除湿機
【課題】デシカント式の除湿機であって、吸着素子の保持枠をヒータの輻射熱から保護する除湿機を提供する。
【解決手段】除湿ユニット3は、吸着素子31で吸着した水分をヒータ32によって加熱して回収する。吸着素子31を保持する保持枠310の側面には、ヒータ32の輻射熱を遮るように仕切板37が対向し、仕切板37の平面部371が最も近接している。また、仕切板37の凹溝372が平面部371と連続的に繋がっており、平面部371よりも保持枠310の側面から離れている。凹溝372は、第1ヒータ321に近いので温度は最も高くなるが、保持枠310から離れているので保持枠が熱損傷することは防止される。
【解決手段】除湿ユニット3は、吸着素子31で吸着した水分をヒータ32によって加熱して回収する。吸着素子31を保持する保持枠310の側面には、ヒータ32の輻射熱を遮るように仕切板37が対向し、仕切板37の平面部371が最も近接している。また、仕切板37の凹溝372が平面部371と連続的に繋がっており、平面部371よりも保持枠310の側面から離れている。凹溝372は、第1ヒータ321に近いので温度は最も高くなるが、保持枠310から離れているので保持枠が熱損傷することは防止される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、除湿機として、吸着素子を利用したものが広く普及している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の除湿機は、回転する円板状の吸着素子で空気中の水分を吸着させた後、その吸着素子をヒータで加熱して水分を放出させ回収するデシカント式の除湿機である。
【0003】
上記のような除湿機では、ヒータが吸着素子に近接しているため、吸着素子を保持する保持枠がヒータの輻射熱で変形する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、デシカント式の除湿機であって、吸着素子の保持枠をヒータの輻射熱から保護する除湿機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る除湿機は、吸着部材で吸着した水分をヒータによって加熱して回収するデシカント式の除湿機であって、保持枠と第1部材とを備えている。保持枠は、吸着部材を保持する。第1部材は、吸着部材とヒータとの間に配置され、ヒータから保持枠への輻射熱を遮る。また、第1部材は、開口と、近接部と、遠隔部と、段差部とを有している。開口は、ヒータから吸着素子の側面へ照射される輻射熱を通す。近接部は、保持枠の側面と近接する。遠隔部は、近接部と連続的に繋がり近接部よりも保持枠の側面から離れ、且つ近接部よりもヒータに近い。段差部は、遠隔部と繋がり、開口の周囲に設けられ、吸着部材側に隆起している。
【0006】
この除湿機では、近接部及び遠隔部ともに保持枠をヒータの輻射熱から保護している。また、保持枠の側面から離れた遠隔部は、第1部材の表面積を拡大し熱を拡散させており、第1部材の局部的温度上昇を防止している。
【0007】
また、遠隔部はヒータに近いので温度は最も高くなるが、保持枠から離れているので保持枠が熱損傷することは防止される。
【0008】
本発明の第2観点に係る除湿機は、第1観点に係る除湿機であって、遠隔部が、プレス加工によって断面が凹状に成形されている。この除湿機では、第1部材の近接部と遠隔部とが一体成形されるので加工コストが低減される。
【0009】
本発明の第3観点に係る除湿機は、第2観点に係る除湿機であって、第1部材が、ヒータと対向する開口をさらに有している。遠隔部は、開口の周囲に設けられている。この除湿機では、第1部材の遠隔部がヒータの位置決めとして利用されるので、第1部材とヒータとの組立てが容易になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1観点に係る除湿機では、近接部及び遠隔部ともに保持枠をヒータの輻射熱から保護している。また、保持枠の側面から離れた遠隔部は、第1部材の表面積を拡大し熱を拡散させており、第1部材の局部的温度上昇を防止している。また、遠隔部はヒータに近いので温度は最も高くなるが、保持枠から離れているので保持枠が熱損傷することは防止される。
【0011】
本発明の第2観点に係る除湿機では、第1部材の近接部と遠隔部とが一体成形されるので加工コストが低減される。
【0012】
本発明の第3観点に係る除湿機では、第1部材の遠隔部がヒータの位置決めとして利用されるので、第1部材とヒータとの組立てが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る除湿機を備えた空気調和機の斜視図。
【図2】空気調和機の本体上部の斜視図。
【図3】空気調和機から空気清浄ユニットを取り外した状態の斜視図。
【図4】除湿ユニットの斜視図。
【図5】除湿ユニットをヒータ側から視た正面図。
【図6】空気調和機から水タンクと気化素子とを引き出した状態の斜視図。
【図7】加湿ユニットの斜視図。
【図8】図6の空気流れの下流側から視た加湿ユニットの斜視図。
【図9】操作パネルの斜視図。
【図10】吸着素子、ヒータ及び第2送風管から成る組立品の斜視図。
【図11】図10の組立品の分解斜視図。
【図12】吸着素子側から視た仕切板の斜視図。
