説明

電力変換装置

【課題】 交流電源より直流電圧を得る電力変換部の電力損失を低減することにより高効率にできる電力変換装置を提供する。
【解決手段】 電力変換装置10は、交流電源ACに、インダクタンス素子L1と双方向スイッチング素子Q1との直列回路が接続され、双方向スイッチング素子Q1には、ダイオードブリッジ型整流器DBが並列接続され、ダイオードブリッジ型整流器DBの出力端子には、コンデンサC2が並列接続され、コンデンサC2に直流電圧を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電源から直流電圧を生成する電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力電圧を直流電圧に変換するチョッパ回路と、チョッパ回路から供給される直流電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータ回路とを備える電力変換装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−003560号公報(図1、請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、短い予熱時間で、より大きな予熱電流を供給できる。
ところで、特許文献1と同様に、交流電源から直流電圧を生成する電力変換装置が提案されている。
図7に示すように、このような従来の電力変換装置100は、昇圧チョッパ回路101を構成する直流電源回路102と、高周波変換回路103とを備え、直流電源回路102によって交流電源ACより直流電圧を得る。
【0005】
このような従来の電力変換装置100は、蛍光ランプLAを点灯させる放電灯点灯装置に適用される。
そして、このような従来の電力変換装置100は、昇圧チョッパ回路101が、近年、放電灯点灯装置の入力電流高調波歪み改善のために用いられることが多い。
【0006】
しかし、このような従来の電力変換装置100は、直流電源回路102を構成するダイオードブリッジDBでの電力損失と昇圧チョッパ回路101を構成する出力ダイオードD1での電力損失は避けられない。
そして、これらの電力損失は、装置全体の効率低下をまねく問題がある。
【0007】
さらに、整流およびチョッパ用の出力ダイオードD1での損失による温度上昇が大きくなり、放電灯点灯装置の信頼性が低下するという問題がある。
そして、出力ダイオードD1の温度低減のための、例えば、放熱シートによるケース外郭への放熱等の放熱対策は、装置の組立作業性を損なうとともにコスト面で不利になるという問題がある。
【0008】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、交流電源より直流電圧を得る電力変換部の電力損失を低減することにより高効率にできる電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る電力変換装置は、交流電源に、インダクタンス素子と双方向スイッチング素子との直列回路が接続され、前記双方向スイッチング素子には、ダイオードブリッジ型整流器が並列接続され、前記ダイオードブリッジ型整流器の出力端子には、コンデンサが並列接続され、前記コンデンサに直流電圧を生成する。
【0010】
本発明に係る電力変換装置は、交流電源に、双方向スイッチング素子とインダクタンス素子との直列回路が接続され、前記インダクタンス素子には、ダイオードブリッジ型整流器が並列接続され、前記ダイオードブリッジ型整流器の出力端子には、コンデンサが並列接続され、前記コンデンサに直流電圧を生成する。
【0011】
本発明に係る電力変換装置は、交流電源に、双方向スイッチング素子とダイオードブリッジ型整流器とが接続され、前記双方向スイッチング素子は、前記交流電源の一端と、前記ダイオードブリッジ型整流器の入力端子との一方に接続され、前記交流電源の他方の端子は、前記ダイオードブリッジ型整流器の入力端子の他方に接続され、前記ダイオードブリッジ型整流器の出力端子には、前記インダクタンス素子とコンデンサとの直列回路が接続され、前記コンデンサに直流電圧を生成する。
【0012】
本発明に係る電力変換装置は、前記双方向スイッチング素子が、GaN半導体またはSiC半導体によりなるワイドギャップ半導体である。
【0013】
本発明に係る電力変換装置は、直流電源回路または高周波変換回路に、バンドギャップEgが、Eg≧2.0eVであるワイドギャップ半導体を具備する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る電力変換装置によれば、交流電源より直流電圧を得る電力変換部の電力損失を低減することにより高効率にできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る第1実施形態の電力変換装置の回路構成図
