説明

難燃性繊維混紡、防火遮熱布、および関連する方法

難燃性(FR)繊維混紡は、非晶質シリカ繊維、ならびにFR繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの繊維をを含む。繊維の混紡から製造される障壁布は、非晶質シリカ繊維、ならびに難燃性(FR)繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの繊維を含む。繊維の混紡から製造される難燃性織物は、非晶質シリカ繊維、ならびに難燃性(FR)繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの繊維を含む。製品中の材料を火と熱から防護する方法は、直火に曝すことが原因である、火と熱に曝されることによる損傷を受けやすい材料を含む少なくとも1つのコンポーネントに隣接して難燃性織物を組み立てることを含む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2004年11月30日に出願した米国特許出願第11/001,539号の一部継続出願であり、さらにこれは、2005年3月11日に出願した米国仮特許出願第60/660,620号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、障壁布(barrier fabric)などの特に不織難燃性の材料を含む、難燃性を有する織物を作製する際に有用な難燃性繊維混紡に関する。本発明は、さらに、物品を火災および関連する熱から守るのに有用な単層不織布および防火遮熱布を使用してアセンブリ内の隣接材料を保護する方法にも関係する。
【0003】
難燃性(FR)材料は、多くの繊維製品において採用されている。例えば、FR材料は、家具、羽布団、枕、およびマットレスの外装布と内側詰め物との間の障壁層として使用できる。このような材料は、織るか、または不織であるか、編むか、または他の材料でラミネート加工することができる。
【0004】
難燃性は、ASTMにより、「火炎または非火炎の点火源が付けられた後に、点火源を除去してあるいは除去しないで、火炎燃焼が防止されるか、終了されるか、または抑制される材料の特性」と定義されている。難燃性の材料は、ポリマー、繊維、または織物であってよい。遅燃剤は、ASTMにより、「難燃性を付与するために使用される化学物質」と定義されている。
【0005】
火炎遮断、熱遮断、および難燃性織物は、一般に、アセンブリ内の他の材料用の防護壁として使用される。防護壁の必要性の高まりの最近例としては、マットレス、寝具類、張り椅子、および布団があり、カリフォルニア州、特に、カリフォルニア州消費者問題課の家財道具および断熱材局(Bureau of Home Furnishings and Thermal Insulation of the Department of Consumer Affairs of the State of California)の熱心な取り組みを通して一番初めからすべての規制推進が図られている。カリフォルニア州では、物品が直火に曝されたときに放出されるエネルギーの量を制限することにより、火災で人命が失われる事態を低減しようとこれらの材料の規制を推進した。
【0006】
マットレスおよびマットレスセットの場合、提案されている規制は、カリフォルニア州では、2005年1月1日に成立しており、類似の国の法令が2007年中に、この後に続くことが予想される。これまでの市場の経緯に基づき、最終消費者に対する価格は、制限される。新たに課される基準に従うとしても関連する高騰する原価を転嫁することはできないため、マットレスメーカーは、低コストで高性能の障壁布が必要であることを示した。
【0007】
このようなFR材料の難燃性は、典型的には、椅子の掛け布に関するカリフォルニアTB117およびTB133、カーテンおよび厚手のロングカーテンに関するNFPA701、公共建築物内のマットレスの可燃性試験手順に関する1992年10月付けのカリフォルニア試験公報129、および住宅用途のマットレスに関するカリフォルニア試験公報603などの、さまざまな標準的な方法により決定される。FR材料は、火炎で融けたり、火炎から離れつつ収縮したりすることがなく、焦げを制御し、織物で囲まれている材料を保護するのに有用な炭化物を形成することが望ましい。
【0008】
防炎遮熱布の必要とされる防護機能は、望ましい製品の最終組み立てで使用される他のコンポーネントに関係する。例えば、マットレスは、通常、クッション材となるフォームおよび繊維の詰め物の複数の層および耐久カバー用のティッキングを含む。大半のクッション材は、直火に曝されたときに焦げるフォームと繊維からなる。これまでの規制推進努力の多くは、マットレスの心地よさまたは美観を損なうことなく内部クッション層を直火または直火の熱による点火から遮蔽することに向けられてきた。
【0009】
FR障壁布の他の望ましい特性としては、製造設備を汚染しない、または複合品の外観を変えないように白色または他の中間色であること、淡色のマットレスティッキングまたは椅子の掛け布の外観を黄変させる紫外線の影響を受けないこと、手触りが柔らかく、消費者の望む感触を与えること、および費用効果の高いことなどが挙げられる。
【0010】
いくつかの繊維は、ハロゲン含有材料、リン含有材料、およびアンチモン含有材料など、FR特性を持つことが知られている。しかし、これらの材料は、類似した種類の非FR材料に比べて重く、摩耗寿命が短い。
【0011】
それでも、業界では、厳格な可燃性試験ガイドラインに合格できる不織障壁布を作製することが要求されている。さらに、業界では、比較的安価で、バット重量の軽い材料からそのような不織布を生産することが必要とされている。さらに、そのような特性を持たない織物の代わりに使用するために、難燃性を有する繊維から製作された難燃性織物が利用できれば、他の業界も恩恵を被る。
【0012】
例えば、バグハウス濾過器は、食品加工、セメント、鉱物、および砂利加工、金属加工、発電、およびさまざまな化学物質の生産など多くの産業における粒子状汚染物質を制御するために広く使用されている。このタイプの濾布は、理想的には、(1)使用したとき、および複数回曲げたときに、発生する圧力に十分に耐えられる機械的強度、(2)長期間の刺激の強い化学薬品に対する抵抗性、(3)482℃(900°F)と高い連続運転温度の影響を受けない特性、(4)ホットスパークに対する耐性、(5)使用温度での約1%未満の収縮量、(6)高い濾過効率、(7)微生物による攻撃に対する耐性を有する。
【0013】
さらに、アセンブリがすべての顧客要件および規制要件を満たすように所望の製品のアセンブリの他のコンポーネントを防護する安価な防炎遮熱布が必要である。
【0014】
(発明の概要)
全体として、本発明は、非晶質シリカ繊維、ならびにFR繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの繊維、を含む難燃性(FR)繊維混紡を提供する。
【0015】
本発明は、さらに、非晶質シリカ繊維、ならびにFR繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの繊維を含む繊維の混紡から製造される障壁布を提供する。
【0016】
本発明は、さらに、非晶質シリカ、ならびにFR繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの繊維を含む繊維繊維の混紡から製造される難燃性織物を提供する。
【0017】
製品中の材料を火と熱から防護する方法は、直火に曝すことが原因である火と熱に曝されることによる損傷を受けやすい材料を含む少なくとも1つのコンポーネントに隣接させて難燃性織物を組み立てることを含む。
【0018】
都合のよいことに、非晶質シリカを含む繊維混紡で不織布を形成すると、非晶質シリカを含まない不織布と比較して、炭化強度の改善を示すことが発見された。非晶質シリカを含む不織布の炭化強度対重量比も、パラアラミド繊維およびメラミン繊維などの、炭化強度を改善するために従来から使用されてきた他の繊維を含む不織布と比較した場合に、改善された。
【0019】
(詳細な説明)
本発明の実施は、2種類の繊維混紡、つまり、非晶質シリカ繊維および少なくとも1つの種類のFR繊維を含む第1の繊維混紡と、非晶質シリカ繊維および少なくとも1つの種類のバインダー繊維を含む第2の繊維混紡を含む。本明細書でさらに詳しく説明されるように、繊維混紡は、さまざまな用途のために、不織布および織布の両方を形成するために使用することができる。
【0020】
一般に、繊維混紡に加えたときに炭化強度を改善する非晶質シリカ繊維を使用することができる。「シリカ」という用語は、さまざまな結晶質および非晶質形態で天然に存在する二酸化ケイ素を指す。シリカは、分子の基本構造(それぞれの酸素原子が2つの四面体に共有されるように配列されたシリコン四面体)が反復され、対称的である場合に結晶質であると考えられる。シリカは、分子が結晶構造を欠いている場合に非晶質であると考えられる。SiO分子は、ランダムに連結され、繰り返しパターンを形成しない。結晶シリカは、結晶構造が脆く、呼吸で吸い込まれるサイズの断片に崩壊し、健康へ影響するため好ましくない。
【0021】
非晶質シリカ繊維は、高シリカ繊維の総重量に基づきシリカ(SiO)含量が少なくとも約90重量%である高含量シリカ繊維である。1つまたは複数の実施形態では、高シリカ繊維は、シリカ含量が少なくとも95重量%であり、他の実施形態では、高シリカ繊維は、シリカ含量が少なくとも98重量%である。例えば、高シリカ繊維は、約98重量%のシリカを含み、バランスとしては主にアルミナを含むことができる。いくつかの実施形態では、高シリカ繊維中のハロゲンの量は、120重量ppmと僅少である。
【0022】
上述のように、シリカ繊維は実質的に非晶質である。繊維は、ある種の結晶質を含む場合があるが、相当量の結晶性は望ましくない。好適なシリカ繊維は、市販されており、例えば、ベラルーシ共和国のPolotsk−Steklovokno社のものがある。
【0023】
一実施形態では、高シリカ繊維の出発原料組成は、約72から約77%のSiO、約2.5から約3.5%のAl、約20から約25%のNaO、約0.01から約1.0%のCoO、および約0.01から約0.5%のSOであり、すべて組成物の総重量に基づく重量%で表されている。この組成物を約1480±10℃で溶融して、連続繊維を形成することができる。次いで、濃度2Nの高温の硫酸を使用し、温度約98±2℃、滞留時間約60分で、この繊維を浸出させることができる。次いで、繊維を水道水ですすぎ、pHを約3〜5にすることができる。この実施形態では、結果として得られる繊維のSiO含量は、約95から約99±1重量%であり、残りは、主にAlである。
【0024】
高シリカ繊維を作製するための高シリカガラス組成および方法は、ロシア特許第2,165,393号(‘393特許)で説明されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれている。‘393特許の高シリカ繊維は、基本長繊維(filament)の強度の変動係数が低いものとして記述されており、そのため、特に高温に曝されたときに、結果として得られる繊維の強度特性を安定化させる可能性がある。高シリカ繊維の以下の説明は、例示のため’393特許から抜粋したもので、本発明を制限するものと解釈すべきではない。
【0025】
1つまたは複数の実施形態では、ガラス前駆体組成は、SiO、Al、およびNaOだけでなく、CoOおよびSOを以下の割合で(パーセント質量)で含むことができる。
Al: 2.5〜3.5
NaO: 20〜25
CoO: 0.01〜1.0
SO: 0.01〜1.0
SiO: 残り
ガラスは、さらに、CaO、MgO、ZrO、TiO、Feからなる群の少なくとも1つの酸化物を以下の量(パーセント質量)だけ含むことができる。
CaO: 0.01〜0.5
MgO: 0.01〜0.5
TiO: 0.01〜0.1
Fe: 0.01〜0.5
ZrO: 0.01〜0.5
次いで、ガラス組成物からの結果として得られる高温シリカ繊維は、SiOおよびAlを含むが、さらにNaO、CoOおよびSOを以下の割合で(パーセント質量)で含む。
SiO: 94〜96
Al: 3〜4
NaO: 0.01〜1.0
CoO: 0.01〜1.0
SO: 0.01〜1.0
シリカ繊維は、さらに、CaO、MgO、TiO、Fe、ZrOからなる群の少なくとも1つの酸化物を以下の量(パーセント質量)だけ含むことができる。
CaO: 0.01〜0.5
MgO: 0.01〜0.5
TiO: 0.01〜0.1
Fe: 0.01〜0.5
ZrO: 0.01〜0.5
一実施形態では、シリカ繊維は、金属酸化物コーティングを実質的に含まない。
【0026】
シリカ繊維の直径は、約5.6ミクロンから約12.6ミクロンまでの範囲とすることができ、一実施形態では、直径は、約8ミクロンである。シリカ繊維の長さは、約50ミリメートルから約125ミリメートルまでの範囲とすることができ、一実施形態では、長さは、約75ミリメートルである(これよりも短い繊維および長い繊維も、繊維の切断長を調節することにより利用できるが、ニードルパンチ布の用途には実用的でない)。
【0027】
以下の実施例1で説明されているように、前述のロシア特許第2,165,393号によるシリカ繊維を調整する1つの方法は、以下のように行うことができる。提案されている組成の連続長繊維を生産するために、(パーセント質量)SiO:72.39、Al:2.5、NaO:25、CoO:0.01、SO:0.1を含む容器を作製することができる。この容器を、炉内に装填し、組成物を約1480±10℃の温度で溶融することができる。溶融ガラス塊から、400孔ガラス成形凝集体を使用して約1260±50℃の温度で直径6〜9ミクロンの連続ガラス繊維を形成することができる。結果として得られる繊維は、約1030Mpaの強度および約0.318H/mの表面張力を持つことが示されている。
【0028】
次いで、連続ガラス繊維の浸出は、約98±2℃の温度で、約2N(約10%)の濃度の高温硫酸溶液を使用して実行することができる。溶液中の繊維の接触時間は、60分である。次いで、浸出溶液、反応生成物、およびサイジング残渣を、水道水で浸出繊維から洗い流し、pHを約3〜5にする。繊維の最後の洗浄は、脱イオン水および同時脱水により行われる。
【0029】
以下の実施例2および3のガラス組成物の作製、その加工および浸出は、上で実施例1について説明されているのと類似しているが、出発原料の量が異なる。表1は、ガラスの出発量とともに、結果として得られるシリカ組成物に対する材料の量をまとめたものである。表2は、溶融生成物の特性、加工の特性、およびガラス繊維とシリカ繊維の特性をまとめたものである。表3は、1000℃に曝した後のシリカ材料の強度特性をまとめたものである。
【0030】
また表1〜3には、コバルトとSOをガラス組成物中に導入すると、ガラス塊の不均質性が高まり、その表面張力が低下し、加工時の繊維の脆さが減少し、さらにこの繊維に基づくシリカ繊維および結果として得られる材料の技術的特性の安定性が高まることを確認するデータを記載してある。
【表1】

