説明

降水量・降水形態判定システム及び路面凍結状況判定システム

【課題】これまでにない画期的な降水量・降水形態判定システムを提供する。
【解決手段】大気中の降雪粒aの有無若しくは多寡を光学的に検知する光学式降雪粒検知手段1と、測定面sに接触する水分量の変化を静電容量の変化として測定することでこの測定面sへの降水の有無若しくは多寡を検知する静電容量式降水検知手段2とを備え、前記光学式降雪粒検知手段1により検知する降雪粒aの有無若しくは多寡をデータA,前記静電容量式降水検知手段2により検知する測定面sへの降水の有無若しくは多寡をデータBとして、このデータAとデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とを予め各組み合わせ毎に規定した判定基準を設定しておき、判定時には、検知したデータA,データBを基に前記判定基準を参照して降水量の多寡とその降水形態とを判定する判定手段を備えた降水量・降水形態判定システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば冬期路面管理などに利用される降水量・降水形態判定システム,及び路面凍結状況判定システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
寒冷地において冬期の降水(降雪や降雨)によって生ずる路面の凍結は、交通事故などの原因となり大変危険である。そこで、路面の凍結を阻止すべく凍結防止剤の散布や路面散水装置による散水といった路面管理が従来から実施されている。
【0003】
しかし、実際には、路面の降水状況や凍結状況を正確に把握せずにこのような路面管理が実施されている場合が多く、それ故、不必要な箇所で無駄にこの凍結防止剤の散布や路面散水装置による散水といった路面管理が実施されたり、反対に必要な箇所でこの路面管理の実施が不十分であったりといった状況を招いており非常に効率が悪い。
【0004】
従って、このような路面管理を的確に実施するには、路面の凍結の原因となる路面への降水状況やその降水形態(雨,雪,ミゾレ)を正確に把握することが重要である。
【0005】
ところで、従来から降水を観測するシステムとして気象庁のアメダス観測網が稼動している。
【0006】
これは、降水量(降雨量や降雪量)の他に気温,日照時間,風向きと風速などを観測でき、特に降雪地帯においては積雪深さといた気象要素をも観測するものである。
【0007】
しかし、このアメダス観測網は、観測点(アメダス観測機の設置箇所)の間隔が広い(約20km〜30kmも間隔が離れている場合もある)ので、それだけ観測精度が粗く、局地性の高い降水(降雨,降雪)を真に正確に観測することが困難であるという欠点を有している。また、リアルタイムでのデータ利用が困難であり、また、観測機自体のコストが非常に高いなどの種々の欠点も有している。
【0008】
また、気象レーダによる降水の観測システムも従来から稼動している。
【0009】
これは、レーダエコーによって上空の降水粒,即ち雲の位置を把握することで、前述のように観測精度が粗いアメダス観測網に比して局地的な降水も密に観測できるものであるが、しかし、レーダを使用する特性上、雲に到達するまでの降水粒,地形,建物などの障害の影響を受けて観測誤差が生じ易いという欠点を有している。また、上空約2000mにも達する高い位置にある雲から落下する降水粒は、当然、地表面に到達するまでに風に流され、レーダで検知した雲の位置と実際に降水粒が地表面に到達する位置とに位置ズレが生じてしまうという欠点を有している(特に、降水粒が雪(降雪粒)の場合、雲から落下して地表面に到達するまでに約20分もかかり、その間に風により10km以上流されることもある)。
【0010】
また、この気象レーダと上記アメダス観測網はいずれも、降水量を観測することはできても、その降水形態(雨,雪,ミゾレ)の判定は、温度を基にした判定であるために判定の信頼性が低い。
【0011】
尚、アメダス観測網や気象レーダの他にも、例えば、特開平8−179052号公報に開示されているように、地表面付近に設置して降雪を観測する装置が従来からある。
【0012】
これは、投光部から投光して降雪粒に反射した反射光を受光部で受光検知することで降雪粒の有無若しくは多寡を光学式に検知するものである。しかし、この装置は、降雪粒の有無や多寡を検知し降雪量を良好に把握できるものの、降雨量を正確に把握するのは困難であり、また上述のアメダス観測機や気象レーダと同様に、温度に頼らずに降水形態を正確に判定できる機能は無い。
【0013】
また、測定面に接触する水分量の変化を静電容量の変化として計測することで測定面への降水の有無や多寡を検知する装置も従来からある。
【0014】
これは、後述の実施例のように、表面を前記測定面とした基材の裏面に櫛型電極を付設し、この電極間に交流電解を印加し、前記測定面である基材の表面に接触した水分量の変化を静電容量の変化(インピーダンスを基本とする電圧変化)として計測することで、前記測定面への降水の有無や多寡を検知するものである(雪は、基板の裏面側に具備したヒータの熱で水滴に融解し測定する)。しかし、この装置は、測定面への降水の有無や多寡を検知し降水量を良好に把握できるものの、やはりその降水形態を正確に判定できる機能は無い。
