説明

電力供給回路及び携帯電話装置

【課題】接続線が電気的に開放された後も負荷の動作を可能にする電力供給回路及び携帯電話装置を提供すること。
【解決手段】
第1接続線L1上であって、電源部31と第1負荷32との間に配置され、電源部31から供給される電圧を第1負荷32に適した電圧に変換する第1電圧変換部33と、第1接続線L1上であって、電源部31と第1電圧変換部33との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に第1接続線L1を電気的に開放する開放部34と、開放部34と第1電圧変換部33との間の第1接続線L1に接続されている第2接続線L2と、第2接続線L2に接続されており、開放部34により第1接続線L1が電気的に開放されたか否かを判断する開放判断部35と、開放判断部35により第1接続線L1が開放されたと判断した場合に、電源部31と開放部34との間の第1接続線L1と第2接続線L2とを接続する制御部36とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力の供給を制御する電力供給回路及び携帯電話装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話装置では、発熱等の障害の発生を防止するため、搭載している電池パック等の電源から供給される電流値が所定の値を超えて過電流になると、電源と負荷との間の回路を電気的に遮断する保護回路が搭載されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
例えば、保護回路は、ヒューズにより構成されており、何らかの原因により電源と負荷とを接続する接続線が短絡し、大電流が流れた場合に、ヒューズが溶断することによって、回路が電気的に遮断される構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−146960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ヒューズは、接続線を物理的に溶断するため、その後、自然に溶断個所が物理的に接続されることはない。よって、携帯電話装置は、ヒューズが溶断した後は、負荷を動作させることができない。
【0006】
本発明は、接続線が電気的に開放された後も負荷の動作を可能にする電力供給回路及び携帯電話装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電力供給回路は、上記課題を解決するために、電源と、第1負荷と、前記電源と前記第1負荷とを接続する第1接続線と、前記第1接続線上であって、前記電源と前記第1負荷との間に配置され、前記電源から供給される電圧を前記第1負荷に適した電圧に変換する第1電圧変換部と、前記第1接続線上であって、前記電源と前記第1電圧変換部との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に前記第1接続線を電気的に開放する開放部と、前記開放部と前記第1電圧変換部との間の前記第1接続線に接続されている第2接続線と、前記第2接続線に接続されており、前記開放部により前記第1接続線が電気的に開放されたか否かを判断する開放判断部と、前記開放判断部により前記第1接続線が開放されたと判断した場合に、前記電源と前記開放部との間の前記第1接続線と前記第2接続線とを接続する制御部とを備える構成である。
【0008】
また、上記電力供給回路は、前記開放判断部は、前記開放部が電気的に開放されていない場合には、前記第2接続線を介して所定の電圧を検出すると共に、前記開放部が電気的に開放されて前記第2接続線を介して所定の電圧の検出ができなくなった場合に、前記開放部と前記第1電圧変換部との間の前記第1接続線が短絡状態になったことを検出する短絡検出部により構成されることが好ましい。
【0009】
また、上記電力供給回路は、前記第1負荷とは異なる複数の負荷と、前記電源と前記複数の負荷とを接続する第3接続線と、前記第3接続線上であって、前記電源と前記複数の負荷との間に配置され、前記電源から供給される電圧を前記複数の負荷に適した電圧に変換する第2電圧変換部を備え、前記第3接続線の始端は、前記開放部と前記第1電圧変換部との間であって、前記第1接続線と前記第2接続線の接続点と、前記第1電圧変換部の間に接続されており、前記制御部は、前記開放判断部により前記第1接続線が電気的に開放されたと判断し、前記電源と前記開放部との間の前記第1接続線と前記第2接続線とを接続した場合に、前記第1負荷を含め、動作対象となる負荷を前記複数の負荷の中から選択し、選択された負荷にのみ電圧を供給することが好ましい。
【0010】
また、上記電力供給回路は、前記第1負荷は、表示部であり、前記制御部は、前記開放判断部により前記第1接続線が電気的に開放されたと判断し、前記電源と前記開放部との間の前記第1接続線と前記第2接続線とを接続した場合に、前記表示部に前記第1接続線が電気的に開放されたことに関する情報を表示することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る携帯電話装置は、上記課題を解決するために、上記電力供給回路を有し、連結部により連結される第1筐体と第2筐体を有し、前記電源及び前記開放部は、前記第1筐体に配置され、前記第1負荷は、前記第2筐体に配置される構成である。
【0012】
