説明

除電除塵装置

【課題】被処理物から除去した塵埃を粘着捕集できるようにした除電除塵装置を提供すること。
【解決手段】内部に被処理物(w)の作業処理空間(1)が形成されたボックス(2)と、このボックス(2)の作業処理空間(1)内に入れられた被処理物(w)に付着の塵埃を除電、除去するイオン化エアを噴出するイオナイザー(6)と、除去された塵埃を捕集するために作業処理空間(1)内に配置された集塵粘着板(7A,7B)とを備えており、この集塵粘着板(7A,7B)には、粘着表面から背面へイオン化エアを流通させる貫通孔(7a)を多数形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後工程の都合上、静電気の除去及び付着塵埃の除去を必要とする工業製品の部品、例えば、電子デバイスやレンズ、樹脂製品などの被処理物にイオン化エアを吹き付けて被処理物に付着した塵埃や静電気を短時間で効率的に取り除くために使用される除電除塵装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の除電除塵装置においては、被処理物へのイオン化エアの吹き付けによって除去した塵埃が周囲に飛散、浮遊し、周囲の作業環境を汚染し、或いは、被処理物に再度付着するという新たな問題点が発生してきている。
これを防止するために、従来、例えば、イオン化エアの噴出手段とは別に、作業処理室の周囲、特に、作業処理室への被処理物の出し入れを行うための出入口を含む開口部などに対応する位置の上部に空気噴出パイプを配置し、この空気噴出パイプから下方に向けてエアを噴出させて作業処理室と外部とを遮断するエアカーテンを形成させるようにし、このエアカーテンによって、被処理物から除去した塵埃が外部に漏出することを防止し、周囲の作業環境の汚染や被処理物への再付着を防止させるようにした提案がなされている(特許文献1参照)。
【0003】
また、これとは別に、作業処理室の被処理物へのイオン化エアの吹き付け方向を、作業処理室の下部、特に、開口部(前面)の下部から作業処理室の中央部に向けて斜め上方へ設定することにより、被処理物に当たったイオン化エアを作業処理室の底部に流すようにして、被処理物から除去した塵埃が外部に漏出することを防止し、周囲の作業環境の汚染や被処理物への再付着を防止させるようにした提案がなされている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−7012号公報
【特許文献2】実用新案登録第3117372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のものは、イオン化エアの噴出手段とは別に、エアカーテンを形成させるための空気噴出パイプの配設、該パイプへの圧縮空気の供給手段、バルブ及びその開閉制御手段等の別エネルギーを必要とする手段を設置しなければならず、設備コストが高くなる問題点があり、その上、圧縮空気を常時供給する必要があるため、設備導入後のランニングコスト面でも余分に費用がかかる問題点がある。
【0006】
また、特許文献2のものは、被処理物の下面(裏面)からイオン化エアを当てて付着した塵埃を取り除くことになり、これでは、被処理物の上面に付着している塵埃を除去し難く、常に被処理物を反転させる必要があり、処理状況の目視観察が行いにくく、作業性が良くないといった問題点があり、また、イオン化エアの噴出手段から噴出される空気流によって作業処理室内の上方へ逃避する空気流に付随して飛散、浮遊する塵埃が被処理物の出し入れ口などの開口部から外部に漏出する恐れもあるという問題点も残されている。
【0007】
更に、上記特許文献1、2のものは、ブロアの下流に集塵機を設置する必要があったため、設備コストが高価となっていた。
本発明は、従来のこの種装置の上記問題点に鑑みて開発されたものであって、その目的とするところは、被処理物から除去した塵埃を粘着捕集できるようにした除電除塵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために本発明は、内部に被処理物の作業処理空間が形成されたボックスと、このボックスの作業処理空間内に入れられた被処理物に付着の塵埃を除電、除去するイオン化エアを噴出するイオナイザーと、除去された塵埃を捕集するために作業処理空間内に配置された集塵粘着板とを備えており、この集塵粘着板には、粘着表面から背面へイオン化エアを流通させる貫通孔を多数形成していることを特徴としている。
