説明

電力制御装置、その制御方法、及びプログラム

【課題】高機能電力計からの負荷制御(電源OFF要求)に対して、ジョブ履歴組み立てたOFF順序テーブルにより、ユーザの利便性を損なうことなく、効果的に電源OFF制御を行う電力制御装置、その制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】本電力制御装置は、高機能電力計から電力供給の削減を要求された際に複数の機器において電力の供給を停止する順序を定義するOFF順序テーブルを、第2記憶手段に記憶されているジョブ履歴を用いて、予め定められた時間間隔で更新し、高機能電力計から電力削減要求を受け付けた際に、高機能電力計へ削減する削減電力量を問い合わせ、当該削減電力量と、各機器の消費電力と、OFF順序テーブルとに従って各機器の電力供給を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力制御装置、その制御方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートメータと呼ばれる通信機能や他機器の管理機能を有する高機能型の電力メータ(以下、高機能電力計と称する。)を用いて、負荷制御(Load Control)のサービスが検討されている。当該サービスは、電力会社が供給する電力が不足している場合にLoad Controlイベントが発行され、それを受信した高機能電力計が機器への電力供給を停止するなどして、ユーザ側の機器の消費電力を制御するというサービスである。
【0003】
特許文献1には、複数の機器の消費電力制御について、ネットワーク接続された複数のOA機器の動作を監視し、機器の省電力モードまたは電源OFFを検知すると、空調設備の運転停止など消費電力を制御する技術が提案されている。また、特許文献2には、コンセントと装置の間に接続され、プリンタが省電力モードに遷移したことを検知して、電力供給を停止し、画像処理要求に基づいて電力供給モードに復帰するように制御する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−221942号公報
【特許文献2】特開2010−225060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術には以下に記載する問題がある。例えば、上記従来技術の消費電力制御では、機器の電源制御時に各機器が省電力モードや電源OFFになっている必要があり、高機能電力計からの負荷制御(電源OFF要求)に対応できない。また、高機能電力計は、接続された機器に対して、ユーザの使用頻度に応じてどのような順序で電源をOFFにすればよいかの情報を有していない。つまり、負荷制御(電源OFF要求)を満たすために消費電力の高い機器から電源をOFFにすると、当該機器がユーザの使用頻度が高い機器である場合は、利便性が損なわれてしまう。
【0006】
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、高機能電力計からの負荷制御(電源OFF要求)に対して、ジョブ履歴組み立てたOFF順序テーブルにより、ユーザの利便性を損なうことなく、効果的に電源OFF制御を行う電力制御装置、その制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、外部装置の要求に従って複数の機器の電力を制御する電力制御装置として実現できる。電力制御装置は、複数の機器のそれぞれで実行されたジョブの履歴を示すジョブ履歴を記憶する記憶手段と、外部装置から消費電力を低減する要求を受信する受信手段と、受信手段により消費電力を低減する要求を受信した場合、記憶手段に記憶されたジョブ履歴に基づいて、複数の機器の中から消費電力を低減すべき機器を決定する決定手段と、決定手段により決定された機器の消費電力を低減するように制御する電力制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、高機能電力計からの負荷制御(電源OFF要求)に対して、ジョブ履歴と消費電力から組み立てたOFF順序テーブルにより、ユーザの利便性を損なうことなく、効果的に電源OFF制御を行う電力制御装置、その制御方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に係る電力制御装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る電力制御装置による各機器のOFF制御を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施形態に係る電力制御装置に接続された各機器の消費電力を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係る時間履歴によるOFF順序テーブルの更新を示す図である。
