説明

鉄骨部材の固定構造

【課題】ナットの締込量の調整が困難となるのを防止又は抑制しつつ、鉄骨部材の端部に生じる回転剛性を低下させる。
【解決手段】鉄骨柱に水平力が作用しても、張出部154とベースプレート120との間の隙間S分、ベースプレート120が基礎10に対して傾くことができる。よって、ベースプレート120が傾く範囲において、ピン支持のような挙動となり、鉄骨柱におけるベースプレート120との接合部位及びその近傍の下端部の回転剛性が抑えられる。また、ナット30A,30Bを締め込んでも大ワッシャー150及び小ワッシャー160は、ゴム等の弾性体のようには弾性変形しないので、ナット30A,30Bを締めすぎる虞はなく、ナット30A,30Bの締付量の調整は、通常のワッシャー等と同等又は略同等とされる。よって、ナット30A,30Bの締込量の調整が困難となるのを防止又は抑制しつつ、鉄骨柱の下端部に生じる回転剛性が低下する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄骨部材の固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
アンカーボルトによりコンクリート製の基礎に鋼構造物の柱脚が固定される柱脚固定構造が知られている。このような柱脚固定構造においては、鋼構造物に風や地震等により水平力が作用すると、柱脚にモーメントが作用し柱脚のベースプレートの端部が浮き上がろうとする。しかし、ベースプレートの浮き上がりは、ナット及び座金によってアンカーボルトにより押えられるため、ベースプレートは、アンカーボルトに作用する引張力によるアンカーボルトの伸び分、及びベースプレートの変形分しか浮き上がることができず、その結果、柱脚の下端にはモーメントが作用する。
【0003】
したがって、柱脚固定構造における柱脚の締結部及び基礎が、モーメントに耐えるようにするためには、基礎を構成するコンクリートや鉄筋の物量を多くしたり、板厚の厚いベースプレートや大径のアンカーボルトを使用したりアンカーボルトの本数を多くする必要等が生じる。
【0004】
そこで、特許文献1には、ベースプレート上面とナット下面との間に、アンカーボルトに外嵌された弾性変形する弾性座金体を介在させることで、柱脚に生じる回転剛性を低下させる柱脚固定構造が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−166288公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ベースプレートとナットとの間に弾性変形する部材を介在させると、ナットを締め込みすぎる虞がある。よって、弾性変形する部材を介在させることによって、ナットの締込量の調整が困難となる。
【0007】
本発明は、上記を考慮し、ナットの締込量の調整が困難となるのを防止又は抑制しつつ、鉄骨部材の端部に生じる回転剛性を低下させることが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、鉄骨部材の軸方向端部に設けられたベースプレートに穿設された孔に、取付部から突出するボルトが挿通されて前記ベースプレートが前記取付部に支持され、ナットが前記ボルトに螺合することにより前記鉄骨部材が前記取付部に締結された鉄骨部材の固定構造であって、前記ナットの座面と前記ベースプレートとの間に挟まれ、前記ボルトが挿通する孔が形成された基部と前記基部の外周部から前記ベースプレートとの間に隙間を持って張り出した張出部と有する挟部材を備える。
【0009】
したがって、挟部材の張出部とベースプレートとの間に隙間が形成されるので、その隙間分、ベースプレートが取付部に対して傾くことができる。これにより、ベースプレートが傾く範囲において、ピン支持のような挙動となり、鉄骨部材の端部の回転剛性が抑えられる。
【0010】
また、ナットを締め込んでも挟部材は、例えば、ゴムなどの弾性体のようには弾性変形しないので、ナットを締めすぎる虞はなく、ナットの締付量の調整は、通常のワッシャー等と略同等とされる。
【0011】
よって、ナットの締込量の調整が困難となるのを防止又は抑制しつつ、鉄骨部材の端部に生じる回転剛性が低下する。
【0012】
請求項2の発明は、前記挟部材は、前記ナットの座面側に配置された大ワッシャーと、前記ベースプレート側に配置され、前記大ワッシャーよりも小径の小ワッシャーと、で構成されている。