本発明に係る電力供給回路は、上記課題を解決するために、電源と、第1負荷と、第2負荷と、前記電源と前記第1負荷とを接続する第1接続線と、前記電源と前記第2負荷とを接続する第2接続線と、前記第1接続線上であって、前記電源と前記第1負荷との間に配置され、前記電源から供給される電圧を前記第1負荷に適した電圧に変換する第1電圧変換部と、前記第1接続線上であって、前記電源と前記第1電圧変換部との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に前記第1接続線を電気的に開放する開放部と、前記開放部と前記第1電圧変換部との間の前記第1接続線に接続されている第3接続線と、前記第3接続線に接続されており、前記開放部により前記第1接続線が電気的に開放されたか否かを判断する開放判断部と、前記第2接続線上であって、前記電源と前記第2負荷との間に配置され、前記電源から供給される電圧を前記第2負荷に適した電圧に変換する第2電圧変換部と、前記開放判断部により前記第1接続線が開放されたと判断した場合に、前記第2電圧変換部と前記第1負荷とを接続し、前記第2電圧変換部と前記第2負荷とを非接続にする制御部を備え、前記制御部は、前記第2電圧変換部と前記第1負荷とを接続した場合、前記電源から供給される電圧を前記第1負荷に適した電圧に変換するように前記第2電圧変換部を制御し、前記第2接続線の始端は、前記電源と前記開放部との間に接続されている構成である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、接続線が電気的に開放された後も負荷を動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】携帯電話装置の外観斜視図である。
【図2】携帯電話装置の第1の構成と動作の説明に供する回路図である。
【図3】開放部(ヒューズ)の溶断前と溶断後におけるスイッチ部の切り替えに際して、制御部が参照する切り替えテーブルを模式的に示す図である。
【図4】ディテクタ回路等によって構成する場合についての説明に供する回路図である。
【図5】携帯電話装置の第2の構成と動作の説明に供する回路図である。
【図6】開放部(ヒューズ)の溶断前と溶断後におけるスイッチ部の切り替えに際して、制御部が参照する切り替えテーブルを模式的に示す図である。
【図7】携帯電話装置の第3の構成と動作の説明に供する回路図である。
【図8】開放部(ヒューズ)の溶断前と溶断後におけるスイッチ部の切り替えに際して、制御部が参照する切り替えテーブルを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る携帯電話装置1の外観斜視図を示す。なお、図1は、いわゆる折り畳み型の携帯電話装置の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話装置の形態としては特にこれに限られない。例えば、両筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)でも良い。
【0016】
携帯電話装置1は、操作部側筐体部2と、表示部側筐体部3とを備えて構成される。操作部側筐体部2は、表面部10に、操作部11と、携帯電話装置1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12と、を備えて構成される。操作部11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作キー15とから構成されている。
【0017】
また、表示部側筐体部3は、表面部20に、各種情報を表示するための表示部21(例えば、LCD(Liquid Crystal Display))と、通話の相手側の音声を出力するスピーカ22とを備えて構成されている。
【0018】
また、操作部側筐体部2の上端部と表示部側筐体部3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話装置1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体部2と表示部側筐体部3とを折り畳んだ状態(折畳み状態)にしたりできる。
【0019】
また、携帯電話装置1のヒンジ機構4が形成されているヒンジ部4aは、上述のように可動する構造になっているので、隙間ができやすく、防水機能の有無に関わらず、そこから粉塵や水分等が微量ながら浸入しやすい構造になっている。なお、この粉塵等は、微量であって携帯電話装置1の動作上、直接的に影響がない程度である。
【0020】
また、ヒンジ部4aには、FPC(Flexible Printed Circuits)を通す挿通孔が形成されている。FPCは、電圧が供給される電圧供給線(電源ライン)を含めて複数の信号線により構成されており、操作部側筐体部2に内蔵される回路基板と表示部側筐体部3に内蔵される回路基板とを電気的に接続している。
【0021】
また、携帯電話装置1の通常の使用状態では、FPCは、短絡等の問題が生じないように設計されている。しかし、ヒンジ部4aでは、上述したように、粉塵等が入りやすく、また、可動するために磨耗しやすい特徴があり、使用の結果、この粉塵等によってFPCが損傷する可能性がある。携帯電話装置1は、FPCの損傷個所に導電性のある粉塵や、不純物が含まれている水分等が付着すると、短絡する可能性が高まる。
【0022】
特に、携帯電話装置1は、短絡を起こした信号線が、電源ラインであった場合には、短絡個所に大電流が流れ、場合によっては、発熱や発火のおそれがある。