【表2】

【表3】

【0031】
表4および5は、さまざまなガラス繊維組成を示しており、これから、ロシア特許第2,165,393号により教示されているシリカ繊維が、微量のCoOおよびSOの存在により他のすべてのガラス繊維タイプと異なることがわかる。
【表4】

【0032】

【表5】

【0033】

【0034】
本発明の非晶質シリカ成分について説明したが、次に添加繊維を説明する。上で指摘されているように、本発明は、2つの実施形態を含み、1つは、難燃性(FR)繊維を使用し、もう1つは、バインダー繊維を使用する。以下の説明では、「シリカ繊維」という用語を使用した場合は、非晶質(結晶質とは反対の)シリカを含む繊維を意味するものと理解される。
【0035】
第1の種類の添加繊維、つまりFR繊維から始め、繊維混紡中のシリカ繊維の量は、使用される他の繊維により異なる場合がある。一実施形態では、混紡中のシリカ繊維の量は、混紡の総重量に基づいて、約5から約65重量パーセントまでである。他の実施形態では、混紡中のシリカ繊維の量は、約15から約50重量パーセントまでである。他の実施形態では、混紡中のシリカ繊維の量は、約20から約30重量パーセントまでである。混紡中の残りの繊維は、100重量%に等しくするために必要な量の非−非晶質繊維、つまりFR繊維を含む。
【0036】
さまざまなFR繊維が、当技術分野で知られている。本発明の織物で使用されるFR繊維は、本質的難燃性繊維またはFR樹脂でコーディングされている繊維(天然または合成)とすることができる。本質的難燃性繊維は、コーティングされないが、繊維の構造化学に組み込まれたFR成分を有する。本明細書で使用されているFR繊維という用語は、本質的難燃性繊維とともに、本質的難燃性ではないがFR樹脂でコーティングされている繊維を含む。したがって、例えば、FR樹脂でコーティングされたポリプロピレン繊維は、FRポリプロピレン繊維であろう。
【0037】
好適な本質的難燃性繊維は、リン含有基、アミン、修飾アルミノケイ酸塩、またはハロゲン含有基を有するポリマー繊維を含む。本質的難燃性繊維の実施例は、メラミン、メタアラミド、パラアラミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリアミドイミド、部分的に酸化されたポリアクリロニトリル、ノボロイド、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)、ポリ(p−フェニレンベンゾチアゾール)、ポリフェニレンサルファイド、遅燃性ビスコースレーヨン、(例えば、30%のアルミノケイ酸塩修飾シリカ、SiO+Alを含有するビスコースレーヨンベースの繊維)、ポリエーテルエーテルケトン、ポリケトン、ポリエーテルイミド、およびそれらの組み合わせを含む。
【0038】
メラミンは、McKinnon−Land−Moran LLCよりBasofilという商標で販売されているものを含む。 メタアラミドは、ポリ(m−フェニレンイソフタルアミド)、例えば、E.I.Du Pont de Nemours and Co.社よりNOMEX(登録商標)という商標で販売されているもの、Teijin Limited社よりTEIJINCONEX(登録商標)およびCONEX(登録商標)という商標で販売されているもの、およびRussian State ComplexよりFENYLENE(登録商標)という商標で販売されているものを含む。 パラアラミドは、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)、例えば、E.I.Du Pont de Nemours and Co.社よりKEVLAR(登録商標)という商標で販売されているもの、およびポリ(ジフェニルエーテルパラアラミド)、例えばTeijin Limited社よりTECHNORA(登録商標)という商標、およびAcordis社よりTWARON(登録商標)という商標で販売されているもの、およびFENYLENE ST(登録商標)(Russian State Complex)を含む。
【0039】
ポリベンゾイミダゾールは、Hoechst Celanese Acetate LLC社よりPBIという商標で販売されている。ポリイミドは、Inspec Fibers社よりP−84(登録商標)という商標で販売されているもの、およびE.I.Du Pont de Nemours and Co.社よりKAPTON(登録商標)という商標で販売されているものを含む。ポリアミドイミドは、例えば、Rhone−Poulenc社よりKERMEL(登録商標)という商標で販売されているものを含む。部分的酸化ポリアクリロニトリルは、例えば、Fortafil Fibers Inc.社よりFORTAFIL OPF(登録商標)という商標で販売されているもの、Textron Inc.社よりAVOX(登録商標)という商標で販売されているもの、Zoltek Corp.社よりPYRON(登録商標)という商標で販売されているもの、SGL Technik社よりPANOX(登録商標)という商標で販売されているもの、American Fibers and Fabrics社よりTHORNEL(登録商標)という商標で販売されているもの、およびToho Rayon Corp.社よりPYROMEX(登録商標)という商標で販売されているものを含む。
【0040】
ノボロイドは、例えば、Gun Ei Chemical Industry Co.社よりKYNOL(登録商標)という商標で販売されているような、フェノールホルムアルデヒドノボラックを含む。ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)は、Toyobo Co.社よりZYLON(登録商標)という商標で販売されている。ポリ(p−フェニレンベンゾチアゾール)は、PBTとも呼ばれる。ポリフェニレンサルファイド(PPS)は、American Fibers and Fabrics社よりRYTON(登録商標)という商標で販売されているもの、Toray Industries Inc.社よりTORAY PPS(登録商標)という商標で販売されているもの、Kureha Chemical Industry Co.社よりFORTRON(登録商標)という商標で販売されているもの、およびToyobo Co.社よりPROCON(登録商標)という商標で販売されているものを含む。
【0041】
遅燃性ビスコースレーヨンは、例えば、Lenzing A.G.社よりLENZING FR(登録商標)という商標で販売されているもの、およびSateri Oy Finland社よりVISIL(登録商標)という商標で販売されているものを含む。ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)は、例えば、Zyex Ltd社よりZYEX(登録商標)という商標で販売されているものを含む。ポリケトン(PEK)は、例えば、BASF社よりULTRAPEK(登録商標)という商標で販売されているものを含む。ポリエーテルイミド(PEI)は、例えば、General Electric Co.社よりULTEM(登録商標)という商標で販売されているものを含む。
【0042】
モダクリル繊維は、アクリロニトリルと塩化ビニル、塩化ビニリデン、または臭化ビニルなどの他の物質との共重合体から作製される。酸化アンチモンなどの遅燃性物質は、難燃性をさらに高めるために加えることができる。本発明で使用されるモダクリル繊維は、Kaneka社よりKANECARON PBXおよびPROTEX−M、PROTEX−G、PROTEX−S、およびPROTEX−PBXという製品名で製造されている。後者の製品は、少なくとも75%のアクリロニトリル塩化ビニリデン共重合体を含む。Solutia社のSEF PLUSは、遅燃性も有するモダクリル繊維である。
【0043】
本発明の混紡で使用するのに適している本質的FR繊維の他の実施例は、KoSa社よりTREVIRA CS(登録商標)繊維またはAVORA(登録商標)PLUS FIBERという商標で販売されているようなホスファラン(phosphalane)含有ポリエステルを含む。
【0044】
さらに使用されるのは、Rhovyl S.A.社よりTHERMOVYL(登録商標)L9S & ZCS、FIRBRAVYL(登録商標)L9F、RETRACTYL(登録商標)L9R、ISOVYL(登録商標)MPSという商標で販売されているもの、Kureha Chemical Industry Co.社よりPIVIACID(登録商標)、Thueringische、VICLON(登録商標)という商標で販売されているもの、Teijin Ltd.社よりTEVIRON(登録商標)という商標で販売されているもの、Toyo Chemical Co.社よりENVILON(登録商標)という商標で販売されているもの、Pittsfield Weaving社よりVICRON(登録商標)、SARAN(登録商標)という商標で販売されているもの、Kureha Chemical Industry Co.社よりKREHALON(登録商標)という商標で販売されているもの、Fibrasomni, S.A.de C.V.社よりOMNI−SARAN(登録商標)という商標で販売されているもの、およびこれらの組み合わせなどの塩素ポリマー繊維である。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(エチレンクロロトリフルオロエチレン(E−CTFE))、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリペルフルオロアルコキシ(PFA)、およびポリフッ素化エチレンプロピレン(FEP)およびこれらの組み合わせなどのフッ素ポリマー繊維も使用できる。
【0045】
FR樹脂でコーティングされた天然または合成繊維も、本発明の繊維混紡中で使用することができる。FR樹脂でコーティングされた好適な繊維は、樹脂が、リン、リン化合物、赤リン、リンのエステル、およびリン複合体、アミン化合物、ホウ酸、臭化物、尿素−ホルムアルデヒド化合物、ホスフェート−尿素化合物、硫酸アンモニウム、またはハロゲンベースの化合物のうちの1つまたは複数を含むものを含む。金属コーティングなどの非樹脂コーティングは、本発明には一般的に使用されないが、それは、製品の連続使用の後、剥離する傾向があるからである。好適な市販のFR樹脂は、サウスカロライナ州スパータンバーグ所在のGlotex Chemicals社よりGUARDEX FR(登録商標)およびFFR(登録商標)という商標で販売されている。
【0046】
樹脂が繊維にコーティングされる方法には、特に制限はない。一実施形態では、FR樹脂は、噴霧剤として塗布できる液体製品である。他の実施形態では、FR樹脂は、高温溶融生成物として繊維に塗布できる固形物、またはその後溶融して繊維となる固体粉末である。一実施形態では、FR樹脂は、コーティングされた繊維の総重量に基づいて、約6から約25重量パーセントまでの量で繊維に塗布される。
【0047】
混紡中のコーティングFR繊維の量は、変化しうるが、混紡の総重量に基づいて、約35から約95重量パーセントまでである。一実施形態では、混紡中のコーティングFR繊維の量は、約40から約90重量パーセントまでである。他の実施形態では、混紡中のコーティングFR繊維の量は、約45から約85重量パーセントまでである。
【0048】
FR繊維のデニールは、約1.5から約15dpf(デニール/長繊維)である。FR繊維の前記リスティングは、実用的発明を制限するものと解釈すべきではないが、その代わりに、知られているFR繊維は、非晶質シリカ繊維とともに使用され、本発明を実施する際に利用できるという事実を示すものと解釈すべきである。そのため、繊維の種類は、多繊維(multifilament)糸および単繊維(monofilament)糸を含み、これは、さまざまな断面および形状を有するとともに、フィブリル化糸を持ち、典型的には、スリットフィルムまたはテープから製造される。
【0049】
本発明の繊維混紡は、さらに、1つまたは複数の非FR繊維を含むことができる。非FR繊維は、合成繊維であっても、天然繊維であってもよい。好適な非FR合成繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、レーヨンおよび/またはリヨセルなどのセルロース誘導体、ナイロン、ポリプロピレン繊維などのポリオレフィン、アクリル、メラミンおよびこれらの組み合わせを含む。リヨセル繊維は、溶媒紡糸セルロース誘導体繊維の一般分類である。これらの繊維は、TENCEL(登録商標)という名称で市販されている。天然繊維には、亜麻、ケナフ、麻、綿、およびウールがある。一実施形態では、非FR繊維は、ロフト、弾性または弾力性、引張強さ、および熱保持などのいくつかの特性を高めるために使用される。
【0050】
繊維混紡は、非晶質シリカ繊維および少なくとも1つの種類のFR繊維を含む。したがって、本発明は、非晶質シリカ繊維、FR繊維、任意に追加されるFR繊維、および任意の1つまたは複数の非FR繊維を含む繊維混紡により具現化される。一実施形態では、繊維混紡は、モダクリル繊維、セルロース繊維、リヨセル、および非晶質シリカ繊維を含む。
【0051】
他の実施形態では、繊維混紡は、さらに、複数の種類のFR繊維を含む。他の実施形態では、繊維混紡は、非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびVISILを含む。さらに他の実施形態では、繊維混紡は、モダクリル繊維、FRレーヨン繊維、および非晶質シリカ繊維を含む。
【0052】
他の実施形態では、繊維混紡は、モダクリル繊維、VISIL(FRビスコースレーヨン)繊維、非晶質シリカ繊維、およびFRポリプロピレン繊維を含む。それぞれの成分の量は、変化しうるが、都合のよい炭化強度は、ニードルパンチ織物が、約40重量パーセントのモダクリル、約40重量パーセントのVISIL、約15重量パーセントの非晶質シリカ、および約5重量パーセントのFRポリプロピレン繊維を含む混紡から作製される。
【0053】
本発明の繊維は、織物を製造するために使用することができ、その場合FR特性が望ましいか、または有用であろう。不織布、糸目の粗い織りおよび糸目の詰まった織りの織布、ニットの織物、およびさまざまなラミネートなど、繊維から製作された本質的にいかなる種類の織物も、本発明の繊維を使用して作製することができる。このような織物の製造は、特定の方法または装置に限定されない。織布の場合、FR繊維の1つまたは複数と交互になるように、流れ方向または交差流れ方向で非晶質シリカ繊維を使用することが可能である。それとは別に、繊維を流れ方向に交互に並べ、交差流れ方向に非晶質またはFR繊維のいずれかで織ることができる。本発明による織布は、非晶質およびFR繊維の混紡について上述の一定割合の組成を含むことができる。
【0054】
本発明の不織布は、ウェブの繊維を機械的に係合させることにより生産することができる。機械的係合は、ニードルパンチ動作によって実現できる。不織布を作製するニードルパンチ法は、当技術分野で知られている。一実施形態では、バットとも呼ばれる不織布は、まず、繊維混紡の重さを量り、次いで、移動コンベヤーベルト上にドライレイド/エアレイドするという手順で形成することができる。コンベヤーベルトの速度を調節して、所望のバット重量を得ることができる。バットの複数の層が、ニードル織機に送り込まれ、そこで、とげのある針が層に通され、絡み合いを作製する。
【0055】
水流交絡(スパンレース)処理、熱接着(カレンダ加工および/または通気)処理、ラテックス接着処理、または接着剤による接着処理を含む不織布を生産する他の知られている方法がいくつかある。スパンレース法は、針の代わりにウォータージェットを使用して繊維を絡ませることを除きニードルパンチと類似している。熱接着は、熱可塑性繊維または接着剤として機能する粉末のようなある種のものを必要とする。FR特性を有する障壁布を生産するために、あらゆる不織布形態を本発明のFR繊維混紡で作製することができることは理解されるであろう。したがって、本明細書の不織布への言及は、すべての製造形態を含む。
【0056】
本発明の好適な不織布は、バット重量が約2.25oz./sq.yd.(osy)よりも大きい。一実施形態では、バット重量は、約2.25osyから約20osyまでの範囲である。他の実施形態では、バット重量は、約3.5osyである。一実施形態では、繊維は、梳かれる。次いで、コンベヤーベルトは、噴霧材料が任意に不織バットに加えられる領域に移動する。例えば、FR樹脂は、ラテックスとして不織バット上に噴霧されうる。一実施形態では、コンベヤーベルトは、小孔が開いており、過剰なラテックス噴霧材料がベルトを通して滴るので、これを回収して後から再利用することができる。任意の噴霧の後に、繊維混紡は、乾燥機またはオーブンに移送される。繊維は、コンベヤーベルトによりニードルパンチ織機に移送することができ、そこで、バットの繊維が機械的に配向され、係合されて、不織布を形成する。
【0057】
不織FR布は、寝具用材料および布団用の障壁布として使用される。織物は、さらに、難燃性であることが望ましい椅子の掛け布および厚手のロングカーテンの用途で使用される。このような織物の他の用途は、高温ガス用濾布としてのものである。さらに、不織布以外の織物は、本発明の繊維から作製することができ、その場合FR織物が望ましい。
【0058】
(一般的実験)
FR材料としてのさまざまな繊維混紡の効果を実証するために、後述のように、多数のサンプルを作製し、試験した。これらの実施例は、本発明の実施を示すために取りあげられており、本発明またはその実施の制限として解釈すべきではない。
【0059】
(実施例)
(実施例No.4〜15)
サンプルをミニチュアカードおよびニードル織機上に作製した。繊維をまず手で開き、カード送りエプロン上に層状に配置した。梳かれたサンプルを2度カードを通して戻し、繊維が確実に完全に混紡されるようにした。巻き取りロールの周りに積層された梳かれたウェブを、横方向に切断しカードから取り出した。次いで、ニードリングのためこれをニードルパンチラインに送り込んだ。2パス目には反対側からニードリングを行った。
【0060】
本発明の障壁布の炭化強度を測定するように標準引張強さ試験装置を修正した。より具体的には、典型的にはポケットコイル材料で使用される織物剛性試験を修正して、織物サンプルをプランジャーで孔に押し通すために必要な、ポンド単位で測定され報告される、力の量を測定するようにした。材料を強制的に破断させるために、織物がテンプレートと既存の試験プレートとの間にサンドイッチ状に挟めるようにテンプレートを加工した。
【0061】
障壁布の標本を4”×8”(10×16cm)のサンプルに切断し、重量を計量した。サンプルを炭化加工フレーム内に置き、ブンゼンバーナーを使用して炭化させた。次いで、フレームを修正された剛性試験装置内に載置し、サンプルの炭化強度を測定した。表6は、実施例No.4〜15の結果をまとめたものである。基準として、40%モダクリル、60% Visilを含む混紡を選択した(実施例No.4)。使用された繊維の種類は、Basofil(登録商標)(Basと略す)、モダクリル繊維KANECARON PBX、VISIL(登録商標)(Visと略す)、ポリエチレンテレフタレート(PETと略す)、および非晶質シリカ(Silと略す)であった。実施例5〜11および13〜14は、示されているようなさまざまな繊維混紡から作製された織物の比較例である。実施例5および6は、10%のBasofil繊維を等量のモダクリル繊維またはVisil繊維の代替えとして含み、実施例7および8は、10%および20%のPET繊維を等量のVisil繊維の代替えとして含み、実施例9は、10%のBasofil繊維とPET繊維、モダクリル繊維、およびVisil繊維の混紡を含み、実施例10および11は、10%および15%のPET繊維を様々な量のモダクリル繊維およびVisil繊維の代替えとして含み、実施例13および14は、10%のBasofil繊維を様々な量のモダクリル繊維およびVisil繊維の代替えとして含み、実施例12および15は、本発明により、非晶質シリカ繊維を含む繊維混紡から作製された。
【表6】

