実施例の重量物移動装置は、運搬する貨物に応じて適宜形体を変更することができる。図2は、タイヤを把持して車両運搬するために形成した重量物移動装置の斜視図である。枠体2と上部構造6は、重量物移動装置の両端に備わった昇降装置7を介して結合されている。昇降装置7はハの字に配された1対の連結軸からなっていて、連結軸の上端が上部構造6に回動自在に軸支され、下端が枠体2に配されたスクリュ棒8に噛合している。スクリュ棒8の一端にはクランク9が接続しており、クランク9を回転させることによりスクリュ棒8が回転し、昇降装置7の下端が開閉して連結軸のタンジェントが変化する分だけ上部構造6が昇降するようになっている。なお、昇降装置7は枠体2の両端に備わっており、クランク9に接続しない昇降装置7は、枠体2背面に備わった回転伝達軸10によって連動して昇降する。
上部構造6と枠体2は、タイヤの下方に差し入れる際に、タイヤの前後に余裕をもって差し入れられるだけの距離の開口部を持っている。
上部構造6には、2本のパイプ11が平行に配されている。上部構造6を上昇させると、上部構造6と共にパイプ11が上昇し、パイプ11がタイヤに当接してタイヤを保持する。パイプ11はタイヤの直径より小さい適当な間隔を有し、タイヤが接地する時はタイヤをある程度の余裕を持ってタイヤを挟み、上昇した時はタイヤから外れることなくタイヤを保持できるようになっている。
【0044】
本形体の重量物移動装置をタイヤを挟むように差し入れた後、開口部を手前にしてクランク9を回転させれば、上部構造6が上昇しパイプ11がタイヤの前後に接触する。更にクランク9を回転させて上部構造6を上昇をさせればタイヤが持ち上がる。
この重量物移動装置を、4個使用して前後左右の4輪を持ち上げれば、自動車の車体には全く接触することなく自動車車両を移動させることができる。
【0045】
図3は、本実施例にかかる他の態様の重量物移動装置の斜視図である。
枠体2が右枠部品12と左枠部品13に分かれており、それぞれに1本ずつパイプ11が直接接続している。左右の枠部品12、13の一端が蝶番等により接続され、他端は離れたり近接、接触することができるようになっており、枠部品の左右の部品同士を近接接触させるためのチェーン14が右枠部品12に備わっている。
【0046】
左枠部品13にはチェーン14の他端を繰り入れる回転スプロケット15が配されている。回転スプロケット15にはラチェットが組み込まれている。チェーン14の一端を回転スプロケット15の下に差し入れて噛ませた後、ハンドル棒16を上下させるとチェーン14が繰り込まれる。これにより右枠部品12と左枠部品13の距離が縮まってパイプ11同士の距離が縮まり、タイヤが押し上げられるようにして持ち上がり、パイプ11に支持される。タイヤが地面から離れてパイプ11に支持された後は、右枠部品12と左枠部品13に備わった車輪17により自由に移動することができる。
なお、回転スプロケット15に備わったラチェットにより、閉める方向にのみ力が加えられ、閉める方向の反対側にハンドル棒16を動かした時は緩める力にはならないようになっている。
【0047】
左右の枠部品12、13の手前側が接したら、両脇の閂穴18に閂19を差し込んで補強し、万一チェーンが外れたりしてもタイヤを落とさないようにすれば良い。
接地したタイヤの前後に重量物移動装置をタイヤを挟み差し入れる時も、タイヤを保持して持ち上げる時も、常に重量物移動装置下部の車輪17が接地するため、常に保容を確保できる。
車輪の一部の回動軸には方向規制装置20が備わっていて、必要に応じて回動方向を規制することができる。
なお、パイプ11同士の距離が縮まってタイヤが持ち上がるに従って、タイヤパイプ11との間に摩擦が生じるので、回転自由のパイプとすれば良い。布や皮等の可堯性のカバーを緩く被せることによって摩擦を解消しても良い。
本形態の重量物移動装置を4個用い、自動車車両の4輪をそれぞれ持ち上げれば自動車車両を移動させることができる。
【実施例2】
【0048】
本発明の重量物移動装置を台車に搭載し、重量物移動台車を形成することもできる。図4は2個の重量物移動装置を備えた重量物移動台車の斜視図である。図では、重量物移動装置の一方の描画を省略してある。