【0009】
前記貫通孔は、前記集塵粘着板の表面に対して直交又は傾斜していて、ストレート孔又は奥狭まりのテーパ孔であり、孔の内周面は粘着面になっている。
前記集塵粘着板は、粘着剤で形成した1枚板又は粘着フィルムを多層に積層した積層板である。
前記ボックスに吸引ブロアを設け、この吸引ブロアの空気流入口に取り付けられたフィルターと前記集塵粘着板の背面とをエア通路で連通していることが望ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、被処理物から除去した塵埃を粘着捕集できるようにした除電除塵装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明装置の主要部の構成を示す縦断側面図である。
【図2】本発明装置の概略斜視図である。
【図3】本発明装置の概略側面図である。
【図4】本発明装置の電気回路図である。
【図5】本発明装置による塵埃捕集機能の概略説明図である。
【図6】本発明で使用する集塵粘着板の他の実施形態の要部概略縦断面図である。
【図7】本発明装置の集塵粘着板の分解説明用斜視図である。
【図8】図6の集塵粘着板の組付け状態の説明用斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る除電除塵装置の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の除電除塵装置は、図1に示すように、内部に被処理物w(図1はレンズを例示している)の作業処理空間1を形成しているボックス2と、このボックス2の底部2aに組み込まれた吸引ブロア3と、吸引ブロア3の空気流入口3aに取り付けられたフィルター4と、ボックス2の正面に設けられた被処理物wの出し入れ口5と、被処理物wにイオン化エアを噴出するためにボックス2内の側面上方に取り付けられたイオナイザー6と、前記イオナイザー6より噴出するイオン化エアによって吹き飛ばされた塵埃を前記フィルター4よりも上流で粘着捕集するためにボックス2内の空気の通り道となる位置に配置された集塵粘着板7A,7Bとを備えており、この集塵粘着板7A,7Bには、粘着表面から背面へイオン化エアを流通させる貫通孔7aが多数形成された多孔板構造とされている。
【0013】
前記ボックス2は、内部の被処理物wの作業処理空間1内での作業状況を外部から透視可能、即ち、容易に目視観察できるようにするため、天井部2b、両側面部2c、正面部2d、背面部2e、底部2aをアクリル樹脂板などの透明な板材を組み合わせて全面がクリアな構成とされている。
ボックス2の正面部2dには、被処理物wの出し入れ口5が開口形成されており、また、ボックス2の底部2aは、上げ底状に形成されている。そして、ボックス2の底部2aの中央部には、吸引ブロア3の空気流入口3aが開口形成されている。
【0014】
ボックス2の底部2aの下面には、ボックス2内の作業処理空間1内の空気を空気流入口3aを通して吸引できるように吸引ブロア3が取り付けられている。
吸引ブロア3は、保護ケースの内部に回転軸を上下方向に平行に支持した排気ファン(図示省略)を内蔵した構造とされている。なお、ボックス2の両側面部2cの下部は、切除されて排気口9とされている。
【0015】
フィルター4は、不織布等の濾過型素材を用いた構成からなり、ボックス2の底部2aの上面に空気流入口3aを被覆するように設置されている。このフィルター4は、取り替え交換可能とするのが好ましい。
イオナイザー6は、ボックス2内の側面上方に取り付けられており、適宜のエア供給源に接続可能とされたエア配管13から供給されるエア噴出ノズル6aと、このエア噴出ノズル6a内に配置された対向電極(図示省略)と、この対向電極間に高電圧を印可する高電圧発生回路(図示省略)とを備えており、この高電圧発生回路により対向電極間に高電圧を印可してコロナ放電を発生させ、プラス・マイナスの極性のイオンを交互に発生させて前記エア噴出ノズル6aからイオン化エアとして噴出できるように構成されている。