【0015】
従って、路面の降水状況(降雪量や降雨量の多寡)を正確に把握することはできるものの、同様にその降水形態を正確に判定できるものが従来までにはなく、よって降水形態を正確に判定するには目視観測を行うしかないが、しかし、機械的(自動的)な判定ではなく人の手間が必要なため、それだけ厄介な上にどうしても観測頻度に限界がある。
【0016】
【特許文献1】特開平8−179052号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上述のような問題点に鑑みて完成したものであって、従来のように温度に頼った信頼性の低い判定か、或いは手間がかかり厄介な目視観測によって実施されていた降水形態の判定を、温度に関係無く機械的に精度良く判定でき、降水量の多寡も機械的に精度良く判定できるから、いつでもリアルタイムに降水量の多寡とその降水形態とを判定して精度良い降水状況の把握を可能とし、ひいては、路面の降水状況を正確に把握しそれを基にして路面管理を無駄なく効率的に実施することなどが可能で、しかもそのような秀れた判定システムを従来例のアメダス観測機のように高いコストを要さずに安価に実現できる極めて実用性に秀れた画期的な技術を提供することを課題とする。
【0018】
また、前述の通り安価に実現できるから、それだけ、観測地点を多数設けることもコスト上容易で、このように観測地点を多数設けることで降水量の多寡とその降水形態などの降水状況を点的ではなく面的に判定し把握でき、例えば所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態との判定を実施することも容易に実現可能とする極めて実用性に秀れた画期的な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0020】
大気中の降雪粒aの有無若しくは多寡を光学的に検知する光学式降雪粒検知手段1と、測定面sに接触する水分量の変化を静電容量の変化として測定することでこの測定面sへの降水の有無若しくは多寡を検知する静電容量式降水検知手段2とを備え、前記光学式降雪粒検知手段1により検知する降雪粒aの有無若しくは多寡をデータA,前記静電容量式降水検知手段2により検知する測定面sへの降水の有無若しくは多寡をデータBとして、このデータAとデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とをこのデータAとデータBとの各組み合わせ毎に予め規定した判定基準を設定しておき、判定時には、前記光学式降雪粒検知手段1により検知したデータAと前記静電容量式降水検知手段2により検知したデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とを前記判定基準を参照して判定する判定手段を備えたことを特徴とする降水量・降水形態判定システムに係るものである。
【0021】
また、前記静電容量式降水検知手段2により前記測定面sへの降水の有無を検知し、前記降水が無い場合には降水量ゼロと判定し、前記降水が有る場合には前記光学式降雪粒検知手段1により降雪粒aの有無を検知し、前記降雪粒aが無い場合には降水形態を雨と判定して前記静電容量式降水検知手段2により検知したデータBからその降水量の多寡を判定し、前記降雪粒aが有る場合にはこの光学式降雪粒検知手段1により検知したデータAと前記静電容量式降水検知手段2により検知したデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とを前記判定基準を参照して判定するように前記判定手段を構成したことを特徴とする請求項1記載の降水量・降水形態判定システムに係るものである。
【0022】
また、前記光学式降雪粒検知手段1と静電容量式降水検知手段2とを一組の検知ユニットDとし、この検知ユニットDを所定の判定対照領域に複数設置して、この複数の各設置箇所に設置した各検知ユニットDにより検知したデータAとデータBとを基に前記判定基準を参照して各設置箇所における降水量の多寡とその降水形態とを判定する判定手段を備え、この各判定手段により判定した各設置箇所における降水量の多寡とその降水形態との判定データを収集してこの各検知ユニットDを複数設置した前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを判定するデータ収集判定手段を備えたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の降水量・降水形態判定システムに係るものである。
【0023】
また、前記複数の検知ユニットDにより前記データAとデータBとを時々刻々と検知し、この時々刻々と検知される前記データAとデータBとを基に前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを逐次判定するように前記データ収集判定手段を構成したことを特徴とする請求項3記載の降水量・降水形態判定システムに係るものである。
【0024】