【0062】
織物の炭化強度がサンプルの重量に相関する場合、非晶質シリカを含む繊維混紡から形成される織物(実施例No.12および15)は、0.08から約0.10までの強度対重量比を示すことがわかる。
【0063】
(実施例No.16〜45)
実施例16〜45は、実施例4〜15の場合と同様に作製され、試験されたが、ただし、表7にまとめられているように使用された繊維の混紡は異なる。それぞれの織物の強度は、上で説明されているように、ポンド単位で報告される。織物は、4つの混紡からなる6つの群と3つの混紡からなる2つの群で報告されている。実施例19、23、27、31、34、38、41、および45では、基本織物を報告しており、直前の実施例は、さまざまな種類のFR繊維の添加を報告している。ポンド単位の炭化強度が測定され、その結果が、群毎に値の減少する順に報告されている。
【0064】
例えば、FRレーヨンおよびモダクリル繊維は、FRレーヨン/モダクリル基本織物と示されている、実施例19を作製するために使用された。実施例16〜18は、それぞれの場合に他の種類のFR繊維が1つずつ加えられたため、この基本織物の変更形態であり、本発明により、パラアラミド繊維が実施例16に加えられ、メラミン繊維が実施例17に加えられ、非晶質シリカ繊維が実施例18に加えられた。
【0065】
同様に、実施例23は、FRレーヨン繊維から作製されており、FRレーヨン基本織物と示されているが、実施例20〜22は、この基本織物の変更形態であり、本発明により、パラアラミド繊維が実施例20に加えられ、メラミン繊維が実施例21に加えられ、非晶質シリカ繊維が実施例22に加えられた。
【0066】
同様に、実施例27はレーヨン/モダクリル基本織物であり、実施例24〜26はこの基本織物の変更形態であり、本発明により、メラミン繊維が実施例24に加えられ、パラアラミド繊維が実施例25に加えられ、非晶質シリカ繊維が実施例26に加えられた。
【0067】
実施例31はリヨセル/モダクリル基本織物であり、実施例28〜30はこの基本織物の変更形態であり、本発明により、パラアラミド繊維が実施例28に加えられ、メラミン繊維が実施例29に加えられ、非晶質シリカ繊維が実施例30に加えられた。
【0068】
次のシリーズでは、実施例34はVisil/モダクリル基本織物であり、実施例32、33、および35はこの基本織物の変更形態であり、本発明により、パラアラミド繊維が実施例32に加えられ、非晶質シリカ繊維が実施例33に加えられ、メラミン繊維が実施例35に加えられた。
【0069】
実施例38はVisil基本織物であるが、実施例36〜37はこの基本織物の変更形態であり、本発明により、メラミン繊維が実施例36に加えられ、非晶質シリカ繊維が実施例37に加えられた。
【0070】
本発明により、実施例41はレーヨン基本織物であるが、実施例39はレーヨンおよびメラミンを含み、実施例40はレーヨンおよび非晶質シリカを含む。
【0071】
本発明により、実施例45はリヨセル基本織物であるが、実施例42はパラアラミドを含み、実施例43はリヨセルおよびメラミンを含み、実施例44はリヨセルおよび非晶質シリカを含む。
【表7】

