説明

鍵管理装置

【課題】 扉体を閉じた状態でも、各鍵の有無が確認可能な鍵管理装置を提供する。
【解決手段】 鍵10が吊下げられた複数の鍵ホルダ12が挿入される複数のホルダ収納部14と、各ホルダ収納部14に挿入された鍵ホルダ12を解除自在に抜止め状態にロックするホルダロック部と、各ホルダ収納部に挿入された鍵ホルダ12に吊下げられた鍵10が収容される収容空間部を開閉自在とすると共に、各鍵10を取出し不能に収容空間部を閉鎖する閉姿勢で解除自在に扉ロック部によりロックされる扉体3と、各ホルダロック部や扉ロック部のロックを解除するカードリーダ部とを備える。扉体3の閉姿勢で、ホルダ収納部14に挿入された各鍵ホルダ12を外部から視認可能な開口部3aが、扉体3に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、賃貸車両やホテル等の鍵の管理を行うための鍵管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の鍵管理装置として、例えば、特許文献1や特許文献2に開示のような装置があり、このような装置によれば、筐体状に形成された装置本体の前面に、鍵がそれぞれ吊下げられた鍵ホルダを収容するための収容空間部を備え、下部で回動自在に取付けた扉体により、収容空間部が開閉自在とされるように構成されている。
【0003】
また、その収容空間部の上部には、左右方向に複数のホルダ収納部が備えられ、各鍵ホルダが対応する各ホルダ収納部に挿入可能に構成されている。この際、各鍵ホルダにそれぞれ吊下げられた鍵は、ホルダ収納部の下方の収容空間部内に位置して配置されるように構成されている。
【0004】
装置本体前面における扉体の一側には、認証部としてのカードリーダのカード挿入部や操作キー等が設けられ、カードリーダで読み取られたカード情報や操作キーによる入力情報等に応じて、扉体のロックや各ホルダ収納部に挿入された鍵ホルダのロックが適宜、解除されるように制御されていた。
【0005】
【特許文献1】特開平5−156845号公報
【特許文献2】特開平7−18929号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記各特許文献に開示の構造によれば、収容空間部を閉鎖する扉体によって鍵ホルダや鍵を覆い隠す構造であるため、扉体を閉じた状態では、鍵の貸し出し状況や返却状況が確認し難く、各鍵の有無の確認を行う場合には、扉体のロックを一旦解除して、扉体を開放して確認する必要があり、手間がかかり、面倒であった。
【0007】
そこで、本発明はこれらの問題点に鑑み、扉体を閉じた状態でも、各鍵の有無が確認可能な鍵管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための技術的手段は、鍵がそれぞれ吊下げられた複数の鍵ホルダが、それぞれ挿入される複数のホルダ収納部と、各ホルダ収納部に挿入された前記鍵ホルダをそれぞれ解除自在に抜止め状態にロックするホルダロック部と、各ホルダ収納部にそれぞれ挿入された鍵ホルダに吊下げられた前記鍵が収容される収容空間部を開閉自在とすると共に、各鍵を取出し不能に前記収容空間部を閉鎖する閉姿勢で解除自在に扉ロック部によりロックされる扉体と、前記各ホルダロック部や前記扉ロック部のロックを解除する認証部とを備え、前記扉体の前記閉姿勢で、前記挿入された各鍵ホルダを外部から視認可能な開口部が、扉体に設けられている点にある。
【0009】
また、前記認証部による認証により、前記扉体に対する前記扉ロック部がロック解除されると共に、対応する前記ホルダ収納部の前記ホルダロック部がロック解除され、前記扉体の閉操作による前記閉姿勢で扉体が扉ロック部によりロックされる構造としてもよい。
【0010】
さらに、前記各鍵ホルダは、前記各ホルダ収納部に対する挿入により前記各ホルダロック部でそれぞれロックされる構造としてもよい。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明の鍵管理装置によれば、扉体の閉姿勢で、挿入された各鍵ホルダを外部から視認可能な開口部が、扉体に設けられているため、扉体を閉じた状態でも、各鍵ホルダの有無が確認でき、これら各鍵ホルダの有無の確認を通じて、各鍵ホルダに吊下げられている各鍵の有無の確認が行え、使い勝手に優れる利点がある。この際、各鍵ホルダに吊下げられた各鍵は収容されている収容空間部がロックされた扉体により取出し不能に閉鎖されているため、セキュリティー面でも良好である。
