説明

集積装置

【課題】異なる用紙に対しても、順応性のある処理が可能な集積装置を提供することである。
【解決手段】本発明は、個別に送達されるシート(30、31)から、シートスタック(34、35)を形成するための回転体(14)を備える集積装置(10)に関する。好ましくは帯電により保持力を発生し、回転体(14)の外面(16)の本質的に外側に配置される装置(23)によって、回転体(14)が、機械的な手段によって指示される受容位置を有する必要なく、シート(30、31)は、回転体(14)に固定される。その結果、特別な要求に対して受容位置を所望通りに適合することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に従う集積装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の供給されたシートを順次回転する回転体に固定し、それ故にシートスタック(sheet stack)を形成する集積装置は、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、又は特許文献4から周知である。全ての集積装置は、一方でシートを固定し、他方でそれらを互いに正確な見当に(register-true)配置しなければならない。周知の集積装置は、このための保持と端部停止要素を有し、それらは回転体の外面に配列される。端部停止要素は、外面から半径方向外側に突出る機械的な端部停止を形成し、その端部停止に当たって、新たに到達するシートの先端部は配置される。保持要素は、シート又は複数のシートを締付けることによって機械的に固定する。特許文献3又は特許文献4による集積装置において、二つのタイプの把持部が紹介され、それらは、端部停止と保持機能を行う。特許文献1は、一つのタイプの把持部のみを使用する。同一の構造からなる把持部は、二つのグループに分けられ、それらは端部停止要素として及び保持要素として機能を交替する。
【0003】
周知の装置の欠点は、機械的な端部停止及び保持要素によって必然的に決定される回転体の周囲のシートを受容する位置にある。これらの画定された受容位置のために、一方において、シートはその先端が端部停止部に当たるように供給されなければならないから、集積装置を調整するのに多大な時間が必要である。さらにこれらの集積装置は、唯一の所定の受容位置を有するから、順応性に欠ける。異なる受容位置で数枚のシートを受容すること、従ってむしろ短い用紙(複数シートの転写物)を用いて幾つかのシートスタックを同時に形成すること、一枚シートから複数シートの転写物に切り替えること、又は互い違いに配列する方法でシートを受容することは、不可能である。
【0004】
帯電によって、既に完成された紙スタック、又は一つを別の物の上に既に配置した巻き取り紙と共に保持する方法は周知であり、その結果、それらは、より容易にさらなる処理をすることが可能となる。例えば特許文献5を参照。
【0005】
【特許文献1】欧州特許第1471022号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2002/0074716号明細書
【特許文献3】独国特許第763627号明細書
【特許文献4】独国特許第620892号明細書
【特許文献5】スイス国特許第659035号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の基になる課題は、予め固定されていない受容位置にシートを集積することができ、従って異なる用紙に対してでさえ柔軟な処理が可能な集積装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題は、請求項1の特徴を有する集積装置によって、同様に請求項9の特徴を有する運転方法によって解決される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項、明細書、及び図面に示される。
【0008】
