説明

集積回路およびオーディオ装置

【課題】サンプリング周波数が変わっても、同じ音声データを用いることにより、音声データを格納する記憶媒体の容量の節約を図ることができる。
【解決手段】集積回路1は、制御部2と転送部3とを有している。制御部2は、転送する音声データを取得し、この音声データと、周波数に応じた音声データの転送回数とを出力する。転送部3は、音声データを記憶する音声データ記憶部4と、転送回数を記憶する転送回数記憶部5とを備え、転送回数記憶部5の転送回数に応じて音声データ記憶部4に記憶されている音声データを連続して外部に転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集積回路およびオーディオ装置に関し、特に、異なる周波数の音声データを転送する集積回路およびオーディオ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載オーディオシステム等のオーディオシステムでは、例えば警告音等の音声データをROM(Read Only Memory)に蓄えておいて、必要なときに、スピーカに音声データを転送させている。このような場合に、サンプリング周波数の異なる同一の音声データを転送させたいことがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図10は、従来のオーディオ装置の構成を示す図である。
従来のオーディオ装置90は、周波数(f)の音声データを格納しているROM91aと、周波数(1/2×f)の音声データを格納しているROM91bと、デコーダ92と、CPU(Central Processing Unit)93と、音声データをやり取りするためのインターフェイスデバイスを構成するI2S(The Inter-IC Sound Bus)94と、オーディオプロセッサ95と、D/A変換回路96と、スピーカ97と、車載オーディオシステムにおける標準的な音声ネットワークであるMOST(Media Oriented Systems Transport)ネットワーク80に音声データを転送するために使用されるMediaLB(Media Local Bus)98と、MOSTネットワーク80へ送られる音声データを一時蓄えておくローカルチャネルバッファ99とを有している。
【0004】
オーディオ装置90は、CPU93がデコーダ92に選択信号を与え、ROM91aに格納されている周波数(f)の音声データまたはROM91bに格納されている周波数(1/2×f)の音声データのいずれか一方のデータを選択してI2S94→オーディオプロセッサ95→D/A変換回路96→スピーカ97の順番に音声データを転送する。ローカルチャネルバッファ99に音声データを書き込むと、MediaLB98がMOSTネットワーク80へ音声データを転送する。
【0005】
このように、従来は、例えば44KHzの音声データと22KHzの音声データを使用したい場合にそれぞれをROM等の記憶手段に格納させる必要があった。
【特許文献1】特開2002−351826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の技術には、サンプリングの異なる音声データをその数だけROMに格納しておく必要があるため、ROMの容量が増大し、また、コストが増大するという問題があった。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、記憶媒体の容量の節約を図ることができる集積回路およびオーディオ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では上記問題を解決するために、図1に示すような集積回路が提供される。
本発明に係る集積回路1は、異なる周波数のデータを転送する回路である。
集積回路1は、制御部2と転送部3とを有している。
【0009】
制御部2は、転送する音声データを取得し、この音声データと、周波数に応じた音声データの転送回数とを出力する。
転送部3は、音声データを記憶する音声データ記憶部4と、転送回数を記憶する転送回数記憶部5とを備え、転送回数記憶部5の転送回数に応じて音声データ記憶部4に記憶されている音声データを連続して外部に転送する。
【0010】
このような集積回路1によれば、制御部2により、取得した音声データと転送回数とが出力される。転送部3により、音声データと転送回数とが記憶され、転送回数記憶部5に記憶されている転送回数に応じて音声データ記憶部4に記憶されている音声データが、連続して外部に転送される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、周波数(1/n×f)のデータをn回転送によって作成することができる。よって、サンプリング周波数の異なる複数データをそれぞれROM等に記憶しておく必要がなくなり、回路規模を縮小することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の概要について説明し、その後、実施の形態を説明する。
図1は、本発明の概要を示す図である。