【図13】図5のA−A線における断面図。
【図14】図13のB部の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0015】
<空気調和機の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る除湿機を搭載した空気調和機の斜視図である。図1において、空気調和機1では、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5及び制御部6が、本体10に収納されている。本実施形態では、ユーザーが容易に空気調和機1を移動させることができるように、本体10の側面上部には取っ手7が設けられ、本体10の下面(室内の床面と対向する面)に、キャスター8が設けられている。
【0016】
送風機5は、本体10に対して空気清浄ユニット2と反対側に位置しており、空気清浄ユニット2側から視たとき、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5の順で並んでいる。送風機5が稼働しているとき、空気が空気清浄ユニット2側から吸い込まれて、除湿ユニット3を通過した後に加湿ユニット4を通過し送風機5に至る空気風路Aが形成される。
【0017】
図2は、空気調和機の本体上部の斜視図である。図2において、本体10の上部には吹出口11が設けられており、空気流路Aを経て浄化され調湿された空気が吹出口11から吹き出される。空気の吹き出し方向は、吹出口11の開口部に設置されたルーバー12によって変更することができる。
【0018】
ルーバー12は、仕切羽根120と、第1風向調整羽根121と、第2風向調整羽根122とを有している。第1風向調整羽根121及び第2風向調整羽根122は、仕切羽根120と交差し、且つ鉛直方向に対して傾斜自在に仕切羽根120に支持されている。ルーバー12は、ステッピングモータ19によって駆動される。図1では、ルーバー12が閉じた状態であるが、運転を開始するとステッピングモータ19によって自動的に真上に開く。
【0019】
さらに、本体10の上部には操作パネル60(図1参照)が設けられており、カバー13によって保護されている。その操作パネル60の下方に制御部6(図1参照)が位置しており、操作パネル60から入力される信号に基づいて、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5及びルーバー12が制御される。運転モードは、操作パネル60上の運転切換ボタンによって切り替えられる。
【0020】
<空気清浄ユニット2>
図3は、空気調和機から空気清浄ユニットを取り外した斜視図である。図3において、空気清浄ユニット2は、カバー21と、フィルタ22と、脱臭触媒23と、ホコリセンサー24と、ニオイセンサー25とを有している。フィルタ22と脱臭触媒23は、本体10に設けられた収納部20に脱着可能に収納されており、脱臭触媒23がフィルタ22の空気流下流側に位置する。
【0021】
脱臭触媒23は、フィルタ22を通過してきた空気から臭いや有害ガスを吸着し、分解する。ホコリセンサー24は、本体10の側面上部に設けられ、ニオイセンサー25は、収納部20の上方に設けられている。
【0022】
<除湿ユニット3>
図4は、除湿ユニットの斜視図である。図4において、除湿ユニット3は、吸着素子31、ヒータ32、再生ファン33、送風管34及び熱交換部35を有している。吸着素子31は、ハニカム構造体であり、ゼオライト粉末、バインダー及び膨張剤を混合して練り上げた材料によって円板状で多孔質に成形されている。バインダーは、例えば、変性PPE、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂から選択される。膨張剤は、ハニカム構造体の成形時に膨張し無数の気泡を形成する。このため、吸着素子31は、水分に対して高い吸着性を有している。
【0023】
ヒータ32は、空気流路Aに対して吸着素子31の下流側の側面と対向する場所に配置されており、吸着素子31の側面の6分の1程度を覆うことができる扇形の取付部材によって取り付けられている。
【0024】
再生ファン33は、吸着素子31の吸着性能を再生させる送風機であり、吸着素子31の上方から空気流路Aに対して吸着素子31の下流側へ突出するように取り付けられている。ヒータ32と再生ファン33とは空気の流通ができるように第1送風管34aによって連絡されている。再生ファン33の稼働によって発生する空気は、第1送風管34aを通ってヒータ32に至り、そこで加熱されて高温空気となる。
【0025】
送風管34は、第1送風管34a、第2送風管34b、第3送風管34c及び第4送風管34dから成る。ヒータ32によって加熱された高温空気は、対向する吸着素子31の側面から吸着素子31の厚み方向に沿って進み、反対側の側面から出てくる。吸着素子31の高温空気が通過した領域は、高温空気に加熱されて水分を高温空気へ放出する。
【0026】
吸着素子31を通過した高温空気は、高温高湿空気となって第2送風管34bに入る。第2送風管34bは、吸着素子31を通過してきた高温高湿空気を完全に回収できるように、空気流路Aに対して吸着素子31の上流側の側面を覆うように配置されている。第2送風管34bは、外形が扇形であって、側面の4分の1程度を覆っている。
