集排水板
【課題】外部からの衝撃や土圧に耐えるのに充分な耐圧強度と、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度とを備え、圧壊して扁平状となったり破損したりすることなく排水空間を充分に維持するとともに、集めた水を速やかに排水管等に案内することができる集排水板の提供。
【解決手段】 所定の空間を保持させるための多数の凸部1a,21a,31aを少なくとも片面に突出形成させてある面状部材1,21,31と、微細な無数の透水孔を備えた透水性ネット2とからなり、面状部材1,21,31が、前記各凸部1a,21a,31aと、各凸部1a,21a,31a間を連結する連結部1b,21b,31bとを備え、透水性ネット2が面状部材1,21,31の表背両面に配設されているもの。
【解決手段】 所定の空間を保持させるための多数の凸部1a,21a,31aを少なくとも片面に突出形成させてある面状部材1,21,31と、微細な無数の透水孔を備えた透水性ネット2とからなり、面状部材1,21,31が、前記各凸部1a,21a,31aと、各凸部1a,21a,31a間を連結する連結部1b,21b,31bとを備え、透水性ネット2が面状部材1,21,31の表背両面に配設されているもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として軟泥地や湧水地の地中に埋設して、土壌中の湧水や降雨による浸透水等を集水して誘導することにより、排水管等に排水させることで、土壌の安定化を図るために使用される集排水板に関する。
【背景技術】
【0002】
土壌中の水を集めて排水管等に排水することは、傾斜地にあっては、土砂崩れのような傾斜面の崩壊を防止するために、農業分野においては、土壌を乾燥させ、土壌塩の蓄積を回避させ、作物の増収を図るために、道路建設にあっては、道路下層の水が土壌を軟化させて路床を沈下させたり、凍結して路床を膨張させたりすることによって引き起こされる舗装の破壊防止のために、建築分野においても、土壌基盤の軟化による建築物の倒壊の発生防止のために等のそれぞれの理由によって、行われてきた。
【0003】
而して、土壌中の水の集排水を行う一手段として、所定の間隔を隔てて上下に平行に配設した一対の透水性のシート状部材間に、上下にジグザグ形状をなす帯状の間隔保持部材(波形テープ)を多数互いに間隔を隔てて配設し、この間隔保持部材の屈曲端部(上部と下部)をシート状部材に接着して一体化させた排水マット等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このような排水マットでは、透水性のシート状部材を通過して内部に流入した水を、波形テープにより形成される排水空間を通して、例えば排水管等に排水させることができる。
【0004】
このような排水マットは、多数本の波形テープによる強度によって、外部からの衝撃や重圧を緩衝することにより、充分な耐圧強度を有し、原形維持(排水マットにおいては排水空間維持)に寄与するという効果を奏する。また、基板層から伸びる多数のフィンガー(凸部)と多数のさん孔(開口部)をもつ排水マットも開示されている(例えば、特許文献2参照)。このような排水マットは、フィンガーで充分な耐圧強度を有し、原形維持に寄与するという効果を奏するとともに、さん孔を形成しているので、軽量であるという性質も有している。
【特許文献1】特開2006−37470号公報
【特許文献2】特開昭59−233013号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された排水マットを土中に埋設した場合、外部からの衝撃や土圧だけでなく、地形の変化によって埋設地の地形に沿って変形する力が加わることがある。つまり、排水マットに変形する力が加わったとき、帯状の各波形テープは、所定の間隔を隔てて平行に配置されているので、波形テープの長手方向と垂直な方向とにおいて圧潰変形強度に差が生じ、波形テープの長手方向では、波形テープと波形テープとの間となる箇所でシート状部材のみの強度にゆだねられるため、変形する力に耐えることができず破損することがあった。即ち、上述した排水マットは、波形テープの長手方向と、垂直な方向とにおいて、均等な曲げ強度を有していなかった。さらに、排水マットにおいて、多数本の波形テープによって形成される排水空間は、シート状部材を透過した水の通水路となるが、通水の方向によって、波形テープの波形の幅が通水の障害となり、効率的な排水を行うことができなかった。
【0006】
また、特許文献2に記載された排水マットを製造することは、射出用空孔を多数もつ回転式円筒ドラムを使用して、まず、フィンガーを形成しながら層23を形成して、次に、パンチング工程を実施して、フィンガーを損傷しないようにしてフィンガーの間にさん孔(鑽孔)をしなければならないため、手間がかかった。
【0007】