【図2】本発明に係る第2実施形態の電力変換装置の回路構成図
【図3】本発明に係る第3実施形態の電力変換装置の回路構成図
【図4】本発明に係る第4実施形態の電力変換装置の回路構成図
【図5】本発明に係る第5実施形態の電力変換装置の回路構成図
【図6】本発明に係る第6実施形態の電力変換装置の回路構成図
【図7】従来の電力変換装置の回路構成図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る複数の実施形態の電力変換装置について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明に係る第1実施形態の電力変換装置10は、交流電源ACより直流電圧を出力する直流電源回路11と、放電灯LAを負荷とする高周波変換回路12とを有して構成される。
【0017】
直流電源回路11は、双方向スイッチング素子制御回路13と、インダクタンス素子L1と、双方向スイッチング素子Q1と、コンデンサC1と、平滑コンデンサC2とを備える。
また、直流電源回路11は、ダイオードD1,ダイオードD2,ダイオードD3,ダイオードD4からなるダイオードブリッジDBを備える。
直流電源回路11は、昇圧チョッパ回路として動作する。
【0018】
直流電源回路11は、双方向スイッチング素子Q1に、例えば、GaN半導体、SiC半導体等からなるワイドギャップ半導体が適用される。
ワイドギャップ半導体は、バンドギャップEgが、Eg≧2.0eVであり、MOSFET等のシリコン系の半導体よりも導通損失またはオン抵抗等が1桁から2桁小さい。
従って、双方向スイッチング素子Q1に、バンドギャップEgが、Eg≧2.0eVであるワイドギャップ半導体が適用されることにより、電力変換装置10の電力損失を少なくして高効率にできる。
【0019】
直流電源回路11は、具体的に、交流電源ACが正電位の場合において、双方向スイッチング素子Q1がオンしているときに、インダクタンス素子L1の電流が、交流電源AC→インダクタンス素子L1→双方向スイッチング素子Q1(図1中方向A)→交流電源ACの経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に、励磁エネルギーが蓄積される。
【0020】
直流電源回路11は、双方向スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタンス素子L1の電流が、コンデンサC1→インダクタンス素子L1→ダイオードD1→平滑コンデンサC2→ダイオードD4→コンデンサC1の経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に蓄積された励磁エネルギーが、平滑コンデンサC2に直流電源の電気エネルギーとして蓄積される。
【0021】
直流電源回路11は、交流電源ACが負電位の場合において、双方向スイッチング素子Q1がオンしているときに、インダクタンス素子L1の電流が、交流電源AC→双方向スイッチング素子Q1(図1中方向B)→インダクタンス素子L1→交流電源ACの経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に、励磁エネルギーが蓄積される。
【0022】
直流電源回路11は、双方向スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタンス素子L1の電流が、コンデンサC1→ダイオードD3→平滑コンデンサC2→ダイオードD2→インダクタンス素子L1→コンデンサC1の経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に蓄積された励磁エネルギーが、平滑コンデンサC2に直流電源の電気エネルギーとして蓄積される。
ここで、コンデンサC1は、直流電源回路11で発生する高周波電流をバイパスし、交流電源ACに対する高周波ノイズの影響を低減する機能を有する。
【0023】
高周波変換回路12は、スイッチング素子Q2およびスイッチング素子Q3と、インバータ制御回路14と、共振チョークコイルLC1と、共振コンデンサC3と、コンデンサC4とを有して構成される。
【0024】
高周波変換回路12は、スイッチング素子Q2とスイッチング素子Q3とを有して構成されるインバータ回路により、放電灯LAに高周波の交流電力を供給する。
高周波変換回路12は、スイッチング素子Q2およびスイッチング素子Q3に、例えば、GaN半導体、SiC半導体であるワイドギャップ半導体が適用される。
【0025】
ワイドギャップ半導体は、バンドギャップEgが、Eg≧2.0eVであり、MOSFET等のシリコン系の半導体よりも導通損失またはオン抵抗等が1桁から2桁小さい。