【0072】

【0073】
表7のデータから、例えば、実施例No.18と実施例No.19とを比較した場合、10重量パーセントの非晶質シリカを含む織物は、非晶質シリカを含まない同じ基本織物と比べて炭化強度が改善されていることがわかる。他のFR材料、つまりパラアラミドおよびメラミンを、基本織物とともに使用すると、一般に、非晶質シリカを含む混紡と比べて大きな強度が得られるが、前記の2つの材料は、シリカに比べてかなり高価であることに留意されたい。それに加えて、アラミドは、織物に明るい黄色を付けるが、メラミンは、灰色がかった白色を付ける。非晶質シリカは、何れの色も付けず、そのため、結果として得られる織物は、顔料を加えることなく白色である。最後に、非晶質シリカを含む織物の炭化強度は、寝具、衣類、家具、厚手のカーテン、および関連する目的により適している。
【0074】
(実施例No.46〜53)
実施例46〜53は、12インチカード、クロスラッパー、および24インチDilo OD−1ニードル織機を含むニードルパンチラインを使用することにより作製した。実施例No.46は、40%のモダクリルおよび60%のVisilを含む基本混紡(8osy)であり、以下の実施例では、さまざまな材料またはFR繊維が使用されている。実施例47は、基本混紡(79%)およびからみ織り(leno weave)カーペット裏地2.1osy(21%)の混紡を含んでいた。実施例48は、基本混紡(89%)およびConwedスクリム1osy(11%)の混紡を含んでいた。Conwedは、頂点のところで「経糸」および「緯糸」の単繊維が「溶接」されて1つになり、「からみ織りタイプ」の外観をもたらす、非常に軽量なポリプロピレン材料である。実施例49は、基本混紡(85%)およびBasofil(メラミン)(15%)の混紡を含んでいた。実施例50は、基本混紡(85%)およびConex(15%)の混紡を含んでいた。Conexは、メタアラミドである。実施例51は、基本混紡(85%)および非晶質シリカ(15%)の混紡を含んでいた。実施例52は、基本混紡(85%)およびKynol(フェノールホルムアルデヒドノボラック)(15%)の混紡を含んでいた。実施例53は、非晶質シリカ(15%)、モダクリル繊維(40%)、およびVisil繊維(45%)の混紡を含んでいた。実施例53は、本発明の織物を代表している。
【0075】
タフトボタンシミュレーションは、実際にマットレスが焼ける際に見られる応力に炭化織物を曝すように設計されており、織物強度の合否の指標がこれから得られる。小さな試験具を木材から作製した。図に示されているコンポーネントを組み立てて、タフトボタン試験装置10を形成した。4インチのフォーム12、2つの1インチの特別に柔らかいフォーム14、16、1平方フィート当たり0.5オンス(osf)である障壁布18、PET繊維充填材20、およびPETティッキング織物22を含むマットレスコンポーネントを、以下で説明されるように組み立て、次いで張力を加えた状態で焼いた。
【0076】
コンポーネントを上側プレート24の上で組み立てた。フォームコンポーネント12、14、および16を圧縮し、障壁布18、繊維充填材20、およびティッキング22を上側プレート24の四方に巻き付けた。下側プレート26を、上側プレート24と下側プレート26の間に織物18、20、22をサンドイッチ状に挟むように配置した。タフトボタンシミュレータ28をねじ山付きロッド30に溶接し、ロッド30を押してマットレスコンポーネントすべてに、また上側および下側プレート24、26の位置合わせ穴32、34に通した。蝶ナット36をロッド30に締め付け、アセンブリに張力を加え、タフトボタンシミュレータ28を下に引きフォーム内に入れた。
【0077】
TB 603上部バーナー28をタフトボタンシミュレータ10の中心に置いて、着火し、70秒間燃焼させた。結果は、表8にまとめられている。
【表8】

【0078】
さまざまな構造のいくつかの前の完全マットレス燃焼において、60%のVisil/40%のモダクリルの8osyニードルパンチ織物は、カリフォルニア試験公報603に規定されている基準に合格している。この障壁が炭化の後に張力に曝される構造においてのみ、この織物は成功しない。対照として、実規模試験において知られている織物性能と、このベンチテストとを比較するために、8osyの織物を使用した(実施例No.46)。サンプルは、30秒以内に、タフトボタンの周りの領域内で熱分解され、アセンブリ全体は、40秒以内に完全燃焼された。これは、所望の性能であるが、それは、この織物の性能を実規模燃焼で正確に示しているからである。実施例No.47では、2.1osyからみ織り二次カーペット裏地織物との複合材において8osyの織物を使用した。同様に、20秒以内に熱分解し、解決策として撤去した。同様に、実施例No.48では、「からみ織りの外観」を有するwt単位で非常に軽い(約1osy)ポリプロピレンスクリムを使用した。織布ではないが、「経糸」と「緯糸」の単繊維の頂点は、1つに融合された。このサンプルは、さらに、1分未満で、よく熱分解した。
【0079】
作製された残りのサンプルは、複合材ではないが、繊維の針縫い混紡は、パイロットラインカード/クロスラッパー/ニードル織機アセンブリ上で実行された。これらのサンプルは、さらに、経済上のメリットを得るために低重量で生産された。評価された第1の織物、実施例No.49は、15%メラミン、60/40Visil/モダクリルの85%「基本混紡」からなる6osy織物であった。この織物は、30秒以内に熱分解し、燃焼は制御不能であった。これは、この用途の候補として排除された。実施例No.50である、15%メタアラミドおよび60/40Visil/モダクリルの85%「基本混紡」からなる6osy織物も、熱分解し、25秒以内に燃焼が制御不能になった。実施例No.51である、15%非晶質シリカおよび60/40Visil/モダクリルの85%「基本混紡」からなる6osy織物は、熱分解せず、全アセンブリは着火後8分以内に自己鎮火した。同様に、実施例No.52である、15%ノボロイドおよび60/40Visil/モダクリルの85%「基本混紡」からなる6osy織物は、熱分解せず、11.5分以内に自己鎮火した。他の多くの繊維がこの実証について考察されたが、一部の繊維はコストが高く、経済的であるとは考えられなかった。これらの試験の追加検証として、本発明による織物、実施例No.53である、15%非晶質シリカ、40%モダクリル、および45%Visilからなる5osy織物を、タフトボタンシミュレータ装置内に組み立てたが、これも熱分解せず、実際、約13分以内に自己鎮火した。
【0080】
FR繊維とともに非晶質シリカ繊維を使用することは、FR織物を実現するのに非常に有効であることが実証されているため、第2の実施形態について次に説明する。
【0081】
上で指摘したように、本発明は、さらに、物品を火災および関連する熱から守るのに有用な単層不織布および防火遮熱布を使用してアセンブリ内の隣接材料を保護する方法を対象とする。不織障壁布は、少なくとも約0.45オンス/平方ヤードの非晶質シリカ繊維および少なくとも約0.45オンス/平方ヤードのバインダー繊維からなり、単層不織布は、少なくとも約3.0オンス/平方ヤードの坪量を有する。不織布の重量による繊維混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントのバインダー繊維を含み、必須ではないが、最大約70重量パーセントまでの相補的繊維を含むことができ、最低量以下に落とすことなく他の2つの繊維を、合計が100重量パーセントになるように減らすことができる。
【0082】
すでに述べたように、非晶質シリカ繊維は、常に、不織布組成物内に存在し、繊維混紡重量の少なくとも約15重量パーセントで、かつ約80重量パーセント以下を占める。一実施形態では、非晶質シリカ繊維は、繊維混紡重量の約35から約50重量パーセントまでを占める。シリカ繊維の重量による混紡割合を減少させるにつれて、直火および熱を遮蔽する単層不織布の有効性は減少する。個々の非晶質シリカ繊維は、不織布中の約15重量パーセントよりも低いレベルでも燃焼および溶融に耐えるが、少なくともこのレベルは、直火に曝されている間中およびその後において不織布構造内の適切な構造および完全性を実現するために維持されなければならない。少なくとも約15重量パーセントの非晶質繊維は、炭化強度の許容できるレベルを維持するために不織布内で必要である。
【0083】
非晶質シリカの重量による混紡割合は、防火遮熱布の必要な機能特性を保持するために、説明されている不織布中で約80重量パーセント以下に制限される。より凝集力の高い繊維の少なくとも20重量パーセントの非晶質シリカの繊維間凝集力は、不織布中の十分な繊維ウェブ強度および繊維絡み合いのために必要である。この単層不織布を独特のものとしているのが、熱接着と組み合わされるこの絡み合いである。機械接着と熱接着を組み合わせることで不織布構造が得られ、これは、少なくとも一実施形態では、火炎および熱を遮蔽する能力を制限することなく以下のうちの少なくとも1つを行うことができ、他の実施形態では、火炎および熱を遮蔽する能力を制限することなく以下の大多数を行うことができ、他の実施形態では、火炎および熱を遮蔽する能力を制限することなく以下のすべてを行うことができる。
i)従来の熱接着不織布に支持および補強として必要とされているような追加の織物層の支持なしで、縫い付けアセンブリ内に針縫いステッチを保持することができる
ii)従来の熱接着不織布に支持および補強として必要とされているような追加の織物層の支持なしで、超音波溶接アセンブリ内に熱ステッチを保持することができる
iii)従来の熱接着不織布に支持および補強として必要とされているような追加の織物層の支持なしで、熱溶接アセンブリ内に熱ステッチを保持することができる
iv)特に、FR表面コーティングを利用する材料と比較して、露出面に沿って過剰な磨耗を起こすことなくアセンブリの表面層として不織布構造の完全性を保持することができる
v)異なる材料のアセンブリ内で美的に不快なコントラストを避ける色と、従来の多くの難燃性材料に一般的な色を混合することができる(天然色は白色であり、混合色相は、バインダー繊維または他の追加の繊維の混色により実現される)
vi)不織布構造に関係する過剰なノイズを発生することなく、移動および/または接触アセンブリ内で使用することができる
vii)十分なロフト、低い密度、および大きな厚さが可能であり、針縫いアセンブリ内で美的に心地よいと考えられる満足のゆくキルティングされた縫い目の深さが得られる(従来のニードルパンチ構造はそうでない)
viii)十分なロフト、低い密度、および大きな厚さが可能であり、超音波溶接アセンブリ内で美的に心地よいと考えられる満足のゆくキルティングされた縫い目の深さが得られる(従来のニードルパンチ構造はそうでない)
ix)十分なロフト、低い密度、および大きな厚さが可能であり、熱溶接アセンブリ内で美的に心地よいと考えられる満足のゆくキルティングされた縫い目の深さが得られる(従来のニードルパンチ構造はそうでない)
