説明

金属帯の形状矯正方法及び装置

【課題】熱間圧延後の鋼板など表面に酸化スケールを有する金属帯に対してもスケール噛み込みに起因する表面欠陥を発生させることなく形状矯正する。
【解決手段】形状矯正手段としてスキンパスミル101及びテンションレベラー201を用いて金属帯1の平坦度や反りを矯正する金属帯の形状矯正に際し、スキンパスミルの入側と出側、及び、テンションレベラーの入側と出側に設けた板速度検出手段30で板速度を検出して、スキンパスミル及びテンションレベラーの伸長率を測定し、予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じて、それぞれ定めておいたスキンパスミル及びテンションレベラーでの所望の伸長率を確保すべく、通板張力、スキンパスミルの圧下量、及びテンションレベラーの押込み量の少なくともいずれか一つを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼帯を始めとする金属帯の平坦度などの形状を良好にするための形状矯正方法及び装置であって、特に熱間圧延後の鋼板など表面に酸化スケールを有する金属帯を、スキンパスミルおよびテンションレベラーによって金属帯を伸長させる形状矯正方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼板を始めとする金属製品においては、平坦度などの形状は品質上極めて重要なものである。ここで、平坦度不良とは、金属帯製品では、図2に示すような、(a)耳伸び、(b)腹伸び等の局所的な波状の形態となるものである。図2中、1が金属帯を指す。
【0003】
このような金属帯製品の形状を矯正する方法として、スキンパスミル(調質圧延機ともいう)101(図3参照)やテンションレベラー(単にレベラーともいう)201(図4参照)などの設備を用いて小さなひずみを与えて形状矯正する方法がある。図3において、102、103はワークロール、図4において、202、203は伸長ロール、204は矯正ロールである。
【0004】
特許文献1では、スキンパスミルとレベラーを直列に配置し、さらに上流と下流に張力を付与するためのブライドルロールを配置した矯正方法を開示している。特許文献2では、テンションレベラーにおいて、所望の伸び率(伸びひずみ)を得るためのインタメッシュや張力などの設定値を算出する方法を開示している。
【0005】
一方で、特に熱間圧延後の鋼板など表面に酸化スケールを有する金属帯を矯正する際に、テンションレベラーで大きな張力を付与すると、ロール曲げの際にスケールが鋼板表面に噛み込まれて、キズなどの表面欠陥を生じさせることが従来から経験上知られている。
【0006】
ところで、金属帯の形状不良の程度を示す指標としては、耳伸びや腹伸びの場合、急峻度と呼ばれるものを使う。急峻度λは、図2に示す金属帯1を真横から見た場合に、図5に示されるように、耳伸びや腹伸びによる板厚方向の波の周期をL、波の高さをdとした場合に、
λ=d÷L×100 (%) …(1)
と表される。
【0007】
【特許文献1】特開昭58−116931
【特許文献2】特開昭63−101021
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように金属帯製品の形状矯正の重要性は増す一方であるが、テンションレベラーで形状矯正をした際には、ロール曲げの際にスケールが鋼板表面に噛み込まれて、キズなどの表面欠陥を生じさせてしまう場合があるという問題がある。
【0009】
特許文献1や特許文献2の発明においては、前述したようなスケール噛み込みによる表面キズ発生などは全く考慮されておらず、所望の伸び率を得て形状が矯正されたとしても、表面欠陥が生じてしまう可能性があるという問題がある。
【0010】
本発明は、鋼帯を始めとする金属帯の平坦度や反りなどの形状を良好にするための形状矯正方法及び装置であって、特に熱間圧延後の鋼板など表面に酸化スケールを有する金属帯に対してもスケール噛み込みに起因する表面欠陥を発生させることなく形状矯正することが可能な形状矯正方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するための本発明は、形状矯正手段としてスキンパスミルおよびテンションレベラーを用いて金属帯の平坦度や反りを矯正する金属帯の形状矯正方法において、スキンパスミルの入側と出側、および、テンションレベラーの入側と出側で板速度を検出して、スキンパスミルおよびテンションレベラーの伸長率を測定し、予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じて、それぞれ定めておいたスキンパスミルおよびテンションレベラーでの所望の伸長率を確保すべく、通板張力、スキンパスミルの圧下量、およびテンションレベラーの押込み量の少なくともいずれか一つを調整することを特徴とする金属帯の形状矯正方法である。
【0012】
ここで、前記テンションレベラーでの所望の伸長率εLおよびスキンパスミルでの所望の伸長率εSは、予めテンションレベラーでの伸長率の上限β、および金属帯を矯正するのに必要な伸長率αから、次の関係式により算出することができる。
【0013】
εL = β
εS = α − β
また、前記テンションレベラーでの伸長率の上限βは、予めテンションレベラーでの伸長率と表面欠陥発生数の関係から定めておくことができる。