ここで、携帯電話装置1では、短絡時の保護として、電源部自体に短絡保護機能を設けたり、電源ラインに保護回路(例えば、ヒューズ)を挿入する等の方法が考えられ、以下に電源ラインにヒューズを挿入する構成を採用した場合について説明する。携帯電話装置1は、短絡により大電流が発生した場合には、その大電流によりヒューズが溶断されるので、短絡部分で発熱や発火が発生する前に電源ラインを遮断することができる。
【0023】
しかしながら、ヒューズの溶断により電源ラインが電気的に遮断されると、携帯電話装置1は、表示部21への電源供給が突然途絶えるので、画面が見えなくなったり、ユーザによる所望の操作ができなくなったりする。
【0024】
一方、携帯電話装置1は、短絡が起きてもしばらくヒューズを働かせず、ユーザに一定の動作をさせることは可能であるが、安全性の面から好ましくない。
【0025】
また、ヒューズは、接続線を物理的に溶断するため、その後、溶断個所が物理的に接続されることはない。よって、携帯電話装置1は、ヒューズが溶断した後は、負荷を動作させることができなくなる。
【0026】
本実施の形態に係る携帯電話装置1は、ヒューズの溶断によって物理的に電源ラインが遮断した後も、しばらく所定の負荷(例えば、表示部21)を動作させることが可能な機能を有している。以下に当該機能を発揮するための構成と動作の一例について詳細に説明する。
【0027】
<第1実施例>
携帯電話装置1は、図2に示すように、電力供給回路30を有している。電力供給回路30は、電源部31(電源)と、第1負荷32と、第1接続線L1と、第1電圧変換部33と、開放部34と、第2接続線L2と、開放判断部35と、制御部36とを備える。また、本実施例では、電源部31(電源)と、開放部34と、開放判断部35と、制御部36とは、表示部側筐体部3側に配置され、第1負荷32及び第1電圧変換部33は、操作部側筐体部2側に配置されているものとするが、この構成に限定されない。
【0028】
電源部31(電源)は、リチウムイオン電池等の二次電池に相当する。電源部31は、操作部側筐体部2の所定の格納場所に格納される。第1負荷32は、電源部31から供給された電圧が第1電圧変換部33によって所定の電圧値に変換され、変換後の電圧に基づいて駆動する負荷であり、例えば、表示部21等が該当する。
【0029】
第1接続線L1は、電源部31と第1負荷32とを接続する接続線である。また、第1接続線L1は、具体的には、電源ラインに相当する。
第1電圧変換部33は、第1接続線L1上であって、電源部31と第1負荷32との間に配置され、電源部31から供給される電圧を第1負荷32に適した電圧に変換し、変換後の電圧を第1負荷32に供給する。
【0030】
開放部34は、第1接続線L1上であって、電源部31と第1電圧変換部33との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に第1接続線L1を電気的に開放する。開放部34は、例えば、ヒューズによって構成されており、例えば、図2中のヒンジ部4aの所定の個所(図2中のX)で短絡が発生した場合に、短絡個所に所定値以上の大電流が供給される前に、その熱によってヒューズが溶断することにより、第1接続線L1を電気的に開放する。携帯電話装置1は、このようにして、短絡個所での発熱を防止する。
【0031】
また、第2接続線L2は、開放部34と第1電圧変換部33との間の第1接続線L1に接続されている接続線である。
【0032】
開放判断部35は、第2接続線L2に接続されており、開放部34により第1接続線L1が電気的に開放されたか否かを判断する。制御部36は、開放判断部35により第1接続線L1が開放されたと判断した場合に、電源部31と開放部34との間の第1接続線L1と第2接続線L2とを接続状態に切り替える。
【0033】
ここで、制御部36による具体的な切り替え方法について図3を用いて説明する。
なお、第1スイッチ部SW1は、図2に示すように、第2接続線L2上であって、開放判断部35の直前に設けられている。第2スイッチ部SW2は、図2に示すように、第1接続線L1と第2接続線L2を結線する接続線上に設けられている。第3スイッチ部SW3は、図2に示すように、第1接続線L1上であって、表示部側筐体部3側に設けられている。
【0034】
制御部36は、図3に示すように、第1スイッチ部SW1をON状態(通電状態)、第2スイッチ部SW2をOFF状態(遮断状態)、第3スイッチ部SW3をON状態に制御する。また、携帯電話装置1は、この状態が定常状態(デフォルト状態)である。
【0035】
また、制御部36は、開放判断部35により第1接続線L1が電気的に開放されたと判断した場合に、第1スイッチ部SW1をOFF状態、第2スイッチ部SW2をON状態、第3スイッチ部SW3をOFF状態に制御する。
【0036】
これは、第1スイッチ部SW1をON状態のままにしておくと、第2スイッチ部SW2を介して電源部31から電圧が供給され、論理レベルがLow状態からHigh状態に変化してしまい、誤動作の原因になる。したがって、制御部36は、第1スイッチ部SW1をOFF状態に切り替える制御を行う。
【0037】
また、第3スイッチ部SW3をON状態のままにしておくと、バイパス経路(図2中R2)を経て短絡個所に導通し、短絡個所に大電流が流れてしまうおそれがある。したがって、制御部36は、第3スイッチ部SW3をOFF状態に切り替える制御を行う。
【0038】
