説明

録画装置

【課題】 アナログ、デジタル両方の放送を受信する録画装置において、同時に同一内容の放送番組を受信できる場合に、より簡易な構成でデジタル放送を選択して録画する。
【解決手段】
DVDレコーダ1は、受信部2、符号化部3、記録/読取部4、信号処理部5、出力部6、操作部8、制御部9を備える。制御部9は、処理91〜96を行う。受信部21は、アナログ、デジタル両方の放送を受信し、フレームをそれぞれバッファに格納する。符号化部3は、読み出し制御部、エンコーダを備える。読取制御部は、バッファからの読み取りタイミングを制御する。エンコーダは、時系列に並んだ差分画像を出力する構成を備える。制御部9が判定処理96を行うと、読取制御部は、アナログ、デジタルの映像信号を交互に読み出して、エンコーダに出力し、制御部9は、エンコーダが出力する差分画像から、アナログ、デジタル放送が同一内容かを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アナログ放送、デジタル放送を両方受信する構成を備えた録画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アナログ放送、デジタル放送を両方受信できる場合に、同時に同一内容の放送番組がデジタル、アナログ両方で放送されているときは、デジタル放送を受信する装置が開示されている(特許文献1〜3)。特許文献1、2では、マイコンがこれらの映像信号のフレームの差分画像を判断する。特許文献3では、EPGデータ(電子番組表、Electronic Program Guide)に基づいてこれらの番組の一致を判断する。
【特許文献1】特開2004−297819公報
【特許文献2】特開2002−112131公報
【特許文献3】特開2004−179718公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1、2の方法では、差分画像のデータをの比較をマイコンが行っており、そのハードウェア処理に負担がかかったり、プログラムを改めて書き起こす手間が必要であったりする問題があった。特許文献3の方法では、放送番組、地域、国によって、比較に必要な情報が取れない場合があった。
【0004】
そこで、本発明は、アナログ、デジタル両方の放送を受信する録画装置において、同時に同一内容の放送番組を受信できる場合に、より簡易な構成でデジタル放送を選択して録画することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、以下の構成を備えることができる。
【0006】
(1) アナログ放送、デジタル放送の両方を受信する受信部と、
映像信号の各画像の差分を算出して圧縮エンコードするエンコーダと、
前記エンコーダの出力を記録する録画部と、を備えた録画装置において、
前記受信部が受信したアナログ放送、デジタル放送の画像を前記エンコーダに交互に入力する入力制御手段と、
前記入力制御手段により交互に入力した画像について、前記エンコーダが算出した画像の差分に基づいて、前記アナログ放送、デジタル放送の内容の同一性を判断する判断手段と、を備え、
前記判断手段が、両放送内容が同一と判断すると、前記入力制御手段は、デジタル放送の映像信号を前記エンコーダに入力する。
【0007】
圧縮エンコードするエンコーダには、時系列に並んだ画像を比較する機能を備えている。この構成では、これを利用できるよう、交互に入力して時系列に並べて比較するの、アナログ放送、デジタル放送の同一性を判断する判断手段を簡易に構成できる。したがって、ハードウェアの処理の負担が少なくすることが出来ると共に、差分出力を計算するのにプログラムを改めて書き起こす手間が軽減できるから、より簡易な構成でデジタル放送を選択して録画することができる。
なお、「両方受信する」とは、本発明がデジタル放送の受信部(Aとする)、アナログ放送の受信部(Bとする)を両方備えていれば良く、信号系統が同一である必要もなく、さらには、実装上、同一ブロックの構成であることも要しない。これらの受信部A,Bを合わせたものが本発明の受信部に相当する。
【0008】
(2) デジタル放送局とアナログ放送局との対照テーブルを記憶するメモリを備え、
前記判断手段は、前記受信部を用いて、前記対照テーブルに記述されたデジタル放送局のサブチャンネルを各々入力し、放送内容が一致するものがあるか検索する。
