説明

雌カップラ及びこれを備えたカメラ側アダプタ

【課題】雄カップラと雌カップラの中心が一致し、ガタつかず、かつ、雌カップラに雄カップラ又は軸を挿入しやすくする。
【解決手段】
雌カップラ221Cの内周面では、中心角θ(≦180°)の円弧面2214が形成され、この円弧面2214の奥側の端部には、狭幅円弧面2214Aが連続している。円弧面2214の半径は、雌カップラ221Cに挿入される雄カップラの外径にほぼ等しく、両者の差は例えば0.01mmである。円弧面2214と同心で円弧面2214と連なる円弧面2213の半径は、例えば0.1mmである。挿入される雄カップラの外周面を押圧する止めねじ2211は、その中心線が円弧面2212の中心角を2分する位置に螺入されている。円弧面2214及び狭幅円弧面2214Aの雄カップラ挿入側の段差部はテーパ状になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入される雄カップラ又は軸と接続される雌カップラ、及び、これを備え望遠鏡側アダプタに接続されるカメラ側アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
図7は、デジタルカメラ10にアダプタ20を介して望遠鏡30を接続した超望遠撮影装置(下記特許文献1)を示しており、デジタルカメラ以外について光軸下側で外部側面を示し、光軸上側で一部縦断面及び内部側面を示す。アダプタ20は、雄ねじ部、雌ねじ部及び止めねじを除いて、光軸の周りに回転対称形である。
【0003】
望遠鏡30では、望遠鏡本体基端部31にアイピース32の先端部が挿入係着されている。
【0004】
アダプタ20は、予め望遠鏡30に装着される望遠鏡側アダプタ21と、予めデジタルカメラ10に装着されるカメラ側アダプタ22とからなる。アダプタ21、22を装着した状態で、アイピース32を覗いて被写体が定められ、両者が嵌着され撮影が行われる。
【0005】
望遠鏡側アダプタ21は、組み合わせによる多種類化のために、アダプタ筒210に雄カップラ211がねじで接続される構成になっている。すなわち、アダプタ筒210の先端部外周面に雄ねじ2101が形成され、これに対応して、雄カップラ211の基端部内周面に雌ねじ2110が形成され、両者が螺合される。
【0006】
アイピース32を望遠鏡本体31に係着させ、アダプタ筒210の雌ねじ2100を望遠鏡本体31の基端部に螺着した状態で、雄カップラ211をアダプタ筒210に螺合させると、雄カップラ211の内周面2111と2112の境界の段差面がアイピース32の突出リング323の端面と当接し、さらにこの端面を押圧して、アイピース32の固定が強化される。
【0007】
カメラ側アダプタ22も、組み合わせによる多種類化のために、図8に示す如く、アダプタ筒220に雌カップラ221がねじで接続される構成になっている。
【0008】
アダプタ筒220の小径基端部に雄ねじ2200が形成され、一方、デジタルカメラ10には、ズームレンズ11と同心にアダプタリング12が設けられ、雄ねじ2200が、図7に示すように、アダプタリング12の雌ねじ120と螺合される。
【0009】
アダプタ筒220の大径先端部内周面には、雌ねじ2201が形成され、これに対応して雌カップラ221の基端部外周面には雄ねじ2210(図8参照)が形成され、両者が螺合される。
【0010】
雄カップラ211の先端部外周面2114にはリング状溝2113が形成され、これに対応して、雌カップラ221には半径方向に螺孔が貫設され、これに外部から止めねじ2211が螺入されている。
【0011】
超望遠撮像装置の組立を容易迅速にするため、予め望遠鏡本体31に望遠鏡側アダプタ21を装着すると共に、デジタルカメラ10にカメラ側アダプタ22を装着した状態にしておく。この望遠鏡によって、野鳥等の観察が行われる。次にこの組立を行うために、雌カップラ221に雄カップラ211の先端部を嵌入させ、止めねじ2211を回して、その先端で雄カップラ211の外周面2114を押圧する。
【0012】
シャッターチャンスを逃がさないよう、このような組立を容易迅速に行えるようにするには、雄カップラ211の先端部の外径に対し雌カップラ221の内径を大きくして挿入を容易にする必要がある。しかし、この外径と内径の差(径差)を大きくすると、ガタつくという問題が生ずる。
【0013】
そこで、挿入を容易にするとともにガタつきを少なくするために、この径差が0.05mm程度に設計されている。
【0014】