【0013】
集積回路1は、制御部2と転送部3とを有している。
制御部2は、転送する音声データを取得し、この音声データと、周波数に応じた音声データの転送回数とを出力する。この音声データは、例えば記憶装置(図1ではROM6)に予め記憶されている。
【0014】
転送部3は、音声データを記憶する音声データ記憶部4と、転送回数を記憶する転送回数記憶部5とを備えている。
また、転送部3は、転送回数記憶部5の転送回数に応じて音声データ記憶部4に記憶されている音声データを連続して外部に転送する。例えば、転送回数が2回であれば、2回連続して転送する。
【0015】
ここで、外部とは、例えば集積回路1が搭載されている基板内の他の回路等を意味する。
このような集積回路1によれば、制御部2により、取得した音声データと転送回数とが出力される。転送部3により、音声データと転送回数とが記憶され、転送回数記憶部5に記憶されている転送回数に応じて音声データ記憶部4に記憶されている音声データが、連続して外部に転送される。
【0016】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図2は、実施の形態のオーディオ装置を示すブロック図である。
オーディオ装置10は、例えば車載オーディオシステムに用いられる装置であって、車載オーディオシステムの標準的な音声ネットワークを構成するMOST規格を採用している。
【0017】
オーディオ装置10は、ROM11と、集積回路12と、オーディオプロセッサ13と、D/A変換回路14と、スピーカ15とを有している。
ROM11には、周波数(f)の音声データ(PCMデータ)等が格納される。
【0018】
集積回路12は、1チップに集積されており、CPU121と、I2S122と、パルス幅変更部123と、MediaLB124と、ローカルチャネルバッファ125と、MOST NIC126とを有している。
【0019】
CPU121は、ROM11から音声データを取り出し、I2S122およびパルス幅変更部123に出力する機能を有している。また、CPU121は、音声データだけでなく、音声データを制御するための信号(後述するライトイネーブルパルス等)も出力する。
【0020】
I2S122は、CPU121の指示により、集積回路12の外部と音声データをやり取りするためのインターフェイスデバイスである。
I2S122は、チャネルバッファ122aと、2回転送フラグレジスタ122bとを有している。
【0021】
チャネルバッファ122aはCPU121から受け取った音声データを貯めておくFIFO(First In First Out)バッファで構成されている。このチャネルバッファ122aは、読み出しポインタ(ライトポインタ)を有している。
【0022】
2回転送フラグレジスタ122bは、チャネルバッファ122aの音声データの転送回数を設定するフラグ(以下、「2回転送フラグ」と言う)を格納するレジスタであり、CPU121が2回転送フラグに“0”または“1”を設定することにより、転送回数が定まる。詳しい処理については後述する。
【0023】
I2S122は、チャネルバッファ122aの読み出しポインタをインクリメントしながらチャネルバッファ122aの音声データをオーディオプロセッサ13に送信(転送)する。この際、2回転送フラグを参照して読み出す回数を決定し、その回数分読み出した後に読み出しポインタをインクリメントする。
【0024】
パルス幅変更部123は、CPU121から受け取った音声データをMediaLB124に送る。また、CPU121から受け取ったライトイネーブルパルスのパルス幅を、2回転送フラグに応じて変え、MediaLB124に送る。
【0025】
MediaLB124は、複数のICをMOST NIC126に接続するためのローカルなシリアルバスであり、MOST NIC126と同期して動作する。
このMediaLB124は、音声データを受け取ると、そのデータをローカルチャネルバッファ125に一時記憶する。
【0026】
また、MediaLB124は、CPU121と共通のクロック(CLK)で動作しており、ライトイネーブル端子にライトイネーブルパルスが入力されることにより動作を開始し、ローカルチャネルバッファ125に書き込まれた音声データをMOST NIC126に送る。
【0027】
ローカルチャネルバッファ125は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成されており、音声データを一時記憶する。
MOST NIC126は、MOSTネットワークを実現する制御部であり、他のMOST NICとの間で信号の送受信を行うことができるMOSTネットワークを形成している。
【0028】
オーディオプロセッサ13は、I2S131とDSP(Digital Signal Processor)132とを有している。
I2S131は、I2S122から送信されるデータを受信するインタフェースを構成している。
【0029】
DSP132は、信号処理機能を備えており、I2S131を介して入力される音声データに所定の信号処理を施してD/A変換回路14に送る。