【0009】
デジタル放送には、1つの放送局が送信する物理チャンネルに、複数のサブチャンネルの放送を含んでいることがある。そこで、この構成では、対照テーブルに記述されたデジタル放送局のサブチャンネルを入力するので、放送内容が一致するものがあるか検索することができる。
【0010】
(3)前記判断手段が、前記差分出力が同じと判断した場合、音声または画面表示により通知する通知手段を備えた。
【0011】
この構成では、ユーザに通知するので、ユーザがアナログ放送を録画しようとしていたときに、ユーザの使い勝手を向上させることが出来る。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アナログ、デジタル両方の放送を受信する録画装置において、同時に同一内容の放送番組を受信できる場合に、より簡易な構成でデジタル放送を選択して録画することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、この発明の実施形態であるDVDレコーダ1の主要部の構成を示すブロック図である。この実施形態のDVDレコーダ1は、DVD等の記録媒体への映像信号の記録、および記録媒体に記録されている映像ファイルの再生を行う。
【0014】
DVDレコーダ1は、受信部2、符号化部3、記録/読取部4、信号処理部5、出力部6、操作部8、制御部9を備える。
【0015】
受信部2は、アンテナ100を介して、デジタル形式の放送信号を受信して、映像信号、音声信号、文字情報を抽出する。符号化部3は、受信部2で入力したアナログ形式の映像信号および音声信号をデジタル信号に変換して、これらをエンコードする。符号化部3は、このエンコードしたデータを記録/読取部4に出力する。受信部2、符号化部3の詳細は後述する。
【0016】
記録/読取部4は、記録媒体の1種である光ディスクドライブ41と、ハードディスク42(HD42と略す)と、ハードディスクドライブ43(HDD43と略す)を備える。ドライブ41は、DVD10にレーザ光を照射し、その反射光を検出するピックアップヘッド(不図示)や、DVD10に照射しているレーザ光の照射位置を制御するフォーカスサーボ制御やトラッキングサーボ制御等を行うサーボ制御部(不図示)等を有している。これらの構成により、ドライブ41は、DVD10の読出・記録をする。HD42は、記録媒体の1種である。HDD43は、HD42に記録し、記録したデータを読み出す。このような構成により、記録/読取部4は、符号化部3でエンコードされた映像信号、音声信号をDVD10またはHD42に記録する。
【0017】
また、以下では、映像信号、音声信号の記録媒体への記録を録画という。
【0018】
信号処理部5は、8/16復調部、MPEGデコーダ、OSD合成部を備えている。8/16復調部は、記録/読取部4が読み取ったRF信号について8/16復調等を行い、誤り訂正を行って映像データと音声データを抽出する。MPEGデコーダは、映像データと音声データを伸張する。
【0019】
OSD合成部は、制御部9が発行するコマンドに基づいて、文字、キャラクタ等のOSD(On-Screen Display)を合成する。OSD合成部は、内部に種々の画像データを記憶している。例えば、種々の文字列を表示するための文字、図形、初期設定処理95で表示するユーザインターフェースの画像などを記憶している。これらの枠画像と、文字、図形を合成してOSDを出力する。デコーダから映像信号が出力されている場合には、OSD合成部は、この映像信号とOSDを合成し、出力部6に出力する。場合によっては、OSD合成部は、映像信号の出力を禁止して、OSDのみを出力してもよい。
【0020】
出力部6は、D/A変換器等を備え、信号処理部5で処理された映像信号、音声信号をD/A変換し、表示器11、スピーカ12に出力する。
【0021】
操作部8は、装置本体に対する操作を指示する入力を受け付ける。操作部8は、複数の操作キーや、リモコン装置(不図示)から送信されてきた装置本体に対する制御コードを受信するリモコン受信部を有している。操作部8は、ユーザにより操作された操作キーに応じた入力を受け付け、これらに対応したコードや、リモコン受信部で受信した制御コードを制御部9に伝達する。例えば操作部8は、録画の指示や、録画予約を受け付ける。
【0022】