本発明の集積装置は、なじみの物として、シート供給装置、軸上に装着され回転できる回転体、回転体を回転で転置することができる駆動装置、及び回転体の外面上でシートスタックの形で少なくとも二枚のシートを固定するための保持力発生装置、さらに制御機構を包含する。先行技術に反して、保持力発生装置は、回転体に配置されず、代わりに、回転体からある距離を置いて、回転体の外面の半径方向外側に固定して配置される装置部品を包含する。これは、回転体と共に動くいかなる機械的な保持手段を備えずに、回転体にシートスタックを固定する保持力を生み出す。回転体と供給装置とは、シートが正確な見当で、又は所定のオフセットで受容されるように同期して駆動される。このために制御機構は、到達するシートが、回転体と共に動くいかなる機械的な端部停止要素を備えずに、既に固定されているシートと端を揃えて、又は既に固定されているシートから所定の距離を置いて固定されるように、回転体の回転を及び/又は供給装置の供給速度を変更できる。このように、一つ又はそれ以上のシートスタックを、回転体の外面に形成させることができ、シートスタックは互いに関して所望するいかなる配置にもシートを収納することが出来る。二枚でさえ又はそれ以上の単に部分的に重なっているシートが、これ以降に「シートスタック」として意味するだろう。
【0009】
先行技術に反して、保持力を発生する前述の装置部品は、回転体と共に動かず、代わりに回転体の外側に配置される。さらに、保持力の発生に参加できる回転体の他に、外面から半径方向のある距離を置いて唯一の部品がある。保持力は、先端部を掴む保持要素によって規則的に時機を合わせるのではなく、代わりに、好ましくは、連続してシートの一部分又は全面に亘り働く。従って、シート上に作用する保持力は、それを発生するための装置が固定式に配置されるにもかかわらず、回転体の回転位置とは概ね無関係である。それ故に、回転体の外面に沿った所定の受容位置は無い。
【0010】
以下の利益は、この構造と関連する。
- 回転体の周囲は、受容するシートのために柔軟に利用することができる。例えば、用紙の長さが周囲の長さの半分より短いなら、数枚のシートスタックが同時に形成される。単一から複数のシート転写物に切り替えることは、機械的な介入無しに可能である。制御ユニットのみが、このための調整を必要とする。
- 異なる用紙のシートを受容すること、及びそれらを順応性のある方法、例えば一枚のシートをその前端部で配置し、次のシートを既に置かれた最初のシートの後端部に配置する方法で、互いに配置することが出来る。
- 保持力がシートの一部分又は全体に配分されるから、シート上に点負荷はほとんど無い。
- 保持手段の複雑な時限作動は排除される。
【0011】
保持力発生装置は、機械的に、例えば、回転体の周囲に沿って配置される固定の支持ローラ又は支持バンドを有して作動し、それは回転体の外面にシート又はシートスタックを連続して押付け、外面は接合部として機能する。
【0012】
しかしながら好ましくは、保持力は、到達するシートの帯電に基づく。帯電の場合に、シートの二つの表面は、逆極性の電荷を有する。これらの電荷による引力の結果、シートは、一方を他方の上面に載せ共に、回転体の外面に固定される。これは、紙シート又は別の特別な絶縁材料から作られるシートに対して特に適切である。帯電は、供給装置の領域でシート面の上下に配置される一対の電極によって完成することが出来る。しかしながら、良好な保持作用ために外面が少なくとも電導性である回転体が、回転体の外側に位置する点電極のような電極に対し逆電極として使用される場合には、特に接地される場合には、特に良好な保持作用を生じる。
【0013】
供給装置の駆動ユニットと回転体の駆動ユニットは、好ましくは、互いにマスタ/スレーブの関係にある。回転体は、最初のシートを受容するまで、所定の速度で連続して調整されずに回転する。供給装置によるシートの供給が、好ましくは光学検知機構、例えば光バリアによって制御機構に伝達される。これはシートの先端部又は後端部、又はシートに配置された見当マークを検知し、制御機構に制御信号を中継する。回転体の回転位置を連続して好ましくは検知することが出来る制御機構は、制御信号が到達する時に回転位置を記録する。これから、及び既知の回転速度から、回転体に受容される時の最初のシートの位置が、例えば、回転体の外面の先端部の到着時の回転位置が決定される。対応する量は、公称回転位置としてメモリに保存され、それは、別のシートが到達する時に再び適用されなければならない。検知機構によってさらなるシートを検知した時に、回転体の回転位置が再び記憶され、訂正量が決定され、それによって回転速度は、さらなるシートを受容する時に、例えば、外面に先端部が到達した時に、回転位置が公称回転位置に対応するように調整される。
【0014】
二つの装置ユニットの役割は、理論的に、交替させることもでき、例えば、回転体(マスタ)が所定の速度で駆動され、供給装置(スレーブ)がその後に調整される。
【0015】