また、携帯電話装置1は、各スイッチ部の制御に安定性をもたせるために、図2に示すように、各制御線にRC回路を挿入する構成であっても良い。このような構成によれば、携帯電話装置1は、例えば、第3スイッチ部SW3をOFF状態に切り替え、その後、第1スイッチ部SW1をOFF状態に切り替え、そして、第2スイッチ部SW2をON状態に切り替えるように、時定数を持たせて切り替え制御を行うことができる。
【0039】
このように構成されることにより、携帯電話装置1は、開放部34により第1接続線L1が開放される前の状態(溶断前の状態)には、通常経路(図2中のR1)で電源部31から第1電圧変換部33に電圧が供給されるが、開放部34により第1接続線L1が開放された状態(溶断後の状態)には、バイパス経路(図2中のR2)で電源部31から第1電圧変換部33に電圧が供給される。
【0040】
したがって、携帯電話装置1は、短絡が生じた場合に、第1接続線L1を開放状態にしつつ、バイパス経路で電源の供給を継続するので、第1接続線L1が溶断しても表示部21が突然消えることがなく、しばらく動作させることができ、かつ、短絡が生じた場合に直ぐに第1接続線L1を開放するので安全性を確保することができる。
【0041】
また、制御部36は、バイパス経路を経て第1負荷32としての表示部21に電圧が供給されている場合、例えば、「機能制限中」等の表示をしたり、安全確保モード等のモードに移行し、ユーザに注意を促す構成であっても良い。
【0042】
また、携帯電話装置1は、第3スイッチ部SW3をスイッチ部ではなく、開放部34(ヒューズ)と同様の構成にしても良い。このような構成の場合には、携帯電話装置1は、短絡が発生し、開放部34が溶断され、その後、バイパス経路を経て第3スイッチ部SW3に代替されたヒューズも溶断される。したがって、携帯電話装置1は、第3スイッチ部SW3を設けない構成にすることができ、コストダウンを図ることができる。
【0043】
また、開放判断部35は、開放部34が電気的に開放されていない場合には、第2接続線L2を介して所定の電圧を検出すると共に、開放部34が電気的に開放されて第2接続線L2を介して所定の電圧の検出ができなくなった場合に、開放部34と第1電圧変換部33との間の第1接続線L1が短絡状態になったことを検出する短絡検出部により構成されることが好ましい。
【0044】
具体的には、第2接続線L2には、図2に示すように、プルダウン抵抗42が接続されている。開放判断部35は、通常は、第2接続線L2を介して所定の電圧が印加されており、論理レベルがHigh状態にあり、開放部34が電気的に開放されることにより、第2接続線L2を介して所定の電圧が印加されなくなると、プルダウン抵抗42により論理レベルがLow状態に変化する。開放判断部35は、このHigh状態からLow状態に論理レベルが変化した場合に、第1接続線L1が短絡状態になったことを検出する。
【0045】
ここで、開放判断部35と制御部36は一体的にCPUとして構成されていても良い。この場合には、開放判断部35は、短絡検出ポートとして機能し、制御部36は、スイッチ制御ポートとして機能する。
【0046】
このように構成されることにより、携帯電話装置1は、第1接続線L1が短絡したことを的確に把握することができる。
【0047】
また、本実施例では、制御部36により、各スイッチ部の切り替え制御を行う構成について説明したがこれに限られず、ディテクタ回路やラッチ回路等の処理回路43によって各スイッチ部の切り替え制御を行う構成であっても良い(図4を参照。)。例えば、処理回路43としてのディテクタ回路によって入力される電圧が所定の閾値を超えているか否かを判断し、超えていれば開放部34(ヒューズ)が溶断していないと判断し、超えていなければヒューズが溶断していると判断し、各スイッチ部を切り替え制御する。このような構成にすることによって、制御部36を削減することができ、GPIOの数を低減させることができる。
【0048】
また、携帯電話装置1は、図2に示すように、第1負荷32とは異なる複数の負荷41a〜41nと、第3接続線L3と、第2電圧変換部39を備える。
【0049】
第3接続線L3は、電源部31と複数の負荷41a〜41nとを接続する接続線である。第2電圧変換部39は、第3接続線L3上であって、電源部31と複数の負荷41a〜41nとの間に配置され、電源部31から供給される電圧を複数の負荷41a〜41nに適した電圧に変換し、変換後の電圧を各負荷に供給する。
【0050】
第3接続線L3の始端Sは、開放部34と第1電圧変換部33との間であって、第1接続線L1と第2接続線L2の接続点P1と、第1電圧変換部33の間に接続されている。
【0051】
制御部36は、開放判断部35により第1接続線L1が電気的に開放されたと判断し、電源部31と開放部34との間の第1接続線L1と第2接続線L2を接続状態に切り替えた場合に、第1負荷32を含め、動作対象となる負荷を複数の負荷41a〜41nの中から選択し、選択された負荷にのみ電圧を供給する。
【0052】
このように構成されることにより、携帯電話装置1は、第1接続線L1が短絡し、バイパス経路(図2中のR2)で電圧を供給する場合に、必要な負荷にのみ電圧を供給することができる。
【0053】
特に、開放判断部35が短絡検出部によって構成され、バイパス経路R2が短絡検出部と第1接続線L1とを接続する短絡検出線である場合には、一般に短絡検出線には大きな電圧を供給することができないので、必要な負荷にのみ電圧を供給する構成が有効である。
【0054】