【0014】
本発明は、又、スキンパスミルおよびテンションレベラーを用いて金属帯の平坦度を矯正する金属帯の形状矯正装置において、スキンパスミルの入側と出側、および、テンションレベラーの入側と出側に設けられた板速度検出手段と、該板速度検出手段の出力からスキンパスミルおよびテンションレベラーの伸長率を測定する手段と、予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じて、それぞれ定めておいたスキンパスミルおよびテンションレベラーでの所望の伸長率を確保すべく、通板張力、スキンパスミルの圧下量、およびテンションレベラーの押込み量の少なくともいずれか一つを調整する手段と、を備えたことを特徴とする金属帯の形状矯正装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、特に熱間圧延後の鋼板など表面に酸化スケールを有する金属帯に対してもスケール噛み込みなどの表面欠陥を発生させることなく形状矯正することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
(本発明の実施の形態)
スキンパスミルおよびテンションレベラーでの形状矯正の原理は、平坦度が不良な金属帯に対して、小さな伸びひずみを付与することで平坦度を矯正するものである。その際、金属帯の平坦度不良は長手方向の伸び差に起因するものであるから、その伸び差以上の伸び率を与えることが必要である。
【0018】
ここで、熱間圧延後の鋼板など表面に酸化スケールを有する金属帯に対してテンションレベラーで形状矯正した場合の問題点について、図6に従い説明する。酸化スケールとは、図6(a)のように、熱間圧延など高温下での加工工程において金属帯が空気に接触することによって生成される反応生成物の皮膜であり、鉄鋼材料の場合にはFeOなどの酸化物の層が形成される。なお図中では、1は金属帯を、2は酸化スケールを示す。この酸化スケールは、内層の金属材料に比べて硬く延性が極めて小さいのが一般的である。そのため、形状矯正のための伸びひずみを付与した場合には、図6(b)のように酸化スケール層が細かく分断された状態で付着することになる。このような酸化スケール層を有する金属帯をテンションレベラーにて矯正した場合、図6(c)に示すように、ロール曲げでロール205と接触する側において、酸化スケール2が金属帯1の内部に向かって突き刺さり、金属帯の表面にキズを生じさせやすい。
【0019】
このようなスケールによる表面欠陥の発生しやすさを、実験的に求めた例を図7に示す。ここで、本例は、通称600MPa級ハイテンと称される高強度鋼板であり、厚み2.0mm、幅1500mmの例である。同図において、横軸はテンションレベラーによって金属帯に与えられた伸長率を示しており、縦軸は酸化スケール噛み込みによる表面欠陥の評価として、表面積1mあたりの平均欠陥数を示す。同図より、伸長率が大きくなると酸化スケール噛み込みによる表面欠陥も増加していくことがわかる。特に、伸長率が1.0%を越えたあたりから急激に表面欠陥が増加していることがわかる。したがって、表面欠陥を防止する観点からは、テンションレベラーで付加する伸長率に上限を設けることが望ましい。好適な上限としては1%以下である。
【0020】
伸長率が大きくなると酸化スケール噛み込みによる表面欠陥も増加するメカニズムとしては、伸長率が大きくなると図6で説明したような酸化スケールの分断が大きくなるため、レベラーロールでの曲げにおいて金属帯の内部に向かって突き刺さろうとする酸化スケールの数が増えるためと推定される。
【0021】
本発明では、図1に示すように、形状矯正手段としてスキンパスミル101およびテンションレベラー201を用いて金属帯の平坦度、反りを矯正する金属帯の矯正方法において、スキンパスミル101の入側および出側、テンションレベラー201の入側と出側に板速度検出手段301を備え、スキンパスミル101およびテンションレベラー201の伸長率をそれぞれ個別に測定できるようにした。板速度検出手段301としては、例えば接触式の板速度計を用いることができるが、これに限定されない。
【0022】
そして、予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じて、スキンパスミル101およびテンションレベラー201での伸長率を定めておき、それぞれ所望の伸長率を確保すべく通板張力、スキンパスミルの圧下量、またはテンションレベラーの押込み量を調整することを特徴とする。
【0023】
具体的な手順としては、スキンパスミル101での伸長率をεS、テンションレベラー201での伸長率をεLとしたとき、形状を矯正するのに必要な伸び率がα、酸化スケール噛み込みによる表面欠陥を防止するためのテンションレベラー201の伸び率がβであれば、
εL = β …(2)
εS + εL = α …(3)
より、
εS = α − β …(4)
となる。
【0024】
ここで、αは、金属帯の幅方向の伸び差よりも大きい値であれば良く、形状矯正前の金属帯の平坦度を実測した結果に基づいて定めても良いが、通常は通板材の材質、厚みなどの素材条件によって平坦度の程度がわかっていることが多いので、予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じてαを定めておけばよい。またβも、予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じて、図7のような関係を求めておくことで、値を定めることが可能である。
