説明

金属パターン形成方法および金属パターン

【課題】簡便に、基板属パターンとの密着性に優れ、細線再現性と導電性に優れる金属パターンを与える、金属パターンの形成方法およびそれにより得られる金属パターンを提供する。
【解決手段】基板上に、無電解めっき触媒前駆体を含有するインクを用いインクジェット方式でパターン部を印字する印字工程と、該パターン部の上に無電解めっき処理によって金属パターンを形成するめっき処理工程とを有する金属パターン形成方法において、該基板は、その表面が非インク吸収性の樹脂で構成され、かつプラズマ処理された基板であり、かつ該インクは、25℃におけるpH値が9.0以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路、電極などに用いられる金属パターンを形成する方法に関し、特にインクジェット法を用いた金属パターンの形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
回路などに用いられる金属パターンの形成は、従来、レジスト材料を用いた方法により行われてきた。
【0003】
すなわち、金属箔層上にレジスト材料を塗布し、必要なパターンを光露光した後、現像により不要なレジストを除去し、むき出しとなった金属箔をエッチングにより除去し、さらに残存するレジスト部分を剥離することで金属パターンを記録した金属箔を形成していた。
【0004】
しかしながら、この方法では工程が多岐にわたり多くの時間を要すること、また不要なレジスト、金属箔を除去することなど、生産時間、およびエネルギーや原材料使用効率の点から無駄が多く、改善が要求されていた。
【0005】
近年、粒径が100nm以下の、いわゆる金属ナノ粒子を含有するインクを用い、スクリーン印刷やインクジェット印刷などで金属パターンを直接描画する、特開2002−299833号公報に記載のような、金属パターン形成方法に注目が集まっている。
【0006】
この金属パターン形成方法は、金属ナノ粒子の粒径を極小にすることで融点が低下することを活用し、200〜300℃程度の温度で焼成することにより、回路を形成する方法である。
【0007】
本技術は、確かに工数の低減、原材料の利用効率向上などの利点はあるものの、金属粒子同士を完全に融合させることが難しく、焼成後の金属パターンにおいて電気抵抗を下げるための後処理における温度や条件に厳しい制約がある、という課題が残っていた。
【0008】
また、金属ナノ粒子を用いず、金属塩を使用してインク中で金属イオンの形態にし、加熱下で還元性を有する還元剤を含有する溶液から導電パターンを形成する方法がある。
【0009】
しかしながら、金属塩に配位して安定化させる錯化剤が十分な性能を有していないため、金属塩の還元反応が進行しやすくなり、液保存性が乏しい、という問題があった。
【0010】
一方、金属を穏和な条件で生成析出させる手段として、無電解めっき技術を活用して金属パターンを形成する方法も提案されている。
【0011】
例えば、特開平7−131135号公報に記載のように、無電解めっきが形成可能となる触媒を含有したインクを用い、インクジェット法により回路パターンを形成させた後、無電解めっき処理で金属パターンを形成させる方法が知られている。
【0012】
また、その表面に親水性グラフトポリマー鎖が存在する支持体を用い、インクジェット法などで無電解めっき触媒前駆体を吸着させ、さらに無電解めっきを行うことで、解像度、導電性および耐久性に優れる導電性パターンを得る方法が知られている(特許文献1参照)。
【0013】
そして、上記のインクジェット法に用いられるインクとしては、例えば無電解めっき触媒前駆体としてパラジウム金属塩を含有するインクが用いられ、このインクが印字されパターンを形成し、さらに無電解めっきされて金属パターンが形成される。
【0014】
しかしながら、これらの方法においても、細線の再現性が不十分である、金属パターンの基材との接着性が不十分な場合がある、支持体上に層を設ける必要があり生産効率が充分でないなどの問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2007−42683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、簡便に、基板と金属パターンとの密着性に優れ、細線再現性と導電性に優れる金属パターンを与える、金属パターンの形成方法およびそれにより得られる金属パターンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の上記課題は、下記の手段により達成される。
【0018】