なお、第2電圧変換部39は、複数の負荷41a〜41nの数だけ設けられ、複数の負荷41a〜41nそれぞれに個別的に設けられる構成であっても良い。また、第2電圧変換部39は、複数の負荷41a〜41nそれぞれに適した電圧に変換可能に構成され、変換後の電圧を複数の負荷41a〜41nに供給する構成であっても良い。
【0055】
また、第1負荷32は、表示部21であることが好ましい。このような構成の場合には、制御部36は、開放判断部35により第1接続線L1が電気的に開放されたと判断し、電源部31と開放部34との間の第1接続線L1と第2接続線L2を接続状態に切り替えた場合に、表示部21に第1接続線L1が電気的に開放されたことに関する情報を表示する。
【0056】
例えば、制御部36は、第1接続線L1が短絡し、バイパス経路(図2中のR2)で電圧を第1電圧変換部33に供給されるように制御し、第1負荷32としての表示部21に「故障が発生しました。ショップにお届けください。故障ID:0001」等の情報を表示するように制御する。
【0057】
したがって、携帯電話装置1は、短絡が生じた場合に、第1接続線L1を開放状態にしつつ、バイパス経路で電源の供給を継続し、表示部21等に必要な情報を表示させることができ、かつ、短絡が生じた場合に直ぐに第1接続線L1を開放するので安全性を確保することができる。
【0058】
<第2実施例>
携帯電話装置1は、図5に示すように、電力供給回路50を有している。電力供給回路50は、電源部51と、第1負荷52と、第2負荷53と、第1接続線L11と、第2接続線L12と、第1電圧変換部54と、開放部55と、第3接続線L13と、開放判断部56と、第2電圧変換部57と、制御部58を備える。また、本実施例では、電源部51と、開放部55と、第2電圧変換部57とは、表示部側筐体部3側に配置され、第1負荷52と、第2負荷53と、第1電圧変換部54と、開放判断部56と、制御部58とは、操作部側筐体部2側に配置されているものとするが、この構成に限定されない。
【0059】
第1接続線L11は、電源部51と第1負荷52とを接続する接続線である。また、第1接続線L1は、具体的には、電源ラインに相当する。第2接続線L12は、電源部51と第2負荷53とを接続する接続線である。
【0060】
第1電圧変換部54は、第1接続線L11上であって、電源部51と第1負荷52との間に配置され、電源部51から供給される電圧を第1負荷52に適した電圧に変換し、変換後の電圧を第1負荷52に供給する。
【0061】
開放部55は、第1接続線L11上であって、電源部51と第1電圧変換部54との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に第1接続線L11を電気的に開放する。また、開放部55は、例えば、ヒューズによって構成されており、図5中のヒンジ部4aの所定の個所(図5中のX)で短絡が発生した場合に、短絡個所に所定値以上の大電流が供給される前に、その熱によってヒューズが溶断することにより、第1接続線L11を電気的に開放する。携帯電話装置1は、このようにして短絡個所での発熱を防止する。
【0062】
開放判断部56は、第3接続線L13に接続されており、開放部55により第1接続線L11が電気的に開放されたか否かを判断する。第2電圧変換部57は、第2接続線L12上であって、電源部51と第2負荷53との間に配置され、電源部51から供給される電圧を第2負荷53に適した電圧に変換し、変換後の電圧を第2負荷53に供給する。
【0063】
制御部58は、開放判断部56により第1接続線L11が開放されたと判断した場合に、第2電圧変換部57と第1負荷52とを接続状態に切り替え、第2電圧変換部57と第2負荷53とを非接続状態に切り替える。
【0064】
また、制御部58は、第2電圧変換部57と第1負荷52を接続状態に切り替える場合、電源部51から供給される電圧を第1負荷52に適した電圧に変換するように第2電圧変換部57を制御する。第2接続線L12の始端Sは、電源部51と開放部55との間に接続されている。
【0065】
また、第3接続線L13は、開放部55と第1電圧変換部54との間の第1接続線L11に接続されている接続線である。図5に示す例では、第3接続線L13は、第1負荷52とは異なる負荷59に電力を供給するための複数の接続線L1nが接続されている。なお、負荷59は、電圧変換部60で変換された電圧の供給を受けて所定の機能を発揮する。例えば、負荷59がLEDであれば、発光等の動作を行う。
【0066】
また、第3接続線L13は、プルダウン抵抗61が接続されている。開放判断部56は、通常は、第3接続線L13を介して所定の電圧が印加されており、論理レベルがHigh状態にあり、開放部55が電気的に開放されることにより、第3接続線L13を介して所定の電圧が印加されなくなると、プルダウン抵抗61により論理レベルがLow状態に変化する。開放判断部56は、このHigh状態からLow状態に論理レベルが変化した場合に、第1接続線L11が短絡状態になったことを検出する。
【0067】
ここで、制御部58による具体的な切り替え方法について図6を用いて説明する。
なお、第1スイッチ部SW11は、図5に示すように、第2接続線L12上であって、第2負荷53の直前に設けられている。第2スイッチ部SW12は、図5に示すように、第1接続線L11と第2接続線L12を結線する接続線上に設けられている。第3スイッチ部SW13は、図5に示すように、第1接続線L11上であって、第1電圧変換部54と第1負荷52との間に設けられている。
【0068】