しかしながら、シャッターチャンスを逃がさないよう組立を急ぐと、止めねじ2211よる押圧が不充分になり、この状態で、固定した望遠鏡に対しデジタルカメラを把持してアダプタに力を不用意に加えたり、望遠撮像装置に人体の一部が不用意に衝突したりして、望遠鏡の光軸に対しデジタルカメラの光軸を傾斜させる力が加わると、雄カップラ211の先端面がこれと当接しているアダプタ筒220の端面を押圧し或いは雌カップラ221Aの先端面がこれと当接している雄カップラ211の段差面を押圧し、これにより両端面が離間し、雄カップラ211に対し雌カップラ221がガタつくという問題が生ずる。
【0015】
また、上記径差により光軸ずれが生じ、これに、ガタつきによる光軸傾斜が加わって、デジタルカメラ内の撮像面に対し結像面が傾斜して結像位置が場所により異なり、撮像画質が低下するという問題が生ずる。
【特許文献1】特願2004−046520
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、本発明者によるこのような着眼点に基づき、雌カップラとこれに挿入接続される雄カップラ又は軸との中心が一致し、ガタつかず、雌カップラに雄カップラ又は軸が挿入しやすい構成の雌カップラ及びこれを備えたカメラ側アダプタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の第1様態では、半径方向に螺孔が貫設されたリング部と、該螺孔に外部から螺入される止めねじとを有し、挿入される、外径が第1半径の雄カップラ又は軸の外周面を該止めねじの先端で押圧する雌カップラにおいて、該リング部の内周面は、
中心角が180°以下である、該第1半径にほぼ等しい半径の第1円弧面と
該第1円弧面と略同心であり、該螺孔が位置する、該第1円弧面の半径より大きい第2半径の第2円弧面と
を有し、該第1円弧面を延長した仮想円弧面の半径方向外側に該第2円弧面が存在するとともに、該止めねじの延長線が該第1円弧面と交差することを特徴とする。
【0018】
本発明の第2様態の雌カップラでは、
該リング部の内周面は、該第1半径より大きい第2半径の円周面上に第1突起と第2突起とが設けられて形成されており、
該第1突起及び該第2突起の先端はいずれも、該円周面と同心で該第1半径にほぼ等しい半径の仮想円周面上に位置し、該第1突起の先端と該第2突起の先端との間の中心角は180°以下であり、該中心角と対角の関係にある中心角の円弧面内に該螺孔が位置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1様態によれば、第1半径の雄カップラ又は軸が嵌合される第1円弧面の半径が第1半径にほぼ等しいので、雄カップラと雌カップラの中心一致精度が向上するとともに、雄カップラ又は軸に対し雌カップラがガタつくのを防止することができる。したがって、デジタルカメラに望遠鏡を接続するためのアダプタに本発明を適用した場合、より高画質の撮影画像が得られる。
【0020】
また、第1円弧面の半径よりも大きい第2半径の第2円弧面の存在により、雌カップラに対し雄カップラ又は軸を挿入しやすい。したがって、該アダプタに本発明を適用した場合、該接続による超望遠撮像装置をより素早く組み立てることが可能となり、シャッターチャンスを逃がし難くなるとともに、より快適に装置を使用することが可能となる。
【0021】
さらに、止めねじを比較的緩く締めてもガタが生じ難いので、該アダプタに本発明を適用した場合、該組み立ての迅速性がさらに向上する。
【0022】
本発明の第2様態によっても、第1様態と同様の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、図7中の雌カップラ221のA−A線断面に対応した、本発明の実施例1に係る雌カップラ221Aと雄カップラ211の接続状態を示す拡大断面図である。図2は、図1中の雌カップラ221AをB−B線に沿って切断した斜視図である。
【0025】
雄カップラ211は図7のそれと同一であり、本実施例の雌カップラ221Aを図7の雌カップラ221の替わりに用いて超望遠撮像装置のアダプタを構成することができる。この雌カップラ221Aは、リング状部材と止めねじ2211とからなり、リング状部材の内周面(以下、単に雌カップラの内周面と称す。)の形状のみ図7の雌カップラ221と異なっている。
【0026】