従って、スイッチング素子Q2およびスイッチング素子Q3に、バンドギャップEgが、Eg≧2.0eVであるワイドギャップ半導体が適用されることにより、電力変換装置10の電力損失を少なくして高効率にできる。
【0026】
電力変換装置10は、交流電源ACの正負の電位に対して、直流電源回路11が昇圧チョッパ回路として動作するので、平滑コンデンサC2の両端に交流電源ACのピーク値よりも高い直流電圧を生成できる。
また、電力変換装置10は、直流電源回路11を構成するダイオードブリッジDBが、整流ダイオードとチョッパの出力ダイオードの機能を兼ねているので、従来のものと比べて、チョッパ出力ダイオードで発生した電力損失分を低減できる。
そのため、従来のものと比べて、電力損失を少なくでき、高効率にできる。
また、チョッパ出力ダイオードが不要になるので、小型化および低コスト化できる。
【0027】
以上、説明したように第1実施形態の電力変換装置10によれば、交流電源ACの正負の電位に対して、直流電源回路11が昇圧チョッパ回路として動作するために、平滑コンデンサC2の両端に交流電源ACのピーク値よりも高い直流電圧を生成できる。
従って、第1実施形態の電力変換装置10によれば、交流電源ACより直流電圧を得る電力変換部の電力損失を低減することにより高効率にできる。
【0028】
また、第1実施形態の電力変換装置10によれば、双方向スイッチング素子Q1に、ワイドギャップ半導体が適用される。
従って、第1実施形態の電力変換装置10によれば、双方向スイッチング素子Q1に適用されるワイドギャップ半導体により、電力損失を少なくして高効率にできる。
【0029】
そして、第1実施形態の電力変換装置10によれば、直流電源回路11および高周波変換回路12に、バンドギャップEgが、Eg≧2.0eVであるワイドギャップ半導体を具備する。
従って、第1実施形態の電力変換装置10によれば、バンドギャップEgが、Eg≧2.0eVであるワイドギャップ半導体が適用されることにより、電力損失を少なくして高効率にできる。
【0030】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の電力変換装置について説明する。
なお、以下の各実施形態において、前述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0031】
図2に示すように、本発明に係る第2実施形態の電力変換装置20は、直流電源回路21の負荷が、複数の発光ダイオードLEDよりなるLED点灯部22の降圧チョッパ回路23である。
降圧チョッパ回路23は、スイッチング素子Q2と、コンデンサC3と、インダクタンス素子L2と、ダイオードD5と、スイッチング素子Q2を制御する集積回路ICとを有して構成される。
電力変換装置20は、直流電源回路21により生成された直流電圧が、降圧チョッパ回路23により低圧の直流電位に変換され、コンデンサC3よりLED点灯部22に直流電力で供給される。
【0032】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の電力変換装置について説明する。
図3に示すように、本発明に係る第3実施形態の電力変換装置30は、交流電源ACより直流電圧を出力する直流電源回路31と、放電灯LAを負荷とする高周波変換回路32とを有して構成される。
【0033】
直流電源回路31は、双方向スイッチング素子Q1とインダクタンス素子L1とが直列に接続され、インダクタンス素子L1にダイオードブリッジDBが並列に接続される。
直流電源回路31は、昇降圧チョッパ回路として動作する。
【0034】
直流電源回路31は、交流電源ACが正電位の場合において、双方向スイッチング素子Q1がオンしているときに、インダクタンス素子L1の電流が、交流電源AC→双方向スイッチング素子Q1(図3中方向A)→インダクタンス素子L1→交流電源ACの経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に、励磁エネルギーが蓄積される。
【0035】
直流電源回路31は、双方向スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタンス素子L1の電流が、インダクタンス素子L1→ダイオードD3→平滑コンデンサC2→ダイオードD2→インダクタンス素子L1の経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に蓄積された励磁エネルギーが、平滑コンデンサC2に直流電源の電気エネルギーとして蓄積される。
【0036】
直流電源回路31は、交流電源ACが負電位の場合に、双方向スイッチング素子Q1がオンしていると、インダクタンス素子L1の電流が、交流電源AC→インダクタンス素子L1→双方向スイッチング素子Q1(図3中方向B)→交流電源ACの経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に、励磁エネルギーが蓄積される。