また、この特許文献2に記載の排水マットは、平板状シートからフィンガーが突設されているもので、さん孔時にさん孔機を所定の孔開け作動を行わせるための調整、即ち、フィンガーを損傷しない状態でのさん孔位置・タイミング等の調整が必要であり、均一な物性を有する排水シートを製造するのに製造が煩雑になりがちであった。しかも、排水マットの強度を向上すべく平板状シートの肉厚を厚くすると、さん孔機のさん孔トルクを上げるなどの対策が必要となり、排水マットの可撓性も低下する。逆に平板状シートの肉厚を薄くすると、さん孔しやすくなる反面、平板状シートのシート基盤が柔らかくなりすぎてフィンガーがぐらつき不整に倒れ、シートにかかる土圧により排水シート内の排水空間が保てずに排水困難となる問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、外部からの衝撃や土圧に耐えるのに充分な耐圧強度と、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度とを備え、圧壊して扁平状となったり破損したりすることなく排水空間を充分に維持するとともに、集めた水を速やかに排水管等に案内することができる集排水板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために講じた本発明の構成を、実施例を示す図面に使用した符号を用いて説明すると、所定の空間を保持させるための多数の凸部1a,21a,31aを少なくとも片面に突出形成させてある面状部材1,21,31と、微細な無数の透水孔を備えた透水性ネット2とからなり、面状部材1,21,31が、前記各凸部1a,21a,31aと、各凸部1a,21a,31a間を連結する連結部1b,21b,31bとを備え、透水性ネット2が面状部材1,21,31の表背両面に配設されている構成としたものである。
【0010】
また、第2構成の集排水板は、面状部材1,21,31が、各凸部1a,21a,31aと、各凸部1a,21a,31a間を連結する連結部1b,21b,31bとで囲まれた部分に開口部21dを有するものである構成としたものである。
【0011】
そして、第3構成の集排水板は、凸部1a,21a,31aを、筒形状又は柱形状のものである構成としたものである。
【0012】
さらに、第4構成の集排水板は、連結部21bに補強線材が埋め込まれている構成としたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の集排水板によれば、多数の凸部に透水性ネットを、例えば貼着しているので、透水性ネットを通過して内部に流入した水を、多数の凸部により形成される排水空間を通して排水させることができる。このとき、本発明の集排水板は、多数の凸部が形成されているので、外部からの衝撃や土圧に耐えるのに充分な耐圧強度を備えるという性質を有し、かつ、多数の凸部は連結部によってお互いに連結されているので、連結部の存在によって、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度を備えさせることができるという効果を有している。さらに、連結部の存在によって、連結部と連結部との間に存在する部分を連結部に比して薄くしたり、開口部とすることができる。
【0014】
また、本発明の集排水板を構成する面状部材は、それぞれの凸部間が連結部で連結されており、これらの連結部で囲まれた部分が連結部よりも肉薄か開口部としてあるので面状部材の可撓性を阻害しないため、適切な集排水板の可撓性を維持しながら、集排水板が外部からの衝撃や土圧を受けても、凸部と連結部が協働してこれを受け止め、凸部が倒れたりすることがないので集排水板内部の排水空間が小さくならずに、排水性が充分に確保される。また、各凸部間を連結する連結部が孔開けガイドとしての役目を果たすので、面状部材製造時のさん孔が容易になるという利点も有している。
【0015】
さらに、第2構成の集排水板にあっては、雨水等の表面側からの浸透水だけでなく、背面側からの湧水や溜まり水も、透水性ネットの透水孔を通過して排水空間内に集めることができる効果を、上述した効果に合わせてさらに有しているものである。
【0016】
また、第3構成の集排水板にあっては、凸部が、筒形状又は柱形状のものであるため、通水の障害となることもなく、集めた水を速やかに排水管等に案内することができる効果を、上述した効果に合わせてさらに有しているものである。
【0017】
また、第4構成の集排水板にあっては、連結部内に補強線材が埋め込まれているので、補強線材の存在によって、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度をより備える効果を、上述した効果に合わせてさらに有しているものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
面状部材1,21,31の素材は、特に限定されるものではないが、製造が容易であることや地中での経時劣化が少ないことを勘案すると、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主成分としたポリオレフィン系熱可塑性合成樹脂であることが好ましい。
【0019】
さらに、面状部材1,21,31は、土中に埋設した場合に土壌にかかる荷重に対して圧潰を防ぐに足る耐圧強度を必要とする。そのためには、凸部1a,21a,31aの数や大きさを適宜調整しなければならない。つまり、凸部1a,21a,31aの数を少なくするか、あるいは、凸部1a,21a,31aの大きさを小さくすれば、耐圧強度が低下することになり、一方、凸部1a,21a,31aの数を多くするか、あるいは、凸部1a,21a,31aの大きさを大きくすれば、コストが上昇することになる。また、凸部1a,21a,31aは、筒形状又は柱形状であり、平面視すると、斜め方向及びその斜め方向と異なる斜め方向に配列されてもよいが、縦方向及び横方向に配列されたものが適当である。なお、凸部1a,21a,31aは、多角筒形状又は多角柱形状であってもよいが、円筒形状又は円柱形状であるものが適当である。また、この凸部1a,21a,31aは、楕円形や長円形の筒形や中実形としたり、円錐形や多角錐形のものとして実施することもできる。