制御部58は、図6に示すように、第1接続線L11が電気的に接続されている状態の場合には、第1スイッチ部SW11をON状態(通電状態)に制御し、第2スイッチ部SW12をOFF状態(遮断状態)に制御し、第3スイッチ部SW13をON状態に制御する。携帯電話装置1は、このようなスイッチ状態が定常状態(デフォルト状態)である。
【0069】
また、制御部58は、開放判断部56により第1接続線L11が電気的に開放されたと判断した場合に、第1スイッチ部SW11をOFF状態に制御し、第2スイッチ部SW12をON状態に制御し、第3スイッチ部SW13をOFF状態に制御する。
【0070】
第2電圧変換部57は、開放部55により第1接続線L11が電気的に開放された場合、電源部51から供給される電圧を第1負荷52に適した電圧に変換する。ここで、第1負荷52は、第2負荷53よりも高電圧で動作する。
【0071】
よって、第1スイッチ部SW11をON状態のままにしておくと、高電圧が第2負荷53に供給され、第2負荷53の故障の原因となる。したがって、制御部36は、第1スイッチ部SW11をOFF状態に切り替える制御を行う。
【0072】
また、第3スイッチ部SW13をON状態のままにしておくと、バイパス経路(図2中R2)を経て供給される電圧が、第1電圧変換部54にも供給されてしまい、第1電圧変換部54の故障の原因となる。したがって、制御部36は、第3スイッチ部SW13をOFF状態に切り替える制御を行う。
【0073】
このように構成されることにより、携帯電話装置1は、開放部55により第1接続線L11が開放される前の状態(溶断前の状態)には、通常経路(図5中のR1)で電源部51から第1電圧変換部54に電圧が供給される。また、携帯電話装置1は、開放部55により第1接続線L11が開放された状態(溶断後の状態)には、バイパス経路(図5中のR2)で電源部51から第2電圧変換部57に電圧が供給される。この場合には、第2電圧変換部57は、電源部51から供給される電圧を第1負荷52(例えば、表示部21)に適した電圧に変換し、変換後の電圧を第2スイッチ部SW12を介して第1負荷52に供給する。
【0074】
したがって、携帯電話装置1は、短絡が生じた場合に、第1接続線L11を短絡個所の手前で開放状態にしつつ、バイパス経路で電源の供給を継続するので、第1接続線L11が溶断しても表示部21が突然消えることがなく、しばらく動作させることができ、かつ、短絡が生じた場合に直ぐに第1接続線L11を開放するので安全性を確保することができる。
【0075】
また、第2実施例では、バイパス経路として、他の負荷に電圧を供給していた電源ラインを使用して第1負荷52に電圧を供給するため、第1実施例に比べて長く第1負荷52を駆動することが可能である。
【0076】
また、携帯電話装置1は、第2電圧変換部57に接続されている第2負荷53に対して、電源ラインの他に、リセット信号を供給するリセットラインやデータが供給されるデータラインが存在する場合、第1スイッチ部SW11をOFF状態にする前に、第2負荷53に対してリセット信号を供給してリセットの論理状態にし、かつ、第2負荷53を動作不可になるようにソフトウェアで設定する。
【0077】
また、開放判断部56(短絡検出ポート)は、操作部側筐体部2から供給される構成であっても良いが、当該構成にすることができず、かつ、代替的に供給もできない場合には、GNDラインを利用して、代替する方法であっても良い。
【0078】
また、各スイッチ部は、FETやトランジスタによる構成が考えられるが、第3スイッチ部SW13は、ヒューズの溶断前において電圧降下が許容できればダイオードによって構成されても良い。なお、第2スイッチ部SW12が第3スイッチ部SW13よりも低い電圧ならば第2スイッチ部SW12も場合によってはダイオードによって構成されても良い。
【0079】
<第3実施例>
つぎに、第1負荷としての表示部21に変換後の電圧を供給する電圧変換部が表示部側筐体部3に配置され、かつ、電源部から表示部側筐体部3に電圧が供給される電源ラインが二本形成されている構成例について以下に説明する。
【0080】
携帯電話装置1は、図7に示すように、電力供給回路70を有している。電力供給回路70は、電源部71と、第1負荷72と、第2負荷73と、第1接続線L21と、第2接続線L22と、第1電圧変換部74と、第1開放部75と、第3接続線L23と、開放判断部76と、第2電圧変換部77と、制御部78と、第2開放部79を備える。また、本実施例では、電源部71と、第1開放部75と、開放判断部76と、制御部78と、第2開放部79とは、表示部側筐体部3側に配置され、第1負荷72と、第2負荷73と、第1電圧変換部74と、第2電圧変換部77とは、操作部側筐体部2側に配置されているものとするが、この構成に限定されない。
【0081】
第1接続線L21は、電源部71と第1負荷72とを接続する接続線である。第1接続線L1は、具体的には、電源ラインに相当する。第2接続線L22は、電源部71と第2負荷73とを接続する接続線である。
【0082】
第1電圧変換部74は、第1接続線L21上であって、電源部71と第1負荷72との間に配置され、電源部71から供給される電圧を第1負荷72に適した電圧に変換し、変換後の電圧を第1負荷72に供給する。
【0083】
第1開放部75は、第1接続線L21上であって、電源部71と第1電圧変換部74との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に第1接続線L21を電気的に開放する。また、第1開放部75は、例えば、ヒューズによって構成されており、ヒンジ部4aの所定の個所(例えば、図7中のX)で短絡が発生した場合に、短絡個所に所定値以上の大電流が供給される前に、その熱によってヒューズが溶断することにより、第1接続線L21を電気的に開放する。携帯電話装置1は、このようにして短絡個所での発熱を防止する。