【0016】
前記吸引ブロア3は、図4に示すように、直流電源(例えば、DC24V)に接続可能とされた直流電気回路14の途中に設置された主電源スイッチ10の投入により通電されて排気ファンが回転駆動されるように構成されている。また、イオナイザー6は、図4に示すように、前記直流電気回路14に前記吸引ブロア3と並列に接続されており、フットスイッチ11の接続操作(踏み込み操作等)により高電圧発生回路に通電し、対向電極間に高電圧を印可してイオンを発生させるように構成されている。これと同時に、エア噴出ノズル6aからエアを噴出させるための電磁弁12が前記イオナイザー6の直流電気回路14に並列に接続されている。この電磁弁12は、エア噴出ノズル6aにエアを供給するためにエア供給源に接続可能されたエア配管13の途中に設置されており、通電時に開放し、非通電時には閉じる構成とされている。
【0017】
前記吸引ブロア3、イオナイザー6及び電磁弁12は、この順番で図4に示す直流電気回路14に並列に接続されており、そして、主電源スイッチ10は吸引ブロア3の上流側(電源に近い側)に配置され、また、フットスイッチ11は吸引ブロア3とイオナイザー6との間に配置されている。なお、図4において、主電源スイッチ10と吸引ブロア3との間には、ヒューズ15が挿入されている。
【0018】
一方、前記集塵粘着板7A,7Bは、金型に2液性のウレタン樹脂を流し込み、シートの形状に成形し、製作される。この際、硬度をゴム硬度C硬度30以下にしたゲル状で製作すると、自己粘着特性が生じ、塵埃を捕集できる粘着力をもたせることが可能である。自己粘着特性をもったゲルは、捕集した塵埃により粘着力が低下した場合には、水洗浄を行い自然乾燥させると自己粘着特性が再現する。これにより、集塵粘着板7A,7Bは、繰り返し使用することができる。
【0019】
本実施形態では、集塵粘着板7A,7Bは、厚みが3mmの矩形のウレタンシートに約5mm径の貫通孔7aを多数あけた多孔板構造とした場合を例示している。集塵粘着板7A,7Bは、ゴム硬度C硬度30以下で製作されているため、シートの表面並びに貫通孔7aの内周面にも粘着性を有している。この集塵粘着板7A,7Bは、貫通孔7aの孔径が小さいほど塵埃の捕集効率が向上するので、吸引ブロア3の能力に応じて貫通孔7aの孔径を小さくしてもよい。また、貫通孔7aの内周面の面積を大きくするために、図5に示すように、エアの通過方向の出口側が入口側よりも孔径が小さくなるテーパ孔にするのが好ましい。このように、テーパ孔にすることによって、貫通孔7aの塵埃接着面積を増大させることができて塵埃の捕集効率を向上させることができる。
【0020】
この集塵粘着板7A,7Bは、前記イオナイザー6から作業処理空間1内に噴出されて前記ボックス2の底部2aの吸引ブロア3に吸引されるイオン化エアの流動経路中の前記フィルター4の上流で少なくとも作業処理空間1の底面のみ、または、底面と周囲壁面の一部または複数壁面とに設置されている。図1、図2では、例えば、底面と背面とに集塵粘着板7A,7Bを設置した場合を例示している。
【0021】
なお、集塵粘着板7A,7Bは、底部2aの上面や背面部2eの内面に対してエア通路8A,8Bとなる隙間が形成されるようにそれらから所定寸法(例えば、1〜3cm程度)離隔して配置されている。そして、この集塵粘着板7A,7Bは、前記ボックス2に対して着脱可能(取出可能)に設置されている。集塵粘着板7A,7Bの具体的な構成として、図7、図8に示すように、複数個の窓孔7bを区画形成した基板7cの各窓孔7bにゲル状シート7dを貼り付けた形態とされ、この集塵粘着板7A,7Bの設置位置に対応してボックス2には、図1に示すように、出入口2fが形成されている。この出入口2fは、適宜のシール部材(図示省略)によってエア洩れが防止可能とされるのが好ましい。また、ボックス2の内壁面には、集塵粘着板7A,7Bのガイド溝(図示省略)が形成されている。