【0027】
第3送風管34cは、第2送風管34bから流れてくる高温高湿空気を、吸着素子31の径方向外側の外周に沿って流す。第3送風管34cには、空気流路Aと同じ方向に貫通する複数の長孔35aが設けられており、空気流路Aを流れる空気がその長孔35aを通過する。第3送風管34c内を流れる高温高湿空気は、長孔35aの内壁面に接触しながら流れているので、長孔35aを通過する空気は、高温高湿空気から熱量を奪う。このため、長孔35aの内壁面に接触した高温高湿空気は冷却され、長孔35aの内壁面は結露する。結露水は所定の出口を通過し、下方に配置された水タンクへ入る。
【0028】
第4送風管34dは、第3送風管34cと再生ファン33とを連絡している。第3送風管34cを流れる高温高湿空気は、複数の長孔35aの壁面に接触して熱量と水分を奪われた後に、第4送風管34dを通って再生ファン33に吸い込まれる。
【0029】
図5は、除湿ユニットをヒータ側から視た正面図である。図5において、除湿ユニット3は、駆動モータ36をさらに有している。駆動モータ36は、ピニオン歯車361を有しており、吸着素子31の外周には、ピニオン歯車361と噛み合う従動歯車311が設けられている。駆動モータ36が稼働している間、吸着素子31は回転しており、空気流路Aを通過する空気と接触して水分を吸着し、ヒータ32と対向する位置でその水分を放出し、再び空気流路Aを通過する空気と接触する。このため、吸着素子31は、水分の吸着と放出を繰り返すことができる。
【0030】
また、ヒータ32は、図5正面視の前後方向に並んで配置される第1ヒータ321と第2ヒータ322とを有している。第1ヒータ321は、吸着素子31に近い側に位置し、消費電力は320Wである。第2ヒータ322は、第1ヒータ321よりも吸着素子31から遠い側に位置し、消費電力は180Wである。
【0031】
<加湿ユニット4>
図6は、空気調和機の本体から水タンクと気化素子とを引き出した状態の斜視図であり、図7は、加湿ユニットの斜視図である。図6、図7において、加湿ユニット4は、水タンク40、気化素子41、水車42及び駆動部43を有している。水タンク40は、空気流路Aを通る空気に与える水分の水源であり、本体10に脱着可能に収納されている。水タンク40内の水が不足している場合は、ユーザーによって本体10の引き出し口14から引き出されて、水が補充される。
【0032】
気化素子41は、不織布で円板状に成形され、回転することによって水タンク40から送られてくる水を蒸発させる気化部材である。気化素子41は外周に第1歯車411を有しており、第1歯車411は駆動部43によって回転する。気化素子41は、水タンク40の満水時の水位よりも上方に配置されているので、水タンク40内の水とは直接接触していない。水量センサー44は、水タンク40の水量を検知するセンサーであり、水タンク40の満水状態及び渇水状態を未然に防止するために設けられている。
【0033】
図8は、図7の空気流れの下流側から視た加湿ユニットの斜視図である。図8において、水車42は、水タンク40に回転可能に支持されており、水タンク40内の水を汲み上げて気化素子41に向って放出する。
【0034】
水車42は、回転することによって、凹部421aが順番に水タンク40の水中を通過して上昇してくる。凹部421aが浸水したとき、内部へ水が入るので、水中から出てきた凹部421aの内部は水で満たされている。
【0035】
凹部421aが最上位置に近づくにしたがって、凹部421a内の水は徐々に流出し、最上位置を通過したときにほぼ全ての水が流出する。水は、流出する際に重力によってある程度の勢いが付加されているので、凹部421aと近接している気化素子41の側面に向って流出する。
【0036】
水タンク40は、引き出し式の第1扉10aを引き出すことによって本体10の引き出し口14から取り出すことができ、気化素子41は、回転式の第2扉10bを開けることによって、本体10の取り出し口15から取り出すことができる。これによって、ユーザーは、水タンク40を取り出して、水の補給や、水タンク40及び水車42の洗浄を行うことができ、また、気化素子41を取り出して交換することもできる。
【0037】
<操作パネル60>
図9は、操作パネルの斜視図である。図9において、操作パネル60上には、運転入/切ボタン61、運転切換ボタン62、風量選択ボタン63、湿度選択ボタン64、コース選択ボタン65、タイマー選択ボタン66、オートルーバーボタン67、及びおすすめボタン68が設けられており、各ボタンを押すことによって、押されたボタンに対応した信号が、操作パネル60の下方に配置された制御部6に入力される。なお、制御部6は、マイコンとメモリを内蔵している。
【0038】
例えば、運転入/切ボタン61は、空気調和機1への電源供給をオン・オフするボタンであり、電源プラグをコンセントに差し込んだ後、押されると運転を開始し、再度押されると運転を停止する。また、運転切換ボタン62は、運転モードを選択するボタンであり、「空気清浄」、「加湿」及び「除湿」のいずれか1つを選択することができる。
【0039】
以上が、除湿ユニット3を搭載した空気調和機1の全体構成であるが、除湿ユニット3の欄で説明しきれなかったヒータ32の周辺について、以下で詳細に説明する。