1.無電解めっき触媒前駆体を含有するインクを用いインクジェット方式で基板上にパターン部を印字する印字工程と、該パターン部の上に無電解めっき処理によって金属パターンを形成するめっき処理工程とを有する金属パターン形成方法において、該基板は、その表面が、非インク吸収性の樹脂で構成されかつプラズマ処理された、基板であり、該無電解めっき触媒前駆体はインク中で溶解した状態で存在し、かつ該インクは、25℃におけるpH値が9.0以上であることを特徴とする金属パターン形成方法。
【0019】
2.前記無電解めっき触媒前駆体が、パラジウム金属塩であることを特徴とする前記1に記載の金属パターン形成方法。
【0020】
3.前記インクが、前記パラジウム金属塩と錯体形成可能な化合物を含有することを特徴とする前記2に記載の金属パターン形成方法。
【0021】
4.前記インクの25℃におけるpH値が12.5以上、14.0以下であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法。
【0022】
5.前記基板は、酸素またはオゾンを含む雰囲気下でプラズマ処理を行われたものであることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法。
【0023】
6.前記基板表面の極性成分と水素結合成分の和が、5mN/m以上、30mN/m以下になるようにプラズマ処理を行うことを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法。
【0024】
7.前記パターン部の前記無電解めっき触媒前駆体を還元する触媒活性化工程を前記印字工程とめっき工程の間に設けることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法。
【0025】
8.前記1〜7のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法によって形成されたことを特徴とする金属パターン。
【発明の効果】
【0026】
本発明の上記手段により、簡便に、基板と金属パターンとの密着性に優れ、細線再現性と導電性に優れる金属導電体パターンを与える、金属パターンの形成方法およびそれにより得られる金属パターンが提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0028】
本発明は、無電解めっき触媒前駆体を含有するインクを用いインクジェット方式で、基板上にパターン部を印字する印字工程と、該パターン部の上に無電解めっき処理によって金属パターンを形成するめっき処理工程とを有する金属パターン形成方法であって、該基板は、その表面が非インク吸収性の樹脂で構成され、かつプラズマ処理された基板であり、かつ該インクは、25℃におけるpH値が9.0以上であることを特徴とする。
【0029】
本発明においては、特に基板の表面を上記特定のものとし、無電解めっき触媒前駆体を含有するインクのpHを12.5以上、14.0以下とすることで、基板と金属パターンとの密着性にさらに優れ、細線再現性に優れる金属パターンが簡便に得られる。
【0030】
さらに、上記基板の表面自由エネルギーの成分のうち、極性成分と水素結合成分の値が5mN/m以上30mN/m以下となるような条件下でプラズマ処理を行うことによって、より細線再現性に優れる金属パターンが簡便に得られる。
【0031】
《インク》
本発明に係るインクは、無電解めっき触媒前駆体を含有する。
【0032】
〔無電解めっき触媒前駆体〕
本発明に係る無電解めっき触媒前駆体は、後述する無電解めっき処理が行われるためのトリガーとなり得るものであり、具体的には、パラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンがあげられる。
【0033】
パラジウム金属塩としては、例えば、フッ化パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸パラジウム、アセト酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、水酸化パラジウム、酸化パラジウム、硫化パラジウム等が挙げられる。
【0034】
これらの中でも塩化パラジウムが好ましく用いられる。
【0035】
インク中での無電解めっき触媒前駆体の存在状態としては、インクジェットヘッドの目詰まり防止の面や、表面改質によって基板表面に形成した官能基との静電結合形成のさせやすさの面から、金属微粒子や金属塩コロイド(例えば、パラジウム−スズコロイドなど)の状態ではなく、溶解した状態が好ましい状態である。