【図5】第2の実施形態に係る累積回数によるOFF順序テーブルの更新を示す図である。
【図6】第3の実施形態に係る電力制御装置による各機器のOFF制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
<第1の実施形態>
<電力制御装置の構成>
以下では、図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施形態における電力制御装置のハードウェア構成について説明する。100は、電力制御装置を示す。200は、高機能電力計を示す。電力制御装置100は、CPU110、ROM120、RAM130、消費電力記憶部140、ジョブ履歴記憶部150、通信部160、OFF算出部170及びOFF制御部180を備え、各コンポーネントは内部バスによって相互通信可能に接続されている。また、電力制御装置100には、電力供給を制御する対象となる複数のプリンタ300、400、500、及び複数の複合機600、700と、高機能電力計200とが接続され、画像形成システムを構築している。
【0012】
CPU110は、電力制御装置100を統括的に制御する。ROM120には、CPU110が実行する制御プログラム等が格納されている。RAM130は、制御プログラムの実行領域やワークデータ領域として使用される。消費電力記憶部140は、電力制御装置100が管理する各機器の消費電力を記憶する。ジョブ履歴記憶部150は、電力制御装置100が管理する各機器のジョブ履歴を記憶する。
【0013】
通信部160は、外部機器とのデータ通信を制御し、無線部と有線部とを備える。OFF算出部170は、電力制御装置100が管理する各機器をOFFにする優先順位を算出し、OFF順序テーブルを生成する。OFF制御部180は、生成されたOFF順序テーブルで定義されている優先順位に従って、電力制御装置100が管理する各機器へのOFF制御信号を出力する。
【0014】
高機能電力計200は、スマートメータに代表される通信機能などを備え、システム内で使用できる電力量の変化に応じて削減する必要のある削減する必要がある電力(削減電力)を決定し、電力制御装置100へ通知する。プリンタ300は、カラー(以下CLと表記する。)印刷が可能なA4用紙対応のプリンタである。プリンタ400は、モノクロ(以下BWと表記する。)印刷が可能なA4用紙対応のプリンタである。プリンタ500は、CL印刷が可能なA3用紙対応のプリンタである。複合機600は、CL印刷が可能なコピーやFAX機能を備える複合機である。複合機700は、BW印刷が可能なコピーやFAX機能を備える複合機である。
【0015】
<電力制御装置による各機器のOFF制御>
次に、図2を参照して、電力制御装置による各機器のOFF制御(停止制御)について説明する。以下で説明する処理は、CPU110がROM120に予め格納された制御プログラムをRAM130に読み出して実行することにより実現される。
【0016】
S201において、CPU110は、通信部160を介して、高機能電力計200から消費電力を低減する要求である消費電力削減要求を受信する。消費電力削減要求を受信すると、S202において、CPU110は、通信部160を介して、高機能電力計200に消費電力の削減電力を問い合わせる。その後、S203において、CPU110は、通信部160を介して、問い合わせの応答として、高機能電力計200から消費電力の削減電力を受信する。
【0017】
次に、S204において、CPU110は、ジョブ履歴記憶部150が管理する各機器のジョブ履歴に基づいてOFF算出部170によって生成されたOFF順序テーブルを参照する。続いて、S205において、CPU110は、OFF制御部180を介して、OFF順序テーブルに定義された順序に従って上位の機器を決定し、決定された機器の消費電力を低減するべく、OFFに制御する(停止する)。なおS205で上位の機器に対する電力の供給を停止する代わりに、その機器を省電力モードに移行させるなどしてその機器のうち特定の部分だけ電力供給を停止するようにしてもよい。この場合には、省電力モードに移行させた場合に消費する電力を消費電力記憶部140に予め記憶しておく必要がある。
【0018】