【0040】
<除湿ユニット3のヒータ32周辺>
図10は、吸着素子、ヒータ及び第2送風管から成る組立品の斜視図である。図10において、吸着素子31は、ヒータ32と第2送風管34bとで挟まれている。ヒータ32は、外形が扇形のケース32aと、ケース32aを囲む扇形のフランジ32bとを有し、内部に第1ヒータ321及び第2ヒータ322(図5参照)が収納されている。ケース32aの側面には空気導入口32cが形成されており、この空気導入口32cに第1送風管34aが接続される。
【0041】
図11は、図10の組立品の分解斜視図である。図11において、仕切板37が、吸着素子31とヒータ32との間に配置されている。仕切板37の輪郭は、ヒータ32のフランジ32bの輪郭とほぼ同じ扇形であり、中央部に扇形の開口37aが形成されている。第1ヒータ321及び第2ヒータ322の輻射熱は、この開口37aを通って吸着素子31の側面に照射される。フランジ32b及び仕切板37は、扇形の中心部および外径方向の周縁部にネジ孔を有しており、共にこのネジ孔を介して第2送風管34bにネジ止めされる。
【0042】
図12は、吸着素子側から視た仕切板の斜視図である。なお、図12において、仕切板37の可視平面はヒータ32側であり、不可視の平面は吸着素子31側にある。仕切板37は、平面部371、凹溝372及び段差部373を有している。平面部371は、ヒータ32のフランジ32bと接触する。段差部373は、開口37aを囲み吸着素子31側へ隆起している。凹溝372は、段差部373の外径方向の周縁部の根元に形成されており、ヒータ32側に窪んでいる。凹溝372と段差部373との位置関係について図13を用いて説明する。
【0043】
図13は、図5のA−A線における断面図である。図13において、平面部371は、吸着素子31の保持枠310の側面に接近している。凹溝372は、平面部371と隣接しヒータ32側へ窪むように、即ち、保持枠310の側面から離れるように窪んでいる。段差部373は、凹溝372と繋がるとともに、凹溝372の窪み方向とは反対方向、即ち、吸着素子31に近接するように隆起している。仕切板37の平面部371、凹溝372及び段差部373は、プレス加工によって一体成形されている。
【0044】
図14は、図13のB部の拡大図である。図14において、凹溝372は、第1ヒータ321に近接しており高温となるが、吸着素子31の保持枠310から離れるように窪んでいるので、高温の凹溝372が保持枠310に熱的損傷を与えることはない。また、凹溝372は、仕切板37の表面積を拡大し熱を拡散させており、仕切板37の局部的温度上昇を防止している。
【0045】
<特徴>
除湿ユニット3は、吸着素子31で吸着した水分をヒータ32によって加熱して回収する。吸着素子31を保持する保持枠310の側面には、ヒータ32の輻射熱を遮るように仕切板37が対向し、仕切板37の平面部371が最も近接している。また、仕切板37の凹溝372が平面部371と連続的に繋がっており、平面部371よりも保持枠310の側面から離れている。凹溝372は、第1ヒータ321に近いので温度は最も高くなるが、保持枠310から離れているので保持枠が熱損傷することは防止される。
【0046】
<変形例>
凹溝372は、開口37aを囲むように設けられてもよい。そうすることによって、仕切板37の凹溝372がヒータ32の位置決めとして利用されるので、仕切板37とヒータ32との組立てが容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように、本発明によれば、吸着部材で吸着した水分をヒータによって加熱して回収するデシカント式の除湿機に有用である。
【符号の説明】
【0048】
3 除湿ユニット
31 吸着素子
32 ヒータ
37 仕切板(第1部材)
37a 開口
310 保持枠
371 平面部(近接部)
372 凹溝(遠隔部)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】特開2003−38930号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、除湿機として、吸着素子を利用したものが広く普及している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の除湿機は、回転する円板状の吸着素子で空気中の水分を吸着させた後、その吸着素子をヒータで加熱して水分を放出させ回収するデシカント式の除湿機である。
【0003】
上記のような除湿機では、ヒータが吸着素子に近接しているため、吸着素子を保持する保持枠がヒータの輻射熱で変形する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、デシカント式の除湿機であって、吸着素子の保持枠をヒータの輻射熱から保護する除湿機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る除湿機は、吸着部材で吸着した水分をヒータによって加熱して回収するデシカント式の除湿機であって、保持枠と第1部材とを備えている。保持枠は、吸着部材を保持する。第1部材は、吸着部材とヒータとの間に配置され、ヒータから保持枠への輻射熱を遮る。また、第1部材は、開口と、近接部と、遠隔部と、段差部とを有している。開口は、ヒータから吸着素子の側面へ照射される輻射熱を通す。近接部は、保持枠の側面と近接する。遠隔部は、近接部と連続的に繋がり近接部よりも保持枠の側面から離れ、且つ近接部よりもヒータに近い。段差部は、遠隔部と繋がり、開口の周囲に設けられ、吸着部材側に隆起している。