【0084】
開放判断部76は、第3接続線L23に接続されており、第1開放部75により第1接続線L21が電気的に開放されたか否かを判断する。第2電圧変換部77は、第2接続線L22上であって、電源部71と第2負荷73との間に配置され、電源部71から供給される電圧を第2負荷73に適した電圧に変換し、変換後の電圧を第2負荷73に供給する。
【0085】
第2開放部79は、第2接続線L22上であって、電源部71と第2電圧変換部77との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に第2接続線L22を電気的に開放する。また、第2開放部79は、例えば、ヒューズによって構成されており、第2接続線L22上の所定の個所で短絡が発生した場合に、短絡個所に所定値以上の大電流が供給される前に、その熱によってヒューズが溶断することにより、第2接続線L22を電気的に開放する。携帯電話装置1は、このようにして短絡個所での発熱を防止する。
【0086】
制御部78は、開放判断部76により第1接続線L21が開放されたと判断した場合に、表示部側筐体部3において、第1接続線L21と第2接続線L22を電気的に接続し、かつ、第1接続線L21上であって、第1接続線L21と第2接続線L22が結線される個所よりもヒンジ部4a側の所定の個所を非接続状態に切り替える。これは、第2接続線L22から供給される電圧を第1電圧変換部74に供給し、短絡個所に供給しないようにするためである。
【0087】
また、制御部78は、第1接続線L21と第2接続線L22を電気的に接続する場合、第2電圧変換部77を制御して、第2負荷73を働かせないように制御しても良いし、また、通常通りに第2負荷73を働かせるように、第2負荷73に適した電圧に変換し、変換後の電圧を第2負荷73に供給するように制御しても良い。
【0088】
第2接続線L22の始端Sは、電源部71と第1開放部75との間に接続されている。
また、第3接続線L23は、第1開放部75と第1電圧変換部74との間の第1接続線L21に接続されている接続線である。
【0089】
第3接続線L23は、プルダウン抵抗80が接続されている。開放判断部76は、通常は、第3接続線L23を介して所定の電圧が印加されており、論理レベルがHigh状態にあり、第1開放部75が電気的に開放されることにより、第3接続線L23を介して所定の電圧が印加されなくなると、プルダウン抵抗80により論理レベルがLow状態に変化する。開放判断部76は、このHigh状態からLow状態に論理レベルが変化した場合に、第1接続線L21が短絡状態になったことを検出する。
【0090】
また、図7に示す例では、第1接続線L21は、第1負荷72とは異なる負荷81に電力を供給するための複数の接続線L2nが接続されている。なお、負荷81は、電圧変換部82で変換された電圧の供給を受けて所定の機能を発揮する。例えば、負荷81がLEDであれば、発光等の動作を行う。
【0091】
制御部78は、短絡が生じた場合に、第1電圧変換部74を制御して、負荷81を働かせないように制御しても良いし、また、通常通りに負荷81を働かせるように、負荷81に適した電圧に変換し、変換後の電圧を負荷81に供給するように制御しても良い。
【0092】
ここで、制御部78による具体的な切り替え方法について図8を用いて説明する。
なお、第1スイッチ部SW21は、図7に示すように、表示部側筐体部3であって、第1接続線L21と第2接続線L22を結線する接続線上に設けられている。第2スイッチ部SW22は、図7に示すように、第1接続線L21上であって、第1接続線L21と第2接続線L22が結線される個所よりもヒンジ部4a側の所定の個所に設けられている。
【0093】
制御部78は、図8に示すように、第1スイッチ部SW21をOFF状態(遮断状態)に制御し、かつ第2スイッチ部SW22をON状態(通電状態)に制御する。また、携帯電話装置1は、この状態が定常状態(デフォルト状態)である。
【0094】
また、制御部78は、開放判断部76により第1接続線L21が電気的に開放されたと判断した場合に、第1スイッチ部SW21をON状態に制御し、第2スイッチ部SW22をOFF状態に制御する。
【0095】
第2スイッチ部SW22をON状態のままにしておくと、バイパス経路(図7中R2)を経て短絡個所に導通し、短絡個所に大電流が流れてしまうおそれがある。したがって、制御部36は、第2スイッチ部SW22をOFF状態に切り替える制御を行う。
【0096】
このように構成されることにより、携帯電話装置1は、第1開放部75により第1接続線L21が開放される前の状態(溶断前の状態)には、通常経路(図7中のR1)で電源部71から第1電圧変換部74に電圧が供給される。また、携帯電話装置1は、第1開放部75により第1接続線L21が開放された状態(溶断後の状態)には、バイパス経路(図7中のR2)で電源部71から第1電圧変換部74に電圧が供給される。
【0097】
したがって、携帯電話装置1は、短絡が生じた場合に、第1接続線L21を短絡個所の手前で開放状態にしつつ、バイパス経路で電圧の供給を継続するので、第1接続線L21が溶断しても表示部21が突然消えることがなく、しばらく動作させることができ、かつ、短絡が生じた場合に直ぐに第1接続線L21を開放するので安全性を確保することができる。