D/A変換回路14は、入力された信号をアナログ信号に変換してスピーカ15に送る。
【0030】
このようなオーディオ装置10では、スピーカ15から音声を出力する場合には、ROM11、CPU121、I2S122、オーディオプロセッサ13およびD/A変換回路14を介してスピーカ15にアナログ信号を送る。以下、ROM11からスピーカ15に至る経路を「第1の経路」と言う。
【0031】
また、MOSTネットワークを介して他のスピーカから音声を出力する場合には、ROM11、CPU121、パルス幅変更部123、MediaLB124、MOST NIC126を介して他のスピーカに音声データを送る。以下、ROM11からMOST NIC126に至る経路を「第2の経路」と言う。
【0032】
次に、オーディオ装置10の動作について簡単に説明する。
図3は、集積回路の出力波形を示す図である。
集積回路12は、ROM11に格納されている周波数(f)の音声データを、オーディオプロセッサ13に2回転送する。これによって、オーディオプロセッサ13が2倍の周期でサンプリングすることにより周波数(1/2×f)の音声データを作成する。例えばROM11に44KHzの音声データのみが格納されている場合において、22KHzの音声データの転送を行う場合には、集積回路12は、同じ音声データをオーディオプロセッサ13に2回転送する。これにより、オーディオプロセッサ13およびD/A変換回路14が、信号処理を行うことによって、スピーカ15から周波数が半分、すなわち22KHzの音声が出力される。
【0033】
次に、集積回路12の音声データの転送動作について説明する。なお、第1の経路と第2の経路とでは、その転送方法が異なるため、順番に説明する。
図4は、集積回路の第1の経路の転送動作を示すフローチャートである。
【0034】
まず、CPU121は、転送する音声データの周波数に応じて2回転送フラグレジスタ122bに“1”または“0”を書き込む(ステップS1)。
次に、CPU121は、ROM11から音声データを取り出しI2S122に送る(ステップS2)。
【0035】
I2S122は、音声データを受け取ると、チャネルバッファ122aに貯める(ステップS3)。
次に、I2S122は、2回転送フラグを調べる(ステップS4)。2回転送フラグが“1”ならば(ステップS4のYes)、同じ音声データを2回連続してチャネルバッファ122aから読み出し、オーディオプロセッサ13に送る。その後、読み出しポインタをインクリメントする(ステップS5)。
【0036】
一方、2回転送フラグが“0”ならば(ステップS4のNo)、音声データを1回チャネルバッファ122aから読み出し、オーディオプロセッサ13に送る。その後、読み出しポインタをインクリメントする(ステップS6)。
【0037】
以上で集積回路12の第1の経路の転送動作を終了する。
その後、オーディオプロセッサ13およびD/A変換回路14を介してスピーカ15へとアナログ信号が転送される。
【0038】
次に、集積回路12の第2の経路の転送動作について説明する。
図5は、集積回路の第2の経路の転送動作を示すフローチャートである。
まず、CPU121は、MOSTネットワークを介して他のスピーカに転送する音声データの周波数に応じて2回転送フラグレジスタ122bに“1”または“0”を書き込む(ステップS11)。
【0039】
次に、CPU121は、ROM11から音声データを取り出し、パルス幅変更部123に送ると同時に、パルス幅変更部123にライトイネーブル信号を送る(ステップS12)。
【0040】
次に、パルス幅変更部123は、2回転送フラグを調べる(ステップS13)。
2回転送フラグが“1”であれば(ステップS13のYes)、CPU121から受け取った、ライトイネーブルパルスのパルス幅を、同じ音声データを2回書き込むように、長くし、長くしたパルス幅を音声データとともにMediaLB124に送る(ステップS14)。
【0041】
2回転送フラグが“0”であれば(ステップS13のNo)、CPU121から受け取った、ライトイネーブルパルスを、音声データとともにそのままMediaLB124に送る(ステップS15)。
【0042】
MediaLB124は、受け取ったライトイネーブルパルスのパルス幅により指定される書き込み期間に応じて音声データを1回または2回ローカルチャネルバッファ125に書き込む(ステップS16)。
【0043】
その後、MediaLB124は、ローカルチャネルバッファ125に書き込んだ音声データをMOST NIC126に送る(ステップS17)。ここで、同じ音声データが2回書き込まれているときは、これらを連続して送る。
【0044】
MOST NIC126は、受け取った音声データをMOSTネットワークに転送する(ステップS18)。
以上で集積回路12の第2の経路の転送動作を終了する。
【0045】
次に、集積回路12の転送動作における音声データの転送方法について詳しく説明する。
<第1の経路の音声データ転送方法>
図6は、第1の経路の音声データの転送方法を示す図である。
【0046】