【0036】
インク中の無電解めっき触媒前駆体の含有量としては、無電解めっき処理の反応活性およびインク中での無電解めっき触媒前駆体の安定性の面から、インクに対して、0.01質量%〜5.0質量%が好ましく、特に0.01質量%〜1.0質量%が好ましい。
【0037】
〔pH〕
本発明に係るインクは、25℃におけるpH値が9.0以上であることが必要である。さらに好ましくは、12.5以上、14.0以下である。
【0038】
インクのpH値を12.5以上とすることにより、基材と金属パターンの密着性がより向上する。インクのpH値を12.5以上とすることによって、インクが基板に着弾してから乾燥するまでの間にアルカリ表面処理と同様のメカニズム、すなわち基板表面の樹脂が加水分解等によって改質されることで新たに官能基(例えば、カルボシキル基や水酸基)が形成し、その官能基とパラジウム金属塩との間に静電気力による結合が形成し、パターンニングした部分のみで密着性がより強固になる。
【0039】
本発明においては、無電解めっき触媒前駆体がパラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンを含む場合には、パラジウム金属塩の溶解性および後述のパラジウム金属への還元性の面においてもインクのpH値は、12.5から14.0であることが特に好ましい。
【0040】
pH値を9.0以上とするためには、アルカリ剤をインクに加えるなどにより、可能である。
【0041】
アルカリ剤としては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の水酸化物あるいは塩などの無機アルカリ剤、テトラアルキルアンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミンなどの有機アルカリ剤が挙げられる。
【0042】
これらの中でも、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが好ましく用いられる。
【0043】
〔錯体形成可能な化合物〕
本発明に係るインクは、さらに、パラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンと錯体形成可能な化合物を含有することが、インクの射出安定性の面から好ましい。
【0044】
パラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンと錯体形成可能な化合物としては、カルボシキ基をもつ有機酸があり、たとえば、シュウ酸、マロン酸、こはく酸、アジピン酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸などが挙げられる。そしてアミン系化合物または含窒素複素環式化合物であることが好ましい。アミン系化合物とはアンモニアの水素原子の1個またはそれ以上が炭化水素残基Rで置換された化合物であり、パラジウムイオンに対する錯形成剤である。ここではアンモニアも含むものとする。アミンはN原子上に非共有電子対を保持しており、パラジウムイオンと錯形成しやすい。アミンとしては、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、エチレンジアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミンテトラ酢酸等の直鎖アミン化合物、ベンジルアミンなどの環状アミン化合物が挙げられる。含窒素複素環式化合物としては、例えば、ピリジン、ビピリジン、フェナントロリンなどが挙げられる。
【0045】
インク中での、パラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンと、パラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンと錯体形成可能な化合物との含有量の割合は、めっき効率の面から、モル比で1:0.5〜1:10の範囲が好ましい。
【0046】
モル比を上述の範囲にすることで、パラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンとパラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンと錯体形成可能な化合物とで形成される錯体の比率が高まり、インク中でのパラジウム金属塩の溶解性や還元反応性が良好となり、めっき効率に寄与する。
【0047】
〔インク溶媒〕
本発明に係るインクは、溶媒を含有する。適用可能な溶媒としては、上記パラジウム金属塩もしくはパラジウムイオンおよび錯体形成可能な化合物の溶解性の観点から、水および、水を含有する水性液媒体が好ましい。