また、前記複数の検知ユニットDにより時々刻々と検知される前記データAとデータBとを基に前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを前記データ収集判定手段により逐次判定し、この逐次判定した判定データから前記判定対照領域における降水分布とその降水形態の経時変化を把握して、この所定の判定対照領域における今後の降水分布とその降水形態とを予測する降水予測手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の降水量・降水形態判定システムに係るものである。
【0025】
また、気温測定手段を備え、請求項1〜5のいずれか1項に記載の降水量・降水形態判定システムにより判定した降雪量の有無若しくは多寡のデータと、前記気温測定手段により測定した気温のデータとの組み合わせに対応する路面の凍結状況をこの降雪量のデータと気温のデータとの各組み合わせ毎に予め規定した路面凍結状況判定基準を設定しておき、判定時には、検知した前記降雪量の有無若しくは多寡のデータと気温のデータとの組み合わせに対応する路面凍結状況を前記路面凍結状況判定基準を参照して判定する路面判定手段を備えたことを特徴とする路面凍結状況判定システムに係るものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明は上述のように構成したから、これまでは面倒な目視判定か、或いは温度条件に頼った精度の低い判定手法によって実施されていた降水形態(雨,雪,ミゾレ)の判定を、目視観測により人の手を煩わすことも無く機械的に、且つ温度条件は不要で、降水粒の有無若しくは多寡のデータと降水の有無若しくは多寡のデータとから降水量の多寡とその降水形態とを精度良く判定できる。
【0027】
また、このような判定を実施するための検知手段としては、降雪粒を光学的に検知する既存の光学式降雪粒検知手段や、静電容量の変化により測定面へ接触する水分量の変化を検知する既存の静電容量式降水検知手段というあくまで既存の検知手段を採用できる為、極端にコスト高となる心配は無いし、例えばアメダス観測機のような高価な装置に比して非常にコスト安に実現できる。
【0028】
よって、本発明は、安価で精度の良い降水量の多寡とその降水形態との判定を実施でき、例えば路面凍結の原因となる降水状況を正確に把握でき路面管理に極めて好適であるなど、高い実用価値を有する画期的な降水量・降水形態判定システムとなる。
【0029】
また、請求項2記載の発明においては、降水が無いことが検知された場合には降水の多寡や降水形態の検知など無駄な検知は実施せず、また、降水が有ることが検知されても降雪粒は無いことが検知された場合には、データA(降雪粒の有無若しくは多寡)の結果に関わりなく降水形態を雨と判定するなど、無駄な検知や判定を実施せず効率的にして確実に降水量の多寡とその降水形態とを判定できるものとなる。
【0030】
また、請求項3〜5記載の発明においては、所定の判定対照領域に設置した多数の検知ユニットと、それらにより検知し判定した降水量の多寡やその降水形態といった判定データを収集するデータ収集判定手段により、前記所定の判定対照領域における降水分布やその降水形態といった降水状況を、点的にではなく面的に判定し把握できる。
【0031】
しかも、例えば所定の判定対照領域に検知ユニットを密に多数設置すれば、局地性の高い降水状況をそれだけ密に、より精度良く把握することも可能で、また検知ユニットは既存の検知手段(市販の検知装置)で安価に実現できるから、コスト的にも検知ユニットを密に設置することが容易で、この点においても密で精度の良い面的な降水状況の判定・把握を容易に実現可能な一層秀れたものとなる。
【0032】
特に、請求項4,5記載の発明においては、所定の判定対照領域における降水分布やその降水形態といった降水状況を時系列的に判定でき、ひいてはこの降水状況の経時変化を時系列的に把握することも可能となるため、この降水状況の経時変化から、今後の降水分布やその降水形態の予測立ても非常に高精度に行うことができ、密で精度の良い降水予測を簡易に実現できる極めて秀れたものとなる。
【0033】
また、請求項6記載の発明においては、上述したような本発明の秀れた判定システムを利用して、例えば路面の面的な又は道路面に沿った線的な降水状況の判定を行うことで、路面凍結の原因となるこの路面への降水状況を正確に把握でき、更には今後の路面凍結状況の予測立てを行うことも容易に実現可能で、これらを基にして正確で効率的な路面管理(凍結防止剤の散布や融雪水の散水)を実施することができ、この種の路面管理に極めて好適な画期的で実用価値の極めて高い路面凍結状況判定システムとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0035】
本発明は、判定時に光学式降雪粒検知手段1と静電容量式降水検知手段2とにより検知して得られたデータを基にして降水量及び降水形態を判定する。
【0036】
詳述すると、光学式降雪粒検知手段1により、大気中の降雪粒aの有無若しくは多寡を光学的に検知し、この検知結果をデータAとする。
【0037】