【0013】
したがって、大小二つのワッシャーを重ねることによって、容易に鉄骨部材の端部に生じる回転剛性が低下する。
【0014】
請求項3の発明は、鉄骨部材の軸方向端部に設けられたベースプレートに穿設された孔に、取付部から突出するボルトが挿通されて前記ベースプレートが前記取付部に支持され、ナットが前記ボルトに螺合することにより前記鉄骨部材が前記取付部に締結された鉄骨部材の固定構造であって、前記ナットの座面と前記ベースプレートとの間に挟まれ、前記ボルトが挿通する孔が形成され、前記ボルトの軸方向から見て前記ナットの座面よりも外形が小さく構成された挟部材を有する。
【0015】
したがって、ナットの縁端部とベースプレートとの間に隙間が形成されるので、その隙間分、ベースプレートが取付部に対して傾くことができる。これにより、ベースプレートが傾く範囲において、ピン支持のような挙動となり、鉄骨部材の端部の回転剛性が抑えられる。
【0016】
また、ナットを締め込んでも挟部材は、例えば、ゴムなどの弾性体のようには弾性変形しないので、ナットを締めすぎることはなく、ナットの締付量の調整は、通常のワッシャー等と同等されている。
【0017】
よって、ナットの締込量の調整が困難となるのを防止又は抑制しつつ、鉄骨部材の端部に生じる回転剛性が低下する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ナットの締込量の調整が困難となるのを防止又は抑制しつつ、鉄骨部材の端部に生じる回転剛性を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第一実施形態に係る鉄骨部材の固定構造が適用され基礎に固定された鉄骨柱脚を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る鉄骨部材の固定構造が適用され基礎に固定された鉄骨柱脚を示し、図1のA−A矢視図である。
【図3】(A)は本発明の第一実施形態に係る鉄骨部材の固定構造が適用され基礎に固定された鉄骨柱脚における締結箇所(要部)を示す垂直断面図であり、(B)は(A)のワッシャーの拡大断面図である。
【図4】ベースプレートが基礎に対して傾いた状態を示す図3に対応する垂直断面図である。
【図5】(A)は第一変形例の挟部材を用いて基礎に固定された鉄骨柱脚における締結箇所(要部)を示す垂直断面図であり、(B)は(A)の挟部材の拡大断面図である。
【図6】(A)は第二変形例の挟部材の正面図であり、(B)は第三変形例の挟部材の正面図であり、(C)は第四変形例の挟部材の正面図であり、(D)は第五変形例の挟部材の正面図である。
【図7】本発明の第二実施形態に係る鉄骨部材の固定構造が適用され基礎に固定された鉄骨柱脚における締結箇所(要部)を示す垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態に係る鉄骨部材の固定構造が適用され基礎に固定された鉄骨柱脚について、図1〜図4を用いて、説明する。
【0021】
図1〜図3に示すように、アンカーボルト20が、鉄筋コンクリート製の基礎10に、先端部部分が突出するように複数埋め込まれている。なお、アンカーボルト20は、軸方向(長手方向)を鉛直方向として配置されている。アンカーボルト20の両端部分には螺子が切られ、この螺子が切られている部分をボルト部22とする。なお、基礎10に埋設されている下側のボルト部22には、ナット30Cと円板状の定着部材24とが螺合されている(図1、図2参照)。
【0022】
鉄骨柱脚100は、角柱形状の鉄骨柱110と、鉄骨柱110の端部に溶接又はボルト接合された鋼板で構成されたベースプレート120と、を有している。なお、本実施形態では、鉄骨柱110は鉛直方向を軸方向(長手方向)として配置され、ベースプレート120は面外方向が鉄骨柱110の軸方向と一致又は略一致するように設けられている。
【0023】
ベースプレート120には上下方向に貫通する孔122が穿設されている。なお、本実施形態では、ベースプレート120の四隅部分に、孔122が形成されている(図1参照)。
【0024】