【0020】
さらに、面状部材1,21,31は、土中に埋設した場合に埋設時又は埋設後における地形の変化によって、埋設地の地形に沿って変形しても、破損することがない曲げ強度を必要とする。そのためには、連結部1b,21b,31bの厚さや幅を適宜調整しなければならない。つまり、連結部1b,21b,31bの厚さや幅を小さくすれば、曲げ強度が低下しすぎることになり、一方、連結部1b,21b,31bの厚さや幅を大きくすれば、曲げ強度が上昇しすぎることになる。連結部1b,21b,31bの厚さの目安を例示すると、連結部1b,21b,31bは、厚さ0.5〜3.0mm程度範囲内のものが適当である。このとき、凸部1a,21a,31aの頂部が平坦面に形成される構成として実施すれば、凸部1a,21a,31aの頂部に貼着される透水性ネット2との接着面積を大きくすることができ、両者の接着を確実なものとすることができる。これにより、土圧による透水性ネット2への直接圧を最小限に低減させ、たわみを小さくして排水空間を確実に維持することができる利点がある。
【0021】
また、連結部1b,21b,31b内には補強線材が埋め込まれている構成として実施すれば、補強線材の存在によって、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度をより備えるものとすることができる。補強線材としては、例えば、糸、ステンレス線や超硬鋼線等の金属線材、硬質の樹脂素材線等が挙げられる。なお、面状部材1,21,31の製造方法としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系熱可塑性合成樹脂の単体、又は、複合体の硬質の樹脂素材を押出成形すること等が挙げられる。
【0022】
表裏の透水性ネット2,3の素材は、特に限定されるものではないが、製造が容易であること、凸部1a,21a,31aとの融着性を勘案すると、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等を主成分とした熱可塑性合成樹脂であることが好ましい。
【0023】
また、これらの透水性ネット2,3の透水孔は、大きすぎると凸部1a,21a,31aにより形成される排水空間が侵入土砂で埋まって排水能力を低下させるおそれがあり、一方、小さすぎると土砂によって目詰まりして集水能力を低下させるおそれがあるので、配設使用場所の土壌の種類や状態に応じた大きさのものとすることが好ましい。実体的には、集排水空間内への土砂の浸入を防ぐ程度の大きさのものとし、実寸的には、最大長さ0.3mm以上0.5mm以下の小孔とすることが好ましい。
【0024】
なお、透水性ネット2,3の製造方法についても、特に限定しないが、延伸処理した素材を繊維状又は裁断した薄いテープ状物を縦横に配列してその交点を融着するか、あるいは、織物状に織ること等が挙げられる。
【実施例1】
【0025】
以下、本発明の実施例を図示例とともに説明する。図1乃至図7は、本発明の第1実施例を示す図であって、図1は、第1実施例に係る集排水板の斜視図であり、図2は、図1におけるA−A線の断面図であり、図3は、図1におけるB−B線の断面図であり、図4は、図2と同部分の変形例を示した断面図であり、図5は、同実施例の集排水板の面状部材と透水性ネットとの分解斜視図であり、図6は、同実施例の面状部材の平面図であり、図7は、集排水板の使用例を示す図である。
【0026】
図1乃至図6に示す第1実施例に係る集排水板は、面状部材1と、面状部材1の表面に配設された透水性ネット2と、面状部材1の背面に配設された透水性ネット3とからなる集排水板Pとしたものである。
【0027】
面状部材1は、ポリエチレン樹脂が圧縮成形されたものであり、表面と背面との両方で突出し、かつ、縦方向及び横方向に配列して形成された多数の凸部1aと、多数の凸部1aを縦方向及び横方向で連結する連結部1bと、基板部1cとを有する。この第1実施例として図1乃至図6に示した凸部1aは、円筒形状である。そして、図6に示すように、平面視すると、縦方向にも横方向にも配列されている。また、連結部1bは、凸部1aの側面から凸部1aの側面までの縦方向と横方向とに形成されている。さらに、基板部1cは、連結部1bより薄いものであり、連結部1bと連結部1bとの間及び凸部1aの内部に形成されている。なお、凸部1aが表面と背面との両方で突出するように、凸部1aの厚さ方向の中心と、基板部1cの厚さ方向の中心とは、略同一平面に存在する。また、図2に示したように、基板部1cの下面と連結部1bの下面とは同一平面に形成してあっても、図4の変形例に示したように、両部1b,1cの厚さ方向の中心を揃えたものとしてもよい。このような構造とした集排水板Pを、図7に示したように、土壌中の湧水や降雨による浸透水の多い土中に埋めて集水させ、所要の排水管等へ誘導させる。
【実施例2】
【0028】
次に、第2実施例に係る集排水板について説明する。図8乃至図10は、本発明の第2実施例を示す図であって、図8は、該第2実施例に係る集排水板の斜視図であり、図9は、同実施例の面状部材の平面図であり、図10は、同実施例の集排水板の面状部材と透水性ネットとの分解斜視図である。
【0029】