また、静電容量式降水検知手段2により、測定面sに接触する水分量の変化を静電容量の変化として測定することでこの測定面sへの降水の有無若しくは多寡を検知し、この検知結果をデータBとする。
【0038】
本発明では、このデータAとデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とを予め規定した判定基準を設定している。尚、この判定基準は、例えば後述の実施例のように(例えば図1中に図示した判定テーブル(表)のように)、データA中の降雪粒aの多寡のデータを配する領域と、データB中の降雪面sへの降水の多寡のデータを配する領域と、この双方の領域の各組み合わせ毎に各々対応する降水量の多寡とその降水形態との判定データを配する領域とから成り、検知したデータAとデータBとの組み合わせに対応する領域を参照することで降水量の多寡とその降水形態との判定データが得られるように設定するなどすれば良い。
【0039】
従って、本発明は、従来から有る既存の光学式降雪粒検知手段1や静電容量式降水検知手段2を用いながら、これら検知手段から得られたデータA,データBを基に判定基準を参照するという従来までにはない手法を実施することで、例えば従来例のように温度の条件や目視観測に頼ることなく機械的に且つ精度良く降水量の多寡とその降水形態とを判定することを達成できることとなり、しかも各検知手段(光学式降雪粒検知手段1や静電容量式降水検知手段2)自体はあくまで既存品を採用できるから、著しく高コストとなる心配も無い(アメダス観測機のような高価な装置に比して非常にコスト安に実現可能なものである)。
【0040】
また、例えば、前記光学式降雪粒検知手段1と静電容量式降水検知手段2とを一組の検知ユニットDとし、この検知ユニットDを所定の判定対照領域に複数設置して、この複数の各設置箇所に設置した各検知ユニットDにより検知したデータAとデータBとを基に前記判定基準を参照して各設置箇所における降水量の多寡とその降水形態とを判定する判定手段を備え、この各判定手段により判定した各設置箇所における降水量の多寡とその降水形態との判定データを収集してこの各検知ユニットDを複数設置した前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを判定するデータ収集判定手段を備えたこととした場合には、各検知ユニットDで検知したデータを基に、前記データ収集判定手段によって所定の判定対照領域(観測地域)における降雪分布やその降水形態の判定を実施でき、この所定の判定対象領域における面的な降水状況の把握が可能となる。
【0041】
また、上述の通り、アメダス観測機のような高価な装置に比して本発明の検知ユニットDは安価に実現できるから、それだけこの検知ユニットDを所定の判定対象領域に密に多数設置することもコスト上容易であり、このように、密に降水量の多寡やその降水形態の判定を行うことで、局地性の高い降水状況をそれだけ密に精度良く把握することも容易に実現可能となる。
【0042】
また、例えば、前記複数の検知ユニットDにより前記データAとデータBとを時々刻々と検知し、この時々刻々と検知される前記データAとデータBとを基に前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを逐次判定するように前記データ収集判定手段を構成すれば、前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを逐次判定し解析することで前記判定対照領域における降水状況を面的に、且つ時系列的に把握することができる。
【0043】
従って、例えば、この逐次判定した判定データから前記判定対照領域における降水分布とその降水形態の経時変化を把握して、この所定の判定対照領域における今後の降水分布とその降水形態とを予測する降水予測手段を備えた構成とすれば、上述のように前記データ収集判定手段によって所定の判定対象領域における降水状況の経時変化を時系列的に正確に把握できるから、当然、この降水予測手段による今後の降水分布とその降水形態との予測も正確に立てることが可能となる。
【0044】
また、このように所定の判定対照領域における降水状況、更には今後の降水状況の予測を、例えば冬期の路面の凍結状況の把握や予測に利用することで、精度の良い効率的な路面管理を実施することも可能である。
【0045】
特に、例えば、気温測定手段を備え、請求項1〜5のいずれか1項に記載の降水量・降水形態判定システムにより判定した降雪量の有無若しくは多寡のデータと、前記気温測定手段により測定した気温のデータとの組み合わせに対応する路面の凍結状況をこの降雪量のデータと気温のデータとの各組み合わせ毎に予め規定した路面凍結状況判定基準を設定しておき、判定時には、検知した前記降雪量の有無若しくは多寡のデータと気温のデータとの組み合わせに対応する路面凍結状況を前記路面凍結状況判定基準を参照して判定する路面判定手段を備えた構成とすれば、本発明の降水量・降水形態判定システムに気温測定手段を組み合わせることで路面の降雪・気温データを例えば面的に且つ時系列的に把握するといったことも容易に実現可能で、例えば路面凍結状況の正確な把握や、また凍結状況の経時変化を把握して今後の路面凍結状況の予測立てなどを実施することも実現可能な極めて画期的な路面凍結状況判定システムを実現することも可能となる。