制御部9は、マイコンまたはこれを含むシステムICで構成する。制御部9は、ROM(フラッシュメモリでも良い。)、CPU、RAMを備える。制御部9は、操作部8で受け付けた入力に基づいて、以上で示した装置のうち2〜8の各部の動作を制御する。また、制御部9のROMは、録画予約処理91、録画処理92、初期設定処理95、判定処理96を実行するためのサブルーチンを記憶している。また、フラッシュメモリ99が制御部9の外部に接続されており、これには、DVDレコーダ1の状態や、各種初期設定の情報が記録されている。
【0023】
録画予約処理91では、制御部9は、録画予約の項目の選択を受け付ける。制御部9は、予め所定のキー操作を受け付けた場合に、処理91を実行する。処理91では、ユーザから録画予定時間T[H]、録画予定時刻、録画するテレビのチャンネル番号、曜日または日付、録画する記録媒体の指定を受け付ける。また、画質を指定するための録画モードの選択を受け付けてもよい。
【0024】
録画処理92では、制御部9は、録画動作の開始、停止等の制御を行う。処理92は、操作部8がリモコンから録画ボタンの操作を受けた場合に実行される。また、録画処理92では、録画予約処理91で設定した録画予約のデータに基づいて、放送番組の録画を開始する。また、録画処理92では、録画開始の前提として、判定処理96を呼び出して実行する。
【0025】
初期設定処理95は、ユーザがDVDレコーダ1を購入したときなどに、操作部8から指示を受けて、制御部9が各種の設定を受け付ける処理である。この処理では、GUI(Graphical User Interface)により、地域情報の入力を受け付けて、自動的にチャンネル設定を行う。この設定では、制御部9が、アナログ放送、デジタル放送の放送局を相互に対照させた放送局対照テーブルをフラッシュメモリ99に記録する。このテーブルは、アナログ放送局と、デジタル放送局との間で共通する放送局を相互参照できるように記述された一群のデータである。また、このチャンネル設定時には、制御部9は、仮想チャンネルと物理チャンネルを対照させたチャンネルテーブルを受信部2に出力する。受信部2の受信制御部は、このテーブルを内部のフラッシュメモリに記録する。これらの設定を行うために、フラッシュメモリ99は、工場出荷時に、放送局対照テーブル、チャンネルテーブルを地域ごとに記憶している。ユーザから地域の指定を受けると、メモリ99は、地域設定に対応したチャンネルテーブルを記憶する。なお、別のチャンネル設定方法としては、地域設定のコードのみを記憶してもよい。この場合には、選局部21、25は、選局時に、このコードに対応するチャンネルテーブルを参照する。
【0026】
判定処理96では、録画予約処理91で指示された番組がアナログ放送の場合、アナログ放送と同一内容の放送番組のデジタル放送を受信できるか判断する。そのために、同一放送局のデジタル放送のサブチャンネルを検索する。このとき、処理95で設定した放送局対照テーブル、チャンネルテーブルを参照する。この検索により、同一内容の放送がデジタル放送、アナログ放送の両方を受信できると判断すると、制御部9は、録画処理92を実行することにより、デジタル放送を選択して録画する。
【0027】
また、DVDレコーダ1には、表示器101とスピーカ102が接続されている。表示器101は、出力部6から出力された映像信号に基づいて映像を表示する。スピーカ102は、出力部6から出力された音声信号を増幅して音声を放出する。例えば、液晶モニタ、プラズマモニタ、ELモニタ、ブラウン管、プロジェクタなどで構成する。
【0028】
次に、図2を用いて、受信部2、符号化部3について詳しく説明する。図2は、判定処理96で用いる構成の例を示している。受信部2は、デジタル放送の映像信号を出力するために、デジタル放送選局部21、地上デジタルモジュール22、デコーダ23を備える。また、受信部2は、アナログ放送の映像信号をデジタル形式で出力するために、アナログ放送選局部25、映像受信部26、色信号再生部27、A/D変換器28を備える。また、21〜28を制御する受信制御部29を備える。
【0029】
デジタル放送選局部21は、チューナパック、地上デジタルモジュール、OFDM復調回路、誤り訂正回路を備え、所定の物理チャンネルの周波数帯域を増幅し、TS(Transport Stream)を出力する。チューナパックは、IFフィルタ、IFアンプ等を備えている。受信制御部29は、初期設定処理95により、チャンネルテーブルを内部のフラッシュメモリ(不図示)に記憶している。
