説明

銀−共役化合物複合体組成物

【課題】インク材料等として、発光輝度の向上を可能にする材料を提供すること。
【解決手段】(1)フェレー径が1000nm以下の銀粒子、及び、該銀粒子に吸着した重量平均分子量3.0×10以上の共役化合物を含む銀−共役化合物複合体と、(2)イオン性化合物とを含む銀−共役化合物複合体組成物等。イオン性化合物は、下記式(hh−1)で表される構造を有する化合物であってもよい。
【化1】


(式中、Mm’+は、金属カチオンを表す。X’n’−はアニオンを表す。a及びbはそれぞれ独立に、1以上の整数を表す。Mm’+及びX’n’−の各々は複数存在する場合には、それらは同一であっても異なっていてもよい。)


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)フェレー径が1000nm以下の銀粒子、及び、該銀粒子に吸着した重量平均分子量3.0×10以上の共役化合物を含む銀−共役化合物複合体と、
(2)イオン性化合物と、
を含む銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項2】
前記イオン性化合物が、下記式(hh−1)で表される構造を有する化合物である、請求項1に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【化1】

(式中、
m’+は、金属カチオンを表す。X’n’−はアニオンを表す。
a及びbは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。
m’+及びX’n’−の各々は複数存在する場合には、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項3】
前記金属カチオンが、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンである、請求項2に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項4】
前記共役化合物が芳香族化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項5】
前記銀−共役化合物複合体組成物中の前記共役化合物の割合が1.0重量%以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項6】
更に、非共役化合物を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項7】
前記銀−共役化合物複合体のフェレー径が1100nm以下であり、前記銀−共役化合物複合体が粒子状である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項8】
前記共役化合物がヘテロ原子を含む基を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項9】
前記共役化合物が、下記式(I)で表される基、下記式(II)で表される繰り返し単位、又はこれらの両方を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【化2】

(式中、
Arは(n+1)価の芳香族基を表し、Rは単結合又は(m+1)価の基を表し、Xはヘテロ原子を含む基を表す。
及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。
、X及びmの各々は複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
【化3】

(式中、
Arは(n+2)価の芳香族基を表し、Rは単結合又は(m+1)価の基を表し、Xはヘテロ原子を含む基を表す。
及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。
、X及びmの各々は複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
【請求項10】
前記式(II)で表される繰り返し単位の式量が、3.0×10以上である、請求項9に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項11】
前記Arで表される(n+1)価の芳香族基、及び、前記Arで表される(n+2)価の芳香族基が、それぞれ、
下記の式(1)〜(57)のいずれか一つで表される芳香族化合物の環を構成する炭素原子に直接結合する(n+1)個の水素原子を取り除いた残基及び(n+2)個の水素原子を取り除いた残基であって、更に置換基を有していてもよいものである、
請求項9又は10に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【化4】

【化5】

(式中、Rは、水素原子又は1価の炭化水素基を表す。)
【請求項12】
前記へテロ原子を含む基が、メルカプト基、メルカプトカルボニル基、メルカプトチオカルボニル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルチオ基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルチオカルボニル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルジチオ基、ヒドロキシル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルオキシ基、カルボキシル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルカルボニル基、シアノ基、アミノ基、モノ(置換若しくは非置換のヒドロカルビル)アミノ基、ジ(置換若しくは非置換のヒドロカルビル)アミノ基、ホスフィノ基、モノ(置換若しくは非置換のヒドロカルビル)ホスフィノ基、ジ(置換若しくは非置換のヒドロカルビル)ホスフィノ基、式:−P(=O)(OH)で表される基、スルホ基、1価の複素環基、式:−COOMで表される基、式:−SOMで表される基、式:−NRM’で表される基、ハロゲン原子、ホルミル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルオキシカルボニル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルカルボニルオキシ基、ニトロ基、式:−OP(=O)(OH)で表される基、カルバモイル基、モノ(置換若しくは非置換のヒドロカルビル)カルバモイル基、ジ(置換若しくは非置換のヒドロカルビル)カルバモイル基、式:−C(=S)NRで表される基、式:−B(OH)で表される基、式:−BRで表される基、式:
【化6】