【0006】
この除湿機では、近接部及び遠隔部ともに保持枠をヒータの輻射熱から保護している。また、保持枠の側面から離れた遠隔部は、第1部材の表面積を拡大し熱を拡散させており、第1部材の局部的温度上昇を防止している。
【0007】
また、遠隔部はヒータに近いので温度は最も高くなるが、保持枠から離れているので保持枠が熱損傷することは防止される。
【0008】
本発明の第2観点に係る除湿機は、第1観点に係る除湿機であって、遠隔部が、プレス加工によって断面が凹状に成形されている。この除湿機では、第1部材の近接部と遠隔部とが一体成形されるので加工コストが低減される。
【0009】
本発明の第3観点に係る除湿機は、第2観点に係る除湿機であって、第1部材が、ヒータと対向する開口をさらに有している。遠隔部は、開口の周囲に設けられている。この除湿機では、第1部材の遠隔部がヒータの位置決めとして利用されるので、第1部材とヒータとの組立てが容易になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1観点に係る除湿機では、近接部及び遠隔部ともに保持枠をヒータの輻射熱から保護している。また、保持枠の側面から離れた遠隔部は、第1部材の表面積を拡大し熱を拡散させており、第1部材の局部的温度上昇を防止している。また、遠隔部はヒータに近いので温度は最も高くなるが、保持枠から離れているので保持枠が熱損傷することは防止される。
【0011】
本発明の第2観点に係る除湿機では、第1部材の近接部と遠隔部とが一体成形されるので加工コストが低減される。
【0012】
本発明の第3観点に係る除湿機では、第1部材の遠隔部がヒータの位置決めとして利用されるので、第1部材とヒータとの組立てが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る除湿機を備えた空気調和機の斜視図。
【図2】空気調和機の本体上部の斜視図。
【図3】空気調和機から空気清浄ユニットを取り外した状態の斜視図。
【図4】除湿ユニットの斜視図。
【図5】除湿ユニットをヒータ側から視た正面図。
【図6】空気調和機から水タンクと気化素子とを引き出した状態の斜視図。
【図7】加湿ユニットの斜視図。
【図8】図6の空気流れの下流側から視た加湿ユニットの斜視図。
【図9】操作パネルの斜視図。
【図10】吸着素子、ヒータ及び第2送風管から成る組立品の斜視図。
【図11】図10の組立品の分解斜視図。
【図12】吸着素子側から視た仕切板の斜視図。
【図13】図5のA−A線における断面図。
【図14】図13のB部の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0015】
<空気調和機の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る除湿機を搭載した空気調和機の斜視図である。図1において、空気調和機1では、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5及び制御部6が、本体10に収納されている。本実施形態では、ユーザーが容易に空気調和機1を移動させることができるように、本体10の側面上部には取っ手7が設けられ、本体10の下面(室内の床面と対向する面)に、キャスター8が設けられている。
【0016】
送風機5は、本体10に対して空気清浄ユニット2と反対側に位置しており、空気清浄ユニット2側から視たとき、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5の順で並んでいる。送風機5が稼働しているとき、空気が空気清浄ユニット2側から吸い込まれて、除湿ユニット3を通過した後に加湿ユニット4を通過し送風機5に至る空気風路Aが形成される。
【0017】
図2は、空気調和機の本体上部の斜視図である。図2において、本体10の上部には吹出口11が設けられており、空気流路Aを経て浄化され調湿された空気が吹出口11から吹き出される。空気の吹き出し方向は、吹出口11の開口部に設置されたルーバー12によって変更することができる。
【0018】
ルーバー12は、仕切羽根120と、第1風向調整羽根121と、第2風向調整羽根122とを有している。第1風向調整羽根121及び第2風向調整羽根122は、仕切羽根120と交差し、且つ鉛直方向に対して傾斜自在に仕切羽根120に支持されている。ルーバー12は、ステッピングモータ19によって駆動される。図1では、ルーバー12が閉じた状態であるが、運転を開始するとステッピングモータ19によって自動的に真上に開く。
【0019】
さらに、本体10の上部には操作パネル60(図1参照)が設けられており、カバー13によって保護されている。その操作パネル60の下方に制御部6(図1参照)が位置しており、操作パネル60から入力される信号に基づいて、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5及びルーバー12が制御される。運転モードは、操作パネル60上の運転切換ボタンによって切り替えられる。