【0030】
IFフィルタ(intermediatefrequency)は受信制御部29から指示された所定の物理チャンネルの信号を通す。IFアンプは、この信号を増幅する。これにより、デジタル放送選局部21は、受信制御部29により指定されたチャンネルの放送信号を抽出する。また、OFDM復調回路は、入力された放送信号をデジタルデータであるTS(トランスポートストリーム)にOFDM復調(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)し、誤り訂正回路に出力する。誤り訂正回路は入力されたTS(トランスポートストリーム)の誤り情報を訂正して、地上デジタルモジュールに出力する。
【0031】
地上デジタルモジュール22は、マルチプレクサ、バッファメモリを備えている。TSには複数の仮想チャンネルの番組が多重化されて送信されている。デマルチプレクサは、これらの仮想チャンネルのうちの1チャンネルのパケットを抽出して、抽出したパケットに格納されているデータをバッファメモリに記憶させる。これらのパケットは、圧縮したデジタル映像信号で構成されている。
【0032】
デコーダ23は、モジュール22内部のバッファメモリから映像信号のパケットを取り出して、MPEG形式の映像信号をデコードする。
【0033】
アナログ放送選局部25は、中間周波数を抽出するフィルタと、この中間周波数帯域を増幅する中間周波数増幅部を備え、所定の物理チャンネルの帯域の放送信号を増幅する。映像受信部26は、映像帯域の周波数を増幅し、映像信号を抽出する。
【0034】
色信号再生部27は、色信号再生部、同期検出回路を備える。色信号再生部は、カラー映像信号から色信号を取り出し、RGBの3原色信号を生成する。同期検出回路は、カラー映像信号から水平同期信号、垂直同期信号を取り出す。A/D変換器28は、3原色信号をA/D変換する。
【0035】
符号化部3は、第1バッファ31、第2バッファ32、読み取り制御部33、クロック34、エンコーダ35、比較判定部37を備える。第1バッファ31、第2バッファ32は、フレームバッファである。第1バッファ31は、デコードされた映像信号を一時的に記憶する。第2バッファ32は、A/D変換器28によりA/D変換された映像信号を記憶する。
【0036】
読み取り制御部33は、本発明の入力制御部に対応する。読み取り制御部33は、バッファ31、32の読み出しタイミングを制御して、エンコーダ35へのデータの入力を制御する。クロック34は、画像を一定間隔で更新するためのクロックを出力する。
【0037】
読み取り制御部33は、デジタル放送を記録するときは、第1バッファ31の映像信号をエンコーダ35に入力し、第2バッファ32の出力を停止する。アナログ放送を記録するときは、第2バッファ32の映像信号をエンコーダ35へ出力し、第1バッファ31の出力を停止する。また、制御部9が判定処理96を実行するときは、読み取り制御部33は、クロック34に合わせて、バッファ31、32の出力を交互にエンコーダ35に入力する。
【0038】
エンコーダ35は入力された映像信号をエンコードして、画像容量を圧縮する。例えば、MPEG形式等にエンコードする。エンコーダ35は、映像信号に含まれる各時間のフレーム(各時間の静止画像)の差分を算出して、これに基づいて画像容量を圧縮する。
【0039】
なお、このフレームの差分を、以下では、「差分画像」と称する。これは、本発明の「画像の差分」に相当する。
【0040】
判定処理96を実行するときは、エンコーダ35は、比較判定部37に差分画像36を出力する。エンコーダ35は、圧縮を行うために、時系列に入力された映像信号の画像の変化を比較するハードウェアまたはソフトウェアが組み込まれている。そこで、読み取り制御部33がバッファ31、32の入力を交互にエンコーダ35に入力することにより、容易に、デジタル放送とアナログ放送の差分画像を出力できる。比較判定部37は、この差分画像を所定時間計測し、実質同じであるかどうか判断する。具体的には、差分画像のビットの和または二乗和が、予め定めた閾値内かどうか判断することにより、これらの画像が同じか判断する。これにより、両放送番組の内容が同じかどうかを判断する。
