説明

階層型リソース監視システム

【課題】ネットワーク内に階層化して分散配置されている分散管理ステーションのリソース情報データベースから、リソース情報を取得する手続きを簡略化する階層型リソース監視システムを得る。
【解決手段】階層を構成する最上位の統括管理ステーションM1から、離れた階層の分散管理ステーションD4に所属する管理ノードN4のリソース情報を取得したい場合に、統括管理ステーションM1の一段階下位層の分散管理ステーションD2にリソース情報を問い合わせるだけで、分散管理ステーションD2から下位層の分散管理ステーションD4に要求が伝えられ、分散管理ステーションD4からの管理ノードN4のリソース情報に関する回答は、分散管理ステーションD2を経由して、統括管理ステーションM1に伝えられるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワーク内に分散されたパーソナルコンピュータやワークステーション等における性能情報や稼働情報等のリソース情報を収集する階層型リソース監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載された従来の技術では、分散配置された管理ステーションに接続されたデータベースに資源情報が分散配置され、上位層の管理ステーションが、下位層の管理ステーションに所属する管理ノードのリソース情報を取得したい場合、その管理ノードが直属する管理ステーションに直接通信して、該当するリソース情報を要求する必要があった。
【0003】
【特許文献1】特開2001−344227号公報(第3〜5頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された従来技術では、各管理ノードのリソース情報が直属の管理ステーションに配置されている。このため、情報の取得のためには、要求元は階層的に接続された全分散管理ステーションの中から、該当する直属の分散管理ステーションを検索し、階層を越えてその分散管理ステーションと直接通信する複雑な手続きが必要であるという問題があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、ネットワーク内に階層化して分散配置されている分散管理ステーションのリソース情報データベースから、リソース情報を取得する手続きを簡略化する階層型リソース監視システムを得ることを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係わる階層型リソース監視システムにおいては、ネットワーク内に分散配置された管理ノードのリソース情報を収集する階層型リソース監視システムであって、
ネットワークに接続され、階層化された複数の分散管理ステーション、
及び複数の分散管理ステーションのいずれかにそれぞれ接続された複数の管理ノードを備え、
各分散管理ステーションは、自ステーションに接続された管理ノードのリソース情報が格納されたリソース情報データベースと、分散管理ステーションの階層情報が格納された分散管理データベースとが接続されるとともに、
自ステーションに接続された管理ノードからリソース情報を収集してリソース情報データベースに格納するリソース情報収集部と、
下位層の分散管理ステーションに、対象管理ノードと対象リソース情報種別を指定したリソース情報を要求し、下位層の分散管理ステーションから要求したリソース情報を取得するリソース情報通信部と、
上位層の分散管理ステーションから対象管理ノードと対象リソース情報種別が指定されたリソース情報の要求を受け、該当するリソース情報を取得して上位層の分散管理ステーションに転送するリソース情報転送部と、
リソース情報転送部からの要求に応じて、分散管理データベースを検索し、要求対象の管理ノードが自ステーションに接続されている場合には、リソース情報データベースの該当するリソース情報をリソース情報転送部に回答するとともに、要求対象の管理ノードが下位層の分散管理ステーションに接続されている場合には、リソース情報通信部を介して、該当する下位層の分散管理ステーションから該当するリソース情報を取得し、リソース情報転送部に回答するテーブル合成部とを有するものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、以上説明したように、ネットワーク内に分散配置された管理ノードのリソース情報を収集する階層型リソース監視システムであって、
ネットワークに接続され、階層化された複数の分散管理ステーション、
及び複数の分散管理ステーションのいずれかにそれぞれ接続された複数の管理ノードを備え、
各分散管理ステーションは、自ステーションに接続された管理ノードのリソース情報が格納されたリソース情報データベースと、分散管理ステーションの階層情報が格納された分散管理データベースとが接続されるとともに、
自ステーションに接続された管理ノードからリソース情報を収集してリソース情報データベースに格納するリソース情報収集部と、
下位層の分散管理ステーションに、対象管理ノードと対象リソース情報種別を指定したリソース情報を要求し、下位層の分散管理ステーションから要求したリソース情報を取得するリソース情報通信部と、