【0020】
<空気清浄ユニット2>
図3は、空気調和機から空気清浄ユニットを取り外した斜視図である。図3において、空気清浄ユニット2は、カバー21と、フィルタ22と、脱臭触媒23と、ホコリセンサー24と、ニオイセンサー25とを有している。フィルタ22と脱臭触媒23は、本体10に設けられた収納部20に脱着可能に収納されており、脱臭触媒23がフィルタ22の空気流下流側に位置する。
【0021】
脱臭触媒23は、フィルタ22を通過してきた空気から臭いや有害ガスを吸着し、分解する。ホコリセンサー24は、本体10の側面上部に設けられ、ニオイセンサー25は、収納部20の上方に設けられている。
【0022】
<除湿ユニット3>
図4は、除湿ユニットの斜視図である。図4において、除湿ユニット3は、吸着素子31、ヒータ32、再生ファン33、送風管34及び熱交換部35を有している。吸着素子31は、ハニカム構造体であり、ゼオライト粉末、バインダー及び膨張剤を混合して練り上げた材料によって円板状で多孔質に成形されている。バインダーは、例えば、変性PPE、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂から選択される。膨張剤は、ハニカム構造体の成形時に膨張し無数の気泡を形成する。このため、吸着素子31は、水分に対して高い吸着性を有している。
【0023】
ヒータ32は、空気流路Aに対して吸着素子31の下流側の側面と対向する場所に配置されており、吸着素子31の側面の6分の1程度を覆うことができる扇形の取付部材によって取り付けられている。
【0024】
再生ファン33は、吸着素子31の吸着性能を再生させる送風機であり、吸着素子31の上方から空気流路Aに対して吸着素子31の下流側へ突出するように取り付けられている。ヒータ32と再生ファン33とは空気の流通ができるように第1送風管34aによって連絡されている。再生ファン33の稼働によって発生する空気は、第1送風管34aを通ってヒータ32に至り、そこで加熱されて高温空気となる。
【0025】
送風管34は、第1送風管34a、第2送風管34b、第3送風管34c及び第4送風管34dから成る。ヒータ32によって加熱された高温空気は、対向する吸着素子31の側面から吸着素子31の厚み方向に沿って進み、反対側の側面から出てくる。吸着素子31の高温空気が通過した領域は、高温空気に加熱されて水分を高温空気へ放出する。
【0026】
吸着素子31を通過した高温空気は、高温高湿空気となって第2送風管34bに入る。第2送風管34bは、吸着素子31を通過してきた高温高湿空気を完全に回収できるように、空気流路Aに対して吸着素子31の上流側の側面を覆うように配置されている。第2送風管34bは、外形が扇形であって、側面の4分の1程度を覆っている。
【0027】
第3送風管34cは、第2送風管34bから流れてくる高温高湿空気を、吸着素子31の径方向外側の外周に沿って流す。第3送風管34cには、空気流路Aと同じ方向に貫通する複数の長孔35aが設けられており、空気流路Aを流れる空気がその長孔35aを通過する。第3送風管34c内を流れる高温高湿空気は、長孔35aの内壁面に接触しながら流れているので、長孔35aを通過する空気は、高温高湿空気から熱量を奪う。このため、長孔35aの内壁面に接触した高温高湿空気は冷却され、長孔35aの内壁面は結露する。結露水は所定の出口を通過し、下方に配置された水タンクへ入る。
【0028】
第4送風管34dは、第3送風管34cと再生ファン33とを連絡している。第3送風管34cを流れる高温高湿空気は、複数の長孔35aの壁面に接触して熱量と水分を奪われた後に、第4送風管34dを通って再生ファン33に吸い込まれる。
【0029】
図5は、除湿ユニットをヒータ側から視た正面図である。図5において、除湿ユニット3は、駆動モータ36をさらに有している。駆動モータ36は、ピニオン歯車361を有しており、吸着素子31の外周には、ピニオン歯車361と噛み合う従動歯車311が設けられている。駆動モータ36が稼働している間、吸着素子31は回転しており、空気流路Aを通過する空気と接触して水分を吸着し、ヒータ32と対向する位置でその水分を放出し、再び空気流路Aを通過する空気と接触する。このため、吸着素子31は、水分の吸着と放出を繰り返すことができる。
【0030】
また、ヒータ32は、図5正面視の前後方向に並んで配置される第1ヒータ321と第2ヒータ322とを有している。第1ヒータ321は、吸着素子31に近い側に位置し、消費電力は320Wである。第2ヒータ322は、第1ヒータ321よりも吸着素子31から遠い側に位置し、消費電力は180Wである。
【0031】
<加湿ユニット4>
図6は、空気調和機の本体から水タンクと気化素子とを引き出した状態の斜視図であり、図7は、加湿ユニットの斜視図である。図6、図7において、加湿ユニット4は、水タンク40、気化素子41、水車42及び駆動部43を有している。水タンク40は、空気流路Aを通る空気に与える水分の水源であり、本体10に脱着可能に収納されている。水タンク40内の水が不足している場合は、ユーザーによって本体10の引き出し口14から引き出されて、水が補充される。