図8乃至図10に示す第2実施例に係る集排水板は、面状部材21と、面状部材21の表面に配設された透水性ネット2と、面状部材21の背面に配設された透水性ネット3とからなる。また、該第2実施例に係る集排水板では、面状部材21は、上述した第1実施例に係る面状部材1と異なり、基板部1cがなく、多数の開口部21dを有する。なお、透水性ネット2及び透水性ネット3は、図1乃至図6を用いて説明したものと同様である。
【0030】
該第2実施例に示した面状部材21は、表面側だけで突出し、かつ、縦方向及び横方向に配列して形成された多数の凸部21aと、多数の凸部21aを縦方向及び横方向で連結する連結部21bとを有している。図示の凸部21aは、円柱形状の凸部であり、より詳しくは中実の円錐台形状としたものである。そして、図9に示すように、平面視すると、連結部21bの交点において、縦方向にも横方向にも一つ飛びとなる千鳥格子状に配列されている。また、連結部21bは、凸部21aの側面から凸部21aの側面までの縦方向と横方向とに形成されている。なお、凸部21aの底面と連結部21bの底面とは、同一平面に存在する。
【0031】
また、凸部21aの頂部が平坦面に形成されている構成としてあるので、前記第1実施例の円筒形状の凸部1aと対比すると、凸部21aの頂部に貼着される透水性ネット2との接着面積を大きくすることができ、両者の接着をより確実なものとすることができる。また、連結部21bと凸部21aとの内部には、補強糸(図示せず)が埋め込まれている構成としたものである。この補強糸を埋め込む構成は、前記第1実施例に示した連結部1bや、後述する第3実施例に示した連結部31bにも用いてよいことは言うまでもない。
【0032】
なお、透水性ネット3は、面状部材21の背面に熱融着して貼着されているとともに、一側縁部を透水性ネット2の一側縁部に熱融着して貼着されている。
【0033】
第2実施例に係る集排水板によれば、連結部21b内には補強糸が埋め込まれているので、縦方向にも横方向にも補強糸の存在によって、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度を備える。また、凸部21aの頂部が平坦面に形成されているので、凸部21aの頂部に貼着される透水性ネット2との接着面積を大きくすることができ、両者の接着を確実なものとすることができる。
【実施例3】
【0034】
図11及び図12は、第3実施例の面状部材について示したものであって、該実施例に示した面状部材31は、前記第2実施例の面上部材21と同様に、図11,図12にみられる円錐状に形成した凸部31aを有し、頂部を平坦面に形成したものを示してある。また、図11は、連結部31bで囲まれた部分31cが薄い肉厚で膜壁を有する状態としたものを示してあり、図12は、この薄い膜壁を除去して、開口部31dに形成した面状部材31を示したものである。
【0035】
以上の各実施例の集排水板を構成する面状部材1,21及び31、透水性ネット2及び透水性ネット3の材料や寸法及び配置間隔は一例であって、実施の形態の項で説明したようにある程度の幅で変形して実施することができる。
【0036】
以上、本発明の代表例と思われる実施例について説明したが、本発明は、上述した実施例のみに限定されるものではなく、本発明にいう構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において、適宜改変して実施することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の集排水板は、圧壊して扁平状となったり破損したりすることがないため、集水の必要なあらゆる土地に適用することができ、その活用範囲は広いものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1実施例に係る集排水板の斜視図。
【図2】図1におけるA−A線の断面図。
【図3】図1におけるB−B線の断面図。
【図4】第1実施例に係る集排水板の変形例を示す図2相当部分の断面図。
【図5】第1実施例に係る集排水板の面状部材と透水性ネットとの分解斜視図。
【図6】第1実施例に係る面状部材の平面図。
【図7】第1実施例に係る集排水板の使用例を示す図。
【図8】第2実施例に係る集排水板の斜視図。
【図9】第2実施例に係る面状部材の平面図。
【図10】第2実施例に係る集排水板の面状部材と透水性ネットとの分解斜視図。
【図11】第3実施例に係る面状部材の開口部形成前の斜視図。
【図12】第3実施例に係る面状部材の開口部形成後の斜視図。
【符号の説明】
【0039】
1,21,31 面状部材
1a,21a,31a 凸部
1b,21b,31b 連結部
1c,31c 基板部
21d,31d 開口部
2,3 透水性ネット
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として軟泥地や湧水地の地中に埋設して、土壌中の湧水や降雨による浸透水等を集水して誘導することにより、排水管等に排水させることで、土壌の安定化を図るために使用される集排水板に関する。
【背景技術】
【0002】
土壌中の水を集めて排水管等に排水することは、傾斜地にあっては、土砂崩れのような傾斜面の崩壊を防止するために、農業分野においては、土壌を乾燥させ、土壌塩の蓄積を回避させ、作物の増収を図るために、道路建設にあっては、道路下層の水が土壌を軟化させて路床を沈下させたり、凍結して路床を膨張させたりすることによって引き起こされる舗装の破壊防止のために、建築分野においても、土壌基盤の軟化による建築物の倒壊の発生防止のために等のそれぞれの理由によって、行われてきた。