周波数(1/2×f)の音声データを転送する場合、2回転送を行う必要があるため、CPU121は、2回転送フラグレジスタ122bに2回転送フラグ“1”を設定する。
その後、CPU121は、ROM11から音声データを取り出しチャネルバッファ122aに転送する。I2S122は、2回転送フラグレジスタ122bを調べた結果、2回転送フラグが“1”であるため、1回目の転送では、読み出しポインタP1をインクリメントせずに2回目の転送でインクリメントさせる。なお、読み出し済の音声データは破棄する。
【0047】
<第2の経路の音声データ転送方法>
図7は、第2の経路におけるMediaLBの動作波形を示す図である。
図7(a)に示すように、パルス幅変更部123は、2回転送フラグが“0”のとき、MediaLB124のライトイネーブル端子に書き込みパルス(WRN)を1クロック(1サイクル)分送って音声データ(WDATA)を1回ローカルチャネルバッファ125に書き込む。一方、図7(b)に示すように、2回転送フラグが“1”のとき、このライトイネーブル端子(WRN)への書き込みパルスを1サイクル分長くする(トータルで2サイクル)。これにより、MediaLB124は、同じ音声データ(WDATA)を2回、連続してローカルチャネルバッファ125に書き込む。
【0048】
以上述べたように、本実施の形態のオーディオ装置10によれば、集積回路12が、1つの周波数(f)の音声データから、周波数(1/2×f)の音声データを2回転送によって作成するようにしたので、サンプリング周波数の異なる複数データをそれぞれ異なるROMに記憶しておく必要がなくなり、ROMにおける音声データの占める容量の節約を図ることができる。また、セレクタ等を設ける必要がない。よって、オーディオ装置10の小型化、構成の簡易化を図ることができる。また、低コスト化を図ることができる。
【0049】
なお、本実施の形態では、周波数(1/2×f)の音声データを転送する場合について説明したが、本発明は、これに限らず、周波数(1/n×f)の音声データを転送することもできる。例えば周波数(1/3×f)、(1/4×f)の音声データを転送する場合、集積回路12が、同じ音声データをオーディオプロセッサ13にそれぞれ3回転送、4回転送する。周波数(1/n×f)の音声データを転送する場合、集積回路12がオーディオプロセッサ13に同じ音声データをn回転送する。この場合、例えば転送する回数を転送フラグにセットする。例えば3回転送する場合は、転送フラグの値を“3”にセットし、4回転送する場合は、転送フラグの値を“4”にセットすることにより、任意の周波数の音声データを転送することができる。
【0050】
次に、第2の実施の形態のオーディオ装置について説明する。
図8は、第2の実施の形態のオーディオ装置を示すブロック図である。
以下、第2の実施の形態のオーディオ装置10aについて、前述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0051】
第2の実施の形態のオーディオ装置10aは、集積回路12aが、CPU121とMediaLB124との間に、パルス幅変更部123を備えるバッファ127を設けている点がオーディオ装置10と異なっている。このバッファ127は、例えばRAM等で構成される。
【0052】
第2の実施の形態の集積回路12aでは、CPU121は、音声データを、バッファ127を介してMediaLB124に書き込む。書き込み方法は、第1の実施の形態の第2の経路の音声データの転送方法と同様である。
【0053】
また、スピーカ15が前述した他のスピーカとして機能する場合、すなわち、MOSTネットワークを介して他のMOST NICから音声データが送信されてきた場合は、MOST NIC126が受け取った音声データがMediaLB124を介してバッファ127に一時蓄えられ、その後、逐次CPU121に送られる。その後、第1の経路の転送動作を行うことにより、スピーカ15から音声が出力される。
【0054】
次に、第2の実施の形態の集積回路の転送動作について説明するが、第1の経路の転送動作は、第1の実施の形態と同様であるため、第2の経路の転送動作についてのみ説明する。
【0055】
図9は、第2の実施の形態の集積回路の第2の経路の転送動作を示すフローチャートである。
まず、CPU121は、MOSTネットワークを介して他のスピーカに転送する音声データの周波数に応じて2回転送フラグレジスタ122bに“1”または“0”を書き込む(ステップS21)。
【0056】
次に、CPU121は、ROM11から音声データを取り出し、バッファ127に送ると同時に、バッファ127にライトイネーブル信号を送る(ステップS22)。
次に、パルス幅変更部123は、2回転送フラグを調べる(ステップS23)。
【0057】
2回転送フラグが“1”であれば(ステップS23のYes)、CPU121から受け取った、ライトイネーブルパルスのパルス幅を、同じ音声データを2回書き込むように長くし、長くしたパルス幅を音声データとともにMediaLB124に送る(ステップS24)。
【0058】
2回転送フラグが“0”であれば(ステップS23のNo)、CPU121から受け取った、ライトイネーブルパルスを、音声データとともにそのままMediaLB124に送る(ステップS25)。