【0022】
上記集塵粘着板7A,7Bに形成する貫通孔7aは、粘着表面に対して直交又は傾斜(図6参照)していて、ストレート孔又は奥狭まりのテーパ孔とされ、孔の内周面は粘着面になっている。また、集塵粘着板7A,7Bは、図1などに示すように、ボックス1内に1枚だけを配置するようにしてもよいが、図6に示すように、2枚乃至複数枚を隙間を形成して配置するようにしてもよい。後者の場合、貫通孔7aの位置を互いにずらせたり、傾斜方向を互いに逆向きにして配置するのが好ましい。
【0023】
なお、前記集塵粘着板7A,7Bは、ウレタンその他の粘着剤で1枚板形状に形成してもよく、又は、粘着フィルムを多層に積層した積層板とし、上から1枚ずつ剥離させて塵埃の捕集面を更新可能としてあってもよい。
本発明装置の実施形態は、以上の構成からなり、次に、その動作を説明する。
先ず、図4における主電源スイッチ10を投入する。これにより、吸引ブロア3が先行して動作し、作業処理空間1内の空気を底部2aの空気流入口3aを通じて吸引し、排気口9から排出する。その際、作業処理空間1内の空気は、大部分が集塵粘着板7A,7Bの各貫通孔7aを通過して背面のエア通路8A,8Bを通り、フィルター4を通過することになるが、一部分は、集塵粘着板7A,7Bの各貫通孔7aを通過せずにフィルター4だけを通過するものとがある。
【0024】
次に、被処理物wをボックス2の正面部2dの出し入れ口5から作業処理空間1内に搬入して支持させ(例えば、作業者の手又はロボットハンド等で搬入支持させ)、フットスイッチ11を踏み込み操作する。これにより、電磁弁12が開放されてイオナイザー6のエア噴出ノズル6aからエアを噴出する。これと同時に、イオナイザー6の高電圧発生回路に通電されて対向電極間に高電圧が印可され、イオンが発生する。このイオンは、エア噴出ノズル6aから噴出するエアをイオン化エアに変化させる。イオナイザー6は、作業処理空間1の上方に設置されており、エア噴出ノズル6aは、イオン化エアを作業処理空間1の上方から斜め後下方に向けて吹き出す。このイオン化エアの吹き出し経路に被処理物wが搬入支持されている。これによって、被処理物wの表面の静電気が中和されて該表面に付着していた塵埃a(図5参照)が効率よく吹き飛ばされる。その際、被処理物wの上面に付着していた塵埃は、静電気の中和作用とエアの吹き付け作用で除去され、被処理物wの下面に付着していた塵埃も静電気の中和作用と塵埃の自重及び下方への気流の誘引作用等によって離脱除去させることができるため、被処理物wを反転させる必要がない。また、除去された塵埃が集塵粘着板7A,7Bの表面及び多孔板構造の多数の貫通孔7aを通過するとき、該表面及び貫通孔7a内面に大部分が粘着して捕集され、残りの塵埃も吸引ブロア3の空気流入口3aに取り付けられたフィルター4によって濾過捕集されるため、塵埃の捕集率が高められる。
【0025】
被処理物wの作業処理空間1を形成するボックス2は、少なくとも外部から内部が透視可能としてあることによって、作業状況の目視観察が外部から容易に行えるため、作業性が向上する。
集塵粘着板7A,7Bの粘着力が低下した場合には、ボックス2から取り出して水洗浄を行い自然乾燥させると自己粘着特性が再現し、反復して使用することができる。
【0026】
前記集塵粘着板7は、粘着フィルムを多層に積層し、上から1枚ずつ剥離させて塵埃の捕集面を更新可能とした多孔板構造にした場合では、粘着力が低下した場合、粘着フィルムを一枚ずつ剥がすことによって粘着力を更新出現させることができる。
このように、本発明の実施形態の構成によれば、外部への塵埃の漏出による作業環境の汚染防止がエアカーテンのような別エネルギーを必要とする遮蔽手段によることなく、前段の塵埃を粘着捕集する多孔板構造の集塵粘着板と、後段の濾過型のフィルターとの組み合わせからなる別エネルギーを必要としない簡単安価な集塵構成で達成することができる。そのため、本発明の構成によれば、吸引ブロアの下流に多層の集塵フィルターや外部取付型の集塵機を別設置することが不要であり、吸引ブロアの圧力損失を低く抑えることができ、設備コストやランニングコストを低減し、コンパクトで低コストの除電除塵装置を提供することができる。