【0003】
而して、土壌中の水の集排水を行う一手段として、所定の間隔を隔てて上下に平行に配設した一対の透水性のシート状部材間に、上下にジグザグ形状をなす帯状の間隔保持部材(波形テープ)を多数互いに間隔を隔てて配設し、この間隔保持部材の屈曲端部(上部と下部)をシート状部材に接着して一体化させた排水マット等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このような排水マットでは、透水性のシート状部材を通過して内部に流入した水を、波形テープにより形成される排水空間を通して、例えば排水管等に排水させることができる。
【0004】
このような排水マットは、多数本の波形テープによる強度によって、外部からの衝撃や重圧を緩衝することにより、充分な耐圧強度を有し、原形維持(排水マットにおいては排水空間維持)に寄与するという効果を奏する。また、基板層から伸びる多数のフィンガー(凸部)と多数のさん孔(開口部)をもつ排水マットも開示されている(例えば、特許文献2参照)。このような排水マットは、フィンガーで充分な耐圧強度を有し、原形維持に寄与するという効果を奏するとともに、さん孔を形成しているので、軽量であるという性質も有している。
【特許文献1】特開2006−37470号公報
【特許文献2】特開昭59−233013号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された排水マットを土中に埋設した場合、外部からの衝撃や土圧だけでなく、地形の変化によって埋設地の地形に沿って変形する力が加わることがある。つまり、排水マットに変形する力が加わったとき、帯状の各波形テープは、所定の間隔を隔てて平行に配置されているので、波形テープの長手方向と垂直な方向とにおいて圧潰変形強度に差が生じ、波形テープの長手方向では、波形テープと波形テープとの間となる箇所でシート状部材のみの強度にゆだねられるため、変形する力に耐えることができず破損することがあった。即ち、上述した排水マットは、波形テープの長手方向と、垂直な方向とにおいて、均等な曲げ強度を有していなかった。さらに、排水マットにおいて、多数本の波形テープによって形成される排水空間は、シート状部材を透過した水の通水路となるが、通水の方向によって、波形テープの波形の幅が通水の障害となり、効率的な排水を行うことができなかった。
【0006】
また、特許文献2に記載された排水マットを製造することは、射出用空孔を多数もつ回転式円筒ドラムを使用して、まず、フィンガーを形成しながら層23を形成して、次に、パンチング工程を実施して、フィンガーを損傷しないようにしてフィンガーの間にさん孔(鑽孔)をしなければならないため、手間がかかった。
【0007】
また、この特許文献2に記載の排水マットは、平板状シートからフィンガーが突設されているもので、さん孔時にさん孔機を所定の孔開け作動を行わせるための調整、即ち、フィンガーを損傷しない状態でのさん孔位置・タイミング等の調整が必要であり、均一な物性を有する排水シートを製造するのに製造が煩雑になりがちであった。しかも、排水マットの強度を向上すべく平板状シートの肉厚を厚くすると、さん孔機のさん孔トルクを上げるなどの対策が必要となり、排水マットの可撓性も低下する。逆に平板状シートの肉厚を薄くすると、さん孔しやすくなる反面、平板状シートのシート基盤が柔らかくなりすぎてフィンガーがぐらつき不整に倒れ、シートにかかる土圧により排水シート内の排水空間が保てずに排水困難となる問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、外部からの衝撃や土圧に耐えるのに充分な耐圧強度と、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度とを備え、圧壊して扁平状となったり破損したりすることなく排水空間を充分に維持するとともに、集めた水を速やかに排水管等に案内することができる集排水板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために講じた本発明の構成を、実施例を示す図面に使用した符号を用いて説明すると、所定の空間を保持させるための多数の凸部1a,21a,31aを少なくとも片面に突出形成させてある面状部材1,21,31と、微細な無数の透水孔を備えた透水性ネット2とからなり、面状部材1,21,31が、前記各凸部1a,21a,31aと、各凸部1a,21a,31a間を連結する連結部1b,21b,31bとを備え、透水性ネット2が面状部材1,21,31の表背両面に配設されている構成としたものである。
【0010】
また、第2構成の集排水板は、面状部材1,21,31が、各凸部1a,21a,31aと、各凸部1a,21a,31a間を連結する連結部1b,21b,31bとで囲まれた部分に開口部21dを有するものである構成としたものである。
【0011】
そして、第3構成の集排水板は、凸部1a,21a,31aを、筒形状又は柱形状のものである構成としたものである。
【0012】
