説明

防護マスク

【課題】高い密着性を発揮して飛沫感染や空気感染による感染を防ぎ、優れたフィット性を発揮しながらスムーズに呼気と吸気とを行なうことができる防護マスクを提供する。
【解決手段】微粒子の浸入を防止するフィルタ材3を折り畳み可能な袋状に形成してマスク本体1を設ける。マスク本体1は、開口時に、内面側に上面部11と、この上面部11に隣接する下面部12と、上面部11と下面部12とに隣接し互いに対向する左面部13と右面部14とからなる4面部15が形成された包囲形状を成している。また、下面部12には、呼気を放出し吸気時の外気の浸入を防ぐ呼気弁7を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染性の飛沫や飛沫核の吸入を防止して飛沫感染や空気感染などを防ぐようにした感染症対策用の防護マスクであり、特に、折り畳み可能でディスポーザブルタイプのマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、インフルエンザなどの飛沫感染する飛沫の吸入や、結核などの空気感染する飛沫核の吸入を防ぎ、感染症から防護するために感染防護用のマスクが提案されている。この種の感染防護用マスクは、顔とマスクとの間に隙間があるとその隙間から外気が浸入し、ウイルスや細菌に感染するリスクが大きくなる。特に、新型インフルエンザ、鳥インフルエンザなどのウイルスが隙間から浸入すると、生命に危険を及ぼす場合がある。そのため、感染防護用マスクは、使用時において顔にフィットし密着した状態で装着できることが重要になっている。
【0003】
防護用のマスクとしては、例えば、特許文献1の防塵マスクが提案されている。同文献1のマスクは、台形状に折り重ねられた不織布シートを基材とし、この台形の上辺および両斜辺同士の端末部が接合されて下辺を開口部とする袋とじ状に加工されている。更に、このマスクは、エンボスラインに沿って中央部に中折れプリーツ部分が設けられ、このプリーツ部分により装着時には立体的になり、また、折りたたみを可能にしようとしている。
また、このマスクには、呼気を外部に吐出する排気弁が設けられており、この排気弁は、中折れプリーツ部分よりも外側の領域に設けられている。
【0004】
また、特許文献2は、前面フィルター紙と、この前面フィルター紙の一面上下面に端部が折り畳み可能に結合された密着翼と、からなるフィルター紙本体を有し、使用時には、密着翼を着用者の鼻面部分とあご部分に密着させようとする使い捨て防塵マスクである。
【0005】
一方、特許文献3は、平らに形成された略矩形状の前面パネル、左右側面パネル、上部パネル、底部パネルを有し、平らに折り畳めるマスクであり、このマスクの装着時には、前面パネルに対して他のパネルを起こしてカップ形状の空気室が形成される。また、前面パネルには一方向弁が設けられている。
【0006】
【特許文献1】特開2006−218079号公報
【特許文献2】特開2005−81152号公報
【特許文献3】特表2008−506455号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の防塵マスクは、装着時において立体的に展開するときに、上下の台形状シートが中央部の乗線を中心に左右に開口するようになっている。そして、マスクの内面側には、上下の台形状シートがそれぞれ円弧状に湾曲した2面が形成され、この2面における台形状下辺部に相当するマスク外周部が略菱形状に変形し、この菱形部位を構成する上辺側と下辺側とが顔面に当たるようになっている。このため、この防塵マスクは、顔面への密着性、特に、頬付近への密着が十分ではなく、顔面形状や顔面の大きさなどにより、マスクと顔面との間に隙間が生じる可能性がある。そして、フィット感も十分ではない。
【0008】
更に、この防護マスクは、上記のように2面により内面が構成されるため顔面との間の容積が狭くなり、着用者は、スムーズに呼吸することが難しくなったり息苦しさを感じることがあった。しかも、排気弁が口からずれた位置に取付けられているため、この排気弁は、呼気を吐出する機能を十分に発揮することができなかった。
【0009】
一方、特許文献2の使い捨て防塵マスクは、上下密着翼により着用者への密着性を向上させようとはしているが、このマスクは、上下の密着翼がそれぞれ円弧状に湾曲した状態で顔面に装着されるため、同文献1と同様に顔面への密着性が十分ではない。また、顔面との間の容積も少なく、着用者がスムーズに呼吸できるものではない。