上位層の分散管理ステーションから対象管理ノードと対象リソース情報種別が指定されたリソース情報の要求を受け、該当するリソース情報を取得して上位層の分散管理ステーションに転送するリソース情報転送部と、
リソース情報転送部からの要求に応じて、分散管理データベースを検索し、要求対象の管理ノードが自ステーションに接続されている場合には、リソース情報データベースの該当するリソース情報をリソース情報転送部に回答するとともに、要求対象の管理ノードが下位層の分散管理ステーションに接続されている場合には、リソース情報通信部を介して、該当する下位層の分散管理ステーションから該当するリソース情報を取得し、リソース情報転送部に回答するテーブル合成部とを有するので、ある起点の分散管理ステーションが離れた階層の分散管理ステーションに所属する管理ノードのリソース情報を取得したい場合でも、起点分散管理ステーションの一段下位層の分散管理ステーションにリソース情報を問い合わせるだけで、各階層の分散管理ステーションに要求が伝搬し、また、逆をたどって回答が返信され、複雑な手続きの必要なく、簡単に取得できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
以下、実施の形態1について図を用いて詳細に説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムを示すシステム構成図である。
図1において、統括管理ステーション101は、階層構造の最上位に位置するステーションであり、階層的に通信接続された複数の分散管理ステーション201a、201b…201nとネットワークを構成している。統括管理ステーション101及び各分散管理ステーション201には監視対象となる管理ノード130が接続されている。管理ノード130は、例えばパーソナルコンピュータやワークステーション、サーバなどの計算機である。
【0009】
統括管理ステーション101および分散管理ステーション201は、それぞれ後述する、リソース情報表示編集部102と、リソース情報転送部103と、テーブル合成部104と、リソース情報通信部105と、リソース情報収集部106とを有している。
また、統括管理ステーション101および分散管理ステーション201には、それぞれ、リソース情報データベース110および分散管理データベース112が接続されている。
リソース情報データベース110には、管理ノード130のリソース情報を有するリソース情報テーブル111が格納されており、分散管理データベース112には、分散管理ステーション201とこれに接続された管理ノード130を有する分散管理テーブル113が格納されている。
また、統括管理ステーション101および分散管理ステーション201には、それぞれ、リソース情報の表示と編集用に、表示部121と入力部122が接続されている。
【0010】
リソース情報表示編集部102には、表示部121と入力部122が接続され、リソース情報の表示と編集を行う。リソース情報転送部103は、ネットワークに接続され、リソース情報をネットワークへ転送する。テーブル合成部104は、リソース情報テーブル111と分散管理テーブル113の情報を参照し、要求されたリソース情報を取得する。リソース情報通信部105は、下位層の分散管理ステーションへ通信接続されている。リソース情報収集部106は、管理ノード130からリソース情報を収集し、リソース情報テーブル111を更新する。
【0011】
図2は、この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムのリソース情報表示編集部の処理を示すフローチャートである。
図3は、この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムのリソース情報転送部の処理を示すフローチャートである。
図4は、この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムのテーブル合成部の処理を示すフローチャートである。
【0012】
図5は、この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムのネットワーク構成例を示す構成図である。
図5において、統括管理ステーションM1を最上位にして、その下位層として、分散管理ステーションD1〜D4が配置され、下位層の分散管理ステーションD1〜D4には、それぞれに管理ノードN1〜N6が接続されている。これらの分散管理ステーションには、それぞれリソース情報データベース(DB)が接続されている。
【0013】
図6は、図5に示すネットワーク構成例における分散管理ステーションD4のリソース情報テーブルを示す図である。
図6において、分散管理ステーションD4のリソース情報テーブルは、管理ステーション名称をD4とし、これに所属する管理ノード名称N4、N5を示し、さらにCPU負荷、メモリ消費量などのリソース情報種別と、これに対するリソース情報値を示している。
【0014】
図7は、図5に示すネットワーク構成例における統括管理ステーションM1の分散管理テーブルを示す図である。
図7において、統括管理ステーションM1の分散管理テーブルは、統括管理ステーションM1の1段階下位層の分散管理ステーションと、それに所属する管理ノードを示している。管理ノード名称N1〜N6が直属する分散管理ステーションではなく、管理ノードが所属する分散管理ステーションの最上位(統括管理ステーションM1より1段階下位層)の分散管理ステーション名称のD1〜D3を示している。