重量物移動台車21に2個の重量物移動装置22が重量物移動台車21の幅方向に繰り出し引き入れ自在に備わっており、各重量物移動装置22の下部には、重量物移動台車21の支持面を走行するための高さの低い台車用車輪23と、地面を走行するための高さの高い地面用車輪24を備えている。
地面用車輪24は、重量物移動装置22が重量物移動台車21から引き出されて貨物が積載されたときに、重量物移動装置22の重量と貨物の重量を支えるとともに、重量物移動台車21の幅方向に地面上を移送する。重量物移動装置22の一部が台車に乗り移る際は、地面用車輪24の脚が折りたたまれるようになっており、折りたたまれた後は、別に備えられた、より低い台車用車輪23で重量物移動台車21上の車輪支持面26を貨物の重量を支えながら走行する。地面用車輪24の脚にはロック装置とバネが備わっており、地面上にあるときはバネとロックで脚が直立し、重量物移動台車上に引き入れられ車輪支持面の端に懸かったときにロックが外れ、バネの反発を押さえて折りたたまれる。
【0049】
貨物を運搬する際は、2個の重量物移動装置22を引き出してそれぞれを貨物の下に差し入れ、支持具25を上昇させて貨物を持ち上げる。その後、両方の重量物移動装置22を積載された貨物ごと重量物移動台車上に引き入れて貨物を重量物移動台車上に積載する。しかる後、希望する場所に台車を牽引運搬して、逆の操作で地面に静置する。
なお、車輪支持面26は位置を変化させることができ、台車21に搭載したときに重量物の大きさにしたがって支持具25の間隔を調整することができる。
【実施例3】
【0050】
また、本発明の重量物移動台車をスタッカクレーンに搭載して立体駐車場を形成することもできる。図5は本実施例にかかる立体駐車場の重量物移動台車部分の斜視図である。図では、スタッカクレーン支柱35で代表され要部は図示されていないスタッカクレーンに重量物移動台車31が搭載され、重量物移動台車31には2個の同じ構造の重量物移動装置32、36が設置されている。重量物移動装置32には、支持具37と枠体38が1対設けられており、支持具37は図示しない昇降装置により枠体38に昇降自在に接続されている。枠体38の底面には車輪39が列設されている。
【0051】
支持具37には図示しないラックが設けられ、重量物移動台車31にピニオン40が支持具のラックと互いに歯合するように設けられており、ピニオン40を回転させることにより重量物移動台車31の幅方向どちらにも繰り出すことができるようになっている。支持具37のストロークを十分大きく取るために、支持具本体と移動台車の間に図示しない中間ラックを介在させて2段で伸縮させるようにしてもよい。
なお、説明のため重量物移動台車36の支持具と枠体は図上では省略してある。
【0052】
重量物移動台車31は、スタッカクレーンにより上下左右自在に移動する。スタッカクレーンの両側面には図上破線で示した収納棚41が備わり、立体駐車場を形成している。立体駐車場の1階部分には車両搬入口が設けられている。
本実施例の立体駐車場では、車両搬入口に停車している自動車車両をスタッカクレーン上の重量物移動台車31に積載し、スタッカクレーンで目的の収納棚41の側方に移動して車両を収納棚41に収納する。
【0053】
車両搬入口に車両が停車したら、まずスタッカクレーンにより重量物移動台車31を車両の側面に移動して停止し、車両の前後輪の下面にそれぞれ重量物移動装置32、36の枠体38を差し入れる。その後、支持具37を上昇させて前後輪をわずかに上昇させ自動車車両を持ち上げる。車両が地面から離れたら、枠体38を重量物移動装置32、36上に引き戻して自動車車両を重量物移動台車31上に載置する。
【0054】
続いて、スタッカクレーンにより重量物移動台車31を目的の収納棚41の側方に移動する。収納棚41と重量物移動台車31の位置合わせをした後、重量物移動装置32、36の枠体38を収納棚41に繰り出し、支持具37を下降させて収納棚41に自動車車両を安置、収納する。自動車車両を搬出する際は、逆の手順で収納棚41から車両搬入口に移動する。
なお、自動車車両のホイルベースが車種によって異なるため、重量物移動装置32を重量物移動台車31の長手方向に移動できるように形成してある。
【0055】
本実施例の立体駐車場では、車体を常に枠体38の車輪39で支えているため、支持具37及び枠体38には余り強度を必要としない。従って、構造を簡素にできる。