【0010】
また、特許文献3のフィルタマスクは、装着時にカップ形状の空気室を設けることにより呼吸用の容積を確保しているが、略矩形状の前面パネルの各辺に対して、左右側面パネル、上部パネル、底部パネルを設けているので、マスク外周側の顔面への当接部分が略一定の形状を呈する矩形状になって顔面との間に隙間が生じることがある。また、このフィルタマスクは、一方向弁が口と対向する側である前面パネルに設けられているため、吸気時には口から吸い込み難くなり、スムーズに吸気できなくなる場合がある。
【0011】
本発明は、従来の各種の問題点について解決し、鋭意検討の結果、開発に至ったものであり、その目的とするところは、高い密着性を発揮して飛沫感染や空気感染による感染を防ぎ、優れたフィット性を発揮しながらスムーズに呼気と吸気とを行なうことができる防護マスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、微粒子浸入防止用のフィルタ材を折り畳み可能な袋状に形成してマスク本体を構成し、このマスク本体は、装着時に、内面側に上面部と、この上面部に隣接する下面部と、前記上面部と下面部とに隣接し互いに対向する左面部と右面部とからなる4面部を有する包囲形態を成し、下面部には、呼気を放出し吸気時の外気の浸入を防ぐ呼気弁を設けた防護マスクである。
【0013】
請求項2に係る発明は、フィルタ材は、0.3ミクロン以上の空気中の微粒子を95%以上カットする機能を有する材料である防護マスクである。
【0014】
請求項3に係る発明は、呼気弁は、弾性を有する薄膜状の円形状弁体と、この弁体の中心を保持する保持部と弁体の一面側が着座可能な弁座とを有する略円筒状のボデーとを備え、ボデーの内側から空気が流れようとするときには弁体が弁座から離間してこのボデーの外側に空気が流れると共に、ボデーの外側から空気が流れ込もうとするときには弁体が弁座に着座して空気の浸入を防ぐ逆止弁である防護マスクである。
【0015】
請求項4に係る発明は、マスク本体の左右面部に、このマスク本体の折り畳み時の形状、又は、開口時の形状を保持するワイヤ部材などの可撓保持部材を設けた防護マスクである。
【0016】
請求項5に係る発明は、上面部の開口側中央付近にノーズピースを設けた防護マスクである。
【0017】
請求項6に係る発明は、マスク本体の両側付近に折返し部を設け、この折返し部に1本の環状ゴムバンドを2箇所で挟んで取付けた防護マスクである。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明によると、優れたフィット性により高い密着性を発揮して飛沫感染や空気感染をもたらすウイルスや細菌などの微粒子の浸入が確実に防がれ、しかも、マスク本体と顔との間に十分な空気の入る容積を確保することと、呼気の排出を容易にする呼気弁を設けていることにより、呼気と吸気とがスムーズになり、装着性にも優れた防護マスクである。
【0019】
請求項2に係る発明によると、排菌患者の咳やくしゃみによる飛沫核を遮断でき、ウイルスや細菌に対して高レベルのブロック機能を発揮する防護マスクである。
【0020】
請求項3に係る発明によると、吸気時にはフィルタ材を介することで外部からの微粒子等の浸入を防ぎ、呼気時には呼気弁によりマスク本体の内側に吐き出された暖かく湿った呼気を呼気弁から迅速に排出できるため、マスク本体内部が涼しくなって着用時の装着性が良くなり、快適性を維持しながら長時間に亘って着用できる防護マスクである。
【0021】
請求項4に係る発明によると、折り畳み時には折り畳み形状が確保されるため収納や保管が容易になり、また、装着時には、開口した形状が保持されることにより顔への密着状態が持続され、着用者が顔や顎を動かしたとしても、マスク本体の変形が防がれてマスク本体と顔との間に隙間が生じることを防いだ防護マスクである。
【0022】
請求項5に係る発明によると、上面を鼻の形状に沿わせるように変形させ、この鼻への密着状態を保持して微粒子等の浸入が防がれる防護マスクである。
【0023】