【0059】
MediaLB124は、受け取ったライトイネーブルパルスのパルス幅により指定される書き込み期間に応じて音声データをローカルチャネルバッファ125に書き込む(ステップS26)。
【0060】
その後、MediaLB124は、ローカルチャネルバッファ125に書き込んだ音声データをMOST NIC126に送る(ステップS27)。
MOST NIC126は、受け取った音声データをMOSTネットワークに転送する(ステップS28)。
【0061】
以上で集積回路12aの第2の経路の転送動作を終了する。
この第2の実施の形態のオーディオ装置10aによれば、第1の実施の形態のオーディオ装置10と同様の効果が得られる。
【0062】
そして、第2の実施の形態のオーディオ装置10aによれば、さらに、効率よく音声データの送受信を行うことができる。
以上、本発明の集積回路およびオーディオ装置を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の概要を示す図である。
【図2】実施の形態のオーディオ装置を示すブロック図である。
【図3】集積回路の出力波形を示す図である。
【図4】集積回路の第1の経路の転送動作を示すフローチャートである。
【図5】集積回路の第2の経路の転送動作を示すフローチャートである。
【図6】第1の経路の音声データの転送方法を示す図である。
【図7】第2の経路におけるMediaLBの動作波形を示す図である。
【図8】第2の実施の形態のオーディオ装置を示すブロック図である。
【図9】第2の実施の形態の集積回路の第2の経路の転送動作を示すフローチャートである。
【図10】従来のオーディオ装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1、12、12a 集積回路
2 制御部
3 転送部
4 音声データ記憶部
5 転送回数記憶部
10、10a オーディオ装置
13 オーディオプロセッサ
14 D/A変換回路
15 スピーカ
121 CPU
122 I2S
122a チャネルバッファ
122b 2回転送フラグレジスタ
123 パルス幅変更部
124 MediaLB
125 ローカルチャネルバッファ
126 MOST NIC
127 バッファ
P1 読み出しポインタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる周波数のデータを転送する集積回路において、
転送する音声データを取得し、前記音声データと、周波数に応じた転送回数とを出力する制御部と、
前記転送回数を記憶する転送回数記憶部と、前記音声データを記憶する音声データ記憶部とを備え、前記転送回数記憶部の転送回数に応じて前記音声データ記憶部に記憶されている前記音声データを連続して外部に転送する転送部と、
を有することを特徴とする集積回路。
【請求項2】
前記音声データ記憶部は、FIFOバッファを有しており、前記転送部は、前記FIFOバッファの読み出しポインタが指し示す部位に格納された前記音声データを前記転送回数記憶部に記憶された転送回数に応じて外部に転送した後に、前記FIFOバッファの読み出しポインタを移動させることを特徴とする請求項1記載の集積回路。
【請求項3】
ネットワークを介して前記音声データを転送するために設けられ、前記制御部から出力される転送許可信号の長さを、前記転送回数記憶部の転送回数に応じて変える転送信号出力部と、前記転送許可信号の長さに応じて前記制御部が取得した前記音声データを連続して転送する出力部とをさらに有することを特徴とする請求項1記載の集積回路。
【請求項4】
n(nは1以上の整数)回連続して前記音声データが転送された場合、前記各音声データは、n倍の周期でサンプリングされることを特徴とする請求項1記載の集積回路。
【請求項5】
異なる周波数のデータを転送するオーディオ装置において、
音声データを格納する音声データ格納部と、
転送する音声データを取得し、前記音声データと、周波数に応じた転送回数とを出力する制御部と、前記転送回数を記憶する転送回数記憶部と、前記音声データを記憶する音声データ記憶部とを備え、前記転送回数記憶部の転送回数に応じて前記音声データ記憶部に記憶されている前記音声データを連続して外部に転送する転送部と、を有する集積回路と、
転送回数がn(nは1以上の整数)回の前記音声データを連続して受け取ると、n倍の周期でサンプリングするサンプリング部と、
を有することを特徴とするオーディオ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−268467(P2008−268467A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−110144(P2007−110144)
【出願日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(308014341)富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】