【0048】
水性液媒体としては、水および水溶性有機溶剤を含有するものが好ましい。
【0049】
水溶性有機溶剤の例としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。
【0050】
溶媒が水だけの単なる触媒素溶液ではインクジェットのインクとしては不適切な場合がある。そのような場合に対して上記有機溶媒が存在することで、インクがインクジェットヘッドから安定して吐出するために適度な粘性(粘度)を与え、粘度1.5〜30mPa/sの範囲に調整可能となる。またインクの水分が揮発するとヘッドノズル内で固化や出射不良を回避するために保湿性を付与すること、さらに有機溶媒によりインクの表面張力をインクジェットに適した50〜25mN/mに調整することも重要である。そのため、上記有機溶媒をインク中に5〜90質量%が好ましく、さらに好ましくは、30〜80質量%である。また有機溶媒の沸点としては、80℃以上250℃以下が保湿性と乾燥性の点で好ましい。
【0051】
〔界面活性剤〕
本発明に係るインクは、界面活性剤を含有してもよい。
【0052】
界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤が挙げられる。
【0053】
〔その他の各種添加剤〕
本発明に係るインクにおいては、必要に応じて、その他の従来公知の添加剤を含有することができる。
【0054】
例えば、蛍光増白剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、水溶性多価金属塩、酸、塩基、緩衝液等のpH調整剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、非抵抗調整剤、防錆剤、無機顔料等を挙げることができる。
【0055】
《基板》
本発明に係る基板は、その表面が非インク吸収性樹脂で構成され、かつプラズマ処理された基板である。
【0056】
非インク吸収性とは、インクと接触させた際に溶解、膨潤することがまったく、もしくは実質的にないことをいう。
【0057】
プラズマ処理された基板とは、表面を構成する上記非インク吸収性樹脂がプラズマ処理された基板である。
【0058】
非インク吸収性樹脂としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、メチルメタクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブタチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレートなどの樹脂が挙げられる。
【0059】
本発明においては、これらの中でも、ポリイミドとPETが好ましく、なかでもポリイミドがさらに好ましく用いられる。
【0060】
本発明に係る基板としては、他の基材上に上記のような樹脂をその表面に有する板状あるいはフィルム状の基板、上記のような樹脂から構成される板状あるいはフィルム状の基板が挙げられるが、後者が好ましく用いられる。
【0061】
《プラズマ処理》
本発明に係る、プラズマ処理は、プラズマ状態にしたガスを、処理対象物に触れさせる処理である。
【0062】
プラズマ処理の具体的な条件としては、例えば、無機ガスの雰囲気下、プラズマ処理を行う装置の内圧を0.11〜1.1×10Paに保持した状態で、電極間に0.1〜10kVの直流あるいは交流を印加してグロー放電させることにより無機ガスの低温プラズマを発生させ、基板表面に接触させる処理が挙げられる。
【0063】
発生したプラズマは非常に高いエネルギーを持つため、基板表面との間に激しい物理的衝突が生じ、基板表面がエッチングされる。この結果、表面積の増大によるアンカー効果が得られる。
【0064】
プラズマ処理の処理時間としては、1〜1000秒程度であるのがよい。
【0065】
無機ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガスのほか、酸素、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、窒素、フッ素、空気等が挙げられる。
【0066】
本発明においては、基板表面にアニオン性の官能基を存在させることのできる、酸素、またはオゾンが好ましく用いられる。
【0067】
アニオン性の官能基であると、インク中の無電解めっき触媒前駆体のカチオン性のイオン、好ましい触媒成分としてはパラジウムイオン(カチオン性)との間で生じる静電気力で密着性が向上する。