請求項6に係る発明によると、1本のゴムバンドにより適度な顔面への密着性を確保しつつ装着でき、しかも、ゴムバンドの収縮性により、特に、両側面の周面がより顔面に密着する方向に変形することで装着時の隙間が塞がれる防護マスクである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明における防護マスクの好ましい実施形態を図面に従って詳述する。
図1〜図4は、本発明の防護マスクの好ましい一例を示している。図において、本発明の防護マスクは、防護機能を発揮するマスク本体1と、このマスク本体1を装着するための環状ゴムバンド2とを有している。
【0025】
マスク本体1には、薄膜状のフィルタ材3が材料として利用される。フィルタ材3は、例えば、不織布からなり、抗ウイルス処理が施され、ウイルスや細菌などの病原体やゴミなどの微細な粉塵などの微粒子の浸入をミクロレベルでブロックする機能を有している。フィルタ材3は、0.3ミクロン以上の空気中の微粒子を95%以上カットする機能を有することが好ましく、この場合、マスク本体1は、NIOSH(米国労働安全衛生研究所)が認定する「N95」のレベルを達成することが可能になる。このため、フィルタ材3は、例えば、ドロマイト等により抗ウイルス加工を施した層と高性能の撥水性フィルタ材料により設けた層などを複数枚積層するか、又は適宜の材料により単数枚の状態に形成したものを用いる。また、顔面に接触する部分を低アレルギー性の材料としてもよい。
【0026】
フィルタ材3は、図4に示した2つの台形部4、4の上底4a、4a同士が一体に接続された形状に設けられ、更に、台形部4の斜辺4bが接合されることにより開口部5を有する袋状のマスク本体1が構成される。マスク本体1の一方側の台形部4の略中央付近には穴部6が設けられ、この穴部6には後述する呼気弁7が取付けられる。
【0027】
マスク本体1は、図4に示すように、上辺4aと斜辺4bとを折曲げ部として折り畳み可能になっている。
また、マスク本体1は、図1〜図3に示すように、装着時に開口部5を開口した時に、台形部4の上底4aの両端付近から、開口部5に向けて稜線8が形成される。この稜線8により、開口時のマスク本体1の内面側には、上面部11と、この上面部11に隣接する下面部12と、上面部11と下面部12とに隣接し互いに対向する左面部13と右面部14とからなる4面部15を有する包囲形態を成すようになっている。
【0028】
マスク本体1の左右面部13、14の表面側には、ワイヤ部材などの可能性保持部材16、16が設けられている。この可撓保持部材16は、斜辺4bと交差する向きに取付けられ、本実施形態においては、斜辺4bと略直交する向きで両端付近が固着されて取付けられている。可撓保持部材16は、マスク本体1を折曲げ部4a、4bにより折り畳んだときには深く折れ曲がってマスク本体1の折り畳み形状を保持し、一方、マスク本体1を開口したときにはやや折れ曲がった状態に変形することでマスク本体1の開口時の形状を保持する。
【0029】
また、マスク本体1の上面部11の開口部5側の表面中央付近には、ワイヤであるノーズピース17が設けられている。このノーズピース17も、可撓保持部材16と同様に両端付近がマスク本体1に固着され、マスク本体1の折り畳み時や開口時には変形可能になっている。また、上面部11の開口部5側の裏面中央付近には、スポンジ性からなるノーズパッド18が貼付け固着されている。
【0030】
マスク本体1の両側付近には折返し部20が設けられ、この折返し部20には、1本の環状ゴムバンド2が2箇所で挟まれるようにして取付けられている。この取付け構造により、ゴムバンド2を2本取付けることなく頭部への装着用の2つのバンド部21、22が構成される。しかも、ゴムバンド2を折返し部20に対してスライドさせることで、各バンド部21、22の長さを調整することが可能になっている。また、折返し部20は、その先端側付近が圧着によって固着されているため、ゴムバンド2の脱落が防止される。
【0031】
呼気弁7は、呼気を放出し吸気時の外気の浸入を防ぐ機能を有し、弁体23とボデー24とからなっている。図5、6に示すように、弁体23は、弾性を有する材料により薄膜円形状に形成され、中心部には取付穴25が形成されている。また、ボデー24は、略円筒状を呈する弁体装着体26とキャップ27とからなっている。
【0032】