【0012】
また、認証部による認証により、扉体に対する扉ロック部がロック解除されると共に、対応するホルダ収納部のホルダロック部がロック解除され、扉体の閉操作による閉姿勢で扉体が扉ロック部によりロックされる構造とすれば、目的とする鍵の取出しに際しては、認証部での認証によって、扉体と対応するホルダ収納部のロックがそれぞれ解除されるため、目的とする鍵を鍵ホルダと共に取出すことができ、その後、扉体を閉姿勢に戻せば、扉体が扉ロック部により自動的にロックされるため、別途、ロックのための操作が不要となり、この点からも使い勝手に優れる利点がある。
【0013】
さらに、各鍵ホルダは、各ホルダ収納部に対する挿入により各ホルダロック部でそれぞれロックされる構造とすれば、別途、ロックのための操作が不要となり、この点からも使い勝手に優れる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1ないし図5に示されるように、鍵管理装置1は、筐体状に形成された装置本体2を備え、装置本体2における前面側の高さ方向中間部および下部には、下端部で回動自在に取付けられた扉体3がそれぞれ備えられている。
【0015】
即ち、図1や図3に示されるように、各扉体3の裏面側における下端部両側に、扉体3を装置本体2にそれぞれ回動自在に支持するための回動支持部4が備えられている。そして、各回動支持部4にそれぞれ組み付けられたコイルバネ等からなる扉開付勢バネ5により、扉体3を常時、開方向に弾発付勢する構造とされている。
【0016】
また、図3に示されるように、各扉体3の一側部には、係止孔6aを有する係止部6が設けられており、対応する装置本体2側には、扉体3の閉姿勢で、係止部6の係止孔6aに係脱自在に係止する係止爪7aが備えられた扉体3ロック用のソレノイド装置7が設けられている。
【0017】
そして、ソレノイド装置7が励磁されると係止爪7aが離脱方向に引き込まれて、係止部6の係止孔6aとの係止状態が解除される。この係止状態の解除により、両側の回動支持部4における各扉開付勢バネ5の付勢力により、図4の仮想線で示されるように、扉体3が開姿勢に回動操作されるように構成されている。また、ソレノイド装置7は励磁による係止爪7aの引込操作後、一定時間が経過すると消磁されて、ソレノイド装置7に備えられたコイルバネ7bの付勢力により係止爪7aは初期位置に戻される。
【0018】
次に、この扉体3の開姿勢より扉体3を閉じる場合には、扉体3を閉方向に漸次回動操作していけばよい。この扉体3の閉操作において、係止部6が摺動自在に当接する係止爪7aの端面7cは、先端方向に向けて漸次薄肉となる傾斜面状に形成されている。
【0019】
そのため、係止爪7aの端面7cに係止部6が当接した状態で、さらに扉体3を閉操作していけば、端面7cと係止部6との相対摺動により、コイルバネ7bの付勢力に抗して、係止爪7aが前記引き込まれる方向に漸次退避されていき、扉体3が閉姿勢となった段階で、係止爪7aと係止部6における係止孔6aの位置が合致し、コイルバネ7bに蓄勢された付勢力により係止爪7aが初期位置に戻されて、係止爪7aと係止部6とが係止されたロック状態が得られるように構成されている。ここに、これら係止部6やソレノイド装置7により、扉体3を閉姿勢で解除自在にロックする扉ロック部8が構成される。
【0020】
図1に示されるように、各扉体3の上縁部部分に対応した装置本体2側には、図5に示されるような鍵10がワイヤ11等により吊下げられた鍵ホルダ12が挿入されるホルダ収納部14が、横方向に複数並設されている。
【0021】
前記各鍵ホルダ12は、扁平なブロック状に形成された本体部12aと、ワイヤ11が挿通状とされるワイヤ挿通部12bと、正面側の扁平状とされた表示部12cとをそれぞれ備えている。そして、各鍵ホルダ12の本体部12aは、形状や構造の相違による適宜備えられた識別手段により、所定の対応するホルダ収納部14のみに所定位置まで挿入可能に構成され、正面側に位置する表示部12cには、吊下げられた鍵10に関連する情報等が表示されている。
【0022】
各ホルダ収納部14は、図6や図7に示されるように、対応する鍵ホルダ12が所定位置まで挿入可能なように、鍵ホルダ12の識別手段に対応する構造の挿入孔14aをそれぞれ備えている。そして、これら各挿入孔14aの途中には、挿入された鍵ホルダ12を位置決め状に保持するホルダ保持部15と、鍵ホルダ12の挿入・非挿入を検出するホルダ検知器16と、挿入された鍵ホルダ12を解除自在に抜止め状態にロックするホルダロック部17とを備えている。