【0025】
スキンパスミル101およびテンションレベラー201のそれぞれの伸長率は、入側と出側に設けた板速度検出手段301で検出した板速度の差から算出することができるので、所望の伸長率を確保すべく通板張力、スキンパスミル101の圧下量、またはテンションレベラー201の押込み量を調整すればよい。
【0026】
このような手順で、スキンパスミル101およびテンションレベラー201を調整することで、形状改善効果とともに良好な表面品質を得ることが可能となる。
【実施例】
【0027】
本発明を、図8に示すような連続酸洗ラインの前段に設置したスキンパスミル101およびテンションレベラー201での形状矯正に適用した実施例を示す。通板される金属帯1は熱間圧延された鋼板(熱延鋼板)である。
【0028】
図8において、701は払い出される金属帯コイル、702と703は金属帯1に張力を付与するためのブライドルロール、704、705は金属帯1を酸洗するための酸洗槽、706は巻き取られた金属帯コイルである。スキンパスミル101とテンションレベラー201は、ブライドルロール702、703によって金属帯1に張力が付与されたセクションに設置されている。また、スキンパスミル101およびテンションレベラー201の入出側には、接触式の板速度計301が設置されている。
【0029】
実験の供試材は、表1に示すような高強度鋼と軟鋼の熱延鋼板である。
【0030】
【表1】

【0031】
高強度鋼の降伏点は600MPa、軟鋼の降伏点は250MPaである。いずれも熱間圧延後の鋼板なので表面には酸化スケールが付着した状態である。高強度鋼板、軟鋼板のいずれについても形状を矯正するには1.5%以上の伸長率が必要である。また、高強度鋼板ではテンションレベラーで伸長率が1.0%を超えると酸化スケール噛み込みによる表面欠陥が発生しやすくなることがわかっている。また、軟鋼板では、テンションレベラーで伸長率が1.5%を超えると酸化スケール噛み込みによる表面欠陥が発生しやすくなることがわかっている。
【0032】
表1に、発明例および比較例を示す。
【0033】
発明例1、2は、板厚2.0mm、板幅1500mmの高強度鋼板について、図8に示す連続酸洗ラインに設置されたスキンパスミル101およびテンションレベラー201を用いての金属帯1の形状矯正に適用した例である。発明例1では、スキンパスミル101での伸長率を1.0%、テンションレベラー201での伸長率を1.0%とし、総伸長率を2.0%として形状矯正を行った。発明例2では、スキンパスミル101での伸長率を1.2%、テンションレベラー201での伸長率を0.5%とし、総伸長率を1.7%として形状矯正を行った。なお、スキンパスミル101およびテンションレベラー201での伸長率は、板速度計301で測定した金属帯1の通板速度の差から算出し、前述伸長率を保つように、ブライドルロール702、703によって付与される通板張力、スキンパスミル101の圧下量、またはテンションレベラー201の押込み量を設定した。
【0034】
発明例3、4は、板厚2.5mm、板幅1200mmの軟鋼板について、スキンパスミル101およびテンションレベラー201を用いての金属帯1の形状矯正に適用した例である。発明例3では、スキンパスミル101での伸長率を0.5%、テンションレベラー201での伸長率を1.5%とし、総伸長率を2.0%として形状矯正を行った。発明例4では、スキンパスミルでの伸長率を0.6%、テンションレベラーでの伸長率を1.0とし、総伸長率を1.6%として形状矯正を行った。なお、スキンパスミル101およびテンションレベラー201での伸長率は、前述同様に金属帯の通板速度の差から算出し、前述伸長率を保つように通板張力、スキンパスミルの圧下量、またはテンションレベラーの押込み量を設定した。
【0035】
比較例1は、板厚2.0mm、板幅1500mmの高強度鋼板について、板厚2.0mm、板幅1500mmの軟鋼板について、スキンパスミル101およびテンションレベラー201を用いての金属帯1の形状矯正に適用した例である。比較例1では、総伸長率を2.0%として形状矯正を行った。このとき、金属帯の通板速度の差から算出したスキンパスミル101での伸長率は0.8%、テンションレベラー201での伸長率は1.2%であった。
【0036】
比較例2は、板厚2.5mm、板幅1200mmの軟鋼板について、スキンパスミル101およびテンションレベラー201を用いての金属帯1の形状矯正に適用した例である。比較例2では、総伸長率を2.0%として形状矯正を行った。このとき、金属帯の通板速度の差から算出したスキンパスミル101での伸長率は0.3%、テンションレベラー201での伸長率は1.7%であった。
【0037】
上記発明例および比較例について、酸洗ラインの出側で巻き取ったコイルからサンプルを採取して、金属帯の形状および表面品質について評価を行った。各条件において通板実験を10回行ったときの形状について、平均急峻度が0.5%以内であれば○(良好)、0.5%より大きければ×(不良)とした。表面品質については、金属帯の表面を目視観察し、酸化スケール噛み込みによる表面欠陥が表面積1mあたり1個未満であれば○(良好)、1個以上であれば×(不良)とした。