x)水分に曝された後も防炎遮熱効率を維持できる(洗い流せる性能ベースの水溶液ではない)
xi)柔らかい構造でよく問題になる、切断面に皺が寄る、および/または切断面の周囲にギャザーが発生するのを防ぐ手段として十分な剛性をもたらすことができる。
【0084】
非晶質シリカ繊維に加えて、バインダー繊維は、不織布組成物内に常に存在し、繊維混紡重量の少なくとも15重量パーセントを占める。一実施形態では、非晶質シリカ繊維は、繊維混紡重量の50から65重量パーセントまでを占める。バインダー繊維は、不織障壁布に必要な熱接着のために必要であるが、多成分バインダー繊維は、さらに、不織布構造に機械的および熱的に関与しうる。機械的な面では、少なくとも1つの繊維は、繊維ウェブの完全性を維持するのに十分な繊維間凝集力をもたらし、非晶質シリカ繊維間の繊維の絡み合いを維持するのに十分な構造を熱接着後に確保しなければならない。この凝集繊維は、熱接着後も元のままであるバインダー繊維(多成分バインダー繊維の場合)の成分であるか、混紡中で非晶質シリカおよびバインダー繊維に添加される1つまたは複数の繊維とすることができる。
【0085】
バインダー繊維は、不織布中に必要な熱接着用の接着剤として厳格に作用する単一成分低融点繊維であってよい。例示的な単一成分繊維は、低融点ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および固有または変性された十分に低い融点を有する他の熱可塑性ポリマーを含む。「十分に低い」は、このような熱可塑性繊維が、存在するすべての成分繊維の中で最低の融点を有することを意味する。いくつかのポリマーは、内在的に最低の融点を有するが、ポリエステルなどの他のポリマーは、未変性ポリマーが内在的に有する融点よりも低い融点を得るために、適切な添加剤を使用して変性させる必要がある場合がある。
【0086】
単一成分バインダー繊維は、不織布中の繊維混紡の少なくとも15重量パーセントを占める。本発明に関して、単一成分バインダー繊維が使用される場合は、熱接着後に機械的に繊維係合させるために少なくとも15重量パーセントの凝集力の高い繊維を添加する必要がある。単一成分バインダー繊維の溶融温度は、107℃以上でなければならないが、溶融温度は、不織布の繊維混紡中の他の構造繊維の最低溶融温度よりも10℃低い値を超えることはできない。
【0087】
単一成分バインダー繊維の最高溶融温度では、バインダー繊維を溶融させ、流動させることができ、これにより、これらの繊維が融点よりも低い温度に置かれたときに構造繊維に沿って、またその間に、接着マトリックスを形成する。最低温度は、不織防炎遮熱布の最終使用用途により異なり、その後の組み立て工程および毎日の運転使用および環境内で不織障壁布の最高曝露温度よりも高い温度に基づく。好ましくは、単一成分バインダー繊維の溶融温度が、不織障壁布を熱接着するのに必要なエネルギーを低減し、時間を短縮する範囲内で最低にされることである。
【0088】
単一成分バインダー繊維の直径は、約20ミクロンから約60ミクロンまでの範囲であり、一実施形態では、約31ミクロンである。単一成分繊維の長さは、約50ミリメートルから約125ミリメートルまでの範囲であり、一実施形態では、ニードルパンチ用途については約75ミリメートルである。単一成分バインダー繊維は、直火については誘因燃料源として作用することがあってはならない。
【0089】
バインダー繊維は、不織布中に必要な熱接着用の接着剤として厳格に作用する複数成分低融点繊維であってよい。例示的な複数成分繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および固有または修飾された十分に低い融点を有する他の熱可塑性ポリマーのうちの少なくとも2つを含む組み合わせにおける共押し出し成形ポリマーの繊維を含む。「十分に低い」という用語は、単一成分繊維について上で述べたのと同じ意味を有する。単一成分繊維と同様に、複数成分繊維は、溶融して熱接着をもたらす2つのポリマーを実現する。
【0090】
この複数成分熱接着繊維は、不織布中の繊維混紡の少なくとも約15重量パーセントを占める。本発明に関して、複数成分バインダー繊維が熱接着剤としてのみ作用する場合は、熱接着後に機械的に繊維を係合させるために少なくとも約15重量パーセントで約70重量パーセント以下の凝集力の高い繊維を添加する必要がある。この複数成分熱接着繊維の溶融温度は、107℃以上でなければならないが、溶融温度は、不織布の繊維混紡中の他の構造繊維の最低溶融温度よりも10℃低い値を超えることはできない。
【0091】
複数成分熱接着繊維の最高溶融温度では、バインダー繊維を溶融させ、流動させることができ、これにより、これらの繊維が融点よりも低い温度に置かれるときに構造繊維に沿って、またその間に、接着マトリックスを形成する。最低温度は、不織防炎遮熱布の最終使用用途により異なり、その後の組み立て工程および毎日の運転使用および環境内で不織障壁布の最高曝露温度よりも高い温度に基づく。好ましくは、複数成分接着繊維の溶融温度が、不織障壁布を熱接着するのに必要なエネルギーを低減し、時間を短縮する範囲内で最低にされることである。
【0092】
複数成分バインダー繊維の直径は、約20ミクロンから約60ミクロンまでの範囲であり、一実施形態では、約31ミクロンである。単一成分繊維の長さは、約50ミリメートルから約125ミリメートルまでの範囲であり、一実施形態では、ニードルパンチ用途については約75ミリメートルである。複数成分バインダー繊維は、直火については誘因燃料源として作用することがあってはならない。
【0093】
バインダー繊維は、不織布内の必要な熱接着用の接着剤として、また不織繊維マトリックスの絡み合いを維持するのに十分な繊維間凝集力を有する機械的作用因子として作用する、複数成分複数接着(機械的および熱的接着機能)低融点繊維とすることができる。例示的な複数成分複数接着成分繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および固有または修飾された十分に低い融点を有する他の熱可塑性ポリマーのうちの少なくとも2つを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含む。「十分に低い」という用語は、単一成分繊維について上で述べたのと同じ意味を有する。単一成分繊維と同様に、複数成分複数接着繊維は、溶融して熱接着をもたらすポリマーを実現するが、第2のポリマーは、溶融せず、繊維絡み合いの機械的機能を実現する。この後者の違いは、複数成分繊維と複数成分複数接着繊維との違いである。
【0094】
言い換えると、複数成分複数接着繊維は、低融点接着剤および熱接着段階で熱に曝露された後元のままである高融点成分からなる少なくとも1つの成分を含まなければならない。この後者の違いは、複数成分繊維と複数成分複数接着繊維との違いである。
【0095】
複数成分複数接着繊維は、不織布中の繊維混紡の少なくとも15重量パーセントを占める。本発明に関して、複数成分複数接着繊維が使用される場合は、すべての説明されている基準が満たされていれば、熱接着した後に機械的に繊維係合させるために他の凝集力の高い繊維を添加する必要は必ずしもない。
【0096】
複数成分複数接着繊維の直径は、約20ミクロンから約60ミクロンまでの範囲であり、一実施形態では、約31ミクロンである。単一成分繊維の長さは、約50ミリメートルから約125ミリメートルまでの範囲であり、一実施形態では、ニードルパンチ用途については約75ミリメートルである。複数成分複数接着繊維は、直火については誘因燃料源として作用することがあってはならず、また、事実上難燃性であってよい。
【0097】
複数成分複数接着繊維は、いくつかの異なる繊維構成(例えば、同心鞘/コア、偏心鞘/コア、並列または両側のもの、扇形、中空の扇形、海島構造またはマトリックスなど)をとることができるが、熱接着後に元の長さに近い長さのコア繊維を保持しなければならない。これらの残りのコア繊維は、応力がかかっている機械的絡み合いを十分保持する強度を有し、また直火に対する誘因燃料源として作用してはならない。一実施形態では、個別繊維の最低約10重量パーセント、ただし約90重量パーセント以下が熱接着剤として作用し、また溶融温度は、約107℃以上、約150℃以下でなければならない。他の実施形態では、溶融温度は、約110℃である。すでに述べたコア繊維は、個別繊維の最低約10重量パーセント、ただし約90重量パーセント以下を占め、溶融温度は、約115℃以上でなければならない。
【0098】
有用なバインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)コアおよび低溶融温度PETの鞘からなるコア/鞘二成分構成であり、鞘は、個別繊維の約60重量パーセントであり、コアは、残りの40重量パーセントである。鞘は、バインダー繊維の外面を形成し熱接着剤として作用し、溶融温度は約110℃であり、コアの溶融温度は約130℃である。このようなコア/鞘二成分バインダー繊維は、韓国のHuvis Corporation社から入手可能である。一実施形態では、コア/鞘二成分バインダー繊維は、不織障壁布中の繊維混紡の50から65重量パーセントまでを占める。
【0099】
さらに使用できる他の複数成分複数接着繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および固有または修飾された十分に低い融点を有する他の熱可塑性ポリマー、または天然セルロース系繊維(綿、亜麻、ラミー、ジュート、ケナフ、麻など)または前述の熱可塑性ポリマーの何れかでコーティングまたは結合されるタンパク繊維(ウール、カシミア、ラクダの毛、モヘア、他の獣毛、絹など)のうちの少なくとも2つを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含む。「十分に低い」という用語は、単一成分繊維について上で述べたのと同じ意味を有する。
【0100】
これらの複数成分複数接着繊維は、上で説明されている複数成分複数接着繊維と同様に、低融点接着剤および熱接着段階で熱に曝露された後元のままである高融点成分からなる複数の成分を含まなければならない。接着剤は、直火に対する誘因燃料源として作用する前述の範囲内の溶融温度を持つ任意の合成繊維とすることができる。残りのコア部分は、溶融温度が115℃以上の合成または天然繊維であってよく、直火に対する誘因燃料源として作用せず、ニードリングの後に繊維ウェブ完全性を維持し、繊維間の絡み合いを保持する十分な繊維間凝集力を持つ。
【0101】
本発明の目的に関して、非誘因燃料源とみなされるためには繊維の最低の限界酸素指数(LOI)は少なくとも約21でなければならない。LOIは、酸素/窒素雰囲気中でサンプルに着火し、次いで、酸素含量を、定常燃焼を持続させるのに必要な最低量に調節することにより決定される燃焼性の相対尺度である。値が高いほど、材料の可燃性は低いと考えられる。臨界酸素指数(COI)または酸素指数(OD)とも呼ばれる限界酸素指数(LOI)は、
【数1】