雌カップラ221Aの内周面は、半径R1で中心角θの円弧面2213と、この円弧面2213と同心(中心P)で半径R1より大きい半径R2の円弧面2212とを有し、円弧面2213を延長した仮想円弧面の半径方向外側に円弧面2212が存在する。雌カップラ221Aの内周面にはさらに、図7のリング状溝2113と同様に、止めねじ2211を緩めた時にデジタルカメラ側が脱落するのを防止するため、底面が半径R3であるリング状溝2113が形成されている。半径R3は半径R2よりも大きい。図2に示すように、円弧面2212の雄カップラ挿入側の端部は、挿入をよりスムーズに行えるようにするため、テーパ状になっている。
【0027】
止めねじ2211が螺入される螺孔は、雌カップラ221Aの外周面に垂直に貫設され、この螺孔の位置は、螺孔の中心線が、中心角θの対角である中心角を2分する位置である。
【0028】
半径R1は雄カップラ211の先端部2114の半径R0とほぼ同一であり、半径R1は、加工誤差のばらつきがあっても雄カップラ211を円弧面2213に嵌合させることができる最小値に設計され、加工装置の精度に依存する。例えば、R1−R0=0.01mmである。
【0029】
半径R2は、雌カップラ221Aに雄カップラ211をスムーズに挿入させることが可能な最小値に設計され、例えば、径差δ=R2−R1が0.1mmになるように半径R2の設計値が定められる。図1では、分かり易くするため、径差δを誇張して図示し、図2ではさらに誇張して図示している(径差δについては、他図についても同様)。
【0030】
円弧面2213の円弧の中心角θは180°以下であり、例えば60゜である。
【0031】
この雌カップラ221Aの内周面は、以下のようにして形成される。
【0032】
まず、旋盤により部材を回転させてバイトで研削し、半径R1の内周面を形成する。同様にして、半径R3のリング状溝2113を形成する。
【0033】
半径R1の内周面のうち中心角(360゜−θ)の部分を数値制御(NC)工作機械によりエンドミルで研削して、半径R2の円弧面2212を形成する。これにより、半径R1の円弧面2212が削り残される。次に、このNC工作機械によりエンドミルで、円弧面2212の雄カップラ挿入側の端部を研削して、テーパ状にする。
【0034】
上記のように径差δ=R2−R1が例えば0.1mmと小さいので、NC加工は短時間で終了する。
【0035】
上述のように構成された雌カップラ221Aを雄カップラ211に接続するには、まず、雄カップラ211の先端部2114を雌カップラ221Aに挿入し、雌カップラ221Aの先端面を雄カップラ211の段差面(図7参照)に当接させる。この場合、雌カップラ221Aの内周面と雄カップラ211の先端部外周面2114との間には、上記のように定められた径差δ程度の隙間があり、さらに雌カップラ221Aの挿入側にテーパが形成されているので、雄カップラ211をスムーズに雌カップラ221Aに挿入することができる。
【0036】
次に、止めねじ2211のノブを回して締め付ける。雄カップラ211は、止めねじ2211の先端面と円弧面2213との間に挟まれ、この先端面に押圧されて、雄カップラ211の、リング状溝2113を除く外周面2114が、第1円弧面2213に押接され、図1に示す状態になる。
【0037】
この押接状態では、雌カップラ221Aの内径R1が雄カップラ211の先端部の外径R0にほぼ等しいので、雄カップラ211の中心は、雌カップラ221Aの円弧面2213の中心と精度よく一致する。すなわち、雄カップラ211側の光軸が雌カップラ221A側の光軸に精度よく一致する。
【0038】
また、止めねじ2211による締めが比較的緩い場合に、人体が超望遠撮像装置の一部に衝突して、止めねじ2211に対し雄カップラ211がずれようとしても、雌カップラ221Aの内径R1が雄カップラ211の先端部の外径R0にほぼ等しいので、このずれが防止されて、殆どガタつかない。
【0039】
このような光軸一致精度の向上とガタつきの防止とにより、より高画質の撮影画像が得られる。
【0040】
上記スムーズな挿入に加え、止めねじ2211の締めが比較的緩くてもよいので、超望遠撮影装置を素早く組み立てることができ、シャッターチャンスを逃がし難くなるとともに、より快適に該装置を使用することが可能となる。
【実施例2】
【0041】
図3は、図2に対応した、本発明の実施例2に係る雌カップラ221Bの、光軸と止めねじ2211の中心線とを通る面で切断した斜視図である。
【0042】
実施例1との構成の相違は、円弧面2214と円弧面2212との長手方向の境界の段差部もテーパ状に形成され、さらに、円弧面2214の雄カップラ挿入側に、円弧面2212と連続する円周面が形成されている点であり、他の点は、実施例1と同じである。
【0043】