さらに、第4構成の集排水板は、連結部21bに補強線材が埋め込まれている構成としたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の集排水板によれば、多数の凸部に透水性ネットを、例えば貼着しているので、透水性ネットを通過して内部に流入した水を、多数の凸部により形成される排水空間を通して排水させることができる。このとき、本発明の集排水板は、多数の凸部が形成されているので、外部からの衝撃や土圧に耐えるのに充分な耐圧強度を備えるという性質を有し、かつ、多数の凸部は連結部によってお互いに連結されているので、連結部の存在によって、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度を備えさせることができるという効果を有している。さらに、連結部の存在によって、連結部と連結部との間に存在する部分を連結部に比して薄くしたり、開口部とすることができる。
【0014】
また、本発明の集排水板を構成する面状部材は、それぞれの凸部間が連結部で連結されており、これらの連結部で囲まれた部分が連結部よりも肉薄か開口部としてあるので面状部材の可撓性を阻害しないため、適切な集排水板の可撓性を維持しながら、集排水板が外部からの衝撃や土圧を受けても、凸部と連結部が協働してこれを受け止め、凸部が倒れたりすることがないので集排水板内部の排水空間が小さくならずに、排水性が充分に確保される。また、各凸部間を連結する連結部が孔開けガイドとしての役目を果たすので、面状部材製造時のさん孔が容易になるという利点も有している。
【0015】
さらに、第2構成の集排水板にあっては、雨水等の表面側からの浸透水だけでなく、背面側からの湧水や溜まり水も、透水性ネットの透水孔を通過して排水空間内に集めることができる効果を、上述した効果に合わせてさらに有しているものである。
【0016】
また、第3構成の集排水板にあっては、凸部が、筒形状又は柱形状のものであるため、通水の障害となることもなく、集めた水を速やかに排水管等に案内することができる効果を、上述した効果に合わせてさらに有しているものである。
【0017】
また、第4構成の集排水板にあっては、連結部内に補強線材が埋め込まれているので、補強線材の存在によって、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度をより備える効果を、上述した効果に合わせてさらに有しているものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
面状部材1,21,31の素材は、特に限定されるものではないが、製造が容易であることや地中での経時劣化が少ないことを勘案すると、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主成分としたポリオレフィン系熱可塑性合成樹脂であることが好ましい。
【0019】
さらに、面状部材1,21,31は、土中に埋設した場合に土壌にかかる荷重に対して圧潰を防ぐに足る耐圧強度を必要とする。そのためには、凸部1a,21a,31aの数や大きさを適宜調整しなければならない。つまり、凸部1a,21a,31aの数を少なくするか、あるいは、凸部1a,21a,31aの大きさを小さくすれば、耐圧強度が低下することになり、一方、凸部1a,21a,31aの数を多くするか、あるいは、凸部1a,21a,31aの大きさを大きくすれば、コストが上昇することになる。また、凸部1a,21a,31aは、筒形状又は柱形状であり、平面視すると、斜め方向及びその斜め方向と異なる斜め方向に配列されてもよいが、縦方向及び横方向に配列されたものが適当である。なお、凸部1a,21a,31aは、多角筒形状又は多角柱形状であってもよいが、円筒形状又は円柱形状であるものが適当である。また、この凸部1a,21a,31aは、楕円形や長円形の筒形や中実形としたり、円錐形や多角錐形のものとして実施することもできる。
【0020】
さらに、面状部材1,21,31は、土中に埋設した場合に埋設時又は埋設後における地形の変化によって、埋設地の地形に沿って変形しても、破損することがない曲げ強度を必要とする。そのためには、連結部1b,21b,31bの厚さや幅を適宜調整しなければならない。つまり、連結部1b,21b,31bの厚さや幅を小さくすれば、曲げ強度が低下しすぎることになり、一方、連結部1b,21b,31bの厚さや幅を大きくすれば、曲げ強度が上昇しすぎることになる。連結部1b,21b,31bの厚さの目安を例示すると、連結部1b,21b,31bは、厚さ0.5〜3.0mm程度範囲内のものが適当である。このとき、凸部1a,21a,31aの頂部が平坦面に形成される構成として実施すれば、凸部1a,21a,31aの頂部に貼着される透水性ネット2との接着面積を大きくすることができ、両者の接着を確実なものとすることができる。これにより、土圧による透水性ネット2への直接圧を最小限に低減させ、たわみを小さくして排水空間を確実に維持することができる利点がある。
【0021】
また、連結部1b,21b,31b内には補強線材が埋め込まれている構成として実施すれば、補強線材の存在によって、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度をより備えるものとすることができる。補強線材としては、例えば、糸、ステンレス線や超硬鋼線等の金属線材、硬質の樹脂素材線等が挙げられる。なお、面状部材1,21,31の製造方法としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系熱可塑性合成樹脂の単体、又は、複合体の硬質の樹脂素材を押出成形すること等が挙げられる。
【0022】