【0102】
と定義され、
式中、[O(conc)]および[N]は、それぞれ「最低燃焼長」基準に合格するために必要な流入気体中の最低酸素濃度および流入気体中の窒素濃度である。流入気体が一定圧力に維持される場合、方程式の分母は、酸素の分圧(濃度)の減少が、窒素の分圧(濃度)の対応する上昇と平衡するため一定である。限界酸素指数は、通常、分数ではなくパーセンテージとして報告される。
【0103】
空気は約20.95体積%の酸素を含むため、限界酸素指数がこの値よりも小さい材料は、空気中で容易に燃焼する。逆に、限界酸素指数が20.95を超えるポリマーの場合の燃焼挙動および火炎伝搬傾向は、着火源を取り除いた後低くなるか、またはゼロになる。自燃は、LOI>100の場合には可能でなく、このような値は、物理的に意味がない。さまざまな化合物のLOIの実施例が、以下の表9にまとめられている。
【表9】

【0104】
本発明を実施するための市販のバインダー繊維のいくつかの実施例は特別単一ポリマー繊維を含み、特別単一ポリマー繊維は、PETGバインダー繊維(未延伸)(T−135)、PETGバインダー繊維(延伸)(T−137)、PCT(T−180)、FR(難燃性)PET(T−190)、および紡糸用のFR PET(T−191)を含み、すべてテネシー州ジョンソンシティーのFiber Innovations Technology(FIT)社から販売され、製品コードはそれぞれ括弧内に示されている。バインダー繊維の他の実施例は、同心鞘/コア二成分繊維を含み、これらは、110℃「溶融」CoPET/PET(T−201)、185℃溶融CoPET/PET(T−202)、T−201のDawn Greyバージョン(T−203)、T−202のBlackバージョン(T−204)、130℃溶融CoPET/PET(T−207)、150℃溶融高結晶度CoPET/PET(T−215)、T−215のBlackバージョン(T−225)、PCT/PP(T−230)、PCT/PET(T−231)、PETG/PET(T−235)、185℃、高Tg coPET/PET(T−236)、HDPE/PET(T−250)、HDPE/PP(FDA食品接触)(T−251)、LLDPE/PET(T−252)、PP/PET(T−260)、ナイロン6/ナイロン6,6(T−270)、T−270のBlackバージョン(T−271)を含み、これらもまた、FIT社から入手可能であり、製品コードは括弧内に示されている。ポリエチレンテレフタレート(PET)は、本発明を実施するうえで特に有用であるが、さまざまな種類のバインダー繊維が存在する。
【0105】
FIT社から入手できるさらに他のバインダー繊維は、PET(ポリエステル)、coPET、Tm=110℃、coPET、Tm=125℃、coPET、Tm=180℃、coPET、Tm=200℃、PLA(ポリ乳酸)、Tm=130℃、PLA、Tm=150℃、PLA、Tm=170℃、Corterra(商標)という商標で販売されているPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PCT(ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート)、PETG(PETグリコール)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LLDPE鎖状低密度ポリエチレン、PP(ポリプロピレン)、PE/PP共重合体、PMP(ポリメチルペンテン)、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、およびナイロン12を含む。
【0106】
上記に加えて、ポリエステルバインダー繊維を場合によっては使用することができる。ポリエステルバインダー繊維の実施例は、サウスカロライナ州フォートミルのWellman, Inc.社が209、H1305、H1295、H1432、M1440、M1429、M1427、M1425、M1428、およびM1431などのさまざまな型名で販売しているものを含む。
【0107】
必要な非晶質シリカ繊維および必要なバインダー繊維に加えて、不織布組成は、非誘因燃料源と考えられる最大70重量%までの他の繊維、つまり、相補的繊維を含むことができる。本発明に関して、低融点ポリマーを含む、単一成分バインダー繊維などの熱専用バインダー繊維からなる実施形態は、熱接着後に機械的に繊維を係合させるために少なくとも15重量パーセントの凝集力の高い繊維を添加する必要がある。本発明の一実施形態は、約35から50重量パーセントの非晶質シリカ、50から65重量パーセントのコアがポリエチレンテレフタレート(PET)で鞘が低溶融温度PETであるコア/鞘二成分構成のバインダー繊維、および単一層不織防炎遮熱布に色を付けるための溶液染料付け(顔料付け)PET繊維などの5から10重量パーセントの相補的繊維を含む。
【0108】
また、約15重量パーセントまで、一実施形態では、約10重量パーセントまで、他の実施形態では、約5重量パーセントまでの、「非誘因」燃料源(上記で定義された)であると考えられない、つまりLOIが21未満である相補的繊維を含むことが可能であると思われる。しかし、使用されるこのような繊維は、難燃性織物または防炎遮熱織物の生産に限定された用途を有する。
【0109】
本発明は、さらに、繊維のウェブのわずかな機械的絡み合い、および物理的特性方向バイアスを低減し、個別繊維のより完全な長さを維持し、個別繊維をカプセル化して含み、織物の完全性を著しく減少させることなく不織布の面積当たりの密度を低減する他の熱接着を通して単一層不織布を生産する方法にも関係する。
【0110】
不織布は以下のように作製することができる。本発明で使用することができる繊維のさまざまな組み合わせを秤量し、繊維ウェブに乾式または湿式形成することができる。ウェブは、次のようないくつかの異なる方法の何れかで形成することができる。
1.乾式カード(dry laying, carding)法によるウェブ形成。
それぞれの繊維種類のベイルを、繊維の塊および束が分離される(開放される)プロセスに送る。それぞれの種類の開放された繊維をプロセス中に秤量し、合計のパーセント繊維種類重量で計算された混紡ウェブレイダウンに一緒に送り込む。次いで、このウェブレイダウンをカードに送り込み、そこで、細かい歯を持つ回転シリンダを使用して、繊維を平行なアレイにする。次いで、このカードしたウェブを接着プロセスに直接移送するか、または直角に移動するコンベヤー上にクロスラップし、カードしたウェブの層化でウェブ幅、ウェブ重量、および/または交差方向強度を増してから、接着プロセスに移すことができる。
2)空気敷設(air laying)法によるウェブ形成。
それぞれの繊維種類のベイルを、繊維の塊および束が分離される(開放される)プロセスに送る。それぞれの種類の開放された繊維をプロセス中に秤量し、合計のパーセント繊維種類重量で計算された混紡ウェブレイダウンに一緒に送り込む。このウェブレイダウンは、空気中に繊維を懸濁し、次いで、それらをバットとしてスクリーン上に集め、繊維を空気から分離することにより形成される。次いで、このウェブを接着プロセスに直接移送するか、または直角に移動するコンベヤー上にクロスラップし、カードしたウェブの層化でウェブ幅および/またはウェブ重量を増してから、接着プロセスに移すことができる。 本発明に関して、ウェブ形成の有用な方法は、乾式カード法である。
【0111】
有用な織物形成は、ウェブにニードルパンチを行い、次いでバインダーの溶融温度より高く、絡み合いを通して織物を機械的に接着する構造繊維の溶融温度よりも低い熱を加えて熱接着することによる機械的繊維絡み合いである。
【0112】
また、高圧ウォータージェットを使用して繊維を水流交絡することも可能であるが、ウォータージェットは、ニードルパンチに比べてデリケートな非晶質シリカ繊維に与える損傷が大きくなる傾向を有する。
【0113】
一実施形態は、機械的に絡ませた繊維をさらに熱接着させた不織布であるが、織布構成で繊維を混紡し、次いで熱接着することも可能である。織布の場合、FR繊維またはバインダー繊維の1つまたは複数と交互になるように、流れ方向または交差流れ方向で非晶質シリカ繊維を使用することが可能である。それとは別に、繊維を流れ方向に交互に並べ、交差流れ方向に非晶質またはFR繊維またはバインダー繊維の何れかで織ることができる。本発明による織布は、非晶質シリカとFR繊維だけでなく非晶質シリカとバインダー繊維の混紡について上述の一定割合の組成を含むことができる。糸目の粗い織りの織物の特定の織り構造は、本発明の制限となるものではなく、そのため、流れ方向と交差流れ方向の両方における最終カウントのすべての範囲が含まれる。
【0114】
織布の混紡は、さまざまな糸構造を通して可能である(「種類」=混紡の繊維種類):
1)単糸:
a)連続糸に紡ぐ前に複数の種類の短繊維(staple fiber)を混紡する。
b)撚るか、絡み合わせて連続糸に紡ぐ前に複数の種類の長繊維を混紡する。
2)双糸/コード糸:
a)異なる種類の2本またはそれ以上の単糸を撚り合わせて、双糸にする。
b)異なる種類の2本またはそれ以上の双糸を撚り合わせて、コード糸にする。
3)コア−紡糸/ラップ糸:
a)他の種類の繊維が包まれるか、または撚られ、その結果、コアとしての一方の繊維種類および外層を構成する他の種類を含む連続糸が得られる連続糸または長繊維の中心コア。
【0115】
織布の混紡は、さらに、異なる繊維種類の糸の織り構造を通して可能である:
1)経糸は、1つの種類とし、緯糸は、他の種類とすることができる。
2)異なる繊維種類の糸は、ある間隔で経糸に組み合わせることができる。
3)異なる繊維種類の糸は、ある間隔で緯糸に組み合わせることができる。
4)異なる繊維種類の糸は、経糸と緯糸の両方の方向で組み合わせることができる。
【0116】
本発明は、物品、またはマットレスなどの製品を火災および関連する熱から守るのに有用な織物、織物を生産する方法、防火遮熱布を使用することにより製品内の材料を保護する方法に関係する。防火遮熱を使用して製品内の材料を保護するこのような方法の1つは、障壁布を製品内にも存在する少なくとも1つのコンポーネントに直接、超音波接着または超音波溶接することによるものである。このようなコンポーネントは、直火への曝露で引き起こされる火と熱による損傷に弱い材料を含み、したがって、障壁保護を必要とする。超音波接着は、当技術分野でよく知られているが、防火遮熱機能をサブアセンブリに直接組み込むことは新規のものである。超音波接着では、超音波エネルギーを使用して、熱可塑性プラスチック材料の層を結合する。高速の超音波振動で、熱可塑性プラスチック間を溶接し、材料を融合する。この融合または溶接は、接着を形成するために類似の熱可塑性プラスチック材料を必要とする。
【0117】
例えば、従来の多くのマットレス構造は、ティッキング織物の外層と軽量織物(典型的にはスパンボンド)の内層との間に高ロフト繊維バットの表面アセンブリにより覆われ、針と糸でキルティングしたアセンブリの返し縫いを保持する。キルティングされたアセンブリは、盛り上がったキルティングパターンのため柔らかく、目立った表面を形成する。高ロフト繊維バットは、従来からPETであり、また外側ティッキング層と内側構造層が両方とも、PETまたは大半が混合のPETのものが利用できるため、これらおよび類似のアセンブリまたは製品、例えば、家具、輸送手段の座席および表面、布団などは、時折、従来の針と糸で縫うキルティングではなく、超音波接着手段によりキルティングされる。
【0118】
キルティングされたアセンブリの生産に超音波接着を使用することは、典型的には、処理速度を高くすることが可能であり、原料が少なくて済み(糸が不要)、機械的磨耗が少ない(針が壊れない、可動部分が少ない)ため、縫う方法に勝る利点を有し、従来のキルティングの縫い目に匹敵する、またはより優れた層の間の接着を形成することができる。
【0119】
適切な防炎遮熱を形成することができる多くの材料および材料混紡は、熱可塑性でなく、最終製品中で使用される他の熱可塑性コンポーネントと著しく異なるものである。したがって、製品が新しい直火要件を満たす必要性が高まるにつれ、超音波接着を利用してキルティングする可能性が失われる。
【0120】
本発明の混紡および結果として得られる織物は、防炎遮熱布を含むアセンブリの超音波接着キルティングを可能にするようなものである。混紡の説明されている範囲内では、少なくとも40重量パーセントのPET、または他の好適な熱可塑性プラスチックを含む混紡は、同じまたは類似の最低40パーセントの熱可塑性プラスチックを含む他の材料に超音波接着するのに好適である。一実施形態は、最低50重量パーセントのPETを含む防炎遮熱布であり、アセンブリの他の層は、少なくとも50重量パーセントのPETまたは類似の熱可塑性プラスチックを含む。
【0121】
マットレス構造のアセンブリは、以下のような多くの構成(内部層は不要)で生産することができる。
1.防炎遮熱布をアセンブリの全幅に渡って、また全長に沿っていくつかの位置で外側ティッキング層に超音波接着することができる。
2.防炎遮熱布をアセンブリの縁にのみ沿っていくつかの位置で外側ティッキング層に超音波接着することができる。
3.平面に沿ってキルティングされたパターンに柔軟性または深さを追加するため、マットレス業界で「ポップ」と呼ばれる高ロフトバットの(複数の)層を、防炎遮熱布とティッキングの間に加えてから、上の1で述べたように接着することができる。
4.平面に沿って柔軟性を追加するため、高ロフトバットの(複数の)層を、防炎遮熱布とティッキングの間に加えてから、上の2で述べたように接着することができる。
5.項目2および4で概要を述べた構成では、障壁布の本体が接着点を含まないため、防炎遮熱機能を改善することができる。超音波接着の性質では、ホーンとアンビルとの間に圧力を加える必要がある。このため、それぞれの接着点で層が圧縮され、これらの点で圧縮された結果、典型的には、材料を通る熱伝達が大きくなり、場合によっては、直火に曝されたときに材料の炭化強度が弱まる。アセンブリ構成2および4から得られる滑らかな表面が望ましくない場合、ここでは、高ロフトバットまたは他のロフト織物は、防炎遮熱布がその後内層としてアセンブリの縁に沿っていくつかの点で超音波接着される前に、1および3で説明されている方法で外側ティッキング層に直接超音波接着することができることが教示される。
6.同じまたは類似の効果をもたらす構成3の変更形態は、防炎遮熱布をティッキング層に直接層化することにより可能であり、上の1で説明されているように超音波接着する前に高ロフトバットが内側に層化される。
7.同じまたは類似の効果をもたらす構成4の変更形態は、防炎遮熱布をティッキング層に直接層化することにより可能であり、上の2で説明されているように超音波接着する前に高ロフトバットが内側に層化される。
【0122】
マットレス構造で使用される他の製品は、境界織物、または側面織物材料である。例えば、マットレスおよび/またはボックススプリング用の満足できる境界アセンブリは、幅約120インチまでの全幅のロールのよい材料を使用して上記の構成の何れかで生産することができる(理論上は、この幅は、無制限である。超音波ホーンおよびアンビルは、モジュール形式で配列することができるため無制限であるが、実用上は、この幅は、ロールのよいティッキングおよび高ロフトバットの、現在利用可能な幅ならびに現在利用可能な支持装置に制限される)。本体キルトパターンは、パターン形成されたシリンダーアンビルの幅に渡って適用される一連の広いホーンを使用して超音波接着される。境界アセンブリの典型的な幅は、約9インチから約14インチ(またはそれ以上)までの範囲である。これらの個別の幅は、超音波でスリットを切ることができ、また縁は、インラインまたはオフラインの一連のホーンおよびスリッター/シーリングアンビルを使用してステッチパターン(または他のパターン)で超音波シールすることができる。
【0123】
本発明の織物は、マットレス境界については快適さの必要性が存在しないため特に有用であり、これは、パネルの柔軟性とロフトを与えるために詰め物を組み込む、マットレスの上部と底部、つまりパネル内に入っている。したがって、境界では、FR織物は、超音波溶接などにより、ティッキングに容易に組み込まれ、その製品を形成するが、これは、完全な製品であるマットレスのサブアセンブリと考えられる。
【0124】
超音波シールの例示的なプロセスセットアップでは、1.1kWの電源をアセンブリの本体内で望ましいキルティング設計にパターン形成されたシリンダーアンビルの幅間において9インチホーンに使用する。層がプロセスのこの部分から送られ、巻きが解かれてこの部分に入れられた後、必要ならば、境界アセンブリの所望の幅で間隔をあけて並ぶ一連の直径1インチのホーンを通して流れる前に追加の層を導入することができ、1.1kW電源をそれぞれのホーンに対し使用し、同時にスリットが切られ、密封される(必要ならば)。圧力、速度、振幅、電力ブースターおよび負荷などのプロセス変数は、使用される材料の種類および質量に応じて異なる。
【0125】
本発明による織物の有効性を実証するために、多数の織物サンプルを直火に曝して、試験し、火および関連する熱に対するそれぞれの耐性を調べ、次に、物品に対する防護能力を調べた。保護された物品の試験は、多くの場合、保護された物品の最終使用用途に特有であり、試験は、その物品を構成する個々のコンポーネントの試験としてではなくその物品全体としての試験を含むことは理解されるであろう。最終物品における結果を予測または相関を調べるために織物をコンポーネントとして試験することは、通常、物品のメーカー間で異なる。さまざまな非晶質シリカ対バインダー繊維比を含むさまざまな障壁布を使用して予備試験を実施した。このスクリーニングの結果、マットレスでの使用に関して、40パーセントの非晶質シリカ含量は、コストと必要な障壁保護とのバランスがとれているため、有用な量であると判断された。しかしながら、織物を生産するのにコスト面で許容できるので、障壁特性要件が異なる他の環境(製品)では、非晶質シリカの量を加減することも有効である。他のこのような用途について、以下で説明する。
【0126】
マットレス業界で使用する、本発明の防火遮熱布の開発のために、独立試験研究所の専用試験を用いて、性能ベースラインを確定し、そのベースラインに対する進行状況を追跡した。試験の詳細は、独立研究所により機密にされているが、この試験は、一定期間に織物の面に接触する直火に基づいていることは明らかにできる。直火が取り除かれた後、完全に鎮火するまで織物を燃焼させ続ける。最高温度は、試験の期間に渡って火炎の反対側で測定される。サンプルの質量は、火炎への曝露前後に測定し質量損失を計算する。曝露時点での織物の強度を試験して、保持されている強度または炭化強度を調べることができる(用途に応じて、これは、伸張、穿刺、熱分解検査などとすることが可能である)。試験結果は、以下の表10に報告されている。
【表10】