シートの到達を制御機構に通知する制御信号を発生する検知機構の代わりに、印刷機又は裁断機のような、上流のユニットのトリガー信号を使用することも出来る。このトリガー信号の時間と回転体で受容する時間との間に一定の関係が存在するなら、このようなトリガー信号から公称回転位置を決定することもまた可能である。
【0016】
本発明の集積装置を、デジタル「オンデマンド」の新聞、すなわち極端に印刷部数の少ない新聞の製作と連動すると、特に有利に使用することが出来る。この場合に、新聞紙に適したシートが、デジタル印刷機で連続して印刷される。第一用紙の第一新聞は、異なる用紙の第二新聞によってしばしば追従される。新聞はまた、追加の用紙で「半分の」シート又は折り込み広告を含むことも出来る。集積装置は、ほぼ即座に、全く論理的に、一つの新聞から別の新聞へ又は同一の新聞内で、異なる長さの用紙の間で切替えることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の集積装置の例示は、図面及び以降の記述によって示される。これらは全く概略的である。
【0018】
本発明の集積装置10は、供給装置12とシリンダ又はドラム形状の回転体14を包含し、回転体は軸線Aを中心に回転することが出来る。図1は、単一シート30(単一シートの転写物)から一つのシートスタック34の形成を示し、一方、図2は、シート30、31(複数シートの転写物)から二つのシートスタック34、35の同時形成を示す。集積装置10は、両方の例示において同一の配置を有するが、図2において明瞭さのために、一部の要素が省略された。
【0019】
集積装置10の構成は、これ以降に述べられるだろう。
【0020】
本例示の供給装置12は、複数の対をなす送達ローラ13を包含し、ローラは、回転体14へ送達方向Fで(この場合に)水平な供給面Eにおいて供給速度Vzで到達するシート30、31を移動するために、駆動ユニット22によって動かされる。ここで供給面Eは、シリンダの外層に対して又は回転体14の外面16に対して接線方向に延在するが、湾曲した供給もまた考えられる。受容領域46は、供給面Eが、回転体14の外面16に出会う、又は少なくともそれに接近する領域であり、ここでは回転体14の最上点近傍の領域である。
【0021】
別の駆動ユニット18は、回転体14を回転するために用意される。回転体14の外面16での周速度Vuは、この場合に、調整領域の範囲内でおおよそ供給速度Vzに等しい。
【0022】
本発明による回転体14の外面16は、半径方向外側に突出る機械的な要素を有しない。従って、回転体14の回転中に外面16に接しているシート30、31又はシートスタック34、35によって通過される隙間42の領域内に、回転体14上に配置される機械的な要素は無い。この隙間42の領域は、環状の基礎面を備えるシリンダの形状を有する。システムが稼働している時に、シート30、31又はシートスタック34,35が接している表面は、外面16になる。それは断続させることもまた可能であり、例えば、幾つかのセグメントから成る。
【0023】
保持力発生装置23は、この場合に、回転体14の半径方向外側に配置される電極又は電極装置24を包含する。これは回転体14の上方の距離dに配置される。回転体14と電極24との間に、送達ギャップ44が形成される。距離dは約20から40mmである。
【0024】
電極24は常に高圧電源25に接続され、一方、回転体14は接地され、逆電極として作用する。電極には約10から30kVの直流電圧が掛けられる。好ましくは、鋭く尖った先として現れる幾つかの個別電極を有する点電極装置が使用され、それは送達方向Fを横切って配置される。
【0025】
送達方向Fにおいて回転体14の直前に、シートの先端部32又はシートのその他の特徴、例えば、印刷された見当マークを感知するための検知機構28がある。検知機構は、好ましくは、光学センサ、例えば光バリアである。
【0026】
シートスタック34、35の排出のために、機械的な分路27が在り、それは回転体14の外面16からシートスタック34、35を剥ぎ取るために、隙間42の上述の領域に外側から導入される。本件において、分路27の非活動位置は実線で示され、活動位置は破線で示される。シートスタック34、35を取除くために、除去装置26が在り、それは例えば、供給装置に類似する対をなす従動送達ローラ26’を装備する。代替として好ましくは、分路が、内側から隙間42の領域に入り、シートスタック34、35を離昇することが出来るように、外面16内に固定する方式で配置されることもまた可能で、その後、除去装置26によって運ばれる。
【0027】