【0023】
前記ホルダ保持部15は、図6に示されるように、挿入孔14aの下面側より出没自在に突出状とされる球状の保持ボール15aと、保持ボール15aを突出方向に弾発付勢するコイルバネ等からなる付勢バネ15bとを備え、付勢バネ15bの付勢力により挿入孔14a内に保持ボール15aの一部が突出するように付勢している。そして、鍵ホルダ12の本体部12aが挿入される際には、本体部12aによって保持ボール15aは付勢バネ15bの付勢力に抗して挿入孔14a内より下方に押し込み退避され、本体部12aが所定位置まで挿入されると、本体部12aの下面に形成された位置決め凹部12dと保持ボール15aとの配置位置が合致して、保持ボール15aが付勢バネ15bによる付勢力により突出状態に復帰され、位置決め凹部12dに保持ボール15aが嵌入されて、保持されるように構成されている。
【0024】
前記ホルダ検知器16は、マイクロスイッチ等からなり、図6に示されるように、挿入孔14aの奥部位置に挿入孔14a内に突出する検知レバー16aを備え、挿入孔14a内に鍵ホルダ12の本体部12aが挿入される際に、図7に示されるように、検知レバー16aが本体部12aによって挿入孔14a内から退避する方向に揺動操作されることにより、対応する鍵ホルダ12が挿入されたことを検知する構成とされている。
【0025】
前記ホルダロック部17は、鍵ホルダ12ロック用のソレノイド装置17aと、ソレノイド装置17aの励磁・消磁により支軸19回りに揺動操作自在に支持された揺動レバー17bと、揺動レバー17bの一方側端部に備えられた連動支持ピン部17cに相対摺動自在に連結され、該揺動レバー17bの前記揺動操作により、挿入孔14a内にその上方側から出没操作自在とされるロック爪17dとを備えている。
【0026】
また、ロック爪17dを昇降ガイドするガイド筒部18が、ホルダ収納部14の上面部に配置され、ガイド筒部18の側面に形成されたガイド溝18aを通じて、前記揺動レバー17bの連動支持ピン部17cがロック爪17dの係合孔に相対摺動自在に連結されている。
【0027】
そして、ソレノイド装置17aが励磁されると、コイルバネ17eの付勢力に抗して揺動レバー17bの他方側端部が引き下ろされ、前記連動支持ピン部17cを備えた一方側端部が上昇して、ロック爪17dが上方に移動操作され、挿入孔14a内より退避する。また、ソレノイド装置17aが消磁されると、コイルバネ17eに蓄勢された付勢力により揺動レバー17bの前記他方側端部が押し上げられ、連動支持ピン部17cを備えた一方側端部が下降して、ロック爪17dが下方に移動操作され、挿入孔14a内に突出するように構成されている。
【0028】
この挿入孔14a内に突出するロック爪17dの端面17fは、下方向に向けて、鍵ホルダ12が挿入される挿入方向手前側から奥側に漸次傾斜する傾斜面状に形成されている。そのため、ホルダ収納部14に対する鍵ホルダ12の挿入時に、本体部12aの挿入端が端面17fに当接し、その当接状態でさらに挿入していけば、本体部12aと端面17fとの相対摺動により、コイルバネ17eの付勢力に抗して、ロック爪17dが上方に押し上げられ、挿入孔14a内から漸次退避されていく。そして、本体部12aが挿入されて所定位置に到着した状態で、本体部12aの上面に形成されたロック凹部12eとロック爪17dとの配置位置が合致し、ロック爪17dがコイルバネ17eに蓄勢された付勢力により突出状態に復帰される。この突出状態の復帰により、ロック凹部12eにロック爪17dが嵌入されて、抜止め状態にロックするように構成されている。
【0029】
また、横方向に並設された各ホルダ収納部14の下方位置には、各ホルダ収納部14に挿入された鍵ホルダ12に吊下げられた各鍵10が収容される収容空間部20が備えられており、前記扉体3の開閉操作によりこの収容空間部20の正面側が開閉自在に閉鎖されるように構成されている。
【0030】
さらに、図1に示されるように、各扉体3の上縁部には、扉体3の閉姿勢で、各ホルダ収納部14に挿入された各鍵ホルダ12を外部、即ち、正面側から視認可能とすべく、横方向に細長い切欠状の開口部3aが設けられており、各扉体3により収容空間部20を閉鎖したロック状態では、各鍵ホルダ12に吊下げられた各鍵10が扉体3で取出し不能に覆われる構造とされている。
【0031】