【0127】
試験の詳細は、独占されているが、共有される結果は本発明の性能を示している、つまり、直火に曝したときの他の防炎遮熱布と比較した、非晶質シリカ混紡の性能を示している。「単位面積当たりの質量」、「最高温度」、および「パーセント質量損失」の値は、それぞれの混紡または製品に対する6つの試験標本の平均である。独立研究所により実施された試験により、マットレス業界で防炎遮熱布として現在使用されている製品の性能のベースラインが確立された(「現行市場製品」、実施例No.54〜56)。この試験の結果は、前に説明したTB603カリフォルニア直火標準に従って試験された寝具類の性能に相関していることを直接表すものではないが、これらの結果は、コンポーネント織物が過剰な質量損失または織物を通る過剰な熱伝達を生じることなく直火曝露に耐えることができることを示す指標である。
【0128】
何が「過剰」で何がそうでないかは、マットレスメーカー毎に異なることがあるが、この種の試験では、候補織物と、完成寝具類で広範に試験された確定済みのコンポーネント織物との直接比較することができる。試験された織物は、本発明の対象外の織物の10件の実施例(No.54〜63)と、それに続く、本発明による織物の11件の実施例(No.64〜74)を含む。表10のデータを参照すると、非晶質シリカを40%含む障壁布を使用すると、現行製品に比べて、許容可能な保護能力が得られたことがわかる。実施例66および67は、高いパーセント質量損失を示していたが、これは、他の織物に比べて、単位面積当たりの質量が低い(4.9および4.7)ことに帰因したことに留意されたい。さらに、実施例73は、高い最高温度と高い質量損失の両方を示しており、これは、着色または顔料を使用した織物を得るために加えられた、8パーセントのPP繊維、燃料源であってよい、つまり、「非誘因」燃料源ではない、相補的繊維が存在していたためである。
【0129】
前記の開示を鑑みて、さまざまな物品における本発明のFR織物の可能な最終用途には、以下のものが含まれると理解されよう。
1.寝具類−ティッキングの下にある、または片面マットレスの底部、もしくはボックススプリングの上部および/または底部に露出されている障壁。上述のような境界は、障壁の存在の恩恵を被る製品でもある。
2.家具−家具の掛け布の下にある、または家具の下側または他の見えない領域に露出されている障壁。
3.輸送−座席の掛け布の下にある、または座席の下側または他の見えない領域に露出されている障壁。壁装材の背後にある、またはカーテンもしくは厚手のロングカーテンの層の裏側または層内に取り付けられた障壁。エンジンおよび貨物室または極端な熱からの遮蔽を必要とする領域用の裏張り。
4.布団−毛布、羽布団、枕などの中に層化される。
5.衣服−防炎および遮熱のための個人用保護衣内に層化される。用途は、消防士、軍人、宇宙飛行士、産業、実験室などでのコート、ズボン、手袋、ブーツなどの物品としての使用を含む。
6.自動車−エンジンベイの内張り、パイプラップ、座席内およびカーペットの背後の障壁、および布張り面。
7.建築/家庭/産業−ハウスラップ、内側壁保護層、防火用毛布、可燃物用の保管場所の裏張り、溶接カーテン、埋め立て地の裏張り、潜在的に引火性のガスを放出するものなど、高温ガス濾過、小型絨毯およびカーペットの裏地、鍋敷き、および手袋など。
【0130】
したがって、本発明は、本発明の方法により生産される前記の製品のいずれかを含む。
【0131】
そこで、非晶質シリカ繊維の使用は、FR混紡および織物を実現するうえで非常に効果的であることは明らかであろう。本発明は、非晶質シリカ繊維を少なくとも1つの他の難燃性繊維、またはバインダー繊維と組み合わせることにより実施することができるが、必ずそれに制限される。実施は、1つまたは複数の選択された繊維が非晶質シリカ繊維と組み合わされている限り、特定のFR繊維またはバインダー繊維の選択に制限されない。本発明の繊維混紡を使用して、限定はしないが、掛け布、寝具類、および布団の用途に使用される障壁布を含むさまざまな目的に合わせて難燃性織物を製造することができる。さらに、これらの織物は、不織布類に制限されない。
【0132】
前記の開示に基づき、ここで、本明細書で説明されている繊維混紡の使用は、新規性を有し、本明細書で述べているように、障壁布と難燃性織物を実現することは明らかであろう。したがって、明らかな変更形態は、請求されている発明の範囲内にあり、特定のコンポーネント要素の選択は、本明細書で開示され説明されている発明の精神から逸脱することなく決定することができることは理解されるであろう。そのため、本発明の範囲は、付属の請求項の範囲内にあると考えられるすべての修飾形態および変更形態を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】図面は、タフトボタン試験装置の組み立てを示す分解図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
難燃性(FR)繊維混紡であって、
非晶質シリカ繊維と、
FR繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1つの繊維とを含む難燃性(FR)繊維混紡。
【請求項2】
前記FR繊維は、モダクリル、ホスファラン(phosphalane)含有ポリエステル、メラミン、メタアラミド、パラアラミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリアミドイミド、部分的に酸化されたポリアクリロニトリル、ノボロイド、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)、ポリ(p−フェニレンベンゾチアゾール)、ポリフェニレンサルファイド、難燃性ビスコースレーヨン、アルミノケイ酸塩修飾シリカを含有するビスコースレーヨン、セルロース誘導体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリケトン、ポリエーテルイミド、FR樹脂でコーティングされた天然または合成繊維、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項1に記載の繊維混紡。
【請求項3】
前記混紡は、前記混紡中の繊維の全重量に基づき、少なくとも約5重量パーセントの非晶質シリカ繊維を含む請求項1に記載の繊維混紡。
【請求項4】
前記混紡は、約5から約65重量パーセントの非晶質シリカ繊維および約35から約95重量パーセントの前記FR繊維を含む請求項3に記載の繊維混紡。
【請求項5】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびFRレーヨン繊維を含む請求項2に記載の繊維混紡。
【請求項6】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびビスコースレーヨン繊維を含む請求項2に記載の繊維混紡。
【請求項7】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびセルロース系繊維を含む請求項2に記載の繊維混紡。
【請求項8】
非晶質シリカ繊維およびFRレーヨン繊維を含む請求項2に記載の繊維混紡。
【請求項9】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、ビスコースレーヨン繊維、およびFRポリプロピレン繊維を含む請求項2に記載の繊維混紡。
【請求項10】
前記バインダー繊維は、単一成分繊維、複数成分繊維、複数成分複数接着繊維および相補的繊維からなる群から選択され、前記繊維は107℃以上の溶融温度を有する請求項1に記載の繊維混紡。
【請求項11】
前記単一成分繊維、複数成分繊維、および複数成分複数接着繊維は、熱接着特性を付与し、前記複数成分複数接着繊維および前記相補的繊維は、それに加えて、機械的特性を付与する請求項10に記載の繊維混紡。
【請求項12】
前記混紡は、混紡中の繊維の全重量に基づき、少なくとも約15重量パーセントの非晶質シリカ繊維を含む請求項10に記載の繊維混紡。
【請求項13】
前記混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントの前記バインダー繊維、および最大約70重量パーセントまでの相補的繊維を含み、上述の最低量以下に落とすことなく、他の2つの繊維を、合計が100重量パーセントになるように減らす請求項12に記載の繊維混紡。
【請求項14】
前記混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントの前記単一成分バインダー繊維、および少なくとも約15重量パーセントの前記相補的繊維を含む請求項13に記載の繊維混紡。
【請求項15】
前記単一成分バインダー繊維は、低融点ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性繊維からなる群から選択される請求項11に記載の繊維混紡。
【請求項16】
前記複数成分バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマーからなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含む請求項11に記載の繊維混紡。
【請求項17】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、同心鞘/コア、偏心鞘/コア、並列(sede-by-side)または両側(bilateral)のもの、扇形(pie wedge)、中空の扇形、海島構造、またはマトリックス構造、およびこれらの混合からなる群から選択され、熱接着後に実質的に元の長さのコア繊維を保持する請求項11に記載の繊維混紡。
【請求項18】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマーからなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含み、前記複数成分複数接着繊維は、低融点ポリマーおよび前記低融点ポリマーを溶融するのに十分な熱に曝露された後も元のままである高融点ポリマーを含む少なくとも1つの成分を含む請求項17に記載の繊維混紡。
【請求項19】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のコアおよび低溶融温度PETの鞘からなるコア/鞘二成分構成を含み、前記鞘は、約60重量パーセントの個別繊維であり、前記コアは、残りの40重量パーセントである請求項18に記載の繊維混紡。
【請求項20】
前記相補的繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマー、ならびに前述のポリマーの何れかでコーティングまたは結合された、天然セルロース系繊維およびタンパク繊維からなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含み、前記複数成分複数接着繊維は、低融点ポリマーおよび前記低融点ポリマーを溶融するのに十分な熱に曝露された後も元のままである高融点ポリマーを含む少なくとも1つの成分を含む請求項11に記載の繊維混紡。
【請求項21】
繊維の混紡から製造される、障壁布であって、
非晶質シリカ繊維と、
難燃性(FR)繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1つの繊維とを含む障壁布。
【請求項22】
前記FR繊維は、モダクリル、ホスファラン含有ポリエステル、メラミン、メタアラミド、パラアラミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリアミドイミド、部分的に酸化されたポリアクリロニトリル、ノボロイド、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)、ポリ(p−フェニレンベンゾチアゾール)、ポリフェニレンサルファイド、遅燃性ビスコースレーヨン、アルミノケイ酸塩修飾シリカを含有するビスコースレーヨン、セルロース誘導体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリケトン、ポリエーテルイミド、FR樹脂でコーティングされた天然または合成繊維、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項21に記載の障壁布。
【請求項23】
前記混紡は、前記混紡中の繊維の全重量に基づき、少なくとも約5重量パーセントの非晶質シリカ繊維を含む請求項21に記載の障壁布。
【請求項24】
前記混紡は、約5から約65重量パーセントの非晶質シリカ繊維および約35から約95重量パーセントの前記FR繊維を含む請求項23に記載の障壁布。
【請求項25】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびFRレーヨン繊維を含む請求項22に記載の障壁布。
【請求項26】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびビスコースレーヨン繊維を含む請求項22に記載の障壁布。
【請求項27】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびセルロース系繊維を含む請求項22に記載の障壁布。
【請求項28】
非晶質シリカ繊維およびFRレーヨン繊維を含む請求項22に記載の障壁布。
【請求項29】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、ビスコースレーヨン繊維、およびFRポリプロピレン繊維を含む請求項22に記載の障壁布。
【請求項30】
前記織物は、不織布である請求項21に記載の障壁布。
【請求項31】
前記織物は、ニードルパンチ布である請求項21に記載の障壁布。
【請求項32】
前記バインダー繊維は、単一成分繊維、複数成分繊維、複数成分複数接着繊維および相補的繊維からなる群から選択され、前記繊維は107℃以上の溶融温度を有する請求項21に記載の障壁布。
【請求項33】
前記単一成分繊維、複数成分繊維、および複数成分複数接着繊維は、熱接着特性を付与し、前記複数成分複数接着繊維および前記相補的繊維は、それに加えて、機械的特性を付与する請求項32に記載の障壁布。
【請求項34】
前記混紡は、混紡中の繊維の全重量に基づき、少なくとも約15重量パーセントの非晶質シリカ繊維を含む請求項32に記載の障壁布。
【請求項35】
前記混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントの前記バインダー繊維、および最大約70重量パーセントまでの相補的繊維を含み、上述の最低量以下に落とすことなく、他の2つの繊維を、合計が100重量パーセントになるように減らす請求項34に記載の障壁布。
【請求項36】
前記混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントの前記単一成分バインダー繊維、および少なくとも約15重量パーセントの前記相補的繊維を含む請求項32に記載の障壁布。
【請求項37】
前記単一成分バインダー繊維は、低融点ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性繊維からなる群から選択される請求項32に記載の障壁布。
【請求項38】
前記複数成分バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマーからなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含む請求項32に記載の障壁布。
【請求項39】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、同心鞘/コア、偏心鞘/コア、並列または両側のもの、扇形、中空の扇形、海島構造、またはマトリックス構造、およびこれらの混合からなる群から選択され、熱接着後に実質的に元の長さのコア繊維を保持する請求項32に記載の障壁布。
【請求項40】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマーからなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含み、前記複数成分複数接着繊維は、低融点ポリマーおよび前記低融点ポリマーを溶融するのに十分な熱に曝露された後も元のままである高融点ポリマーを含む少なくとも1つの成分を含む請求項32に記載の障壁布。