制御機構20は、回転体14と供給装置12との駆動ユニット18、22を制御し、検知機構28から及び回転体14の駆動ユニット18からの信号S1、S2を受容する。
【0028】
集積装置10は、上流のモジュール40の正面に配置され、上流のモジュールを介して、シート30、31又は未だ分離されていない素材の巻き取り紙が、速度Vpで供給装置12に送達される。駆動ユニット41が、同様に備えられる。ここで上流のモジュール40は、横断装置であり、連続する素材の巻き取り紙を個別のシート30、31に分離する。
【0029】
集積装置10は以下のように作動する。
【0030】
シート30、31は、供給速度Vzで供給装置12に送達される。このために、制御機構20は、対応する制御信号を駆動ユニット22に送る。制御機構20はまた、駆動ユニット18のために対応する制御信号によって回転体14の周速度Vuを設定する。周速度Vuは、供給速度Vzに対応する。
【0031】
継目無しに送達されるシート30、31との間に、又は上流のモジュール40の連続する巻き取り紙でさえ、ギャップ38を作るために、供給速度Vzは、ギャップ長さ1のシート長さLに対する割合によって、上流のモジュール40の速度Vpより大きくなる。従って、選択されたギャップ長さ1が、シート長さLに適応され、その結果、シート長さLとギャップ長さ1との和は、回転体14(図1)の周長に相当する。複数シートの転写物を集積する時に(図2)、n枚のシートとn個のギャップとの合計は、回転体の周長に相当する。従って計算されたVzのVpに対する速度比は、上流のモジュール40が速度Vpを代入して、制御機構20を介して電子的に設定される。対応する供給信号は、制御機構20にデジタル的に中継される。結果として、上流のモジュール40の駆動ユニット41と供給装置12の駆動ユニット22とは、伝動割合が可変となるように、電子的伝動装置を介して共に連結される。異なる長さLのシートが、共通のスタック34、35に集積されると、供給速度Vzと従って周速度Vuもまた、集積工程の間で変化するだろう。例えば、短いシート長さLを有するシート30、31の後では、次に続くシートの先端部32が、スタック34、35に正確な見当で再び位置するように、VzとVuを増加することによってより大きなギャップ38を作り出すことが必要となる。このために、制御機構20は、上流のモジュール40からのトリガー信号を評価し、それによって、シート長さLと裁断工程を指示する。
【0032】
回転体14は、最初のシート30が受容されるまで、調整無しで連続して駆動される。供給装置12によって送達される最初のシート30の先端部32が、検知機構28によって検知されるとすぐに、検知機構28は、信号S1を制御機構20に送る。それに対し、シート30は前方に運ばれ、受容領域46で回転体14に出会う。この領域に、本件において電極24がまた位置する。電極によって、初めに先端部32が、それから回転体14が回転し続ける場合に、シート30の全体が帯電され、従って回転体14に接して固定される。最初のシート30を受容する時の回転位置は、機械的な要素によって指示された受容位置ではないから任意である。次に続くシート30を同期するために、制御機構20は、最初のシート又はそれに比例する量を受容した時に回転位置を確認し、公称回転位置としてメモリにそれを保存し、さらに公称回転位置が別のシート30の到達時に再度採用されるように、駆動ユニット18と22に影響を及ぼすことが出来る。従って、制御機構20は、回転体14のための位置調整器として機能する。
【0033】
このために、制御機構20は、連続的に又は要求に応じて回転体14の駆動ユニット18から信号S2を受容し、瞬時の回転位置は、所定の参照位置によって信号S2から導出することが出来る。中継される信号S2から、又は信号S1の到達時間で訂正される信号S2から、制御機構20は、先端部32が回転体14に当たる時に、又は先端部32が受容領域46に入る時に、回転体14の回転位置を決定できる。周速度Vu又は回転体14の回転数、供給速度Vz、及び受容領域46から検知機構28までの距離bが周知であるから、これは可能である。
【0034】
この方法で決定されるような最初のシートの接触における回転位置、又はそれと直接関連付けられる信号は、公称回転位置として制御機構によってメモリに保存される。
【0035】