そして、基礎10から突出するアンカーボルト20が鉄骨柱脚100のベースプレート120の四隅の孔122に挿通されることによって、ベースプレート120が基礎10に支持され、鉄骨柱脚100が基礎10の上に立設されている。また、ナット30A,30Bをアンカーボルト20のボルト部22に螺合し締結することにより鉄骨柱脚100が基礎10に固定されている。なお、本実施形態では、ナット30Aとナット30Bとの二つのナットで締結したが、これに限定されない。一つのナットで締結してもよいし、三つ以上のナットで締結してもよい。
【0025】
下側のナット30Bの座面32B(図2、図3を参照)とベースプレート120との間には、円板状の大ワッシャー(座金)150と、大ワッシャー150よりも外径が小径の円板状の小ワッシャー(座金)160と、が上下に重ねられ挟まれている。なお、大ワッシャー150及び小ワッシャー160は、鋼製等の剛体とされている。また、大ワッシャー150及び小ワッシャー160の種類は問わない。例えば、平ワッシャー(平座金)であってもよいし、ばねワッシャー(ばね座金)であってもよい。
【0026】
図3に示すように、大ワッシャー150及び小ワッシャー160の中心部には孔152、162が形成され、これらの孔152、162にアンカーボルト20が挿通されている。大ワッシャー150はナット30Bの座面32B側(上側)に配置され、小ワッシャー160はベースプレート120側(下側)に配置されている。
【0027】
図3(B)に示すように、大ワッシャー150における小ワッシャー160の外周面164よりも径方向外側の部分を張出部154とする。そして、大ワッシャー150における張出部154とベースプレート120との間には隙間(クリアランス)Sが形成されている。なお、小ワッシャー160と大ワッシャー150における小ワッシャー160と重なっている部位156とが基部180とする。
【0028】
つぎに本実施形態の作用及び効果について説明する。
大ワッシャー150を上側に配置し、小ワッシャー160を下側に配置して重ねることによって、大ワッシャー150の張出部154とベースプレート120との間に隙間Sが形成される。
【0029】
ここで、図2の矢印Rで示すように、風や地震等により鉄骨柱110に水平力(軸方向と交差する方向の力)が作用した際、図4に示すように、張出部154とベースプレート120との間の隙間S分、ベースプレート120が基礎10に対して傾くことができる(なお、図4は判りやすくする為に、実際よりも極端に傾けて図示している)。これにより、ベースプレート120が傾く範囲において、ピン支持のような挙動となり、鉄骨柱110におけるベースプレート120との接合部位及びその近傍の下端部112(図1、図2参照)の回転剛性が抑えられる。
【0030】
また、ナット30A,30Bを締め込んでも、大ワッシャー150及び小ワッシャー160は、ゴム等の弾性体のようには弾性変形しないので、ナット30A,30Bを締めすぎる虞はなく、ナット30A,30Bの締付量(締付力)の調整は、通常のワッシャー等と同等又は略同等とされる。言い換えると、ナット30A,30Bの過大な締め付けが、ゴムなどの弾性体を挟む場合と比較し、抑制又は防止される。
【0031】
よって、ナット30A,30Bの締込量の調整が困難となるのを防止又は抑制しつつ、鉄骨柱110に水平力(軸方向と交差する方向の力)が作用した際の、鉄骨柱110の下端部112に生じる回転剛性が低下する。
【0032】
また、本構造が適用されていない構造と比較し、ベースプレート120が傾く範囲において、アンカーボルト20に作用する引張応力が低減される。よって、本構造が適用されていない構造と比較し、アンカーボルト20の小径化や本数削減を行なうことができる。或いは、基礎10を構成するコンクリートや鉄筋の物量を少なくしたり、ベースプレート120の板厚を薄くしたりすることができる。
【0033】
ここで、隙間S(mm)の大きさは、以下の式で決定することができる。
S≧J×α
なお、図2に示すように、J(mm)は、圧縮側(傾き側)の鉄骨柱110の側面110Aから引張応力がかかる引張側のアンカーボルト20までの距離である。また、α(rad)は、図4に示す鉄骨柱110の想定される層間変形角度である。
【0034】
<変形例>
上記実施形態では、図3等に示すように、挟部材として大ワッシャー150と小ワッシャー160とを用いたが、これに限定されない。よって、以下に挟部材の変形例(バリエーション)について説明する。なお、いずれの挟部材も鋼製等の剛体とされ、ゴムなどの弾性体のようには弾性変形しない材料で構成されている。