【0098】
また、第3実施例では、バイパス経路として、他の負荷に電圧を供給していた電源ラインを使用して第1負荷72に電圧を供給するため、第1実施例に比べて長く第1負荷72を駆動することが可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 携帯電話装置
21 表示部
30、50、70 電力供給回路
31、51、71 電源部(電源)
32、52、72 第1負荷
33、54、74 第1電圧変換部
34、55 開放部
35、56、76 開放判断部
36、58、78 制御部
39、57、77 第2電圧変換部
53、73 第2負荷
75 第1開放部
79 第2開放部
L1、L11、L21 第1接続線
L2、L12、L22 第2接続線
L13、L23 第3接続線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と、
第1負荷と、
前記電源と前記第1負荷とを接続する第1接続線と、
前記第1接続線上であって、前記電源と前記第1負荷との間に配置され、前記電源から供給される電圧を前記第1負荷に適した電圧に変換する第1電圧変換部と、
前記第1接続線上であって、前記電源と前記第1電圧変換部との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に前記第1接続線を電気的に開放する開放部と、
前記開放部と前記第1電圧変換部との間の前記第1接続線に接続されている第2接続線と、
前記第2接続線に接続されており、前記開放部により前記第1接続線が電気的に開放されたか否かを判断する開放判断部と、
前記開放判断部により前記第1接続線が開放されたと判断した場合に、前記電源と前記開放部との間の前記第1接続線と前記第2接続線とを接続する制御部とを備える電力供給回路。
【請求項2】
前記開放判断部は、前記開放部が電気的に開放されていない場合には、前記第2接続線を介して所定の電圧を検出すると共に、前記開放部が電気的に開放されて前記第2接続線を介して所定の電圧の検出ができなくなった場合に、前記開放部と前記第1電圧変換部との間の前記第1接続線が短絡状態になったことを検出する短絡検出部により構成される請求項1記載の電力供給回路。
【請求項3】
前記第1負荷とは異なる複数の負荷と、
前記電源と前記複数の負荷とを接続する第3接続線と、
前記第3接続線上であって、前記電源と前記複数の負荷との間に配置され、前記電源から供給される電圧を前記複数の負荷に適した電圧に変換する第2電圧変換部を備え、
前記第3接続線の始端は、前記開放部と前記第1電圧変換部との間であって、前記第1接続線と前記第2接続線の接続点と、前記第1電圧変換部の間に接続されており、
前記制御部は、前記開放判断部により前記第1接続線が電気的に開放されたと判断し、前記電源と前記開放部との間の前記第1接続線と前記第2接続線とを接続した場合に、前記第1負荷を含め、動作対象となる負荷を前記複数の負荷の中から選択し、選択された負荷にのみ電圧を供給する請求項1記載の電力供給回路。
【請求項4】
前記第1負荷は、表示部であり、
前記制御部は、前記開放判断部により前記第1接続線が電気的に開放されたと判断し、前記電源と前記開放部との間の前記第1接続線と前記第2接続線とを接続した場合に、前記表示部に前記第1接続線が電気的に開放されたことに関する情報を表示する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電力供給回路。
【請求項5】
前記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電力供給回路を有する携帯電話装置であって、
連結部により連結される第1筐体と第2筐体を有し、
前記電源及び前記開放部は、前記第1筐体に配置され、
前記第1負荷は、前記第2筐体に配置される携帯電話装置。
【請求項6】
電源と、
第1負荷と、
第2負荷と、
前記電源と前記第1負荷とを接続する第1接続線と、
前記電源と前記第2負荷とを接続する第2接続線と、
前記第1接続線上であって、前記電源と前記第1負荷との間に配置され、前記電源から供給される電圧を前記第1負荷に適した電圧に変換する第1電圧変換部と、
前記第1接続線上であって、前記電源と前記第1電圧変換部との間に配置され、所定以上の電流が流れた場合に前記第1接続線を電気的に開放する開放部と、
前記開放部と前記第1電圧変換部との間の前記第1接続線に接続されている第3接続線と、
前記第3接続線に接続されており、前記開放部により前記第1接続線が電気的に開放されたか否かを判断する開放判断部と、
前記第2接続線上であって、前記電源と前記第2負荷との間に配置され、前記電源から供給される電圧を前記第2負荷に適した電圧に変換する第2電圧変換部と、
前記開放判断部により前記第1接続線が開放されたと判断した場合に、前記第2電圧変換部と前記第1負荷とを接続し、前記第2電圧変換部と前記第2負荷とを非接続にする制御部を備え、
前記制御部は、前記第2電圧変換部と前記第1負荷とを接続した場合、前記電源から供給される電圧を前記第1負荷に適した電圧に変換するように前記第2電圧変換部を制御し、
前記第2接続線の始端は、前記電源と前記開放部との間に接続されている電力供給回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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