【0068】
プラズマ処理としては、基板の表面自由エネルギーが以下のようになる処理が、インクの濡れ性の面から、好ましい処理である。
【0069】
表面自由エネルギーを分散成分、極性成分、水素結合成分の3種の和として表したとき、極性成分と水素結合成分の和を0.1mN/m以上にすることが好ましい処理である。
【0070】
さらに表面自由エネルギーの極性成分と水素結合成分の和を5mN/m以上、30mN/m以下となるような条件が特に好ましい処理である。
【0071】
ここでいう固体表面の表面自由エネルギーは、3種類の成分γ(分散成分)、γ(極性成分)、γ(水素結合成分)の和として表すことができる。
γ=γ+γ+γ
また、固体の表面自由エネルギーはYoung−Fowkes式によって以下のように表すことができる。
γ+γcosθ=2{(γγ)1/2+(γγ)1/2+(γγ)1/2}
これらの関係を用いて、分散成分のみで成り立っている液体を固体試料の上に置き、接触角を測定すれば、固体試料の表面自由エネルギーのうちの分散成分のみを求めることができる。
【0072】
分散成分が求められた固体の上にγとγからなる液体の接触角を求めれば、極性成分が求められる。
【0073】
このようにして、順次固体の表面自由エネルギーの3成分を求めることができる。
【0074】
本発明においては、プラズマ処理が、前記基板の表面自由エネルギーを分散成分、極性成分、水素結合成分の3種の和として表したとき、該極性成分と該水素結合成分の和が、5mN/m以上、30mN/m以下となるプラズマ処理であることが好ましい態様である。
【0075】
該極性成分と該水素結合成分の和が5mN/m以上であると、生成した官能基の量を十分に確保でき、密着性が向上する。また当該和が30mN/m以下であると、インクと基板が濡れすぎることがなく、細線再現性が良好となる。
【0076】
本発明においては、基板の表面をプラズマ処理しかつ特定のpHのインクを用いて触媒のパターン部を形成することで、基板との密着性が良好な金属パターンが得られる。
【0077】
この理由は、以下のように推測される。
【0078】
プラズマ処理を行うことで、樹脂の表面に化学的に活性な官能基(例えば、カルボシキル基や水酸基)が生成する。
【0079】
無電解めっき触媒前駆体は、金属を有しており、インク中で、イオンの状態で存在している。すなわち、無電解めっき触媒前駆体がパラジウムを有している場合には、そのパラジウムはパラジウムイオン(Pd2+)の状態で存在している。
【0080】
本発明に係るインクが基板の樹脂上に印字された状態では、インクがアルカリ性のため、樹脂の表面部分に加水分解等によって新たに官能基(例えば、カルボシキル基や水酸基)が形成され、インクがこの改質層に極めて僅かに浸透して、無電解めっき触媒前駆体が存在する層が形成される。以下無電解めっき触媒前駆体がパラジウムを含む場合で説明する。
【0081】
プラズマ処理によるエッチング効果によって樹脂の表面積が増大し、パラジウムイオンと基板との物理的なアンカー効果が生じることによって、この密着性を向上させると推測される。さらに、プラズマ処理によって形成した官能基や高アルカリ性のインクの接触によって新たに増加した官能基とパラジウムイオンとの間に静電結合が働くことが相まって、密着性がより良好になるものと推測される。
【0082】
さらに我々は、金属パターンを形成する上で、プラズマ処理とアルカリ性のインクの組み合わせによって形成した金属パターンの膜厚がより均一になるということを見出した。
【0083】
一般的に、吸収性の無い基板に液滴をパターンニングした場合、液滴中に含まれる固形分が溶媒の乾燥とともに液滴の外周部分に集積する、いわゆるコーヒーリング現象というものが観測されることが知られている。
【0084】
本発明の無電解めっき触媒前駆体を含むインクにおいてもその例外ではなく、未処理の基板にパラジウムイオンを含むインクをパターンニングした場合、溶媒の蒸発とともに液滴の外周部分にパラジウムイオンが集積する傾向にあった。その結果、コーヒーリング様にパラジウムイオンが不均一に分布することにより、金属パターン形成後の膜厚にムラが生じるという現象が見られた。
【0085】
一方、基板にプラズマ処理を施した場合、エッチング効果によって基板表面に微細な凹凸が形成される。溶媒の乾燥過程において、基板の凹凸部分にパラジウムイオンが吸着されながら溶媒の乾燥が進むことによって、コーヒーリング様にパラジウムイオンが集積することが低減し、その結果、形成する金属パターンの膜厚のムラもより低減することが明らかとなった。
【0086】