【0035】
例えば、図5に示す第一変形例のように垂直断面(アンカーボルト20の軸方向に沿った断面)が略T字形状の挟部材200であってもよい。挟部材200は、アンカーボルト20が挿通する孔202が中心部に形成された基部210と基部210の外周部からベースプレート120との間に隙間Sを持って径方向外側に張り出した張出部220とで構成されている。つまり、上記実施形態の大ワッシャー150と小ワッシャー160とが一体的に構成された形状とされている。
【0036】
或いは、図6(A)に示す第二変形例のように、大ワッシャー306、中ワッシャー304、小ワッシャー302の三つのワッシャーを外径が小さい順番に下から重ねてもよい。この場合の、大ワッシャー306及び中ワッシャー304における小ワッシャー302の外周部よりも径方向外側に張り出した部位が張出部307となる。また、小ワッシャー302と、大ワッシャー306及び中ワッシャー304における小ワッシャー302と重なっている部位と、が孔301が形成された基部309となる。なお、図示は省略するが、4枚以上のワッシャーを重ねる構成であってもよい。なお、3枚以上のワッシャーを重ねる場合、同じ外径のワッシャーが含まれていてもよい。
【0037】
或いは、図6(B)に示す第三変形例のように、垂直断面(軸方向に沿った断面)が、逆台形状の挟部材310であってもよい。挟部材310は、アンカーボルト20が挿通する孔312が中心部に形成された基部314と基部314の外周部からベースプレート120との間に隙間を持って径方向外側に張り出した張出部316とで構成されている。
【0038】
更に、図6(C)に示す第四変形例のように、中ワッシャー304と小ワッシャー302との間に大ワッシャー306を挟むように重ねてもよい。この場合、大ワッシャー306における小ワッシャー302の外周部よりも径方向外側に張り出した部位が張出部303となる。また、小ワッシャー302と、大ワッシャー306における小ワッシャー302と重なっている部位と、が、孔301が形成された基部305となる。
【0039】
なお、この第四変形例では、小ワッシャー302がベースプレート120側に配置されているが、中ワッシャー304がベースプレート120側に配置されていてもよい。また、図示は省略するが、4枚以上のワッシャーを重ねる構成であってもよい。なお、3枚以上のワッシャーを重ねる場合、同じ外径のワッシャーが含まれていてもよい。
【0040】
或いは、図6(D)に示す第五変形例のように、垂直断面(軸方向に沿った断面)が、軸方向の中央部分が外側に張り出した形状の挟部材320であってもよい。挟部材320は、アンカーボルト20が挿通する孔322が中心部に形成された基部324と基部324の外周部からベースプレート120との間に隙間を持って径方向外側に張り出した張出部326と構成されている。
【0041】
なお、挟部材は上記実施形態及び変形例に限定されない。どのような形状であってもよい。要は、ベースプレート120との間に隙間を持って径方向外側に張り出した張出部を有する挟部材、或いは、外径が異なるワッシャーを重ねて径方向外側に張り出した張出部を有する構成であればよい。
【0042】
<第二実施形態>
つぎに、本発明の第二実施形態に係る鉄骨部材の固定構造について、図7を用いて、説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0043】
図7に示すように、下側のナット30Bの座面32Bとベースプレート120との間には、アンカーボルト20のボルト部22が挿通する孔502が中心部に形成された円筒状のリング500が挟まれている。リング500は、ナット30Bの座面32Bよりも小径とされている。したがって、ナット30におけるリング500の外周部よりも径方向外側の縁端部34Bとベースプレート120との間に隙間(クリアランス)Sが形成される。なお、リング500は、鋼製等の剛体とされ、ゴムなどの弾性体のようには弾性変形しない材料で構成されている。
【0044】
つぎに本実施形態の作用及び効果について説明する。
ナット30Bの縁端部34Bとベースプレート120との間に隙間Sが形成され、その隙間S分、ベースプレート120が基礎10に対して傾くことができる。これにより、ベースプレート120が傾く範囲において、ピン支持のような挙動となり、鉄骨柱110に水平力が作用した際の、鉄骨柱110の下端部112(図1、図2参照)の回転剛性が抑えられる。