【0015】
図8は、図5に示すネットワーク構成例における分散管理ステーションD2の分散管理テーブルを示す図である。
図8において、分散管理ステーションD2の分散管理テーブルは、分散管理ステーションD2の下位の分散管理ステーションに所属する管理ノードが示されている。分散管理ステーション名称としてD2と、D2の1段階下位層であるD4を示し、それぞれに所属する管理ノード名称N3〜N5を示している。すなわち、管理ノードN3〜N5が所属する分散管理ステーションのうちの最上位(分散管理ステーションD2または分散管理ステーションD2より1段階下位層)のものを示している。ここでは、管理ノードN3が分散管理ステーションD2に所属し、管理ノードN4、N5が、分散管理ステーションD4に所属している。
【0016】
図9は、図5に示すネットワーク構成例における分散管理ステーションD4の分散管理テーブルを示す図である。
図9において、分散管理ステーションD4の分散管理テーブルは、分散管理ステーション名称としてD4を示し、これに所属する管理ノード名称N4、N5を示している。ここでは、分散管理ステーションD4は、下位層を持たないので、分散管理ステーション名称としてD4のみが示されている。
【0017】
図10は、図5に示すネットワーク構成例における各管理ステーションの管理ノードのリソース情報の表示例を示す図である。
図10において、統括管理ステーションM1及び分散管理ステーションD1〜D4の表示部に、それぞれ関連する管理ノードN1〜N6を表示したものを示している。自管理ステーションの管理ノードと、下位層管理ステーションの管理ノードを表示している。
【0018】
以下、実施の形態1の動作について、図2〜図10を用いて説明する。
まず、図5に示すネットワーク構成において、統括管理ステーションM1の表示部121に分散管理ステーションD4に所属する管理ノードN4のリソース情報(CPU負荷)を表示する際の動作について説明する。
オペレータは、統括管理ステーションM1(101)の入力部122から管理ノードN4のリソース情報の表示要求を行い、リソース情報表示編集部102がこれを受け付ける。
【0019】
次に、図2により、統括管理ステーションM1のリソース情報表示編集部102の処理について説明する。
図2のST1において、入力部122から管理ノードN4のリソース情報要求を取得し、ST2に進む。このとき、パラメータとして、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4が渡される。ST2では、テーブル合成部104にリソース情報の取得を要求し、ST3に進む。このとき、パラメータとして、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4が渡される。
ST3では、要求に応じてテーブル合成部104によって取得されたリソース情報を、テーブル合成部104から取得し、ST4に進む。ST4では、取得したリソース情報を表示部121に表示する。
【0020】
次に、図4を用いて、統括管理ステーションM1のテーブル合成部104の処理について説明する。
まず、図4のST21にて、リソース情報要求を受け付ける。今回の例では、パラメータとして、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4を受け取り、ST22に進む。ST22では、分散管理テーブル113を参照し、要求された管理ノードが所属する分散管理ステーション名を取得し、ST23に進む。
今回の例における統括管理ステーションM1の分散管理テーブル113は、図7に示すとおりで、図7より、ST22では、管理ノードN4が所属する管理ステーション名称として、D2が得られる。ここで、図7の分散管理テーブル例では、管理ノードN4、N5の管理ステーション名称がD2になっていることに注意されたい。
【0021】
図5に示すネットワーク構成図では、管理ノードN4、N5の直属の分散管理ステーションはD4であるが、D4は上位層の分散管理ステーションD2に所属しており、統括管理ステーションM1から見た場合の管理ノードN4の最上位の分散管理ステーションはD2であり、分散管理テーブルの分散管理ステーション名称には、各管理ノードが直属する分散管理ステーションではなく、最上位の分散管理ステーション名を格納するようにしている。
これにより、統括管理ステーションM1は、管理ノードN4のリソース情報が知りたい場合でも、1階層下の分散管理ステーションD2に問い合わせするだけでよく、さらに下位層の分散管理ステーションD4まで問い合わせする必要がなくなる。
【0022】
ST23では、該分散管理ステーション名称が自分散管理ステーション名称かどうか判断し、YESの場合はST24へ進み、NOの場合はST26に進む。
今回の例では、自分散管理ステーション名はM1、要求の分散管理ステーション名はD2であるから、ST26に進む。ST26では、当該の最上位の分散管理ステーションD2のリソース情報転送部103に管理ノードN4のリソース情報(CPU負荷)を要求し、ST27に進む。ST27では、分散管理ステーションD2から当該リソース情報を取得し、ST25に進む。ST25では、取得したリソース情報を要求元に返答する。