弁体装着体26は、円筒部28を有し、この円筒部28の内側には、弁体23の中心を取付け可能な保持部29がリブ30を介して一体に設けられている。また、円筒部28の当該部位には、弁体23の一面側が着座可能な弁座31が設けられている。更に、円筒部28の外周側には鍔部32と係合片33が突設形成されている。
【0033】
キャップ27は、円筒部28よりも拡径しこの円筒部28を内周側に装着可能にした円筒状部35を有し、この円筒状部35の中心位置には保持部29が嵌入可能な取付穴部36が設けられている。また、円筒状部35の外周面側には、通気路37が穿孔形成されている。一方、円筒状部35の外周側には、弁体装着体26の鍔部32と略同径の鍔状部38が形成され、また、内周側には、係合片33が係合可能な係合凹部39が環状に形成されている。
【0034】
この呼気弁7は、マスク本体1の穴部6を表裏側から挟むようにして取付けられる。呼気弁7を取付ける場合には、先ず、取付穴25に保持部29を挿入するようにして弁体23を弁体装着体26に仮着し、この状態でこの弁体装着体26とキャップ27とをマスク本体1の表裏側から取付けて一体化する。このとき、係合片33が係合凹部39に係合することで、キャップ27と弁体装着体26とがマスク本体1に一体化する。また、保持部29が取付穴部36に嵌入し、弁体23が弁体装着体26とキャップ27との間に中心部が保持された状態で組み込まれる。これにより、呼気弁7は、鍔部32と鍔状部38との間にフィルタ材3を挟み込んだ状態でマスク本体1に一体化されるため、鍔部32・鍔状部38とフィルタ材3との間に隙間が生じることがなく、これらの間から空気が漏れることが防がれる。
【0035】
上記の構成により、呼気弁7は、ボデー24の内側から空気が流れようとするときには、弁体23が弁座31から離間してボデー24の外側に通気路37を介して空気が流れると共に、ボデー24の外側から空気が流れ込もうとするときには、弁体23が弁座31に着座して空気の浸入を防ぐようにした逆止弁になっている。
【0036】
次に、本発明の防護マスクの上記実施形態における作用を説明する。
マスク本体1を顔面に装着する時に、このマスク本体1を開口させると、内面側に上面部11と、下面部12と、左面部13と、右面部14とからなる4面部15を有する包囲形態を成す。このとき、上面部11と下面部12とが上底4aを介して適宜の角度で開口し、また、左面部13と右面部14とが互いに対向した状態で開口することで、開口部5は略矩形状に開いた状態になる。
【0037】
この状態でマスク本体1を顔面に装着すると、上面部11が鼻付近、下面部12が顎付近を包んだ状態になり、一方、左右面部13、14は、頬の形状に沿うように折れ曲がって図1に示すような側面部40が形成され、この側面部40が面接触によって頬付近に当接する。このとき、側面部40は、着用者の顔面形状に応じて適宜の形状に湾曲するため、マスク本体1の開口部5付近の顔面への密着性が上がり、特に、頬付近における密着性が著しく向上する。しかも、顔面形状や顔面の大きさが異なる場合にも、左右面部13、14が頬の形状に追従するように変形して適宜の位置で折れ曲がって側面部40が形成されるため、この側面部40の当接により、顔面とマスク本体1との間に隙間が生じることが防がれつつフィット感が向上し、かつソフトな装着感が得られる。
【0038】
更に、マスク本体1の左右面部13、14に可撓保持部材16、上面部11にノーズピース17を設けているので、これらの折れ曲がり具合を適宜に調整することで、顔面や鼻の形状に沿って開口部5側を密着させることができ、かつ、この密着状態を保持できる。また、ノーズパッド18を設けていることにより、このノーズパッド18によって鼻付近への密着性が向上している。
【0039】
また、上記の4面部15によりマスク本体1内部の容積が大きくなるため、装着後にはマスク本体1と顔面との間に広い空間が形成され、着用者の呼吸をスムーズにでき、着用者が息苦しさを感じることがない。
【0040】
この場合、着用者が呼気を吐き、図5に示すように、呼気弁7におけるボデー24の内側から空気が流れようとする際には、弁体23が取付穴25を中心に反るように変形して弁座31から離れた状態になり、空気が矢印に示すように弁体23と弁座31との間を通過して通気路37から外部に放出される。このため、作業者は、ほとんど抵抗を感じることなく息を吐くことができる。