【実施例1】
【0046】
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
【0047】
本実施例は、大気中の降雪粒aの有無若しくは多寡を光学的に検知する光学式降雪粒検知手段1と、測定面sに接触する水分量の変化を静電容量の変化として測定することでこの測定面sへの降水の有無若しくは多寡を検知する静電容量式降水検知手段2とを備え、前記光学式降雪粒検知手段1により検知する降雪粒aの有無若しくは多寡をデータA,前記静電容量式降水検知手段2により検知する測定面sへの降水の有無若しくは多寡をデータBとして、このデータAとデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とをこのデータAとデータBとの各組み合わせ毎に予め規定した判定基準を設定しておき、判定時には、前記光学式降雪粒検知手段1により検知したデータAと前記静電容量式降水検知手段2により検知したデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とを前記判定基準を参照して判定する判定手段を備えた降水量・降水形態判定システムである。
【0048】
図1に図示した本実施例の光学式降雪粒検知手段1は、光を投光及び受光する投・受光部3を有するものであって、この投・受光部3から光(赤外線)を投光し、大気中の降雪粒a(雪片)に反射した反射光を前記投・受光部3で受光検知することで、前記降雪粒aの有無や多寡を検知するように構成した一般的な市販の光学式降雪粒検知機を採用している(降雪粒aの一つ一つをパルス数として検知する。この検知したパルス数が多い程降雪粒aが多いことになる)。
【0049】
また、図中,符号1sは、この光学式降雪粒検知機の稼動状態を走査する操作部や、検知結果をデジタル出力値として出力する出力部などを具備した制御部1sである。
【0050】
尚、これに限らず、例えば、投光部と受光部とを対向状態に設けて、投光部から受光部に光(赤外線)を投光し、途中で降雪粒aに遮光され透光部に到達しなかった光の数と、到達できた光の数とから降雪粒aの有無や多寡を検知するタイプの光学式降雪粒検知機など、本実施例の光学式降雪粒検知手段1と同様の機能を発揮し得るものであればどのようなものを採用しても良い。
【0051】
また、図1及び図2に図示した静電容量式降雪検知手段2は、PTFE基材4(ポリテトラフルオロエチレン基材、或いはテフロン(登録商標)基材)の裏側に櫛型電極5を形成し、この電極間に交流電界を印加し、PTFE基材4上に接触する水分量の変化を静電容量の変化として計測する既存の検知機を採用している。
【0052】
具体的には、図2に図示したように、PTFE基材4の側方より下部をアルミフレーム6で囲繞し、PTFE基材4の裏面には櫛型電極5を沿設状態に配し、アルミフレーム6で囲繞したスペースにはウレタン素材(絶縁体)を充填したウレタンモールド7を設けたものである。また、図中符号8は、PTFE基材4を加熱するヒータ8である。
【0053】
PTFE基材4の表面,即ち測定面sが乾燥状態では、櫛型電極5間の静電容量は前記PTFE基材4とウレタン素材の絶縁体(ウレタンモールド7)の誘電率で決定される。
【0054】
一方、降水によりPTFE基材4の表面に水分(水滴など)が接触することで前記誘電率が変化する。この誘電率変化、即ち、静電容量変化をインピーダンスを基本とした電圧変化として検出することで、前記測定面sへの降水の有無や多寡を検知するものである。
【0055】
尚、更に具体的に説明すると、内部回路では、前記電圧変化をADコンバータでCPUに取り込み、デジタル値(0〜255)として出力する。前記測定面sへの水分の接触(付着)量が多い程内部電圧が大きくなり、前記デジタル出力値は大きい数値となる。
【0056】
ちなみに水分といっても、測定面sに水滴が付着した場合の誘電率変化(静電容量変化)は大きいものの、降雪粒aそのものが測定面sに付着(積雪)してもその変化は殆ど生じない。その為、ヒータ8によりPTFE基材4を加熱し、測定面sに付着した降雪粒sは水滴に融解して測定するものである。
【0057】
本実施例では、この光学式降雪粒検知手段1と静電容量式降水検知手段2とを一組の検知ユニットDとしている。
【0058】
尚、この検知ユニットDは、路面(地表面)の降水状況を正確に検知できるよう、路面付近に設置するものとする。具体的には、図1に図示したように、光学式降雪粒検知手段1の投・受光部3は地表面から極端に上方に位置しない程度の高さ(例えば5〜6mの高さ)位置に設置する。また、路面に立設された既存の電信柱にこの投・受光部3を設置するなどしても良い。また、静電容量式降水検知手段2は、路面と同様の降水状態を検知できるように、路面近傍に測定面sを上向きにして設置する。図示した本実施例においては、この静電容量式降水検知手段2は、測定面sが測定したい路面(地表面)と略面一となるように路面に埋設状態に設けている。
【0059】