【0027】
本発明装置の実施形態は、以上であるが、本発明は、上記の実施形態にのみ制約されるものではなく、適宜、改変して実施してもよい。例えば、吸引ブロアを省略して実施してもよい。また、集塵粘着板は、粘着表面を増加させるために波形面や凹凸面形状としてもよい。さらに、集塵粘着板は使い捨て交換タイプのものでもよい。また、上記実施形態におけるフットスイッチに代えて作業処理空間内にセンサを設置し、手又はロボットハンドなどで被処理物を作業処理空間内に差し込むことを検出させて、イオナイザー及び電磁弁の直流電気回路の通電・非通電を制御させるようにしてもよい。また、このセンサで作業処理空間内への被処理物の差し込みを検出させ、所定時間だけイオナイザー及び電磁弁の直流電気回路を通電させるタイマを動作させるようにしてもよい。この場合、タイマの設定時間は、被処理物の形状や大きさ等に応じて付着した塵埃を要求されるレベルまで除去することができる適正な時間に容易に設定変更できるように構成しておくのが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明装置は、電子デバイスやレンズ、樹脂製品等、後工程の都合上、静電気の除去及び付着塵埃の除去を必要とする工業製品の部品及びこれらと同様な被処理物に付着した塵埃や静電気を取り除くための除電除塵装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0029】
w 被処理物
1 作業処理空間
2 ボックス
3 吸引ブロア
4 フィルター
5 出し入れ口
6 イオナイザー
7 集塵粘着板
8A,8B エア通路
9 排気口
10 主電源スイッチ
11 フットスイッチ
12 電磁弁
13 エア配管
14 直流電気回路
15 ヒューズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に被処理物(w)の作業処理空間(1)が形成されたボックス(2)と、このボックス(2)の作業処理空間(1)内に入れられた被処理物(w)に付着の塵埃を除電、除去するイオン化エアを噴出するイオナイザー(6)と、除去された塵埃を捕集するために作業処理空間(1)内に配置された集塵粘着板(7A,7B)とを備えており、この集塵粘着板(7A,7B)には、粘着表面から背面へイオン化エアを流通させる貫通孔(7a)を多数形成していることを特徴とする除電除塵装置。
【請求項2】
前記貫通孔(7a)は、前記集塵粘着板(7A,7B)の表面に対して直交又は傾斜していて、ストレート孔又は奥狭まりのテーパ孔であり、孔の内周面は粘着面になっていることを特徴とする請求項1に記載の除電除塵装置。
【請求項3】
前記集塵粘着板(7A,7B)は、粘着剤で形成した1枚板又は粘着フィルムを多層に積層した積層板であることを特徴とする請求項1または2に記載の除電除塵装置。
【請求項4】
前記ボックス(2)に吸引ブロア(3)を設け、この吸引ブロア(3)の空気流入口(3a)に取り付けられたフィルター(4)と前記集塵粘着板(7A,7B)の背面とをエア通路(8A,8B)で連通していることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の除電除塵装置。
【請求項5】
前記集塵粘着板(7A,7B)は、前記作業処理空間(1)内配置位置から前記ボックス(2)外に取出し可能に形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の除電除塵装置。

【図1】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2011−147842(P2011−147842A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−9059(P2010−9059)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(000232597)株式会社ベッセル工業 (27)
【Fターム(参考)】