【0032】
気化素子41は、不織布で円板状に成形され、回転することによって水タンク40から送られてくる水を蒸発させる気化部材である。気化素子41は外周に第1歯車411を有しており、第1歯車411は駆動部43によって回転する。気化素子41は、水タンク40の満水時の水位よりも上方に配置されているので、水タンク40内の水とは直接接触していない。水量センサー44は、水タンク40の水量を検知するセンサーであり、水タンク40の満水状態及び渇水状態を未然に防止するために設けられている。
【0033】
図8は、図7の空気流れの下流側から視た加湿ユニットの斜視図である。図8において、水車42は、水タンク40に回転可能に支持されており、水タンク40内の水を汲み上げて気化素子41に向って放出する。
【0034】
水車42は、回転することによって、凹部421aが順番に水タンク40の水中を通過して上昇してくる。凹部421aが浸水したとき、内部へ水が入るので、水中から出てきた凹部421aの内部は水で満たされている。
【0035】
凹部421aが最上位置に近づくにしたがって、凹部421a内の水は徐々に流出し、最上位置を通過したときにほぼ全ての水が流出する。水は、流出する際に重力によってある程度の勢いが付加されているので、凹部421aと近接している気化素子41の側面に向って流出する。
【0036】
水タンク40は、引き出し式の第1扉10aを引き出すことによって本体10の引き出し口14から取り出すことができ、気化素子41は、回転式の第2扉10bを開けることによって、本体10の取り出し口15から取り出すことができる。これによって、ユーザーは、水タンク40を取り出して、水の補給や、水タンク40及び水車42の洗浄を行うことができ、また、気化素子41を取り出して交換することもできる。
【0037】
<操作パネル60>
図9は、操作パネルの斜視図である。図9において、操作パネル60上には、運転入/切ボタン61、運転切換ボタン62、風量選択ボタン63、湿度選択ボタン64、コース選択ボタン65、タイマー選択ボタン66、オートルーバーボタン67、及びおすすめボタン68が設けられており、各ボタンを押すことによって、押されたボタンに対応した信号が、操作パネル60の下方に配置された制御部6に入力される。なお、制御部6は、マイコンとメモリを内蔵している。
【0038】
例えば、運転入/切ボタン61は、空気調和機1への電源供給をオン・オフするボタンであり、電源プラグをコンセントに差し込んだ後、押されると運転を開始し、再度押されると運転を停止する。また、運転切換ボタン62は、運転モードを選択するボタンであり、「空気清浄」、「加湿」及び「除湿」のいずれか1つを選択することができる。
【0039】
以上が、除湿ユニット3を搭載した空気調和機1の全体構成であるが、除湿ユニット3の欄で説明しきれなかったヒータ32の周辺について、以下で詳細に説明する。
【0040】
<除湿ユニット3のヒータ32周辺>
図10は、吸着素子、ヒータ及び第2送風管から成る組立品の斜視図である。図10において、吸着素子31は、ヒータ32と第2送風管34bとで挟まれている。ヒータ32は、外形が扇形のケース32aと、ケース32aを囲む扇形のフランジ32bとを有し、内部に第1ヒータ321及び第2ヒータ322(図5参照)が収納されている。ケース32aの側面には空気導入口32cが形成されており、この空気導入口32cに第1送風管34aが接続される。
【0041】
図11は、図10の組立品の分解斜視図である。図11において、仕切板37が、吸着素子31とヒータ32との間に配置されている。仕切板37の輪郭は、ヒータ32のフランジ32bの輪郭とほぼ同じ扇形であり、中央部に扇形の開口37aが形成されている。第1ヒータ321及び第2ヒータ322の輻射熱は、この開口37aを通って吸着素子31の側面に照射される。フランジ32b及び仕切板37は、扇形の中心部および外径方向の周縁部にネジ孔を有しており、共にこのネジ孔を介して第2送風管34bにネジ止めされる。
【0042】
図12は、吸着素子側から視た仕切板の斜視図である。なお、図12において、仕切板37の可視平面はヒータ32側であり、不可視の平面は吸着素子31側にある。仕切板37は、平面部371、凹溝372及び段差部373を有している。平面部371は、ヒータ32のフランジ32bと接触する。段差部373は、開口37aを囲み吸着素子31側へ隆起している。凹溝372は、段差部373の外径方向の周縁部の根元に形成されており、ヒータ32側に窪んでいる。凹溝372と段差部373との位置関係について図13を用いて説明する。
【0043】
図13は、図5のA−A線における断面図である。図13において、平面部371は、吸着素子31の保持枠310の側面に接近している。凹溝372は、平面部371と隣接しヒータ32側へ窪むように、即ち、保持枠310の側面から離れるように窪んでいる。段差部373は、凹溝372と繋がるとともに、凹溝372の窪み方向とは反対方向、即ち、吸着素子31に近接するように隆起している。仕切板37の平面部371、凹溝372及び段差部373は、プレス加工によって一体成形されている。
【0044】