さらに、高アルカリ性のインクの接触によって基板表面に改質層が形成する際に、インクとともにパラジウムイオンが極めて僅かに浸透することにより、プラズマ処理を施した基板におけるパラジウムイオンの分布均一性はより顕著になることが明らかとなった。
【0087】
《金属パターンの形成方法》
(印字工程)
本発明の金属パターン形成方法においては、無電解めっき触媒前駆体を含有したインクがインクジェットヘッドから基板上へ吐出され、基板上にパターン部が形成される。
【0088】
パターン部は、基板上の吐出されたインクが存在する部分をいう。
【0089】
吐出される液滴の大きさとしては、特に制限はないが、回路配線等の場合は微細線の形成が必要となるので50pl以下、好ましくは20pl以下の液滴量にする。
【0090】
インクジェットヘッドとしては、特に制限はなく、ピエゾ型、サーマル型いずれのヘッドを用いることが可能である。
【0091】
(触媒活性化工程)
本発明の金属パターン形成方法においては、上記印字工程と、後述する無電解めっき処理を行うめっき工程の間に、触媒活性化工程を有することが好ましい。
【0092】
すなわち、無電解めっき処理を行うめっき工程の前に、触媒活性化処理を施すことにより、上記触媒前駆体を溶解状態で含有するインクを、基板に印字したあと、金属イオン、例えばパラジウムイオン(Pd2+)を0価金属(Pd)にすることで、触媒前駆体を触媒として作用させ、無電解めっき反応がより活性化される。
【0093】
本発明では、触媒前駆体の金属、特にはパラジウム金属を0価にする工程を触媒活性化工程という。
【0094】
触媒活性化工程で行われる処理としては、酸の付与、加熱、還元剤の付与等が挙げられるが、還元剤の付与が好ましく用いられる。
【0095】
還元剤としては、ホウ素系化合物が好ましく、具体的には、水素化ホウ素ナトリウム、トリメチルアミンボラン、ジメチルアミンボラン(DMAB)などが好ましい。
【0096】
すなわち、これらの還元剤は、還元処理液の形で印字パターン部に供給されることが好ましい。
【0097】
(無電解めっき処理)
本発明に係る無電解めっき処理について説明する。
【0098】
金属パターンは、上記印字工程の後、または触媒活性化工程の後、基板を無電解めっき液(浴)に浸漬することで得られる。
【0099】
無電解めっき液には、1)金属イオン、2)錯化剤、3)還元剤が主に含有される。
【0100】
無電解めっき処理で形成される金属としては、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルおよびそれらの合金などが挙げられるが、導電性や安全性の観点から銀または銅が好ましく、さらに銅が好ましい。
【0101】
よって、無電解めっき浴に使用される金属イオンとしても、上記金属に対応した金属イオンを含有させることが好ましく、例えば無電解めっき浴が硫酸銅を含むことが好ましい。
【0102】
また、上記金属イオンに適した錯化剤および還元剤が選択され、無電解めっき浴に含まれる。
【0103】
錯化剤としては、エチレンジアミン四酢酸(以下、EDTAと略記する)、ロシェル塩、D−マンニトール、D−ソルビトール、ズルシトール、イミノ二酢酸、trans−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、などが挙げられ、EDTAが好ましい。
【0104】
還元剤としては、ホルムアルデヒド、テトラヒドロホウ酸カリウム、ジメチルアミンボラン、グリオキシル酸、次亜リン酸ナトリウムなどが挙げられ、ホルムアルデヒドが好ましい。
【0105】
上記無電解めっき工程は、めっき浴の温度、pH、浸漬時間、金属イオン濃度を制御することで、金属形成の速度や膜厚を制御することができる。
【0106】
本発明において形成される金属膜厚は、0.01μm以上、30μm以下が好ましい。
【実施例】
【0107】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
【0108】
《インクの調製》
〔インク1、インク2、インク3、インク4、インク5、インク6の調製〕
触媒として塩化パラジウムを0.2質量%、錯化剤として2−アミノピリジンを0.2質量%、水溶性有機溶媒として、エチレングリコールを30質量%、グリセリン10質量%、純水を残分としてインク調整した。
【0109】
水酸化ナトリウムにてインクのpHを14.0に調整してインク1とした。
【0110】
同様にして、水酸化ナトリウム、塩酸を用い、インクを調整し、インクのpHを13.0、12.6、11.0、9.0と6.8に調整したものをインク2、インク3、インク4、インク5、インク6とした。
【0111】
〔インク7の調製〕