表裏の透水性ネット2,3の素材は、特に限定されるものではないが、製造が容易であること、凸部1a,21a,31aとの融着性を勘案すると、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等を主成分とした熱可塑性合成樹脂であることが好ましい。
【0023】
また、これらの透水性ネット2,3の透水孔は、大きすぎると凸部1a,21a,31aにより形成される排水空間が侵入土砂で埋まって排水能力を低下させるおそれがあり、一方、小さすぎると土砂によって目詰まりして集水能力を低下させるおそれがあるので、配設使用場所の土壌の種類や状態に応じた大きさのものとすることが好ましい。実体的には、集排水空間内への土砂の浸入を防ぐ程度の大きさのものとし、実寸的には、最大長さ0.3mm以上0.5mm以下の小孔とすることが好ましい。
【0024】
なお、透水性ネット2,3の製造方法についても、特に限定しないが、延伸処理した素材を繊維状又は裁断した薄いテープ状物を縦横に配列してその交点を融着するか、あるいは、織物状に織ること等が挙げられる。
【実施例1】
【0025】
以下、本発明の実施例を図示例とともに説明する。図1乃至図7は、本発明の第1実施例を示す図であって、図1は、第1実施例に係る集排水板の斜視図であり、図2は、図1におけるA−A線の断面図であり、図3は、図1におけるB−B線の断面図であり、図4は、図2と同部分の変形例を示した断面図であり、図5は、同実施例の集排水板の面状部材と透水性ネットとの分解斜視図であり、図6は、同実施例の面状部材の平面図であり、図7は、集排水板の使用例を示す図である。
【0026】
図1乃至図6に示す第1実施例に係る集排水板は、面状部材1と、面状部材1の表面に配設された透水性ネット2と、面状部材1の背面に配設された透水性ネット3とからなる集排水板Pとしたものである。
【0027】
面状部材1は、ポリエチレン樹脂が圧縮成形されたものであり、表面と背面との両方で突出し、かつ、縦方向及び横方向に配列して形成された多数の凸部1aと、多数の凸部1aを縦方向及び横方向で連結する連結部1bと、基板部1cとを有する。この第1実施例として図1乃至図6に示した凸部1aは、円筒形状である。そして、図6に示すように、平面視すると、縦方向にも横方向にも配列されている。また、連結部1bは、凸部1aの側面から凸部1aの側面までの縦方向と横方向とに形成されている。さらに、基板部1cは、連結部1bより薄いものであり、連結部1bと連結部1bとの間及び凸部1aの内部に形成されている。なお、凸部1aが表面と背面との両方で突出するように、凸部1aの厚さ方向の中心と、基板部1cの厚さ方向の中心とは、略同一平面に存在する。また、図2に示したように、基板部1cの下面と連結部1bの下面とは同一平面に形成してあっても、図4の変形例に示したように、両部1b,1cの厚さ方向の中心を揃えたものとしてもよい。このような構造とした集排水板Pを、図7に示したように、土壌中の湧水や降雨による浸透水の多い土中に埋めて集水させ、所要の排水管等へ誘導させる。
【実施例2】
【0028】
次に、第2実施例に係る集排水板について説明する。図8乃至図10は、本発明の第2実施例を示す図であって、図8は、該第2実施例に係る集排水板の斜視図であり、図9は、同実施例の面状部材の平面図であり、図10は、同実施例の集排水板の面状部材と透水性ネットとの分解斜視図である。
【0029】
図8乃至図10に示す第2実施例に係る集排水板は、面状部材21と、面状部材21の表面に配設された透水性ネット2と、面状部材21の背面に配設された透水性ネット3とからなる。また、該第2実施例に係る集排水板では、面状部材21は、上述した第1実施例に係る面状部材1と異なり、基板部1cがなく、多数の開口部21dを有する。なお、透水性ネット2及び透水性ネット3は、図1乃至図6を用いて説明したものと同様である。
【0030】
該第2実施例に示した面状部材21は、表面側だけで突出し、かつ、縦方向及び横方向に配列して形成された多数の凸部21aと、多数の凸部21aを縦方向及び横方向で連結する連結部21bとを有している。図示の凸部21aは、円柱形状の凸部であり、より詳しくは中実の円錐台形状としたものである。そして、図9に示すように、平面視すると、連結部21bの交点において、縦方向にも横方向にも一つ飛びとなる千鳥格子状に配列されている。また、連結部21bは、凸部21aの側面から凸部21aの側面までの縦方向と横方向とに形成されている。なお、凸部21aの底面と連結部21bの底面とは、同一平面に存在する。
【0031】
また、凸部21aの頂部が平坦面に形成されている構成としてあるので、前記第1実施例の円筒形状の凸部1aと対比すると、凸部21aの頂部に貼着される透水性ネット2との接着面積を大きくすることができ、両者の接着をより確実なものとすることができる。また、連結部21bと凸部21aとの内部には、補強糸(図示せず)が埋め込まれている構成としたものである。この補強糸を埋め込む構成は、前記第1実施例に示した連結部1bや、後述する第3実施例に示した連結部31bにも用いてよいことは言うまでもない。
【0032】
なお、透水性ネット3は、面状部材21の背面に熱融着して貼着されているとともに、一側縁部を透水性ネット2の一側縁部に熱融着して貼着されている。
【0033】
第2実施例に係る集排水板によれば、連結部21b内には補強糸が埋め込まれているので、縦方向にも横方向にも補強糸の存在によって、あらゆる方向に変形するのに適切な曲げ強度を備える。また、凸部21aの頂部が平坦面に形成されているので、凸部21aの頂部に貼着される透水性ネット2との接着面積を大きくすることができ、両者の接着を確実なものとすることができる。