本実施例では、この検知ユニットDを、図3に図示したように、所定の判定対照領域に複数設置している。また、この複数の各設置箇所に設置した各検知ユニットDにより検知したデータAとデータBとを基に前記判定基準を参照して各設置箇所における降水量の多寡とその降水形態とを判定する判定手段を備えている。
【0060】
そして、データ収集判定手段を具備し、このデータ収集判定手段により、前記各判定手段により判定した各設置箇所における降水量の多寡とその降水形態との判定データを収集し、この各検知ユニットDが複数設置された前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを面的に判定するものである。
【0061】
具体的には、図3に図示したように、各設置箇所に設置された検知ユニットDには、検知した検知結果をデータに変換してデータ収集判定手段の収集されたデータを記録・保存及び解析するデータ解析手段(パソコン)へとデータ送信するデータ送信手段(PDF及びパケット通信機など)を具備している。
【0062】
従って、本実施例のデータ収集判定手段は、各検知ユニットD毎に具備してこの検知ユニットDで検知されたデータ(データA,データB)をデータ処理手段へと送信するデータ送信手段と、この各検知ユニットDから前記データ送信手段を介して送信されてきたデータから各検知ユニットDの設置箇所の降雪量の多寡とその降水形態とを判定する判定手段(パソコンによる処理)と、この判定手段を適宜な記録媒体に記録・保存及び所定の判定対照領域における降水分布やその降水形態を解析し出力するデータ処理手段(パソコン)とで構成されるものである。
【0063】
また、本実施例では、各検知ユニットDにより前記データAとデータBとを時々刻々と検知し、この時々刻々と検知される前記データAとデータBとを基に前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを逐次判定するように前記データ収集判定手段を構成している。
【0064】
尚、各検知ユニットDでは時々刻々と検知を行うが、この時々刻々とは、常時連続して検知を行う場合も含むし、例えば1分毎に断続して検知を行うなど所定時間毎に連続して検知を行う場合も含むものである。
【0065】
また、このように各検知ユニットDで時々刻々と検知した前記データAとデータBとは、上述のデータ送信手段(PDFやパケット通信機など)により逐次データ処理手段(パソコン)へとデータ送信される。そしてこれらデータを基にして、前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とをデータ処理手段(パソコン)に具備された判定手段により判定処理して、この逐次判定した判定データを適宜な保存媒体に記録・保存し、必要に応じて適宜データ取り出し(出力)可能としている。
【0066】
この時々刻々と記録された過去の降水状況のデータから、前記判定対照領域における降水分布とその降水形態の経時変化を把握して、この所定の判定対照領域における今後の降水分布とその降水形態とを予測する降水予測手段を備えている。具体的にはデータ処理手段(パソコン)によるデータ解析により降水予測を立てる。
【0067】
また、上記の通り記録・保存された過去の降水状況のデータに加え、逐次送られてくる検知ユニットDからのデータを基にしてリアルタイムに更新される最新の降水状況のデータも随時加味して、降水予測をリアルタイムに更新するように降水予測手段を構成している。
【0068】
以上のように構成した本実施例の前記判定手段による降水量の多寡とその降水形態との判定フローを、図4を基に説明する。
【0069】
先ず、検知ユニットDの静電容量式降水検知手段2により前記測定面sへの降水の有無を検知する。
【0070】
ここで、降水が無い場合には、降水量ゼロと判定し、検知・判定を終える。
【0071】
一方、降水が有る(測定面sへの水分の付着を検知した)場合には、続いて、光学式降雪粒検知手段1により降雪粒aの有無を検知する。
【0072】
ここで、前記降雪粒aが無い場合には、降水形態を降雨と判定し、前記静電容量式降水検知手段2により検知したデータBからその降水量の多寡を判定する。
【0073】
一方、降雪粒aが有る場合には、続いて、この光学式降雪粒検知手段1により検知したデータAと前記静電容量式降水検知手段2により検知したデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とを、前記判定基準を参照して判定する。具体的には、図4に図示した判定テーブルを参照して前記データAとデータBとから降水量の多寡とその降水形態とを判定する。
【0074】
この判定テーブルは、本実施例では、データA中の降雪粒aの多寡(パルス数の大,中,小)のデータを配する領域と、データB中の測定面sへの降水の多寡(静電容量の大,中,小)のデータを配する領域と、この双方の領域の各組み合わせ毎に各々対応する降水量の多寡とその降水形態との判定データ(A〜Eの5種類のいずれか一つ)を配する領域とから成り、検知したデータAとデータBとの組み合わせに対応する領域の判定データを参照することで、降水量の多寡とその降水形態との判定データが得られるように設定している。