直流電源回路31は、双方向スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタンス素子L1の電流が、ダイオードD1→平滑コンデンサC2→ダイオードD4→インダクタンス素子L1の経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に蓄積された励磁エネルギーが、平滑コンデンサC2に直流電源の電気エネルギーとして蓄積される。
【0037】
電力変換装置30は、交流電源ACの正負の電位に対して、直流電源回路31が昇降圧チョッパ回路として動作するので、平滑コンデンサC2の両端に交流電源ACのピーク値よりも高いもしくは低い直流電圧を生成できる。
【0038】
第3実施形態の電力変換装置30によれば、交流電源ACの正負の電位に対して、直流電源回路31が昇降圧チョッパ回路として動作するので、平滑コンデンサC2の両端に交流電源ACのピーク値よりも高いもしくは低い直流電圧を生成できる。
従って、第3実施形態の電力変換装置30によれば、交流電源ACより直流電圧を得る電力変換部の電力損失を低減することにより高効率にできる。
【0039】
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態の電力変換装置について説明する。
図4に示すように、本発明に係る第4実施形態の電力変換装置40は、直流電源回路41の負荷が、複数の発光ダイオードLEDよりなるLED点灯部42の降圧チョッパ回路43である。
直流電源回路41は、双方向スイッチング素子Q1とインダクタンス素子L1とが直列に接続され、インダクタンス素子L1にダイオードブリッジDBが並列に接続される。
【0040】
降圧チョッパ回路43は、スイッチング素子Q2と、コンデンサC3と、インダクタンス素子L2と、ダイオードD5と、スイッチング素子Q2を制御する集積回路ICとを有して構成される。
電力変換装置40は、直流電源回路41により生成された直流電圧が、降圧チョッパ回路43により低圧の直流電位に変換され、コンデンサC3よりLED点灯部42に直流電力で供給される。
【0041】
(第5実施形態)
次に、本発明に係る第5実施形態の電力変換装置について説明する。
図5に示すように、本発明に係る第5実施形態の電力変換装置50は、交流電源ACより直流電圧を出力する直流電源回路51と、放電灯LAを負荷とする高周波変換回路52とを有して構成される。
【0042】
直流電源回路51は、双方向スイッチング素子Q1とインダクタンス素子L1とが直列に接続され、インダクタンス素子L1にダイオードブリッジDBが並列に接続される。
そして、直流電源回路51は、ダイオードブリッジDBの出力に対して、インダクタンス素子L1と平滑コンデンサC3との直列回路が並列に接続される。
【0043】
直流電源回路51は、交流電源ACが正電位の場合において、双方向スイッチング素子Q1がオンしているときに、インダクタンス素子L1の電流が、交流電源AC→双方向スイッチング素子Q1(図5中方向A)→ダイオードD1の経路で流れる。
同時に、インダクタンス素子L1→平滑コンデンサC3→ダイオードD4→交流電源ACの経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1を介して、平滑コンデンサC2に直流電源の電気エネルギーが蓄積される。
【0044】
直流電源回路51は、双方向スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタンス素子L1の電流が、ダイオードD3およびダイオードD4(もしくはダイオードD2およびダイオードD1)の経路で流れる。
同時に、インダクタンス素子L1→平滑コンデンサC2→ダイオードD3およびダイオードD4(もしくはダイオードD2およびダイオードD1)の経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に蓄積された励磁エネルギーが、平滑コンデンサC2に直流電源の電気エネルギーとして蓄積される。
【0045】
直流電源回路51は、交流電源ACが、負電位の場合において、双方向スイッチング素子Q1がオンしているときに、インダクタンス素子L1の電流が、交流電源AC→双方向スイッチング素子Q1(図5中方向A)→ダイオードD3の経路で流れる。
同時に、インダクタンス素子L1→平滑コンデンサC3→ダイオードD2→交流電源ACの経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1を介して、平滑コンデンサC2に直流電源の電気エネルギーが蓄積される。
【0046】