装置本体2の前面上部の一側には、タッチ操作によりカードの情報を読み取ることが可能とされた認証部としてのカードリーダ部22が配置されている。このカードリーダ部22で読み取られるカードは磁気カード、ICカード等からなり、使用者用カードや管理者用カード等の複数種が適宜準備されている。
【0032】
そして、図8に示されるように、カードリーダ部22で読み取られた情報に基づき、鍵管理装置1を管理する制御部23は、対応する扉ロック部8や対応するホルダロック部17のロックを解除するように制御する。
【0033】
例えば、鍵10の貸し出しに際してカードリーダ部22により使用者用カードの情報を読み取った場合には、その情報に対応するホルダ収納部14におけるホルダロック部17のロックを解除すると共に、そのホルダ収納部14に対応する扉体3の扉ロック部8のロックを解除する。これにより、扉体3は扉開付勢バネ5の付勢力により開操作されて開姿勢となり、目的とする鍵10が吊下げられた鍵ホルダ12がホルダ収納部14から離脱可能となる。
【0034】
そして、ホルダ収納部14から鍵ホルダ12を取り出せば、ホルダ検知器16による鍵ホルダ12の検知が非検知となり、ここに、ソレノイド装置17aが消磁されて、ロック爪17dが初期位置に戻される。また、扉体3を閉操作して収容空間部20を閉鎖した閉姿勢とすれば、係止部6と係止爪7aとの係止状態が得られ、扉体3が扉ロック部8によりロックされ、適宜備えられた検知器により、扉体3の閉鎖が制御部23で検知され、これら情報が管理される。
【0035】
また、鍵10の返却に際してカードリーダ部22により使用者用カードの情報を読み取った場合には、その情報に対応するホルダ収納部14に対応する扉体3の扉ロック部8のロックを解除する。これにより、扉体3は扉開付勢バネ5の付勢力により開操作されて開姿勢となり、目的とするホルダ収納部14に対して鍵10の返却が可能となる。
【0036】
そして、ホルダ収納部14に対して鍵ホルダ12を挿入していけば、所定位置でホルダロック部17のロック爪17dと本体部12aのロック凹部12eとが自動的に係合したロック状態が得られ、ホルダ検知器16により鍵ホルダ12が検知される。その後、扉体3を閉操作して収容空間部20を閉鎖した閉姿勢とすれば、係止部6と係止爪7aとの係止状態が得られ、扉体3が扉ロック部8によりロックされ、適宜備えられた検知器により、扉体3の閉鎖が制御部23で検知され、これら情報が管理される。
【0037】
これに対し、カードリーダ部22により管理者用カードの情報を読み取った場合には、全てのホルダ収納部14におけるホルダロック部17のロックを解除すると共に、全ての扉体3の扉ロック部8のロックを解除する。これにより、各扉体3は扉開付勢バネ5の付勢力により開操作されて開姿勢となり、鍵10が吊下げられた全ての鍵ホルダ12がホルダ収納部14から離脱可能となる。そして、各鍵10や各鍵ホルダ12のチェック後、扉体3を閉操作して収容空間部20を閉鎖した閉姿勢とすれば、係止部6と係止爪7aとの係止状態が得られ、扉体3が扉ロック部8によりロックされ、適宜備えられた検知器により、扉体3の閉鎖が制御部23で検知され、これら情報が管理される。
【0038】
また、図2に示されるように、装置本体2の前面上部に一側部で枢支され上部扉25が備えられ、上面に備えられた鍵穴26からの鍵操作によりロック解除自在とされ、上部扉25の開姿勢で制御部23のメンテナンス等が行えるように構成されている。
【0039】
さらに、図2や図4に仮想線で示されるように、壁面等に取り付け自在とされる取付ブラケット27を介して装置本体2が所望位置に取り付け可能に構成されている。なお、壁面等に取り付ける取付ブラケット27に代えて、傾斜状の載置台に載置状に取り付ける構造等であってもよい。
【0040】
本実施形態は以上のように構成されており、鍵管理装置1における扉体3の閉姿勢においても、ホルダ収納部14に挿入された各鍵ホルダ12を外部から視認可能な開口部3aが、扉体3に設けられているため、扉体3が閉鎖されたロック状態でも開口部3aを通じて、各鍵ホルダ12の有無が一見して容易に確認でき、ここに、これら各鍵ホルダ12の有無の確認を通じて、各鍵ホルダ12に吊下げられている各鍵10の有無の確認が行え、貸し出し状況や返却状況が容易に把握でき、使い勝手に優れる利点がある。
【0041】
この際、各鍵ホルダ12に吊下げられた各鍵10は収容されている収容空間部20がロックされた扉体3により取出し不能に閉鎖されているため、セキュリティー面でも良好である。
【0042】