別のシート30の先端部32を感知した時に、同様に検知機構28は信号S1を制御機構20に中継し、現在の回転位置は、信号S2ごとに駆動ユニット18によって決定される。これから、回転体14上で先端部32の予想される当たりに対する修正されていない回転位置を決定することが可能である(実際の回転位置)。実際の回転位置を公称の回転位置と比較することによって、修正量Kが確認され、駆動ユニットに伝達される。この修正量Kは、先端部32が受容領域46に到達する時までに位置誤差を修正するために、回転体14の周速度又は角速度を変更する必要がある量を示す。従って、シート30の先端部32は、スタック34の先端部36と端を揃えて配置される。
【0036】
図1によればシートスタック34を製作するために、最初のシート30は、静電的に回転体14に固定され、次に続くシート30は各々、先のシート30の上に固定される。回転体14が逆電極として作用するから、帯電は、各回転で一新される。受容領域46で0.7から6.0kV/mの電界強さによって、2から24枚の(せいぜい40-65g/m2の)紙シートのシートスタック34、35を問題なく固定することが出来る。理論的に、電極24の代わりに、さらに上流の供給装置12の領域に一対の電極を配置することもまた可能である。この場合に、シート30は、既に帯電した回転体14に到達するだろう。
【0037】
完全なスタック34は、ギャップの中へ移動される分路27によって回転体14から剥ぎ取られ、下流のモジュール26に供給される。スタック34の最後のシート30が供給され、同時に完成されたスタック34と共に運び去られる。
【0038】
図2によれば複数シートの転写物の場合において、短いシート30、31は、その都度、二つのスタック34、35の一つに交互に割当てられて製作される。制御機構20は、数箇所の(ここでは二箇所の)公称回転位置を決定し、それに応じて回転体14の作動を修正し、その結果、シート30、31は、スタック34、35の先端部36、37と端を揃えて受容される。
【0039】
さらに、コンピュータによってあるシートから別のシートへ公称回転位置を調整することが可能であり、例えば、既に受容されたシートの後端部又は中央部に別のシートを可変的に同調するために、公称回転位置を調整することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】集積装置と上流の横断装置を示し、回転体の周囲に一つのシートスタックを集積する。
【図2】図1の集積装置を示し、回転体の周囲にその都度二つのシートスタックを集積する。
【符号の説明】
【0041】
10 集積装置
12 供給装置
14 回転体
16 回転体の外面
18 駆動ユニット
20 制御機構
23 保持力発生装置
24 電極
25 電源
28 検知機構
30、31 シート
34、35 シートスタック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートスタックを形成するための、丁合シート(30、31)用、特に印刷された紙シート用の集積装置(10)であって、
- シート(30、31)のための供給装置(12)と、
- 軸線(A)に装着されて回転することが出来る回転体(14)と、
- 前記回転体(14)を回転して転置することが出来る駆動ユニット(18)と、
- 前記回転体(14)の外面(16)上に、シートスタック(34、35)の形で少なくとも二つのシート(30、31)を固定するための保持力発生装置(23)と、
- 制御機構(20)と、
を備える集積装置(10)において、
前記保持力発生装置(23)は、前記回転体(14)から距離(d)を置いて、前記回転体(14)の外面(16)の半径方向外側に固定して配置される少なくとも一つの装置部品(24)を包含し、前記回転体(14)と共に動くいかなる機械的な保持手段を備えることなく、前記回転体(14)上で前記シートスタック(34、35)を固定する保持力を作り出すことが出来き、
前記制御機構(20)は、前記回転体(14)と共に動くいかなる機械的な端部停止手段を備えることなく、前記到着するシート(30)が既に固定されているシート(30)と端を揃えて、又は既に固定されているシート(30)から所定の距離に固定されるように、前記回転体(14)の回転及び/又は前記供給装置(12)の供給速度(Vz)を変更することが出来る、集積装置(10)。
【請求項2】
前記制御機構(20)が、前記回転体(14)の回転位置を連続して検知できる、請求項1に記載の集積装置。
【請求項3】
好ましくは光学検知機構(28)を有し、受容されたシート(30)の先端部又は後端部(32)及び/又は前記シート(30)に配置された見当マークを検知し、前記制御機構(20)に対応する信号(S1)を中継することが出来る、請求項2に記載の集積装置。