これらテーパ及び円周面により、雄カップラ211の、雌カップラ221Bへの挿入開始及び円弧面2212側から円弧面2213への嵌合がよりスムーズに行われる。
【実施例3】
【0044】
図4は、図3に対応した、本発明の実施例3に係る雌カップラ221Cの、光軸と止めねじ2211の中心線とを通る面で切断した斜視図である。
【0045】
この雌カップラ221Cの内周面では、半径R1の円弧面2214の挿入方向奥側の端部が、例えば幅1mmの帯状の狭幅円弧面2214Aと連続している。この狭幅円弧面2214Aについても、挿入方向側の段差部がテーパ状になっている。他の構成は、実施例2と同一である。
【0046】
本実施例3によれば、狭幅円弧面2214Aを設けたことにより、上述のガタつきをさらに低減することができる。雌カップラ221Cの挿入方向奥側の端部に狭幅円弧面2214Aが存在し、かつ、狭幅円弧面2214Aの幅が狭いので、狭幅円弧面内に雄カップラ先端部を容易に嵌合させることができる。
【実施例4】
【0047】
図5は、図7中の雌カップラ221のA−A断面に対応した、本発明の実施例4に係る雌カップラ221Dと雄カップラ211の接続状態を示す拡大断面図である。
【0048】
この雌カップラ221Dの内周面では、半径R2の円周面2216上に、表面が滑らかなテープ、例えば樹脂テープが貼着され、又は、表面が滑らかな膜、例えば四弗化エチレン樹脂膜が成膜されて、半径R1の円弧面2215と半径R2の円周面(2216)とが形成されている。
【0049】
テープの場合、構成が特に容易であり、従来の雌カップラに適用して構成することが可能である。テープの場合、実施例1のテーパを形成できないので、円周面2216の内側(挿入端から離間した位置)に貼着するのが好ましい。
【0050】
他の点は、実施例1と同様である。
【実施例5】
【0051】
図6は、図7中の雌カップラ221のA−A断面に対応した、本発明の実施例5に係る雌カップラ221Eと雄カップラ211の接続状態を示す拡大断面図である。
【0052】
この雌カップラ221Eの内周面では、半径R2の円周面2216上に、リング状溝2113を渡る、図6の紙面垂直上下方向に延びた帯状突起2217Aと帯状突起2217Bとが互いに対称に形成されている。これら突起2217A及び2217Bは、NC加工により削り残されて形成される。
【0053】
突起2217A及び2217Bの先端は、円周面2216と同心で半径R1の仮想円周面上に位置し、中心角θだけ互いに離間している。止めねじ2211の螺孔は、その中心線が、中心角θの対角となる中心角を2分する位置に貫設されている。
【0054】
本実施例によっても、実施例1と同様の作用効果を奏する。
【0055】
なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれる。
【0056】
例えば、実施例5において、2つの突起2217A、2217Bを例に説明したが、突起は2つ以上形成されていればよく、また、突起(凸部)の先端形状は周方向にも延びた円弧面等であってもよい。
【0057】
また、実施例5の突起を実施例4の方法で形成した構成であってもよい。
【0058】
さらに、半径R2の円弧面の中心は、本発明の効果が得られる範囲で半径R1の円弧面の中心と略一致(一致を含む)していればよく、好ましくは、半径R1の円弧面の中心を中心とする半径(R2−R1)/2の円内に存在すればよい。
【0059】
図2の狭幅円弧面2114Aの幅は、R1−R0の値が小さいほど狭くした方が挿入容易性上好ましく、好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下である。狭幅円弧面2114Aは、円弧面2214と連続させずに短くし、止めねじ2211に対応する位置の、例えば長さ2mmであってもよい。狭幅円弧面2114Aは、円弧の中心角が0に近い突起の先端であってもよい。さらに、狭幅円弧面2114Aの厚みを円弧面2114のそれより薄くしたり、狭幅円弧面2114Aの軸方向位置を止めねじ2211側へ移動させた構成であってもよい。
【0060】
雌カップラは、リング部を有するものであればよく、例えば図8のアダプタ筒220と一体形成された構成であってもよい。
【0061】
本発明の雌カップラはさらに、軸間を接続、例えばモータ駆動軸とロータリーエンコーダ等の被駆動軸とを接続するカップラとして用いることができ、この場合、止めねじ2211は頭のない六角孔付き又は溝付きのねじであって螺孔内に隠れるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図7中の雌カップラのA−A線断面に対応した、本発明の実施例1に係る雌カップラと雄カップラの接続状態を示す拡大断面図である。