【実施例3】
【0034】
図11及び図12は、第3実施例の面状部材について示したものであって、該実施例に示した面状部材31は、前記第2実施例の面上部材21と同様に、図11,図12にみられる円錐状に形成した凸部31aを有し、頂部を平坦面に形成したものを示してある。また、図11は、連結部31bで囲まれた部分31cが薄い肉厚で膜壁を有する状態としたものを示してあり、図12は、この薄い膜壁を除去して、開口部31dに形成した面状部材31を示したものである。
【0035】
以上の各実施例の集排水板を構成する面状部材1,21及び31、透水性ネット2及び透水性ネット3の材料や寸法及び配置間隔は一例であって、実施の形態の項で説明したようにある程度の幅で変形して実施することができる。
【0036】
以上、本発明の代表例と思われる実施例について説明したが、本発明は、上述した実施例のみに限定されるものではなく、本発明にいう構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において、適宜改変して実施することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の集排水板は、圧壊して扁平状となったり破損したりすることがないため、集水の必要なあらゆる土地に適用することができ、その活用範囲は広いものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1実施例に係る集排水板の斜視図。
【図2】図1におけるA−A線の断面図。
【図3】図1におけるB−B線の断面図。
【図4】第1実施例に係る集排水板の変形例を示す図2相当部分の断面図。
【図5】第1実施例に係る集排水板の面状部材と透水性ネットとの分解斜視図。
【図6】第1実施例に係る面状部材の平面図。
【図7】第1実施例に係る集排水板の使用例を示す図。
【図8】第2実施例に係る集排水板の斜視図。
【図9】第2実施例に係る面状部材の平面図。
【図10】第2実施例に係る集排水板の面状部材と透水性ネットとの分解斜視図。
【図11】第3実施例に係る面状部材の開口部形成前の斜視図。
【図12】第3実施例に係る面状部材の開口部形成後の斜視図。
【符号の説明】
【0039】
1,21,31 面状部材
1a,21a,31a 凸部
1b,21b,31b 連結部
1c,31c 基板部
21d,31d 開口部
2,3 透水性ネット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の空間を保持させるための多数の凸部(1a,21a,31a)を少なくとも片面に突出形成させてある面状部材(1,21,31)と、
微細な無数の透水孔を備えた透水性ネット(2)とからなり、
面状部材(1,21,31)が、前記各凸部(1a,21a,31a)と、各凸部(1a,21a,31a)間を連結する連結部(1b,21b,31b)とを備え、
透水性ネット(2)が面状部材(1,21,31)の表背両面に配設されている集排水板。
【請求項2】
面状部材(1,21,31)が、各凸部(1a,21a,31a)と、各凸部(1a,21a,31a)間を連結する連結部(1b,21b,31b)とで囲まれた部分に開口部(21d)を有するものである請求項1に記載の集排水板。
【請求項3】
凸部(1a,21a,31a)は、筒形状又は柱形状のものである請求項1又は2に記載の集排水板。
【請求項4】
連結部(21b)には、補強線材が埋め込まれている請求項1〜3のいずれか1項に記載の集排水板。
【請求項1】
所定の空間を保持させるための多数の凸部(1a,21a,31a)を少なくとも片面に突出形成させてある面状部材(1,21,31)と、
微細な無数の透水孔を備えた透水性ネット(2)とからなり、
面状部材(1,21,31)が、前記各凸部(1a,21a,31a)と、各凸部(1a,21a,31a)間を連結する連結部(1b,21b,31b)とを備え、
透水性ネット(2)が面状部材(1,21,31)の表背両面に配設されている集排水板。
【請求項2】
面状部材(1,21,31)が、各凸部(1a,21a,31a)と、各凸部(1a,21a,31a)間を連結する連結部(1b,21b,31b)とで囲まれた部分に開口部(21d)を有するものである請求項1に記載の集排水板。
【請求項3】
凸部(1a,21a,31a)は、筒形状又は柱形状のものである請求項1又は2に記載の集排水板。
【請求項4】
連結部(21b)には、補強線材が埋め込まれている請求項1〜3のいずれか1項に記載の集排水板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−30334(P2009−30334A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−195291(P2007−195291)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000221502)東拓工業株式会社 (61)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000221502)東拓工業株式会社 (61)
【Fターム(参考)】
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