【請求項41】
前記複数成分バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のコアおよび低溶融温度PETの鞘からなる鞘/コア二成分構成を含み、前記鞘は、約60重量パーセントの個別繊維であり、前記コアは、残りの40重量パーセントである請求項38に記載の障壁布。
【請求項42】
前記相補的繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマー、ならびに前述のポリマーの何れかでコーティングまたは結合された、天然セルロース系繊維およびタンパク繊維からなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマーの繊維を含み、前記複数成分複数接着繊維は、低融点ポリマーおよび前記低融点ポリマーを溶融するのに十分な熱に曝露された後も元のままである高融点ポリマーからなる少なくとも1つの成分を含む請求項32に記載の障壁布。
【請求項43】
繊維の混紡から製造される、難燃性織物であって、
非晶質シリカ繊維と、
難燃性(FR)繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1つの繊維とを含む難燃性織物。
【請求項44】
少なくとも1つのFR繊維は、モダクリル、ホスファラン含有ポリエステル、メラミン、メタアラミド、パラアラミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリアミドイミド、部分的に酸化されたポリアクリロニトリル、ノボロイド、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)、ポリ(p−フェニレンベンゾチアゾール)、ポリフェニレンサルファイド、遅燃性ビスコースレーヨン、アルミノケイ酸塩修飾シリカを含有するビスコースレーヨン、セルロース誘導体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリケトン、ポリエーテルイミド、FR樹脂でコーティングされた天然または合成繊維、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項43に記載の難燃性織物。
【請求項45】
前記混紡は、混紡中の繊維の全重量に基づき、少なくとも約5重量パーセントの非晶質シリカ繊維を含む請求項43に記載の難燃性織物。
【請求項46】
前記混紡は、約5から約65重量パーセントの非晶質シリカ繊維および約35から約95重量パーセントの少なくとも1つのFR繊維を含む請求項45に記載の難燃性織物。
【請求項47】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびFRレーヨン繊維を含む請求項44に記載の難燃性織物。
【請求項48】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびビスコースレーヨン繊維を含む請求項44に記載の難燃性織物。
【請求項49】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびセルロース系繊維を含む請求項44に記載の難燃性織物。
【請求項50】
非晶質シリカ繊維およびFRレーヨン繊維を含む請求項44に記載の難燃性織物。
【請求項51】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、ビスコースレーヨン繊維、およびFRポリプロピレン繊維を含む請求項44に記載の難燃性織物。
【請求項52】
前記織物は、糸目の粗い織りである請求項43に記載の難燃性織物。
【請求項53】
前記織物は、糸目の詰まった織りである請求項43に記載の難燃性織物。
【請求項54】
前記バインダー繊維は、単一成分繊維、複数成分繊維、複数成分複数接着繊維および相補的繊維からなる群から選択され、前記繊維は107℃以上の溶融温度を有する請求項43に記載の難燃性織物。
【請求項55】
前記単一成分繊維、複数成分繊維、および複数成分複数接着繊維は、熱接着特性を付与し、前記複数成分複数接着繊維および前記相補的繊維は、それに加えて、機械的特性を付与する請求項54に記載の難燃性織物。
【請求項56】
前記混紡は、混紡中の繊維の全重量に基づき、少なくとも約15重量パーセントの非晶質シリカ繊維を含む請求項54に記載の難燃性織物。
【請求項57】
前記混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントの前記バインダー繊維、および最大約70重量パーセントまでの相補的繊維を含み、上述の最低量以下に落とすことなく、他の2つの繊維を、合計が100重量パーセントになるように減らす請求項56に記載の難燃性織物。
【請求項58】
前記混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントの前記単一成分バインダー繊維、および少なくとも約15重量パーセントの前記相補的繊維を含む請求項57に記載の難燃性織物。
【請求項59】
前記単一成分バインダー繊維は、低融点ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性繊維からなる群から選択される請求項54に記載の難燃性織物。
【請求項60】
前記複数成分バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマーからなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含む請求項54に記載の難燃性織物。
【請求項61】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、同心鞘/コア、偏心鞘/コア、並列または両側のもの、扇形、中空の扇形、海島構造、またはマトリックス構造、およびこれらの混合からなる群から選択され、熱接着後に実質的に元の長さであるコア繊維を保持する請求項54に記載の難燃性織物。
【請求項62】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマーからなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含み、前記複数成分複数接着繊維は、低融点ポリマーおよび前記低融点ポリマーを溶融するのに十分な熱に曝露された後も元のままである高融点ポリマーからなる少なくとも1つの成分を含む請求項60に記載の難燃性織物。
【請求項63】
前記複数成分バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のコアおよび低溶融温度PETの鞘からなる鞘/コア二成分構成でり、前記鞘は、約60重量パーセントの個別繊維であり、前記コアは、残りの40重量パーセントである請求項54に記載の難燃性織物。
【請求項64】
前記相補的繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマー、ならびに前述のポリマーの何れかでコーティングまたは結合された、天然セルロース系繊維およびタンパク繊維からなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含み、前記複数成分複数接着繊維は、低融点ポリマーおよび前記低融点ポリマーを溶融するのに十分な熱に曝露された後も元のままである高融点ポリマーからなる少なくとも1つの成分を含む請求項54に記載の難燃性織物。
【請求項65】
製品中の材料を火と熱から防護する方法であって、
直火に曝すことが原因である、火と熱に曝されることによる損傷を受けやすい材料を含む少なくとも1つのコンポーネントに隣接して難燃性織物を組み立てることを含む方法。
【請求項66】
前記組み立てる工程は、前記織物と前記コンポーネントを1つに超音波結合し製品を形成する工程を含む請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記難燃性織物は、繊維の混紡から製造され、
非晶質シリカ繊維と、
難燃性(FR)繊維、バインダー繊維、およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1つの繊維とを含む請求項65に記載の方法。
【請求項68】
前記少なくとも1つのFR繊維は、モダクリル、ホスファラン含有ポリエステル、メラミン、メタアラミド、パラアラミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリアミドイミド、部分的に酸化されたポリアクリロニトリル、ノボロイド、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)、ポリ(p−フェニレンベンゾチアゾール)、ポリフェニレンサルファイド、遅燃性ビスコースレーヨン、アルミノケイ酸塩修飾シリカを含有するビスコースレーヨン、セルロース誘導体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリケトン、ポリエーテルイミド、FR樹脂でコーティングされた天然または合成繊維、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記混紡は、混紡中の繊維の全重量に基づき、少なくとも約5重量パーセントの非晶質シリカ繊維を含む請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記混紡は、約5から約65重量パーセントの非晶質シリカ繊維および約35から約95重量パーセントの少なくとも1つのFR繊維を含む請求項69に記載の方法。
【請求項71】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびFRレーヨン繊維を含む請求項68に記載の方法。
【請求項72】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびビスコースレーヨン繊維を含む請求項68に記載の方法。
【請求項73】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、およびセルロース系繊維を含む請求項68に記載の方法。
【請求項74】
非晶質シリカ繊維およびFRレーヨン繊維を含む請求項68に記載の方法。
【請求項75】
非晶質シリカ繊維、モダクリル繊維、ビスコースレーヨン繊維、およびFRポリプロピレン繊維を含む請求項68に記載の方法。
【請求項76】
前記バインダー繊維は、単一成分繊維、複数成分繊維、複数成分複数接着繊維および相補的繊維からなる群から選択され、前記繊維は107℃以上の溶融温度を有する請求項67に記載の方法。
【請求項77】
前記単一成分繊維、複数成分繊維、および複数成分複数接着繊維は、熱接着特性を付与し、前記複数成分複数接着繊維および前記相補的繊維は、それに加えて、機械的特性を付与する請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記混紡は、前記混紡中の繊維の全重量に基づき、少なくとも約15重量パーセントの非晶質シリカ繊維を含む請求項67に記載の方法。
【請求項79】
前記混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントの前記バインダー繊維、および最大約70重量パーセントまでの相補的繊維を含み、上述の最低量以下に落とすことなく、他の2つの繊維を、合計が100重量パーセントになるように減らす請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記混紡は、約15から約80重量パーセントの非晶質シリカ繊維、約15から約85重量パーセントの前記単一成分バインダー繊維、および少なくとも約15重量パーセントの前記相補的繊維を含む請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記単一成分バインダー繊維は、低融点ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性繊維からなる群から選択される請求項76に記載の方法。
【請求項82】
前記複数成分バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマーからなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含む請求項76に記載の方法。
【請求項83】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、同心鞘/コア、偏心鞘/コア、並列または両側のもの、扇形、中空の扇形、海島構造、またはマトリックス構造、およびこれらの混合からなる群から選択され、熱接着後に実質的に元の長さのコア繊維を保持する請求項76に記載の方法。
【請求項84】
前記複数成分複数接着バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマーからなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含み、前記複数成分複数接着繊維は、低融点ポリマーおよび前記低融点ポリマーを溶融するのに十分な熱に曝露された後も元のままである高融点ポリマーからなる少なくとも1つの成分を含む請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記複数成分バインダー繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PET)のコアおよび低溶融温度PETの鞘からなる鞘/コア二成分構成であるが、前記鞘は、約60重量パーセントの個別繊維であり、前記コアは、残りの40重量パーセントである請求項76に記載の方法。
【請求項86】
前記相補的繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジオールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ポリメチルペンテン、および存在するポリマーの最低融点を有するように選択された他の熱可塑性ポリマー、ならびに前述のポリマーのどれかとともにコーティングまたは結合された、天然セルロース系繊維およびタンパク繊維からなる群から選択された少なくとも2つのポリマーを含む組み合わせの共押し出し成形ポリマー繊維を含み、前記複数成分複数接着繊維は、低融点ポリマーおよび前記低融点ポリマーを溶融するのに十分な熱に曝露された後も元のままである高融点ポリマーからなる少なくとも1つの成分を含む請求項76に記載の方法。
【請求項87】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、寝具類、家具、衣服、および自動車からなる群から選択される製品中に存在する請求項65に記載の方法。
【請求項88】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、マットレス中に存在する請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記マットレスコンポーネントは、境界を含む請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記少なくとも1つのコンポーネントは、建築、家庭、および産業において使用される製品中に存在する請求項65に記載の方法。
【請求項91】
請求項65に記載の方法により生産される製品。
【請求項92】
マットレスのための境界を含む請求項91に記載の製品。

【図1】
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【公表番号】特表2008−522056(P2008−522056A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546712(P2007−546712)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/043173
【国際公開番号】WO2007/061423
【国際公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(308002979)プロペックス ジオソリューションズ コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】