その後、S206において、CPU110は、消費電力記憶部140に記憶されている、S205でOFFに制御した機器の待機時消費電力の総和が、S203で高機能電力計200から要求された低減すべき消費電力よりも大きいか否かを判定する。ここで、現在までにOFFに制御した機器の待機時消費電力の総和が高機能電力計200から要求された削減電力以上の場合(YESの場合)は処理を終了する。一方、現在までにOFFに制御した機器の待機時消費電力の総和が高機能電力計200から要求された削減電力より小さい場合(NOの場合)は、処理をS205に戻し、CPU110は、削減電力以上となるまで、OFF順序テーブルに従って次の機器を順次OFFに制御する。つまり、CPU110は、S205でOFFに制御した機器の待機時消費電力の総和と、高機能電力計200から要求された低減すべき消費電力とを比較して、さらに消費電力を低減する必要のある機器を決定している。
【0019】
なお本実施形態では、OFF制御した機器の待機時消費電力の総和が要求された削減電力以上となるまでS205の処理を繰り返すようにした。つまり1台の機器をOFFにし、その1台の機器をOFF制御しても要求された削減電力より小さい場合は次の1台をOFFにする、ということを繰り返すようにした。しかし、図3と消費電力のテーブルと図4のOFF順序テーブルを参照すれば、何台OFF制御すればよいかを先に判断できるので、上位複数台の機器を一度にOFF制御してS206の判定を省略することも可能である。
【0020】
<各機器の消費電力の総和>
ここで、図3を参照して、OFFに制御した機器の待機時消費電力の総和について説明する。図3は、消費電力記憶部140に記憶された各機器の消費電力を示す。また、図3に示すように、消費電力記憶部140には、各機器について待機時の消費電力と、動作時の消費電力とが記憶されている。上記S206において、OFF制御した機器の待機時消費電力の総和は、消費電力記憶部140に記憶された各機器の消費電力から求められる。例えば、現在までに消費電力記憶部140に記憶されている機器C、DをOFFに制御した場合、その待機時消費電力の総和は85Wとなる。
【0021】
<OFF順序テーブルの更新>
次に、図4を参照して、本実施形態におけるOFF順序テーブルの更新について説明する。図4は、時間履歴によるOFF順序テーブルの更新を示しており、四角の位置で各機器においてジョブが実行されたことを示す。これらのOFF順序テーブルの更新は、OFF算出部170で行われる。図4において、機器AのCL A4プリンタは、図1におけるプリンタ300に対応する。同様に、機器BのBW A4プリンタは、図1におけるプリンタ400に対応する。同様に、機器CのCL A3プリンタは、図1におけるプリンタ500に対応する。同様に、機器DのCL 複合機は、図1における複合機600に対応する。同様に、機器EのBW 複合機は、図1における複合機700に対応する。
【0022】
以下では、過去の所定期間の間、例えば、1時間毎の各機器の駆動状況に応じてOFF順序テーブルを更新する方法を説明する。図4に示すように、13:00の時点でのOFF順序テーブル401は、A、D、E、B、Cの順に定義されている。また、13:00から14:00の1時間の間に、各機器が以下のようにジョブを実行したと想定する。
機器Aは、ジョブを3回実行した。
機器Bは、ジョブを実行していない。
機器Cは、ジョブを実行していない。
機器Dは、ジョブを1回実行した。
機器Eは、ジョブを2回実行した。
【0023】
上記駆動状況から、14:00の時点で、OFF順序テーブル402は、13:00からの1時間での(過去1時間での)ジョブ実行の履歴が少ない順に更新される。すなわち、ジョブを最も多く実行した機器Aが最下位になる。以下、ジョブを実行した回数順に、機器E、機器Dが下位に並び替えとなる。したがって、14:00の時点でのOFF順序テーブル402は、B、C、D、E、Aの順に更新される。
【0024】
次に、14:00から15:00の1時間の間に、各機器が以下のようにジョブを実行したと想定する。
機器Aは、ジョブを実行していない。
機器Bは、ジョブを1回実行した。
機器Cは、ジョブを1回実行した。
機器Dは、ジョブを2回実行した。
機器Eは、ジョブを実行していない。
【0025】
上記駆動状況から、15:00の時点で、OFF順序テーブル403は、14:00からの1時間でのジョブ実行の回数が少ない順に更新される。すなわち、ジョブを最も多く実行した機器Dが最下位になる。以下、ジョブを実行した回数順およびそれまでの順序から、機器C、機器Bの順に下位に並び替えとなる。したがって、15:00の時点でのOFF順序テーブル403は、E、A、B、C、Dの順に更新される。このように、本実施形態では、予め定められた時間間隔ごとに、ジョブの実行履歴に従ってOFF順序テーブルを更新する。
【0026】
<第2の実施形態>
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、OFF順序テーブルの更新の制御が上記第1の実施形態と異なる。すなわち、第1の実施形態は、OFF順序テーブルの更新が、一定時間内でのジョブ実行履歴(駆動状況)に基づくのに対して、本実施形態は、その時点までのジョブ実行の累積値に基づいてOFFテーブルが更新される。