錯化剤としての2−アミノピリジンを含有させなかった以外はインク2と同様にしてインク7を調整した。
【0112】
〔インク8の調製〕
錯化剤としての2−アミノピリジンを含有させなかった以外はインク3と同様にしてインク8を調整した。
【0113】
〔インク9の調製:比較例〕
触媒として硝酸パラジウムを0.1質量%、エチレングリコール30質量%、グリセリン10質量%に溶解させインクを調整した。pH7.0に調整を行い、インク9とした(硝酸パラジウムが溶解していることを確認)。
【0114】
〔基板〕
表1に示す基板(厚さ75μmのポリイミドシートおよびPETシート)を用いた。
【0115】
〔プラズマ処理〕
上記基板シートを酸素雰囲気下、周波数10MHzで直流電圧は300Vにて、プラズマ放電処理を行った。照射条件としては、電力(W)と処理時間(sec)とを、表1に示す条件で変化させた。
【0116】
〔グラフトポリマー化処理:比較例〕
上記プラズマ処理した基板を窒素バブルしたスチレンスルホン酸ナトリウム水溶液10質量%に70℃で7時間浸漬した。浸漬した膜を水で8時間洗浄することにより、スチレンスルホン酸ナトリウムが表面にグラフトポリマー化された基板を得た。
【0117】
〔表面自由エネルギーの測定〕
上記、プラズマ処理およびグラフトポリマー化処理を行った基板の表面自由エネルギーは以下のように行った。
【0118】
表面エネルギーの3成分(γ:分散力成分、γ:極性成分、γ:水素結合成分)が既知の液体の接触角を測定し、Young−Fowkes式を用いて算出。
【0119】
本実施例では、炭酸プロピレン、水、n−ノナンの3種溶媒を用いて接触角を測定して、基板の表面自由エネルギーの3成分のそれぞれの表面エネルギーを算出し、極性成分(γ)と水素結合成分(γ)の和を求めた。
【0120】
《金属(配線)パターンの形成》
〔金属(配線)パターン1の形成〕
(パターン部の印字)
搬送系オプションXY100に装着したインクジェットヘッド評価装置EB100(コニカミノルタIJ(株)製)に、インクジェットヘッドKM256AQ水系ヘッドを取り付け、上記調製したインクが吐出できるようにした。
【0121】
ステージに、上記基板を取り付け、インクを吐出して、配線幅50μm、配線間距離50μm、配線長30mmで100本の細線パターンと10mm×10mmの正方形パターン部を印字した。
【0122】
(触媒活性化工程)
上記方法でパターン部を形成した後の基板を80℃で5分乾燥したのち、ホウ素系の還元剤を含有した下記活性化液に、室温で15分浸漬した。
【0123】
この工程で、パラジウム錯体を還元してパラジウム金属を形成した。浸漬後の基板1は純水にて洗浄した。
【0124】
アルカップMRD−2−A(上村工業社製) 1.8質量%
アルカップMRD−2−C(上村工業社製) 6質量%
純水 残量
(めっき処理工程)
下記の無電解銅めっき溶液を調製した。仕上がりのめっき液は、銅濃度として2.5質量%、ホルマリン濃度が1質量%、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)濃度が2.5質量%である。また、水酸化ナトリウムでめっき液のpHを13.0に調整した。
【0125】
無電解めっき溶液
メルプレートCU−5100A(メルテックス社製) 6質量%
メルプレートCU−5100B(メルテックス社製) 5.5質量%
メルプレートCU−5100C(メルテックス社製) 2.0質量%
メルプレートCU−5100M(メルテックス社製) 4.0質量%
純水 残量
50℃に保温した上記無電解銅めっき溶液に、活性化工程の処理を施した基板を90分間浸漬し、金属パターン部が銅金属にめっき化された配線幅50μm、配線間距離50μm、配線長30mmで100本の金属配線パターンと10mm×10mmの正方形金属パターンを形成した。金属パターン2〜35について、表1に示す基板とインクを組み合わせにより作成した。
【0126】
《金属(配線)パターンの評価》
上記インクを用いて形成した金属パターンについて、下記の各評価を行った。
【0127】
〔細線の再現性の評価〕
上記形成した各銅配線パターンを光学顕微鏡にて観察し、下記のランクに従って細線の再現性を評価した。
A:細線の欠け(断線)、細線同士の接触がなく、かつ線形状の乱れ(細りや太り)が2%未満である
B:細線の欠け(断線)、細線同士の接触がなく、かつ線形状の乱れ(細りや太り)が2%以上8%未満である
C:細線の欠け(断線)、細線同士の接触がなく、かつ線形状の乱れ(細りや太り)が8%以上15%未満である
D:細線の欠け(断線)、細線同士の接触がなく、かつ線形状の乱れ(細りや太り)が15%以上、30%未満である