しかも、この呼気弁7は、下面部12に配設されているため、マスク本体1の内側に呼気が溜まることが防がれ、即座に排出される。
【0041】
また、着用者が吸気して図6に示すように吸気弁7におけるボデー24の外側から空気が流れ込もうとするときには、弁体23が弁座31に着座する方向に変形し、この着座により呼気弁7を介しての空気の浸入が防がれる。このとき、外部の空気は、矢印に示すようにフィルタ材3を介してマスク本体1の内部に吸気され、このフィルタ材3により空気中の微粒子がろ過されて飛沫感染や空気感染を防ぐことができる。この場合、外部の空気は、主に上面部11や左右面部13、14を介して吸気されるため、呼気弁7により吸気が妨げられることがない。
【0042】
なお、図7に示したマスク本体1の装着時には、このマスク本体1を顔面の装着位置に当てた状態にして片手で保持しながら、ゴムバンド2の下側のバンド部21を首の後ろ側に掛け、上側のバンド部22を頭の後ろに掛けることで、上述したようにマスク本体1が顔面形状にフィットした状態で押付けられる。マスク本体1の装着後には、着用者は、ゴムバンド21、22によりマスク本体1を装着した状態で、マスク本体1を前面より軽く押さえ、呼気を吐き出すことでマスク本体1と顔面との間からの空気の漏れが無いことを確認することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の防護マスクの実施形態を示した斜視図である。
【図2】防護マスクの正面図である。
【図3】図2の背面図である。
【図4】防護マスクの折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図5】図2のA−A拡大断面図である。
【図6】図5の呼気弁の吸気状態を示す断面図である。
【図7】本発明の防護マスクの装着状態を示した外観図である。
【符号の説明】
【0044】
1 マスク本体
2 ゴムバンド
3 フィルタ材
7 呼気弁
11 上面部
12 下面部
13 左面部
14 右面部
15 4面部
16 ワイヤ部材(可撓保持部材)
17 ノーズピース
20 折返し部
23 弁体
24 ボデー
29 保持部
31 弁座

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微粒子浸入防止用のフィルタ材を折り畳み可能な袋状に形成してマスク本体を構成し、このマスク本体は、装着時に、内面側に上面部と、この上面部に隣接する下面部と、前記上面部と下面部とに隣接し互いに対向する左面部と右面部とからなる4面部を有する包囲形態を成し、前記下面部には、呼気を放出し吸気時の外気の浸入を防ぐ呼気弁を設けたことを特徴とする防護マスク。
【請求項2】
前記フィルタ材は、0.3ミクロン以上の空気中の微粒子を95%以上カットする機能を有する材料である請求項1に記載の防護マスク。
【請求項3】
前記呼気弁は、弾性を有する薄膜状の円形状弁体と、この弁体の中心を保持する保持部と弁体の一面側が着座可能な弁座とを有する略円筒状のボデーとを備え、前記ボデーの内側から空気が流れようとするときには前記弁体が前記弁座から離間してこのボデーの外側に空気が流れると共に、前記ボデーの外側から空気が流れ込もうとするときには前記弁体が前記弁座に着座して空気の浸入を防ぐ逆止弁である請求項1又は2に記載の防護マスク。
【請求項4】
前記マスク本体の前記左右面部に、このマスク本体の折り畳み時の形状、又は、開口時の形状を保持するワイヤ部材などの可撓保持部材を設けた請求項1乃至3の何れか1項に記載の防護マスク。
【請求項5】
前記上面部の開口側中央付近にノーズピースを設けた請求項1乃至4の何れか1項に記載の防護マスク。
【請求項6】
前記マスク本体の両側付近に折返し部を設け、この折返し部に1本の環状ゴムバンドを2箇所で挟んで取付けた請求項1乃至5の何れか1項に記載の防護マスク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−42087(P2010−42087A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−206824(P2008−206824)
【出願日】平成20年8月11日(2008.8.11)
【出願人】(504005585)株式会社ノルメカエイシア (3)
【Fターム(参考)】