説明

金属外観効果を具現したインテリアフィルム

本発明は、基材フィルム、及び前記基材フィルム上に形成され、ヘアラインパターン、ミラーパターン、ビードブラストパターン、微細凸凹パターン、エッチングパターン、及びバイブレーションパターンからなる群から選ばれた一つ以上のパターンが具現されたパターン層を含むインテリアフィルムに関するものである。本発明は、実際と同等の金属質感を具現したインテリアフィルムを提供することができ、このような本発明のフィルムは、家電製品、電子製品、自動車内装材、建築物(エレベーター内部、室内空間の壁など)、又は家具、ドア及び広告材などのインテリア素材として効果的に適用されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は金属外観効果を具現したプラスチック系のインテリアフィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属板材(例:ステンレス又はアルミニウム板材など)は、建築物の内部又は外部、冷蔵庫などの家電製品、自動車の内/外装材、又は家具、ドア及び広告材などに使用される高級インテリア素材である。
【0003】
このような金属素材は、その表面に多様な図柄を形成するか、光が反射されるように光沢処理を経て使用されている。例えば、ステンレス又はアルミニウム板材は、その表面を光沢処理した後、腐食加工、研磨、又はビードブラスト加工などを通じて図柄を形成し、インテリア素材として使用されている。
【0004】
このように金属素材はインテリア材として使用される場合、高級な外観が表現できるという利点があるが、素材の特性上、切断、切削、及び屈曲などの加工が難しく、価格も非常に高いという短所がある。このような短所の解決のために、加工性に優れており、かつ比較的に価格が低いプラスチック素材に金属素材と類似した質感を具現させ、インテリア素材として使用するための試みが種々なされている。
【0005】
このような試みのうち、代表的なものとしては、ポリエステル系プラスチックフィルムの表面に研磨工法を通じてヘアライン柄を形成し、アルミニウム真空蒸着などの加工を通じて金属光沢を与える方法がある。
【0006】
しかし、上記のような従来技術では、形成されるヘアラインパターンの方向が一方向のみに限られ、前記一方向も、基材フィルムの生産方向(以下、「フィルムの長手方向」、又は「フィルムの縦方向」という場合もある)と平行した方向にのみ制限されている。従って、このように一方向ヘアラインパターンだけでは、多様なパターンが形成された金属と類似した質感を具現するには限界がある。
【0007】
韓国登録特許第481627号は、透明合成樹脂フィルム層、アルミニウム(AL)フレークを含むコーティング層、及び不透明合成樹脂フィルムを順次形成させ、多様な色相の金属効果を具現したインテリアフィルムを開示している。また、韓国公開特許第2003−87100号は、合成樹脂基材、ハードコート層、透明インク層、金属蒸着層、及び保護層が順次形成されて構成され、前記透明インク層は、スクリーン印刷を通じてヘアラインが表現できるように形成されていることを特徴とするインテリアフィルムを開示している。
【0008】
しかし、金属フレークを含むコーティング層、又はスクリーン印刷法で形成されたパターンによる場合にも、ステンレス上に具現される多様なパターン、例えば、花又は格子柄などといった複雑なパターンを表現するには限界があり、光沢度が実際の金属とは大きな差異を示すため、高級な金属質感を表すには限界がある。これにより、プラスチック系の基材フィルム上にさらに金属と類似した質感を具現できる技術の開発が続いて要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許第481627号
【特許文献2】韓国公開特許第2003−87100号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は各種内/外装材として使用できるものであって、ステンレススチール(STS)、又はアルミニウムなどの金属素材と同等以上の外観が具現できるプラスチック系のインテリアフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記課題を解決するための手段として、基材フィルム、及び前記基材フィルム上に形成され、ヘアラインパターン、ミラーパターン、ビードブラストパターン、微細凸凹パターン、エッチングパターン、及びバイブレーションパターンからなる群から選ばれた一つ以上のパターンが具現されたパターン層を含むインテリアフィルムを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、多方向、無方向、又は円形ヘアラインパターン、微細凸凹パターン、ミラーパターン、エッチングパターン、バイブレーションパターン、又はビードブラストパターンなどの各種パターンをプラスチック系のフィルムに直接付与する。これにより、本発明は、実際と同等の金属質感を具現したインテリアフィルムを提供することができる。本発明のインテリアフィルムは、鉄板、アルミニウム板、木材、又はプラスチックフィルムなどにラミネーションされ、家電製品、電子製品、自動車内臓材、建築物(エレベーター内部、室内空間の壁など)、又は家具、ドア及び広告材などのインテリア素材として効果的に適用されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一様態による花柄が形成されたインテリアフィルムの写真を示す図である。