E:細線の欠け(断線)、細線同士の接触が認められ、かつ線形状の乱れ(細りや太り)が30%以上である。
【0128】
〔密着性の評価〕
上記各金属パターンの形成方法で、10mm×10mmの大きさの金属パターンを形成した。この金属パターンに対して、JIS C5600に記載に従って、テープ剥離試験による密着性の評価を行った。具体的には、2mm間隔の縦横25マス格子パターンの切れ込みをカッターで形成させ、格子パターンの上からセロハンテープを貼り付けた。このテープを引きはがした時に、テープ側に剥がれた切片の数を数え、下記のランクで評価し、密着性の指標とした。
A:剥がれた金属パターンが認められない
B:剥がれた金属パターンが認められるが、発生数は5%未満である
C:剥がれた金属パターンが認められるが、発生数は5%以上、9%未満である
D:剥がれた金属パターンが認められるが、発生数は9%以上、13%未満である
E:剥がれた金属パターンが認められ、発生数が13%以上である。
【0129】
〔導電性の評価〕
上記細線の再現性で評価した各銅配線パターンに、抵抗率計ロレスタGP(ダイアインスツルメンツ(株)製)の四探針プローブPSPを接続させて導電率を測定し、下記のランクに従って導電性を評価した。
A:導電率が5μΩ・cm未満である
B:導電率が5μΩ・cm以上、8μΩ・cm未満である
C:導電率が8μΩ・cm以上、15μΩ・cm未満である
D:導電率が15μΩ・cm以上、25μΩ・cm未満である
E:導電率が25μΩ・cm以上である
尚、細線の再現性、密着性および導電性ともにランクC以上が、実用上良好な範囲であると評価した。以上により得られた各評価結果を、表1に示す。
【0130】
【表1】

【0131】
表1から、プラズマ処理を施した基板を用い、pH9.0以上であるインクを用いた本発明の方法により得られた金属パターンは、描画性、密着性、導電性に優れることが分かる。
【0132】
また、プラズマ処理を施した基板のうち、表面の極性成分と水素結合成分の和が、5mN/m以上、30mN/m以下であるもので、かつpHが12.5以上、14.0以下のインクを用いた本発明の方法が特に密着性に優れ、かつ細線再現性と導電性に優れる金属パターンを、新たな層を設ける作業を伴わずに簡便に、与えることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無電解めっき触媒前駆体を含有するインクを用いインクジェット方式で基板上にパターン部を印字する印字工程と、該パターン部の上に無電解めっき処理によって金属パターンを形成するめっき処理工程とを有する金属パターン形成方法において、該基板は、その表面が、非インク吸収性の樹脂で構成されかつプラズマ処理された、基板であり、該無電解めっき触媒前駆体はインク中で溶解した状態で存在し、かつ該インクは、25℃におけるpH値が9.0以上であることを特徴とする金属パターン形成方法。
【請求項2】
前記無電解めっき触媒前駆体が、パラジウム金属塩であることを特徴とする請求項1に記載の金属パターン形成方法。
【請求項3】
前記インクが、前記パラジウム金属塩と錯体形成可能な化合物を含有することを特徴とする請求項2に記載の金属パターン形成方法。
【請求項4】
前記インクの25℃におけるpH値が12.5以上、14.0以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法。
【請求項5】
前記基板は、酸素またはオゾンを含む雰囲気下でプラズマ処理を行われたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法。
【請求項6】
前記基板表面の極性成分と水素結合成分の和が、5mN/m以上、30mN/m以下になるようにプラズマ処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法。
【請求項7】
前記パターン部の前記無電解めっき触媒前駆体を還元する触媒活性化工程を前記印字工程とめっき工程の間に設けることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属パターン形成方法によって形成されたことを特徴とする金属パターン。

【公開番号】特開2010−232639(P2010−232639A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27385(P2010−27385)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(305002394)コニカミノルタIJ株式会社 (317)
【Fターム(参考)】