【0041】
次に図3のフロー図を用いて、判定処理96について説明する。ST1で、制御部9は、メモリ99内の放送局対照テーブルを参照する。録画予約処理91で指示された録画予定のチャンネルに基づいて、同一の放送局のアナログ放送、デジタル放送の仮想チャンネルを取得する。
【0042】
ST2で、制御部9は、受信部2に仮想チャンネルを指示する。受信部2内部のチューナ制御部は、受信部2内部のチャンネルテーブルに基づいて、物理チャンネルを各々の選局部21、25に指示する。
【0043】
ST3〜ST5のステップは、ST5の条件を満たさない限り繰り返される。この繰り返しを、デジタル放送物理チャンネルに含まれるサブチャンネルそれぞれについて行う。ST3では、地上デジタルモジュール22が、デジタル放送物理チャンネルに含まれるサブチャンネルの1つを選択して、そのパケットを取り出す。デコーダ23は、これを伸張し、フレームを第1バッファ31に記憶させる。符号化部3の読み取り制御部33は、第1バッファ31、第2バッファ32を交互に読み出して、エンコーダ35に入力する。エンコーダ35は、これらのフレームの差分画像36を比較判定部37に出力する。比較判定部37は、差分画像36を一定期間監視する。比較判定部37の差分画像に基づいて、デジタル放送、アナログ放送の内容の一致を確認する。例えば、上述のとおり、差分画像のビットの和または2乗和等が、予め定めた閾値以内であるか判断する。
【0044】
ST5で、比較判定部37が、両放送内容が同一であると判断し、その情報を制御部9に返すと(ST5のYES)、ST6に移動する。ST6では、読み取り制御部33は、デジタル放送を選択して、エンコーダ35に入力する。その後、制御部9の処理は録画処理92に戻り、符号化部3は、デジタル放送を録画する。ST5で、異なる放送番組と判断すると(ST5のNO)、ST3に戻り、別のサブチャンネルを選択して、ST3〜ST5を行う。すべてのサブチャンネルについて、放送の内容の一致を確認して、一致するものがなければ、アナログ放送を録画する(ST7)。
【0045】
なお、以上の図1の説明では、機能ごとに分離したブロックで説明したが、実装上は、これらの機能のうち、いずれかが複数の機能が一体となったシステムICで構成してもよいし、一つのブロックを複数に分離して構成してもよい。例えば、以上で説明した制御部9の処理をすべて受信部2が行って、制御部9は、仮想チャンネルの指示だけを行ってもよい。また、以上で示した第1バッファ31、第2バッファ32、フラッシュメモリ、受信部2のフレームメモリ、その他のメモリは共用でもよいし、その一部が一体でもよい。これらのメモリについては、制御部9、受信部2の制御部が制御情報、データを記憶でき、これらの情報等にアクセスできればよく、実装上の形態は問わない。また、フラッシュメモリ99は、必ずしも制御部9の外部でなくてもよく、制御部9を実装するチップ内部に設けてもよい。制御部9がアクセスできればよい。また、信号処理部5のMPEGデコーダと、デコーダ23と共通にしても良い。
【0046】
また、デジタル放送、アナログ放送で同一の番組がある場合には、録画する際に、ユーザに通知してもよい。この場合には、スピーカ102に音声を放音してもよいし、表示器101にその旨を表示してもよい。また、録画をしていない状態で、アナログ放送を受信して表示器101に表示している場合に、このような通知をしてもよい。
【0047】
以上では、判定処理96は、アナログ形式、デジタル形式の同一内容の放送番組を検出して、デジタル放送を録画するとした。しかし、デジタル放送の録画の指示を受けた場合に、判定処理96を実行して、デジタル放送と同一内容のアナログ放送を録画してもよい。
【0048】
図2では、デコーダ23でMPEG形式の映像信号をデコードし、エンコーダ35でエンコードし直しているが、判定処理96の後は、記録/読取部4は、そのままこのMPEG形式の映像信号を記録してもよい。
【0049】
また、以上の実施形態では、バッファ31、32の出力をそのままエンコーダ35へ入力している。しかし、通常の録画処理92を実行するときには、信号処理部5で、バッファ31、32の出力に対し、アスペクト比、解像度の調整を行って、画像の縦横のビット数をそろえて、エンコーダ35に出力してもよい。また、判定処理96を実行するときも、信号処理部5で、バッファ31、32の出力を周波数や画素数を合わせるようそれぞれ信号処理して、エンコーダ35に出力してもよい。