【請求項4】
前記制御機構(20)が、最初に到達するシートに関する前記検知機構(28)の信号(S1)、及び前記回転体(14)の瞬時の回転位置に対応する別の信号(S2)に基づく前記回転体(14)の公称回転位置を決定し、さらに到達するシート(30)に関する前記検知機構(28)の信号(S1)、前記同時に検知されるさらなる信号(S2)、及び前記先に決定された公称回転位置に基づく修正量(K)もまた決定することができ、修正量(K)によって前記制御機構(20)は、前記回転体(14)が前記さらなるシート(30)を受容する時に公称回転位置を使用するように、前記回転体(14)及び/又は前記供給装置(12)の前記駆動ユニット(18)に作用することが出来る、請求項3に記載の集積装置。
【請求項5】
前記回転体(14)が、それから半径方向外側に突出る要素を備えていない、閉じられた又は中断されたシリンダの外層の形状の外面(16)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の集積装置。
【請求項6】
前記保持力発生装置(23)が、前記回転体(14)の外面(16)の半径方向外側に配置される電極又は電極装置(24)、及びそれに接続される電源(25)を包含し、それによって到達するシート(30)が帯電される、請求項1から5のいずれか一項に記載の集積装置。
【請求項7】
前記回転体(14)は、好ましくは、少なくとも前記回転体(14)の外面(16)が電導性を備え、逆電極として機能し、前記回転体(14)が、好ましくは接地されている、請求項6に記載の集積装置。
【請求項8】
前記電極(24)領域内の前記回転体(14)の外面(16)の電界強さが、少なくとも0.6kV/m、好ましくは0.6と7.0kV/mとの間である、請求項6又は7に記載の集積装置。
【請求項9】
- 前記保持力発生装置(23)が、連続して運転され、
- 前記回転体(14)と前記供給装置(12)が、連続して駆動され、
- 前記制御機構(20)が、協調して前記回転体(14)と前記供給装置(12)との駆動装置(18)を作動し、その結果、到達するシート(30)が、既に固定されているシート(30)と端を揃えて、又は既に固定されているシート(30)から所定の距離を置いて固定される、請求項1から8のいずれか一項に記載の集積装置を運転する方法。
【請求項10】
前記制御機構(20)が、前記回転体(14)の回転位置を連続して検知する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
好ましくは光学検知機構(28)が、受容されたシート(30、31)の先端部又は後端部(32)、及び/又は前記シート(30)に配置された見当マークを検知し、対応する信号(S1)を前記制御機構(20)に中継する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記制御機構(20)が、最初に到達するシートに関する前記検知機構(28)の信号(S1)、及び前記回転体(14)の瞬時の回転位置に対応する別の信号(S2)に基づく前記回転体(14)の公称回転位置を決定し、
さらに到達するシート(30)に関する前記検知機構(28)の信号(S1)、前記同時に検知されるさらなる信号(S2)、及び前記先に決定された公称回転位置に基づく修正量(K)もまた決定し、
前記修正量(K)によって前記制御機構(20)は、前記回転体(14)が前記さらなるシート(30)を受容する時に前記公称回転位置を使用するように、前記回転体(14)及び/又は前記供給装置(12)の駆動ユニット(18)に作用する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記供給装置(12)が所定の速度(Vz)で、及び前記回転体(14)が前記供給装置に適応した速度(Vu)で駆動され、しかしある範囲内で変更することが出来る、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−308306(P2007−308306A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−128523(P2007−128523)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(501449643)フンケラー アクチェンゲゼルシャフト (4)
【Fターム(参考)】