【0023】
次に、図3を用いて、リソース情報転送部103の処理について説明する。今回は、分散管理ステーションD2のリソース情報転送部103の動きについて説明する。
まず、図3のST11において、統括管理ステーションM1からのリソース情報要求を受信し、ST12に進む。この時のパラメータは、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4である。ST12では、テーブル合成部104にリソース情報取得を要求し、ST13に進む。この際のパラメータは、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4である。
ST13では、テーブル合成部104から該当するリソース情報の返答を受け取り、ST14に進む。ST14では、このリソース情報を要求元の分散管理ステーション、今回の例では、統括管理ステーションM1に返信する。
【0024】
次に、図4を用いて、分散管理ステーションD2のテーブル合成部104の動作を説明する。
ST21において、リソース情報転送部103からの要求を受け付ける。今回の例では、パラメータは、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4である。ST22にて、分散管理テーブル113を参照し、該当する管理ノードが所属する最上位の分散管理ステーション名を取得してST23に進む。今回の例のおける、分散管理ステーションD2の分散管理テーブルは、図8に示すとおりで、図8では、管理ノードN4の所属する分散管理ステーション名はD4である。自分散管理ステーション名はD2であることから、ST23からST26に進む。
ST26では、分散管理ステーションD4のリソース情報転送部103にリソース情報を要求し、ST27に進む。ST27では、分散管理ステーションD4のリソース情報転送部103から該当するリソース情報を取得し、ST25に進む。ST25では、取得したリソース情報を自分散管理ステーションD2のリソース情報転送部103に返答する。
【0025】
次に、分散管理ステーションD4のリソース情報転送部103の動作について図3を用いて説明する。
図3のST11において、分散ステーションD2からのリソース情報要求を受信し、ST12に進む。この時のパラメータは、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4である。ST12では、テーブル合成部104にリソース情報取得を要求し、ST13に進む。この際のパラメータは、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4である。
ST13では、テーブル合成部104から該当するリソース情報の返答を受け取り、ST14に進む。ST14では、該当するリソース情報を要求元の分散管理ステーションに、今回の例では、分散管理ステーションD2に返信する。
【0026】
次に、図4を用いて、分散管理ステーションD4のテーブル合成部104の動作について説明する。
図4において、ST21では、リソース情報転送部103からの要求を受け付ける。今回の例では、パラメータは、リソース種別=CPU負荷、管理ノード名=N4である。ST22にて、分散管理テーブル113を参照し、該当する管理ノードが所属する最上位の分散管理ステーション名を取得してST23に進む。分散管理ステーションD4の分散管理テーブル113は、図9に示すとおりで、図9から、管理ノードN4が所属する分散管理ステーション名はD4であることが判る。ST23では、自分散管理ステーション名がD4、ST22で得られた分散管理ステーション名がD4であるから、条件判定結果はYESとなり、ST24に進む。
【0027】
ST24では、自分散管理ステーションD4のリソース情報テーブル111から管理ノードN4のリソース情報(CPU負荷)の値を取得する。今回の例における、分散管理ステーションD4のリソース情報テーブル111の例は、図6に示すとおりで、図6より、管理ノードN4のCPU負荷は、15%であることが判る。ST25にて、リソース情報(15%)を要求元のリソース情報転送部に返答する。
したがって、リソース情報(CPU負荷=15%)が階層を逆に辿って、最初の要求元である統括管理ステーションM1のリソース情報表示編集部102に順次返答され、表示部121に表示される。
【0028】
これらをまとめると、図10に示すように、統括管理ステーションM1は、管理ノードN1〜N6のリソース情報を表示することが可能であるが、実際にはN1〜N6は統括管理ステーションM1の直属ではないため、1段階下位層の分散管理ステーションD1、D2、D3に各管理ノードのリソース情報を要求する。
管理ノードN1、N2のリソース情報は、分散管理ステーションD1に要求する。管理ノードN3、N4、N5のリソース情報は、分散管理ステーションD2に要求する。管理ノードN6のリソース情報は、分散管理ステーションD3に要求する。
【0029】
分散管理ステーションD1は、要求された管理ノードN1、N2が直属であるため、自リソース情報テーブルに格納されている管理ノードN1、N2のリソース情報を統括管理ステーションM1に返答する。