【0027】
<OFF順序テーブルの更新>
以下では、図5を参照して、第1の実施形態におけるOFF順序テーブルについて説明する。図5は、累積値によるOFF順序テーブルの更新を示しており、四角の位置で各機器においてジョブが実行されたことを示す。これらのOFF順序テーブルの更新は、OFF算出部170で行われる。図5において、機器AのCL A4プリンタは、図1におけるプリンタ300に対応する。同様に、機器BのBW A4プリンタは、図1におけるプリンタ400に対応する。同様に、機器CのCL A3プリンタは、図1におけるプリンタ500に対応する。同様に、機器DのCL 複合機は、図1における複合機600に対応する。同様に、機器EのBW 複合機は、図1における複合機700に対応する。
【0028】
図5に示す各時間帯におけるジョブの実行回数は、図4と同様であるため説明を省略する。本実施形態において、13:00の時点でのOFF順序テーブル501は、A、D、E、B、Cの順に定義されている。また、13:00の時点での各機器におけるジョブ実行の合計は、Aが1回、Bが1回、Cが2回、Dが1回、Eが1回となっている。
【0029】
次に、14:00の時点での各機器におけるジョブ実行の合計は、Aが4回、Bが1回、Cが2回、Dが2回、Eが3回となっている。OFF順序テーブル502は、14:00までのジョブ実行の累積回数が少ない順に更新される。すなわち、ジョブ実行の累積回数が最も多い機器A(計4回)が最下位になる。以下、ジョブ実行の累積回数順に、機器Eが並び替えとなる。ここで、第1の実施形態とは異なり、機器Dについては、ジョブ実行されたものの累積回数が2回のため、結果的に順序は変わらない。
【0030】
次に、15:00の時点での各機器におけるジョブ実行の合計は、Aが4回、Bが2回、Cが3回、Dが4回、Eが3回となっている。OFF順序テーブル503は、15:00までのジョブ実行の累積回数が少ない順に更新される。すなわち、ジョブ実行の累積回数が最も多い機器D(計4回)が最下位になる。ここで、機器Bおよび機器Cについては、ジョブ実行されたものの累積回数がそれぞれ2回、3回のため、結果的に順序は変わらない。このように、本実施形態では、その時点までのジョブ実行の累積回数に従って、合計値の小さい順にOFF順序テーブルを更新する。
【0031】
<第3の実施形態>
次に、図6を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、OFF順序テーブルの更新の制御が第1および第2の実施形態と異なる。すなわち、第1および第2の実施形態では、OFF順序テーブルの更新が、ジョブ実行回数のみに基づくのに対して、本実施形態では、実行されたジョブの種類に応じて重み付けしたジョブ履歴に基づいてOFF順序テーブルが更新される。
【0032】
<ジョブ履歴の重み付け>
以下では、図6を参照して、ジョブ履歴の重み付けについて説明する。以下で説明する処理は、CPU110がROM120に予め格納された制御プログラムをRAM130に読み出して実行することにより実現され、CPU110の制御の下、OFF算出部170で行われる。
【0033】
S601において、OFF算出部170は、ジョブ履歴記憶部150に記憶されている機器のジョブ履歴を参照する。S602において、OFF算出部170は、その機器のジョブ履歴の内容に従って重み付けを行う。ジョブ履歴の重み付けは、BW1ページ印刷(モノクロ印刷)を基本として、枚数による係数及びCL(カラー印刷)による係数によって行う。
ジョブ履歴の重み付け = 枚数(N)×(CL or BW)
ここで、BW=1とし、CL=2とする。つまり、カラー印刷の場合は、印刷された枚数の2倍の値をジョブ履歴の値として用い、モノクロ印刷の場合は、印刷された枚数の値をそのままジョブ履歴の値として用いる。
【0034】
次に、S603において、OFF算出部170は、重み付けされたジョブ履歴を、その機器のOFF順序用履歴として更新する。その後、S604において、OFF算出部170は、登録された機器の全てに対して、上記ジョブ履歴の重み付けによるOFF順序用履歴が更新されたか否かを判定する。登録された機器の全てに対して、上記ジョブ履歴の重み付けによるOFF順序用履歴が更新された場合(YESの場合)S605に進み、OFF算出部170は、OFF順序テーブルを更新する。なお、S605でのOFF順序テーブルの更新は、S603で更新された値に基づいて、上記第1又は第2の実施形態による方法を用いて行ってよい。一方、S604において登録された機器の全てに対して、上記ジョブ履歴の重み付けによるOFF順序用履歴が更新されていない場合(NOの場合)S601に戻り、OFF算出部170は、次の機器のジョブ履歴の更新を行う。このように、本実施形態では、ジョブ履歴に重み付けしたOFF順序用履歴によって、OFF順序テーブルを更新する。