また、目的とする鍵の取出しに際しては、カードリーダ部22でのカード情報の読み取りによる認証によって、扉体3と対応するホルダ収納部14のロックがそれぞれ解除されるため、目的とする鍵10を鍵ホルダ12と共に取出すことができ、その後、扉体3を閉姿勢に戻せば、扉体3が扉ロック部8により自動的にロックされるため、別途、ロックのための操作が不要となり、この点からも使い勝手に優れる利点がある。
【0043】
さらに、各鍵ホルダ12は、各ホルダ収納部14に対する挿入によりホルダロック部17でロックされる構造であり、別途、ロックのための操作が不要となり、この点からも使い勝手に優れる利点がある。
【0044】
また、ホルダ収納部14に挿入された鍵ホルダ12に対するホルダロック部17のロック状態が解除されても、ホルダ保持部15の保持ボール15aと位置決め凹部12dとの係合により、鍵ホルダ12はホルダ収納部14に良好に保持される。
【0045】
なお、上記実施形態においては、認証部としてカードリーダ部22を用いた構造を示しているが、図1の仮想線で示されるように、装置本体2の正面上部にテンキー等の操作キー部29を設け、暗証番号をキー入力すること等により認証する構造であってもよく、さらには、カードリーダ部22と操作キー部29との組み合わせにより認証する構造であってもよい。
【0046】
また、認証部による鍵管理装置1の制御方式も、上記に開示された制御に何ら限定されず、必要に応じた制御方式を適宜採用すればよい。
【0047】
さらに、扉体3が下端部で回動自在に支持された構造を示しているが、装置本体2の一側部で回動自在に支持される構造であってもよく、何ら実施形態の構造に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態にかかる鍵管理装置の正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1におけるIII−III線断面矢視拡大図である。
【図4】図1の側面図である。
【図5】鍵が吊下げられた鍵ホルダの斜視図である。
【図6】ホルダ収納部部分の断面説明図である。
【図7】ホルダ収納部部分の断面説明図である。
【図8】制御ブロック図である。
【符号の説明】
【0049】
1 鍵管理装置
2 装置本体
3 扉体
3a 開口部
8 扉ロック部
10 鍵
12 鍵ホルダ
14 ホルダ収納部
17 ホルダロック部
20 収容空間部
22 カードリーダ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍵がそれぞれ吊下げられた複数の鍵ホルダが、それぞれ挿入される複数のホルダ収納部と、
各ホルダ収納部に挿入された前記鍵ホルダをそれぞれ解除自在に抜止め状態にロックするホルダロック部と、
各ホルダ収納部にそれぞれ挿入された鍵ホルダに吊下げられた前記鍵が収容される収容空間部を開閉自在とすると共に、各鍵を取出し不能に前記収容空間部を閉鎖する閉姿勢で解除自在に扉ロック部によりロックされる扉体と、
前記各ホルダロック部や前記扉ロック部のロックを解除する認証部とを備え、
前記扉体の前記閉姿勢で、前記挿入された各鍵ホルダを外部から視認可能な開口部が、扉体に設けられていることを特徴とする鍵管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の鍵管理装置において、
前記認証部による認証により、前記扉体に対する前記扉ロック部がロック解除されると共に、対応する前記ホルダ収納部の前記ホルダロック部がロック解除され、前記扉体の閉操作による前記閉姿勢で扉体が扉ロック部によりロックされることを特徴とする鍵管理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の鍵管理装置において、
前記各鍵ホルダは、前記各ホルダ収納部に対する挿入により前記各ホルダロック部でそれぞれロックされることを特徴とする鍵管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−108569(P2009−108569A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−281365(P2007−281365)
【出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【出願人】(000139780)株式会社イトーキ (833)
【Fターム(参考)】