【図2】図1のインテリアフィルムの一定部分を拡大した図である。
【図3】図1のインテリアフィルムの一定部分を拡大した図である。
【図4】図1のインテリアフィルムの一定部分を拡大した図である。
【図5】図1のインテリアフィルムの一定部分を拡大した図である。
【図6】本発明の一様態による無方向ヘアラインパターンが形成されたインテリアフィルムの写真を示す図である。
【図7】図6のインテリアフィルムの一部分を拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、基材フィルム、及び前記基材フィルム上に形成され、ヘアライン(hairline)パターン、ミラー(mirror)パターン、ビードブラスト(bead blast)パターン、微細凸凹パターン、エッチングパターン、及びバイブレーションパターンからなる群から選ばれた一つ以上のパターンが具現されたパターン層を含むインテリアフィルムに関するものである。
【0015】
以下、本発明のインテリアフィルムをさらに詳細に説明する。
本発明で使用される基材フィルムは、切断、又は切曲などの加工が容易なプラスチック系のフィルムであれば、特に制限されない。本発明では、例えば、ポリエステルフィルム(例:PETフィルム)、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリビニリデンフロライドフィルム、及びABS(Acrylate−Butadien−Styrene三共重合体)の一種又は二種以上の混合を使用することができる。上記並べられたフィルムの二種以上の混合とは、二種以上のフィルムが積層されたフィルム、又は並べられた樹脂のうち、二種以上の混合樹脂から製造されたフィルムを意味する。
【0016】
本発明において、上記のような基材フィルムの厚みは0.023mm乃至0.5mm、好ましくは0.03mm乃至0.2mmである。前記厚みが0.023mm未満であると、フィルムに多様なパターンの形成が難しくなるか、生産性が低下する恐れがある。また、0.5mmを超えると、フィルムの取り扱い性、加工性、及び接着力などの物性が低下しかねなく、経済的な側面でも好ましくない。
【0017】
本発明のインテリアフィルムは、前述した基材フィルム上に形成されているものであって、多様なパターンを通じて金属質感を具現するパターン層を含むことを特徴とする。上記のようなパターン層は前述した基材フィルム上に直接形成されるか、場合によっては、基材フィルムに形成された適切なプライマー層(例:アクリル樹脂層など、一般的なプライマー層)上に形成される。また、本発明において、前記パターン層は前記基材フィルム又はプライマー層上に直接形成されている場合を意味し、スクリーン印刷などの間接的な方法を通じて基材フィルム上に形成されたパターン層は排除される。
【0018】
本発明において、前記パターン層はヘアラインパターン、ミラーパターン、ビードブラストパターン、微細凸凹パターン、エッチングパターン、及びバイブレーションパターンの一種又は二種以上の組み合わせを含むことができる。
【0019】
上記において、「ヘアライン」とは、基材フィルム上に形成された深さと幅が1μm乃至50μm程度の非常に細い線(スクラッチ)を意味する。本発明では、特に、前記ヘアラインパターンは一方向ヘアラインパターン、多方向ヘアラインパターン、無方向ヘアラインパターン、及び円形ヘアラインパターンの一種又は二種以上の組み合わせであることが好ましい。
【0020】
本発明で使用する用語、「一方向ヘアラインパターン」は、インテリアフィルムの生産工程において工程進行方向と平行した方向(すなわち、前述したフィルムの長手方向、又はフィルムの縦方向)を意味する。
【0021】
また、本発明で使用する用語、「多方向ヘアラインパターン」は、基材フィルム上でパターンを具現するヘアラインが、前記フィルムの長手方向又は縦方向と0°超過及び360°未満の範囲内で多様な角度をなして形成されている状態を意味する。すなわち、既存に汎用されていたプラスチック系インテリアフィルムも表面にヘアラインを形成して外観効果を具現する場合があったが、この場合、ヘアラインは基材フィルムの長手方向と平行したヘアライン、すなわち一方向のヘアラインのみに限られていた。このように、基材フィルム上に一方向のヘアラインのみが形成されるため、インテリアフィルム上に金属に近接した質感を具現することは不可能であった。
【0022】
これに対し、本発明では基材フィルム上に既存の一方向ヘアラインだけでなく、多様な方向に形成されたヘアラインパターンを具現する。すなわち、本発明で具現するヘアラインパターンは、例えば、フィルムの長手方向に対して垂直方向に形成されたヘアラインを含んだ前述した多方向ヘアライン、無方向ヘアライン、及び円形ヘアラインからなる群から選ばれた一つ以上を含む複合ヘアラインパターンである。
【0023】