図14は、図13のB部の拡大図である。図14において、凹溝372は、第1ヒータ321に近接しており高温となるが、吸着素子31の保持枠310から離れるように窪んでいるので、高温の凹溝372が保持枠310に熱的損傷を与えることはない。また、凹溝372は、仕切板37の表面積を拡大し熱を拡散させており、仕切板37の局部的温度上昇を防止している。
【0045】
<特徴>
除湿ユニット3は、吸着素子31で吸着した水分をヒータ32によって加熱して回収する。吸着素子31を保持する保持枠310の側面には、ヒータ32の輻射熱を遮るように仕切板37が対向し、仕切板37の平面部371が最も近接している。また、仕切板37の凹溝372が平面部371と連続的に繋がっており、平面部371よりも保持枠310の側面から離れている。凹溝372は、第1ヒータ321に近いので温度は最も高くなるが、保持枠310から離れているので保持枠が熱損傷することは防止される。
【0046】
<変形例>
凹溝372は、開口37aを囲むように設けられてもよい。そうすることによって、仕切板37の凹溝372がヒータ32の位置決めとして利用されるので、仕切板37とヒータ32との組立てが容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように、本発明によれば、吸着部材で吸着した水分をヒータによって加熱して回収するデシカント式の除湿機に有用である。
【符号の説明】
【0048】
3 除湿ユニット
31 吸着素子
32 ヒータ
37 仕切板(第1部材)
37a 開口
310 保持枠
371 平面部(近接部)
372 凹溝(遠隔部)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【特許文献1】特開2003−38930号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸着部材(31)で吸着した水分をヒータ(32)によって加熱して回収するデシカント式の除湿機であって、
前記吸着部材(31)を保持する保持枠(310)と、
前記吸着部材(31)と前記ヒータ(32)との間に配置され、前記ヒータ(32)から前記保持枠(310)への輻射熱を遮る第1部材(37)と、
を備え、
前記第1部材(37)は、
前記ヒータ(32)から前記吸着素子(31)の側面へ照射される輻射熱を通す開口(37a)と、
前記保持枠(310)の側面と近接する近接部(371)と、
前記近接部(371)と連続的に繋がり前記近接部(371)よりも前記保持枠(310)の側面から離れ、且つ前記近接部(371)よりも前記ヒータ(32)に近い遠隔部(372)と、
前記遠隔部(372)と繋がり、前記開口(37a)の周囲に設けられ、前記吸着部材(31)側に隆起する段差部(373)と、
を有する、
除湿機。
【請求項2】
前記遠隔部(372)は、プレス加工によって断面が凹状に成形されている、
請求項1に記載の除湿機。
【請求項3】
前記第1部材(37)は、前記ヒータ(32)と対向する開口(37a)をさらに有し、
前記遠隔部(372)は、前記開口(37a)の周囲に設けられている、
請求項2に記載の除湿機。
【請求項1】
吸着部材(31)で吸着した水分をヒータ(32)によって加熱して回収するデシカント式の除湿機であって、
前記吸着部材(31)を保持する保持枠(310)と、
前記吸着部材(31)と前記ヒータ(32)との間に配置され、前記ヒータ(32)から前記保持枠(310)への輻射熱を遮る第1部材(37)と、
を備え、
前記第1部材(37)は、
前記ヒータ(32)から前記吸着素子(31)の側面へ照射される輻射熱を通す開口(37a)と、
前記保持枠(310)の側面と近接する近接部(371)と、
前記近接部(371)と連続的に繋がり前記近接部(371)よりも前記保持枠(310)の側面から離れ、且つ前記近接部(371)よりも前記ヒータ(32)に近い遠隔部(372)と、
前記遠隔部(372)と繋がり、前記開口(37a)の周囲に設けられ、前記吸着部材(31)側に隆起する段差部(373)と、
を有する、
除湿機。
【請求項2】
前記遠隔部(372)は、プレス加工によって断面が凹状に成形されている、
請求項1に記載の除湿機。
【請求項3】
前記第1部材(37)は、前記ヒータ(32)と対向する開口(37a)をさらに有し、
前記遠隔部(372)は、前記開口(37a)の周囲に設けられている、
請求項2に記載の除湿機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−27873(P2013−27873A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−207856(P2012−207856)
【出願日】平成24年9月21日(2012.9.21)
【分割の表示】特願2008−215394(P2008−215394)の分割
【原出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年9月21日(2012.9.21)
【分割の表示】特願2008−215394(P2008−215394)の分割
【原出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
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