【0035】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置の要求に従って複数の機器の電力を制御する電力制御装置であって、
前記複数の機器のそれぞれで実行されたジョブの履歴を示すジョブ履歴を記憶する記憶手段と、
前記外部装置から消費電力を低減する要求を受信する受信手段と、
前記受信手段により前記消費電力を低減する要求を受信した場合、前記記憶手段に記憶されたジョブ履歴に基づいて、前記複数の機器の中から消費電力を低減すべき機器を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された機器の消費電力を低減するように制御する電力制御手段と
を備えることを特徴とする電力制御装置。
【請求項2】
前記電力制御手段による制御は、前記決定手段により決定された機器への電力供給を停止することを含むことを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項3】
前記決定手段は、前記記憶手段に記憶されたジョブ履歴に基づいて定義された優先順位に従って前記電力の供給を低減すべき機器を決定することを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項4】
前記複数の機器のそれぞれの消費電力を記憶する消費電力記憶手段を更に備え、
前記決定手段は、前記優先順位が上位である機器の消費電力と前記外部装置が要求する低減すべき消費電力とを比較して、前記電力の供給を低減すべき機器を決定することを特徴とする請求項3に記載の電力制御装置。
【請求項5】
前記決定手段は、過去の所定期間の間に各機器において実行されたジョブの回数が少ない順となるように、電力の供給を停止する優先順位を決定することを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項6】
前記決定手段は、過去に各機器において実行されたジョブの累積回数が少ない順となるように、電力の供給を停止する優先順位を決定することを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項7】
前記電力制御手段は、
電力供給を低減した各機器の消費電力の総和が、前記外部装置が要求する削減電力以上となるまで、前記決定手段により決定された優先順位に従って各機器に対する電力供給を停止することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の電力制御装置。
【請求項8】
各機器において実行されたジョブの種類に応じて前記ジョブ履歴に重み付けをする重み付け手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の電力制御装置。
【請求項9】
各機器は、印刷を実行する印刷装置であり、
前記重み付け手段は、実行されたジョブがカラー印刷の場合は印刷された枚数の2倍をジョブ履歴の値とし用い、実行されたジョブがモノクロ印刷の場合は印刷された枚数をジョブ履歴の値として用いることを特徴とする請求項8に記載の電力制御装置。
【請求項10】
外部装置の要求に従って複数の機器の電力を制御する電力制御装置の制御方法であって、
前記複数の機器のそれぞれで実行されたジョブの履歴を示すジョブ履歴を記憶手段に記憶する記憶ステップと、
前記外部装置から消費電力を低減する要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで前記消費電力を低減する要求を受信した場合、前記記憶ステップで記憶されたジョブ履歴に基づいて、前記複数の機器の中から電力の供給を低減すべき機器を決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定された機器の電力供給を低減する電力制御ステップと
を実行することを特徴とする電力制御装置の制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載の電力制御装置の制御方法における各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−238173(P2012−238173A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106623(P2011−106623)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】