本実施例の立体駐車場によれば、スタッカクレーンは自動車車両1台を支える強度があればよく、スタッカクレーン以外に特別な装置を必要としないため、駐車場設備自体を安価に構成することができる。また、目的の収納棚41と車両搬入口を重量物移動台車31が往復するだけで車両を搬入出できるため、オペレーションが非常にスムーズになる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の1実施例にかかる重量物移動装置の斜視図である。
【図2】タイヤを把持して車両運搬するために形成した重量物移動装置の斜視図である。
【図3】本実施例にかかる他の態様の重量物移動装置の斜視図である。
【図4】本実施例に掛かる2個の重量物移動装置を備えた重量物移動台車の斜視図である。
【図5】本実施例にかかる立体駐車場の重量物移動台車部分の斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
1 支持具
2 枠体
3 キャスタ
4 油圧シリンダ
5 ハンドル棒
6 上部構造
7 昇降装置
8 スクリュ棒
9 クランク
10 回転伝達軸
11 パイプ
12 右枠部品
13 左枠部品
14 チェーン
15 回転スプロケット
16 ハンドル棒
17 車輪
18 閂穴
19 閂
20 方向規制装置
21 重量物移動台車
22 重量物移動装置
23 台車用車輪
24 地面用車輪
25 支持具
26 車輪支持面
31 重量物移動台車
32 重量物移動装置
33 台車用車輪
34 地面用車輪
35 スタッカクレーン支柱
36 重量物移動装置
37 支持具
38 枠体
39 車輪
40 ピニオン
41 収納棚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物を持ち上げて移動させる重量物移動装置であって、支持具と枠体と車輪からなり、該支持具が昇降装置を介して該枠体の上面に連結しており、該枠体の底面に複数の該車輪が備わっており、該支持具を前記貨物の下方に配置して前記昇降装置により該支持具を上昇させることで該貨物を持ち上げて支持するものであって、前記貨物を支持する際に複数の前記車輪のうち最外郭の該車輪が囲む面の中に荷重中心が来るように前記支持具が配されていることを特徴とする重量物移動装置。
【請求項2】
前記支持具が水平かつ互いに平行に配された2本の棒体であり、該2本の棒体に自動車のタイヤ部を載置して持ち上げうることを特徴とする請求項1に記載の重量物移動装置。
【請求項3】
自動車車両を持ち上げて移動させる重量物移動装置であって、右枠部品と左枠部品で形成され、該右枠部品及び該左枠部品の上面にそれぞれ1本の棒体が固着しており、底面に複数の車輪が備わり、該右枠部品と該左枠部品の一端が鉛直軸に軸支されて連結し他端が開閉自在になっており、該他端同士を連結して引き寄せる引き寄せ機構が備わり、該他端同士が最大限に引き寄せられたときに前記棒体が略平行に近接するように形成されていて、接地している自動車のタイヤの前後それぞれに前記右枠部品と前記左枠部品を差し入れ、前記引き寄せ機構により該右枠部品と該左枠部品を連結し引き寄せて前記棒体を近接させることで前記タイヤを押し上げて自動車のタイヤ部を持ち上げることを特徴とする重量物移動装置。
【請求項4】
重量物を載置するに十分な面積の台面を持つ重量物移動台車であって、該台面に1体もしくは複数体の請求項1から3のいずれかに記載の重量物移動装置が水平方向に繰り出し引き入れ可能に設置されていることを特徴とする重量物移動台車。
【請求項5】
収納棚とスタッカクレーンからなり、該スタッカクレーンに請求項4に記載の重量物移動台車を搭載した立体駐車場。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−1661(P2006−1661A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−177017(P2004−177017)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(596087742)
【Fターム(参考)】