【0045】
また、ナット30A,30Bを締め込んでも、リング50はゴムなどの弾性体のようには弾性変形しないので、ナット30A,30Bを締めすぎることはなく、ナット30A,30Bの締付量(締付力)の調整は、通常のワッシャー等と同等又は略同等されている。
【0046】
よって、ナット30A,30Bの締込量の調整が困難となるのを防止又は抑制しつつ、鉄骨柱110に水平力(軸方向と交差する方向の力)が作用した際の、鉄骨柱110の下端部112(図1、図2参照)に生じる回転剛性が低下する。
【0047】
<その他>
上記実施形態では、鉄骨柱脚のベースプレートが固定される取付部は基礎であったが、これに限定されない。基礎以外の取付部にベースプレートが固定されてもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、鉄骨柱脚を基礎に固定する柱脚固定構造に適用したが、これに限定されない。例えば、柱と梁の結合部位にも本発明を適用することが可能である。なお、梁を鉄骨部材とした場合は、軸方向は水平方向であり、柱が取付部となる。
【0049】
尚、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されない。例えば、上述の複数の実施形態及び変形例は、適宜、組み合わされて実施可能である。例えば、第二実施形態のリング500の下に、第一実施形態の各ワッシャーや挟部材を配置してもよい。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0050】
10 基礎(取付部)
20 アンカーボルト(ボルト)
30B ナット
32B 座面
110 鉄骨柱(鉄骨部材)
120 ベースプレート
122 孔
150 大ワッシャー(挟部材)
152 孔
154 張出部
160 小ワッシャー(挟部材)
162 孔
180 基部
200 挟部材
202 孔
210 基部
220 張出部
301 孔
302 小ワッシャー(挟部材)
303 張出部
305 基部
306 大ワッシャー(挟部材)
307 張出部
309 基部
314 基部
316 張出部
320 挟部材
322 孔
324 基部
326 張出部
500 リング(挟部材)
502 孔
S 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄骨部材の軸方向端部に設けられたベースプレートに穿設された孔に、取付部から突出するボルトが挿通されて前記ベースプレートが前記取付部に支持され、ナットが前記ボルトに螺合することにより前記鉄骨部材が前記取付部に締結された鉄骨部材の固定構造であって、
前記ナットの座面と前記ベースプレートとの間に挟まれ、前記ボルトが挿通する孔が形成された基部と前記基部の外周部から前記ベースプレートとの間に隙間を持って張り出した張出部と有する挟部材を備える鉄骨部材の固定構造。
【請求項2】
前記挟部材は、
前記ナットの座面側に配置された大ワッシャーと、
前記ベースプレート側に配置され、前記大ワッシャーよりも小径の小ワッシャーと、
で構成されている、
請求項1に記載の鉄骨部材の固定構造。
【請求項3】
鉄骨部材の軸方向端部に設けられたベースプレートに穿設された孔に、取付部から突出するボルトが挿通されて前記ベースプレートが前記取付部に支持され、ナットが前記ボルトに螺合することにより前記鉄骨部材が前記取付部に締結された鉄骨部材の固定構造であって、
前記ナットの座面と前記ベースプレートとの間に挟まれ、前記ボルトが挿通する孔が形成され、前記ボルトの軸方向から見て前記ナットの座面よりも外形が小さく構成された挟部材を有する鉄骨部材の固定構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−17577(P2012−17577A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154340(P2010−154340)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【出願人】(000003621)株式会社竹中工務店 (1,669)
【Fターム(参考)】