直流電源回路51は、双方向スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタンス素子L1の電流が、ダイオードD3およびダイオードD4(もしくはダイオードD2およびダイオードD1)の経路で流れる。
同時に、インダクタンス素子L1→平滑コンデンサC2→ダイオードD3およびダイオードD4(もしくはダイオードD2およびダイオードD1)の経路で流れる。
そのため、インダクタンス素子L1に蓄積された励磁エネルギーが、平滑コンデンサC2に直流電源の電気エネルギーとして蓄積される。
【0047】
第5実施形態の電力変換装置50によれば、交流電源ACの正負の電位に対して、直流電源回路51が降圧チョッパ回路として動作するので、平滑コンデンサC2の両端に交流電源ACのピーク値より低い直流電圧を生成できる。
従って、第5実施形態の電力変換装置50によれば、交流電源ACより直流電圧を得る電力変換部の電力損失を低減することにより高効率にできる。
【0048】
(第6実施形態)
次に、本発明に係る第6実施形態の電力変換装置について説明する。
図6に示すように、本発明に係る第6実施形態の電力変換装置60は、直流電源回路61の負荷が、複数の発光ダイオードLEDよりなるLED点灯部62の降圧チョッパ回路63である。
直流電源回路61は、双方向スイッチング素子Q1とインダクタンス素子L1とが直列に接続され、インダクタンス素子L1にダイオードブリッジDBが並列に接続される。
そして、直流電源回路61は、ダイオードブリッジDBの出力に対して、インダクタンス素子L1と平滑コンデンサC3との直列回路が並列に接続される。
【0049】
降圧チョッパ回路63は、スイッチング素子Q2と、コンデンサC3と、インダクタンス素子L2と、ダイオードD5と、スイッチング素子Q2を制御する集積回路ICとを有して構成される。
電力変換装置60は、直流電源回路61により生成された直流電圧が、降圧チョッパ回路63により低圧の直流電位に変換され、コンデンサC3よりLED点灯部42に直流電力で供給される。
【0050】
なお、本発明の電力変換装置において双方向スイッチング素子制御回路,インバータ制御回路等は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形や改良等が可能である。
【符号の説明】
【0051】
10,20,30,40,50,60 電力変換装置
AC 交流電源
C2 平滑コンデンサ(コンデンサ)
DB ダイオードブリッジ(ダイオードブリッジ型整流器)
L1 インダクタンス素子
Q1 双方向スイッチング素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源に、インダクタンス素子と双方向スイッチング素子との直列回路が接続され、
前記双方向スイッチング素子には、ダイオードブリッジ型整流器が並列接続され、
前記ダイオードブリッジ型整流器の出力端子には、コンデンサが並列接続され、
前記コンデンサに直流電圧を生成する電力変換装置。
【請求項2】
交流電源に、双方向スイッチング素子とインダクタンス素子との直列回路が接続され、
前記インダクタンス素子には、ダイオードブリッジ型整流器が並列接続され、
前記ダイオードブリッジ型整流器の出力端子には、コンデンサが並列接続され、
前記コンデンサに直流電圧を生成する電力変換装置。
【請求項3】
交流電源に、双方向スイッチング素子とダイオードブリッジ型整流器とが接続され、
前記双方向スイッチング素子は、前記交流電源の一端と、前記ダイオードブリッジ型整流器の入力端子との一方に接続され、
前記交流電源の他方の端子は、前記ダイオードブリッジ型整流器の入力端子の他方に接続され、
前記ダイオードブリッジ型整流器の出力端子には、前記インダクタンス素子とコンデンサとの直列回路が接続され、
前記コンデンサに直流電圧を生成する電力変換装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載の電力変換装置において、
前記双方向スイッチング素子が、GaN半導体またはSiC半導体によるなるワイドギャップ半導体である電力変換装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1項に記載の電力変換装置において、
直流電源回路または高周波変換回路に、バンドギャップEgが、Eg≧2.0eVであるワイドギャップ半導体を具備する電力変換装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−222968(P2012−222968A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86445(P2011−86445)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】