本発明で使用する用語、「複合ヘアラインパターン」は、前述した多方向ヘアラインパターン、無方向ヘアラインパターン、及び円形ヘアラインパターンの一種又は二種以上の組み合わせが複合化されて形成されるパターンを意味する。上記において複合ヘアラインパターンに含まれる多方向ヘアラインは、単方向(基材フィルムの長手方向に対し、0°超過、360°未満の範囲内の角度をなして形成されているヘアライン)に図柄を形成しているヘアラインパターン、又は上記のような一方向及び/又は多方向ヘアラインパターンが複数組み合わせられたパターンを意味することができ、前記複合パターンにおいて各ヘアラインの形成方向は同一であるか、相違している。
【0024】
本発明ではこのように基材フィルム上に多様な方向及び形状を有するヘアラインパターンを具現することによって、既存の金属素材のフィルムと同等の金属質感を表すインテリアフィルムを提供することができる。また、本発明では前記ヘアラインパターンとともに、又は別途で微細凸凹パターン、ミラー(mirror)パターン、エッチングパターン、バイブレーションパターン、ビードブラスト(bead blast)パターンの一種又は二種以上の組み合わせを基材フィルム上に形成して、さらに豊富で、金属と類似した質感を具現したインテリアフィルムを提供する。
【0025】
添付の図面を参照して本発明のインテリアフィルムで形成される各種パターンをさらに具体的に説明すると、次のようである。添付された図1は、本発明の一方向ヘアラインパターン、他方向ヘアラインパターン、ミラーパターン、及びビードブラストパターンが組み合わせられて形成された花柄が具現されたインテリアフィルムを示す図面であって、図2乃至図5は図1のインテリアフィルムの一部分を拡大した図面である。
【0026】
図1乃至図4に示したように、本明細書で使用する用語、「多方向ヘアライン」は、基材フィルムの長手方向と所定角度をなして形成された複数の多方向ヘアラインの複合パターンを意味することができる。すなわち、本発明で使用する用語、「多方向ヘアライン」は、単方向(基材フィルムの幅方向、又はその他の方向)に図柄を形成しているヘアラインパターン、又は前記ヘアラインパターンが複数組み合わせられた複合パターンを意味することができ、前述したように前記複合パターンで各ヘアラインの形成方向は同一であるか、相違している。例えば、「ヘアラインパターン」は基材フィルムの一定部分にはフィルムの長手方向と平行した一方向ヘアラインが形成されており、他の一定部分には基材フィルムの長手方向と0°超過、360°未満の範囲で多様な角度をなして形成された他方向ヘアラインが複合されているパターンであり得る。
【0027】
添付された図6は本発明の無方向ヘアラインパターンが形成されたフィルムを示し、図7は前記無方向ヘアラインパターンを拡大した図である。図6及び図7に示したように、本発明で使用する用語、「無方向ヘアライン」は、ヘアラインが直線形状ではない曲線形状(例えば、図7に示したような波形状)に形成されているパターンを意味し、このとき、前記ヘアラインは波形(wave)、楕円、又はその他の形状であり得る。
【0028】
また、本発明で使用する用語、「円形ヘアライン」は、細いスクラッチ(ヘアライン)が円形をなすパターンであって、形成される円の大きさは目的とする効果によって多様に具現されることができる。
【0029】
本発明において、上記のような各種ヘアラインパターンを形成する方法は特に限定されなく、例えば、微細な研磨部材が形成された研磨材を使用して、フィルムの表面又はフィルム上のプライマー層の表面を目的とするヘアラインパターン方向に沿ってスクラッチ加工することによって形成するか、又は後述するように、所定の金型に対応パターンを形成し、これを転写することによって形成することができる。
【0030】
また、本発明で使用する用語、「ミラーパターン」は、図1,2,3及び5に示したように、基材フィルムの表面が鏡のように形成されて鏡面効果を示すパターンを意味する。本発明において、このようなミラーパターンを形成する方法も同様に、特に限定されなく、例えば、微細なサイズ(例:ナノスケール)の研磨材を使用して、フィルム表面、又はフィルム上に形成されたプライマー層の表面を掻くことによって形成するか、又は後述するように、所定の金型に対応パターンを形成し、これを転写することによって形成することができる。
【0031】
また、本発明で使用する用語、「ビードブラストパターン」は、図1乃至図3に示したように、ビードブラスト工法によって形成された微細凸凹パターンを意味する。このとき、「ビードブラスト工法」は、基板に一定サイズのビッドを所定の圧力で噴射して微細凸凹を形成する方法であって、ビッドの材質や大きさ、噴射圧力及び速度などによって多様な質感の具現が可能である。本発明では、目的とする外観パターンを考慮して選択されたビッドを基板上に分散(scattering)させることができるように構成された装置を利用して、ビッドを基板であるフィルム表面、又はフィルム上に形成されたプライマー層の表面に直接分散させることによってビードブラストパターンを形成するか、又は後述するように所定の金型に対応パターンを形成し、これを転写することによって形成することができる。
【0032】
また、本発明で使用する用語、「微細凸凹パターン」は、エッチング工法、又は機械的加工によって形成された凸凹を有する金型による圧延工程を通じて形成されるパターンを意味する。上記のような方式を適用する場合、微細凸凹パターンは通常的に前記ヘアラインパターンと比べて深いパターンが形成される。このような微細凸凹パターンはさらに微細な針などを使用して、機械的な方法でもフィルム表面又はフィルム上に形成されたプライマー層の表面に形成するか、又は後述するように、所定の金型に対応パターンを形成し、これを転写することによって形成することができる。