【0075】
即ち、例えば、静電容量式降水検知手段2で検知した検知データが「小」で、光学式降雪粒検知手段1により検知したデータが「中」だった場合、判定データはB、即ち、降水形態は雪で、その降水量(降雪量)は4〜8cm程度と判定する。
【0076】
尚、図示した本実施例は、あくまでも本実施例の判定システムのモデル例に過ぎず、例えば図4に図示された判定テーブルは「大,中,小」「A〜E」の大雑把に分類されているが、セル数を増やし、より細分化した判定テーブルを設定しても良い。
【0077】
以上のようにして、各検知ユニットDで時々刻々と検知した前記データAとデータBとから各観測地点(検知ユニットD設置箇所)における降水量の多寡とその降水形態とを逐次判定し、この各検知ユニットDの判定データを解析して所定の判定対照領域における降水分布やその講師携帯を前記データ処理手段(パソコン)によりリアルタイムに解析・判定する。
【0078】
また、この時々刻々と記録された過去の降水状況のデータから、前記判定対照領域における降水分布とその降水形態の経時変化を把握して、この所定の判定対照領域における今後の降水分布とその降水形態とを降水予測手段により予測するものである。を備えている。具体的にはデータ処理手段(パソコン)によるデータ解析により降水予測をリアルタイムに立てる。
【0079】
よって、本実施例は、レーダーエコーのように降水粒の落下地点のズレによる観測地点のズレは生ぜず正確な判定が可能である。また、既存の検知装置やパソコンなどで比較的安価に実現可能なシステムであり、よって、コスト上、測定地点を多数設けることも容易である。
【0080】
以上から、本実施例は、例えば検知ユニットDを密に設置すれば、市町村レベルでの面的気象観測網を整備でき、除雪や路面管理を効率的に実施することでこれに関わる費用の低減化を図り得る。
【0081】
また、密な観測地点による細かい観測ネットワークを構築でき、精度の高い降雨・降雪予測システムの構築を容易に図り得ると共に、それらを民間レベルでリアルタイムにデータ利用できる極めて便利なシステムも容易に実現可能である。
【実施例2】
【0082】
本発明の具体的な実施例2について図面に基づいて説明する。
【0083】
実施例1に係る降水量・降水形態判定システムに、更に気温測定手段を備えた路面凍結状況判定システムである。
【0084】
具体的には、降水量・降水形態判定システムにより判定した降雪量の有無若しくは多寡のデータと、前記気温測定手段により測定した気温のデータとの組み合わせに対応する路面の凍結状況をこの降雪量のデータと気温のデータとの各組み合わせ毎に予め規定した路面凍結状況判定基準を設定しておき、判定時には、検知した前記降雪量の有無若しくは多寡のデータと気温のデータとの組み合わせに対応する路面凍結状況を前記路面凍結状況判定基準を参照して判定する路面判定手段を備えたものである。
【0085】
前記気温測定手段は、検知ユニットDを設置する各設置箇所毎に夫々設け、各測定地点における地毎に前記気温測定手段により気温を測定する。
【0086】
また、この気温測定手段により測定した気温のデータは、上述のデータ送信手段によりデータ解析手段(パソコン)へと送信し、前記降水状況のデータと共に解析する。
【0087】
本実施例の路面凍結状況判定基準は、図5に図示した路面凍結状況判定テーブルに拠るものである。
【0088】
図5に図示した路面凍結状況判定テーブルは、上述した実施例1の降水量・降水形態判定システムを使用して得られた降水状況のデータ、具体的には、降雪量のデータを配する領域と、前記気温判定手段によって検知した気温のデータを配する領域と、この双方の領域の各組み合わせ毎に各々対応する路面凍結状況を配する領域とから成るものである。前記降雪量のデータと、気温のデータBとの組み合わせに対応する領域の判定データを参照することで、その降雪条件と温度条件に対応する路面凍結状況の判定データが得られるように設定している。
【0089】
尚、図6は、従来の路面凍結状況判定テーブルであって、気温の条件は細かく細分化されているが、降雪量の条件が降雪が有るか否かの2パターンしかない為、大雑把な判定しか達成できないものである。
【0090】
以上、本実施例は、降水状況だけで無く、気温測定手段により気温データを時系列的、面的に把握し、それらをデータ解析手段で解析して面的な、或いは道路に沿った線的な路面凍結状況のリアルタイムでの判定及び把握が可能で、これらデータを基にした今後の路面の凍結状況の予測なども容易に実現可能とする画期的なものである。
【0091】
尚、本発明は、実施例1,2に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】実施例1に係る降水量・降水形態判定システムの検知ユニットDを示す説明斜視図である。
【図2】実施例1に係る降水量・降水形態判定システムの静電容量式降水検知手段2の説明正断面図である。
【図3】実施例1に係る降水量・降水形態判定システムの使用態様説明図である。
【図4】実施例1に係る降水量・降水形態判定システムの判定フローを示す図である。