【図2】図1中の雌カップラをB−B線に沿って切断した斜視図である。
【図3】図2に対応した、本発明の実施例2に係る雌カップラの、光軸と止めねじの中心線とを通る面で切断した斜視図である。
【図4】図3に対応した、本発明の実施例3に係る雌カップラの、光軸と止めねじの中心線とを通る面で切断した斜視図である。
【図5】図7中の雌カップラのA−A線断面に対応した、本発明の実施例4に係る雌カップラと雄カップラの接続状態を示す拡大断面図である。
【図6】図7中の雌カップラのA−A線断面に対応した、本発明の実施例5に係る雌カップラと雄カップラの接続状態を示す拡大断面図である。
【図7】背景技術の問題点説明図であって、デジタルカメラにアダプタを介して望遠鏡を接続した超望遠撮影装置を示しており、デジタルカメラ以外について光軸下側で外部側面を示し、光軸上側で一部縦断面及び内部側面を示す図である。
【図8】デジタルカメラとの関係でカメラ側アダプタを示す分解側面図である。
【符号の説明】
【0063】
10 デジタルカメラ
12 アダプタリング
20 デジタルカメラアダプタ
21 望遠鏡側アダプタ
22 カメラ側アダプタ
211 雄カップラ
2113 リング状溝
2114 先端部外周面
221、221A〜221D 雌カップラ
2211 止めねじ
2212 第2の円弧面
2213、2214 第1の円弧面
2214A 狭幅円弧面
2215、2216 円周面
2217A、2217B 突起
30 望遠鏡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半径方向に螺孔が貫設されたリング部と、該螺孔に外部から螺入される止めねじとを有し、挿入される、外径が第1半径の雄カップラ又は軸の外周面を該止めねじの先端で押圧する雌カップラにおいて、該リング部の内周面は、
中心角が180°以下である、該第1半径にほぼ等しい半径の第1円弧面と
該第1円弧面と略同心であり、該螺孔が位置する、該第1円弧面の半径より大きい第2半径の第2円弧面と
を有し、該第1円弧面を延長した仮想円弧面の半径方向外側に該第2円弧面が存在するとともに、該止めねじの延長線が該第1円弧面と交差することを特徴とする雌カップラ。
【請求項2】
該リング部の内周面はさらに、該雄カップラ又は該軸が挿入される側と反対側の端と、該止めねじとの間の、少なくとも該第1円弧面と対向する位置に、該第1円弧面と同心で該第1円弧面の半径以上かつ該第2円弧面の半径より小さい半径の第3円弧面部又は突起先端を有することを特徴とする請求項1記載の雌カップラ。
【請求項3】
該リング部の内周面は、該雄カップラ又は軸が挿入される側と反対側の端部に、該第1円弧面と連続した帯状円弧面がさらに形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の雌カップラ。
【請求項4】
該第1円弧面は、該第2円弧面と連続する内周面上にテープが貼着され又は四弗化エチレン樹脂が成膜されて形成されていることを特徴とする請求項1記載の雌カップラ。
【請求項5】
半径方向に螺孔が貫設されたリング部と、該螺孔に外部から螺入される止めねじとを有し、挿入される、外径が第1半径の雄カップラ又は軸の外周面を該止めねじの先端で押圧する雌カップラにおいて、
該リング部の内周面は、該第1半径より大きい第2半径の円周面上に第1突起と第2突起とが設けられて形成されており、
該第1突起及び該第2突起の先端はいずれも、該円周面と同心で該第1半径にほぼ等しい半径の仮想円周面上に位置し、該第1突起の先端と該第2突起の先端との間の中心角は180°以下であり、該中心角と対角の関係にある中心角の円弧面内に該螺孔が位置していることを特徴とする雌カップラ。
【請求項6】
望遠鏡側アダプタに接続される、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の雌カップラを備えたことを特徴とするカメラ側アダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−189529(P2006−189529A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−88(P2005−88)
【出願日】平成17年1月4日(2005.1.4)
【出願人】(504069233)株式会社デジスコドットコム (4)
【Fターム(参考)】