【0033】
また、本発明で使用する用語、「バイブレーションパターン」は、上下に迅速に動くバイブレーターヘッドが回転することによって形成されるパターンを意味し、前記ヘッドの自転及び公転周期によって多様な図柄の形成が可能である。このようなバイブレーションパターンも同様に、前述した工法によって基材フィルムの表面又はフィルム上に形成されたプライマー層の表面に形成するか、又は後述するように、所定の金型に対応パターンを形成し、これを転写することによって形成することができる。一方、前記バイブレーションパターンは前述した円形ヘアラインパターンと類似しているが、完全な円形ではなく、半円形又は4分の3円形などのように、連続しない円形をなす。
【0034】
本発明において、前述したヘアライン、エッチング、バイブレーション及び/又はビードブラストのようなパターンによって形成されるエンボ柄の深さは、1μm乃至10μmであることが好ましく、1μm乃至5μmであることがさらに好ましい。エンボ柄の深さが前述した範囲で形成されることによって、外観上、光による正反射及び乱反射効果などを起こして、一般的に使用される図柄が付与された金属、例えば、ステンレスの外観効果と同等の質感を具現することができるようになる。また、前記パターンにおいて、ヘアラインパターンの場合、各パターン間の幅は1μm乃至50μmであることが好ましいが、前記エンボ柄の深さ及びヘアラインの幅は、目的とする外観効果によって多様に変形される。
【0035】
本発明のインテリアフィルムではまた、金属色感を表現するための金属層が前記パターン層上にさらに形成されることもでき、この場合、さらに金属と類似した質感を具現することができる。このとき、金属層はアルミニウム、ステンレス、銅、金、銀、ニッケル、クロム、又はコバルトなどを含むことができるが、具現しようとする金属質感効果によって多様に変形されることができる。前記金属は、単独又は二種以上の混合で金属層を構成することができ、場合によっては、前記金属は、二種以上の合金、又は酸化物の形態で金属層に含まれることができる。
【0036】
以上のように、金属層を形成する方法は特に限定されなく、例えば、前述した金属素材を使用した一般的な真空熱蒸着工法、又はスパッタリング工法で形成することができる。また、このとき、前記工法の条件は特に限定されない。前記金属層の厚み及び光透過率も同様に特に限定されなく、目的とする効果によって適切に選択すれば良い。
【0037】
本発明のインテリアフィルムはまた、基材フィルム上に形成された表面コーティング層をさらに含むことができる。このような表面コーティング層は、外部環境からフィルムの表面を保護するために形成されることができ、本発明のインテリアフィルムを鉄板、木材又はアルミニウム板など、第3の物質にラミネーションする場合に、基材フィルム上に形成されたパターンを保護する役割を果たすことができる。本発明において、前記表面コーティング層を形成する素材及びその方法は特に制限されなく、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリビニル樹脂、アクリル樹脂、又は上記のうち、二種以上の混合樹脂のような汎用の素材を使用した一般的な方法で形成することができる。また、前記表面コーティング層の厚みも同様に特に限定されないが、作業性、量産性、及び表面保護効果などを考慮して、1.0μm乃至50μm、好ましくは1.0μm乃至20μmの厚みで形成することができる。本発明ではまた、基材フィルムと前記表面保護層との接着耐久性の向上の観点から、基材フィルム及び表面コーティング層との間にプライマー層をさらに形成することもできる。
【0038】
本発明のインテリアフィルムはまた、基材フィルムの下部に形成された接着層又は粘着層をさらに含むことができる。このような粘着層又は接着層を形成することによって、本発明のインテリアフィルムを木材、プラスチックシート、金属鋼板、又はガラスなどの素材にラミネーションして使用することができる。
【0039】
本発明に使用される粘着層又は接着層の素材は特に制限されなく、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、あるいはゴム系の粘着剤又は接着剤のような一般的な素材を使用することができる。前記粘着層又は接着層の厚みも同様に特に限定されなく、例えば、1μm乃至50μm、好ましくは5μm乃至20μmの厚みで形成することができる。
【0040】
本発明において、前述したようなインテリアフィルムを製造する方法は特に制限されなく、この分野の一般的な方法が制限なく適用されることができる。
【0041】
例えば、本発明では、金型上に前述したヘアラインパターン、ミラーパターン、ビードブラストパターン、微細凸凹パターン、エッチングパターン、及びバイブレーションパターンからなる群から選ばれた一つ以上のパターンを形成する第1の段階、及び第1の段階で金型上に形成されたパターンを基材フィルムに転写する第2の段階を含む方法によって、前述したインテリアフィルムを製造することができる。
【0042】