【図5】実施例2に係る路面凍結状況判定システムの路面状況判定基準を示す図である。
【図6】従来の路面凍結状況判定基準を示す図である。
【符号の説明】
【0093】
1 光学式降雪粒検知手段
2 静電容量式降水検知手段
D 検知ユニット
a 降雪粒
s 測定面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大気中の降雪粒の有無若しくは多寡を光学的に検知する光学式降雪粒検知手段と、測定面に接触する水分量の変化を静電容量の変化として測定することでこの測定面への降水の有無若しくは多寡を検知する静電容量式降水検知手段とを備え、前記光学式降雪粒検知手段により検知する降雪粒の有無若しくは多寡をデータA,前記静電容量式降水検知手段により検知する測定面への降水の有無若しくは多寡をデータBとして、このデータAとデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とをこのデータAとデータBとの各組み合わせ毎に予め規定した判定基準を設定しておき、判定時には、前記光学式降雪粒検知手段により検知したデータAと前記静電容量式降水検知手段により検知したデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とを前記判定基準を参照して判定する判定手段を備えたことを特徴とする降水量・降水形態判定システム。
【請求項2】
前記静電容量式降水検知手段により前記測定面への降水の有無を検知し、前記降水が無い場合には降水量ゼロと判定し、前記降水が有る場合には前記光学式降雪粒検知手段により降雪粒の有無を検知し、前記降雪粒が無い場合には降水形態を雨と判定して前記静電容量式降水検知手段により検知したデータBからその降水量の多寡を判定し、前記降雪粒が有る場合にはこの光学式降雪粒検知手段により検知したデータAと前記静電容量式降水検知手段により検知したデータBとの組み合わせに対応する降水量の多寡とその降水形態とを前記判定基準を参照して判定するように前記判定手段を構成したことを特徴とする請求項1記載の降水量・降水形態判定システム。
【請求項3】
前記光学式降雪粒検知手段と静電容量式降水検知手段とを一組の検知ユニットとし、この検知ユニットを所定の判定対照領域に複数設置して、この複数の各設置箇所に設置した各検知ユニットにより検知したデータAとデータBとを基に前記判定基準を参照して各設置箇所における降水量の多寡とその降水形態とを判定する判定手段を備え、この各判定手段により判定した各設置箇所における降水量の多寡とその降水形態との判定データを収集してこの各検知ユニットを複数設置した前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを判定するデータ収集判定手段を備えたことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の降水量・降水形態判定システム。
【請求項4】
前記複数の検知ユニットにより前記データAとデータBとを時々刻々と検知し、この時々刻々と検知される前記データAとデータBとを基に前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを逐次判定するように前記データ収集判定手段を構成したことを特徴とする請求項3記載の降水量・降水形態判定システム。
【請求項5】
前記複数の検知ユニットにより時々刻々と検知される前記データAとデータBとを基に前記所定の判定対照領域における降水分布とその降水形態とを前記データ収集判定手段により逐次判定し、この逐次判定した判定データから前記判定対照領域における降水分布とその降水形態の経時変化を把握して、この所定の判定対照領域における今後の降水分布とその降水形態とを予測する降水予測手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の降水量・降水形態判定システム。
【請求項6】
気温測定手段を備え、請求項1〜5のいずれか1項に記載の降水量・降水形態判定システムにより判定した降雪量の有無若しくは多寡のデータと、前記気温測定手段により測定した気温のデータとの組み合わせに対応する路面の凍結状況をこの降雪量のデータと気温のデータとの各組み合わせ毎に予め規定した路面凍結状況判定基準を設定しておき、判定時には、検知した前記降雪量の有無若しくは多寡のデータと気温のデータとの組み合わせに対応する路面凍結状況を前記路面凍結状況判定基準を参照して判定する路面判定手段を備えたことを特徴とする路面凍結状況判定システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−122133(P2008−122133A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−303765(P2006−303765)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(000243881)名古屋電機工業株式会社 (107)
【出願人】(597108833)株式会社アルゴス (11)
【Fターム(参考)】