【0050】
信号処理部5のMPEGデコーダの代わりに、MPEG形式以外の映像信号をデコードするデコーダを備えても良い。
【0051】
以上の説明では、選局部21、25がチャンネルを選局するために、受信部2がチャンネルテーブルを記憶するとした。チャンネル選局をするための他の方法としては、受信部2が各地域のチャンネルテーブルを記憶して、初期設定時に制御部9が地域情報を受信部2に設定してもよい。この方法では、選局時には、受信部2が、指定された地域情報を参照して、その地域に対応するチャンネルテーブルを参照する。また、別の選局方法としては、制御部9が物理チャンネルを受信部2に指定してもよい。
【0052】
以上では、受信部2は、アンテナから電波形式の放送信号を入力したが、有線から放送信号を入力しても良い。
【0053】
以上では、制御部9は、録画予約処理91を実行するプログラムを備えるとしたが、本発明の実施形態としては、必須ではない。録画時にデジタル形式、アナログ形式の同一番組を検索して、高画質の方を選択して録画できればよく、必ずしも、番組を予約しておく必要はない。
【0054】
本実施形態に用いる記録媒体は、映像信号、音声信号を記録できればよく、光ディスクのほかフラッシュメモリ等の持ち運びできるもののみならず、据付で使用するものでもよい。また、1種類以上の記録媒体を記録・読み出しできればよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本実施形態のDVDレコーダの概略構成を表わしている。
【図2】本実施形態の入力部、符号化部の構成例を表わしている。
【図3】本実施形態の判定処理を表わすフロー図である。
【符号の説明】
【0056】
1−DVDレコーダ、 2−受信部、 21−デジタル放送選局部、
22−地上デジタルモジュール、 23−デコーダ、
25−アナログ放送選局部、 26−映像受信部、
27−色信号再生部、 28−A/D変換器、 29−受信制御部、
3−符号化部、 31−第1バッファ、 32−第2バッファ、
33−読み取り制御部、 34−クロック、 35−エンコーダ、
36−差分画像、 37−比較判定部、
4−記録/読取部、 41−光ディスクドライブ、
42−ハードディスク(HD)、 43−ハードディスクドライブ(HDD)、
5−信号処理部、 6−出力部、 8−操作部、
9−制御部、 91−録画予約処理、 92−録画処理、
95−初期設定処理、 96−判定処理、
10−DVD、 101−表示器、 102−スピーカ、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログ放送、デジタル放送の両方を受信する受信部と、
映像信号の各画像の差分を算出して圧縮エンコードするエンコーダと、
前記エンコーダの出力を記録する録画部と、を備えた録画装置において、
前記受信部が受信したアナログ放送、デジタル放送の画像を前記エンコーダに交互に入力する入力制御手段と、
前記入力制御手段により交互に入力した画像について、前記エンコーダが算出した画像の差分に基づいて、前記アナログ放送、デジタル放送の内容の同一性を判断する判断手段と、を備え、
前記判断手段が、両放送内容が同一と判断すると、前記入力制御手段は、デジタル放送の映像信号を前記エンコーダに入力する録画装置。
【請求項2】
デジタル放送局とアナログ放送局とを対照させた放送局対照テーブルを記憶するメモリを備え、
前記判断手段は、前記受信部を用いて、前記放送局対照テーブルに記述されたデジタル放送局のサブチャンネルを各々入力し、放送内容が一致するものがあるか検索する請求項1に記載の録画装置。
【請求項3】
前記判断手段が、前記差分出力が同じと判断した場合、音声または画面表示により通知する通知手段を備えた請求項1〜2のいずれかに記載の録画装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−159270(P2009−159270A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−334714(P2007−334714)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】