上記において、金型に前述した各々のパターンを形成する方法、及び使用される金型の種類は特に制限されなく、この分野で公知されている一般的な工法及び金型を使用することができる。
【0043】
また、上記のように形成された金型のパターンを基材フィルム(又は基材フィルム上に形成されたプライマー層)に転写する方法も同様に特に制限されなく、使用される基材フィルムの種類などを考慮して適切に選択することができる。
【0044】
上記のような本発明のインテリアフィルムは、電子製品の表面材、建築用内/外装材、又は広告材といった多様なインテリア素材として使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明では、多方向、無方向、又は円形ヘアラインパターン、微細凸凹パターン、ミラーパターン、エッチングパターン、バイブレーションパターン、又はビードブラストパターンなどの各種パターンをプラスチック系のフィルムに直接付与する。これにより、本発明は、実際と同等の金属質感を具現したインテリアフィルムを提供することができる。本発明のインテリアフィルムは、鉄板、アルミニウム板、木材、又はプラスチックフィルムなどにラミネーションされ、家電製品、電子製品、自動車内装材、建築物(エレベーター内部、室内空間の壁など)、又は家具、ドア及び広告材などのインテリア素材として効果的に適用されることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材フィルムと、
前記基材フィルム上に形成され、ヘアラインパターン、ミラーパターン、ビードブラストパターン、微細凸凹パターン、エッチングパターン、及びバイブレーションパターンからなる群から選ばれた一つ以上のパターンが具現されたパターン層とを含むインテリアフィルム。
【請求項2】
基材フィルムは、ポリエステルフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリビニリデンフロライドフィルム、及びABSフィルムからなる群から選ばれた一つ以上であることを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項3】
基材フィルムは、厚みが0.023mm乃至0.5mmであることを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項4】
ヘアラインパターンは、多方向ヘアラインパターン、無方向ヘアラインパターン、及び円形ヘアラインパターンからなる群から選ばれた一つ以上を含む複合パターンであることを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項5】
パターン層によって形成されたエンボ柄の深さが1μm乃至10μmであることを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項6】
パターン層によって形成されたエンボ柄の深さが1μm乃至5μmであることを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項7】
ヘアラインパターンは、各パターン間の幅が1μm乃至50μmであることを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項8】
パターン層上に形成された金属層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項9】
金属層は、アルミニウム、ステンレス、銅、金、銀、ニッケル、クロム、及びコバルトからなる群から選ばれた一つ以上を含むことを特徴とする請求項8に記載のインテリアフィルム。
【請求項10】
基材フィルム上に形成された表面コーティング層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項11】
表面コーティング層は、ポリウレタン樹脂、ポリビニル樹脂、及びアクリル樹脂からなる群から選ばれた一つ以上を含むことを特徴とする請求項10に記載のインテリアフィルム。
【請求項12】
表面コーティング層は、厚みが1.0μm乃至50μmであることを特徴とする請求項10に記載のインテリアフィルム。
【請求項13】
基材フィルムの下部に形成された粘着層又は接着層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のインテリアフィルム。
【請求項14】
粘着層又は接着層は、厚みが1μm乃至50μmであることを特徴とする請求項13に記載のインテリアフィルム。

【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−527960(P2011−527960A)
【公表日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−518653(P2011−518653)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際出願番号】PCT/KR2009/003932
【国際公開番号】WO2010/008225
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(510244710)エルジー・ハウシス・リミテッド (17)
【Fターム(参考)】