【0038】
表1において、本発明例1〜4および比較例1、2とも、いずれも形状は○(良好)であった。これは、いずれの条件においても1.5%以上の伸長率が付与されており、十分な形状矯正が図られたためである。
【0039】
一方、表面品質については、本発明例1〜4では○(良好)であったが、比較例1、2では×(不良)であった。これは、発明例1、2の高強度鋼板の例では、テンションレベラー201での伸長率が、高強度鋼板で酸化スケール噛み込みによる表面欠陥が発生しやすくなる伸長率の1.0%以下であるためである。発明例3、4の軟鋼板の例では、テンションレベラー201での伸長率が、軟鋼板で酸化スケール噛み込みによる表面欠陥が発生しやすくなる伸長率の1.5%以下であるためである。比較例1の高強度鋼板の例では、テンションレベラー201での伸長率が、高強度鋼板で酸化スケール噛み込みによる表面欠陥が発生しやすくなる伸長率の1.0%を超えているためである。比較例2の軟鋼板の例では、テンションレベラー201での伸長率が軟鋼板で酸化スケール噛み込みによる表面欠陥が発生しやすくなる伸長率の1.5%を超えているためである。
【0040】
以上の結果から、スキンパスミルおよびテンションレベラーの伸長率を測定し、予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じて、表面欠陥が発生することのないスキンパスミルおよびテンションレベラーでの伸長率を定めておき、それぞれ所望の伸長率を確保すべく通板張力、スキンパスミルの圧下量、またはテンションレベラーの押込み量を設定することにより、特に熱間圧延後の鋼板など表面に酸化スケールを有する金属帯に対してもスケール噛み込みなどの表面欠陥を発生させることなく形状矯正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す図
【図2】金属帯製品の形状を図解して示す図
【図3】従来からあるスキンパスミルを用いた金属帯の形状矯正に関する技術を図解して示す図
【図4】従来からあるテンションレベラーを用いた金属帯の形状矯正に関する技術を図解して示す図
【図5】急峻度の定義を図解して示す図
【図6】酸化スケール噛み込みによる表面欠陥の発生を説明する図
【図7】本発明におけるテンションレベラーでの伸長率と酸化スケール噛み込みによる表面欠陥の関係を示す図
【図8】本発明の実施例における連続酸洗ラインを模式的に示す図
【符号の説明】
【0042】
1…金属帯
2…酸化スケール
101…スキンパスミル
201…テンションテンションレベラー
202、203…伸長ロール
204…矯正ロール
205…ロール
301…板速度計(板速度検出手段)
701、706…金属帯コイル
702、703…ブライドルロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキンパスミルおよびテンションレベラーを用いて金属帯の平坦度を矯正する金属帯の形状矯正方法において、
スキンパスミルの入側と出側、および、テンションレベラーの入側と出側で板速度を検出して、スキンパスミルおよびテンションレベラーの伸長率を測定し、
予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じて、それぞれ定めておいたスキンパスミルおよびテンションレベラーでの所望の伸長率を確保すべく、通板張力、スキンパスミルの圧下量、およびテンションレベラーの押込み量の少なくともいずれか一つを調整することを特徴とする金属帯の形状矯正方法。
【請求項2】
請求項1において、前記テンションレベラーでの所望の伸長率εLおよびスキンパスミルでの所望の伸長率εSを、予めテンションレベラーでの伸長率の上限β、および金属帯を矯正するのに必要な伸長率αから、次の関係式
εL = β
εS = α − β
により算出することを特徴とする金属帯の形状矯正方法。
【請求項3】
請求項2において、前記テンションレベラーでの伸長率の上限βを、予めテンションレベラーでの伸長率と表面欠陥発生数の関係から定めておくことを特徴とする金属帯の形状矯正方法。
【請求項4】
スキンパスミルおよびテンションレベラーを用いて金属帯の平坦度を矯正する金属帯の形状矯正装置において、
スキンパスミルの入側と出側、および、テンションレベラーの入側と出側に設けられた板速度検出手段と、
該板速度検出手段の出力からスキンパスミルおよびテンションレベラーの伸長率を測定する手段と、
予め通板材の材質、厚みなどの素材条件に応じて、それぞれ定めておいたスキンパスミルおよびテンションレベラーでの所望の伸長率を確保すべく、通板張力、スキンパスミルの圧下量、およびテンションレベラーの押込み量の少なくともいずれか一つを調整する手段と、
を備えたことを特徴とする金属帯の形状矯正装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−330996(P2007−330996A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−166084(P2006−166084)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】