分散管理ステーションD3も同様に、管理ノードN6が直属のため、自リソース情報テーブルに格納されているN6の情報を統括管理ステーションM1に返答する。
一方、分散管理ステーションD2は、管理ノードN3は直属であるため、自リソース情報テーブルに格納されているリソース情報を返答できるが、管理ノードN4、N5は直属ではないため、分散管理ステーションD2から1段階下位層の分散管理ステーションD4に管理ノードN4、N5のリソース情報を問い合わせする。
分散管理ステーションD4は、要求された管理ノードN4、N5が直属のため、自リソース情報テーブルから該当するリソース情報を取得して、上位層に返答する。
【0030】
実施の形態1によれば、ネットワーク内に複数の管理ステーションが階層的に分散している構成において、ある起点の分散管理ステーションから最下位層の分散管理ステーションに所属する管理ノードのリソース情報を取得したい場合でも、起点分散管理ステーションの一段階下位層の分散管理ステーションにリソース情報を問い合わせるだけで、各階層の分散管理ステーションに要求が伝搬され、また、逆をたどって回答が返信されるようにしたことにより、離れた階層の管理ノードのリソース情報でも複雑な手続きをとる必要がなく、簡単に取得できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムを示すシステム構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムのリソース情報表示編集部の処理を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムのリソース情報転送部の処理を示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムのテーブル合成部の処理を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態1による階層型リソース監視システムのネットワーク構成例を示す構成図である。
【図6】図5に示すネットワーク構成例における分散管理ステーションD4のリソース情報テーブルを示す図である。
【図7】図5に示すネットワーク構成例における統括管理ステーションM1の分散管理テーブルを示す図である。
【図8】図5に示すネットワーク構成例における分散管理ステーションD2の分散管理テーブルを示す図である。
【図9】図5に示すネットワーク構成例における分散管理ステーションD4の分散管理テーブルを示す図である。
【図10】図5に示すネットワーク構成例における各管理ステーションの管理ノードのリソース情報の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
101 統括管理ステーション
102 リソース情報表示編集部
103 リソース情報転送部
104 テーブル合成部
105 リソース情報通信部
106 リソース情報収集部
110 リソース情報データベース
111 リソース情報テーブル
112 分散管理データベース
113 分散管理テーブル
121 表示部
122 入力部
130 管理ノード
201 分散管理ステーション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク内に分散配置された管理ノードのリソース情報を収集する階層型リソース監視システムであって、
上記ネットワークに接続され、階層化された複数の分散管理ステーション、
及び複数の上記分散管理ステーションのいずれかにそれぞれ接続された複数の管理ノードを備え、
上記各分散管理ステーションは、自ステーションに接続された上記管理ノードのリソース情報が格納されたリソース情報データベースと、上記分散管理ステーションの階層情報が格納された分散管理データベースとが接続されるとともに、
上記自ステーションに接続された管理ノードからリソース情報を収集して上記リソース情報データベースに格納するリソース情報収集部と、
下位層の上記分散管理ステーションに、対象管理ノードと対象リソース情報種別を指定したリソース情報を要求し、上記下位層の分散管理ステーションから要求したリソース情報を取得するリソース情報通信部と、
上位層の上記分散管理ステーションから対象管理ノードと対象リソース情報種別が指定されたリソース情報の要求を受け、該当するリソース情報を取得して上記上位層の分散管理ステーションに転送するリソース情報転送部と、
上記リソース情報転送部からの要求に応じて、上記分散管理データベースを検索し、上記要求対象の管理ノードが自ステーションに接続されている場合には、上記リソース情報データベースの該当するリソース情報を上記リソース情報転送部に回答するとともに、上記要求対象の管理ノードが下位層の分散管理ステーションに接続されている場合には、上記リソース情報通信部を介して、上記該当する下位層の分散管理ステーションから該当するリソース情報を取得し、上記リソース情報転送部に回答するテーブル合成部とを有することを特徴とする階層型リソース監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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