(式中、R及びRはそれぞれ独立に1価の炭化水素基であるか、又は、RとRは結合して2価の炭化水素基を形成する。)
で表されるホウ酸エステル残基、式:−Si(OR)で表されるシリル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルスルホ基、式:−S(=O)Rで表される基、スルフィノ基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルスルフィノ基、式:−NRC(=O)ORで表される基、式:−NRC(=O)SRで表される基、式:−NRC(=S)ORで表される基、式:−NRC(=S)SRで表される基、式:−OC(=O)NRで表される基、式:−SC(=O)NRで表される基、式:−OC(=S)NRで表される基、式:−SC(=S)NRで表される基、式:−NRC(=O)NRで表される基、式:−NRC(=S)NRで表される基、式:−SMで表される基、式:−C(=O)SMで表される基、式:−CSMで表される基、式:−OMで表される基、式:−NMで表される基、式:−NRMで表される基、式:−OP(=O)(OM)で表される基、式:−P(=O)(OM)で表される基、式:−C(=O)NMで表される基、式:−C(=O)NRMで表される基、式:−C(=S)NRMで表される基、式:−C(=S)NMで表される基、式:−B(OM)で表される基、式:−BRMで表される基、式:−B(OR)Mで表される基、式:−S(=O)Mで表される基、式:−S(=O)OMで表される基、式:−NRC(=O)OMで表される基、式:−NRC(=O)SMで表される基、式:−NRC(=S)OMで表される基、式:−NRC(=S)SMで表される基、式:−OC(=O)NMで表される基、式:−OC(=O)NRMで表される基、式:−OC(=S)NMで表される基、式:−OC(=S)NRMで表される基、式:−SC(=O)NMで表される基、式:−SC(=O)NRMで表される基、式:−SC(=S)NMで表される基、式:−SC(=S)NRMで表される基、式:−NRC(=O)NMで表される基、式:−NRC(=O)NRMで表される基、式:−NRC(=S)NMで表される基、式:−NRC(=S)NRMで表される基、式:−PRM’で表される基、式:−ORM’で表される基、式:−SRM’で表される基、式:−IRM’で表される基、下記式(n−1)〜(n−13)のいずれか一つで表される芳香族化合物の環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いた残りの原子団、
【化7】

又は、下記式(p−1)〜(p−9):

−O−(R’O)−R’’ (p−1)
【化8】

−S−(R’S)−R’’ (p−3)
−C(=O)−(R’−C(=O))−R’’ (p−4)
−C(=S)−(R’−C(=S))−R’’ (p−5)
−N{(R’)R’’} (p−6)
−C(=O)O−(R’−C(=O)O)−R’’ (p−7)
−C(=O)−O−(R’O)−R’’ (p−8)
−NHC(=O)−(R’NHC(=O))−R’’ (p−9)

のいずれか一つで表される1価の基、又は、これらの2種以上の組み合わせである、請求項8〜11のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
(式中、Rは、水素原子又は1価の炭化水素基を表し、Mは金属カチオン又は置換若しくは非置換のアンモニウムカチオンを表し、M’はアニオンを表し、R’は置換若しくは非置換の2価の炭化水素基を表し、R’’は水素原子、置換若しくは非置換の1価の炭化水素基、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシル基、式:−SHで表される基、式:−NRで表される基、シアノ基又は式:−C(=O)NRで表される基を表し、ここでRは置換若しくは非置換の炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素原子数6〜50のアリール基を表し、R’’’は置換若しくは非置換の3価の炭化水素基を表し、mは1以上の整数を表し、qは0以上の整数を表し、R’、R’’及びR’’’の各々は複数個ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。)
【請求項13】
前記ヘテロ原子を含む基が、メルカプト基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルチオ基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルジチオ基、ヒドロキシル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルオキシ基、カルボキシル基、置換若しくは非置換のヒドロカルビルカルボニル基、シアノ基、アミノ基、モノ(置換若しくは非置換のヒドロカルビル)アミノ基、ジ(置換若しくは非置換のヒドロカルビル)アミノ基、式:−P(=O)(OH)で表される基、スルホ基、1価の複素環基、式:−COOMで表される基、式:−SOMで表される基、式:−NRM’で表される基、ハロゲン原子、ホルミル基、ニトロ基、式:−OP(=O)(OH)で表される基、カルバモイル基、式(n−1)で表される基、式(n−5)で表される基、式(p−1)で表される基、式(p−2)で表される基、又は、これらの2種以上の組み合わせである、請求項12に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
(式中、R、R’、R’’、R’’’、M、M’及びmは、前記と同じ意味を表す。)
【請求項14】
前記ヘテロ原子を含む基が、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アミノ基、式:−P(=O)(OH)で表される基、スルホ基、1価の複素環基、式:−COOMで表される基、式:−SOMで表される基、式:−NRM’で表される基、式(p−1)で表される基、式(p−2)で表される基、又は、これらの2種以上の組み合わせである、請求項13に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
(式中、R、R’、R’’、R’’’、M、M’及びmは、前記と同じ意味を表す。)
【請求項15】
X線光電子分光法により求められる、
[前記複合体中のヘテロ原子(銀原子以外)の個数]/[前記複合体中の全原子の個数]の比率が0.01以上である、
請求項1〜14のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項16】
X線光電子分光法により求められる前記複合体のピークが、純粋な金属銀では検出されない、共役化合物由来のピークを含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項17】
紫外・可視・近赤外分光装置により求めた前記共役化合物のバンドギャップが2.10eV以上である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項18】
大気中において光電子分光装置により求めた前記共役化合物のイオン化ポテンシャルが5.20eV以上である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物を含む分散液。
【請求項20】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物を含む電極材料。
【請求項21】
基板と、該基板上に形成された請求項1〜18のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物を含む層とを有する積層構造体。
【請求項22】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の銀−共役化合物複合体組成物を含む有機電子素子。

【公開番号】特開2012−238576(P2012−238576A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−59020(P2012−59020)
【出願日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】